第10章 教育 (ファイル名:H26_227-265 サイズ:3.26 MB)

第 章
10
教
育
1. 概 要 ……………………………………… 208
2. 学
校
施
設 ……………………………………… 210
3. 学
校
教
育 ……………………………………… 213
4. 生涯学習・社会教育 ………………………………… 221
5. スポーツ・レクリエーション活動 ………………… 225
6. 青 少 年 対 策 ……………………………………… 229
7. 大久保青少年センター ……………………………… 233
8. 善法・河原青少年センター ………………………… 234
9. 公 民 館 ……………………………………… 235
10. 市
民
会
館 ……………………………………… 236
11. 図 書 館 ……………………………………… 236
12. 歴 史 資 料 館 ……………………………………… 238
13. 宇治の文化財 ………………………………………… 239
14. 生涯学習センター …………………………………… 241
15. 源氏物語ミュージアム ……………………………… 242
16. 総合野外活動センター「アクトパル宇治」………… 243
第 10 章 教 育
1. 概 要
本市は昭和40年代から50年代にかけて人口が急増し、それに伴い児童・生徒数も急激に増加
し、この人口急増期に小学校14校、中学校6校を新設した。また、平成24年4月に宇治市立黄檗
中学校を新設し、宇治小学校とともに施設一体型の小中一貫校「宇治黄檗学園(愛称)」の教
育活動を開始した結果、小学校数22校、中学校数10校となった。小学校児童数は昭和57年度、
中学校生徒数は昭和61年度をピークに減少してきたが、児童数については平成15年度から平成
20年度まで若干の増加がみられ、その後ほぼ横ばいの状況である。
人口急増期に建設した学校施設の老朽化が進行する中、学校施設の安全性の確保と教育環境
の向上を図るため、平成20年度策定の「第2次学校施設整備計画」に基づき、計画的かつ効率
的に施設整備を行っている。
平成15年度から学校教育については「宇治市教育ルネッサンスプラン」、生涯学習について
は「宇治市生涯学習推進プラン」、青少年の健全育成については「宇治市青少年プラン」を策
定し、それぞれのプランの具現化に向けた諸施策を実施してきたが、これらのプランが平成25
年度末で計画期間を終えること、また平成18年に教育基本法が改正され「教育振興のための基
本的な計画を定める」努力義務が地方公共団体に課せられたことにより、3つのプランの成果
と課題を踏まえ、これからの時代にふさわしい本市ならではの教育施策の指針を示す「宇治市
教育振興基本計画」を平成26年3月に策定したところである。
また、平成26年度より一貫教育課、教育支援課の2課からなる教育支援センターを設置してい
る。そのもとで、学校現場だけでは解決困難な問題について、組織的・体系的な支援を行うた
め、宇治市学校支援チームを設置し、いじめ・不登校といった教育課題への取り組みを推進し
ている。
学校教育の面では、平成19年11月に「宇治市小中一貫教育と学校規模等適正化の方向∼
NEXUSプラン∼」を策定し、平成24年度から宇治市立全小中学校で小中一貫教育を全面実施し
ている。その中でも、「宇治黄檗学園」は小中一貫教育のパイロット校としての役割を担って
いる。この小中一貫教育により、義務教育9年間の連続した学びの中で、子どもたちに確かな学
力を身につけさせるとともに、一人一人の個性や能力を伸ばすことをめざしている。さらに心
の教育を踏まえた生徒指導や人権教育、特別支援教育を推進するため、引き続き社会人講師制
度、いきいき支援員制度等の各種事業にも取り組むなど、各校が取り組む特色ある教育活動に
対する支援に努めている。
一方、不登校対策事業として適応指導教室「UJIふれあい教室」、心と学びのパートナー派遣、
学生ボランティアによるメンタルフレンド派遣などの事業を実施し、児童生徒の学校復帰を目
指す取り組みをすすめるほか、教職員に対する援助としてリフレッシュ教育相談と事例研究セ
ミナーを実施している。さらに、市立全中学校と2小学校にスクールカウンセラーを配置し、
小・中学校が連携した有効利用を図っている。
また、生涯学習の面では、宇治市生涯学習審議会を設置し、生涯学習の推進を図るとともに、
生涯学習センター・公民館をはじめとした生涯学習関連施設において講座の実施や学習情報の
提供を行っている。また、スポーツ分野においては、「宇治市スポーツ振興計画(ASEプラ
ン)」に基づき、広く市民の生涯スポーツの充実と健康増進のための取り組みを行っている。
このほか「宇治市子どもの読書活動推進計画(第二次推進計画)」に基づき学校教育部門や広
く福祉部門とも連携して子どもの読書活動を推進している。
(1)教育委員
平成26年11月1日 現在
委 員 長
西 野 正 博
任期
平成 28 年 10 月 7 日
委員長職務代理者
金 丸 公 一
任期
平成 28 年 10 月 31 日
委 員
久 富 明 宏
任期
平成 26 年 12 月 25 日
委 員
中 筋 斉 子
任期
平成 29 年 10 月 11 日
教 育 長
石 田 肇
任期
平成 29 年 10 月 11 日
− 208 −
(2)教育関係予算
(単位:千円、%)
表 10 − 1
平成 25 年度
当初予算額
平成 26 年度
当初予算額
5,140,449
5,696,130
10.8
736,686
833,861
13.2
費
6,933
7,189
3.7
費
633,744
631,832
△0.3
費
30,889
31,781
2.9
費
9,983
3,339
△66.6
学校イントラネット運営費
55,137
159,720
189.7
1,630,652
2,008,459
23.2
項 目
款
教
育
教
総
育
事
少
教
小
費
費
費
1,416,621
1,835,740
29.6
教
育
振
興
費
185,922
172,719
△7.1
学
校
建
設
費
28,109
0
皆減
1,485,222
1,411,171
△5.0
学
校
費
学
校
管
理
費
646,244
623,887
△3.5
教
育
振
興
費
105,890
98,452
△7.0
学
校
建
設
費
733,088
688,832
△6.0
411,822
467,326
13.5
411,822
467,326
13.5
876,067
975,313
11.3
費
365,882
376,449
2.9
費
128,367
98,171
△23.5
費
57,447
57,785
0.6
費
55,302
41,107
△25.7
歴 史 資 料 館 運 営 費
5,148
5,104
△0.9
費
50,610
54,401
7.5
総合野外活動センター運営費
139,746
254,621
82.2
生涯学習センター運営費
17,356
17,467
0.6
源氏物語ミュージアム運営費
56,209
70,208
24.9
14,723
12,382
△15.9
うち善法青少年センター分
11,404
10,387
△8.9
うち河原青少年センター分
10,188
9,824
△3.6
5,176,764
5,728,723
10.7
稚
園
教
会
会
人
園
育
教
化
育
財
会
会
福
権
総
務
護
育
館
館
管
民
費
体
書
費
保
民
務
市
費
稚
会
図
生
究
校
公
社
研
理
社
民
策
管
社
総
対
校
文
総
務
費
局
育
幼
費
会
学
幼
社
費
員
年
学
中
育
委
務
青
教
務
対前年伸率
運
理
館
祉
営
費
運
営
費
費
啓
教育関係予算 合計
発
費
− 209 −
2. 学 校 施 設
(1)児童生徒数
○ 小 学 校
(平成26年5月1日現在)
表 10 − 2
学
校
名
開設年月日
児 童 数
学 級 数
一学級平均
児 童 数
教職員数
菟 道 小 学 校
明治
6. 2. 10
308 ( )
2
13 ( )
1
23.7
25 ( )
1
菟道第二小学校
昭和 28. 4. 1
614 ( )
4
22 ( )
1
27.9
37 ( )
1
47. 4. 1
684 ( )
6
23 ( )
2
29.7
41 ( )
2
槇 島 小 学 校
明治 15. 2. 1
561 ( )
5
20 ( )
2
28.1
41 ( )
2
北槇島小学校
昭和 58. 4. 1
364 ( )
3
14 ( )
1
26.0
26 ( )
1
小 倉 小 学 校
明治
6. 10. 1
736 ( )
5
26 ( )
2
28.3
47 ( )
2
伊勢田小学校
昭和 49. 4. 1
583 ( 10
)
21 ( )
2
27.8
34 ( )
2
神 明 小 学 校
〃
西小倉小学校
〃
44. 4. 1
350 ( )
5
15 ( )
2
23.3
25 ( )
2
北小倉小学校
〃
48. 4. 1
307 ( )
2
14 ( )
1
21.9
24 ( )
1
南小倉小学校
〃
53. 4. 1
259 ( )
2
12 ( )
1
21.6
33 ( )
1
大久保小学校
明治 14. 4. 1
900 ( 13
)
30 ( )
3
30.0
47 ( )
3
大 開 小 学 校
昭和 51. 4. 1
491 ( )
2
18 ( )
1
27.3
28 ( )
1
西大久保小学校
〃
45. 4. 1
295 ( 11
)
13 ( )
3
22.7
28 ( )
3
平 盛 小 学 校
〃
50. 4. 1
209 ( )
8
11 ( )
3
19.0
27 ( )
3
宇 治 小 学 校
明治
759 ( )
8
24 ( )
2
31.6
45 ( )
2
三室戸小学校
昭和 50. 4. 1
453 ( )
5
17 ( )
3
26.6
32 ( )
3
5. 6.
南 部 小 学 校
〃
46. 4. 1
520 ( )
9
20 ( )
2
26.0
32 ( )
2
岡 屋 小 学 校
〃
49. 4. 1
505 ( 11
)
19 ( )
2
26.6
32 ( )
2
木 幡 小 学 校
〃
42. 4. 1
650 ( )
4
22 ( )
1
29.5
34 ( )
1
御蔵山小学校
〃
48. 4. 1
1,031 ( )
6
32 ( )
2
32.2
53 ( )
2
笠 取 小 学 校
明治
18 ( )
4 ( )
4.5
8 ( )
笠取第二小学校
〃
26 ( )
1
6 ( )
1
4.3
1
11 ( )
10,623(122
)
396 ( 38
)
26.8
710( 38
)
合 計
6. 3.
