2015.01 No.025

環境技術を活用し世界に先駆け低炭素社会を実現
フスタイルを奨励してまいります。
また、風力・バイオマス・小水力といった地
域資源を活かした自立・分散型の再生可能エ
ネルギーの導入を進めるとともに、再生可能
エネルギーなどから水素を製造し、貯蔵、利
用まで一貫したサプライチェーンを構築する
実証も始めます。
さらに、強力な温室効果を有するフロン類対
策も重要です。今年四月から、フロン類の製
造から廃棄に至るライフサイクル全般におけ
る対策を強化したフロン排出抑制法が施行さ
れます。今後、漏えい防止のための管理の強
化など排出抑制対策を推進してまいります。
一方で、水資源、防災、人の健康、食料、自
然生態系など様々な分野に及ぶ気候変動の影
響に対処するため、適応策を推進することも
重要です。具体的には、本年夏を目途に政府
全体の適応計画を策定するとともに、地域レ
ベルでの適応の取組に対しても支援をしてま
いります。
また、LED については、昨年、赤﨑先生、天
野先生、中村先生の3名の研究者がノーベル
物理学賞を受賞されるという、嬉しいニュー
スがありました。窒化ガリウムを用いた結晶
成長と青色 LED の開発・実用化によって、効
率のよい照明が普及し、世界でエネルギー消
費量の大きな削減を実現することができまし
た。環境省としても、LED をはじめとする低
炭素な設備の普及促進と、こうした窒化ガリ
ウムを用いた先進的な省エネ技術の開発に取
り組んでまいります。
皆様の変わらぬ御支援、御協力を心からお願
い申し上げて私の年頭の御挨拶とさせていた
だきます。
環境省地球環境局長
梶原 成元
謹んで新年の御挨拶を申し上げます。
近年の猛暑や豪雨等の異常気象は、これまで
我々が経験したことがないものであり、その多
くは地球温暖化の影響である可能性が指摘され
ています。昨年十一月に公表された気候変動に
関する政府間パネル(IPCC)の報告書において
も、厳しい地球温暖化対策をとらなかった場合、
今世紀末までに世界の平均気温が最大四・八℃
上昇する可能性が高いと予測されています。
折しも、本年は、二○二○年以降の新たな国
際枠組みを決める重要な年に当たります。美し
い地球を守り将来世代に引き継いでいくため
に、徹底した省エネルギーと再生可能エネル
ギーの最大限の導入により、大胆な低炭素化を
進めてまいります。
環境省においては、先導的な低炭素技術(L2Tech(エルテック))を開発・普及させるため、
「L2-Tech・Japan イニシアティブ」を推進して
います。今後、我が国が有する低炭素技術をリ
スト化し、様々な主体に技術を導入する際の参
考としていただくとともに、環境省における施
策にも活用してまいります。併せて、昨年3
月より開始した気候変動キャンペーン「Fun to
Share」や「家庭エコ診断」を通じて、地球温
暖化に対する関心を高め、地球にやさしいライ
JLEDS NEWS / 第 25 号
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企画運営委員会の主な活動
【企画運営委員会報告 ( 将来ビジョン分科会+新企画
検討分科会 )】
■平成 26 年度収支見込報告と来年度への取り組み ( 収
支黒字化への動き )
JLEDS 設立 10 年の節目に LED を取り巻く環境変化
を勘案し JLEDS 活動のあるべき姿をあらためて考え
るために「将来ビジョン分科会」を発足し、議論をス
タートしておりますことは前号でもご報告申し上げま
した通りです。
その中で課題の一つとして、JLEDS の事業計画収支
の健全化を取り上げておりますが 11/6 に開かれまし
た第 4 回の理事会にて H26 年度の収支見込を報告さ
せて頂きました。本年度の見込みとしましては、会員
数 95 社の収入に対して事業費、事務局経費の支出が
△ 9,029,500 円となっています。各委員会の計画の効
率化、費用削減、事務局経費 ( 人件費 ) 削減を御願い
し、昨年 (H25 年度 ) と比較し約 500 万円の改善を図
れる見込みですが、会員数の減 ( 収入 ) が響き、引き
続きマイナスの計画となっています。来年度の収支計
画黒字化のために、更なる支出削減のための方策を検
討すると共に会員数の増が出来るよう魅力ある JLEDS
の構築に努めます。その方向性 ( 案 ) としまして下記
の項目を具体的に検討していきます。
① 事業費の大幅削減のため、一番大きなイベントで
