認知症対応型共同生活介護 (グループホーム)運営の手引き (平成26年3月版) 「よこはま健康ファミリィ」 横浜市健康福祉局高齢健康福祉部 介護事業指導課 目次 1 はじめに .................................................................................... 1 2 指定・運営基準の概要 .................................................................... 2 【条例】横浜市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等の基準に関 する条例及び解釈通知(全文) ........................................................ 13 3 虐待防止と身体拘束の廃止 ............................................................. 40 4 利用料の徴収と利用者からの同意 ....................................................... 43 5 入居一時金の取扱いについて ............................................................ 45 6 グループホーム運営における留意事項 .................................................... 46 【通知】認知症対応型共同生活介護(グループホーム)における介護従事者の配 置について(通知) ≪横浜市≫ ........................................................... 49 【通知】医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31 条の解釈について(通知) ≪厚生労働省≫ ............................................... 50 【参考】「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31 条の解釈について」に係る介護保険関連の問答集≪神奈川県≫ ......................... 54 7 人員基準欠如減算 ...................................................................... 56 8 自己評価と外部評価の実施 ............................................................. 58 【様式】サービス評価結果提出届(兼受理書) ........................................ 63 【要領】横浜市外部評価の実施回数の緩和の適用に係る事務取扱要領 .............. 64 9 運営推進会議の開催 .................................................................... 67 【要領】横浜市地域密着型サービス事業所における運営推進会議設置運営要領 ..... 68 10 グループホームの介護報酬 ............................................................... 70 11 グループホームの加算 .................................................................... 73 (1) 夜間ケア加算 ...................................................................... 74 (2) 認知症行動・心理症状緊急対応加算 ........................................... 76 (3) 若年性認知症利用者受入加算 .................................................. 78 (4) 看取り介護加算 ................................................................... 79 (5) 初期加算 ........................................................................... 81 目次 (6) 医療連携体制加算 ................................................................ 82 【通知】認知症高齢者グループホームにおける「医療連携体制加算」と「日常的な 健康管理」について(通知) ≪横浜市≫ ................................................. 85 【通知】認知症高齢者グループホームにおける「医療連携体制加算」の日常的な 健康管理のための訪問回数について(通知) ≪横浜市≫ ............................... 86 (7) 退居時相談援助加算 ............................................................. 87 (8) 認知症専門ケア加算 .............................................................. 89 (9) サービス提供体制強化加算 ....................................................... 94 (10) 介護職員処遇改善加算 ......................................................... 100 【参考】介護保険法令の体系図~地域密着型サービス ................................. 110 12 実地指導と指導事例 .................................................................. 111 13 変更届の提出 .......................................................................... 117 14 事故発生時の報告 .................................................................... 123 【様式】介護保険事業者 事故報告書(横浜市提出用) ........................... 126 【参考】事故報告書の記入例 ........................................................... 127 【参考】事故報告時のチェックリスト ...................................................... 128 15 介護保険事業者向けQ&A(グループホーム関連部分の抜粋) .................. 129 ○地域密着型サービスにおける住所地の取扱いについて ............................... 129 ○介護職員が行う医療行為について .................................................... 129 ○減算に関して .......................................................................... 130 ○報酬算定について ..................................................................... 131 ○加算について ........................................................................... 132 ○福祉用具の利用について .............................................................. 134 ○短期利用共同生活介護(ショートステイ)について ................................. 134 ○共用型認知症対応型通所介護(デイサービス)について ........................... 135 ○人員配置について ..................................................................... 135 ○その他 .................................................................................. 136 1 はじめに 認知症高齢者グループホームは、認知症である要介護者になってからもその人らしく尊厳を保ち ながら、家庭的な雰囲気の中、日常生活を営む場であり、介護保険法では、「指定認知症対応 型共同生活介護」として、地域密着型サービスに位置づけられている介護サービスです。 認知症高齢者グループホームでは、入居者がそれぞれの役割を持って生活することで、認知症 の進行を緩和し、安心して生活ができるよう介護サービスが提供されています。 横浜市では、平成 26 年3月1日現在、287 の認知症高齢者グループホームが事業を運営し、 認知症ケアにおける地域でのグループホームの果たす役割は、重要なものとなっています。 また、その一方で、グループホームでの介護サービスの質の確保や法令を遵守した事業運営の 実施が求められています。 そこで、横浜市では、事業者がグループホームを運営するに当たって、知らなければならない基準 や制度等を掲載した「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)運営の手引き」を作成し ました。 本書には、これまでに厚生労働省・神奈川県・横浜市が発出した条例、基準省令及び解釈通 知等を掲載しています。本書で再度、基準等を確認することで、適正な事業所運営を実施して 頂ければ幸いです。また、職場で実施する職員研修の資料としてもご活用ください。 平成 26 年3月 横浜市 健康福祉局 高齢健康福祉部 介護事業指導課 1 2 指定・運営基準の概要 平 成 25年4月1日に施行された「横浜市地域域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等の基準等に 関する条例」及び「横浜市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営、指定地域密 着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法等の基準に関する条例」は、指定地 域密着型サービスの事業がその目的を達成するために必要な最低限度の基準等を定めたものです。指定地 域密着型事業者は、この基準を遵守し、常にその事業の運営の向上に努めなければなりません。また、この基 準を満たさない場合は、指定地域密着型サービスの指定又は更新を受けることはできません。 ここでは、基準の中でも特に重要なものを整理しました。条例及び解釈通知の全文は13~39ページ に掲載していますので、必ず確認していただき、基準を遵守したグループホーム運営を行ってください。 1 定義 及び 基本方針 「認知症対応型共同生活介護」とは要介護者であって認知症であるもの(その者の認知症の原因とな る疾患が急性の状態にある者を除く。)について、その共同生活を営むべき住居において、入浴、排せ 認知症対応型共同生活介護 つ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことをいう。 【基本方針】 <法8条19項> <条例111条> 指定地域密着型サービスに該当する認知症対応型共同生活介護(略)の事業は、要介護者で あって認知症であるものについて、共同生活住居(略)において、家庭的な環境と地域住民との交流 の下で入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより利用 者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにするものでなければならな い。 ・認知症高齢者が家庭的な環境と地域住民との交流の下、住み慣れた環境での生活を継続 できるようにすることを目指すものです。 ・認知症の原因となる疾患が急性の状態にある方は、共同生活を送ることに支障があると考えら れることから、認知症対応型共同生活介護の対象にはなりません。 介護予防認知症対応型共同生活介護 「介護予防認知症対応型共同生活介護」要支援者(注1)であって認知症であるもの(その者 の認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者を除く。)について、その共同生活を営むべき住居に おいて、その介護予防を目的として、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の支援及び機 能訓練を行うことをいう。 (注1)要支援2に限る 【基本方針】 <法8条の2 17項> <予防条例72条> 指定介護予防地域密着型サービスに該当する介護予防認知症対応型共同生活介護(略)の事 業は、その認知症である利用者が可能な限り共同生活住居(略)において、家庭的な環境と地域住 民との交流の下で入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の支援及び機能訓練を行うこと により、利用者の心身機能の維持回復を図り、もって利用者の生活機能の維持又は向上を目指す ものでなければならない。 2 2 人員基準 代 表 者 条例114条 予防条例75条 ア 以下のいずれかの経験を有していること ①特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護老人保健施設、指定認 知症対応型共同生活介護事業所等の従業者若しくは訪問介護員等として、 認知症である者の介護に従事した経験 ②保健医療サービス若しくは福祉サービスの提供を行う事業の経営に携わった経験 イ 厚生労働大臣が定める研修を修了していること 「認知症対応型サービス事業開設者研修」 ○みなし措置 下記の研修修了者は、事業者の代表者として必要な研修を修了したものとみ なされます。 (1) 実践者研修又は実践リーダー研修、認知症高齢者グループホーム管理者 研修(平成17年度実施のものに限る) (2) 基礎課程又は専門課程 (3) 認知症介護指導者研修 (4) 認知症高齢者グループホーム開設予定者研修 管 理 者 条例113条 予防条例74条 ア 共同生活住居(ユニット)ごとに配置すること イ 常勤であること ウ 専ら管理者の職務に従事する者であること ただし、次の場合は、兼務が可能(ユニットの管理上支障がない場合に限る) (ア) 当該共同生活住居の他の職務に従事する場合 (イ) 同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事する場合 (ウ) 併設する小規模多機能型居宅介護事業所若しくは指定複合型サービス事業 所の職務に従事する場合 エ 適切な指定認知症対応型共同生活介護を提供するために必要な知識及び経 験を有すること オ 特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護老人保健施設、指定認知 症対応型共同生活介護事業所等の従業者又は訪問介護員等として、3年以上 認知症である者の介護に従事した経験を有すること カ 厚生労働大臣が定める研修を修了していること 「認知症対応型サービス事業管理者研修」 ○受講要件 上記研修を受講するには研修の申込時までに「認知症介護実践者研修(旧基礎 課程を含む)」を修了していること及び上記「オ」に記載の実務経験が必要です。 ○みなし措置 平成17年度に「認知症高齢者グループホーム管理者研修」を修了した者は、 事業所の管理者として必要な研修を修了したものとみなされます。 3 介護従業者 条例112条 予防条例73条 ア 介護従業者のうち、1以上の者は常勤とすること イ 夜間及び深夜の時間帯以外の配置 ➧利用者の数が3又はその端数を増すごとに、常勤換算方法で1人以上配置す ること(3:1) ウ 夜間及び深夜の時間帯の配置 ➧時間帯を通じて1以上の介護従業者に夜勤を行わせるために必要な数以上配 置すること エ 小規模多機能型居宅介護事業所、複合型サービス事業所を併設する場合 ➧員数を満たす介護従業者を置くほか、小規模多機能型居宅介護事業所の人員 を満たす従業者を置いている又は複合型サービス事業所の人員を満たす従業者を 置いているときは、併設する小規模多機能型居宅介護事業所又は複合型サービス 事業所の職務に従事することができる ○「夜間及び深夜の時間帯」の設定 事業所ごとに利用者の生活サイクルに応じて設定してください。 ○介護従事者の配置について 本市における介護従事者の配置の考え方は次の通りです。 (平成20年9月19日健事第269号:49ページ参照) 条例第125条第2項の規定に基づき、利用者の精神安定面、家庭的な雰囲 気の中での生活等の観点から、介護従事者は、ユニットごとに専従で配置すること が望ましいと考えています。この点を留意していただき、原則、介護従事者はユニット ごとに専従で配置してください。 計画作成担当者 ア 共同生活住居ごとにおくこと イ 保健医療サービス又は福祉サービスの利用に係る計画の作成に関し、知識及 条例112条 予防条例73条 び経験を有する者であること ウ 厚生労働大臣が定める研修を修了していること ➧「認知症介護実践者研修」又は「実務者研修基礎課程」 エ 専らその職務に従事する者であること ただし、利用者の処遇に支障がない場合は、当該共同生活住居の他の職務も しくは管理者との兼務が可能 オ 計画作成担当者のうち少なくとも1人は介護支援専門員を持って充てなければ ならない。 ただし、次の場合には介護支援専門員を置かないことができる ➧併設する小規模多機能型居宅介護事業所又は複合型サービス事業所の介護 支援専門員との連携により当該認知症対応型共同生活介護事業所の効果的な 運営を期待することができる場合であって、利用者の処遇に支障がないとき カ 介護支援専門員以外の計画作成担当者は、特別養護老人ホームの生活相 談員や介護老人保健施設の支援相談員その他の認知症である者の介護サービ スに係る計画の作成に関し実務経験を有すると認められる者をもって充てることが できるものとする。 4 設備基準に限り、平成25年4月1日に現に存在する事業所(基本的な設備が完成して いるものを含み、平成25年4月1日後に増築されたものを除く)は従来からの省令通り 3 設備基準 事業単位 ※ 部分は本市独自基準です。<条例115条、予防条例76条> ア 1又は2の共同生活住居(ユニット)を有すること イ 共同生活住居の入居定員は5人以上9人以下とすること ①居室 ア 個室であること(処遇に必要な場合は2人部屋も可) イ 1の居室の床面積が、7.43㎡(約4.5畳)以上であること ウ 面積を計算する場合は有効面積(内法・内寸)によるものとし、壁心で計算することは 認められない。 ○収納設備の確保 収納設備は別途確保するなど、利用者の私物等も置くことができる十分な広さとし てください。 ②居間 ③食堂 ④台所 ⑤便所 ⑥洗面設備 ⑦浴室 ⑧事務室 ⑨消火設備そ の他の非常 災害に際し て必要な設 備 ⑩その他日 常生活上 必要な設 備 ア ①~⑩を設けること イ ①~⑩は全設備を同一階に設けること。ただし、従業者の配置及び設備等から、日 常生活を送る上で支障が無いと認められる場合は、この限りでない。 ○一つのユニットの設備が複数階に分かれている場合、安全性の確保等の観点 から利用者の日常生活に支障が生じる可能性があるため独自基準を設けました。 ○日常生活を送る上で支障が無いと認められる場合とは、 例① 1階に居間、食堂、台所、便所、洗面設備、浴室、事務室、2階に居 室がある場合 ⇒日中は利用者全員が1階で、夜間は全員が2階で過ごすようにすれば 職員の目が行き届きにくくなることを防ぐことができます。 例② 1階に浴室、事務室、2階に居間、食堂、台所、便所、洗面設備がある 場合 ⇒基本的には利用者全員が2階で過ごし、入浴時のみ1階に移動する ことで職員の目が行き届きにくくなることを防ぐことができます。 例③ 居室が2階に分かれる場合 ⇒それぞれの階に夜勤者を配置することで、夜間に職員の目が行き届きにく くなることを防ぐことができます。 上記のような場合を想定しています。 ウ 居間及び食堂は同一の場所にできる ・居間及び食堂は同一の場所にできるが、その場合もそれぞれの機能が独立してい ることが望ましい ・1つの事業所に複数の共同生活住居を設ける場合でも、居間、食堂、台所につ いては、共同生活住居ごとに専用でなければならない ・管理上支障がない場合は、事務室については、兼用であっても差し支えない エ 便所及び洗面設備は、高齢者が使用するのに適したものとすること ○高齢者が使用するのに適したものとは、 例えば、「手すりを設ける」「段差を解消する」「車椅子でも使用しやすくする」ことな どが挙げられます。 5 オ 事務室は、居間及びその他の共用の部分から分離すること ○次のような構造は認められません。 例えば、「居間及び食堂の一部を仕切ることで事務スペースとする」「事務室に不 特定多数の者が容易に出入りできる」構造であると、利用者の個別ファイル等個人 情報の流出が懸念されるため、認められません。 カ 消火設備その他の非常災害に際して必要な設備 ・消防法その他の法令等に規定された設備を確実に設置すること ・たばこ、ライター等の適切な管理や消火・避難訓練の徹底など、防火体制の強化 を図ること 立 地 ア 利用者の家族との交流の機会の確保や地域住民との交流を図る観点から、住宅地又 は住宅地と同程度に利用者の家族や地域住民との交流の機会が確保される地域の中 にあること 6 4 運営基準(主なもの) 取扱方針 ア 利用者の認知症の症状の進行を緩和し、安心して日常生活を送ることができるよう、利 条例119条 イ 利用者1人1人の人格を尊重し、利用者がそれぞれの役割を持って家庭的な環境の 予防条例89条 用者の心身の状況を踏まえ、妥当適切に行われなければならない。 下で日常生活を送ることができるよう配慮して行われなければならない。 ウ 指定認知症対応型共同生活介護は、認知症対応型共同生活介護計画に基づき、 漫然かつ画一的なものとならないよう配慮して行われなければならない。 エ 共同生活住居における介護従業者は、指定認知症対応型共同生活介護の提供に当 たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法 等について、理解しやすいように説明を行わなければならない。 オ 事業者は、指定認知症対応型共同生活介護の提供に当たっては、当該利用者又は 他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘 束等を行ってはならない。 カ 事業者は、身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身 の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。 キ 事業者は、身体的拘束等を行う場合には、事前に、当該利用者又はその家族に、身 体的拘束等の態様等を説明しなければならない。ただし、やむを得ない事情により事前 に当該説明をすることが困難な場合は、この限りでない。 ただし書きの規定により事前に説明を行わなかった場合には、当該身体拘束等を行っ た後速やかに、当該利用者又はその家族に、身体的拘束等の態様等を説明しなけれ ばならない。 ○ 部分は本市独自基準です。 ⇒身体拘束を受ける本人や家族には、原則的に事前に説明がなされるべきであ り、事後同意であっては、同意自体が形骸化する可能性があるためです。 <経過措置はありません。> 第三者評価 ア 事業者は、自らその提供する指定認知症対応型共同生活介護の質の評価を行うととも に、定期的に外部の者による評価を受けて、それらの結果を公表し、常にその改善を図ら 条例119条 予防条例89条 なければならない。 事業者は、各都道府県の定める基準に基づき、まず自ら評価を行った上で各都 道府県が選定した評価機関の実施するサービス評価を受けその評価結果を踏まえ ⇒「外部評価の て総括的な評価を行い、常に提供するサービスの質の改善を図らなければならない。 緩和の適用に係 また、評価結果を入居者及びその家族へ提供するほか、事業所の見やすい場所 る事務取扱要 に掲示する方法や、市町村窓口、地域包括支援センターに置いておく方法、インタ 領 」 は 64 ペ ー ジ ーネットを活用する方法などにより、開示しなければならない。 参照 ※なお、介護保険法上、介護サービス情報の公表についても義務付けられています。 7 認 知 症 対 応 ア 事業所の管理者は、計画作成担当者に、認知症対応型共同生活介護計画の作成に 型共同生活 介護計画の 作成 条例120条 予防条例90条 関する業務を担当させるものとする。 イ 認知症対応型共同生活介護計画の作成に当たっては、通所介護等の活用、地域にお ける活動への参加の機会の提供等により、利用者の多様な活動の確保に努めなければ ならない。 ウ 計画作成担当者は、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえ て、他の介護従業者と協議の上、援助の目標、当該目標を達成するための具体的なサ ービスの内容等を記載した認知症対応型共同生活介護計画を作成しなければならな い。 エ 計画作成担当者は、認知症対応型共同生活介護計画の作成に当たっては、その内容 について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を文書により得なければな らない。 ○ 部分は本市独自基準です。 ⇒口頭での同意のみならず、文書により記録に残すことで客観的な記録となり、 事故防止にもつながり、事業者及び利用者双方の利益につながるためです。 <経過措置はありません。> オ 計画作成担当者は、認知症対応型共同生活介護計画を作成した際には、当該計画 を利用者に交付しなければならない。 カ 計画作成担当者は、計画の作成後においても、他の介護従業者及び利用者が計画に 基づき利用する他の指定居宅サービス等を行う者との連絡を継続的に行うことにより、当 該計画の実施状況の把握を行い、必要に応じて計画の変更を行う。 モニタリングの ア 計画作成担当者は、介護予防認知症対応型共同生活介護計画に基づくサービスの 実施 <介護予防のみ> 予防条例90条 提供の開始時から、当該介護予防認知症対応型共同生活介護計画に記載したサービ スの提供を行う期間が終了するまでに、少なくとも1回は、当該介護予防認知症対応型 共同生活介護計画の実施状況の把握(モニタリング)を行うとともに、利用者の様態の 変化等の把握を行うものとする。 イ 計画作成担当者は、モニタリングの結果を踏まえ、必要に応じて介護予防認知症対応 型共同生活介護計画の変更を行うものとする。 計画作成担当者は、介護予防認知症対応型共同生活介護計画に定める計画期 間が終了するまでに1回はモニタリングを行い、利用者の介護予防認知症対応型 共同生活介護計画に定める目標の達成状況の把握等を行うこととしており、当該モ ニタリングの結果により、解決すべき課題の変化が認められる場合等については、必 要に応じて当該介護予防認知症対応型共同生活介護計画の変更を行うこととし たものである。 8 入退 居 ア 入居に際しては、主治の医師の診断書等により入居申込者が認知症である者であるこ 条例116条 イ 入居申込者の入居に際しては、その者の心身の状況、生活歴、病歴等の把握に努めな 予防条例82条 との確認をしなければならない。 ければならない。 ウ 退居の際には、利用者及び家族の希望を踏まえた上で、退居後の生活環境や介護の 継続性に配慮し、退居に必要な援助を行わなければならない。 エ 利用者の退居に際しては、利用者又はその家族に対し、適切な指導を行うとともに、指 定居宅介護支援事業者等への情報の提供及び保健医療サービス又は福祉サービスを 提供する者との密接な連携に努めなければならない。 ○退居に関する留意事項の取り決めについて<本市独自基準・条例124条> 運営規程に定める事項として、入居に関する留意事項のみではなく、退居に関す る留意事項も必須とします。退居に至った経緯を記録することで、退居に係るトラブ ル等を防ぐためです。 <経過措置はありません。> 協 力 医 療 機 ア 事業者は、利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力医療機関を定めてお 関等 条例127条 予防条例85条 かねばならない。 イ 事業者は、あらかじめ、協力歯科医療機関を定めておかなければならない。 ウ 事業者は、サービスの提供体制の確保、夜間における緊急時の対応等のため、介護老 人福祉施設、介護老人保健施設、病院等との間の連携及び支援の体制を整えなけれ ばならない。 ○ 部分は本市独自基準です。 ⇒介護における口腔ケアの役割が重視されてきており、平成25年1月1日時点 で約8割の事業所(小規模多機能型居宅介護及び認知症対応型共同生 活介護)で協力歯科医療機関が設置されていることから設置を義務化します。 <平成26年3月31日まで経過措置あり=条例施行から1年間は現行省令通り> 利 用 料 等 の ア 事業者は利用料のほか、次に掲げる費用の額の支払を利用者から受けることができる。 受領 条例118条 予防条例79条 (ア) 食材料費 (イ) 理美容代 (ウ) おむつ代 (エ) 上に掲げるもののほか、指定認知症対応型共同生活介護において提供される便宜 のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負 担させることが適当と認められる費用 イ 事業者は、上記の費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又は その家族に対し、当該サービスの内容及び費用について説明を行い、利用者の同意を文 書により得なければならない。 ○ 部分は本市独自基準です。 ⇒利用料等のトラブルを防止する観点から、同意内容を文書により明確にしておく ことが必要です。口頭での同意のみならず、文書により記録に残すことで客観的 な記録となり、事故防止にもつながり、事業者及び利用者双方の利益につなが るためです。 <経過措置はありません。> 9 地域との連携 ア 事業者は、指定認知症対応型共同生活介護の提供に当たっては、利用者、利用者の (運営推進 会議等) 条例107条(130 条において準用) 予防条例64条 (88条において準用) 家族、事業所が所在する市町村の職員又は当該事業所が所在する区域を管轄する地 域包括支援センターの職員、地域住民の代表者等により構成される協議会(運営推 進会議)を設置し、おおむね2月に1回以上、運営推進会議に対し通いサービス及び 宿泊サービスの提供回数等の活動状況を報告し、運営推進会議による評価を受けるとと もに、運営推進会議から必要な要望、助言等を聞く機会を設けなければならない。 イ 事業者は、報告、評価、要望、助言等について記録を作成するとともに、それを公表しな ければならない。 ウ 事業者は、その事業の運営に当たっては、地域住民又はその自発的な活動等との連携 ⇒「運営推進会議 及び協力を行う等の地域との交流を図らなければならない。 68ページ参照 に関する利用者からの苦情に関して、市町村等が派遣する者が相談及び援助を行う事 設置運営要領」は エ 事業者は、その事業の運営に当たっては、提供した指定認知症対応型共同生活介護 業その他の市町村が実施する事業に協力するよう努めなければならない。 事業所の連 ア 事業者は、地域との結びつきを重視し、市町村、地域包括支援センター、老人介護 携先の追加 支援センター、他の地域密着型サービス事業者又は居宅サービス事業者、その他の保健 医療サービス及び福祉サービスを提供する者、住民による自発的な活動によるサービスを 条例3条 予防条例3条 含めた地域における様々な取り組みを行う者等との連携に努めなければならない。 ○ 部分は本市独自基準です。 ⇒事業者は、基準及び予防基準で定めるほかに、地域包括支援センター、老人 介護支援センター及び住民による自発的な活動によるサービスを含めた地域にお ける様々な活動を行う者等と連携を行わなければなりません。地域包括ケアを推 進する上で、これらとの連携が必要不可欠なためです。なお、「住民による自発 的な活動によるサービスを含めた地域における様々な活動を行う者」とは例えば 地域のボランティア団体、老人クラブなどが挙げられます。 <経過措置はありません。> 非 常 災 害 対 ア 非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連携体 策等 条例103条(130 条において準用) 予防条例60条 (88条において準用) 制を整備し、それらを定期的に従業者に周知するとともに、定期的に避難、救出その他必 要な訓練を行わなければならない。 イ 前項に規定する訓練の実施に当たって、地域住民の参加が得られるよう連携に努めなければな らない。 ○ 各事業所における訓練の実施について ⇒グループホームなどの小規模福祉施設は、消防法により、年2回以上の訓練 実施が義務付けられています。「地域住民との連携」または「夜間想定」が困難 であっても、所定回数以上の訓練を実施してください。 職員の少ない夜間に火災が発生した場合、最も困難な活動になるのが、入所 者の「避難誘導」です。短時間に避難誘導を行うには、マンパワーが必要になりま す。地域の方々の協力が得られれば、安全面の向上とともに、職員の不安も軽 減されます。運営推進会議等で検討し、地域の方々との夜間想定訓練を実施 しましょう。 10 記 録 の 整 備 ア 事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備し、当該記録のう ち次に掲げる記録について、その完結の日から5年間保存しなければならない。 条例129条 予防条例87条 (1) 従業者の勤務の体制に係る記録 (2) 費用の請求に関して国民健康保険団体連合会に提出したものの写し イ 事業者は、利用者に対するサービス提供に関する次に掲げる記録を整備し、次の (1)、(3)~(7)までの記録はその完結の日から2年間、(2)の記録はその完 結の日から5年間保存しなければならない。 (※(1)、(3)~(7)の記載は省略します。) (2) サービス提供した具体的な内容等の記録 ○ 部分は本市独自基準です。 ⇒上記3つの記録については、その完結の日から5年とします。これらの記録が介 護報酬の請求に関わるものであり、人員基準減算等で介護報酬の返還請求を 行う場合の消滅時効が5年であるためです。 <平成26年3月31日まで経過措置あり=条例施行から1年間は現行省令通り> 緊 急 時 等 の ア 従業者は、現に指定認知症対応型共同生活介護の提供を行っているときに利用者に 対応 条例100条(130 条において準用) 病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに主治の医師又はあらかじめ当 該認知症対応型共同生活介護事業者が定めた協力医療機関への連絡を行う等の必 要な措置を講じなければならない。 予防条例57条 (88条において準用) 衛 生 管 理 等 ア 事業者は、事業所において感染症又は食中毒が発生し、及びまん延しないように、 次に掲げる措置を講じなければならない。 条例104条(130 条において準用) 予防条例61条 (88条において準用) (1) 事業所における感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針 を整備すること。 (2) 事業所において、介護職員その他の従業者に対し、感染症及び食中毒の予 防及びまん延の防止のための研修を定期的に実施すること。 (3) 前2項に掲げるもののほか、市長が別に定める感染症又は食中毒の発生 が疑われる際の対処等に関する手順に沿った対応を行うこと。 ○ 部分は本市独自基準です。 ⇒事業所の衛生管理等として、感染症、食中毒の予防・まん延防止のための指 針の整備、研修の実施を義務付けます。また、感染症又は食中毒の発生が疑 われる際の対処等に関する手順については、別に市長が定める通知によることと します。通知が出されるまでは、従来通りの衛生管理に努めれば足ります。 <平成26年3月31日まで経過措置あり=条例施行から1年間は現行省令通り> 暴 力 団 の 排 除 ア 事業者は、法人であって、横浜市暴力団排除条例に規定する暴力団、暴力団経営 支配法人等又は暴力団員等と密接な関係を有すると認められる者でないものとする。 条例4条 予防条例4条 ○ 部分は本市独自基準です。 ⇒これは、横浜市暴力団排除条例の趣旨を再確認し、もって安全で安心して暮ら すことのできる社会の実現に資することを目的とします。 <経過措置はありません。> 11 5 その他 短 期 利 用 以下の施設基準を満たすものとして、事前に市町村長に届出を行うことが必要です。 共同生活介護 ア 介護サービスの指定又は許可を初めて受けた日から起算して3年以上の期間が経過し ている事業者 イ 定員の範囲内で空き居室や専用居室を利用する ウ 1ユニットに1人まで エ あらかじめ30日以内の利用期間を定める オ 短期利用共同生活介護を行うに当たって、十分な知識を有する従業者を確保している ○十分な知識を有する従業者とは、次のいずれかを修了している者を指します。 ①認知症介護実務者研修専門課程(平成16年度まで)又は認知症介護実践 研修(実践リーダー研修)(平成17年度以降) ②認知症介護指導者養成研修 ※給付管理対象サービスとなるため、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが作成するケア プランに基づくサービス提供となります。 「法」…介護保険法 「条例」…横浜市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等の基準等に関する条例 (平成24年12月28日横浜市条例第77号) 「予防条例」…横浜市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営、指定地域密着型介護 予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法等の基準に関する条例 (平成25年12月28日横浜市条例第79号) 「基準省令」…指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準 (平成18年3月14日厚生労働省令第34号) 「予防基準省令」…指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介 護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準 (平成18年3月14日厚生労働省令第36号) ※認知症対応型共同生活介護と介護予防認知症対応型共同生活介護の指定を併せて受け、一体的に運営さ れる場合にはいずれかの指定基準を満たしていれば、もう一方の指定基準を満たしているとみなされます。 上記の一覧は指定・運営基準の一部を整理したものです。条例の全文は次ページ以降に掲載 していますので、必ず確認していただくようお願いします。 