【HP用 20150327】;pdf

東京都環境局
20150327
第一種特定製品の管理者が取り組むべき措置について
~業務用の冷凍空調設備をおもちのみなさまに
機器の点検が義務化されました~
27年4月に施行される「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律
(旧:特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律)
(以下「フロン排
出抑制法」といいます。)」の省令等が26年12月10に公布されました。
フロン類を冷媒として使用している『業務用空調機器・業務用冷凍冷蔵機器』の「管
理者の適正管理」が義務化され、27年4月1日からの取組が必要となります。
フロン類を使用した製品を管理する方々(管理者)は、空調機器・冷凍冷蔵機器の
適正管理を行っていただきますよう、よろしくお願いいたします。
なお、今後も、フロン排出抑制法に関連した動きがありましたら、お知らせさせて
いただきます。
目
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
次
法改正の目的
………………
フロン類の影響って?
………………
法改正で誰が対象になるの?
………………
まずは機器を把握しましょう!
………………
管理者が取り組むべき事項
………………
規模の分かれ目は?
………………
点検ってどんな内容?
………………
点検の記録と保存
………………
フロン類の漏えいが確認されたら
………………
充塡証明書・回収証明書
………………
漏えい量の報告
………………
回収されたフロン類の適切な処理
………………
情報処理センター
………………
管理者に対する指導・助言等
………………
罰則
………………
フロン使用製品の廃棄時の対応
………………
ノンフロン製品等への転換
………………
第一種特定製品の設置(新規・更新) ……………
27年度からの体制整備
………………
今後のスケジュール
………………
情報のホームページ
………………
1
p.
p.
p.
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p.
p.
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p.
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p.
2
2
3
3
4
5
5
6
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10
11
11
11
12
12
12
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○
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法改正の目的
オゾン層破壊効果を持つフロン類(CFC等)
は着実に削減していますが、高い温室効果を持つ
フロン類等(HFC等)の排出量が急増しており、
10年後には現在の2倍以上となる見通しで、製
品使用時の漏えいが問題となっています。
このような状況を改善し、フロン類の製造から
廃棄までのライフサイクル全体を見据えた包括的
な対策を講じるため、各段階の当事者に「判断の
基準」が定められ、この順守が求められます。
改めて
○ フロン類の影響って?
■ オゾン層を破壊!
地球
オゾン
オゾン
(CFC、HCFCなどのフロン類)
温暖化
層破壊
フロン類はゆっくりオゾン層に到達し、オゾン層が
分解されてしまいます。オゾン層は有害な紫外線から
生物を守ってくれています。
■ 地球温暖化への影響!
(CFC、HCFC、HFCなどのフロン類)
二酸化炭素(CO2)の最大 100 倍から 10,000 倍…それ以上の大きな温室効
果による影響が問題となっています。
CFC
法対象
の
フロン類
特定
フロン
(R11、R12、R502
など)
HCFC
(R22、R123、R402A、R403A、R509A
代替
フロン
など)
HFC
(R32、R134a、R404A、R407C、R410A
2
など)
東京都環境局
○
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法改正で誰が対象になるの?
第一種特定製品※1の管理者※2です。
フロン類を使用した機器の管理者のうち、業務用※3の空調冷凍機器である第
一種特定製品の管理者にあたる者は、フロン排出抑制法に基づき取組を行うこと
となります。
こんなところに第一種特定製品
事務所/雑居ビル
病院
学校
工場
商業施設
○○屋
娯楽施設
○○屋
CINEMA
スーパー ○○○
など
※1
第一種特定製品
…
業務用の機器で冷媒としてフロン類が充塡され
ている、エアコンディショナー並びに冷蔵機器及
び冷凍機器(自動販売機を含む。)です(別紙1参
照 )。
… 当該製品の所有権の有無若しくは管理権限の有
無によって判断します。
4T
4T
※2
管理者
所有及び管理の形態(例)
自己所有/自己管理製品
当該製品の所有権を有する者
自己所有でない場合
当該製品のリース/レンタル契約
(リース/レンタル製品)
において管理責任を有する者
自己所有でない場合
(建物に設置された製品で
入居者が管理しないもの)
※3
○
「管理者」となる者
当該製品の所有・管理する者(建
物のオーナー)
業務用(機器) … 業務用の空調冷凍機器である第一種特定製品には、
機器の銘版やカタログ等に「第一種特定製品」と記載
されています。なお、「家庭用」は、一般的に家電量
販店で販売されている機器(ルームエアコン・家庭用
冷蔵庫)になります。これらの家庭用の機器を業務に
使用していている場合は、フロン排出抑制法に基づく
点検の必要はありません。
まず機器を把握しましょう!
