ServeRAID-MR ソフト ウェア

®
ユーザーズ・
ガイド
ServeRAID-MR ソフト
ウェア
2 0 0 7 年 11 月
IBM P/N:43W7843
第 1 版 (2007 年 11 月 )
© Copyright International Business Machines Corporation 2007. All rights reserved.
US Government Users Restricted Rights - Use, duplication or disclosure
restricted by GSA ADP Schedule Contract with IBM Corp. Copyright ©
2007 by LSI Corporation.All rights reserved.
ii
前書き
本書は、MegaRAID® ストレージ・マネージャー ™ ソフトウェア、
WebBIOS、およびコマンド・ライン・インターフェース (CLI) ユーティ
リティーを使用して、ServeRAID-MR® RAID コントローラーおよびそ
こに接続されたストレージ関連の装置を構成、モニター、および保守す
る方法について説明します。
対象読者
本書の対象読者は、ServeRAID-MR コントローラーおよび構成ユーティ
リティーに精通しておられる方々です。ServeRAID-MR コントローラー
上でのストレージ構成の作成を担当するネットワーク管理者の方々に
は、この資料を有効にご利用いただけます。
構成
本書は以下の章および付録で構成されています。
•
1 章 , “RAID について ” では、
RAID (Redundant Array of Independent
Disks)、RAID の機能と利点、RAID のコンポーネント、RAID レベ
ル、および構成計画について説明します。また、RAID の可用性の概
念を定義し、構成計画についてのヒントも示しています。
•
2 章 , “WebBIOS Configuration ユーティリティー” では、プリブート
WebBIOS Configuration ユーティリティーを使用して、ストレージ
構成を作成および管理する方法について説明します。
•
3 章 , “MegaRAID コマンド・ツール ” では、MegaRAID コマンド・
ツールを使用して、ストレージ構成を作成および管理する方法につ
いて説明します。MegaRAID コマンド・ツールは、シリアル接続スト
レージ (SAS) インターフェース用の CLI アプリケーションです。
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
iii
•
4 章 , “MegaRAID ストレージ・マネージャーの概要およびインス
トール ” では、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェア
の主な機能を紹介し、そのインストール方法を説明します。
•
5 章 , “MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウおよびメ
ニュー ” では、MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウ・
レイアウトを示し、使用可能なメニュー・オプションをリストにし
て紹介します。
•
6 章 , “ 構成 ” では、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェ
アを使用してストレージ・デバイスを構成または再構成する方法、
構成を保管する方法、そして保管した構成をコントローラーに適用
する方法について説明します。
•
7 章 , “ システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター ”
では、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアがどのよ
うにストレージ構成およびストレージ・デバイスの状況をモニター
し、それらに関する情報を表示するのかを説明します。
•
8 章 , “ ストレージ構成の保守および管理 ” では、仮想ディスクおよび
その他のストレージ・デバイスに関する MegaRAID ストレージ・マ
ネージャーの保守機能について説明します。
•
付録 A, “ イベントおよびメッセージ ” には、MegaRAID ストレージ・
マネージャーのイベントの説明が記載されています。
•
付録 B, “ 特記事項 ” には、保証、特許権、実施権、および商標に関す
る情報が含まれています。
•
付録 C, “ 用語集 ” には、
ストレージ関連用語の定義が収録されています。
表記規則
注:
重要 :
iv
前書き
「注」では、システム・パフォーマンスに影響を与える可
能性のある補足情報を紹介します。
「重要」の注記では、装置の動作、システム・パフォーマ
ンス、またはデータ保全性に悪影響を及ぼす可能性のある
アクションを特定します。
改訂の履歴
IBM 資料番号
版 / 日付
注釈
IBM P/N:43W7843
第1版
2007 年 11 月
本書の初期リリース
IBM お客様サポート
Web サイト :
http://www.ibm.com/systems/support/
前書き
v
vi
前書き
目次
1章
RAID について
1.1
1.2
1.3
1.4
1.5
RAID の説明
RAID の利点
RAID 機能
コンポーネントと機能
1.4.1
物理アレイ
1.4.2
仮想ディスク
1.4.3
RAID アレイ
1.4.4
フォールト・トレランス
1.4.5
整合性検査
1.4.6
バックグラウンドの初期化
1.4.7
メディア・スキャン
1.4.8
ディスク・ストライピング
1.4.9
ディスク・ミラーリング
1.4.10 パリティー
1.4.11
ディスク・スパニング
1.4.12 ホットスペア
1.4.13 ディスクの再構築
1.4.14 再構築率
1.4.15 ホット・スワップ
1.4.16 物理ドライブの状態
1.4.17 仮想ディスクの状態
1.4.18 格納装置管理
RAID レベル
1.5.1
RAID レベルのまとめ
1.5.2
RAID レベルの選択
1.5.3
RAID 0
1.5.4
RAID 1
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
1-1
1-1
1-1
1-2
1-2
1-2
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1-3
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1-6
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1-10
1-11
1-11
1-11
1-12
1-12
1-13
1-13
1-14
1-14
1-15
vii
1.5.5
1.5.6
1.5.7
1.5.8
1.5.9
1.6
1.7
1.8
2章
WebBIOS Configuration
ユーティリティー
2.1
2.2
2.3
2.4
2.5
2.6
2.7
viii
目次
RAID
RAID
RAID
RAID
RAID
5
6
10
50
60
1-16
1-17
1-18
1-20
1-21
RAID 構成計画
1.6.1
フォールト・トレランスの最大化
1.6.2
パフォーマンスの最大化
1.6.3
ストレージ容量の最大化
RAID の可用性
1.7.1
RAID の可用性の概念
設定計画
1.8.1
物理ディスクの数
1.8.2
アレイの目的
1-23
1-23
1-25
1-26
1-27
1-27
1-29
1-29
1-29
概要
WebBIOS CU の開始
WebBIOS CU のメイン画面のオプション
ストレージ構成の作成
2.4.1
構成ウィザードを使用した構成の選択
2.4.2 「自動構成」の使用
2.4.3
カスタム構成の使用
装置のプロパティーの表示および変更
2.5.1
アダプターのプロパティーの表示および変更
2.5.2
仮想ディスクのプロパティーの表示および変更
2.5.3
物理ドライブのプロパティーの表示
2.5.4
バッテリー・バックアップ・ユニット情報の表示
システム・イベント情報の表示
構成の管理
2.7.1
整合性検査の実行
2.7.2
仮想ディスクの削除
2.7.3
外部構成をインポートまたはクリアする
2.7.4
仮想ディスクの RAID レベルの移行
2-1
2-2
2-3
2-5
2-6
2-7
2-8
2-48
2-49
2-52
2-53
2-55
2-56
2-57
2-57
2-58
2-58
2-62
3章
MegaRAID コマンド・ツール
3.1
製品の概要
3.2
SCO オペレーティング・システムのサポート
3.3
MegaCLI バージョン 1.00.22 Linux 用アップグレード
3.4
コマンドラインの略語および表記規則
3.4.1
コマンドラインで使用される略語
3.4.2
表記規則
3.5
アダプターのプロパティーに関連するオプション
3.5.1
アダプターのプロパティーを表示する
3.5.2
サポートされるコントローラーの数を表示する
3.5.3
自動再構築を有効または無効にする
3.5.4
アダプターのキャッシュをフラッシュする
3.5.5
アダプターのプロパティーを設定する
3.5.6
指定したアダプターのプロパティーを表示する
3.5.7
出荷時のデフォルトを設定する
3.5.8
SAS アドレスを設定する
3.5.9
アダプターの日時を設定する
3.5.10 アダプターの日時を表示する
3.6
巡回読み取りに関連するアダプターのプロパティー
3.6.1
巡回読み取りオプションを設定する
3.6.2
巡回読み取りの遅延間隔を設定する
3.7
BIOS に関連するプロパティー
3.7.1
ブート可能仮想ディスク ID を設定または
表示する
3.7.2
BIOS 状況オプションを選択します。
3.8
バッテリー・バックアップ・ユニットに関連する
プロパティー
3.8.1
BBU 情報を表示する
3.8.2
BBU 状況情報を表示する
3.8.3
BBU 容量を表示する
3.8.4
BBU 設計パラメーターを表示する
3.8.5
現在の BBU プロパティーを表示する
3.8.6
BBU 確認サイクルを開始する
3.8.7
バッテリーを省電力保管モードにする
3.8.8
BBU のプロパティーを設定する
目次
3-2
3-3
3-4
3-4
3-4
3-5
3-6
3-6
3-7
3-7
3-7
3-8
3-9
3-9
3-9
3-9
3-10
3-10
3-10
3-11
3-11
3-11
3-12
3-12
3-12
3-13
3-14
3-14
3-14
3-15
3-15
3-15
ix
3.9
3.10
3.11
3.12
x
目次
ファームウェア・レベルで保持されるログを表示するための
オプション
3-16
3.9.1
イベント・ログ管理
3-16
3.9.2
BBU の端末ログを設定する
3-17
構成に関連するオプション
3-17
3.10.1 RAID 0、1、5 または 6 構成を追加する
3-17
3.10.2 RAID 10、50、または 60 構成を追加する
3-19
3.10.3 既存の構成をクリアする
3-19
3.10.4 アダプターの構成を保管する
3-19
3.10.5 ファイルから構成データを復元する
3-20
3.10.6 外部構成情報を管理する
3-20
3.10.7 指定した 1 つ以上の仮想ディスクを削除する
3-21
3.10.8 フリー・スペースを表示する
3-21
仮想ディスクに関連するオプション
3-21
3.11.1
仮想ディスク情報を表示する
3-21
3.11.2
仮想ディスクのキャッシュ・パラメーター
およびアクセス・パラメーターを変更する
3-22
3.11.3
仮想ディスクのキャッシュ・パラメーター
およびアクセス・パラメーターを表示する
3-22
3.11.4
仮想ディスクの初期化を管理する
3-23
3.11.5
整合性検査を管理する
3-23
3.11.6
バックグラウンド初期化を管理する
3-23
3.11.7
仮想ディスクの再構成を実行する
3-24
3.11.8
仮想ディスクおよび物理ディスクに関する情報を
表示する
3-24
3.11.9
仮想ディスクの数を表示する
3-25
物理ドライブに関連するオプション
3-25
3.12.1 物理ディスク情報を表示する
3-25
3.12.2 物理ディスクの状態をオンラインに設定する
3-26
3.12.3 物理ディスクの状態をオフラインに設定する
3-26
3.12.4 物理ディスク・ドライブの状態を「未構成で良好」
に変更する
3-26
3.12.5 物理ディスクの状態を変更する
3-26
3.12.6 物理ディスクの初期化を管理する
3-27
3.12.7 物理ディスクを再構築する
3-27
3.12.8 1 つ以上の物理ディスクを確認し、LED を
アクティブにする
3-28
構成済みの物理ディスクに「欠落」のマーク
を付ける
3.12.10 欠落状態の物理ドライブを表示する
3.12.11 構成済みの物理ディスクを取り替え、自動再構築
を開始する
3.12.12 未構成の物理ディスクの除去を準備する
3.12.13 物理ディスクの合計数を表示する
3.12.14 物理装置のリストを表示する
格納装置に関連するオプション
ファームウェアのフラッシュ
3.14.1 ROM ファイルを使用してファームウェアを
フラッシュする
3.14.2 ROM ファイルを使用してファームウェアを
Mode 0 でフラッシュする
SAS トポロジー
診断に関連するオプション
3.16.1 アダプターの診断を開始する
3.16.2 バッテリー・テストを開始する
3.16.3 NVRAM 診断を開始する
3.16.4 アダプター・コネクターのモードを設定する
3.16.5 マルチプレクサーのモードを取得する
各種オプション
3.17.1 MegaCLI のバージョンを表示する
3.17.2 MegaCLI のヘルプを表示する
3.12.9
3.13
3.14
3.15
3.16
3.17
3-28
3-28
3-29
3-29
3-29
3-30
3-30
3-30
3-31
3-31
3-31
3-32
3-32
3-32
3-33
3-33
3-33
3-34
3-34
3-34
4章
MegaRAID ストレージ・マネージャーの概要およびインストール
4.1
概要
4-1
4.1.1
ストレージ構成の作成
4-1
4.1.2
ストレージ・デバイスのモニター
4-2
4.1.3
ストレージ構成の保守
4-2
4.2
ハードウェア要件およびソフトウェア要件
4-2
4.3
インストール
4-3
4.3.1
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェア
の Microsoft Windows へのインストール
4-3
4.3.2
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェア
の Linux へのインストール
4-8
4.3.3
Linux エラー・メッセージ
4-9
目次
xi
5章
MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウおよびメニュー
5.1
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアの開始 5-1
5.2
MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウ
5-4
5.2.1 「物理」/「論理」ビューのパネル
5-5
5.2.2 「プロパティー」/「操作」/「グラフィカル・ビュー」
パネル
5-6
5.2.3
イベント・ログ・パネル
5-8
5.2.4
メニュー・バー
5-9
6章
構成
6.1
6.2
6.3
6.4
6.5
6.6
6.7
6.8
6.9
xii
目次
新規ストレージ構成の作成
6.1.1
仮想ディスク・パラメーターについて
6.1.2 「自動構成」の使用
6.1.3 「ガイドによる構成」の使用
6.1.4 「手動構成」の使用 RAID 0
6.1.5 「手動構成」の使用 :RAID 1
6.1.6 「手動構成」の使用 :RAID 5
6.1.7 「手動構成」の使用 :RAID 6
6.1.8 「手動構成」の使用 :RAID 10
6.1.9 「手動構成」の使用 :RAID 50
6.1.10 「手動構成」の使用 :RAID 60
ホットスペア・ディスクの追加
調整可能タスク割合の変更
仮想ディスク・プロパティーの変更
仮想ディスク構成の変更
6.5.1
構成へのディスク・ドライブの追加
6.5.2
構成からの物理ドライブの除去
6.5.3
構成の RAID レベルの変更
仮想ディスクの削除
ディスクへのストレージ構成の保管
コントローラーからのストレージ構成のクリア
保管したストレージ構成の追加
6-2
6-3
6-5
6-7
6-10
6-12
6-13
6-14
6-15
6-16
6-17
6-18
6-19
6-22
6-23
6-25
6-26
6-26
6-27
6-28
6-28
6-29
7章
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
7.1
システム・イベントのモニター
7.2
イベント通知の構成
7.2.1
アラート配信規則の設定
7.2.2
イベント重大度の変更
7.2.3
例外の定義
7.2.4
電子メール設定の選択
7.3
コントローラーのモニター
7.4
ディスク・ドライブのモニター
7.5
巡回読み取りの実行
7.6
仮想ディスクのモニター
7.7
格納装置のモニター
7.8
バッテリー・バックアップ・ユニットのモニター
7.9
再構築およびその他のプロセスのモニター
7-1
7-3
7-4
7-5
7-6
7-8
7-10
7-12
7-14
7-16
7-18
7-19
7-20
8章
ストレージ構成の保守および管理
8.1
仮想ディスクの初期化
8.2
整合性検査の実行
8.3
新規ドライブのスキャン
8.4
ドライブの再構築
8.5
ドライブを「オフライン」または「欠落」にする
8.6
ファームウェアのアップグレード
8-1
8-2
8-3
8-3
8-4
8-5
付録 A
イベントおよびメッセージ
付録 B
特記事項
B.1
商標
B.2
重要事項
B-2
B-3
付録 C
用語集
目次
xiii
xiv
目次
図目次
1.1
1.2
1.3
1.4
1.5
1.6
1.7
1.8
1.9
1.10
1.11
2.1
2.2
2.3
2.4
2.5
2.6
2.7
2.8
2.9
2.10
2.11
2.12
2.13
2.14
2.15
2.16
2.17
2.18
2.19
2.20
2.21
2.22
2.23
2.24
目次
ディスク・ストライピングの例 (RAID 0)
ディスク・ミラーリングの例 (RAID 1)
分散パリティーの例 (RAID 5)
ディスク・スパニングの例
2 つのディスク・ドライブによる RAID 0 アレイの例
RAID 1 アレイ
6 つのディスク・ドライブによる RAID 5 アレイ
ストライプ 内の 2 つのブロックへの分散パリティーの例
(RAID 6)
1-18
RAID 10 レベルの仮想ディスク
RAID 50 レベル 仮想ディスク
RAID 60 レベルの論理ドライブ
WebBIOS CU のメイン画面
WebBIOS の「Configuration Wizard」画面
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
RAID 0 の構成のプレビュー
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
RAID 1 の構成のプレビュー
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
RAID 5 の構成のプレビュー
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
RAID 6 の構成のプレビュー
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
WebBIOS の「Span Definition」画面
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
RAID 10 の構成のプレビュー
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
WebBIOS の「Span Definition」画面
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
RAID 50 の構成のプレビュー
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
WebBIOS の「Span Definition」画面
1-19
1-21
1-23
2-3
2-6
2-9
2-10
2-13
2-14
2-15
2-18
2-19
2-20
2-23
2-24
2-25
2-28
2-30
2-31
2-32
2-35
2-36
2-37
2-38
2-41
2-43
2-44
1-5
1-6
1-7
1-8
1-15
1-16
1-17
xv
2.25
2.26
2.27
2.28
2.29
2.30
2.31
2.32
2.33
2.34
4.1
4.2
4.3
4.4
4.5
5.1
5.2
5.3
5.4
5.5
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
RAID 60 の構成のプレビュー
最初の「Adapter Properties」画面
2 番目の「Adapter Properties」画面
「Virtual Disk」画面
「Physical Drive」画面
「Battery Module」画面
「Event Information」画面
「Foreign Configuration」画面
「Foreign Configuration Preview」画面
「Customer Information」画面
「Setup Type」画面
「Setup Type」画面
「Custom Setup」画面
「Server」画面
「サーバーの選択」ウィンドウ
サーバーのログイン・ウィンドウ
MegaRAID ストレージ・マネージャーのメインウィンドウ
「操作」タブ
「グラフィカル・ビュー」タブ
2-45
2-48
2-49
2-50
2-52
2-54
2-55
2-56
2-59
2-59
4-4
4-5
4-6
4-7
4-8
5-2
5-3
5-4
5-7
5-8
6.1
6.2
6.3
6.4
6.5
6.6
6.7
6.8
6.9
最初の「構成ウィザード」画面
「自動構成」画面
最初の「ガイドによる構成」画面
2 番目の「ガイドによる構成」画面
最初の「手動構成」画面
「手動構成」- 仮想ディスクの定義
グローバル・ホットスペアの作成
調整可能タスク割合の設定
仮想ディスク・プロパティーの設定
6-2
6-6
6-8
6-9
6-10
6-11
6-19
6-21
6-23
6.10 再構成ウィザード
7.1 「イベント情報」ウィンドウ
7.2
7.3
7.4
7.5
7.6
7.7
7.8
xvi
目次
「イベント通知の構成」画面
イベント重大度の変更
例外リストへのイベントの追加
例外イベント用の配信方法の編集
E メールの設定
「E メール・アドレスの追加」ダイアログ・ボックス
コントローラー情報
6-24
7-2
7-4
7-5
7-7
7-8
7-9
7-9
7-11
7.9
7.10
7.11
7.12
7.13
物理ドライブ情報
巡回読み取りの構成
仮想ディスクのプロパティー
格納装置情報 - グラフィカル・ビュー
バッテリー・バックアップ・ユニット情報
7.14 「グループの進行状況の表示」ウィンドウ
目次
7-13
7-15
7-17
7-19
7-20
7-21
xvii
xviii
目次
表目次
1.1
パリティーのタイプ
1.2
RAID 10、RAID 50 または RAID 60 のスパニング
1.3
物理ドライブの状態
1.4
仮想ディスクの状態
1.5
RAID 0 の概要
1.6
RAID 1 の概要
1.7
RAID 5 の概要
1.8
RAID 6 の概要
1.9
RAID 10 の概要
1.10 RAID 50 の概要
1.11 RAID 60 の概要
1.12
RAID レベルとフォールト・トレランス
1.13 RAID レベルとパフォーマンス
1.14 RAID レベルと容量
1.15 アレイ構成についての考慮要素
2.1
WebBIOS CU ツールバーのアイコン
2.2 「Adapter Properties」メニュー・オプション
2.3
RAID レベルの移行に必要な追加のディスク・ドライブ
3.1
コマンドラインの略語
3.2
表記規則
3.3
アダプターのパラメーター
3.4
サポートされるコントローラーの数
3.5
自動再構築を有効または無効にする
3.6
選択したアダプターでキャッシュをフラッシュする
3.7
アダプターのプロパティーを設定する
3.8
指定したアダプターのプロパティーを表示する
3.9
出荷時のデフォルトを設定する
3.10 アダプターの SAS アドレスを設定する
3.11 アダプターの日時を設定する
3.12 アダプターの日時を表示する
3.13 巡回読み取りオプションを設定する
3.14 巡回読み取りの遅延間隔を設定する
3.15 ブート可能仮想ディスク ID
3.16 BIOS 状況のオプション
3.17 BBU 情報を表示する
3.18 BBU 状況情報を表示する
目次
1-6
1-8
1-12
1-12
1-15
1-15
1-16
1-17
1-19
1-20
1-22
1-24
1-25
1-27
1-30
2-4
2-50
2-63
3-4
3-5
3-6
3-7
3-7
3-7
3-8
3-9
3-9
3-9
3-9
3-10
3-11
3-11
3-12
3-12
3-12
3-13
xix
3.19
3.20
3.21
3.22
3.23
3.24
3.25
3.26
3.27
3.28
3.29
3.30
3.31
3.32
3.33
3.34
3.35
3.36
3.37
3.38
3.39
3.40
3.41
3.42
3.43
3.44
3.45
3.46
3.47
3.48
3.49
3.50
3.51
3.52
3.53
xx
目次
BBU 容量情報を表示する
BBU 設計パラメーターを表示する
現在の BBU プロパティーを表示する
BBU 確認サイクルを開始する
バッテリーを省電力保管モードにする
BBU のプロパティーを設定する
イベント・ログ管理
BBU の端末ログを設定する
RAID 0、1、5 または 6 構成を追加する
RAID 10、50、または 60 構成を追加する
既存の構成をクリアする
アダプターの構成を保管する
ファイルから構成データを復元する
外部構成情報を管理する
指定した仮想ディスクを削除する
フリー・スペースを表示する
仮想ディスク情報を表示する
仮想ディスクのキャッシュ・パラメーターおよび
アクセス・パラメーターを変更する
仮想ディスクのキャッシュ・パラメーターおよび
アクセス・パラメーターを表示する
仮想ディスクの初期化を管理する
整合性検査を管理する
バックグラウンド初期化を管理する
仮想ディスクを再構成する
仮想ディスクと物理ディスクの情報を表示する
仮想ディスクの数を表示する
物理ディスク情報を表示する
物理ディスクの状態をオンラインに設定する
物理ディスクの状態をオフラインに設定する
物理ディスク・ドライブの状態を「未構成で良好」に
変更する
物理ディスクの状態を変更する
物理ディスクの初期化
物理ディスクを再構築する
物理ディスクを確認し、LED をアクティブにする
構成済みの物理ディスクに「欠落」のマークを付ける
欠落状態の物理ディスク・ドライブを表示する
3-14
3-14
3-15
3-15
3-15
3-16
3-16
3-17
3-18
3-19
3-19
3-19
3-20
3-20
3-21
3-21
3-21
3-22
3-22
3-23
3-23
3-24
3-24
3-25
3-25
3-25
3-26
3-26
3-26
3-27
3-27
3-27
3-28
3-28
3-28
3.54
3.55
3.56
3.57
3.58
3.59
3.60
3.61
3.62
3.63
3.64
3.65
3.66
3.67
3.68
7.1
A.1
A.2
目次
構成済みの 1 つ以上の物理ディスクを取り替え、
自動再構築を開始する
未構成の 1 つ以上の物理ディスクの除去を準備する
アダプターに接続された物理ディスクの数を表示する
1 つ以上のアダプターに接続された物理装置のリストを
表示する
格納装置情報を表示する
ROM ファイルを使用してファームウェアをフラッシュ
する
ROM ファイルを使用してファームウェアを Mode 0 で
フラッシュする
PHY 接続情報を表示する
診断の設定を開始する
バッテリー・テストを開始する
NVRAM 診断を開始する
アダプター・コネクターのモードを設定する
アダプター・コネクターのマルチプレクサーのモードを
取得する
MegaCLI のバージョンを表示する
MegaCLI のヘルプを表示する
イベントの重大度レベル
イベントのエラー・レベル
イベント・メッセージ
3-29
3-29
3-30
3-30
3-30
3-31
3-31
3-32
3-32
3-32
3-33
3-33
3-33
3-34
3-34
7-2
A-1
A-2
xxi
xxii
目次
1章
RAID について
この章では、RAID (Redundant Array of Independent Disks)、RAID 機能
および利点、RAID コンポーネント、RAID レベル、および設定計画につ
いて説明します。また、RAID の可用性の概念を定義し、構成計画につ
いてのヒントも示しています。
1.1
RAID の説明
RAID とは、高性能とフォールト・トレランスを提供する複数の独立し
た物理ディスクから成るアレイ、またはグループです。RAID アレイに
より、I/O ( 入出力 ) のパフォーマンスと信頼性が高まります。RAID ア
レイは、ホスト・コンピューターからは単独のストレージ・ユニットま
たは複数の論理ユニットのように見えます。いくつかのディスクに同時
にアクセスできるため、入出力は迅速に処理されます。
1.2
RAID の利点
RAID アレイは、シングル・ドライブのストレージ・システムに比べて、
データ・ストレージの信頼性とフォールト・トレランスを向上させま
す。物理ディスクの故障によるデータの損失は、残りの物理ディスクか
ら紛失データを再構築することによって防止できます。RAID により、
I/O のパフォーマンスが向上し、ストレージ・サブシステムの信頼性が
高まることから、RAID は広く使用されるようになりました。
1.3
RAID 機能
仮想ディスク ( 論理ドライブとも呼ばれます ) とは、オペレーティン
グ・システムに対して使用できるアレイまたはスパンされたアレイのこ
とです。仮想ディスク内のストレージ・スペースは、そのアレイに含ま
れるすべての物理ドライブに分散されます。
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
1-1
物理ドライブは、アレイ内で仮想ディスクを構成し、選択する RAID レ
ベルをサポートしている必要があります。以下に、共通の RAID 機能を
示します。
1.4
•
•
•
•
ホットスペア・ドライブを作成する
•
•
故障した物理ディスクを再構築する
物理アレイおよび仮想ディスクを設定する
1 つまたは複数の仮想ディスクを初期化する
コントローラー、仮想ディスク、および物理ドライブに個別にアク
セスする
RAID レベル 1、5、6、10、50、または 60 を使用した仮想ディスク
の冗長データが適正かどうかを確認する
•
RAID レベルを変更したあと、またはアレイに物理ディスクを追加
したあとに、仮想ディスクを再構成する
•
有効にするホスト・コントローラーを選択する
コンポーネントと機能
RAID レベルは、大規模なディスク・サブシステムに保存されたデータ
の可用性と冗長性を保証するためのシステムを表すものです。RAID レ
ベルに関する詳細は、セクション 1.5, “RAID レベル ,” を参照してくださ
い。次に、RAID アレイのコンポーネントと RAID レベルについて説明し
ます。
1.4.1
物理アレイ
物理アレイとは、物理ディスク・ドライブのグループです。物理ディス
ク・ドライブは、仮想ディスクとして知られるパーティションで管理さ
れます。
1.4.2
仮想ディスク
仮想ディスクとは、物理ディスク上の連続したデータ・セグメントから
構成される、ディスクの物理アレイの各区画のことです。仮想ディスク
は、物理アレイ全体、複数の物理アレイ全体、アレイの一部、複数のア
レイの一部、またはこれらの条件のいずれか 2 つから構成されます。
1-2
RAID について
1.4.3
RAID アレイ
RAID アレイは、RAID コントローラーにより制御される 1 つまたは複
数の仮想ディスクです。
1.4.4
フォールト・トレランス
フォールト・トレランスとは、データ保全性と処理能力を低下させるこ
となく、単一の障害を容認できるサブシステムの機能のことです。RAID
コントローラーは、RAID レベル 1、5、6、10、50 および 60 の冗長ア
レイによって、この機能をサポートしています。アレイに単独のディス
ク障害が発生しても、パフォーマンスは多少低下しますが、システムは
引き続き正常に動作することができます。
注:
RAID レベル 0 は、フォールト・トレランスを提供しませ
ん。RAID 0 アレイ内のドライブが故障すると、仮想ディス
ク全体 ( 仮想ディスクに関連するすべての物理ドライブ )
に故障が発生します。
フォールト・トレランスは、障害発生時にシステムを使用できるように
するため、多くの場合、システムの可用性に関連します。ただし、これ
は、問題の復旧中にもシステムが使用できることが重要だということを
意味します。
ホットスペアとは未使用の物理ディスクであり、冗長構成の RAID アレ
イでディスクの故障が発生した場合に、データの再構築と冗長性の回復
に使用されます。ホットスペアが自動的に RAID アレイに移動すると、
データはホットスペア・ドライブ上で自動的に再構築されます。RAID
アレイは、再構築が行われている間でも、引き続き要求を処理します。
自動再構築機能では、故障したドライブと同じドライブ・ベイにあるド
ライブを「ホット・スワッピング」することによって、故障したドライ
ブを交換し、そのデータを自動的に再構築することができます。RAID
アレイは、再構築が行われている間でも、引き続き要求を処理します。
1.4.5
整合性検査
整合性検査は、RAID レベル 1、5、6、10、50 および 60 を使用する仮
想ディスク内のデータの正当性を検証する操作です (RAID 0 にはデータ
冗長性はありません )。たとえば、パリティーを備えたシステムの整合性
の確認では、あるドライブのデータを計算して、その計算結果とパリ
ティー・ドライブの内容を比較します。
コンポーネントと機能
1-3
注:
1.4.6
少なくとも月に一度は整合性検査を実行することをお勧め
します。
バックグラウンドの初期化
バックグラウンドの初期化とは、仮想ディスクの作成時に強制的に行わ
れる整合性検査のことです。バックグラウンドの初期化と整合性検査と
の違いは、バックグラウンドの初期化は新しい仮想ディスクで強制的に
実行されることです。この操作は、仮想ディスクを作成してから 5 分経
つと自動的に開始されます。
バックグラウンドの初期化は、物理ドライブのメディア・エラーを調べ
ます。これにより、ストライピングされたデータ・セグメントが、アレ
イ内のすべての物理ドライブ上で同じであることが確認されます。デ
フォルトおよび推奨されるバックグラウンドの初期化率は 30 パーセン
トです。再構築率の変更は、バックグラウンドの初期化を停止してから
実行する必要があります。そうでない場合、再構築率の変更がバックグ
ラウンドの初期化率に反映されません。バックグラウンドの初期化を停
止したあとに再構築率を変更した場合、再構築率の変更は、バックグラ
ウンドの初期化を再起動した際に有効になります。
1.4.7
メディア・スキャン
メディア・スキャンとは、ドライブ障害につながる、起こり得る物理
ディスクのエラーに対してシステムを点検し、そのエラーを修正する処
置を行うことです。この目的は、物理ドライブの障害によってデータが
損傷する前に、そうした障害を検出することによってデータ保全性を確
保することです。訂正アクションは、アレイの構成とエラーのタイプに
よって異なります。
メディア・スキャンは、コントローラーが定義された期間に使用されてお
らず、他のバックグラウンド・タスクがアクティブでない場合に限り、開
始されます。ただし、大量の I/O 処理中でも続行されることがあります。
MegaRAID コマンド・ツールまたは MegaRAID ストレージ・マネー
ジャーを使用して、メディア・スキャンのオプションを選択することが
できます。これらでは、操作を自動または手動に設定したり、メディ
ア・スキャンを無効にすることができます。セクション 3.5, “ アダプター
のプロパティーに関連するオプション ,” またはセクション 7.5, “ 巡回読
み取りの実行 ” を参照してください。
1.4.8
ディスク・ストライピング
ディスク・ストライピングは、1 つの物理ディスクではなく、複数の物
理ディスクにデータを書き込みます。ディスク・ストライピングは、各
1-4
RAID について
ドライブのストレージ・スペースを 8 KB から 128 KB までのサイズの
ストライプに分割します。これらのストライプは、繰り返し連続してイ
ンターリーブされます。結合されたストレージ・スペースは、各ドライ
ブからのストライプで構成されます。ストライプ・サイズは、RAID ア
レイ上で同じサイズにすることをお勧めします。
たとえば、(RAID レベル 0 で ) ディスク・ストライピングだけを使用す
る、4 つのディスクから成るシステムでは、セグメント 1 はディスク 1
に書き込まれ、セグメント 2 はディスク 2 に書き込まれ、以降も同様に
処理されます。ディスク・ストライピングでは、複数のドライブが同時
アクセスされるため、パフォーマンスが向上します。しかし、ディス
ク・ストライピングはデータ冗長性を備えていません。
図 1.1
ディスク・ストライピングの例 (RAID 0)
セグメント 1
セグメント 5
セグメント 9
1.4.8.1
セグメント 2
セグメント 6
セグメント 10
セグメント 3
セグメント 7
セグメント 11
セグメント 4
セグメント 8
セグメント 12
ストライプ幅
ストライプ幅とは、ストライピングが実装されるアレイ内に含まれる
ディスクの数です。たとえば、ディスク・ストライピングを使用する 4
ディスク・アレイでは、ストライプ幅は 4 になります。
1.4.8.2
ストライプ・サイズ
ストライプ・サイズは、RAID コントローラーによって複数のドライブ (
パリティー・ディスクを含まない ) 上で書き込みが行われる、インター
リーブされたデータ・セグメントの長さです。例えば、64 KB のディス
ク・スペースを含み、ストライプ内の各ディスク上に 16KB のデータが
あるストライプを考えてみます。この場合、ストライプ・サイズは 64
KB で、ストリップ・サイズは 16 K バイトです。
1.4.8.3
ストリップ・サイズ
ストリップ・サイズは、1 つの物理ディスク上にあるストライプの一部
です。
コンポーネントと機能
1-5
1.4.9
ディスク・ミラーリング
RAID 1 でミラーリングを使用すると、ある物理ディスクに書き込まれ
るデータが同時に別の物理ディスクにも書き込まれます。あるディスク
が故障すると、別のディスクの内容を使用してシステムを実行したり、
故障したディスクを再構築することができます。ディスク・ミラーリン
グの主な利点は、100 パーセントのデータ冗長性を提供するという点で
す。ディスクの内容は第 2 のディスクに完全に書き込まれるため、一方
のディスクが故障しても問題にはなりません。両方のディスクには、常
に同じデータが格納されています。どちらかのディスクが操作ディスク
として機能します。
ディスク・ミラーリングは 100 パーセントの冗長性を提供しますが、シ
ステム内の各ドライブを複製するため高価になります。図 1.2 は、ディ
スク・ミラーリングの例を示します。
図 1.2
ディスク・ミラーリングの例 (RAID 1)
セグメント 1
セグメント 2
セグメント 3
セグメント 4
セグメント 1 複製
セグメント 2 複製
セグメント 3 複製
セグメント 4 複製
1.4.10 パリティー
パリティーは、2 つ以上の親データ・セットから冗長データのセットを
1 つ生成します。冗長データは、親データ・セットの 1 つを再構築する
ために使用できます。パリティー・データは、親データ・セットを完全
には複製しません。RAID では、ドライブ全体、またはアレイ内のすべ
てのディスク・ドライブのストライプに、この方法が適用されます。
表 1.1 にパリティーのタイプを示します。
表 1.1
パリティー
のタイプ
1-6
パリティーのタイプ
説明
専用
2 つまたは 3 つ以上のディスク・ドライブのデータのパリ
ティーは、追加ディスクに記憶される。
分散
パリティー・データは、システム内の複数のドライブに分
散される。
RAID について
単独のディスク・ドライブが故障した場合、残りのドライブのパリ
ティーおよびデータから再構築できます。RAID レベル 5 は、図 1.3 に
示すように、分散パリティーとディスク・ストライピングを組み合わせ
ています。パリティーは、ディスク・ドライブ全体の内容を複製するこ
となく、単独のドライブ障害に対する冗長性を実現できますが、パリ
ティーの生成によって書き込み処理速度が低下することがあります。
図 1.3
分散パリティーの例 (RAID 5)
セグメント 1
セグメント 7
セグメント 2
セグメント 8
セグメント 3
セグメント 9
セグメント 4
セグメント 10
セグメント 13
セグメント 19
セグメント 25
セグメント 14
セグメント 20
セグメント 15
パリティー (11 から 15)
パリティー (16 から 20)
パリティー (21 から 25)
パリティー (26 から 30)
セグメント 26
セグメント 16
セグメント 22
セグメント 28
注:
セグメント 21
セグメント 27
セグメント 5
パリティー (1 から 5)
パリティー (6 から 10)
セグメント 6
セグメント 12
セグメント 11
セグメント 17
セグメント 23
セグメント 29
セグメント 18
セグメント 24
セグメント 30
パリティーは、アレイのすべてドライブに分散されます。
1.4.11 ディスク・スパニング
ディスク・スパニングを使用すると、複数の物理ドライブが、1 つの大
容量ドライブのように機能します。スパニングは、既存のリソースを結
合するか、または比較的安価なリソースを追加することによって、ディ
スクの容量不足を補い、ストレージ管理を容易にします。たとえば、4
つの 20 GB ドライブを結合して、1 つの 80 GB ドライブとしてオペ
レーティング・システムに認識させることができます。
スパニングだけでは、信頼性やパフォーマンスを高めることはできませ
ん。スパニングされた仮想ディスクは、ストライプ・サイズが同じで、
連続している必要があります。図 1.4 では、RAID 1 アレイが RAID 10
アレイに転向しています。
注:
1 つのスパンが故障してもアレイ全体が損なわれないよう
に、スパンは異なるバックプレーンに存在するようにして
ください。
コンポーネントと機能
1-7
図 1.4
ディスク・スパニングの例
60 GB/ 秒
60 GB/ 秒
60 GB/ 秒
1 つの 120 GB/ 秒ドライブ
としてアクセス可能
注:
1.4.11.1
60 GB/ 秒
1 つの 120 GB/ 秒ドライブ
としてアクセス可能
連続した 2 つの RAID 0 仮想ディスクをスパニングしても、
新規の RAID レベルは作成されず、フォールト・トレラン
スも追加されません。このスパニングではスピンドルの数
が倍になるため、論理ボリュームのサイズが増し、パ
フォーマンスが向上します。
RAID 10、RAID 50 または RAID 60 のスパニング
表 1.2 は、スパニングによって RAID 10、RAID 50 および RAID 60 を
構成する方法を示します。仮想ディスクのストライプ・サイズは同じで
なければならず、スパンされる仮想ディスクの数は最大 8 です。仮想
ディスクをスパンする場合、ドライブの全容量が使用されます。それよ
りも少ないドライブ・サイズを指定することはできません。
アレイや仮想ディスクの構成、およびドライブのスパニングに関する詳
細な手順は、6 章 , “ 構成 ” を参照してください。
表 1.2
RAID 10、RAID 50 または RAID 60 のスパニング
レベル
説明
10
2 つの連続した RAID 1 仮想ディスクをスパンして、RAID 10 を
構成する。各 RAID 1 仮想ディスクのストライプ・サイズは、同
じでなければならない。
50
2 つの連続した RAID 5 仮想ディスクをスパンして、RAID 50 を
構成する。各 RAID 5 仮想ディスクのストライプ・サイズは、同
じでなければならない。
60
2 つの連続した RAID 6 仮想ディスクをスパンして、RAID 60 を
構成する。各 RAID 6 仮想ディスクのストライプ・サイズは、同
じでなければならない。
1.4.12 ホットスペア
ホットスペアとは、ディスク・サブシステムの一部である、余分な未使
用のディスク・ドライブのことです。通常、ホットスペアはスタンバ
1-8
RAID について
イ・モードであり、ドライブが故障した場合にサービスを提供できるよ
うになっています。ホットスペアによって、ユーザーは、システムの
シャットダウンやユーザー介入を行わなくても、故障したドライブを交
換できます。ServeRAID-MR コントローラーは、ホットスペア・ドライ
ブを使用して、故障したドライブの自動的かつ透過的な再構築を実装す
ることにより、高レベルのフォールト・トレランスを提供し、ダウン時
間をゼロにします。
注:
同じ物理ドライブのセット ( スライスされた構成 ) 上で
RAID 0 と RAID 5 の仮想ディスクを実行すると、ドライブ
が故障した後、RAID 0 の仮想ディスクが削除されるまで、
ホットスペアへの再構築は行われません。
RAID 管理ソフトウェアを使用することにより、物理ドライブをホット
スペアとして指定できます。ホットスペアが必要な場合、RAID コント
ローラーは、故障したドライブの容量に最も近いか、少なくとも同等の
容量を備えたホットスペアを割り当て、故障したドライブの代わりにし
ます。ホットスペアへの再構築が開始されると、故障した物理ドライブ
が仮想ディスクから削除され、削除待ちのドライブとしてマークされま
す。RAID 仮想ディスクに使用されていない物理ドライブのホットスペ
アを作成することができます。
注:
ホットスペアへの再構築が何らかの理由で失敗すると、
ホットスペア・ドライブは「故障した」としてマークされ
ます。ソース・ドライブが故障した場合は、ソース・ドラ
イブとホットスペア・ドライブの両方が「故障した」とし
てマークされます。
ホットスペアには、次の 2 種類があります。
•
•
1.4.12.1
グローバル・ホットスペア
専用ホットスペア
グローバル・ホットスペア
グローバル・ホットスペア・ドライブは、容量が故障したドライブの容
量と同等またはそれ以上の場合に限り、冗長アレイ内で故障したドライ
ブの代わりに使用できます。どのチャネルに定義されたグローバル・
ホットスペアでも、両方のチャネルで故障したドライブの代わりとして
使用可能です。
1.4.12.2
専用ホットスペア
専用ホットスペアは、選択したアレイ内でのみ、故障したドライブの代わ
りとして使用できます。1 つまたは複数のドライブを、スペア・ドライブ
のプールとして指定できます。フェール・オーバー時には、このプールか
ら最適のドライブが選択されます。専用ホットスペアは、グローバル・
ホットスペア・プールのホットスペアよりも先に使用されます。
ホットスペア・ドライブは、任意の RAID チャネルに置くことができま
す。スタンバイ・ホットスペア (RAID アレイ内で使用されていない )
コンポーネントと機能
1-9
は、最低 60 秒ごとにポーリングされます。これらのステータスは、ア
レイ管理ソフトウェアで使用できます。RAID コントローラーは、シス
テム内のディスクを使用して再構築を行う機能を提供していますが、初
期状態ではホットスペアに設定されていません。
ホットスペアを使用する際には、次の点に注意してください。
•
ホットスペアは、RAID レベル 1、5、6、10、50 および 60 など、
冗長性のあるアレイでのみ使用されます。
•
特定の RAID コントローラーに接続されているホットスペアは、同
じコントローラーに接続されているドライブを再構築する場合に限
り使用されます。
•
コントローラーの BIOS を使用して、ホットスペアを 1 つまたは複
数のドライブに割り当てるか、アレイ管理ソフトウェアを使用して、
ホットスペア・プール内のホットスペアを指定する必要があります。
•
ホットスペアには、取り替えるドライブと同等、またはそれ以上の
空き容量が必要です。たとえば、18 GB のドライブを取り替えるに
は、ホットスペアが 18 GB 以上でなければなりません。
1.4.13 ディスクの再構築
RAID アレイ内の物理ドライブが故障した場合、故障が発生する前にド
ライブに保管されたデータを再作成することによって、そのドライブを
再構築することができます。RAID コントローラーは、ホットスペアを
使用して、自動的かつ透過的に故障したドライブをユーザー定義の再構
築率で再構築します。ホットスペアを使用できる場合は、ドライブが故
障した時に、自動的に再構築を開始させることができます。ホットスペ
アが使用できない場合、故障したドライブ上のデータが再構築できるよ
うに、故障したドライブを新しいドライブと取り替える必要がありま
す。再構築は、RAID 1、5、6、10、50 および 60 など、データ冗長性の
あるアレイでのみ行うことができます。
ホットスペアへの再構築が開始されると、故障した物理ドライブが仮想
ディスクから削除され、削除待ちのドライブとしてマークされます。再
構築中にシステムがダウンすると、RAID コントローラーはシステムの
再起動後に自動的に再構築を再開します。
注:
1-10
RAID について
ホットスペアへの再構築が開始されると、大抵の場合、失
敗したドライブを管理アプリケーションが検出する前に、
その故障したドライブが仮想ディスクから削除されます。
この場合、イベント・ログには、ドライブのホットスペア
への再構築が表示されるのみで、故障したドライブは表示
されません。以前に故障したドライブは、ホットスペアへ
の再構築が開始されると、「作動可能」としてマークされ
ます。
注:
ホットスペアへの再構築が何らかの理由で失敗すると、
ホットスペア・ドライブは「故障した」としてマークされ
ます。ソース・ドライブが故障した場合は、ソース・ドラ
イブとホットスペア・ドライブの両方が「故障した」とし
てマークされます。
自動ドライブ再構築は、RAID レベルの移行中にドライブを取り替える
と、開始されません。拡張または移行手順の完了後に、再構築を手動で
開始させる必要があります。
1.4.14 再構築率
再構築率とは、故障したドライブの再構築専用に使用する計算サイクル
のパーセンテージのことです。再構築率 100 パーセントは、システムが
故障したドライブの再構築を最優先する、という意味です。
再構築率は、0 から 100 パーセントに設定できます。0 パーセントでは、
システムが他に何も行っていない場合にのみ再構築が実行されます。100
パーセントでは、再構築は他のどのシステム・アクティビティーより高
い優先順位を持ちます。再構築率 0 パーセントや 100 パーセントの使用
は、お勧めできません。デフォルトの再構築率は、30 パーセントです。
1.4.15 ホット・スワップ
ホット・スワップとは、コンピューターが作動している間に、欠陥のあ
る物理ディスク装置を手動で取り替えることです。新しいドライブが取
り付けられると、次の場合に、再構築が自動的に実行されます。
•
新しく取り付けられたドライブが故障したドライブと同じサイズか、
それより大きいサイズの場合
•
新しく取り付けられたドライブが故障したドライブと同じドライ
ブ・ベイに、交換品として取り付けられた場合
RAID コントローラーは、新規のディスクを検出し、自動的にディス
ク・ドライブの内容を再構築するよう構成できます。
1.4.16 物理ドライブの状態
物理ドライブの状態とは、物理ドライブの状態を示すプロパティーで
す。表 1.3 に物理ドライブの状態を示します。
コンポーネントと機能
1-11
表 1.3
物理ドライブの状態
状態
説明
オンライン
物理ディスクは RAID コントローラーからアクセス可能
であり、仮想ディスクに含まれる。
未構成で良好
物理ドライブは正常に動作しているが、構成された仮想
ディスクの一部ではないか、ホットスペアとして指定さ
れていない。
ホットスペア
物理ドライブの電源がオンにされ、オンライン・ドライブ
が故障した時にスペアとして使用する準備が完了している。
故障
物理ディスクは当初「オンライン」または「ホットスペ
ア」として構成されていたが、ファームウェアがリカバ
リー不能なエラーを検出した。
再構築
仮想ディスクの完全な冗長性を復元するためにデータが
物理ディスクに書き込まれる。
未構成で無効
物理ディスクでファームウェアがリカバリー不能なエ
ラーを検出したが、その物理ディスクは「未構成で良好」
だったか、初期化ができていなかった。
欠落
物理ディスクは「オンライン」だったが、所定の場所か
ら取り外されていた。
オフライン
物理ディスクは仮想ディスクの一部となっているが、
RAID 構成用として無効なデータがその物理ディスクに含
まれている。
1.4.17 仮想ディスクの状態
表 1.4 に仮想ディスクの状態を示します。
表 1.4
仮想ディスクの状態
状態
説明
最適
仮想ディスクの動作状態は良好。構成された物理ドライブは
すべてオンラインになっている。
機能低下
仮想ディスクの動作状態は最適でない。構成された物理ドラ
イブの 1 つが故障しているか、オフラインになっている。
故障
仮想ディスクが故障している。
オフライン
仮想ディスクが RAID コントローラーで使用できない。
1.4.18 格納装置管理
格納装置管理は、ソフトウェアやハードウェアでディスク・サブシステ
ムをモニターする、優れた機能です。ディスク・サブシステムは、ホス
1-12
RAID について
ト・コンピューターの一部になっている場合と、外部ディスクの格納装
置に存在する場合があります。格納装置管理によって、ドライブや電源
の故障など、ディスク・サブシステム内のイベントを常に把握すること
ができます。格納装置管理によって、ディスク・サブシステムのフォー
ルト・トレランスが向上します。
1.5
RAID レベル
RAID コントローラーは、RAID レベル 0、1、5、6、10、50 および 60
をサポートしています。次のセクションに、サポートされる RAID レベ
ルをまとめてあります。さらに、RAID コントローラーは (RAID 0 とし
て構成された ) 独立したドライブもサポートしています。次のセクショ
ンでは、RAID レベルについて詳しく説明します。
1.5.1
RAID レベルのまとめ
RAID 0 は、ストライピングを使用して、高いデータ処理能力を提供し
ます。特に、フォールト・トレランスが要求されない環境で大容量ファ
イルを処理する場合に使用します。
RAID 1 はミラーリングを使用するため、あるディスク・ドライブに書
き込まれるデータが、同時に別のディスク・ドライブにも書き込まれま
す。これは、容量は小さくても良いが完全なデータ冗長性が必要な小規
模なデータベースや、その他のアプリケーションに適しています。
RAID 5 は、すべてのドライブ上でディスク・ストライピングとパリ
ティー・データ ( 分散パリティー ) を使用し、特に小規模なランダム・
アクセスに対して高いデータ処理能力を提供します。
RAID 6 はストライプごとに 2 つの独立したパリティー・ブロックを持
つ分散パリティーと、ディスク・ストライピングを使用します。RAID 6
仮想ディスクはデータを消失することなく、2 つのディスクを失う事態
に対処することができます。
RAID 10 は、RAID 0 と RAID 1 を組み合わせたもので、ミラーリング
されたスパンのストライピングされたデータで構成されています。高い
データ処理能力と完全なデータ冗長性を提供しますが、使用するスパン
の数は多くなります。
RAID 50 は、RAID 0 と RAID 5 を組み合わせたもので、分散パリティー
とディスク・ストライピングを使用します。高い信頼性と要求率、高速
なデータ転送、および中規模から大規模の容量が必要なデータに対して
最適に機能します。
注:
同じ物理アレイに RAID 0 と RAID 5 の仮想ディスクがあ
る状態は、お勧めできません。物理アレイにあるドライブ
RAID レベル
1-13
を再構築する必要がある場合、再構築中に RAID 0 の仮想
ディスクが再構築を失敗させるからです。
RAID 60 は、RAID 0 と RAID 6 を組み合わせたもので、各 RAID セッ
ト内でストライプごとに 2 つの独立したパリティー・ブロックを持つ分
散パリティーと、ディスク・ストライピングを使用します。RAID 60 仮
想ディスクはそれぞれ RAID 6 セットにおいて、データを消失すること
なく、2 つのディスクを失う事態に対処することができます。高い信頼
性と要求率、高速なデータ転送、および中規模から大規模の容量が必要
なデータに対して最適に機能します。
1.5.2
RAID レベルの選択
最高のパフォーマンスを確保するには、システム・ドライブを作成する
際に、最適な RAID レベルを選択する必要があります。使用中のディス
ク・アレイに最適な RAID レベルは、次に示す要素の数によって決まり
ます。
•
•
•
•
1.5.3
ディスク・アレイ内の物理ドライブ数
アレイ内の物理ドライブの容量
データ冗長性の必要性
ディスク・パフォーマンスの要件
RAID 0
RAID 0 は、RAID アレイのすべてのドライブにディスク・ストライピン
グを提供します。RAID 0 は、データ冗長性は提供しませんが、すべての
RAID レベルの最高のパフォーマンスを提供します。RAID 0 は、データ
をさらに小さなセグメントに分割してから、データ・セグメントをアレ
イ内の各ドライブにストライプします。各データ・セグメントのサイズ
は、ストライプ・サイズによって決まります。RAID 0 は、高い帯域幅を
提供します。
注:
RAID レベル 0 は、フォールト・トレランスを提供しませ
ん。RAID 0 アレイ内のドライブが故障すると、仮想ディス
ク全体 ( 仮想ディスクに関連するすべての物理ドライブ )
に故障が発生します。
RAID コントローラーでは、大きなファイルを小さなセグメントに分割
することにより、SAS ドライブと SATA ドライブの両方を使用して、よ
り高速にファイルの読み取りまたは書き込みを行うことができます。
RAID 0 では、書き込み動作を複雑化するパリティー計算は必要ありま
せん。このため、RAID 0 は、高速なデータ転送が必要でフォールト・ト
レランスは必要でないアプリケーションに対して理想的になります。
1-14
RAID について
表 1.5
用途
特に大きなファイルに高いデータ・スループットを提
供する。フォールト・トレランスを必要としない環境で
使用する。
長所
大きなファイルのデータ・スループットを向上させる。
パリティーのために容量を失うことはない。
短所
フォールト・トレランスまたは高い帯域幅を提供しな
い。どのドライブが故障しても、すべてのデータが失わ
れる。
ドライブ
1 から 32
図 1.5
セグメント 1
セグメント 3
セグメント 5
セグメント 7
1.5.4
RAID 0 の概要
2 つのディスク・ドライブによる RAID 0 アレイの例
セグメント 2
セグメント 4
セグメント 6
セグメント 8
RAID 1
RAID 1 では、RAID コントローラーによって、あるドライブから別のド
ライブにすべてのデータが複製されます。RAID 1 は、完全なデータ冗長
性を提供しますが、必要なデータ・ストレージの容量が 2 倍になりま
す。表 1.6 は、RAID 1 の概要を示します。
表 1.6
RAID 1 の概要
用途
RAID 1 は、小さなデータベースや、小さな容量での
フォールト・トレランスが必要な環境に使用する。
長所
完全なデータ冗長性を提供する。RAID 1 は、フォール
ト・トレランスと最小限の容量が必要なアプリケー
ションに理想的。
短所
必要なディスク・ドライブの数が 2 倍になる。ドライブ
を再構築している間、パフォーマンスが低下する。
ドライブ
2
RAID レベル
1-15
図 1.6
RAID 1 アレイ
セグメント 1
セグメント 2
セグメント 3
セグメント 4
1.5.5
セグメント 1 複製
セグメント 2 複製
セグメント 3 複製
セグメント 4 複製
RAID 5
RAID 5 は、ブロック・レベルでのディスク・ストライピングとパリ
ティーを備えています。パリティーは、データのプロパティーで奇数ま
たは偶数になります。パリティー・チェックは、データのエラー検出に
使用されます。RAID 5 では、パリティー情報はすべてのドライブに書き
込まれます。RAID 5 は、大量の小さな入出力 (I/O) トランザクションを
同時に処理するネットワークに最適です。
RAID 5 は、ランダムな I/O 動作のボトルネック問題に対処します。各ド
ライブにはデータとパリティーの両方が含まれるため、数多くの書き込
みが並行して実行されます。
表 1.7 は、RAID 5 の概要を示します。
表 1.7
1-16
RAID 5 の概要
用途
特に大きなファイルに高いデータ・スループットを提
供。各ドライブが独立して読み書きできるため、RAID
5 はトランザクション処理アプリケーションに使用す
る。ドライブが故障すると、RAID コントローラーはパ
リティー・ドライブを使用して、失われた情報をすべ
て再作成する。オフィス・オートメーションとフォール
ト・トレランスが必要なオンライン・カスタマー・
サービスにも使用する。読み取りの要求率は高いが、書
き込みの要求率が低いアプリケーションに使用する。
長所
ほとんどの環境で、データ冗長性、高い読み取り率、
および良好なパフォーマンスを提供する。容量損失が最
も低い冗長性を提供する。
短所
大量の書き込みが必要なタスクには適さない。キャッ
シュが使用 ( クラスタリング ) されない場合は、より大
きな影響を受ける。ドライブの再構築中は、ディスク・
ドライブのパフォーマンスが低下する。プロセスがほと
んどない環境では、RAID のオーバーヘッドが同時プロ
セスを処理する際のパフォーマンスの向上によって相
殺されないため、あまり性能を発揮しない。
ドライブ
3 から 32
RAID について
図 1.7
6 つのディスク・ドライブによる RAID 5 アレイ
セグメント 1
セグメント 7
セグメント 2
セグメント 8
セグメント 3
セグメント 9
セグメント 4
セグメント 10
セグメント 13
セグメント 19
セグメント 25
セグメント 14
セグメント 20
セグメント 15
パリティー (11 から 15)
パリティー (16 から 20)
パリティー (21 から 25)
パリティー (26 から 30)
セグメント 26
セグメント 16
セグメント 22
セグメント 28
注:
セグメント 21
セグメント 27
セグメント 5
パリティー (1 から 5)
パリティー (6 から 10)
セグメント 6
セグメント 12
セグメント 11
セグメント 17
セグメント 23
セグメント 29
セグメント 18
セグメント 24
セグメント 30
パリティーは、アレイ内のすべてドライブに分散されます。
1.5.6
RAID 6
RAID 6 は RAID 5 ( ディスク・ストライピングとパリティー ) とよく似
ています。ただし、ストライプごとのパリティー・ブロックは、1 つで
はなく 2 つになります。2 つの独立したパリティー・ブロックにより、
RAID 6 はデータを消失することなく、仮想ディスク内の 2 つのディス
クを失う事態に対処することができます。
表 1.8
用途
RAID 6 の概要
各ストライプの第 2 のパリティー・ブロックを使用す
ることで、高レベルのデータ保護を提供する。RAID 6
は、データの消失に対してきわめて高レベルの保護が
必要なデータに使用する。
仮想ディスク内で 1 つまたは 2 つのドライブが故障し
た場合、RAID コントローラーはパリティー・ブロック
を使用して、すべての消失した情報を再作成する。
RAID 6 仮想ディスク内で 2 つのドライブが故障した場
合、ドライブの再構築要求が 2 つ ( 各ドライブに対し
て 1 つ ) 出される。これらの再構築は、同時には行われ
ない。コントローラーにより一方の故障したドライブが
再構築され、その後で残りのドライブが再構築される。
オフィス・オートメーションとフォールト・トレラン
スが必要なオンライン・カスタマー・サービスに使用
する。読み取りの要求率は高いが、書き込みの要求率が
低いアプリケーションに使用する。
長所
RAID レベル
ほとんどの環境で、データ冗長性、高い読み取り率、
および良好なパフォーマンスを提供する。2 つのディス
クを失う事態、または 1 つのドライブを再構築してい
る間にもう一方ディスクを失う事態に対処することが
できる。すべての RAID レベルのドライブ障害に対して
最高レベルの保護を提供する。読み込みパフォーマンス
は RAID 5 と似ている。
1-17
表 1.8
RAID 6 の概要
短所
大量の書き込みが必要なタスクには適さない。RAID 6
仮想ディスクは、各書き込み操作に対してパリティー・
データのセットを 2 つ生成する必要がある。このため、
書き込みの間にパフォーマンスが著しく低下する。ドラ
イブの再構築中はディスク・ドライブのパフォーマン
スが低下する。プロセスがほとんどない環境では、
RAID のオーバーヘッドが同時プロセスを処理する際の
パフォーマンスの向上によって相殺されないため、あ
まり性能を発揮しない。RAID 6 ではストライプごとに
2 つのパリティー・ブロックを使用するため、その分
の容量が必要になり、結果として費用が高くつく。
ドライブ
3 から 32
図 1.8 に RAID 6 のデータ・レイアウトを示します。 パリティー・ドラ
イブの 2 番目のセットには Q が付いています。 P ドライブは RAID 5 の
パリティー体系に沿っています。
図 1.8
ストライプ 内の 2 つのブロックへの分散パリティーの例
(RAID 6)
セグメント 1
セグメント 6
セグメント 2
セグメント 7
セグメント 3
セグメント 8
セグメント 4
パリティー (P1-P4)
パリティー (Q1-Q4)
パリティー (P5-P8)
パリティー (Q5-Q8)
セグメント 11
セグメント 16
セグメント 12
パリティー (P9-P12)
パリティー (Q9-Q12)
セグメント 5
セグメント 10
パリティー (P13-P16)
パリティー (Q13-Q16)
パリティー (P17-P20)
パリティー (Q17-Q20)
セグメント 17
セグメント 13
セグメント 18
セグメント 9
セグメント 14
セグメント 19
注:
セグメント 15
セグメント 20
パリティーは、アレイ内のすべてドライブに分散されます。
1.5.7
RAID 10
RAID 10 は、RAID 0 と RAID 1 を組み合わせたものです。RAID 10 は、
ミラーリングされたドライブのストライピングで構成されています。
RAID 10 では、データを小さなブロックに分割して、そのデータ・ブ
ロックを各 RAID 1 の RAID セットにミラーリングします。各 RAID 1 の
RAID セットは、そのデータを他のドライブに複製します。各ブロック
のサイズは、ストライプ・サイズのパラメータによって決定されます。
このパラメータは RAID セットの作成時に設定されます。RAID 10 では、
最大 8 スパンまでサポートできます。
1-18
RAID について
表 1.9 は、RAID 10 の概要を示します。
表 1.9
RAID 10 の概要
用途
ミラーリングされたアレイで 100 パーセントの冗長性
を必要とし、同時に RAID 0 ( ストライピングされたア
レイ ) で高い I/O パフォーマンスを必要とする、デー
タ・ストレージへの使用に適している。RAID 10 は中規
模のデータベースや、より高度なフォールト・トレラ
ンスと適度の容量が必要な環境にも適している。
長所
高いデータ転送率と完全なデータ冗長性の両方を提供
する。
短所
RAID 1 以外のすべての RAID レベルの 2 倍のドライブ
数が必要。
ドライブ
4 - 16
図 1.9 では、仮想ディスク 0 は 4 つのアレイ ( アレイ 0 から 3) にデー
タを分散することで作成されています。1 つの仮想ディスクが複数のア
レイで構成されているため、スパニングが使用されています。複数の
RAID 1 レベルのアレイで構成された仮想ドライブは、RAID レベル 10、
(1+0) と呼ばれます。パフォーマンスを向上させるには、複数のアレイ
に同時にアクセスできるようにして、データを複数のアレイにストライ
ピングします。
単なる RAID セットではなく、RAID レベル 10 を使用すると、使用可能
なディスク・ドライブの総容量は減少しますが、最大 8 つのスパンがサ
ポートされ、最大 8 つのドライブ障害が許容されるようになります。複
数のドライブ障害が許容されるようになりますが、各 RAID 1 レベルの
アレイにつき許容されるドライブ障害は 1 つだけです。
図 1.9
RAID 10
セグメント 1
セグメント 1
複製
セグメント 5
セグメント 5 複製
RAID 10 レベルの仮想ディスク
セグメント 2
セグメント 2
複製
セグメント 6 セグメント 6
複製
...
