遺伝子組換え型第 IX 因子の母集団薬物動態:投与量個別化についての

Abstract: A. Tuinenburg, et al.
Abstract (Clinical haemophilia )
遺伝子組換え型第 IX 因子の母集団薬物動態:投与量個別化についての予
測
Population pharmacokinetics of recombinant factor IX: implications for dose tailoring
S. Björkman
第 VIII 因子( FVIII )については,診療時の薬物
動態( PK )による投与量個別化の原則が,少数回採
血およびベイズ PK 解析を用いるものとして,定
義されている。本試験では,同一の手順を遺伝子
組換え型 FIX( rFIX )に適用した。すなわち,母集
団 PK モデリングおよび単純化( 1- コンパートメン
ト )モデルを用いて,凝固因子対時間曲線の終末相
のみ明らかにした。患者 56 名( 4 ∼ 56 歳,18 ∼
Haemophilia (2013), 19, 753–757
© 2013 John Wiley & Sons Ltd
133 kg )を 対 象 に し た rFIX に 関 す る 過 去 の 試 験
データを用いて,3- コンパートメントによる母集
団 PK モデルを定義した。FIX クリアランスの平
均値は 8.4 mL/ 時 /kg であった。消失半減期の範囲
は 14 ∼ 27 時間であった。注入後 24 時間に得られ
たデータを見出し,FIX 処理の終末相と定義した。
24,48,72 時間後,または 24,48 時間後のみの
採血を用いた場合,ベイズ解析予測による 72 時間
後の FIX の目標トラフ値( 0.01 IU/mL に設定)とな
る用量は,3- コンパートメントモデルを用いた予
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Abstract: S. Björkman
測用量の -40 ∼+ 67% の範囲内にあり,96 時間後
トメントモデルへの単純化は FVIII の場合ほど容易
のトラフ値を目標設定した場合には -57 ∼+ 125%
ではなく,その方法論をさらに検討してから臨床応
の範囲内にあった。これらの誤差は,所要量の全
用する必要がある。しかし,少数回採血およびベイ
体的な個体間分散よりも小さかった。血漿由来 FIX
ズ解析を用いた場合,それでもなお定期補充療法中
と rFIX 両者の PK を特徴付けるには,3- コンパー
rFIX のトラフ値の目標設定に有用である可能性が
トメントモデルが必要とされるため,1- コンパー
あると考えられる。
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