12 横浜市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営 横浜市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営 等の基準に関する条例 等の基準に関する条例(解釈通知) 第7章 認知症対応型共同生活介護 第1節 基本方針 1 基本方針(条例第 111 条) (基本方針) 第 111 条 指定地域密着型サービスに該当する認知症対応型共同 認知症対応型共同生活介護は、認知症高齢者が、家 生活介護(以下「指定認知症対応型共同生活介護」とい 庭的な環境と地域住民との交流の下、住み慣れた環境で う。)の事業は、要介護者であって認知症であるものについ の生活を継続できるようにすることを目指すものである。 て、共同生活住居(法第 8 条第 19 項に規定する共同生 指定認知症対応型共同生活介護の対象者は、法第8 活を営むべき住居をいう。以下同じ。)において、家庭的な 条第 19 項の規定に規定されるとおり、認知症の原因となる 環境と地域住民との交流の下で入浴、排せつ、食事等の 疾患が急性の状態にある者は、共同生活住居において共 介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うこと 同生活を送ることに支障があると考えられることから、指定認 により、利用者がその有する能力に応じ自立した日常生活 知症対応型共同生活介護の対象とはならないものである。 を営むことができるようにするものでなければならない。 第2節 人員に関する基準 2 人員に関する基準 従業者の員数 (1) 従業者の員数(条例第 112 条) ① 介護従業者 第 112 条 指定認知症対応型共同生活介護の事業を行う者(以 イ 条例第 112 条第1項から第4項に規定する介護従業者 下「指定認知症対応型共同生活介護事業者」という。)が については、利用者が認知症を有する者であることから、認 当該事業を行う事業所(以下「指定認知症対応型共同生 知症の介護等に対する知識、経験を有する者であることを 活介護事業所」という。)ごとに置くべき指定認知症対応型 原則とする。なお、これ以外の介護従業者にあっても研修の 共同生活介護の提供に当たる従業者(以下「介護従業 機会を確保することなどにより質の向上を図るものとする。 者」という。)の員数は、当該事業所を構成する共同生活住 夜間及び深夜の時間帯は、それぞれの事業所ごとに、利 居ごとに、夜間及び深夜の時間帯以外の時間帯に指定認 用者の生活サイクルに応じて、1日の活動の終了時刻から 知症対応型共同生活介護の提供に当たる介護従業者 開始時刻までを基本として設定するものとし、これに対応し を、常勤換算方法で、当該共同生活住居の利用者(当該 て、夜間及び深夜の時間帯以外の指定認知症対応型共 指定認知症対応型共同生活介護事業者が指定介護予 同生活介護の提供に必要な介護従業者及び夜間及び深 防認知症対応型共同生活介護事業者(指定地域密着 夜の勤務(夜間及び深夜の時間帯に行われる勤務(宿 型介護予防サービス等基準条例第 73 条第 1 項に規定す 直勤務を除く。)をいう。以下同じ。)を行わせるために必 る指定介護予防認知症対応型共同生活介護事業者をい 要な介護従業者を確保するものとする。 う。以下同じ。)の指定を併せて受け、かつ、指定認知症対 例えば、利用者を8人とし、常勤の勤務時間を1日8 応型共同生活介護の事業と指定介護予防認知症対応 時間とし、午後9時から午前6時までを夜間及び深夜の 型共同生活介護(指定地域密着型介護予防サービス等 時間帯とした場合、午前6時から午後9時までの 15 時間 基準条例第 72 条に規定する指定介護予防認知症対応 の間に、8時間×3人=延べ 24 時間の指定認知症対応 型共同生活介護をいう。以下同じ。)の事業とが同一の事 型共同生活介護が提供され、かつ、当該時間帯において 業所において一体的に運営されている場合にあっては、当 は、常に介護従業者が1人以上確保されていることが必要 該事業所における指定認知症対応型共同生活介護又は となる。また、午後9時から午前6時までは、夜間及び深 13 指定介護予防認知症対応型共同生活介護の利用者。 夜の勤務を行う介護従業者(以下「夜勤職員」という。) 以下この条及び第 115 条において同じ。)の数が 3 又はそ が1人以上確保されていることが必要となる。 の端数を増すごとに 1 以上とするほか、夜間及び深夜の時 間帯を通じて 1 以上の介護従業者に夜間及び深夜の勤務 (夜間及び深夜の時間帯に行われる勤務(宿直勤務を除 く。)をいう。)を行わせるために必要な数以上とする。 2 前項の利用者の数は、当該年度の前年度の平均値とす る。ただし、新規に指定を受ける場合は、推定数による。 3 第 1 項の介護従業者のうち 1 以上の者は、常勤でなけれ ばならない。 4 指定認知症対応型共同生活介護事業所に、指定小規 ロ 条例第 112 条第 4 項の規定は、指定小規模多機能型 模多機能型居宅介護事業所又は指定複合型サービス事 居宅介護事業所又は指定複合型サービス事業所と指定 業所が併設されている場合において、前 3 項に定める員数 認知症対応型共同生活介護事業所双方に、それぞれの を満たす介護従業者を置くほか、第 83 条に定める指定小 人員に関する基準を満たす従業者を置いているときは、従 規模多機能型居宅介護事業所の人員に関する基準を満 業者はそれぞれの事業所の業務に従事できるということであ たす小規模多機能型居宅介護従業者を置いているとき、 り、指定小規模多機能型居宅介護事業所又は指定複合 又は第 181 条に定める指定複合型サービス事業所の人員 型サービス事業所から指定認知症対応型共同生活介護 に関する基準を満たす複合型サービス従業者を置いている 事業所に移行してからもなじみの関係を保てるよう、指定小 ときは、当該介護従業者は、当該指定小規模多機能型 規模多機能型居宅介護事業所又は指定複合型サービス 居宅介護事業所又は指定複合型サービス事業所の職務 事業所と指定認知症対応型共同生活介護事業所は、人 に従事することができる。 員としては一体のものとして、運営することを認めたものであ る。 ② 計画作成担当者 5 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、共同生活 イ 計画作成担当者は、共同生活住居ごとに置かなければな 住居ごとに、保健医療サービス又は福祉サービスの利用に らない。 係る計画の作成に関し知識及び経験を有する者であって第 ロ 1の共同生活住居を有する事業所にあっては、当該計画 120 条第 3 項に規定する認知症対応型共同生活介護計 作成担当者は介護支援専門員をもって充てなければならな 画の作成を担当させるのに適当と認められるものを専らその い。 職務に従事する計画作成担当者としなければならない。た ハ 2以上の共同生活住居を有する事業所にあっては、計画 だし、利用者の処遇に支障がない場合は、当該共同生活 作成担当者のうち少なくとも1人は介護支援専門員をもっ 住居における他の職務に従事することができるものとする。 て充てなければならない。 6 前項の計画作成担当者は、省令の規定により厚生労働 ニ 前記ハの介護支援専門員は、介護支援専門員でない他 大臣が別に定める研修を修了している者でなければならな い。 の計画作成担当者の業務を監督するものとする。 ホ 計画作成担当者は、介護支援専門員である者及び介護 7 第 5 項の計画作成担当者のうち 1 以上の者は、介護支 支援専門員でない者のいずれについても、指定を受ける際 援専門員をもって充てなければならない。ただし、併設する (指定を受けた後に計画作成担当者の変更の届出を行う 指定小規模多機能型居宅介護事業所又は指定複合型 場合を含む。)に、113 告示第5号に規定する研修を修 サービス事業所の介護支援専門員との連携を図ることにより 了しているものとする。なお、当該研修は、具体的には、地 当該指定認知症対応型共同生活介護事業所の効果的 域密着研修通知2の(1)の②「実践者研修」又は「基礎 な運営を期待することができる場合であって、利用者の処遇 研修」を指すものである。 へ 計画作成担当者は、前記ホにおいて必要とされる研修に に支障がないときは、これを置かないことができるものとする。 8 前項の介護支援専門員は、介護支援専門員でない他の 14 加え、更に専門性を高めるための研修を受講するよう努める 計画作成担当者の業務を監督するものとする。 ものとする。 9 介護支援専門員でない計画作成担当者は、特別養護 ト 計画作成担当者は、利用者の処遇に支障がない場合 老人ホームの生活相談員、介護老人保健施設の支援相 は、管理者との兼務もできるものとする。 談員その他の認知症である者の介護サービスに係る計画の 作成に関し実務経験を有すると認められる者をもって充てる ことができるものとする。 10 指定認知症対応型共同生活介護事業者が指定介護 予防認知症対応型共同生活介護事業者の指定を併せて 受け、かつ、指定認知症対応型共同生活介護の事業と指 定介護予防認知症対応型共同生活介護の事業とが同一 の事業所において一体的に運営されている場合について は、指定地域密着型介護予防サービス等基準条例第 73 条第 1 項から第 9 項までに規定する人員に関する基準を 満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているも のとみなすことができる。 管理者 (2) 管理者(条例第 113 条) ① 指定認知症対応型共同生活介護事業所の管理者は常 第 113 条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、共同生 勤であり、かつ、原則として専ら当該事業所の管理業務に 活住居ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置か 従事するものである。ただし、以下の場合であって、当該事 なければならない。ただし、共同生活住居の管理上支障が 業所の管理業務に支障がないときは、他の職務を兼ねるこ ない場合は、当該共同生活住居の他の職務に従事し、又 とができるものとする。 は同一敷地内にある他の事業所、施設等若しくは併設する イ 当該指定認知症対応型共同生活介護事業所の介護従 業者としての職務に従事する場合 指定小規模多機能型居宅介護事業所若しくは指定複合 ロ 同一敷地内にある又は道路を隔てて隣接する等、特に当 型サービス事業所の職務に従事することができるものとする。 該事業所の管理業務に支障がないと認められる範囲内に 他の事業所、施設等がある場合に、当該他の事業所、施 設等の管理者又は従業者としての職務に従事する場合 (この場合の他の事業所、施設等の事業の内容は問わな いが、例えば、併設される訪問系サービスの事業所のサービ ス提供を行う従業者との兼務は一般的には管理業務に支 障があると考えられるが、訪問系サービス事業所における勤 務時間が極めて限られている職員の場合には、例外的に認 められる場合もありうる。)。 なお、1の事業所に複数の共同生活住居を設ける場 合、それぞれの共同生活住居の管理上支障がない場合 は、同一事業所の他の共同生活住居との兼務もできるもの とする。 ② 管理者は、特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンタ 2 共同生活住居の管理者は、適切な指定認知症対応型 ー、介護老人保健施設、指定小規模多機能型居宅介護 共同生活介護を提供するために必要な知識及び経験を有 事業所、指定認知症対応型共同生活介護事業所、指定 し、特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護 複合型サービス事業所等の職員又は訪問介護員等とし 15 老人保健施設、指定認知症対応型共同生活介護事業 て、3年以上認知症高齢者の介護に従事した経験を有す 所等の従業者又は訪問介護員等として、3 年以上認知症 る者であることが必要である。さらに、管理者としての資質を である者の介護に従事した経験を有する者であって、省令の 確保するために、指定を受ける際(指定を受けた後に管理 規定により厚生労働大臣が別に定める研修を修了している 者の変更の届出を行う場合を含む。)に 113 号告示第二 ものでなければならない。 号に規定する研修を修了しているものとする。なお、当該研 修は具体的には地域密着研修通知1の(1)の「認知症対 応型サービス事業管理者研修」を指すものである。 指定認知症対応型共同生活介護 事業者の代表者 (3) 代表者(条例第 114 条) 第 114 条 ① 指定認知症対応型共同生活介護事業者の代表者と 指定認知症対応型共同生活介護事業者の代表者は、 は、基本的には、運営している法人の代表者であり、理 特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護老 事長や代表取締役が該当するが、法人の規模によって、 人保健施設、指定認知症対応型共同生活介護事業所 理事長や代表取締役をその法人の地域密着型サービス 等の従業者若しくは訪問介護員等として、認知症である者 部門の代表者として扱うのは合理的でないと判断される の介護に従事した経験を有する者又は保健医療サービス 場合においては、地域密着型サービスの事業部門の責 若しくは福祉サービスの提供を行う事業の経営に携わった経 任者などを代表者として差し支えない。したがって、指定 験を有する者であって、省令の規定により厚生労働大臣が 認知症対応型共同生活介護事業所の指定申請書に 別に定める研修を修了しているものでなければならない。 記載する代表者と異なることはあり得る。なお、管理者と は、各事業所の責任者を指すものであり、各法人の代表 者とは異なるが、例えば、法人が1つの介護サービス事 業所のみを運営している場合は、代表者と管理者が同 一であることもあるものである。 ② 指定認知症対応型共同生活介護事業者の代表者 は、特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介 護老人保健施設、指定認知症対応型共同生活介護 事業所等の職員又は訪問介護員等として認知症高齢 者の介護に従事した経験を有する者又は保健医療サー ビス若しくは福祉サービスの経営に携わった経験を有する 者であることが必要である。さらに、代表者としての資質を 確保するために、指定を受ける際(指定を受けた後に代 表者の変更の届出を行う場合を含む。)に、113 号告 示第四号に規定する研修を修了しているものとする。な お、当該研修は具体的には地域密着研修通知3の(1) の「認知症対応型サービス事業開設者研修」を指すもの である。 ③ 特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護 老人保健施設、指定小規模多機能型居宅介護事業 所、指定認知症対応型共同生活介護事業所、指定複 合型サービス事業所等の職員又は保健医療サービス若 しくは福祉サービスの経営に携わった経験とは、特別養護 16 老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護老人保健 施設、指定小規模多機能型居宅介護事業所、指定認 知症対応型共同生活介護事業所、指定複合型サービ ス事業所等の職員か訪問介護員等として認知症高齢 者の介護に携わった経験や、あるいは、保健医療サービス や福祉サービスの経営に直接携わったことがあればよく、 一律の経験年数の制約は設けていない。なお、経験の有 無については個々のケースごとに判断するものとする。ま た、これらのサービスは、高齢者に対して直接ケアを行って いるものを想定しており、医療系サービスとしては医療機 関や訪問看護ステーションなど、福祉サービスとしては特 別養護老人ホームなどが考えられるものである。 第3節 設備に関する基準 3 設備に関する基準(条例第 115 条) 第 115 条 (1) 事業所 1の事業所に複数の共同生活住居を設ける場合には、 指定認知症対応型共同生活介護事業所は、共同生活 2つまでに限られるものであるが、条例附則第 11 条の規定 住居を有するものとし、その数は 1 又は 2 とする。 により、平成 18 年4月1日に現に2を超える共同生活住 居を設けているものについては、当分の間、当該共同生活 住居を有することができるものとする。 1の事業所に複数の共同生活住居を設ける場合であっ ても、居間、食堂及び台所については、それぞれ共同生活 住居ごとの専用の設備でなければならない。また、併設の事 業所において行われる他のサービスの利用者がこれらの設備 を共用することも原則として不可とする。ただし、指定認知 症対応型共同生活介護を地域に開かれたものとするために 有効であると考えられる共用型指定認知症対応型通所介 護を、指定認知症対応型共同生活介護事業所の居間又 は食堂において行うことは可能であるが、その場合にあって も、家庭的な雰囲気を維持する観点から、共用型指定認 知症対応型通所介護の利用者は同一の時間帯において 3人を上限とし、当該指定認知症対応型共同生活介護 事業所の利用者の生活に支障のない範囲で居間又は食 堂を利用することが必要である。 なお、それぞれの共同生活住居に対し、緊急時に速やか に対処できる距離、位置関係にあるなど、管理上特に支障 がないと認められる場合は、事務室については兼用であって も差し支えない。 ※既成市街地等及びこれに準ずる地域における認知症対応 型共同生活介護事業所の設備に関する基準の取扱いつ いて(平成 21 年 12 月 25 日 老発 1225 第1号) 17 2 共同生活住居は、その入居定員(当該共同生活住居に (2) 共同生活住居 おいて同時に指定認知症対応型共同生活介護の提供を ア 必要な設備 受けることができる利用者の数の上限をいう。第 126 条にお 利用者の処遇の向上の観点から、省令第 93 条第2項 いて同じ。)を 5 人以上 9 人以下とし、居室、居間、食堂、 に規定する設備に加えて、便所、洗面設備の設置を義務 台所、便所、洗面設備、浴室、事務室、消火設備その他 化する。 の非常災害に際して必要な設備その他利用者が日常生活 イ 消火設備その他の非常災害に際して必要な設備 を営む上で必要な設備を設けるものとする。 条例第 115 条第2項に定める「消火設備その他の非常 災害に際して必要な設備」とは、消防法その他の法令等に 規定された設備を示しており、それらの設備を確実に設置し なければならないものである。 なお、消防法施行令においてスプリンクラー設備の設置が 規定されていない 275 ㎡未満の指定認知症対応型共同 生活介護事業所においても、積極的にスプリンクラー設備の 設置に努めること。 3 前項の設備は、全てを同一の階に設けるものとする。ただ (3) 共同生活住居全設備の原則同一階設置 し、従業者の配置及び設備等から日常生活に支障がない と認められる場合は、この限りでない。 一つのユニットの設備が複数階に分かれている場合、安 全性確保等の観点から、利用者の日常生活に支障が生じ る可能性があるため、居室、居間、食堂、台所、便所、洗 面設備、浴室、事務室、消火設備その他の非常災害に際 して必要な設備は全て同一階に設けるものとする。 条例第 115 条第3項に定める「従業者の配置及び設 備等から日常生活に使用がないと認められる場合」とは、例 えば、1階に居間、食堂、台所、便所、洗面設備、浴室、 事務室、2階に居室がある場合、日中は利用者全員が1 階で、夜間は全員が2階で過ごすようにすれば、階が分か れることで職員の目が行き届きにくくなることを防ぐことができ る。 また、居室が2階に分かれる場合、それぞれの階に夜勤 者を置くことで(つまり、1ユニットに2人の夜勤者)、夜間 に職員の目が行き届きにくくなることを防ぐことができる。 上記の両者を満たした場合(従業者の配置及び設備 等)、居室等を同一の階に設けないことも可能である。 4 一の居室の定員は、1 人とする。ただし、利用者の処遇上 (4) 居室 必要と認められる場合は、2 人とすることができるものとする。 1の居室の面積は、7.43 平方メートル(和室であれば 5 一の居室の床面積は、7.43 平方メートル以上としなけれ 4.5 畳)以上とされているが、生活の場であることを基本 ばならない。 に、収納設備は別途確保するなど利用者の私物等も置くこ とができる充分な広さを有するものとすること。また、居室と は、廊下、居間等につながる出入口があり、他の居室と明 確に区分されているものをいい、単にカーテンや簡易なパネル 等で室内を区分しただけと認められるものは含まれないこと。 ただし、一般の住宅を改修している場合など、建物の構造 上、各居室間がふすま等で仕切られている場合は、この限り 18 でない。 さらに、居室を2人部屋とすることができる場合とは、例え ば、夫婦で居室を利用する場合などであって、事業者の都 合により一方的に2人部屋とするべきではない。なお、2人 部屋については、特に居室面積の最低基準は示していない が、前記と同様に充分な広さを確保しなければならないもの とする。 6 居間及び食堂は、同一の場所とすることができる。 (5) 居間及び食堂 居間及び食堂は同一の室内とする場合であっても、居 間、食堂のそれぞれの機能が独立していることが望ましい。ま た、その広さについても原則として利用者及び介護従業者 が一堂に会するのに充分な広さを確保するものとする。 7 便所及び洗面設備は、利用者が使用するのに適したもの (6) 便所及び洗面設備 でなければならない。 設置を義務化した便所及び洗面設備は、高齢者が使 用するのに適したものとしなければならない。例えば、手すり を設ける、段差を解消する、車椅子でも利用しやすくするこ となどが挙げられる。 8 事務室は、居間その他の共用の部分から分離されたもの (7) 事務室 でなければならない。 設置を義務化した事務室は、個人情報保護の観点か ら、居間及び共用の部分から分離されたものとする。 例えば、居間及び食堂の一部に事務室を設けたり、事務 室に不特定多数の者が容易に出入りできる構造であると、 利用者の個別ファイル等個人情報の流出が懸念されるた め、認められない。 9 指定認知症対応型共同生活介護事業所は、利用者の (8) 立地条件について 家族との交流の機会の確保や地域住民との交流を図る観 指定認知症対応型共同生活介護事業所の立地につい 点から、住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族や地 ては、利用者に対して、家庭的な雰囲気によるサービスを提 域住民との交流の機会が確保される地域にあるようにしなけ 供すること、また、地域との交流を図ることによる社会との結 ればならない。 びつきを確保することなどのため、住宅地の中にあること又は 10 指定認知症対応型共同生活介護事業者が指定介護 住宅地と同程度に家族や地域住民との交流の機会が確保 予防認知症対応型共同生活介護事業者の指定を併せて される地域の中にあることを、市町村が確認することを求めた 受け、かつ、指定認知症対応型共同生活介護の事業と指 ものである。開設及び指定申請時においては、都市計画法 定介護予防認知症対応型共同生活介護の事業とが同一 (昭和 43 年法律第 100 号)その他の法令の規定により の事業所において一体的に運営されている場合について 一律に判断するのではなく、事業所を開設しようとする場所 は、指定地域密着型介護予防サービス等基準条例第 76 の現地調査等により、周辺の環境を踏まえ、地域の実情に 条第 1 項から第 9 項までに規定する設備に関する基準を 応じて適切に判断されるべきものである〔中略〕。なお、指定 満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているも 認知症対応型共同生活介護が、利用者と職員とのなじみ のとみなすことができる。 の関係を構築しながらサービスを提供するものであることに鑑 み、他の事業所及び施設等との併設の可否については、次 のとおりとする。 19 併設する事業所 地域密着型の4 施設等(※1) 居宅サービス事業 所等(※2) ①職員の行 ②同一建物 ③同じ法人が き来可能 に併設 別棟に併設 ○ ○ ○ × ○ ○ × × ○ 広域型の特別養 護老人ホーム、介 護老人保健施設 等 ※1 地域密着型介護老人福祉施設、地域密着型特定施 設、認知症対応型共同生活介護事業所、介護療養型医 療施設(療養病床を有する診療所であるものに限る。)をい う。 ※2 居宅サービス事業所、※1以外の地域密着型サービス 事業所、入所定員 29 人以下の小規模な介護老人保健 施設をいう。 (9) 経過措置 (経過措置) 条例附則第 11 条の規定により、平成 18 年4月1日 ※附則第 11 条 介護保険法等の一部を改正する法律(平成 17 年法律 に現に 7.43 平方メートルを下回る面積の居室を有している 第 77 号。以下「平成 17 年改正法」という。)附則第 10 場合には、介護保険法等の一部を改正する法律(平成 条第 2 項の規定により指定認知症対応型共同生活介護 17 年法律第 77 号)附則第 10 条第2項の規定により 事業者とみなされた者が指定認知症対応型共同生活介 指定認知症対応型共同生活介護事業者とみなされた者 護の事業を行う事業所であって、平成 18 年 4 月 1 日に現 が指定認知症対応型共同生活介護の事業を行う事業所 に 2 を超える共同生活住居を有しているものは、当分の間、 の共同生活住居であって、平成 18 年4月1日の前日に 第 115 条第 1 項の規定にかかわらず、当該共同生活住居 おいて指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営 を有することができる。 に関する基準の一部を改正する省令(平成 11 年厚生省 令第 96 号)附則第2項の規定の適用を受けていたもの ※附則第 12 条 平成 17 年改正法附則第 10 条第 2 項の規定により指 定認知症対応型共同生活介護事業者とみなされた者が 指定認知症対応型共同生活介護の事業を行う事業所の 共同生活住居であって、平成 18 年 3 月 31 日において指 定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する 基準の一部を改正する省令(平成 11 年厚生省令第 96 号)附則第 2 項の規定の適用を受けていたものについては、 第 115 条第 5 項の規定は適用しない。 20 については、第 115 条第 5 項の居室の床面積に関する基 準(7.43 平方メートル以上)の規定は適用しない。 第4節 運営に関する基準 4 運営に関する基準 内容及び手続の説明及び同意 (1) 内容及び手続の説明及び同意(条例第 10 条) 第 10 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認知 ① 条例第 10 条は、指定認知症対応型共同生活介護事 症対応型共同生活介護の提供の開始に際し、あらかじめ、 業者は、利用者に対し適切な指定認知症対応型共同生 利用申込者又はその家族に対し、第 124 条に規定する重 活介護を提供するため、その提供の開始に際し、あらかじ 要事項に関する規程、介護従業者の勤務の体制その他の め、利用申込者又はその家族に対し、当該指定認知症対 利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事 応型共同生活介護事業所の重要事項に関する規程の概 項を記した文書を交付して説明を行い、当該提供の開始に 要、介護従業者の勤務体制、事故発生時の対応、苦情 ついて当該利用申込者の同意を文書により得なければなら 処理の体制等の利用申込者がサービスを選択するために必 ない。 要な重要事項について、わかりやすい説明書やパンフレット 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用申込 等(当該指定認知症対応型共同生活介護事業者が、 者又はその家族からの申出があった場合には、前項の規定 他の介護保険に関する事業を併せて実施している場合、当 による文書の交付に代えて、第 5 項で定めるところにより、当 該パンフレット等について、一体的に作成することは差し支え 該利用申込者又はその家族の承諾を得て、当該文書に記 ないものとする。)の文書を交付して懇切丁寧に説明を行 すべき重要事項を電子情報処理組織を使用する方法その い、当該事業所から指定認知症対応型共同生活介護の 他の情報通信の技術を利用する方法であって次に掲げるも 提供を受けることにつき同意を文書により得なければならな の(以下この条において「電磁的方法」という。)により提供す いこととしたものである。 ② 〔略〕 ることができる。この場合において、当該指定認知症対応型 共同生活介護事業者は、当該文書を交付したものとみな す。 (1) 電子情報処理組織を使用する方法のうちア又はイ に掲げるもの ア 指定認知症対応型共同生活介護事業者の使用に 係る電子計算機と利用申込者又はその家族の使用に 係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送 信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファ イルに記録する方法 イ 指定認知症対応型共同生活介護事業者の使用に 係る電子計算機に備えられたファイルに記録された前項 に規定する重要事項を電気通信回線を通じて利用申 込者又はその家族の閲覧に供し、当該利用申込者又は その家族の使用に係る電子計算機に備えられたファイル に当該重要事項を記録する方法(電磁的方法による提 供を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする場合 にあっては、指定認知症対応型共同生活介護事業者の 使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を記 録する方法) (2) 磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる 方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる 21 物をもって調製するファイルに前項に規定する重要事項を 記録したものを交付する方法 3 前項に掲げる方法は、利用申込者又はその家族がファイ ルへの記録を出力することにより文書を作成することができる ものでなければならない。 4 第 2 項第 1 号の「電子情報処理組織」とは、指定認知症 対応型共同生活介護事業者の使用に係る電子計算機 と、利用申込者又はその家族の使用に係る電子計算機と を電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。 5 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、第 2 項の 規定により第 1 項に規定する重要事項を提供しようとすると きは、あらかじめ、当該利用申込者又はその家族に対し、そ の用いる次に掲げる電磁的方法の種類及び内容を示し、 文書又は電磁的方法による承諾を得なければならない。 提供拒否の禁止 (2) 提供拒否の禁止(条例第 11 条) 条例第 11 条は、指定認知症対応型共同生活介護事 第 11 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、正当な理 業者は、原則として、利用申込に対しては応じなければなら 由なく指定認知症対応型共同生活介護の提供を拒んで ないことを規定したものであり、特に、要介護度や所得の多 はならない。 寡を理由にサービスの提供を拒否することを禁止するもので ある。提供を拒むことのできる正当な理由がある場合とは、 ①当該事業所の現員からは利用申込に応じきれない場 合、 ②利用申込者の居住地が当該事業所の通常の事 業の実施地域外である場合、その他利用申込者に対し自 ら適切な指定認知症対応型共同生活介護を提供すること が困難な場合である。 受給資格等の確認 (3) 受給資格等の確認(条例第 13 条) ① 条例第 13 条第1項は、指定認知症対応型共同生活 第 13 条 (第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認知 介護の利用に係る費用につき保険給付を受けることができ 症対応型共同生活介護の提供を求められた場合は、その るのは、要介護認定を受けている被保険者に限られるもの 者の提示する被保険者証によって、被保険者資格、要介 であることを踏まえ、指定認知症対応型共同生活介護事 護認定の有無及び要介護認定の有効期間を確かめるもの 業者は、指定認知症対応型共同生活介護の提供の開始 とする。 に際し、利用者の提示する被保険者証によって、被保険者 資格、要介護認定の有無及び要介護認定の有効期間を 確かめなければならないことを規定したものである。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前項の被 ② 条例 13 条第2項は、利用者の被保険者証に、指定地 保険者証に、認定審査会意見が記載されているときは、当 域密着型サービスの適切かつ有効な利用等に関し当該被 該認定審査会意見に配慮して、指定認知症対応型共同 保険者が留意すべき事項に係る認定審査会意見が記載さ 生活介護を提供するように努めなければならない。 れているときは、指定認知症対応型共同生活介護事業者 は、これに配慮して指定認知症対応型共同生活介護を提 供するように努めるべきことを規定したものである。 22 要介護認定の申請に係る援助 (4) 要介護認定の申請に係る援助(条例第 14 条) ① 条例第 14 条第1項は、要介護認定の申請がなされてい 第 14 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認知 れば、要介護認定の効力が申請時に遡ることにより、指定 症対応型共同生活介護の提供の開始に際し、要介護認 認知症対応型共同生活介護の利用に係る費用が保険給 定を受けていない利用申込者については、要介護認定の申 付の対象となり得ることを踏まえ、指定認知症対応型共同 請が既に行われているかどうかを確認し、申請が行われてい 生活介護事業者は、利用申込者が要介護認定を受けて ない場合は、当該利用申込者の意思を踏まえて速やかに いないことを確認した場合には、要介護認定の申請が既に 当該申請が行われるよう必要な援助を行わなければならな 行われているかどうかを確認し、申請が行われていない場合 い。 は、当該利用申込者の意思を踏まえて速やかに当該申請 が行われるよう必要な援助を行わなければならないことを規 定したものである。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定居宅 ② 条例第 14 条第2項は、要介護認定の有効期間が原則 介護支援が利用者に対して行われていない等の場合であっ として6か月ごとに終了し、継続して保険給付を受けるため て必要と認めるときは、要介護認定の更新の申請が、遅くと には要介護更新認定を受ける必要があること及び当該認 も当該利用者が受けている要介護認定の有効期間が終了 定が申請の日から 30 日以内に行われることとされていること する日の 30 日前までに行われるよう、必要な援助を行わな を踏まえ、指定認知症対応型共同生活介護事業者は、 ければならない。 居宅介護支援(これに相当するサービスを含む。)が利用 者に対して行われていない等の場合であって必要と認めると きは、要介護認定の更新の申請が、遅くとも当該利用者が 受けている要介護認定の有効期間が終了する 30 日前に はなされるよう、必要な援助を行わなければならないことを規 定したものである。 入退居 (5) 入退居(条例第 116 条) ① 条例第 116 条の「自ら必要なサービスを提供することが困 第 116 条 指定認知症対応型共同生活介護は、要介護者であっ 難であると認めた場合」とは、入居申込者が条例第 111 条 て認知症であるもののうち、少人数による共同生活を営むこ 〔基本方針〕により利用対象者に該当しない者である場合 とに支障がない者に提供するものとする。 のほか、入居申込者が入院治療を要する者である場合、当 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、入居申込 該指定認知症対応型共同生活介護事業所の入居者数 者の入居に際しては、主治の医師の診断書等により当該 が既に定員に達している場合等であり、これらの場合には、 入居申込者が認知症である者であることの確認をしなけれ 同項の規定により、適切な他の指定認知症対応型共同生 ばならない。 活介護事業者、介護保険施設、病院又は診療所を紹介 する等の適切な措置を速やかに講じなければならない。 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、入居申込 者が入院治療を要する者であること等入居申込者に対し自 ら必要なサービスを提供することが困難であると認めた場合 は、適切な他の指定認知症対応型共同生活介護事業 者、介護保険施設、病院又は診療所を紹介する等の適切 な措置を速やかに講じなければならない。 4 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、入居申込 ② 同条第4項は、入居申込者の入居に際し、その者の心 者の入居に際しては、その者の心身の状況、生活歴、病歴 身の状況、生活歴、病歴等の把握に努めることとしている 23 等の把握に努めなければならない。 が、入居申込者が家族による入居契約締結の代理や援助 5 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者の が必要であると認められながら、これらが期待できない場合に 退居の際には、利用者及びその家族の希望を踏まえた上 ついては、市町村とも連携し、成年後見制度や地域福祉 で、退居後の生活環境や介護の継続性に配慮し、退居に 権利擁護事業等の活用を可能な限り図ることとする。 必要な援助を行わなければならない。 6 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者の 退居に際しては、利用者又はその家族に対し、適切な指導 を行うとともに、指定居宅介護支援事業者等への情報の提 供及び保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者と の密接な連携に努めなければならない。 サービスの提供の記録 (6) サービスの提供の記録(条例第 117 条) ① 条例第 117 条第1項は、指定認知症対応型共同生活 第 117 条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、入居に際し 介護の提供を受けている者が居宅療養管理指導以外の居 ては入居の年月日及び入居している共同生活住居の名称 宅サービス及び施設サービスについて保険給付を受けること を、退居に際しては退居の年月日を、利用者の被保険者 ができないことを踏まえ、他の居宅サービス事業者等が当該 証に記載しなければならない。 利用者が指定認知症対応型共同生活介護の提供を受け ていることを確認できるよう、指定認知症対応型共同生活 介護事業者は、入居に際しては入居の年月日及び入居し ている共同生活住居の名称を、退居に際しては退居の年 月日を、利用者の被保険者証に記載しなければならないこ ととしたものである。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認知 ② 同条第2項は、サービスの提供日、サービスの内容、利用 症対応型共同生活介護を提供した際には、提供した具体 者の状況その他必要な事項を記録しなければならないことと 的なサービスの内容等を記録しなければならない。 したものである。 