39. 11. 3
(注)( )内は特別支援学級在籍者及び特別支援学級数、教職員数の内数
− 210 −
○ 中 学 校
(平成26年5月1日現在)
表 10 − 3
学
校
名
宇 治 中 学 校
開設年月日
生 徒 数
昭和 22. 4. 30
学 級 数
一学級平均
生 徒 数
教職員数
557 ( )
2
16 ( )
1
34.8
44 ( )
1
北宇治中学校
〃
47. 4. 1
528 ( )
6
17 ( )
2
31.0
44 ( )
2
槇 島 中 学 校
〃
57. 4. 1
352 ( )
7
13 ( )
3
27.0
34 ( )
3
西小倉中学校
〃
53. 4. 1
331 ( )
2
11 ( )
1
30.1
33 ( )
1
西宇治中学校
〃
31. 4. 1
569 ( )
3
17 ( )
1
33.5
42 ( )
1
南宇治中学校
〃
51. 4. 1
249 ( )
7
9 ( )
2
27.7
35 ( )
2
広 野 中 学 校
〃
59. 4. 1
680 ( 9 )
20 ( )
2
34.0
52 ( )
2
東宇治中学校
〃
22. 5. 3
628 ( 12
)
19 ( )
3
33.1
53 ( )
3
木 幡 中 学 校
〃
49. 4. 1
774 ( )
9
23 ( )
2
33.7
54 ( )
2
平成 24. 4. 1
396 ( )
5
14 ( )
2
28.3
38 ( )
2
5,064 ( 62
)
159( 19
)
31.8
429( 19
)
黄 檗 中 学 校
合 計
(注)( )内は特別支援学級在籍者及び特別支援学級数、教職員数の内数
○ 市立幼稚園
(平成26年5月1日現在)
表 10 − 4
幼稚園名
開設年月日
定 員
園児数
学級数
一学級平均
園児数
教職員数
大久保幼稚園 昭和 40. 4. 1
65( 30)
30
2
15.0
8
神明幼稚園
〃 44. 4. 1
130( 60)
49
2
24.5
10
東宇治幼稚園
〃 19. 4. 1
130( 60)
47
2
23.5
9
木幡幼稚園
〃 51. 4. 1
65( 30)
47
2
23.5
10
390(180)
173
8
21.6
37
合 計
(注)( )内は 4 歳児の定員、内数
− 211 −
(2)学校施設の整備
昭和40年代に入って急激な増加を続けてきた児童・生徒数は、昭和50年代後半から60年代
をピークに減少に転じ、最近では一部の小学校で児童数が微増しているが、全体としては減
少している。
児童・生徒数の急増期には、新設校の建設や既設校の増築に努め、昭和40年以降、小学校
は14校、中学校は7校の新設を行った。児童・生徒数が減少に転じてからは、空き教室を活
用したデイサービスセンター等の高齢者福祉施設の整備、コンピューター教室や視聴覚室等
への改造等を実施し、学校施設の充実を図った。
平成19年度から実施してきた校舎・体育館の耐震補強工事は25年度で概ね完了し、普通教
室や特別教室等への空調機の設置工事については、26年度で完了する。引き続き、平成20年
度策定の「第2次学校施設整備計画」に基づき、学校施設の安全性の確保と教育環境の向上を
目指して、計画的かつ効率的に施設整備を行っている。
(3)地域開放型校舎
学校の地域開放は、運動場や体育館などのスポーツ施設を中心に積極的に展開されているが、
教室開放については、施設管理の面から十分に進んでいないことから、西宇治中学校の校舎改
築にあたっては、積極的な「地域開放型校舎」として設計段階から取り組み、新校舎に特別教室
を集中的に配置するとともに、学校運営に支障のない範囲で図書室・調理室・視聴覚室・美術室・
音楽室の 5 つの特別教室を市民の利用に供することとした。
これにより、スポーツ・文化など様々な活動を展開する中で地域の大人達が、子ども達の成長
を温かく見守りつつ、時には厳しく、子ども 達を健やかに育む場となることをめざしている。
建築場所
宇治市伊勢田町南山 21 − 1 宇治市立西宇治中学校
建物構造
鉄筋コンクリート造
建築面積
800.11m
延床面積
3,166.13m2
建物高さ
20m
エレベータ
定員 15 名
解体校舎等
北校舎
地上 5 階建て
2
2,062m2 (昭和 31、32 年建築)
西校舎
754m2 (昭和 37 年建築)
旧体育館
685m2 (昭和 38 年建築)
また、地域開放型校舎の開放の円滑な運営を図るため、校長・教職員・育友会(PTA)役員・そ
の他の地域団体役員等で構成する「地域開放型教室開放運営委員会」に教室開放に関する業務
を委託している。
− 212 −
3. 学校教育
(1)平成 26 年度の努力点
各幼稚園・小学校・中学校(以下「学校」という)は、京都府及び宇治市の教育方針を踏まえ、
校園長主導の学校体制のもと、教育目標と自校の課題を踏まえた学校経営方針を明確にして、
学習指導要領及び幼稚園教育要領に即した創意ある教育課程を編成し、日々の教育活動の充実
を図る。
とりわけ、小中一貫教育を通して、児童生徒の質の高い学力、豊かな人間性、健やかな体を
はぐくむため、学校は、家庭・地域社会と連携しながら、以下のことを本年度の努力点とし、
特色ある学校づくりに努める。
1 生涯にわたる学習の基盤となる学力の充実・向上
(1)小学校と中学校の教職員が協働して、児童生徒の発達段階に応じた系統的・継続的な学
習指導を推進する。
(2)京都府学力診断テストなどを活用して児童生徒の学習状況を的確に把握し、習熟の程度
に応じた指導など少人数授業を推進する。
(3)家庭との連携を進める中で児童生徒が学習習慣を確立し、基礎的・基本的な知識・技能
を習得する取組を推進する。
(4)言語活動の充実等、知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断 力・表現力等をはぐぐむ取組を推進する。
(5)探究心をはぐくみ、主体的に学習する意欲や態度を養う取組を推進する。
(6)発達障害を含む障害のある幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じ、適切な教育的
支援を行う特別支援教育を推進する。
2 豊かな心を持ち、たくましく生きる幼児児童生徒の育成
(1)道徳教育推進教師を中心に道徳教育を推進する校内体制を整備するとともに、義務教育
9年間を通して道徳性の育成を図り、生命尊重の心や豊かな人間性をはぐくむ「心の教育」
の充実を図る。
(2)「宇治市人権教育・啓発推進計画」を踏まえ、あらゆる教育活動を通して人権教育を
推進し、その中で、同和教育上の残された課題の解決に向けて、積極的な取組を進める。
(3)不登校やいじめなどの未然防止や早期発見・早期対応を図る義務教育9年間を通した組
織的な取組を強化するとともに、児童生徒の規範意識の醸成を図る。
(4)「宇治市子どもの読書活動推進計画(第二次推進計画)」に基づき、学校図書館の活用
や朝の読書活動など、読書に親しむ取組の充実を図る。
(5)歴史的遺産や文化的遺産をはじめとする地域の文化や産業等を生かした「ふるさと宇
治」についての学習を積極的に進める。
(6)学校と家庭が連携して幼児児童生徒の望ましい食習慣の形成に努めるとともに、運動・
スポーツに親しむことができるよう身体的能力の基礎を養うなど、健やかな体をはぐくむ
取組を進める。
3 学校における安全教育の推進と安全管理体制の充実
(1)幼児児童生徒の発達段階に応じた指導内容や指導方法を工夫し、危険予測・回避能力
を高め、安全な生活を営む正しい判断力と実践力を養う。
− 213 −
(2)京都府南部地域豪雨災害や東日本大震災等を踏まえた自校の「学校安全計画」「学校
危機管理マニュアル」「学校防災計画」を検証し改善することにより、不断の安全対策を
講じる。
(3)定期的な「学校安全管理委員会」の開催等により、保護者・地域諸団体・行政等の関係
機関と連携を図り、地域ぐるみで子どもを守る取組の充実に努める。
4 市民の信頼を高める学校づくり
(1)学校から家庭や地域社会への積極的な情報発信、保護者や地域住民などの参画による学
校評価や学校評議員制度の積極的な活用を図り、家庭や地域社会とつながり、信頼される
開かれた学校づくりを推進する。
(2)教職員は、研修や教職員評価制度の活用などを通して自己の資質能力の向上に努め、
豊かな識見や専門性に基づいた確かな指導力を発揮する中で、幼児児童生徒や保護者との
深い信頼関係を構築し、学校教育に寄せられる市民の信託と期待に応える。
(2)小中一貫教育の推進
義務教育9年間を通して、児童生徒の発達段階に応じた系統的、継続的な学習指導や生徒
指導を行うことにより、学力の充実・向上を図るとともに豊かな人間性や社会性をはぐく
み、「将来の夢を持ち、自己実現に向けた努力ができる子ども」を育成する。
1 学校運営体制・指導体制の一元化に向けて
・小中一貫教育チーフコーディネーターを要とする中学校ブロックの推進体制を整え、小
学校と中学校の教職員が協働して教育活動を展開する小中一貫教育を推進する体制の充実
を図る。
2 系統的・継続的な学習指導・生徒指導の充実
・「義務教育9年間の円滑な接続に配慮した年間指導計画」(宇治スタンダード)に基づ
き、児童生徒の発達の段階に応じた系統的・継続的な学習指導を推進する。
・小学校と中学校での学習指導や生徒指導を滑らかに接続できるよう、教科連携教員、小
中連携加配教員等の効果的な活用を図り、小学校と中学校の教職員がティームティーチン
グを行ったり、中学校の教職員が専門性を活かして小学校で指導したりするなど教職員の
連携・交流を推進し、教職員の意識や指導力の向上を図る。
・小学校高学年においては、学級担任間での交換授業や、教科連携教員、小中連携加配教
員等による専科指導など、学級担任以外による指導の機会を充実し、複数教員による個々
の児童の多面的な理解を充実するとともに、教員の専門性を活かした指導により児童の学
習意欲と学力の向上を図る。
3 中学校ブロックにおける特色ある教育活動の展開
・中学校ブロックにおける教育目標や目指す子ども像などに基づき、特色ある教育活動を展
開する。
・基礎的・基本的な内容の確実な定着を図るとともに、家庭学習とも関連付けながら学びの
習慣を身に付けさせることを目指して、中学校ブロックにおける「いしずえ学習」の取組を
推進する。
− 214 −
・
「宇治学」
(総合的な学習の時間)については、地域との関わりや小学校間の関連性や小学校