管理しているフロン類を使用している機器の個々の情報を把握します。
3
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①
②
③
④
⑤
⑥
所在
規模(電動機の定格出力等)
冷媒フロン類の種類(冷媒がフロン類ではないものもあります)
冷媒フロン類の使用されている量(封入量)
その他機器の仕様
銘板のイメージ
各台数
フロン類の種類・封入量の確認方法
✓ 当該機器に貼付されている銘板
✓ 当該機器のカタログ
✓ 当該機器のメーカー(型式を確認してから確認)
✓ 当該機器を設置した工事会社
✓ 当該機器のメンテナンスを行っている会社
○
管理者が取り組むべき事項は?
管理している第一種特定製品(機器)の規模によって、次のように
「機器の定期点検」
「点検の記録」
「記録の保存」等が順守事項となります。
点検の記録
漏えい量の
機器の点検
記録の保存
報告
全ての機器の管理者
一定規模以上の
管理者
簡易点検
○
○
簡易点検+
有資格者※の
定期点検
(機器を廃棄す
(1事業者
1,000t-CO2 以
上漏えいの場
合)
るまで記録も保
存)
※ 有資格者とは、冷凍空調設備に知見のある次の資格を有した者等を指します。
・ 冷媒フロン類取扱技術者((一社)日本冷凍空調設備工業連合会、JRECO)
・ 以下の資格を有した者で点検に必要となる知識等の習得に伴う講習を受講した者
a 冷凍空調技師(日本冷凍空調学会)
b
高圧ガス製造保安責任者:冷凍機械(高圧ガス保安協会)
c
保安責任者以外であって、第一種特定製品の製造又は管理の業務に5年以上従
事した者
d
冷凍空気調和機器施工技能士(中央職業能力開発協会)
e
高圧ガス保安協会冷凍空調施設工事事業所の保安管理者
・
日常的に第一種特定製品の整備や点検を3年以上行っている十分な知見を有した
者で点検に必要となる知識等の習得に伴う講習を受講した者
知識の習得に関する講習かどうかなどは、環境省・経済産業省が判断します。
4
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○
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規模の分かれ目は?
当該機器の圧縮機に用いられる電動機の定格出力が 7.5kW 以上かど
うかです。
規模以上の機器
全ての機器
簡易点検+有資格者の定期点検が必須
… 簡易点検が必須
…
第一種特定製品の区分
定期点検の対象機器の規模
(対象機器の例)
50kW以上の機器
(中央方式エアコン)
定期点検の頻度
1年に1回以上
エアコンディショナー
7.5kW以上50kW未満の機器
(ビル用マルチエアコン)
冷蔵機器及び冷凍機器
※
7.5kW以上の機器
(冷凍冷蔵ユニット)
3年に1回以上*
1年に1回以上
対象機器は、ひとつの冷凍サイクルを構成する機器の圧縮機に用いられる電動機の
定格出力により判断します。例えば、ひとつの冷凍サイクルに2台の機器が使われて
いる場合は、2台の合計の定格出力で判断します。
※
電動機以外の他の動力源としてエンジンを用いて圧縮機を動作させる第一種特定製
品である「ガスヒートポンプ」や「サブエンジン式の輸送用冷凍冷蔵ユニット」につ
いては、
『圧縮機に用いられる電動機』を『動力源となるエンジンの出力』と読み替え
てください。
※ 海外からの輸入品である場合が、ホースパワー×換算係数で判断します。
*
1HP(英馬力)
0.745kW
1PS(仏馬力)
0.735kW
3年に1度以上の定期検査とは、法施行後3年の間に1回以上の点検を言います。
このため、法施行初年度に当該規模の機器の点検を一度に行う必要はありません。
○
点検ってどんな内容?