なお、条例第 129 条第2項の規定に基づき、当該記録 は、5年間保存しなければならない。 利用料等の受領 (7) 利用料等の受領(条例第 118 条) 第 118 条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、法定代理 ① 条例第 118 条第1項は、指定認知症対応型共同生活 受領サービスに該当する指定認知症対応型共同生活介 介護事業者は、法定代理受領サービスとして提供される指 護を提供した際には、その利用者から利用料の一部として、 定認知症対応型共同生活介護についての利用者負担とし 当該指定認知症対応型共同生活介護に係る地域密着 て、地域密着型介護サービス費用基準額の1割(法第 型介護サービス費用基準額から当該指定認知症対応型 50 条又は第 69 条第3項の規定の適用により保険給付の 共同生活介護事業者に支払われる地域密着型介護サー 率が9割でない場合については、それに応じた割合)の支 ビス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。 払を受けなければならないことを規定したものである。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、法定代理 ② 同条第2項は、利用者間の公平及び利用者の保護の 受領サービスに該当しない指定認知症対応型共同生活介 観点から、法定代理受領サービスでない指定認知症対応 護を提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額 型共同生活介護を提供した際に、その利用者から支払を と、指定認知症対応型共同生活介護に係る地域密着型 受ける利用料の額と、法定代理受領サービスである指定認 介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じな 知症対応型共同生活介護に係る費用の額の間に、一方 24 いようにしなければならない。 の管理経費の他方への転嫁等による不合理な差額を設け てはならないこととしたものである。なお、そもそも介護保険給 付の対象となる指定認知症対応型共同生活介護のサービ スと明確に区分されるサービスについては、次のような方法に より別の料金設定をして差し支えない。 イ 利用者に、当該事業が指定認知症対応型共同生活介 護の事業とは別事業であり、当該サービスが介護保険給付 の対象とならないサービスであることを説明し、理解を得るこ と。 ロ 当該事業の目的、運営方針、利用料等が、指定認知症 対応型共同生活介護事業所の運営規程とは別に定めら れていること。 ハ 会計が指定認知症対応型共同生活介護の事業の会計 と区分されていること。 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前2項の ③ 条例第 118 条第3項は、指定認知症対応型共同生活 支払を受ける額のほか、次に掲げる費用の額の支払を利用 介護事業者は、指定認知症対応型共同生活介護の提供 者から受けることができる。 に関して、 (1) 食材料費 イ 食材料費 (2) 理美容代 ロ 理美容代 (3) おむつ代 ハ おむつ代 (4) 前3号に掲げるもののほか、指定認知症対応型共同 ニ イからハまで掲げるもののほか、指定認知症対応型共同生 生活介護において提供される便宜のうち、日常生活にお 活介護において提供される便宜のうち、日常生活においても いても通常必要となるものに係る費用であって、その利用 通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負 者に負担させることが適当と認められるもの 担させることが適当と認められるものについては、前2項の利 用料のほかに、利用者から支払を受けることができることと し、保険給付の対象となっているサービスと明確に区分され ないあいまいな名目による費用の支払を受けることは認めな いこととしたものである。なお、ニの費用の具体的な範囲につ いては、別に通知するところによるものである。 ※通所介護等における日常生活に要する費用の取扱いに ついて(平成 12 年3月 30 日 老企第 54 号) 4 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前項の費 ④ 同条第4項は、指定認知症対応型共同生活介護事業 用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用 者は、前項の費用の支払を受けるに当たっては、あらかじ 者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用につ め、利用者又はその家族に対してその額等に関して説明を いて説明を行い、当該利用者の同意を文書により得なけれ 行い、利用者の同意を文書により得なければならないことと ばならない。 したものである。これは、口頭での同意のみならず、文書によ り記録に残すことで客観的な記録となり、事故防止にもつな がり、事業者及び利用者双方の利用につながるためであ る。 25 保険給付の請求のための 証明書の交付 (8) 保険給付の請求のための証明書の交付 第 23 条(第 130 条において準用) 条例第 23 条は、利用者が市町村に対する保険給付の 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、法定代 請求を容易に行えるよう、指定認知症対応型共同生活介 理受領サービスに該当しない指定認知症対応型共同生活 護事業者は、法定代理受領サービスでない指定認知症対 介護に係る利用料の支払を受けた場合は、提供した指定 応型共同生活介護に係る利用料の支払を受けた場合は、 認知症対応型共同生活介護の内容、費用の額その他必 提供した指定認知症対応型共同生活介護の内容、費用 要と認められる事項を記載したサービス提供証明書を利用 の額その他利用者が保険給付を請求する上で必要と認め 者に対して交付しなければならない。 られる事項を記載したサービス提供証明書を利用者に対し て交付しなければならないこととしたものである。 指定認知症対応型共同生活介護の 取扱方針 (9) 指定認知症対応型共同生活介護の取扱方針 第 119 条 指定認知症対応型共同生活介護は、利用者の認知症 の症状の進行を緩和し、安心して日常生活を送ることがで きるよう、利用者の心身の状況を踏まえ、妥当かつ適切に 行われなければならない。 2 指定認知症対応型共同生活介護は、利用者一人一人 ① 条例第 119 条第2項は、利用者が共同生活を送る上 の人格を尊重し、利用者がそれぞれの役割を持って家庭的 で自らの役割を持つことにより、達成感や満足感を得、自信 な環境の下で日常生活を送ることができるよう配慮して行わ を回復するなどの効果が期待されるとともに、利用者にとって れなければならない。 当該共同生活住居が自らの生活の場であると実感できるよ 3 指定認知症対応型共同生活介護は、認知症対応型共 う必要な援助を行わなければならないこととしたものである。 同生活介護計画に基づき、漫然かつ画一的なものとならな いよう配慮して行われなければならない。 4 共同生活住居における介護従業者は、指定認知症対応 ② 同条第4項で定めるサービス提供方法等とは、認知症対 型共同生活介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うこと 応型共同生活介護計画の目標及び内容や行事及び日課 を旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法 等も含むものである。 等について、理解しやすいように説明を行わなければならな い。 5 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認知 ③ 同条第5項及び第6項は、当該利用者又は他の利用 症対応型共同生活介護の提供に当たっては、当該利用者 者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場 又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急や 合を除き、身体的拘束等を行ってはならず、緊急やむを得 むを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない。 ない場合に身体的拘束等を行う場合にあっても、その態様 6 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前項の身 及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむ 体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の を得ない理由を記録しなければならないこととしたものであ 利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録 る。 しなければならない。 加えて、同条第7項及び第8項は、身体的拘束等を行 7 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、身体的拘 う場合は、利用者又はその家族に身体的拘束等の態様等 束等を行う場合には、事前に、当該利用者又はその家族 を事前に説明しなければならず、やむを得ず事前説明が困 26 に、身体的拘束等の態様等を説明しなければならない。た 難な場合は、拘束後速やかに説明しなければならないことと だし、やむを得ない事情により事前に当該説明をすることが したものである。これは、事後同意であっては同意自体が形 困難な場合は、この限りでない。 骸化する可能性があるためである。 8 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前項ただ なお、条例第 129 条第2項の規定に基づき、当該記録 し書の規定により事前に説明を行わなかった場合には、当 は、2年間保存しなければならない。 該身体的拘束等を行った後速やかに、当該利用者又はそ の家族に、身体的拘束等の態様等を説明しなければならな い。 9 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、自らその ④ 同条第9項は、指定認知症対応型共同生活介護事業 提供する指定認知症対応型共同生活介護の質の評価を 者は、各都道府県の定める基準に基づき、まず自ら評価を 行うとともに、定期的に外部の者による評価を受けて、それら 行った上で、各都道府県が選定した評価機関の実施する の結果を公表し、常にその改善を図らなければならない。 サービス評価を受け、その評価結果を踏まえて総括的な評 価を行い、常にその提供する指定認知症対応型共同生活 介護の質の改善を図らなければならないことを規定したもの である。また、評価の実施を担保する観点から、それらの結 果を入居(申込)者及びその家族へ提供するほか、事業 所内の外部の者にも確認しやすい場所に掲示する方法や、 市町村窓口、地域包括支援センターに置いておく方法、イ ンターネットを活用する方法などにより、開示しなければなら ないこととする。 なお、自ら行う評価及び外部の者による評価に関する具 体的な事項については、別に通知するところによるものであ る。 ※「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営 に関する基準」第 72 条第2項及び第 97 条第7項等 に規定する自己評価・外部評価の実施について(平成 18 年 10 月 17 日老計発第 1017001 号) 認知症対応型共同生活介護 計画の作成 (10) 認知症対応型共同生活介護計画の作成 第 120 条 ① 当該計画の作成及びその実施に当たっては、いたずらにこ 共同生活住居の管理者は、計画作成担当者(第 112 れを利用者に強制することとならないように留意するものとす 条第 5 項の計画作成担当者をいう。以下この条において同 る。 じ。)に第 3 項に規定する認知症対応型共同生活介護計 画の作成に関する業務を担当させるものとする。 2 次項に規定する認知症対応型共同生活介護計画の作 ② 条例第 120 条第2項でいう通所介護の活用とは、介護 成に当たっては、通所介護等の活用、地域における活動へ 保険給付の対象となる通所介護ではなく、当該指定認知 の参加の機会の提供等により、利用者の多様な活動の確 症対応型共同生活介護事業者と通所介護事業者との間 保に努めなければならない。 の契約により、利用者に介護保険給付の対象となる通所 介護に準ずるサービスを提供するものである。また、その他の 多様な活動とは、地域の特性や利用者の生活環境に応じ たレクリエーション、行事、園芸、農作業などの利用者の趣 27 味又は嗜好に応じた活動等をいうものである。 3 計画作成担当者は、利用者の心身の状況、希望及びそ ③ 認知症対応型共同生活介護計画は、利用者の心身の の置かれている環境を踏まえて、他の介護従業者と協議の 状況、希望及びその置かれている環境を踏まえて作成され 上、援助の目標、当該目標を達成するための具体的なサ なければならないものであり、サービス内容等への利用者の ービスの内容等を記載した計画(以下この章において「認知 意向の反映の機会を保障するため、計画作成担当者は、 症対応型共同生活介護計画」という。)を作成しなければ 認知症対応型共同生活介護計画の作成に当たっては、そ ならない。 の内容等を説明した上で利用者の同意を文書により得なけ 4 計画作成担当者は、認知症対応型共同生活介護計画 ればならず、また、当該認知症対応型共同生活介護計画 の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家 を利用者に交付しなければならない。口頭での同意のみな 族に対して説明し、当該利用者の同意を文書により得なけ らず、文書により記録に残すことで客観的な記録となり、事 ればならない。 故防止にもつながり、事業者及び利用者双方の利益につな 5 計画作成担当者は、認知症対応型共同生活介護計画 がるためである。 を作成した際には、当該認知症対応型共同生活介護計 なお、交付した認知症対応型共同生活介護計画は、条 画を利用者に交付しなければならない。 例第 129 条第2項の規定に基づき、5年間保存しなけれ ばならない。 6 計画作成担当者は、認知症対応型共同生活介護計画 ④ 同条第6項は、認知症対応型共同生活介護計画に の作成後においても、他の介護従業者及び利用者が認知 は、当該共同生活住居内で提供するサービスだけでなく、 症対応型共同生活介護計画に基づき利用する他の指定 当該共同生活住居外において入居者が利用する他の居 居宅サービス等を行う者との連絡を継続的に行うことにより、 宅サービス等も位置づけられることから、計画作成担当者 認知症対応型共同生活介護計画の実施状況の把握を行 は、当該共同生活住居の他の介護従業者及び他の居宅 い、必要に応じて認知症対応型共同生活介護計画の変 サービス等を行う者と連携して当該計画に基づいたサービス 更を行うものとする。 の実施状況を把握し、また、必要に応じて計画の変更を行 7 第 2 項から第 5 項までの規定は、前項に規定する認知症 うものとする。 対応型共同生活介護計画の変更について準用する。 介護等 (11) 介護等 ① 条例第 121 条第1項で定める介護サービスの提供に当 第 121 条 介護は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支 たっては、認知症の状態にある利用者の心身の状況に応 援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって行 じ、利用者がその自主性を保ち、意欲的に日々の生活を送 われなければならない。 ることが出来るようにすることを念頭に、利用者の精神的な 安定、行動障害の減少及び認知症の進行緩和が図られる ように介護サービスを提供し又は必要な支援を行うものとす る。その際、利用者の人格に十分に配慮しなければならな い。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、その利用 ② 同条第2項は、指定認知症対応型共同生活介護事業 者に対して、利用者の負担により、当該共同生活住居にお 所で提供されるサービスは施設サービスに準じ、当該共同生 ける介護従業者以外の者による介護を受けさせてはならな 活住居において完結する内容であることを踏まえ、当該事 い。 業所の従業者でないいわゆる付添者による介護や、居宅療 養管理指導を除く他の居宅サービスを、入居者にその負担 によって利用させることができないこととしたものである。ただ し、指定認知症対応型共同生活介護事業者の負担によ り、通所介護等のサービスを利用に供することは差し支えな 28 い。 3 利用者の食事その他の家事等は、原則として利用者と介 ③ 同条第3項は、利用者が介護従業者と食事や清掃、洗 護従業者が共同で行うよう努めるものとする。 濯、買物、園芸、農作業、レクリエーション、行事等を共同 で行うことによって良好な人間関係に基づく家庭的な生活 環境の中で日常生活が送れるようにすることに配慮したもの である。 社会生活上の便宜の提供等 (12) 社会生活上の便宜の提供等 第 122 条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者の ① 条例第 122 条第1項は事業者が画一的なサービスを提 趣味又は嗜好に応じた活動の支援に努めなければならな 供するのではなく、利用者が自らの趣味又は嗜好に応じた い。 活動を行うことができるよう必要な支援を行うことにより、利 用者が充実した日常生活を送り、利用者の精神的な安 定、行動障害の減少及び認知症の症状の進行を緩和する よう努めることとしたものである。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者が ② 同条第2項は、指定認知症対応型共同生活介護事業 日常生活を営む上で必要な行政機関に対する手続等につ 者は、郵便、証明書等の交付申請等、利用者が必要とす いて、その者又はその家族が行うことが困難である場合は、 る手続等について、利用者又はその家族が行うことが困難 その者の同意を得て、代わって行わなければならない。 な場合は、原則としてその都度、その者の同意を得た上で 代行しなければならないこととするものである。特に金銭にか かるものについては書面等をもって事前に同意を得るととも に、代行した後はその都度本人に確認を得るものとする。 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、常に利用 ③ 同条第3項は、指定認知症対応型共同生活介護事業 者の家族との連携を図るとともに利用者とその家族との交流 者は、利用者の家族に対し、当該共同生活住居の会報の 等の機会を確保するよう努めなければならない。 送付、当該事業者が実施する行事への参加の呼びかけ等 によって利用者とその家族が交流できる機会等を確保する よう努めなければならないこととするものである。また、利用者 と家族の面会の場所や時間等についても、利用者やその家 族の利便を図るものとする。 利用者に関する市町村への通知 (13) 利用者に関する市町村への通知 条例第 29 条は、偽りその他不正な行為によって保険給 第 29 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認 付を受けた者及び自己の故意の犯罪行為又は重大な過 知症対応型共同生活介護を受けている利用者が次のいず 失等により、要介護状態又はその原因となった事故を生じさ れかに該当する場合は、遅滞なく、意見を付してその旨を市 せるなどした者については、市町村が、法第 22 条第1項に 町村に通知しなければならない。 基づく既に支払った保険給付の徴収又は法第 64 条に基づ (1) 正当な理由なしに指定認知症対応型共同生活介護 く保険給付の制限を行うことができることに鑑み、指定認知 の利用に関する指示に従わないことにより、要介護状態 症対応型共同生活介護事業者が、その利用者に関し、保 の程度を増進させたと認められるとき。 険給付の適正化の観点から市町村に通知しなければなら (2) 偽りその他不正な行為によって保険給付を受け、又は 受けようとしたとき。 29 ない事由を列記したものである。 緊急時等の対応 (14) 緊急時等の対応 条例第 100 条は、介護従事者が現に指定認知症対応 第 100 条(第 130 条において準用) 介護従業者は、現に指定認知症対応型共同生活介護 型共同生活介護の提供を行っているときに利用者に病状の の提供を行っているときに利用者に病状の急変が生じた場 急変が生じた場合その他必要な場合は、運営規程に定め 合その他必要な場合は、速やかに主治の医師又はあらかじ られた緊急時の対応方法に基づき速やかに主治医又はあら め当該指定認知症対応型共同生活介護事業者が定めた かじめ当該指定認知症対応型共同生活介護事業者が定 協力医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じなけ めた協力医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じ ればならない。 なければならないこととしたものである。 ① 協力医療機関は、事業の通常の実施地域内にあることが 望ましいものであること。 ② 緊急時において円滑な協力を得るため、当該協力医療 機関との間であらかじめ必要な事項を取り決めておくこと。 管理者の責務 (15) 管理者の責務 条例第 73 条は、指定認知症対応型共同生活介護事 第 73 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業所の管理者は、 業所の管理者の責務を、指定認知症対応型共同生活介 指定認知症対応型共同生活介護の従業者の管理及び 護事業所の従業者の管理及び指定認知症対応型共同 指定認知症対応型共同生活介護の利用の申込みに係る 生活介護の利用の申込みに係る調整、業務の実施状況の 調整、業務の実施状況の把握その他の管理を一元的に行 把握その他の管理を一元的に行うとともに、当該指定認知 うものとする。 症対応型共同生活介護事業所の従業者にこの節の規定 を遵守させるため必要な指揮命令を行うこととしたものであ 2 指定認知症対応型共同生活介護事業所の管理者は、 る。 当該指定認知症対応型共同生活介護事業所の従業者 に第 7 章第 4節の規定を遵守させるため必要な指揮命令 を行うものとする。 管理者による管理 第 123 条 共同生活住居の管理者は、同時に介護保険施設、指 定居宅サービス、指定地域密着型サービス、指定介護予 防サービス若しくは地域密着型介護予防サービスの事業を 行う事業所、病院、診療所又は社会福祉施設を管理する 者であってはならない。ただし、これらの事業所、施設等が同 一敷地内にあること等により当該共同生活住居の管理上 支障がない場合は、この限りでない。 運営規程 (16) 運営規程 条例第 124 条は、指定認知症対応型共同生活介護 第 124 条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、共同生活 住居ごとに、次に掲げる事業の運営についての重要事項に 関する規程を定めておかなければならない。 30 の事業の適正な運営及び利用者に対する適切な指定認 知症対応型共同生活介護の提供を確保するため、同条 第1号から第7号までに掲げる事項を内容とする規程を定 (1) 事業の目的及び運営の方針 めることを共同生活住居ごとに義務づけたものであるが、第 (2) 従業者の職種、員数及び職務内容 4号の「指定認知症対応型共同生活介護の内容」にあっ (3) 利用定員 ては、通所介護等を利用する場合については当該サービス (4) 指定認知症対応型共同生活介護の内容及び利用料 を含めたサービスの内容を指すものであることに留意するもの その他の費用の額 とする。 (5) 入居及び退居に当たっての留意事項 同条第5号の「入居及び退居に当たっての留意事項」は (6) 非常災害対策 入居に関する留意事項のみではなく、退居に関する留意事 (7) その他運営に関する重要事項 項も必須とする。これは、退居に至った経緯を記録すること で、退居に係るトラブル等を防ぐためである。 同条第6号の「非常災害対策」は、(19)の非常災害に 関する具体的計画を指すものであること。 同条第7号の「その他運営に関する重要事項」として、 当該利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護す るため緊急やむを得ない場合に身体的拘束等を行う際の 手続について定めておくことが望ましい。 勤務体制の確保等 (17) 勤務体制の確保等 条例第 125 条は、利用者に対する適切な指定認知症 第 125 条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者に 対応型共同生活介護の提供を確保するため、職員の勤務 対し、適切な指定認知症対応型共同生活介護を提供で 体制等を規定したものであるが、このほか次の点に留意する きるよう、従業者の勤務の体制を定め、これを記録しておか ものとする。 ① 共同生活住居ごとに、介護従業者の日々の勤務体制、 なければならない。 常勤・非常勤の別、管理者との兼務関係、夜間及び深夜 の勤務の担当者等を明確にし、従業者の勤務の体制を記 録しておくこと。 なお、勤務の体制に係る記録は、条例第 129 条第1項 の規定に基づき、5年間保存しなければならない。 2 介護従業者の勤務の体制を定めるに当たっては、利用者 ② 同条第2項は、指定認知症対応型共同生活介護の利 が安心して日常生活を送ることができるよう、継続性を重視 用者の精神の安定を図る観点から、担当の介護従業者を した指定認知症対応型共同生活介護の提供に配慮しな 固定する等の継続性を重視したサービス提供に配慮すべき ければならない。 こととしたものであること。 ③ 夜間及び深夜の時間帯を定めるに当たっては、それぞれの 事業所ごとに、利用者の生活サイクルに応じて設定するもの とし、これに対応して、夜間及び深夜の勤務を行わせるため に必要な介護従業者を確保するとともに、夜間及び深夜の 時間帯以外の指定認知症対応型共同生活介護の提供 に必要な介護従業者を確保すること。なお、常時介護従業 者が1人以上確保されていることが必要であること。 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、当該指定 ④ 同条第3項は、当該指定認知症対応型共同生活介護 認知症対応型共同生活介護事業所の従業者の資質の 事業所の介護従業者の質の向上を図るため、研修への参 向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。 加の機会を計画的に確保することとしたものであるが、当該 介護従業者は要介護者であって認知症の状態にあるもの 31 の介護を専ら担当することにかんがみ、特に認知症介護に 関する知識及び技術の修得を主たる目的とする研修を受 講する機会を確保するよう努めること。 定員の遵守 第 126 条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、入居定員 及び居室の定員を超えて入居させてはならない。ただし、災 害その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでな い。 協力医療機関等 (18) 協力医療機関等 第 127 条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者の ① 条例第 127 条第1項及び第2項の協力医療機関及び 病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力医療機関を 協力歯科医療機関は、共同生活住居から近距離にあるこ 定めておかなければならない。 とが望ましい。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、あらかじ ② 同条第2項の協力歯科医療機関は、介護における口腔 ケアの重要化に対応するため、必ず設置すること。 め、協力歯科医療機関を定めておかなければならない。 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認知 ③ 同条第3項は、指定認知症対応型共同生活介護事業 症対応型共同生活介護の提供体制の確保、夜間におけ 者は、サービスの提供体制の確保、夜間における緊急時の る緊急時の対応等のため、介護老人福祉施設、介護老人 対応等のため、介護老人福祉施設、介護老人保健施 保健施設、病院等との間の連携及び支援の体制を整えな 設、病院等のバックアップ施設との間の連携及び支援の体 ければならない。 制を整えなければならない旨を規定したものである。これらの 協力医療機関やバックアップ施設から、利用者の入院や休 日夜間等における対応について円滑な協力を得るため、当 該協力医療機関等との間であらかじめ必要な事項を取り決 めておくものとする。 非常災害対策 (19) 非常災害対策 条例 103 条は、指定認知症対応型共同生活介護事 第 103 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、非常災害 に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への 通報及び連携体制を整備し、それらを定期的に従業者に 周知するとともに、定期的に避難、救出その他必要な訓練 を行わなければならない。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前項に規 定する訓練の実施に当たって、地域住民の参加が得られる よう連携に努めなければならない。 業者は、非常災害に際して必要な具体的計画の策定、関 係機関への通報及び連携体制の整備、避難、救出訓練 の実施等の対策の万全を期さなければならないこととしたも のである。関係機関への通報及び連携体制の整備とは、火 災等の災害時に、地域の消防機関へ速やかに通報する体 制をとるよう従業員に周知徹底するとともに、 日頃から消 防団や地域住民との連携を図り火災等の際に消火・避難 等に協力してもらえるような体制作りを求めることとしたもので ある。なお「非常災害に関する具体的計画」とは、消防法 32 施行規則第3条に規定する消防計両(これに準ずる計画 を含む。)及び風水害、地震等の災害に対処するための計 画をいう。この場合、消防計画の策定及びこれに基づく消防 業務の実施は、消防法第8条の規定により防火管理者を 置くこととされている指定認知症対応型共同生活介護事業 所にあってはその者に行わせるものとする。また、防火管理者 を置かなくてもよいこととされている指定認知症対応型共同 生活介護事業所においても、防火管理について責任者を 定め、その者に消防計画に準ずる計画の樹立等の業務を 行わせるものとする。 同条第2項は、指定認知症対応型共同生活介護事 業所が前項に規定する避難、救出その他の訓練の実施に 当たって、できるだけ地域住民の参加が得られるよう努める こととしたものであり、そのためには、地域住民の代表者等に より構成される運営推進会議を活用し、 日頃から地域住 民との密接な連携体制を確保するなど、訓練の実施に協 力を得られる体制づくりに努めることが必要である。 訓練の実施に当たっては、消防関係者の参加を促し具 体的な指示を仰ぐなど、より実効性のあるものとすること。 衛生管理等 (20) 衛生管理等 条例第 104 条は、指定認知症対応型共同生活介護 第 104 条 (第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者の 事業所の衛生管理等として、感染症、食中毒の予防・まん 使用する食器その他の設備及び飲用に供する水について、 延防止のための指針の整備、研修の実施を義務付けたも 衛生的な管理に努め、かつ、衛生上必要な措置を講じなけ のであるが、このほか、次の点に留意するものとする。 ① 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、食中毒及 ればならない。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、当該指定 び感染症の発生を防止するための措置等について、必要に 小規模多機能型居宅介護事業所において感染症又は食 応じて保健所の助言、指導を求めるとともに、常に密接な 中毒が発生し、及びまん延しないように、次に掲げる措置を 連携を保つこと。 ② 特に、インフルエンザ対策、腸管出血性大腸菌感染症対 講じなければならない。 当該指定認知症対応型共同生活介護事業所にお 策、レジオネラ症対策等については、その発生及びまん延を ける感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のため 防止するための措置等について、別途通知等が発出されて の指針を整備すること。 いるので、これに基づき、適切な措置を講じること。 (1) (2) 当該指定認知症対応型共同生活介護事業所にお ③ 空調設備等により施設内の適温の確保に努めること。 いて、介護職員その他の従業者に対し、感染症及び食 ④ 感染症又は食中毒の発生が疑われる際の対処等に関す 中毒の予防及びまん延の防止のための研修を定期的に る手順については、別に市長が定める通知によることとする。 実施すること。 通知が出されるまでは、従来通りの衛生管理に努めれば足 (3) 前 2 号に掲げるもののほか、市長が別に定める感染 症又は食中毒の発生が疑われる際の対処等に関する手 順に沿った対応を行うこと。 33 りる。 掲示 第 35 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認 知症対応型共同生活介護事業所の見やすい場所に、運 営規程の概要、介護従業者の勤務の体制その他の利用 申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を 掲示しなければならない。 秘密保持等 (21) 秘密保持等 ① 条例第36 条第1項は、指定認知症対応型共同生活 第 36 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業所の従業者は、 介護事業所の認知症対応型共同生活介護従業者その他 正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家 の従業者に、その業務上知り得た利用者又はその家族の 族の秘密を漏らしてはならない。 秘密の保持を義務づけたものである。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、当該指 ② 同条第2項は、指定認知症対応型共同生活介護事業 定認知症対応型共同生活介護事業所の従業者であった 者に対して、過去に当該指定認知症対応型共同生活介 者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又は 護事業所の認知症対応型共同生活介護従業者その他の その家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じ 従業者であった者が、その業務上知り得た利用者又はその なければならない。 家族の秘密を漏らすことがないよう必要な措置を取ることを 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、サービス 義務づけたものであり、具体的には、指定認知症対応型共 担当者会議等において、利用者の個人情報を用いる場合 同生活介護事業者は、当該指定認知症対応型共同生 は利用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いる場 活介護事業所の認知症対応型共同生活介護従業者その 合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ておかなけ 他の従業者が、従業者でなくなった後においてもこれらの秘 ればならない。 密を保持すべき旨を、認知症対応型共同生活介護従業 者その他の従業者との雇用時等に取り決め、例えば違約金 についての定めを置くなどの措置を講ずべきこととするものであ る。 ③ 同条第3項は、認知症対応型共同生活介護従業者が サービス担当者会議等において、課題分析情報等を通じて 利用者の有する問題点や解決すべき課題等の個人情報 を、介護支援専門員や他のサービスの担当者と共有するた めには、指定認知症対応型共同生活介護事業者は、あら かじめ、文書により利用者又はその家族から同意を得る必 要があることを規定したものであるが、この同意は、サービス 提供開始時に利用者及びその家族から包括的な同意を得 ておくことで足りるものである。 広告 第 37 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認 知症対応型共同生活介護事業所について広告をする場 34 合においては、その内容が虚偽又は誇大なものとしてはなら ない。 居宅介護支援事業者に対する 利益供与等の禁止 (22) 居宅介護支援事業者に対する利益供与等の禁止 第 128 条 ① 条例第 128 条第1項は、居宅介護支援事業者による 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定居宅 共同生活住居の紹介が公正中立に行われるよう、指定認 介護支援事業者又はその従業者に対し、要介護被保険 知症対応型共同生活介護事業者は、居宅介護支援事 者に対して当該共同生活住居を紹介することの対償とし 業者又はその従業者に対し、要介護被保険者に対して当 て、金品その他の財産上の利益を供与してはならない。 該共同生活住居を紹介することの対償として、金品その他 の財産上の利益を供与してはならない旨を規定したもので ある。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定居宅 ② 同条第2項は、共同生活住居の退居後において利用者 介護支援事業者又はその従業者から、当該共同生活住 による居宅介護支援事業者の選択が公正中立に行われる 居からの退居者を紹介することの対償として、金品その他の よう、指定認知症対応型共同生活介護事業者は、居宅 財産上の利益を収受してはならない。 介護支援事業者又はその従業者から、当該共同生活住 居からの退居者を紹介することの対償として、金品その他の 財産上の利益を収受してはならない旨を規定したものであ る。 苦情処理 (23) 苦情処理 ① 条例第 39 条第1項にいう「必要な措置」とは、具体的に 第 39 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、提供した指 は、相談窓口、苦情処理の体制及び手順等当該事業所 定認知症対応型共同生活介護に係る利用者又はその家 における苦情を処理するために講ずる措置の概要について 族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、当該苦情 明らかにし、利用申込者又はその家族にサービスの内容を を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じ 説明する文書に苦情に対する対応の内容についても併せて なければならない。 記載するとともに、事業所に掲示すること等である。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前項の苦 ② 同条第2項は、利用者及びその家族からの苦情に対し、 情を受け付けた場合には、当該苦情の内容等を記録しな 指定認知症対応型共同生活介護事業者が組織として迅 ければならない。 