番号法の施行に伴う静岡市個人情報保護条例の一部改正の骨子(案)

番号法の施行に伴う静岡市個人情報保護条例の一部改正の骨子(案)
【用語解説】
○番号法:行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)
をいいます。
○特定個人情報:個人番号(個人番号に対応し、当該個人番号に代わって用いられる番号、記号その他の符号
であって、住民コード以外のものを含む。
)をその内容に含む個人情報をいいます。
○保有特定個人情報:実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した特定個人情報であって、当該実施機関の
職員が組織的に利用するものとして、当該実施機関が保有しているものをいいます。ただし、公文書に記
録されているものに限ります。
○情報提供等記録:情報提供ネットワークシステムに接続された情報提供の求めができる機関(情報照会者)
及び情報提供の求めに応じて情報を提供することができる機関(情報提供者)の使用する電子計算機に記
録された特定個人情報をいいます。
○情報提供ネットワークシステム:行政機関の長等の使用に係る電子計算機を相互に電気通信回線で接続した
電子情報処理組織であって、暗号その他その内容を容易に復元することができない通信の方法を用いて行
われる特定個人情報の提供を管理するために、総務大臣が設置し、及び管理するものをいいます。
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個人番号をその内容に含む特定個人情報の取扱いについて、番号法で定めるもの
のほか、静岡市個人情報保護条例(以下「静岡市条例」といいます。)で定める
こととします。(第1条等関係)
概要図
【静岡市条例】
個人情報
【静岡市条例・番号法】
特定個人情報
【解説】
個人番号は、番号法でその利用範囲が限定されており、また、個人番号をその内容に含む個
人情報である特定個人情報は、番号法の規定に基づかなければ提供することはできません。
このように、特定個人情報の取扱いは通常の個人情報と異なりますが、特定個人情報も個人
情報であることから、静岡市では、特定個人情報の取扱いについては、番号法で定めるものの
ほか、静岡市条例の定めが適用されることを明らかにします。
1
2
特定個人情報、情報提供等記録、保有特定個人情報など番号法で使用する用語の
定義を追加することとします。(第2条関係)
【解説】
静岡市条例において、特定個人情報の取扱いについて特則を定めるために必要となる番号法
関連の用語を定義するものです。
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条例中、収集の制限の対象となる「個人情報」から「特定個人情報」を除くこと
とします。(第8条関係)
・特定個人情報の収集の制限については、番号法第20条によることとします。
【番号法(抄)
】
(収集等の制限)
第二十条
何人も、前条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報(他人の個人番号を含む
ものに限る。
)を収集し、又は保管してはならない。
【解説】
番号法第20条においては、同法第19条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報
の収集等を制限しています。
一方、静岡市条例では、公益上の必要がある場合等に本人以外の者からの個人情報の収集を
認め、収集の制限が緩和されていることから、特定個人情報の収集の制限を厳格にするため、
静岡市条例第8条の適用から除く必要があります。
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実施機関が利用目的以外の目的のために保有特定個人情報を利用することを制
限するとともに、その例外となる場合を定めることとします。(第9条関係)
・例外となる場合
人の生命等の保護のために必要な場合であって、本人同意があり、又は本人の同意を得る
ことが困難であるとき。
※情報提供等記録については、一切の目的外利用を認めません。
【解説】
番号法第9条第1項の規定により、個人番号を利用することができる事務の範囲は限定され
ています。例外として、人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本
人の同意があり、又は本人の同意を得ることが困難であるときには、特定個人情報の目的外利
用をすることができます(番号法第29条の規定により読み替えて適用する行政機関個人情報保
護法第8条第2項第1号)
。
一方、静岡市条例第9条では、番号法よりも広い範囲の個人情報(特定個人情報も含まれま
す。
)の目的外利用を認めていることから、特定個人情報の目的外利用の制限をより厳格にする
ため、同条の適用から除く必要があります。
2
5
条例中、提供の制限の対象となる「個人情報」から「特定個人情報」を除くこと
とします。(第10条関係)
・特定個人情報の提供の制限については、番号法第19条各号によることとします。
【番号法(抄)
】
(特定個人情報の提供の制限)
第十九条
何人も、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報の提供をしてはならない。
一~十三
(略)
【解説】
番号法第19条においては、同条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報の提供
を制限しています。
一方、静岡市条例では、公益上の必要がある場合等に、個人情報の外部提供を認め、提供の
制限が緩和されていることから、特定個人情報の提供の制限をより厳格にするため、静岡市条
例第10条の適用対象から除く必要があります。
6
情報提供等記録を訂正したときは、同じく情報提供等記録を管理する総務大臣及
び情報照会者又は情報提供者に通知をすることとします。(第33条関係)
【解説】
情報提供等記録は、国、地方公共団体間での特定個人情報のやり取りを記録したものです。
この記録は、情報照会者のコンピュータ、情報提供者のコンピュータ及び情報提供に使用する
情報提供ネットワークシステムのコンピュータ(総務大臣が管理)に記録されることから、情
報提供等記録を訂正した場合には、同じ記録を管理している者へ通知する必要があります。
7
利用停止請求権について、次のとおりとすることとします(第34条関係)
(1)利用停止請求の対象について、保有特定個人情報のうち、情報提供等記録につ
いては、含めないこととします。
(2)保有特定個人情報に係る利用停止請求ができる事由を追加することとします。
・収集、利用の場合
保有特定個人情報の利用の制限に違反して利用されているとき。
番号法第20条による収集等の制限に違反して収集され、若しくは保管されているとき。
番号法第28条による特定個人情報ファイルの作成の制限に違反して作成された特定個人情報
ファイルに記録されているとき。
・提供の場合
番号法第19条による保有特定個人情報の提供の制限に違反して提供されているとき。
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【解説】
(1)について
情報提供等記録については、情報提供ネットワークシステムにおいて自動保存されるもので
あり、目的外利用や提供の規定に違反した事態が想定されないこと、不正な情報連携のチェッ
ク、抑制に有効であることなどの理由から利用停止の請求の対象としないこととします。その
ため、利用停止請求の対象について、情報提供等記録については、含めないこととするもので
す。
(2)について
保有特定個人情報について、番号法の規定に違反した不適正な取扱いがなされている場合に
も利用停止請求を行えるようにするため、利用停止請求ができる事由を追加するものです。
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他の法令により開示請求することができる保有特定個人情報について、この条例
の開示請求の対象とすることとします。(第51条関係)
【解説】
情報提供等記録については、今後国が当該記録の開示システムを設置する予定で、本市では、
当該システムが設置されたときには、当該システムによる開示請求を静岡市条例による開示請
求として位置付ける予定です。
他の法令により開示請求することができる個人情報は、静岡市条例による開示請求の対象と
はなりませんが、前記開示システムを利用した静岡市条例による開示請求の方が利便性が高い
場合には、この条例による開示請求の対象とすることとします。
9
この条例は、平成27年10月1日から施行することとします。
【解説】
この条例の施行の日は、番号法における個人番号及び法人番号の付番の開始等の施行の日(平
成27年10月予定とされています。
)と同日を予定しています。
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