...
セグメント 3 セグメント 3
複製
セグメント 7
セグメント 8
セグメント 8
複製
...
...
RAID1
RAID1
RAID1
セグメント 7
複製
セグメント 4 セグメント 4
複製
RAID1
RAID 0
RAID レベル
1-19
1.5.8
RAID 50
RAID 50 は、RAID 0 と RAID 5 の両方の機能を備えています。RAID 50
には、パリティーと、複数のアレイ上でのディスク・ストライピングが
取り入れられています。RAID 50 は、2 つの RAID 5 ディスク・アレイ
上で最適に実装され、データは両方のディスク・アレイ全体でストライ
ピングされます。
RAID 50 では、データをより小さなブロックに分割して、そのデータ・
ブロックを各 RAID 5 ディスク・セットにストライプします。RAID 5
は、データをより小さなブロックに分割し、ブロック上で排他的論理和
演算を実行してパリティーを計算し、データのブロックおよびパリ
ティーをアレイの各ドライブに書き込みます。各ブロックのサイズは、
ストライプ・サイズのパラメータによって決定されます。このパラメー
タは RAID セットの作成時に設定されます。
RAID レベル 50 は、最大 8 つのスパンをサポートでき、最大 8 つのド
ライブ障害を許容することができますが、使用可能なディスク・ドライ
ブの総容量は減少します。複数のドライブ障害が許容されるようになり
ますが、各 RAID 1 レベルのアレイにつき許容されるドライブ障害は 1
つだけです。
表 1.10 は、RAID 50 の概要を示します。
表 1.10
1-20
RAID 50 の概要
用途
高い信頼性と要求率、高速なデータ転送、および中規
模から大規模の容量が必要なデータを扱う環境に適し
ている。
長所
高いデータ・スループット、データ冗長性、およびき
わめて高いパフォーマンスを提供する。
短所
RAID 5 の 2 倍から 8 倍のパリティー・ドライブが必要。
ドライブ
6 から 32
RAID について
図 1.10
RAID 50
RAID 50 レベル 仮想ディスク
セグメント 1
セグメント 2
( セグメント 1、2)
セグメント 3
セグメント 6
( セグメント 5、6)
セグメント 5
セグメント 8
セグメント 10
( セグメント 11、12)
( セグメント 9、10)
セグメント 9
セグメント 4 ( セグメント 3、4)
( セグメント 7、8)
セグメント 7
セグメント 11 セグメント 12
RAID 5
RAID 5
RAID 0
1.5.9
RAID 60
RAID 60 は、RAID 0 と RAID 6 の両方の機能を提供し、両方のパリ
ティーと複数のアレイへのディスク・ストライピングを備えています。
RAID 6 は、ストライプごとに 2 つの独立したパリティー・ブロックを
サポートします。RAID 60 仮想ディスクはそれぞれ RAID 6 セットにお
いて、データを消失することなく、2 つのディスクを失う事態に対処す
ることができます。RAID 60 は、2 つの RAID 6 ディスク・アレイ上で
最適に実装され、データは両方のディスク・アレイ全体でストライピン
グされます。
RAID 60 では、データをより小さなブロックに分割して、そのデータ・
ブロックを各 RAID 6 ディスク・セットにストライプします。RAID 6
は、データをより小さなブロックに分割し、ブロック上で排他的論理和
演算を実行してパリティーを計算し、データのブロックおよびパリ
ティーをアレイの各ドライブに書き込みます。各ブロックのサイズは、
ストライプ・サイズのパラメータによって決定されます。このパラメー
タは RAID セットの作成時に設定されます。
RAID 60 は、最大 8 つのスパンをサポートでき、最大 16 つのドライブ
障害を許容することができますが、使用可能なディスク・ドライブの総
容量は減少します。各 RAID 6 レベル・アレイで 2 つのドライブ障害を
許容できます。
RAID レベル
1-21
表 1.11
用途
RAID 60 の概要
各ストライプの第 2 のパリティー・ブロックを使用す
ることで、高レベルのデータ保護を提供する。RAID 60
は、データの消失に対してきわめて高レベルの保護が
必要なデータに使用する。
仮想ディスク内の RAID セットで 1 つまたは 2 つのド
ライブが故障した場合、RAID コントローラーはパリ
ティー・ブロックを使用して、すべての消失した情報
を再作成する。RAID 60 仮想ディスク内の RAID 6 セッ
トで 2 つのドライブが故障した場合、ドライブの再構
築要求が 2 つ ( 各ドライブに対して 1 つ ) 出される。こ
れらの再構築は、同時には行われない。コントローラー
により一方の故障したドライブが再構築され、その後
で残りのドライブが再構築される。
オフィス・オートメーションとフォールト・トレラン
スが必要なオンライン・カスタマー・サービスに使用
する。読み取りの要求率は高いが、書き込みの要求率が
低いアプリケーションに使用する。
長所
ほとんどの環境で、データ冗長性、高い読み取り率、
および良好なパフォーマンスを提供する。各 RAID 6
セットは 2 つのディスクを失う事態、または 1 つのド
ライブが再構築されている間にもう一方のディスクを
失う事態に対処することができる。すべての RAID レベ
ルのドライブ障害に対して最高レベルの保護を提供す
る。読み込みパフォーマンスは RAID 50 と似ているが、
各 RAID 6 セット内で少なくとも 1 つ、あるいは複数
のディスクにデータを分散するため、ランダム読み取
りは RAID 60 の方が少し速い。
短所
大量の書き込みが必要なタスクには適さない。RAID 60
仮想ディスクは、各書き込み操作に対してパリティー・
データのセットを 2 つ生成する必要がある。このため、
書き込みの間にパフォーマンスが著しく低下する。ドラ
イブの再構築中はディスク・ドライブのパフォーマン
スが低下する。プロセスがほとんどない環境では、
RAID のオーバーヘッドが同時プロセスを処理する際の
パフォーマンスの向上によって相殺されないため、あ
まり性能を発揮しない。RAID 6 ではストライプごとに
2 つのパリティー・ブロックを使用するため、その分
の容量が必要になり、結果として費用が高くつく。
ドライブ
最低 8
図 1.11 に RAID 6 のデータ・レイアウトを示します。 パリティー・ドラ
イブの 2 番目のセットには Q が付いています。 P ドライブは RAID 5 の
パリティー体系に沿っています。
1-22
RAID について
図 1.11
RAID
60
RAID 60 レベルの論理ドライブ
セグメント 1
セグメント 2
パリティー (Q1-Q2)
パリティー (P1-P2)
セグメント 3
セグメント 4
パリティー (Q3-Q4)
パリティー (P3-P4)
セグメント 8
パリティー (Q3-Q4)
パリティー (P3-P4)
セグメント 7
セグメント 6
パリティー (Q5-Q6)
パリティー (P5-P6)
パリティー (Q11-Q12)
パリティー (P11-P12)
セグメント 11
セグメント 12
パリティー (Q9-Q10)
パリティー (P9-P10)
セグメント 9
セグメント 5
セグメント 10
パリティー (P15-P16)
セグメント 15
セグメント 16
パリティー (Q15-Q16)
パリティー (P13-P14)
セグメント 13
セグメント 14
パリティー (Q13-Q14)
RAID 6
RAID 6
RAID 0
注:
1.6
パリティーは、アレイ内のすべてドライブに分散されます。
RAID 構成計画
RAID アレイの構成において最も重要な要素は、次のとおりです。
•
•
•
仮想ディスクの可用性 ( フォールト・トレランス )
仮想ディスクのパフォーマンス
仮想ディスクの容量
3 つの要素をすべて最適化した仮想ディスクを構成することはできませ
んが、他の要素を犠牲にして 1 つの要素を最適化した仮想ディスクの構
成を選択することは、難しくありません。たとえば、RAID 1 ( ミラーリ
ング ) は強力なフォールト・トレランスを実現しますが、冗長ドライブ
が必要になります。次に、RAID レベルを使用して、仮想ディスクの可
用性 ( フォールト・トレランス )、仮想ディスクのパフォーマンス、お
よび仮想ディスクの容量を最大にする方法を説明します。
1.6.1
フォールト・トレランスの最大化
フォールト・トレランスは、ホットスペア・ドライブを使用して自動的
かつ透過的に再構築を行う能力と、ホット・スワップによって達成され
ます。ホットスペア・ドライブは、アクティブ・ドライブの故障時に
RAID コントローラーによってシステムに一時的に差し込まれる、未使
用のオンライン使用可能なドライブです。ホットスペアが自動的に
RAID アレイに移動すると、故障したドライブはホットスペア・ドライ
ブ上で自動的に再構築されます。RAID アレイは、再構築が行われてい
る間でも、引き続き要求を処理します。
ホット・スワップとは、ディスク・サブシステム内で欠陥ユニットと交
換用ユニットを手動で取り替えることです。交換は、サブシステムが
ホット・スワップ・ドライブを作動している間に実行できます。
WebBIOS 構成ユーティリティにある自動再構築機能では、故障したド
ライブと同じドライブ・ベイにあるドライブを「ホット・スワッピン
RAID 構成計画
1-23
グ」することによって、故障したドライブを交換し、自動的に再構築す
ることができます。RAID アレイは、再構築の実行中も引き続き要求を
処理できるため、高レベルのフォールト・トレランスとダウン時間ゼロ
を実現します。
表 1.12
RAID
レベル
(RAID
Level)
RAID レベルとフォールト・トレランス
フォールト・トレランス
0
フォールト・トレランスを提供しない。どのドライブが故障しても、すべてのデータが失わ
れる。ディスク・ストライピングは、1 つのディスク・ドライブではなく複数のディスク・
ドライブにデータを書き込む。各ドライブのストレージ・スペースを、サイズに大小の差が
あるストライプに分割する。RAID 0 は、高速なデータ転送を必要とし、フォールト・トレ
ランスを必要としないアプリケーションには理想的。
1
完全なデータ冗長性を提供する。あるディスク・ドライブが故障すると、別のディスク・ド
ライブの内容を使用してシステムを実行したり、故障したドライブを再構築することがで
きる。ディスク・ミラーリングの主な利点は、100 パーセントのデータ冗長性を提供するこ
と。ディスク・ドライブの内容は完全に第 2 のドライブに書き込まれるため、一方のドライ
ブが故障してもデータは失われない。両方の装置には常に同じデータが格納されている。
RAID 1 は、フォールト・トレランスと最小限の容量が必要なアプリケーションに理想的。
5
分散パリティーとディスク・ストライピングを組み合わせている。パリティーは、ディス
ク・ドライブ全体の内容を複製することなく、単独のドライブ障害に対する冗長性を実現
できる。ドライブが故障すると、RAID コントローラーはパリティー・データを使用して、
失われた情報をすべて再構成する。RAID 5 では、ドライブ全体、またはアレイ内のすべて
のディスク・ドライブのストライプに、この方法が適用される。RAID 5 は、分散パリ
ティーを使用して、オーバーヘッドを制限したフォールト・トレランスを提供する。
6
分散パリティーとディスク・ストライピングを組み合わせている。RAID 6 は 2 つのドライ
ブ障害を処理し、デ―タ保全性も維持できる。パリティーは、ディスク・ドライブ全体の内
容を複製することなく、2 つのドライブ障害に対する冗長性を実現できる。ドライブが故障
すると、RAID コントローラーはパリティー・データを使用して、失われた情報をすべて再
構成する。RAID 6 では、ドライブ全体、またはアレイ内のすべてのディスク・ドライブの
ストライプに、この方法が適用される。RAID 6 は、分散パリティーを使用して、オーバー
ヘッドを制限したフォールト・トレランスを提供する。
10
スパンされた RAID 1 アレイにストライピングを使用して、完全なデータ冗長性を提供す
る。RAID 10 は、ミラーリングされたアレイによって提供される 100 パーセントの冗長性
が必要な環境に適している。RAID 10 は、ミラーリングされたアレイにつき 1 つのドライ
ブ障害を処理し、ドライブの整合性も維持できる。
50
スパンされた RAID 5 アレイに分散パリティーを使用して、データ冗長性を提供する。
RAID 50 には、パリティーと、複数のドライブ上でのディスク・ストライピングが取り入
れられている。ドライブが故障すると、RAID コントローラーはパリティー・データを使用
して、失われた情報をすべて再作成する。RAID 50 は RAID 5 アレイごとに 1 つのドライブ
障害を処理し、デ―タ保全性も維持できる。
60
スパンされた RAID 6 アレイに分散パリティーを使用して、データ冗長性を提供する。
RAID 60 は RAID 6 アレイごとに 2 つのドライブ障害を処理し、データ保全性も維持でき
る。すべての RAID レベルのドライブ障害に対して最高レベルの保護を提供する。RAID 60
には、パリティーと、複数のドライブ上でのディスク・ストライピングが取り入れられて
いる。ドライブが故障すると、RAID コントローラーはパリティー・データを使用して、失
われた情報をすべて再作成する。
1-24
RAID について
1.6.2
パフォーマンスの最大化
RAID ディスク・サブシステムは、I/O のパフォーマンスを向上させま
す。RAID アレイは、ホスト・コンピューターからは単独のストレージ・
ユニットまたは複数の論理ユニットのように見えます。複数のドライブ
に同時にアクセスできるため、I/O が速くなります。表 1.13 は、各
RAID レベルのパフォーマンスを示しています。
表 1.13
RAID
レベル
RAID レベルとパフォーマンス
パフォーマンス
0
RAID 0 ( ストライピング ) は、すべての RAID レベルの中で最も高いパフォーマンス
を提供する。RAID 0 は、データをさらに小さなブロックに分割してから、任意のブ
ロックをアレイ内の各ドライブに書き込む。ディスク・ストライピングは、1 つのディ
スク・ドライブではなく複数のディスク・ドライブにデータを書き込む。各ドライブの
ストレージ・スペースを 8 KB から 128 KB までのサイズのストライプに分割する。こ
れらのストライプは、繰り返し連続してインターリーブされる。ディスク・ストライピ
ングでは、複数のドライブが同時にアクセスされるため、パフォーマンスが向上する。
1
RAID 1 ( ミラーリング ) では、システム内の各ドライブを複製する必要があるため、
ストライピングに比べて時間とリソースが余分にかかる。ドライブを再構築している
間、パフォーマンスが低下する。
5
RAID 5 は、特に大きなファイルに高いデータ・スループットを提供する。この RAID
レベルは、読み取り要求率は高いが書き込み要求率は低いアプリケーション、たとえ
ばトランザクション処理アプリケーションなどに使用する。これは、各ドライブが独
立して書き込みと読み取りを実行できるため。各ドライブにはデータとパリティーの両
方が格納されるので、大量の書き込みを並行して実行できる。さらに、強固なキャッ
シュ・アルゴリズムとハードウェアをベースにした排他的論理和補助により、RAID 5
は、さまざまな環境で優れたパフォーマンスを発揮できる。
パリティーの作成により書き込み処理が遅くなるため、RAID 5 の書き込みパフォーマ
ンスは、RAID 0 や RAID 1 に比べてかなり低くなる。ドライブの再構築中はディスク・
ドライブのパフォーマンスが低下する。クラスタリングもドライブのパフォーマンスを
低下させる。プロセスがほとんどない環境では、RAID のオーバーヘッドが同時プロセ
スを処理する際のパフォーマンスの向上によって相殺されないため、あまり性能を発
揮しない。
6
RAID 6 は、高い信頼性と要求率、高速なデータ転送が必要なデータに適している。高
いデータ・スループット、データ冗長性、およびきわめて高いパフォーマンスを提供
する。ただし、RAID 6 は大量の書き込みが必要なタスクには適さない。RAID 6 仮想
ディスクは、各書き込み操作に対してパリティー・データのセットを 2 つ生成する必
要がある。このため、書き込みの間にパフォーマンスが著しく低下する。ドライブの再
構築中はディスク・ドライブのパフォーマンスが低下する。プロセスがほとんどない環
境では、RAID のオーバーヘッドが同時プロセスを処理する際のパフォーマンスの向上
によって相殺されないため、あまり性能を発揮しない。
RAID 構成計画
1-25
RAID
レベル
パフォーマンス
10
RAID 10 は、RAID 0 ( ストライピングされたアレイ ) の、高いデータ転送率を提供す
る拡張された I/O パフォーマンスを必要とするデータ・ストレージで最適に機能する。
スパニングではスピンドルの数が倍になるため、論理ボリュームのサイズが増加し、
パフォーマンスが向上する。システムのパフォーマンスはスパン数の増加に応じて向上
する ( スパンの最大数は 8)。スパン内のストレージ・スペースが満杯になるにつれて、
システムがデータをストライピングするスパンが少なくなり、RAID のパフォーマンス
は RAID 1 または RAID 5 アレイのレベルにまで低下する。
50
RAID 50 は、高い信頼性と要求率、高速なデータ転送が必要なデータに適している。
高いデータ・スループット、データ冗長性、およびきわめて高いパフォーマンスを提
供する。スパニングではスピンドルの数が倍になるため、論理ボリュームのサイズが増
加し、パフォーマンスが向上する。システムのパフォーマンスはスパン数の増加に応じ
て向上する ( スパンの最大数は 8)。スパン内のストレージ・スペースが満杯になるにつ
れて、システムがデータをストライピングするスパンが少なくなり、RAID のパフォー
マンスは RAID 1 または RAID 5 アレイのレベルにまで低下する。
60
RAID 60 は、高い信頼性と要求率、高速なデータ転送が必要なデータに適している。
高いデータ・スループット、データ冗長性、およびきわめて高いパフォーマンスを提
供する。スパニングではスピンドルの数が倍になるため、論理ボリュームのサイズが増
加し、パフォーマンスが向上する。システムのパフォーマンスはスパン数の増加に応じ
て向上する ( スパンの最大数は 8)。スパン内のストレージ・スペースが満杯になるにつ
れて、システムがデータをストライピングするスパンが少なくなり、RAID のパフォー
マンスは RAID 1 または RAID 6 アレイのレベルにまで低下する。
RAID 60 は大量の書き込みが必要なタスクには適さない。RAID 60 仮想ディスクは、
各書き込み操作に対してパリティー・データのセットを 2 つ生成する必要がある。こ
のため、書き込みの間にパフォーマンスが著しく低下する。ドライブの再構築中はディ
スク・ドライブのパフォーマンスが低下する。プロセスがほとんどない環境では、
RAID のオーバーヘッドが同時プロセスを処理する際のパフォーマンスの向上によって
相殺されないため、あまり性能を発揮しない。
1.6.3
ストレージ容量の最大化
RAID レベルを選択する際に、ストレージ容量は重要な要素です。考慮
すべき変動要素がいくつかあります。ミラーリングされたデータ (RAID
1) や分散パリティー (RAID 5 または RAID 6) では、ストライピングの
みの場合 (RAID 0) よりも大量のストレージ・スペースが必要になりま
す。ディスク・ドライブ全体の内容を複製することなく、単独のドライ
ブ障害に対する冗長性を実現できる RAID 5 では、必要になるスペース
が RAID 1 よりも少なくなります。表 1.14 は、ストレージ容量に対する
RAID レベルの影響を示しています。
1-26
RAID について
表 1.14
RAID
レベル
RAID レベルと容量
容量
0
RAID 0 ( ディスク・ストライピング ) は、各ドライブのストレージ・スペースを、サ
イズに大小の差があるストライプに分割する。結合されたストレージ・スペースは、各
ドライブからのストライプで構成される。RAID 0 は、指定の物理ディスクのセットに
対して最大のストレージ容量を提供する。
1
RAID 1 ( ミラーリング ) では、あるディスク・ドライブに書き込まれたデータを同時
に別のディスク・ドライブにも書き込むため、必要なデータ・ストレージの容量は 2
倍になる。ミラーリングはシステム内の各ドライブを複製するため、高価になる。
5
RAID 5 は、ディスク・ドライブ全体の内容を複製することなく、単独のドライブ障害
に対する冗長性を実現できる。RAID 5 は、データをより小さなブロックに分割し、ブ
ロック上で排他的論理和演算を実行してパリティーを計算し、データのブロックおよ
びパリティーをアレイの各ドライブに書き込む。各ブロックのサイズは、ストライプ・
サイズのパラメータによって決定される。このパラメータは RAID セットの作成時に
設定される。
6
RAID 6 は、ディスク・ドライブ全体の内容を複製することなく、2 つのドライブ障害
に対する冗長性を実現できる。ただし、ストライプごとに 2 つのパリティー・ブロッ
クを使用するため、容量は余分に必要になる。このため、RAID 60 の実装は高価にな
る。
10
RAID 10 には RAID 1 以外のすべての RAID レベルの 2 倍のドライブ数が必要。RAID
10 は中規模のデータベースや、より高度なフォールト・トレランスと適度の容量が必
要な環境に適している。ディスク・スパニングを使用すると、複数のディスク・ドライ
ブが、1 つの大容量ドライブのように機能する。スパニングは、既存のリソースを結合
するか、または比較的安価なリソースを追加することによって、ディスクの容量不足
を補い、ストレージ管理を容易にする。
50
RAID 50 には RAID 5 の 2 倍から 4 倍のパリティー・ドライブが必要。この RAID レ
ベルは、中規模から大規模の容量が必要なデータに使用すると最高に機能する。
60
RAID 60 は、ディスク・ドライブ全体の内容を複製することなく、各 RAID セットの 2
つのドライブ障害に対する冗長性を実現できる。ただし、RAID 60 仮想ディスクは書
き込み操作ごとにパリティー・データのセットを 2 つ生成する必要があるため、容量
が余分に必要になる。このため、RAID 60 の実装は高価になる。
1.7
1.7.1
RAID の可用性
RAID の可用性の概念
ダウン時間がないデータの可用性は、多くのタイプのデータ処理やスト
レージ・システムにとって、大変重要です。企業では、サーバーの障害
に関連する財務コストや顧客の不満を避けることが望まれます。RAID
RAID の可用性
1-27
は、データの可用性を維持し、データを提供するサーバーのダウン時間
をなくすために役立ちます。RAID はスペア・ドライブや再構築など、
いくつかの機能を提供します。これにより、サーバーの実行中にデータ
を使用可能な状態にしたまま、物理ディスクのあらゆる問題を解決する
ことができます。次に、これらの機能について説明します。
1.7.1.1
スペア・ドライブ
スペア・ドライブを使用して、アレイ内の故障したドライブまたは欠陥
があるドライブを交換することができます。交換用のドライブは、最低
でも交換するドライブと同じ容量でなければなりません。スペア・ドラ
イブには、ホット・スワップ、ホットスペア、およびコールド・スワッ
プが含まれます。
ホット・スワップとは、ディスク・サブシステム内で欠陥ユニットと交
換用ユニットを手動で取り替えることです。交換は、サブシステムの動
作中 ( 通常機能を実行している間 ) に実行できます。この機能を動作さ
せるためには、バックプレーンおよび格納装置がホット・スワップをサ
ポートしている必要があります。
ホットスペア・ドライブとは、RAID ドライブとともに電源がオンにな
り、スタンバイ状態で作動する物理ドライブのことです。RAID 仮想
ディスクで使用されている物理ディスクが故障した場合、ホットスペア
は自動的にこのディスクの代わりになり、故障したドライブのデータは
ホットスペアに再構築されます。ホットスペアは、RAID レベル 1、5、
6、10、50 および 60 で使用できます。
注:
ホットスペアへの再構築が何らかの理由で失敗すると、
ホットスペア・ドライブは「故障した」としてマークされ
ます。ソース・ドライブが故障した場合は、ソース・ドラ
イブとホットスペア・ドライブの両方が「故障した」とし
てマークされます。
コールド・スワップでは、ディスク・サブシステムで欠陥のある物理ディ
スクを交換する前に、システムの電源をオフにする必要があります。
1.7.1.2
再構築
RAID 1、5、6、10、50 または 60 の仮想ディスクとして構成されたア
レイで物理ディスクが故障した場合、ドライブを再構築することで、失
われたデータをリカバリーできます。ホットスペアを構成している場合、
RAID コントローラーは自動的にホットスペアを使用して、故障した
ディスクの再構築を試みます。故障したドライブを再構築するのに十分
な容量のホットスペアが使用できない場合は、手動で再構築する必要が
あります。故障したドライブを再構築するには、十分なストレージのあ
るドライブをサブシステムに挿入しなければなりません。
1-28
RAID について
1.8
設定計画
構成を計画する際に考慮する要素には、RAID コントローラーがサポー
トできる物理ディスクの数、アレイの目的、およびスペア・ドライブの
可用性があります。
ディスク・サブシステムに保存されるデータは、データのタイプごとに
読み取りと書き込みの頻度が異なります。データ・アクセス要件を理解
すれば、ディスク・サブシステムの容量、可用性、およびパフォーマン
スを最適化するための計画を一段とうまく決定することができます。
ビデオ・オンデマンドをサポートするサーバーは、通常、データの読み
取りは頻繁に行いますが、データの書き込みは希にしか行いません。読
み取りおよび書き込み操作は、どちらも長くなる傾向があります。汎用
ファイル・サーバーに保存されるデータは、比較的小さなファイルを使
用して、比較的短い読み取りおよび書き込み操作を伴います。
1.8.1
物理ディスクの数
SAS RAID コントローラーの構成計画は、ある程度 RAID アレイで使用
する物理ディスクの数に依存しています。1 つのアレイ内のドライブの
数が、サポートできる RAID レベルを決定します。各仮想ディスクに割
り当てられる RAID レベルは 1 つだけです。
1.8.2
アレイの目的
RAID アレイを作成する際に考慮する重要な要素には、可用性、パ
フォーマンス、および容量があります。これらの要素に関連する、次の
ような質問に答えることで、ディスク・アレイの主な目的を定義できま
す。質問に続いて、それぞれの状況で推奨される RAID レベルが記載さ
れています。
•
このディスク・アレイは、汎用ファイル・サーバーとプリント・
サーバーの、システムのストレージ容量を増加しますか。RAID 5、
6、10、50 または 60 を使用してください。
•
このディスク・アレイは、1 日 24 時間の可用性が必要になるソフト
ウェア・システムをサポートしていますか。RAID 1、5、6、10、
50、または 60 を使用してください。
•
このディスク・アレイに保存された情報は、オンデマンドで使用可
能な大きなオーディオ・ファイルやビデオ・ファイルを含みますか。
RAID 0 を使用してください。
•
このディスク・アレイは、イメージング・システムからのデータを
含みますか。RAID 0 または 10 を使用してください。
設定計画
1-29
表 1.15 の質問に答えると、アレイ構成を計画する際に役立ちます。スト
レージ・スペースやデータ冗長性などの、アレイに対する要件を、重要
度の順にランク付けし、その後推奨される RAID レベルを検討してくだ
さい。
表 1.15
アレイ構成についての考慮要素
要件
ランク
推奨 RAID レベル
ストレージ・スペース
RAID 0、RAID 5
データ冗長性
RAID 5、RAID 6、RAID 10、RAID 50、
RAID 60
物理ディスクのパフォーマンスとスルー
プット
RAID 0、RAID 10
ホットスペア ( 追加の物理ディスクが必要 )
RAID 1、RAID 5、RAID 6、RAID 10、
RAID 50、RAID 60
1-30
RAID について
2章
WebBIOS Configuration
ユーティリティー
本章では WebBIOS Configuration ユーティリティー (CU) について説明
します。ここには以下のセクションがあります。
•
•
•
•
•
•
•
2.1
セクション 2.1, “ 概要 ”
セクション 2.2, “WebBIOS CU の開始 ”
セクション 2.3, “WebBIOS CU のメイン画面のオプション ”
セクション 2.4, “ ストレージ構成の作成 ”
セクション 2.5, “ 装置のプロパティーの表示および変更 ”
セクション 2.6, “ システム・イベント情報の表示 ”
セクション 2.7, “ 構成の管理 ”
概要
WebBIOS CU によって、ServeRAID-MR SAS/SATA コントローラー上
で RAID 構成を作成および管理することができます。MegaRAID スト
レージ・マネージャー ™ ソフトウェアとは異なり、WebBIOS CU は
SAS コントローラーの BIOS 内に常駐し、オペレーティング・システム
から独立して稼働します。
WebBIOS CU を使用して、以下の作業を実行できます。
•
•
•
•
•
ストレージ構成用の物理アレイと仮想ディスクを作成する
仮想ディスクを削除する
ストレージ構成を別の RAID レベルに移行する
構成の不一致を検出する
外部構成をインポートする ( セクション 2.7.3, “ 外部構成をインポー
トまたはクリアする ” を参照 )
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
2-1
•
コントローラー、仮想ディスク、物理ドライブ、およびバッテ
リー・バックアップ・ユニットのプロパティーを表示する
•
•
•
コントローラーに接続された装置をスキャンする
仮想ディスクを初期化する
構成のデータ整合性を確認する
WebBIOS CU には、仮想ディスクと物理アレイの構成全体をガイドす
る構成ウィザードが備わっています。
2.2
WebBIOS CU の開始
WebBIOS CU を開始し、メイン画面にアクセスするには、以下の手順
を実行してください。
1. ホスト・コンピューターがブート中、画面に次のテキストが表示さ
れたら <Ctrl> キーを押しながら <H> キーを押します。
Copyright© LSI Logic Corporation
Press <Ctrl><H> for WebBIOS
「Adapter Selection」画面が表示されます。
2. システムに複数の ServeRAID-MR コントローラーが装備されている
場合は、コントローラーを 1 つ選択します。
3. 「Start」をクリックして続行します。
WebBIOS CU のメイン画面が表示されます。
2-2
WebBIOS Configuration ユーティリティー
2.3
WebBIOS CU のメイン画面のオプション
図 2.1 は、WebBIOS CU を開始し、コントローラーを選択すると表示さ
れる画面です。
図 2.1
WebBIOS CU のメイン画面
これは「Logical View」画面です。このコントローラーで構成されている
すべての仮想ディスク ( 仮想ドライブ ) が右下のパネルに表示されます。
コントローラーに接続されている物理ドライブが右上のパネルに表示さ
れます。
コントローラーに接続されているストレージ・デバイスの物理ビューと
論理ビューを切り替えるには、左パネルのメニューで「Physical View」
または「Logical View 」をクリックします。「Physical View」画面を表
示すると、右下のパネルにこのコントローラーで構成されているアレイ
が表示されます。
WebBIOS CU 上部のツールバーには、表 2.1 にリストされている以下の
ボタンがあります。
WebBIOS CU のメイン画面のオプション
2-3
表 2.1
アイコン
WebBIOS CU ツールバーのアイコン
説明
このアイコンをクリックすると、他のどの WebBIOS CU 画面からでもメイン画面
に戻れます。
このアイコンをクリックすると、直前に表示していた画面に戻ります。
このアイコンをクリックすると、WebBIOS CU プログラムが終了します。
このアイコンをクリックすると、「Adapter Selection」画面が表示されます。コン
ピューター・システムに複数のコントローラーが装備されている場合は、この画面
を使用して別のコントローラーに接続されている装置を表示できます。
このアイコンをクリックすると、オンボード・コントローラー・アラームの音がオ
フになります。
このアイコンをクリックすると、WebBIOS CU のバージョン、ブラウザーのバー
ジョン、および HTML インターフェース・エンジンに関する情報が表示されます。
以下は、WebBIOS CU のメイン画面の左側にリストされているオプ
ションの説明です。
2-4
•
AdapterProperties: 現在選択されている ServeRAID-MR コントロー
ラーのプロパティーを表示するときに選択します。詳しくは、セク
ション 2.5.1, “ アダプターのプロパティーの表示および変更 .” を参照
してください。
•
Scan Devices: ドライブの状況または物理構成に変更があったかどう
かを調べるため、WebBIOS CU で物理ディスクと仮想ディスクを再ス
キャンするときに選択します。WebBIOS CU によって、物理ディスク
と仮想ディスクの説明の中にスキャンの結果が表示されます。
•
Virtual Disks:「Virtual Disks」画面を表示するときに選択します。
この画面では、仮想ディスクのプロパティーの変更や表示、仮想
ディスクの削除、ディスクの初期化、およびその他の作業を実行で
きます。詳しくは、セクション 2.5.2, “ 仮想ディスクのプロパ
ティーの表示および変更 .” を参照してください。
WebBIOS Configuration ユーティリティー
2.4
•
Physical Drives:「Physical Drives」画面を表示するときに選択しま
す。この画面では、物理ドライブのプロパティーの表示、ホットス
ペアの作成、およびその他の作業を実行できます。詳しくは、セク
ション 2.5.3, “ 物理ドライブのプロパティーの表示 .” を参照してくだ
さい。
•
Configuration Wizard: 構成ウィザードを開始するとき、および新規
のストレージ構成の作成、構成のクリア、または構成の追加を行う
ときに選択します。詳しくは、セクション 2.4, “ ストレージ構成の
作成 .” を参照してください。
•
Adapter Selection:「Adapter Selection」画面を表示するときに選
択します。この画面では別の ServeRAID-MR コントローラーを選択
することができます。その後に、選択したコントローラーとそこに
接続されている装置に関する情報を表示したり、そのコントロー
ラー上に新規構成を作成することができます。
•
Physical View/Logical View:「Physical View」画面と「Logical
View」画面を切り替えるときに選択します。
•
Event:「Event Information」画面でシステム・イベントを表示する
ときに選択します。詳しくは、セクション 2.6, “ システム・イベン
ト情報の表示 .” を参照してください。
•
Exit:WebBIOS CU を終了し、システムのブートを続けるときに選択
します。
ストレージ構成の作成
このセクションでは、WebBIOS CU 構成ウィザードを使用して RAID ア
レイと仮想ディスクを構成する方法について説明します。以下のサブセ
クションでは、構成ウィザードを使用して、ストレージ構成を作成する
方法について説明します。
•
•
•
セクション 2.4.1, “ 構成ウィザードを使用した構成の選択 ”
セクション 2.4.2, “「自動構成」の使用 ”
セクション 2.4.3, “ カスタム構成の使用 ”
ストレージ構成の作成
2-5
2.4.1
構成ウィザードを使用した構成の選択
構成ウィザードを開始し、構成オプションとモードを選択するには、以
下の手順を実行してください。
1. WebBIOS のメインスクリーンで「Configuration Wizard 」をク
リックします。
最初の「Configuration Wizard」画面 ( 図 2.2) が表示されます。
図 2.2
WebBIOS の「Configuration Wizard」画面
2. 構成オプションを選択します。
注意 :
–
一番目のオプションまたは 2 番目のオプションを選択する
と、構成内の既存のデータはすべて削除されます。これら
のオプションを選択する場合は、あらかじめ保存したい
データをバックアップしておいてください。
Clear Configuration: 既存の構成をクリアします。
–
New Configuration: 既存の構成をクリアして、新規構成を作成
できるようにします。
–
Add Configuration: 既存のストレージ構成を保存しておき、そ
こに新規のドライブを追加します ( データが失われることはあ
りません )。
3. 「Next」をクリックします。
2-6
WebBIOS Configuration ユーティリティー
「Clear Configuration」または「New Configuration」を選択すると、
データの消失を警告するダイアログ・ボックスが表示されます。
4. 次の画面で、構成モードを選択します。
–
Custom Configuration: 新規ストレージ構成のすべての属性を
制御することができます。
–
Auto Configuration with Redundancy: 最適な RAID 1 または
RAID 5 構成を自動的に作成して、データの冗長性を確保します。
IBM では、このオプションを選択することを推奨しています。
–
Auto Configuration without Redundancy: 非リダンダント
RAID 0 構成を自動的に作成します。
5. 「Next」をクリックして続行します。
いずれかの自動構成オプションを選択する場合は、セクション 2.4.2, “
「自動構成」の使用 .” に進みます。カスタム構成を選択する場合は、セ
クション 2.4.3, “ カスタム構成の使用 .” に進んでください。
2.4.2 「自動構成」の使用
冗長性あり、なしのどちらの場合でも、自動構成を指定して構成を作成
する場合は、以下の手順を実行してください。
1. WebBIOS に推奨される新規構成が表示されたら、画面の情報をよ
く検討し、「Accept 」をクリックして、その構成を受け入れます。(
または「Back」をクリックし、前に戻って構成を変更します。)
–
RAID 0: 「Auto Configuration without Redundancy」を選択
すると、WebBIOS は RAID 0 構成を作成します。
–
RAID 1: 「Auto Configuration with Redundancy」を選択する
と、使用可能なディスク・ドライブが 2 つのみの場合、
WebBIOS は RAID 1 構成を作成します。
–
RAID 5:「Auto Configuration with Redundancy」を選択する
と、3 つ以上のディスクが使用可能な場合、WebBIOS は
RAID 5 構成を作成します。
2. 構成を保管するためのプロンプトが出されたら、「Yes」をクリック
します。
3. 新規の仮想ディスクを初期化するためのプロンプトが出されたら、
「Yes」をクリックします。
WebBIOS CU はバックグラウンドで仮想ディスクの初期化を開始し
ます。
ストレージ構成の作成
2-7
2.4.3
カスタム構成の使用
次に、RAID レベル 0、1、5、6、10、50、および 60 の RAID ディス
ク・グループを作成する手順を説明します。
•
•
•
•
•
•
•
2.4.3.1
セクション 2.4.3.1, “ カスタム構成の使用 :RAID 0”
セクション 2.4.3.2, “ カスタム構成の使用 :RAID 1”
セクション 2.4.3.3, “ カスタム構成の使用 :RAID 5”
セクション 2.4.3.4, “ カスタム構成の使用 :RAID 6”
セクション 2.4.3.5, “ カスタム構成の使用 :RAID 10”
セクション 2.4.3.6, “ カスタム構成の使用 :RAID 50”
セクション 2.4.3.7, “ カスタム構成の使用 :RAID 60”
カスタム構成の使用 :RAID 0
RAID 0 は、RAID アレイ内のすべてのドライブにディスク・ストライピ
ングを提供します。RAID 0 は、データの冗長性は提供しませんが、どの
RAID レベルよりも優れたパフォーマンスを提供します。RAID 0 は、高
速なデータ転送を必要とし、フォールト・トレランスを必要としないア
プリケーションには理想的です。また、RAID 0 は独立したドライブ、ま
たは単一のドライブであることも意味します。
注:
RAID レベル 0 は、フォールト・トレランスを提供しませ
ん。RAID 0 アレイ内の 1 つのドライブが故障すると、仮想
ディスク全体 ( 仮想ディスクに関連するすべての物理ドラ
イブ ) が故障します。
「Custom Configuration」を選択して、「Next」をクリックすると、
「Disk Group Definition」画面が表示されます。この画面を使用して、
ディスク・グループ ( アレイ ) を作成するための物理ドライブを選択し
ます。
1. <Ctrl> キーを押しながら、左側の「Physical Drive」ウィンドウで作
動可能なドライブを 2 つ以上選択し、ディスク・グループに含めた
いすべての物理ドライブを選択するまで続けます。
2. 「Accept DG」をクリックし、右側の「Disk Groups」ウィンドウ内
の推奨されたディスク・グループ構成にそれらのドライブを移動し
ます ( 図 2.3)。
変更を取り消す必要がある場合は、「Reclaim 」ボタンをクリック
します。
2-8
WebBIOS Configuration ユーティリティー
図 2.3
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
3. ディスク・グループ用の物理ディスクの選択を完了したら、「Next」
をクリックします。
「Virtual Disk Definition」画面 ( 図 2.4) が表示されます。この画面を
使用して、新規の仮想ディスクの RAID レベル、ストリップ・サイ
ズ、読み取りポリシー、およびその他の属性を選択します。
ストレージ構成の作成
2-9
図 2.4
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
4. 必要な場合は、仮想ディスク・オプションを画面に示されているデ
フォルトから変更してください。
以下に、仮想ディスク・オプションについて簡単に説明します。
2-10
•
RAID Level: ドロップダウン・メニューに、仮想ディスクに指定で
きる RAID レベルがリストされます。RAID 0 を選択してください。
•
Strip Size: ストリップ・サイズは、RAID 構成内の各ディスクに書
き込まれるセグメントのサイズを指定します。ストリップ・サイズ
は 8、16、32、64、または 128 K バイトに設定できます。ストリッ
プ・サイズを大きくすると、読み取りのパフォーマンスは上がりま
す。ご使用のコンピューターが定期的にランダム読み取り要求を実
行する場合、小さいストリップ・サイズを選択するようにしてくだ
さい。デフォルトは 8 K バイトです。
•
Access Policy: この仮想ディスクに許可されるデータ・アクセスの
タイプを選択します。
◊
RW: 読み取り / 書き込みアクセスを許可します。これはデ
フォルトです。
◊
Read Only: 読み取り専用アクセスを許可します。
◊
Blocked: アクセスを許可しません。
WebBIOS Configuration ユーティリティー
•
•
•
Read Policy: この仮想ドライブの読み取りポリシーを指定します。
◊
Normal: これを選択すると、先読み機能は使用不可になりま
す。これはデフォルトです。
◊
Ahead: これを選択すると先読み機能が使用可能になり、コ
ントローラーは要求されたデータを順次に先読みし、その
データがまもなく必要とされることを予想してキャッシュ・
メモリーにその追加データを保管しておくことができます。
これによって順次データの読み取りが高速化されるが、ラン
ダム・データへのアクセス時には効果はほとんどない。
◊
Adaptive:「適応」先読みを選択すると、順次セクターで新
たなディスク・アクセスが 2 回行われると、コントロー
ラーが先読みの使用を開始します。読み取り要求がランダム
の場合、コントローラーは「Normal」( 先読みなし ) モード
に戻ります。
Write Policy: この仮想ドライブの書き込みポリシーを指定します。
◊
WBack: ライトバック・モードでは、コントローラーの
キャッシュがトランザクションのすべてのデータを受信した
時点で、コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送
信します。この設定は標準モードで推奨されます。
◊
WThru: ライトスルー・モードでは、ディスク・サブシステ
ムがトランザクションのすべてのデータを受信した時点で、
コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送信しま
す。これはデフォルトです。
◊
Bad BBU: コントローラーにライトバック・モードを使用さ
せたくても、そのコントローラーに BBU がないか BBU が
無効な場合、このモードを選択します。このオプションを選
択しない場合、コントローラーのファームウェアは、無効な
BBU を検出、または BBU が欠落していることを検出する
と、自動的にライトスルー・モードに切り替えます。
IO Policy: 「IO Policy」は、特定の仮想ディスク上の読み取りに適
用されます。先読みキャッシュは対象となりません。
◊
Direct: 直接入出力モードの場合、読み取りはキャッシュ・メ
モリーのバッファーに入れられません。データはキャッシュ
とホストに同時に転送されます。同じデータ・ブロックが再
度読み取られる場合、キャッシュ・メモリーから取り出され
る。これはデフォルトです。
◊
Cached: キャッシュ入出力モードでは、すべての読み取りが
キャッシュ・メモリーのバッファーに入れられます。
ストレージ構成の作成
2-11
•
•
•
Disk Cache Policy: ディスク・キャッシュ・ポリシーを指定します。
◊
Enable: ディスク・キャッシュを使用可能にします。
◊
Disable: ディスク・キャッシュを使用不可にします。これは
デフォルトです。
◊
Unchanged: 現在のディスク・キャッシュ・ポリシーが維持
され変更されません。
Disable BGI: バックグラウンド初期化状況を指定します。
◊
No: バックグラウンド初期化は使用可能なままです。これ
は、WebBIOS を使用して他の構成作業を実行しながら、
バックグラウンドで新規の構成を初期化できることを意味し
ます。これはデフォルトです。
◊
Yes:このコントローラーの構成でバックグラウンドでの初期
化を許可しない場合は、「Yes」を選択します。
Select Size: 仮想ディスクのサイズをメガバイトで指定します。通
常、これが右側の「Configuration」パネルに表示される RAID 0 の
フルサイズになります。同じディスク・グループ上に他の仮想ディ
スクを作成する場合は、小さいサイズを指定することができます。
5. 「Accept」をクリックして仮想ディスク定義の変更を受け入れるか、
「Reclaim」をクリックして前の設定に戻ります。
6. 仮想ディスクの定義が完了したら、「Next」をクリックします。
構成のプレビュー画面 ( 図 2.5) が表示されます。
2-12
WebBIOS Configuration ユーティリティー
図 2.5
RAID 0 の構成のプレビュー
7. 構成のプレビューで情報をチェックします。
8. 仮想ディスクの構成が適正であれば、「Accept」をクリックして構
成を保管します。それ以外の場合は、
「Cancel」をクリックして操作
を終了し、WebBIOS のメイン画面に戻るか、
「Back」をクリックし
て前画面に戻り、構成を変更します。
9. 構成に問題がない場合は、プロンプトで「Yes」をクリックして構
成を保管します。
WebBIOS のメイン画面が表示されます。
2.4.3.2
カスタム構成の使用 :RAID 1
RAID 1 では、RAID コントローラーによって、あるドライブから別のド
ライブにすべてのデータが複製されます。RAID 1 は、完全なデータの冗
長性を提供しますが、その代わりに、必要なデータ・ストレージの容量
が 2 倍になります。これは、小さなデータベースや、小さな容量での
フォールト・トレランスが必要な環境に適しています。
ストレージ構成の作成
2-13
「Custom Configuration」を選択して、「Next」をクリックすると、
「Disk Group Definition」画面が表示されます。この画面を使用して、
ディスク・グループ ( アレイ ) の作成に使用する物理ドライブを選択し
ます。
1. <Ctrl> キーを押しながら 左側の「Physical Drives」ウィンドウ内で
作動可能な物理ドライブを 2 つ選択します。
2. 「Accept DG 」をクリックし、右側の「Disk Groups」ウィンドウ内
の推奨されたディスク・グループ構成にそれらのドライブを移動し
ます ( 図 2.6)。
変更を取り消す必要がある場合は、「Reclaim 」ボタンをクリック
します。
図 2.6
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
3. ディスク・グループ用の物理ディスクの選択を完了したら、「Next」
をクリックします。
「Virtual Disk Definition」画面 ( 図 2.7) が表示されます。この画面を
使用して、新規の仮想ディスクの RAID レベル、ストリップ・サイ
ズ、読み取りポリシー、およびその他の属性を選択します。
2-14
WebBIOS Configuration ユーティリティー
図 2.7
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
4. 必要な場合は、仮想ディスク・オプションを画面に示されているデ
フォルトから変更してください。
以下に、仮想ディスク・オプションについて簡単に説明します。
•
RAID Level: ドロップダウン・メニューに、仮想ディスクに指定で
きる RAID レベルがリストされます。RAID 1 を選択してください。
•
Strip Size: ストリップ・サイズは、RAID 構成内の各ディスクに書
き込まれるセグメントのサイズを指定します。ストリップ・サイズ
は 8、16、32、64、または 128 K バイトに設定できます。ストリッ
プ・サイズを大きくすると、読み取りのパフォーマンスは上がりま
す。ご使用のコンピューターが定期的にランダム読み取り要求を実
行する場合、小さいストリップ・サイズを選択するようにしてくだ
さい。デフォルトは 8 K バイトです。
•
Access Policy: この仮想ディスクに許可されるデータ・アクセスの
タイプを選択します。
◊
RW: 読み取り / 書き込みアクセスを許可します。これはデ
フォルトです。
◊
Read Only: 読み取り専用アクセスを許可します。
◊
Blocked: アクセスを許可しません。
ストレージ構成の作成
2-15
•
•
•
2-16
Read Policy: この仮想ドライブの読み取りポリシーを指定します。
◊
Normal: これを選択すると、先読み機能は使用不可になりま
す。これはデフォルトです。
◊
Ahead: これを選択すると先読み機能が使用可能になり、コ
ントローラーは要求されたデータを順次に先読みし、その
データがまもなく必要とされることを予想してキャッシュ・
メモリーにその追加データを保管しておくことができます。
これによって順次データの読み取りが高速化されるが、ラン
ダム・データへのアクセス時には効果はほとんどない。
◊
Adaptive:「適応」先読みを選択すると、順次セクターで新
たなディスク・アクセスが 2 回行われると、コントロー
ラーが先読みの使用を開始します。読み取り要求がランダム
の場合、コントローラーは「Normal」( 先読みなし ) モード
に戻ります。
Write Policy: この仮想ドライブの書き込みポリシーを指定します。
◊
WBack: ライトバック・モードでは、コントローラーの
キャッシュがトランザクションのすべてのデータを受信した
時点で、コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送
信します。この設定は標準モードで推奨されます。
◊
WThru: ライトスルー・モードでは、ディスク・サブシステ
ムがトランザクションのすべてのデータを受信した時点で、
コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送信しま
す。これはデフォルトです。
◊
Bad BBU: コントローラーにライトバック・モードを使用さ
せたくても、そのコントローラーに BBU がないか BBU が
無効な場合、このモードを選択します。このオプションを選
択しない場合、コントローラーのファームウェアは、無効な
BBU を検出、または BBU が欠落していることを検出する
と、自動的にライトスルー・モードに切り替えます。
IO Policy: 「IO Policy」は、特定の仮想ディスク上の読み取りに適
用されます。先読みキャッシュは対象となりません。
◊
Direct: 直接入出力モードの場合、読み取りはキャッシュ・メ
モリーのバッファーに入れられません。データはキャッシュ
とホストに同時に転送されます。同じデータ・ブロックが再
度読み取られる場合、キャッシュ・メモリーから取り出され
る。これはデフォルトです。
◊
Cached: キャッシュ入出力モードでは、すべての読み取りが
キャッシュ・メモリーのバッファーに入れられる。
WebBIOS Configuration ユーティリティー
–
Disk Cache Policy: ディスクのキャッシュ・ポリシーを指定し
ます。
◊
◊
◊
•
•
Enable: ディスク・キャッシュを使用可能にします。
Disable: ディスク・キャッシュを使用不可にします。これは
デフォルトです。
Unchanged: 現在のディスク・キャッシュ・ポリシーが維持
され変更されません。
Disable BGI: バックグラウンド初期化状況を指定します。
◊
No: バックグラウンド初期化は使用可能なままです。これ
は、WebBIOS を使用して他の構成作業を実行しながら、
バックグラウンドで新規の構成を初期化できることを意味し
ます。これはデフォルトです。
◊
Yes:このコントローラーの構成でバックグラウンドでの初期
化を許可しない場合は、「Yes」を選択します。
Select Size: 仮想ディスクのサイズをメガバイトで指定します。通
常、これが右側の「Configuration」パネルに表示される RAID 1 の
フルサイズになります。同じディスク・グループ上に他の仮想ディ
スクを作成する場合は、小さいサイズを指定することができます。
5. 「Accept」をクリックして仮想ディスク定義の変更を受け入れるか、
「Reclaim」をクリックして前の設定に戻ります。
6. 仮想ディスクの定義が完了したら、「Next」をクリックします。
構成のプレビュー画面 ( 図 2.8) が表示されます。
ストレージ構成の作成
2-17
図 2.8
RAID 1 の構成のプレビュー
7. 構成のプレビューで情報をチェックします。
8. 仮想ディスクの構成が適正であれば、「Accept」をクリックして構
成を保管します。それ以外の場合は、
「Cancel」をクリックして操作
を終了し、WebBIOS のメイン画面に戻るか、
「Back」をクリックし
て前画面に戻り、構成を変更します。
9. 構成に問題がない場合は、プロンプトで「Yes」をクリックして構