と中学校間の系統性をさらに高め、中学校ブロックにおける取組を推進する。
・義務教育9年間を通して児童生徒の人間関係を豊かにするため、中学校ブロックにおける
小学校間、小学校と中学校間での交流・合同の取組、授業、学校行事などを推進する。
・中学校ブロックにおける教職員の交流や合同研修を推進する。
4 家庭・地域社会との連携
・小中一貫教育の取組内容について保護者や地域に向けて積極的に情報発信を行うとともに、保護
者・地域との相互連携の取組を広げる。
・義務教育9年間を通して家庭と連携しながら、生涯にわたって自ら学び続ける学習習慣の定着を
図る。
・中学校ブロックにおける各学校のPTA・育友会などが緊密に連携したり、地域諸団体とも互いに
連携を強めたりしながら、学校・家庭・地域社会が一体となって子どもたちの教育に携わることがで
きるような地域教育ネットワークを目指す。
(3)特別支援教育
・特別支援学級は、小学校では 22 校中 21 校に合計 38 学級(知的障害学級 21、自閉症・情緒
障害学級 12、視覚障害学級 2、肢体不自由学級 3)中学校では、10校すべてに 19学級(知的障
害学級 11、自閉症・情緒障害学級 7、肢体不自由学級1)が設置されている。
・通級指導教室は、南小倉小学校に 2 教室、菟道第二小学校、宇治小学校、平盛小学校、木幡
小学校、槇島中学校、宇治中学校、黄檗中学校にそれぞれ1教室設置している。通級指導教室
は、ことばやきこえ、自閉症、LD、ADHD等特別な支援を必要とする児童生徒への指導と支
援ならびに教育相談、検査などを行っている。
・宇治市立の保育所、幼稚園、小・中学校の教職員で構成している宇治市特別支援教育研究会
では、特別な支援を必要とする幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じた教育内容と指
導方法の研究を行っている。市内の学校を木幡・東ブロック、中・南ブロック、西・北ブロッ
クの3ブロックに分け、ブロック別研究の充実を図るとともに 、合同の実践研究会を実施し
ている。また、特別支援学校との連携を深めている。
教育事業では、児童生徒の交流の場として 、 夏休み地域学校(3会場)
、小 中 交 流 集 会、
卒業生を送る集い、中学校特別支援学級生徒の交流会(合宿)等を行っている。
○ 宇治市就学指導委員会
・設立の目的
宇治市に居住する特別な支援を必要とする児童、生徒及び就学前の幼児に対し、障害の状
態、発達段階、特性などを的確に把握し、個々の教育的ニーズに応じた就学指導を行うこ
とを目的とする。
*委員の構成
宇治市立の幼稚園、小・中学校の教職員、関係行政機関の職員、その他教育委員会が
適当と認める者をもって組織する。
*専門部
◎就学相談部・・・就・修学指導のための相談活動を行う。
◎進路指導部・・・就・修学及び進路の実現のための相談活動を行う。
− 215 −
◎調査研究部・・・就・修学や発達促進のための調査活動ならびに必要な調査研究を行う。
◎啓 発 部・・・特別支援教育の推進ならびに研修・啓発活動を行う。
○ 宇治市特別支援教育推進委員会
・設立の目的
宇治市における特別な教育的支援を必要とする幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズに
応じた適切な指導・助言及び必要な支援を行うこと、並びに校(園)内の特別支援教育の
支援体制の充実を図ることを目的とする。
*委員の構成
宇治市立幼稚園及び小・中学校の教職員、関係行政機関の職員、その他教育長が適当
と認める者をもって組織する。
*委員会の活動
⑴ 宇治市における特別支援教育の総合的な在り方に関すること
⑵ 幼稚園、小・中学校における特別な教育的支援が必要な幼児児童生徒への支援に関
すること
⑶ 特別支援教育コーディネーターの育成に関すること
⑷ 校内委員会等の支援体制確立に関すること
⑸ 専門家チーム委員の委嘱に関すること
⑹ 特別支援教育に係る理解及び啓発に関すること
⑺ その他委員会の目的達成に必要な事項
*巡回相談
特別な支援を必要とする幼児児童生徒に対する望ましい教育的対応について、学校等
を支援するため、教員を中心に医師、
心理学の専門家、
作業療法士等の「専門家チーム」を
組織し、巡回相談を行う。
(4)幼児教育
幼児期における教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり、幼稚園教育
は、幼児期の発達の特性を踏まえ、環境を通して行うことを基本とし、遊びを通しての指導を
中心として進めている。
「幼稚園教育要領」の趣旨を踏まえ、幼稚園は、家庭との連携を図りながら 、 生きる力の基礎
を育成し 、 義務教育及びその後の教育の基礎を培うよう努めている。
表 10 − 5
大
神
東
木
(平成26年5月1日現在)
園
名
久
保
幼
稚
明
宇
幡
幼
治
稚
幼
幼
稚
稚
定
4
歳
児 (人)
5
員
歳
児 (人)
園
30
35
園
60
70
園
60
70
園
30
35
(神明、東宇治、4 歳児 2 学級・5 歳児 2 学級)
(大久保、木幡、4 歳児 1 学級・5 歳児 1 学級)
− 216 −
幼児の就園状況
(人)各年度 5 月 1 日現在
表 10 − 6
平成24年度
平成22年度
平成25年度
平成26年度
平成23年度
4 歳児 5 歳児 4 歳児 5 歳児 4 歳児 5 歳児 4 歳児 5 歳児 4 歳児 5 歳児
103
112
78
95
90
103
127
136
109
127
市立幼稚 園
(7.1) (7.5) (5.9) (7.0) (5.7) (6.1) (5.1) (5.7) (4.7) (5.4)
938
895
820
975
973
940
989
903
789
818
私立幼稚 園
(54.1)(53.5) (51.3)(54.5) (49.8)(51.0) (46.6)(49.3) (47.6)(46.8)
656
678
749
741
797
766
754
787
736
662
保 育 所
(36.4)(37.2) (40.1)(36.5) (41.3)(40.3) (45.3)(42,1) (43.4)(44,9)
43
33
49
36
57
47
38
50
52
53
そ の 他
(2.4) (1.8) (2.7) (2.0) (3.2) (2.6) (3.0) (2.9) (2.3) (2.9)
1,801
1,820 1,834
1,814
1,812
1,838
1,757
1,817
1,659
1,752
計
(100) (100) (100) (100) (100) (100) (100) (100) (100) (100)
( )内百分比
○ 宇治市立幼稚園就園指導委員会
市立幼稚園に入園を希望する幼児で障害のある者に対し、個々の発達や障害等の状況に応じ
た指導及び助言を行うために設置している。
ア . 組 織
委員会は、委員若干名で組織し、宇治市立の幼稚園及び小学校の教職員・関係行政機関の
職員・その他教育委員会が必要と認める者のうちから教育委員会が任命または委嘱している。
イ . 研 修
委員を中心に、幼稚園教諭も含め就園指導の在り方や入園後の幼児及び保護者への指導の
手だて等について研修を深めている。
(5)へき地教育
市域東部の笠取地域は、北は京都市、東は滋賀県大津市に接し、標高 300m ∼ 500m の山々に
囲まれた過疎の地域である。
昭和 60 年に東西笠取地域の簡易水道給水開始をはじめとして、昭和 63 年には京滋バイパス
も開通。地域産業の炭山陶芸団地の進展など地域開発が進んでいる。
平成 11 年 6 月 3 日、宇治市総合野外活動センター・アクトパル宇治の開所記念式典が行われ、
レクリエーションやスポーツ文化活動の拠点として積極的な活用が期待されている。
ここに明治時代に開設した笠取小学校及び笠取第二小学校があり、58 年度校舎の全面改築が
竣工(鉄筋 2 階建校舎・体育館)し、また 60 年度には、全国へき地教育研究大会の京都府の主会
場として、成果を全国に発表し、地域に根ざしたへき地教育を進めている。また、笠取小学校に
おいては、平成 13 年 4 月より小規模特認校制度を適用し、豊かな自然環境の中で温もりある学
びと「生きる力」を培うことを目的に、区域外から就学を希望する保護者に対して一定の条件の
もとで 、入学を認めている。
− 217 −
◎ 今日までの主な施策
表 10 − 7
年 月
事 項
年 月
事 項
41
4
・完全給食の実施
59
9
・笠取小運動場完成
43
8
・笠取小プール完成
60
3
・笠取第二小体育館完成
46
4
・東宇治中学校笠取分校を廃止し、東
60 10 ・第 34 回全国へき地教育研究大会開
宇治中学校に統合
催(笠取小)
・笠取地区スクールバス運行開始
61
3
・スクールバス更新(木幡中)
・通学路整備、施設設備の充実改善
元
3
・ワゴン車更新購入(笠取小)
48 10 ・教職員住宅の設置
2
9
・スクールバス更新(笠取第二小)
49
8
・笠取第二小プール完成
4
4
・教員定数配置基準の改正(教頭の専任)
50
1
・スクールバス更新
6
9
・スクールバス更新(木幡中)
50
4
・複々式授業解消
7
10 ・スクールバス更新(笠取小)
52
4
・1・2 学年複式授業の解消
9
5
・スクールバス更新(笠取第二小)
54
4
・笠取地区スクールバス(バス及びワ
11
3
・笠取小プール改築
ゴン車)2 台による運行開始
13
4
・小規模特認校制度の実施(笠取小)
・各普通教室にカラーテレビ設置
14
9
・スクールバス更新(木幡中)
55
9
・スクールバス更新購入
15
9
・スクールバス更新(笠取小)
57
4
・ワゴン車 1 台を購入し、3 台でスクー 17
3
・スクールバス更新(笠取第二小)
4
・ワゴン車 更新購入(笠取小)
ルバス運行開始
21
59
3
・校舎全面改築(笠取小・笠取第二小) 23 12 ・スクールバス更新(木幡中)
59
9
・ワゴン車 1 台をスクールバスに更新購入
(6)社会科副読本「わたしたちの宇治市」
「わたしたちの宇治市」は身近な宇治市を中心に、地域社会の事象を教材として、郷土の学習を
高めるために3・4年生用社会科副読本として昭和56年度に初版を、61年度に3年生用と4・5年生用
として改訂版を刊行し、その後も必要に応じて改訂し平成12年度にカラー版に全面改訂、市内小学