あるシンポジウム開催について外部との連動 ( 候補 :
日経 ) を視野に入れ双方にメリットが出る方法にてイ
ベント費用の削減を図る。
② 会員費以外の収入拡大 : セミナー講師、会員外セ
ミナー参加者の有償募集案等・・。
③ 事務局固定費削減 : 事務局人員削減検討、事務局
賃借料削減等・・。
※収入拡大のアイデアにつきましては、広く会員様に
ご助言頂きたく、募集したいと考えますので事務局ま
で連絡頂ければ幸甚です。
また、魅力ある JLEDS の構築のための H27 年度の
事業計画案と来年度以降の活動方向性検討としまして
下記を検討します。
■平成 27 年度事業計画案報告
LED 照明の普及が進んだ中、各委員会と連携し将来
の LED 照明市場がどうなって行くのかを考え、JLEDS
の将来像や今後の 10 年のビジョン構築を推進する。
H27 年度は、従来分科会を継承するが各分科会とも
ブラッシュアップを図り、課題解決のために注力する。
【主な分科会活動案】
① 将来 LED 照明ビジョン分科会
JLEDS の将来像や活動の方向性など今後の 10 年ビ
ジョン構築を主体的に推進する。
H26 年度でスタートした検討を継続し、H27 年度
は具体的対策を策定する。
② アジア情勢等調査分科会
海外 ( 主にアジア ) との交流を継続的に実施すると
共に、台湾、中国、( 韓国 ) について動向調査して行く。
海外市場に日本企業が拡販するため、海外戦略の支援
となる情報の提供をする。JLEDS 技術委員会との連携
は勿論、日本照明工業会の海外展開との連携を図る。
③ 新企画検討分科会
会員サービスとしての新規事業を企画検討する。新
企画そのものの検討は、将来ビジョンの方向性が定ま
り次第具体的検討を開始する。
【今後の活動方向性】
前号で報告致しました会員企業アンケートの内容を
踏まえ、JLEDS の新たなる存在意義を確立し LED 業
界へ貢献するために今後 10 年間のビジョンを策定す
るための活動とします。
基本的な考え方としてキーワードは、
「情報」であり、
LED になり従前より更に広い異業種を含めた情報交流
の場の提供、創出が重要と考えます。
次に照明学会、日本照明委員会、日本照明工業会など
の関係団体と連携しつつ JLEDS でなければ出来ない
特徴ある活動を推進します。
また JLEDS の他の団体に無い、周辺装置、素材か
ら完成品までの幅広い団体 ( 会員構成 ) であることを
生かした特長ある活動を目指します。
そして、LED を軸とした活動は普遍ですが今後は、
照明分野も包含しつつ、そのコントロール応用、素材
系へも拡大し LED を応用した用途拡大全体を範囲と
することを検討します。
最後に今期の主な実施予定項目として、2015/3/25
~ 28 日にて台北国際照明見本市への技術委員会と協
力した企画運営委員の調査派遣を実施。また、各委
員会と合同にて調査結果を会員研修会にて報告致しま
す。
( 委員長 久米 任弘 / パナソニック㈱)
広報委員会の主な活動
【「LED 照明シンポジウム 2014」報告】
開催日時:2014.10.10(金) 13:30-17:00
会場:品川区立総合区民会館「きゅりあん」
来場者数:534 名
JLEDS 主催の「LED 照明シンポジウム 2014」を開催
した。宮本理事長の開会挨拶、柏木東京工業大学特命教
授による「日本の未来の街づくり - スマートシティ構想
による成長戦略」と題した基調講演、松下美紀照明設計
JLEDS NEWS / 第 25 号
<宮本理事長開会挨拶>
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事務所代表による「あか
り文化の継承と未来への
挑戦」の講演、「未来予
想図 - ニッポン・あかり
の未来」をテーマにした
パネルディスカッション
を実施した。
エントランスでは 「
明比較展示ボックスと LED
自転車を屋外テント内に出
展した。
(展示会分科会リー
ダー 梶谷 美穂子 / パナ
ソニック㈱)
未来予想図」 の企画パネ
ル展示、来場記念抽選会
を実施 , 好評の内に閉会
した。(分科会リーダー
甘利 徳邦 / 東芝ライ
テック㈱)
< JLEDS ブース>
【「セミコン・ジャパン 2014」JLEDS ブース出展】
開催期間:2014.12.3~5
主催:SEMI ジャパン
会 場: 東 京 ビ ッ ク サ イ ト 総 来 場 者 数 3 日 間 合 計
60,211 人
