食品の自動販売機による営業の取扱要領 第1 趣旨 この要領は

食品の自動販売機による営業の取扱要領
第1
趣旨
こ の 要 領 は 、自 動 販 売 機 に よ り 食 品 を 販 売 す る 形 態 の 営 業 に つ い て 、必
要 な 取 扱 い を 定 め る こ と に よ り 食 品 の 衛 生 を 確 保 す る た め 、必 要 な 事 項 を
定める。
第2
申請及び許可
( 1 )弁 当 類 め ん 類 、ス ー プ 類 等 を 自 動 的 に 調 理 し 販 売 す る 自 動 販 売 機 を 設
置 し よ う と す る 者 は 、食 品 衛 生 法( 昭 和 2 2 年 法 律 第 2 3 3 号 。以 下「 法 」
と い う 。)第 5 2 条 に 基 づ き 飲 食 店 営 業 の 許 可 を 受 け な け れ ば な ら な い 。
( 2 )清 涼 飲 料 水 、か き 氷 等 を 自 動 的 に 調 理 し 販 売 す る 自 動 販 売 機 を 設 置 し
ようとする者は法第52条に基づき喫茶店営業の許可を受けなければ
ならない。
( 3 )牛 乳 、乳 飲 料 等 の 自 動 販 売 機 を 設 置 し よ う と す る 者 は 法 第 5 2 条 に 基
づき乳類販売業の許可を受けなければならない。
( 4 )営 業 許 可 は 業 種 別 及 び 自 動 販 売 機 ご と に 受 け な け れ ば な ら な い 。た だ
し 、同 一 業 種 の 自 動 販 売 機 を 2 台 以 上 隣 接 し て 設 置 す る 場 合 は 、許 可 は
一 本 で よ い も の と す る 。ま た 同 一 施 設 内 に 同 一 業 種 の 自 動 販 売 機 を 2 台
以 上 設 置 す る 場 合 は 、同 一 フ ロ ア ご と に 許 可 を 受 け れ ば よ い も の と す る 。
( 5 )次 の 場 合 は「 営 業 許 可 申 請 事 項 変 更 届 」を 提 出 さ せ る こ と に よ り 処 理
するものとする。
ア
現 に 調 理 室 を 設 け 、飲 食 店 営 業 の 許 可 を 受 け て い る 営 業 施 設 内 に 、飲
食店営業又は喫茶店営業若しくは乳類販売業に該当する自動販売機を
設置する場合。
イ
現 に 調 理 室 を 設 け 、喫 茶 店 営 業 の 許 可 を 受 け て い る 営 業 施 設 内 に 、喫
茶店営業又は乳類販売業に該当する自動販売機を設置する場合。
ウ
現 に 乳 類 販 売 業 の 許 可 を 受 け て い る 営 業 施 設 内 に 、乳 類 販 売 業 に 該 当
する自動販売機を設置する場合。
エ
現 に 自 動 販 売 機 を 設 置 し 営 業 許 可 を 受 け て い る 営 業 フ ロ ア 内 に 、同 一
業種に該当する自動販売機を増設又は入れ替えする場合及び一部を廃
止した場合。
( 6 )新 規 営 業 許 可 の 申 請 に あ た っ て は 、自 動 販 売 機 の 内 部 構 造 が 明 確 に 示
さ れ た 図 面 を 添 付 さ せ る こ と 。ま た 、食 品 が 部 品 に 直 接 接 触 す る 構 造 を
有する自動販売機及びこれによって食品を販売するために用いる容器
は 、法 第 1 8 条 第 1 項 に 基 づ き 定 め ら れ た 器 具 包 装 の 規 格 基 準 に 適 合 し
ていること。なお、乳酸菌飲料のコップ販売式自動販売機の場合は、乳
及 び 乳 製 品 の 成 分 規 格 等 に 関 す る 省 令 別 表 の 四 の (一 )に 定 め ら れ た 規
格に適合した構造で厚生大臣の承認を受けたものであることを示す書
類を添付させること。
第3
営業施設の基準
( 1 )自 動 販 売 機 に よ る 飲 食 店 営 業 及 び 喫 茶 店 営 業 に お い て 、法 第 5 1 条 の
規定により静岡県が定める営業施設の基準(以下「営業施設基準」とい
う 。) は 、 昭 和 5 5 年 3 月 2 8 日 付 け 食 第 4 4 9 号 静 岡 県 衛 生 部 長 通 知
( 以 下 「 県 通 知 」 と い う 。) に 基 づ き 、 次 の と お り と す る 。