速かつ適切に対応するため、当該苦情(指定認知症対応 型共同生活介護事業者が提供したサービスとは関係のない ものを除く。)の受付日、その内容等を記録することを義務 づけたものである。また、 指定認知症対応型共同生活介 護事業者は、苦情がサービスの質の向上を図る上での重要 な情報であるとの認識に立ち、苦情の内容を踏まえ、サービ スの質の向上に向けた取組を行うことが必要である。なお、 条例第 129 条第2項の規定に基づき、苦情の内容等の 記録は、2年間保存しなければならない。 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、提供した ③ 同条第3項は、介護保険法上、 苦情処理に関する業 指定認知症対応型共同生活介護に関し、法第 23 条の 務を行うことが位置付けられている国民健康保険団体連合 規定により市町村が行う文書その他の物件の提出若しくは 会のみならず、住民に最も身近な行政庁であり、かつ、保険 提示の求め又は当該市町村の職員からの質問若しくは照 者である市町村が、サービスに関する苦情に対応する必要 35 会に応じ、及び利用者又はその家族からの苦情に関して市 が生ずることから、市町村についても国民健康保険団体述 町村が行う調査に協力するとともに、市町村から指導又は 合会と同様に、指定認知症対応型共同生活介護事業者 助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って に対する苦情に関する調査や指導、助言を行えることを運 必要な改善を行わなければならない。 営基準上、明確にしたものである。 4 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、市町村か らの求めがあった場合には、前項の改善の内容を当該市町 村に報告しなければならない。 5 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、提供した 指定認知症対応型共同生活介護に係る利用者又はその 家族からの苦情に関して国民健康保険団体連合会(国民 健康保険法(昭和 33 年法律第 192 号)第 45 条第 5 項に規定する国民健康保険団体連合会をいう。以下同 じ。)が行う法第 176 条第 1 項第 3 号の調査に協力すると ともに、国民健康保険団体連合会から同号の指導又は助 言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必 要な改善を行わなければならない。 6 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、国民健康 保険団体連合会からの求めがあった場合には、前項の改善 の内容を当該国民健康保険団体連合会に報告しなけれ ばならない。 調査への協力等 (24) 調査への協力等 条例第 106 条は、指定認知症対応型共同生活介護 第 106 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、提供した の事業が小規模であること等から、利用者からの苦情がない 指定認知症対応型共同生活介護に関し、利用者の心身 場合にも、市町村が定期的又は随時に調査を行うこととし、 の状況を踏まえ、妥当かつ適切な指定認知症対応型共同 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、市町村の行 生活介護が行われているかどうかを確認するために市町村が う調査に協力し、市町村の指導又は助言に従って必要な 行う調査に協力するとともに、市町村から指導又は助言を 改善を行わなければならないこととしたものである。 受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な 市町村は、妥当適切な指定認知症対応型共同生活介 護が行われているか確認するために定期的又は随時に調査 改善を行わなければならない。 を行い、基準を満たさない点などを把握した場合には、相当 の期限を定めて基準を遵守するよう勧告を行うなど適切に 対応するものとする。 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、市町村の 求めに応じ、当該事業所の運営規程の概要や勤務体制、 管理者及び介護支援専門員等の資格や研修の履修状 況、利用者が負担する料金等の情報について提出するもの とする。さらに、指定認知症対応型共同生活介護事業者 は、当該情報について自ら一般に公表するよう努めるものと する。 36 地域との連携等 (25) 地域との連携等 ① 条例第 107 条第1項に定める運営推進会議は、指定 第 107 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認知 認知症対応型共同生活介護事業所が、利用者、市町村 症対応型共同生活介護の提供に当たっては、利用者、利 職員、地域住民の代表者等に対し、提供しているサービス 用者の家族、地域住民の代表者、指定認知症対応型共 内容等を明らかにすることにより、事業所による利用者の 同生活介護事業所が所在する市町村の職員又は当該指 「抱え込み」を防止し、地域に開かれたサービスとすることで、 定認知症対応型共同生活介護事業所が所在する区域を サービスの質の確保を図ることを目的として設置するものであ 管轄する地域包括支援センターの職員、指定認知症対応 り、各事業所が自ら設置すべきものである。 型共同生活介護について知見を有する者等により構成され この運営推進会議は、事業所の指定申請時には、既に る協議会(以下この項において「運営推進会議」という。)を 設置されているか、確実な設置が見込まれることが必要とな 設置し、おおむね 2 月に 1 回以上、運営推進会議に対し るものである。 また、地域の住民の代表者とは、町内会役員、民生委 活動状況を報告し、運営推進会議による評価を受けるとと 員、老人クラブの代表等が考えられる。 もに、運営推進会議から必要な要望、助言等を聴く機会を なお、指定認知症対応型共同生活介護事業所と指定 設けなければならない。 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前項の報 小規模多機能型居宅介護事業所等を併設している場合 告、評価、要望、助言等についての記録を作成するととも においては、1つの運営推進会議において、両事業所の評 に、当該記録を公表しなければならない。 価等を行うことで差し支えない。 ② 運営推進会議における報告等の記録は、条例第 129 条 第2項の規定に基づき、2年間保存しなければならない。 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、その事業 ③ 条例第 107 条第3項は、指定認知症対応型共同生活 の運営に当たっては、地域住民又はその自発的な活動等と 介護の事業が地域に開かれた事業として行われるよう、指 の連携及び協力を行う等の地域との交流を図らなければな 定認知症対応型共同生活介護事業者は、地域の住民や らない。 ボランティア団体等との連携及び協力を行う等の地域との交 流に努めなければならないこととしたものである。 4 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、その事業 ④ 条例第 107 条第4項は、条例第3条2項の趣旨に基 の運営に当たっては、提供した指定認知症対応型共同生 づき、介護相談員を派遣する事業を積極的に受け入れる 活介護に関する利用者からの苦情に関して、市町村等が 等、市町村との密接な連携に努めることを規定したものであ 派遣する者が相談及び援助を行う事業その他の市町村が る。なお、「市町村が実施する事業」には、介護相談員派 実施する事業に協力するよう努めなければならない。 遣事業のほか、広く市町村が老人クラブ、婦人会その他の 非営利団体や住民の協力を得て行う事業が含まれるもの である。 事故発生時の対応 (26) 事故発生時の対応 条例第 41 条は、利用者が安心して指定認知症対応型 第 41 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者に 共同生活介護の提供を受けられるよう事故発生時の速や 対する指定認知症対応型共同生活介護の提供により事 かな対応を規定したものである。指定認知症対応型共同 故が発生した場合は、市町村、当該利用者の家族、当該 生活介護事業者は、利用者に対する指定認知症対応型 利用者に係る指定居宅介護支援事業者等に連絡を行うと 共同生活介護の提供により事故が発生した場合には、市 ともに、必要な措置を講じなければならない。 町村、当該利用者の家族、当該利用者に係る居宅介護 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前項の事 37 支援事業者等に対して連絡を行う等の必要な措置を講じ 故の状況及び事故に際して採った処置について記録しなけ るべきこととするとともに、当該説明の状況及び事故に際して ればならない。 採った処置について記録しなければならないこととしたもので 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者に ある。また、利用者に対する指定認知症対応型共同生活 対する指定認知症対応型共同生活介護の提供により賠 介護の提供により賠償すべき事故が発生した場合には損害 償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わ 賠償を速やかに行わなければならないこととしたものである。 なければならない。 なお、条例第 129 条第2項の規定に基づき、事故の状況 及び事故に際して採った処置についての記録は、2年間保 存しなければならない。このほか、以下の点に留意するものと する。 ① 利用者に対する指定認知症対応型共同生活介護の提 供により事故が発生した場合の対応方法については、あらか じめ指定認知症対応型共同生活介護事業者が定めておく ことが望ましいこと ② 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、賠償すべ き事態において速やかに賠償を行うため、損害賠償保険に 加入しておくか、又は賠償資力を有することが望ましいこと。 ③ 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、事故が生 じた際にはその原因を解明し、再発生を防ぐための対策を 講じること。 会計の区分 (27) 会計の区分 条例第 41 条は、指定認知症対応型共同生活介護事 第 41 条(第 130 条において準用) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認 業者は、指定認知症対応型共同生活介護事業所ごとに 知症対応型共同生活介護事業所ごとに経理を区分すると 経理を区分するとともに、指定認知症対応型共同生活介 ともに、指定認知症対応型共同生活介護の事業の会計と 護の事業の会計とその他の事業の会計を区分しなければな その他の事業の会計を区分しなければならない。 らないこととしたものであるが、具体的な会計処理の方法等 については、別に通知するところによるものであること。 ※介護保険・高齢者保健福祉事業に係る社会福祉法人会 計基準の取扱いについて(平成 24 年3月 29 日 老高発 0329 第1号) ※介護保険の給付対象事業における会計の区分について (平成 13 年3月 28 日老振発第 18 号) ※指定介護老人福祉施設等に係る会計処理等の取扱いに ついて(平成 12 年3月 10 日老計第8号) 記録の整備 (28) 記録の整備 基準及び予防基準は、記録の整備についてその完結の 第 129 条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、従業者、 日から2年としているが、条例及び予防条例は「サービス提 設備、備品及び会計に関する諸記録を整備し、当該記録 供記録」「従業者の勤務体制に関する記録」「介護報酬を のうち次に掲げる記録について、その完結の日から 5 年間保 請求するために審査支払機関に提出したものの写し」の3 存しなければならない。 つについてはその完結の日から5年とする。これらの記録が 介護報酬の請求に関わるものであり、人員基準減算等で (1) 第 125 条第 1 項に規定する勤務の体制に係る記録 38 (2) 指定認知症対応型共同生活介護の費用の請求に関 介護報酬の返還請求を行う場合の消滅時効が5年である ためである。 して国民健康保険団体連合会に提出したものの写し 2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者に 対する指定認知症対応型共同生活介護の提供に関する 次に掲げる記録を整備し、第 1 号及び第 3 号から第 7 号 までの記録はその完結の日から 2 年間、第 2 号の記録はそ の完結の日から 5 年間保存しなければならない。 (1) 認知症対応型共同生活介護計画 (2) 第 117 条第 2 項に規定する提供した具体的な指定認 知症対応型共同生活介護の内容等の記録 (3) 第 119 条第 6 項に規定する身体的拘束等の態様等 の記録 (4) 次条において準用する第 29 条に規定する市町村への 通知に係る記録 (5) 次条において準用する第 39 条第 2 項に規定する苦情 の内容等の記録 (6) 次条において準用する第 41 条第 2 項に規定する事故 の状況及び事故に際して採った処置についての記録 (7) 次条において準用する第 107 条第 2 項に規定する報 告、評価、要望、助言等の記録 準用 第 130 条 第 10 条、第 11 条、第 13 条、第 14 条、第 23 条、第 29 条、第 35 条から第 37 条まで、第 39 条、第 41 条、 第 42 条、第 73 条、第 100 条、第 103 条、第 104 条、 第 106 条及び第 107 条第 1 項から第 4 項までの規定は、 指定認知症対応型共同生活介護の事業について準用す る。この場合において、第 10 条第 1 項中「第 32 条に規定 する運営規程」とあるのは「第 124 条に規定する重要事項 に関する規程」と、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護 従業者」とあるのは「介護従業者」と、第 35 条中「定期巡 回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「介護従 業者」と、第 73 条第 2 項中「この節」とあるのは「第 7 章第 4 節」と、第 100 条中「小規模多機能型居宅介護従業 者」とあるのは「介護従業者」と、第 107 条第 1 項中「小規 模多機能型居宅介護について」とあるのは「認知症対応型 共同生活介護について」と、「通いサービス及び宿泊サービス の提供回数等の活動状況」とあるのは「活動状況」と読み 替えるものとする。 39 3 虐待防止と身体的拘束の廃止 1 高 齢 者 虐 待 防 止 法 及 び 本 市 独 自 基 準 につ い て 介護保険制度の普及や活用が進む一方で、高齢者に対する身体的・心理的虐待、介護や世話 の放棄・放任等が家庭や介護施設で表面化しています。このような背景もあり、「高齢者虐待の防止、 高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(以下、「高齢者虐待防止法」)が成立し、平成 18年4月1日から施行されました。 また、本市条例においても、身体拘束に関する独自基準を設けていますので、ご注意ください。 2 高 齢 者 虐 待 防 止 法 によ る「 高 齢 者 虐 待 」 の 定 義 高齢者虐待防止法では、「高齢者虐待」を、次のように定義しています。 ①身体的虐待 :高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること ②介護・ 世話の放任・ 放棄:高齢者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置その他の高齢 者を養護すべき職務上の義務を著しく怠ること ③心理的虐待 :高齢者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の高齢者に 著しい心理的外傷を与える言動を行うこと ④性的虐待 :高齢者にわいせつな行為をし、させること ⑤経済的虐待 :高齢者の財産を不当に処分するなど高齢者から不当に財産上の利益を 得ること 3 保 健 ・ 医 療 ・ 福 祉 関 係 者 の 責 務 につい て 高齢者の福祉に業務上又は職務上関係のある者は、高齢者虐待を発見しやすい立場にあること を自覚して、高齢者虐待の早期発見に努めなければなりません。また、国及び地方公共団体が講ずる 高齢者虐待の防止のための啓発活動及び高齢者虐待を受けた高齢者の保護のための施策に協力 するよう努める必要があります(高齢者虐待防止法第5条)。 認知症高齢者グループホームにおいては、身体的拘束に関し、運営基準第97条第5項において、 「指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認知症対応型共同生活介護の提供に当たっ ては、当該利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、 身体的拘束等を行ってはならない」と規定し、さらに同条第6項において、「指定認知症対応型共同 生活介護事業者は、前項の身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の 心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。」 と規定しています。 40 4 身 体 的 拘 束 と み な さ れ る行 為 身体的拘束とみなされる11の行為は、次のとおりです。 ①徘徊しないように、車いすやいす、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。 ②転落しないように、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。 ③自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)で囲む。 ④点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、四肢をひも等で縛る。 ⑤点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、または皮膚をかきむしらないように、手指の機能 を制限するミトン型の手袋等をつける。 ⑥車いすやいすからずり落ちたり、立ち上がったりしないように、Y字拘束帯や腰ベルト、車いすテー ブルをつける。 ⑦立ち上がり能力のある人の立ち上がりを妨げるようないすを使用する。 ⑧脱衣やおむつはずしを制限する為に、ベッドなどに体幹や四肢をひも等で縛る。 ⑨他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどに体幹や四肢をひも等で縛る。 ⑩行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる。 ⑪自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する。 5 3原 則の 遵 守 利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合において、次の 3原則の全てを満たさないと身体的拘束を行うことは許されません(原則禁止)。 ■ 切迫性(緊急的に拘束が必要である) 利用者本人または他の利用者等の生命または身体が危険にさらされる可能性が著しく高いこと ■ 非代替性(他に方法がみつからない) 身体拘束その他の行動制限を行う以外に代替する介護方法がないこと ■ 一時性(拘束する時間を限定的に定める) 身体拘束その他の行動制限が一時的なものであること 上記のうち一つでも欠けていた場合には、身体的拘束は許されません。 6 身 体 的 拘 束 等 を 行 う場 合 に 事 前 説 明 の 原 則 化 ( 本 市 独 自 基 準 ) 本市条例では、身体拘束を受ける本人や家族には、原則的に事前に説明がなされるべきであり、 事後同意であっては、同意自体が形骸化する可能性があるため、次の基準を設けました。 <条例第119条7項> 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、身体的拘束等を行う場合には、事前に、当該利 用者又はその家族に、身体的拘束等の態様等を説明しなければならない。ただし、やむを得ない 事情により事前に当該説明をすることが困難な場合は、この限りでない。 41 <条例第119条8項> 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前項ただし書の規定により事前に説明を行わな かった場合には、当該身体的拘束等を行った後速やかに、当該利用者又はその家族に、身体的 拘束等の態様等を説明しなければならない。 7 虐待 防止・ 身体 拘 束廃 止への 取 組み (『介護 保険 施 設におけ る 身体 拘束 廃 止の 啓 発・推 進 事 業報 告 書』よ り 抜粋」 各事業所においては、認知症高齢者の状態を的確に把握し、高齢者の尊厳を支える専門性の 高いケアを行うことが必要です。虐待防止や身体的拘束廃止に向けた委員会等の設置や家族への 説明方法の整備、対応方針や手続きの策定といった取組みを行うとともに、外部の研修会の受講や 内部での勉強会を実施することで、虐待防止への認識を高める取組みも必要です。 管理者等と現場との間に意識の乖離がないよう、管理者等が中心となって、関係者全員で共通 の認識を持ち、事業所が一体となって虐待防止・身体的拘束の廃止へ取組んでください。 42 4 利用料の徴収と利用者からの同意 1 利用料の受領について (1)徴収可能な利用料 認知症対応型共同生活介護事業所は、次に掲げる費用の額の支払を利用者から受けることがで きます。 ① 食材料費 ② 理美容代 ③ おむつ代 ④ 上記3項目に掲げるもののほか、認知症対応型共同生活介護事業所おいて提供される便宜のう ち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが 適当と認められるもの(その他の日常生活費) ※④の費用の具体的な範囲については、次の(2)の通知のとおりです。 (2)「その他の日常生活費」の受領に関する基準(平成12年3月30日 老企第54号) 「その他の日常生活費」の趣旨にかんがみ、事業者又は施設が利用者等から「その他の日常生活 費」の徴収を行うに当たっては、以下に掲げる基準が遵守されなければならないものとする。 ① 「その他の日常生活費」の対象となる便宜と、保険給付の対象となっているサービスとの間に重複 関係がないこと。 ② 保険給付の対象となっているサービスと明確に区分されないあいまいな名目による費用の受領は認 められないこと。したがって、お世話料、管理協力費、共益費、施設利用補償金といったあいまい な名目の費用の徴収は認められず、費用の内訳が明らかにされる必要があること。 ③ 「その他の日常生活費」の対象となる便宜は、利用者等又はその家族等の自由な選択に基づいて 行われるものでなければならず、事業者又は施設は「その他の日常生活費」の受領について利用 者等又はその家族等に事前に十分な説明を行い、その同意を得なければならないこと。 ④ 「その他の日常生活費」の受領は、その対象となる便宜を行うための実費相当額の範囲内で行わ れるべきものであること。 ⑤ 「その他の日常生活費」の対象となる便宜及びその額は、当該事業者又は施設の運営規程にお いて定めなければならず、また、サービスの選択に資すると認められる重要事項として、施設の見や すい場所に掲示されなければならないこと。ただし、「その他の日常生活費」の額については、その 都度変動する性質のものである場合には、「実費」 という形の定め方が許されるものであること。 (通知別紙)認知症対応型共同生活介護において徴収が認められている「その他の日常生活費」の 具体的な範囲 ◎利用者の希望によって、身の回り品として日常生活に必要なものを事業者が提供する場合に 係る費用 ⇒身の回り品として日常生活に必要なものとは、一般的に要介護者等の日常生活に最低限必 43 要と考えられる物品(例えば、歯ブラシや化粧品等の個人用の日用品等)であって、利用者等 の希望を確認した上で提供されるものをいう。したがって、こうした物品を事業者又は施設がすべて の利用者等に対して一律に提供し、すべての利用者等からその費用を画一的に徴収することは認 められないものである。 2 日常生活費等の受領に係る同意について 日常生活費等を徴収するサービスについては、あらかじめ、利用者等又はその家族に対し、そのサー ビスの内容及び費用の額について、懇切丁寧に説明を行い、利用者等の同意を文書で得てください。 この同意については、利用者及び事業所双方の保護の立場から、サービス内容及び費用の額を 明示した文書に、利用者等の署名を受けることによって行います。 この同意書による確認は、利用又は入所の申込み時の重要事項説明に際し、日常生活費等に係 る具体的なサービスの内容及び費用の額について説明を行い、これらを明示した同意書により包括的 に確認をすることが基本となります。ただし、同意書に記載されていない日常生活費について別途受領 する必要が生じたときは、その都度、同意書により確認します。 なお、日常生活費等に係るサービスについては、運営基準に基づき、サービスの内容及び費用の額 を運営規程において定めなければならず、事業所又は施設の見やすい場所に掲示しなくてはなりませ ん。 3 利用者負担とするものが妥当でない利用料について 認知症対応型共同生活介護事業所は、利用者から上記で述べた「その他の日常生活費」を徴収 することができます。ただし、対象となる便宜と保険給付対象サービスが重複しないことが必要です。下 記のものについては、介護報酬に含まれていますので、利用者負担とすることは妥当ではありません。な お、この考え方は、厚生労働省や神奈川県に確認をしています。 (1)協力医療機関等への通院介助料(人件費)、タクシー代等の交通費、駐車場代 (2)共用で使用する洗剤やトイレットペーパー (3)介護のために必要なプラスチックグローブ (4)居宅療養管理指導以外の他の介護保険サービス費用 (5)外泊・入院期間中の食材料費 (6)利用者の処遇上必要になった福祉用具の利用料金(個人の希望で利用する場合を除く) 福祉用具の費用負担について 入居者が福祉用具を利用するに当たっては、介護支援専門員等を中心に行われる総合的なア セスメントの結果、利用者の処遇上、車いすや介護ベッド等の福祉用具が必要と判断した場合は、 事業者の負担により介護サービスの一環として提供することになります。 なお、利用者や家族の希望で利用する場合は、個人の負担となりますが、利用者等と費用負担 について協議し、その結果を文書で保存するようにしてください。 44 5 入居一時金の取扱いについて 1 背景 介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律の施行に伴い、老人福 祉法の一部が改正され、有料老人ホーム等の利用者保護の一環で前払金、権利金の取扱いなどグ ループホームにおける受領可能な費用の項目が変更されました。 2 受 領 可 能 な 費 用 、 で きな い費 用 ( 老 人 福 祉 法 第 1 4 条 の 4 第 1 項 ) (1) 受領可能な費用 ・家賃 ・敷金(上限:家賃の6月分に相当する額) ・日常生活上必要な便宜の供与の対価(介護報酬、実費負担額) ・前払金(※受領するための条件は3の通り) (2) 受領できない費用 ・権利金(入居一時金、権利金、入会金等) (3) 経過措置 平成24年3月31日までに老人福祉法に基づく届出をしている事業所については、平成27年 4月1日から受領する金品から適用 3 前 払 金 を受 領 す る た めの 条 件 ( 老 人 福 祉 法 第 1 4 条 の 4 第 2 項 、 第 3 項 ) (1) 受領可能な項目であること (家賃又は施設の利用料並びに、介護、食事の提供及びその他の日常生活上必要な便宜の 供与) (2) 前払金の算定基礎を書面で明示すること (3) 前払金の返還に備えて、銀行の債務の保証その他の厚生労働大臣が定める措置を講じること (4) 入居後3月以内及び想定入居期間内に契約解除又は死亡により終了した場合に、前払金の 額から実費相当額(※)を控除した額に相当する額を返還する旨の契約を締結すること ※実費相当額 ・入居後3月以内:家賃等÷30日×入居日数 ・想定入居期間内:契約解除日又は死亡により終了した日以降の期間について 日割計算により算出した家賃等の金額を前払金の額から控除 (5) 経過措置 施行日(平成24年4月1日)以降に入居した者に係る前払金から適用 45 6 グループホーム運営における留意事項 1 介 護 従 事 者 の 配 置 につい て 本市では、利用者の精神安定面、家庭的な雰囲気での生活等の観点から、介護従事者は、ユ ニットごとに専従で配置することが望ましいと考えています。この点を留意していただき、原則、介護従 事者はユニットごとに専従で配置をしてくださいますようお願いいたします。 詳細は、49ページの通知を参照してください。 2 医 行 為 につい て 医行為は、医師法や看護師法等により、医師や看護師といった医療職のみが行うことが許される 行為であり、介護従事者は行ってはならない行為です。 どの程度までが医行為にあたらないのかについては、50ページからの厚生労働省の通知「医師法 17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」及び神奈川県 が作成した問答集を参照してください。 3 介 護 職 員 等 に よ る た んの 吸 引 ・ 経 管 栄 養 に つ い て 平成24年4月から、「社会福祉士及び介護福祉士法」(昭和62年法律第30号)の一部改 正により、介護福祉士及び一定の研修を受けた介護職員等においては、医療や看護との連携によ る安全確保が図られていること等、一定の条件の下で「たんの吸引等」の行為を実施できることにな りました。 なお、研修機関や事業者の登録先、「認定証」の交付申請先は神奈川県になりますので、手続 き等の詳細は神奈川県にお問い合わせください。 また、介護情報サービスかながわホームページの書式ライブラリーに制度概要や手続き方法等掲 載されていますので、ご参照ください。 (掲載場所) 介護情報サービスかながわ(http://www.rakuraku.or.jp/kaigonavi/) 「書式ライブラリー」 >「14.介護職員等によるたんの吸引・経管栄養」 46 4 入 退 居 に あ た っ て の 支 援 ( 条 例 第 1 16 条 ) 認知症対応型共同生活介護の対象者は、少人数による共同生活を営むことに支障がない認知 症高齢者です。対象者の疾患が急性の状態にある等の理由で、共同生活住居において共同生活 に支障があり、認知症対応型共同生活介護の対象でないと判断された場合、事業者は、適切な 他の介護保険施設、病院、診療所を紹介する等の適切な措置を速やかに講じなければなりませ ん。 また、利用者の退居の際には、利用者及びその家族の希望を踏まえた上で、退居後の生活環境や介 護の継続性に配慮し、退居に必要な援助を行わなければなりません。その際は、利用者又はその家族に 対し、適切な指導を行うとともに、居宅介護支援事業者等への情報の提供及び保健医療サービス又は 福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければなりません。 本市には、利用者家族から、「入院したらすぐに退居を迫られ、次の施設も自分で探せと言われた」等 のグループホームの対応に関する苦情が寄せられています。入退居の際の支援は、事業者の責務ですの で、上記の運営基準に基づき、適切な支援を行ってください。また、退居の経過や支援内容を記録し、 事業所で保管してください。 5 退 居 に 関 す る 留 意 事 項 の 取 り 決 め に つ い て ( 本 市 独 自 基 準 ・ 条 例 第 1 24 条 ) 運営規程に定める事項として、入居に関する留意事項のみではなく、退居に関する留意事項も 必須とします。退居に至った経緯を記録することで、退居に係るトラブル等を防ぐためです。 6 グ ル ー プホー ム 利 用 中 の 住 所 変 更 につ い て 横浜市内にある認知症高齢者グループホームは、地域密着型サービスであるため、原則として横 浜市の被保険者のみが利用できることとなっています。入居時には、被保険者の住所地が横浜市に なっていることを確認してください。 また、サービス利用中に「他市町村の家族のもとへの転居」や「他市町村の施設等への入所」等、 何らかの理由により住民票を横浜市外に異動した場合は、サービスの利用(保険給付)ができなく なってしまいます。利用者の家族が、事業所に確認しないまま住民票を異動させてしまう例もありま すので、十分に説明し、注意するようにしてください。 47 7 非 常災 害 対 策(条 例 第 1 0 3 条) 事業者は、非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連携体 制を整備し、それらを定期的に従業者に周知しておくとともに、非常災害に備えるため、定期的に避難、 救出その他必要な訓練を行わなければなりません。 関係機関への通報及び連携体制の整備とは、火災等の災害時に、地域の消防機関へ速やかに 通報する体制をとるよう従業員に周知徹底することです。 事業所においては、日頃から消防団や地域住民との連携を図り、火災等の際に消火・避難等に協 力してもらえるような体制作りをしてください。 なお、「非常災害に関する具体的計画」とは、消防法施行規則第3条に規定する消防計画(こ れに準ずる計画を含む。)及び風水害、地震等の災害に対処するための計画です。この場合、消防 計画の策定及びこれに基づく消防業務の実施は、消防法第8条の規定により防火管理者を置くこと とされている指定認知症対応型共同生活介護事業所にあってはその者に行わせるものとされています。 また、防火管理者を置かなくてもよいこととされている指定認知症対応型共同生活介護事業所におい ても、防火管理について責任者を定め、その者に消防計画に準ずる計画の策定等の業務を行わせる ものとされています。 グループホームなどの小規模福祉施設は、消防法により、年2回以上の訓練実施が義務付けられ ています。「地域住民との連携」または「夜間想定」が困難であっても、所定回数以上の訓練を実施し てください。 8 グ ル ー プホー ム 運 営 に関 す る 質 問 につ い て 健康福祉局介護事業指導課では、日々、介護保険事業所のみなさまからのご質問を受けており ますが、電話による質問が多数となり、その場で対応することが困難な状況になっております。 そこで、各事業者の方々から頂いたご質問や説明会や研修会等で紹介したものを「介護保険事 業者向けQ&A」としてまとめています。以下のホームページに掲載していますので、運営について疑 問がある際は、このQ&A集もご活用ください。 http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/kourei/jigyousya/kaigo/ なお、「介護保険事業者向けQ&A」でも解決しない場合は、FAX又はEメールでの質問を受 け付けています。これらの質問は、その趣旨を正確にお聞きし、回答も正確にお伝えするため、原則と してFAX又はEメールで質問に際し参照した根拠法令等の名称と事業所としての解釈を明記して お受けすることとしています(回答には日数がかかります)。お手数をおかけしますが、皆様のご理解と ご協力をお願いいたします。(所定の様式がございますので、上記ホームページからダウンロードしてくだ さい。)FAX又は電子メールのあて先は以下のとおりです。 横浜市健康福祉局介護事業指導課 あて • FAX番号:045(681)7789 • Eメールアドレス: [email protected] 48 ※FAX 番号の間違いにご注意ください。 健事第269号 平成 20 年9月 19 日 開設法人 代表者 様 指定認知症対応型共同生活介護事業所 管理者 様 横浜市健康福祉局事業指導室長 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)における介護従事者の配置について(通知) 初秋の候 ますます御清祥のこととお喜び申し上げます。 日ごろから、本市の福祉行政に御協力いただき、厚くお礼申し上げます。 さて、平成 20 年4月から事業指導室でグループホームの実地指導を行っていますが、介護従事 者の配置に関し、介護従事者を共同生活住居(ユニット)ごとに専従で配置している事業所やユ ニット間で兼務している事業所等、事業所間での認識の違いが見受けられました。 介護従事者の人員配置については、 「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関 する基準」の第 90 条において、ユニットごとに常勤換算での配置基準を満たすように配置する旨 のみを規定していることから、介護従事者の勤務形態についてはユニット間で勤務をすることが 可能と考えられます。 (例えば、月・水・金はAユニット、火・木はBユニットに勤務という配置 をすることは可能です。 ) しかしながら、基準第 103 条第2項では、利用者の精神の安定を図る観点から、担当の介護従 事者を固定する等の継続性を重視したサービス提供に配慮するべきとしています。 上記の点と、これまでの実地指導で確認した状況も考慮した上で整理し、本市の介護従事者の 配置に関する考えを、以下のとおりとさせていただきますのでお知らせいたします。 本市としては、利用者の精神安定面、家庭的な雰囲気での生活等の観点から、介護従事者は、 ユニットごとに専従で配置をすることが望ましいと考えています。この点を留意していただき、 原則、介護従事者はユニットごとに専従で配置をしてくださいますようお願い致します。 なお、以下のような人員配置は、基準違反となりますので、ご注意ください。 ① 介護従事者が、同じ日において二つのユニットを行き来している。 ② 計画作成担当者が、2つのユニットにおいて介護従事者として勤務している。 (計画作成担当 者は、利用者の処遇に支障がない場合は、当該ユニットにおいて他の職務に従事することが できますが、他のユニットの職務に従事することはできません。 ) 今後とも、良質な介護サービスの提供とグループホームの適正な運営をお願い致します。 49 医政発第 0726005 号 平成17年7月26日 各都道府県知事 殿 厚生労働省医政局長 医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師 法第31条の解釈について(通知) 医師、歯科医師、看護師等の免許を有さない者による医業(歯科医業を含む。 以下同じ。)は、医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護 師法第31条その他の関係法規によって禁止されている。ここにいう「医業」 とは、当該行為を行うに当たり、医師の医学的判断及び技術をもってするので なければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為(医行為) を、反復継続する意思をもって行うことであると解している。 