点検には以下の表のとおり「定期点検」
「簡易点検」の二種類があります。
管理者に求められる点検の内容の詳細は、別紙2を参照してください。
なお、点検者の指定のない「簡易点検」について、別紙3に点検の内容等を簡
単にまとめましたので参考にしてください。
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点検
種別
簡易
点検
対象機器と規模
点検方法
全ての機器
50kW 以上
(中央方式エアコン 等)
空調機器
定期
点検
○
目視確認等
・製品からの異音
四半期ごと
・製品外観の損傷、腐食、 (季節ごとの運
転切り替えなど
錆び、油にじみ
を考慮した点検)
・熱交換器の霜付き
等
有資格者による①と②若し
くは③を組み合わせた点検 年に1回
①目視確認等
7.5kW 以上
~50kW 未満
(ビル用マルチエアコン 等)
冷凍機器
冷蔵機器
点検頻度
7.5kW 以上
(冷凍冷蔵ユニット 等)
3年に1回
②間接法
注3
・機器の運転状況など
の記録などから判断
等
③直接法
・発泡液で確認
年に1回
・蛍光剤で確認
等
点検の記録と保存
点検の記録は、該当する機器ごとに必要となります。
〔記録事項〕
✓ 管理者・点検実施者・修理実施者・第一種フロン類充塡回収業者の名称・
氏名
✓ 点検を行った機器の設置場所及び当該機器を特定するための情報
✓ フロン類の初期充塡量
✓ 点検・故障時に係る修理の日時及び内容・結果
✓ 充塡・回収の日時及び充塡・回収したフロン類の種類・充塡量・回収量
〔記録の保存期間〕
当該機器の廃棄まで保存
〔点検記録簿の例〕
国から点検記録簿のひな型が公開されています(別紙4)。
簡易点検記録簿の見本と記載例は、東京都フロン対策のホームページに掲
載しています。機器の仕様に合わせ加工してお使いください。
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【 例 】
第一種特定製品の簡易点検 記録簿(機器ごとに記録)
平成
27
年度
施設名称
●●合同庁舎
機器名称
業務用空調機器
機器メーカ
型番
設置場所
屋上
設置年月日
△芝△△株式会社
2001/10/1
定格出力
RUA-TBP0000LLL
フロンの種類
22.5
CFC
HCFC
経過年数
HFC
13
年
(3台×7.5kWで1系統)
kW
充塡量
120
kg
↑銘板などで確認
点検実施日
平成27年 5月29日(金) 平成27年 8月28日(金)
点検実施者
年 月 日( )
有 ・ 無
有 ・ 無
庶務係 ■■ ■■
・異常な運転音(異音) (目視点検)
有 ・ 無
有 ・ 無
・異常な振動
(目視点検)
有 ・ 無
有 ・ 無
・外観の損傷(キズ)
(目視点検)
(目視点検)
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
・熱交換器の霜付き
(目視点検) 有 ・ 無
(容易に点検できる場合)
有 ・ 無
・吹出し口からの異音
(目視点検)
有 ・ 無
有 ・ 無
(フロンが ・異常な振動
(目視点検)
循環してい
(目視点検)
ないものは ・冷温風の吹出し量の異常
除く。)
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
年 月 日( )
年 月 日( )
室外機
点
検
内
容
庶務係 ■■ ■■
年 月 日( )
(配管含む) ・外観の腐食や錆
・外観の油にじみ
室内機
・冷温風の温度の異常
(目視点検)
有 ・ 無
異常の状況
約10㎝程度の油のにじみを
発見
異常有の場合の対応
機器点検を依頼(◆◆株式
会社)
フロン漏えいなし。油のに
じみ対応のみ実施(別に整備
記録保管)
対応完了年月日
年 月 日( )
有 ・ 無
点検を行う機器の
有 ・ 無
仕様、設置の状況
有 ・ 無
(安全に点検できる
有 ・ 無
かどうか)に合わせ
有 ・ 無
て、項目の追加・削
有 ・ 無
除を行ってください。
平成27年 9月11日(金)
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