ア
営業施設基準の次の項目は省略できる。
( ア ) 営 業 施 設 基 準 の 1 の ( 1 ) の エ ( 区 画 )、 オ ( 床 )、 ク ( 排 水 )、 コ
( 換 気 )、 サ ( ア ミ 戸 )、 シ ( 更 衣 設 備 )
( イ ) 営 業 施 設 基 準 の 1 の ( 2 ) の ウ ( 殺 菌 )、 エ , オ ( 器 具 )、 ク ( 計
器)
(ウ)営業施設基準の1の(3)のウ(廃棄物)
( エ ) 静 岡 県 食 品 衛 生 規 則 ( 以 下 、「 規 則 」 と い う ) 別 表 の 3 一 般 飲 食 店
形 態 の 飲 食 店 営 業 及 び 5 喫 茶 店 営 業 の ( 1 ) 中 の 「 温 度 計 」、( 3 ) 内
壁 、( 4 ) 天 井 、( 6 ) 更 衣 設 備
イ
営 業 施 設 基 準 の 2 の( 3 )一 般 飲 食 店 形 態 の 飲 食 店 営 業 及 び( 5 )喫
茶店営業の項のうち、調理室は販売機に代えることを認める。
ウ
規則別表の3一般飲食店形態の飲食店営業及び5喫茶店営業の(1)
の「調理室」は「営業施設」とする。
エ
規則別表の3一般飲食店形態の飲食店営業及び5喫茶店営業の(1)
の設備のうち流水式洗浄設備及び水切り設備は手指消毒装置及び流水
式洗浄設備をもって兼ねることができる。
( 2 )自 動 販 売 機 に よ る 乳 類 販 売 業 の 営 業 施 設 基 準 は 、県 通 知 に 基 づ き 次 の
とおりとする。
ア
営業施設基準の次の項目は省略できる。
(ア)営業施設基準の1の(1)のエ(区画)
(イ)営業施設基準の1の(2)のア、イ並びに規則別表の16乳類販
売業の(1)施設の設備のうち「手指消毒装置及び流水式手洗設備」
及び「流水式洗浄設備及び水切り設備」
(ウ)営業施設基準の1の(3)のア(飲用適の水を供給できる設備)
イ
規 則 別 表 の 1 6 の( 1 )の「 店 舗 」は「 設 置 場 所 」と し 、温 度 計 付 き
の 冷 蔵 庫 又 は 冷 却 装 置 付 き 陳 列 ケ ー ス は 、温 度 計 付 き の 冷 却 装 置 付 販 売
機とする。
第4
自動販売機の設置場所
(1)清潔であって衛生管理が十分行き届く場所であること。
( 2 )屋 内 で あ る こ と 。た だ し 、ひ さ し 、屋 根 等 で 雨 水 を 防 止 で き る 場 合 に
あってはこの限りでない。
( 3 )床 は コ ン ク リ ー ト 、そ の 他 の 不 浸 透 性 、か つ 、堅 ろ う な 材 質 で 清 掃 が
容易な構造であること。
(4)適当な廃棄物容器を設けること。
( 5 )飲 用 適 の 水 を 十 分 供 給 で き る 設 備 を 設 け る こ と 。
( 乳 類 販 売 業 を 除 く 。)
( 6 ) 適 当 な 排 水 設 備 を 設 け る こ と 。( 乳 類 販 売 業 を 除 く 。)
第5
自動販売機の構造
( 1 )食 品 が 部 品 に 直 接 接 触 す る 構 造 を 有 す る 自 動 販 売 機 に あ っ て は 、器 具
及 び 容 器 包 装 の 規 格 基 準 で 定 め ら れ た 規 格 に 適 合 し て い る ほ か 、次 の 条
件を満たすこと。
ア
清掃を容易に行うことができるものであること。
イ
食 品 が 自 動 的 に 取 出 口 に 搬 出 さ れ る も の に あ っ て は 、食 品 の 容 器 包 装
が破損されることなく取出口に搬出されるものであること。
ウ
食 品 衛 生 上 必 要 な 表 示 が 、外 部 か ら 識 別 で き る か 又 は 表 示 板 等 に よ り
識別できるものであること。
エ
食 品 を 冷 凍 、冷 蔵 又 は 温 蔵 す る も の に あ っ て は 、食 品 の 保 存 温 度 を 調
節できる自動温度調節装置及び食品の保存温度を示す温度計を有する
ものであること。
オ
調 理 に 伴 い 廃 水 を 生 ず る も の に あ っ て は 、廃 水 が 自 動 販 売 機 外 に 排 出
さ れ る も の で あ る こ と 。た だ し 、不 浸 透 性 の 材 質 で 、か つ 、洗 浄 が 容 易
