Applications Manual for GHA Series

Applications Manual for GHA Series
Rev. 1.0
2014/11/20
Applications Manual for GHA Series
Contents
1. 特長
1.1 外形
1.2 構造
1.3 取得規格について
2. 放熱方法
2.1 温度測定ポイント
2.2 ディレーティングカーブ(入力電圧)
2.3 ディレーティングカーブ(周囲温度)
3. オプション
3.1
3.2
3.3
3.4
R3:付属機能(5V AUX,12V AUX,リモコン,PG)付き
P:並列運転
J1:入力コネクタ VH(J.S.T)コネクタ
T3:取付穴(M3タップ)
4. その他
4.1 推奨ノイズフィルタについて
4.2 入出力・付属機能配線
4.3 FG端子接続と電源の取付けについて
Page
A-1
A-1
A-1
A-1
A-3
A-3
A-4
A-5
A-12
A-12
A-15
A-16
A-16
A-17
A-17
A-19
A-21
Applications Manual
GHA series
1.Pin
特長
2.1
configuration
1.1外形
■GHAシリーズは、3×5インチ規格外形の基板単体電源です。
図2.1
[長さ]
5インチ(127mm)
外形
[幅]
3インチ
(76.2mm)
[高さ]
36mmmax
高さは1U(44.5mm)以下のサイズ
1.2構造
■500Wモデルはアルミ基板を採用しており、筐体への伝導放熱が可能です。伝導放熱による冷却方法で、従来の基板単体製品
と比べ、密閉筐体での高出力が可能です。
※放熱方法によって、出力ディレーティングが異なります。詳細は項2の「放熱方法」をご参照下さい。
図1.2
500W出力は
アルミ基板を採用
GHAシリーズの
ラインナップ
(a) GHA300F
(b) GHA500F
1.3取得規格について
■GHAシリーズにて取得している安全規格を以下に示します。
・UL60950-1,EN60950-1
・C-UL
・ANSI/AAMI ES60601-1,EN60601-1
■GHAシリーズは、従来の当社製品にて取得している情報処理機器規格(IEC60950-1)に加え、医用機器規格(IEC60601-1 3rd)の
安全規格を取得しており、急速に拡大しつつある医用機器市場の高機能、高電力需要に対応できます。医用規格取得電源の
メリットを図1.3に示します。
A-1
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GHA series
図1.3
医用規格取得電源
のメリット
・L,N各相にヒューズまたはブレーカの挿入が必要
・1次-2次間の絶縁耐圧の要求値を満たすために
は、電源の前段に絶縁トランスの挿入が必要
・漏洩電流の要求値を満たすためには、低漏洩電
流仕様の電源の選定が必要
(a) 従来の医用規格への対応
・L,Nの両相にヒューズを内蔵
・1次-2次間の絶縁耐圧の仕様が4kVのため、絶
縁トランスが不要
・標準品で低漏洩電流対応
(患者介護機器-クラスⅠ危機対応)
仕様:0.125mAmax/0.250mAmax※
※ACIN 120V/240V,60Hz,Io=100%
IEC6060-1の測定方法による
(b) 医用規格取得電源(GHAシリーズ)を使用した際の対応
A-2
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GHA series
2.放熱方法
2.1
Pin configuration
■GHAシリーズには自然空冷、強制通風、伝導冷却(GHA500Fのみ)の冷却方法があり、組み合わせによってさまざまな放熱が
可能となります。想定されている条件(出力電力、周囲温度)や環境(設置空間、外付けファンやヒートシンクの追加可否
など)を設計願います。
■GHAシリーズの各冷却方法の最大出力電力について、表2.1、表2.2に示します。
表2.1
GHA300F
各冷却方法の
冷却方法
強制通風
自然空冷