有 ・ 無
※ 点検記録簿は、機器を廃棄するまで保存してください。
※ シーズン前点検や日常保守点検などは、これを簡易点検とみなすことができますが、結果の記録や記録の保存を行うようにしてください。
○
フロン類の漏えいが確認されたら
管理者は、フロン類が漏えいしていることが確認されたら、可能な限り速や
かに漏えい個所を特定し、機器等の修繕を行います(漏えいが疑われる場合
も詳細な点検を実施してください。)
。
フロン類が漏えいし続けることによって、機器の性能低下につながり、多大な
損失の原因となりかねません。
フロン類の充塡や回収は、都知事の登録を受けている「第一種フロン類充塡回
収業者※」が行うこととされていますので、修繕を依頼する業者に対しても、適
切な指示を行ってください。
修繕時及び廃棄時のフロン類充塡回収等にあたっての大まかな流れを 別紙5
に示します。
T
4
漏えい個所を修繕し、漏えいがないことを確認してから充塡
→ 当該確認前に充塡することはやむを得ない場合を除き禁止!
充塡に関する基準の概要
(1)機器の冷媒漏えい状況の確認
・ 充塡前に漏えい点検履歴簿(ログブック)を確認すること、外観目視検査を行うこ
と等により、冷媒漏えいの状況を確認
(2)漏えい確認時における説明及び充塡前の修理等
・ ①冷媒の漏えいで点検や修理が行われていないもの又は②冷媒の漏えいを現に生じ
させている蓋然性の高い故障等で点検が行われていないものが確認された場合は、充
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塡する前に、漏えい箇所を特定するための点検の実施や修理を行う必要性を管理者及
び整備者に説明
・ ①冷媒の漏えい又は②冷媒の漏えいを現に生じさせている蓋然性の高い故障等が確
認された場合は、やむを得ない場合を除き、点検の結果又は修理により、現に漏えい
が生じていないことが確認できるまで充塡してはならない
(3)冷媒の確認
・ 充塡冷媒が機器に適したもの(改正法第87条に基づき製品の銘版、取扱説明書等
に表示されたもの)であるか確認(充塡されていた冷媒以外のものを充てんすると故
障の原因になるため、①封入されていたフロンと同じフロン、②機器の製造メーカが
認め、かつ、従前のフロンより低GWPであるフロンのみの充塡が認められていま
す。
)
(4)充塡中及び充塡後の漏えい防止等
・ 接続ホースを適切に取付けたか等を確認すること
・ 過充塡防止のため、運転時の圧力・温度等を確認し、適切量を充塡したか確認
(5)機器・充塡に係る十分な知見
・
十分な知見を有する者※が自ら実施又は立会う※冷媒フロン類取扱技術者や、一定
の資格又は一定の実務経験等を有し、かつ、第一種特定製品の構造等に関する講習を
受講した者などを想定。
※関連法令の遵守(高圧ガス保安法の販売事業届、充填量の適正な計量等)
※ 第一種フロン類充塡回収業者(H27.3 までは「第一種フロン類回収業者」)の名簿は東京
都フロン対策のホームページのホームページで公開しています。
○
充塡証明書・回収証明書
第一種特定製品の整備の際、フロン類を回収・充塡した場合には、「回収証明
書」及び「充塡証明書」の発行を受けてください。
この「回収証明書」「充塡証明書」は次の漏えい量の算定を行うために必要な
書類となります。
【整備の流れの例】
依頼
第一種特定製品の
管理者
費用負担
○
→
←
整備
(修繕)
第一種特定製品の
整備業者
依頼
→
←
充塡証明書
充塡証明書
回収証明書
回収証明書
フロン類
充
塡・
第一種フロン類
充塡回収業者
漏えい量の報告
管理者は、漏えいしてしまったフロン類の量を、二酸化炭素(CO2)を基準
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にした地球温暖化係数(GWP※)で乗じ、漏えい量を計算します。この計算に
より、1,000トン以上の漏えい(事業者としての合計数値)が認められたと
きは、事業所管大臣への報告が必要です。
(国において算定漏えい量報告マニュアルを公表予定)
公表
環境大臣
経産大臣
事業所
通知
事業所
…