成を保管します。
WebBIOS のメイン画面が表示されます。
2.4.3.3
カスタム構成の使用 :RAID 5
RAID 5 は、ブロック・レベルでのディスク・ストライピングとパリ
ティーを使用します。RAID 5 では、パリティー情報はすべてのドライブ
に書き込まれます。これは、大量の小さな入出力 (I/O) トランザクション
を同時に実行するネットワークに最適です。RAID 5 はデータの冗長性、
高い読み取り率を提供し、ほとんどの環境で良好なパフォーマンスを発
揮します。また、容量損失が最も低い冗長性も提供します。
RAID 5 は高度なデータ・スループットを実現します。RAID 5 は各ドラ
イブが独立して読み書きできるため、トランザクション処理アプリケー
ションに役立ちます。ドライブが故障すると、RAID コントローラーは
パリティー・ドライブを使用して、失われた情報をすべて再作成しま
2-18
WebBIOS Configuration ユーティリティー
す。RAID 5 は、フォールト・トレランスが必要なオフィス・オートメー
ションとオンライン・カスタマー・サービスに使用できます。さらに、
RAID 5 は、読み取りの要求率が高く、書き込みの要求率が低いアプリ
ケーションに適しています。
「Custom Configuration」を選択して、「Next」をクリックすると、
「Disk Group Definition」画面が表示されます。この画面を使用して、
ディスク・グループ ( アレイ ) を作成するための物理ドライブを選択し
ます。
1. <Ctrl> キーを押しながら 左側の「Physical Drives」ウィンドウ内で
作動可能な物理ドライブを少なくとも 3 つ選択します。
2. 「Accept DG 」をクリックし、右側の「Disk Groups」ウィンドウ内
の推奨されたディスク・グループ構成にそれらのドライブを移動し
ます ( 図 2.9)。
変更を取り消す必要がある場合は、「Reclaim 」ボタンをクリック
します。
図 2.9
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
ストレージ構成の作成
2-19
3. ディスク・グループ用の物理ディスクの選択を完了したら、「Next」
をクリックします。
「Virtual Disk Definition」画面 ( 図 2.10) が表示されます。この画面
を使用して、新規の仮想ディスクの RAID レベル、ストリップ・サ
イズ、読み取りポリシー、およびその他の属性を選択します。
図 2.10
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
4. 必要な場合は、仮想ディスク・オプションを画面に示されているデ
フォルトから変更してください。
以下に、仮想ディスク・オプションについて簡単に説明します。
2-20
•
RAID Level: ドロップダウン・メニューに、仮想ディスクに指定で
きる RAID レベルがリストされます。RAID 5 を選択してください。
•
Strip Size: ストリップ・サイズは、RAID 構成内の各ディスクに書
き込まれるセグメントのサイズを指定します。ストリップ・サイズ
は 8、16、32、64、または 128 K バイトに設定できます。ストリッ
プ・サイズを大きくすると、読み取りのパフォーマンスは上がりま
す。ご使用のコンピューターが定期的にランダム読み取り要求を実
行する場合、小さいストリップ・サイズを選択するようにしてくだ
さい。デフォルトは 8 K バイトです。
•
Access Policy: この仮想ディスクに許可されるデータ・アクセスの
タイプを選択します。
WebBIOS Configuration ユーティリティー
◊
RW: 読み取り / 書き込みアクセスを許可します。これはデ
フォルトです。
◊
Read Only: 読み取り専用アクセスを許可します。
Blocked: アクセスを許可しません。
◊
•
•
•
Read Policy: この仮想ドライブの読み取りポリシーを指定します。
◊
Normal: これを選択すると、先読み機能は使用不可になりま
す。これはデフォルトです。
◊
Ahead: これを選択すると先読み機能が使用可能になり、コ
ントローラーは要求されたデータを順次に先読みし、その
データがまもなく必要とされることを予想してキャッシュ・
メモリーにその追加データを保管しておくことができます。
これによって順次データの読み取りが高速化されるが、ラン
ダム・データへのアクセス時には効果はほとんどない。
◊
Adaptive:「適応」先読みを選択すると、順次セクターで新
たなディスク・アクセスが 2 回行われると、コントロー
ラーが先読みの使用を開始します。読み取り要求がランダム
の場合、コントローラーは「Normal」( 先読みなし ) モード
に戻ります。
Write Policy: この仮想ドライブの書き込みポリシーを指定します。
◊
WBack: ライトバック・モードでは、コントローラーの
キャッシュがトランザクションのすべてのデータを受信した
時点で、コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送
信します。この設定は標準モードで推奨されます。
◊
WThru: ライトスルー・モードでは、ディスク・サブシステ
ムがトランザクションのすべてのデータを受信した時点で、
コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送信しま
す。これはデフォルトです。
◊
Bad BBU: コントローラーにライトバック・モードを使用さ
せたくても、そのコントローラーに BBU がないか BBU が
無効な場合、このモードを選択します。このオプションを選
択しない場合、コントローラーのファームウェアは、無効な
BBU を検出、または BBU が欠落していることを検出する
と、自動的にライトスルー・モードに切り替えます。
IO Policy: 「IO Policy」は、特定の仮想ディスク上の読み取りに適
用されます。先読みキャッシュは対象となりません。
◊
Direct: 直接入出力モードの場合、読み取りはキャッシュ・メ
モリーのバッファーに入れられません。データはキャッシュ
とホストに同時に転送されます。同じデータ・ブロックが再
度読み取られる場合、キャッシュ・メモリーから取り出され
る。これはデフォルトです。
ストレージ構成の作成
2-21
◊
•
Disk Cache Policy: ディスクのキャッシュ・ポリシーを指定します。
◊
◊
◊
•
•
Cached: キャッシュ入出力モードでは、すべての読み取りが
キャッシュ・メモリーのバッファーに入れられる。
Enable: ディスク・キャッシュを使用可能にします。
Disable: ディスク・キャッシュを使用不可にします。これは
デフォルトです。
Unchanged: 現在のディスク・キャッシュ・ポリシーが維持
され変更されません。
Disable BGI: バックグラウンド初期化状況を指定します。
◊
No: バックグラウンド初期化は使用可能なままです。これ
は、WebBIOS を使用して他の構成作業を実行しながら、
バックグラウンドで新規の構成を初期化できることを意味し
ます。これはデフォルトです。
◊
Yes:このコントローラーの構成でバックグラウンドでの初期
化を許可しない場合は、「Yes」を選択します。
Select Size: 仮想ディスクのサイズをメガバイトで指定します。通
常、これが右側の「Configuration」パネルに表示される RAID 5 の
フルサイズになります。同じディスク・グループ上に他の仮想ディ
スクを作成する場合は、小さいサイズを指定することができます。
5. 「Accept」をクリックして仮想ディスク定義の変更を受け入れるか、
「Reclaim」をクリックして前の設定に戻ります。
6. 仮想ディスクの定義が完了したら、「Next」をクリックします。
構成のプレビュー画面 ( 図 2.11) が表示されます。
2-22
WebBIOS Configuration ユーティリティー
図 2.11
RAID 5 の構成のプレビュー
7. 構成のプレビューで情報をチェックします。
8. 仮想ディスクの構成が適正であれば、「Accept」をクリックして構
成を保管します。それ以外の場合は、
「Cancel」をクリックして操作
を終了し、WebBIOS のメイン画面に戻るか、
「Back」をクリックし
て前画面に戻り、構成を変更します。
9. 構成に問題がない場合は、プロンプトで「Yes」をクリックして構
成を保管します。
WebBIOS のメイン画面が表示されます。
2.4.3.4
カスタム構成の使用 :RAID 6
RAID 6 は RAID 5 ( ディスク・ストライピングおよび分散パリティー )
とよく似ています。ただし、ストライプごとのパリティー・ブロック
が、1 つではなく 2 つあります。2 つの独立したパリティー・ブロック
により、RAID 6 では仮想ディスク内の 2 つのディスクを失う事態に、
データを消失することなく対処できます。RAID 6 は、データの消失に対
してきわめて高レベルの保護が必要なデータに使用します。
RAID 6 は、大量の小さな入出力 (I/O) トランザクションを同時に処理す
るネットワークに最適です。RAID 6 は、データの冗長性、高い読み取り
率を提供し、ほとんどの環境で優れたパフォーマンスを発揮します。
ストレージ構成の作成
2-23
仮想ディスク内で 1 つまたは 2 つのドライブが故障した場合、RAID コ
ントローラーはパリティー・ブロックを使用して、すべての消失した情
報を再作成します。RAID 6 仮想ディスク内で 2 つのドライブが故障した
場合、2 つのドライブ再構築が要求されます ( 各ドライブに対して 1 つ
)。これらの再構築は、同時には行われません。コントローラーにより故
障した一方のドライブが再構築され、その後で残りのドライブが再構築
されます。
「Custom Configuration」を選択して、「Next」をクリックすると、
「Disk Group Definition」画面が表示されます。この画面を使用して、
ディスク・グループ ( アレイ ) を作成するための物理ドライブを選択し
ます。
1. <Ctrl> キーを押しながら 左側の「Physical Drives」ウィンドウ内で
作動可能な物理ドライブを少なくとも 3 つ選択します。
2. 「Accept DG 」をクリックし、右側の「Disk Groups」ウィンドウ内
の推奨されたディスク・グループ構成にそれらのドライブを移動し
ます ( 図 2.12)。
変更を取り消す必要がある場合は、「Reclaim 」ボタンをクリック
します。
図 2.12
2-24
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
WebBIOS Configuration ユーティリティー
3. ディスク・グループ用の物理ディスクの選択を完了したら、「Next」
をクリックします。
「Virtual Disk Definition」画面 ( 図 2.13) が表示されます。この画面を
使用して、新規の仮想ディスクの RAID レベル、ストリップ・サイ
ズ、読み取りポリシー、およびその他の属性を選択します。
図 2.13
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
4. 必要な場合は、仮想ディスク・オプションを画面に示されているデ
フォルトから変更してください。
以下に、仮想ディスク・オプションについて簡単に説明します。
•
RAID Level: ドロップダウン・メニューに、仮想ディスクに指定で
きる RAID レベルがリストされます。RAID 6 を選択してください。
•
Strip Size: ストリップ・サイズは、RAID 構成内の各ディスクに書
き込まれるセグメントのサイズを指定します。ストリップ・サイズ
は 8、16、32、64、または 128 K バイトに設定できます。ストリッ
プ・サイズを大きくすると、読み取りのパフォーマンスは上がりま
す。ご使用のコンピューターが定期的にランダム読み取り要求を実
行する場合、小さいストリップ・サイズを選択するようにしてくだ
さい。デフォルトは 8 K バイトです。
•
Access Policy: この仮想ディスクに許可されるデータ・アクセスの
タイプを選択します。
ストレージ構成の作成
2-25
◊
RW: 読み取り / 書き込みアクセスを許可します。これはデ
フォルトです。
◊
Read Only: 読み取り専用アクセスを許可します。
◊
•
•
•
Blocked: アクセスを許可しません。
Read Policy: この仮想ドライブの読み取りポリシーを指定します。
◊
Normal: これを選択すると、先読み機能は使用不可になりま
す。これはデフォルトです。
◊
Ahead: これを選択すると先読み機能が使用可能になり、コ
ントローラーは要求されたデータを順次に先読みし、その
データがまもなく必要とされることを予想してキャッシュ・
メモリーにその追加データを保管しておくことができます。
これによって順次データの読み取りが高速化されるが、ラン
ダム・データへのアクセス時には効果はほとんどない。
◊
Adaptive:「適応」先読みを選択すると、順次セクターで新
たなディスク・アクセスが 2 回行われると、コントロー
ラーが先読みの使用を開始します。読み取り要求がランダム
の場合、コントローラーは「Normal」( 先読みなし ) モード
に戻ります。
Write Policy: この仮想ドライブの書き込みポリシーを指定します。
◊
WBack: ライトバック・モードでは、コントローラーの
キャッシュがトランザクションのすべてのデータを受信した
時点で、コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送
信します。この設定は標準モードで推奨されます。
◊
WThru: ライトスルー・モードでは、ディスク・サブシステ
ムがトランザクションのすべてのデータを受信した時点で、
コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送信しま
す。これはデフォルトです。
◊
Bad BBU: コントローラーにライトバック・モードを使用さ
せたくても、そのコントローラーに BBU がないか BBU が
無効な場合、このモードを選択します。このオプションを選
択しない場合、コントローラーのファームウェアは、無効な
BBU を検出、または BBU が欠落していることを検出する
と、自動的にライトスルー・モードに切り替えます。
IO Policy: 「IO Policy」は、特定の仮想ディスク上の読み取りに適
用されます。先読みキャッシュは対象となりません。
◊
2-26
Direct: 直接入出力モードの場合、読み取りはキャッシュ・メ
モリーのバッファーに入れられません。データはキャッシュ
とホストに同時に転送されます。同じデータ・ブロックが再
度読み取られる場合、キャッシュ・メモリーから取り出され
る。これはデフォルトです。
WebBIOS Configuration ユーティリティー
◊
•
•
•
Cached: キャッシュ入出力モードでは、すべての読み取りが
キャッシュ・メモリーのバッファーに入れられる。
Disk Cache Policy: ディスクのキャッシュ・ポリシーを指定します。
◊
Enable: ディスク・キャッシュを使用可能にします。
◊
Disable: ディスク・キャッシュを使用不可にします。これは
デフォルトです。
◊
Unchanged: 現在のディスク・キャッシュ・ポリシーが維持
され変更されません。
Disable BGI: バックグラウンド初期化状況を指定します。
◊
No: バックグラウンド初期化は使用可能なままです。これ
は、WebBIOS を使用して他の構成作業を実行しながら、
バックグラウンドで新規の構成を初期化できることを意味し
ます。これはデフォルトです。
◊
Yes:このコントローラーの構成でバックグラウンドでの初期
化を許可しない場合は、「Yes」を選択します。
Select Size: 仮想ディスクのサイズをメガバイトで指定します。通
常、これが右側の「Configuration」パネルに表示される RAID 6 の
フルサイズになります。同じディスク・グループ上に他の仮想ディ
スクを作成する場合は、小さいサイズを指定することができます。
5. 「Accept」をクリックして仮想ディスク定義の変更を受け入れるか、
「Reclaim」をクリックして前の設定に戻ります。
6. 仮想ディスクの定義が完了したら、「Next」をクリックします。
構成のプレビュー画面 ( 図 2.14) が表示されます。
ストレージ構成の作成
2-27
図 2.14
RAID 6 の構成のプレビュー
7. 構成のプレビューで情報をチェックします。
8. 仮想ディスクの構成が適正であれば、「Accept」をクリックして構
成を保管します。それ以外の場合は、
「Cancel」をクリックして操作
を終了し、WebBIOS のメイン画面に戻るか、
「Back」をクリックし
て前画面に戻り、構成を変更します。
9. 構成に問題がない場合は、プロンプトで「Yes」をクリックして構
成を保管します。
WebBIOS のメイン画面が表示されます。
2.4.3.5
カスタム構成の使用 :RAID 10
RAID 10 は、RAID 1 と RAID 0 を組み合わせたもので、ミラーリングされ
たドライブがあります。これは、データをより小さなブロックに分割して、
そのデータ・ブロックを各 RAID 1 ディスク・セットにストライプします。
各 RAID 1 ディスク・グループは、そのデータを他のドライブに複製しま
す。各ブロックのサイズ (64 K バイト ) は、ストリップ・サイズのパラメー
ターによって決定されます。RAID 10 は、データ保全性を維持しながら 1
つのアレイにつき 1 つのドライブ障害に対処できます。
RAID 10 は高いデータ転送率と完全なデータの冗長性の両方を提供しま
す。これは、RAID 1 ( ミラーリングされたアレイ ) による 100 パーセン
トの冗長性を必要としながら、RAID 0 ( ストライピングされたアレイ )
2-28
WebBIOS Configuration ユーティリティー
による高い I/O パフォーマンスを必要とするデータ・ストレージに最適
で、中規模のデータベースや、より高度なフォールト・トレランスと適
度の容量が必要な環境にも適しています。
「Custom Configuration」を選択して、「Next」をクリックすると、
「Disk Group Definition」画面が表示されます。
「Disk Group Definition」画面を使用して、ディスク・グループ ( アレイ )
を作成するための物理ドライブを選択します。
1. <Ctrl> キーを押しながら 左側の「Physical Drives」ウィンドウ内で
作動可能な物理ドライブを 2 つ選択します。
2. 「Accept DG 」をクリックし、右側の「Disk Groups」ウィンドウ内
の、推奨された 2 ドライブ・ディスク・グループ構成に、それらの
ドライブを移動します。
変更を取り消す必要がある場合は、「Reclaim 」ボタンをクリック
します。
3. <Ctrl> キーを押しながら 左側の「Physical Drives」ウィンドウ内
で、さらに 2 つの作動可能な物理ドライブを選択し、2 番目の 2 ド
ライブ・ディスク・グループを作成します。
4. 「Accept DG 」をクリックし、ドライブを右側の「Disk Groups」
ウィンドウ ( 図 2.15) の 2 番目の 2 ドライブ・ディスク・グループ
構成に移動します。
変更を取り消す必要がある場合は、「Reclaim 」ボタンをクリック
します。
ストレージ構成の作成
2-29
図 2.15
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
5. ディスク・グループ用の物理ディスクの選択を完了したら、「Next」
をクリックします。
「Span Definition」画面 ( 図 2.16) が表示されます。この画面には、
スパンに追加するために選択できるアレイの穴が表示されます。
2-30
WebBIOS Configuration ユーティリティー
図 2.16
WebBIOS の「Span Definition」画面
6. 「Array With Free Space」という見出しの下で <Ctrl> を押したまま
2 ドライブ・ディスク・グループを選択し、「Add to SPAN」をク
リックします。
選択したディスク・グループが、右側のフレームの「Span」という
見出しの下に表示されます。
7. <Ctrl> を押したまま第 2 の 2 ドライブ・ディスク・グループを選択
し、「Add to SPAN」をクリックします。
両方のディスク・グループが、右側のフレームの「Span」の下に表
示されます。
8. 「Next」をクリックします。
「Virtual Disk Definition」画面 ( 図 2.17) が表示されます。この画面
を使用して、新規の仮想ディスクの RAID レベル、ストリップ・サ
イズ、読み取りポリシー、およびその他の属性を選択します。
9. <Ctrl> キーを押しながら 右側の「Configuration 」ウィンドウ内で 2
つの 2 ドライブ・ディスク・グループを選択します。
ストレージ構成の作成
2-31
図 2.17
注:
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
WebBIOS Configuration ユーティリティーにより、RAID
10 ディスク・グループの作成中に使用できる最大容量が表
示されます。このユーティリティーのバージョン 1.03 で
は、RAID 10 ディスク・グループの最大サイズは 2 つの
RAID 1 ディスク・グループの合計になります。バージョン
1.1 では、最大サイズは小さい方のディスク・グループの
2 倍のサイズになります。
10. 必要な場合は、仮想ディスク・オプションを画面に示されているデ
フォルトから変更してください。
以下に、仮想ディスク・オプションについて簡単に説明します。
2-32
•
RAID Level: ドロップダウン・メニューに、仮想ディスクに指定で
きる RAID レベルがリストされます。RAID 1 を選択してください。
•
Strip Size: ストリップ・サイズは、RAID 構成内の各ディスクに書
き込まれるセグメントのサイズを指定します。ストリップ・サイズ
は 8、16、32、64、または 128 K バイトに設定できます。ストリッ
プ・サイズを大きくすると、読み取りのパフォーマンスは上がりま
す。ご使用のコンピューターが定期的にランダム読み取り要求を実
行する場合、小さいストリップ・サイズを選択するようにしてくだ
さい。デフォルトは 8 K バイトです。
WebBIOS Configuration ユーティリティー
•
Access Policy: この仮想ディスクに許可されるデータ・アクセスの
タイプを選択します。
◊
•
•
◊
RW: 読み取り / 書き込みアクセスを許可します。
Read Only: 読み取り専用アクセスを許可します。これはデ
フォルトです。
◊
Blocked: アクセスを許可しません。
Read Policy: この仮想ドライブの読み取りポリシーを指定します。
◊
Normal: これを選択すると、先読み機能は使用不可になりま
す。これはデフォルトです。
◊
Ahead: これを選択すると先読み機能が使用可能になり、コ
ントローラーは要求されたデータを順次に先読みし、その
データがまもなく必要とされることを予想してキャッシュ・
メモリーにその追加データを保管しておくことができます。
これによって順次データの読み取りが高速化されるが、ラン
ダム・データへのアクセス時には効果はほとんどない。
◊
Adaptive:「適応」先読みを選択すると、順次セクターで新
たなディスク・アクセスが 2 回行われると、コントロー
ラーが先読みの使用を開始します。読み取り要求がランダム
の場合、コントローラーは「Normal」( 先読みなし ) モード
に戻ります。
Write Policy: この仮想ドライブの書き込みポリシーを指定します。
◊
WBack: ライトバック・モードでは、コントローラーの
キャッシュがトランザクションのすべてのデータを受信した
時点で、コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送
信します。この設定は標準モードで推奨されます。
◊
WThru: ライトスルー・モードでは、ディスク・サブシステ
ムがトランザクションのすべてのデータを受信した時点で、
コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送信しま
す。これはデフォルトです。
◊
Bad BBU: コントローラーにライトバック・モードを使用さ
せたくても、そのコントローラーに BBU がないか BBU が
無効な場合、このモードを選択します。このオプションを選
択しない場合、コントローラーのファームウェアは、無効な
BBU を検出、または BBU が欠落していることを検出する
と、自動的にライトスルー・モードに切り替えます。
ストレージ構成の作成
2-33
•
•
•
IO Policy: 「IO Policy」は、特定の仮想ディスク上の読み取りに適
用されます。先読みキャッシュは対象となりません。
◊
Direct: 直接入出力モードの場合、読み取りはキャッシュ・メ
モリーのバッファーに入れられません。データはキャッシュ
とホストに同時に転送されます。同じデータ・ブロックが再
度読み取られる場合、キャッシュ・メモリーから取り出され
る。これはデフォルトです。
◊
Cached: キャッシュ入出力モードでは、すべての読み取りが
キャッシュ・メモリーのバッファーに入れられる。
Disk Cache Policy: ディスクのキャッシュ・ポリシーを指定します。
◊
Enable: ディスク・キャッシュを使用可能にします。
◊
Disable: ディスク・キャッシュを使用不可にします。これは
デフォルトです。
◊
Unchanged: 現在のディスク・キャッシュ・ポリシーが維持
され変更されません。
Disable BGI: バックグラウンド初期化状況を指定します。
◊
No: バックグラウンド初期化は使用可能なままです。これ
は、WebBIOS を使用して他の構成作業を実行しながら、
バックグラウンドで新規の構成を初期化できることを意味し
ます。これはデフォルトです。
◊
•
Yes:このコントローラーの構成でバックグラウンドでの初期
化を許可しない場合は、「Yes」を選択します。
Select Size: 仮想ディスクのサイズをメガバイトで指定します。通
常、これが右側の「Configuration」パネルに表示される RAID 10 の
フルサイズになります。同じディスク・グループ上に他の仮想ディ
スクを作成する場合は、小さいサイズを指定することができます。
11.「Accept」をクリックして仮想ディスク定義の変更を受け入れるか、
「Reclaim」をクリックして前の設定に戻ります。
12. 仮想ディスクの定義が完了したら、「Next」をクリックします。
構成のプレビュー画面 ( 図 2.18) が表示されます。
2-34
WebBIOS Configuration ユーティリティー
図 2.18
RAID 10 の構成のプレビュー
13. 構成のプレビューで情報をチェックします。
14. 仮想ディスクの構成が適正であれば、「Accept」をクリックして構
成を保管します。それ以外の場合は、
「Cancel」をクリックして操作
を終了し、WebBIOS のメイン画面に戻るか、
「Back」をクリックし
て前画面に戻り、構成を変更します。
15. 構成に問題がない場合は、プロンプトで「Yes」をクリックして構
成を保管します。
WebBIOS のメイン画面が表示されます。
2.4.3.6
カスタム構成の使用 :RAID 50
RAID 50 は、RAID 0 と RAID 5 の両方の機能を備えています。RAID 50
は、分散パリティーと、複数のアレイ間でのディスク・ストライピング
を使用しています。RAID 50 は高いデータ・スループット、データの冗
長性、およびきわめて高いパフォーマンスを提供します。RAID 50 は、2
つの RAID 5 ディスク・アレイ上で最適に実装され、データは両方の
ディスク・アレイ間にストライピングされます。複数のドライブ障害に
対処できるようになりますが、各 RAID 5 レベルのアレイごとに対処で
きるドライブ障害は 1 つだけです。
RAID 50 は高い信頼性と要求率、高速なデータ転送、および中規模から
大規模の容量が必要なデータを扱う環境に適しています。
ストレージ構成の作成
2-35
「Custom Configuration」を選択して、「Next」をクリックすると、
「Disk Group Definition」画面が表示されます。この画面を使用して、
ディスク・グループ ( アレイ ) を作成するための物理ドライブを選択し
ます。
1. <Ctrl> キーを押しながら 左側の「Physical Drives」ウィンドウ内で
作動可能な物理ドライブを少なくとも 3 つ選択します。
2. 「Accept DG 」をクリックし、右側の「Disk Groups」ウィンドウ内
の推奨されたディスク・グループ構成にそれらのドライブを移動し
ます。
変更を取り消す必要がある場合は、「Reclaim 」ボタンをクリック
します。
3. <Ctrl> キーを押しながら 左側の「Physical Drives」ウィンドウ内
で、さらに最低 3 つの作動可能な物理ドライブを選択し、2 番目の
ディスク・グループを作成します。
4. 「Accept DG 」をクリックし、右側の「Disk Groups」ウィンドウ内
の推奨されたディスク・グループ構成にそれらのドライブを移動し
ます ( 図 2.19)。
変更を取り消す必要がある場合は、「Reclaim 」ボタンをクリック
します。
図 2.19
2-36
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
WebBIOS Configuration ユーティリティー
5. ディスク・グループ用の物理ディスクの選択を完了したら、「Next」
をクリックします。
「Span Definition」画面 ( 図 2.20) が表示されます。この画面には、
スパンに追加するために選択できるアレイの穴が表示されます。
図 2.20
WebBIOS の「Span Definition」画面
6. 「Array With Free Space」という見出しの下で、<Ctrl> を押したまま
3 つ以上のディスクによるディスク・グループを選択し、「Add to
SPAN」をクリックします。
選択したディスク・グループが、右側のフレームの「Span」という
見出しの下に表示されます。
7. <Ctrl> を押したまま 2 番目の、3 つ以上のディスクによるディス
ク・グループを選択し、「Add to SPAN」をクリックします。
両方のディスク・グループが、右側のフレームの「Span」の下に表
示されます。
8. 「Next」をクリックします。
「Virtual Disk Definition」画面 ( 図 2.21) が表示されます。この画面
を使用して、新規の仮想ディスクの RAID レベル、ストリップ・サ
イズ、読み取りポリシー、およびその他の属性を選択します。
ストレージ構成の作成
2-37
9. <Ctrl> キーを押しながら 右側の「Configuration 」ウィンドウ内で 2
つの 3 ドライブ・ディスク・グループを選択します。
図 2.21
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
10. 必要な場合は、仮想ディスク・オプションを画面に示されているデ
フォルトから変更してください。
以下に、仮想ディスク・オプションについて簡単に説明します。
•
•
•
2-38
RAID Level: ドロップダウン・メニューに、仮想ディスクに指定で
きる RAID レベルがリストされます。RAID 5 を選択してください。
Strip Size: ストリップ・サイズは、RAID 構成内の各ディスクに書
き込まれるセグメントのサイズを指定します。ストリップ・サイズ
は 8、16、32、64、または 128 K バイトに設定できます。ストリッ
プ・サイズを大きくすると、読み取りのパフォーマンスは上がりま
す。ご使用のコンピューターが定期的にランダム読み取り要求を実
行する場合、小さいストリップ・サイズを選択するようにしてくだ
さい。デフォルトは 8 K バイトです。
Access Policy: この仮想ディスクに許可されるデータ・アクセスの
タイプを選択します。
◊
RW: 読み取り / 書き込みアクセスを許可します。
◊
Read Only: 読み取り専用アクセスを許可します。これはデ
フォルトです。
◊
Blocked: アクセスを許可しません。
WebBIOS Configuration ユーティリティー
•
•
Read Policy: この仮想ドライブの読み取りポリシーを指定します。
◊
Normal: これを選択すると、先読み機能は使用不可になりま
す。これはデフォルトです。
◊
Ahead: これを選択すると先読み機能が使用可能になり、コ
ントローラーは要求されたデータを順次に先読みし、その
データがまもなく必要とされることを予想してキャッシュ・
メモリーにその追加データを保管しておくことができます。
これによって順次データの読み取りが高速化されるが、ラン
ダム・データへのアクセス時には効果はほとんどない。
◊
Adaptive:「適応」先読みを選択すると、順次セクターで新
たなディスク・アクセスが 2 回行われると、コントロー
ラーが先読みの使用を開始します。読み取り要求がランダム
の場合、コントローラーは「Normal」( 先読みなし ) モード
に戻ります。
Write Policy: この仮想ドライブの書き込みポリシーを指定します。
◊
WBack: ライトバック・モードでは、コントローラーの
キャッシュがトランザクションのすべてのデータを受信した
時点で、コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送
信します。この設定は標準モードで推奨されます。
◊
WThru: ライトスルー・モードでは、ディスク・サブシステ
ムがトランザクションのすべてのデータを受信した時点で、
コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送信しま
す。これはデフォルトです。
◊
Bad BBU: コントローラーにライトバック・モードを使用さ
せたくても、そのコントローラーに BBU がないか BBU が
無効な場合、このモードを選択します。このオプションを選
択しない場合、コントローラーのファームウェアは、無効な
BBU を検出、または BBU が欠落していることを検出する
と、自動的にライトスルー・モードに切り替えます。
ストレージ構成の作成
2-39
•
•
•
IO Policy: 「IO Policy」は、特定の仮想ディスク上の読み取りに適
用されます。先読みキャッシュは対象となりません。
◊
Direct: 直接入出力モードの場合、読み取りはキャッシュ・メ
モリーのバッファーに入れられません。データはキャッシュ
とホストに同時に転送されます。同じデータ・ブロックが再
度読み取られる場合、キャッシュ・メモリーから取り出され
る。これはデフォルトです。
◊
Cached: キャッシュ入出力モードでは、すべての読み取りが
キャッシュ・メモリーのバッファーに入れられる。
Disk Cache Policy: ディスクのキャッシュ・ポリシーを指定します。
◊
Enable: ディスク・キャッシュを使用可能にします。
◊
Disable: ディスク・キャッシュを使用不可にします。これは
デフォルトです。
◊
Unchanged: 現在のディスク・キャッシュ・ポリシーが維持
され変更されません。
Disable BGI: バックグラウンド初期化状況を指定します。
◊
No: バックグラウンド初期化は使用可能なままです。これ
は、WebBIOS を使用して他の構成作業を実行しながら、
バックグラウンドで新規の構成を初期化できることを意味し
ます。これはデフォルトです。
◊
•
Yes:このコントローラーの構成でバックグラウンドでの初期
化を許可しない場合は、「Yes」を選択します。
Select Size: 仮想ディスクのサイズをメガバイトで指定します。通
常、これが右側の「Configuration」パネルに表示される RAID 50 の
フルサイズになります。同じディスク・グループ上に他の仮想ディ
スクを作成する場合は、小さいサイズを指定することができます。
11.「Accept」をクリックして仮想ディスク定義の変更を受け入れるか、
「Reclaim」をクリックして前の設定に戻ります。
12. 仮想ディスクの定義が完了したら、「Next」をクリックします。
構成のプレビュー画面 ( 図 2.22) が表示されます。
2-40
WebBIOS Configuration ユーティリティー
図 2.22
RAID 50 の構成のプレビュー
13. 構成のプレビューで情報をチェックします。
14. 仮想ディスクの構成が適正であれば、「Accept」をクリックして構
成を保管します。それ以外の場合は、
「Cancel」をクリックして操作
を終了し、WebBIOS のメイン画面に戻るか、
「Back」をクリックし
て前画面に戻り、構成を変更します。
15. 構成に問題がない場合は、プロンプトで「Yes」をクリックして構
成を保管します。
WebBIOS のメイン画面が表示されます。
2.4.3.7
カスタム構成の使用 :RAID 60
RAID 60 は、RAID 0 と RAID 6 の両方の機能を提供し、複数アレイ間で
のパリティーとディスク・ストライピングを備えています。RAID 6 は、
ストライプごとに 2 つの独立したパリティー・ブロックをサポートしま
す。RAID 60 の仮想ディスクでは、各 RAID 6 セットでデータを消失する
ことなく、2 つのディスクを失う事態に対処できます。RAID 60 は、2 つ
の RAID 6 ディスク・アレイ上で最適に実装され、データは両方のディ
スク・アレイ間でストライピングされます。RAID 60 は、データの消失
に対してきわめて高レベルの保護が必要なデータに使用します。
ストレージ構成の作成
2-41
RAID 60 は、最大 8 つのスパンをサポートでき、最大 16 つのドライブ
障害に対処できますが、使用可能なディスク・ドライブ容量は減少しま
す。各 RAID 6 レベル・アレイで 2 つのドライブ障害に対処できます。
RAID 60 は高い信頼性と要求率、高速なデータ転送、および中規模から
大規模の容量が必要なデータを扱う環境に適しています。
「Custom Configuration」を選択して、「Next」をクリックすると、
「Disk Group Definition」画面が表示されます。この画面を使用して、
ディスク・グループ ( アレイ ) を作成するための物理ドライブを選択し
ます。
1. <Ctrl> キーを押しながら 左側の「Physical Drives」ウィンドウ内で
作動可能な物理ドライブを少なくとも 3 つ選択します。
2. 「Accept DG 」をクリックし、右側の「Disk Groups」ウィンドウ内
の推奨されたディスク・グループ構成にそれらのドライブを移動し
ます。
変更を取り消す必要がある場合は、「Reclaim 」ボタンをクリック
します。
3. <Ctrl> キーを押しながら 左側の「Physical Drives」ウィンドウ内
で、さらに最低 3 つの作動可能な物理ドライブを選択し、2 番目の
ディスク・グループを作成します。
4. 「Accept DG 」をクリックし、右側の「Disk Groups」ウィンドウ内
の推奨されたディスク・グループ構成にそれらのドライブを移動し
ます ( 図 2.23)。
変更を取り消す必要がある場合は、「Reclaim 」ボタンをクリック
します。
2-42
WebBIOS Configuration ユーティリティー
図 2.23
WebBIOS の「Disk Group Definition」画面
5. ディスク・グループ用の物理ディスクの選択を完了したら、「Next」
をクリックします。
「Span Definition」画面 ( 図 2.24) が表示されます。この画面には、
スパンに追加するために選択できるアレイの穴が表示されます。
ストレージ構成の作成
2-43
図 2.24
WebBIOS の「Span Definition」画面
6. 「Array With Free Space」という見出しの下で、<Ctrl> を押したまま
3 つ以上のディスクによるディスク・グループを選択し、「Add to
SPAN」をクリックします。
選択したディスク・グループが、右側のフレームの「Span」という
見出しの下に表示されます。
7. <Ctrl> を押したまま 2 番目の、3 つ以上のディスクによるディス
ク・グループを選択し、「Add to SPAN」をクリックします。
両方のディスク・グループが、右側のフレームの「Span」の下に表
示されます。
8. 「Next」をクリックします。
「Virtual Disk Definition」画面 ( 図 2.25) が表示されます。この画面
を使用して、新規の仮想ディスクの RAID レベル、ストリップ・サ
イズ、読み取りポリシー、およびその他の属性を選択します。
9. <Ctrl> キーを押しながら 右側の「Configuration 」ウィンドウ内で 2
つの 3 ドライブ・ディスク・グループを選択します。
2-44
WebBIOS Configuration ユーティリティー
図 2.25
WebBIOS の「Virtual Disk Definition」画面
10. 必要な場合は、仮想ディスク・オプションを画面に示されているデ
フォルトから変更してください。
以下に、仮想ディスク・オプションについて簡単に説明します。
•
RAID Level: ドロップダウン・メニューに、仮想ディスクに指定で
きる RAID レベルがリストされます。RAID 6 を選択してください。
•
Strip Size: ストリップ・サイズは、RAID 構成内の各ディスクに書
き込まれるセグメントのサイズを指定します。ストリップ・サイズ
は 8、16、32、64、または 128 K バイトに設定できます。ストリッ
プ・サイズを大きくすると、読み取りのパフォーマンスは上がりま
す。ご使用のコンピューターが定期的にランダム読み取り要求を実
行する場合、小さいストリップ・サイズを選択するようにしてくだ
さい。デフォルトは 8 K バイトです。
•
Access Policy: この仮想ディスクに許可されるデータ・アクセスの
タイプを選択します。
•
◊
RW: 読み取り / 書き込みアクセスを許可します。
◊
Read Only: 読み取り専用アクセスを許可します。これはデ
フォルトです。
◊
Blocked: アクセスを許可しません。
Read Policy: この仮想ドライブの読み取りポリシーを指定します。
ストレージ構成の作成
2-45
•
•
2-46
◊
Normal: これを選択すると、先読み機能は使用不可になりま
す。これはデフォルトです。
◊
Ahead: これを選択すると先読み機能が使用可能になり、コ
ントローラーは要求されたデータを順次に先読みし、その
データがまもなく必要とされることを予想してキャッシュ・
メモリーにその追加データを保管しておくことができます。
これによって順次データの読み取りが高速化されるが、ラン
ダム・データへのアクセス時には効果はほとんどない。
◊
Adaptive:「適応」先読みを選択すると、順次セクターで新
たなディスク・アクセスが 2 回行われると、コントロー
ラーが先読みの使用を開始します。読み取り要求がランダム
の場合、コントローラーは「Normal」( 先読みなし ) モード
に戻ります。
Write Policy: この仮想ドライブの書き込みポリシーを指定します。
◊
WBack: ライトバック・モードでは、コントローラーの
キャッシュがトランザクションのすべてのデータを受信した
時点で、コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送
信します。この設定は標準モードで推奨されます。
◊
WThru: ライトスルー・モードでは、ディスク・サブシステ
ムがトランザクションのすべてのデータを受信した時点で、
コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送信しま
す。これはデフォルトです。
◊
Bad BBU: コントローラーにライトバック・モードを使用さ
せたくても、そのコントローラーに BBU がないか BBU が
無効な場合、このモードを選択します。このオプションを選
択しない場合、コントローラーのファームウェアは、無効な
BBU を検出、または BBU が欠落していることを検出する
と、自動的にライトスルー・モードに切り替えます。
IO Policy: 「IO Policy」は、特定の仮想ディスク上の読み取りに適
用されます。先読みキャッシュは対象となりません。
◊
Direct: 直接入出力モードの場合、読み取りはキャッシュ・メ
モリーのバッファーに入れられません。データはキャッシュ
とホストに同時に転送されます。同じデータ・ブロックが再
度読み取られる場合、キャッシュ・メモリーから取り出され
る。これはデフォルトです。
◊
Cached: キャッシュ入出力モードでは、すべての読み取りが
キャッシュ・メモリーのバッファーに入れられる。
WebBIOS Configuration ユーティリティー
•
•
•
Disk Cache Policy: ディスクのキャッシュ・ポリシーを指定します。
◊
Enable: ディスク・キャッシュを使用可能にします。
◊
Disable: ディスク・キャッシュを使用不可にします。これは
デフォルトです。
◊
Unchanged: 現在のディスク・キャッシュ・ポリシーが維持
され変更されません。
Disable BGI: バックグラウンド初期化状況を指定します。
◊
No: バックグラウンド初期化は使用可能なままです。これ
は、WebBIOS を使用して他の構成作業を実行しながら、
バックグラウンドで新規の構成を初期化できることを意味し
ます。これはデフォルトです。
◊
Yes:このコントローラーの構成でバックグラウンドでの初期
化を許可しない場合は、「Yes」を選択します。
Select Size: 仮想ディスクのサイズをメガバイトで指定します。通
常、これが右側の「Configuration」パネルに表示される RAID 60 の
フルサイズになります。同じディスク・グループ上に他の仮想ディ
スクを作成する場合は、小さいサイズを指定することができます。
11.「Accept」をクリックして仮想ディスク定義の変更を受け入れるか、
「Reclaim」をクリックして前の設定に戻ります。
12. 仮想ディスクの定義が完了したら、「Next」をクリックします。
構成のプレビュー画面 ( 図 2.26) が表示されます。
ストレージ構成の作成
2-47
図 2.26
RAID 60 の構成のプレビュー
13. 構成のプレビューで情報をチェックします。
14. 仮想ディスクの構成が適正であれば、「Accept」をクリックして構
成を保管します。それ以外の場合は、
「Cancel」をクリックして操作
を終了し、WebBIOS のメイン画面に戻るか、
「Back」をクリックし
て前画面に戻り、構成を変更します。
15. 構成に問題がない場合は、プロンプトで「Yes」をクリックして構
成を保管します。
WebBIOS のメイン画面が表示されます。
2.5
装置のプロパティーの表示および変更
このセクションでは、WebBIOS CU を使用して、コントローラー、仮
想ディスク、物理ドライブ、および BBU のプロパティーを表示および
変更する方法について説明します。
2-48
WebBIOS Configuration ユーティリティー
2.5.1
アダプターのプロパティーの表示および変更
WebBIOS では、一度に 1 つの ServeRAID-MR コントローラーの情報を
表示することができます。ご使用のコンピューター・システムに複数の
ServeRAID-MR コントローラーがある場合は、メイン画面で「Adapter
Selection 」をクリックすると、別のコントローラーの情報を表示でき
ます。
「Adapter Selection」画面が表示されたら、情報を表示するコント
ローラーをリストから選択します。
現在選択しているコントローラーのプロパティーを表示するには、
WebBIOS のメイン画面で「Adapter Properties」をクリックします。
「Adapter Properties」画面は 2 つあります。図 2.27 は最初の画面を示
しています。
図 2.27
最初の「Adapter Properties」画面
この画面の情報は読み取り専用なので、直接変更することはできませ
ん。この情報のほとんどは、説明がなくてもわかる内容です。この画面
には、このコントローラーで既に定義されている仮想ディスクの数と、
アダプターに接続されている物理ディスクの数がリストされています。
バックグラウンド初期化が進行中の場合は、「Background Init
Progress」をクリックすると完了状態を確認できます。「Next」をク
リックすると、2 番目の「Adapter Properties」画面 ( 図 2.28) が表示さ
れます。
装置のプロパティーの表示および変更
2-49
図 2.28
2 番目の「Adapter Properties」画面
表 2.2 は、2 番目の「Adapter Properties」画面にリストされている項
目 / オプションの説明です。IBM では、変更を必要とする特別な理由が
ない限り、最高のパフォーマンスを達成するために、これらのオプショ
ンをデフォルト設定のままにしておくことをお勧めします。
表 2.2
「Adapter Properties」メニュー・オプション
オプション
説明
Battery Backup
この項目は、選択したコントローラーに BBU が装備されているかどうかを
示します。装備されている場合は、「Present」をクリックすると、BBU に
関する情報を表示することができます。詳しくは、セクション 2.5.4, “
バッテリー・バックアップ・ユニット情報の表示 .” を参照してください。
Set Factory Defaults
このオプションを使用して、デフォルトの MegaRAID® WebBIOS CU 設定
をロードします。デフォルトは「No」です。
Cluster Mode
このオプションを使用して、クラスター・モードを使用可能または使用不
可にします。デフォルトは「Disabled」です。クラスターは独立したサー
バーのグループで、同じデータ・ストレージにアクセスでき、共通のクラ
イアント・セットにサービスを提供できるものです。クラスター・モード
が使用不可の場合、システムは標準モードで動作します。
Rebuild Rate
このオプションを使用して、選択したコントローラーに接続されている物
理ドライブの再構築割合を選択します。デフォルトは、30 パーセントで
す。再構築割合とは、障害のあるドライブの再構築専用に使用するシステ
ム・リソースのパーセンテージのことです。この数値が高いほど、より多
くのシステム・リソースが再構築に投入されます。
BGI Rate
このオプションを使用して、選択したコントローラーに接続されている仮
想ディスクのバックグラウンド初期化専用に使用するシステム・リソース
の量を選択します。デフォルトは、30 パーセントです。
CC Rate
このオプションを使用して、選択したコントローラーに接続されている仮
想ディスクの整合性検査専用に使用するシステム・リソースの量を選択し
ます。デフォルトは、30 パーセントです。
2-50
WebBIOS Configuration ユーティリティー
表 2.2
「Adapter Properties」メニュー・オプション ( 続き )
オプション
説明
Reconstruction Rate
このオプションを使用して、選択したコントローラーに接続されている物
理ディスクの再構成専用に使用するシステム・リソースの量を選択します。
デフォルトは、30 パーセントです。
Adapter BIOS
このオプションを使用して、選択したコントローラーの BIOS を使用可能
または使用不可にします。デフォルトは、「Enabled」です。ブート・デバ
イスが選択したコントローラー上にある場合、BIOS は使用可能にする必
要があります。それ以外の場合は BIOS を使用不可にしておかないと、他
の場所でブート・デバイスが使用できなくなる可能性があります。
Coercion Mode
ディスクの強制は、さまざまな容量の物理ディスクを同じサイズに強制的
に変更して、1 つのアレイ内で使用できるようにするツールです。強制モー
ドのオプションは、「None」、「128MB-way」、および「1GB-way」です。
デフォルトは「None」です。
注 : どの番号を選択するかは、さまざまなベンダーの製作したドライブ
が、ドライブの実際のサイズとどの程度違っているかによって変わ
ります。IBM では、1GB の強制モードのオプションを使用すること
を推奨しています。
PDF Interval
このオプションは、ドライブ障害予知 (S.M.A.R.T. エラー ) を報告している
物理ドライブがあるか調べるポーリングをコントローラーが送る頻度を決
定します。デフォルトは 300 秒 (5 分 ) です。
Alarm Control
このオプションを選択して、コントローラー上にあるオンボード・アラー
ムのトーン・ジェネレーターを使用可能、使用不可、または無音にします。
デフォルトは「Disabled」です。
Patrol Read Rate
このオプションを使用して、選択したコントローラーに接続されている物
理ドライブの巡回読み取りの割合を選択します。デフォルトは、30 パーセ
ントです。巡回読み取り割合とは、巡回読み取りの実行専用に使用するシ
ステム・リソースのパーセンテージのことです。巡回読み取りの追加情報
は、セクション 3.6, “ 巡回読み取りに関連するアダプターのプロパティー ”
を参照してください。
Cache Flush Interval
このオプションを使用して、オンボード・データ・キャッシュの内容をフ
ラッシュする間隔 ( 単位 : 秒 ) を制御します。デフォルトは、4 秒です。
Spinup Drive Count
このオプションを使用して、同時にスピンアップ ( 起動 ) するドライブ数
を制御します。デフォルトのドライブ数は 2 です。
Spinup Delay
このオプションを使用して、このコントローラーに接続された物理ディス
クのスピンアップ ( 起動 ) を行う間隔 ( 秒数 ) を制御します。遅延させるこ
とにより、すべてのディスクが同時にスピンアップ ( 起動 ) した場合に発
生するシステムのパワー・サプライの枯渇を防止します。デフォルトは、
12 秒です。
StopOnError
このオプションは、ブート時にコントローラーの BIOS でエラーが検出さ
れた時点でブート・プロセスを停止する場合に使用可能にします。デフォ
ルトは「Disabled」です。
この画面のオプションを変更するには、「Submit」をクリックして変更
を登録します。変更を取り消す場合は、「Reset」をクリックして、オプ
ションをデフォルト値に戻します。
装置のプロパティーの表示および変更
2-51
2.5.2
仮想ディスクのプロパティーの表示および変更
「Virtual Disk」画面には、WebBIOS CU メイン画面の論理ドライブのリ
ストから仮想ディスク ( 仮想ディスク ) を選択し、「Virtual Disk」をク
リックしてアクセスします。図 2.29 に「Virtual Disk」画面を示します。
図 2.29
「Virtual Disk」画面
この画面の「Properties」パネルに、仮想ディスクの RAID レベル、状
態、サイズ、およびストリップ・サイズが表示されます。
「Policies」パネルには、ストレージ構成の作成時に定義された仮想ディ
スクのポリシーがリストされます。これらのポリシーについては、セク
ション 2.4.3, “ カスタム構成の使用 .” を参照してください。いずれかの
ポリシーを変更する場合は、ドロップダウン・メニューから選択を行っ
て「Change」をクリックします。
「Operations」パネルには、仮想ディスクに対して実行できる操作がリス
トされます。操作を実行するには、目的の操作を選択して「Go」をク
リックします。この後に、以下のオプションから選択します。
2-52
•