周囲温度
50℃
40℃
50℃
GHA300F-12
300
100.8
54
GHA300F-24
300
100.8
52.8
GHA300F-48
302.4
100.8
52.8
[W]
最大出力電力
表2.2
GHA500F
冷却方法
強制通風
自然空冷
各冷却方法の
最大出力電力
伝導冷却
周囲温度※1
50℃
40℃
50℃
0℃
50℃
GHA500F-12
500.4
150
110.4
360
200.4
GHA500F-15
501
150
111
360
201
GHA500F-24
504
151.2
110.4
360
201.6
GHA500F-48
504
153.6
110.4
360
201.6
[W]
※1 伝導冷却はベースプレート温度を示します。
■一例として、当社測定環境での、GHAシリーズの24V出力における冷却方法と出力電力の関係を図2.1に示します。
GHAシリーズにて強制通風、伝導冷却(GHA500Fのみ)を行うことで、ディレーティングの改善が可能です。
「2.2 ディレーティングカーブ(入力電圧)」「2.3 ディレーティングカーブ(周囲温度)」を参考に、最終的には
「2.1 温度測定ポイント」を満たす冷却条件の設計・評価をお願いいたします。
電源
図2.1
24V出力品の
冷却方法と出力電力
(参考)
周囲
温度
※1
出力電力 [W]
冷却方法
GHA300F-24
50℃ 自然空冷
GHA500F-24
50℃ 自然空冷
GHA500F-24
50℃ 自然空冷
GHA300F-24
50℃ 強制通風(2m/s)
GHA500F-24
50℃ 強制通風(2m/s)
GHA500F-24
50℃ 強制通風(3m/s)
GHA500F-24
60 ℃ 強制通風(3m/s)
0
100
200
300
400
500
600
+ 伝導冷却
+ 伝導冷却
※1 伝導冷却はベースプレート温度を示します。
※電源取付方法(b)、冷却条件は「2.3ディレーティングカーブ」記載の当社測定環境での一例となります。
※当該電源の過電流保護設定値は強制通風での最大出力電流に対して設定されています。
2.1温度測定ポイント
■実際のご使用では複数の放熱方法が組合わせられるため、最終的な使用可否は温度測定ポイント上限値でご判断願います。
■温度測定ポイント上限値での期待寿命は3年です。使用温度を低減することで、期待寿命を延ばすことができます。
■図2.1.1に温度測定ポイントを示します。
測定ポイントは導電部を含みます。測定の際には、感電や漏電に注意して下さい。
A-3
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GHA series
図2.1.1
温度測定
ポイント
A
図2.1.2
温度測定
①
②
ポイント(写真)
⑥
⑤
③
B
(b)A矢指方向
④
⑦
(c)B矢指方向
(a)全体
表2.1.1
温度測定
ポイント上限値
2.2ディレーティングカーブ(入力電圧)
■AC115V未満でご使用の場合は、入力電圧ディレーティングが必要となります。
入力電圧ディレーティングを特性を図2.2.1に示します。
負荷率は、各冷却方法における最大出力電力に対して適用願います。
図2.2.1
入力電圧による
ディレーティング
(GHA300F/500F共通)
A-4
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GHA series
2.3ディレーティングカーブ(周囲温度)
■測定ポイントの上限温度を満たすディレーティング(電源周囲温度と負荷率の関係)を下記に示します。
※当社測定環境での実測結果から作成したディレーティングカーブとなります。
(1)自然空冷
■自然空冷の場合、GHA300F:最大100W、GHA500F:最大150Wで使用できます。
GHA
図2.3.1
放熱
イメージ
お客様筐体
■放熱方法
空気の対流のみによる放熱。
■設置箇所例
GHA500Fを樹脂筐体へ設置する場合など。
図2.3.2
設置イメージ
(人工呼吸器)
ファン(強制通風)なし
