池水雄一のプラチナ・スペシャルレポート 2014 年 8 月 18 日号 Platinum Platinum 10days 右軸：ドル建てプラチナ/オンス (Platinum 3 years) 右軸：ドル建てプラチナ/オンス (Plat in Yen) 右軸：円建プラチナ/グラムドル建て Platinum Open High Low Close 円建て USD/ toz Price 1478.00 1478.00 1445.00 1455.00 Date 2014/8/11 2014/8/11 2014/8/15 2014/8/15 JPY/gram Platinum Open High Low Close Price 4847.00 4855.00 4775.00 4790.00 Date 2014/8/11 2014/8/14 2014/8/15 2014/8/15 プラチナもゴールドやシルバーと同じく金曜日のニューヨークで売られました。ゴールドは戻りが見られましたが、シルバーとプラチナはその戻りが弱いという点で明暗が分かれました。その原因はおそらく Nymex の投資家ロングが大きいこと。プラチナはほぼ一年ぶりのロングのレベルに。さらに Tocom の取組が 2008 年以来の高水準になっており、投資家のロングが膨らんでいることも相場の頭を重たくしている原因だと思います。ロングポジションの整理売りで相場が下がればそこが拾いどころだと思います。現状では上値は 1500 ドル、下値は 1400 ドルくらいでしょう。しばらくは忍耐の相場が続きそうですが、パラジウムおよびロジウムが大きく上昇している現状を考えるとプラチナだけが大きく下がるということはまずないと考えます。（Tocom プラチナ建玉残、プラチナ価格、出来高）上：左目盛り：Tocom の建玉残、右目盛り：円建てプラチナ下：出来高（プラチナ、パラジウム価格と自動車販売）左軸：新車販売台数（百万台）中軸：ドル建てパラジウム価格/オンス右軸：ドル建てプラチナ価格/オンス（Pt ETF、Nymex Pt 投資家ポジションとプラチナ価格）左軸：ETF 残高（百万オンス）中軸：ドル建てプラチナ価格/オンス右軸：Nymex 投資家ポジションロット数（1 ロット＝50 オンス） Palladium (Pd 10days) 右軸：ドル建てパラジウム価格/オンス (Pd 3 years) 右軸：ドル建てパラジウム価格/オンス (Pd in JPY) 右軸：円建パラジウム/グラムドル建て Palladium Open High Low Close 円建て USD/ toz Price 863.00 895.00 857.00 895.00 Date 2014/8/11 2014/8/15 2014/8/11 2014/8/15 Palladium Open High Low Close JPY/gram Price 2831.00 2942.00 2814.00 2942.00 Date 2014/8/11 2014/8/15 2014/8/11 2014/8/15 先週の dip を買いのチャンスと書きましたが、やはり dip は長続きしませんでした。今週はまた上昇が続き、895 ドルと 13 年ぶりの高値を更新しました。プラチナとは対照的ですが、やはり地上在庫がほとんど余裕がないこと、供給の不安があること、需要の 7 割をしめる自動車触媒が好調なことなどのファンダメンタルズを考えるとやはりパラジウムはまだまだ上昇の可能性が高いと考えます。下げる場面があればそこはやはり買い。先週はまさにそのチャンスでした。（米国自動車販売台数とパラジウム価格）左軸：米国自動車販売台数総計（百万台）右軸：ドル建てパラジウム価格（Pd ETF、Nymex の投資家ポジションとパラジウム価格）左軸：ETF 残高（百万オンス）中軸：ドル建てパラジウム価格/オンス右軸：Nymex 投資家ポジションロット数（1 ロット＝50 オンス）「上昇を続けるロジウム」つい 1 ヶ月に 1200 ドルを突破したロジウムが先週は 1475 ドルまで上昇しています。その背景は前々回のこのレポートに書きましたが、この状況は今後まだまだ続きそうです。特に上がり始めたことで需要家の買いが増しており（大きく上昇した過去の記憶がそうさせるのでしょう）、上昇が上昇に拍車をかける展開となっています。2008 年には 10000 ドルという金属の史上最高値をつけています。2010 年にも 3000 ドルということがあったことを考えるとロジウムを私用する需要家はそのような目に遭う前に手当しておこうと考えるのが当然でしょう。買いが買いを呼ぶ展開になりそうです。3000 ドルは遠いかもしれませんが、2000 ドルくらいは行くのではないでしょうか。我々トレーダーも昔ロジウムのことを「悪魔のメタル」と呼んでいたことがあります。全く流動性のないメタルに一挙に買いもしくは売りが入ればもはや逃げ場がなくなります。今度のロジウムの動きは要注意です。（JM ロジウム 6 ヶ月チャート）（JM ロジウム 10 年チャート）（留意事項）本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。本レポートに掲載された情報、見通し、意見等は筆者が独自の情報に基づき作成したものであり、その内容の完全性、正確性を保証するものではありません。投資に係る最終決定は投資家ご自身の判断と責任で行ってください。万一、この情報に基づいて取引をされ損害を被った場合においても、当社および本資料中に引用・掲載した情報の提供者は一切責任を負いません。