校の3年生児童全員に無償で給与している。
この副読本は、宇治市小学校教育研究会社会科部が、教育課程の改訂に伴う社会科教科書との
関連を図りながら編集し、図版、写真等の参考資料を豊富に用意して児童が自主的に学習しやすい
ように配慮されている。
(7)道徳の副読本
平成 4 年度から道徳教育の一層の充実を図るため、道徳の時間に使用する教材として、市内小・
中学校の児童生徒全員に無償で貸与している。(選定については、宇治市立小・中学校教材審議
委員会の答申を経たものを使用する。)
− 218 −
(8)学校給食
○ 学校給食運営の原則
教育委員会の指導助言により当該学校の校長が計画・管理し、
職員を指揮監督して行う。
また、
宇治市の学校給食運営は、
“学校間の格差解消”
“保護者負担と学校事務の軽減”
“安全良質な
物資の低額確保”のために「全市同額の給食費」
「 全市統一献立」
「 物資の一括購入」を原則
としている。
○ 米飯給食の運営
昭和 51 年 2 月、学校給食法施行規則の一部が改正され、完全給食の形が「パン・ミルク・お
かず」から「パン又は米飯・ミルク・おかず」となり、米飯が位置づけられた。これに伴い宇治
市では、①学校給食の食事内容の多様化 ②栄養に配慮した正しい食習慣を養う ③将来におい
ての食糧事情等を考慮し、昭和 55 年度から週 1 回米飯給食を実施し、昭和 62 年度からは週 2
回、平成 11 年度からは週 3 回実施している。
○ 学校給食調理民間委託の実施
本市ではより楽しく、より豊かで、より安全な学校給食をめざして学校給食運営方法の改
善を本市行政改革の課題として検討してきたが、
「学校給食調理民間委託の実施方針」
(平成
11 年 11 月 15 日宇治市教育委員会議決)に基づき、
平成 12 年度から学校給食運営全体のうち、
洗浄業務を含む調理業務のみを学校単位に段階的に民間給食専門会社に委託することとなっ
た。現在、市内小学校 14 校で調理業務委託が行われている。
(9)私立幼稚園への助成
○ 私立幼稚園就園助成補助金
私立幼稚園の園児に対する保護者負担の軽減と、私立幼稚園の育成及び幼稚園教育の振興
を図るため、私立幼稚園に在籍する市内在住の園児を対象に補助金を交付するもので、従来
の「私立幼稚園補助金交付制度」と「私立幼稚園就園奨励費補助金交付制度」を統合し、昭和
52 年度から実施している。
・負担割合(平成 25 年度)
世帯階層区分 1 ∼ 5
国 1 / 3 以内 残りは市負担
世帯階層区分 1 ∼ 6 以外
全額市負担
− 219 −
表 10 − 8
(平成25 年度実績)
世 帯 階 層 区 分
1
生 活 保 護 世 帯
市町村民税非課税
2
世帯および
市町村民税所得割
非課税世帯
3
5
0
4
0
3
0
満3
0
計
0
5
51
4
42
3
32
満3
5
第2子
253,000
65
課税額
3
64
第2子
77,100 円以下
満3
9
340
4
260
第1子
3
324
第2子
(事業費総計)
円
249,000
0
0
第3子
308,000
円
円
円
円
第2子
226,000
14,384,600
38,481,600
円
円
14,078,300
38,584,900
円
円
第3子
308,000
28
円
27
24,506,600
24
6
85
円
第2子
163,000
第3子
308,000
155
円
178
70,744,100
128
19
第3子
480
308,000
第2子
114,000
57,517,200 128,261,300
第3子
308,000
308,000
円
1,295
(国庫補助対象額)
合 計
17
2
円
185,000
第2子
28
70
308,000
62,200
円
第3子
小 計
(国庫補助対象外)
24,097,000
第3子
5
上記区分以外の
5 補助単価①の第3子
1 ∼ 5 以 外 の 世帯
211,000
円
合 計
23
円
115,200
203
38
円
308,000
計
962
0
第3子
4
0
0
円
199,200
市町村民税所得割
計
0
308,000
第1子
0
小計②
0
第3子
第1子
満3
対象人数② 補助単価②
円
268,000
65
77,101 円以上
円
第2子
5
課税額
小計①
229,200
130
211,200 円以下
6
第1子
計
市町村民税所得割
4
年齢 対象人数① 補助単価①
119,347,700
635
円
円
85,980,100
205,327,800
5
238
円
円
円
4
232
13,420,100
13,420,100
計
470
28,700
5
694
4
599
3
420
満3
52
計
円
211
円
円
228
132,767,800
1,765
169
85,980,100 218,747,900
27
635
※平成 25 年度は、小学校 1 ∼ 3 年生の兄・姉を有する園児に対しては補助単価②を適用し、それ
以外の園児に対しては補助単価①を適用する。
− 220 −
4. 生涯学習・社会教育
(1)平成26年度の努力点
本市では、市民が、生涯のいつでも自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果
が適切に評価されるような「生涯学習社会」を構築するため、平成 16 年 3 月に「宇治市生涯
学習推進プラン」を策定し、施策を進めてきた。
平成 26 年度 4 月以降は同プランを包括した「宇治市教育振興基本計画」を策定して、目標
の 1 つとして「一人ひとりの多様な生涯学習活動を『市民の社会還元力』に発展させる」こ
とを定めた。
具体的には、ますます多様化する市民のニーズに応えていくため、民間団体・事業者・大
学などと連携しながら、年齢や性別などに関係なく、すべての市民が自由に知的探究、文化・
芸術活動、スポーツ、健康増進、生きがいづくり、仲間づくりなどに取り組むことのできる
環境づくりを進める。
さらに、予測される少子高齢化の進行を踏まえ、増加する高齢者の学習活動の活性化や社
会貢献意識の醸成を図っていくとともに、市民の主体的で自発的な活動が世代や分野を越え
て連携し、広がり、社会に還元され、子どもの教育にいかされる仕組みづくり、体制づくり
を進める。
そして、一人ひとりの活力が「あすの宇治」の創造に発揮される新たな生涯学習社会を目指す。
また、地域社会が子どもと子育て家庭を支える基盤になるという認識の定着を図るとともに、
より多くの市民が子育てと青少年健全育成に関する様々な場面で積極的に関与する環境づく
りを進める。
こうした観点から、本市の社会教育は、次に掲げる事項を重点として、関係機関・団体等
との連携を強めながら、より一層の充実に努める。
1 .「宇治市教育振興基本計画」を指針とした生涯学習施策の展開に努める。また、市民が生
涯学習活動によって得た成果を幅広く生かせる社会の構築に努める。
2 . 人権を尊重する意識の高揚を図るため、あらゆる機会を通じて人権教育と人権啓発の充実
に努める。
3 . 平成 24 年度より、小中一貫教育を全面的に実施している学校教育との連携を一層図りな
がら、家庭教育の振興・地域社会の教育力の活性化に努めるとともに、地域社会と連携
した学習及び教育活動の推進に努める。
4 . 市民の読書活動の推進に努める。また、子どもたちの健やかな成長に資するため「宇治市
子どもの読書活動推進計画(第二次推進計画)」に沿った読書環境の整備・充実に努める
とともに、子どもの読書活動にかかる各種施策のさらなる推進を図る。
5 . 家庭・学校・地域社会が連携した子どもが健やかに育つ居場所づくりを推進する。
− 221 −
6 . 21 世紀の社会と明日の宇治を切り拓く青少年の育成を目指す。
7 . 豊かなスポーツライフの実現に向けて、「宇治市スポーツ振興計画」をもとに市民のスポ
ーツ活動の充実・支援に努める。
8 . 文化施策の総合的な推進を図るとともに、市民の多様な文化活動の充実・支援に努める。
また、文化財の保護・調査活動の実施、積極的な活用に努める。
①生涯学習社会の実現
「宇治市教育振興基本計画」を指針として生涯学習施策を展開し、地域やまちづくりに対
する市民の意識を高め、地域の発展に向けて誰もが力を発揮するような生涯学習環境の整備
を図る。
また、生涯学習を支える社会教育活動の振興を図るため、指導者の養成や関係団体・組織
への支援を進める。
さらに、社会教育活動・生涯学習活動によって得られた学習成果を活用して、市民の主体的・
自発的な活動が社会に還元される仕組み・体制づくりに努める。
②人権教育の幅広い展開
市民一人一人の尊厳と人権が尊重される社会を実現するには、多元的文化、多様性を認め
る「共生の心」をはぐくむための学習活動を、関係機関・団体や学校などと連携して実施す
ることが重要である。人権を尊重する意識の高揚を図るために、
「人権教育及び人権啓発の
推進に関する法律」及び「宇治市人権教育・啓発推進計画」に基づき、人権教育及び人権啓
発を図る。
③家庭・地域社会の教育力の向上
近年、家庭教育の充実と地域社会の教育力の活性化に向けた社会教育行政に対する期待が
高まってきており、家庭・学校・地域社会の連携や協力の促進が求められている。本市にお
いても、子育てをする人の個別の学習のみならず、親どうしの連携や地域社会でのつながり
を広げるための諸施策を展開し、教育の出発点である家庭の教育力向上に努めるとともに、
平成 24 年度より小中一貫教育を全面的に実施している学校や地域諸団体と連携を図りなが
ら地域社会の教育力の向上に努める。また、家庭・学校・地域社会が連携した、子どもが健
やかに育つ居場所づくり、安全・安心な地域づくりを推進する。
さらに、21 世紀の社会と明日の宇治を切り拓く青少年を育成するため、青少年の自主的な
活動への支援や社会参加活動の促進に努めるとともに、京都府の「青少年の健全な育成に関
する条例」や本市の「宇治市教育振興基本計画」をもとに、青少年の健全育成・社会環境浄
化活動をより一層推進する。
− 222 −
④スポーツ・文化の推進
スポーツ分野においては、
「スポーツ基本法」及び「宇治市スポーツ振興計画」に基づき、
豊かなスポーツライフを送ることができる環境整備を進めるとともに、生涯スポーツの推進
に努める。
文化分野においては、
「文化芸術振興基本法」
、