樹脂筐体 または 薄い金属板筐体
GHA
(300W)
(500W)
図2.3.3
ディレーティング
カーブ(参考)
(a)GHA300F
(b)GHA500F
■注意
自然空冷の場合、電源取付方向によってディレーティングは変化します。
図2.3.4
取付方向
A-5
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GHA series
(2)強制通風
■強制通風の場合、モデル公称値であるGHA300F:最大300W、GHA500F:最大500Wまで使用できます。
風洞
180mm
図2.3.5
GHA
放熱
出
力
側
イメージ
入
力
側
GHA
50mm
■放熱方法
外付けファン等で当該電源を空冷する放熱。
■設置箇所例
強制通風でのご使用が可能で、高電力密度を優先する装置設計。
図2.3.6
ファン(強制通風)あり
設置イメージ
(サーバー
コントローラ)
GHA
図2.3.7
(Pmax:300W)
(Pmax:500W)
ディレーティング
カーブ(参考)
風速:2.0m/s
風速:3.0m/s ※1
(a)GHA300F
(b)GHA500F
A-6
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GHA series
※1 GHA500Fにおいて、出力電力500W定格でご使用の場合は、風速3.0m/s相当が必要となります。
3.0m/s以下の場合は、以下のディレーティングを参考にしてください。
図2.3.8
風速条件における
最大ディレーティングカーブ
(GHA500Fのみ)
■注意
ファンは一般的に寿命部品であり、周囲温度によりその寿命は変化します。必要に応じてご選定ファンの寿命をご確認願います。
また、空気中の塵埃等によっても寿命が短くなることがあるため、環境に応じて給排気口へのエアフィルタ設置をご検討下さい。
なお、ファンの寿命により風量低下やファンが停止した場合の安全性を考慮する必要があり、十分な評価をお願いいたします。
GHAシリーズはオプション:-R3の使用にて、外付けファン用のAUX出力(12V1A)機能を追加することができます。
詳細は、項3の「オプション」をご確認願います。
A-7
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GHA series
(3)伝導冷却(密閉筐体)
※GHA500Fのみ
■伝導冷却が可能なため、密閉筐体(金属筐体)での使用が可能です。
図2.3.9
放熱
電源ボックス
密閉(金属)筐体
GHA500F
イメージ
■放熱方法
ヒートシンクやお客様金属筐体を利用した放熱
■設置箇所例
屋外の電源ボックスなど(外部からの異物混入を防ぐために、密閉化が必要な筐体)
密閉空間
図2.3.10
設置イメージ
放熱が期待できる金属筐体
GHA
500F
(電源ボックス)
※当社測定条件
【ヒートシンク】
・サイズ:200×90×227 mm
・フィン:厚み6mm、14本
・材質 :アルミ
【ヒートシンク用ファン】
・型名 :9A0612G4D031(山洋電気製)
・サイズ:60×60×25 mm
・風量:0.78 m3/min
・ヒートシンクとの距離:10cm
【電源ボックス】
・内寸サイズ:157×106×45 mm
・材質:アルミ
・材厚:8mm
図2.3.11
ディレーティング
カーブ(参考)
■注意
アルミベースプレートとヒートシンク間の接触熱抵抗低減のため、放熱用グリスや放熱シートをご使用ください。
放熱グリス使用時は、薄く均一に塗布してください。
アルミベースプレートとヒートシンクが密着しないと、接触熱抵抗が非常に大きくなり放熱不足になります。取付穴を
4箇所ともしっかりとネジ止め願います。
A-8
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GHA series
(4)自然空冷+伝導冷却
※GHA500Fのみ
■伝導冷却を組合わせることで、(1)自然空冷のディレーティングを広げることができます。
ヒートシンク
GHA500F
