作成年月日 平成27年1月19日 作成部局 企画県民部防災企画

作成年月日 平成27年1月19日
作成部局
企画県民部防災企画局
復興支援課
ひょうご安全の日のつどい
阪神・淡路大震災20年追悼式典
開催結果
震災20年の節目となる平成27年1月17日、震災の経験と教訓を地域や世代を超え
て伝承するため、
『1.17は忘れない―「伝える」
「備える」
「活かす」―』をテーマに「ひ
ょうご安全の日のつどい」・「阪神・淡路大震災20年追悼式典」を開催した。
1
1.17のつどい―阪神・淡路大震災20年追悼式典―
震災から20年の追悼式典を天皇皇后両陛下のご臨席の下で開催し、阪神・淡路大震
災の犠牲となられた方々への哀悼の誠を捧げるとともに、安全・安心な社会づくりに向
けて歩む決意を内外に発信した。
(1)式典概要
① 名 称 1.17のつどい―阪神・淡路大震災20年追悼式典―
② 場 所 兵庫県公館
人と防災未来センター慰霊のモニュメント前(HAT神戸)
※映像・音声を同時中継し、一体的に開催
③ 時 間 11:45~13:00
HAT 会場
県公館会場
④
内
容
内
容
追悼の灯り献灯
県公館会場
川上
一樹(新成人)
HAT神戸会場
島津
悠衣(新成人)
献奏曲
佐渡裕指揮・芸術監督と芸術文化センター
「G線上のアリア」 管弦楽団
-
開式の辞※
梶谷
-
国歌斉唱
全
忠修
兵庫県議会議長
員
全
※は(別添)に掲載
1
員
内
容
県公館会場
HAT神戸会場
敏三 兵庫県知事
全 員
【カリオンの鐘】
・なぎさ小学校児童
・宮城県七ヶ浜町の小学生
-
黙祷(12:00)
全
式辞※
井戸
ご来賓のことば※
山谷 えり子
内閣府特命担当大臣(防災)
ご遺族代表のことば※
-
小河 昌江 ご遺族代表
佐渡裕指揮・芸術監督と芸術文化センター なぎさ小学校、宮城県七ヶ
管弦楽団、桂木小学校
浜町の小学生
献唱曲①
「しあわせ運べるように」
県民のことば※
員
おがわ
-
まさ え
子ども達からのメッセージ
こうじま
め
い
(小学生) 幸島
芽生
いけだ
けいじゅ
(中学生) 池田
-
諒樹
よしおか
ま
い
(高校生) 吉岡 麻衣
1.17 ひょうご安全の 河田 惠昭
日宣言※
県民会議企画委員長
-
献唱曲②
佐渡裕指揮・芸術監督と芸術文化センター管
「アヴェ・ヴェルム・コルプス」 弦楽団、神戸市混声合唱団
-
御供花(白菊)
天皇皇后両陛下
-
献花(カーネーション)
全
閉式
員
全
-
員
-
○
追悼式典の開式前には、阪神・淡路大震災、東日本大震災の2つの被災地の方々
の震災に対する思いや決意、呼びかけなど、それぞれの経験からのメッセージを映
像化した「阪神・淡路、東日本大震災からのメッセージ」を放映した。
○ 追悼の灯りは、1月8日(土)に人と防災未来センターの慰霊のモニュメント前で
採火し、その模様を開会前に会場で放映した。
⑤
参加者
6,600 人(県公館会場:500 名、HAT神戸会場:6,100 名)
(2)献花・記帳
① 記 帳
940 人(神戸市立生田中学校、兵庫県公館、人と防災未来センター)
② 献 花 2,500 人(兵庫県公館、人と防災未来センター)
2
2
1.17ひょうごメモリアルウォーク2015
阪神・淡路大震災から復興した街並みや震災モニュメントを巡り、風化しがちな防災
意識を高めるため、緊急時の避難路、救援路となる山手幹線等を歩いてゴールのHAT
神戸をめざした。
西 5km コースでは、震災20年にあたり、新たに震災を経験していない子どもとその
親を対象に、楽しみながら震災や防災を学ぶ「子ども(親子)ウォーク」も実施した。
区分
一般
ウォーク
東ルート
出発
スタート地点
参加者数
15km コース
8:00
西宮市役所
1,100 人
10km コース
8:30
芦屋市川西運動場
1,100 人
2km コース
11:00 王子公園
900 人
15km コース
8:00
須磨海浜公園
600 人
10km コース
8:30
県立文化体育館