「古典の日に関する法律」に基づき、本市
の歴史・文化を生かして文化芸術施策の推進を図るとともに、市民の創造的文化活動の育成・
支援を進める。
「図書館法」及び「宇治市子どもの読書活動推進計画(第二次推進計画)
」に基づき、図書
館の機能充実を図り、市民の教育と文化の発展に努めるとともに、子どもの読書活動を推進
するための環境整備の充実を図る。
また、本市の豊かな歴史と文化財に対する市民の理解と認識を深め、
「文化財保護法」
、
「京
都府文化財保護条例」並びに「宇治市文化財指定条例」の精神に基づき、文化遺産の保護・
保存を図るとともに、歴史文化に関する市民意識の向上に努める。
さらに、史跡「宇治川太閤堤跡」や重要文化的景観「宇治の文化的景観」の保存活用及び
歴史的風致の維持向上に努める。
− 223 −
(3)宇治市生涯学習審議会委員及び関係団体
①宇治市生涯学習審議会委員(第6期)
(任期:平成 25 年 6 月 1 日から平成 27 年 5 月 31 日)
表 10 − 9
※平成26年4月9日時点
役 職
氏 名
委 員 長
森
川
知
史
委員長職務代理
門
脇
洋
子
委 員
奥
西
隆
三
〃
木 村 孝
〃
桑 原 千 幸
〃
小宮山 恭 子
〃
迫 きよみ
〃
清 水 桂 子
〃
杉 本 厚 夫
〃
長 積 仁
〃
西 山 正 一
〃
向 山 ひろ子
〃
弓 指 義 弘
〃
六 嶋 由美子
〃
大 井 悟
*社会教育分科会は平成26年3月31日に廃止し、平成26年4月1日より
全委員を社会教育委員として委嘱
②社会教育団体
・宇治市連合育友会(小中各育友会・PTA)
・宇治市立幼稚園 PTA 連合会
・宇治市子ども会連絡協議会(地域子ども会)
・宇治市女性の会連絡協議会(地域女性の会)
・宇治市青少年健全育成協議会
・その他社会教育関係団体、クラブ等
− 224 −
5. スポーツ・レクリエーション活動
市民の誰もが、それぞれの体力や年齢、技術、興味、目的に応じて、いつでも、どこでも、
いつまでも、親しむことができる生涯スポーツを推進するため、市民総合体育大会をはじめと
するスポーツ大会の開催や、初心者でも気軽に参加できるレッツニュースポーツ 、ニュースポ
ーツひろばの実施、市民スポーツまつりの開催を行うとともに、様々な実施主体が主催するス
ポーツイベントの情報を集約し、情報を発信するなどの各種事業に取り組んでいる。
平成 21 年 3 月に策定された「宇治市スポーツ振興計画」により、豊かなスポーツライフの実
現に向けて、施策の推進を図ることとしている。
平成 22 年度には、生涯スポーツの推進及び市民の健康増進に大きく寄与することを目的 とし
て整備を進めてきた「グラウンド・ゴルフ場」をアクトパル宇治に開設した。
今後も、子どもから高齢者、障害者などのすべての市民に対して、豊かなスポーツ環境づく
りに取り組み、生涯スポーツ社会の実現を目指す。
生涯スポーツの推進を図るため、次の施策に取り組んでいる。
○スポーツ・レクリエーション事業の実施
・市民スポーツまつり
・市民駅伝競走大会
・市民ファミリーバドミントン大会 等
○各種団体・組織による自主的な活動への支援
・(一財)宇治市体育協会の活動
・宇治市体育振興会連合会の活動
・宇治市スポーツ少年団の活動
・総合型地域スポーツクラブの活動
○スポーツ表彰
・市民の体育・スポーツの振興及び競技力の向上に資するため、顕著な競技成績を収めた者
もしくは団体、又はスポーツの健全な普及、発展に貢献した者もしくは団体を宇治市スポー
ツ賞として表彰している。
○スポーツ交流の促進
・宇治市・宇部市スポーツ交流大会を平成 3 年度から交互に開催している。
(平成 25 年度は宇部市にて開催)
・全日本中学ボウリング選手権大会を平成 19 年度から本市で開催している。
((一財)地域活性
化センターのスポーツ拠点づくり推進事業の補助を受け実施)
○スポーツ施設の利用促進・整備充実
・学校施設の開放事業を、30 校の学校開放運営委員会へ委託している。
− 225 −
・巨椋ふれあい運動ひろばを、
(公財)宇治市公園公社を指定管理者として管理運営を行っている。
・「グラウンド・ゴルフ場」の開設(平成 22 年 6 月 2 日オープン)
○全国大会、国際大会等に出場する選手、団体の激励を行っている。
− 226 −
スポーツ関係組織
(平成26年7月1日現在)
表 10 − 10
宇治市スポーツ推進委員協議会
宇治市生涯学習審議会
宇治市体育振興会連合会
(一財)宇 治 市 体 育 協 会
各 地 域 体 育 振 興 会 19 団 体
槇
島
〃
大久保学区
〃
大 開 学 区
〃
三室戸学区
〃
南 部 学 区
〃
木 幡 校 区
〃
岡 屋 学 区
〃
小 倉 校 下
〃
南小倉学区
〃
北小倉学区
〃
西小倉学区
〃
伊
田
〃
菟 二 学 区
〃
菟 道 校 区
〃
北槇島小学校区
〃
西 大 久 保
〃
平盛学区わくわく
宇治黄檗学園学区
〃
〃
門
委
員
会
企画財政、普及、指導、競技
町体 育 振 興 会
神 明 学 区
勢
専
各種競技団体 24 団体
軟
式
野
球
連
盟
ソ フ ト ボ ー ル 協 会
卓
球
協
会
ソ フ ト テ ニ ス 連 盟
テ
ニ
ス
協
会
バ レ ー ボ ー ル 協 会
サ
教
育
委
員
会
生
涯
学
習
課
ッ
カ
ー
協
会
バ ド ミ ン ト ン 協 会
歩
こ
う
会
弓
道
協
会
空
手
道
連
盟
柔
道
連
盟
水
泳
協
会
陸
上
競
技
協
会
バスケットボール協会
太
極
拳
協
会
少 林 寺 拳 法 協 会
ゲ ー ト ボ ー ル 連 合
宇治市レクリエーション
団 体 連 絡 協 議 会
グラウンド・ゴルフ協会
オリエンテーリング協会
ダ ン ス ス ポ ー ツ 連 盟
ゴ
外
活
動
協
フ
協
会
ボ ウ リ ン グ 協 会
レクリエーション協会
野
ル
ス ポ ー ツ 少 年 団 本 部
会
中 学 校 体 育 連 盟
レクリエーションサークル
総合型地域スポーツクラブ
小・中学校体育施設開放運営
特定非営利活動法人
東宇治スポーツクラブ
委員会
− 227 −
○ 市民スポーツ教室
表 10 − 11
教
室
名
対
象
会
場
時
間
期
小学
19:30 ∼
レッツニュースポーツ
西宇治体育館
(春の教室:4回コース) 4 年生以上
21:00
毎週 金
小学
19:30 ∼
レッツニュースポーツ
西宇治体育館
(秋の教室:4回コース) 4 年生以上
21:00
毎週 金
ショートテニス
ファミリーバドミントン
ラージボール卓球
きばれぇ
間
5/23・30
各 30 名
6/6・13
10/17・24・31
各 30 名
11/7
○ ニュースポーツひろば
〈あさのひろば〉
西宇治体育館(参加無料・保育あり) 10:00 ∼ 12:00
5/24 ㈯・6/14 ㈯・7/12 ㈯・9/20 ㈯・10/18 ㈯・11/8 ㈯・12/20 ㈯・1/17 ㈯・2/14 ㈯・
3/7 ㈯
黄檗体育館(参加無料・保育あり)10:00 ∼ 12:00
5/17 ㈯・6/21 ㈯・8/23 ㈯・9/6 ㈯・11/15 ㈯・12/6 ㈯・1/24 ㈯・2/28 ㈯・3/21 ㈯
〈よるのひろば〉
西宇治体育館(参加無料・保育なし) 19:30 ∼ 21:00
6/20 ㈮・7/4 ㈮・10/3 ㈮・12/5 ㈮・1/30 ㈮・2/27 ㈮・3/20 ㈮
黄檗体育館(参加無料・保育なし)19:30 ∼ 21:00
8/1 ㈮・9/12 ㈮・11/28 ㈮・2/6 ㈮・3/6 ㈮
〈屋外ニュースポーツひろば〉
西宇治中学校(参加無料・保育なし) 19:30 ∼ 21:00 9/4 ㈭・9/16 ㈫
東宇治中学校(参加無料・保育なし) 19:30 ∼ 21:00 9/2 ㈫・9/18 ㈭
広野中学校(参加無料・保育なし) 19:30 ∼ 21:00 9/9 ㈫
○ スポーツ・レクリエーション大会
表 10 − 12
開 催 日
大 会 名
5 月 11 日(日)
第
5 月 18 日(日)
宇治市体育振興会連合会春季交流グラウンド・ゴルフ大会
西 宇 治 公 園
6 月 28 日(土)
第 38 回
会
西宇治体育館
7 月 22 日(火)
∼ 24 日(木)
第 38 回 全 日 本 中 学 ボ ウ リ ン グ 選 手 権 大 会
キョーイチボウル宇治
10 月 13 日(祝)
第
太
11 月
2 日(日)
4 8
3 2
回
市
宇
治
回
民
市
市
総
障
民
体
害
ス
者
ポ
総
会 場
ス
ー
合
ポ
ツ
開
ー
会
ツ
ま
大
つ
式
り
太
陽
陽
が
が
丘
丘
第 36 回 宇 治 市 体 育 振 興 会 連 合 会 交 流 球 技 大 会
西宇治公園他
12 月 14 日(日)
第
3
2 月 22 日(日)
第
3
3 月 15 日(日)
第 15 回 市 民 フ ァ ミ リ ー バ ド ミ ン ト ン 大 会
0
1
回
回
市
宇
民
治
駅
川
伝
マ
− 228 −
ラ
競
ソ
走
ン
大
会
太
陽
が
丘
大
会
太
陽
が
丘
西宇治体育館
6. 青少年対策
青少年の問題行動は、戦後、昭和20年代、30年代、50年代と3回のピークがあり、
その後平成8年頃より、
内容の凶悪化・粗暴化とともに、
それまでの行動や態度などからは周囲が予見し難いような青少年が重大な
問題行動を起こす、
いわゆる
「突発的・衝動的非行」が見られるようになった。
また、
問題行動の低年齢化、
広
域化が進み、
いじめの問題や不登校児童生徒の増加も社会問題化するようになった。
本市においては、
小学校における平成25年度の生徒指導上の問題行動は430件(94件増)
と増加、
指導
延べ人数は818人(123人増)
と前年度より大幅に増加した。
中学校においては、平成25年度の問題行動は
829件、
指導延べ人数は1,350人となり、
件数・指導延べ人数共に前年度比で減少しており、
全体的に減少傾
向が見てとれる。
児童生徒の問題行動の背景は、
情報化や少子化など社会が急速に変化する中で、
家庭における幼少時
からのしつけの問題、児童生徒の多様な行動等に対して苦慮の多い学校、様々な社会的ストレスが要因と
なった児童虐待の問題、
他人への思いやりやモラルの欠如、
規範意識の低下が進んでいる社会など、
家庭、
地域社会、学校のそれぞれの要因が複雑に絡み合っていると考えられる。
また、市内小中学校においては、
平成25年度も引き続き、携帯電話・メール及びインターネット上のトラブルなどに関連する問題事象が大幅に
