501J 選定のポイント カムフォロア 定格寿命 【静的安全係数】 基本静定格荷重(C0)とは、最大荷重を受けているローラーと転動面との接触部中央における計算接 触応力が、4000MPaになるような方向と大きさの一定した静止荷重をいいます。 (これ以上の接触 応力となった場合、回転に支障をきたします。)この荷重は寸法表中C0として表されており、静的また は動的に負荷される荷重に対し、つぎのような静的安全係数を考慮する必要があります。 C0 = fS P0 fS :C0に対する静的安全係数(表1参照) C0 :基本静定格荷重 (kN) P0 :ラジアル荷重 (kN) 許容荷重(F0)とは、カムフォロアのスタッド部の強度によって決まる負荷荷重の許容値です。このた めfSとともに、 F0に対する静的安全係数fMを考慮する必要があります。 表1 静的安全係数(fS、fM) F0 = fM P0 荷 重 条 件 fS、fMの下限 fM :F0に対する静的安全係数(表1参照) 普通荷重 1∼2 F0 :許容荷重 (kN) 衝撃荷重 2∼3 P0 :ラジアル荷重 (kN) カムフォロア 【定格寿命】 カムフォロアの寿命は次式により求められます。 L= L fT • C fW • PC 10 3 10 6 :定格寿命 (一群の同じカムフォロアを同じ条件で個々に運動させたとき、そのうち90%のカム フォロアが転がり疲れによるフレーキングをおこさずに回転できる総回転数) C :基本動定格荷重※ (kN) PC :ラジアル荷重 (kN) fT :温度係数 (A19-10 図1参照) fW :荷重係数 (A19-10 表2参照) ※カムフォロアの基本動定格荷重(C)とは、一群の同じカムフォロアを個々に運動させたとき、定格 寿命が100万回転となるような方向と大きさの変動しない荷重をいいます。この値は寸法表中に 記載してあります。 A19-9 501J 【寿命時間の算出】 定格寿命 (L) が求められると寿命時間(Lh)は次式により求められます。 Lh = D•π•L 2 ℓS • n1 60 Lh :寿命時間 (h) L :定格寿命 D :軸受外径 (mm) ℓS :ストローク長さ (mm) n1 :毎分往復回数 温度係数 fT ●直線運動の場合 1.0 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 100 150 200 250 ベアリング部温度 (℃) (min−1) 図1 温度係数(fT) 注)通常の使用温度は80℃以下です。それ以上の使用温度の ときはTHKにお問い合わせください。 ●円運動の場合 Lh = 表2 荷重係数(fW) D•L D1 • n 60 使 用 条 件 D1 :カムの外輪接触平均直径 n :カムの毎分回転数 (mm) (min−1) 衝撃のない円滑運動の場合 普通運動の場合 衝撃の激しい場合 fW 1∼1.2 1.2∼1.5 1.5∼3 精度規格 カムフォロアの精度は、表3に準じて製作されています。但し、CFS形については表4に準じて製作さ れています。 (1)円筒外輪の外径Dの寸法許容差 :表3 (2)球面外輪の外径Dの寸法許容差 : 0 ‒0.05 (3)カムフォロアのスタッド径dの寸法許容差 :h7 (4)外輪幅Cの寸法許容差: 0 ‒0.12 表3 外輪の精度 (JIS 0 級) 表4 CFS形の精度規格 単位:m 軸受外径 (D) の 呼び寸法 mm こえる 6 18 30 50 80 以下 18 30 50 80 120 軸受外径(Dm)の 許容差注) 上 0 0 0 0 0 下 ‒8 ‒9 ‒11 ‒13 ‒15 外輪のラジアル 振れの許容値 (最大) 15 15 20 25 35 注)Dmは、軸受外径を2点測定によって得られた最大直径と 最小直径との算術平均値です。 CF-SFU形はCF形に準じます。 A19-10 単位:mm (1)外輪外径Dの寸法許容差 (2)スタッド径dの寸法許容差 0 -0.008 h6 (3)外輪幅Cの寸法許容差 0 -0.12 (4)外輪ラジアル振れの許容値 15m
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