500 人
5km コース
9:00
神戸市立中央体育館
900 人
子ども(親子)ウォーク
9:00
同上
400 人
帰宅訓練ウォーク
各自設定
各事業所・学校
400 人
西ルート
計
ボランティア数
5,900 人
200 人(先導、コース整理等)
メモリアルウォーク2015
子ども(親子)ウォーク(神戸市危機管理センター見学)
メモリアルウォーク等配布物
3
3
交流ひろば・ステージ
関係機関やNPO、ボランティアグループ等による活動展示や炊き出し、子どもたち
を対象にした防災体験、防災教室などを83団体・個人により実施した。
(1)交流ひろば
① 時 間 10:30~15:30
② 場 所 HAT神戸・なぎさ公園(神戸市中央区脇浜海岸通)
③ 内 容
・関係機関、団体、企業による展示・体験
フェニックス共済、全労済、耐震改修、食料品備蓄、災害伝言ダイヤル、
インフラ・電気・ガスの防災対策、災害用トイレ、炊き出し、ごはん食の普及等
・阪神・淡路大震災の経験・教訓を発信する展示
震災体験継承事業「減災グッズ」、災害時の食や健康、DMAT、災害対策車等
・東日本の名産等物産の販売、観光地のPR等
東北6県の観光PR、東日本大震災被災市町応援ブース、シンサイミライノハナ(東北へのメッセージ)、
アートプロジェクト「元気のぼり」
、災害ボランティア活動、震災・学校支援チーム(EARTH)等
・ボランティアグループ等による炊き出し など
みらいっぽ(未来一歩)食堂<福島県>
兵庫県栄養士会災害支援チーム
(2)子ども防災ひろば
阪神・淡路大震災を踏まえて始まった防災教育、防災活動などの取り組みを紹介、
体験する子ども防災ひろばを実施した。
① 時 間 10:30~15:30
② 場 所 HAT神戸・JICA関西(神戸市中央区脇浜海岸通)
③ 内 容
・防災学習(県立舞子高校環境防災科、神戸学院大学 防災・社会貢献ユニット)
・防災体験プログラム「イザ!カエルキャラバン」、防災カードゲーム「クロスロー
ド」、防災楽習迷路など防災ゲーム
・みーんな元気!QQ体操(ラジオ関西)、防災啓発人形劇「3匹のこぶた危機一髪!」
(損保ジャパン日本興亜)
・1.17 防災未来賞「ぼうさい甲子園」10年間の受賞校の活動紹介 など
4
イザ!カエルキャラバン
(3)交流ステージ ―震災メモリアルステージ―
阪神・淡路大震災に縁のある方々や東日本大震災支援活動を行う若者等によるステ
ージを実施。
①
時 間 10:30~15:30
②
場 所 HAT神戸・なぎさ公園(神戸市中央区脇浜海岸通)
③ 内 容
・東日本大震災支援のための“絆”ステージ 津軽三味線演奏(県立長田高校生)
・被災地支援ジャズ共演(ジャズトランペッター大野俊三、県立高砂高校ジャズバンド部)
・災害に備える防災クイズ(県立舞子高校環境防災科)
・阪神・淡路大震災追悼ステージ(森祐理)
・防災スペシャルトーク(藤原紀香) など
東北3県ゆるキャラ&はばタン&
七ヶ浜国際村パフォーマンスカンパニー「NaNa5931」
フィナーレ 全員合唱
~しあわせ運べるように~
(4)防災訓練
県民参加による防災関係機関と連携した実戦的な「防災訓練」を実施した。
① 時 間 13:00~14:00
② 場 所 HAT神戸・なぎさ公園及び南側海上(神戸市中央区脇浜海岸通)
③ 内 容
海上での避難広報訓練・救助訓練、要救助者搬送訓練、物資搬送訓練、情報伝達
訓練(大声コンテスト)、ロープワーク体験、初期消火訓練等
④ 参加者 600 人
搬送訓練
漂流者救出救助訓練
5
(5)施設見学
毎年、1月17日の「ひょうご安全の日」は人と防災未来センターは無料開放とし、
メモリアルウォークや追悼式典参加者が来館した。 (見学者7,000人)
なお、阪神淡路20年の機会を捉え、震災資料を通じて被災体験等を伝えたり、震
災を知らない世代にわかりやすく伝えるとともに、震災後、兵庫を中心に育まれてき
た減災の取り組み等を国内外に発信する「阪神・淡路大震災20年メモリアル特別展