増加している状況である。
「いじめ」については、
平成25年9月に施行された「いじめ防止対策推進法」において非常に広く定義され
たために、
これまでいじめとして認知していなかった事象もいじめとして計上した結果、4千人近い児童生徒
がいじめとして認知された
(被害実人数)
が、
そのほとんどは解消している。
なお、
教職員が組織的・継続的に
指導や経過観察の必要がある状況にあるものは、
昨年と同程度の、
小学校39人、
中学校29人(小・中学校共
に被害実人数)
となっている。
不登校児童生徒の総数は、平成25年度(平成25年4月1日から平成26年3月31日までに不登校を理由に
年間30日以上欠席した児童生徒数)
は、
小学校54人、
中学校178人となり、前年度比では小学校で2人増加
、
中学校13人増加となった。小中連携の取組や各校での教育相談や別室登校指導の充実、
さらには不登校
問題対策委員会の取組や適応指導教室、
メンタルフレンド派遣事業、
心と学びのパートナー派遣事業等、
宇
治市不登校対策事業の効果的な活用を図るなどの取組を進めている。
また、
スクールカウンセラーが10中学
校と2小学校へ配置され、
小中連携した効果的な活用を図っている。
このような青少年をとりまく現状を踏まえ、
次代を担う青少年が未来に希望を持ち、
自由な精神や豊かな想
像力を自ら養い、
社会的に自立した人間として健やかに成長するための共生・共育の社会づくりを目指し、
本
市の青少年施策の体系及び基本的な方向性を明確にするため、宇治市青少年問題審議会に諮問し、平
成16年3月に「宇治市青少年プラン<生き育きプラン>」が策定された。
「宇治市青少年プラン<生き育きプラン>」が平成25年度末に計画期間満了を迎えることから、
その成果
と課題を踏まえ、
平成26年3月に「宇治市教育振興基本計画」が策定された。
「宇治市教育振興基本計画」
においては、
「調和のとれた子どもの「育ち」
を支える
「家庭・地域の教育力」
を向上させる」
ことを基本目標の
ひとつとしており、
その実現をはかるために、
青少年健全育成協議会をはじめとした地域の諸団体と連携しな
がら、
より多くの市民や団体が子どもたちの成長に積極的に関わる地域社会の構築を目指している。
− 229 −
(1)宇治市青少年問題審議会
学識経験者、関係団体及び行政機関の職員、市議会議員等広く市民の代表からなる教育委員
会の附属機関であって、教育委員会の諮問に応じ、本市の青少年問題に係る基本的かつ総合的
な施策に関し、必要な調査及び審議を行い、答申を行う。
(2)宇治市青少年指導センター
青少年の健全な育成を図るため設置されたもので、次の事業を行う。
① 街頭巡回を中心とする補導活動(少年補導委員)
② 関係機関相互の意見・情報交換及び施策調整と各行政機関に係る諸事業の効果的促進
③ 青少年の健全育成を図るための市民運動の促進及び援助
(3)宇治市青少年健全育成協議会
本市における青少年の健やかな成長をめざして、すべての市民及び団体が、相互に連携を深
め、青少年を守り育てる諸活動の推進と地域における育成組織を充実し、明るく住みよいまち
づくりに努めるとともに、青少年自らの社会参加と仲間づくりを促進して、もって青少年の健
全な育成を図ることを目的として組織している。
主な事業は次のとおり
・各種スポーツ及び文化活動等の行事を通じての健全育成活動
・地域における学習・啓発活動
・青少年問題に係わる相談活動
・明るい環境づくりと浄化活動
(4)適応指導教室
近年、全国的に不登校児童生徒は減少傾向にあるものの、依然としてひきこもり・不登校は
社会問題となっている。本市では、「学校に行きたくても行けない」
・「学校に行けないことを
悩んでいる」、そのような児童生徒の学校復帰を目途に、個々の状態に応じた適切な取組を組
織的、計画的に推進するため、平成 6 年 7 月 1日より、心の居場所として適応指導教室を開設し
ている。
主な活動は次のとおり
・個別・仲間との自主的な活動
・保護者懇談会
・興味関心に基づいた小集団による活動
・個別カウンセリング
・屋外活動
(5)メンタルフレンド派遣事業
「学校に行きたくても行けない」と悩み、家庭に閉じこもった状態になっている不登校児童
生徒の家庭に、学生ボランティアを派遣し、本人との心のふれあいを通して学校復帰へのきっ
かけをつかませることを目途に、平成9年度より実施している。
活動は、週1回、1時間程度訪問し、「よき友」「よき兄姉」として、児童生徒の興味や関心
のある活動を一緒に行っている。
− 230 −
(6)学校支援チーム
本市における幼稚園、小・中学校だけでは解決が困難な事象であったり、解決にあたり時
間を要する問題について、専門的な助言や支援を行い、現場の教職員が幼児、児童生徒と向
き合う時間をより一層確保できるよう、社会福祉士、臨床心理士等の専門家を交えた「宇治
市学校支援チーム」を試行設置し、幼稚園、小・中学校支援の取組を進めた。
○ 生徒指導上の問題行動の状況(平成 25 年度)
(単位:件、人)
表 10 − 13
校種
件数
人数
種 別
小 学 校
発生
件数
中 学 校
指 導 延 児 童 数
男
女
計
発生
件数
指 導 延 生 徒 数
男
女
計
生
徒
間
51
50
10
60
80
89
5
94
対
教
師
19
19
1
20
17
14
3
17
人
3
8
0
8
6
8
0
8
損
20
31
2
33
18
26
0
26
め
37
82
28
110
28
67
18
85
喝
2
3
0
3
4
7
0
7
き
20
32
3
35
14
27
0
27
盗
6
5
6
11
2
1
1
2
バ イ ク・ 自 転 車 盗
2
2
0
2
5
6
0
6
し
13
16
5
21
3
2
1
3
び
9
29
6
35
10
15
2
17
喫
煙
2
4
0
4
62
81
24
105
飲
酒
0
0
0
0
1
2
0
2
用
0
0
0
0
0
0
0
0
不健全な遊び・悪質ないたずら
61
121
27
148
43
85
7
92
暴
力
対
器
物
い
破
じ
恐
窃
盗
金
万
金
銭
引
銭・
の
火
物
無
断
わ
い
そ
ち
品
出
遊
薬
不
持
物
純
外
せ
乱
泊・
つ
異
な
性
の
家
出
0
0
0
0
32
27
13
40
行
為
3
3
0
3
1
1
0
1
遊
0
0
0
0
4
0
4
4
他
182
280
45
325
499
562
252
814
430
685
133
818
829
1020
330
1350
25
29
54
91
87
178
交
計
不
登
校
※ここで言う「不登校」とは、不登校を理由として年間 30 日以上欠席した児童生徒を言う。
− 231 −
○ 生徒指導上の問題行動指導延べ人数の推移
表 10 − 14
(延人数)
2,200
小学生全体
中学生全体
2,000
1,800
1,600
1,400
(1,350)
1,200
1,000
(818)
800
600
400
200
0
平成8年 9
10
11
12
13
14
15
16
17
− 232 −
18
19
20
21
22
23
24
25
7. 大久保青少年センター
大久保青少年センターは、青少年を対象とする社会教育施設で、文化・芸術・スポーツの活動を
通じて、青少年の「生きる力」を育み、健全育成を図る役割を果たしている。
(1)活動方針
① 青少年の自主的な団体活動の促進
② 青少年の各種団体活動の育成及び指導
③ 青少年の文化教養を高めるための行事の開催
(2)施設の概要
表 10 − 15
室
事
学
学
務
習
習
使
名
室
室
用
目
的
室
センターの管理・運営
①
②
各種教室、講座、こどもクラブ、会議、研修など
多 目 的 活 動 室
文化サークル活動、こどもクラブ、室内スポーツなど
こども図書コーナー
読書
老 人 憩 い の 部 屋
文化サークル活動、こどもクラブ等
そ
の
他
( 倉 庫・ 便 所 等 )
広
場
スポーツ、レクリエーション
・開館時間 ……… 午前 9 時から午後 5 時まで
・休 館 日 ……… ① 月曜日
② 国民の祝日に関する法律に規定する休日
③ 1 月 2 日、3 日及び 12 月 28 日から同月 31 日まで
ただし、必要があるときは、開館時間を変更し、又は臨時に開館、休
館することがある。
− 233 −
8. 善法・河原青少年センター
善法・河原青少年センターは、人権が尊重される豊かな社会の実現に向けて青少年の教育、文
化の向上とともに健全育成に資することを目的として設置している。
(1)主な事業内容
① 青少年に対する学習、スポーツ等の教室の開設
② 青少年の学習、文化、体育、スポーツ及びレクリエーション活動に対する指導、援助
③ 青少年の自主学習や健全な遊びの場の提供と指導、援助
④ 青少年に係る各種相談及び指導
(2)開館時間
① 開館時間
② 休館日
(善法)
午前 9 時∼午後 5 時
(河原)
午前 9 時∼午後 5 時
月曜日(善法)
、日曜日(河原)
、祝日、振替休日及び年末・年始
但し、必要があるときは、開館時間及び休館日を変更、または臨時に休館することがある。
施 設 概 要
表 10 − 16
名
善法青少年センター
称
河原青少年センター
敷
地
面
積
2,430.0 m2
1,582.4 m2
延
床
面
積
1,182.5 m2
543.2 m2
鉄筋コンクリート造 2 階建
建
物
構
造
鉄筋コンクリート造 2 階建
鉄骨造平屋建
軽量鉄骨造 2 階建
開
館
年
月
昭和 60 年 6 月
昭和 62 年 10 月
− 234 −
9. 公 民 館
(1)公民館活動の基本方針
急激に変化する現代社会にあって、人それぞれが自らの生活を豊かで充実したものにするた
めには、常に新しい知識や技術の習得及び教養の向上等の学習がますます必要になってきてい
る。
中央公民館をはじめ宇治・木幡・小倉・広野の各公民館では、地域住民の多様化・高度化す
る学習需要に応えるため、生涯学習センター及び各館相互の連携を図りながら地域に密着した
学習事業の推進に努めている。
(2)公民館運営
5 つの公民館では、相互の連携を密にし、今日的な課題や地域性のある課題等を取り上げて
の各種学級・講座や講習会の開催など、学習機会の提供に努めるとともに、市民の主体的な学
習活動を促進するため、学習グループに対し、活動の場や機器の提供など、積極的な育成・援