この仮想ディスクを削除するには「Del」を選択します。詳しくは、
セクション 2.7.2, “ 仮想ディスクの削除 .” を参照してください。
•
この仮想ディスクが使用している物理ドライブの LED を明滅させる
には、
「Locate」を選択します。このオプションは、SCSI Accessed
Fault-Tolerant Enclosure (SAF-TE) をサポートするディスク格納装
置にドライブが取り付けられている場合にのみ有効です。
WebBIOS Configuration ユーティリティー
•
この仮想ディスクを初期化する場合は、「Fast」または「Slow」を
選択します。高速初期化では、新規の仮想ディスクの最初と最後の
10 M バイト領域にゼロを高速で書き込んだ後、バックグラウンドで
初期化を完了します。低速初期化は、仮想ディスク全体がゼロで初
期化されるまで完了しません。ほとんどの場合、このオプションを
使用する必要はありません。仮想ディスクはその作成時に既に初期
化されています。
注意 :
•
初期化を実行する前に、保管する必要のある仮想ディスク
上のデータはすべてバックアップしておいてください。初
期化すると仮想ディスク上のデータはすべて失われます。
この仮想ディスクで整合性検査を実行するには、「CC」を選択しま
す。詳しくは、セクション 2.7.1, “ 整合性検査の実行 .” を参照して
ください ( このオプションは RAID 0 仮想ディスクでは使用できま
せん )。
「Virtual Disk」画面の右のパネルで物理ドライブを追加または除去する
か、RAID レベルを変更すると、仮想ディスクの構成を変更することが
できます。
注意 :
仮想ディスクの構成を変更する前に、保管する必要のある
仮想ディスク上のデータはすべてバックアップしておいて
ください。
仮想ディスクから物理ドライブを除去するには、「Remove physical
drive」オプションの下にある小さなパネルでドライブを選択します。そ
の後に「Remove physical drive」を選択し、パネル下部の「Go」をク
リックします。
仮想ディスクへの物理ドライブの追加、または RAID レベルの移行につ
いては、セクション 2.7.4, “ 仮想ディスクの RAID レベルの移行 ” を参照
してください。
2.5.3
物理ドライブのプロパティーの表示
「Physical Drive」画面には選択した物理ドライブのプロパティーが表示
されます。また、この画面で物理ドライブに対する操作を実行すること
ができます。図 2.30 に「Physical Drive」ウィンドウを示します。
装置のプロパティーの表示および変更
2-53
図 2.30
「Physical Drive」画面
物理ドライブのプロパティーは表示専用で、説明がなくてもわかるよう
になっています。このプロパティーには、物理ドライブの状態も含まれ
ます。画面下部にリストされる操作は、ドライブの状態によって変化し
ます。操作を選択したら、「Go」をクリックして操作を開始します。
•
物理ドライブを強制的にオフラインにする場合は、
「MakeDriveOffline」を選択します。
注:
ホットスペアのある冗長なアレイの一部の良好な物理ドラ
イブを強制的にオフラインにすると、そのドライブはホッ
トスペア・ドライブに再構築されます。強制的にオフライ
ンにしたドライブは、未構成で無効状態になります。BIOS
ユーティリティーにアクセスして、このドライブを未構成
で良好状態に設定してください。
•
物理ドライブの LED を明滅させるには、「Locate」を選択します。
このオプションは、ドライブがディスク格納装置に取り付けられて
いる場合にのみ有効です。
•
選択した物理ドライブがまだディスク・グループに含まれていない
場合は、Global ホットスペアまたは Dedicated ホットスペアのどち
らにするかを選ぶことができます。
WebBIOS はグローバル・ホットスペアを「Global」、専用ホットス
ペアを「Ded」と表示します。
• 「Prepare for removal」オプションも表示される場合があります。
2-54
WebBIOS Configuration ユーティリティー
2.5.4
バッテリー・バックアップ・ユニット情報の表示
ご使用の ServeRAID-MR コントローラーにバッテリー・バックアップ・
ユニット (BBU) が装備されている場合、その情報を表示することができ
ます。この操作を行うには、以下の手順を実行してください。
1.
WebBIOS CU メイン画面で「Adapter Properties」をクリックします。
2. 「Next」をクリックすると、2 番目の「Adapter Properties」画面が
表示されます。
3. 画面左上の「Battery Backup」フィールドで「Present」という言葉
をクリックします。
「Battery Module」画面 ( 図 2.31) が表示されます。
図 2.31
「Battery Module」画面
バッテリー・モジュールのほとんどのプロパティーは表示専用で、説明
がなくてもわかる内容です。右下のパネルに、変更が可能なプロパ
ティーが 2 つあります。(IBM では、これらのプロパティーをデフォルト
設定のままにしておくことを推奨しています )。
確認サイクル とは、バッテリーの状態を確認するためにコントローラー
によって定期的に実行されるバッテリー調整操作です。確認サイクルの
間隔を変更するには、「Learn Delay Interval」に異なる時間数を入力し、
「Go」をクリックします。
注:
IBM では、サイクルの間隔を 30 日にすることを推奨して
います。
装置のプロパティーの表示および変更
2-55
2.6
システム・イベント情報の表示
ServeRAID-MR コントローラーのファームウェアは、システム内のすべ
てのストレージ構成と装置のアクティビティーとパフォーマンスをモニ
ターします。イベント ( 新規の仮想ディスクの作成や物理ドライブの除
去など ) が発生すると、イベント・メッセージが生成され、コントロー
ラーの NVRAM に保管されます。これらのイベント・メッセージを表示
するには、WebBIOS CU を使用します。メッセージを表示するには、
WebBIOS CU のメイン画面で「Events」をクリックします。「Event
Information」画面 ( 図 2.32) が表示されます。
図 2.32
「Event Information」画面
画面の右側は、表示するイベントを選択するまでブランクのままです。
画面左上の「First Sequence」および「Last Sequence」フィールドに
は、現在保管されているイベント項目数が表示されます。
イベント情報を表示するには、以下の手順を実行してください。
1. メニューから「Event Locale」を選択します。例えば、ディスク格
納装置に関連するイベントを表示する場合は、「Enclosure」を選択
します。
2. 「Event Class」を選択します。「Information」
、「Warning」、
「Critical」
、「Fatal」、または「Dead」から選択できます。
2-56
WebBIOS Configuration ユーティリティー
3. 最初のシーケンス番号と最後のシーケンス番号の範囲内の開始シー
ケンス番号を入力します。この数値が高いほど、より新しいイベン
トになります。
4. そのタイプで表示したいイベント数を入力し、「Go」をクリックし
ます。
そのシーケンス内の最初のイベントが右のパネルに表示されます。
5. 「Next」または「Prev」をクリックして、イベント・シーケンスを
前後にページ送りします。
6. 必要なら、左のパネルで別のイベント基準を選択して「Go」を再度
クリックすると、別のイベント・シーケンスが表示されます。
各イベント項目にはタイム・スタンプと説明が記載され、イベントが発
生した時刻とその内容がわかります。
2.7
構成の管理
このセクションでは、ストレージ構成の保守および管理について説明し
ます。
2.7.1
整合性検査の実行
フォールト・トレラント仮想ディスクでは定期的に整合性検査を実行す
る必要があります。整合性検査では、冗長性のデータが正しいか、また、
RAID 1、RAID 5、RAID 6、RAID 10、RAID 50、および RAID 60 アレ
イに使用可能になっているかどうかが検証されます。この操作を行うに
は、以下の手順を実行してください。
1. WebBIOS CU のメイン画面で仮想ディスクを選択します。
2. 「Virtual Disks」をクリックします。
3. 「仮想ディスク」画面が表示されたら、左下のパネルで「CC」を選
択し、「Go」をクリックします。
整合性検査が開始されます。
WebBIOS CU はデータと冗長アレイのパリティー値に相違を検出する
と、データが正確であると想定して、自動的にパリティー値を訂正しま
す。整合性データが壊れていると思われる場合は、整合性検査を実行す
る前に必ずデータのバックアップを取っておいてください。
構成の管理
2-57
2.7.2
仮想ディスクの削除
スペースを新規の仮想ディスク用に再利用する場合、コントローラー上
の任意の仮想ディスクを削除することができます。WebBIOS CU には、
構成するスペースがある構成可能アレイのリストが表示されます。1 つ
のアレイ上で複数の仮想ディスクが定義されている場合は、アレイ全体
を削除せずに個々の仮想ディスクを削除することができます。
仮想ディスクを削除するには、以下の手順を実行してください。
注意 :
仮想ディスクを削除する前に、保存しておきたいデータは
すべてバックアップしてください。
1. WebBIOS CU のメイン画面で仮想ディスクを選択します。
2. 「Virtual Disks」をクリックします。
3. 「Virtual Disk」画面が表示されたら、左下のパネルで「Del」を選択
し、
「Go」をクリックします。
4.
2.7.3
メッセージが表示されたら、仮想ディスクの削除を確認してください。
外部構成をインポートまたはクリアする
外部構成 とは、コンピューター・システム内に取り付けている取り替え
用物理ディスク・セット上に既に存在するストレージ構成のことです。
さらに、1 つまたは複数の物理ディスクが、たとえばケーブルを外した
り、物理ディスクを取り外すなどして構成から除去された場合、これら
のディスクの構成を RAID コントローラーは、外部構成であると見なし
ます。
BIOS CU では、外部構成を RAID コントローラーにインポートすること
も、また、構成をクリアし、それらの物理ディスクを使用して新規構成
を作成することもできます。
注:
新規構成を作成するときに、WebBIOS CU は構成されて
いないドライブだけを表示します。既存の構成 ( 外部構成
を含む ) があるドライブは表示されません。既存の構成が
あるドライブを使用するには、これらのドライブの構成を
最初に消去する必要があります。
WebBIOS CU が外部構成を検出すると、図 2.33 に示す画面が表示され
ます。
2-58
WebBIOS Configuration ユーティリティー
図 2.33
「Foreign Configuration」画面
ドロップダウン・リストの GUID ( グローバル固有識別子 ) 項目は OEM
名であり、それぞれのインストール環境ごとに異なります。
構成をクリアして物理ディスクを再利用する場合は、
「ClearForeignCfg」クリックします。
外部構成のプレビューを表示するには、「GUIDPreview」をクリックし
ます。図 2.34 の画面が表示されます。
図 2.34
「Foreign Configuration Preview」画面
右のパネルに、外部構成の仮想ディスク・プロパティーが表示されま
す。この例では、1,000 M バイトの RAID 1 仮想ディスクがあります。
左のパネルに、外部構成を成している物理ディスクが表示されます。
構成の管理
2-59
「Import」をクリックすると、この外部構成がインポートされ、このコ
ントローラーで使用できるようになります。
「Cancel」をクリックすると構成がクリアされ、その物理ディスクは別
の仮想ディスクに再利用されます。
2.7.3.1
ケーブルおよびディスクを取り外すシナリオでの外部構成
1 つまたは複数の物理ディスクが、たとえばケーブルを外したり、物理
ディスクを取り外すなどして構成から除去された場合、これらのディス
クの構成を RAID コントローラーは、外部構成であると見なします。
「Foreign Configuration Preview」画面を使用して、それぞれのケース
の外部構成をインポートあるいはクリアします。インポート手順とクリ
ア手順は、セクション 2.7.3, “ 外部構成をインポートまたはクリアする
.” で説明しています。
ケーブルが引き抜かれたり、物理ディスクが取り外されると、次のシナ
リオが発生する可能性があります。
注:
次のシナリオ内で外部構成をインポートする場合は、すべ
てのドライブを格納装置に取り付けてから、インポート操
作を行ってください。
1. シナリオ 1: 構成内のすべての物理ディスクを取り外して、再度取り
付けた場合、コントローラーはそれらのドライブに外部構成がある
と見なします。
外部構成をインポートまたはクリアしてください。インポートを選
択すると、冗長仮想ディスクで自動再構築が開始されます。
注:
再構築が完了したら、すぐに整合性検査を開始し、仮想
ディスクのデータ保全性を確保します。データの整合性検
査について、詳しくは、セクション 2.7.1, “ 整合性検査の実
行 ,” を参照してください。
2. シナリオ 2: 構成内の物理ディスクをいくつか取り外して、再度取り
付けた場合、コントローラーはそれらのドライブに外部構成がある
と見なします。
外部構成をインポートまたはクリアしてください。インポートを選
択すると、冗長仮想ディスクで自動再構築が開始されます。
2-60
WebBIOS Configuration ユーティリティー
注:
再構築が完了したら、すぐに整合性検査を開始し、仮想
ディスクのデータ保全性を確保します。データの整合性検
査について、詳しくは、セクション 2.7.1, “ 整合性検査の実
行 ,” を参照してください。
3. シナリオ 3: 仮想ディスク内のすべての物理ディスクを時間を変えて
取り外し、コントローラーはそれらのドライブに外部構成があると
見なします。
外部構成をインポートまたはクリアしてください。インポートを選
択すると、仮想ディスクがオフラインになる前に取り外したドライ
ブはすべてインポートされ、その後自動的に再構築されます。冗長
仮想ディスクで自動再構築が開始されます。
4. 非冗長仮想ディスク内の物理ディスクを取り外した場合、コント
ローラーはそれらのドライブに外部構成があると見なします。
外部構成をインポートまたはクリアしてください。ドライブを再構
築する冗長データがないため、インポート操作の後で再構築は行わ
れません。
2.7.3.2
Integrated RAID から MegaRAID に外部構成をインポートする
IBM Integrated RAID ソリューションは構成オプションを簡素化し、ホ
スト・アダプターでサポートするファームウェアを提供します。IBM で
は、2 種類の Integrated RAID (IR) を用意しています。それは、
Integrated Mirroring (IM) と Integrated Striping (IS) です。
IR システムから MegaRAID システムへ、RAID 構成をインポートするこ
とができます。MegaRAID システムは IR 構成を外部構成として扱いま
す。IR 構成はインポートまたはクリアできます。
トラブルシューティング情報 –
IR ボリューム では、
物理ディスクの最後部の 64 M バイトまたは 512 M
バイトをメタデータに使用できるようになっています。このデータは
LDF (LSI Data Format) 形式です。MegaRAID ボリュームでは、物理ディ
スクの最後部の 512 M バイトが、DDF (Disk Data format) 形式のメタ
データ用になっています。
IR ボリュームを MegaRAID にインポートするには、IR ボリュームにあ
るメタデータの容量に 512 M バイトが必要です。これは MegaRAID ボ
リュームにあるメタデータのための容量と同じです。MegaRAID に IR
ボリュームをインポートしようとしたときに、IR ボリュームに 64 M バ
イトしかないと、データの最後の 448 M バイトが上書きされてしまいま
す。このためデータが失われ、インポートは失敗します。
構成の管理
2-61
IR ボリュームで物理ディスクの最後部の 64 M バイトのみがメタデータ
用になっている場合、ボリュームを MegaRAID にインポートできませ
ん。 アップグレードされるボリューム・タイプにバックアップや復元す
るなどの、別のアップグレード方法を使用する必要があります。
IR ボリュームを MegaRAID システムにインポートするには、
「Foreign
Configuration Preview」画面を使用して、外部構成をインポートまた
はクリアしてください。インポート手順とクリア手順は、セクション
2.7.3, “ 外部構成をインポートまたはクリアする .” で説明しています。
2.7.4
仮想ディスクの RAID レベルの移行
システム内でデータの量とディスク・ドライブの数が増加したら、RAID
レベルの移行を使用して、仮想ディスクをある RAID レベルから別のレ
ベルに変更することができます。システムの電源をオフにしたり、再起
動する必要はありません。仮想ディスクを移行する際は、同数のドライ
ブをそのまま使用することも、ドライブを追加することもできます。
WebBIOS CU を使用して、既存の仮想ディスクの RAID レベルを移行す
ることができます。
注:
RAID レベルの移行はいつでもできますが、IBM では再起
動を行わないときに移行するようお勧めしています。 オペ
レーティング・システムの多くは、起動中に I/O 操作を 1
つずつ連続的に行います。 RAID レベルの移行を同時に実
行していると、大抵の場合、起動に 15 分以上かかります。
移行は次の RAID レベルで実行できます。
•
•
•
•
RAID 0 から RAID 1
RAID 0 から RAID 5
RAID 1 から RAID 5
RAID 1 から RAID 6
表 2.3 に、仮想ディスクの RAID レベルを変更するときに必要になる、
追加のディスク・ドライブの数を示します。
2-62
WebBIOS Configuration ユーティリティー
表 2.3
RAID レベルの移行に必要な追加のディスク・ドライブ
移行元と移行先の RAID
レベル
アレイ内の元のディスク・
ドライブ数
必要な追加のディスク・
ドライブ
RAID 0 から RAID 1
RAID 0: 1 ドライブ
1
RAID 0 から RAID 5
RAID 0: 1 ドライブ
2
RAID 1 から RAID 5
RAID 1: 2 ドライブ
1
RAID 1 から RAID 6
RAID 1: 2 ドライブ
1
RAID レベルを移行するには、以下の手順を実行してください。
注意 :
仮想ディスクの RAID レベルを変更する前に、保存してお
きたいデータはすべてバックアップしてください。
1. WebBIOS CU のメイン画面で仮想ディスクを選択します。
2. 「Virtual Disks」をクリックします。
3. 「Virtual Disk」画面が表示されたら、右のパネルで「Migration
only」を選択 ( およびステップ 6 にスキップ ) するか、または
「Migration with addition」を選択します。
4. 「Migration with addition」を選択した場合は、画面右下の小さな
ウィンドウから 1 つ以上の物理ディスクを選択します。
5. 右側のドロップダウン・メニューから新規の RAID レベルを選択し
ます。使用可能な RAID レベルは、仮想ディスクの現在の RAID レ
ベル、および使用可能な物理ディスクの数に応じて限定されます。
6.
選択を行ったら、右のパネルの下部にある「Go」をクリックします。
7. メッセージが表示されたら、仮想ディスクの RAID レベルの移行を
確認してください。
仮想ディスクの再構成操作が開始されます。再構成が完了するまで待た
ないと、WebBIOS CU で他の作業を実行することはできません。
構成の管理
2-63
2-64
WebBIOS Configuration ユーティリティー
3章
MegaRAID コマンド・
ツール
MegaRAID コマンド・ツール (CT) は、ServeRAID-MR SAS/SATA コン
トローラー用のコマンドライン・インターフェース (CLI) アプリケー
ションです。このユーティリティーを使用して、ServeRAID-MR コント
ローラーとそこに接続されている装置を構成、モニター、および保守す
ることができます。
注:
CT では SAS および SATA II のみをサポートします。
U320、SATA I、IDE などの他のタイプの MegaRAID コン
トローラーはサポートしません。
この章には、以下のセクションがあります。
•
•
•
セクション 3.1, “ 製品の概要 ”
セクション 3.2, “SCO オペレーティング・システムのサポート ”
セクション 3.3, “MegaCLI バージョン 1.00.22 Linux 用アップグ
レード .”
•
•
•
•
•
セクション 3.4, “ コマンドラインの略語および表記規則 ”
•
セクション 3.9, “ ファームウェア・レベルで保持されるログを表示す
るためのオプション ”
•
•
•
•
•
•
•
セクション 3.10, “ 構成に関連するオプション ”
セクション 3.5, “ アダプターのプロパティーに関連するオプション ”
セクション 3.6, “ 巡回読み取りに関連するアダプターのプロパティー ”
セクション 3.7, “BIOS に関連するプロパティー ”
セクション 3.8, “ バッテリー・バックアップ・ユニットに関連するプ
ロパティー ”
セクション 3.11, “ 仮想ディスクに関連するオプション ”
セクション 3.12, “ 物理ドライブに関連するオプション ”
セクション 3.13, “ 格納装置に関連するオプション ”
セクション 3.14, “ ファームウェアのフラッシュ ”
セクション 3.15, “SAS トポロジー ”
セクション 3.16, “ 診断に関連するオプション ”
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
3-1
•
3.1
セクション 3.17, “ 各種オプション ”
製品の概要
MegaCLI Configuration ユーティリティーは、ServeRAID-MR コント
ローラーの管理に使用できるコマンドライン・インターフェース・アプ
リケーションです。MegaCLI Configuration ユーティリティーを使用し
て、以下の作業を実行できます。
3-2
•
ServeRAID-MR SAS/SATA コントローラーおよびそれに接続された
装置を構成する
•
アダプターおよびその他のストレージ・コンポーネント用の仮想
ディスクと物理ドライブに関する情報を表示する
•
•
物理ドライブと仮想ディスクの操作に関する進行状況を表示する
•
•
•
•
コントローラーのデフォルト設定を設定、取得、検証する
アダプターおよびその他のストレージ・コンポーネント用の仮想
ディスクと物理ドライブのプロパティーを変更する
アダプター上のファームウェアを変更する
RAID ストレージ・システムをモニターする
RAID レベル 0、1、5、6、10、50 および 60 をサポートする (RAID
コントローラーにより異なる )
•
•
スクリプト可能 CLI ツールでスクリプトを作成し、使用する
•
コントローラー、物理ディスク、および仮想ディスクの構成情報を
表示する
•
•
•
•
•
•
•
コントローラー上の仮想ディスクのプロパティーを変更する
コントローラーで物理ディスクをグループおよび仮想ディスク内に
構成する
コントローラー上の物理ディスクのプロパティーを変更する
コントローラーのプロパティーを表示する
ファイルからコントローラーに構成をロードする
コントローラー構成をファイルに保管する
再構築、整合性検査 (CC)、または初期化操作を開始または停止する
バックグラウンド初期化 (BGI) を有効または無効にする
MegaRAID コマンド・ツール
•
•
•
•
•
•
実行中のバックグラウンド初期化を停止または表示する
•
該当するメッセージをコンソール上またはログ・ファイル内 ( ある
いはこの両方 ) に表示する
•
•
•
•
1 つのコマンドを使用してコントローラー・データを表示する
•
•
•
•
•
ファームウェアのイベント・ログを表示する
コマンド・ライン・オプションの使用方法に関するヘルプを表示する
再構築を開始または表示する
巡回読み取りを開始または停止する
巡回読み取りに関連する設定を設定および取得する
SAS RAID コントローラーで新規のファームウェアをフラッシュする
NVRAM とフラッシュ・メモリーを直接 DOS に読み込み、プログ
ラムする
定義済みの成功または失敗の終了コードで終了する
外部構成をスキャン、プレビュー、およびインポートする
定義済みの環境変数 ( コントローラーおよび仮想ディスクの数など )
を設定する
バッテリー・ユニットのプロパティーを表示する
格納装置のプロパティーを表示する
サポートされるコントローラーのコネクター・モードを表示および
設定する
以下のセクションでは、上記の機能を実行するために使用できる
MegaCLI Configuration ユーティリティーのコマンド・ライン・オプ
ションについて説明します。
3.2
SCO オペレーティング・システムのサポート
MegaCLI Configuration ユーティリティーは、Windows® オペレーティ
ング・システムや Linux™ オペレーティング・システムと同様の方法
で、SCO® OpenServer™ および SCO UnixWare® オペレーティング・
システムでも機能します。Windows および Linux 用にサポートされてい
るすべてのコマンドが、SCO でも同様にサポートされています。
SCO OpenServer および SCO UnixWare には、任意のフォルダーから
実行できる実行可能ファイルと、この実行可能ファイルのイメージが収
録されたフロッピー・ディスケットが IBM から提供されます。このイ
メージのファイル名は、MegaCLI.image です。フロッピー・ディスケッ
トは、MegaCLI を配布したり、将来の必要に応じて実行ファイルをイン
ストールできるように提供されるものです。
SCO オペレーティング・システムのサポート
3-3
3.3
MegaCLI バージョン 1.00.22 Linux 用アップグレード
注:
このセクションの内容は、Linux オペレーティング・シス
テムに限定しています。
MegaCLI バージョン 1.00.09 を MegaCLI バージョン 1.00.22 にアップ
グレードするには、最初にバージョン 1.00.09 を削除する必要がありま
す。バージョン 1.00.22 で古いバージョンをアンインストールすること
はできません。これは、RPM パッケージ・マネージャーが MegaCLI を
インストールする方法と、古いバージョンがインストールされている場
所に起因します。MegaCLI バージョン 1.00.09 は /usr/sbin にインス
トールされましたが、MegaCLI バージョン 1.00.22 は /opt/megaraid
にインストールされます。
バージョン 1.00.09 を削除するには、以下の手順を実行してください。
1. MegaCLI のインストール場所に移動し、rpm –q と入力します。
パッケージ名が表示されます。
2. rpm -e コマンドを使用して、古いバージョンを削除してから、新し
いバージョンをインストールします。
たとえば、バージョンが MegaCLI-1.01.26-0 の場合は、rpm –e
MegaCli-1.01.26-0 と入力してパッケージを削除します。
3.4
コマンドラインの略語および表記規則
このセクションでは、MegaCLI Configuration ユーティリティー・コマ
ンドで使用される略語と表記規則について説明します。
3.4.1
コマンドラインで使用される略語
表 3.1 に、後のセクションで使用される仮想ディスク・パラメーターの
略語をリストします。
表 3.1
略語
3-4
コマンドラインの略語
説明
WB
「ライトバック」書き込みポリシー
WT
「ライトスルー」書き込みポリシー
ADRA
「適応先読み」読み取りポリシー
MegaRAID コマンド・ツール
表 3.1
コマンドラインの略語 ( 続き )
略語
3.4.2
説明
RA
「先読み」読み取りポリシー
NORA
「通常」読み取りポリシー ( 先読みなし )
DIO
「直接入出力」キャッシュ・ポリシー
CIO
「キャッシュ入出力」キャッシュ・ポリシー
表記規則
複数の値を指定できるオプションがあります。たとえば、1 つのアダプ
ターに対するコマンド (–aN)、複数のアダプターに対するコマンド
(-a0,1,2)、または存在するすべてのアダプターに対して機能するコマ
ンド (-aALL) を入力することができます。本書ではこれを –aN|a0,1,2|-aALL として表しますが、これは 1 つのアダプター、複数のア
ダプター、またはすべてのアダプターに対するコマンドを入力できるこ
とを指定します。
注:
MegaRAID コマンド・ツールのすべてのオプションは、特
に指定がない限り位置に依存します。
表 3.2 では、オプションに使用する表記規則を説明します。
表 3.2
表記規則
|
表記規則
説明
「または」を指定し、オプションの中から選択できることを
意味します。
-aN
N は、コマンドのアダプター番号を指定します。
-a0,1,2
コマンドがアダプター 0、1、および 2 に対するものである
ことを指定します。この方法で 2 つ以上のアダプターを選択
することができます。
-aALL
コマンドがすべてのアダプターに対するものであることを指
定します。
-Lx
x は、コマンドの仮想ディスク番号を指定します。
-L0,1,2
コマンドが仮想ディスク 0、1、および 2 に対するものであ
ることを指定します。この方法で 2 つ以上の仮想ディスクを
選択することができます。
-Lall
コマンドがすべての仮想ディスクに対するものであることを
指定します。
コマンドラインの略語および表記規則
3-5
表 3.2
表記規則
表記規則 ( 続き )
説明
[E0:S0,E1,S1,…] コマンドラインに 1 台以上の物理装置を指定する必要がある
場合に指定します。各 [E:S] の組で 1 台の物理装置を指定し
ます。E で PD が含まれる格納装置の装置 ID を示し、S で格
納装置のスロット番号を示します。
物理装置が直接 SAS ポートに接続されていて関与する格納
装置がない場合は、[:S] という形式が使用できます。この S
でコントローラーのポート番号を示します。バックプレーン
を経由して接続されているデバイスの場合、ファームウェア
により格納装置の装置 ID が提供されるので、MegaCLI では
ユーザーが [E:S] 形式で入力することを予期します。以降の
セクションでは、コマンドの説明に [E:S] 形式のみを使用し
ますが、上記のどちらの形式も有効です。
[ ]
このパラメーターが、オプションであることを示します。た
だし、物理装置を指定するために使用されている場合を除き
ます。たとえば、[WT] は書き込みポリシー ( ライトスルー )
がオプションであることを意味します。
コマンドラインに WT を入力すると、アプリケーションは仮
想ディスクに対して「ライトスルー」書き込みポリシーを適
用します。そうでない場合、アプリケーションはパラメー
ターとしてデフォルト値を使用します。
{ }
このパラメーターが、グループ化されていて、同時に指定し
なければならないことを示します。
MegaCLI Configuration ユーティリティーで使用できるすべての機能に、
-Silent コマンドライン・オプションを指定することができます。コマ
ンド・ラインにこのオプションを入力すると、画面にメッセージが表示
されなくなります。
3.5
アダプターのプロパティーに関連するオプション
このセクションのコマンドを使用して、コントローラーに関連するプロ
パティー ( 仮想ディスク・パラメーターや出荷時のデフォルトなど ) を
設定または表示することができます。
3.5.1
アダプターのプロパティーを表示する
表 3.3 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーに関
するパラメーターを表示します。
表 3.3
表記規則
3-6
アダプターのパラメーター
megacli -AdpAllinfo -aN|-a0,1,2|-aALL
MegaRAID コマンド・ツール
表 3.3
説明
3.5.2
アダプターのパラメーター ( 続き )
アダプターに関する情報 ( クラスターの状態、BIOS、アラーム、ファームウェアの
バージョン、BIOS のバージョン、バッテリー・チャージ・カウンターの値、再構
築率、バス番号 / 装置番号、現在の RAM、ボードのシリアル番号、SAS アドレスな
ど ) を表示します。
サポートされるコントローラーの数を表示する
表 3.3 のコマンドを使用して、システムでサポートされるコントロー
ラーの数を示します。
表 3.4
サポートされるコントローラーの数
表記規則
megacli -AdpCount
説明
システムでサポートされるコントローラーの数を表示して、オペレーティング・シ
ステムにその数を返します。
3.5.3
自動再構築を有効または無効にする
表 3.5 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの自
動再構築をオンまたはオフにします。ホットスペアを構成し、自動再構
築を有効にしている場合、RAID コントローラーは自動的にホットスペ
アを使用して障害のあるディスクの再構築を試みます。また自動再構築
によって、アレイに含まれていたドライブを再挿入する場合に再構築を
開始するかどうかが制御されます。
表 3.5
自動再構築を有効または無効にする
表記規則
megacli –AdpAutoRbld -Enbl|-Dsbl|-Dsply -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
選択した 1 つ以上のアダプターで自動再構築を有効または無効にします。
-Dsply オプションは、自動再構築状態の状況を示します。
3.5.4
アダプターのキャッシュをフラッシュする
表 3.6 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
キャッシュをフラッシュします。このオプションは、キャッシュ・メモ
リーの内容を 1 つ以上の仮想ディスクに送信します。MegaRAID システム
を迅速にパワーダウンしなければならない場合、キャッシュ・メモリーの
内容をフラッシュして、データ保全性を維持する必要があります。
表 3.6
選択したアダプターでキャッシュをフラッシュする
表記規則
megacli –AdpCacheFlush -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
選択した 1 つ以上のアダプターのキャッシュをフラッシュします。
アダプターのプロパティーに関連するオプション
3-7
3.5.5
アダプターのプロパティーを設定する
このコマンドは、選択した 1 つ以上のコントローラーのプロパティーを設
定します。たとえば、{RebuildRate -val} の場合、再構築率の値とし
て 0 から 100 パーセントまでの割合を入力することができます ( 再構築割
合とは、障害のあるドライブの再構築専用に使用する計算サイクルのパー
センテージのことです。)0 パーセントでは、システムが他に何も行ってい
ない場合にのみ再構築が実行されます。100 パーセントでは、再構築は他
のどのシステム・アクティビティーより高い優先順位を持ちます。
注:
IBM では、デフォルトの再構築率 30 パーセント、および
デフォルトの巡回読み取り割合 30 パーセントを推奨して
います。
表 3.7 のコマンドを使用して、1 つ以上のコントローラーに設定できる
プロパティーのリストを表示します。
表 3.7
アダプターのプロパティーを設定する
表記規則
megacli –AdpSetProp {CacheFlushInterval –val}|{RebuildRate -val}|
{PatrolReadRate –val}|{BgiRate –val}|{CCRate –val}| {ReconRate –val}|
{SpinupDriveCount –val}|{SpinupDelay –val}|{CoercionMode –val} |
{PredFailPollInterval –val}|{ClusterEnable –val}| {BatWarnDsbl –val}|
{EccBucketSize –val}|{EccBucketLeakRate –val}|AlarmEnbl | AlarmDsbl |
AlarmSilence -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
選択した 1 つ以上のアダプターのプロパティーを設定します。指定可能な設定は以
下です。
CacheFlushInterval: キャッシュのフラッシュ間隔 ( 単位 : 秒 )。値 :0 から 255。
RebuildRate: 再構築割合。値 :0 から 100。
PatrolReadRate: 巡回読み取り割合。値 :0 から 100。
BgiRate: バックグラウンド初期化割合。値 :0 から 100。
CCRate: 整合性検査割合。値 :0 から 100。
ReconRate: 再構成割合。値 :0 から 100。
SpinupDriveCount: 一度にスピンアップ ( 起動 ) する最大ドライブ数。値 :0 から
255。
SpinupDelay: スピンアップ ( 起動 ) グループ間の遅延秒数。値 :0 から 255。
CoercionMode: ドライブ容量の強制モード。値 :0 - なし、1 - 128 M バイト、
2 - 1 G バイト。
PredFailPollInterval: 障害予知のポーリング間隔の秒数。値 :0 から 65535。
ClusterEnable: クラスターが使用可能か、使用不可か。値 :0 鮪 g 用不可、1 鮪 g 用
可能。
BatWarnDsbl: バッテリーの欠落、またはハードウェアの欠落の警告を無効にする。
値 :0 沫 L 効、1 末 Š 効。
EccBucketSize:ECC シングル・ビット・エラー・バケットのサイズ。値 :0 から
255。
EccBucketLeakRate:ECC シングル・ビット・エラー・バケットのリーク速度 ( 単位
: 分 )。
値 :0 から 65535。
AlarmEnbl: アラームを使用可能に設定する。
AlarmDsbl: アラームを使用不可に設定する。
AlarmSilence: アクティブ・アラームを無音にする。
3-8
MegaRAID コマンド・ツール
3.5.6
指定したアダプターのプロパティーを表示する
表 3.8 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のアダプターの指定し
たプロパティーを表示します。
表 3.8
指定したアダプターのプロパティーを表示する
表記規則
megacli –AdpGetProp CacheFlushInterval | RebuildRate |
PatrolReadRate| BgiRate | CCRate | ReconRate | SpinupDriveCount
| SpinupDelay | CoercionMode | PredFailPollInterval |
ClusterEnable | BatWarnDsbl | EccBucketSize | EccBucketLeakRate |
EccBucketCount | AlarmDsply -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
選択した 1 つ以上のアダプターのプロパティーを表示します。オプションの説明は
表 3.7 を参照してください。
3.5.7
出荷時のデフォルトを設定する
表 3.9 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの出
荷時のデフォルトを設定します。
表 3.9
出荷時のデフォルトを設定する
表記規則
megacli -AdpFacDefSet -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
選択した 1 つ以上のアダプターの出荷時のデフォルトを設定します。
3.5.8
SAS アドレスを設定する
表 3.10 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
SAS アドレスを設定します。
表 3.10
アダプターの SAS アドレスを設定する
表記規則
megacli –AdpSetSASA str[0-64] -aN
説明
アダプターの SAS アドレスを設定します。アドレスのストリングは 64 桁の 16 進
数でなければなりません。
3.5.9
アダプターの日時を設定する
表 3.11 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
日時を設定します。
表 3.11
表記規則
アダプターの日時を設定する
megacli –AdpSetTime yyyymmdd HH:mm:ss -aN|-a0,1,2|-aALL
アダプターのプロパティーに関連するオプション
3-9
表 3.11
アダプターの日時を設定する ( 続き )
説明
アダプターの日時を設定します。このコマンドでは 24 時間形式を使用します。たとえ
ば、7 p.m. は 19:00:00 と表示されます。日時の順序は逆にすることもできます。
3.5.10 アダプターの日時を表示する
表 3.12 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
日時を表示します。
表 3.12
アダプターの日時を表示する
表記規則
megacli –AdpGetTime -aN
説明
アダプターの日時を表示します。このコマンドでは 24 間形式を使用します。たと
えば、7 p.m. は 19:00:00 と表示されます。
3.6
巡回読み取りに関連するアダプターのプロパティー
このセクションのコマンドを使用して、巡回読み取りに関する設定を選
択することができます。巡回読み取りによって、ドライブ障害につなが
る可能性のある物理ディスクのエラーを探すためにシステムがスキャン
され、エラーを訂正するアクションが取られます。この目的は、物理ド
ライブの障害によってデータが損傷する前に、そうした障害を検出する
ことによってデータ保全性を確保することです。訂正アクションは、仮
想ディスクの構成とエラーのタイプによって異なります。巡回読み取り
は、パフォーマンスに影響します。繰り返しが多くなるほど、その影響
は多大なものになります。
3.6.1
巡回読み取りオプションを設定する
選択した 1 つ以上のコントローラーで 表 3.13 のコマンドを使用して、
巡回読み取りオプションを設定します。
3-10
MegaRAID コマンド・ツール
表 3.13
巡回読み取りオプションを設定する
表記規則
megacli –AdpPR –Dsbl|EnblAuto|EnblMan|Start|Stop|Info -aN|
-a0,1,2|-aALL
説明
1 つのアダプター、複数のアダプター、またはすべてのアダプターで巡回読み取り
オプションを設定します。
-Dsbl: 選択した 1 つ以上のアダプターの巡回読み取りを無効にします。
-EnblAuto: 選択した 1 つ以上のアダプターの巡回読み取りを自動的に有効にしま
す。これは、アダプターの初期化の完了後に巡回読み取りが自動的に開始されるこ
とを意味します。
-EnblMan: 選択した 1 つ以上のアダプターの巡回読み取りを手動で有効にします。
これは、巡回読み取りが自動的に開始されないことを意味します。この場合、
Start コマンドを選択して手動で開始する必要があります。
-Start: 選択した 1 つ以上のアダプターの巡回読み取りを開始します。
-Stop: 選択した 1 つ以上のアダプターの巡回読み取りを停止します。
-Info: 選択した 1 つ以上のアダプターに関する以下の巡回読み取り情報を表示します。
• 巡回読み取り動作モード
• 巡回読み取り実行の遅延値
• 巡回読み取りの状況
巡回読み取りの遅延間隔を設定する
3.6.2
選択した 1 つ以上のコントローラーで 表 3.14 のコマンドを使用して、
巡回読み取りの繰り返し間隔を設定します。
表 3.14
巡回読み取りの遅延間隔を設定する
表記規則
megacli –AdpPRSetDelay –Val -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
1 つのアダプター、複数のアダプター、またはすべてのアダプターで巡回読み取り
の繰り返し間隔をを設定します。
-Val: 繰り返される巡回読み取り間の遅延時間を設定します。この値は、時間単位の
遅延時間です。値がゼロの場合、遅延がなく、直ちに再開されることを意味します。
3.7
BIOS に関連するプロパティー
このセクションのコマンドを使用して、BIOS 関連オプションの設定を
選択することができます。
3.7.1
ブート可能仮想ディスク ID を設定または表示する
表 3.15 のコマンドを使用して、ブート可能仮想ディスクの ID を設定ま
たは表示します。
BIOS に関連するプロパティー
3-11
注:
表 3.15
このオプションでは、ブート・セクターは仮想ディスクに
書き込まれません。ブート・セクターに誤りがある場合、
オペレーティング・システムはロードされません。
ブート可能仮想ディスク ID
表記規則
megacli –AdpBootDrive {-Set –Lx} | -Get -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
ブート可能仮想ディスク ID を設定または表示します。
-Set: 仮想ディスクをブート可能として設定することにより、次回のリブート時に、
BIOS は指定された仮想ディスク内でブート・セクターを探します。
-Get: ブート可能仮想ディスク ID を表示します。
BIOS 状況オプションを選択します。
3.7.2
表 3.16 のコマンドを使用して、BIOS 状況に関するオプションを設定します。
表 3.16
BIOS 状況のオプション
表記規則
megacli –AdpBIOS -Enbl|-Dsbl|-Dsply| SOE | BE
説明
BIOS オプションを設定します。以下は、1 つのアダプター、複数のアダプター、ま
たはすべてのアダプターに対して選択できる設定です。
-Enbl, -Dsbl, -Dsply: 選択した 1 つ以上のアダプターの BIOS 状況を有効または
無効にするか、表示します。
-SOE: 選択した 1 つ以上のアダプターで、POST 中に BIOS エラーを検出すると停
止します。-SOE に設定すると、構成の問題が起きた場合に BIOS は停止します。こ
れによって、Configuration ユーティリティーに入って問題の解決を行うことを選択
できます。BIOS 状況を有効にしている場合にのみ、これが使用可能です。
-BE:POST 中の BIOS エラーを迂回します。BIOS 状況を有効にしている場合にの
み、これが使用可能です。
3.8
-aN|-a0,1,2|-aALL
バッテリー・バックアップ・ユニットに関連するプロパ
ティー
このセクションのコマンドを使用して、BBU 関連オプションの設定を選
択することができます。
3.8.1
BBU 情報を表示する
表 3.17 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のアダプターの BBU
に関する詳細情報を表示します。
表 3.17
表記規則
3-12
BBU 情報を表示する
megacli -AdpBbuCmd -aN|-a0,1,2|-aALL
MegaRAID コマンド・ツール
表 3.17
説明
3.8.2
BBU 情報を表示する ( 続き )
BBU に関する詳細情報 ( 状況、容量情報、設計情報、プロパティーなど ) を表示し
ます。
BBU 状況情報を表示する
表 3.18 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
BBU の状況に関する詳細情報 ( 温度や電圧など ) を表示します。
表 3.18
BBU 状況情報を表示する
表記規則
megacli -AdpBbuCmd -GetBbuStatus –aN|-a0,1,2|-aALL
説明
BBU の状況に関する詳細情報 ( 温度や電圧など ) を表示します。この情報は、以下
の形式で表示されます。
BBU Status for Adapter: xx
Battery Type: XXXXXX(string)
Voltage: xx mV
Current: xx mA
Temperature: xx C°
Firmware Status: xx
Battery state: xx
Gas Gauge Status:
Fully Discharged: Yes/No
Fully Charged: Yes/No
Discharging: Yes/No
Initialized: Yes/No
Remaining Time Alarm: Yes/No
Remaining Capacity Alarm: Yes/No
Discharge Terminated: Yes/No
Over Temperature: Yes/No
Charging Terminated: Yes/No
Over Charged: Yes/No
追加の状況情報は iBBU™ と BBU では異なって表示されます。
iBBU の場合 :
Relative State of Charge: xx
Charger System State: xx
Charger System Ctrl: xx
Charging Current: xx mA
Absolute State of Charge: xx%
Max Error: xx%
BBU の場合 :
Relative State of Charge: xx
Charger Status: xx
Remaining Capacity: xx mAh
Full Charge Capacity: mAh
isSOHGood: Yes/No
バッテリー・バックアップ・ユニットに関連するプロパティー
3-13
3.8.3
BBU 容量を表示する
表 3.19 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
BBU 容量を表示します。
表 3.19
BBU 容量情報を表示する
表記規則
megacli -AdpBbuCmd -GetBbuCapacityInfo –aN|-a0,1,2|-aALL
説明
BBU 容量情報を表示します。この情報は、以下の形式で表示されます。
BBU Capacity Info for Adapter: x
Relative State of Charge: xx%
Absolute State of Charge: xx%
Remaining Capacity: xx mAh
Full Charge Capacity: xx mAh
Run Time to Empty: xxx Min
Average Time to Empty: xxx Min
Average Time to Full: xxx Min
Cycle Count: xx
Max Error: xx%
3.8.4
BBU 設計パラメーターを表示する
表 3.20 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
BBU 設計パラメーターを表示します。
表 3.20
BBU 設計パラメーターを表示する
表記規則
megacli -AdpBbuCmd -GetBbuDesignInfo –aN|-a0,1,2|-aALL
説明
BBU 設計パラメーターに関する情報を表示します。この情報は、以下の形式で表示
されます。
BBU Design Info for Adapter: x
Date of Manufacture: mm/dd, yyyy
Design Capacity: xxx mAh
Design Voltage: mV
Serial Number: 0xhhhh
Pack Stat Configuration: 0xhhhh
Manufacture Name: XXXXXX(String)
Device Name: XXXXXX(String)
Device Chemistry: XXXXXX(String)
3.8.5
現在の BBU プロパティーを表示する
表 3.21 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
現在の BBU プロパティーを表示します。
3-14
MegaRAID コマンド・ツール
表 3.21
現在の BBU プロパティーを表示する
表記規則
megacli -AdpBbuCmd -GetBbuProperties –aN|-a0,1,2|-aALL
説明
BBU の現在のプロパティーを表示します。この情報は、以下の形式で表示されます。
BBU Properties for Adapter: x
Auto Learn Period: xxx Sec
Next Learn Time: xxxx Sec
Learn Delay Interval: xx Hours
Auto-Learn Mode: Warn via Event/Disabled/Enabled
3.8.6
BBU 確認サイクルを開始する
表 3.22 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
BBU 確認サイクルを開始します。確認サイクルとは、バッテリーの状態
を確認するためにコントローラーによって定期的 ( 約 3 カ月ごと ) に実
行されるバッテリー調整操作です。
表 3.22
BBU 確認サイクルを開始する
表記規則
megacli -AdpBbuCmd -BbuLearn -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
BBU で確認サイクルを開始します。このオプションにはパラメーターは不要です。
3.8.7
バッテリーを省電力保管モードにする
表 3.23 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーで
バッテリーを省電力保管モードにします。これによって、バッテリーの
電力消費量を節減できます。
表 3.23
バッテリーを省電力保管モードにする
表記規則
megacli -AdpBbuCmd -BbuMfgSleep -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
バッテリーを省電力保管モードにします。バッテリーは 5 秒後に自動的にこの状態
を終了します。
3.8.8
BBU のプロパティーを設定する
表 3.24 のコマンドを使用して、ファイルからの読み取り後に、選択し
た 1 つ以上のコントローラーの BBU プロパティーを設定します。
バッテリー・バックアップ・ユニットに関連するプロパティー
3-15
表 3.24
BBU のプロパティーを設定する
表記規則
megacli -AdpBbuCmd -SetBbuProperties -f<fileName> -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
ファイルからの読み取り後に、選択した 1 つ以上のアダプターの BBU プロパティー
を設定します。この情報は、以下の形式で表示されます。
autoLearnPeriod = 1800Sec
nextLearnTime = 12345678Sec Seconds past 1/1/2000
learnDelayInterval = 24hours Not greater than 7 days
autoLearnMode = 0 0 - Enabled, 1 - Disabled, 2 - WarnViaEvent.