示(~6月 28 日(日))」も多くの方が観覧した。
震災の記憶フロア<西館3階>
メモリアル特別展示(年表)<西館2階>
6
〔参加関係機関〕
① 展示 75団体
【住まいの安心】5団体
全労済兵庫県本部、(公社)兵庫県建築士会、(公財)兵庫県住宅再建共済基金、不二ラテックス(株)精
密機器本部、兵庫県建築指導課
【暮らしを守る】22団体
イオンリテール(株)近畿・北陸 カンパニー、江崎グリコ(株)、おいしいごはんを食べよう県民運動
推進協議会、大阪ガス(株)、関西電力(株)神戸支店、近畿地方整備局、近畿農政局神戸地域センター、
(公財)高知県産業振興センター、神戸地方気象台、神戸地方法務局、ごはんを食べよう国民運動推進
協議会、「シニアと高校生、ともに創ろう減災グッズ」実行委員会、神鋼造機㈱、震災教訓発信ラジ
オ実行委員会、(株)ドコモCS関西神戸支店、西日本電信電話(株)兵庫支店、日産プリンス兵庫販売
(株)、(一社)兵庫県LPガス協会、(公社)兵庫県栄養士会、(公社)兵庫県歯科衛生士会、兵庫県消費
者団体連絡協議会、兵庫県災害対策課
【助 け 合 い】9団体
いきいきネットワーク、こころ豊かな人づくり神戸500人委員会、社会貢献学会、震災 20 年・兵
庫 JCC 記念大会等開催事業実行委員会、なぎさふれあいのまちづくり協議会灘防犯協会なぎさ支部、
HAT 神戸脇浜自治会、兵庫県赤十字奉仕団、(一社)兵庫県宅地建物取引業協会神戸東支部、陸上自衛
隊第36普通科連隊、脇の浜ふれあいまちづくり協議会
【東日本を応援】11団体
気仙沼まただいん、元気のぼり展示(新宮晋事務所)
、神戸学院大学、(特非)Co.to.hana、震災・学
校支援チーム(EARTH)
、東北6県(青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島)観光PR、東日本大震災被
災市町応援ブース(兵庫県復興支援課)
、(特非)兵庫セルプセンター、ひょうごボランタリープラザ、
福島県立福島商業高等学校・福島明成高等学校(みらいっぽ(未来一歩堂))
、べこっこ MaMa
【体 験 ・ 学 ぶ】2団体
ポーアイ4大学連携推進センター、陸上自衛隊第3後方支援連隊
【防 災 最 前 線】11団体
海上自衛隊阪神基地隊、神戸市消防局、国土交通省近畿地方整備局兵庫国道事務所、自衛隊兵庫県地
方協力本部、第五管区海上保安本部、日本赤十字社兵庫県支部、兵庫県災害医療センター、(公社)兵
庫県看護協会、兵庫県立大学地域ケア開発研究所・大学院看護学研究科、兵庫県立聴覚障害者情報セ
ンター、陸上自衛隊第36普通科連隊
【子ども防災ひろば】15団体
アトリエ太陽の子、裏千家淡交会神戸第一青年部、神戸学院大学、神戸クロスロード研究会、(特非)
さくらネット、JICA 国際緊急援助隊、(特非)日本レスキュー協会、バニラシティ(思いをつなぐ 命を
つなぐ木)、人と防災未来センター、ひまわりの夢企画、兵庫県立舞子高校環境防災科、兵庫県レク
リエーション協会、(特非)プラス・アーツ、防災ジャパンダプロジェクト、(株)ラジオ関西
②
交流ステージ
8団体・個人
みーんな元気!QQ体操(ラジオ関西)
、コーラス(いきいきネットワーク)
、絆ステージ 津軽三味線
演奏(県立長田高校 大槻祐希未さん)
、追悼ステージ(歌手 森祐理さん)
、みんなで考えよう!防災
クイズ(県立舞子高校環境防災科、はばタン)
、東北3県ゆるキャラ(むすび丸、そばっち、キビタン)
&はばタン&七ヶ浜国際村パフォーマンスカンパニー「NaNa5931」によるダンス、東日本被災地支援
ジャズ(大野俊三さんと県立高砂高校ジャズバンド部)
、防災スペシャルトーク(女優 藤原紀香さん)
、
7
4
兵庫県芸術文化センター管弦楽団第 75 回定期演奏会ライブ中継
芸術文化センター管弦楽団「第 75 回定期演奏会」の映像を、県公館や西宮市民会館で
上映し、犠牲者の方々への追悼や震災をおもい起こすためのメッセージとして発信した。