な廃水貯水槽を機内に備えたものにあっては、この限りでない。
カ
調 理 に 伴 い 、廃 棄 物 を 生 じ る も の に あ っ て は 、不 浸 透 性 の 材 質 で 、か
つ、洗浄が容易な廃棄物容器を機内に備えたものであること。
( 2 )食 品 が 部 品 に 直 接 接 触 す る 構 造 を 有 し な い 自 動 販 売 機 に あ っ て は 、そ
の 構 造 及 び 機 能 が 前 記 (1 )の ア 、 イ 、 ウ 及 び エ 並 び に 次 の 条 件 を 満 た す
よう指導すること。
ア
食品を保存する部分にこれ以外の部分から発生する蒸気等の熱が影
響 を 及 ぼ す こ と を 防 止 す る た め 、排 気 装 置 を 有 す る か 、又 は 食 品 を 保 存
する部分と、これ以外の部分との間に隔壁を設けたものであること。
イ
食 品 を 保 存 し 、又 は 調 理 す る 部 分 は 、 ね ず み 、こ ん 虫 等 の 侵 入 及 び 塵
埃等による汚染を防止できるものであること。
ウ
食 品 の 取 出 口 は 、販 売 す る と き の ほ か は 外 部 と し ゃ 断 さ れ る も の で あ
ること。
エ
は し 、ス ト ロ ー 等 飲 食 の 用 に 供 さ れ る 器 具 及 び 調 味 料 を 保 管 す る 部 分
は 、塵 埃 等 に よ る 汚 染 を 防 止 で き る も の で あ る こ と 。た だ し 、塵 埃 等 に
よ り 汚 染 さ れ な い よ う に 容 器 包 装 又 は 包 装 に 入 れ 、又 は 包 ま れ た も の を
供する場合は、この限りでない。
オ
食品を収納する扉は施錠できるものであること。
カ
調 理 を 行 う も の に あ っ て は 、調 理 が 販 売 の つ ど 自 動 的 に 行 わ れ る も の
であること。
キ
食 品( 容 器 包 装 詰 加 圧 加 熱 殺 菌 食 品 及 び こ れ 以 外 の び ん 詰 、か ん 詰 食
品 を 除 く 。) を 冷 凍 、 冷 蔵 又 は 温 蔵 す る も の に あ っ て は 、 そ の 食 品 を 次
の 温 度 に 保 つ の に 十 分 な 能 力 の 冷 却 装 置 又 は 加 熱 装 置 を 有 し 、か つ 、そ
の 温 度 を 保 て な く な っ た 場 合 は 自 動 的 に 販 売 が 中 止 し 、再 度 自 動 的 に 販
売されないものであること。
(ア)冷凍するものにあってはマイナス15度以下
(イ)冷蔵するものにあっては10度以下
(ウ)温蔵するものにあっては63度以上
第6
自動販売機及び食品等の管理
(1)自動販売機の設置場所の管理は次に定めるところによる。
ア
定期的に清掃を行い、常に清潔で衛生的に保つこと。
イ
不必要な物品を置かないこと。
ウ
壁、天井及び床は、常に清潔に保つこと。
エ
廃棄物等は定期的に処理すること。
(2)自動販売機の管理は次に定めるところによる。
ア
常 に 点 検 し 、正 常 に 作 動 す る よ う 整 備 し て お く こ と 。な お 、故 障 、破
損等があった場合は、速やかに補修すること。
イ
定期的に清掃を行い、常に清潔で衛生的に保つようにすること。
ウ
食品に直接接触する部分は分解又は循環方式などにより毎日洗浄及
び消毒を行い常に清潔で衛生的に保つこと。
エ
洗浄及び殺菌を行う場合には適正な洗剤及び殺菌剤を適正な方法で
使 用 し 、使 用 後 は そ れ ら が 残 存 す る こ と の な い よ う に 十 分 水 洗 い す る こ
と。
オ
食 品( 容 器 包 装 詰 加 圧 加 熱 殺 菌 食 品 及 び こ れ 以 外 の び ん 詰 、か ん 詰 食
品を除く)を冷凍、冷蔵及び温蔵して販売する自動販売機にあっては、
所定の温度が保たれていることの点検を1日1回以上行うこと。
カ
食品衛生法上必要な表示事項が容易に識別できるように管理するこ
と。
キ
ス ト ロ ー 、紙 コ ッ プ 、は し 等 飲 食 の 用 に 供 さ れ る 器 具 の 保 管 管 理 は 常
に清潔で、かつ衛生的に行うこと。
ク
カ ー ト リ ッ ジ 式 給 水 タ ン ク を 使 用 す る も の に あ っ て は 、当 該 タ ン ク を