図2.3.12
放熱
イメージ
■放熱方法
ヒートシンクやお客様金属筐体を利用した放熱。
■設置箇所例
ファンレス(静音)での使用が要求される装置、環境。
図2.3.13
放熱が期待できる金属筐体
設置イメージ
GHA
50 0 F
(配電盤)
100
図2.3.14
※当社測定条件
【ヒートシンク】
・サイズ:200×90×227 mm
・フィン:厚み6mm、14本
・材質 :アルミ
自然空冷+伝導冷却 (b)取付
ディレーティング
75
カーブ(参考)
負
荷
率
50
自然空冷 (b)取付
25
0
-20
-10
0
10
20
30
40
50
60
70
周囲温度 [℃]
■注意
アルミベースプレートとヒートシンク間の接触熱抵抗低減のため、放熱用グリスや放熱シートをご使用ください。
放熱グリス使用時は、薄く均一に塗布してください。
アルミベースプレートとヒートシンクが密着しないと、接触熱抵抗が非常に大きくなり放熱不足になります。取付穴を
4箇所ともしっかりとネジ止め願います。
A-9
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GHA series
(5)強制通風+伝導冷却
※GHA500Fのみ
■伝導冷却を組合わせることで、(2)強制通風のディレーティングを広げることができます。
ファン
図2.3.15
GHA500F
放熱板
(お客様金属筐体)
放熱
イメージ
■放熱方法
ヒートシンクやお客様金属筐体を利用した放熱
■設置箇所例
強制通風でのご使用が可能で、高電力密度、高い周囲温度でのご使用が必要な装置。
図2.3.16
設置イメージ
(デジタルミキサー)
GHA
放熱が期待できる金属板
( c) ,( d) の フ ァン 位 置
※ 伝導 冷 却有 り
( b) の フ ァン 位 置
※ 伝導 冷 却無 し
図2.3.12
100
ディレーティング
カーブ(参考)
( b) の フ ァン 位 置
※ 伝 導 冷却 有 り
75
( a) の フ ァン 位 置
※伝 導 冷 却有 り
50
25
0
-20
-10
0
10
20
30
周囲温度 [℃]
ファン位 置
40
50
60
70
b
ファン位置
c
a
5cm
ファン位置
負
荷
率
5cm
5cm
5cm
ファン位 置
d
A-10
※当社測定条件
【放熱板】
・サイズ:35×35×5 mm
・材質 :アルミ
【ファン】
・型名 :9A0612G4D031(山洋電気製)
・サイズ:60×60×25 mm
・風速:3 m/s
・電源との距離:5cm
Applications Manual
GHA series
■設計のポイント
表2.1.1に示す温度測定ポイントにおいて、ラインフィルタ(ポイント①)、バリスタ(ポイント②)およびトランス
(ポイント⑥)に風が当たるようなファン位置 b からの通風を推奨いたします。
ファン位 置
b
図2.3.13
5cm
推奨ファン位置
②
⑥
①
■注意
アルミベースプレートとヒートシンク間の接触熱抵抗低減のため、放熱用グリスや放熱シートをご使用ください。
放熱グリス使用時は、薄く均一に塗布してください。
アルミベースプレートとヒートシンクが密着しないと、接触熱抵抗が非常に大きくなり放熱不足になります。取付穴を
4箇所ともしっかりとネジ止め願います。
ファンは一般的に寿命部品であり、周囲温度によりその寿命は変化します。必要に応じてご選定ファンの寿命をご確認願います。
また、空気中の塵埃等によっても寿命が短くなることがあるため、環境に応じて給排気口へのエアフィルタ設置をご検討下さい。
なお、ファンの寿命により風量低下やファンが停止した場合の安全性を考慮する必要があり、十分な評価をお願いいたします。
GHAシリーズはオプション:-R3の使用にて、外付けファン用のAUX出力(12V1A)機能を追加することができます。
詳細は、項3の「オプション」をご確認願います。
最終的には、表2.1.1の温度測定ポイント上限値を越えないことを実機評価願います。
A-11
Applications Manual
GHA Series
オプション
2.13.
