プログラム - 愛媛県放射線技師会

 平成 26 年度
第8回愛媛県診療放射線技師学術大会
プログラム・抄録集 会期
平成 27 年1月 18 日(日)
会場
愛媛県男女共同参画センター
プログラム
平成27年1月18日
受 付
9:00∼
開会式
9:20∼9:30
管理士部会 企画
9:30∼10:00
司会:茂木
大志
「診療放射線技師に必要な放射線管理」
∼医療被曝低減について∼
水谷 宏
松山赤十字病院
マドンナ部会 企画
10:00∼10:40
司会:渡辺
真由美
「ソフトコピー施設認定取得について」
梶原 万里子
富士フィルムメディカル株式会社 一般演題1
10:45∼11:15
座長:西条中央病院
小池
大作
(1) 肺動静脈分離撮影の試み
愛媛県立中央病院
和田
彬
(2) 二段階造影及び希釈造影法が有用であった胸腺腫の一例
梶浦病院
相原 聡 (3) 撮影条件の違いによる Metal artifact の視覚的評価
南松山病院
黒河
寛之
教育講演
11:20∼12:00
司会:市立大洲病院
大下
友昭
「急性腹症の画像診断」
津田
孝治
愛媛大学医学部附属病院
放射線科
准教授
ランチョンセミナー
12:05∼12:55
座長:愛媛大学医学部附属病院
大元
謙二
「Anaphylaxis Program」
堤
寛昭
富士製薬工業株式会社
営業企画部
画像診断薬グループ
休憩・機器展示見学
12:55∼13:20
一般演題2
13:20∼14:00
座長:住友別子病院
宮本
良仁 山本
大地
(4) 骨密度検査における腰椎正面測定の問題点と側面測定の有用性
市立八幡浜総合病院
(5) CT 検査前の不必要な絶飲食をなくそう(QOL の向上とより良い検査を目指して)
喜多医師会病院
菊池
健司
木村
保之
(6)SAHクリッピング術の位置確認にFusion画像が有用であった症例
梶浦病院
(7)3D ASL と 123I-IMP SPECTにおける脳循環動態評価の比較
愛媛県立中央病院
増原
晃
フレッシャーズセッション 14:00∼14:30
菊池
座長:喜多医師会病院
健司
(8) 当院における,手術室,病棟での FPD システムの撮影形態
守屋
愛媛大学医学部附属病院
健
(9) CT・MRI 造影剤注入用カテーテルの初期使用経験
小西
愛媛大学医学部附属病院
友梨
(10) SLOT撮影とCR長尺撮影の比較検討
猶原 茉菜美
愛媛大学医学部附属病院
休憩・機器展示見学
14:30∼14:40
特別講演 14:40∼15:30
司会:愛媛大学医学部附属病院
田頭
裕之
茂木
大志
「四国初Aiセンターの役割について」
浅野
水辺
愛媛大学医学部法医学教室
教授 公開講座 15:40∼16:50
司会:公益社団法人
愛媛県診療放射線技師会
会長
テーマ:
「肺がん治療の最前線」
「最新の肺がん診療」
伊東 亮治
愛媛大学医学部附属病院
呼吸器センター
准教授
「肺がんに対する放射線治療」
中島 直美
愛媛大学医学部附属病院
放射線治療科
助教
閉会
17:00
抄
録
一般演題1
(1)肺動静脈分離撮影の試み
(2)二段階造影及び希釈造影法が
有用であった胸腺腫の一例
○和田彬
○相原
聡
愛媛県立中央病院
今までオペ前の肺動脈CTアンギオグラフィ画像はボーラ
ストラッキング法を用いて肺動脈優位相の撮影のみを行っ
ていましたが、肺動脈と肺静脈の分離した画像がほしいと
いう依頼が増えてきました。しかし、肺動静脈は循環動態
がとても速く、患者ごとに的確な造影タイミングをとらえ
る必要があります。そこで、タイミング決定方法としてテ
ストインジェクション法を用いて肺動脈本幹と左房が確認
できるスライス位置でテストインジェクションを行い、そ
の2カ所にROIを設定してタイムデンシティーカーブを描
かせて1相目と2相目のディレイタイムを設定して撮影を
行います。その変更した撮影タイミングの検討をおこない
ましたので報告いたします。
梶浦病院
背景 不明熱精査のため胸部単純CTを行なった結果、前
縦隔部分に2.3 2cm大の楕円形の腫瘤が認められ、また腫
瘍から流出していると考えられる胸腺静脈も確認できた。
単純CTより第一に被包型もしくは浸潤型の胸腺腫を疑い
ましたが、胚細胞腫や胸腺嚢腫などとの鑑別診断が必要と
なってくる。