常 に 清 潔 で 衛 生 的 に 保 ち 、水 を 供 給 す る 際 に は 、タ ン ク 内 を 十 分 に 洗 浄
すること。
ケ
水 道 水 以 外 の 水 を 使 用 す る も の に あ っ て は 、飲 用 適 の 水 を 使 用 し 、年
1回以上当該使用水の水質検査を行いその結果を1年以上保存するこ
と。
コ
廃棄物は定期的に処理すること。
サ
自 動 販 売 機 内 に 廃 棄 物 容 器 を 備 え た も の に あ っ て は 、廃 棄 物 容 器 内 の
廃棄物を廃棄するつど洗浄し衛生的に保つこと。
シ
自動販売機外の廃棄物容器は十分洗浄するとともに汚液汚臭がもれ
ないようにすること。
ス
自 動 販 売 機 に は 、営 業 所 の 名 称 、所 在 地 、電 話 番 号 等 の 連 絡 先 を 明 確
に表示すること。
(3)食品の取扱いは次に定めるところによる。
ア
収納されている食品については、定期的に点検管理を行うこと。
イ
食品の収納にあたっては、食品を収納する部分の温度が所定の温度
( 冷 凍 す る も の に あ っ て は − 1 5 度 以 下 、冷 蔵 す る も の に あ っ て は 1 0
度 以 下 、 温 蔵 す る も の に あ っ て は 6 3 度 以 上 。) に な っ た 後 に 収 納 す る
こと。
ウ
食品を収納する部分が所定の温度を保てなくなった場合にあっては、
当該自動販売機に収納されている食品は再度販売しないこと。
エ
弁 当( 容 器 包 装 詰 加 圧 加 熱 殺 菌 し た も の 及 び こ れ 以 外 の び ん 詰 、か ん
詰 に し た も の 並 び に 冷 凍 し た も の を 除 く 。) の 取 扱 い は 次 に よ り 行 う こ
と。
(ア)冷蔵または温蔵して販売すること。
(イ)自動販売機への追加収納は行わないこと。
(ウ)自動販売機への収納は、製造後速やかに行うこと。
(エ)自動販売機に収納するまでの運搬は、直射日光の遮断及び防塵効
果のある車を用いること。
(オ)自動販売機に収納する弁当には、自動販売機専用である旨及び消
費期限を時間まで表示すること。
(カ)自動販売機への収納又は回収を行うにあたっては、その品名、数
量 、消 費 期 限 、製 造 者 の 住 所 、氏 名 及 び 収 納 又 は 回 収 の 日 時 並 び に 当
該 回 収 食 品 の 措 置 の 内 容 を そ の つ ど 記 録 し 、そ の 記 録 を 3 ヶ 月 間 保 存
すること。
オ
清 涼 飲 料 水 及 び 乳 酸 菌 飲 料 等 の 取 扱 い は 、食 品 、添 加 物 等 の 規 格 基 準
及 び 乳 及 び 乳 製 品 の 成 分 規 格 等 に 関 す る 省 令( 以 下「 乳 等 省 令 」と い う 。)
に 規 定 さ れ た 成 分 規 格 、製 造 基 準 、保 存 基 準 及 び 調 理 基 準 等 に よ り 行 な
うこと。
カ
牛 乳 、乳 飲 料 等 は 乳 等 省 令 に よ り 密 せ ん 又 は 密 封 さ れ た 容 器 包 装 の ま
ま保存すること。
(4)従事者に係る衛生管理は次に定めるところによる。
ア
営 業 者 は 、従 事 者 が 食 中 毒 の 原 因 と な る お そ れ の あ る 疾 患( 化 膿 性 疾
患 等 )ま た は 飲 食 物 を 介 し て 伝 染 す る お そ れ の あ る 疾 患 に 感 染 し た と き
は、食品の取扱い作業に従事させないこと。
イ
営業者は従事者に対し運搬び収納作業において衛生上支障がないよ
う十分指導すること。
第7
食品衛生責任者
( 1 )営 業 者 は 、自 動 販 売 機 の 営 業 許 可 施 設 ご と に 当 該 従 事 者 の う ち か ら 食
品衛生責任者を定めること。ただし、営業許可施設が複数であっても、
そ れ ぞ れ の 施 設 の 衛 生 管 理 が 十 分 行 な え る 場 合 に は 、1 人 の 食 品 衛 生 責
任者が兼任しても差し支えない。
附
則
この要領は、平成11年4月1日から施行する。
附
則
この要領は、平成24年4月1日から施行する。
附
則
この要領は、平成25年4月1日から施行する。