3.9
ファームウェア・レベルで保持されるログを表示するための
オプション
このセクションのコマンドを使用して、ファームウェア・レベルで保持
されるイベント・ログおよび BBU 端末ログの表示設定を選択します。
3.9.1
イベント・ログ管理
表 3.25 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
イベント・ログ内のイベント項目を管理します。
表 3.25
イベント・ログ管理
表記規則
megacli –AdpEventLog –GetEventlogInfo | –GetEvents |
GetSinceShutdown| GetSinceReboot | IncludeDeleted | {GetLatest
<number>} -f <filename> | Clear -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
イベント・ログ項目を管理します。以下は、1 つのアダプター、複数のアダプター、
またはすべてのアダプターに対して選択できる設定です。
-GetEventlogInfo: 全体的なイベント情報 ( イベントの合計数、最新のシーケンス
番号、最も古いシーケンス番号、シャットダウン・シーケンス番号、リブート・
シーケンス番号、クリア・シーケンス番号など ) を表示します。
-GetEvents: イベント・ログ項目の詳細を取得します。表示される情報は、最後に
行われたクリア以降にファームウェア・サイドで使用可能な項目の合計数と、エ
ラー・ログの各項目の詳細で構成されます。Start_entry は、ログを表示するとき
の、最初のイベント・ログ・エントリーを指定します。
-GetSinceShutdown: 最後に行われたコントローラーのシャットダウン以降のす
べてのイベントを表示します。
-GetSinceReboot: 最後に行われたアダプターのリブート以降のすべてのイベント
を表示します。
-IncludeDeleted: 削除されたイベントを含め、すべてのイベントを表示します。
-GetLatest: 最新のイベント数を表示します ( 存在する場合 )。イベントのデータ
は、ファイルに逆順で書き込まれます。
-Clear: 選択した 1 つ以上のアダプターのイベント・ログをクリアします。
3-16
MegaRAID コマンド・ツール
3.9.2
BBU の端末ログを設定する
表 3.26 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のアダプターの BBU
端末ログを設定します。
表 3.26
BBU の端末ログを設定する
表記規則
megacli –FwTermLog -Bbuoff |–BbuoffTemp|-Bbuon|-BbuGet|-Dsply |
-Clear -aN| -a0,1,2|-aALL
説明
BBU の端末ログ・オプションを設定します。以下は、1 つのアダプター、複数のア
ダプター、またはすべてのアダプターに対して選択できる設定です。
-Bbuoff: ファームウェア端末ログに関して BBU をオフにします。ログに関して
BBU をオフにするには、コマンドの実行後にシステムをシャットダウンするか、シ
ステムの電源をオフにしなければなりません。
–BbuoffTemp:TTY ( ファームウェア端末 ) ログに関して、一時的に BBU をオフに
します。バッテリーは次のリブート時にオンになります。
-Bbuon:TTY ( ファームウェア端末 ) ログに関して BBU をオンにします。
-BbuGet:TTY ログに関して現在の BBU 設定を表示します。
-Dsply: 指定のアダプターについて、TTY ログ ( ファームウェア端末ログ ) 項目を詳
細と共に表示します。表示される情報は、ファームウェア・サイドで使用可能な項
目の合計数で構成されます。
-Clear:TTY ログをクリアします。
3.10 構成に関連するオプション
物理ディスクは、「格納装置 ID:ServeRAID-MR コントローラーのスロッ
ト ID」形式を使用して指定することができます。これは、すべての物理
ドライブが格納装置を介してアダプターに接続されていることが前提と
なっています。格納装置に接続されていないドライブは格納装置 0 に接
続されていると想定されます。この場合、スロットはないため、pdlist
コマンドを使用してスロットに相当する番号を取得することができます
( これは、「格納装置 ID: スロット ID」形式を使用するすべてのコマンド
に適用されます )。MegaCLI では、直接接続装置が [:S] 形式で入力され
ることを予期しています。
以下のオプションでは、[E0:S0, E1:S1] は物理ドライブの格納装置 ID と
スロット ID を指定します。
3.10.1 RAID 0、1、5 または 6 構成を追加する
表 3.27 のコマンドを使用して、選択したコントローラーの既存の構成
に、RAID レベル 0、1、5 または 6 構成を追加します。RAID レベル
構成に関連するオプション
3-17
10、50、または 60 については、セクション 3.10.2, “RAID 10、50、ま
たは 60 構成を追加する .” を参照してください。
表 3.27
RAID 0、1、5 または 6 構成を追加する
表記規則
megacli –CfgLDAdd -R0|-R1|-R5|-R6[E0:S0,E1:S1,...] [WT | WB]
[NORA | RA | ADRA] [Direct | Cached]
[CachedBadBBU|NoCachedBadBBU] [-szXXXXXXXX [-szYYYYYYYY [... ]]]
[-strpszM] [–Hsp[E5:S5,...]][–afterLdX] -aN
説明
指定したアダプターに RAID レベル 0、1、5 または 6 構成を追加します。構成が存
在しない場合でも、構成をアダプターに書き込むオプションがあります。
-Rx[E0:S0,...]: ディスク・アレイを構築するための RAID レベルと物理ドライブ
の格納装置 / スロット番号を指定します。
-WT ( ライトスルー )、WB ( ライトバック ): 書き込みポリシーを選択します。
-NORA ( 先読みなし )、RA ( 先読み )、ADRA ( 適応先読み ): 読み取りポリシーを選択し
ます。
-Cached、-Direct: キャッシュ・ポリシーを選択します。
[{CachedBadBBU|NoCachedBadBBU }]: BBU が不良のときにライト・キャッシュを
使用するかどうかを指定します。
-szXXXXXXXX: 仮想ディスクのサイズを指定します。XXXX は M バイト単位の 10 進
数です。ただし、実際の仮想ディスクのサイズは小さくなることがあります。これ
は、ドライバーが各仮想ディスクに含まれる物理ドライブのブロック数をストライ
プ・サイズに合わせるために避けられません。複数のサイズ・オプションが指定さ
れると、CT はコマンドラインに入力されたオプションの順に仮想ディスクを構成
します。指定したサイズで仮想ディスクを構成するにはアレイの残りサイズが少な
すぎる場合、その仮想ディスクの構成は失敗します。またこのオプションを使用し
て、アレイ内の空き領域に構成を作成することもできます。
-strpszM: ストライプ・サイズを指定します。このストライプ・サイズの値は、8、
16、32、64、128、256、512 または 1024 M バイトになります。
Hsp[E5:S5,...]: 構成を作成するときに、ホットスペアを作成できます。その新規
のホットスペアは、構成の作成に使用する仮想ディスク専用に使用されます。この
オプションでは、グローバル・ホットスペアは作成できません。グローバル・ホッ
トスペアを作成するには、適切なサブコマンドを指定して -PdHsp コマンドを使用
する必要があります。
またこのオプションを使用して、仮想ディスクで使用可能なフリー・スペース上に
構成を作成することもできます。どの空きスロットを使用するかは、- AfterLdX で指
定できます。このコマンドはオプションです。デフォルトでは、アプリケーション
は仮想ディスクで使用可能な最初の空きスロットを使用します。このオプションは、
仮想ディスクが既に構成用に使用されている場合に限り有効です。
3-18
MegaRAID コマンド・ツール
3.10.2 RAID 10、50、または 60 構成を追加する
表 3.28 のコマンドを使用して、選択したコントローラーの既存の構成
に RAID 10、RAID 50 または RAID 60 構成を追加します。RAID レベル
0、1、5 または 6 については、セクション 3.10.1, “RAID 0、1、5 また
は 6 構成を追加する .” を参照してください。
表 3.28
RAID 10、50、または 60 構成を追加する
表記規則
megacli –CfgSpanAdd -aN|-a0,1,2|-aALL -R10|-R50|R60 –
Array0[E0:S0,E1:S1,...] –Array1[E0:S0,E1:S1,...] [...]
[WT | WB]
[NORA | RA | ADRA] [Direct | Cached] [CachedBadBBU|NoCachedBadBBU] [szXXXXXXXX [-szYYYYYYYY [... ]]] [-strpszM] [–afterLdX] -aN
説明
指定したアレイから RAID レベル 10、50 または 60 ( スパン ) 構成を作成します。
構成が存在しない場合でも、このオプションを使用して構成をアダプターに書き込
む必要があります。
複数のアレイを指定するには、–ArrayX[E0:S0,...] オプションを使用します (X は
1 ではなく 0 から始まるので注意してください )。すべてのアレイには、同じ数の物
理ドライブがなければなりません。少なくとも 2 つのアレイを用意する必要があり
ます。オプション {WT |WB} {NORA | RA | ADRA} {Direct | Cached} の順序は
変更が可能です。
サイズ・オプションの -szXXXXXXXX は、スパン・アレイ内のスライシングを許可す
るために、コントローラーがこの機能をサポートしている場合に受け入れられます。
[–afterLdX] オプションは、サイズ・オプションが受け入れられた場合に受け入れ
られます。サイズ・オプションまたは afterLd オプションが指定されていても、コン
トローラーがスパン・アレイ内のスライシングをサポートしていない場合には、CT
は終了し、構成は作成されません。
3.10.3 既存の構成をクリアする
表 3.29 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
既存の構成をクリアします。
表 3.29
既存の構成をクリアする
表記規則
megacli –CfgClr -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
既存の構成をクリアします。
3.10.4 アダプターの構成を保管する
表 3.30 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
構成を指定のファイル名で保管します。
表 3.30
表記規則
アダプターの構成を保管する
megacli –CfgSave –f FileName
構成に関連するオプション
-aN
3-19
表 3.30
説明
アダプターの構成を保管する ( 続き )
選択した 1 つ以上のアダプターの構成を指定のファイル名で保管します。
3.10.5 ファイルから構成データを復元する
表 3.31 のコマンドを使用して、ファイルから構成を読み取り、選択し
た 1 つ以上のコントローラーにその構成をロードします。ホットスペア
を使用して、読み取り / 書き込みプロパティーおよび RAID 構成を復元
できます。
表 3.31
ファイルから構成データを復元する
表記規則
megacli –CfgRestore –f FileName
説明
ファイルから構成を読み取り、アダプターにその構成をロードします。MegaCLI
は、アダプターのすべての読み取りおよび書き込みプロパティー、仮想ディスクの
すべての読み取りおよび書き込みプロパティー、そしてホットスペアを含む RAID
構成を保管または復元することができます。次のことに注意してください。
• MegaCLI は、RAID 構成の復元時にセットアップの妥当性を検証しません。
• -CfgSave オプションは、構成データとアダプターのプロパティーをファイルに
保管します。構成データには、構成内で使用されている物理ドライブの装置 ID
およびシーケンス番号情報のみが含まれます。CfgRestore オプションは、物理
ドライブの装置 ID と同じものが存在しない場合は失敗します。
-aN
3.10.6 外部構成情報を管理する
表 3.32 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーに
関して、外部構成 と呼ばれる他のアダプターからの構成を管理します。
外部構成は、スキャン、プレビュー、インポート、およびクリアするこ
とができます。
注:
表 3.32
仮想ディスクと物理ディスクの実際の状況は、–Scan オプ
ションで表示される情報と異なる場合があります。IBM で
は、外部構成をインポートする前に –Preview を実行する
ことをお勧めしています。
外部構成情報を管理する
表記規則
megacli –CfgForeign –Scan | {-Preview | –Dsply| -Import | -Clear
[FID]} -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
外部構成を管理します。このコマンドのオプションは以下のとおりです。
-Scan: 使用可能な外部構成をスキャンおよび表示します。
-Preview [FID]: インポートされた外部構成のプレビューを提供します。外部構
成 ID (FID) はオプションです。
-Dsply: 外部構成を表示します。
-Import: 外部構成をインポートします。FID はオプションです。
-Clear [FID]: 外部構成をクリアします。FID はオプションです。
3-20
MegaRAID コマンド・ツール
3.10.7 指定した 1 つ以上の仮想ディスクを削除する
表 3.33 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラー上
の 1 つの仮想ディスク、複数の仮想ディスク、またはすべての仮想ディ
スクを削除します。
表 3.33
指定した仮想ディスクを削除する
表記規則
megacli –CfgLDDel –Lx|-L0,1,2|-Lall -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
選択した 1 つ以上のアダプター上にある、1 つ以上の指定仮想ディスクを削除しま
す。選択した 1 つ以上のアダプター上の 1 つの仮想ディスク、複数の仮想ディス
ク、または選択したすべての仮想ディスクを削除することができます。
3.10.8 フリー・スペースを表示する
表 3.34 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
構成用に使用できるフリー・スペースを表示します。
表 3.34
フリー・スペースを表示する
表記規則
megacli –CfgFreeSpaceInfo -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
選択した 1 つ以上のアダプターの構成用に使用できるすべてのフリー・スペースを
表示します。表示される情報には、ディスク・グループの数、各ディスク・グルー
プ内のスパンの数、各ディスク・グループ内のフリー・スペース・スロットの数、
開始ブロック、および各フリー・スペース・スロットのサイズ ( ブロック数とメガ
バイト数 ) が含まれます。
3.11 仮想ディスクに関連するオプション
このセクションのコマンドを使用して、仮想ディスクの設定を選択し、
仮想ディスクに対してアクションを実行することができます。
3.11.1 仮想ディスク情報を表示する
表 3.35 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
仮想ディスク情報を表示します。
表 3.35
表記規則
仮想ディスク情報を表示する
megacli –LDInfo –Lx|-L0,1,2|-Lall -aN|-a0,1,2|-aALL
仮想ディスクに関連するオプション
3-21
表 3.35
説明
仮想ディスク情報を表示する ( 続き )
選択した 1 つ以上のアダプターの 1 つ以上の仮想ディスクに関する情報を表示しま
す。この情報には、名前、RAID レベル、RAID レベル修飾子、サイズ ( メガバイト )、
状態、ストライプ・サイズ、ドライブ数、スパンの深さ、キャッシュ・ポリシー、ア
クセス・ポリシー、および該当する場合は実行中のアクティビティー ( 初期化、バッ
クグラウンド初期化、整合性検査、再構成など ) の進行状況などが含まれます。
3.11.2 仮想ディスクのキャッシュ・パラメーターおよびアクセス・パラメー
ターを変更する
表 3.36 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
1 つ以上の仮想ディスクに関するキャッシュ・ポリシーおよびアクセ
ス・ポリシーを変更します。
表 3.36
仮想ディスクのキャッシュ・パラメーターおよびアクセス・パラメーターを変
更する
表記規則
megacli –LDSetProp WT | WB|NORA |RA | ADRA|-Cached|Direct|
CachedBadBBU|NoCachedBadBBU} | -RW|RO|Blocked | {-Name nameString}
| -EnDskCache|DisDskCache –Lx| -L0,1,2|-Lall -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
以下の仮想ディスクのパラメーターを変更することができます。
-WT ( ライトスルー )、WB ( ライトバック ): 書き込みポリシーを選択します。
-NORA ( 先読みなし )、
RA ( 先読み )、
ADRA ( 適応先読み ): 読み取りポリシーを選択します。
-Cached、-Direct: キャッシュ・ポリシーを選択します。
-CachedBadBBU|NoCachedBadBBU : BBU が不良のときにライト・キャッシュを使用
するかどうかを指定します。
-RW、-RO、Blocked: アクセス・ポリシーを選択します。
-EnDskCache: ディスクのキャッシュを使用可能にします。
-DisDskCache: ディスクのキャッシュを使用不可にします。
3.11.3 仮想ディスクのキャッシュ・パラメーターおよびアクセス・パラメー
ターを表示する
表 3.37 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
1 つ以上の仮想ディスクに関するキャッシュ・パラメーターおよびアク
セス・パラメーターを表示します。
表 3.37
仮想ディスクのキャッシュ・パラメーターおよびアクセス・パラメーターを表
示する
表記規則
megacli –LDGetProp -Cache | -Access | -Name | -DskCache -Lx|L0,1,2| -Lall -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
1 つ以上の仮想ディスクのキャッシュ・ポリシーおよびアクセス・ポリシーを表示します。
-Cache: -Cached、-Direct: キャッシュ・ポリシーを表示します。
-WT ( ライトスルー )、WB ( ライトバック ): 書き込みポリシーを選択します。
-NORA ( 先読みなし )、
RA ( 先読み )、
ADRA ( 適応先読み ): 読み取りポリシーを選択します。
-Access: -RW、-RO、Blocked: アクセス・ポリシーを表示します。
-DskCache: 物理ディスクのキャッシュ・ポリシーを表示します。
3-22
MegaRAID コマンド・ツール
3.11.4 仮想ディスクの初期化を管理する
表 3.38 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
1 つ以上の仮想ディスクの初期化を管理します。
表 3.38
仮想ディスクの初期化を管理する
表記規則
megacli –LDInit {–Start [Fast | Full]} |-Abort|–ShowProg|-ProgDsply
-Lx|-L0,1,2|-Lall -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
仮想ディスクの初期化に関して、以下のアクションを選択することができます。
-Start:1 つ以上の仮想ディスクで初期化 (0 の書き込み ) を開始し、進行状況を表
示 ( これはオプションです ) します。高速初期化オプションでは、仮想ディスクの
最初と最後の 8 M バイトの領域が初期化されます。完全オプションでは、仮想ディ
スク全体を初期化することができます。
-Abort:1 つ以上の論理ドライブ (LD) で進行中の初期化を打ち切ります。
-ShowProg: 実行中の初期化のスナップショットがある場合はそれを表示します。
-ProgDsply: 実行中の初期化の進行状況を表示します。このルーチンは、少なくと
も 1 つの初期化が完了するまで、またはいずれかのキーが押されるまで、進行状況
の表示を続けます。
3.11.5 整合性検査を管理する
表 3.39 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のアダプターの仮想
ディスクでデータの整合性検査 (CC) を管理します。
表 3.39
整合性検査を管理する
表記規則
megacli –LDCC –Start|-Abort|–ShowProg|-ProgDsply –Lx|-L0,1,2|-Lall
-aN|-a0,1,2|-aALL
説明
データの CC に関して、以下のアクションを選択することができます。
-Start:1 つ以上の仮想ディスクで CC を開始し、進行状況を表示 ( オプション ) し、
残り時間を表示します。
-Abort:1 つ以上の仮想ディスクで実行中の CC を打ち切ります。
-ShowProg: 実行中の CC のスナップショットを表示します。
-ProgDsply: 実行中の CC の進行状況を表示します。この進行状況は、少なくとも
1 つの CC が完了するまで、またはいずれかのキーが押されるまで表示されます。
3.11.6 バックグラウンド初期化を管理する
表 3.40 のコマンドを使用して、バックグラウンド初期化 (BGI) を有効
または無効にするか、中断し、さらに選択した 1 つ以上のコントロー
ラーの初期化の進行状況を表示します。
仮想ディスクに関連するオプション
3-23
表 3.40
バックグラウンド初期化を管理する
表記規則
megacli –LDBI -Enbl|-Dsbl|GetSetting|-ShowProg|-ProgDsply –Lx|L0,1,2|-Lall -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
バックグラウンド初期化オプションを管理します。以下は、1 つのアダプター、複
数のアダプター、またはすべてのアダプターに対して選択できるバックグラウンド
初期化の設定です。
-Enbl、-Dsbl: 選択した 1 つ以上のアダプターのバックグラウンド初期化を有効ま
たは無効にします。
-ProgDsply: ループ内で実行中のバックグラウンド初期化を表示します。この機能
は、すべてのバックグラウンド初期化プロセスが完了するか、終了するためのキー
が押された場合に限り完了します。
-ShowProg: 現在の進行状況の値が表示されます。
- GetSetting: 現在のバックグラウンド初期化設定 ( 有効 または 無効 ) を表示します。
3.11.7 仮想ディスクの再構成を実行する
表 3.41 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のアダプターの 1 つ
以上の仮想ディスクの再構成を実行します。
表 3.41
仮想ディスクを再構成する
表記規則
megacli –LDRecon {–Start –Rx [Add | Rmv PhysDrv[E0:S0,E1:S1,...] ] }
|–ShowProg|-ProgDsply –Lx –aN
説明
仮想ディスクの再構成を制御および管理します。以下は、1 つのアダプターに対し
て選択できる仮想ディスク再構成の設定です。
-Start: 選択した仮想ディスクの新規 RAID レベルへの再構成を開始します。
-Start –Add PhysDrv[E0:S0,E1:S1....]: リストした物理ディスクを仮想ディ
スクに追加し、選択した仮想ディスクで再構成を開始します。
-Start –Rmv PhysDrv[E0:S0,E1:S1....]:既存の仮想ディスクから 1 つの物理
ディスクを除去し、再構成を開始します。
-ShowProg: 実行中の再構成プロセスのスナップショットを表示します。
-R0|-R1|-R5|-R6: 再構成の開始時に仮想ディスクの RAID レベルを変更します。こ
の操作を可能にするために、場合によっては物理ドライブの追加または除去が必要
になります。
-ProgDsply: 実行中の再構成を表示することができます。このルーチンは、少なく
とも 1 つの再構成が完了するまで、またはいずれかのキーが押されるまで、進行状
況の表示を続けます。
3.11.8 仮想ディスクおよび物理ディスクに関する情報を表示する
表 3.42 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
仮想ディスクと物理ディスクに関する情報 ( 仮想ディスクの数、RAID
レベル、物理ディスクのサイズなど ) を表示します。
3-24
MegaRAID コマンド・ツール
表 3.42
仮想ディスクと物理ディスクの情報を表示する
表記規則
megacli –LDPDInfo -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
選択した 1 つ以上のアダプター上に現在ある 1 つ以上の仮想ディスクと物理ディス
クに関する情報を表示します。表示される情報には、仮想ディスクの数、仮想ディ
スクの RAID レベル、および物理ドライブのサイズ情報 ( 未加工サイズ、強制サイ
ズ、非強制サイズ、SAS アドレスなど ) が含まれます。
3.11.9 仮想ディスクの数を表示する
表 3.43 のコマンドを使用して、コントローラーに接続された仮想ディ
スクの数を表示します。
表 3.43
仮想ディスクの数を表示する
表記規則
megacli –LDGetNum –aN|-a0,1,2|-aALL
説明
アダプターに接続された仮想ディスクの数を表示します。戻り値は、仮想ディスク
の数です。
3.12 物理ドライブに関連するオプション
このセクションのコマンドを使用して、物理ディスクの設定を選択し、
物理ディスクに対してアクションを実行することができます。
3.12.1 物理ディスク情報を表示する
表 3.44 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
物理ディスクに関する情報を表示します。
表 3.44
物理ディスク情報を表示する
表記規則
megacli –PDInfo -PhysDrv[E0:S0,E1:S1....]-aN|-a0,1,2|-aALL
説明
格納装置およびアダプター・スロットに接続された物理ディスクに関する情報を提
供します。提供される情報には、格納装置番号、スロット番号、装置 ID、シーケン
ス番号、ドライブ・タイプ、サイズ ( 物理ドライブの場合 )、格納外状態、ファーム
ウェア状態、問い合わせデータなどが含まれます。
SAS 装置の場合、さらにドライブの SAS アドレスなどの追加情報が含まれます。
SAS エクスパンダーの場合、さらにエクスパンダーに接続されたデバイス数などの
追加情報が含まれます。
物理ドライブに関連するオプション
3-25
3.12.2 物理ディスクの状態をオンラインに設定する
表 3.45 のコマンドを使用して、物理ディスクの状態をオンライン に設
定します。オンライン状態では、物理ドライブは通常どおり動作し、構
成済み仮想ディスクに含まれます。
表 3.45
物理ディスクの状態をオンラインに設定する
表記規則
megacli –PDOnline -PhysDrv[E0:S0,E1:S1....] -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
物理ディスクの状態をオンライン に変更します。
3.12.3 物理ディスクの状態をオフラインに設定する
表 3.46 のコマンドを使用して、物理ディスクの状態をオフライン に設
定します。オフライン状態では、RAID コントローラーは仮想ディスク
を使用できません。
表 3.46
物理ディスクの状態をオフラインに設定する
表記規則
megacli –PDOffline -PhysDrv[E0:S0,E1:S1....]-aN|-a0,1,2|-aALL
説明
物理ディスクの状態をオフライン に変更します。
3.12.4 物理ディスク・ドライブの状態を「未構成で良好」に変更する
表 3.47 に示すコマンドを使用して、物理ディスク・ドライブの状態を
未構成で無効から未構成で良好に変更します。
表 3.47
物理ディスク・ドライブの状態を「未構成で良好」に変更する
表記規則
megacli –PDMakeGood -PhysDrv[E0:S0,E1:S1....]-aN|-a0,1,2|-aALL
説明
物理ディスクの状態をオフライン に変更します。
3.12.5 物理ディスクの状態を変更する
表 3.48 のコマンドを使用して、物理ディスクの状態をホットスペアに
関連付けて変更し、選択した 1 つ以上のアダプターの格納装置と仮想
ディスクにドライブを関連付けます。
3-26
MegaRAID コマンド・ツール
表 3.48
物理ディスクの状態を変更する
表記規則
megacli –PDHSP {–Set [{-Dedicated -ArrayN |-Array0,1...}] [EnclAffinity] [-nonRevertible] } | -Rmv -PhysDrv[E0:S0,E1:S1,...]-aN|a0,1,2|-aALL
説明
物理ディスクの状態を ( ホットスペアに関連付けて ) 変更し、1 つのアダプター、複
数のアダプター、またはすべてのアダプターの格納装置と仮想ディスクにドライブ
を関連付けます。
-Set: 物理ディスクの状態を、格納装置用の専用ホットスペア に変更します。
-Rmv: 物理ディスクの状態を作動可能 に変更 ( ホットスペアを除去 ) します。
-EnclAffinity: ホットスペアを選択した格納装置に関連付けます。
-Array0: ホットスペアを特定の仮想ディスク専用にします。
3.12.6 物理ディスクの初期化を管理する
表 3.49 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
物理ディスクの初期化を管理します。
表 3.49
物理ディスクの初期化
表記規則
megacli –PDClear -Start |-Stop|-ShowProg |-ProgDsply PhysDrv[E0:S0,E1:S1....]-aN|-a0,1,2|-aALL
説明
1 つのアダプター、複数のアダプター、またはすべてのアダプターで物理ディスク
の初期化を管理、または初期化の進行状況を表示します。
-Start: 選択した 1 つ以上の物理ディスクで初期化を開始します。
-Stop: 選択した 1 つ以上の物理ディスクで実行中の初期化を停止します。
-ShowProg: 初期化の現在の進行パーセンテージと残り時間を表示します。このオ
プションは、スクリプトによってアプリケーションを実行する場合に役立ちます。
-ProgDsply: 実行中の明確な進行状況を表示します。このルーチンは、少なくとも
1 つの初期化が完了するまで、またはいずれかのキーが押されるまで、初期化の進
行状況の表示を続けます。
3.12.7 物理ディスクを再構築する
表 3.50 のコマンドを使用して物理ディスクの再構築を開始または停止
し、再構築の進行状況を表示します。RAID アレイ内の物理ディスクに
障害が起こった場合、障害が起こる前に物理ディスクに保管されたデー
タを再作成することによって、その物理ディスクを再構築することがで
きます。
表 3.50
表記規則
物理ディスクを再構築する
megacli –PDRbld –Start |-Stop|-ShowProg |-ProgDsply –PhysDrv
[E0:S0,E1:S1....]-aN|-a0,1,2|-aALL
物理ドライブに関連するオプション
3-27
表 3.50
説明
物理ディスクを再構築する ( 続き )
1 つのアダプター、複数のアダプター、またはすべてのアダプターで物理ディスク
の再構築を管理、または再構築の進行状況を表示します。物理ディスクを再構築す
るには、その物理ディスクがサイズ要件を満たし、アレイに含まれていることが必
要です。
-Start: 選択した 1 つ以上の物理ドライブで再構築を開始し、再構築の進行状況を
表示 ( オプション ) します。
-Stop: 選択した 1 つ以上の物理ドライブで実行中の再構築を停止します。
-ShowProg: 再構築の現在の進行パーセンテージと残り時間を表示します。このオ
プションは、スクリプトによってアプリケーションを実行する場合に役立ちます。
-ProgDsply: 実行中の再構築の進行状況を表示します。このルーチンは、少なくと
も 1 つの再構築が完了するまで、またはいずれかのキーが押されるまで、再構築の
進行状況の表示を続けます。
3.12.8 1 つ以上の物理ディスクを確認し、LED をアクティブにする
表 3.51 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
物理ディスクを確認し、その物理ディスクの活動 LED をアクティブに
します。
表 3.51
物理ディスクを確認し、LED をアクティブにする
表記規則
megacli –PDLocate –PhysDrv[E0:S0,E1:S1....]-aN|-a0,1,2|-aALL
説明
選択した 1 つ以上のアダプターの物理ディスクを確認し、その物理ディスクの活動
LED をアクティブにします。
3.12.9 構成済みの物理ディスクに「欠落」のマークを付ける
表 3.52 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
構成済みの物理ディスクに「欠落」のマークを付けます。
表 3.52
構成済みの物理ディスクに「欠落」のマークを付ける
表記規則
megacli –PDMarkMissing –PhysDrv[E0:S0,E1:S1....]-aN|-a0,1,2|-aALL
説明
選択した 1 つ以上のアダプターの構成済みの物理ディスクに「欠落」のマークを付
けます。
3.12.10 欠落状態の物理ドライブを表示する
表 3.52 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
構成済みの物理ディスクに「欠落」のマークを付けます。
.
表 3.53
表記規則
3-28
欠落状態の物理ディスク・ドライブを表示する
megacli –PDGetMissing -aN|-a0,1,2|-aALL
MegaRAID コマンド・ツール
表 3.53
説明
欠落状態の物理ディスク・ドライブを表示する ( 続き )
欠落状態の物理ディスク・ドライブを表示します。形式は次のとおりです。
No
Row
Column SizeExpected(MB)
0
x
y
zzzzzzzzz
…
上記の x はアレイのインデックスになり、y はアレイ内のドライブのインデックス
になり、zzzzzz は交換に使用できるディスクの最小サイズになります。
3.12.11 構成済みの物理ディスクを取り替え、自動再構築を開始する
表 3.54 のコマンドを使用して、構成済みの 1 つ以上の物理ディスクを
取り替え、選択した 1 つ以上のコントローラーのドライブの自動再構築
を開始します。
表 3.54
表記規則
説明
構成済みの 1 つ以上の物理ディスクを取り替え、自動再構築を開始する
megacli –PDReplaceMissing –PhysDrv[E0:S0,E1:S1....] -ArrayX -RowY -aN
「欠落」として識別された構成済みの物理ディスクを取り替え、自動再構築を開始し
ます。
3.12.12 未構成の物理ディスクの除去を準備する
表 3.55 のコマンドを使用して、未構成の 1 つ以上の物理ディスクを、
選択した 1 つ以上のコントローラーから除去する準備をします。
表 3.55
未構成の 1 つ以上の物理ディスクの除去を準備する
表記規則
megacli –PDPrpRmv [-Undo] – PhysDrv[E0:S0,E1:S1....]-aN|-a0,1,2|-aALL
説明
未構成の 1 つ以上の物理ドライブの除去を準備します。ファームウェアはこのドラ
イブをスピンダウンします。ドライブの状態は「未所属」に設定されます。これに
よって、ドライブが構成に含まれない場合でも、「オフライン」のマークが付けられ
ます。
-Undo オプションによって、この操作が取り消されます。取り消しを選択すると、
ファームウェアはこの物理ディスクに「未構成で良好」のマークを付けます。
3.12.13 物理ディスクの合計数を表示する
表 3.56 のコマンドを使用して、コントローラーに接続されている物理
ディスクの合計数を表示します。ドライブは直接、または格納装置を介
して接続できます。
物理ドライブに関連するオプション
3-29
表 3.56
アダプターに接続された物理ディスクの数を表示する
表記規則
megacli –PDGetNum –aN|-a0,1,2|-aALL
説明
アダプターに接続されている物理ディスクの合計数を表示します。ドライブは直接、
または格納装置を介して接続できます。戻り値は、物理ディスクの数です。
3.12.14 物理装置のリストを表示する
表 3.57 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーに
接続された物理装置のリストを表示します。
表 3.57
1 つ以上のアダプターに接続された物理装置のリストを表示する
表記規則
megacli –PDList –aN|-a0,1..|-aAll
説明
選択した 1 つ以上のアダプターに接続されたすべての物理ディスクおよびその他の
装置に関する情報を表示します。提供される情報には、ドライブ・タイプ、サイズ (
物理ディスクの場合 )、シリアル番号、装置のファームウェア・バージョンなどが含
まれます。SAS 装置の場合、さらに装置の SAS アドレスなどの追加情報が含まれ
ます。SAS エクスパンダーの場合、さらにエクスパンダーに接続されたドライブ数
などの追加情報が含まれます。
3.13 格納装置に関連するオプション
このセクションのコマンドは、格納装置に対して使用します。
表 3.58 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーの
格納装置情報を表示します。
表 3.58
格納装置情報を表示する
表記規則
megacli –EncInfo -aN|-a0,1,2|-aALL
説明
選択した 1 つ以上のアダプターの格納装置に関する情報を表示します。
3.14 ファームウェアのフラッシュ
このセクションのオプションは、既存のフラッシュ・アプリケーション
の機能について説明します。ファームウェアのフラッシュ・オプション
には、ユーザーからの入力は必要ありません。
3-30
MegaRAID コマンド・ツール
3.14.1 ROM ファイルを使用してファームウェアをフラッシュする
表 3.59 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーに
ついて、コマンドラインに指定した ROM ファイルを使用してファーム
ウェアをフラッシュします。
表 3.59
表記規則
説明
ROM ファイルを使用してファームウェアをフラッシュする
megacli –AdpFwFlash –f filename [-NoSigChk] [-NoVerChk]-aN|a0,1,2|-aALL
コマンド・ラインに指定した ROM ファイルを使用してファームウェアをフラッ
シュします。
–NoSigChk オプションを使用すると、このファイルのチェック・ワードがアダプ
ターの必要チェック・ワードと一致しない場合でもファームウェアをフラッシュす
るように、アプリケーションに強制します。このオプションでは、アダプターの既
存のファームウェア・バージョンが ROM イメージのバージョンより低い場合にの
み、ファームウェアがフラッシュされます。
–NoVerChk も指定すると、アプリケーションは、ファームウェア・イメージのバー
ジョンをチェックせずにアダプターのファームウェアをフラッシュします。バージョ
ンのチェックは、ファームウェア (APP.ROM) のバージョンのみに適用されます。
このコマンドは「Mode 0」フラッシュ機能もサポートします。Mode 0 フラッシュ
の場合、アダプター番号は無効です。可能な方法は 2 つあります。
• アダプターの検出後にどのアダプターをフラッシュするかを選択する。
• 存在するすべてのアダプターでファームウェアをフラッシュする。
このオプションによって XML 出力データが生成されます。
3.14.2 ROM ファイルを使用してファームウェアを Mode 0 でフラッシュする
表 3.60 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のコントローラーにつ
いて、コマンドラインに指定した ROM ファイルを使用してファームウェ
アを Mode 0 でフラッシュします。このオプションは、DOS 専用です。
表 3.60
表記規則
説明
ROM ファイルを使用してファームウェアを Mode 0 でフラッシュする
megacli –AdpM0Flash –f filename
コマンド・ラインにリストされた ROM ファイルを使用して Mode 0 でファームウェ
アをフラッシュします。このオプションは「Mode 0」フラッシュ機能をサポートし
ます。Mode 0 フラッシュの場合、アダプター番号は無効です。これに対処する方法
は、存在するイメージと互換のすべてのアダプターに対してファームウェアをフ
ラッシュすることです。
3.15 SAS トポロジー
このセクションのコマンドは、SAS トポロジーを表示するために使用します。
SAS トポロジー
3-31
表 3.61 のコマンドを使用して、選択した 1 つ以上のアダプターの物理
PHY M に関する PHY 接続情報を表示します。各 PHY は、別の装置上
の PHY との接続における物理リンクの一方の側を形成します。物理リ
ンクには、2 つの差動信号ペアを形成する 4 本のワイヤーが含まれま
す。一方の差動ペアは信号を送信し、他方の差動ペアは信号を受信しま
す。両方の差動ペアは同時に動作し、受信方向と送信方向の両方同時の
並行データ伝送が可能になります。PHY はポートに内蔵されています。
ポートには 1 つの PHY、または複数の PHY が含まれます。狭幅ポート
に 1 つの PHY、広幅ポートに複数の PHY が含まれます。
表 3.61
PHY 接続情報を表示する
表記規則
megacli –PHYInfo -phyM –aN|-a0,1,2|-aALL
説明
1 つ以上のアダプターの物理 PHY M に関する PHY 接続情報を表示します。
3.16 診断に関連するオプション
このセクションのコマンドは、診断テストを実行するために使用します。
3.16.1 アダプターの診断を開始する
表 3.62 のコマンドを使用して、設定済みの時間中、コントローラーの
診断を開始します。
表 3.62
診断の設定を開始する
表記規則
megacli –AdpDiag [val] –aN|-a0,1,2|-aALL
説明
アダプターの診断を実行する時間の長さを設定します。
3.16.2 バッテリー・テストを開始する
表 3.63 のコマンドを使用して、バッテリー・テストを開始します。この
コマンドを実行するためには、システムのリブートが必要です。
表 3.63
バッテリー・テストを開始する
表記規則
megacli –AdpBatTest –aN|-a0,1,2|-aALL
説明
バッテリー・テストを開始します。このコマンドを実行するには、システムの電源
をオフにしてから、電源をオンにしてシステムをリブートする必要があります。
3-32
MegaRAID コマンド・ツール
3.16.3 NVRAM 診断を開始する
表 3.64 のコマンドを使用して、設定済みの時間中、コントローラーの
NVRAM 診断を開始します。このオプションは、DOS 専用です。
表 3.64
NVRAM 診断を開始する
表記規則
megacli –AdpNVRAM {-Read|-Write -ffilename}|–Clear
[-StartOffset 0xXXXX] [-EndOffset 0xXXXX] aN
説明
NVRAM 診断を開始します。
-Read:NVRAM の内容を読み取り、そのデータをファイル filename に書き込みます。
-Write: ファイル filename からデータを読み取り、NVRAM に書き込みます。
-Clear: 開始オフセットから終了オフセットまでの指定された範囲で、NVRAM に 0
を書き込みます。
-StartOffset/-EndOffset:NVRAM 内の開始オフセットまたは終了オフセット ( あ
るいはその両方 ) を指定します。-StartOffset および -EndOffset オプションを使
用しない場合、デフォルトの StartOffset は 0 で、デフォルトの EndOffset は実
際の NVRAM サイズの終わりになります。
3.16.4 アダプター・コネクターのモードを設定する
表 3.65 のコマンドを使用して、コントローラー・コネクターのモード
を取得および設定します。
表 3.65
アダプター・コネクターのモードを設定する
表記規則
MegaSCU –AdpConnectorSetMode -External |–Internal –ConnectorN|Connector0,1..|-ConnectorAll –aN|-a0,1..|-aAll
説明
-External: マルチプレクサーが外部ポートを選択するように設定します ( 外部バス
をスキャンするなど )。
-Internal: マルチプレクサーが内部ポートを選択するように設定します ( 接続され
た装置の SAS バスをスキャンするなど )。
3.16.5 マルチプレクサーのモードを取得する
表 3.66 のコマンドを使用して、コントローラー・コネクターのマルチ
プレクサーのモードを取得します。
表 3.66
アダプター・コネクターのマルチプレクサーのモードを取得する
表記規則
MegaSCU –AdpConnectorGetMode –ConnectorN|-Connector0,1..|-ConnectorAll
–aN|-a0,1..|-aAll
説明
マルチプレクサーのモードが、外部であるか内部であるかを取得します。
診断に関連するオプション
3-33
3.17 各種オプション
このセクションのコマンドは、各種の情報を表示するために使用します。
3.17.1 MegaCLI のバージョンを表示する
表 3.67 のコマンドを使用して、MegaCLI ユーティリティーのバージョ
ン番号を表示します。
表 3.67
MegaCLI のバージョンを表示する
表記規則
megacli –v
説明
MegaCLI ユーティリティーのバージョン番号を表示します。
3.17.2 MegaCLI のヘルプを表示する
表 3.68 のコマンドを使用して、MegaCLI ユーティリティーのヘルプ情
報を表示します。
表 3.68
MegaCLI のヘルプを表示する
表記規則
megacli –h|–Help|?