ある行為が医行為であるか否かについては、個々の行為の態様に応じた個別 具体的に判断する必要がある。しかし、近年の傷病構造の変化、国民の間の医 療に関する知識の向上、医学・医療機器の進歩、医療・介護サービスの提供の あり方の変化などを背景に、高齢者介護や障害者介護の現場等において、医師、 看護師等の免許を有さない者が業として行うことを禁止されている「医行為」の 範囲が不必要に拡大解釈されているとの声も聞かれるところである。 このため、医療機関以外の高齢者介護・障害者介護の現場等において判断に 疑義が生じることの多い行為であって原則として医行為ではないと考えられる ものを別紙の通り列挙したので、医師、看護師等の医療に関する免許を有しな い者が行うことが適切か否か判断する際の参考とされたい。 なお、当然のこととして、これらの行為についても、高齢者介護や障害者介 護の現場等に置いて安全に行われるべきものであることを申し添える。 50 (別紙) 1水銀体温計・電子体温計により腋下で体温を計測すること、及び耳式電子 体温計により外耳道で体温を測定すること。 2自動血圧測定器により血圧を測定すること 3新生児以外の者であって入院治療の必要がないものに対して、動脈血酸素 飽和度を測定するため、パルスオキシメーターを装置すること 4軽微な切り傷、擦り傷、やけど等について、専門的な判断や技術を必要 としない処置をすること(汚物で汚れたガーゼの交換を含む) 5 患者の状態が以下の3条件を満たしていることを医師、歯科医師又は看護 職員が確認し、これらの免許を有しない者による医薬品の使用の介助ができ ることを本人又は家族に伝えている場合に、事前の本人又は家族の具体的な 依頼に基づき、医師の処方を受け、あらかじめ薬袋等により、患者ごとに区 分し授与された医薬品について、医師又は歯科医師の処方及び薬剤師の服薬 指導の上、看護職員の保健指導・助言を尊重した医薬品の使用を介助するこ と。具体的には、皮膚への軟膏の塗布(褥瘡の処置を除く。)皮膚への湿布 の貼付、点眼薬の点眼、一包化された内用薬の内服(舌下錠の使用も含む。)、 肛門からの座薬挿入又は鼻腔粘膜への薬剤噴霧を介助すること。 ①患者が入院・入所して治療する必要がなく容態が安定していること ②副作用の危険性や投薬量の調整等のため、医師又は看護職員による連 続的な容態の経過観察が必要である場合ではないこと ③内用薬については誤嚥の可能性、座薬については肛門からの出血の 可能性など、当該医薬品の使用の方法そのものについて専門的な配慮が 必要な場合ではないこと 注1以下に掲げる行為も、原則として、医師法第17条、歯科医師法 第17条及び保健師助産師看護師法第31条の規制の対象とする 必要がないものであると考えられる。 ①爪そのものに異常がなく、爪の周囲の皮膚にも化膿や炎症がなく、かつ、 糖尿病等の疾患に伴う専門的な管理が必要でない場合に、その爪を爪切り で 切ること及び爪ヤスリでやすりがけすること。 ②重度の歯周病等がない場合の日常的な口腔内の刷掃・清拭において、 歯ブラシや綿棒又は巻き綿子などを用いて、歯、口腔粘膜、舌に付着して いる汚れを取り除き、清潔にすること 51 ③ 耳垢を除去すること(耳垢塞栓の除去を除く) ④ ストマ装具のパウチにたまった排泄物を捨てること。(肌に接着したパ ウチの取り替えを除く。) ⑤ 市販のディスポーザブルグルセリン浣腸器(※)を用いて浣腸すること ※ 挿入部の長さが5から6センチメートル程度以内、グルセリン濃度5 0%、成人用の場合で40グラム程度以下、6歳から12歳未満の小児 用の場合で、20グラム程度以下、1歳から6歳未満の幼児用の場合で 10グラム程度以下の容量のもの 注2 上記1から5まで及び注1に掲げる行為は、原則として医行為又は医師 法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の規 制の対象とする必要がなる者でないと考えられるものであるが、病状が不 安定であること等により専門的な管理が必要な場合には、医行為であると される場合もあり得る。このため、介護サービス事業者等はサービス担当 者会議の開催時等に、必要に応じて、医師、歯科医師又は看護職員に対し て、そうした専門的な管理が必要な状態であるかどうか確認することが考 えられる。さらに、病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、医師、 歯科医師又は看護職員に連絡を行う等の必要な措置を速やかに講じる必要 がある。 また、上記1から3までに掲げる行為によって測定された数値を基に投 薬の要否など医学的な判断を行うことは医行為であり、事前に示された数 値の範囲外の異常値が測定された場合には、医師、歯科医師又は看護職員 に報告するべきものである。 注3 上記1から5まで及び注1に掲げる行為は原則として医行為又は医師法 第17条、歯科医師法第17条及び保健助産師看護師法第31条の対象と する必要があるものでないと考えられるものであるが、業として行う場合 には、実施者に対して一定の研修や訓練が行われることが望ましいことは 当然であり、介護サービス等の場で就労する者の研修の必要性を否定する ものではない。 また、介護サービスの事業者等は、事業遂行上、安全にこれらの行為が 行われるよう監督することが求められる。 注4 今回の整理はあくまでも医師法、歯科医師法、保健師助産師看護師法等 の解釈に関するものであり、事故が起きた場合の刑法、民法等の法律の規 定による刑事上・民事上の責任は別途判断されるべきものである。 52 注5 上記1から5まで及び注1に掲げる行為について、看護職員による実施 計画が立てられている場合は、具体的な手技や方法をその計画に基づいて 行うとともに、その結果について報告、相談することにより密接な連携を 図るべきである。 上記5に掲げる医薬品の使用の介助が福祉施設等において行われる場合に は、看護職員によって実施されることが望ましく、また、その配置がある 場合には、その指導の下で実施されるべきである。 注6 上記4は、切り傷、擦り傷、やけど等に対する応急手当を行うことを否 定するものではない。 53 【参考】 「医師法第 17 条、歯科医師法第 17 条及び保健師助産師看護師法第 31 条の解釈 について」 に係る介護保険関連の問答集 神奈川県保健福祉部高齢福祉課 問1 本通知に記載されている行為は、訪問介護等の居宅サービス事業者が利用者及び家 族からの依頼があった場合に、実施可能な行為として考えてよいか。 (答)本通知は、 「医療機関以外の高齢者介護・障害者介護の現場等において判断に疑義が 生じることの多い行為であって原則として医行為ではないと考えられるものについて」の 通知です。よって、これらの行為全てを指定居宅サービス事業者等が実施できるというも のではありません。 問2 通知に記載されている行為については、 「ホームヘルパーの業務」として、介護報酬 上評価されると考えてよいか。 (答) 「ホームヘルパーの業務」として、介護報酬上評価されるのは、本通知に基づいて諸 条件を全て満たしていることが確認され、本通知に基づいた行為が「訪問介護におけるサ ービス行為ごとの区分等について」 (老計第 10 号)に挙げられている一連の行為に含まれ ている場合に限り、ケアプランに基づいた訪問介護計画に添って実施した場合は、介護 報酬上評価されると考えられます。 問3 本通知の行為が 「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」 (老計第 10 号) の一連の行為に含まれている場合で、ケアプランに位置付けられている場合には、訪問介 護事業者として、その依頼を拒否したときは、サービス提供拒否に該当するか。 (答)介護支援専門員によって、本通知に基づき、全ての諸条件の確認等が適切になされ、 ケアプランに位置付けられた場合は、適切に実施してください。 問 4 ケアプラン、訪問介護計画及び実施記録等へ当該名称を記載すべきでしょうか。 (答)具体的な行為として記録をしてください。 (例)排泄介助-トイレへ移動後、ストマ装置のパウチの袋にたまった排泄物の除去の実施、 手洗い後、居室へ移動介助 54 問5 本通知の諸条件を全て満たした上で、医薬品の使用を介助する場合は、ヘルパーは 家族や本人から同意書を取る必要があるか。 (答)本通知(別紙)5に基づき、医師等が、これらの免許を有しない者による医薬品の 使用の介助ができることを、本人又は家族に伝えている場合で、事前の本人又は家族の具 体的な依頼に基づく場合等の諸条件について、医師等への確認結果や、事前の本人又は家 族の具体的な依頼内容については、記録に残す必要がありますが、同意書を取ることは求 めていません。 問6 本通知に基づいて諸条件を全て満たしていることが確認された場合で、鼻腔粘膜へ の薬剤噴霧の介助は、「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」(老計第 10 号)の「1−5服薬介助」にあたるか。 (答)本通知に基づいて諸条件を全て満たしていることが確認された場合に限って、該当 する場合があります。 問7 「注3上記1から5まで及び注1に掲げる行為を業として行う場合には実施者に対 し研修や訓練が行われることが望ましい」とあるが、実務者への研修や訓練を訪問介護事 業者が行う事と考えてよいか。 (答)本通知に基づいて諸条件を全て満たしていることが確認された場合に、指定訪問介 護事業者の訪問介護員が業として行う場合であって、本通知に関連した行為について安全 に実施するための研修や訓練をしていない時は、指定訪問介護事業者として、関係職との 連携により訪問介護員が安全かつ適切に実施できるよう研修等が必要です。 55 7 人員基準欠如減算 人員基準上満たすべき員数を下回っている人員基準欠如に対しては、基準により介護給付費 の減算が行われます。適正なサービス提供を確保するための規定であり、人員基準欠如を未然に 防止するよう努めてください。 1 計 画作成 担当者 の 人員基準 欠如 計画作成担当者の人員基準欠如(下記の①~③の場合)については、その翌々月から人 員基準欠如が解消されるに至った月まで、利用者等の全員について介護報酬が70%に減算さ れます(ただし、翌月の末日において人員基準を満たす場合を除く)。 ① 計画作成担当者を配置していない場合 ② 計画作成担当者が必要な研修を修了していない場合 ただし、研修の開催状況を踏まえ、研修を修了した職員の離職等により人員基準欠如となっ た場合に、計画作成担当者を新たに配置し、かつ当該計画作成担当者が研修を修了すること が確実に見込まれるときは、当該研修を修了するまでの間は、減算対象としない取扱いとなりま す。ただし、人員欠如減算に該当し得る状況になった場合は、すみやかに市にご相談ください。 市への報告、相談がない場合は減算を猶予することは出来ません。 なお、当該計画作成担当者が受講予定の研修を修了しなかった場合は、通常の減算方法に 従って、人員基準欠如が発生した翌々月から減算が行われます。 ③ 介護支援専門員の資格がある計画作成担当者を配置していない場合 2 介 護従事 者の人 員 基準欠如 ① 人員基準上必要とされる員数から1割を超えて減少した場合には、その翌月から人員基準 欠如が解消されるに至った月まで、利用者等の全員について介護報酬が70%に減算されま す。 ② 人員基準上必要とされる員数から1割の範囲内で減少した場合には、その翌々月から人員 基準欠如が解消されるに至った月まで、利用者等の全員について介護報酬が70%に減算さ れます(ただし、翌月の末日において人員基準を満たす場合を除く)。 56 3 夜 勤体制 によ る減 算 夜勤を行う職員の員数が基準に満たない場合の減算については、ある月に事業所で下記①② のいずれかの事態が発生した場合に、その翌月において利用者等の全員について、介護報酬が 97%に減算されます。 ① 夜勤時間帯(午後10時から翌日の午前5時までの時間を含めた連続する16時間をいい、 原則として事業所ごとに設定)において夜勤を行うを職員数が基準に満たない事態が2日 以上連続して発生した場合 ② 夜勤時間帯に夜勤を行う職員数が基準に満たない事態が4日以上発生した場合 ※ 利用者等の全員とは、事業所の入居者全員分のことです。2ユニットある事業所において、1つ のユニットで人員基準欠如減算が発生した場合でも、事業所の入居者全員分の介護報酬につ いて減算が適用されます。 ○ 計画作成担当者がユニット毎に配置されていなかった。 ○ 介護支援専門員の資格がある計画作成担当者が配置されていなかった。 ○ 厚生労働省が定める研修を受講していない計画作成担当者を配置し、当該職員が、研修を 受講しないまま退職した。(又は、受講はしたが研修を修了できなかった。) ◎管理者や計画作成担当者が交代した場合には、変更届の提出が必要です。 管理者と計画作成担当者の変更があった場合は、変更後10日以内に変更届を提出してくださ い。長期間変更届の提出を怠り、後日、人員基準欠如が発覚し減算適用となった場合、減算額 が高額になり、多額の介護報酬の返還が必要となる場合がありますのでご注意ください。 57 8 自己評価と外部評価の実施 認知症対応型共同生活介護事業者は、「横浜市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運 営等の基準等に関する条例」及び「横浜市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び 運営、指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法等の基準に関す る条例」において、自ら提供するサービスの自己評価及び外部評価が義務付けられています。 1 実施の必要性 (1) 自己評価 自己評価は、サービス水準の向上に向けた自発的努力と体制づくりを誘導し、その内容及び範囲に おいて、これらの指定基準を上回るものとして設定されるものであり、事業所が地域密着型サービスとし て目標とされる実践がなされているかを具体的に確認するものです。自己評価の実施により、サービス 水準の向上に向けた具体的な課題を事業所が見出し、改善への取り組みを行っていくための契機とし ます。 評価を行うに当たっては、事業所を設置・運営する法人の代表者の責任の下に、管理者が介護従 業者と協議して実施してください。 (2) 外部評価 外部評価は、第三者による外部評価の結果と、当該結果を受ける前に行った自己評価の結果を 対比して両者の異同について考察した上で、外部評価の結果を踏まえて総括的な評価を行うこととし、 これによって、サービスの質の評価の客観性を高め、サービスの質の改善を図ることを狙いとするもので す。 外部評価では、外部評価機関による一定項目に関する訪問調査・書面に基づく評価を行います。 評価作業の一連の過程を事業者が主体的に取り組み、評価結果をもとに具体的な改善や情報公開 等に活かし、各事業所が良質なサービスの水準を確保し、向上を図っていくことを目的としています。 【外部評価のねらい】 ・ 入居者及び家族の安心と満足を図る ・ ケアサービスの水準を一定以上に維持する ・ 改善点を明確にし、改善に向けた関係者の自発的努力と体制づくりを促す ・ 継続的に評価を行うことを通じて、関係者による自発的な研修等によるケアの向上を促す教育 的効果 ・ 事業所に対する社会的信頼性を高める 2 結果の公表について 各事業者は、自己評価及び外部評価の実施並びにそれらの結果の公表を行い、自らのサービスの 質の改善を常に図ることが、指定基準により義務付けられています。利用者に対してサービスを提供す るに当たって、すべての介護従業者に対して十分に意識付けを図ることが重要です。 評価機関は、独立行政法人福祉医療機構が運営する「福祉保健医療情報ネットワークシステム 58 (WAMNET)」を利用して、「自己評価及び外部評価の結果」及び「目標達成計画」(以下 「評価結果等」という。)を公表します。 事業者は、評価結果等を、 ① 利用申込者又はその家族に対する説明の際に交付する重要事項を記した文書に添付の上、 説明します。 ② 事業所内の見やすい場所に掲示したり、自ら設置するホームページ上に掲示するなどの方法に より、広く開示します。 ③ 利用者及び利用者の家族へ送付等により提供をします。 ④ 指定を受けた市町村に評価結果等を提出します。 また、みなし等により他市町村の指定を受けた場合も同様の取扱いとなります。 ⑤ 評価結果については、自ら設置する運営推進会議において出席者に説明します。 市町村は、事業所から提出された評価結果等を、 ① 管内に設置する地域包括支援センターに提供するとともに、市町村の窓口及び地域包括支援 センターの利用しやすい場所に掲示等を行います。 4 自己評価及び外部評価の頻度 事業者は、事業所ごとに、原則として少なくとも年に 1 回は自己評価及び外部評価を受けるものとさ れています。なお、神奈川県内の事業所については、年度ごとに「1回」 実施することとされています。 (1) 既存事業所の場合 各年度(4月1日から3月 31 日まで)内に1回、毎年、自己評価及び外部評価を実施し、 その結果を横浜市に提出してください。 なお、「横浜市外部評価の実施回数の緩和の適用に係る事務鳥勝海要領」に基づき、外部 評価の実施回数の緩和の適用を受けた場合、外部評価の実施を2年に1回とすることができま す。 ただし、自己評価については緩和の適用に関わらず、毎年実施し、その結果を横浜市に報告す る必要がありますので、ご注意ください。 (2) 新規事業所の場合 新規に開設する事業所については、事業所の指定年月日が属する年度の翌年度までに自己 評価及び外部評価を実施し、評価結果を横浜市に提出してください。その後の実施頻度は、(1) 既存事業所と同様です。 ただし、指定認知症対応型共同生活介護事業所においては、ユニット数の増減により、事業 所の運営状況が変化した場合には、市町村に体制の変更届を提出し受理された日が起算日と なり、新規開設事業所と同様の扱いになります。 5 実施回数の緩和について 一定の要件を満たす事業所については、外部評価の実施回数を緩和(2年に1回)とすることがで きます。ただし、自己評価については、毎年実施をしてください。 実施回数の緩和の適用を受けるための要件や手続きにつきましては、64 ページの「横浜市外部評価 の実施回数の緩和の適用に係る事務取扱要領」を参照してください。 59 6 評価結果報告の流れ(62 ページのフロー図参照) (1)事業所は外部評価結果が評価機関から届き次第、健康福祉局介護事業指導課あてに ①サービス評価結果提出届(別紙参照)とともに、 ②自己評価結果表、 ③外部評価結果表 ④目標達成計画 を提出する。 提出先:横浜市健康福祉局介護事業指導課 サービス評価結果提出届の様式は、下記のページからダウンロードできます。 URL : http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/kourei/jigyousya/shinsei/shitei/gh/ (2)健康福祉局は、提出届に受理印を押印して、事業者に返送する。 (3)健康福祉局は、評価結果表の写しを、当該区役所に送付する。 (4)区役所は、評価結果表の写しを当該地域包括支援センターに提出する。 (5)健康福祉局、区役所、地域包括支援センターは、評価結果表等をファイリングし、市民等の求 めに応じて閲覧できるようにする。 7 法的根拠 (1)「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」(抜粋) 第 97 条第 7 項(認知症対応型共同生活介護) 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、自らその提供する指定認知症対応型共同生活 介護の質の評価を行うとともに、定期的に外部の者による評価を受けて、それらの結果を公表し、 常にその改善を図らなければならない。 (2)「指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型 介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準」(抜粋) 第 86 条第 2 項(介護予防認知症対応型共同生活介護) 指定介護予防認知症対応型共同生活介護事業者は、自らその提供する指定介護予防認 知症対応型共同生活介護の質の評価を行うとともに、定期的に外部の者による評価を受けて、 それらの結果を公表し、常にその改善を図らなければならない。 (3)「 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」第 72 条第 2 項及 び第 97 条第 7 項に規定する自己評価・外部評価の実施等について」の一部改正について (平成 21 年3月 27 日付厚生労働省通知(老計発第 0327001 号)) 60 8 神奈川県選定外部評価機関(平成 26 年1月 現在) 選定番号 1420040102 1420050901 評価機関名 所在地 公益社団法人かながわ福祉サー 中区本町 2-10 ビス振興会 横浜大栄ビル8階 (045-671-0295) 神奈川区鶴屋町 045-319-0278 株式会社 R-CORPORATION 3-30-8SYビル 2F 特定非営利活動法人ニッポン・ア 1420051102 クティブライフクラブ ナルク神奈川 西区南浅間町 8-22-207 福祉サービス第三者評価事業部 1420051101 電話(FAX) 福祉サービス第三者評価機関し 藤沢市鵠沼橘 1-2-7 ょうなん 株式会社フィールズ 湘南リハウスビル4F 045-671-0294 (045-319-0268) 045-323-4711 (045-309-7401) 0466-29-9430 (0466-29-2323) 9 「介護サービス情報の公表」制度との関係 「介護サービス情報の公表」制度(以下、情報公表制度)は、介護サービスの利用に際し、利用 者やその家族等が自ら事業所の選択ができるよう支援するためのしくみとして介護保険法で定められて いる制度で、認知症対応型共同生活介護については、平成 21 年度から新たに情報公表制度の対 象となりました。 公表の対象となるサービス事業者は、報告(調査票の提出)、訪問調査の実施、それらに伴う公 表、並びに調査及び公表に要する手数料の納付が義務付けられています。 情報公表制度の実施により、介護サービスの利用者や家族は、インターネットなど様々な方法で介護サ ービスを提供する事業所の情報を比較検討し、自分にあった事業所を見つけることが出来ます。 一方で、外部評価制度は、事業者が行うサービスの質の評価の客観性を高め、改善を図ることを狙 いとしています。 情報公表制度と外部評価制度は、趣旨や目的が異なることから、事業所の訪問調査についても、それぞ れ実施するなど、いずれの制度も適切に実施する必要があります。 61 ঽഞ௬峝ਗ௬ਜ崽嵕嵤 হਚ ௬ਃঢ় ય૽ਚ ୠෆฐ ੍ର崣嵛崧嵤 ଂ ৗૠ৫ਝহ 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横浜市外部評価の実施回数の緩和の適用に係る事務取扱要領 制定 平成21年9月1日 健事第225号(局長決裁) (趣旨) 第1条 この要領は、「「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」 第72条第2項及び第97条第7項等に規定する自己評価・外部評価の実施について(平成18年10 月17日老計発1017001厚生労働省老健局計画課長通知)」の2の(3)の外部評価の実施回数 を2年に1回とすること(以下「実施回数の緩和」という。)について、「神奈川県における 指定小規模多機能型居宅介護事業者及び指定認知症対応型共同生活介護事業者等が実施する外 部評価の実施回数の取扱いについて」を踏まえ、指定小規模多機能型居宅介護事業者及び指定 認知症対応型共同生活介護事業者等(以下「事業者」という。)に対し実施回数の緩和を適用 する場合の手続きを定めることにより、外部評価の円滑な実施に資することを目的とする。 (実施回数の緩和の申請) 第2条 事業者は、次項に定める要件をすべて満たす事業所について、実施回数の緩和の適用を 受けようとする場合は、市長が定める期日までに、外部評価の実施回数の緩和に係る申請書 (第1号様式)に要件を満たすことを証する文書を添えて、市長に申請しなければならない。 2 実施回数の緩和の適用を受けるための要件は、次のとおりとする。 (1) 実施回数の緩和の適用を受ける年度の前5年間において継続して外部評価を実施してい ること。(実施回数の緩和の適用を受けたことにより外部評価を実施しなかった年度は、 前5年間において継続して実施していることとした要件の適用に当たっては実施したもの とみなす。) (2) 実施回数の緩和の適用を受ける年度の前年度において実施した外部評価の「神奈川県小 規模多機能型居宅介護及び認知症対応型共同生活介護の外部評価機関選定要綱」(以下 「県外部評価機関選定要綱」という。)に規定された「自己評価及び外部評価結果」及び 「目標達成計画」を提出していること。 (3) 実施回数の緩和の適用を受ける年度の前年度において、運営推進会議を6回以上開催し ていること。 (4) 前号の運営推進会議において、構成員(オブザーバーも含む)に本市の職員又は地域包 括支援センターの職員(以下「本市職員等」という。)が含まれており、かつ実施回数の 緩和の適用を受ける年度の前年度において開催された運営推進会議に本市職員等が1回以 上出席していること。 (5) 「県外部評価機関選定要綱」に規定された「自己評価及び外部評価結果」のうち、外部 評価項目の2、3、4及び6の実施状況に係る外部評価が適切であること。 (実施回数の緩和の適用) 第3条 市長は、前条第1項の申請書の内容を審査した結果、同条第2項の要件をすべて満たし ているものと判断した場合は、当該事業所について実施回数の緩和を適用することができる。 2 市長は、実施回数の緩和を適用した場合は、当該事業者に対し、外部評価の実施回数の緩和 に係る適用通知書(第2号様式)により通知する。 (適用の取消し) 第4条 市長は、実施回数の緩和を適用した事業所について、第2条第2項に規定する要件のう ちいずれかの要件を満たさない事実を確認した場合等、実施回数の緩和の適用を取消すべきと 判断した場合は、当該実施回数の緩和の適用を取り消すことができる。 附則 この要領は、平成21年9月1日から施行する。 64 第1号様式 年 月 日 外部評価の実施回数の緩和に係る申請書 横 浜 市 長 申請者 住所 法人名 法人代表者(役職・氏名) 印 外部評価の実施回数の緩和の適用を受けたいので、横浜市外部評価の実施回数の緩和の適用に 係る事務取扱要領第2条の規定に基づき、関係書類を添えて申請します。 事業所番号 フリガナ 事業所名 (〒 - ) 事業所所在地 事業所連絡先 電 話 FAX サービス種類 直近の外部評価の訪問調査日 年 実施回数の緩和を受けようとする年度 年度 月 日 添付書類 1 過去5年間の外部評価の実施状況が分かる書類 2 神奈川県小規模多機能型居宅介護及び認知症対応型共同生活介護の外部評価機関選定要 綱別添3「自己評価及び外部評価結果」 3 神奈川県小規模多機能型居宅介護及び認知症対応型共同生活介護の外部評価機関選定要 綱別添4「目標達成計画」 4 過去1年間(実施回数の緩和を受けようとする年度の前年度)の運営推進会議の議事録 等 5 運営推進会議の構成員及び出席状況が分かる書類 65 第2号様式 年 月 日 外部評価の実施回数の緩和に係る適用通知書 (法人名) (代表者職氏名) 様 横浜市長 年 月 日付けで申請のあった標記の件については、横浜市外部評価の実施回数の緩 和の適用に係る事務取扱要領第2条第2項で定める要件をすべて満たしているものと認められま すので、実施回数の緩和を適用することについて同要領第3条第2項の規定に基づき通知します。 事業所番号 事業所名 サービス種類 実施回数の緩和を適用することにより 年度 外部評価の実施を要しないとする年度 66 9 運営推進会議の開催 運営推進会議は、介護保険法の改正に伴う地域密着型サービスの創設に伴い、平成 18 年度から事 業所ごとに設置が義務づけられ、事業所指定の要件にもなっています。 運営推進会議は、利用者や地域住民の代表者等に対して、提供しているサービス内容等を明らかに することにより、事業所による利用者の「抱え込み」を防止し、地域に開かれたサービスとすることで、サービ スの質の確保を図ることを目的として設置するものであり、地域の理解と支援を得るための貴重な機会とな ります。 現在、運営推進会議を設置していない事業所につきましては、「横浜市地域密着型サービス事業所に おける運営推進会議設置運営要領」(68 ページ参照)に則り、速やかに設置してください。 なお、委員等の選定にあたっては、必要に応じて事業所が所在する区役所と調整を図ってください。 1 運営推進会議の概要 (1)開催単位 利用者のプライバシー確保の観点から、原則、事業所単位で会議を設置。 (2)開催頻度 おおむね2月に1回以上。 (3)委員構成(委員数は下記ア~エまでの各分野から計4人以上とする。) ア 利用者又は利用者の家族 イ 地域住民の代表者 ウ 当該サービスに知見を有する者 エ 市の職員(当該事業所等が所在する区の職員を含む)又は当該事業所等を管轄する地 域包括支援センターの職員 (4)内容 委員に活動状況報告をし、その評価を受ける。また要望・助言を聴く。 2 実施報告について (1)運営推進会議を設置した事業者は、速やかに「運営推進会議設置報告書」(第1号様 式)を健康福祉局介護事業指導課に提出する。 (2)運営推進会議開催後は、「活動状況報告書」(第2号様式)及び「運営推進会議実施報 告書」(第4号様式)を各区の高齢・障害支援課又は高齢支援課へ提出する。 運営推進会議報告様式は、下記のホームページからダウンロードできます。 http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/kourei/jigyousya/shinsei/shitei/ kyoutu-youshiki/us-yousiki.xls 67 横浜市地域密着型サービス事業所における運営推進会議設置運営要領 制定 平成 19 年 5 月 18 日 健高施第 504 号(課長決裁) 改正 平成 24 年 9 月 28 日 健介事第 753 号(局長決裁) 1 趣旨 この要領は、 「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」(平成 18 年3月 14 日厚生労働省令第 34 号)及び「指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設 備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方 法に関する基準」 (平成 18 年3月 14 日厚生労働省令第 36 号)に基づく運営推進会議の設置及 び運営について必要な事項を定める。 2 設置及び開催頻度 (1) 運営推進会議の設置が必要な事業所又は施設(以下「事業所等」という。)は、次の事業を 実施する事業所等とする。 ア 指定(介護予防)小規模多機能型居宅介護 イ 指定(介護予防)認知症対応型共同生活介護 ウ 指定地域密着型特定施設入居者生活介護 エ 指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 オ 指定複合型サービス (2) 運営推進会議は、原則として事業所等ごとに設置する。 (3) 運営推進会議の開催頻度は、概ね2か月に1回以上とする。 3 委員等 (1) 運営推進会議の構成員(以下「委員」という。 )は次のとおりとする。 ア 利用者又は利用者の家族 イ 地域住民の代表者 ウ 当該サービスに知見を有する者 エ 市の職員(当該事業所等が所在する区の職員を含む)又は当該事業所等を管轄する地域包 括支援センターの職員 (2) 委員数は、上記アからエまでの各分野から1人以上、計4人以上とする。 (3) 「地域住民の代表者」とは自治会・町内会の役員、民生委員又は老人クラブの代表等をい い、 「当該サービスに知見を有する者」とは学識経験者、他法人事業所・施設等管理者、高齢 者福祉施設等ボランティア、協力医療機関等の医師・看護師、その他高齢者福祉や認知症ケ アに携わっている者をいう。 (4) 委員への就任依頼については、各事業者から行うこととする。なお、 「地域住民の代表者」 への依頼にあたっては、必ず自治会長等と調整しなければならない。 (5) 運営推進会議の事務局は、当該事業者や事業所等の職員が務める。 (6) 運営推進会議を設置した事業者は、速やかに「運営推進会議設置報告書」 (第1号様式)を 横浜市に提出するものとする。 68 4 開催場所 運営推進会議は、当該事業所等で開催することとする。ただし特別の事情によりやむを得ず 当該事業所等で開催できない場合又は何らかの理由で他の場所で開催する必要がある場合はこ の限りでない。 5 記録 (1) 事業所等は、運営推進会議の議事内容について記録を作成する。 (2) 事業所等は、活動状況報告書(指定(介護予防)認知症対応型共同生活介護事業所、指定地域 密着型特定施設入所者生活介護事業所、指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護事業 所については第2号様式、指定(介護予防)小規模多機能型居宅介護事業所については第3号様 式。以下同じ)を作成しなければならない。自己評価、外部評価を実施した際には、その概要 についても同様とする。 6 関係機関等への報告及び公表 (1) 事業所等は、委員が運営推進会議を欠席した場合には、当該委員に活動状況報告書を送付 することとし、かつ意見を徴することができる。 (2) 事業所等は、運営推進会議終了後速やかに、事業所等が所在する区の区役所に対して活動 状況報告書及び運営推進会議開催報告書(第4号様式。以下同じ)を提出しなければならな い。 (3) 事業所等は、活動状況報告書及び運営会議開催報告書を事業所等の窓口で閲覧に供さなけ ればならない。また、事業所等のホームページ等を活用し、公表の機会が増えるよう努める こととする。 (4) 事業所等は、活動状況報告書及び運営推進会議開催報告書を、運営推進会議の完結の日か ら2年間保存しなければならない。 7 プライバシーの確保 議論や様式の作成にあたっては、利用者個人のプライバシーに十分配慮するとともに、知り 得た個人に関する秘密を漏らしてはならない。 附 則 この要領は、平成 19 年 5 月 18 日から施行する。 附 則 この要領は、平成 24 年 9 月 28 日から施行する。 69 10 グループホームの介護報酬 1 介護報酬の算出方法 介護報酬は、厚生労働大臣が定める基準により算出します。算出の方法は次のとおりです。 ① 事業者は、指定地域密着型サービス介護給付費単位数表に基づき、単位数を算出します。基本の 単位数に対して、加算・減算が必要な場合には、加算・減算の計算を行うごとに、小数点以下の四捨 五入を行います。なお、サービスコード表に掲載されている単位数は、すでに端数処理を行った単位数の ため、端数処理を行う必要はありません。 ② 上記①により算出した単位数に、地域ごとの1単位(横浜市では、10.54円)を乗じて単価を算定 (金額に換算)します。また、その際1円未満の端数は切り捨てます。 ③ 上記②に算出した額に、90%を乗じた額が保険請求額となり、総額から保険請求額を引いた額が利 用者負担となります。 【介護報酬算定上の端数処理と利用者負担の算定方法】 (例)認知症対応型共同生活介護を25日提供した場合 (要介護3で、初期加算・医療連携体制加算・サービス提供体制強化加算(Ⅰ)を算定) ① 単位数算定 865+30+39+12=946→946単位 ② 金額換算 (例)上記①の事例でこのサービスを25日提供した場合(地域区分は特甲地) 946単位×25日=23,650単位 23,650 単位×10.54 円/単位=249,271円 (1円未満の端数は切り捨て) ③ 保険請求額と利用者負担 保険請求額:249,271円×90%=224,343.9円→224,343円(1円未満の端数は切り捨て) 利用者負担:249,271円-224,343円(保険請求額)=24,928円 2 グループホームの基本報酬(Ⅰ)(1ユニットの場合) (1日につき) 全額 保険給付分 (月額) 利用者負担分 利用者 要介護度 単位数 要支援2 798 単位 8,410 円 7,569 円 841 円 25,233 円 要介護1 802 単位 8,453 円 7,607 円 846 円 25,360 円 要介護2 840 単位 8,853 円 7,967 円 886 円 26,561 円 要介護3 865 単位 9,117 円 8,205 円 912 円 27,352 円 要介護4 882 単位 9,296 円 8,366 円 930 円 27,889 円 要介護5 900 単位 9,486 円 8,537 円 949 円 28,458 円 (9割) 70 (1割) 負担分 3 グループホームの基本報酬(Ⅱ)(2ユニットの場合) (1日につき) 保険給付分 全額 (月額) 利用者負担分 利用者 要介護度 単位数 要支援2 785 単位 8,273 円 7,445 円 828 円 24,822 円 要介護1 789 単位 8,316 円 7,484 円 832 円 24,949 円 要介護2 827 単位 8,716 円 7,844 円 872 円 26,150 円 要介護3 852 単位 8,980 円 8,082 円 898 円 26,941 円 要介護4 869 単位 9,159 円 8,243 円 916 円 27,478 円 要介護5 886 単位 9,338 円 8,404 円 934 円 28,016 円 (9割) (1割) 4 短期利用共同生活介護(Ⅰ)(1ユニットの場合) (1日につき) 介護度 単位数 保険給付分 全額 (9割) 利用者負担分 (1割) 要支援2 828 単位 8,727 円 7,854 円 873 円 要介護1 832 単位 8,769 円 7,892 円 877 円 要介護2 870 単位 9,169 円 8,252 円 917 円 要介護3 895 単位 9,433 円 8,489 円 944 円 要介護4 912 単位 9,612 円 8,650 円 962 円 要介護5 930 単位 9,802 円 8,821 円 981 円 5 短期利用共同生活介護(Ⅱ)(2ユニットの場合) (1日につき) 介護度 単位数 保険給付分 全額 (9割) 利用者負担分 (1割) 要支援2 815 単位 8,590 円 7,731 円 859 円 要介護1 819 単位 8,632 円 7,768 円 864 円 要介護2 857 単位 9,032 円 8,128 円 904 円 要介護3 882 単位 9,296 円 8,366 円 930 円 要介護4 899 単位 9,475 円 8,527 円 948 円 要介護5 916 単位 9,654 円 8,688 円 966 円 71 負担分 6 グループホームの加算(参考) (1日につき) 加算名 単位数 全額 (月額) 保険給付分 利用者負担分 (9割) (1割) 利用者 負担分 夜間ケア加算(Ⅰ) 50 単位 527 円 474 円 53 円 1,581 円 夜間ケア加算(Ⅱ) 25 単位 263 円 236 円 27 円 791 円 認知症行動・心理症状緊急対応加算 200 単位 2,108 円 1,897 円 21 円 147 円 若年性利用者受入加算 120 単位 1,264 円 1,137 円 127 円 3,795 円 80 単位 843 円 758 円 85 円 - 680 単位 7,167 円 6,450 円 717 円 - 1,280 単位 13,491 円 12,141 円 1,350 円 - 初期加算 30 単位 316 円 284 円 32 円 949 円 医療連携体制加算 39 単位 411 円 369 円 42 円 1,234 円 400 単位 4,216 円 3,794 円 422 円 認知症専門ケア加算Ⅰ 3 単位 31 円 27 円 4円 95 円 認知症専門ケア加算Ⅱ 4 単位 42 円 37 円 5円 127 円 サービス提供体制強化加算Ⅰ 12 単位 126 円 113 円 13 円 380 円 サービス提供体制強化加算Ⅱ 6 単位 63 円 56 円 7円 190 円 サービス提供体制強化加算Ⅲ 6 単位 63 円 56 円 7円 190 円 看取り介護加算(死亡日以前 4 日以上 30 日以下) 看取り介護加算(死亡日前日・ 前々日) 看取り介護加算(死亡日) 退居時相談援助加算 介護職員処遇改善加算(Ⅰ) 介護職員処遇改善加算(Ⅱ) 介護職員処遇改善加算(Ⅲ) - 所定単位数の 1000 分の 39 に相当する単位数 介護職員処遇改善加算(Ⅰ)により算定した単位数の 100 分の 90 に相当する単位数 介護職員処遇改善加算(Ⅰ)により算定した単位数の 100 分の 80 に相当する単位数 ※加算の組み合わせにより、多少金額が変動します。 