Pin
configuration
■GHAシリーズでは、お客様の用途に合わせて様々なオプションを準備しております。
表3.1.1に使用用途とオプション一覧を示します。
オプション仕様
表3.1.1
使用用途と
-R3
・AUX(12V1A)
・AUX(5V1A)
・アラーム機能追加
・リモートコントロール
機能追加
標準品からの
変更内容
オプション一覧
機能追加
用
途
ファン駆動用電源を
GHAから出力したい
○
リモートコントロール機
能を使用したい
○
出力電圧確認アラー
ムを出力したい
○
-P
-J1
-T3
過電流保護動作値を定
格電流以下とすることで、
並列運転可能
入力コネクタを
Molex ⇒ 日圧
に変更
製品取付穴を
M3タップ付き
に変更
○
並列運転したい
配線・取付
方法変更
入力コネクタには日圧
製を使用したい
○
製品取付穴に直接ね
じ締めしたい
○
3.1 R3:付属機能(5V AUX,12V AUX,リモコン,PG)付き
■オプション:-R3により、様々な付属機能を使用いただけます。
(1)
ファン駆動用電源(AUX1:12V1A) として使用できます。
ファン内蔵アラーム機能を用いてファンの動作状態をモニターする際の接続例を図3.1.1に示します。
図3.1.1
GHA
GHA
AUX1を用いた
ファン接続例
<推奨部品>
LED : MPG3338S(スタンレー)
R : 1/8W 1.8kΩ
(a) ファン回転時 LED:OFF
ファン停止時 LED:ON
(2)
(b) ファン回転時 LED:ON
ファン停止時 LED:OFF
リモートコントロール回路駆動用電源(AUX2:5V1A)として使用できます。
リモートコントロール回路使用例を図3.1.2に示します。
図3.1.2
AUX2
AUX2
AUX2を用いた
リモートコントロール回路
5V1A
440Ω
5V1A
RC
440Ω
RC
使用例
SW
RCG
RCG
SW
AUX2G
AUX2G
(a) SW:ONで出力ON
(b) SW:OFFで出力ON
A-12
Applications Manual
GHA Series
リモートコントロール回路使用SWロジックを表3.1.2に示します。
接続方法
表3.1.2
リモートコントロール回路
出力 オン
SWロジック
SWロジック
出力 オフ
基準ピン
オプションハーネス
(3)
(a)
(b)
SW ショート
SW オープン
(3mA min)
(0.1mA max)
SW オープン
SW ショート
(0.1mA max)
(3mA min)
AUX2G
AUX2G
H-SN-34
H-SN-34
または
または
H-SN-35
H-SN-35
出力電圧アラーム機能(PGアラーム)が使用可能です。
出力電圧アラーム機能の仕様を表3.1.3に示します。
アラーム出力の条件
表3.1.3
出力アラーム回路
仕様
PG
定格出力電圧の低下または停止し
たときPG、PGGから出力します。
※出力が過電流(間欠過電流)状態
のとき不定状態となります。
アラーム出力
オープンコレクタ方式
Good : Low
(0-0.5V 10mA max)
Bad : High or Open
(40V 0.5μA max)
Tr : 40V 10mA max
PGアラームを用いて、電源が正常動作時にLEDを点灯させる回路例を図3.1.3に示す。
図3.1.3
出力アラーム回路
GHA
使用例
TR
Good:LED ON
Bad : LED OFF
この回路では、正常動作時、PG内部のトランジスタTRがONしLEDが点灯します。
また、出力電圧が低下すると、PG回路のトランジスタTRがOFFしLEDが消灯します。
A-13
Applications Manual
GHA Series
各機能を用いた場合の外付け回路例を図3.1.4に示します。
図3.1.4
オプション:-R3
各種機能の使用回路例
GHA
Vin
Vout
AUX2
PG
RC
AUX1
各端子のシーケンスを図3.1.5に示します。
図3.1.5
各端子シーケンス
実測結果
※ シーケンス波形内の時間は、図3.1.4に示す外付け回路を取り付けて実測した結果になります(n=1サンプルデータ)。
実際の応答時間は、実機にてご確認の上ご使用願います。
A-14
Applications Manual
GHA Series
3.2 P:並列運転
■並列運転を可能にしたものです。
■1台あたりの定格電力は、強制通風時の出力電力に対して90%となります。
■入出力仕様は並列台数分累積した値となります。並列運転台数は2台を基本として、充分な評価の上、ご使用願います。
■標準品の過電圧保護特性は間欠過電流機能を有しておりますが、オプション:-Pは垂下型に変更となります。
