コインの状態 ■状態とは？コインは全く同じ年号で、同じ種類であっても価値が異なります。コインは鋳造時に近い程良いとされ、流通すると共に凹凸部分が摩耗し、傷が付き、光沢が失われていきます。このような摩耗、傷、光沢等の程度を総合して状態といいます。 ■グレードとは？コインの状態を、表現したい際『とても良い、悪い』と主観的に表現しがちです。そこで、状態の尺度付け（グレーディング）をする事で、客観的に状態を表現する事が出来ます。ですが、正しくグレーディングを行うには様々な多くのコインを手に取り、状態を判断できる感覚を培う事が必要になってくるでしょう。一般的な状態尺度グレード略記説明プルーフ PF 観賞用に特別に鏡面状に、図柄が鮮やかに浮かび出るように仕上げたコインで、キズひとつない状態。完全未使用完全未使用品の略で、表面の輝きが製造時の状態を保ち、摩耗・スリキズ・当た完未　BU りキズなど全くないもの。ただし、ごく僅かな製造時のスレ・当たり傷は認められる。未使用未　Unc 表面の輝きは製造時の状態を保ち摩耗がない。しかし、製造時や運搬時のスリキズや当たりキズが僅かにある。準未使用準未　AU 未使用の状態に近いが、僅かに流通痕がある。肖像の毛髪に極僅かに摩耗が見られる等。極美極　EF 全体としては未使用の状態に近く、表面に製造時の輝きを残している。ごく僅かな摩耗がみられ、肉眼で見られるスリキズや当たりキズが僅かにある。美品美　VF 流通時の摩擦・スリキズ・当たりキズ・汚れ・変色が認められる。未使用の輝きを一部に残すものから、図案の一部が摩擦により見えないものまで含む。このグレードに含まれる貨幣が最も多い。普通　並普　F 全体的に摩擦が進み、高い部分の図案の多くが消えている。キズが多く、汚れ、変色も全体にみられる。やや劣劣稍劣　VG 肖像細部は殆ど摩耗、輪廊はわかる。銘字も相当に摩耗。劣　G 肖像は殆ど輪廊に近い。つぶれた銘字もある。材質コインは様々な素材を使って作られています。一般的な流通貨は銅、白銅、アルミなどですが、最近発行された記念コインの中には、アクリルにレーザー手法で図柄が描かれたコインも存在します。コインに使用されている代表的な金属素材金銀白銅青銅黄銅パラジウム錫亜鉛アルミニウムニッケルプラチナその他コイン用語品位とは・・・金100パーセントを1000として、1000分のいくつが金でその残りは銀、白銅、黄銅などの違う材質が含まれているのを表示するための単位.999は残り0.1パーセントが他の素材で.925などは残り7.5パーセントが他の物質であるという意味をあらわしています。オンスとは・・・貴金属（金又は銀）はトロイ・オンスで表示され１トロイ・オンスは31.1035グラムです。合金とは・・・２種以上の金属の化合物で、割合はそれぞれ異なります。金も銀も貨幣を造る場合にある程度の銅を加えます。合金は、貨幣製作上重要性を増しており現在では金属の品位ではなく、いかに安価で耐久性のある貨幣を造るかにあり、銀の代用には白銅がもっとも広く用いられています。合金は、１または２種の金属が化学作用で融合したもののみを指し、２種以上の金属が非融合の状態で造られた貨幣にはバイメタル（複金属）貨幣などがあります。