72 11 グループホームの加算 ページ 74 76 加算名 単位数 夜間ケア加算(Ⅰ) 50単位/日 夜間ケア加算(Ⅱ) 25単位/日 認知症行動・心理症状緊急対応加算 200単位/日 (上限:入居日から7日) 市への 届出 必要 不要 備考 (Ⅰ),(Ⅱ)のいずれ かのみ算定可。 短期利用共同生活介護 費を算定する場合 認知症行動・心理症状 78 若年性認知症利用者受入加算 120単位/日 必要 緊急対応加算を算定し ている場合は算定不可。 看取り介護加算 (死亡日以前4日以上30日以下) 79 看取り介護加算 (死亡日前日・前々日) 看取り介護加算(死亡日) 81 初期加算 82 医療連携体制加算 87 退居時相談援助加算 89 94 80単位/日 680単位/日 必要 定していることが必要。 要支援者は算定不可。 1,280単位/日 30単位/日 (上限:入居日から30日) 39単位/日 400単位/回 (上限:1人につき1回まで) 認知症専門ケア加算(Ⅰ) 3単位/日 認知症専門ケア加算(Ⅱ) 4単位/日 サービス提供体制強化加算(Ⅰ) 12単位/日 サービス提供体制強化加算(Ⅱ) 6単位/日 サービス提供体制強化加算(Ⅲ) 6単位/日 介護職員処遇改善加算(Ⅰ) 医療連携体制加算を算 不要 必要 要支援者は算定不可。 不要 必要 必要 (Ⅰ),(Ⅱ)のいずれ かのみ算定可。 (Ⅰ),(Ⅱ),(Ⅲ) のいずれかのみ算定可。 所定単位数の 39/1000 加算/月 介護職員処遇改善加算(Ⅰ) 100 介護職員処遇改善加算(Ⅱ) により算定した単位数の100分の 90に相当する単位数 介護職員処遇改善加算(Ⅰ) 介護職員処遇改善加算(Ⅲ) により算定した単位数の100分の 80に相当する単位数 ※ 変更届の提出方法は、122ページを参照してください。 73 必要 (Ⅰ),(Ⅱ),(Ⅲ) のいずれかのみ算定可。 1 加算の概要 夜間ケア加算 1ユニットの場合 (Ⅰ)50単位/日 2ユニットの場合 (Ⅱ)25単位/日 PM9 AM6 入居者の生活サイクルに応じて設定さ れた夜間及び深夜の時間帯を、午後 9時から午前6時に設定した場合 ・・共同生活住居(ユニット)ごとに 夜勤及び深夜の時間帯に + 勤務する介護従業者1名 常勤換算方法で1以上の介護従業者 2 地域密着型サービス報酬基準(平成18年3月14日 厚労告第126号) 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合し、かつ、別に厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤 務条件に関する基準を満たすものとして市町村長に届け出た指定認知症対応型共同生活介護事業所に おいては、夜間ケア加算として、所定単位数に加算する。 3 厚生労働大臣が定める施設基準(平成12年2月10日 厚告第26号) 通所介護費等の算定方法第8号(*)に規定する基準に該当していないこと。 *平成12年2月10日厚生省告示第27号八で定める定員・人員基準に適合している(定員超過利用・ 人員基準欠如に該当しないこと)。 4 厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準 (平成12年2月10日 厚告第29号) (1) 夜間ケア加算(Ⅰ)を算定すべき指定認知症対応型共同生活介護の夜勤を行う職員の勤務条 件に関する基準 ア 認知症対応型共同生活介護費(Ⅰ)又は短期利用共同生活介護費(Ⅰ)を算定していること。 イ 夜勤を行う介護従事者の数が、指定認知症対応型共同生活介護事業所ごとに必要な数に1を加 えた数以上であること。 (2) 夜間ケア加算(Ⅱ)を算定すべき指定認知症対応型共同生活介護の夜勤を行う職員の勤務条 件に関する基準 ア 認知症対応型共同生活介護費(Ⅱ)又は短期利用共同生活介護費(Ⅱ)を算定していること。 イ ①(2)に該当するものであること。 74 5 地域密着型サービス報酬基準解釈通知 夜間ケア加算は、指定認知症対応型共同生活介護事業所の一の共同生活住居につき、夜間及び深 夜の時間帯を通じて一の介護従業者を配置している場合において、それに加えて常勤換算方法で一以上 の介護従業者を配置した場合に算定するものとすること。ただし、全ての開所日において、夜間及び深夜の 時間帯の体制が人員配置基準を上回っているものとする。 6 平成24年4月改定関係Q&A(Vol.1) 《問118》 加配した夜勤職員は、夜間及び深夜の時間帯を通じて配置しなければならないか。また1ユニットの事 業所も2ユニットの事業所も加配するのは常勤換算で1名以上か。 《答》 1ユニット、2ユニットの事業所とも、夜間及び深夜の時間帯に常勤換算1名以上を加配することとし、 夜間及び深夜の時間帯を通じた配置は要しない。 《問119》 夜間帯における常勤換算1名以上の考え方如何。 《答》 夜間及び深夜の時間帯において、通常の常勤職員の勤務時間以上のサービスを提供することをいうもの である。 《問121》 どのような夜勤の配置が対象になるのか、具体例を示していただきたい。 《答》 本加算制度は、基準省令第90条第1項に規定する「当該事業所を構成する共同生活住居ごとに、 夜間及び深夜の時間帯を通じて1以上の介護従業者に夜間及び深夜の勤務(宿直勤務を除く。)を 行わせるために必要な数以上」の基準を満たした上で、1事業所あたり常勤換算で1名以上の追加配置 をした場合に対象となる。よって、対象となる夜勤職員の配置事例は以下のとおりである。 ・事例1(1ユニットの場合) 夜勤職員1名+夜勤職員常勤換算1名 ・事例2(2ユニット(ユニット毎に夜勤職員を1名配置)の場合 夜勤職員2名(ユニット毎1名)+夜勤職員常勤換算1名 《問122》 留意事項通知において、「全ての開所日において、夜間及び深夜の時間帯の体制が人員配置基準を 上回っているものとする。」とあるが、加算対象の夜勤職員も全ての開所日において配置が必要か。 《答》 加算対象の夜勤職員の配置については、一月当たりの勤務延時間が当該事業所の常勤換算1以上 であれば足りるものである。 75 1 加算の概要 認知症である者の在宅生活を支援する観点から、家族関係やケアが原因で認知症の行動・心理症状が 出現したことにより在宅での生活が困難になった者について、短期利用共同生活介護による緊急受入れにつ いて評価を行う。 認知症行動・心理症状緊急対応加算 → 200単位/日(入所日から7日を上限) 2 地域密着型サービス報酬基準(厚労告126号) 「短期利用共同生活介護費」を算定する場合について、医師が認知症の行動・心理症状が認められるた め、在宅での生活が困難であり、緊急に指定認知症対応型共同生活介護を利用することが適当であると判 断した者に対し、指定認知症対応型共同生活介護を行った場合は、入居を開始した日から起算して7日 を限度として、1日につき200単位を所定単位数に加算する。 3 地域密着型サービス報酬基準解釈通知(認知症行動・心理症状緊急対応加算について) ① 「認知症の行動・心理症状」とは、認知症による認知機能の障害に伴う、妄想・幻覚・興奮・暴言等の 症状を指すものである。 ② 本加算は、利用者に「認知症の行動・心理症状」が認められ、緊急に短期利用共同生活介護が必要 であると医師が判断した場合であって、介護支援専門員、受け入れ事業所の職員と連携し、利用者又は 家族の同意の上、指定認知症対応型共同生活介護の利用を開始した場合に算定することができる。本 加算は医師が判断した当該日又はその次の日に利用を開始した場合に限り算定できるものとする。 この際、短期利用共同生活介護ではなく、医療機関における対応が必要であると判断される場合にあ っては、速やかに適当な医療機関の紹介、情報提供を行うことにより、適切な医療が受けられるように取り 計らう必要がある。 ③ 次に掲げる者が、直接、短期利用共同生活介護の利用を開始した場合には、当該加算は算定できな いものであること。 a 病院又は診療所に入院中の者 b 介護保険施設又は地域密着型介護老人福祉施設に入院中又は入所中の者 c 認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、特定施設入居者生活介護、 短期入所生活介護、短期入所療養介護、短期利用共同生活介護、短期利用特定施設入居者生活 介護及び地域密着型短期利用特定施設入居者生活介護を利用中の者 ④ 判断を行った医師は診療録等に症状、判断の内容等を記録しておくこと。また、事業所も判断を行った 医師名、日付及び利用開始に当たっての留意事項等を介護サービス計画書に記録しておくこと。 ⑤ 7日を限度として算定することとあるのは、本加算が「認知症の行動・心理症状」が認められる利用者を 受け入れる際の初期の手間を評価したものであるためであり、利用開始後8日目以降の短期利用共同 生活介護の利用の継続を妨げるものではないことに留意すること。 76 4 平成21年4月改定関係Q&A(Vol.1) 《問110》 入所が予定されており、入所予定期間と実際の緊急入所の期間が重なっている場合であっても、本来の 入所予定日前に緊急に入所した場合には、7日分算定が可能か。 《答》 当初の入所予定期間も含め、認知症行動・心理症状により緊急に入所した日から7日間以内で算定で きる。 《問111》 入所予定日当日に、予定していた事業所に認知症行動・心理症状で入所した場合は算定できるか。 《答》 本加算制度は予定外で緊急入所した場合の受入れの手間を評価するものであることから、予定どおりの 入所は対象とならない。 77 1 加算の概要 若年性認知症利用者受入加算 → 120単位/日 ※加算申請時は、特に添付資料を求めませんが、担当者名を認知症対応型共同生活介護計画書に明記 するなどして、加算該当者の担当者がわかるようにしておいてください。 2 地域密着型サービス報酬基準(厚労告126号) 別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして市町村長に届け出た指定認知症対応型共同 生活介護事業所において、若年性認知症利用者(※)に対して、指定認知症対応型共同生活介護を 行った場合には、若年性認知症利用者受入加算として、1日につき120単位を所定単位数に加算する。 ただし、認知症行動・心理症状緊急対応加算を算定している場合は算定しない。 ※ 施行令第2条第6号(初老期における認知症)により法第7条第3項に規定する要介護者又は 同条第4項に規定する要支援者となった者をいう。 3 厚生労働大臣が定める基準(厚告25号) 受け入れた若年性認知症利用者ごとに個別の担当者を定めていること。 4 地域密着型サービス報酬基準解釈通知 受け入れた若年性認知症利用者ごとに個別に担当者を定め、その者を中心に、当該利用者の特性やニ ーズに応じたサービス提供を行うこと。 5 平成21年4月改定関係Q&A(Vol.1) 《問101》 一度本加算制度の対象者となった場合、65歳以上になっても対象のままか。 《答》 65歳の誕生日の前々日までは対象である。 《問102》 担当者とは何か。定めるにあたって担当者の資格要件はあるか。 《答》 若年性認知症利用者を担当する者のことで、施設や事業所の介護職員の中から定めていただきたい。 人数や資格等の要件は問わない。 78 1 加算の概要 看取り介護加算 死亡日以前4日以上30日以下 死亡日の前日及び前々日 死亡日 80単位/日 680単位/日 1,280単位/日 2 地域密着型サービス報酬基準(厚労告126号) 認知症対応型共同生活介護費を算定する場合について、別に厚生労働大臣が定める基準に適合する 利用者については、看取り介護加算として、死亡日以前4日以上30日以下については1日につき80 単位を、死亡日の前日及び前々日については1日につき680単位を、死亡日については1日につき1, 280単位を死亡月に加算する。ただし、退居した日の翌日から死亡日までの間又は、医療連携体制加 算を算定していない場合は、算定しない。 3 厚生労働大臣が定める者等(厚告23号) 次のイからハまでのいずれにも適合している利用者 イ 医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断した者であること。 ロ 利用者又はその家族等の同意を得て、利用者の介護に係る計画が作成されていること。 ハ 医師、看護師(事業所の職員又は当該事業所と密接な連携を確保できる範囲内の距離にある 病院若しくは訪問看護ステーションの職員に限る)、介護職員等が共同して、利用者の状態又は 家族の求め等に応じ随時、利用者又はその家族への説明を行い、同意を得て、介護が行われてい ること。 4 地域密着型サービス報酬基準解釈通知 ① 看取り介護加算は、医師が、一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断 した利用者について、その旨を本人又はその家族に対して説明し、その後の療養方針についての合意を 得た場合において、医師、看護職員、介護職員等が共同して、随時本人又はその家族に対して十分 な説明を行い、療養及び介護に関する合意をしながら、その人らしさを尊重した看取りができるよう支援 することを主眼として設けたものである。 ② 看取り介護加算は、95号告示第三十三号に定める基準に適合する看取り介護を受けた利用者 が死亡した場合に、死亡日を含めて30日を上限として、指定認知症対応型共同生活介護事業所 において行った看取り介護を評価するものである。 死亡前に自宅へ戻ったり、医療機関へ入院したりした後、自宅や入院先で死亡した場合でも算定 可能であるが、その際には、当該指定認知症対応型共同生活介護事業所において看取り介護を直 接行っていない退居した日の翌日から死亡日までの間は、算定することができない。(したがって、退居 した日の翌日から死亡日までの期間が30日以上あった場合には、看取り介護加算を算定することは できない。) 79 ③ 95号告示第三十三号のハに定める看護師については、認知症対応型共同生活介護事業所にお いて利用者の看取り介護を行う場合、利用者の状態に応じて随時の対応が必要であることから、当該 認知症対応型共同生活介護事業所と密接な連携を確保できる範囲内の距離にある病院、診療所 若しくは訪問看護ステーションの職員に限る者としている。具体的には、当該認知症対応型共同生活 介護事業所と訪問看護ステーション等が、同一市町村内に所在している又は同一市町村内に所在し ていないとしても、自動車等による移動に要する時間がおおむね20分以内の近距離に所在するなど、 実体として必要な連携をとることができることが必要である。 ④ 指定認知症対応型共同生活介護事業所を退居等した月と死亡した月が異なる場合でも算定可能 であるが、看取り介護加算は死亡月にまとめて算定することから、利用者側にとっては、事業所に入居 していない月についても自己負担を請求されることになるため、利用者が退居等する際、退居等の翌月 に亡くなった場合に、前月分の看取り介護加算に係る一部負担の請求を行う場合があることを説明し、 文書にて同意を得ておくことが必要である。 ⑤ 指定認知症対応型共同生活介護事業所は、退居等の後も、継続して利用者の家族への指導や 医療機関に対する情報提供等を行うことが必要であり、利用者の家族、入院先の医療機関等との継 続的な関わりの中で、利用者の死亡を確認することができる。 なお、情報の共有を円滑に行う観点から、事業所が入院する医療機関等に利用者の状態を尋ね たときに、当該医療機関等が事業所に対して本人の状態を伝えることについて、退居等の際、本人又 は家族に対して説明をし、文書にて同意を得ておくことが必要である。 ⑥ 本人又はその家族に対する随時の説明に係る同意については、口頭で同意を得た場合は、介護記 録にその説明日時、内容等を記載するとともに、同意を得た旨を記載しておくことが必要である。 また、本人が十分に判断ができる状態になく、かつ、家族に連絡しても来てもらえないような場合も、 医師、看護職員、介護職員等が利用者の状態等に応じて随時、利用者に対する看取り介護につい て相談し、共同して看取り介護を行っていると認められる場合には、看取り介護加算の算定は可能で ある。 この場合には、適切な看取り介護が行われていることが担保されるよう、介護記録に職員間の相談 日時、内容等を記載するとともに、本人の状態や、家族と連絡を取ったにもかかわらず来てもらえなかっ た旨を記載しておくことが必要である。 なお、家族が利用者の看取りについてともに考えることは極めて重要であり、事業所としては、一度連 絡を取って来てくれなかったとしても、定期的に連絡を取り続け、可能な限り家族の意思を確認しながら 介護を進めていくことが重要である。 ⑦ 家庭的な環境と地域住民との交流の下で、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世 話及び機能訓練を行うことにより、利用者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができ るようにするという認知症対応型共同生活介護の事業の性質に鑑み、一月に二人以上が看取り介護 加算を算定することが常態化することは、望ましくないものであること。 80 1 加算の概要 初期加算 → 30単位/日(入居した日から30日以内) 2 地域密着型サービス報酬基準(厚労告126号) 初期加算 30単位 認知症対応型共同生活介護費((Ⅰ)又は(Ⅱ))について、入居した日から起算して30日以内 の期間については、初期加算として、1日につき所定単位数を加算する。 3 地域密着型サービス報酬基準解釈通知 初期加算は、当該入所者が過去3月間(ただし、日常生活自立度のランクⅢ、Ⅳ又はMに該当する者 の場合は過去1月間とする。)の間に、当該事業所に入居したことがない場合に限り算定できることとする。 4 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(平成19年2月19日)Q&A 《問16》 認知症高齢者グループホームにおいて短期利用している利用者が、当該認知症高齢者グループホームに 引き続き入居することとなった場合、初期加算は何日間算定することができるのか。 《答》 認知症高齢者グループホームにおいて短期利用している利用者が日を空けることなく引き続き当該認知 症高齢者グループホームに入居した場合、初期加算は、30日から入居直前の短期利用の利用日数を 控除して得た日数に限り算定できるものである。 81 1 加算の概要 医療連携体制加算 → 39単位/日 2 地域密着型サービス報酬基準(厚労告126号) 別に厚生労働大臣が定める基準に適合するものとして市町村長に届け出た指定認知症対応型共同生 活介護事業所において、指定認知症対応型共同生活介護を行った場合は、医療連携体制加算として、 1日につき所定単位数を加算する。 3 厚生労働大臣が定める施設基準(厚告26号) ・ 当該指定認知症対応型共同生活介護事業所の職員として、又は病院若しくは診療所若しくは訪問看 護ステーションとの連携により、看護師を1名以上確保していること。 ・ 看護師により24時間連絡体制を確保していること ・ 重度化した場合の対応に係る指針を定め、入居の際に、入居者又はその家族等に対して、当該指針の 内容を説明し、同意を得ていること。(加算を算定し始める前から入居している利用者からも同意を得るこ とが必要。) 4 地域密着型サービス報酬基準解釈通知 医療連携体制加算は、環境の変化に影響を受けやすい認知症高齢者が、可能な限り継続して指定認 知症対応型共同生活介護事業所で生活を継続できるように、日常的な健康管理を行ったり、医療ニーズ が必要となった場合に適切な対応がとれる等の体制を整備している事業所を評価するものである。 したがって、 ① 利用者の状態の判断や、指定認知症対応型共同生活介護事業所の介護従業者に対し医療面から の適切な指導、援助を行うことが必要であることから、看護師配置を要することとしており、准看護師では 本加算は認められない。 ② 看護師の配置については、同一法人の他の施設に勤務する看護師を活用する場合は、当該指定認知 症対応型共同生活介護事業所の職員と他の事業所の職員を併任する職員として配置することも可能 である。 ③ 医療連携体制をとっている事業所が行うべき具体的なサービスとしては、 ・利用者に対する日常的な健康管理 ・通常時及び特に利用者の状態悪化時における医療機関(主治医)との連絡・調整 ・看取りに関する指針の整備 等を想定しており、これらの業務を行うために必要な勤務時間を確保することが必要である。 なお、医療連携体制加算の算定要件である「重度化した場合における対応に係る指針」に盛り込むべき 項目としては、例えば、①急性期における医師や医療機関との連携体制、②入院期間中における指定認 知症対応型共同生活介護における居住費や食費の取扱い、③看取りに関する考え方、本人及び家族との 82 話し合いや意思確認の方法等の看取りに関する指針、などが考えられる。 また、医療連携加算算定時には、契約を結んだ上で訪問看護ステーションを利用することが可能となった が、急性増悪時等においては、診療報酬の算定要件に合致すれば、医療保険による訪問看護が利用可能 であることについては、これまでと変わらないものである。 5 Q&A(平成18年5月2日 Vol.102) 《問5》 要支援2について算定できるのか。 《答》 要支援者については、「介護予防認知症対応型共同生活介護費」の対象となるが、これについては、医 療連携体制加算を設けていないことから、算定できない。 《問6》 看護師の配置については、職員に看護資格を持つものがいればいいのか。看護職員として専従であること が必要か。 《答》 職員(管理者、計画作成担当者又は介護従業者)として看護師を配置している場合については、医 療連携体制加算を算定できる。訪問看護ステーション等、他の事業所との契約により看護師を確保する場 合については、認知症高齢者グループホームにおいては、看護師としての職務に専従することが必要である。 《問7》 看護師としての基準勤務時間数は設定されているのか。(24時間オンコールとされているが、必要とさ れる場合に勤務するといった対応でよいか。) 《答》 看護師としての基準勤務時間数は設定しないが、医療連携体制加算の請求において必要とされる具体 的なサービスとしては、 ・利用者に対する日常的な健康管理 ・通常時及び特に利用者の状態悪化時における医療機関(主治医)との連絡・調整 ・看取りに関する指針の整備 等を想定しており、これらの業務を行うために、当該事業所の利用者の状況等を勘案して必要な時間数 の勤務が確保できていることが必要である。(事業所における勤務実態がなく、単に「オンコール体制」として いるだけでは、医療連携体制加算の算定は認められない。) 《問8》 協力医療機関との連携により、定期的に診察する医師、訪問する看護師で加算はとれるか。連携医療 機関との連絡体制(連携医療機関との契約書で可能か)による体制で加算が請求可能か。 《答》 医療連携体制加算は、環境の変化に影響を受けやすい認知症高齢者が、可能な限り継続して認知 症高齢者グループホームで生活を継続できるように、看護師を配置することによって、日常的な健康管理を 行ったり、医療ニーズが必要となった場合に適切な対応がとれる等の体制を整備している事業所を評価する ものであるため、看護師を確保することなく、単に協力医療機関に医師による定期的な診療が行われている だけでは算定できず、協力医療機関との契約のみでは算定できない。 83 なお、協力医療機関との契約を見直し、契約内容が、看護師の配置について医療連携体制加算を算 定するに足りる内容であれば、算定をすることはあり得る。 《問9》 同一法人の他事業所に勤務する看護師を活用する場合、双方の常勤換算はどのように考えられるの か。 《答》 算定の留意事項(通知)にあるとおり、併任で差し支えない。常勤換算については、双方の事業所に おける勤務時間数により、それぞれ算定する。 《問10》 算定要件である「重度化した場合における対応に関する指針」の具体的項目はきめられるのか。また、加 算の算定には、看取りに関する指針が必須であるか。 《答》 算定の留意事項(通知)にあるとおり、医療連携体制加算の算定要件である「重度化した場合におけ る対応に係る指針」に盛り込むべき項目としては、例えば、①急性期における医師や医療機関との連絡体 制、②入院期間中におけるグループホームの居住費や食費の取扱い、③看取りに関する考え方、本人及 び家族との話し合いや意思確認の方法等の看取りに関する指針、などを考えており、これらの項目を参考に して、各事業所において定めていただきたい。 また、この「重度化した場合における対応に係る指針」は、入居に際して説明しておくことが重要である、 なお、指針については、特に様式等は示さないが、書面として整備し、重要事項説明書に盛り込む、又 は、その補足資料として添付するのが望ましい。 6 Q&A(平成18年9月4日 Vol.127) 《問51》 医療連携体制加算について、看護師により24時間連絡体制を確保していることとあるが、同一法人の 特別養護老人ホームの看護師を活用する場合、当該看護師が特別養護老人ホームにおいて夜勤を行うと きがあっても、グループホームにおいて24時間連絡体制が確保されていると考えてよいか。 《答》 医療連携体制加算は、看護師と常に連携し、必要なときにグループホーム側から看護師に医療的対応 等について相談できる体制をとることを求めているものであり、特別養護老人ホームの看護師を活用する場 合に、当該看護師が夜勤を行うことがあっても、グループホームからの連絡を受けて当該看護師が必要な対 応をとることができる体制となっていれば、24時間連絡体制が確保されていると考えられる。 7 横浜市における本加算の取扱いについて 本加算については、本市から平成19年2月14日付健高健第1691号で「日常的な健康管理について の基本的な考え方」(85ページ参照)を示し、平成21年1月23日付健事第475号で「日常的な健康 管理をおこなうための看護師による健康管理の実施回数について」(86ページ参照)を示しています。本加 算の算定にあたっては、これらの通知を十分ご確認ください。 また、本加算は、医療保険や介護保険の居宅療養管理指導とは別のものです。居宅療養管理指導の 際に医師の往診に同行した看護師が健康管理を実施した場合は、本加算における看護師の健康管理には あたりませんので、ご注意ください。 84 健高健 第 1691 号 平成 19 年2月 14 日 開設法人 代表者 様 認知症対応型共同生活介護 管理者 介護予防認知症対応型共同生活介護 様 管理者 様 横浜市健康福祉局高齢健康福祉課長 高齢施設課長 認知症高齢者グループホームにおける「医療連携体制加算」と 「日常的な健康管理」について(通知) 日頃から、横浜市の福祉保健行政にご理解とご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。 さて、平成 18 年 4 月より、認知症高齢者グループホームにおける医療連携体制加算が新設されまし た。これは、環境の変化を受けやすい認知症高齢者が、可能な限りグループホームで生活を継続できる ように、別に厚生労働大臣が定める基準<平成 12 年2月 厚生省告示 第 26 号十九>に適合するものと して市町村長に届け出た指定認知症対応型共同生活介護事業所において、指定認知症対応型共同生活介 護を行った場合は、所定単位数を加算し、体制を整備している事業所を評価するものです。 この医療連携体制加算をとっている事業者が行うべき具体的なサービスとしては、看護師による利用 者の日常的な健康管理を行い、医療ニーズが必要となった場合に適切な対応が取れる等の体制や、看取 りに関する指針の整備を想定しており、これらの業務を看護師が行うために必要な勤務時間を確保する ことが必要です。 このうち、日常的な健康管理については、事業所の考え方に差異があるとともに、具体的な業務が実 施されていない事業所が見受けられることから、この度、次のとおり整理いたしました。 【日常的な健康管理についての基本的な考え方】 1 看護師はグループホームでは、次により利用者の健康状態の把握を行う。 (1)介護従事者からの情報、生活記録、受診、往診記録等からの把握 (2)看護師による利用者一人ひとりの全身状態の観察(バイタル・チェック) 2 看護師は定期的に利用者全員の健康状態を把握し、個別記録を整備する。 (実施したその日に記録は全て済ませ、記録をグループホームの外へ持ち出さない。 ) 3 看護師は利用者の健康状態を踏まえ、介護従事者に対し医療面からの適切な指導、援助 を行う。 4 看護師は、管理者と共に利用者に関する健康情報を関係者が活用できるように手立てを 図る。 5 管理者は、看護師が利用者と顔見知りとなり、利用者の日頃の健康状態を把握している ことで、状態の急変を早期に把握することができ、悪化を未然に防止するための対応が 可能であることを理解し、看護師が日常的な健康管理を行うに足る十分な時間を確保す るよう努めること。 85 健 事 第 475号 平成 21 年1月 23 日 開設法人 代表者 様 認知症対応型共同生活介護 管理者 様 横浜市健康福祉局事業指導室長 認知症高齢者グループホームにおける「医療連携体制加算」の 日常的な健康管理のための訪問回数について(通知) 日頃から、横浜市の福祉保健行政にご理解とご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。 さて、平成 18 年 4 月に新設された認知症高齢者グループホームにおける医療連携体制加算を算定する 場合には、事業者が行うべき具体的なサービスとして、入居者の同意を得たうえで、看護師による日常 的な健康管理を行い、医療ニーズが必要となった場合に適切な対応が取れる等の体制(看護師による 24 時間連絡体制の確保)や、看取りに関する指針の整備が必要です。 ところで、 「医療連携体制加算」における日常的な健康管理については、横浜市では、平成 19 年 2 月 14 日に「日常的な健康管理についての基本的な考え方」(別紙)をお示ししましたが、事業所の考え方 に差異があるとともに、具体的な業務が実施されていない事業所が見受けられました。 この度、日常的な健康管理を実施するための看護師による健康確認の実施回数について、一定程度の サービスの質を確保するという観点から、より具体的な算定要件を次のように定めました。 日常的な健康管理をおこなうための看護師による健康確認の実施回数について 【看護師による健康確認の実施回数】 入居者1人ひとりに対する健康管理の実施回数を週1回以上とし、日常的な健康管理を行うに 足りる時間とする。 【上記の考えをとる理由】 ・ 入居者は認知症のある高齢者であり、入居者本人が体調変化に気付いたり、訴えられない ことも多く、観察による体調変化の発見と予防が極めて重要である。よって日常的に看護 のニーズがある。 ・ 急変時の対応を適切に行うためには、定期的に日頃の状態を把握しておき、なじみの関係 を築いておくことが必要である。 ・ 定期的に看護師が介護従事者に対して医療面からの適切な指導をおこなうことで、悪化予 防(3次予防)となる。 ・ 入居者が主治医による居宅療養管理指導を受けていることから、日常的な健康管理がなさ れていることを理由とし、看護師による健康確認の実施回数を少なくしてもよいというも のではない。 (介護保険上別のサービスであり、利用者負担も別のものである。) 【移行期間】 平成 21 年1月 23 日~平成 21 年 9 月 30 日 ※現在、上記の回数を実施できていない事業所は、平成 21 年9月 30 日までに体制を整えて下 さい。平成 21 年 10 月1日以降は、上記の実施回数を満たしていないと加算を算定すること はできません。 86 1 加算の概要 退居時相談援助加算 400単位/回(1人につき1回を限度) 2 地域密着型サービス報酬基準(厚労告126号) 利用期間が1月を超える利用者が退居し、その居宅において居宅サービス又は地域密着型サービスを利 用する場合において、当該利用者の退居時に当該利用者及びその家族等に対して退居後の居宅サービス、 地域密着型サービスその他の保健医療サービス又は福祉サービスについて相談援助を行い、かつ、当該利 用者の同意を得て、退居の日から2週間以内に当該利用者の退居後の居宅地を管轄する市町村(特別 区を含む。)及び老人介護支援センター又は地域包括支援センターに対して、当該利用者の介護状況を 示す文書を添えて当該利用者に係る居宅サービス又は地域密着型サービスに必要な情報を提供した場合 に、利用者1人につき1回を限度として算定する。 3 地域密着型サービス報酬基準解釈通知 ① 退居時相談援助の内容は、次のようなものであること。 a 食事、入浴、健康管理等在宅における生活に関する相談援助 b 退居する者の運動機能及び日常生活動作能力の維持及び向上を目的として行う各種訓練等に関 する相談援助 c 家屋の改善に関する相談援助 d 退居する者の介助方法に関する相談援助 ② 退居時相談援助加算は、次の場合には、算定できないものであること。 a 退居して病院又は診療所へ入院する場合 b 退居して他の介護保険施設への入院若しくは入所又は認知症対応型共同生活介護、地域密着 型介護福祉施設入所者生活介護、特定施設入居者生活介護又は地域密着型特定施設入居者 生活介護の利用を開始する場合 c 死亡退居の場合 ③ 退居時相談援助は、介護支援専門員である計画作成担当者、介護職員等が協力して行うこと。 ④ 退居時相談援助は、退居者及びその家族等のいずれにも行うこと。 ⑤ 退居時相談援助を行った場合は、相談援助を行った日付及び相談援助の内容の要点に関する記録を 行うこと。 87 4 平成21年4月改定関係Q&A(Vol.1) 《問117》 退居時相談援助加算は、グループホームのショートステイ利用者は対象となるか。 《答》 本加算制度はグループホームを退居後の居宅サービスの利用等について相談を行ったことを評価するもの である。ショートステイ等既に居宅サービスを利用している者の相談援助は居宅サービスのケアマネジャー等 が行うものであるため、当該加算の対象とはならない。 5 横浜市における本加算の取扱いについて 本加算を算定するにあたっては、当該利用者の同意を得て、退居の日から2週間以内に当該利用者の 退居後の居宅地を管轄する市町村及び地域包括支援センターに対して、当該利用者の介護状況を示す 文書を添えて必要な情報を提供する必要があります。情報提供する際の特定の様式はありませんので、退 居時相談援助の内容が分かる文書としてください。 本市においては、地域の認知症高齢者に関する相談窓口である区役所の高齢・障害支援課(高齢支 援課)及び地域包括支援センターへ情報提供してください。 88 1 加算の概要 専門的な認知症ケアを普及する観点から、認知症対応型共同生活介護において認知症介護について 一定の経験を有し、国や自治体が実施又は指定する認知症ケアに関する専門研修を修了した者が介護サ ービスを提供することについて評価を行う。 加算の種類 算定対象者 単位 認知症専門ケア加算(Ⅰ) 認知症日常生活自立度Ⅲ以上 3単位/日 認知症専門ケア加算(Ⅱ) 認知症日常生活自立度Ⅲ以上 4単位/日 ◇ 上記のうちいずれか一つを算定できる。 (認知症高齢者日常生活自立度については、次ページを参照) 2 地域密着型サービス報酬基準(厚労告126号) 別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして市町村長に届け出た指定認知症対応型共同 生活介護事業所が、別に厚生労働大臣が定める者に対し専門的な認知症ケアを行った場合には、当該基 準に掲げる区分に従い、1日につき次に掲げる所定単位数を加算する。ただし、次に掲げるいずれかの加算 を算定している場合においては、次に掲げるその他の加算を算定しない。 (1)認知症専門ケア加算(Ⅰ) 3単位 (2)認知症専門ケア加算(Ⅱ) 4単位 3 厚生労働大臣が定める基準(厚告25号) イ 認知症専門ケア加算(Ⅰ) 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。 (1) 当該事業所における利用者の総数のうち、日常生活に支障をきたすおそれのある症状若しくは行 動が認められることから介護を必要とする認知症の者(以下「対象者」という。)の占める割合が 2分の1以上であること。 (2) 認知症介護に係る専門的な研修を修了している者を、対象者の数が20人未満である場合に あっては、1以上、当該対象者の数が20人以上である場合にあっては、1に、当該対象者の数 が19を超えて10又はその端数を増すごとに1を加えて得た数以上配置し、チームとして専門 的な認知症ケアを実施していること。 (3) 当該事業所の従業者に対して、認知症ケアに関する留意事項の伝達又は技術的指導に係る 会議を定期的に開催していること。 ロ 認知症専門ケア加算(Ⅱ) 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。 (1) イの基準のいずれにも適合すること。 (2) 認知症介護の指導に係る専門的な研修を修了している者を1名以上配置し、事業所全体の 89 認知症ケアの指導等を実施していること。 (3) 当該事業所における介護職員、看護職員ごとの認知症ケアに関する研修計画を作成し、当該 計画に従い、研修を実施又は実施を予定していること。 4 厚生労働大臣が定める者等(厚告23号) 日常生活に支障をきたすおそれのある症状又は行動が認められることから介護を必要とする認知症の者 5 地域密着型サービス報酬基準解釈通知 ① 「日常生活に支障をきたすおそれのある症状若しくは行動が認められることから介護を必要とする認知症 の者」とは、日常生活自立度のランクⅢ、Ⅳ又はMに該当する利用者を指すものとする。 ② 「認知症介護に係る専門的な研修」とは、「認知症介護実践者等養成事業の実施について」(平成 18年3月31日老発第0331010号厚生労働省老健局長通知)及び「認知症介護実践者等養成事 業の円滑な運営について」(平成18年3月31日老計第0331007号厚生労働省計画課長通知)に 規定する「認知症介護実践リーダー研修」を指すものとする。 ③ 「認知症介護の指導に係る専門的な研修」とは、「認知症介護実践者等養成事業の実施について」及 び「認知症介護実践者等養成事業の円滑な運営について」に規定する「認知症介護指導者研修」を指 すものとする。 【参考】 《通則》 「認知症高齢者の日常生活自立度」の決定方法について(平成18年3月31日老計発第 0331005号・老振発第0331005号・老老発第0331018号「第2の1通則」) ① 加算の算定要件として「「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」の活用について」(平成5 年10月26日老健第135号厚生省老人保健局長通知)に規定する「認知症高齢者の日常生活 自立度」(以下「日常生活自立度」という。)を用いる場合の日常生活自立度の決定に当たっては、 医師の判定結果又は主治医意見書(以下「判定結果」という。)を用いるものとする。 ② ①の判定結果は、判定した医師名、判定日と共に、居宅サービス計画又は各サービスのサービス計 画に記載するものとする。