パネル展示だけの出展ではあったが、展示会用説明パ
ネル、LED比較展示ボックス、会員募集パネル、パン
フレットを設置しPRを図った。
(展示会分科会リーダー
梶谷 美穂子 / パナソニック㈱)
【「平成 26 年度第 2 回会員研修会」開催】
開催日:2014.11.19
会場:篠原電機株式会社 ( 大阪 )13:30 ~ 17:00
参加人数69名
「ブルーライト(業界統一見解)について」
:パナソニッ
ク(株)斎藤 孝氏、「LED 照明 第2幕」:(株)日経
BP 日経エレクトロニクス 野澤 哲生氏、 「ルー
ヴル美術館照明改修プロジェクト第2弾 名画モナリザ
と中世大型絵画を照らす」:東芝ライテック(株)森山
厳與氏の三氏をお迎
えし会員研修会、情報
交換会を実施した。
バリエーションに富
んだ内容の三つの講演
に対し、熱心に聴講頂
き活発な質疑応答も実
施した。特に野澤氏の
講演は、LED 照明の将来性を考 える新たな視点となっ
<会員研修会の全景>
たようで、参加者全体
での評価も高く受講者からは刺激になったとの意見が聞
かれた。
(会員研修会分科会リーダー 穴田 孝二 / 豊田合成㈱)
<基調講演 東京工業大学
特命教授 柏木孝夫氏>
【「LED ジャパン 2014」に JLEDS ブース出展】
主催:ICSコンベンションデザイン
開催期間:2014.10.15~17
会場:パシフィコ横浜 総 来 場 者 数: 合 計 8,467
名
「LED ジ ャ パ ン 2014」 に
JLEDS ブ ー ス を 出 展 し、
LED の啓蒙と入会 PR を実
施した。展示会としては、
前年度より入場者数は増
< JLEDS ブース>
加したが、LED 関連のブー
スは縮小傾向にあった。LED 関連ブースでは深紫外 LED
関連の展示が多くされていた。JLEDS ブースへの来場者
も多く、熱心に見て頂き質問も多く寄せられた。(展示
会分科会リーダー 梶谷 美穂子 / パナソニック㈱)
【「創エネ・あかりパーク 2014」に JLEDS ブース出展】
開催期間:2014.10.30~11.3
会場:東京・上野恩賜公園
主催:経産省・環境省、 後援:東京都、
総合プロデュース:石井
幹子
創エネ技術とデザインを
組み合わせた様々な美しい
明かりが展開されるイベン
トの中で、JLEDS は LED 照
< JLEDS ブース>
技術委員会の主な活動
【「26年度 技術委員会分科会主催セミナー」報告】
主催:26B② LED 関連の規格・標準化、測光、業
界情報収集・分析 開催日:10 月 23 日(木)13:30 ~ 14:30
開催場所:JRCM 第二会議室
テーマ:次世代照明システム DALI
講師:ワゴジャパン株式会社営業部 オートメー
ション 次長 ビジネスデベロップメント マネー
ジャー 津田 博之 様
参加人数 : 19 名 <セミナー内容>
1.DALI とは(IEC62386 施設照明の国際標準規格
の解説)
2.国際標準化プロジェクト活動状況の紹介
3.世界の省エネ施設の動向
4.LEED(環境に配慮した建物に与えられる認証シ
ステム)の審査基準
5.DALI の仕様と他方式との比較
6.日本における照明家電省エネ制御システムへの期
待
<受講感想>
DALI はすでに欧州では普及しており、また IEC 規
格にも取り入れられ、唯一の国際標準化された照明制
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JLEDS NEWS / 25 号
<技術セミナーの全景>
御 シ ス テ ム で す。 日 本 で
は、 独 自 の 各 種 照 明 制 御
シ ス テ ム が 存 在 し、DALI
の普及はこれからといっ
た と こ ろ で す が、 今 回、
DALI システムが実際に設
置されている事例での照
明設定・操作を交えてのプ
レゼンはわかりやすく、仕
様や特徴など理解でき、大変参考になりました。
これからますます省エネ、エネルギーマネジメン
トが注目されるなか、照明もこれからはスマートラ
イティングに向かうことは確実です。DALI をはじめ、
各種制御システムを含めたシステムソリューションが
進展を遂げるものと思われます。
(副委員長 竹内 啓泰 / パナソニック(株))
事務局からの報告
【主な役員異動について】
平成 26 年 10 月 15 日付けで副理事長の井関幸人が
伊藤政博(パナソニック(株))に交代しました。
【委員会関係】
10/16 企画運営委員会
10/17 顧問会議