取りまとめ
た結果
1,000CO2-t
以上
事業所管 大臣
事業者
毎年度報 告
漏えい量報告
フロー
都道府県
事業所指導
算定漏えい量報告の計算のイメージ
充塡証明書
回収証明書
充填したフロンの量
フロンの種類
回収したフロンの量
フロンの種類
漏えい量
フ ロンの 種類と
G WP値
年 度間の
漏 えい量
B工場
無
-
C倉庫
有
260 ㎏
D事務所
無
-
…
R404A
3920
392
CO2-t
R404A
3920
1019.2
CO2-t
E事務所
有
4 ㎏
R410A
2090
8.36
CO2-t
n事務所
有
X ㎏
X
X
X
事業者合計
…
100 ㎏
…
有
…
A工場
漏 えい量
(二酸 化炭素 換算 )
1,419.6
CO2-t
CO2-t
1,000CO2-t 以 上
事業所管大臣に報告
〔報告項目〕
✓ 管理者の氏名又は名称及び住所
✓ 事業所の名称及び所在地
✓ フロン類の算定漏えい量(全事業所分まとめて)
✔ 都道府県ごとのフロン類の算定漏えい量
✓ 1事業所で 1,000 トン以上の場合は、その事業所の漏えい量等の情報
など
〔その他情報提供を行う項目〕
✓ 漏えい量の内訳に関する情報(製品ごとの算定漏えい量、台数)
✔ 漏えい量の削減に関し実施した措置
など
※GWPとは
地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)のこと。
二酸化炭素を基準にして、ほかの温室効果ガスがどれだけ温暖化する
能力があるか表した値。フロンの種類ごとの値は、国が公表すること
9
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としています。
○
回収されたフロン類の適切な処理
第一種フロン類充塡回収業者が回収したフロン類は、国における許可業者によ
って「破壊処理」「再生処理」等が行われます。
第一種特定製品の管理者は、フロン類がどのように処理されたか、書面(証明
書)等で確認を行ってください。
処理の確認書面(証明書)
回収の場合…回収証明書、破壊証明書(写)or 再生証明書(写)
充塡の場合…充塡証明書
(機器の整備時に回収・充塡を行った場合、情報処理センターに登録
機器を継続使用
を行うことで、書面による回収証明書・充塡証明書の発行が省略され
る場合があります。(管理者の了解を得て、第一種フロン類充塡回収
業者が回収量・充塡量等の情報を登録し、その登録内容が情報処理セ
ンターから管理者に通知されます。)
)
機器を廃棄
引取証明書、破壊証明書(写)or 再生証明書(写)
フロン類の処理の流れや各証明書の流れに関するフロー(別紙6)を参照して
ください。
4T
4T
○
情報処理センター
情報処理センターを活用することで、充塡証明書・回収証明書の発行を省略す
ることができます。情報処理センターは国が指定することとしています。
1月30日に指定
一般財団法人日本冷媒・環境保全機構(JRECO)
○
管理者に対する指導・助言等
都知事は、第一種特定製品の管理者に対し、指導・助言等を行うことができる
ようになります。
○
罰則
何人も、冷媒フロン類をみだりに大気中に放出することは禁止されています。
違反した場合、1年以下の懲役又は 50 万円以下の罰金の対象となります。
その他管理者に関係する主な罰則は以下のとおりです。
管理者の判断基準違反
50 万円以下の罰金
立入検査の収去の拒否、妨げ、忌避
20 万円以下の罰金
算定漏えい量の未報告・虚偽報告
10 万円以下の過料
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○
フロン使用製品の廃棄時の対応
フロン類は適切な回収が義務付けられています。フロン類の回収は、都知事に
登録のある第一種フロン類充塡回収業者(第一種フロン類回収業者)のみが行う
ことができる行為です。
また、“機器に封入されていた量”と“回収された量”が同じかどうかも各証
明書で確認してください。
フロン類の処理の流れや各証明書の流れに関するフロー(別紙6)を参照して
ください。
4T
○
4T
ノンフロン製品等への転換