説明
MegaCLI ユーティリティーのヘルプを表示します。
3-34
MegaRAID コマンド・ツール
4章
MegaRAID ストレージ・マネー
ジャーの概要およびインストール
この章では、MegaRAID ストレージ・マネージャー (MSM) ソフトウェ
アの概要を簡単に紹介し、サポートされるオペレーティング・システム
にインストールする方法について説明します。この章には、以下のセク
ションがあります。
•
•
•
4.1
セクション 4.1, “ 概要 ”
セクション 4.2, “ ハードウェア要件およびソフトウェア要件 ”
セクション 4.3, “ インストール ”
概要
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアを使用すると、
ServeRAID-MR SAS/SATA コントローラーのストレージ構成を構成した
り、モニターしたり保守することができます。MegaRAID ストレージ・
マネージャーのグラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) を使
用すると、ストレージ構成の作成および管理を容易に行えます。
4.1.1
注:
UDP ポート 5571 上の 229.111.112.12 は、あらゆるアプ
リケーションでマルチキャストに使用できる、マルチキャ
ストのインターネット・プロトコル (IP)アドレスです。
MSM ではマルチキャストにこのアドレスを使用すること
で、ネットワーク内で使用可能なすべてのサーバーが相互
に存在を検出できるようにしています。
注:
MSM では、クライアント / サーバー間の通信に、UDP を
介した専用プロトコル用のポート 3071 を使用します。
ストレージ構成の作成
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアを使用すると、ご
使用のワークステーションまたはサーバーでコントローラー、ディス
ク、および仮想ディスクの構成を容易に行うことができます。構成ウィ
ザードによって、アレイと仮想ディスクの作成プロセスが大幅に単純化
されます。
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
4-1
構成ウィザードの「自動構成」モードを使用すると、使用可能なハード
ウェアを利用して可能な最適構成を自動的に作成できます。「ガイドに
よる構成」モードも使用できます。この場合は、構成に関する簡単な質
問がいくつか尋ねられた後、構成が作成されます。または、「手動構成」
モードも使用可能です。この場合は、ストレージ構成のあらゆる局面を
ユーザーが完全に制御することができます。
再構成ウィザードでは、仮想ディスクのサイズを増減したり、アレイの
RAID レベルを変更することができます。
4.1.2
ストレージ・デバイスのモニター
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアには、モニター対
象のワークステーションまたはサーバー上のコントローラー、仮想ディ
スク、および物理ディスクの状況が表示されます。システム・エラーお
よびシステム・イベントはイベント・ログ・ファイルに記録され、画面
に表示されます。即時の対応が求められるディスク障害やその他のイベ
ントが発生した場合は、それを通知する特殊な装置アイコンが画面に表
示されます。
4.1.3
ストレージ構成の保守
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアを使用して、さま
ざまなシステム保守作業 ( 巡回読み取り操作の実行、ファームウェアの
更新、冗長性をサポートするアレイでの整合性検査の実行など ) を行う
ことができます。
4.2
ハードウェア要件およびソフトウェア要件
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアのハードウェア要
件は、以下のとおりです。
•
IA-32 (32 ビット ) インテル・アーキテクチャー・プロセッサーまた
は EM64T (64 ビット ) プロセッサー、および 128 M バイト以上の
システム・メモリー ( 推奨は 256 M バイト ) を備えた PC 互換コン
ピューター
•
50 M バイト以上の利用可能な空き領域を含むディスク・ドライブ
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェア用にサポートされ
るオペレーティング・システムは、以下のとおりです。
4-2
MegaRAID ストレージ・マネージャーの概要およびインストール
•
Microsoft® Windows® 2000、Microsoft Windows Server 2003、
Microsoft Windows XP および Microsoft Windows Vista
•
•
Red Hat® Linux™ 3.0、4.0 または 5.0
SUSE® SLES 9 および 10 ( 最新の更新およびサービス・パックを適
用していること )
ハードウェアおよびオペレーティング・システムの要件について詳しく
は、ご使用のサーバーの資料またはオペレーティング・システムの資料
をご覧ください。
4.3
インストール
このセクションでは、ご使用のワークステーションまたはサーバーにお
いて、サポートされる各オペレーティング・システム (Microsoft
Windows、Red Hat Linux、および SUSE Linux) に MegaRAID ストレー
ジ・マネージャー ソフトウェアをインストール ( または再インストール )
する方法について説明します。
4.3.1
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアの Microsoft
Windows へのインストール
Microsoft Windows 2000、Microsoft Windows Server 2003、Microsoft
Windows XP または Microsoft Windows Vista が稼働するシステムに
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアをインストールす
る必要がある場合は、以下の手順を実行してください。
1. MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアのインストール
CD を CD-ROM ドライブに挿入します。
必要な場合は、setup.exe ファイルを見つけてダブルクリックし、
インストール・プログラムを開始します。
2. 「Welcome」画面が表示されたら、「Next」をクリックします。
そのシステムに MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェ
アが既にインストールされている場合は、「プログラム保守」画面が
表示されます。画面のテキストを読み、「Modify」
、「Repair」、また
は「Remove」を選択します。
3. 次の画面が表示されたら、ユーザー・ライセンスの内容を読んで同
意し、「Next」をクリックします。
「Customer Information」画面が表示されます ( 図 4.1)。
インストール
4-3
図 4.1
「Customer Information」画面
4. ユーザー名と組織名を入力します。画面下部でインストール・オプ
ションを選択します。
– 「All users」を選択した場合、管理特権をもつすべてのユーザー
がこのバージョンの MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフ
トウェアを使用して、ストレージ構成を表示または変更するこ
とができます。
– 「Only for current user」を選択すると、そのユーザー名のユー
ザーのみが MegaRAID ストレージ・マネージャーのショート
カットおよび関連アイコンを使用できます。
5. 「Next」をクリックして続行します。
6. 次の画面で、デフォルトの宛先フォルダーを受け入れるか、
「Change」をクリックして別の宛先フォルダーを選択します。
「Next」をクリックして続行します。
「Setup Type」画面が表示されます ( 図 4.2)。
4-4
MegaRAID ストレージ・マネージャーの概要およびインストール
図 4.2
「Setup Type」画面
7. いずれかのセットアップ・オプションを選択します。各オプション
については、画面のテキストで詳しく説明されています。
–
通常、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアをサー
バーにインストールする場合は「Complete」を選択します。
–
プログラム・コンポーネントを個別に選択する場合は「Custom
Installation」を選択します。
8. 「Next」をクリックして続行します。
セットアップ・オプションに「Custom Installation」を選択してい
ると、2 番目の「Setup Type」画面が表示されます ( 図 4.3)。
セットアップ・オプションに「Complete」を選択していると、イン
ストール・ウィザードは MSM をインストールできる状態になりま
す。インストールを開始するには、次に表示された画面で「Install」
をクリックします。
インストール
4-5
図 4.3
「Setup Type」画面
9. いずれかのカスタム・セットアップ・オプションを選択します。各
オプションについては、画面のテキストで詳しく説明されています。
–
ネットワークを介してサーバーを表示および構成するために使
用される PC に MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフト
ウェアをインストールする場合は、「Client」を選択します。イ
ンストールを開始するには、次に表示された画面で「Install」
をクリックします。
–
リモート・サーバー管理に必要なコンポーネントのみをインス
トールする場合は「Server」を選択します。インストールを開始
するには、次に表示された画面で「Install」をクリックします。
–
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアを使用して
スタンドアロン・ワークステーションでストレージ構成を作成
および管理する場合は、「StandAlone」を選択します。インス
トールを開始するには、次に表示された画面で「Install」をク
リックします。
–
インストールするプログラム機能を個別に指定する場合は、
「Custom」を選択します。
「Custom」を選択すると、インストールする機能がリストされ
ているウィンドウが表示されます ( 図 4.4)。この画面から、必要
な機能を選択します。
4-6
MegaRAID ストレージ・マネージャーの概要およびインストール
図 4.4
「Custom Setup」画面
10.「Next」をクリックして先に進みます。
11.「Install」をクリックして、このプログラムをインストールします。
12. 最後の「Configuration Wizard」画面が表示されたら、「Finish」を
クリックします。
サーバーをモニターするために使用する PC で「Client」インストールを
選択し、ローカル・サブネット上に登録済みフレームワークを持つ使用可
能サーバー ( すなわち、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフト
ウェアを完全インストールしたサーバー ) がない場合、図 4.5 に示すサー
バー画面が表示されます。サーバー画面にリストされるサーバーはありま
せん。この画面を使用すると、リモートでシステムを管理できます。
インストール
4-7
図 4.5
4.3.2
「Server」画面
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアの Linux へのイ
ンストール
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアを Red Hat Linux ま
たは SUSE Linux が稼働するシステムにインストールする必要がある場
合は、以下の手順を実行してください。
1. MSM_linux_installer...tar.gz ファイルを一時フォルダーに
コピーします。
2. 次のコマンドを使用して、MSM_linux_installer...tar.gz
ファイルを untar します。
tar -zxvf MSM_linux_installer...tar.gz
新規の disk ディレクトリーが作成されます。
3. 新規の disk ディレクトリーに移動します。
4. disk ディレクトリーの中で、readme.txt ファイルを見つけて、
内容を読みます。
5. インストールを開始するには、次のコマンドを入力します。
csh install.sh -a
サーバーをモニターするために使用する PC で「Client」インストールを
選択し、ローカル・サブネット上に登録済みフレームワークを持つ使用可
4-8
MegaRAID ストレージ・マネージャーの概要およびインストール
能サーバー ( すなわち、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェ
アを完全インストールしたサーバー ) がない場合は、サーバー画面が表示
されます。サーバー画面にリストされるサーバーはありません。この画面
を使用すると、リモートでシステムを管理できます。
4.3.3
Linux エラー・メッセージ
Linux システムに MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアを
インストールしている間に、以下のようなメッセージが表示される場合
があります。
•
More than one copy of MegaRAID Storage Manager software has
been installed.
•
このメッセージは、ユーザーが複数の MegaRAID ストレージ・マ
ネージャー ソフトウェアのコピーをインストールしたことを示しま
す ( このような状態は、install.sh ファイルを使用するのではな
く、rpm-force コマンドを使用して rpm ファイルを直接インストー
ル ( 推奨されていません ) した場合に起こります )。この場合、ユー
ザーは手動ですべての rpm ファイルをアンインストールしてから、
前にリストした手順に従って MegaRAID ストレージ・マネージャー
ソフトウェアをインストールする必要があります。
The version is already installed.
•
このメッセージは、インストールしようとしている MegaRAID スト
レージ・マネージャー ソフトウェアのバージョンが、システムに既
にインストール済みであることを示します。
The installed version is newer.
•
このメッセージは、システムに既に MegaRAID ストレージ・マネー
ジャー ソフトウェアがインストールされており、そのバージョン
が、インストールしようとしているバージョンより新しいことを示
します。
Exiting installation.
•
このメッセージは、インストールが完了するときに表示されます。
RPM installation failed.
このメッセージは、何らかの理由でインストールが失敗したことを示
します。追加のメッセージ・テキストで失敗の原因が説明されます。
インストール
4-9
4-10
MegaRAID ストレージ・マネージャーの概要およびインストール
5章
MegaRAID ストレージ・マネー
ジャーのウィンドウおよびメニュー
この章では、MegaRAID® ストレージ・マネージャー ソフトウェアを開
始する方法について説明し、MegaRAID ストレージ・マネージャーの
ウィンドウとメニューを紹介します。この章には、以下のセクションが
あります。
•
•
5.1
セクション 5.1, “MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェ
アの開始 ”
セクション 5.2, “MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウ ”
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアの開始
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアを開始し、メイン
ウィンドウを表示するには、以下の手順を実行してください。
1. ご使用のオペレーティング・システム環境に必要な方法を使用して、
このプログラムを開始します。
– Microsoft Windows システムで MegaRAID ストレージ・マネー
ジャー ソフトウェアを開始するには、
「スタート」->「プログラ
ム」->「MegaRAID ストレージ・マネージャー」->「StartupUI」
の順に選択するか、デスクトップで MegaRAID ストレージ・マ
ネージャー のショートカットをダブルクリックします。
注:
Windows のファイアウォールによってプログラムの一部の
機能がブロックされたことを示す警告が表示された場合
は、
「非ブロック」をクリックして、MegaRAID ストレー
ジ・マネージャー ソフトウェアが開始できるようにしてく
ださい (Windows のファイアウォールは Java を使用する
プログラム操作をブロックする場合があります )。
– Red Hat Linux システムで MegaRAID ストレージ・マネー
ジャー ソフトウェアを開始するには、「アプリケーション」->
「システムツール」->「MegaRAID ストレージ・マネージャー
StartupUI」の順に選択します。
– SUSE SLES 9 システムで MegaRAID ストレージ・マネー
ジャー ソフトウェアを開始するには、「スタート」->「システ
ム」->「他のプログラム」- >「MegaRAID ストレージ・マネー
ジャー」の順に選択します。
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
5-1
2. プログラムが開始すると、「サーバーの選択」ウィンドウが表示され
ます ( 図 5.1)。
図 5.1
「サーバーの選択」ウィンドウ
サーバー・アイコンの円が緑ではなく黄色の場合、サーバーが機能
低下状態 ( 例えば、仮想ディスクで使用されているディスクに障害
が起こった、など ) で稼働していることを意味します。この円が赤
の場合、サーバーのストレージ構成に障害が起こっています。
注:
別のサブネット上のサーバーにアクセスするには、目的の
サブネット内にある、MegaRAID ストレージ・マネー
ジャー ソフトウェアが実行されているサーバーの IP アド
レスを画面下部のボックスに入力し、「更新」をクリック
します。「接続先リモート・サーバーの IP アドレス」ボッ
クスにチェック・マークを付けると、スタンドアロンでイ
ンストールされた ( リモートの ) MegaRAID ストレージ・
マネージャー ソフトウェアにもアクセスできます ( ネット
ワーク接続がある場合 )。
3. アクセスするサーバーのアイコンをダブルクリックします。サー
バーのログイン・ウィンドウが表示されます ( 図 5.2)。
5-2
MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウおよびメニュー
図 5.2
サーバーのログイン・ウィンドウ
4. ドロップダウン・メニューからアクセス・モードを選択します。
–
現行構成の表示および構成の変更の両方を行う必要がある場合
は、「フル・アクセス」を選択します。
–
構成の表示およびモニターのみを行う必要がある場合は、「表示
のみ」を選択します。
5. ユーザー名とパスワードを入力し、「ログイン」をクリックします。
注:
コンピューターがネットワーク接続されている場合、これ
はコンピューター自体へのログインであり、ネットワーク
へのログインではありません。
「フル・アクセス」モードを使用するには、root/ 管理者のユーザー
名とパスワードを入力する必要があります。入力したユーザー名と
パスワードが、選択したログイン・モードで正しい場合、
MegaRAID ストレージ・マネージャーのメインウィンドウが表示さ
れます。
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアの開始
5-3
5.2
MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウ
このセクションでは、「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィン
ドウ ( 図 5.3) について説明します。
図 5.3
MegaRAID ストレージ・マネージャーのメインウィンドウ
以下のトピックでは、このウィンドウに表示されるパネルとメニュー・
オプションについて説明します。
5-4
MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウおよびメニュー
5.2.1 「物理」/「論理」ビューのパネル
「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネルには、
システムの「物理」ビューまたは「論理」ビューと、そのビューに含ま
れる装置が選択したタブに応じて表示されます。
• 「物理」ビューは、システム内の物理装置の階層を示します。階層の
最上部にあるのが、システムそのものです。システム内には 1 つ以
上のコントローラーが取り付けられています。コントローラーのラ
ベルによって MegaRAID コントローラーが識別されるので、複数の
コントローラーを簡単に区別できます。各コントローラーには 1 つ
以上のポートがあります。ディスクやその他の装置はこのポートに
接続されます。
• 「論理」ビューは、このシステムで定義されているコントローラー、
仮想ディスク、およびディスク・グループの階層を示します ( 物理
ドライブも「論理」ビューに表示されるため、各仮想ディスクでど
の物理ドライブが使用されているかを確認することができます )。
左のパネルにある以下のアイコンは、コントローラー、ディスク、およ
びその他の装置を表します。
•
システム
•
コントローラー
•
ポート
•
アレイ
•
仮想ディスク
•
物理ドライブ
•
格納装置
•
バッテリー・バックアップ・ユニット (BBU)
アイコンの右の円が赤い場合は、その装置に障害が起こったことを示し
ます。例えば、このアイコンは物理ドライブに障害が起こったことを示
します。
.
MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウ
5-5
アイコンの右の円が黄色い場合は、その装置が機能低下状態で稼働して
いることを示します。例えばこのアイコンは、ディスクに障害が起こっ
たため、仮想ディスクが機能低下状態で稼働していることを示します。
.
5.2.2 「プロパティー」/「操作」/「グラフィカル・ビュー」パネル
「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの右のパネルには、
左のパネルで選択した装置の種類に応じて、2 つまたは 3 つのタブが表
示されます。
• 「プロパティー」タブには、選択した装置に関する情報が表示されま
す。例えば、左のパネルでコントローラーのアイコンを選択した場
合、
「プロパティー」タブにはコントローラー名、NVRAM サイズ、
装置のポート数などの情報がリストされます。詳しくは、セクショ
ン 7.3, “ コントローラーのモニター,”、セクション 7.6, “ 仮想ディス
クのモニター ,”、およびセクション 7.6, “ 仮想ディスクのモニター .”
を参照してください。
• 「操作」タブには、左のパネルで選択した装置で実行できる操作がリス
トされます。例えば、図 5.4 にはコントローラーを選択した場合に使
用可能なオプションが示されています。表示されるオプションには、
アラームを使用可能または無音にするオプションや巡回読み取りを実
行するオプションなどが含まれます。アレイやポートなどのように、
操作が関連付けられていない装置タイプもあります。詳しくは、8 章 ,
“ ストレージ構成の保守および管理.” を参照してください。
5-6
MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウおよびメニュー
図 5.4
「操作」タブ
• 「グラフィカル・ビュー」タブは、左のパネルで物理ドライブ、仮想
ディスク、またはディスク格納装置を選択した場合に右のパネルで
選択できるようになります。「グラフィカル・ビュー」では、装置の
ストレージ容量が画面の凡例に応じて色分けされます。例えば、
図 5.5 に示すように、物理ドライブでは構成済みスペースは青、使
用可能スペースは白、予約済みスペースは赤です。詳しくは、セク
ション 7.4, “ ディスク・ドライブのモニター ,” およびセクション
7.6, “ 仮想ディスクのモニター .” を参照してください。
MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウ
5-7
図 5.5
5.2.3
「グラフィカル・ビュー」タブ
イベント・ログ・パネル
「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの下部には、図 5.3
に示すようにシステム・イベント・ログ項目が表示されます。セッショ
ン中の新しいイベント・ログ項目が表示されます。各項目には、ID、タ
イム・スタンプと日付、イベントの重大度を示すエラー・レベル、そし
てそのイベントの簡単な説明が記載されます。
イベント・ログについて詳しくは、セクション 7.1, “ システム・イベン
トのモニター .” を参照してください。イベント・ログ項目については、
付録 A, “ イベントおよびメッセージ .” を参照してください。
5-8
MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウおよびメニュー
5.2.4
メニュー・バー
ここでは、MegaRAID ストレージ・マネージャーのメニュー・バーにあ
る主な選択項目について説明します。それぞれのメニュー・オプション
についての詳しい説明は、本書の第 6 章、第 7 章、および第 8 章にあり
ます。
5.2.4.1
ファイル・メニュー
「ファイル」メニューには、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフ
トウェアを終了するための「終了」オプションがあります また、
「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの表示内容を更新
するための「再スキャン」オプションもあります ( 通常、表示内容は自
動的に更新されるため、「再スキャン」が必要になることはほとんどあ
りません )。
5.2.4.2
「操作」メニュー
「操作」メニューは、「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンド
ウでコントローラー、物理ドライブ、または仮想ディスクを選択した場
合に使用できるようになります。「操作」メニューのオプションは、
「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネルで選
択した装置タイプによって変わります。例えば、「外部構成のスキャン」
オプションはコントローラーを選択した場合にしか使用できません。オ
プションは選択した装置の現在の状態によっても変わります。例えば、
オフラインの物理ドライブを選択すると、「操作」メニューに「ドライ
ブをオンラインに切り替え」オプションが表示されます。
右のパネルの「操作」タブのメインウィンドウに「操作」選択項目を表
示することもできます。実行するためにユーザーの入力が必要な操作
は、「操作」タブには表示されますが、「操作」メニューには表示されま
せん。左のパネルで装置のアイコンを右クリックすると、装置固有の
「操作」メニューがポップアップします。
また、「構成」オプションも使用できます。このサブメニューから、構
成ウィザードやその他の構成関連のコマンドにアクセスすることができ
ます。その他の構成コマンドにアクセスするには、「操作」->「構成」の
順に選択します。
5.2.4.3
「グループ操作」メニュー
「グループ操作」メニューのオプションには、「整合性の検査」、「初期
化」、および「進行状況の表示」が含まれます。
MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウ
5-9
5.2.4.4
「ツール」メニュー
「ツール」メニューで「構成」->「Monitor Configurator」の順に選択
すると、「イベント通知の構成」画面にアクセスできます。この画面で
は、アラート配信のルール、イベントの重大度レベル、例外、および電
子メール設定を設定できます。詳しくは、セクション 7.2, “ イベント通
知の構成 .” を参照してください。
5.2.4.5
「ログ」メニュー
「ログ」メニューには、メッセージ・ログを保管および消去するための
オプションが含まれます。詳しくは、付録 A, “ イベントおよびメッセー
ジ .” を参照してください。
5.2.4.6
「ヘルプ」メニュー
「ヘルプ」メニューでは、「ヘルプ」->「ヘルプ」を選択して、
MegaRAID ストレージ・マネージャーのオンライン・ヘルプ・ファイル
を表示することができます。「ヘルプ」->「バージョン情報」を選択す
ると、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアのバージョ
ン情報が表示されます。
5-10
注:
MegaRAID ストレージ・マネージャーのオンライン・ヘル
プを使用すると、Internet Explorer がそのファイルのアク
ティブ・コンテンツの表示を制限しているという警告メッ
セージが表示される場合があります。この警告が表示され
たら、アクティブ・コンテンツの警告バーをクリックし
て、アクティブ・コンテンツを有効にしてください。
注:
Linux オペレーティング・システムを使用している場合に
MegaRAID ストレージ・マネージャーのオンライン・ヘル
プを表示するには、Firefox® または Mozilla® をインストー
ルする必要があります。
MegaRAID ストレージ・マネージャーのウィンドウおよびメニュー
6章
構成
MegaRAID® ストレージ・マネージャー ソフトウェアを使用して、
ServeRAID-MR SAS/SATA コントローラー上でストレージ構成を作成お
よび変更することができます。このコントローラーは、RAID 0、
RAID 1、RAID 5、RAID 6、RAID 10、RAID 50、および RAID 60 スト
レージ構成をサポートします。RAID および RAID レベルについては、1
章 , “RAID について .” を参照してください。
再構成ウィザードを使用すると、RAID レベルの変更や既存仮想ディス
クの容量の拡大、縮小を簡単に行うことができます。
注:
管理者特権でサーバーにログオンしないと、ストレージ構
成を作成または変更できません。
この章では、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアを使
用して以下の構成タスクを実行する方法について説明します。
•
•
•
•
•
•
•
•
•
セクション 6.1, “ 新規ストレージ構成の作成 ”
セクション 6.2, “ ホットスペア・ディスクの追加 ”
セクション 6.3, “ 調整可能タスク割合の変更 ”
セクション 6.4, “ 仮想ディスク・プロパティーの変更 ”
セクション 6.5, “ 仮想ディスク構成の変更 ”
セクション 6.6, “ 仮想ディスクの削除 ”
セクション 6.7, “ ディスクへのストレージ構成の保管 ”
セクション 6.8, “ コントローラーからのストレージ構成のクリア ”
セクション 6.9, “ 保管したストレージ構成の追加 ”
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
6-1
6.1
新規ストレージ構成の作成
MegaRAID ストレージ・マネージャーの構成ウィザードを使用して、
ServeRAID-MR コントローラーを備えたシステム上で新規ストレージ構
成を作成することができます。
MegaRAID ストレージ・マネージャー の構成ウィザードを開くには、
「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左パネルでコン
トローラーを選択し、
「操作」->「構成」- >「構成ウィザード」の順に選択
します。
図 6.1 は、最初の「構成ウィザード」画面を示しています。
図 6.1
最初の「構成ウィザード」画面
メニューには以下の 3 つの構成モードがリストされています。
• 「自動構成」では、使用可能なディスクから自動的に最適構成が作成
されます。
• 「手動構成」では、新規仮想ディスクの作成の際にユーザーが最大レ
ベルの制御を行使できます。
6-2
構成
• 「ガイドによる構成」では、作成したい構成の種類についていくつか
簡単な質問が尋ねられた後、使用可能なディスクからその構成が自
動的に作成されます。
注:
「自動構成」、「ガイドによる構成」、または「手動構成」の
どのモードでも、RAID 0、RAID 1、RAID 5 または
RAID 6 構成を作成できます。RAID 10、RAID 50 または
RAID 60 構成を作成するには、「手動構成」モードを使用
する必要があります。
以下のサブセクションでは、構成ウィザードを使用して、ストレージ構
成を作成する方法について説明します。
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
6.1.1
セクション 6.1.1, “ 仮想ディスク・パラメーターについて ”
セクション 6.1.2, “「自動構成」の使用 ”
セクション 6.1.3, “「ガイドによる構成」の使用 ”
セクション 6.1.4, “「手動構成」の使用 RAID 0”
セクション 6.1.5, “「手動構成」の使用 :RAID 1”
セクション 6.1.6, “「手動構成」の使用 :RAID 5”
セクション 6.1.7, “「手動構成」の使用 :RAID 6”
セクション 6.1.8, “「手動構成」の使用 :RAID 10”
セクション 6.1.9, “「手動構成」の使用 :RAID 50”
セクション 6.1.10, “「手動構成」の使用 :RAID 60”
仮想ディスク・パラメーターについて
このセクションでは、構成ウィザードの「ガイドによる構成」モードま
たは「手動構成」モードを使用する場合に設定できる仮想ディスク・パ
ラメーターについて説明します。これらのパラメーターは、特別な理由
がない限り変更しないようにしてください。通常は、デフォルト設定の
ままの状態が最適です。
•
ストライプ・サイズ : サポートされるストライプ・サイズは 8、16、
32、64、128、256、512 K バイトおよび 1 M バイトです。詳しく
は、用語集の項目「ストライピング (striping)」を参照してくださ
い。デフォルトは 128 K バイトです。
•
読み取りポリシー : この仮想ドライブの読み取りポリシーを指定し
ます。
◊
常に先読み : 先読み機能によって、コントローラーは要求さ
れたデータを順次に先読みし、そのデータがまもなく必要と
されることを予想してキャッシュ・メモリーにその追加デー
タを保管しておくことができます。これによって順次データ
新規ストレージ構成の作成
6-3
•
の読み取りが高速化されるが、ランダム・データへのアクセ
ス時には効果はほとんどない。
◊
先読みなし : 先読み機能を使用不可にします。これはデフォ
ルトです。
◊
適応先読み : これを選択すると、順次セクターで新たなディ
スク・アクセスが 2 回行われると、コントローラーが先読
みの使用を開始します。読み取り要求がランダムの場合、コ
ントローラーは「先読みなし」に戻ります。
書き込みポリシー : この仮想ドライブの書き込みポリシーを指定し
ます。
◊
ライトバック : このモードでは、コントローラーのキャッ
シュがトランザクションのすべてのデータを受信した時点
で、コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送信し
ます。これはデフォルトです。
◊
ライトスルー : このモードでは、ディスク・サブシステムが
トランザクションのすべてのデータを受信した時点で、コン
トローラーはデータ転送完了信号をホストに送信します。
注:
•
•
•
6-4
構成
書き込みポリシーは バッテリー・バックアップ・ユニット
(BBU) の状況に応じて変化します。BBU がない場合や
BBU が不良の場合は、書き込みポリシーがライトスルーに
なります。
入出力ポリシー : 入出力ポリシーは、特定の仮想ディスク上の読み
取りに適用されます。先読みキャッシュは対象となりません。
◊
キャッシュ入出力 : このモードでは、すべての読み取りが
キャッシュ・メモリーのバッファーに入れられます。これは
デフォルトです。
◊
直接入出力 : このモードでは、読み取りがキャッシュ・メモ
リーのバッファーに入れられません。データはキャッシュと
ホストに同時に転送されます。同じデータ・ブロックが再度
読み取られる場合、キャッシュ・メモリーから取り出される。
キャッシュ入出力では、より高速な処理が提供されます。ま
た、直接入出力ではキャッシュとホストが同一のデータを格
納していることを保証します。
アクセス・ポリシー : この仮想ディスクに許可されるデータ・アク
セスのタイプを選択します。
◊
読み取り / 書き込み : 読み取り / 書き込みアクセスを許可しま
す。これはデフォルトです。
◊
読み取り専用 : 読み取り専用アクセスを許可します。
◊
ブロック : アクセスを許可しません。
ディスク・キャッシュ・ポリシー : このディスクのキャッシュ設定
を選択します。
◊
使用可能 : ディスクのキャッシュを使用可能にします。これ
はデフォルトです。
◊
使用不可 : ディスクのキャッシュを使用不可にします。
変更しない : 現在のディスク・キャッシュ・ポリシーが維持
◊
され変更されません。
•
初期化状態 : バックグラウンド初期化状況を指定します。
◊
初期化しない : 新規構成は初期化されず、ディスク上の既存
データは上書きされません。これはデフォルトです。
◊
高速初期化 : MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフト
ウェアは、新規仮想ディスクの最初と最後の 10 M バイト領
域に高速でゼロを書き込んだ後、バックグラウンドで初期化
を完了します。これによって、仮想ディスクへのデータの書
き込みを即時に開始することができます。
◊
完全初期化 : 新規構成で完全な初期化を行います。初期化が
完了するまで、新しい仮想ディスクにデータを書き込むこと
はできません。ディスクが大きい場合、初期化に長時間かか
る場合があります。
6.1.2 「自動構成」の使用
「自動構成」は、新規のストレージ構成を作成する場合の最も迅速かつ
簡単な方法です。最初の「構成ウィザード」画面で「自動構成」モード
を選択すると、構成ウィザードによって、使用可能な物理ディスクを利
用して可能な最適構成が自動的に作成されます。
図 6.2 は、「自動構成」画面を示しています。
新規ストレージ構成の作成
6-5
図 6.2
「自動構成」画面
「自動構成」モードで新規のストレージ構成を作成するには、以下の手
順を実行してください。
1. 「自動構成」ウィンドウ下部のドロップダウン・メニューから、冗長
性のオプションを選択します。
–
–
冗長性なし : 新規構成にはデータの冗長性がありません
(RAID 0)。構成内の物理ディスクに障害が起こると、すべての
データが失われます。
冗長性あり : 新規構成には、パリティー・データ (RAID 5 およ
び RAID 6) またはミラー・データ (RAID 1) によるデータの冗長
性があります。物理ディスクに障害が起こっても、データは保
護されます。
2. ウィンドウ下部のドロップダウン・メニューから初期化のオプショ
ンを選択します。
6-6
構成
–
初期化しない : 新しい構成は初期化されず、ディスク上の既存
データは上書きされません。
–
高速初期化 : MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェ
アは、新規仮想ディスクの最初と最後の 10 M バイト領域に高速
でゼロを書き込んだ後、バックグラウンドで初期化を完了しま
す。これによって、仮想ディスクへのデータの書き込みを即時
に開始することができます。
–
完全初期化 : 新規構成で完全な初期化を行います。初期化が完了
するまで、新しい仮想ディスクにデータを書き込むことはでき
ません。ディスクが大きい場合、初期化に長時間かかる場合が
あります。
3. ( オプション ) 推奨された自動構成を変更できるように「手動構成」
モードに切り替える場合は、「変更」をクリックします。
「変更」をクリックすると、
「仮想ディスクの作成」画面が表示されま
す。新規の仮想ディスクを選択し、
「元に戻す」をクリックします。こ
の後、
「フリー・スペースのあるアレイ」リストから新規アレイを選択
し、必要に応じて仮想ディスク・パラメーターを変更します。
4. 「完了」をクリックします。新規のストレージ構成が作成され、初期
化されます (「初期化しない」を選択していない場合 )。
6.1.3 「ガイドによる構成」の使用
「ガイドによる構成」では、新規のストレージ構成を簡単に作成できま
す。構成ウィザードは、ユーザーが入力した情報を基に、使用可能な
ディスクを使用して最適なストレージ構成を作成します。
図 6.3 は、「ガイドによる構成」を選択したときに表示される最初の画
面を示しています。
新規ストレージ構成の作成
6-7
図 6.3
最初の「ガイドによる構成」画面
「ガイドによる構成」モードで新規のストレージ構成を作成するには、
以下の手順を実行してください。
1. 「ガイドによる構成」ウィンドウの上部で、冗長性のオプションを選
択します。
–
冗長性のみ : 冗長性 (RAID 1、RAID 5 または RAID 6) が可能な
場合に限り、構成を作成します。
–
可能な場合は冗長性 : リダンダント構成が可能な場合にそれを作
成します。そうでない場合は、非リダンダント構成を作成します。
–
冗長性なし : 非リダンダント構成を作成します。
2. 新規の仮想ディスクで既存のアレイを使用するかどうかを選択しま
す。オプションは以下のとおりです。
–
既存のアレイのみを使用
–
既存のアレイを使用しない
–
既存と新規のアレイを使用する
使用可能な既存アレイがない場合は、最初と 3 番目のオプションは
使用できません。
6-8
構成
3. 作成する仮想ディスクの最大数を選択します。現行構成および既に
作成されている仮想ディスクの数によっては、構成ウィザードで希
望する数の仮想ディスクを作成できない場合があります。
4. 「次へ」をクリックして次のウィンドウ ( 図 6.4) に進み、続行します。
図 6.4
2 番目の「ガイドによる構成」画面
5. このウィンドウでは、必要に応じてデフォルトのボリューム・パラ
メーターを変更します。
このウィンドウの上部セクションで、作成する仮想ディスクの数を
指定することができます。また、仮想ディスク用にこのアレイの全
容量より少ない容量を使用することもできます。( 後で作成する他の
仮想ディスクに使用するための容量を残しておくときに、この方法
を選択をします。) ストライプ・サイズおよび他の仮想ディスク・パ
ラメーターについては、セクション 6.1.1, “ 仮想ディスク・パラメー
ターについて ,” ページ 6-3 を参照してください。
6. 「次へ」をクリックして次のウィンドウに進み、続行します。
「VD Summary」画面が表示されます。
7. 定義した構成を確認します。問題がない場合は、「完了」をクリック
します。何か変更を加える場合は、「戻る」をクリックして前のウィ
ンドウに戻ります。
新規ストレージ構成の作成
6-9
6.1.4 「手動構成」の使用 RAID 0
構成ウィザードの「手動構成」モードを使用して RAID 0 ストレージ構
成を作成するには、以下の手順を実行してください。
図 6.5 は、「手動構成」を選択したときに表示される最初の画面を示し
ています。
図 6.5
最初の「手動構成」画面
1. 最初の「手動構成」ウィンドウの左のパネルで、使用可能ドライブ
を 2 つ以上選択します。右矢印ボタンをクリックして、選択したド
ライブを右のパネルに移動します。
注:
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアでは、
オペレーティング・システムがインストールされている
ディスク、またはそれ以外でも既に構成に含まれているド
ライブは選択できません。
2. 新規の RAID 0 アレイ用にこれらのドライブを受け入れる場合は、
「受け入れる」をクリックします。
6-10
構成
注:
提示された新規アレイからドライブを 1 つ除去する場合
は、右のパネルでドライブのアイコンを選択し、「左矢印」
ボタンをクリックします。
3. 「次へ」をクリックします。
次の「構成ウィザード」ウィンドウが表示されます ( 図 6.6)。
図 6.6
「手動構成」- 仮想ディスクの定義
「空き領域のあるアレイ」メニューには、定義した新規アレイ、およ
び新規構成用に使用できる穴 ( 空き領域 ) を含む既存のアレイがリ
ストされます。
4. 「空き領域のあるアレイ」メニューから、新規仮想ディスク用に使用
するアレイを選択します。
5. 右のパネルで、RAID レベルとして「RAID 0」を選択します。
6. ( オプション ) 使用可能な全容量を新規仮想ディスク用に使用しない
場合は、「サイズ (MB)」を小さい数に設定してください。
7. ( オプション ) 必要に応じてその他の仮想ディスク・プロパティーを
変更します。詳しくは、セクション 6.1.1, “ 仮想ディスク・パラ
メーターについて .” を参照してください。
新規ストレージ構成の作成
6-11
8. 新規仮想ディスクの構成を受け入れる場合は、「受け入れる」をク
リックします。
注:
定義した仮想ディスクを取り消す場合は、「元に戻す」ボ
タンをクリックします ( 詳しくは、用語集の項目「仮想
ディスクを元に戻す (reclaim virtual disk)」を参照してくだ
さい )。
9. 「次へ」をクリックして、次の構成ステップから続行します。
「仮想ディスクの要約」ウィンドウが表示されます。
10.「仮想ディスクの要約」ウィンドウに表示された構成を再検討しま
す。何か変更を加える場合は、「戻る」をクリックして、構成パラ
メーターを変更します。
11.「完了」をクリックして構成を受け入れ、初期化プロセスを開始しま
す ( 事前に「初期化しない」を選択していない場合 )。
6.1.5 「手動構成」の使用 :RAID 1
構成ウィザードの「手動構成」モードを使用して RAID 1 ストレージ構
成を作成するには、以下の手順を実行してください。
1. 最初の「手動構成」ウィンドウ ( 図 6.5) の左のパネルで、使用可能
ドライブを 2 つ選択します。右矢印ボタンをクリックして、選択し
たドライブを右のパネルに移動します。
注:
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアでは、
オペレーティング・システムがインストールされている
ディスク、またはそれ以外でも既に構成に含まれているド
ライブは選択できません。
2. 新規の RAID 1 アレイ用にこれらのドライブを受け入れる場合は、
「受け入れる」をクリックします。
3. 「次へ」をクリックします。
次の「構成ウィザード」ウィンドウが表示されます ( 図 6.6)。
「空き領域のあるアレイ」メニューには、定義した新規アレイ、およ
び新規構成用に使用できる穴 ( 空き領域 ) を含む既存アレイがリス
トされます。
4. 新規の仮想ディスクに使用するアレイを選択します。
5. 右のパネルで、RAID レベルとして「RAID 1」を選択します。
6. ( オプション ) 使用可能な全容量を新規仮想ディスク用に使用しない
場合は、「サイズ (MB)」を小さい数に設定してください。
6-12
構成
7. ( オプション ) 必要に応じてその他の仮想ディスク・プロパティーを
変更します。詳しくは、セクション 6.1.1, “ 仮想ディスク・パラ
メーターについて .” を参照してください。
8. 新規仮想ディスクの構成を受け入れる場合は、「受け入れる」をク
リックします。
注:
定義した仮想ディスクを取り消す場合は、「元に戻す」ボ
タンをクリックします ( 詳しくは、用語集の項目「仮想
ディスクを元に戻す (reclaim virtual disk)」を参照してくだ
さい )。
9. 「次へ」をクリックして、次の構成ステップから続行します。
「仮想ディスクの要約」ウィンドウが表示されます。
10. このウィンドウに表示された構成を再検討します。何か変更を加える
場合は、
「戻る」をクリックして、構成パラメーターを変更します。
11.「完了」をクリックして構成を受け入れ、初期化プロセスを開始しま
す ( 事前に「初期化しない」を選択していない場合 )。
6.1.6 「手動構成」の使用 :RAID 5
構成ウィザードの「手動構成」モードを使用して RAID 5 構成を作成す
るには、以下の手順を実行してください。
1. 最初の「手動構成」ウィンドウ ( 図 6.5) の左のパネルで、使用可能
ドライブを 3 つ以上選択します。右矢印ボタンをクリックして、選
択したドライブを右のパネルに移動します。
注:
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアでは、
オペレーティング・システムがインストールされている
ディスク、またはそれ以外でも既に構成に含まれているド
ライブは選択できません。
2. 新規の RAID 5 アレイ用にこれらのドライブを受け入れる場合は、
「受け入れる」をクリックします。
3. 「次へ」をクリックします。
次の「構成ウィザード」ウィンドウが表示されます ( 図 6.6)。
「空き領域のあるアレイ」メニューには、定義した新規アレイ、およ
び新規構成用に使用できる穴 ( 空き領域 ) を含む既存アレイがリス
トされます。
4. 新規の仮想ディスクに使用するアレイを選択します。
5. 右のパネルで、RAID レベルとして「RAID 5」を選択します。
新規ストレージ構成の作成
6-13
6. ( オプション ) 使用可能な全容量を新規仮想ディスク用に使用しない
場合は、「サイズ (MB)」を小さい数に設定してください。
7. ( オプション ) 必要に応じてその他の仮想ディスク・プロパティーを
変更します。詳しくは、セクション 6.1.1, “ 仮想ディスク・パラ
メーターについて .” を参照してください。
8. 新規仮想ディスクの構成を受け入れる場合は、「受け入れる」をク
リックします。
注:
定義した仮想ディスクを取り消す場合は、「元に戻す」ボ
タンをクリックします ( 詳しくは、用語集の項目「仮想
ディスクを元に戻す (reclaim virtual disk)」を参照してくだ
さい )。
9. 「次へ」をクリックして、次の構成ステップから続行します。
「仮想ディスクの要約」ウィンドウが表示されます。
10. このウィンドウに表示された構成を再検討します。何か変更を加える
場合は、
「戻る」をクリックして、構成パラメーターを変更します。
11.「完了」をクリックして構成を受け入れ、初期化プロセスを開始しま
す ( 事前に「初期化しない」を選択していない場合 )。
6.1.7 「手動構成」の使用 :RAID 6
構成ウィザードの「手動構成」モードを使用して RAID 6 構成を作成す
るには、以下の手順を実行してください。
1. 最初の「手動構成」ウィンドウ ( 図 6.5) の左のパネルで、使用可能
ドライブを 3 つ以上選択します。右矢印ボタンをクリックして、選
択したドライブを右のパネルに移動します。
注:
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアでは、
オペレーティング・システムがインストールされている
ディスク、またはそれ以外でも既に構成に含まれているド
ライブは選択できません。
2. 新規の RAID 6 アレイ用にこれらのドライブを受け入れる場合は、
「受け入れる」をクリックします。
3. 「次へ」をクリックします。
次の「構成ウィザード」ウィンドウが表示されます ( 図 6.6)。
「空き領域のあるアレイ」メニューには、定義した新規アレイ、およ
び新規構成用に使用できる穴 ( 空き領域 ) を含む既存アレイがリス
トされます。
6-14
構成
4. 新規の仮想ディスクに使用するアレイを選択します。
5. 右のパネルで、RAID レベルとして「RAID 6」を選択します。
6. ( オプション ) 使用可能な全容量を新規仮想ディスク用に使用しない
場合は、「サイズ (MB)」を小さい数に設定してください。
7. ( オプション ) 必要に応じてその他の仮想ディスク・プロパティーを
変更します。詳しくは、セクション 6.1.1, “ 仮想ディスク・パラ
メーターについて .” を参照してください。
8. 新規仮想ディスクの構成を受け入れる場合は、「受け入れる」をク
リックします。
注:
定義した仮想ディスクを取り消す場合は、「元に戻す」ボ
タンをクリックします ( 詳しくは、用語集の項目「仮想
ディスクを元に戻す (reclaim virtual disk)」を参照してくだ
さい )。
9. 「次へ」をクリックして、次の構成ステップから続行します。
「仮想ディスクの要約」ウィンドウが表示されます。
10. このウィンドウに表示された構成を再検討します。何か変更を加える
場合は、
「戻る」をクリックして、構成パラメーターを変更します。
11.「完了」をクリックして構成を受け入れ、初期化プロセスを開始しま
す ( 事前に「初期化しない」を選択していない場合 )。
6.1.8 「手動構成」の使用 :RAID 10
構成ウィザードの「手動構成」モードを使用して RAID 10 ストレージ構
成を作成するには、以下の手順を実行してください。
1. 最初の「手動構成」ウィンドウ ( 図 6.5) の左のパネルで、使用可能
ドライブを 2 つ選択します。右矢印ボタンをクリックして、選択し
たドライブを右のパネルに移動します。
2. 新規の RAID 1 アレイ用にこれらのドライブを受け入れる場合は、
「受け入れる」をクリックします。
3. 第 2 の RAID 1 アレイ用に 2 つ以上のドライブを選択し、
「受け入れ
る」をクリックします。
4. 「次へ」をクリックします。
次の「構成ウィザード」ウィンドウが表示されます ( 図 6.6)。
「空き領域のあるアレイ」メニューには、定義した新規アレイ、およ
び新規構成用に使用できる穴 ( 空き領域 ) を含む既存アレイがリス
トされます。
5. 左のパネルで、メニューから 2 つの RAID 1 アレイを選択します。
新規ストレージ構成の作成
6-15
6. 右のパネルで、RAID レベルとして「RAID 10」を選択します。
7. ( オプション ) 使用可能な全容量を新規仮想ディスク用に使用しない
場合は、「サイズ (MB)」を小さい数に設定してください。
8. ( オプション ) 必要に応じてその他の仮想ディスク・プロパティーを
変更します。詳しくは、セクション 6.1.1, “ 仮想ディスク・パラ
メーターについて .” を参照してください。
9. 新規仮想ディスクの構成を受け入れる場合は、「受け入れる」をク
リックします。
注:
定義した仮想ディスクを取り消す場合は、「元に戻す」ボ
タンをクリックします ( 詳しくは、用語集の項目「仮想
ディスクを元に戻す (reclaim virtual disk)」を参照してくだ
さい )。
10.「次へ」をクリックして、次の構成ステップから続行します。
「仮想ディスクの要約」ウィンドウが表示されます。
11. このウィンドウに表示された構成を再検討します。何か変更を加える
場合は、
「戻る」をクリックして、構成パラメーターを変更します。
12.「完了」をクリックして構成を受け入れ、初期化プロセスを開始しま
す ( 事前に「初期化しない」を選択していない場合 )。
6.1.9 「手動構成」の使用 :RAID 50
構成ウィザードの「手動構成」モードを使用して RAID 50 ストレージ構
成を作成するには、以下の手順を実行してください。
1. 最初の「手動構成」ウィンドウ ( 図 6.5) の左のパネルで、使用可能
ドライブを 3 つ以上選択します。右矢印ボタンをクリックして、選
択したドライブを右のパネルに移動します。
2. 新規の RAID 5 アレイ用にこれらのドライブを受け入れる場合は、
「受け入れる」をクリックします。
3. 第 2 の RAID 5 アレイ用にさらに別のドライブを選択し、
「受け入れ
る」をクリックします。
4. 「次へ」をクリックします。
次の「構成ウィザード」ウィンドウが表示されます ( 図 6.6)。
「空き領域のあるアレイ」メニューには、定義した新規アレイ、およ
び新規構成用に使用できる穴 ( 空き領域 ) を含む既存アレイがリス
トされます。
5. 左のパネルで、メニューから 2 つの RAID 5 アレイを選択します。
6. 右のパネルで、RAID レベルとして「RAID 50」を選択します。
6-16
構成
7. ( オプション ) 使用可能な全容量を新規仮想ディスク用に使用しない
場合は、「サイズ (MB)」を小さい数に設定してください。
8. ( オプション ) 必要に応じてその他の仮想ディスク・プロパティーを
変更します。詳しくは、セクション 6.1.1, “ 仮想ディスク・パラ
メーターについて .” を参照してください。
9. 新規仮想ディスクの構成を受け入れる場合は、「受け入れる」をク
リックします。
注:
定義した仮想ディスクを取り消す場合は、「元に戻す」ボ
タンをクリックします ( 詳しくは、用語集の項目「仮想
ディスクを元に戻す (reclaim virtual disk)」を参照してくだ
さい )。
10.「次へ」をクリックして、次の構成ステップから続行します。
「仮想ディスクの要約」ウィンドウが表示されます。
11. このウィンドウに表示された構成を再検討します。何か変更を加える
場合は、
「戻る」をクリックして、構成パラメーターを変更します。
12.「完了」をクリックして構成を受け入れ、初期化プロセスを開始しま
す ( 事前に「初期化しない」を選択していない場合 )。
6.1.10 「手動構成」の使用 :RAID 60
構成ウィザードの「手動構成」モードを使用して RAID 60 ストレージ構
成を作成するには、以下の手順を実行してください。
1. 最初の「手動構成」ウィンドウ ( 図 6.5) の左のパネルで、使用可能
ドライブを 3 つ以上選択します。右矢印ボタンをクリックして、選
択したドライブを右のパネルに移動します。
2. 新規の RAID 6 アレイ用にこれらのドライブを受け入れる場合は、
「受け入れる」をクリックします。
3. 第 2 の RAID 6 アレイ用にさらに別のドライブを選択し、
「受け入れ
る」をクリックします。
4. 「次へ」をクリックします。
次の「構成ウィザード」ウィンドウが表示されます ( 図 6.6)。
「空き領域のあるアレイ」メニューには、定義した新規アレイ、およ
び新規構成用に使用できる穴 ( 空き領域 ) を含む既存アレイがリス
トされます。
5. 左のパネルで、メニューから 2 つの RAID 6 アレイを選択します。
6. 右のパネルで、RAID レベルとして「RAID 60」を選択します。
新規ストレージ構成の作成
6-17
7. ( オプション ) 使用可能な全容量を新規仮想ディスク用に使用しない
場合は、「サイズ (MB)」を小さい数に設定してください。
8. ( オプション ) 必要に応じてその他の仮想ディスク・プロパティーを
変更します。詳しくは、セクション 6.1.1, “ 仮想ディスク・パラ
メーターについて .” を参照してください。
9. 新規仮想ディスクの構成を受け入れる場合は、「受け入れる」をク
リックします。
注:
定義した仮想ディスクを取り消す場合は、「元に戻す」ボ
タンをクリックします ( 詳しくは、用語集の項目「仮想
ディスクを元に戻す (reclaim virtual disk)」を参照してくだ
さい )。
10.「次へ」をクリックして、次の構成ステップから続行します。
「仮想ディスクの要約」ウィンドウが表示されます。
11. このウィンドウに表示された構成を再検討します。何か変更を加える
場合は、
「戻る」をクリックして、構成パラメーターを変更します。
12.「完了」をクリックして構成を受け入れ、初期化プロセスを開始しま
す ( 事前に「初期化しない」を選択していない場合 )。
6.2
ホットスペア・ディスクの追加
ホットスペアとは、RAID 1、RAID 5、RAID 6、RAID 10、RAID 50 または
RAID 60 の仮想ディスク内で障害が起こったドライブと自動的に取り替え
るために用意されたディスクのことです。グローバル・ホットスペア は、
特定のコントローラー上のすべての仮想ディスクに使用できます。
グローバル・ホットスペア・ディスクを追加するには、以下の手順を実
行してください。
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
で「Physical View」タブを選択し、使用されていないディスクのア
イコンを選択します。
2. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの右のパネル
で、
「Operations」タブをクリックし、「Make Global Hotspare」
を選択します ( 図 6.7)。
6-18
構成
図 6.7
グローバル・ホットスペアの作成
3. 右側のフレームにある系統関係オプションを使用して、ホットスペ
アを選択した格納装置に関連付けるかどうかを選択します。
「With Affinity」を選択すると、同一の格納装置に含まれるディスク
上にあるホットスペア用の仮想ディスクのみがホットスペアに使用
されます。「No Affinity」を選択すると、ホットスペアは前述の仮
想ディスクに制限されなくなります。
4. 「実行」をクリックすると、グローバル・ホットスペアが作成されます。
6.3
調整可能タスク割合の変更
再構築などのバックグラウンドで実行されるシステム・タスクの調整可
能割合を変更する必要がある場合は、以下の手順を実行してください。
調整可能タスク割合の変更
6-19
注:
IBM では、最高のシステム・パフォーマンスを達成するた
めに、調整可能タスク割合をデフォルト設定のままにして
おくことを推奨しています。タスク割合をデフォルトより
高く設定すると、フォアグラウンド・タスクの実行速度が
遅くなり、システムが応答していないように見える場合が
あります。タスク割合をデフォルトより低く設定すると、
再構築およびその他のバックグラウンド・タスクの実行速
度が非常に遅くなり、適正な時間内に完了しない場合があ
ります。これらの値を変更することになった場合は、元の
デフォルト値をここに記録して、必要に応じて後から復元
できるようにしてください。
再構築割合 : ____________
バックグラウンド初期化 (BGI) 割合 : ____________
整合性検査割合 : ____________
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
で「Physical View」タブを選択し、コントローラーのアイコンを選
択します。
2. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの右のパネル
で「Operations」タブを選択し、「Set Adjustable Task Rates」を
選択します。
図 6.8 に示すように、右のパネルにデフォルトのタスク割合が表示
されます。
6-20
構成
図 6.8
調整可能タスク割合の設定
3. 「再構築率」、「バックグラウンド初期化 (BGI) 割合」( 高速初期化の
場合 )、および「整合性検査割合」( 整合性検査の場合 ) のタスク割
合を必要に応じて変更します。各タスク割合は 0 から 100 に設定で
きます。この数値が高いほど、そのアクティビティーはバックグラ
ウンドで高速に実行され、他のシステム・タスクへの影響が出る可
能性があります。
4. 「実行」をクリックすると、新規のタスク割合が受け入れられます。
5. 警告メッセージが表示されたら、「OK」をクリックして、そのタス
ク割合を変更することを確認します。
調整可能タスク割合の変更
6-21
6.4
仮想ディスク・プロパティーの変更
仮想ディスクの読み取りポリシー、書き込みポリシー、およびその他の
プロパティーは、仮想ディスクの作成後、いつでも変更することができ
ます。この操作を行うには、以下の手順を実行してください。
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
で「論理」ビュー・タブをクリックします。
2. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
で仮想ディスクのアイコンを選択します。
3. 右のパネルで「Operations」タブを選択し、「仮想ディスク・プロ
パティーの設定」を選択します。
図 6.9 に示すように、右のパネルに仮想ディスク・プロパティーの
リストが表示されます。
6-22
構成
図 6.9
仮想ディスク・プロパティーの設定
4.