助を行っている。また、市民の各種学習活動への参加を促進し支援するため、他の学習機関の
情報などの収集・提供を行うなど、自発的な学習活動への援助に努めている。
(3)公民館の概要
表 10 − 17
職 員
名 称
所 在 地
開 設
館長
生涯学習
指 導 員
その他
中央公民館 折居台 1 丁目 1
昭和59年11月3日
1
1
3
宇治公民館 宇治里尻 71 − 9
昭和40年9月17日
1
1
3
木幡公民館 木幡内畑 34 − 7
昭和56年5月11日
1
1
2
小倉公民館 小倉町寺内 91
昭和56年9月9日
1
1
2
広野公民館 広野町寺山 17 − 403
昭和61年5月17日
1
1
2
− 235 −
10. 市民会館
宇治市民会館は、宇治市民の生活文化の向上と社会福祉の増進を図ることを目的として昭和
40 年 10 月に開館した。
近年は、市民のライフスタイルの変化に伴い、コミュニティの場として幅広い各層の人々の
活動に利用され、市民のニーズに応えている。
(1)市民会館の利用状況
(単位:件、人)
表 10 − 18
区 分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
利 用 件 数
1,679
1,559
1,608
1,630
1,949
利 用 人 数
23,914
21,847
22,333
21,716
21,225
11. 図 書 館
宇治市の図書館は、昭和 40 年に開室した「市民会館図書室」の活動を引き継ぎ、昭和 59 年中央
図書館の設置により本格的な公共図書館としてのサービスを開始した。
さらに、平成 4 年には東宇治図書館が開館し、平成 9 年には西宇治図書館が開館した。
現在、この 3 館と平成 15 年 4 月から始めた公共施設等を利用した予約図書配本所をサービスポイン
トとして、市民の読書要求に応えている。予約図書配本所は4ヵ所の公共施設に平成 24 年度 から京
都文教大学図書館・京都文教短期大学図書館との連携協力の一環として、同大学図書館が加わり、
市内5ヵ所となった。
3館は、コンピュータと連絡車の運行によって図書館システムを形成し、いずれの図書館からでも全
館の蔵書の貸出を受け、また返却をすることができる。さらに、平成 14 年 6 月から、宇治市図書館の
蔵書をインターネット上で検索・予約できるシステムを導入した。
平成 15 年 4 月からは祝日開館を実施し、平成 19 年 3 月に「学校図書館と市立図書館との連携につ
いての指針」を策定し、5月から学校等団体貸出を開始した。さらに、平成 21 年 9 月から電子メール
による予約連絡サービスを開始した。また、資源の有効活用の視点から「図書のリサイクル」や「ボ
ランティアによる図書の修理」などの取り組みも行っている。
(1)図書館活動の基本方針
「図書館は、生涯学習の振興を図る上で、住民の身近にあって、人々の学習を支援する極めて
重要な社会教育施設である」と言われている。
図書館では市民の自己学習に応えるため、積極的に資料と情報の提供を進めながら、身近で
気軽に利用できる場となることを目指し、 次の四つを具体的な目標としている。
① 生涯学習にとって有効・適切な場となる。 ③ 市民の調査・研究を援助する場となる。 ② 児童の読書意欲に応える場となる。 ④ 郷土のことは何でもわかる場となる。
− 236 −
(2)蔵 書 数
(単位:冊)
表 10 − 19
区分
年度
総
数
中央図書館
東宇治図書館
西宇治図書館
団 体 貸 出
平成 21 年度
304,584
173,745
59,049
67,214
4,576
平成 22 年度
306,751
174,101
59,764
68,187
4,699
平成 23 年度
305,793
172,537
59,872
68,632
4,7522
平成 24 年度
309,661
174,068
60,990
69,793
4,810
平成 25 年度
310,077
173,452
61,636
70,115
4,874
※ その他の資料(平成 25 年度)
中央図書館
点字図書 75 タイトル 166 冊、大活字体 1,764 冊、雑誌 81 タイトル、
新聞 11 紙、カセットブック 2,347 巻
東宇治図書館
雑誌 48 タイトル、新聞 9 紙、カセットブック 787 巻
西宇治図書館
雑誌 48 タイトル、新聞 9 紙、カセットブック 710 巻
(3)個人貸出冊数
(単位:冊)
表 10 − 20
区分
年度
総
数
中央図書館 予約図書配本所 東宇治図書館 西宇治図書館 学校等団体貸出
平成 21 年度
930,971
434,104
10,074
222,085
263,092
1,616
平成 22 年度
918,824
432,934
11,748
214,757
257,221
2,164
平成 23 年度
887,729
420,124
11,903
205,532
248,483
1,687
平成 24 年度
853,516
399,624
12,843
203,048
236,277
1,724
平成 25 年度
772,401
368,064
12,885
173,931
215,555
1,966
(注)中央図書館には、地域・家庭文庫等への団体貸出を含む
(4)登 録 者 数
(単位:人)
表 10 − 21
区分
年度
総
数
一
般
児
平成 21 年度
129,669
114,578
15,091
平成 22 年度
88,896
74,241
14,655
平成 23 年度
86,698
72,338
14,360
平成 24 年度
84,889
70,680
14,209
平成 25 年度
82,418
68,606
13,812
(注)児童数は中学生以下の登録者
平成22年度以降、10年以上利用のない登録者は含まず
− 237 −
童
(5)団体貸出
児童の読書普及活動を進めている地域・家庭文庫(11団体)
、
笠取地区(3団体)
、
に加え平成25年度
より青少年センター
(3団体)
にも貸出を開始。計17団体に対して、年2回児童書を貸し出し、読書活動の
推進を図っている。平成25年度貸出冊数は5,552冊。
(6)障害者サービス
視覚障害者の方へのサービスとして、点字図書やテープ図書・デイジー図書の貸出、対面
朗読サービスを実施し、図書館利用の促進を図っている。
(7)行政資料コーナーの設置
市民の調査・研究を支援し、必要な知識や、情報を提供するために、宇治市の刊行物を中心に
国及び他の行政機関等が刊行する行政資料を収集し、中央図書館参考資料室で利用に供している。
12. 歴史資料館
(1)歴史資料館では、昭和 59 年に開館して以来、市民に宇治の歴史と文化を知っていただくため、
展示や講習会の開催、図録、宇治文庫の発行等を通して普及に努めてきた。同時に、古文書や
古地図・民具・美術工芸品等の資料の調査や整理・収集・保存にも取り組んできた。
本年度も同様の事業を行うが、展示については、次表のような内容を予定している。また、
教育・普及活動では歴史講座・古文書講習会を実施するとともに、市内小学校における出前授
業を通じて、市民の地域史に関する知識の普及を図っていきたい。
表 10 − 22
種
別
テ
ー
マ
実 施 期 間(会期)
企
画
展
おぐら池 −ヘリ・マンナカ・チュウドオリ−
平成 26 年 7 月 12 日∼ 9 月 7 日
特
別
展
初三郎式鳥瞰図「誕生」100年
日本パノラマ大図鑑
平成 26 年 9 月 27 日∼ 11 月 16 日
企
画
展
28年災害と天ヶ瀬ダム
平成 26 年 11 月 29 日∼12月 27 日
企
画
展
ちょっと昔の街と暮らし
平成 27 年 1 月 24 日∼ 4 月 19 日
(2)施 設 概 要
展 示 室
190.95m2
資料整理室
19.75m2
収蔵展示室
93.61m2
ロ ビ ー
107.51m2
収 蔵 庫
183.32m2
そ の 他
209.44m2
特別収蔵庫
48.64m2
共用部分
188.63m2
− 238 −
資料閲覧室
48.84m2
事 務 室
46.91m2
研 究 室
129.81m2
合 計
1,267.41m2
13. 宇治の文化財
(1)文化財の保護と活用
本市の豊かな歴史と文化財に対する市民の理解と認識を深め、所有者及び関係団体等の理
解と協力のもとに、世界遺産の宇治上神社・平等院をはじめ史跡宇治川太閤堤跡や重要文化
的景観などの貴重な文化財の保全を図り、市民の文化的向上に努める。
ア 文化財の保護・保存・活用を図る。
イ 文化財愛護とふるさとを見つめ直す学習機会の拡充・啓発活動の促進を図る。
<実施項目>
・文化財の保護・活用、史跡・文化的景観の整備
・団体育成と自主活動の促進
・学習機会の拡充
・文化財愛護の啓発
・埋蔵文化財の調査・保護・活用
ウ 文化財保護委員会
宇治市文化財保護委員会は、
「本市内に所在する文化財を保存し、かつ、その活用を図り、
もって市民の文化的向上に資し、本市文化の進歩に貢献する施策を樹立するため」設置され
ており、教育委員会の諮問に応じて文化財の指定及び保護顕彰並びに活用に関する事項を答
申し、かつ、文化財保護に関し必要と認める事項を建議することができる。
委員会は宇治市教育委員会が委嘱する 8 人の委員によって構成され、任期は 2 年である。
エ 指定文化財
① 宇治市指定文化財
表 10 − 23
有
形
美
建 造 物
件
棟
文
絵
彫
化
術
財
工
工
芸
数
数
画
刻
品
書
跡
典
籍
4
15
3
34
2
3
芸
無
考
古
資
料
歴
史
資
料
文
財
無
形
民
俗
文
化
財
3
2
1
1
品
− 239 −
形
化
史
天
跡
物
2
1
然
合
記
念
計
56
② 京都府指定文化財
表 10 − 24
有
形
文
美
建 造 物
彫
刻
化
術
工
芸
工
古
芸
文
品
財
品
考
古
資
料
書
無
形
民
俗
文
化
財
小
計
史
3
3
1
天
文
化
財
環
境
保
全
地
区
小
然
記
念
跡
指定 登録 指定 指定 指定 指定 指定 指定
8
名
物
勝
指定 指定 指定
2
3
9
1
1
美
術
工
芸
品
計
2
合
計
指定 登録 決定
0
21
3
2
26
選
定
保
存
技
術
重
要
文
化
的
景
観
1
1
③ 国指定文化財
表 10 − 25
建 造 物
数
数