フロン類使用製品の新規購入及び買い替えの際、
安全性や経済性等を加味し、
『ノンフロン製品』
又は『低GWP製品』も選択肢として検討をお願
いいたします(HFCを使用した低 GWP 製品は、フロン
法の対象機器になります。
)。
比較のイメージ
従来機器
GWP値
R22
(HCFCの仲間)
1,810
ODP※値
0.005
フロン類の種類
※ODPとは
ノンフロン製品
低GWP製品
1
R134a
(HFCの仲間)
1,300
0
0
CO2
オゾン破壊係数(Ozone Depletion Potential)のこと。
大気中に放出された単位重量の物質がオゾン層に与える破壊効果を、
CFC-11(トリクロロフルオロメタン、CCl3F)を 1.0 とした場合の相
対値。塩素を含まないフロン類はオゾン破壊係数が 0 となります。
○
第一種特定製品の設置(新規・更新)
第一種特定製品からのフロン類の漏えいを防止するため、機器の新規設置や更
新の際にも、①適切な場所への設置、②設置した適切な場所の環境維持を実施し
てください。
① 適切な場所への設置
A 設置場所の周囲に、当該製品の損傷等をもたらすおそれのある振動を発
生する設備等がない。
B 湿気のこもるような場所には設置しない。
C 設置場所の周囲に、当該製品の点検及び修理の障害となるものがない。
D 点検及び修理を行うために必要な作業空間や通路等が適切に確保され
ている。
② 設置した適切な場所の環境維持
11
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A
B
①の設置環境を維持する。
他の機器等を近接して設置する場合、当該製品の損傷等が生じないよう
措置を講ずる。
C 定期的に清掃を行うこと。
○ 27年度からの体制整備
① 施設管理等で、第一種特定製品の点検も実施できるよう体制を整備し
てください(保守管理委託の仕様書に追加する など)。
一定規模以上の機器
… 簡易点検+有資格者の定期点検が必須
定められた手法等による有資格者(冷媒フロン類
取扱技術者等)の点検
全ての機器
… 簡易点検が必須
目視による確認が中心。点検者は点検ができる者
【参考】 ※機器の規模によります。
食品スーパーのショーケースレベルの冷蔵機器
適正管理のための点検コスト
点検費用
約6万円
(間接法点検の場合。日本冷凍空調設備工業連合会提供)
「今後のフロン類等対策の方向性について(平成25年3月)」から出典
②
フロン使用製品からのノンフロン製品や低GWP製品へ転換(買い替え)も
検討
※
フロンを使用した機器や製品に関し、使用されているフロン類の温室効果を表した
「多段階表示」が27年秋ごろから開始されます。機器を購入する際、購入者に一目
でわかりやすい表示になるとのことです。こちらの表示も目安にしてください。
○
今後のスケジュール
27年4月
フロン法施行
第一種特定製品の管理者の取り組むべき措置(点検)開始
27年秋頃
フロン法に基づく表示義務の開始
28年7月末
国への算定漏えい量の報告
28年末頃
算定漏えい量により報告が行われた事業者の公表
○ 情報のホームページ
★ 改正フロン法、管理者の取組等のご案内
東京都フロン対策ホームページ
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/safety/cfc/
4T
4T
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★
フロン排出抑制法のご案内
環境省 フロン回収・破壊法を改正しました
http://www.env.go.jp/earth/ozone/cfc/law/kaisei_h27/index.html
★ 一般財団法人日本冷媒・環境保全機構(JRECO)
… 情報処理センターに認定されています。
http://www.jreco.or.jp/
★ 一般社団法人日本冷凍空調設備工業連合会(JARAC)
http://www.jarac.or.jp/
★ フロン法の検討状況
環境省+経済産業省 合同会合