右のパネルで、必要に応じて仮想ディスク・プロパティーを変更しま
す。これらのプロパティーについては、セクション 6.1.1, “ 仮想ディス
ク・パラメーターについて ,” ページ 6-3 を参照してください。
5. 「実行」をクリックすると、変更が受け入れられます。
6.5
仮想ディスク構成の変更
MegaRAID ストレージ・マネージャーの再構成ウィザードを使用して、
仮想ディスクの構成を変更することができます。
注意 :
仮想ディスクの構成を変更する前に、必ずそのデータを
バックアップしてください。
仮想ディスク構成の変更
6-23
再構成ウィザードを使用すると、仮想ディスクにディスクを追加、また
は仮想ディスクからディスクを除去したり、その RAID レベルを変更す
ることによって、仮想ディスクの構成を変更することができます。
注:
RAID 10、RAID 50 または RAID 60 の仮想ディスクの構成
は変更できません。1 つのアレイで 2 つ以上の仮想ディス
クが定義されている場合は、RAID 0、RAID 1、RAID 5 ま
たは RAID 6 の構成を変更することはできません (「論理」
ビュー・タブには、各仮想ディスクでどのアレイおよび
ディスクが使用されているかが示されます。)
再構成ウィザードを開始するには、「MegaRAID ストレージ・マネー
ジャー」ウィンドウの左のパネルで仮想ディスクのアイコンを選択し、
メニューから「操作」->「拡張操作」->「再構成ウィザード」の順に選
択します。また、仮想ディスクのアイコン上で右クリックして、再構成
ウィザードにアクセスすることもできます。
データのバックアップを促す警告が表示されます。「Confirm」を選択
して、「Yes」をクリックします。
「再構成ウィザード」メニューが表示されます ( 図 6.10)。
図 6.10
6-24
構成
再構成ウィザード
このセクションには、再構成ウィザードのオプションについて説明する
以下のサブセクションがあります。
•
•
•
6.5.1
セクション 6.5.1, “ 構成へのディスク・ドライブの追加 ”
セクション 6.5.2, “ 構成からの物理ドライブの除去 ”
セクション 6.5.3, “ 構成の RAID レベルの変更 .”
構成へのディスク・ドライブの追加
注意 :
仮想ディスクにドライブを追加する前に、必ず仮想ディス
ク上のデータをバックアップしてください。
再構成ウィザードを使用して構成にディスク・ドライブを追加するに
は、以下の手順を実行してください。
1. 「再構成ウィザード」画面で「ドライブの追加」をクリックします。
2. 次の画面が表示されたら、上部のパネルで使用可能ディスクを 1 つ
選択し、下矢印ボタンをクリックして、「選択済みドライブ」リスト
に移動します。
3. 「次へ」をクリックして続行します。
次の画面が表示されます。
4. ( オプション ) このウィンドウの右下のドロップダウン・メニューか
ら、この構成用に別の RAID レベルを選択します。
5. ウィンドウの情報を再検討します。すべて問題がない場合は、「完
了」をクリックします。
この操作が中止できないことを示す警告が表示され、続行するかど
うかを尋ねられます。
注:
RAID 1 構成にディスクを追加すると、RAID レベルは自動
的に RAID 5 に変わります。
仮想ディスクの再構成操作が開始されます。「グループの進行状況表示」
ウィンドウで再構成の進行状況をモニターできます。この操作を行うに
は、
「グループ操作」->「進行状況の表示」の順に選択します。
仮想ディスク構成の変更
6-25
6.5.2
構成からの物理ドライブの除去
注意 :
仮想ディスクからドライブを除去する前に、必ず仮想ディ
スク上のデータをバックアップしてください。
再構成ウィザードを使用して RAID 1、RAID 5 または RAID 6 構成から
ディスク・ドライブを除去するには、以下の手順を実行してください。
1. 「構成ウィザード」画面で「ドライブの除去」をクリックします。
このオプションは RAID 0 構成の場合は使用できません。
2. 次の画面が表示されたら、上部のパネルでディスクを 1 つ選択し、
下矢印ボタンをクリックして、構成から除去します。
3. 「次へ」をクリックして続行します。
次の画面が表示されます。
4. ( オプション ) このウィンドウの右下のドロップダウン・メニューか
ら、別の RAID レベルを選択します。
5. ウィンドウの情報を再検討します。すべて問題がない場合は、「完
了」をクリックします。
この操作が中止できないことを示す警告が表示され、続行するかど
うかを尋ねられます。
注:
RAID 5 構成からディスクを除去すると、RAID レベルは自
動的に RAID 0 に変わります。
仮想ディスクの再構成操作が開始されます。「グループの進行状況表示」
ウィンドウで再構成の進行状況をモニターできます。この操作を行うに
は、「グループ操作」->「進行状況の表示」の順に選択します。
6.5.3
構成の RAID レベルの変更
注意 :
仮想ディスクの RAID レベルを変更する前に、必ずその
データをバックアップしてください。
構成ウィザードを使用して RAID 1 または RAID 5 構成の RAID レベル
を変更するには、以下の手順を実行してください。
1. 「構成ウィザード」画面で「RAID レベルの変更」をクリックします。
このオプションは RAID 0 構成の場合は使用できません。
6-26
構成
2. 次の画面が表示されたら、右下隅のドロップダウン・メニューから
RAID レベルを選択します。
3. ウィンドウの情報を再検討します。すべて問題がない場合は、「完
了」をクリックします。
この操作が中止できないことを示す警告が表示され、続行するかど
うかを尋ねられます。
仮想ディスクの再構成操作が開始されます。
「グループの進行状況表
示」ウィンドウで再構成の進行状況をモニターできます。この操作を
行うには、
「グループ操作」->「進行状況の表示」の順に選択します。
6.6
仮想ディスクの削除
注意 :
仮想ディスクを削除する前に、必ずそのデータをバック
アップしてください。この仮想ディスクにオペレーティン
グ・システムがインストールされていないことを確認して
ください。
仮想ディスクを削除することによって、ストレージ・スペースを再編成
することができます。仮想ディスクを削除するには、以下の手順を実行
してください。
1. 削除する仮想ディスク上のユーザー・データをすべてバックアップ
します。
2. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左パネルで、
「論理」タブを選択し、削除する仮想ディスクのアイコンをクリック
します。
3. 右のパネルで「操作」タブを選択し、「仮想ディスクの削除」を選択
します。
4. 「実行」をクリックします。
5. 警告メッセージが表示されたら、「はい」をクリックして、その仮想
ディスクを削除することを確認します。
仮想ディスクの削除
6-27
6.7
ディスクへのストレージ構成の保管
既存のコントローラー構成をファイルに保管して、他のコントローラー
に適用できるようにすることが可能です。構成ファイルを保管するに
は、以下の手順を実行してください。
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
でコントローラーのアイコンを選択します。
2. メニュー・バーで、「操作」->「構成」->「構成の保管」の順に選択
します。
「保管」ダイアログ・ボックスが表示されます。
3. 「保管」ダイアログ・ボックスで、構成ファイルの名前を入力する
か、デフォルトの名前 (hostname.cfg) を受け入れます。
4. 「保管」をクリックして構成ファイルを保管します。
6.8
コントローラーからのストレージ構成のクリア
コントローラー上で新規構成を作成したり、前に保管した構成ファイル
をロードするには、事前にコントローラーからストレージ構成をクリア
しておく必要があります。
注意 :
構成をクリアする前に、保持しておきたいデータをすべて
保管してください。構成をクリアすると、既存の構成の
ディスクからすべてのデータが削除されます。この構成に
オペレーティング・システムがインストールされていない
ことを確認してください。
コントローラーから構成をクリアするには、以下の手順を実行してくだ
さい。
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
でコントローラーのアイコンを選択します。
2. メニュー・バーで、「操作」->「構成」->「構成のクリア」の順に選
択します。
警告メッセージが表示され、構成をクリアすると仮想ディスクが破
棄されるため、選択したコントローラー上のデータが消失すること
を示します。
3. 構成をクリアする場合は「はい」を、この操作を取り消す場合は
「いいえ」をクリックします。
6-28
構成
6.9
保管したストレージ構成の追加
コントローラーを取り替えたり、既存のストレージ構成を新規のコント
ローラーに複写する場合は、保管した構成をそのコントローラーに追加
することができます。
注意 :
保管した構成を取り替え用のコントローラーに追加すると
きは、コントローラーに接続されている物理ディスクの数
とサイズが、構成の保管時のものとまったく同じであるこ
とを確認してください。
保管した構成を追加するには、以下の手順を実行してください。
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
でコントローラーのアイコンを選択します。
2. メニュー・バーで、「操作」->「構成」->「Add Configuration」の
順に選択します。
警告メッセージが表示され、この操作により 2 つの構成に違いが生
じて不安定な状態になる可能性があることが示されます。
3. 「はい」をクリックします。
4. 「開く」ダイアログ・ボックスが表示されたら、構成ファイルを選択
し、「開く」をクリックします。
5. 構成の詳細を表示し、「適用」を選択します。
6. プロンプトが出されたら、新規構成を確認します。
保管したストレージ構成の追加
6-29
6-30
構成
7章
システム・イベントおよびストレー
ジ・デバイスのモニター
MegaRAID® ストレージ・マネージャー ソフトウェアを使用して、ディ
スク、仮想ディスク、およびその他のストレージ・デバイスの状況をモ
ニターすることができます。この章では、MegaRAID ストレージ・マ
ネージャー ソフトウェアを使用して以下のモニター作業を実行する方法
について説明します。
•
•
•
•
•
•
•
•
7.1
セクション 7.1, “ システム・イベントのモニター ”
セクション 7.3, “ コントローラーのモニター ”
セクション 7.4, “ ディスク・ドライブのモニター ”
セクション 7.5, “ 巡回読み取りの実行 ”
セクション 7.6, “ 仮想ディスクのモニター ”
セクション 7.7, “ 格納装置のモニター ”
セクション 7.8, “ バッテリー・バックアップ・ユニットのモニター ”
セクション 7.9, “ 再構築およびその他のプロセスのモニター ”
システム・イベントのモニター
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアは、システム内の
すべてのコントローラー、およびそれらに接続されたストレージ・デバ
イスのアクティビティーとパフォーマンスをモニターします。イベント (
新規の仮想ディスクの作成や物理ドライブの除去など ) が発生すると、
「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウ下部のログにイベ
ント・メッセージが表示されます ( 図 7.1)。
MegaRAID ストレージ・マネージャーは、イベントに関する警報の確認
に使用できます。設定には、警報の配信、イベントの重大度レベル、例
外および電子メール設定などがあります。
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
7-1
図 7.1
「イベント情報」ウィンドウ
イベント・ログに表示される各メッセージには、表 7.1 に示すように、
イベントの重要性を示す重大度レベル、日付とタイムスタンプ、そして
簡単な説明が記載されます。イベントをクリックすると、同じ情報を
ウィンドウ内に表示できます ( 全イベントのリストについては、セク
ション 付録 A, “ イベントおよびメッセージ .” を参照してください )。
表 7.1
7-2
イベントの重大度レベル
重大度レベル
意味
Information
通知メッセージ。ユーザーのアクションは不要です。
Warning
一部のコンポーネントが、障害ポイントになりつつある可能性
があります。
Critical
コンポーネントに障害が起こりましたが、システムはデータを
失ってはいません。
Fatal
コンポーネントに障害が起こり、データ喪失が起こった、また
は起ころうとしています。
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
「ログ」メニューには、以下の 4 つのオプションがあります。
•
•
•
•
7.2
ログの保管 : 現行ログをファイルに保管します。
ログ・テキストの保管 : 現行ログのテキストをファイルに保管します。
保管したログの表示 : 保管したログの内容を表示します。
ログのクリア : 現行ログ情報をクリアします。
イベント通知の構成
「イベント通知の構成」画面では、次の機能を実行できます。
•
•
•
•
警報の配信ルールを設定する
イベントの重大度レベルを変更する
選択したイベントを例外として定義する
警報通知の受信者の電子メール・アドレスの設定を選択する
この画面にアクセスするには、
「ツール」->「構成」->「Monitor
Configurator」の順に選択します。
「イベント通知の構成」画面 ( 図 7.2)
が表示されます。
イベント通知の構成
7-3
図 7.2
7.2.1
「イベント通知の構成」画面
アラート配信規則の設定
アラート配信規則では、アラート配信の送信に使用する方法 ( ポップ
アップ、電子メール、システム・ログ、MSM ログなど ) を決定します。
このルールを設定するには、以下の手順を実行してください。
1. 「アラート配信規則」画面で、「致命的」または「クリティカル」な
ど、いずれかの重大度レベルをクリックします。
2. 「編集」をクリックします。
3. ダイアログ・ボックスで、重大度レベルごとに、目的のアラート配
信の方法を選択または選択解除します。
4. 「OK」をクリックします。
7-4
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
配信方法は、「Deliver Alerts by」という見出しの下に表示されます。
7.2.2
イベント重大度の変更
特定のイベントに対する重大度レベルを変更するには、以下の手順を実
行してください ( 重大度レベルの詳細は、表 7.1 を参照 )。
1. 「アラート配信規則」画面で、「イベント重大度の変更」をクリック
します。
「イベント重大度の変更」ダイアログ・ボックスが表示されます
( 図 7.3)。ダイアログ・ボックスには、イベントとイベントごとの
ID 番号、説明および重大度レベルが表示されます。
図 7.3
イベント重大度の変更
2. リスト内のイベントをクリックして、イベントを選択します。
複数のイベントを一度に選択するには、<Shift> キーを押したまま 2
つのイベントをクリックします。クリックした 2 つのイベントと、
その間にあるイベントが選択されます。
複数のイベントを 1 つずつ選択するには、<Ctrl> キーを押したまま
個別にイベントをクリックします。
イベント通知の構成
7-5
3. 「Severity」という見出しの下にあるボックスをクリックして、重大
度レベルのリストを表示します。
4. そのイベント用に、リストから別の重大度を選択します。
5. 「適用」をクリックします。
ダイアログ・ボックスのイベントの重大度レベルが変更されます。
6. 「OK」をクリックします。
イベントの重大度レベルが変更され、ダイアログ・ボックスが閉じ
られます。
7.2.3
例外の定義
アラート配信規則に例外を作成するイベントを選択すると、その例外を
編集または削除できます。例外を作成する理由は、イベントの重大レベ
ルを変更することなくアラート配信オプションを変更するためです。例
外を追加、編集または削除するには、以下の手順を実行してください。
1. 「アラート配信規則」タブをクリックします。
2. 画面の「例外の定義」セクションにある「追加」ボタンをクリック
します。
例外リストにイベントを追加するためのダイアログ・ボックスが表
示されます ( 図 7.4)。
7-6
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
図 7.4
例外リストへのイベントの追加
3. 選択するイベントをクリックしてから、「OK」をクリックします。
「イベント通知の構成」画面の「例外の定義」セクションにイベント
が表示されます。
4. 例外イベントを編集するには、そのイベントをクリックしてから
「編集」をクリックします。
ダイアログ・ボックスが表示されます ( 図 7.5)。
イベント通知の構成
7-7
図 7.5
5.
例外イベント用の配信方法の編集
目的のアラート配信の方法を選択してから、
「OK」をクリックします。
例外イベント用のアラート配信の方法が変更されます。
6. 例外としてのイベントを削除するには、「イベント通知の構成」画面
で例外イベントをクリックしてから「除去」をクリックします。
そのイベントは、例外のリストに表示されなくなります。
7.2.4
電子メール設定の選択
「イベント通知の構成」画面では、警報通知の受信者の電子メール・アド
レスを入力できます。MegaRAID ストレージ・マネージャーは、この画
面の「受信者」セクションにリストされた電子メール・アドレスに警報
通知を送信します。この画面には、送信者アドレス、SMTP サーバー番
号、および警報通知の受信者の電子メール・アドレスが表示されます。
電子メール・アドレスの追加、編集または削除と、警報通知が受信者に
受信されることを確認するためのテストを実行できます。電子メール設
定を選択するには、以下の手順を実行してください。
1. 「イベント通知の構成」画面で「E メール設定」タブをクリックしま
す。
「E メール設定」画面が表示されます ( 図 7.6)。
7-8
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
図 7.6
E メールの設定
2. 「追加」ボタンをクリックして、電子メール・アドレスを追加します。
次のダイアログ・ボックスが表示されます ( 図 7.7)。
図 7.7
「E メール・アドレスの追加」ダイアログ・ボックス
3. 追加する電子メール・アドレスを入力してから、「OK」をクリック
します。
追加した電子メール・アドレスは、「E メール設定」画面の「受信
者」セクションに表示されます。
4. 「ファイル」をクリックし、「保存」を選択して電子メール・アドレ
スを保管します。
イベント通知の構成
7-9
5. 電子メール・アドレスを編集するには、画面の「受信者」セクショ
ンで電子メール・アドレスをクリックし、「編集」をクリックしてか
ら、その電子メール・アドレスを変更します。
6. 電子メール・アドレスを削除するには、画面の「受信者」セクショ
ンで電子メール・アドレスをクリックしてから、「除去」をクリック
します。
7. 警報の受信者にテスト・メッセージを送信するには、画面の「受信
者」セクションで電子メール・アドレスをクリックしてから、「テス
ト」をクリックします。
MegaRAID ストレージ・マネージャーが、その電子メール・アドレ
スに電子メール・メッセージを送信できなかった場合には、エ
ラー・メッセージが表示されます。
7.3
コントローラーのモニター
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアの実行中は、
「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネルにす
べてのコントローラーの状況が表示されます。コントローラーが正常に
動作している場合、コントローラーのアイコンは次のようになります。
. コントローラーに障害が起こると、アイコンの右側に小さな赤い円
が現れます ( すべての装置アイコンのリストは、セクション 5.2.1, “「物
理」/「論理」ビューのパネル ” に記載されています )。
詳細なコントローラー情報を表示するには、「MegaRAID ストレージ・
マネージャー」ウィンドウの左のパネルでコントローラーのアイコンを
クリックし、右のパネルの「プロパティー」タブをクリックします。
図 7.8 は、「コントローラー情報」ウィンドウを示しています。
7-10
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
図 7.8
コントローラー情報
この画面の情報のほとんどは、説明がなくてもわかる内容です。次のこ
とに注意してください。
• 「再構築率」、「巡回読み取り割合」、「再構成割合」、「整合性検査割
合」、「BGI 割合」( バックグラウンド初期化 ) は、すべてユーザーが
数値を選択できます。詳しくは、セクション 6.3, “ 調整可能タスク割
合の変更 ,” ページ 6-19 を参照してください。
• 「BBU あり」フィールドは、バッテリー・バックアップ・ユニット
が取り付けられているかどうかを示します。
「アラームあり」および「アラーム使用可能」フィールドは、コント
ローラーにエラーまたは問題が発生したときに、可聴音でユーザーに警
告を発するアラームがコントローラーに装備されているかどうかを示し
ます。このアラームを無音または使用不可にするためのオプションが、
コントローラーのモニター
7-11
コントローラーの「プロパティー」タブにあります。コントローラーの
プロパティーはすべて付録 C, “ 用語集 .” で定義されています。
7.4
ディスク・ドライブのモニター
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアの実行中は、
「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネルにす
べての物理ディスク・ドライブの状況が表示されます。ディスクが正常
に動作している場合、そのアイコンは次のようになります。 ディスク
に障害が起こると、次のように、アイコンの右側に小さな赤い円が現れ
ます
( すべての装置アイコンのリストは、セクション 5.2.1, “「物
理」/「論理」ビューのパネル ” に記載されています )。
詳細なディスク・ドライブ情報を表示するには、「MegaRAID ストレー
ジ・マネージャー」ウィンドウの左のパネルでディスクのアイコンをク
リックし、右のパネルの「プロパティー」タブをクリックします。
図 7.9 は、物理ドライブの「プロパティー」パネルを示しています。
7-12
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
図 7.9
物理ドライブ情報
このパネルの情報は、説明がなくてもわかる内容です。物理装置には
ユーザーが内容を選択できるプロパティーはありません。CD-ROM ドラ
イブや DAT ドライブなどの他のストレージ・デバイスのアイコンも、
左のパネルに表示されます。
物理ドライブがディスク格納装置内にある場合、左のディスク・アイコ
ンによってどの物理ドライブが表されているかを識別することができま
す。この操作を行うには、以下の手順を実行してください。
1. 左のパネルで物理ディスクのアイコンをクリックします。
2. 右のパネルで「操作」タブをクリックします。
3. 「物理ドライブの確認」を選択し、「実行」をクリックします。
格納装置内の物理ディスクの LED が明滅を始め、その場所を示します。
ディスク・ドライブのモニター
7-13
4. ディスクのライトの明滅を止めるには、「物理ドライブ確認の停止」
を選択し、「実行」をクリックします。
ディスクのプロパティーはすべて「用語集」で定義されています。
ディスクのグラフィカル・ビューを表示するには、「MegaRAID スト
レージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネルでドライブのアイコン
をクリックし、「グラフィカル・ビュー」タブをクリックします。「グラ
フィカル・ビュー」では、ドライブのストレージ容量が画面の凡例に応
じて次のように色分けされます。構成済みスペースは青、使用可能ス
ペースは白、予約済みスペースは赤です。ドロップダウン・メニューか
ら仮想ディスクを選択すると、その仮想ディスクが使用するディスク・
スペースが緑で表示されます。
7.5
巡回読み取りの実行
巡回読み取りでは、コントローラーに接続された物理ディスクのすべての
セクター (RAID 構成済みドライブのシステム予約域など ) が定期的に検証
されます。巡回読み取りは、すべての RAID レベルおよびすべてのホット
スペア・ドライブに使用できます。巡回読み取りを開始できるのは、コン
トローラーが定義された時間の間アイドル状態だった場合、および他の
バックグラウンド・アクティビティーが行われていない場合に限ります。
巡回読み取りを開始するには、以下の手順を実行してください。
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
でコントローラーのアイコンをクリックします。
2. 「操作」->「巡回読み取り」の順に選択します。
巡回読み取りの設定を変更するには、以下の手順を実行してください。
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
でコントローラーのアイコンをクリックします。
2. 右のパネルで「操作」タブを選択し、図 7.10 に示すように「巡回読
み取りプロパティーの設定」を選択します。
7-14
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
図 7.10
巡回読み取りの構成
3. 巡回読み取りの操作モードを選択します。オプションは以下のとお
りです。
–
自動 : この画面で指定した時間間隔で巡回読み取りが自動的に実
行されます。
–
手動 : 巡回読み取りは、コントローラーの「オプション」パネル
から「巡回読み取りの開始」を選択して手動で開始した場合に
のみ実行されます。
–
使用不可 : 巡回読み取りは実行されません。
4. ( オプション ) 巡回読み取りに含める物理ドライブの最大数を指定し
ます。この数は 0 から 255 の範囲内で指定する必要があります。
5. ( オプション ) このコントローラーの仮想ディスクから、巡回読み取
りの対象外 にするものを選択します。既存の仮想ディスクが灰色の
ボックスにリストされています。仮想ディスクを除外するには、そ
の横のボックスにチェック・マークを付けます。
巡回読み取りの実行
7-15
6. ( オプション ) 巡回読み取りを実行する頻度を変更します。デフォル
トの頻度は 7 日間 (168 時間 ) ごとです。これは、ほとんどの構成に
適しています ( 計測単位として、秒、分、または時間 を選択するこ
とができます )。
注:
IBM では、最高のシステム・パフォーマンスを達成するた
めに、巡回読み取りの頻度およびその他の巡回読み取り設
定をデフォルト値のままにしておくことを推奨していま
す。これらの値を変更することになった場合は、元のデ
フォルト値をここに記録して、必要に応じて後から復元で
きるようにしてください。
巡回読み取りの頻度 : ___________________
連続巡回 : 使用可能 / 使用不可
巡回読み取りタスク割合 : ___________________
7. ( オプション ) 巡回読み取りを一定の間隔で実行する代わりにバック
グラウンドで連続的に実行する場合は、「連続巡回」を選択します。
「連続巡回」を選択すると、時間間隔のフィールドがぼかし表示され
ます。
8. 「実行」をクリックすると、上記の巡回読み取りオプションが有効に
なります。
注:
巡回読み取りでは、その実行中に進行状況は報告されませ
ん。巡回読み取りの状況は、イベント・ログのみに報告さ
れます。
さらに、( オプションで ) 巡回読み取りのタスク割合 を変更することも
できます。タスク割合によって、巡回読み取りの実行中、その巡回読み
取り専用に使用されるシステム・リソースの量が決定されます ( ただし
IBM では、巡回読み取りタスク割合をデフォルト設定のままにしておく
ことを推奨しています )。タスク割合をデフォルトより高く設定すると、
フォアグラウンド・タスクの実行速度が遅くなり、システムが応答して
いないように見える場合があります。タスク割合をデフォルトより低く
設定すると、再構築およびその他のバックグラウンド・タスクの実行速
度が非常に遅くなり、適正な時間内に完了しない場合があります。巡回
読み取りタスク割合について詳しくは、セクション 6.3, “ 調整可能タスク
割合の変更 .” を参照してください。
7.6
仮想ディスクのモニター
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアの実行中は、すべ
ての仮想ディスクの状況が表示されます。仮想ディスクが正常に動作し
ている場合、そのアイコンは次のようになります。
7-16
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
仮想ディスクが機
能低下モード ( 物理ディスクに障害が起こった場合など ) で稼働してい
る場合、アイコンの右側に小さな黄色の円が表示されます。
.
「論理」タブを選択すると、「MegaRAID ストレージ・マネージャー」
ウィンドウの左のパネルに各仮想ディスクがどの物理ディスクを使用し
ているかが示されます。同じ物理ディスクを複数の仮想ディスクが使用
することもできます。
詳細な仮想ディスク情報を表示するには、左のパネルの「論理」タブを
クリックし、その左のパネルで仮想ディスクのアイコンをクリックし、
右のパネルで「プロパティー」タブをクリックします。仮想ディスクの
すべてのプロパティーは用語集で定義されています。図 7.11 は、仮想
ディスクの「プロパティー」パネルを示しています。
図 7.11
仮想ディスクのプロパティー
仮想ディスクの RAID レベル、ストライプ・サイズ、およびアクセス・
ポリシーは、仮想ディスクの構成時に設定されます。
仮想ディスクのモニター
7-17
注:
読み取りポリシー、書き込みポリシー、およびその他の仮
想ディスク・プロパティーを変更するには、「操作」->
「仮想ディスク・プロパティーの設定」の順に選択します。
仮想ディスクの物理ドライブがディスク格納装置内にある場合、対応す
る LED を明滅させて各物理ドライブを識別することができます。この
操作を行うには、以下の手順を実行してください。
1. 左のパネルで仮想ディスクのアイコンをクリックします。
2. 右のパネルで「操作」タブをクリックします。
3. 「仮想ディスクの確認」を選択し、「実行」をクリックします。
仮想ディスク内の物理ディスクの LED が明滅を始めます ( ホットス
ペア・ドライブを除きます )。
4. LED の明滅を止めるには、「仮想ディスク確認の停止」を選択し、
「実行」をクリックします。
仮想ディスクのグラフィカル・ビューを表示するには、「MegaRAID ス
トレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネルで仮想ディスクのア
イコンをクリックし、「グラフィカル・ビュー」タブをクリックします。
「グラフィカル・ビュー」では、この仮想ディスクに使用されている
ディスク・グループ ( アレイ ) に青い陰影がかかり、この仮想ディスク
で使用されているディスク・グループの容量が示されます。ディスク・
グループの一部に白の陰影がかかっている場合は、一部の容量が別の仮
想ディスクによって使用されていることを示します。RAID 10、RAID 50
または RAID 60 構成では、2 つのディスク・グループが 1 つの仮想ディ
スクによって使用されます。
7.7
格納装置のモニター
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアの実行中は、左の
パネルの「物理」タブを選択すると、サーバー内のコントローラーに接
続されたすべての格納装置の状況が表示されます。格納装置が正常に動
作している場合、そのアイコンは次のようになります。 格納装置が正
常に動作していない ( ファンが故障している、など ) 場合、アイコンの
右側に小さな黄色または赤い円が現れます。
「プロパティー」タブを選択すると、右のパネルに格納装置に関する情
報が表示されます。図 7.12 は、
「グラフィカル・ビュー」タブを選択し
たときに表示されるより詳しい格納装置情報を示しています。
7-18
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
図 7.12
格納装置情報 - グラフィカル・ビュー
画面中央には実際にディスクが取り付けられている格納装置のスロット
数が表示され、ディスクのライトはドライブの状況を示します。右側の
情報は、格納装置の温度センサー、ファン、およびパワー・サプライの
状況を示しています。
7.8
バッテリー・バックアップ・ユニットのモニター
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアの実行中は、左の
パネルの「物理」タブを選択すると、サーバー内のコントローラーに接
続されたすべての BBU の状況が表示されます。BBU が正常に動作して
いる場合、そのアイコンは次のようになります。 BBU に障害が起こ
ると、アイコンの横に赤のドットが現れます。
バッテリー・バックアップ・ユニットのモニター
7-19
図 7.13 は、「プロパティー」タブを選択したときに右のパネルに表示さ
れる BBU 情報を示しています。
図 7.13
バッテリー・バックアップ・ユニット情報
BBU には以下のプロパティーがあります。
7.9
•
•
BBU が再充電された回数 ( サイクル・カウント )
•
•
現在の BBU の温度、電圧、電流、および残留容量
BBU のフル容量および現在の充電状態を示すパーセンテージ、そし
て使い果たされるまでの予想時間
バッテリーを充電中の場合、フル充電されるまでの予想時間
再構築およびその他のプロセスのモニター
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアでは、「グループの
進行状況の表示」ウィンドウで、再構築およびその他の長時間プロセス
の進行状況をモニターすることができます。このウィンドウ ( 図 7.14)
を開くには、メニュー・バーで「グループ操作」->「進行状況の表示」
の順に選択します。
7-20
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
図 7.14
「グループの進行状況の表示」ウィンドウ
仮想ディスクの操作は、「グループの進行状況の表示」ウィンドウの左
のパネルに表示され、物理ドライブの操作は右のパネルに表示されま
す。このウィンドウには以下の操作が表示されます。
•
•
•
•
仮想ディスクのバックグラウンドまたはフォアグラウンド初期化
再構築 ( セクション 8.4, “ ドライブの再構築 ” を参照 )
再構成 ( セクション 6.5.1, “ 構成へのディスク・ドライブの追加 ” を参
照)
整合性検査 ( セクション 8.2, “ 整合性検査の実行 ” を参照 )
再構成プロセスは中止できません。それ以外の実行中のプロセスを中止
するには、状況標識の横の「中止」ボタンをクリックします。「すべて
中止」をクリックすると、実行中のプロセスがすべて中止されます。
「閉じる」をクリックすると、ウィンドウが閉じます。
再構築およびその他のプロセスのモニター
7-21
7-22
システム・イベントおよびストレージ・デバイスのモニター
8章
ストレージ構成の保守および管理
この章では、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアを使
用してストレージ構成を保守および管理する方法について説明します。
この章では、以下の作業を実行する方法について説明します。
•
•
•
•
•
•
8.1
セクション 8.1, “ 仮想ディスクの初期化 ”
セクション 8.2, “ 整合性検査の実行 ”
セクション 8.3, “ 新規ドライブのスキャン ”
セクション 8.4, “ ドライブの再構築 ”
セクション 8.5, “ ドライブを「オフライン」または「欠落」にする ”
セクション 8.6, “ ファームウェアのアップグレード ”
仮想ディスクの初期化
構成プロセスの完了後に仮想ディスクを初期化するには、以下の手順を
実行してください。
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左パネルで、
「論理」タブを選択し、初期化する仮想ディスクのアイコンをクリッ
クします。
2. 「グループ操作」->「初期化」を選択します。
「グループの初期化」ダイアログ・ボックスが表示されます。
3. 初期化する仮想ディスクを 1 つ以上選択します。
注意 :
初期化を行うと、仮想ディスク上のすべてのデータが消去
されます。初期化を行う前に、保存する必要があるデータ
はすべてバックアップしてください。初期化しようとして
いる仮想ディスクにオペレーティング・システムがインス
トールされていないことを確認してください。
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
8-1
4.
このオプションを使用する場合は、
「高速初期化」チェック・ボックス
を選択してください。このボックスにチェックを付けないままにする
と、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアは仮想ディス
クに対して完全初期化を実行します ( 詳しくは、セクション 6.1.1, “ 仮
想ディスク・パラメーターについて .” を参照してください )。
5. 「開始」をクリックして初期化を開始します。
初期化の進行状況をモニターすることができます。詳しくは、セク
ション 7.9, “ 再構築およびその他のプロセスのモニター” を参照して
ください。
8.2
整合性検査の実行
フォールト・トレラント仮想ディスクでは定期的に整合性検査を実行す
る必要があります。仮想ディスクの整合性データが壊れている可能性が
ある場合には、この検査の実行が特に重要です。整合性データが壊れて
いると思われる場合は、整合性検査を実行する前に必ずデータのバック
アップを取っておいてください。
整合性検査を実行するには、以下の手順を実行してください。
1. 「グループ操作」->「整合性検査」を選択します。
「グループの整合性検査」ウィンドウが表示されます。
2. 検査を行う仮想ディスクを選択するか、「すべてを選択」をクリック
してすべての仮想ディスクを選択します。
3. 「開始」をクリックして開始します。
整合性検査の進行状況をモニターすることができます。詳しくは、
セクション 7.9, “ 再構築およびその他のプロセスのモニター” を参照
してください。
注:
8-2
「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左
のパネルで仮想ディスクのアイコンを選択し、右のパネル
の「操作」タブで該当するオプションを選択することに
よって、整合性検査を実行することもできます。
ストレージ構成の保守および管理
8.3
新規ドライブのスキャン
通常、MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアは、新規に
取り付けられたディスクを検出し、「MegaRAID ストレージ・マネー
ジャー」ウィンドウにそのアイコンを表示します。何らかの理由で
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアが新規のドライブ (
複数の場合もあり ) を検出できなかった場合、
「外部構成のスキャン」コ
マンドを使用して、見つけることができます。この操作を行うには、以
下の手順を実行してください。
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
でコントローラーのアイコンを選択します。
2. 「操作」->「外部構成のスキャン」の順に選択します。
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアが新規のディス
クを検出すると、画面にそのリストが表示されます。
3. 画面の指示に従って、ディスクの検出を完了してください。
8.4
ドライブの再構築
RAID 1、RAID 5、RAID 10、または RAID 50 の仮想ディスク内の 1 つ
のドライブに障害が起こっても、システムはデータ喪失から保護されま
す。RAID 6 の仮想ディスクは、2 つのドライブ障害に対処できます。障
害が起こったドライブは取り替えて、そのドライブのデータを新規ドラ
イブに再構築し、システムをフォールト・トレランス状態に復元する必
要があります ( 障害が起こったドライブがまだ作動可能であれば、その
ドライブでデータを再構築することも可能です。) ホットスペア・ディ
スクが使用可能であれば、ユーザーが介入しなくても障害が起こったド
ライブは自動的に再構築されます。
ドライブに障害が起こると、そのディスクのアイコンの右側に赤い円が
現れます。
この物理ディスクを使用している仮想ディスクのアイ
コンの右側には、小さな黄色の円が現れます。
これは、仮想ディス
クが機能低下状態であることを示します。この場合、データはまだ安全
ですが、もう 1 つ別のドライブに障害が起こるとデータが失われる可能
性があります。
物理ドライブを再構築する必要がある場合は、以下の手順を実行してく
ださい。
1. 障害が起こったドライブのアイコンを右クリックし、「再構築」を選
択します。
2. 警告メッセージが表示されたら、「はい」をクリックします。ドライ
ブがまだ良好な状態であれば、再構築が開始されます。
新規ドライブのスキャン
8-3
「グループ操作」->「進行状況の表示」を選択すると、「グループの
進行状況の表示」ウィンドウで再構築の進行状況をモニターするこ
とができます。ドライブを再構築できない場合、エラー・メッセー
ジが表示されます。次のステップから続けてください。
3. システムをシャットダウンし、電源コードを切り離し、コンピュー
ターのケースを開きます。
4. 障害が起こったディスクを同じ容量の新規ドライブと取り替えます。
5. コンピューターのケースを閉じ、電源コードを再接続し、コン
ピューターを再始動します。
6.
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアを再起動します。
新規ドライブがスピンアップ ( 起動 ) すると、ドライブのアイコン
は通常の状況に戻り、再構築プロセスが自動的に開始されます。「グ
ループ操作」->「進行状況の表示」を選択すると、「グループの進行
状況の表示」ウィンドウで再構築の進行状況をモニターすることが
できます。
8.5
ドライブを「オフライン」または「欠落」にする
現在ディスクがリダンダント構成に含まれ、そのディスクを別の構成で
使用する場合は、MegaRAID ストレージ・マネージャーのコマンドを使
用して、最初の構成からディスクを除去することができます。この操作
を行うと、そのドライブ上のすべてのデータは失われます。.