目的 胸部単純CTで偶発的に発見された前縦隔腫瘍の鑑
別診断及び血管走行の把握を目的に2段階造影及び希釈造
影CTを行った。
方法 造影剤
刺部位を単純CTより胸腺静脈が無名静脈
に流入しているのが確認できたため左肘静脈より行った。
次に腫瘍実質の濃染及び胸腺静脈を確認するため一段階目
の造影剤30mlを2ml/secで注入した。そして一段階目の造
(3)撮影条件の違いによるMetal artifactの
視覚的評価
-骨接合術後CT画像の改善に向けて-
○黒河寛之、池田裕一、金子 幸久、赤樫 克文
大原 卓也、平岡 茂征
影開始から60sec後に腫瘍による大動脈への浸潤を確認す
るため二段階目の造影剤を注入し25sec後、一段階目から
だと85sec後に撮影を一度だけ行った。また二段階目の注
入条件は左鎖骨下静脈及び無名静脈などからの造影剤アー
チファクトを防ぐ目的で造影剤36ml+生食24mlの60mlと
南松山病院
し4ml/secで行った。
まとめ 2段階造影により、腫瘤による大動脈浸潤がない
骨接合術後のCT撮影においてスクリューやプレート等か
ことを確認出来た。胸腺静脈が確認出来たため、腫瘍摘出
らのメタルアーチファクトのために十分な評価が行えない
の際に処理する胸腺静脈が3本あり、そのうち1本には下甲
症例は少なくない。仮想単色X線画像やメタルアーチファ
状腺静脈が流入していることが事前に確認できた。処理す
クト低減再構成ソフトなどによりアーチファクトが低減し
る血管が事前に判明していることで、下甲状腺静脈を温存
たという報告はあるが、当院はどちらも導入されていない。
しながら、胸腺腫の手術をより安全に行うことが可能とな
今回は、管電圧、逐次近似応用再構成法(以下ASiR)、Beam
った。
Colimation、BoutieFilter、 Pitch、Recon-modeの6点を
変化させ、自作ファントム(スペアリブ用豚肉の骨部に腓
骨用プレートをスクリュー2本で固定したもの)を撮影し、
どの条件の時にメタルアーチファクトが少ないか診療放射
線技師5名で視覚評価を行った。自作ファントムをガント
リー中心から約3cmオフセット配置し、まずBoutie Filter
の 変 化 に よ る 評 価 、 次 に Beam Colimation 、 Pitch 、
Recon-modeの3点を変化させ評価した。2つの結果をもと
に、管電圧とASiRを変化させ評価を行った。Rotation time
は0.5s/rot一定、管電流はどの条件もCTDIvolがほぼ同じ
になるように調整した。結果、Recon-modeはPlus、Pitch
は低い程、管電圧は高い程アーチファクトは低減した。
Beam Colimation、Boutie Filter及びASiRの変化による影
響は、大差はみられないがASiR率が高い程アーチファクト
が若干目立ちやすくなった。今回の結果を基に撮影条件を
再考することで、従来の装置でもメタルアーチファクトの
影響が少ない画像が取得できる可能性が示唆された。
(最終的な検討項目や結論は現在検討中)
一般演題2
(4)骨密度検査における
(5)CT検査前の不必要な絶飲食をなくそう
腰椎正面測定の問題点と側面測定の有用性
○山本大地、山本一雅
(QOLの向上とより良い検査を目指して)
○菊池健司、桧垣徹次、藤岡弘之、河内雅子
山田久美子、大槻みどり
市立八幡浜総合病院
喜多医師会病院
現在の骨粗鬆症診療ガイドラインでは、DXA法を用いた
CTなどの造影検査の前に朝食を食べない様に病院から言
腰椎正面と大
骨近位部の骨密度検査が推奨されている。
われるのが一般的である。理由として、腹部の検査では食
また、腰椎側面測定は診断に用いないこととなっている。
後だと胆のうが胆汁を出して収縮するため、十分な評価が
今回、Cアーム型DXA装置を用いて測定した腰椎正面お
できないことである。また胸部や頭部の造影検査でも絶食
よび側面の測定結果200例について後方視手的に検討した。
にするのは、気分不良から嘔吐した時、食物が胃にあると
骨粗鬆症陽性判定率は腰椎正面にくらべ腰椎側面が有意に
気管に入り、誤嚥の恐れがあること、造影剤ショックを起
高い結果となった。同じ椎体を測定しているにもかかわら
こした時、胃内に食物があると気管内挿管が難しいことが