① 曲 目 マーラー「交響曲第2番ハ短調『復活』」
バーンスタイン「メイク・アワ・ガーデン・グロウ」
② 出演者 〔指揮・芸術監督〕 佐渡 裕
〔ソプラノ〕 並河 寿美
〔メゾ・ソプラノ〕清水 華澄
〔合 唱〕ひょうごプロデュースオペラ合唱団・オープニング記念第9合唱団
〔管弦楽〕兵庫県芸術文センター管弦楽団
③ 演奏会 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO ホール(17:46~)
④ ライブ中継 県公館大会議室、西宮市市民会館アミティホール
兵庫県芸術文化センター管弦楽団定期演奏会
ライブ中継<県公館>
8
5
地域のつどい
地域
阪神南
日時・場所
参加者
1月 16 日(金)
1,000 人
13:20~16:30
尼崎市立尼崎北
小学校
阪神北
1月9日(金)
13:30~16:00
宝塚ソリオホー
ル
280 人
1月 16 日(金)
9:30~12:00
末広中央公園
(宝塚市)
700 人
東播磨
北播磨
1月 17 日(土)
9:30~11:00
明石市立望海中
学校
300 人
(予定)
1月 23 日(金)
14:00~16:30
明石市生涯学習
センター
1月 17 日(土)
10:00~13:00
県広域防災セン
ター
200 人
(定員)
1月 17 日(土)
8:00~12:00
三木市自由が丘
中央公園
611 人
140 人
内容
「ひょうご安全の日」阪神南地域のつどい
・地域防災訓練
・防災教室
・フェニックス共済のPR
・防災力強化県民運動の啓発
・防災・減災の取組みの啓発
「ひょうご安全の日」阪神北地域のつどい
~防災シンポジウム~
・防災講演会
・パネルディスカッション
・フェニックス共済の啓発 等
同~防災訓練~
・地域防災訓練
・フェニックス共済のPR
・防災・減災の取組みの啓発
・パネル展示 等
「ひょうご安全の日」東播磨地域のつどい
~防災訓練~
・地域防災訓練
・「1.17ひょうご安全の日宣言」の発信
・フェニックス共済のPR 等
同~東播磨地域減災フォーラム~
・防災講演会
・「1.17ひょうご安全の日宣言」の発信
・パネル展示
・フェニックス共済のPR
「ひょうご安全の日」北播磨地域のつどい
~北播磨広域イベント~
・「1.17ひょうご安全の日宣言」の発信
・防災講演会
・体験スタンプラリー
・炊き出し訓練 等
同~実践防災訓練~
・「1.17ひょうご安全の日宣言」の発信
・地域防災訓練
・パネル展示
・フェニックス共済のPR
9
地域
中播磨
日時
1月 17 日(土)
10:00~12:00
姫路市飾磨区小
瀬自治会館
1月 25 日(日)
(予定)
市川町文化セン
ター
西播磨
1月 17 日(土)
14:00~16:00
太子町立文化会
館あすかホール
但
馬
1月 17 日(土)
9:30~12:00
豊岡市民プラザ
丹
波
1月 16 日(金)
13:20~15:30
丹波市立崇広小
学校
1月 17 日(土)
8:00~12:00
篠山市立大山小
学校
淡
路
1月 17 日(土)
8:00~14:00
北淡震災記念公
園
計
参加者
内容
200 人 「ひょうご安全の日」中播磨地域のつどい
~子ども防災教室~
・子ども向け防災教室
・フェニックス共済のPR
300 人 同~防災講習会~
(定員) ・防災講演会
・発表会
・「1.17ひょうご安全の日宣言」の発信
・パネル展示
450 人 「ひょうご安全の日」西播磨地域のつどい
・「1.17ひょうご安全の日宣言」の発信
・献唄曲「しあわせ運べるように」合唱
・防災活動事例発表
・防災講演会
・パネル展示 等
100 人 「ひょうご安全の日」但馬地域のつどい
・防災学習イベント「みんなのまちでオノマトペ」
・防災・減災啓発パネル展示
・阪神・淡路大震災記録映像上映 等
600 人 「ひょうご安全の日」丹波地域のつどい
・防災講演会
・煙体験
・献唄曲「しあわせ運べるように」合唱 等
500 人 同~防災訓練~
・地域防災訓練