http://www.env.go.jp/council/06earth/yoshi06-15.html
★ 第一種フロン回収業者の名簿(東京都環境局HP)
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/safety/cfc/collection_trader/roste
r/index.html
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注意点1
注意点2
注意点3
27年3月までに、フロン類の回収の業を行う者として都知事の登録を受けた
者は、
「第一種フロン類回収業者」となっていますが、27年4月から「第一種
フロン類回収業者」を「第一種フロン類充塡回収業者」とみなし運用されます(次
回の更新まで)
。
第二種特定製品はカーエアコンです。
カーエアコンに使用されているフロン類も漏えいした場合、地球温暖化に影響
があります。車を買い替え・新規購入する際には、ぜひ低GWPの冷媒を使用し
た車もご検討ください。
今後も国からの情報等を東京都フロン対策のホームページ等でご案内をして
まいります。
東京都環境局環境改善部環境保安課フロン対策担当
電 話 03-5388-3471(直通)
メール [email protected]
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東京都環境局
20150327
別紙1
第一種特定製品の一覧
フロン類(CFC、HCFC、HFC)を使用した業務用の機器が対象となります。
エアコンディショナー
その他の自動車用エアコン(第二種特定製品以外) 機器例
鉄道車両用エアコン
航空機用エアコン
その他輸送機器用エアコン
ビル用マルチエアコン
ユニット型エアコン
除湿機
空調調和装置構成機器(空調用チラー等)
圧縮式空気調和用リキッドチリングユニット
店舗用マルチエアコン
その他の空気調和器
空気調和装置(クリーンルーム等)※国の修正に基づき修正
冷蔵機器及び冷凍機器
コンデンシングユニット
機器例
冷凍冷蔵庫、冷蔵庫、冷凍庫
ショーケース
内蔵型ショーケース
内蔵型ショーケース
別置型ショーケース
別置型ショーケース
飲料用冷水器及び氷菓子装置
冷水機
ビール・ソーダディスペンサ
コールドテーブル
ソフトアイスクリームフリーザ
製氷機
輸送用冷凍・冷蔵ユニット
チェストフリーザー
定置用冷凍・冷蔵ユニット
冷凍冷蔵リキッドチリングユニット
ユニットクーラー
ソフトクリームフリーザー
その他冷凍冷蔵機器
ヒートポンプ式給湯器
冷凍冷蔵装置(倉庫用・凍結用等)国の修正に基づき修正
その他冷凍冷応用装置
冷凍冷蔵庫
自動販売機
飲用自動販売機
食品自動販売機
ワゴン(搬送車)
輸送用冷凍冷蔵ユニット
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東京都環境局
20150327
管理者に求められる点検の内容
別紙2
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東京都環境局
20150327
簡易点検の内容の例
別紙3
簡易定期点検の実施者
施設の管理を日常的に行っている方(庶務係の施設管理担当者・学校の用務を行っている職員 など)
簡易定期点検の頻度
四半期に1度ごと(四季に合わせて運転状況に変化があるため、設定されています。
)
簡易定期点検の内容
業務用空調機器(エアコンディショナー)
業務用冷凍冷蔵庫
□ 機器からの異音の有無
□ 庫内温度の異常の有無
□ 機器の異常な振動の有無
□ 機器からの異音の有無
□ 機器の外観(配管も含む)の損傷の有無
□ 機器の異常な振動の有無
□ 機器の外観(配管も含む)の腐食の有無
□ 機器の外観(配管も含む)の損傷の有無
□ 機器の外観(配管も含む)の錆びの有無
□ 機器の外観(配管も含む)の油にじみの有無
□ 機器の外観(配管も含む)の腐食の有無
□ 機器の外観(配管も含む)の錆びの有無
□ 熱交換器の霜付き
□ 機器の外観(配管も含む)の油にじみの有無
□ 熱交換器の霜付き
業務用空調機器
機器の背面の配管に
「霜」を発見!