ず、判定結果が乖離した主な原因として、椎弓板や棘突起
ある。しかし、絶食が続くと空腹で気分が不快となる事も
などの椎体後方成分や運動力学的な作用が骨減少の程度に
ある。また高齢者など腎機能が低下している時、長時間の
影響している可能性が考えられた。これらのことから、腰
絶飲食により腎機能が一時的に低下する。また肝硬変患者
椎正面測定は偽陰性を生じている可能性があり、腰椎側面
の栄養状態悪化及び糖尿病患者の血糖コントロールの悪化
は椎体のみの骨密度測定が可能で骨粗鬆症診断に有用性が
などが考えられる。
高いことが示唆された。
そこで当院においては腹部撮影以外においては絶食としな
い活動に取り組んでいる。しかし、稀に不必要な絶飲食を
し、検査に来られる患者様が見受けられる。そこで、この
ムダな行為を無くし、患者様のQOLの向上と、造影剤によ
る副作用発生率の低減を目的とし、このテーマで活動する
事とした。
(6)SAHクリッピング術の位置確認に
(7)3D ASL と 123I-IMP SPECTにおける
Fusion画像が有用であった症例
○木村保之、相原聡、秋田進久
脳循環動態評価の比較
○増原晃、原正和、今井真人、大内功
梶浦病院
愛媛県立中央病院
63歳男性、自転車走行中に意識を失い転倒、通行人が救急
(目的)3D-ASLが急性期脳
塞の血行動態を把握できる
要請し当院に搬送された。搬送時頭部CT検査にてクモ膜下
かについて、同時期に施行した123I-IMP SPECTによる
出血と診断され、3DCTA検査にて左内頚動脈ー後交通動脈
CBF値と比較した。
分岐部に動脈瘤を確認した。動脈瘤は2
瘤に分かれてお
(方法)3D-ASLで得られた画像にフィルター処理後、フ
り、内側の瘤は、通常のアプローチで内頸動脈の裏となり、
リーハンドで患側にROIを設定し、ミラー機能を使用して
直視下に確認は出来ないと予想された。緊急手術の視野で
健側にも設定した。また、コピー機能を利用して123I-IMP
は、術前の予想通り、後方向きの動脈瘤、後交通動脈の起
SPECT画像にも同様のROIの設定を行った。結果から得ら
始部は確認できたが、内側向きの動脈瘤は全く確認出来ず、
れたCBF値について、ROI値よびL/N比(患側/健側比)に
術前の画像を指標としてクリッピングを行った。術後合併
ついて比較検討した。
症の確認のための手術直後CT検査を行った。この術後CT
(結果)CBF値の相関はR2=0.83と高い相関が見られた。
画像と、術前の3DCTA検査をfusionした。このfusion画像
L/N比においてもR2=0.34と相関がみられた。
から、術中観察が困難であった内側の動脈癖が十分クリッ
(結語)3D-ASLによる急性期脳
ピングされているものと予測できた。術直後に造影剤を使
値ではSPECTと比較して高い相関が認められた。また、L/N
用するわけでもなく、特別な撮影方法を 行う事も無く、通
比においても相関が認められた。従って、急性期に
常の術前後CTとワークステーションにより術後のクリッ
123I-IMP SPECTによる検査ができない場合など、血行状
ピングの結果が予測出来ることは、簡便で有りながら、患
態を把握できる検査として有用と思われた。
者や術者を安心させる上で非常に有効な手法と考える。
塞後の血行動態は、CBF
フレッシャーズセッション
(8)当院における,手術室,病棟での
(9)CT・MRI造影剤注入用カテーテルの
FPDシステムの撮影形態
初期使用経験
○守屋健、田頭裕之
○小西友梨、石井絵美子、岩井勇磨、瀧本佳広
澤田峻、西山光、大元謙二、田頭裕之
愛媛大学医学部附属病院
愛媛大学医学部附属病院
従来,当院ではCR装置システムを用いて手術室や病棟とい
【背景・目的】従来,造影CT及びMRI検査において用いて
った撮影室以外の場所で撮影を行っていたが,新たに,手
いた留置針は輸液用であり保険適応ではなく,病院持ち出
術 室 に 島 津 製 作 所 の 回 診 用 X 線 撮 影 装 置 MobileDaRt
しで処理されていた.本年4月より,日本ベクトン・ディ
Evolution
ッキンソン社から保険承認されたBDネクシーバーTMディ
を,病棟における撮影では,コニカミノルタ株
式会社のAeroDR PREMIUMを導入した.