・講話(丹波市豪雨災害被災者)
・フェニックス共済のPR
・パネル展示 等
1,000 人 「ひょうご安全の日」淡路地域のつどい
・「1.17ひょうご安全の日宣言」の発信
・東日本大震災スタディツアー
・地域防災訓練
・未来への凧揚げ 等
6,381 人
10
(別添)
1
開式の辞
本日、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、多くのご参列の皆さまとともに、
「1.17 のつど
い -阪神・淡路大震災 20 年追悼式典-」を開催できますことを、ひょうご安全の日推
進県民会議を代表して、心より感謝申し上げます。
あの未曾有の被害をもたらした阪神・淡路大震災から 20 年を迎えました。
震災から学んだ教訓を忘れることなく、内外に広く発信し、後世に伝えることこそ震
災を経験した私たちの責務です。また、今後の災害に備えて官民一体となった防災・減
災対策を講じていかなければなりません。
ここに、震災で犠牲となられた方の尊い御霊に対し、心から哀悼の誠を捧げますとと
もに、安全で安心な社会の実現に向け、さらなる努力を続けてまいりますことをお誓い
申し上げ、ただ今から「追悼式典」を開会いたします。
平成27年1月17日
ひょうご安全の日推進県民会議
兵庫県議会議長 梶 谷
11
副会長
忠 修
2
式辞
阪神・淡路大震災から、20年の歳月が経過しました。
明日を信じ、お互いを支え合い、復旧復興へと歩み続けてきたこの20年は、長いよ
うにも、瞬く間であったようにも感じられます。
本日、ここに天皇・皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、ご遺族並びに政府代表・防災担当大
臣、衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官をはじめ、多くのご来賓の皆様にご出席
をいただき、
「阪神・淡路大震災20年追悼式典」を執り行うことができますこと、心か
ら感謝いたします。
亡くなられた方々に心から哀悼の誠を捧げつつ、悲しみを胸に、幾多の苦難を乗り越
え、まちの復興や生活の再建に真剣に取り組んでこられた被災者の皆様に、改めて敬意
を表します。また、この間の復旧復興にご支援いただいた内外の皆様に心からお礼を申
しあげます。
阪神・淡路大震災は、未曾有の被害とともに、成長から成熟へと向かう大都市の問題
点を浮き彫りにしました。特に、高齢化社会を先取りした対策を必要としました。
私たちは、単なる復旧ではなく、21世紀を見据えた創造的復興をめざし、内外から
の温かい支援を支えに、県民一丸となって、懸命の努力を重ねてきました。
その過程では、高齢者の見守り体制やこころのケア、ボランタリー活動への支援とい
った先導的な取り組みや、阪神・淡路大震災復興基金、被災者生活再建支援制度、住宅
再建共済制度など、被災地の実情に即した新たな仕組みが生まれました。
こうした経験と教訓は、内外の被災地復興に生かされています。
10年目の節目には、国際的な防災指針「兵庫行動枠組」の策定や国連防災復興協力
機構の設立など、国際的な協力体制が構築され、中国四川大地震や一昨年のフィリピン
台風などで成果を発揮してきました。
東日本大震災では、関西広域連合によるカウンターパート方式の支援が功を奏しまし
た。今も、県市町職員や専門家の方々をはじめ、ボランティアの皆様が、被災者に寄り
添った支援を続けています。
一方、時間の経過とともに、震災の記憶の風化が懸念されています。高齢者の自立支
援やまちのにぎわいづくりなどの課題も残されています。
また昨年には、丹波市や広島市で甚大な被害をもたらした8月豪雨災害をはじめ、9
月の御嶽山の噴火、11 月の長野県北部地震など各地で自然災害が猛威を振るいました。
南海トラフ巨大地震の発生も危惧されています。
今こそ、私たちの経験と教訓を未来へと伝え、被害を最小化する減災社会を実現して
いかねばなりません。それこそが、被災地兵庫の責務であり、犠牲になられた方々に報