また、主治医意見書とは、「要介護認定等の実施について」に基づき、主治 医が記載した同通知中「3 主治医の意見の聴取」に規定する「主治医意見書」中「3.心身の状 態に関する意見 (1) 日常生活の自立度等について ・認知症高齢者の日常生活自立度」欄の記 載をいうものとする。なお、複数の判定結果がある場合にあっては、最も新しい判定を用いるものとする。 ③ 医師の判定が無い場合(主治医意見書を用いることについて同意が得られていない場合を含む。) にあっては、「要介護認定等の実施について」に基づき、認定調査員が記入した同通知中「2(4) 認 定調査員」に規定する「認定調査票」の「認定調査票(基本調査)」9の「認知症高齢者の日常生 活自立度」欄の記載を用いるものとする。 90 6 平成21年4月改定関係Q&A(Vol.1) 《問112》 例えば、平成18年度より全国社会福祉協議会が認定し、日本介護福祉士会等が実施する「介護 福祉士ファーストステップ研修」については、認知症介護実践リーダー研修相当として認められるか。 《答》 本加算制度の対象となる認知症介護実践リーダー研修については、自治体が実施又は指定する研修と しており、研修カリキュラム、講師等を審査し、適当と判断された場合には認められる。 ※本市では、「介護福祉士ファーストステップ研修」については、今のところ認知症介護リーダー研修相当とし て認めていません。 《問113》 認知症専門ケア加算Ⅱの認知症介護指導者は、研修修了者であれば施設長でもかまわないか。 《答》 認知症介護指導者研修修了者であり、適切に事業所又は施設全体の認知症ケアの実施等を行って いる場合であれば、その者の職務や資格等については問わない。 《問114》 認知症日常生活自立度Ⅲ以上の者の割合の算定方法如何。 《答》 届出日の属する月の前3月の各月末時点の入所者又は利用者数の平均で算定する。 《問115》 認知症介護に係る専門的な研修を修了した者を配置するとあるが、「配置」の考え方如何。常勤要件 等はあるか。 《答》 専門的な研修を修了した者の配置については、常勤等の条件は無いが、認知症チームケアや認知症介 護に関する研修の実施など、本加算制度の要件を満たすためには施設・事業所内での業務を実施する必 要があることから、加算対象施設・事業所の職員であることが必要である。 なお、本加算制度の対象となる施設・事業所は、専門的な研修を修了した者の勤務する主たる事業所 1か所のみである。 《問116》 認知症介護実践リーダー研修修了者は、「痴呆介護研修事業の実施について」(平成12年9月5日 老発第623号)及び「痴呆介護研修事業の円滑な運営について」(平成12年10月25日老計第43 号)において規定する専門課程を修了した者も含むのか。 《答》 含むものとする。 91 7 平成21年4月改定関係Q&A(Vol.2) 《問39》 「認知症高齢者の日常生活自立度」を基準とした加算について、医師が判定した場合、その情報は必ず 文書で提供する必要があるのか。 《答》 医師が判定した場合の情報提供の方法については特に定めず、必ずしも診断書や文書による診療情報 提供を義務づけるものではない。 《問40》 加算対象となる者が少ない場合でも、認知症専門ケア加算Ⅱを算定するためには認知症介護実践リー ダー研修修了者1名と認知症介護指導者研修修了者1名の合計2名の配置が必要か。 《答》 加算対象となる者が10名未満の場合、認知症介護実践リーダー研修と認知症介護指導者研修の両 方を修了した者が1名配置されていれば認知症専門ケア加算Ⅱを算定できるものとする。 《問41》 グループホームのショートステイ利用者についても認知症専門ケア加算の算定要件に含めることが可能か。 《答》 短期利用共同生活介護及び介護予防短期利用共同生活介護を受ける利用者は、当該加算の算定 要件に含めず、本加算の対象から除くものとする。 8 認知症専門ケア加算に係る研修要件の取扱いについて (21.5.13)(介護保険最新情報Vol.88) 《問58》 認知症介護実践リーダー研修を修了していないが、都道府県等が当該研修修了者と同等の能力を有 すると認めた者であって、認知症介護指導者養成研修を修了した者について、認知症専門ケア加算におけ る認知症介護実践リーダー研修修了者としてみなすことはできないか。 《答》 認知症介護指導者養成研修については認知症介護実践研修(認知症介護実践者研修及び認知 症介護実践リーダー研修)の企画・立案に参加し、又は講師として従事することが予定されている者である ことがその受講要件にあり、平成20年度までに行われたカリキュラムにおいては認知症介護実践リーダー研 修の内容が全て含まれていたこと等の経過を踏まえ、認知症介護実践リーダー研修が未受講であっても当 該研修を修了したものとみなすこととする。 従って、平成21年度4月17日発出のQ&A(Vol.2)問40の答において示したように加算対象となる 者が10名未満の場合にあっては、平成20年度以前の認知症介護指導者養成研修を修了した者(認 知症介護実践リーダー研修の未受講者)1名の配置で認知症専門ケア加算Ⅱを算定できることとなる。 なお、平成21年度から行われる認知症介護指導者養成研修については、認知症介護実践リーダー研 修の受講修了を前提としたカリキュラムとして見直しが行われたところである。しかしながら、平成21年度につ 92 いては既に募集が開始されていることから、当該研修中に一定のプログラムを補うことにより、認知症介護実 践リーダー研修修了者としてみなすこととする。 平成22年度以降については、認知症介護指導者養成研修の受講者を認知症介護実践リーダー研修 修了者に限定する予定であるので、留意されたい。 93 1 加算の概要 介護福祉士の資格保有者、常勤職員または勤続年数が3年以上の者が、一定の割合で雇用されてい る事業所が提供するサービスについて評価を行う加算です。 加算の種類 サービス提供体制強化加算(Ⅰ) サービス提供体制強化加算(Ⅱ) サービス提供体制強化加算(Ⅲ) 主な要件 介護福祉士が 50%以上配置 常勤職員が 75%以上配置 勤続年数3年以上の者が 30%以上配置 対象従業者 単位 介護職員 12単位/日 看護・介護職員 6単位/日 介護従業者として勤 務する者 6単位/日 ◇ 上記のうちいずれか一つを算定できる。 2 地域密着型サービス報酬基準(厚労告126号) 別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして市町村長に届け出た指定認知症対応型共同 生活介護事業所が、利用者に対し、指定認知症対応型共同生活介護を行った場合は、当該基準に掲げ る区分に従い、1日につき次に掲げる所定単位数を加算する。ただし、次に掲げるいずれかの加算を算定し ている場合においては、次に掲げるその他の加算は算定しない。 (1)サービス提供体制強化加算(Ⅰ) 12単位 (2)サービス提供体制強化加算(Ⅱ) 6単位 (3)サービス提供体制強化加算(Ⅲ) 6単位 3 厚生労働大臣が定める基準(厚告25号) ○ サービス提供体制強化加算(Ⅰ) 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。 (1) 当該指定認知症対応型共同生活介護事業所の介護職員の総数のうち、介護福祉士の占め る割合が100分の50以上であること。 (2) 通所介護費等算定方法第8号に規定する基準のいずれにも該当しないこと。 ※別の告示で定める定員・人員基準に適合していること。 ○ サービス提供体制強化加算(Ⅱ) 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。 (1) 当該指定認知症対応型共同生活介護事業所の看護・介護職員の総数のうち、常勤職員の 占める割合が100分の75以上であること。 (2) 通所介護費等算定方法第8号に規定する基準のいずれにも該当しないこと。 ※別の告示で定める定員・人員基準に適合していること。 94 ○ サービス提供体制強化加算(Ⅲ) 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。 (1) 指定認知症対応型共同生活介護を利用者に直接提供する職員の総数のうち、勤続年数3 年以上の者の占める割合が100分の30以上であること。 (2) 通所介護費等算定方法第8号に規定する基準のいずれにも該当しないこと。 ※別の告示で定める定員・人員基準に適合していること。 4 地域密着型サービス報酬基準解釈通知 ○ 職員の割合の算出に当たっては、常勤換算方法により算出した前年度(三月を除く。)の平均を用 いることとする。ただし、前年度の実績が六月に満たない事業所(新たに事業を開始し、又は再開した 事業所を含む。)については、届出日の属する月の前三月について、常勤換算方法により算出した平 均を用いることとする。したがって、新たに事業を開始し、又は再開した事業者については、四月目以降 届出が可能となるものであること。 なお、介護福祉士又は介護職員基礎研修課程修了者については、各月の前月の末日時点で資 格を取得又は研修の課程を修了している者とすること。 ○ 前号ただし書の場合にあっては、届出を行った月以降においても、直近三月間の職員の割合につき、 毎月継続的に所定の割合を維持しなければならない。なお、その割合については、毎月記録するものと し、所定の割合を下回った場合については、直ちに第一の5(加算等が算定されなくなる場合の届出 の取扱い)の届出を提出しなければならない。 ○ 勤続年数とは、各月の前月の末日時点における勤続年数をいうものとする。具体的には、平成21 年4月における勤続年数3年以上の者とは、平成21年3月31日時点で勤続年数が3年以上 である者をいう。 ○ 勤続年数の算定に当たっては、当該事業所における勤務年数に加え、同一法人の経営する他の介 護サービス事業所、病院、社会福祉施設等においてサービスを利用者に直接提供する職員として勤 務した年数を含めることができるものとする。 ○ 同一の事業所において介護予防認知症対応型共同生活介護を一体的に行っている場合において は、本加算の計算も一体的に行うこととする。 ○ この場合の認知症対応型共同生活介護の職員に係る常勤換算にあっては、利用者への介護業務 (計画作成等介護を行うに当たって必要な業務は含まれるが、請求事務等介護に関わらない業務を 除く。)に従事している時間を用いても差し支えない。 ○ 指定認知症対応型共同生活介護を利用者に直接提供する職員とは、介護従業者として勤務を行 う職員を指すものとする。 95 5 平成21年4月改定関係Q&A(Vol.1) 《問2》 特定事業所加算及びサービス提供体制強化加算における介護福祉士又は介護職員基礎研修課程 修了者若しくは一級課程修了者とは、各月の前月の末日時点で資格を取得している者とされているが、そ の具体的取扱いについて示されたい。 《答》 要件における介護福祉士等の取扱いについては、登録又は修了証明書の交付まで求めるものではなく、 例えば介護福祉士については、平成21年3月31日に介護福祉士国家試験の合格又は養成校の卒 業を確認し、翌月以降に登録をした者については、平成21年4月において介護福祉士として含めること ができる。また、研修については、全カリキュラムを修了していれば、修了証明書の交付を待たずに研修修了 者として含めることが可能である。 なお、この場合において、事業者は当該資格取得等見込み者の、試験合格等の事実を試験センターの ホームページ等で受験票と突合する等して確認し、当該職員に対し速やかな登録等を促すとともに、登録 又は修了の事実を確認するべきものであること。 《問5》 同一法人内であれば、異なるサービスの事業所(施設)における勤続年数や異なる業種(直接処遇 職種)における勤続年数も通算できるのか。さらに、事業所間の出向や事業の承継時にも通算できるの か。 また、理事長が同じであるなど同一グループの法人同士である場合にも通算できるのか。 《答》 同一法人であれば、異なるサービスの事業所での勤続年数や異なる職種(直接処遇を行う職種に限 る。)における勤続年数については通算することができる。また、事業所の合併又は別法人による事業の承 継の場合であって、当該施設・事業所の職員に変更がないなど、事業所が実質的に継続して運営している と認められる場合には、勤続年数を通算することができる。 ただし、グループ法人については、たとえ理事長等が同じであったとしても、通算はできない。 《問6》 産休や病欠している期間は含めないと考えるのか。 《答》 産休や介護休業、育児休業期間中は雇用関係が継続していることから、勤続年数に含めることができる。 《問10》 「届出日の属する月の前三月について、常勤換算方法により算出した平均を用いる」こととされている平成2 1年度の1年間及び平成22年度以降の前年度の実績が6月に満たない事業所について、体制届出後に、 算定要件を下回った場合はどう取扱うか。 《答》 サービス提供体制強化加算に係る体制の届出に当たっては、老企第36号等において以下のように規定さ れているところであり、これに従った取扱いとされたい。 「事業所の体制について加算等が算定されなくなる状況が生じた場合又は加算等が算定されなくなることが明ら かな場合は、速やかにその旨を届出させることとする。なお、この場合は、加算等が算定されなくなった事実が発生 した日から加算等の算定を行わないものとする。」 具体的には、平成21年4月に算定するためには、平成20年12月から平成21年2月までの実績に 基づいて3月に届出を行うが、その後平成21年1月から3月までの実績が基準を下回っていた場合は、その 事実が発生した日から加算の算定は行わないこととなるため、平成21年4月分の算定はできない取扱いとな る。 96 《問123》 グループホームにおける、直接処遇職員の常勤換算の考え方如何。 《答》 直接処遇職員(兼務も含む)の労働時間の合計を、常勤職員の勤務時間で除したものが常勤換算 数となる。 例えば、職員10名、常勤職員の勤務時間が1週40時間のグループホームにおいて、 ①管理者1名(常勤、介護職員兼務)、 ②サービス計画作成担当者1名(常勤、介護職員兼務) ③介護職員4名(常勤) ④介護職員3名(非常勤、週3日、1日4時間…週12時間) ⑤事務職員1名(兼務無し) と配置されている場合は、((①+②+③)×40 時間+④×12 時間)÷40 時間=6.9(常勤 換算人数)となる。 なお、この場合事務職員は算定されない。 上記を参考に、各事業所における常勤職員の勤務時間等を考慮して算定されたい。 6 横浜市における本加算の取扱いについて(兼務の場合) 本加算は、対象の介護従事者が一定割合雇用されている事業所について評価を行う加算です。本来は、 介護従業者のみの勤務時間を算出するところですが、「平成21年4月改定関係Q&A(Vol.1)《問 123》」の発出により、直接処遇職員についての考えの中で、管理者及び計画作成担当者(介護従業者と 兼務している場合)の勤務時間も含むとの見解が示されました。 本市では、このQ&Aを受け、他のサービスの加算との関係も考慮し、《問123》の考えを適用するのは、 「サービス提供体制強化加算(Ⅲ)」のみとしています。サービス提供体制強化加算(Ⅰ)・(Ⅱ)につきまして は、管理者及び計画作成担当者の勤務時間を除いて算定しますので、ご注意ください。 7 職員の割合の算定方法 本加算の要件である対象の介護従業者の割合の算出は次の方法により行います。 (1)職員の割合の算出方法 ア 職員数の算出 常勤換算方法によります。 イ 割合を算出する月とその算定 (ア) 前年度の実績が6か月以上ある場合 前年度(3月を除く)の平均の割合が所定の割合以上の場合、算定できます。 〔例1〕 平成25年4月(平成25年度)から加算を算定する場合〈加算の届出は3月〉 (前年度を通して実績がある場合) 前年度である平成21年度の4月~22年2月(11か月間)の平均の割合で判断します。 〔例2〕 平成25年4月(平成25年度)から加算を算定する場合〈加算の届出は3月〉 (前年度の年度途中(8月)に開設) 前年度である平成24年度の8月~25年2月(7か月間)の平均の割合で判断します。 97 (イ) 前年度の実績が6か月未満の場合(新規開設の事業所を含む) ○ 加算の届出を行う月の前3か月の平均の割合が所定の割合以上の場合、翌月から算定でき ます。 ※1)届出書類が期限までに提出された場合に限ります。 2)届出の際は、届出を行う月の前3か月分の勤務形態一覧表(勤務実績)*が必要です。 *…【参考様式22】従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表 ○ ただし、届出を行った月以降も、算定月の直近の前3か月の割合は維持されなければなりませ ん。そのため、各事業所では、毎月、3か月ごとの平均の割合を算出する必要があります。また、 その割合を毎月記録し、所定の割合を下回った場合には、直ちに加算を取り下げる届出を行わ なければなりません。 ○ なお、新規開設事業所については、前3か月の実績が必要になることから、開設後4か月目 から加算の届出が可能となります(算定開始は5か月目以降)。 〔例3〕平成25年4月に開設し、8月から加算を算定する場合(加算の届出は7月) ○ 加算の届出を行う月は7月なので、「前3か月」とは、4月・5月・6月の3か月となります。 4月・5月・6月の3か月の平均の割合が所定の割合以上の場合、8月から算定できます。 ↓ ただし… ○ 8月から加算を算定するにあたって、7月の勤務実績が確定していないため、4月・5月・ 6月の平均の割合を算出しましたが、実際に8月から加算を算定するには、算定月の8月 からみて前3か月である5月・6月・7月の平均の割合で、加算要件を満たしていることが必 要です。 ○ 7月の勤務実績確定後、5月・6月・7月の平均の割合を算出し、所定の割合を下回っ た場合は、8月からの算定はできなくなります。この場合、直ちに加算を取り下げる届出を行 わなければなりません。 4月 5月 6月 の勤務実績 の勤務実績 の勤務実績 届出月の前3か月の平均の割合≧所定の割合 7月 8月 届出 算定 開始 7月の勤務実績確定後に算出すると… 4月 5月 6月 7月 の勤務実績 の勤務実績 の勤務実績 の勤務実績 算定月の前3か月の平均の割合<所定の割合 98 8月 算定 不可 ○ その後も、 ・9月に加算を算定するには、6月~8月の平均を算出 ・10月に加算を算定するには、7月~9月の平均を算出 というように、平成21年度中は毎月勤務実績が確定したら、3か月ずつ平均の割合を算出 し記録します。 割合が維持できなくなった場合は加算を算定することは不可となりますので、加算を取り下 げる届出を行います。 〔例4〕平成24年12月に開設し、7月から加算を算定する場合(加算の届出は6月) ○ 前年度の実績は4か月であるため、加算の届出を行う月は6月なので、「前3か月」とは、 3月・4月・5月の3か月となります。3月・4月・5月の3か月の平均の割合が所定の割 合以上の場合、7月から算定できます。 ○ その後の勤務実績確定後、前3か月の平均を算出し、所定の割合を下回った場合に算定 はできなくなるのは〔例3〕と同様です。 ※割合の算出にあたっては、届出に必要な書類*に計算式を入力してありますので、活用してください。書 類はホームページ(横浜市健康福祉局「高齢者福祉の案内」)からダウンロードできます。 *…【参考様式23】サービス提供体制強化加算に係る人員配置状況 (2)介護福祉士・勤続年数が3年以上の者の算出・常勤職員 ア 介護福祉士又は勤続年数が3年以上の者として算出に含められるかどうかについては、割合を算出する 月の前月末時点で判断します。 〔例5〕7月に加算の届出を行う場合 割合を算出する月は、届出月の前3か月である4月・5月・6月 →それぞれ、4月では3月末時点、5月では4月末時点、6月では5月末時点において介護福祉 士の資格を取得している、または勤続年数が3年以上である者の割合を算出することになります。 ※1)介護福祉士の要件としては、登録まで求めるものではなく、例えば、平成21年3月31日に介護 福祉士国家試験の合格し、翌月以降に登録をした者については、平成21年4月において介護福 祉士として含めることができます。 2)勤続年数が3年以上であることを証明する書類として、例えば法人が発行する在職証明書など (採用年月日や勤続年数が明記されているもの)が必要です。 イ 常勤とは 事業所における勤務時間が、当該事業所において定められている常勤の従業者が勤務すべき時間 数に達していることをいいます。(3ページ参照) 99 1 加算の概要 介護職員処遇改善加算は、平成23年度まで実施されていた介護職員処遇改善交付金による賃金改 善の効果を継続する観点から、当該交付金を円滑に介護報酬に移行することを目的とし平成26年度まで の間に限り創設したものである。 加算の種類 単位 介護職員処遇改善加算(Ⅰ) 1月につき +*所定単位×39/1000 介護職員処遇改善加算(Ⅱ) 1月につき +(Ⅰ)の90/100 介護職員処遇改善加算(Ⅲ) 1月につき +(Ⅰ)の80/100 ◇ 上記のうちいずれか一つを算定できる。 * 認知症対応型共同生活介護費、短期共同生活介護費、初期加算、医療連携体制加算、退去 時相談援助加算、認知症専門ケア加算、サービス提供体制加算により算定した単位数の合計 2 地域密着型サービス報酬基準(厚労告126号) 別に厚生労働大臣が定める基準に適合している介護職員の賃金の改善等を実施しているものとして市 町村長に届け出た指定認知症対応型共同生活介護事業所が、利用者に対し、指定認知症対応型共同 生活介護を行った場合は、当該基準に従い、平成27年3月31日までの間、次に掲げる単位数を所定単 位数に加算する。ただし、次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては、次に掲げるその他の加 算は算定しない。 3 厚生労働大臣が定める基準(厚告25号) イ 介護職員処遇改善加算(Ⅰ) 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。 (1) 介護職員の賃金(退職手当を除く。)の改善に要する費用の見込額が介護職員処遇改善加 算の算定見込額を上回る賃金改善に関する計画を策定し、当該計画に基づき適切な措置を講じ ていること。 (2) 〔介護職員処遇改善計画書〕指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所において、(1) の賃金改善に関する計画、当該計画に係る実施期間及び実施方法その他の介護職員の処遇改 普の計画等を記載した介護職員処遇改善計画書を作成し全ての介護職員に周知し、市町村長 (特別区の区長を含む。)に届け出ていること。 (3) 介護職員処遇改善加算の算定額に相当する賃金改善を実施すること。 (4) 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所において、事業年度ごとに介護職員の処遇 改善に関する実績を市町村長(特別区の区長を含む)に報告すること。 100 (5) 算定日が属する月の前12月間において,労働基準法、労働者災害補償保険法、最低賃金 法、労働安全衛生法、雇用保険法その他の労働に関する法令に違反し罰金以上の刑に処せられ ていないこと。 (6) 当該指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所において、労働保険料の納付が適正に 行われていること。 (7) 〔キャリアパス要件〕次に掲げる基準のいずれかに適合すること。 (一) 次に掲げる要件の全てに適合すること。 a 介護職員の任用の際における職責又は職務内容等の要件(介護職貝の賃金に関するも のを含む。)を定めていること。 b aの要件について書面をもって作成し、全ての介護職員に周知していること。 (二) 次に掲げる要件の全てに適合すること。 a 介護職員の資質の向上の支援に関する計画を策定し、当該計画に係る研修の実施又は 研修の機会を確保していること。 b aについて、全ての介護職員に周知していること。 (8) 〔定量的要件〕平成20年10月から(2)の届出の日の属する月の前月までに実施した介護職員 の処過改轄の内容(賃金改善に関するものを除く。)及び当該介護職員の処遇改善に要した費 用を全ての職員に周知していること。 ロ 介護職員処遇改善加算(Ⅱ) イ(1)から(6)までに掲げる基準のいずれにも適合し、かつ(7)又は(8)に掲げる基準のいずれかに適合 すること。 ハ 介護職貝処遇改善加算(Ⅲ) イ(1)から(6)までに掲げる基準のいずれにも適合すること。 4 平成24年3月改定関係Q&A(Vol.1、Vol.2、Vol.3) 《問223》 介護職員処遇改善計画書における賃金改善の基準点はいつの時点になるのか。 《答》 介護職員処遇改善加算の算定要件は、賃金改善実施期間における賃金改善に要する額(当該改 善に伴う法定福利費等の事業主負担増加額を含む。)が、加算の総額を上回ることとしている。 その「賃金改普」については、賃金改善実施期間における賃金水準を.以下の賃金水準と比較した場合 の改善分をいう。 ・ 介護職員処遇改善交付金を受けていた事業所については、平成23年度の賃金水準から交付金によ る改善を行っていた部分を除いた水準(ただし平成25年度以降に新たに加算を算定する場合は、前 年度の賃金水準)。 ・ 介護職員処遇改善交付金を受けていなかった事業所については、加算を算定する年度の前年度の賃 金水準。 したがって、例えば、 ・ 手当等により賃金改善を実施する場合に、特段の事情なく基本給を平成23年度より切り下げる。 101 ・ 基本給により賃金改善を実施する場合に、業績連動ではないその他の手当等を平成23年度より引き 下げる。 などの場合は、賃金改善と認められない。 《問224》 介護職員処遇改善計画書における賃金改善実施期聞はいつから、いつまでか。 《答》 加算における賃金改善を実施する期間であり、当該加算は平成24年4月から算定が可能となるため、 その賃金改善実施期間についても原則4月(年度の途中で加算の算定を受ける場合、当該加算を受け た月)から翌年の3月までとなる。 なお、交付金を受けている場合等により、賃金改善期間の重複が発生する等の理由がある場合は、賃 金改善実施期間を6月から翌年5月までとするなど柔軟な対応をとられたい。 《問225》 介護職員処遇改善計画書や報告書に関する証拠書類として事業者から求める書類について、国から基 準は示されるのか。 《答》 労働基準法(昭和22年法律第49号)第89条に規定する就業規則や就業規則と別に作成している 賃金・退職手当・臨時の賃金等に関する規程を想定している。 《問226》 介護駿員処遇改善計画書.実績報告の様式を変更しでもよいか。 《答》 3月16日付け老発0316第2号通知で様式例をお示ししたとおりであり、指定権者をまたいで複数事 業所を一括して法人単位で介護職員処遇改善計画書を作成することもあり、事務の簡素化の観点から、 特段の事情のない限り同様式例を活用して頂きたい。 《問227》 介護職員の資質向上の支援に関する計画には、具体的にどのような内容が必要か。 《答》 認知症介護指導者研修修了者であり、適切に事業所又は施設全体の認知症ケアの実施等を行って いる場合であれば、その者の職務や資格等については問わない。 当該計画については、特に基準等を設けておらず、事業者の運営方針や事業者が求める介護職員像 及び介護職員のキャリア志向に応じて適切に設定されたい。 また、計画の期間は必ずしも賃金改善実施期間と合致しなくても良い。なお、目標を例示すれば、次の ようなものが考えられる ① 利用者のニーズに応じた良質なサービスを提供するために、介護職員が技術・能力(例:介護技術、コ ミュニケーション能力、協調性、問題解決能力、マネジメント能力等)の向上に努めること。 ② 事業所全体での資格等(例:介護福祉士、介護職員基礎研修、訪問介護員研修等)の取得率 向上 102 《問228》 介護職員処遇改善加算に係る.厚生労働大臣が別に定める基準の内容のうち、イ(6)の「労働保険料 の納付が適正に行われていることJについて具体的に内容を確認すればよいか。 《答》 加算の算定をしようとする事業所における従事者に対する労働保険の加入状況が適切に行われている ことが必要となるため、労働保険保険関係成立届等の納入証明書(写)等を提出書類に添付する等に より確認する。 《問229》 実績報告書の提出期限はいつなのか。 《答》 各事業年度における最終の加算の支払いがあった月の翌々月の末日までに.介護職員処遇改善実績 報告書を提出する。 例:加算を算定する最後のサービス提供月が3月の場合、5月支払となるため、2か月後の7月末となる。 《問230》 キャリアパス及び労働保険納付に関する確認資料は、交付金申請事業所からも改めて提出を求める必 要があるか。 《答》 介護職員処遇改善交付金を受けている事業所について、都道府県に届出をする場合は、キャリアパス 及び労働保険納付に関する確認資料に変更がない場合、省略を可能とする。 また、指定都市又は中核市については、都道府県から指定事務等の一環として、これらの確認資料を 引き継ぐ場合については、省略を可能とする。 地域密着型サービスについて、新たに市町村に届出が必要となる場合については、都道府県に提出して いる資料と同様のものの提出が必要となる。 《問231》 賃金改善等の処遇改善計画の介護職員への周知方法の確認について、回覧形式で判子を押印した 計画書の写しを提出させること等が考えられるが、 具体的にどのように周知すればよいか。 《答》 賃金改善計画等の周知については、全従事者が閲覧できる掲示板等への掲示や全従事者への文書に よる通知等が考えられるが、各法人・事業所において適切な方法で実施することが必要である。 《問232》 労働に関する法令に違反し、罰金以上の刑に科せられていないことは、どのようにして確認するのか。 《答》 事業所の指定を行う際と同様に、届出を行う事業所に誓約書等の提出を求めることにより確認する。 《問233》 介護職員の任用の際における職責又は職務内容等の定めには、最低限、どのような内容が必要か。 103 《答》 職責や職務内容等については、特に基準等を設けておらず、事業者の運営方針等に基づいて設定する ことが必要である。 《問116》 介護職員処遇改善加算の届出は毎年必要か。平成24年度に加算を算定しており、平成25年度にも 加算を算定する場合、再度届け出る必要があるのか。 《答》 介設職貝処遇改善加算を算定しようとする事業所が前年度も加算を算定している場合、介護職員処 遇改善計画書は毎年提出する必要があるが、既に提出された計画書添付書類については、その内谷に変 更(加算取得に影響のない軽微な変更を含む)がない場合は、その提出を省略させることができる。 《問235》 介護駿員処遇改善計画書の作成について、当該計画の内容が変更になった場合は、改めて都道府県 知事等に届け出る必要があるのか。また、当該計画は、事業年度を超えて作成することはできないと解して よろしいか。 《答》 加算を算定する際に提出した介護職員処遇改善計画書等に変更があった場合には、必要な事項を記 載した変更の届出を行う。なお、加算取得に影響のない軽微な変更については、必ずしも届け出を行う必 要はない。 また、介護職員処遇改善計画は収入額・支出額等を各年度、見直しをする必要があるため、各年毎に 作成することが必要である。 《問236》 事業悪化等により、賃金水準を引き下げることは可能か。 《答》 サービス利用者数の大幅な減少などによる経営の悪化等により、事業の継続が著しく困難であると認めら れるなどの理由がある場合には、適切に労使の合意を得た上で、賃金水準を見直すこともやむを得ない。 また、賞与等において、経常利益等の業績に連動して支払額が変動する部分が業績に応じて変動する ことを妨げるものではないが、本加算に係る賃金改善は、こうした変動と明確に区分されている必要がある。 《問237》 実績報告で賃金改善額が加算額を下回った場合、これまでの交付金と同様、返還する必要があるの か。 《答》 加算の算定要件は、賃金改善額が加算による収入額を上回ることであり、加算による収入額を下回る ことは想定されないが、仮に加算による収入額を下回っている場合は、一時金や賞与として支給されること が望ましい。 なお、悪質な事例については、加算の算定要件を満たしていない不正請求として全額返還となる。 104 《問238》 期限までに実績報告が行われない場合は、実施期間中の当該加算は全額返還となるのか。 《答》 加算の算定要件で実績報告を行うこととしており、指定権者が実績報告の提出を求める等の指導を行 っているにも関わらず、実績報告の提出を行わない場合は、加算の算定要件を満たしていない不正請求と して全額返還となる。 《問239》 通常、加算は実施した翌月以降に請求することとなる、4月から加算しようとする場合、 3月中には介 護職員処遇改善計画書を作成して従業員に周知しなければならないが、期間が短く対応できないのではな いか。 《答》 平成24年度に交付金の承認を受けていた介護サービス事業所等については、当該承認をもって、加算 の算定嬰件を満たしたものとみなし、平成24年5月末までに、介護職員処遇改普計画書及び計画書添 付書類を都道府県知事等に届出をすることで算定を可能とする経過措置を設定した。従って、この間に介 護職員処遇改普計画書を作成し、都道府県知事等に届け出ることが必要である。 《問240》 加算は、事業所ごとに算定するため、介護職員処遇改善計画書や実績報告書は、(法人単位ではな く)事業所ごとに提出する必要があるのか。 《答》 加算は、事業所毎に算定をするため事業所毎の届出が原則となるが、介護サービス事業所等を複数有 する介護サービス事業者等(法人である場合に限る。)である場合や介護サービス事業所等ごとの届出 が実態に鑑み適当でない場合、介護職員処遇改善計画書は、当該介護サービス事業者等が一括して作 成することができる。また、同一の就業規則により運営されている場合に、地域ごとや介護サービスごとに作 成することができる。 《問241》 介護職員処遇改善計画書を単独事業所で作成する場合や同一県内の複数事業所を一括で作成す る場合など、どの様式で届け出ればよいか。 《答》 介護職員処遇改善計画書は全ての事業所で作成(複数事業所を一括で作成可能)する必要があ り、複数事業所を一括で作成する場合、事業所の一覧(添付資料1)、都道府県状況一覧(添付資 料2)、市町村状況一覧(添付資料3)を添付することとしている。 単独の事業所で介護職員処遇改善計画書を作成する場合は、添付書類は必要なく、同一県内の複 数事業所を一括で作成する場合は、事業所一覧(添付資料1)と市町村状況一覧(添付資料3) が添付資料として必要になる。 105 《問242》 介護職員処遇改善加算は、区分支給限度基準額に反映しないとありますが、利用料には反映されるの か。 《答》 介護職員処遇改誇加算は、区分支給限度基準額の算定には含まない。また、利用者には通常の介 護報酬算出方式に基づき算出した額の1割を請求することになる。 《問243》 介護職員処遇改善加算の算定要件として介護職員処遇改善計画書や実績報告書を都道府県知事 等に提出することとなっているが、当該要件を満たしていることを証するため、計画書や実績報告書の提出を 受けた都道府県知事は(介護給付費算定に係る体制等状況一覧表の「受理通知」は送付しているがそ れとは別途に)「受理通知」等を事業所に送付する必要があるのか。 《答》 加算の算定に係る事務を滞りなく行うために必要な事務については、他の加算同様に実施することが必 要である。 《問244》 平成24年度から新たに介護サービス事業所を開設する場合の加算の算定も可能か。 《答》 新規事業所についても、加算算定は可能である。この場合においては、介護職貝処遇改善計画書の賃 金のうち加算の収入を充当する部分を明確にすることが必要である。なお、方法は就業規則、雇用契約書 等に記載する方法が考えられる。 《問245》 交付金事業では、賃金改善は複数の給与項目で実施できたが、加算においても同様に取り扱うのか。 一時金で改善してもよいのか。 《答》 介護職員処遇改善計画書には、増額若しくは新設した又はする予定である給与の項目の種類(基本 給、手当、賞与又は一時金等)等を記載することとしているが、基本給で実施されることが望ましい。 《問246》 交付金事業と同様に、 賃金改善は常勤、非常勤等を問わず、また、一部の介護職員を対象としないこ とは可能か。 《答》 介護職員処遇改善加算の算定要件は、賃金改普に要する額が加算による収入を上回ることであり、事 業所(法人)全体での賃金改善が要件を満たしていれば、一部の介護職員を対象としないことは可能で ある。 106 《問247》 平成24年当初の特例で介護職員処遇改善交付金を受けていた事業所は、介護職員処遇改善加算 ではどの様にみなされるのか。介護職員処遇改善交付金と要件を変更する場合や加算の取得を辞退する 場合はどの様な手続きが必要か。 《答》 平成24年当初の特例については、介護職員処遇改善交付金を受けている事業所については、平成24 年4月1日から下記の加算を算定する事業所とみなすこととなる。ただし、平成24年5月末日までに届 出に関する書類を指定権者に提出する必要がある。 また、加算の要件を交付金の時と変更する場合や新規に加算を取得する場合は、新規の届出が必要 になり、加算の取得を辞退する場合は、 その旨の届出が必要である。 介護職員処遇改善交付金 介護職員処遇改善加算 100% ⇒ 加算(Ⅰ) 90% ⇒ 加算(Ⅱ) 80% ⇒ 加算(Ⅲ) Vol.2《問41》 加算算定時に1単位未満の端数が生じた場合、どのように取り扱うのか。また同様に、利用者負担の1 円未満はどのように取り扱うのか。 《答》 通常の介護報酬における単位の計算と同等に、1単位未満の端数を四捨五入し、現行の他の加と同 様になる。また、利用者負担についても現行の他の加算と同様に、介護職員処遇改善加算額から保険請 求額等を減じた額となる。 ※なお、保険請求額は1円未満の端数切り捨てにより算定する。 ○加算の届出 《問250》 介護給付費算定に係る体制状況一覧における介護職員処遇改善加算は、期日までに提出は必要 か。また、必要な添付書類はなにか。 《答》 介護職員処遇改善加算については、平成24年当初の特例を設けており、介護職員処遇改善交付金 を受けている事業所については、加算を算定する事業所とみなすため、介護給付費算定に係る体制状況 一覧における介護職員処遇改善加算の部分については、記載を省略しても差し支えない。 また、介護給付費算定に係る体制状況一覧における介護職員処遇改善加算に閲する添付書類につ いては、介護職員処遇改善計画書等の屈出をもって添付書類とすることとし介護職員処遇改善計画書を 複数事業所でまとめて作成している場合についても、それぞれの事業所ごとに資料を添付する必要はない。 107 ○ 区分支給限度基準額との関係 vol.3《問12》 介護報酬総単位数が区分支給限度基準額を超えた場合、介護職員処遇改善加算はどのように算定 するのか。 《答》 介護臓員処遇改善加算は、サービス別の介護報酬総単位数にサービス別の加算率を乗じて算出する。 その上で、利用者負担を算出する際には、まず介護報酬総単位数が区分支給限度基準額を超えてい るか否かを確認した上で超えている場合には、超過分と当該超過分に係る加算は保険給付の対象外とな る。 vol.3《問13》 複数のサービスを利用し、区分支給限度基準額を超えた場合、 どのサービスを区分支給限度基準額 超過の取扱いとするのか。また、それは誰がどのように判断するのか。 《答》 これまでの取扱いと同様に、いずれのサービスを区分支給限度基準額超過の取扱いとしても構わない。ま た、ケアプラン作成時に、ケアマネジャーがどのサービスを区分支給限度基準額超過とするかについて判断す る。 ○ 賃金改善実施期間 vol.3《問14》 賃金改善実施期聞は、加算の算定月数より短くすることは可能か。 《答》 加算の算定月数と同じ月数とすること。 vol.3《問15》 介護職員処遇改善交付金を受けておらず、平成24年4月から新規に介護職員処遇改善加算を算定 する事業所について、国保速からの支払いは6月になるので.