フュージックスTM血管造影用カテーテルが発売された.
両者共に,FPDを採用しており,撮影した画像を即時に
本製品には主に4つの特徴;①医療機器認証品である.②
読み取り,検像が可能なので,損じた場合は再撮影を迅速
低侵襲で高流量を実現.③高圧注入時の血管内ダメージ低
に行うことが出来る.
減.④血管外漏出リスク低減.があり,従来に比べより安
特に,手術室においてこの撮影形態を導入したことは,
全性が高いといわれている.しかし全国的にはまだ臨床使
検査時間を短縮し,放射線技師の撮影の負担を減らすだけ
用例が少なく,県内でも数施設にとどまっているのが現状
でなく,医師による画像の確認も手術室で行うことが可能
である.当院では10月1日より本製品を導入して造影CT検
となり,画像を損じた場合は即時に再撮影し,より医師の
査を行い,その3ヵ月間の使用経験を報告する.
希望に沿う質の高い画像の提供が可能となった.
【使用結果】メリットとしては,従来20G針を用いて行っ
CR装置システムからFPDの撮影形態へと移行したことに
よって得られた長所,短所を発表する.
ていたダイナミック造影検査や心臓CT検査等が22G針で
行うことが可能となった.また,状況に応じて24G針の使
用も可能となり,造影検査の幅が広がり,より安全に迅速
に検査が行えるようになった.デメリットとしては,患者
負担が増えることである.また,刺入ミスした場合は請求
できない可能性がある.
(10)SLOT撮影とCR長尺撮影の比較検討
○猶原茉菜美、小島明彦、荒川憲二、田頭裕之
愛媛大学医学部附属病院
当院に長尺SLOT撮影が可能な島津社製SONIAL VISION
Safireが導入された。これまで全脊椎や全下肢全長撮影で
はCRの長尺カセッテを用いて撮影を行っていた。そこで今
回新装置へ移行するにあたり、各装置における画像の歪み
と計測値の違いについて比較検討を行った。画像の歪みに
ついては2枚のX線不透過マーカーシートの間に、15cmの
吸収素材を挟んだ物を用いた。計測値の違いについては、
全脊椎撮影を想定したCobb角測定を自作脊椎側弯ファン
トムを用いて行った。撮影距離はSLOT撮影では1.5mとし、
CR で は 2.5m( 立 位 ) 、 2m( 臥 位 ) と し た 。 ま た 、 SONIAL
VISION SafireではSLOT幅を2パターン(20mm、40mm)
変化させて検討を行った。
* 機器展示 *
展示期間:平成 27 年 1 月 18 日(日)
9 時 00 分 から 17 時 00 分まで
展示場所:愛媛県男女共同参画センター 多目的ホール前ホワイエ
学術大会会期中、併設機器展示を下記の要綱で開催いたします。コーヒーサービスも
行なっておりますので是非、お立ち寄りくださいますようお願いいたします。
①
株式会社日立メディコ
⑧ 島津メディカルシステムズ株式会社
②
横河ソリューションズ株式会社
⑨ カイゲンファーマ株式会社
③
シーメンス・ジャパン株式会社
⑩ パナソニックメディカルソリューションズ
株式会社
④
バイエル薬品株式会社
⑪ GE ヘルスケア・ジャパン株式会社
⑤
アライドテレシス株式会社
⑫ コニカミノルタヘルスケア株式会社
⑥
日本メジフィジックス株式会社
⑬ キタムラメディカル株式会社
⑦
東芝メディカルシステムズ株式会社
⑭ 富士製薬工業株式会社
受 付
①
②
③
④
⑤
⑥
機器展示
コーヒーサービス
⑨
⑩
⑪
⑫
⑬
学術大会 会場
⑭
⑦
⑧
会場へのアクセス
駐車場は大変混雑いたします。
公共交通機関をご利用ください。
●JR 松山駅から
市内電車城北環状線で 8 分(本町 6 丁目電停下車)、徒歩 3 分
●伊予鉄松山市駅から
市内電車城北環状線で 15 分(本町 6 丁目電停下車)、徒歩 3 分
郊外バス北条線で 10 分(本町 6 丁目停留所下車)、徒歩 2 分