いる道なのではないでしょうか。
昨年4月から1年間、
「伝える」
「備える」
「活かす」をテーマに、県民総参加で多彩な
事業を展開し、兵庫に根付いた災害文化を世代や地域を越えて発信しています。
また、次なる災害に備え、建物の耐震化など地震対策、防潮堤の強化など津波対策、
地域での実践的な防災訓練、治山・砂防の推進など、自助、共助、公助を組み合わせた
防災・減災対策を進めてまいります。
この3月には仙台で第3回国連防災世界会議が開催されます。兵庫行動枠組の取り組
みを評価検証し、その成果を広く発信してまいります。
震災から20年。私たちは、新たなステージを迎えています。人口減少対策や東京一
極集中の是正など、これらの課題に対し、震災を乗り越えてきた力を再び結集して、今後
の新時代の兵庫、安全で安心でき、活力あるふるさと兵庫を築いていかなければばなり
ません。
「1.17は忘れない」、今日、この言葉を改めて心に刻み、これまでの復興の歩みを
礎に、安全安心なふるさと兵庫の実現に向けて、全力で取り組んでいくことをお誓いし、
式辞といたします。
平成27年1月17日
ひょうご安全の日推進県民会議会長
兵庫県知事 井戸敏三
12
3
ご来賓のことば(追悼の辞)
本日ここに、
「阪神・淡路大震災20年追悼式典」が執り行われるに当たり、政府を代
表いたしまして、謹んで追悼の言葉を捧げます。
6400名を超える尊い命を奪い、この地に未曾有の被害をもたらした阪神・淡路大
震災の発生から20年の月日が経過いたしました。この震災により亡くなられた方々の
無念さと、最愛の肉親を失われた御遺族の方々の深い悲しみに思いを致しますと、誠に
痛恨の極みであり、哀惜の念に堪えません。ここに改めて、犠牲となられた方々とその
御遺族に対し、心から哀悼の誠を捧げます。
阪神・淡路地域では、この20年の間に、住民やボランティアの方々、地元の地方公
共団体などが一体となって、目ざましい復興が図られたところであります。これまでの
多くの皆様の御尽力に対し、心より敬意を表します。
また、10年の節目を迎えた平成17年には、この神戸で国際的な防災の取組指針で
ある「兵庫行動枠組」が策定され、本年3月には、その更なる深化のために、仙台で国
連防災世界会議が開催されることとなっております。
このような新しい取組も進められておりますが、ご高齢となられた被災者の方々の生
活を支援し、この地域を活性化させていくためには、これからも、関係機関が十分に連
携し、努めていかなければならないと考えております。
政府といたしましては、今後とも必要な取組を推進するとともに、近年、災害が大規
模になり、また、頻発する中で、この震災の経験と教訓をしっかりと継承し、国民の皆
様の生命、財産、生活を守り、安心して暮らせる社会の実現に全力を挙げてまいります
ことを、固くお誓い申し上げます。
そして、阪神・淡路地域が、より一層、安全で住みよい、魅力ある地域へと発展され
ますことを切に願っております。
最後に、犠牲となられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、御遺族の皆様方
に心よりお悔やみを申し上げて、追悼の言葉といたします。
平成27年1月17日
内閣府防災担当大臣
13
山谷
えり子
4
ご遺族代表のことば
本日ここに天皇皇后両陛下御臨席のもと、
「1.17のつどい―阪神・淡路大震災20
年追悼式典」が厳粛にとり行われ、ご来賓の皆様方から丁寧な追悼のお言葉を賜りまし
たことに、遺族を代表して心からお礼申し上げます。
最後に母に会ったのは初詣でした。そこでひいたおみくじの凶の文字に母は青ざめ私
は慌てて、「そんな時はもう 1 回ひいたらええねんて」そう口から出まかせを言いました。
2週間後の大震災も、母の死も、あのおみくじのせいではない、頭ではわかっています。
でも20年経った今でも、私はおみくじをひくことができずにいます。
あの震災の日すぐに駆け付けた時、母の住むアパートはがれきの山と化し、私はその