11/07 広報委員会
11/17 技術委員会リーダー会
12/18 企画運営委員会
【イベント関係】
10/10(セミナー)LED 照明シンポジウム 2014(品川)
10/15 ~ 17(展示会)LED JAPAN2014(横浜)
10/30 ~ 11/3(展示会)創エネ・あかりパーク(上野)
11/13(セミナー)JLEDS 第 2 回会員研修会(大阪)
12/3 ~ 5(展示会)セミコンジャパン 2014(東京)
【ノーベル賞受賞関係】
・10 月 9 日 JLEDS の HP へ以下の宮本理事長のノー
ベル賞受賞お祝いメッセージを掲載した。
『★★ノーベル物理学賞受賞、心よりお慶び申し上げ
ます★★
赤﨑勇名古屋大学特別教授・名城大学教授、天野浩名
古屋大学教授、中村修二米カリフォルニア大サンタ
バーバラ校教授のノーベル物理学賞受賞、心よりお慶
び申し上げます。
日本が世界に先駆けて開発・製品化した青色 LED が
世界的に高く評価されたものと考えております。
今後も、日本が本分野で先端研究、事業活動をリード
し、世界に貢献することを祈念するとともに、JLEDS
として LED の一層の普及に向けて活動を展開してま
いります。 非営利活動法人LED照明推進協議会理
事長 宮本康司』
・11 月 7 日日経産業新聞へ会員企業様のご協力を得
て、ノーベル賞お祝いの理事長メッセージとご協賛い
ただいた会員企業様の社名広告を掲載させて頂きまし
た。
・11 月 4 日日経テクノロジーオンラインへ『ノーベ
ル賞受賞は、LED 照明が世界的に認められた記念すべ
き瞬間』と題して宮本理事長のお祝いメッセージを投
稿し発信された。
※参考URL
ノーベル賞記事サイト:http://techon.nikkeibp.co.jp/
article/FEATURE/20141022/384181/
JLEDS のサイト:http://techon.nikkeibp.co.jp/article/
FEATURE/20140808/369947/
・10 月 7 日青色 LED 研究のノーベル賞受賞決定の報
道を受けて、10 月 8 日朝から新聞やテレビ、ラジオ、
雑誌などの電話取材がひっきりなしにあり対応に追わ
れた。当日は 10 本近い取材があり翌日以降も毎日何
本かの取材電話や訪問が続いた。発表から2ヶ月以上
経過したい今も LED に関する問い合わせはメールや
電話で毎日何件か続いている。(従来は1週間に1件
程度)
【その他の活動報告】
2014/10/28 ~ 2015/02/22 国立科学博物館特別
展『ヒカリ展』の図録投稿、展示協力
※図録ヘは安田技術委員長(昭和電工)による『光合
成と植物工場』と事務局の野田による
『新しい照明光源』の2つの項に投稿した。その他
LED 照明の展示パネルへの協力をした。
10/30 日本照明工業会照明用 LED 技術小委員会
10/31 ~ 11/21( 全国 6 都市 ) 照明学会スクーリン
グ講師受託 ※照明コンサルタントの資格更新講習を
北海道、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡で行った。
11/07 日本照明工業会 秋季懇親会
11/25 日本照明工業会 照明用 LED 標準化小委員会
11/26 照明学会 技術及び照明関連 JIS 企画委員会
12/09 日本照明工業会 照明用 LED 技術小委員会
12/09 日本照明委員会大会
12/10 照明学会 100 年史企画・編集委員会
12/11 照明学会 個体光源分科会公開研究会
※本公開研究会は、JLEDS 事務局の吉崎が幹事の一
人として企画し開催しています。
12/16 有機系太陽電池技術研究組合セミナー講師
発 行 2015 年 1 月 1 日
発行人 小紫正樹
発行所 特定非営利活動法人LED照明推進協議会
〒 105-0003 東京都港区西新橋一丁目 5 番 11 号
第 11 東洋海事ビル 6 階
TEL (03)3592-1382(代)/ FAX (03)3592-1285
URL http://www.led.or.jp/
E-mail [email protected]
Japan LED Association
JLEDS NEWS /第 25 号
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い。
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