配管のつなぎ目に
「油のにじみ」を発見!
パネル部分に「腐食」を発見!
簡易定期点検の記録
点検内容を記録し、機器を廃棄するまでの間保存してください。
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東京都環境局
20150327
別紙4
国における点検記録簿のひな型
ダウンロード http://www.jarac.or.jp/kirokubo/
冷媒漏えい点検・整備記録簿
年
月
管機
理器
者の
所機
器
在の
氏名・名称
住 所
施設名称
住 所
運転管理責任者
者点
名検
住等
所業
主要冷媒の
GWP値
作業
年月日
R11
4750
R12
10900
点検・整備区分
R32
R134a
675
1430
充填量(kg)
R22
1810
回収戻 回収量
(kg)
し充填
量(㎏)
R123
77
系統名
TEL
TEL
TEL
TEL
TEL
TEL
R245fa
1030
点検内容
日 ~ R502
4660
年
R404A
3920
月
日
管理番号
設備製造者
設置年月日
西暦
月
年
分類
型式
使用機器
用途
製番
圧縮機の電動機定格出力(kW)
合計充てん量 合計回収量 合計排出量
冷媒量(kg)
0.00
使用冷媒
初期総充塡量(㎏)
R407A R407C R410A R410B R152a R142b
2110
1770
2090
2230
124
2310
点検 漏えい・故 漏えい・故
結果 障の原因
障箇所
修理の内容
補足事項
日
CO2㌧
0.000
0.00
点検・修理・回収・ 技術者 技術者
充塡業者名
氏名
№
修理困難
理由
修理
予定日
出荷時初期充填量
設置時追加充填量
計
0.00
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東京都環境局
20150327
修繕時及び廃棄時のフロン類充塡回収等にあたっての大まかな流れ
別紙5
行程管理制度
フロン類の取扱い
大まかな流れ
修繕 フロン類の充塡・回収
・第一種特定製品整備者に委託
(フロン類の回収を行
↓
わないと修繕できない ・第一種特定製品整備者から第一種フロン類充塡回収業者へ依頼
場合)
↓
・第一種フロン類充塡回収業者が回収を行った後、修繕
↓
・第一種フロン類充塡回収業者により充塡後、動作確認等
↓
・第一種フロン類充塡回収業者から管理者に充塡証明書+回収証明書を交付
・第一種特定製品整備者から管理者に再生証明書(写)若しくは破壊証明書(写) 回付
(管理者 回収等費用の負担)
↓
・管理者による適正管理の継続
・各証明書の保存
・フロン類の漏えいを事業所管大臣に報告
廃棄 フロン類の回収
・管理者(廃棄するときには、第一種特定製品廃棄等実施者になります)は、フロン類の
回収を第一種フロン類充塡回収業者へ依頼(引渡の書面の交付)
↓
・第一種フロン類充塡回収業者が回収し、引取証明書を発行
↓
・第一種フロン類充塡回収業者から管理者に再生証明書(写)若しくは破壊証明書(写) 回付
(管理者 回収等費用の負担)
↓
・各証明書の保存
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東京都環境局
20150327
改正フロン法における書類のフロー
別紙6
整備時
廃棄時
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東京都環境局
20150327
東京都フロン対策ホームページのご案内
①
検索サイトで「東京都
②
検索結果をクリック
フロン対策」を検索
東京都
フロン対策
検索
クリック
③
フロン対策画面
ここをクリック
簡易点検の記録簿の見本、国の
点検記録簿などがあります
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