仮想ディスク上のデータを損傷せずに構成からディスクを除去するに
は、以下の手順を実行してください。
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
で、リダンダント仮想ディスク内のディスクのアイコンを右クリッ
クします。
2. ポップアップ・メニューから「ドライブをオフラインにする」を選
択します。ディスクの状況が「オフライン」に変わります。
3. ディスクのアイコンを再度右クリックし、「物理ディスクに欠落の
マークを付ける」を選択します。
4. 「ファイル」->「再スキャン」の順に選択します。ディスクの状況が
「未構成で良好」に変わります。この時点で、このディスク上のデー
タは有効でなくなります。
5. 必要な場合は、ディスクを除去した仮想ディスク用のホットスペ
ア・ディスクを作成してください ( セクション 6.2, “ ホットスペア・
ディスクの追加 .” を参照してください )。
8-4
ストレージ構成の保守および管理
ホットスペアが使用可能な場合、その仮想ディスク上のデータは再
構築されます。これで、除去したディスクを別の構成に使用できる
ようになります。
注意 :
8.6
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアは、
仮想ディスク内のディスクに障害が起こったことを検出す
ると、そのドライブをオフラインにします。この状態が起
こった場合、ディスクを取り外して、取り替える必要があ
ります。
「物理ディスクに欠落のマークを付ける」および
「再スキャン」コマンドを使用して、このドライブを別の
構成で使用できるようにすることはできません。
ファームウェアのアップグレード
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアを使用すると、コ
ントローラーのファームウェアを簡単にアップグレードすることができ
ます。この操作を行うには、以下の手順を実行してください。
1. 「MegaRAID ストレージ・マネージャー」ウィンドウの左のパネル
で、アップグレードの必要なコントローラーのアイコンをクリック
します。
2. 右のパネルで「操作」タブをクリックし、「ファームウェアのフラッ
シュ」を選択します。
3. 「実行」をクリックします。
4. .rom 更新ファイルを参照し、「OK」をクリックします。
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアによって、既存
のファームウェアのバージョンと新規ファームウェア・ファイルの
バージョンが表示されます。
5. ファームウェアをアップグレードするかどうかを指示するためのプ
ロンプトが出されたら、「はい」をクリックします。
.rom ファイルに含まれる新規ファームウェア・コードを使用してコ
ントローラーが更新されます。
ファームウェアのアップグレード
8-5
8-6
ストレージ構成の保守および管理
付録 A
イベントおよびメッセージ
この付録では、イベント・ログに表示される可能性のある MegaRAID
ストレージ・マネージャーのイベントをリストします。
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアは、ワークステー
ション内のすべてのコントローラー、およびそれらに接続された装置の
アクティビティーとパフォーマンスをモニターします。イベント ( 初期
化の開始など ) が発生すると、「MegaRAID ストレージ・マネージャー」
ウィンドウ下部のログにイベント・メッセージが表示されます。
イベント・ログに表示される各メッセージには、表 A.1 に示すように、
イベントの重大度を示すエラー・レベルが記載されます。
表 A.1
イベントのエラー・レベル
エラー・レベル 意味
Information
通知メッセージ。ユーザーのアクションは不要です。
Warning
一部のコンポーネントが、障害ポイントになりつつある可能
性があります。
Critical
コンポーネントに障害が起こりましたが、システムはデータ
を失ってはいません。
Fatal
コンポーネントに障害が起こり、データ喪失が起こった、ま
たは起ころうとしています。
表 A.2 には、MegaRAID ストレージ・マネージャーのすべてのイベン
ト・メッセージをリストしています。イベント・メッセージの説明に
は、特定の値を表すプレースホルダーが含まれています。この値はイベ
ントの生成時に決定されます。イベント・メッセージ表のメッセージ
No. 1 に記載されている「%s」は、ファームウェア・バージョンによっ
て置き換えられます。この値は、イベントが生成された時点でファーム
ウェアから読み取られます。
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
A-1
表 A.2
イベント・メッセージ
番号
タイプ
イベント・テキスト
0x0000
Information
MegaRAID ファームウェアの初期化が開始されました (PCI ID
%04x/%04x/%04x/%04x) (MegaRAID firmware initialization started
(PCI ID %04x/%04x/%04x/%04x))
0x0001
Information
MegaRAID ファームウェア・バージョン %s (MegaRAID firmware
version %s)
0x0002
Fatal
TBBU からキャッシュ・データをリカバリーできません (Unable to
recover cache data from TBBU)
0x0003
Information
TBBU からキャッシュ・データが正常にリカバリーされました (Cache
data recovered from TBBU successfully)
0x0004
Information
構成がクリアされました (Configuration cleared)
0x0005
Warning
クラスターがダウンしたため、ピアとの通信は失われました (Cluster
down; communication with peer lost)
0x0006
Information
仮想ディスク %s の所有権が %02x から %02x に変更されました
(Virtual disk %s ownership changed from %02x to %02x
0x0007
Information
アラームはユーザーによって使用不可にされました (Alarm disabled by
user)
0x0008
Information
アラームはユーザーによって使用可能にされました (Alarm enabled by
user)
0x0009
Information
バックグラウンド初期化割合は %d%% に変更されました (Background
initialization rate changed to %d%%)
0x000a
Fatal
メモリー / バッテリーの問題が原因でコントローラーのキャッシュが
破棄されました (Controller cache discarded due to memory/battery
problems)
0x000b
Fatal
構成の不一致のためにキャッシュ・データをリカバリーできません
(Unable to recover cache data due to configuration mismatch)
0x000c
Information
キャッシュ・データは正常にリカバリーされました (Cache data
recovered successfully)
0x000d
Fatal
ファームウェア・バージョンが非互換のためにコントローラーの
キャッシュが破棄されました (Controller cache discarded due to
firmware version incompatibility)
0x000e
Information
整合性検査割合は %d%% に変更されました (Consistency Check rate
changed to %d%%)
致命的なファームウェア・エラー : %s (Fatal firmware error: %s)
0x000f
Dead
0x0010
Information
出荷時のデフォルトが復元されました (Factory defaults restored)
0x0011
Information
フラッシュのダウンロード・イメージが壊れています (Flash
downloaded image corrupt)
0x0012
Caution
フラッシュの消去エラー (Flash erase error)
0x0013
Caution
消去中にフラッシュがタイムアウトになりました (Flash timeout during
erase)
0x0014
Caution
フラッシュ・エラー (Flash error)
0x0015
Information
イメージのフラッシュ中 : %s (Flashing image: %s)
0x0016
Information
新規ファームウェア・イメージのフラッシュが完了しました (Flash of
new firmware image(s) complete)
0x0017
Caution
フラッシュのプログラミング・エラー (Flash programming error)
0x0018
Caution
プログラミング中にフラッシュがタイムアウトになりました (Flash
timeout during programming)
0x0019
Caution
フラッシュのチップ・タイプが不明です (Flash chip type unknown)
0x001a
Caution
フラッシュのコマンド・セットが不明です (Flash command set
unknown)
0x001b
Caution
フラッシュの検証の失敗 (Flash verify failure)
( シート 9 の 1 )
A-2
イベントおよびメッセージ
表 A.2
イベント・メッセージ ( 続き )
番号
タイプ
イベント・テキスト
0x001c
Information
フラッシュ速度が %d 秒に変更されました (Flush rate changed to %d
seconds)
0x001d
Information
ホストからハイバネート・コマンドを受け取りました (Hibernate
command received from host)
0x001e
Information
イベント・ログがクリアされました (Event log cleared)
0x001f
Information
イベント・ログがラップされました (Event log wrapped)
0x0020
Dead
複数ビット ECC エラー : ECAR=%x, ELOG=%x, (%s) (Multi-bit ECC
error: ECAR=%x, ELOG=%x, (%s))
0x0021
Warning
単一ビット ECC エラー: ECAR=%x, ELOG=%x, (%s) (Single-bit ECC
error: ECAR=%x, ELOG=%x, (%s))
0x0022
Dead
コントローラーのメモリーが不足しています (Not enough controller
memory)
0x0023
Information
巡回読み取りが完了しました (Patrol Read complete)
0x0024
Information
巡回読み取りが一時停止しました (Patrol Read paused)
0x0025
Information
巡回読み取り割合が %d%% に変更されました (Patrol Read Rate
changed to %d%%)
0x0026
Information
巡回読み取りが再開されました (Patrol Read resumed)
0x0027
Information
巡回読み取りが開始されました (Patrol Read started)
0x0028
Information
再構築割合が %d%% に変更されました (Rebuild rate changed to %d%%)
0x0029
Information
再構成割合が %d%% に変更されました (Reconstruction rate changed
to %d%%)
0x002a
Information
ホストからシャットダウン・コマンドを受け取りました (Shutdown
command received from host)
0x002b
Information
テスト・イベント : %s (Test event: %s)
0x002c
Information
時刻は %s; として設定されました ( パワーオンの %d 秒後 ) (Time
established as %s; (%d seconds since power on))
0x002d
Information
ユーザーがファームウェアのデバッガーに入りました (User entered
firmware debugger)
0x002e
Warning
%s でバックグラウンド初期化が中止されました (Background
Initialization aborted on %s)
0x002f
Warning
バックグラウンド初期化でメディア・エラーが訂正されました (%lx の
%s) (Background Initialization corrected medium error (%s at %lx))
0x0030
Information
%s でバックグラウンド初期化が完了しました (Background
Initialization completed on %s)
0x0031
Fatal
%s のバックグラウンド初期化が訂正不能エラーで完了しました
(Background Initialization completed with uncorrectable errors on %s)
0x0032
Fatal
バックグラウンド初期化で訂正不能なダブル・メディア・エラーが検
出されました (%s 上の %lx の %s) (Background Initialization detected
uncorrectable double medium errors (%s at %lx on %s))
0x0033
Caution
%s でバックグラウンド初期化が失敗しました (Background
Initialization failed on %s)
0x0034
Progress
%s のバックグラウンド初期化の進行状況は %s です (Background
Initialization progress on %s is %s)
0x0035
Information
%s でバックグラウンド初期化が開始されました (Background
Initialization started on %s)
0x0036
Information
%s で %s から %s にポリシーが変更されました (Policy change on %s
from %s to %s)
0x0038
Warning
%s で整合性検査が中止されました (Consistency Check aborted on %s)
0x0039
Warning
整合性検査でメディア・エラーが訂正されました (%lx の %s)
(Consistency Check corrected medium error (%s at %lx
( シート 9 の 2 )
A-3
表 A.2
イベント・メッセージ ( 続き )
番号
タイプ
イベント・テキスト
0x003a
Information
%s で整合性検査が実行されました (Consistency Check done on %s)
0x003b
Information
%s で訂正を行いながら整合性検査が実行されました (Consistency
Check done with corrections on %s)
0x003c
Fatal
整合性検査で訂正不能なダブル・メディア・エラーが検出されました
(%s 上の %lx の %s) (Consistency Check detected uncorrectable
double medium errors (%s at %lx on %s))
0x003d
Caution
%s で整合性検査が失敗しました (Consistency Check failed on %s)
0x003e
Fatal
%s で訂正不能データのために整合性検査が失敗しました (Consistency
Check failed with uncorrectable data on %s)
0x003f
Warning
ストリップ %lx の %s において整合性検査によってパリティーの不整
合が検出されました (Consistency Check found inconsistent parity on
%s at strip %lx)
0x0040
Warning
%s において整合性検査の不整合ロギングが使用不可になりました ( 不
整合が多すぎるため ) (Consistency Check inconsistency logging
disabled on %s (too many inconsistencies))
0x0041
Progress
%s の整合性検査の進行状況は %s です (Consistency Check progress
on %s is %s)
0x0042
Information
%s で整合性検査が開始されました (Consistency Check started on %s)
0x0043
Warning
%s で初期化が中止されました (Initialization aborted on %s)
0x0044
Caution
%s で初期化が失敗しました (Initialization failed on %s)
0x0045
Progress
%s の初期化の進行状況は %s です (Initialization progress on %s is %s)
0x0046
Information
%s で高速初期化が開始されました (Fast initialization started on %s)
0x0047
Information
%s で完全初期化が開始されました (Full initialization started on %s)
0x0048
Information
%s で初期化が完了しました (Initialization complete on %s)
0x0049
Information
LD のプロパティーが %s に更新されました (%s から ) (LD Properties
updated to %s (from %s))
0x004a
Information
%s で再構成が完了しました (Reconstruction complete on %s)
0x004b
Fatal
リカバリー不能エラーのために %s の再構成が停止しました
(Reconstruction of %s stopped due to unrecoverable errors)
0x004c
Fatal
再構成で訂正不能なダブル・メディア・エラーが検出されました (%lx
の %s 上の %lx にある %s) (Reconstruct detected uncorrectable double
medium errors (%s at %lx on %s at %lx))
0x004d
Progress
%s の再構成の進行状況は %s です (Reconstruction progress on %s is %s)
0x004e
Information
%s で再構成が再開されました (Reconstruction resumed on %s)
0x004f
Fatal
構成の不一致のために %s の再構成の再開が失敗しました
(Reconstruction resume of %s failed due to configuration mismatch)
0x0050
Information
%s で再構成が開始されました (Reconstructing started on %s)
0x0051
Information
%s で %s から %s に状態が変更されました (State change on %s from
%s to %s)
0x0052
Information
%s で PD のクリアが中止されました (PD Clear aborted on %s)
0x0053
Caution
%s で PD のクリアが失敗しました ( エラー %02x) (PD Clear failed on
%s (Error %02x))
( シート 9 の 3 )
A-4
イベントおよびメッセージ
表 A.2
イベント・メッセージ ( 続き )
番号
タイプ
0x0054
Progress
イベント・テキスト
%s の PD のクリアの進行状況は %s です (PD Clear on %s is %s)
0x0055
Information
%s で PD のクリアが開始されました (PD Clear started on %s)
0x0056
Information
%s で PD のクリアが完了しました (PD Clear completed on %s)
0x0057
Warning
%s のエラー ( エラー %02x) (Error on %s (Error %02x))
0x0058
Information
%s でフォーマットが完了しました (Format complete on %s)
0x0059
Information
%s でフォーマットが開始されました (Format started on %s)
0x005a
Caution
%s でホットスペアの SMART ポーリングが失敗しました ( エラー
%02x) (Hot Spare SMART polling failed on %s (Error %02x))
0x005b
Information
PD が挿入されました : %s (PD inserted: %s)
0x005c
Warning
PD の %s はサポートされません (PD %s is not supported)
0x005d
Warning
%lx の %s において巡回読み取りによってメディア・エラーが訂正さ
れました (Patrol Read corrected medium error on %s at %lx)
0x005e
Progress
%s の巡回読み取りの進行状況は %s です (Patrol Read progress on %s
is %s)
0x005f
Fatal
%lx の %s において巡回読み取りによって訂正不能なメディア・エ
ラーが検出されました (Patrol Read found an uncorrectable medium
error on %s at %lx)
0x0060
Caution
事前障害 : CDB: %s (Predictive failure: CDB: %s)
0x0061
Fatal
%lx の %s において巡回読み取りが不正なブロックを検出しています
(Patrol Read puncturing bad block on %s at %lx)
0x0062
Information
%s においてユーザーが再構築を中止しました (Rebuild aborted by
user on %s)
0x0063
Information
%s で再構築が完了しました (Rebuild complete on %s)
0x0064
Information
%s で再構築が完了しました (Rebuild complete on %s)
0x0065
Caution
ソース・ドライブのエラーのために %s で再構築が失敗しました
(Rebuild failed on %s due to source drive error)
0x0066
Caution
ターゲット・ドライブのエラーのために %s で再構築が失敗しました
(Rebuild failed on %s due to target drive error)
0x0067
Progress
%s の再構築の進行状況は %s です (Rebuild progress on %s is %s)
0x0068
Information
%s で再構築が再開されました (Rebuild resumed on %s)
0x0069
Information
%s で再構築が開始されました (Rebuild started on %s)
0x006a
Information
%s で再構築が自動的に開始されました (Rebuild automatically started
on %s)
0x006b
Caution
クラスターの所有権を失ったために %s で再構築が停止しました
(Rebuild stopped on %s due to loss of cluster ownership)
0x006c
Fatal
%lx の %s で再割り当ての書き込み操作が失敗しました (Reassign
write operation failed on %s at %lx)
0x006d
Fatal
%lx の %s で再構築中にリカバリー不能なメディア・エラーが発生し
ました (Unrecoverable medium error during rebuild on %s at %lx)
0x006e
Information
%lx の %s でリカバリー中にメディア・エラーが訂正されました
(Corrected medium error during recovery on %s at %lx)
0x006f
Fatal
%lx の %s でリカバリー中にリカバリー不能なメディア・エラーが発
生しました (Unrecoverable medium error during recovery on %s
at %lx)
0x0070
Information
PD が除去されました : %s (PD removed: %s)
( シート 9 の 4 )
A-5
表 A.2
イベント・メッセージ ( 続き )
番号
タイプ
イベント・テキスト
0x0071
Warning
予期しないセンス : %s、CDB%s、センス : %s (Unexpected sense:
%s, CDB%s, Sense: %s)
0x0072
Information
%s で %s から %s に状態が変更されました (State change on %s from
%s to %s)
0x0073
Information
%s でユーザーが %s から %s に状態を変更しました (State change by
user on %s from %s to %s)
0x0074
Warning
%s へのリダンダント・パスが壊れました (Redundant path to %s broken)
0x0075
Information
%s へのリダンダント・パスが復元されました (Redundant path to %s restored)
0x0076
Information
アレイが削除されたため、専用ホットスペアの PD %s は無用になりまし
た (Dedicated Hot Spare PD %s no longer useful due to deleted array)
0x0077
Caution
SAS トポロジー・エラー : ループが検出されました (SAS topology
error: Loop detected)
0x0078
Caution
SAS トポロジー・エラー : アドレス不能装置 (SAS topology error:
Unaddressable device)
0x0079
Caution
SAS トポロジー・エラー : 同じ SAS アドレスに対して複数のポート
(SAS topology error: Multiple ports to the same SAS address)
0x007a
Caution
SAS トポロジー・エラー : 拡張装置エラー (SAS topology error:
Expander error)
0x007b
Caution
SAS トポロジー・エラー : SMP タイムアウト (SAS topology error:
SMP timeout)
0x007c
Caution
SAS トポロジー・エラー : 経路項目不足 (SAS topology error: Out of
route entries)
0x007d
Caution
SAS トポロジー・エラー : インデックスが見つかりません (SAS
topology error: Index not found)
0x007e
Caution
SAS トポロジー・エラー : SMP 機能の失敗 (SAS topology error: SMP
function failed)
0x007f
Caution
SAS トポロジー・エラー : SMP CRC エラー (SAS topology error: SMP CRC error)
0x0080
Caution
SAS トポロジー・エラー : 複数の負の値 (SAS topology error: Multiple
subtractive)
0x0081
Caution
SAS トポロジー・エラー : テーブルからテーブル (SAS topology error:
Table to table)
0x0082
Caution
SAS トポロジー・エラー : 複数のパス (SAS topology error: Multiple paths)
0x0083
Fatal
装置 %s にアクセスできません (Unable to access device %s)
0x0084
Information
%s (%s) で専用ホットスペアが作成されました (Dedicated Hot Spare
created on %s (%s))
0x0085
Information
専用ホットスペア %s が使用不可になりました (Dedicated Hot Spare
%s disabled)
0x0086
Caution
専用ホットスペア %s はすべてのアレイで無用になりました
(Dedicated Hot Spare %s no longer useful for all arrays)
0x0087
Information
%s (%s) でグローバル・ホットスペアが作成されました (Global Hot
Spare created on %s (%s))
0x0088
Information
グローバル・ホットスペア %s が使用不可になりました (Global Hot
Spare %s disabled)
0x0089
Caution
グローバル・ホットスペアがすべてのアレイに使用できません (Global
Hot Spare does not cover all arrays)
0x008a
Information
%s} を作成しました (Created %s)
0x008b
Information
%s} を削除しました (Deleted %s)
0x008c
Information
シャットダウン時に有効な書き込みがあったため、LD %s に不整合の
マークが付きます (Marking LD %s inconsistent due to active writes at
shutdown)
0x008d
Information
バッテリーが存在します (Battery Present)
( シート 9 の 5 )
A-6
イベントおよびメッセージ
表 A.2
イベント・メッセージ ( 続き )
番号
タイプ
イベント・テキスト
0x008e
Warning
バッテリーが存在しません (Battery Not Present)
0x008f
Information
新規のバッテリーが検出されました (New Battery Detected)
0x0090
Information
バッテリーが取り替えられました (Battery has been replaced)
0x0091
Caution
バッテリーが高温です (Battery temperature is high)
0x0092
Warning
バッテリーの電圧が低くなっています (Battery voltage low)
0x0093
Information
バッテリーが充電を開始しました (Battery started charging)
0x0094
Information
バッテリーが放電中です (Battery is discharging)
0x0095
Information
バッテリーの温度は正常です (Battery temperature is normal)
0x0096
Fatal
SOH が不良なため、バッテリーの取り替えが必要です (Battery needs
to be replacement, SOH Bad)
0x0097
Information
バッテリーの再確認が開始されました (Battery relearn started)
0x0098
Information
バッテリーの再確認が進行中です (Battery relearn in progress)
0x0099
Information
バッテリーの再確認が完了しました (Battery relearn completed)
0x009a
Caution
バッテリーの再確認がタイムアウトになりました (Battery relearn
timed out)
0x009b
Information
バッテリーの再確認が保留中 : バッテリーは充電中です (Battery
relearn pending: Battery is under charge)
0x009c
Information
バッテリーの再確認が延期されました (Battery relearn postponed)
0x009d
Information
バッテリーの再確認は 4 日後に開始されます (Battery relearn will start
in 4 days)
0x009e
Information
バッテリーの再確認は 2 日以内に開始されます (Battery relearn will
start in 2 day)
0x009f
Information
バッテリーの再確認は 1 日以内に開始されます (Battery relearn will
start in 2 day)
0x00a0
Information
バッテリーの再確認は 5 時間後に開始されます (Battery relearn will
start in 5 hours)
0x00a1
Information
バッテリーが取り外されました (Battery removed)
0x00a2
Information
バッテリーの現行容量がしきい値より下です (Current capacity of the
battery is below threshold)
0x00a3
Information
バッテリーの現行容量がしきい値より上です (Current capacity of the
battery is above threshold)
0x00a4
Information
%s で格納装置 (SES) が検出されました (Enclosure (SES) discovered
on %s)
0x00a5
Information
%s で格納装置 (SAFTE) が検出されました (Enclosure (SAFTE)
discovered on %s)
0x00a6
Caution
格納装置 %s の通信が失われました (Enclosure %s communication
lost)
0x00a7
Information
格納装置 %s の通信が復元されました (Enclosure %s communication
restored)
0x00a8
Caution
格納装置 %s のファン %d に障害が起きました (Enclosure %s fan %d
failed)
0x00a9
Information
格納装置 %s のファン %d が挿入されました (Enclosure %s fan %d
inserted)
0x00aa
Caution
格納装置 %s のファン %d が取り外されました (Enclosure %s fan %d
removed)
0x00ab
Caution
格納装置 %s のパワー・サプライ %d に障害が起きました (Enclosure
%s power supply %d failed)
0x00ac
Information
格納装置 %s のパワー・サプライ %d が挿入されました (Enclosure %s
power supply %d inserted)
( シート 9 の 6 )
A-7
表 A.2
イベント・メッセージ ( 続き )
番号
タイプ
イベント・テキスト
0x00ad
Caution
格納装置 %s のパワー・サプライ %d が取り外されました (Enclosure
%s power supply %d removed)
0x00ae
Caution
格納装置 %s の SIM %d に障害が起きました (Enclosure %s SIM %d
failed)
0x00af
Information
格納装置 %s の SIM %d が挿入されました (Enclosure %s SIM %d
inserted)
0x00b0
Caution
格納装置 %s の SIM %d が取り外されました (Enclosure %s SIM %d
removed)
0x00b1
Warning
格納装置 %s の温度センサー %d が警告のしきい値より下です
(Enclosure %s temperature sensor %d below warning threshold)
0x00b2
Caution
格納装置 %s の温度センサー %d がエラーのしきい値より下です
(Enclosure %s temperature sensor %d below error threshold)
0x00b3
Warning
格納装置 %s の温度センサー %d が警告のしきい値より上です
(Enclosure %s temperature sensor %d above warning threshold)
0x00b4
Caution
格納装置 %s の温度センサー %d がエラーのしきい値より上です
(Enclosure %s temperature sensor %d above error threshold)
0x00b5
Caution
格納装置 %s のシャットダウン (Enclosure %s shutdown)
0x00b6
Warning
格納装置 %s はサポートされません。ポートに接続された格納装置が
多すぎます (Enclosure %s not supported; too many enclosures
connected to port)
0x00b7
Caution
格納装置 %s のファームウェアが不一致です (Enclosure %s firmware
mismatch)
0x00b8
Warning
格納装置 %s のセンサー %d が不良です (Enclosure %s sensor %d
bad)
0x00b9
Caution
格納装置 %s の PHY %d が不良です (Enclosure %s phy %d bad)
0x00ba
Caution
格納装置 %s が不安定です (Enclosure %s is unstable)
0x00bb
Caution
格納装置 %s のハードウェア・エラー (Enclosure %s hardware error)
0x00bc
Caution
格納装置 %s が応答していません (Enclosure %s not responding)
0x00bd
Information
格納装置 内での SAS/SATA の混用はサポートされません。PD %s は
使用不可です (SAS/SATA mixing not supported in enclosure; PD %s
disabled)
0x00be
Information
%s 上で格納装置 (SES) のホット・プラグが検出されましたが、サ
ポートされていません (Enclosure (SES) hotplug on %s was detected,
but is not supported)
0x00bf
Information
クラスターが使用可能です (Clustering enabled)
0x00c0
Information
クラスターが使用不可です (Clustering disabled)
0x00c1
Information
PD が小さすぎるため %s で自動再構築に使用できません (PD too
small to be used for auto-rebuild on %s)
0x00c2
Information
BBU が使用可能になり、WT 仮想ディスクを WB に変更中です (BBU
enabled; changing WT virtual disks to WB)
0x00c3
Warning
BBU が使用不可になり、WB 仮想ディスクを WT に変更中です (BBU
disabled; changing WB virtual disks to WT)
0x00c4
Warning
PD %s 上の不良ブロック・テーブルが 80% 満杯になっています (Bad
block table on PD %s is 80% full)
0x00c5
Fatal
PD %s 上の不正ブロック・テーブルが満杯で、ブロック %lx をログに
記録できません (Bad block table on PD %s is full; unable to log
block %lx)
( シート 9 の 7 )
A-8
イベントおよびメッセージ
表 A.2
イベント・メッセージ ( 続き )
番号
タイプ
イベント・テキスト
0x00c6
Information
%s 上で所有権が失われたため、整合性検査は中止されました
(Consistency Check Aborted due to ownership loss on %s)
0x00c7
Information
%s で所有権が失われたため、バックグラウンド初期化 (BGI) が中止さ
れました (Background Initialization (BGI) Aborted Due to Ownership
Loss on %s)
0x00c8
Caution
バッテリー / チャージャーの問題が検出されました。SOH が不良です
(Battery/charger problems detected; SOH Bad)
0x00c9
Warning
単一ビット ECC エラー : ECAR=%x, ELOG=%x, (%s)、警告のしきい
値を超えました (Single-bit ECC error: ECAR=%x, ELOG=%x, (%s);
warning threshold exceeded)
0x00ca
Caution
単一ビット ECC エラー : ECAR=%x, ELOG=%x, (%s)、クリティカル
しきい値を超えました (Single-bit ECC error: ECAR=%x, ELOG=%x,
(%s); critical threshold exceeded)
0x00cb
Caution
単一ビット ECC エラー : ECAR=%x, ELOG=%x, (%s)、これ以上のレ
ポート作成が無効になりました (Single-bit ECC error: ECAR=%x,
ELOG=%x, (%s); further reporting disabled)
0x00cc
Caution
格納装置 %s のパワー・サプライ %d のスイッチがオフになりました
(Enclosure %s Power supply %d switched off)
0x00cd
Information
格納装置 %s のパワー・サプライ %d のスイッチがオンになりました
(Enclosure %s Power supply %d switched on)
0x00ce
Caution
格納装置 %s のパワー・サプライ %d のケーブルが取り外されました
(Enclosure %s Power supply %d cable removed)
0x00cf
Information
格納装置 %s のパワー・サプライ %d のケーブルが挿入されました
(Enclosure %s Power supply %d cable inserted)
0x00d0
Information
格納装置 %s のファン %d が正常に戻りました (Enclosure %s Fan %d
returned to normal)
Information
前のブート時に BBU 保存テストが開始されています (BBU Retention
test was initiated on previous boot)
0x00d1
0x00d2
Information
BBU 保存テストにパスしました (BBU Retention test passed)
0x00d3
Caution
BBU 保存テストに失敗しました ! (BBU Retention test failed!)
0x00d4
Information
前のブート時に NVRAM 保存テストが開始されています (NVRAM
Retention test was initiated on previous boot)
0x00d5
Information
NVRAM 保存テストにパスしました (NVRAM Retention test passed)
0x00d6
Caution
NVRAM 保存テストに失敗しました ! (NVRAM Retention test failed!)
0x00d7
Information
%s テストが完了し、%d が正常にパスしました (%s test completed
%d passes successfully)
0x00d8
Caution
%d がパスしたときに %s テストは失敗しました。失敗データ
:errorOffset=%x goodData=%x badData=%x (%s test FAILED on %d
pass. Fail data: errorOffset=%x goodData=%x badData=%x)
0x00d9
Information
セルフ・チェック診断が完了しました (Self check diagnostics
completed)
0x00da
Information
外部構成が検出されました (Foreign Configuration Detected)
0x00db
Information
外部構成がインポートされました (Foreign Configuration Imported)
0x00dc
Information
外部構成がクリアされました (Foreign Configuration Cleared)
0x00dd
Warning
NVRAM が壊れています。再初期化中です (NVRAM is corrupt;
reinitializing)
0x00de
Warning
NVRAM の不一致が発生しました (NVRAM mismatch occurred)
0x00df
Warning
PHY %d で SAS ワイド・ポート %d がリンクを失いました (SAS wide
port %d lost link on PHY %d)
0x00e0
Information
PHY %d で SAS ワイド・ポート %d がリンクを復元しました (SAS
wide port %d restored link on PHY %d)
( シート 9 の 8 )
A-9
表 A.2
イベント・メッセージ ( 続き )
番号
タイプ
イベント・テキスト
0x00e1
Warning
SAS ポート %d、PHY %d が許容エラー率を超えました (SAS port %d,
PHY %d has exceeded the allowed error rate)
0x00e2
Warning
%lx の %s で不正ブロックが %lx に再割り当てされました (Bad block
reassigned on %s at %lx to %lx)
0x00e3
Information
コントローラーのホット・プラグが検出されました (Controller Hot
Plug detected)
0x00e4
Warning
格納装置 %s の温度センサー %d の差分が検出されました (Enclosure
%s temperature sensor %d differential detected)
0x00e5
Information
ディスク・テストが開始できません。適確なディスクが見つかりませ
ん
0x00e6
Information
ホストによって与えられた時間枠はセルフ・チェックを行うには不十
分です (Time duration provided by host is not sufficient for self check)
0x00e7
Information
アレイ %d の行 %d 上で %s に対して「欠落」のマークが付けられま
した (Marked Missing for %s on array %d row %d)
0x00e8
Information
アレイ %d の行 %d 上で「欠落」が %s として置き換えられました
(Replaced Missing as %s on array %d row %d)
0x00e9
Information
格納装置 %s の温度 %d が正常に戻りました (Enclosure %s
Temperature %d returned to normal)
0x00ea
Information
格納装置 %s のファームウェアのダウンロードが進行中です
(Enclosure %s Firmware download in progress)
0x00eb
Warning
格納装置 %s のファームウェアのダウンロードに失敗しました
(Enclosure %s Firmware download failed)
0x00ec
Warning
%s は認定されたドライブではありません (%s is not a certified drive)
0x00ed
Information
ダーティーなキャッシュ・データがユーザーによって破棄されました
(Dirty cache data discarded by user)
0x00ee
Information
ブート時に PD が構成から欠落しています (PDs missing from
configuration at boot)
0x00ef
Information
VD にドライブが欠落しており、ブート時にオフラインになります :
%s (VDs missing drives and will go offline at boot: %s)
0x00f0
Information
ブート時に VD が欠落しています : %s (VDs missing at boot: %s)
0x00f1
Information
ブート時に前の構成が完全に欠落しています (Previous configuration
completely missing at boot)
0x00f2
Information
バッテリーの充電が完了しました (Battery charge complete)
0x00f3
Information
格納装置 %s のファン %d の速度が変更されました (Enclosure %s fan
%d speed changed)
( シート 9 の 9 )
A-10
イベントおよびメッセージ
付録 B 特記事項
本書は米国 IBM が提供する製品およびサービスについて作成したものです。
本書に記載の製品、サービス、または機能が日本においては提供されて
いない場合があります。日本で利用可能な製品、サービス、および機能
については、日本 IBM の営業担当員にお尋ねください。本書で IBM 製
品、プログラム、またはサービスに言及していても、その IBM 製品、プ
ログラム、または サービスのみが使用可能であることを意味するもので
はありません。これらに代えて、IBM の知的所有権を侵害することのな
い、機能的に同等の 製品、プログラム、またはサービスを使用すること
ができます。ただし、IBM 以外の製品とプログラムの操作またはサービ
スの評価および検証は、お客様の責任で行っていただきます。
IBM は、本書に記載されている内容に関して特許権 ( 特許出願中のもの
を含む ) を保有している場合があります。本書の提供は、お客様にこれ
らの特許権について実施権を許諾することを意味するものではありませ
ん。実施権についてのお問い合わせは、書面にて下記宛先にお送りくだ
さい。
〒 106-8711
東京都港区六本木 3-2-12
日本アイ・ビー・エム株式会社
法務・知的財産
知的財産権ライセンス渉外
IBM およびその直接または間接の子会社は、本書を特定物として現存する
ままの状態で提供し、商品性の保証、特定目的適合性の保証および法律上
の瑕疵担保責任を含むすべての明示もしくは黙示の保証責任を負わないも
のとします。国または地域によっては、法律の強行規定により、保証責任
の制限が禁じられる場合、強行規定の制限を受けるものとします。
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
B-1
この情報には、技術的に不適切な記述や誤植を含む場合があります。本
書は定期的に見直され、必要な変更は本書の次版に組み込まれます。
IBM は予告なしに、随時、この文書に記載されている製品またはプログ
ラムに対して、改良または変更を行うことがあります。
本書において IBM 以外の Web サイトに言及している場合があります
が、便宜のため記載しただけであり、決してそれらの Web サイトを推
奨するものではありません。それらの Web サイトにある資料は、この
IBM 製品の資料の一部ではありません。それらの Web サイトは、お客
様の責任でご使用ください。
IBM は、お客様が提供するいかなる情報も、お客様に対してなんら義務
も負うことのない、自ら適切と信ずる方法で、使用もしくは配布するこ
とができるものとします。
B.1
商標
以下は、International Business Machines Corporation の米国およびその
他の国における商標です。
IBM
ServeRAID
IBM ( ロゴ )
ServerProven
System x
Intel、Intel Xeon、Itanium、および Pentium は、Intel Corporation の米
国およびその他の国における商標です。
Microsoft、Windows、Windows NT および Windows ロゴは、Microsoft
Corporation の米国およびその他の国における商標です。
Adobe、および PostScript は、Adobe Systems Incorporated の米国およ
びその他の国における登録商標または商標です。
UNIX は、The Open Group の米国およびその他の国における登録商標
です。
Java およびすべての Java 関連の商標およびロゴは、Sun
Microsystems, Inc. の米国およびその他の国における商標または登録商
標です。
Linux は、Linus Torvalds の米国およびその他の国における登録商標です。
B-2
特記事項
Red Hat、Red Hat "Shadow Man" ロゴ、およびすべての Red Hat 関連
の商標およびロゴは Red Hat, Inc. の米国およびその他の国における商標
です。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標です。
B.2
重要事項
IBM は、ServerProven® に登録されている他社製品およびサービスに関
して、商品性、および特定目的適合性に関する黙示的な保証も含め、一
切の保証責任を負いません。これらの製品は、第三者によってのみ提供
および保証されます。
IBM は、他社製品に関して一切の保証責任を負いません。他社製品のサ
ポートがある場合は、IBM ではなく第三者によって提供されます。
いくつかのソフトウェアは、その小売り版 ( 利用可能である場合 ) とは
異なる場合があり、ユーザー・マニュアルまたはすべてのプログラム機
能が含まれていない場合があります。
重要事項
B-3
B-4
特記事項
付録 C
用語集
アクセス・ポリ
シー (access
policy)
特定の仮想ディスクに許可されるアクセスの種類を示す仮想ディスクの
プロパティー。指定可能な値は「読み取り / 書き込み」、「読み取り専
用」、または「ブロック」。
アダプター
(adapter)
1 つのバスまたはインターフェースのプロトコルを別のプロトコルに変
換することによってコンピューター・システムが周辺装置にアクセスで
きるようにする装置。アダプター自身が特殊な機能を提供する場合もあ
る。例えば、RAID コントローラーは RAID 機能を提供する 1 つのタイ
プのアダプターである。アダプターはシステム・ボード上に設置されて
いるか、またはアドイン・カードの場合がある。その他のアダプターの
例には、ネットワーク・アダプターや SCSI アダプターなどがある。
アラーム使用可
能 (alarm
enabled)
コントローラーのオンボード・アラームが使用可能かどうかを示すコン
トローラーのプロパティー。
アラームあり
(alarm present)
コントローラーにオンボード・アラームが装備されているかどうかを示
すコントローラーのプロパティー。アラームが装備され、使用可能な場
合、特定のエラー条件が発生するとアラームが鳴る。
アレイ (array)
「ディスク・グループ (disk group)」を参照。
BBU あり (BBU
present)
電源障害発生時に電力を供給するオンボード・バッテリー・バックアッ
プ・ユニットがコントローラーに装備されているかどうかを示すコント
ローラーのプロパティー。
BGI 割合 (BGI
rate)
仮想ディスクのバックグラウンド初期化を実行するときの割合を示すコ
ントローラーのプロパティー。
BIOS
基本入出力システム (Basic Input/Output System)。コンピューターの
BIOS はフラッシュ・メモリー・チップに格納されている。BIOS はマイ
クロプロセッサーと周辺装置 ( キーボードやビデオ・アダプターなど )
間の通信、およびシステム・メッセージなどの各種機能を制御する。
キャッシュ
(cache)
最近アクセスされたデータを保持する高速メモリー。キャッシュ・メモ
リーを使用することにより、同じデータへのそれ以降のアクセスが高速
化される。メイン・メモリーとの間でデータが読み取りまたは書き込み
されると、対応するメイン・メモリー・アドレスを添えて、そのコピー
ServeRAID-MR ソフトウェア ユーザーズ・ガイド
C-1
がキャッシュ・メモリーにも保管される。キャッシュ・メモリーのソフ
トウェアは以降の読み取りのアドレスをモニターして、求められたデー
タがキャッシュ・メモリー内に既に保管されているかどうかを確認す
る。既にキャッシュ・メモリー内にデータがあれば ( キャッシュ・ヒッ
ト )、直ちにキャッシュ・メモリーから読み取られ、メイン・メモリー
の読み取りは打ち切られる ( あるいは開始されない )。データがキャッ
シュされていない場合 ( キャッシュ・ミス )、メイン・メモリーから取
り出され、キャッシュ・メモリーに保管される。
キャッシュのフ
ラッシュ間隔
(cache flush
interval)
データ・キャッシュがフラッシュされる頻度を示すコントローラーのプ
ロパティー。
キャッシング
(caching)
高速メモリー・バッファーを使用することによりコンピューター・シス
テム全体の読み取り / 書き込みのパフォーマンスを高速化するプロセス。
キャッシュにはディスク・サブシステムより高速でアクセスできる。読
み取りのパフォーマンスを向上するため、通常、キャッシュには最後に
アクセスされたデータ、および隣接ディスク・セクターからのデータが
含まれる。また書き込みのパフォーマンスを向上するため、キャッシュ
はそのライトバック・ポリシーに従って一時的にデータを保管すること
ができる。
強制サイズ
(coerced size)
名目上は同じサイズである他のディスクとの互換性を確保するために、
ディスクに強制されるサイズを示す物理ドライブのプロパティー。例え
ば、ある製造メーカーの 4 G バイト・ドライブが 4,196 M バイトであ
り、別の製造メーカーの 4 G バイト・ドライブが 4,128 M バイトである
とする。ストレージ構成内のディスク・グループで使用できるように、
これらの各ドライブは使用可能サイズの 4,088 M バイトになるように強
制される場合がある。
強制モード
(coercion mode)
1 つのストレージ構成内で使用できるように、名目上同一容量のディス
クに強制されるサイズを示すコントローラーのプロパティー。
整合性検査
(consistency
check)
リダンダント RAID レベルが設定された仮想ディスク内にあるすべての
ストライプに整合性があることを検査し、エラーがある場合は自動的に
修正する操作のこと。RAID 1 ディスク・グループの場合、この操作で
は各ストライプのミラー・データが正しいか検査される。
整合性検査割合
(consistency
check rate)
コンピューター・システムで整合性検査操作が実行される割合。
コントローラー
(controller)
マイクロプロセッサーとメモリー間、またはマイクロプロセッサーと周
辺装置 ( 物理ディスクなど ) 間のデータ転送を制御するチップ。RAID コ
ントローラーは、データ保護を行うためのストライピングおよびミラー
C-2
用語集
リングなどの RAID 機能を実行する。MegaRAID ストレージ・マネー
ジャー ソフトウェアは ServeRAID-MR コントローラー上で実行される。
現行書き込みポ
リシー (current
write policy)
仮想ディスクが現在ライトバック・モード、ライトスルー・モードのい
ずれをサポートしているかを示す仮想ディスクのプロパティー。
•
•
ライトバック・モードでは、コントローラーのキャッシュがトラン
ザクションのすべてのデータを受信した時点で、コントローラーは
データ転送完了信号をホストに送信する。
ライトスルー・モードでは、ディスク・サブシステムがトランザク
ションのすべてのデータを受信した時点で、コントローラーはデー
タ転送完了信号をホストに送信する。
デフォルトの書
き込みポリシー
(default write
policy)
デフォルトの書き込みポリシーが「ライトスルー」、
「ライトバック」の
どちらであるかを示す仮想ディスクのプロパティー。ライトバック・
モードでは、コントローラーのキャッシュがトランザクションのすべて
のデータを受信した時点で、コントローラーはデータ転送完了信号をホ
ストに送信する。ライトスルー・モードでは、ディスク・サブシステム
がトランザクションのすべてのデータを受信した時点で、コントロー
ラーはデータ転送完了信号をホストに送信する。
装置 ID (device ID)
製造メーカーが割り当てた装置 ID を示すコントローラーまたは物理
ディスクのプロパティー。
装置ポート数
(device port
count)
コントローラー上にあるポート数を示すコントローラーのプロパティー。
ディスク・
キャッシュ・ポ
リシー (disk
cache policy)
仮想ディスク・キャッシュが使用可能、使用不可、または前の設定から変
更されていない、のいずれであるかを示す仮想ディスク・プロパティー。
ディスク・グルー
プ (disk group)
RAID コントローラーに接続されたディスクを論理的にグループ化した
もの。RAID コントローラー上では 1 つ以上の仮想ディスクを作成でき
る。ディスク・グループ内のすべての仮想ディスクは、ディスク・グ
ループ内のすべての物理ディスクを使用する。
ディスク・サブ
システム (disk
subsystem)
ディスクの集合体と、それらを制御し、1 つ以上のコントローラーに接
続するハードウェアのこと。このハードウェアにはインテリジェント・
コントローラーも含まれる。あるいはディスクをシステム入出力バス・
コントローラーに直接接続することもできる。
高速初期化 (fast
initialization)
仮想ディスクの最初と最後のセクターに高速でゼロを書き込む初期化
モード。これによって、初期化をバックグラウンドで実行しながら仮想
ディスクへのデータの書き込みを即時に開始できる。
フォールト・ト
レランス (fault
tolerance)
データ保全性と処理能力を低下させることなく、ディスク・グループご
とに 1 つのドライブ障害を容認できるディスク・サブシステムの機能。
ServeRAID-MR コントローラーは、RAID レベル 1、5、6、10、50 およ
び 60 のリダンダント・ディスク・グループを利用してフォールト・ト
C-3
レランス機能を提供する。リダンダント・ディスク・グループは、ホッ
トスペア・ディスクおよび自動再構築機能もサポートする。
ファームウェア
(firmware)
読み取り専用メモリー (ROM) またはプログラマブル ROM (PROM) に格
納されるソフトウェア。多くの場合、ファームウェアはシステムの最初
の電源オン時にその動作を制御する。代表的な例としては、ディスクま
たはネットワークからオペレーティング・システム全体をロードしてか
ら、そのオペレーティング・システムに制御を引き渡す、システム内の
モニター・プログラムがある。
外部構成
(foreign
configuration)
コンピューター・システム内に取り付けている取り替え用物理ディス
ク・セット上に既に存在する RAID 構成のこと。MegaRAID ストレー
ジ・マネージャー ソフトウェアでは、既存の構成を RAID コントロー
ラーにインポートすることも、また、構成をクリアして新規の構成を作
成することもできる。
フォーマット
(formatting)
物理ディスク上のすべてのデータ・フィールドに特定の値を書き込ん
で、読み取り不能セクターや無効セクターをマップアウトするプロセ
ス。ほとんどの物理ディスクは出荷時にフォーマットされるため、通常
は、物理ディスクで多数のメディア・エラーが発生する場合に限って
フォーマットを行う。
穴 (hole)
MegaRAID ストレージ・マネージャー ソフトウェアで言う穴とは、
ディスク・グループ内の空きスペースのブロックであり、仮想ディスク
を定義するときに使用できる。
ホスト・イン
ターフェース
(host interface)
コンピューターのホスト・システムが使用しているインターフェースの
タイプ (PCIX など ) を示すコントローラーのプロパティー。
ホスト・ポート
数 (host port
count)
現在使用されているホスト・データ・ポートの数を示すコントローラー
のプロパティー。
ホスト・システ
ム (host system)
コントローラーが取り付けられているコンピューター・システムのこ
と。メインフレーム、ワークステーション、およびスタンドアロン・デ
スクトップ・システムはすべてホスト・システムと見なされる。
ホットスペア
(hot spare)
仮想ディスク内の障害を起こした物理ディスクと自動的に取り替えられ
る待機用物理ディスクのこと。これによってデータ喪失を防止できる。
ホットスペアは単一のリダンダント・ディスク・グループ専用にするこ
ともできるが、コントローラーが制御するすべてのディスク・グループ
用のグローバル・ホットスペア・プールに含めることもできる。
物理ディスクに障害が起こると、MegaRAID ストレージ・マネージャー
ソフトウェアは自動的にホットスペアに取り替えた後、障害のある物理
ディスクからホットスペアにデータを再構築する。ホットスペアは
RAID 1、5、6、10、50 および 60 のストレージ構成で使用できる。
C-4
用語集
初期化
(initialization)
仮想ディスクのデータ・フィールドにゼロを書き込み、さらにフォール
ト・トレラント RAID レベルでは、対応するパリティーを生成して仮想
ディスクを作動可能状態にするプロセス。初期化を行うと、物理ディス
ク上の前のデータがすべて消去される。ディスク・グループは初期化を
行わなくても動作するが、パリティー・フィールドが生成されていない
ために整合性検査に失敗する可能性がある。
入出力ポリシー
(IO policy)
キャッシュ入出力または直接入出力のどちらが使用されているかを示す
仮想ディスクのプロパティー。キャッシュ入出力モードでは、すべての
読み取りがキャッシュ・メモリーのバッファーに入れられる。直接入出
力モードの場合、読み取りはキャッシュ・メモリーのバッファーに入れ
られない。データはキャッシュとホストに同時に転送される。同じデー
タ・ブロックが再度読み取られる場合、キャッシュ・メモリーから取り
出される ( 入出力ポリシーは、特定の仮想ディスク上の読み取りに適用
される。先読みキャッシュへの影響はない。)
メディア・エ
ラー数 (media
error count)
ディスク・メディア上で検出されたエラー数を示す物理ドライブのプロ
パティー。
移行 (migration)
物理ディスクを 1 つのコントローラーから切り離して別のコントロー
ラーに接続することにより、仮想ディスクとホットスペア・ディスクを
1 つのコントローラーから別のコントローラーに移動するプロセス。新
しいコントローラーのファームウェアが、物理ディスク上の仮想ディス
ク情報を検出し、保存する。
ミラーリング
(mirroring)
2 つの物理ディスクを使用して完全なデータの冗長性を実現するプロセ
ス。1 つのディスクにあるデータの正確なコピーが第 2 の物理ディスク
上に維持される。一方の物理ディスクに障害が起こると、他方の物理
ディスクの内容を使用してシステムの保全性が維持され、障害がある物
理ディスクが再構築される。
名前 (name)
ユーザーが仮想ディスクに割り当てた名前を示す仮想ディスクのプロパティー。
非リダンダント
構成 (nonredundant
configuration)
2 つ以上の物理ディスク間でデータがストライピングされているが、
ディスクのミラーリングやパリティーは実施されていない RAID 0 仮想
ディスク。これによってデータのスループットは高まるが、物理ディス
クの障害時の保護は行われない。
NVRAM
不揮発性ランダム・アクセス・メモリー (non-volatile random access
memory) の頭字語。電源が除去されても、保管されているデータが失わ
れないストレージ・システム。NVRAM は RAID コントローラーに
ファームウェアと構成データを保管するときに使用される。
NVRAM あり
(NVRAM
present)
NVRAM がコントローラー上に装備されているかどうかを示すコント
ローラーのプロパティー。
C-5
NVRAM サイズ
(NVRAM Size)
コントローラーの NVRAM のサイズを示すコントローラーのプロパ
ティー。
オフライン
(offline)
物理ディスクが仮想ディスクに含まれていても、そのデータが仮想ディ
スクにアクセスできないとき、その物理ディスクはオフラインである。
巡回読み取り
(patrol read)
ドライブの障害やデータ喪失を引き起こすおそれのある物理ディスクの
エラーがあるか、ストレージ構成内の物理ディスクを検査するプロセ
ス。巡回読み取り操作によって、ホストへのアクセス前に物理ディスク
に関する潜在的な問題を検出し、場合によってはその修正も行うことが
できる。これによって、通常の入出力操作中にエラー・リカバリーを行
う必要がないため、システム全体のパフォーマンスが向上する。
巡回読み取り割
合 (patrol read
rate)
コンピューター・システムで巡回読み取り操作が実行されるときの、
ユーザーが定義した割合。
物理ドライブ
(physical disk)
データ保管用の不揮発性ランダム・アドレッシング可能装置。物理ディ
スクは再書き込み可能で、一般にディスクと呼ばれる。
物理ドライブの
状態 (physical
drive state)
ドライブの状況を示す物理ドライブのプロパティー。物理ディスクの状
態は以下のいずれかである。
C-6
•
未構成で良好 : ディスクは RAID コントローラーにアクセス可能であ
るが、仮想ディスクの一部として、またはホットスペアとして構成
されていない。
•
•
ホットスペア : 物理ディスクはホットスペアとして構成されている。
オンライン : 物理ディスクは RAID コントローラーからアクセス可能
であり、仮想ディスクに含まれる。
•
再構築 : 仮想ディスクの完全な冗長性を復元するためにデータが物理
ディスクに書き込まれる。
•
障害 : 物理ディスクは当初「オンライン」または「ホットスペア」と
して構成されていたが、ファームウェアがリカバリー不能なエラー
を検出した。
•
未構成で無効 : 物理ディスクでファームウェアがリカバリー不能なエ
ラーを検出したが、その物理ディスクは「未構成で良好」だったか、
初期化ができていなかった。
•
欠落 : 物理ディスクは「オンライン」だったが、所定の場所から取り
外されていた。
•
オフライン : 物理ディスクは仮想ディスクの一部となっているが、
RAID 構成用として無効なデータがその物理ディスクに含まれている。
用語集
•
なし : 物理ディスクにサポートされないフラグが設定されている。物
理ディスクは「未構成で良好」または「オフライン」であり、取り
外し操作の準備が完了している。
物理ドライブの
タイプ (physical
drive type)
ドライブの特性を示す物理ドライブのプロパティー。
製品情報
(product info)
ベンダーがドライブに割り当てたモデル番号を示す物理ディスクのプロ
パティー
製品名 (product
name)
コントローラーの製造名を示すコントローラーのプロパティー。
RAID
データ保管およびデータ・アクセスに使用するディスク数を増やすこと
によりハイパフォーマンスを達成する、複数の独立したディスクのグ
ループ。RAID ディスク・グループは入出力 (I/O) のパフォーマンスと
データの可用性を向上する。ディスクのグループは、ホスト・システム
から 1 つのストレージ・ユニットまたは複数の仮想ディスクと見える。
複数の物理ディスクに同時にアクセス可能なために、データのスルー
プットが高まる。RAID 構成により、データ・ストレージの可用性と
フォールト・トレランス機能も向上する。各リダンダント RAID レベル
(RAID レベル 1、5、6、10、50 および 60) によりデータが保護される。
RAID 0
2 つ以上のディスクでデータ・ストライピングを実行して、高いデー
タ・スループットを実現する。特にデータの冗長性を必要としない環境
内の大規模なファイルに有効。
RAID 1
1 対のディスクでデータ・ミラーリングを実行することにより、一方の物
理ディスクに書き込まれたデータが同時に他方の物理ディスクにも書き込
まれる。RAID 1 は小規模のデータベース、または完全なデータの冗長性を
必要とするその他の小規模なアプリケーションで有効に機能する。
RAID 5
3 つ以上のディスクでデータ・ストライピングおよびパリティー・デー
タを使用して ( 分散パリティー )、高いデータ・スループットおよび
データの冗長性を達成する。特にランダム・アクセスを必要とするアプ
リケーションに有効。
RAID 6
3 つ以上のディスクでデータ・ストライピングおよびパリティー・デー
タを使用して ( 分散パリティー )、高いデータ・スループットおよび
データの冗長性を達成する。特にランダム・アクセスを必要とするアプ
リケーションに有効。RAID 6 では、2 台のディスク・ドライブ障害に対
処できる。
RAID 10
RAID 0 と RAID 1 を組み合わせたもので、2 つのミラーリングされた
ディスク・グループ間でデータ・ストライピングを行う。高いデータ・
スループットと完全なデータの冗長性を提供する。
C-7
RAID 50
RAID 0 と RAID 5 を組み合わせたもので、パリティー・データを使用し
て 2 つのディスク・グループ間でデータ・ストライピングを行う。高い
データ・スループットと完全なデータの冗長性を提供する。
RAID 60
RAID 0 と RAID 6 を組み合わせたもので、パリティー・データを使用し
て 2 つのディスク・グループ間でデータ・ストライピングを行う。高い
データ・スループットと完全なデータの冗長性を提供する。RAID 60 で
は、スパン・アレイ内の各 RAID セットに含まれる 2 台のディスク・ド
ライブ障害に対処できる。
RAID レベル
(RAID level)
仮想ディスクの RAID レベルを示す仮想ディスクのプロパティー。
ServeRAID-MR コントローラーでは、RAID レベル 0、1、5、6、10、
50 および 60 がサポートされる。
未加工サイズ
(raw size)
サイズを削減する強制モードが適用される前の、ドライブの実際のフル
サイズを示す物理ドライブのプロパティー。
読み取りポリシー
(read policy)
現在の読み取りポリシー・モードを示すコントローラーの属性。「常に
先読み」モードでは、コントローラーは要求されたデータを順次に先読
みし、そのデータがまもなく必要とされることを予想してキャッシュ・
メモリーにその追加データを保管しておく。これによって順次データの
読み取りが高速化されるが、ランダム・データへのアクセス時には効果
はほとんどない。「先読みなし」モードでは、先読み機能は使用不可に
なる。適応先読みモードでは、順次セクターで新たなディスク・アクセ
スが 2 回行われると、コントローラーは先読みの使用を開始する。読み
取り要求がランダムの場合、コントローラーは「先読みなし」モードに
戻る。
再構築 (rebuild)
物理ディスクの障害発生後に、リダンダント仮想ディスク内の取り替え
用ディスクにすべてのデータを再生成すること。ディスクの再構築は、
普通、対象となる仮想ディスクの通常操作を中断せずに行われるが、
ディスク・サブシステムのパフォーマンスが多少低下する場合がある。
再構築割合
(rebuild rate)
ストレージ構成内のディスクに障害が発生した後に、新規の物理ディス
クでデータを再構築するときに使用される中央演算処理装置 (CPU) リ
ソースのパーセンテージ。
仮想ディスクを
元に戻す
(reclaim virtual
disk)
新規の仮想ディスクの構成を取り消すための方法。構成ウィザードで該
当の仮想ディスクを強調表示し、「元に戻す」ボタンをクリックすると、
個々のディスクが仮想ディスク構成から除去される。
再構成割合
(reconstruction
rate)
再構成操作が実行されるときの、ユーザーが定義した割合。
C-8
用語集
冗長性
(redundancy)
構成内の 1 つの物理ディスクに障害が発生した場合に、データの喪失を
防ぐためのストレージ構成のプロパティー。
リダンダント構
成 (redundant
configuration)
ディスク・グループ内の物理ディスクにリダンダント・データを持つ仮
想ディスク。このデータを使用して障害のある物理ディスクを再構築で
きる。リダンダント・データは、ディスク・グループ内の複数の物理
ディスク間でストライピングされるパリティー・データ、または第 2 の
物理ディスクに保管されているデータの完全なミラー・コピーの場合が
ある。リダンダント構成により、構成内の物理ディスクに障害が発生し
た場合にデータが保護される。
改訂レベル
(revision level)
ディスクのファームウェアの改訂レベルを示す物理ディスクのプロパ
ティー。
SAS
シリアル接続 SCSI (Serial Attached SCSI) の頭字語。SAS とは、SCSI
プロトコル・セットを活用するエンタープライズ・レベルのシリアル
Point-to-Point 装置インターフェースである。SAS インターフェースで
は、パラレル SCSI と比較して、パフォーマンスの向上、配線の簡素化、
コネクターの小型化、ピン数の削減、消費電力の低減を実現している。
SATA
シリアル ATA (Serial Advanced Technology Attachment) の頭字語。物理
ストレージ・インターフェースの規格。SATA は、装置間の Point-toPoint 接続を行うシリアル・リンクである。薄型のシリアル・ケーブル
が採用されたことにより、システム内部の通気が改善され、シャーシ設
計の小型化が可能になっている。
SCSI 装置タイプ
(SCSI device
type)
装置のタイプ ( ディスクなど ) を示す物理ドライブのプロパティー。
シリアル番号
(serial no.)
製造メーカーが割り当てたシリアル番号を示すコントローラーのプロパ
ティー。
サイズ (size)
仮想ディスク上のストレージ・スペースの容量を示す仮想ディスクのプ
ロパティー。
ストリップ・サ
イズ (strip size)
ディスク・グループに含まれる単一の物理ディスク上にあるストライプ
の部分。
ストライプ・サ
イズ (stripe size)
RAID コントローラーが複数のドライブ間に書き込むインターリーブド・
データ・セグメントの長さを示す仮想ディスクのプロパティー ( パリ
ティー・ディスクは除く )。例えば、64 KB のディスク・スペースを含み、
ストライプ内の各ディスク上に 16KB のデータがあるストライプを考えて
みる。この場合、ストライプ・サイズは 64 KB で、ストリップ・サイズは
16 KB である。ストライプ・サイズはユーザーが選択できる。
ストライピング
(striping)
仮想ディスク内のすべての物理ディスクに対してデータを書き込むため
に使用される技法。各ストライプは連続した仮想ディスク・データ・ア
C-9
ドレスによって構成され、これらのアドレスは、順次パターンを使用し
て仮想ディスク内の各物理ディスクに固定サイズ単位でマップされる。
例えば、仮想ディスクに 5 つの物理ディスクが含まれる場合、ストライ
プによってデータが物理ディスク 1 から 5 に順に書き込まれ、どの物理
ディスクにも繰り返して書き込まれることはない。1 つのストライプで
消費されるスペース容量は各物理ディスクで同じである。ストライピン
グが単独でデータの冗長性を提供することはない。データの冗長性はス
トライピングをパリティーと組み合わせることによって実現される。
サブベンダー ID
(subvendor ID)
コントローラーに関する追加のベンダー ID 情報をリストするコント
ローラーのプロパティー。
訂正不能エラー
件数
(uncorrectable
error count)
コントローラーに接続された物理ディスク上で検出された訂正不能エ
ラーの数をリストするコントローラーのプロパティー。エラー件数が特
定のレベルに達すると、物理ディスクは「障害が起こった」としてマー
クが付けられる。
ベンダー ID
(vendor ID)
ベンダーがコントローラーに割り当てた ID 番号を示すコントローラー
のプロパティー。
ベンダー情報
(vendor info)
ドライブのベンダー名をリストする物理ドライブのプロパティー。
仮想ディスク
(virtual disk)
1 つ以上の物理ディスクから RAID コントローラーによって作成される
ストレージ単位。1 つの仮想ディスクが複数の物理ディスクから作成さ
れる場合があるが、オペレーティング・システムからは 1 つのディスク
と見える。使用される RAID レベルに応じて、ディスク障害時に備えて
仮想ディスクにリダンダント・データを保存できる。
仮想ディスクの
状態 (virtual
disk state)
ライトバック
(write-back)
仮想ディスクの状態を示す仮想ディスクのプロパティー。例として、
「最適」、
「機能低下」などがある。
ライトバック・キャッシング・モードでは、コントローラーのキャッ
シュがディスク書き込みトランザクションのすべてのデータを受信した
時点で、コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送信する。
データは、コントローラーによってセットアップされたポリシーに従っ
てディスク・サブシステムに書き込まれる。これらのポリシーには、
ダーティー / クリーンのキャッシュ・ライン数、使用可能なキャッ
シュ・ラインの数、最後に行われたキャッシュのフラッシュ以降の経過
時間などが含まれる。
書き込みポリシー 「デフォルトの書き込みポリシー (default write policy)」を参照。
(write policy)
ライトスルー
(write-through)
ライトスルー・キャッシング・モードでは、ディスク・サブシステムがす
べてのデータを受信し、ディスクへの書き込みトランザクションを完了し
た時点で、コントローラーはデータ転送完了信号をホストに送信する。
C-10
用語集
®
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