画
刻
品
跡
歴
史
資
料
重文
10
31
4
19
2
2
1
28
勝
跡
重
要
無
形
文
化
財
国宝
3
6
1
3
2
0
0
6
1
3
1
件
棟
絵
彫
工
書
芸
小
名
史
計
(2)世界遺産
世界遺産条約は、各国の文化・自然遺産を人類全体のための世界遺産として、損傷・破壊
から保護し、保存するため国際的な協力体制を確立することを目的に、1972 年 11 月のユネス
コ(国際連合教育科学文化機関)第 17 回総会で採択された。日本は、1992 年 6 月に条約を批准し、
現在(2014 年 7 月)世界遺産は 1007 件(文化遺産 780 件、自然遺産 197 件、複合遺産 30 件)
となっている。
宇治上神社及び平等院を含む「古都京都の文化財(京都市・宇治市・大津市)
」が、世界の文化
遺産及び自然遺産の保護に関する条約に基づく世界遺産一覧表に、1994 年 12 月 17 日に登載
された。この一覧表に登載されることは、宇治上神社及び平等院が人類全体の利益のために保
護するに値する特に優れて普遍的な価値をもつものであることが国際的に認められたことであ
る。
㋐ 宇治上神社
宇治上神社は古くからあった社であるが、平等院の鳳凰堂完成後、平等院の鎮守社として
社殿が整えられた。
本殿は正面一間の流造の内殿 3 棟を並立させ、それを流造の覆屋で覆った特殊な形式であ
る。11 世紀後半に造営された現存する神社本殿最古の建築である。
拝殿は 13 世紀初頭の住宅風建築であり、現存する最古の拝殿である。
− 240 −
㋑ 平 等 院
平安時代の貴族社会が安定してくると、彼らは郊外に別業を営むようになった。都の南東、
宇治川に臨む景勝の地に建てられた平等院もその一つである。
1053 年に造られた、阿弥陀如来を安置する鳳凰堂は、棟飾りに鳳凰をおき、内部に装飾を
施した中堂と左右の翼廊及び尾廊からなり、建物全体から細部まで当時の優れた意匠で飾ら
れている。
この鳳凰堂と前面の庭園は仏教の経典に説かれた西方極楽浄土を具現化した浄土庭園の傑
作として史跡・名勝に指定されている。
14. 生涯学習センター
宇治市生涯学習センターは、市民の生涯学習の機会の拡充を図るため、講座の実施、学習情報並
びに自主活動の場の提供等、生涯学習を実践するための拠点施設として、また、生涯学習の基礎と
なる学校教育のための研究施設として平成 6 年に開設した。
(1)運営の基本方針
本市における市民の学習活動を促進し、生涯学習の振興を図るとともに、学校教育を充実さ
せるため、以下の内容を基本に運営する。
◇生涯学習センター運営方針
① 学習機会の提供・拡充
1. 生涯学習事業の拡充
・市民講座、教室等の開催
・様々な年代を対象とする講座の開催
・視聴覚教材の充実と利用促進
2. 社会・時代の変化に対応した学習の推進
・環境問題
・国際理解
・情報化時代に対応した学習
② 学習情報提供の充実
1. 事業情報・指導者情報の収集と提供
2. 学習相談体制の充実
③ 生涯学習団体等の育成・人材養成と活用
1. 生涯学習指導者の育成
2. 生涯学習ボランティアの養成と活用
④ 生涯学習の基礎づくり
1. 家庭教育の充実
2. 学校教育の充実
− 241 −
3. 学校・家庭・地域社会の連携の推進
◇ 学校教育に係る研修・研究推進方針
① 学校教育に係る教職員の体系的研修及び学校教育に係る調査研究の充実・振興
・職務や教職経験年数別等の一般研修
・外国語活動の専門研修
・情報教育研修
・公開授業講座
・全国教育研究所連盟との連携
(2)施設概要
1. 所 在 地
宇治市宇治琵琶 45 番地の 14(電話 0774 − 39 − 9500 / FAX 0774− 39 − 9501)
2. 開 設
平成 6 年 1 月 17 日
15. 源氏物語ミュージアム
(1)施設の目的と性格
宇治市ではふるさと創生事業を契機に、全国的な女性文学の興隆を目的とした、女性作家に贈
る『紫式部文学賞』と、市民の文化活動に贈る『紫式部市民文化賞』を創設した。そしてこれら
の贈呈式や「宇治十帖」古跡めぐりスタンプラリー等のイベントを催すほか、「源氏物語散策の道」
整備事業など、“ 源氏物語をテーマとしたまちづくり ”を積極的に推進してきた。源氏物語ミュージ
アムは、こうした一連の事業の中核施設であり、また集大成をなすものとして、宇治川の流れを望
む東部の高台に、平成 10 年 11 月に開館した博物館施設である。
平成 20 年は源氏物語千年紀の大きな節目の年であるとともに、当ミュージアム開館 10 周年でも
あった。この記念すべき年に本市のさらなる文化創造の発展と観光振興に寄与するため、常設展示
の内容を大幅に変更するとともに、新作映画「橋姫」の制作などのフレッシュアップ事業を実施し、
平成 20 年 9 月にリニューアルオープンした。
この間、170 万人を超える入館者を迎え、世界で唯一の源氏物語に関する施設として、本市の文化・
観光振興に大きな役割を果たしている。
(2)施設の概要
① 所在地 宇治市宇治東内 45-26
② 延床面積 2939.94㎡
③ 構造 鉄筋コンクリート造 1 階、地下 1 階
④ 専用駐車場 大型バス 4 台/乗用車 15 台
〈展示部門〉 常設展示室、企画展示室、展示倉庫
〈教育普及部門〉 図書室、書庫、講座室、講座準備室、特別閲覧室、源氏物語に親しむコーナー
〈収蔵部門〉 収蔵庫、収蔵庫前室、荷解室
− 242 −
〈管理部門〉 事務室、名誉館長室、機械室、管理倉庫、休憩室
〈学芸部門〉 学芸室、資料室
〈その他〉 喫茶コーナー、ミュージアムショップ
(3)事業の概要
① 常設展示
紫式部が書いた源氏物語54帖の中で、最後の10帖の舞台となった宇治。源氏物語と平安時
代の貴族文化に親しめる世界で唯一のミュージアム。平安京と光源氏がテーマとなっている
「平安の間」では、貴族の華やかな世界を象徴する装束や調度品、牛車、六条院の模型を展
示している。また、宇治十帖がテーマとなっている「宇治の間」では、八の宮邸を実物大に
再現し、平安貴族が用いた香りの展示を行っている。そして、映像展示室では、宇治十帖の
悲恋の物語を2本の異なる演出の映画「浮舟」「橋姫」を上映している。
② 企画展示
源氏物語や平安時代の文化に関わることを中心に、館蔵品のほか他館からの借用資料を、
毎回テーマを決めて年 5∼6 回の展示を行っている。夏休み期間中には、親子で楽しめる小・
中学生向けのわかりやすい展示を行うほか、多くの方が関心をもてるような時宜にあった展
示、さらには古典文学作品にふれることで古典を学ぶ第一歩になるような展示を行っている。
③ 講 座
当館学芸員による入門講座から、平安時代の文学・歴史を専門とする研究者を講師に迎え
た連続講座や源氏物語セミナー、さらに、子どもたちが参加できる体験型講座として、かる
た教室や十二単着付け体験などを行っている。
④ その他
源氏物語に関する漫画をはじめとした入門書から専門書まで幅広い書籍を揃えた図書室、
画面上で平安貴族の装束が試着できる源氏物語に親しむコーナー、四季折々の源氏物語にち
なむ植物が植えられている源氏の庭などを設置している。
16. 総合野外活動センター「アクトパル宇治」
(1)建設の目的と施設の性格
近年、物の豊かさから心の豊かさを求める傾向が強まる中で、豊かな自然を生かし、市民
各層の交流と余暇の有効活用を図るとともに、山間地域の振興を図ることを目的として建設
され、「自然とのふれあい、自然のなかでの交流」をメインテーマに、すべての市民が宿泊
にも日帰りにも気軽に「スローライフ」を楽しめる、総合的な野外活動施設である。
平成22年6月2日、グラウンド・ゴルフ場を開設した。グラウンド・ゴルフは、ルールも簡
単で、高齢者から子どもまで一緒にプレーが楽しめる生涯スポーツとして全国に広まってい
る。
− 243 −
[施設の特徴]
○ 小中学生が利用する施設
日常の授業では体験できない自然についての基礎知識を得るとともに、自然とのつきあい方
を体験できる施設
○ すべての市民や団体が利用できる施設
生涯学習、コミュニティ活動、スポーツ・レクリエーション活動の拠点として、手軽に利用
できる施設
○ 地域の農業などの資源を生かし、地域振興と結びついた施設
地域の資源を活用し、農産物の収穫
収 等の体験や、工作体験ができる施設
○ 地域の環境を生かし、ふるさとを味わうことができる施設
豊かな自然の中での様々な体験を通して、また、地元との交流を図っていく中で、市街地で
生活する市民がふるさとを体験できる施設
[具体的活動例]
・野外活動
野外炊飯・キャンプファイアー・オリエンテーリングなど
・自然観察活動
天体観察・バードウォッチング・植物観察など
・スポーツ活動
フィールドアスレチック・バスケットボール・グラウンドゴルフなど
・創作活動
陶芸・七宝焼・木工・竹工・焼き杉板など
・農業・ふるさと体験活動
茶摘み・さつまいも掘り・餅つき・わら細工など
(2)施設の概要
所 在 地
宇治市西笠取辻出川西 1 番地
敷
約 10.8 ヘクタール
地
管 理 棟
3 階建
延面積 2,827.32m2
1階 食堂(160 席) 売店 図書・展示コーナー メインホール 医務室
事務室 トイレ等
2階 研修室(洋室 3 和室 1) 浴室 2 リネン室 トイレ等
宿泊室(洋室 2 和室 4)等
− 244 −
3階 天体観察室(25cm 屈折望遠鏡設置)等
宿 泊 棟
平屋建 4 棟 延面積 1,293.35m2
宿泊室(洋室 14 和室 10)
内 1 棟 身障者浴室 トイレ
ミーティングルーム 洗面所
体 育 館
トイレ等
平屋建 延面積 913.27m2
アリーナ 更衣室 トイレ
工 作 棟
平屋建 延面積 309.00m2
工作室 屋外トイレ併設
山 の 家
平屋建 1 棟 延面積 156.38m2(倉庫含む)
キャンプ施設
キャンプセンター 平屋建 延面積 130m2
炊事棟(食事場)5 棟
森のテントサイト(常設テント 10 基)
フリーテントサイト
キャンプファイアー場(2 ヵ所)
多目的広場
3 ヵ所 約 6,100m2
グラウンド・ゴルフ場 延面積 13,408.00㎡
レストハウス(トイレ付) 東屋
冒険とりで(フィールドアスレチック施設)
川の広場
観察の森
散 策 路
展望台 オリエンテーリングコース
駐 車 場
普通車約 150 台 バス 3 台 障害者専用 2 台
ホームページ http://www.actpal-uji.com
− 245 −