賃金改善実施期聞を6月からとすることは可 能か。 《答》 含むものとする。 賃金改善実施期間は原則4月から翌年3月までの1年間とすることとしているが、6月からの1年間と して取扱うことも可能である。 ○ その他 vol.3《問16》 介護職員処遇改善実績報告書の「介謙職員処遇改善加算総額」欄には保険請求分に係る加算総 額を記載するのか。 《答》 含むものとする。 保険請求分に係る加算額(利用者1割負担分を含む)と区分支給限度基準額を超えたサービスに係 る加算額を合算した額を記載することとし、その内訳が分かるようにすること。 108 vol.3《問17》 地域密着型サービスの市町村独自加算については、介護従事者処遇改善加算の算定における介護報 酬総単位数に含めてよいか。 《答》 介護報酬総単位数に含める取扱いとなる。 109 【参考】 ○介護保険法令の体系図~地域密着型サービス 介護保険法 介護保険法施行令 介護保険法施行規則 指定関係 H24横浜市条例第77号 横浜市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等 の基準等に関する条例(条例) 横浜市指定地域密着型サービス及び地域密着型介護予防 H25健介事第1163号 H18老計発0331004 H18老振発0331004 H18老老発0331017 サービスの基準に関する条例について(条例解釈通知) 指定地域密着型サービス及び指定地域密着型介護予防サ ービスに関する基準について(指定基準解釈通知) 介護報酬関係 H18厚生労働省告示126号 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関す る基準(報酬基準) 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関す る基準及び指定地域密着型介護予防サービスに要する費 用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事 項について(報酬基準解釈通知) H18老計発0331005 H18老振発0331005 H18老老発0331018 H12厚生省告示22号 厚生労働大臣が定める一単位の単価 H12厚生省告示23号 厚生労働大臣が定める者等 H12厚生省告示25号 厚生労働大臣が定める基準 H12厚生省告示26号 厚生労働大臣が定める施設基準 H12厚生省告示27号 厚生労働大臣が定める利用者等の数の基準及び看 護職員等の員数の基準並びに通所介護費等の算定 方法 H12厚生省告示29号 厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤 務条件に関する基準 ○介護保険最新情報(厚生労働省発出) ・Vol.267(平成24年3月16日)~平成24年4月改定関係Q&A(Vol.1) ・Vol.79(平成21年4月17日)~平成21年4月改定関係Q&A(Vol.2) 110 12 実地指導と指導事例 1 目的 認知症対応型共同生活介護事業所は、利用者が認知症高齢者であることや、事業所が小規模 であること等から、区役所と健康福祉局が連携して、定期的に実地指導を行っています。 実地指導は、適切なサービス提供が行われているか確認を行い、必要に応じて改善を指導すること によりサービスの質を確保することや介護給付の適正化を目的としています。 2 根 拠法 令 (1)介護保険法(平成9年法律第123号)第23条 「市町村は、保険給付に関して必要があると認めるときは、当該保険給付を受ける者若しくは当 該保険給付に係る居宅サービス等(居宅サービス(これに相当するサービスを含む。)、地域密着 型サービス(これに相当するサービスを含む。)、居宅介護支援(これに相当するサービスを含 む。)、施設サービス、介護予防サービス(これに相当するサービスを含む。)、地域密着型介護 予防サービス(これに相当するサービスを含む。)若しくは介護予防支援(これに相当するサービス を含む。)をいう。以下同じ。)を担当する者若しくは保険給付に係る第四十五条第一項に規定 する住宅改修を行う者又はこれらの者であった者に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を 求め、若しくは依頼し、又は当該職員に質問若しくは照会をさせることができる。」 (2)指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等の基準等に関する条例 第130条 (第106条準用) 指定認知症対応共同生活介護事業者は、提供した指定認知症対応型共同生活介護に関し、 利用者の心身の状況を踏まえ、妥当かつ適切な指定認知症対応型共同生活介護が行われてい るかどうかを確認するために市町村が行う調査に協力するとともに、市町村から指導又は助言を受け た場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。 3 実 地指 導の 観点 (1)運営指導 ア 虐待防止や身体拘束禁止等の観点から、それぞれの行為についての理解の促進や防止のた めの取組みの促進について指導を行う。 イ 利用者ごとの個別ケアプランに基づいたサービス提供を含む一連のプロセスの重要性について理 解を求め、生活支援のためのアセスメントとケアプランの作成等が適切に行われ、個別ケアの推 進によって尊厳のある生活支援の実現に向けたサービスの質の確保・向上が図られるよう運営上 の指導を行う。 111 (2)報酬請求指導 各種加算等について、届け出た加算等に基づいた運営が適切にされているか(報酬基準等に 基づき必要な体制が確保されているか等)を確認し、請求の不適正な取扱いについて是正を指 導する。 (3)その他指定基準に関する指導 関係法令、指定基準に則った適正な事業所運営がなされるよう、理解の促進を図る。 4 監 査 へ の 変 更 につ い て 実地指導時に、次の事項に該当した場合は、「横浜市介護保険サービス事業者等指導及び監 査実施要綱」に定めるところにより、実地指導を中止し監査を行うことがあります。 (1)著しい指定基準違反が確認され、入居者の生命又は身体の安全に危害を及ぼすおそれがある と判断した場合 (2)報酬請求に誤りが確認され、その内容が著しく不正な請求と認められる場合 ※ 定期的な実地指導と並行して、健康福祉局が必要に応じて、随時実地指導を行っています。 また、状況によっては、最初から監査を実施する場合もあります。 112 5 これまでの指導事例 (1) 契約書等 状況 改善趣旨 契約書・重要事項説明書・個人情報取扱同意 事業者・利用者ともに漏れなく記載・押印するこ 書の日付や署名捺印等に漏れがあった。 と。 重要事項説明書等が H24 年度の制度改正を 利用者に説明を行った上で文書により同意を得 反映していなかった。 ること。 重要事項説明書の苦情相談窓口に、事業所の 事業所に加え、本市及びサービス提供地域の区 窓口しか記載していなかった。 役所、国保連の相談窓口を記載すること。 重要事項説明書に、利用者の日常生活におい 利用者の処遇上必要になった車いすや介護ベッ て車いすや電動ベッド等が必要な場合は、原則と ド等については、事業者負担により介護サービス して全て利用者負担である旨の記載があった。 の一環として提供すること。 認知症であることを診断書等で確認せず、利用 医師の診断書等で認知症の診断を確認し、書 者を入居させていた。 類を保管しておくこと。 (2) 人員基準等 状況 改善趣旨 計画作成担当者が別ユニットの介護従業者を兼 人員基準違反。計画作成担当者が他の職務を 務していた。 兼務する場合、同じユニットの職務に限ること。 常態的にユニットをまたいで勤務している介護職 原則、介護職員はユニットを固定して勤務をする 員がいた。 こと。 介護従業者が、利用者の数が3又はその端数を 人員基準違反であるため、人員配置を見直すこ 増すごとに、常勤換算方法で1以上の配置を必 と。 要とするが、一部の日においてその配置を満たし ていない日があった。 所定労働時間数を超過した勤務時間数を含め 超過分を除いて人員基準を満たすよう職員を配 ることで人員基準を満たしており、超過分を除くと 置すること。 基準を満たしていなかった。 ※従業者1人につき、勤務延時間数に算入す ることができる時間数は常勤者が勤務すべき勤務 時間数を上限とします。 ・管理者が不在、または常勤要件を満たしていな 職種ごとに必要とされる員数を配置すること。 かった。 ・計画作成担当者が不在、または必要な研修を ※やむを得ず必要員数が確保できなくなる場合 受講していなかった。 には、横浜市に速やかに報告してください。 ・介護職員の勤務時間数が不足していた。 勤務時間の記録が残されておらず、従事時間や タイムレコーダを用いるなど、全職員の勤務時間 休暇、遅参早退等の状況が確認できなかった。 の記録を整備すること。 出勤簿が押印のみで勤務時間の管理ができてい ※法人の役員等であっても、介護保険制度上の なかった。 人員基準確認のため、勤務時間を記録に残す 必要があります。 113 (2) 人員基準等(続き) 状況 改善趣旨 管理者や計画作成担当者が代わっているが、変 ・速やかに、変更届を提出すること。 更届を横浜市へ提出していなかった。 ・交代した場合、変更後 10 日以内に介護事業 指導課へ届出すること。 労働基準法第 36 条の協定を締結せずに時間 労働法規を遵守すること。 外勤務や休日出勤をさせていた。 ※労働関係法令違反で罰金刑に処された場 合、事業者指定の欠格及び取消要件に該当し ます。 勤務形態一覧表の記載について、有給休暇を 「有」と記載すること。 取得している場合にも勤務時間数を記載してい (研修等の場合は「研」等と記載) た。 (3) ケアプラン関係 状況 改善趣旨 ケアプランを変更した際、利用者から同意を得て 計画の内容について利用者又はその家族に説明 いなかった。作成から同意を得るまでの期間が大 し、速やかに文書により同意を得ること。 きく開いていた。 カンファレンスやアセスメントの結果がケアプランに ケアカンファレンスやアセスメントの結果をケアプラン 反映されていなかった。 に反映させること。 徘徊が多い利用者や、食事の配慮が必要な利 利用者の特性に応じた具体的な対応をケアプラ 用者がいるが、利用者の特性に応じた対応がケ ンに記載すること。 アプランに何も記載されていない。 計画作成担当者ではない職員がプランを作成し 計画作成担当者がプランを作成すること。 ていた。 (4) 介護報酬、利用料の徴収等 状況 改善趣旨 医療連携体制加算において ・重度化の指針の内容を入居者又は家族に説 ・入居の際に入居者又は家族等に対して指針の 明していなかった。 内容を説明し、文書により同意を得ること。 ・看護師による日常的な健康管理の記録を整備 ・看護師は週1回以上日常的な健康管理を行 していなかった。 い、記録に残すこと。 ・准看護師を訪問させていた。 ・算定要件を満たしていないため、介護報酬を返 還すること。 認知症専門ケア加算において ・日常生活自立度が確認できる医師の診断書 ・当該加算を算定している利用者の日常生活自 等が確認できない利用者がいた。 立度を確認できる書類を整備し、適切に算定す ること。 ・認知症ケアに関する会議を定期的に開催してい ・認知症に関する留意事項の伝達又は技術的 なかった。留意事項の伝達又は技術的指導に係 指導に係る会議を定期的に開催し、記録に残す る会議を開催していなかった。 こと。 114 (4) 介護報酬、利用料の徴収等(続き) 状況 改善趣旨 若年性認知症利用者受入加算において、受け 利用者ごとに個別の担当者を定め、その者を中 入れた若年性認知症利用者ごとに個別の担当 心に当該利用者の特性やニーズに応じたサービス 者を定めていなかった。 提供を行うこと。 初期加算について、入居日から 30 日の日数のカ 入院中の期間も 30 日に含めて日数をカウント ウントの際、利用者の入院期間を除いていた。 し、加算を算定すること。 介護職員処遇改善計画の内容を職員に周知し 計画の内容を全ての介護職員に周知すること。 ていなかった。 短期利用共同生活介護 ・ユニットの定員数を超えて、短期利用者を受け 要件を満たさずに受け入れていた短期利用者分 入れていた。 の介護報酬を返還すること。 ・二人以上の短期利用者を受け入れていた。 協力医療機関へ通院する際、交通費や人件費 介護報酬に含まれているため、不適切な徴収で を徴収していた。 あり、徴収しないこと。 体験利用を無料で実施していた。 介護保険サービスと同様のサービスを提供する場 合、利用者からその費用の 10 割の支払いを受け る必要がある。 ※単なる見学については無料で行っても差し支え ありません。 (5) その他運営基準等 状況 改善趣旨 管理者のみの判断で、身体拘束を行い、状況の 事前に家族等に説明を行ったうえで実施し、やむ 記録や利用者・家族への説明をしていなかった。 を得ず身体拘束を行った場合の記録の整備をし ておくこと。 誤飲がある利用者がいるが、洗剤の保管場所が 利用者の安全に配慮した保管場所に変更するこ 適切でなく、利用者がすぐ手にとれる場所に保管 と。 していた。 避難経路や階段に物が置かれ、非常災害時の 避難経路を常に確保するとともに、防災訓練など 避難の妨げになり、危険である。 も定期的に実施すること。 事故報告書を横浜市へ提出していなかった。 ヒヤリハットについて事業所で記録するとともに、事 ヒヤリハット記録が全く無かった。 故報告の要件を満たす場合には、事故報告書を 同じような事故やヒヤリハットが多発していたが、 横浜市へ提出すること。 再発防止策が講じられていなかった。 事故やヒヤリハットについて、原因分析を行い、再 発防止策を講じること。 夜間想定避難訓練を実施していない。若しくは、 年に一度は、地域住民参加による夜間想定避 実施しているが地域住民が参加していなかった。 難訓練を実施すること。 ※訓練を行った場合は、実施状況を記録し、訓 練の振り返りや課題の整理を行ってください。 115 (5) その他運営基準等(続き) 状況 改善趣旨 運営推進会議が開催されていない。若しくは、開 運営推進会議は、概ね2か月に1回以上開催 催しているが3か月に1回の開催としていた。 すること。 ※小規模多機能型居宅介護と併設の場合でも 運営推進会議は別々に開催してください。 虐待防止等研修会に参加しておらず、事業所内 スタッフミーティング等を活用し、スタッフ間で虐待 での勉強会等も開催していない。 についての知識を深めること。 6 横浜市の処分事例 (1) 指定小規模多機能型居宅介護事業者の指定取消事例 【処分理由】 ア 虚偽の指定申請 指定申請時に正式な手続きを経ない無効な定款を提出するとともに、管理者について常勤専従の要件 を満たせない者であることを知りながら、常勤専従の管理者として虚偽の申請を行い、不正の手段により指 定を受けた。 イ 人員基準違反 常勤専従であるべき管理者が、平成 24 年 12 月1日から平成 25 年8月 31 日までの間、常勤専従 で確保されていなかった。 ウ 不正請求 上記ア、イにもかかわらず、介護報酬を不正に請求し受領した。 (2) 指定訪問介護事業者の指定取消事例 【処分理由】 ア 虚偽の指定申請 指定申請時にサービス提供責任者及び介護職員として勤務するとした者は指定日以前に退職していた にもかかわらず、その名義を用いて、虚偽の申請により介護保険事業所の指定を受けた。 イ 不正請求 ・上記アにもかかわらず、介護報酬を不正に請求し受領した。 ・サービス提供責任者としての資格要件を満たしていない者が訪問介護計画を作成していたにもかかわら ず、適正な計画に基づく指定訪問介護サービスを提供したとして介護報酬を不正に請求し受領した。 ・一部の利用者について指定訪問介護サービスを提供した記録を作成していないにもかかわらず、介護 報酬を不正に請求し受領した。 各事業所におかれましては、これまでも法令を遵守した運営をされていることと思いますが、今後も 関係法令を遵守し、適正な事業所運営を行ってください。 116 13 変更届の提出 指定認知症対応型共同生活介護事業者が、指定を受けた内容に変更があった場合、その内容を横浜 市に変更届として届け出る必要があります。 届出の内容により、必要な書類や提出方法が異なりますので、以下をよく確認の上、書類を作成し、提 出漏れ等のないようご注意ください。 また、多くの事業者においては、期日内に適切に届け出ていただいていますが、「全く届出がされていな い」、「変更があった時点から一年以上経過して届出がされる」といった事例も見受けられますので、適切に 変更届を届け出ていただきますよう、改めてお願いします。 1 届出手順 変更の発生 別紙一覧表で提出方法等の確認 提出方法が 「来庁」 の場合 提出方法が 「郵送(〒)」 の場合 <提出期限:変更日の前日まで(加算を除く)> <提出期限:変更後 10 日以内(加算を除く)> ① 電話予約をする(来庁の前日まで)。 ① 必要書類を作成する。 予約先:健康福祉局介護事業指導課 電話 ② ①の事業所控えをとる → 保管 045-671-3466 ③ ①を下記に郵送する。 ② 必要書類を作成する。 〒231-0017 ③ ②の事業所控えをとる。 横浜市中区港町1-1 ④ 予約日に②③を持って、市役所に来庁する。 横浜市役所健康福祉局介護事業指導課 (JR 関内駅前 市庁舎8階) 2 必要書類 (1)別紙一覧表を確認してください。 (2)届出用紙・一部の添付書類は、横浜市のホームページ「高齢者福祉の案内」 http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/kourei/ からダウンロードできます。 「事業者の方へ」にある 「各種申請関係」 →「1. 地域密着型サービス関連」 →「5.認知症対応型共同生活介護」 を選択してください。 ・変更届出書…「●変更の届出」にあります。 ・付表、参考様式、体制等状況一覧表、加算体制チェック表…「●指定申請関連様式」にあります。 3 その 他 返信用封筒を同封する場合は、長形 3 号封筒に 80 円切手を貼って、返信先の宛て先を明記して ください。 117 変更届一覧表(提出方法・必要書類) 提出期限(加算関係除く) 提出方法が 『 〒 』‥変更後 10 日以内 『来庁』‥変更日の前日まで ※来庁は予約制です。来庁の前日ま でに電話で予約してください。 (1)法人関係 変更内容 法人代表者の交代 方法 〒 (氏名・住所変更を含む) ※法人代表又は 役員の変更につい ては、該当者が開 設者であった場合 は、開設者の変更 届も必要です。 開設者の変更 必要書類 提出 届出用紙 添付書類 変更届出書 ・登記事項証明 変更届管理票 ・誓約書(参考様式11) ・返信用封筒 〒 変更届出書 ・経歴書(参考様式14) 変更届管理票 ・研修修了証の写し 備 考 ※代表者の氏名に フリガナ ※〒番号を記入 ・組織図(法人代表者以外を 開設者とする場合) ・返信用封筒 法人の役員の変更 〒 (氏名・住所変更を含む) 法人の住所変更 〒 (転居、住居表示変更) ※申請者欄と変更 変更届出書 ・誓約書(参考様式11) 変更届管理票 ・返信用封筒 変更届出書 ・登記事項証明(市区町村発 ※〒番号を記入 変更届管理票 した役員の分のみ 行の住居表示変更証明) ・返信用封筒 法人の名称変更(合併による) 法人の名称変更(合併除く) 変更ではなく、「廃止」と「新規」の申請になります(予約の上来庁)。 〒 変更届出書 ・定款 変更届管理票 ・登記事項証明 ・運営規程 ・誓約書(参考様式11) ・返信用封筒 定款、寄附行為等及び登記事項 〒 変更届出書 ・定款又は寄附行為等の写し 変更届管理票 ・登記事項証明 ・返信用封筒 法人の電話、FAX番号 〒 変更届出書 ・返信用封筒 変更届管理票 法人区分の変 有限⇔株式 更 〒 変更届出書 ・定款 変更届管理票 ・登記事項証明 ・運営規程 ・誓約書(参考様式11) ・返信用封筒 上記以外 変更ではなく、「廃止」と「新規」の申請になります(予約の上来庁)。 NPO→社会福祉法人等 *登記事項証明は原本(ただし、同一法人が複数事業所を同時に届ける場合は、1部は原本、他はコピーで可) *誓約書は変更のあった方のみ記入押印(申請者欄の記入押印は必要です) 118 提出期限(加算関係除く) 提出方法が 『 〒 』‥変更後 10 日以内 ※来庁は予約制です。来庁の前日ま 『来庁』‥変更日の前日まで でに電話で予約してください。 (2)事業所関係 変更内容 事業所の住所 必要書類 提出 方法 届出用紙 来庁 変更届出書 ・事業所の平面図(参考様式3) 付表4 ・設備・備品等に係る一覧表(参考様式5) 変更届管理票 ・写真 【横浜市内の移転】 添付書類 ・運営規程 ※必ず事前にご相談ください ・返信用封筒 賃貸の場合は賃貸借契約書の写し、法人所有の 場合は登記簿等の写し 事業所の住居表示 〒 【転居なし】 変更届出書 ・区役所発行の住居表示変更証明等 付表4 ・返信用封筒 変更届管理票 事業所の名称 〒 変更届出書 ・運営規程 付表4 ・返信用封筒 変更届管理票 事業所の電話、FAX番号 〒 変更届出書 ・返信用封筒 付表4 変更届管理票 事業所のレイアウト変更 来庁 変更届出書 ・事業所の平面図(参考様式3) 付表4 ・写真 変更届管理票 ・返信用封筒 *事業所の平面図・写真は、指定基準上必要とされている設備及び外観(写真)を明記・添付してください(変更箇所の み)。 *付表4は変更事項のみ記入 119 提出期限(加算関係除く) 提出方法が 『 〒 』‥変更後 10 日以内 『来庁』‥変更日の前日まで ※来庁は予約制です。来庁の前日ま でに電話で予約してください。 (3)人員関係 変更内容 管理者の交代 必要書類 提出 方法 〒 婚姻等による氏名変更の場合 届出用紙 添付書類 変更届出書 ・経歴書(参考様式2) 付表4 ・研修修了証 変更届管理票 ・勤務表【事業所全体】(参考様式1) ・誓約書(参考様式11) は、 ※申請者欄と管理者の分のみ ・変更届出書 ・返信用封筒 ・付表4 ・変更届管理票 管理者の変更の際に受講が必要な研修 ・経歴書(参考様式2) 「認知症対応型サービス事業管理者研修」 ・返信用封筒 ※認知症高齢者グループホーム管理者研修(平成 17 年度開 催)の修了者も必要な研修を修了しているとみなされます。基礎課 程のみの修了者は改めて上記の研修を受講する必要があります。 管理者の住所変更 〒 変更届出書 ・経歴書(参考様式2) 付表4 ・返信用封筒 変更届管理票 計画作成担当者の交代 婚姻等による氏名変更の場合 〒 変更届出書 ・経歴書(参考様式2) 変更届管理票 ・研修修了証 は、 ・勤務表【事業所全体】(参考様式1) ・変更届出書 ・返信用封筒 ・変更届管理票 変更する計画作成担当者が介護支援専 ・経歴書(参考様式2) 門員である場合は ・返信用封筒 ・介護支援専門員証(8桁の登録番号 が分かるもの)の写し ・介護支援専門員一覧(参考様式12) ※ 変更届は不要。 管理者・計画作成担当者以外の従 ※ 個別に依頼して提出してもらうこともあるので、資格証・雇用契約書・ 業員の交代・増減 履歴書・出勤簿等は各事業所できちんと保管しておくこと。 ※ 減員の場合は、人員基準欠如にならないよう注意すること。 *付表4は変更事項のみ記入 *誓約書は変更のあった方のみ記入押印(申請者欄の記入押印は必要です) 120 提出期限(加算関係除く) 提出方法が ※来庁は予約制です。来庁の前日ま 『 〒 』‥変更後 10 日以内 でに電話で予約してください。 『来庁』‥変更日の前日まで (4)営業内容(利用定員・利用料金) 変更内容 ※ 利用定員の増減 必要書類 提出 方法 届出用紙 来庁 変更届出書 ・運営規程 付表4 ・勤務表【事業所全体】(参考様式1) 変更届管理票 ・必要な職種の資格証 添付書類 ・事業所の平面図(参考様式3) ・写真 ・返信用封筒 ※ ユニットの追加 来庁 (1 ユニット→2 ユニット) 変更届出書 ・運営規程 付表4 ・勤務表【事業所全体】(参考様式1) 変更届管理票 ・計画作成担当者の経歴書(参考様式2) ・研修修了証 ※定員の増減、ユニットの追加 は認められない場合もありま ・事業所の平面図(参考様式3) すので、必ず事前に確認を ・設備・備品等に係る一覧表(参考様式5) 取った上で人員増等を行っ ・写真 てください ・返信用封筒 計画作成担当者が介護支援専門員である 場合は ・介護支援専門員証(8桁の登録番号が 分かるもの)の写し ・介護支援専門員一覧(参考様式12) 協力医療機関、連携施設 〒 変更届出書 付表4 運営規程 利用料金 〒 来庁 ・協力医療機関、施設契約書 (覚書程度でも可) 変更届管理票 ・返信用封筒 変更届出書 ・運営規程 変更届管理票 ・返信用封筒 変更届出書 ・運営規程 変更届管理票 ・料金表 ・積算根拠 ・返信用封筒 *認知症対応型共同生活介護事業のみ行っていた事業所が、新たに介護予防認知症対応型共同生活介 護を行う場合は「変更」ではなく、「新規」に事業所指定を受けることになります。 *付表4は変更事項のみ記入 121 (5)加算関係(★開始月の1日が締切です。) すでに届け出た内容を変更して加算等を行うには、事前に横浜市への届出が必要です。 (届出をしないと、サービスを提供しても加算等は算定できません。) 毎月1日までに要件を全て満たした書類を提出した場合は、当月から算定開始となります(ただし、原則、開 始月の前月中に提出できるようお願いします)。 毎月2日以降に届け出た場合等は、翌月から算定開始となります。 ※「人員・夜勤体制欠如」「加算・短期利用をやめる」については、随時受け付けます。 内容 人員欠如 必要書類 提出 方法 添付書類 変更届出書 ・勤務表【事業所全体】(参考様式1) 夜勤体制欠如 体制等状況一覧表 ・返信用封筒 (減算の体制) 変更届管理票 加算をふやす 〒 届出用紙 来庁 変更届出書 (原則) 体制等状況一覧表 ・加算の体制を確認するための書類(詳細は、加算 体制チェック表を参照) 加算体制チェック表 ・返信用封筒 変更届管理票 短期利用を算定す 来庁 る 変更届出書 ・運営規程 体制等状況一覧表 ・料金表 加算体制チェック表 ・加算の体制を確認するための書類(詳細は、加算 変更届管理票 体制チェック表を参照) ・返信用封筒 加算・短期利用を やめる 〒 変更届出書 ・返信用封筒 体制等状況一覧表 変更届管理票 * 届出が必要な加算については、「体制等状況一覧表」「加算体制チェック表」をご覧ください。 * 届出内容や書類に不備があった場合、算定開始月が遅れる場合もあります。 * 「加算をやめる」とは事業所として加算をとることをやめる場合を指します。利用者個々の状況により加算をとらな い場合は、国保連へのレセプト請求の際にそれぞれ加算の請求をしないことで対応してください。 * 割引を行う場合は、事前に照会してください。 * 横浜市以外の利用者がいる場合は、その利用者の保険者に対しても届出を行う必要がありますので、当該 保険者(市区町村)に確認してください。 ※届出を受理した場合は、同封された返信用封筒にて、受理票を返送します。 再発行しませんので、控えの書類と合わせてきちんと保管しておいてください。 〔この受理票が横浜 市が届出を受理したことを示す唯一の書類となります。法人・事業所名、所在地、代表者の変更の 場合でも新たに指定通知書は発行しません。 〕 ※変更届管理票の添付がないと受理票を発行できませんので、必ず添付してください。 ※「共用型認知症対応型通所介護」の指定も受けている場合は、グループホームと認知デイで共通す る事項について変更が生じた場合は、両方の変更届が必要となります。 ※ラクラク、WAM-NET の掲載情報の変更は、20日前後までに受け付けた分は翌月に、それ以降に受け 付けた分は翌々月になります。 122 14 事故発生時の報告 1 事 故 発 生 時 に 関 す る規 定 ◎横浜市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等の基準等に関する条例(平成 24 年 12 月 28 日横浜市条例第 77 号)第 41 条(第 130 条において準用)及び横浜市指 定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営、指定地域密着型介護予防サー ビスに係る介護予防のための効果的な支援の方法等の基準に関する条例(平成 24 年 12 月 28 日横浜市条例第 79 号)第 38 条(第 88 条において準用) ①事業者は、利用者に対するサービスの提供により事故が発生した場合は、市町村、当該利用者 の家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。 ②事業者は、当該事故の状況及び事故に際して採った処置について記録しなければならない。 ③事業者は、利用者に対するサービスの提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を 速やかに行わなければならない。 ◎解釈通知での規定 ①事故の状況及び事故に際してとった措置についての記録は、2 年間保存しなければならない。 ②事故が発生した場合の対処について、あらかじめ定めておくことが望ましい。 ③賠償すべき事態となった場合には、速やかに賠償しなければならない。そのために損害賠償保険に 加入しておくか若しくは賠償資力を有することが望ましい。 ④事故が発生した際、その原因を解明し、再発防止の対策を講じる。 2 事 故報 告の 手順 FAX番号 ① 家族、関係機関への連絡、説明 681-7789 ↓ ② 第一報 事故報告書を介護事業指導課へFAX(その時点で記入できる範囲での作成) <個人情報部分(氏名・住所・年齢・被保険者番号)は、必ずマスキングをしてください。> ↓ ③ 事故対応の区切りがついたところで、再発防止策まで記載漏れがないように作成した事故報 告書を介護事業指導課に郵送(必ず、空欄が無いよう、全て埋めてください。) 郵送先 〒231-0017 横浜市中区港町 1-1 健康福祉局介護事業指導課 あて 第一報FAX後、郵送による提出がされない事業所が月に 20 件から 30 件ありますので、提 出をお願いします。 123 3 利 用 者 家 族 等 への 説 明 義 務 に ついて 事故発生時に連絡を入れるだけではなく、事故の原因や再発防止策についても十分な説明を行 うようにしてください。事故報告書は利用者、家族に積極的に開示し、求めに応じて交付してくださ い。 最近の苦情では、「事故発生後に原因等の説明がされない」「再発防止策が徹底されていない」と いった訴えがあります。 4 事 故報 告の 範囲 報告の範囲は以下のとおりですが、報告の範囲外のケースであっても、必ず記録にとどめてください。 (1)サービスの提供による、利用者のケガ又は死亡事故の発生 ☆ケガの程度については、医療機関で受診を要したものを原則とします。受診の結果、外傷が 無かった場合は、事故種別のその他「外傷なし」で報告してください。 ☆事業者側の過失の有無は問いません。利用者の自己過失による事故であっても、医療機 関で受診を要したものは報告してください。 ☆病死であっても、死因等に疑義が生じる可能性のあるとき(トラブルになる可能性があると き)は報告をお願いします。 ☆利用者が、事故によるケガが原因で後日死亡に至った場合は、速やかに所管課へ連絡し、 報告書を再提出してください。 ※下記の場合は事故報告の対象外とします。 ★既往症や急な体調の変化での救急対応、緊急受診等、適切な処置を行った場合。 ★利用者が乗車していない送迎用の車での交通事故。 (2)食中毒及び感染症、結核の発生 ☆食中毒、感染症、結核についてサービス提供に関して発生したと認められる場合。 なお、これらについて関連する法に定める届出義務がある場合は、これにも従ってください。 (3)職員(従業者)の法令違反・不祥事等の発生 ☆利用者の処遇に影響があるもの(例:利用者からの預かり金の横領、個人情報の紛失、 漏洩・・・例えば FAX の誤送信、郵送書類の誤送付なども報告をお願いします) (4)誤薬(違う薬を与薬した、時間や量の誤り、与薬もれ等) ☆直ちに医療機関に受診させるとともに、市への報告をお願いしています。 ☆必ず医師の判断に基づく指示を仰いでください。(管理者や看護師等が判断することはでき ません。) (5)利用者の徘徊、行方不明の場合 ☆速やかに周辺や心当たりがある場所を探してください。それでも見つからずに外部への協力を求 めたときには報告をしてください。 124 5 事 故報 告 書の 記 入 上の 注 意 点 Point1 再発防止策は具体的に! 再発防止策については、事故発生後速やかに話し合いをもち、原因分析を十分に行った上で、そ の結果実行していく再発防止策を具体的に報告書に記入してください。 <不適切な例>~を検討中。見守りの強化。職員への周知・・・といった漠然とした表現は不可。 また、「職員ミーティングで対応を検討する予定。」などで終わらせず、検討した結果を記入してくださ い。 Point2 誤薬事故の際は、必ず医師の指示を仰ぐ! 誤薬の事故が発生した際、医師の指示ではなく、管理者や看護師に連絡して、指示を仰いだとい う報告が見受けられます。看護師等では判断できませんので、必ず医師の指示を仰いでください。 例えば、看護師を通じて医師の指示を仰いだのであれば、その旨を「3 事故の概要」の中の「事 故時の状況、経緯、対応等」欄に記載し、「4 発生時の対応」の中の「受診日・医療機関」欄に医 師に指示を仰いだ日時、医療機関名を記載し、医師の指示の内容を「治療の概要」欄に記載してく ださい。 6 報 告に 対する 所管 課の 対 応 ・事故報告書が提出された際に、利用者本人や家族に事実確認をする場合があります。 ・事故発生状況や事故の原因分析、再発防止に向けての今後の取組みを確認し、必要に応じて事 業者への調査及び指導を行います。 7 その他 介護保険事業者 事故報告書(横浜市提出用)の報告様式は下記のホームページからダウン ロードできます。 http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/kourei/riyousya/jouhou/jiko/jikoyousiki.xls 横浜市 健康福祉局高齢健康福祉部 「高齢者福祉の案内」 ⇒ 「お役立ちメニュー 横浜市からの情報」 ⇒ 「6介護保険事業者からの事故報告について」 また、次ページ以降に「事故報告書(横浜市提出用)の報告様式」、「介護保険事業者 事故報 告時のチェックリスト」、「事故報告書の記入例」を掲載していますので、参考にしてください。 125 ㆤಖ㝤ᴗ⪅䚷ᨾሗ࿌᭩䚷㻔ᶓᕷᥦฟ⏝㻕 呎 䕕㒑㏦䚷䕕➨㻝ሗ㻲㻭㼄 ᖹᡂ 䚷 䚷 ᴗᡤ䠄タ䠅ྡ 䚷 ᴗᡤ␒ྕ 䚷 㻝 㻠 䚷 䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷㻌䚷䚷㟁ヰ␒ྕ䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷㻔䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䠅 䚷 ᡤ䚷ᅾ䚷ᆅ 䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷㻲㻭㼄␒ྕ䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䠄䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䠅 䠍 ἲ䚷ே䚷ྡ ᴗ ᡤ 䛾 グ㍕⪅⫋Ặྡ 䚷⫋ྡ䠄䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䠅䚷䚷䚷䚷Ặྡ䠄䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䠅 ᴫ ᒃᏯㆤᨭ ㆤண㜵ᨭ ゼၥㆤ ゼၥ┳ㆤ せ ゼၥ䝸䝝䝡䝸 ㏻ᡤ䝸䝝䝡䝸 ㏻ᡤㆤ ᒃᏯ⒪㣴⟶⌮ᣦᑟ 䝃 䝡 䝇 ✀ 㢮 ≉ᐃ⚟♴⏝ල㈍ ኪ㛫ᑐᛂᆺゼၥㆤ ㄆ▱ᑐᛂᆺඹྠ⏕άㆤ ⚟♴⏝ල㈚ ㄆ▱ᑐᛂᆺ㏻ᡤㆤ 」ྜᆺ䝃䞊䝡䝇 ▷ᮇධᡤ⏕άㆤ ▷ᮇධᡤ⒪㣴ㆤ ㆤ⪁ே⚟♴タ ㆤ⪁ேಖタ ᆅᇦᐦ╔ᆺ≉ᐃタධᒃ⪅⏕άㆤ ≉ᐃタධᒃ⪅⏕άㆤ 䛭䛾㻔䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䠅 ㆤ⒪㣴ᆺ་⒪タ ᆅᇦᐦ╔ᆺㆤ⪁ே⚟♴タධᡤ⪅⏕άㆤ ᛶู䞉ᖺ㱋 䚷䚷䚷䚷⏨䚷䚷䚷䞉䚷䚷䚷ዪ䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䠄䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷ṓ䠅 せㆤᗘ ఫ䚷䚷䚷䚷䚷䚷ᡤ 䚷 䚷 䚷 䚷 䚷 䚷 㻟 ᨾ 䛾 ᴫ せ ᪥ 㧗㱋タㄢ 䚷ᐄ䛶䛻䛚㏦䜚 䛟䛰䛥䛔 ⿕ಖ㝤⪅␒ྕ 䚷 Ặྡ ᭶ ㆤᴗᣦᑟㄢ ᐄ䛶䛻䛚㏦䜚 䛟䛰䛥䛔 ᐃᮇᕠᅇ䞉㝶ᑐᛂᆺゼၥㆤ┳ㆤ ゼၥධᾎㆤ ᑠつᶍከᶵ⬟ᆺᒃᏯㆤ 䛭䛾䠄 䠅 䠄䝣䝸䜺䝘䠅 㻞 ᑐ ㇟ ⪅ ᖺ 㻌 䚷ᨭ䚷䠍䚷䠎䚷䚷ㆤ䚷䠍䚷䠎䚷䠏䚷䠐䚷䠑 䝃䞊䝡䝇ᥦ౪㛤ጞ᪥ 䚷䚷䚷ᖺ䚷䚷䚷᭶䚷䚷䚷᪥ Ⓨ⏕᪥ 䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷ᖺ䚷䚷䚷䚷䚷᭶䚷䚷䚷䚷䚷᪥䚷䚷䚷䚷䚷༗๓䚷䞉䚷༗ᚋ䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷ศ䚷㡭䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷䚷Ⓨ⏕䚷䞉䚷Ⓨぢ Ⓨ⏕ሙᡤ 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利用者等への説明義務は果たしましたか。 *報告と説明は異なります。 *事故の原因や再発防止策についても説明をしましたか。 *損害賠償等についても説明をし、必要時対応しましたか。 *以下についても説明しましたか。 ・ 事故報告書を作成し、所管部署に提出すること。 ・ 事故事例として神奈川県に報告される場合があること。 ・ 情報公開請求が出された際に、個人情報以外が公開される場合が あること。 □ 事故処理の区切りがついたところで、定められた様式(横浜市提出用)を 用いて事故報告書を作成し、郵送にて提出しましたか。実施日: 月 日 *事故発生後の状況として、損害賠償等の状況、本件に対する家族からの苦情等の 有無についても必ず、記載してください。報告に不用なもの(例:事業所や法人の決 裁印やヒヤリハット等の記録)は除いてください。 *対象者欄はすべて記入し、また、第一報に適宜、追記しましたか。 *記載内容は様式内で済むよう、簡潔、明瞭となっていますか。 □ 事業所は、利用者に事故報告書を積極的に開示し、求めに応じて交付していますか。 128 ᆅᇦᐦ╔ᆺ䝃䞊䝡䝇㻝䠋ᖹᡂ㻞㻡ᖺ㻝᭶㻠᪥⌧ᅾ ㆤಖ㝤ᴗ⪅ྥ䛡䠭䠃䠝䠘ᆅᇦᐦ╔ᆺ䝃䞊䝡䝇䠚 䝃䞊䝡䝇ྡ 㡯┠ ㉁ၥෆᐜ ᅇ⟅ ᭦᪂᪥ ᆅᇦᐦ╔ᆺ䝃䞊䝡䝇⯡ ᆅᇦᐦ╔ᆺ䝃䞊䝡䝇䛻䛚䛡䜛ఫᡤᆅ䛾ྲྀᢅ䛔䛻䛴䛔䛶 䚷䠝༊䛻ᴗᡤ䛜䛒䜛ሙྜ䛿䚸䠝༊Ẹ䛷䛺䛔䛸ධᒃ 䚷ᆅᇦᐦ╔ᆺ䝃䞊䝡䝇䜢⏝䛩䜛䛣䛸䛜ྍ⬟䛺䛾䛿䚸ཎ 㻝 䠄⏝䠅䛷䛝䛺䛔䛾䛛䚹䛭䜜䛷䜒ᶓᕷẸ䛷䛒䜜䜀ྍ ๎ᶓᕷ䛾⿕ಖ㝤⪅䚸䛴䜎䜚ᶓᕷẸ䛸䛔䛖䛣䛸䛻䛺䜚䜎 䛩䛾䛷䚸䠝༊Ẹ䛷䛺䛟䛶䜒ྍ⬟䛷䛩䚹 ⬟䛛䚹 䚷ཎ๎䚸ᶓᕷ䛾⿕ಖ㝤⪅䛷䛺䛔᪉䛾⏝䛿䛷䛝䜎䛫 䜣䚹 䚷䛯䛰䛧䚸እⓗ䛻䚸䛭䛾ᕼᮃ⪅䛜ఫ䜐ᕷ⏫ᮧ䛻ᑐ䛧䚸 䚷㞄᥋䛧䛶䛔䜛ᕷ䛾᪉䛜⏝䜢ᕼᮃ䛥䜜䛯ሙྜ䛿ᛂ ᴗᡤ䛛䜙᪂䛯䛻ᣦᐃ⏦ㄳ䜢⾜䛔䚸⏦ㄳ䜢ཷ䛡䛯ᕷ⏫ 㻞 ᮧ䛸ᶓᕷ䛸䛜༠㆟䛾ୖ䚸ᣦᐃ䛻䛴䛔䛶ྠព䜢䛩䜜䜀 䛨䜙䜜䜛䛾䛛䚹 ⏝䛿ྍ⬟䛷䛩䚹 䚷ᶓᕷ䛷䛿䚸㏻ᡤ⣔䝃䞊䝡䝇䛻䛴䛔䛶䛿䚸୍ᐃ䛾᮲௳ 䜢‶䛯䛧䛯ሙྜ䛻㝈䜚䚸እⓗ䛻ㄆ䜑䛶䛔䜎䛩䚹 䚷ᆅᇦᐦ╔ᆺ䝃䞊䝡䝇䛿䚸୰㔜ᗘ䛾せㆤ≧ែ䛸䛺䛳䛶 䚷ᕷ⏫ᮧ䛾᪉䛜䜾䝹䞊䝥䝩䞊䝮⏝䜢ᕼᮃ䛥䜜䜛 䜒䚸ྍ⬟䛺㝈䜚ఫ䜏័䜜䛯⮬Ꮿཪ䛿ᆅᇦ䛷⏕ά䜢⥅⥆䛷 㻴㻞㻡㻚 ሙྜ䚸ఫẸ⚊䜢⛣䛧䛶ධᒃ䛩䜛䛣䛸䛿ྍ⬟䛛䚹ධᒃ䛥 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