過電流特性の概要について、図3.2.1に示します。
I1:定格出力電流(標準品)
I2:過電流保護設定電流(標準品)
I3:定格出力電流(オプション:-P)
=定格出力電流(標準品)の90%
I4:過電流保護設定電流(オプション:-P)
図3.2.1
過電流特性
Vo
Vo
出
力
電
圧
出
力
電
圧
[
[
V
間欠動作
V
]
]
出力電流[A]
I3 I4 I1
出力電流[A]
I1
I2
(b)標準品
(a)オプション:-P
■ご使用の際は出力設定ボリュームの設定をしないでください。
オプション:-Pは、並列接続した電源のうち出力電圧の高い電源から電流供給するよう動作します。
電源の出力電圧は、並列接続時の電流バランスが一定となるように、工場出荷時点で定格電圧の±0.2%以内に設
定されております。もし出力電圧の設定を変更した場合、一方の電源からの電流供給となり、過電流保護回路が
動作して出力電圧が不安定になる可能性があります。
特に、自然空冷、伝導放熱でご使用の場合、強制通風に比べ定格電力が低くなりますが、過電流保護設定値はその
ままとなります。出力電圧設定を変更された場合、出力電圧設定値の高い電源からの電流供給が多くなるため、過
熱保護機能が動作して出力が停止する可能性があります。
出力電圧の設定を変更してしまった場合、並列接続して使用する電源の出力電圧が等しくなるよう、内蔵ボリューム
で再調整する必要がありますのでご注意願います(電源相互の出力電圧差を0.1V以下としてください)。
■出力の配線長さが電源ごとに異なる場合、電流バランスが崩れる要因となります。
できる限り等しい長さの電線にて接続してご使用願います。
■並列運転では、負荷の変動(スレーブ電源の過渡的な動作等)により、出力電圧が変動する場合があります。
また、電源発振周波数の差異により、数kHzのビートノイズを生じることがあります。十分なご評価の上、ご使用願
います。
起動、停止等過渡状態には、適切なマスク時間を設定する等、十分なご評価の上、ご使用願います。
A-15
Applications Manual
GHA Series
3.3 J1:入力コネクタ
VH(J.S.T)コネクタ
■オプション:-J1を選択いただくことで、入力コネクタをMolex製から日本圧着端子(J.S.T.)製に変更することが可能です。
-J1と-R3を同時に選定いただくと(オプション;-J1R3)、-R3で追加される付属機能用コネクタ(CN501)も日本圧着端子
(J.S.T.)製となります。オプション:-R3、およびオプション:-J1R3のコネクタ外観写真を図3.3.1に示します。
図3.3.1
コネクタ外観写真
CN501
CN101
Molex製入力コネクタ
Molex製付属機能用コネクタ
(a)オプション:-R3
CN501
CN101
J.S.T製コネクタ
J.S.T製付属機能用コネクタ
(b)オプション:-J1R3
コネクタ、オプションハーネスについては、項4の「 その他」 を参照願います。
3.4 T3:取付穴(M3タップ)
■ 製品取付穴のタップをM3タップ品に変更したものです。製品取付穴のタップを用いて、ネジ止めすることが可能です。
表3.4.1
製品取付穴
20mm以上
(b)標準品
製品取付穴にタップ無
(a)オプション:-J1R3
製品取付穴にタップ有
※標準品にてネジ止めする場合、20mm以上のネジをご用意ください。
A-16
Applications Manual
GHA series
4 Pin
.その他
2.1
configuration
4.1 推奨ノイズフィルタについて
■GHAシリーズにノイズフィルタを接続することで、伝導ノイズを低減することが可能です。
GHAシリーズの推奨のノイズフィルタを表4.1.1に、減衰特性を図4.1.1に示します。
表4.1.1
推奨ノイズフィルタ
項番
製品名
1
EAC-10-472
2
EAM-10-000
3
EAP-10-472
定格電流
10A
接地コンデンサ容量
漏洩電流
(AC125V/250V 60Hz)
特長
4700[pF]
0.5mA/1mA max
小型、150kHz ー1MHz減衰タイプ
-
5 μA/10μA max
小型、低漏洩電流タイプ
4700[pF]
0.5mA/1mA max
小型、外部パルス電圧減衰タイプ
※複数機器への接続を想定して提案しております。
実機の要求仕様にあわせて定格電流や接地コンデンサコードを選定下さい。
図4.1.1
ノイズフィルタの
減衰特性
(a) EAC-10-472
(b) EAM-10-000
(c) EAP-10-472
A-17
Applications Manual
GHA series
■スイッチング周波数について
GHAシリーズは、LLC共振回路を採用しており、スイッチング周波数fswは、出力電圧設定値や負荷率によって変化します。