光景に震え立ちつくすことしかできずにいました。そんな私をみかね近くの工務店の寮
生達が、繰り返す余震の中、何度もがれきの下、深い暗闇へともぐり、家の梁の下敷き
になっている母を懸命に救出してくれました。「お母さん!お母さん!」呼んでも母は応
えません。その場に漂う重い沈黙の意味に目を背け、「病院に連れて行って下さい」そう
彼らに懇願し、彼らはあの混乱した大渋滞の中、母を病院へと運んでくれました。
その出来事を反芻するうち、私は最近になって、あの日救われたのは母だけでなく、
私自身もまた彼らに救われたのだと感じ始めました。病院到着後すぐに医師は母の死を
告げ、私はそこでやっと母の死を理解しました。しかし、もしあの時、がれきの中から
母を救い出すことなく、また一筋の希望を持って病院に行くことが叶わなければ、私は
後々何もできなかった自分を繰り返し責めたことでしょう。私が自責の念に押しつぶさ
れることなく、その後を歩んでこれたのは、彼らがあの状況の中、できうる限りのこと
を母に、そして私にしてくれたおかげだと思います。震災の光景は決して忘れることは
ないでしょう。しかし、悪い状況の中にも温かい出会いはあり、それは私の心をいつま
でも温めてくれます。決して忘れることのない記憶と寄り添いながらも、今日の1日が
また無事に終わっていくことに感謝の念を持ち、また明日を迎えたい、そう思います。
最後に、亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈りいたします。
平成27年1月17日
遺族代表
14
おがわ
小河
まさ え
昌江
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県民のことば
阪神・淡路大震災20年の機会を捉え、震災を知らない子どもたちから震災への思い
や今後災害への備えなどをメッセージとして募集する「震災子どもメッセージ」でひょ
うご安全の日推進県民会議会長賞を受賞した児童・生徒が発表した。
(1)小学生部門
「震災が教えてくれたこと」
こうじま
め
い
愛徳学園小学校 5年 幸島 芽生
私の父は、神戸で被災し、家を失い近くの小学校で避難生活をしました。寒い冬の辛
さを救ってくれたのが多くの人の心の温かさだったそうです。
父が見せてくれた震災当時の神戸の町並みの写真は、私が知っている神戸とは全然違
ったのでとても驚き、震災の恐ろしさを知りました。父は、
「当時がどのような状況であ
ったのか忘れてはいけない。今の神戸は、たくさんの命の犠牲の代わりに生まれ変わっ
た」のだと教えてくれました。
神戸の街は、たくさんの温かい命の息吹により蘇ることが出来たのだと思います。そ
の街で生きていることに私は喜びを感じます。かけがえのない命そして人の温もりの大
切さを忘れません。
(2)中学生部門
「忘れてはいけない」
いけだ
けいじゅ
神戸市立湊川中学校 3年 池田 諒樹
「忘れてはいけない。」被災された人は口を揃えて言いますが「悲しいことなら忘れて
しまえばいいのに」と思ったりもします。震災は人の過ちからおきるものではなく、人
は自然には勝てません。大切な人を目の前で失った人に「忘れてしまえばいい。」とは言
えないでしょう。亡くなった人は残された人の心で生き続けます。忘れるということは、
それを否定することでしょう。忘れないことで、大切な人との別れ、震災の恐ろしさと
向きあっているのかもしれません。ならば僕達も向き合うべきです。もっと震災のこと
を知り語り継がなければなりません。僕達若い世代が風化させてはいけないのです。
(3)高校生部門
「つなぐ命、つなぐ思い」
よしおか
ま
い
兵庫県立舞子高等学校 3年 吉岡 麻衣
人々の大切なものを奪っていった阪神・淡路大震災。私はあの日を経験していない。
そして今、私は高校で防災を学んでいる。
母にあの日のことを尋ねると「本当は話したくない。でも伝えないと」と言い、20 年
経った今でも心の傷は消えないのだと知った。胸が痛かった。
