平成22年度第5回アーバンハウジングフォーラム

アーバン・ハウジング・フォーラム(平成22年度第5回)開催—------------—-----------協会季刊誌「新都市ハウジングニュース」で 2 回取上げた大林組の LRV 工法(Left Right Vertical Installation PCa Method)の、その実地の見学会をフォーラムとして開催しました。
LRV 工法は、短工期・ローコスト・高品質のニーズの基に開発された PC(プレキャスト)化工法で、柱梁仕口部分
まで PC 化され、部材同士の鉄筋をスリーブ継手で接続し、モルタル充填により一体化します。1 フロアを施工す
るために要する日数(タクト)は最短で 2.5 日です。施工実績は現在施工中のものを含めて 21 件あります。
今回見学した都市型住宅{売主:野村不動産、設計施工:大林組、RC 造(一部 S 造)・24F1B 建、285 戸、竣工:平成
23 年 12 月下旬予定}は、キャッチフレーズ「北区最高層の環境創造型シティの誕生」にて、建設・販売が進められ
ています。この実績豊富な最新の PC 化工法(技術)の作業所見学会を企画し、ご説明をして頂きました。
日
時:平成23年3月2日(水)13:00~14:30
場
所:東京都北区赤羽 2-3-1 赤羽 2 丁目工事事務所
-12:50 現地集合-
テーマ:「プラウドシティ赤羽」の見学会
説明者:(株)大林組 赤羽 2 丁目工事事務所 藤田所長ほか
見学会は、①会議室で見学手順等の説明、②作業現場で見学・工事説明、③会議室に戻り工事概要の説明や質疑
応答の順で進めました。
当作業所の工事では、LRV-H 工法(特許出願中)と在来工法等で建設を進めています。
註)LRV 工法:LR ビーム(梁成ほどの PC 柱の左右に半スパン程の PC 梁を一体化)を水平移動し隣接 PC 梁に
つなぎ、V コラム(主筋が下向きに突出した PC 柱)を鉛直移動で接合し、目地にモルタルを充填。
LRV-H 工法:H ビーム(主筋が横向きに突出した内法スパンの PC 梁)を水平移動して PC 柱を貫通し隣接
する PC 梁につなぎ、H コラム(主筋が突出した PC 柱)を鉛直移動で接合し、目地にモルタルを充填。
①について、所長の挨拶や見学手順の説明を受け、早々に作業現場に移動しました。
②について、昨年の 3 月中旬に着工し地下および 3 階まで在来工法で、今年に入って 3 階柱・4 階スラブから PC
化工法で施工し、現在計画階数の半分に当たる 12 階を施工中です。プランは 1 フロアー13 戸の南向き板状住宅で、
施工はフロアー当り 4 工区でタクト 4 日の工程です。本日の作業状況について、1 工区は 12 階 H ビーム・H コラム
取付け、2 工区は 11 階スラブ配筋、3 工区は 11 階大梁 PC・床 PC 取付け、4 工区は 9 階立上げ・10 階床コンクリート
打設という順で進めています。LRV-H 工法を採用しているのは 13 戸の南面と東西面で、それ以外は PC と在来の工
法を併用しています。先ず 12 階に上りタワークレーンによる PC 梁(H ビーム)や PC 柱(H コラム)のスムーズな取
付けを実地に見学しました。その後に階下に降り、11 階スラブ配筋作業、8・6 階支保工解体前(解体後)・ALC 版取付
け、4 階開口部(AW・SD)施工と順次説明を受けました。
③について、工事概要の説明で上記計画諸元以外は、1 階に店舗配置、延床面積約 27,860 ㎡、最高高さ 76.39m、
基準階の階高 3.06m、駐車台数 108 台、駐輪台数(住宅用)444 台です。今後のスケジュールでは、5 月末に躯体を完
了し 12 月下旬に引渡しを行ない、その後 2 ヶ月をかけて内覧会の予定です。販売状況はⅠ期・Ⅱ期とも完売との
ことです。最後に、活発な質疑応答で終了しました。
今回のフォーラムに際して多くの会員の方から申込があり、当初予定の一週間前に締切とさせて頂きました。
その結果 18 社・39 名の申込で、先着順等の調整基準で 1 名/社等の定員 20 名とさせて頂きました。多数のお申込
に応えられず大変申し訳ございません。また、色々とご協力頂きましてありがとうございました。
-参加者 21 名(含・事務局)-