一例として、スイッチング周波数-負荷率の実測値を図4.1.2、4.1.3に示します。
180
170
170
スイッチング周波数
160
160
負荷率特性
150
150
fsw [kHz]
(GHA300F)
fsw [kHz]
180
図4.1.2
140
130
140
130
120
120
110
110
100
100
90
90
0
5
10
15
20
0.0
25
2.0
4.0
Io [A]
(a) GHA300F-12
6.0
8.0
Io [A]
10.0
12.0
14.0
(b) GHA300F-24
180
170
fsw [kHz]
160
150
140
130
120
110
100
90
0.0
1.0
2.0
3.0
4.0
Io [A]
5.0
6.0
7.0
(c) GHA300F-48
170
スイッチング周波数
160
160
負荷率特性
150
150
140
130
140
130
120
120
110
110
100
100
90
90
0.0
10.0
20.0
30.0
Io [A]
40.0
0.0
50.0
10.0
(a) GHA500F-12
20.0
Io [A]
30.0
40.0
(b) GHA500F-15
180
180
170
170
160
160
150
150
fsw [kHz]
fsw [kHz]
(GHA500F)
fsw [kHz]
180
170
fsw [kHz]
180
図4.1.3
140
130
120
140
130
120
110
110
100
100
90
90
0.0
5.0
10.0
15.0
Io [A]
20.0
(c) GHA500F-24
25.0
0.0
2.0
4.0
6.0
Io [A]
8.0
(d) GHA500F-48
A-18
10.0
12.0
Applications Manual
GHA series
4.2 入出力・付属機能配線
■GHAシリーズの入力端子、オプション:-R3の付属機能用端子のコネクタ情報を表4.2.1に示します。
表4.2.1
【標準品、オプション:-R3】
コネクタ情報
【オプション:-J1,オプション:-J1R3】
※入力のFG端子は標準品とオプション:-Jで共通です。
FG端子はファストン端子となります。
■入力端子、、オプション:-R3の付属機能端子につきまして、オプションハーネスを準備しております。
オプションハーネス一覧を表4.2.2に示します。入力用ハーネスについて図4.2.1、オプション:-R3の付属機能コネクタ用
ハーネスについて図4.2.2をご確認願います。
表4.2.2
【標準品、オプション:-R3】
オプションハーネス
一覧
【オプション:-J1,オプション:-J1R3】
図4.2.1
【標準品】
オプションハーネス
入力コネクタ用
【オプション:-J1】
A-19
Applications Manual
GHA series
図4.2.2
【オプション:-R3 全ての機能を使用する場合に使用】
オプションハーネス
オプション:-R
付属機能コネクタ用
【オプション:-R3 AUX(5V)、リモコン、PG端子を使用する場合に使用】
【オプション:-J1R3 全ての機能を使用する場合に使用】
【オプション:-J1R3 AUX(5V)、リモコン、PG端子を使用する場合に使用】
オプション:-R3の付属機能は以下になります。
A-20
Applications Manual
GHA series
■GHAシリーズの出力は端子台となっております。配線される際は、圧着端子処理をされた電線をご使用ください。
GHAシリーズの出力に使用できる電線径を表4.2.3に示します(参考値)。実際の出力に合わせた電線を選定ください。
表4.2.3
使用電線
(電線メーカによる)
4.3 FG端子接続と電源の取付けについて
■GHAシリーズはFG端子をアースに接続する条件にて安全規格の認定を受けております(クラスⅠ機器)。
FG端子と電源裏面(アルミベースプレート)は同電位となっているため、配線時はFG端子または取付穴の2箇所以上をお客様
筐体に取付けて頂きますようお願いいたします。
また、ノイズ低減のためにも、FG端子とお客様筐体との接続を推奨しております。
■図4.3.1にGHAシリーズの取付箇所を示します。
電源取付けねじ径は、φ3mmまたはM3を使用してください。ハンチング部範囲は取付金属部の許容範囲を示します。
図4.3.1
GHAシリーズの
取付箇所
■表部品面側から金具で取付けする場合は、実装部品との接触がないよう十分ご注意願います。
■GHAシリーズは面実装部品を使用しています。基板にねじれ、曲がり等の応力が加わる取付け方法(圧入ブッシュ等)はお避け
ください。
A-21