液浸冷却システムの発売を2015年第2四半期中に開始

2015 年 2 月 23 日
HPC システムズ株式会社
HPC システムズ、Intel 社製 Xeon プロセッサー(E5-2600/4600 v3)および汎用 GPGPU
ボードを搭載可能な液浸冷却システムの発売を 2015 年第 2 四半期中に開始。
HPC システムズ株式会社(本社:東京都港区
(本社:東京都千代田区
取締役会長:小野 鉄平、以下 HPC システムズ)は、株式会社 ExaScaler
代表取締役社長 木村 耕行、以下 ExaScaler)が開発する液浸冷却システム「ESLiC-8/16/32c」
および「ESLiC-8/16/32g」の販売を 2015 年第 2 四半期中に開始する予定です。
2015 年 2 月 20 日、大阪で開催された「PC クラスタワークショップ in 大阪 2015」の特別講演において、ExaScaler
の創業者・会長である齊藤元章は、ExaScaler が 2014 年 9 月までに開発した開放型で高効率の液浸冷却システムの完
全新設計による第二世代液浸冷却槽と、同液浸冷却槽向けに専用開発するマザーボード・キャリアボード・CPU モジュー
ルを用いて、Intel 社製 Xeon プロセッサ(E5-2600/4600 v3)を搭載可能な液浸冷却システム「ESLiC-8/16/32c」と、
汎用 GPGPU ボード等(Intel 社製 Xeon Phi、NVIDIA 社製 Tesla、AMD 社製 FirePro 等のパッシブ・クーリングタイプ
PCIe ボード)を搭載可能な液浸冷却システム「ESLiC-8/16/32g」を開発して、2015 年第 2 四半期中に発売を開始する
計画であることを発表致しました。
ExaScaler の創業者・会長の齊藤元章は、特別講演の中で以下の様に説明を行っています。
「ExaScaler が開発して小規模液浸冷却 HPC システム「ExaScaler1.0」に使用した現行液浸冷却槽「ESLC-8」は、汎用
の 19 インチ 1U ブレードサーバーを 8 台格納することが可能ですが、空冷前提で作られている 1U ブレードサーバー
は冷却用の空気の通路となる体積が大きく、液浸冷却の目的には高価な冷媒を冷却能力以上に大量に要する欠点があり
ました。また、液浸冷却に特化したマザーボード等を開発することで、同体積で 4 倍の実装密度を実現することが当初
の実験結果から理解されていたので、体積密度を 4 倍に上げつつ、ノード当たりの冷媒単価を下げることが可能な第二
世代の液浸冷却槽を開発する合理性がありました。そこで、1)初代液浸冷却槽で冷却槽内の温度分布が存在したところ
を、主要な半導体の温度管理を更に厳密に行って均質化を行う構造を採用すること、2)保守時に液浸槽外にマザーボー
ドを取り出して乾燥させる必要を無くすために、ガイドレールで上方に引き上げて固定して保守作業が行える様にする
こと、3)基板構造を工夫して液浸冷却による冷却効率を更に改善すること、4)液相のみによる液浸冷却に加えて、気
化熱による沸騰冷却を組み合わせた「ハイブリッド液浸冷却」を採用すること、の 4 点を同時に新規開発することとし
ます。ExaScaler では、今回開発する第二世代の液浸冷却槽を、体積効率と冷却効率が極めて高いデータセンターを実現
するために Intel 社製 Xeon プロセッサ(E5-2600/4600 v3 シリーズ)を搭載するためのマザーボードと、CPU モジュ
ールを専用開発して、最大で 1 液浸槽当たり Intel 社製 Xeon プロセッサを 256 個(ESLiC-32c)、128 個(ESLiC16c)、64 個(ESLiC-8c)浸漬して効率的に冷却することを可能とします。また、小規模 HPC システム向けには、Intel
社製 Xeon プロセッサ(E5-2600 v3 シリーズ)1 個につき 2 枚の汎用 GPGPU ボード等(Intel 社製 Xeon Phi、NVIDIA
社製 Tesla、AMD 社製 FirePro 等のパッシブ・クーリングタイプ PCIe ボード)を接続して、最大で 1 液浸槽当たり
Intel 社製 Xeon プロセッサを 64 個と汎用 GPGPU ボードを 128 枚(ESLiC-32g)、同 32 個と 64 枚(ESLiC-16g)、
同 16 個と 32 枚(ESLiC-8c)浸漬して効率的に冷却することを可能とします。」
ExaScaler は「ESLiC-8/16/32c」と「ESLiC-8/16/32g」の開発を進めて、2015 年第 2 四半期中に発売を開始する予定
であり、まずは国内初の代理店である HPC システムズを通じて、日本国内における販売を行っていきます。
現時点で計画されている「ESLiC-8/16/32c」の主要諸元:
・液浸槽内セル数:4/8/16
・セル当たりの浸漬プロセッサ数:16 個
・CPU モジュール搭載可能プロセッサ:Intel 社製 Xeon(E5-2600/4600 v3 シリーズ)
・CPU モジュール DIMM スロット数:4(DDR4)
・QPi 接続数:2 または 4
・セル当たりのネットワークカード:4 枚(InfiniBand EDR/FDR/QDR)
・セル当たりの PSU:2 台(1,200W*2)
現時点で計画されている「ESLiC-8/16/32g」の主要諸元:
・液浸槽内セル数:4/8/16
・セル当たりの浸漬プロセッサ数、及び汎用 GPGPU ボード枚数:4 個、及び 8 枚
・CPU モジュール搭載可能プロセッサ:Intel 社製 Xeon(E5-2600/4600 v3 シリーズ)
・CPU モジュール DIMM スロット数:4(DDR4)
・QPi 接続数:2
・セル当たりのネットワークカード:4 枚(InfiniBand EDR/FDR/QDR)
・セル当たりの PSU:4 台(1,200W*4)
【HPC システムズ株式会社について】
HPC システムズは、主に大学・官公庁の研究開発機関と企業が行う科学技術計算に対応した高性能計算機の開発・製造・販売を手掛け、研究開発の内容に
よって使用される計算手法、計算能力等に応じて最適なクラスタシステムや並列ファイルシステムの提案及びインテグレーション、チューニング高速化サ
ービス、HPC クラウドサービス、計算化学ソリューションと研究開発支援を行っております。
【株式会社 ExaScaler について】
ExaScaler は、独自の液浸冷却システムの各種製品の開発と販売を目的に 2014 年 4 月に設立された法人です。2014 年 8 月の基本特許の申請から現在ま
でに 4 本の液浸冷却技術に関する基本特許を申請済みで、これらを基にした役し冷却装置・システムの開発に成功しています。ExaScaler が開発した最初
の小規模液浸冷却スーパーコンピュータである「ExaScaler-1」は、国の高エネルギー加速器研究機構に設置され、2014 年 11 月発表の Top500 ランキング
で 369 位、Green500 ランキングでは世界第二位(国内第一位)に認定されています。
【問い合わせ先】
〒108-0022 東京都港区海岸 3-9-15 LOOP-X 8 階
HPC システムズ株式会社
取締役 HPC 事業部事業部長 長谷川 真樹
TEL: 03-5446-5530
E-mail: [email protected]
http://www.hpc.co.jp
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町 2-1 木村ビル 3 階
株式会社 ExaScaler
研究開発部長 CTO 鳥居 淳
TEL: 03-5577-3835
E-mail: [email protected]
http://www.exascaler.co.jp http://www.exascaler.co.jp