母以外にも被災された方のお話を聞かせて頂くことがある。話すことで辛いことや悲
しいことを思い出してしまうだろう。それでもお話して下さるのは、あの日を忘れない
でほしい、教訓を伝えてほしいという強い思いがあるからだ。
私は、その思いをしっかりと受け止め、震災を知らない世代に伝え続けていく。いつ
か来る大災害を乗り越え、大切な命をつなぐために。
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6
1.17ひょうご安全の日宣言
阪神・淡路大震災から 20 年が経った
私たちは この震災を経験しなかった人たちにも
これからの災害に対して 私たちの教訓を活かしてほしい
そう願って 伝え続けてきた
でも
実際に経験しない限り 災害の教訓は他人事になっている
こんなにも 地球温暖化が進み 天変は増え
地球激動期が続き 地変も増え続ける
荒ぶる地球の至るところで 新たな災害が起こり始めている
東日本大震災の本格的復興が ようやく始まった
しかし 災害の多発・激化は わが国全体をおおっている
思わぬ季節に大雪が降って まちが孤立し
思わぬ地域に大雨が降り 川があふれ 山がすべる
眠り続けているはずの火山が噴火し 忘れかけていた活断層が地震を起こす
防災・減災の努力が積み重なっても さまざまな災害が襲ってくる
進行する高齢化や人口減少
そして 止まらない東京一極集中と地方衰退
地域防災力はまだまだ不足している
でも 国土の安全の取組みは 減災社会につながる希望だ
災害による被害を小さくし しなやかに対応して 回復を早める
自助・共助・公助の組み合わせで実現できるはずだ
こんな時こそ 震災の教訓の出番だ
私たちの社会が 災害に負けず 持続的に発展するために
伝える 備える 活かす 阪神・淡路大震災の教訓を実践しよう
震災の教訓は 安全・安心な社会につながる知恵だから
2015年1月17日
ひょうご安全の日推進県民会議
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(参 考)
ひょうご安全の日のつどい 各種行事等参加者数
(人)
20年
(H27.1)
15年
(H22.1)
19年
(H26.1)
6,600
6,600
2,000
500
6,100
400
6,200
―
2,000
5,900
6,000
3,100
②帰宅訓練ウォーク
5,500
1,100
1,100
900
600
500
900
400
400
5,600
1,100
1,000
1,000
700
700
1,100
―
400
2,800
500
500
500
300
300
700
―
300
(3)ボランティア数
200
160
200
(4)防災訓練参加者数(展示スペースでの体験は含みません)
600
100
600
(5)記帳者数
940
1,490
―
①兵庫県公館
520
290
130
―
330
680
160
320
―
―
―
―
(6)献花者数
2,500
4,270
2,000
①兵庫県公館
700
1,800
570
3,700
―
2,000
16,740
18,620
7,900
7,000
9,300
3,100
区分
(1)追悼式典参加者
①兵庫県公館
②HAT神戸
(2)メモリアルウォーク参加者
①一般ウォーク
東15kmコース(西宮市役所スタート)
東10kmコース(芦屋市川西運動場スタート)
東2kmコース(王子公園スタート)
西15kmコース(須磨海浜公園スタート)
西10kmコース(県立文化体育館スタート)
西5kmコース(神戸市立中央体育館スタート)
西5kmコース 子ども(親子)ウォーク(同上)
②人と防災未来センター
③神戸市立神戸生田中学校
④各県民局
②人と防災未来センター
【 合 計 】
〔参考〕
人と防災未来センター来館者数(無料開放)
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