魚 野 の 家 魚野の家うらさ 施設長 高野 八千代

2012 年(平成 24 年)
社会福祉法人南魚沼福祉会
6 月 発行
社会福祉法人 南
魚
沼
福
祉
会
指定障害福祉サービス事業所(就労移行支援・就労継続支援B型)
魚 野 の 家
〒949-6609
新潟県 南魚沼市 八幡 115 番地 4
TEL 025-770-0857 E-Mail uononoie@fine.ocn.ne.jp
ホームページ http://www16.ocn.ne.jp/~uono/
指定障害福祉サービス事業所(就労継続支援B型)従たる事業所
魚野の家うらさ
〒949-7302
新潟県 南魚沼市 浦佐 603-5 浦佐福祉の家内
TEL 025-775-7799
施設長
高野
八千代
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平成24年度職員体制
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私就職しました
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平成24年度重点取組事項
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お仕事がんばっています
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平成23年度の就職者、平均工賃月額の報告
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行事いろいろ
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保護者会総会報告
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お知らせ
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はじめまして
栁支援員
水澤事務員
建部支援員
中村支援員
小野塚支援員
林支援員
大塚支援員
山岸事務員
中澤相談員
白井相談員
高野施設長
今年度、魚野の家は創設20年の節目の年です。
魚野の家の前身は、南魚沼郡精神障害者家族会連絡協議会(当時)に参加されていたご家族が
立ち上げた作業所でした。在宅の精神障がい者が仲間と気軽に話をしたり作業ができる日中の活
動場所を南魚沼の地域に作りたいとの強い思いを結集し、昭和55年9月に元の六日町健康セン
ター(商工会館駐車場)の一角を家族会が間借りをして作業所とし「魚野の家」と名付けたとの
ことでした。ご家族の並々ならぬ努力と活動の結果、作業所の開設にこぎつけたと聞いています。
その後、社会福祉法人南魚沼福祉会が運営の要請を受け、平成5年4月に現在の八幡の地に精神
障害者通所授産施設魚野の家を開設しました。
それから20年。平成18年に障害者自立支援法が施行され、魚野の家も平成19年に就労移
行支援事業・就労継続支援B型事業の指定を受け、精神障害者社会復帰施設時代と比較すると「働
くこと」が強調され、設立当時の「仲間との集い」
「日中過ごす場」の意義が薄らいでいることは
否めません。
当時と何がかわって、何がかわらないのか。これから魚野の家はどのようになっていけば良い
のか。今年度は “過去”を振り返り、そして“今”を見つめ、“これから”の魚野の家の進むべ
き方向性について考える1年となるようご利用者、ご家族、職員と共に記念となる事業を計画し、
実施していきたいと思います。
平成24年10月に障害者虐待防止法が施行されます。法律上「虐待」は、
「身体的虐待(殴る、
けるなどの暴力)」「経済的虐待(同意なしの財産処分や希望する金銭の使用を理由なく制限する
こと)
」
「心理的虐待(おどかしや無視、侮蔑などの言葉や態度)
」
「性的虐待(性的行為の強要等、
広義には異性介助も含まれる)」「ネグレクト(必要な介護をしない、身体的虐待や心理的虐待を
放置する)」の5つの類型が定義されています。市町村には障害者虐待防止センターの設置が義務
付けられ、虐待を発見した人はセンターに通報する義務が生じます。南魚沼市や湯沢町にもセン
ターが設置され、虐待の予防・防止・対応にかかる所管課と担当者が決定されることになります。
法律のあるなしにかかわらず、施設職員による虐待は絶対にあってはならないことです。
魚野の家では、昨年度末より職場内で「障害者虐待防止」にかかわる研修
会を実施し、改めて職員のご利用者に対する関わり方の振返りを行ってい
ます。さらに、外部から専門家を招いて施設処遇のあり方を検証する機会
を作っていきたいと思っています。
「虐待を絶対に許さない」施設づくりを
目指して不断の努力を怠りません。
平成 23 年度
就職者情報
就職者情報
就職先
採用年月
A さん
女性
30 代(精神)
市役所の清掃員
平成 23 年 4 月
B さん
男性
20 代(精神)
老人施設の清掃員
平成 23 年 5 月
C さん
女性
40 代(精神)
市役所の清掃員
平成 23 年 6 月
D さん
女性
30 代(精神)
老人施設の厨房業務
平成 23 年 9 月
平成 23 年度中は 4 名の方が就職されました。
ちなみに平成 24 年 6 月現在、新たに 1 名の就職が決まり、トライアル雇用となっている方も1名
おります。詳しくは、「私、就職しました」のコーナーで紹介させていただきます。
平成 23 年度
工賃実績報告
事業名
月平均支給人数
月額平均工賃
就労移行支援
11.4名
19,243円
就労継続支援 B 型
34.8名
15,686円
平成 23 年度 授産事業総収入
12,342,167円
平成 23 年度の工賃実績は上記の通りです。
目標とした「総収入1千万円」は超えることができましたが、ご利用者の増加に伴い、総収入が
増えても「平均工賃」が下がるという現象が起きています。安心した生活を工賃収入の面から支
えることができるよう今後とも努力したいと思います。
平成 24 年 5 月 26 日(土)に、
『魚野の家保護者会総会』を開催しました。この度は会場を「魚野の
家うらさ」に移しての開催となりました。初めて会場をご覧になった方々は、温かい雰囲気と広い空
間に好印象だったようです。
保護者会総会員数 60 名
出席者 15 名 委任状提出者 38 名
合計 53 名
* 総会員数の過半数を満たしているため、本会は成立しました。
平成 23 年度の事業実績報告や監査報告、収支決算報告、
並びに平成 24 年度事業計画(案)及び予算計画(案)につ
いて協議がなされ、保護者会としての方針を固めることが
できました。
また、今年は法改正や魚野の家の体制が大きく変わった
ことがあり、
「重要事項説明書」の改定を行いました。主な
変更点としては、平成 24 年 3 月にオープンした「魚野の家
うらさ」の記載や職員体制の変更、報酬改定に伴う利用料
金の改正、虐待防止に関する記載等です。平成 23 年度は様々な団体様から多くのご寄付をいただき魚
野の家の活動を円滑に進めることができました。紙面を借りて感謝を申し上げます。ありがとうござ
いました。
中澤一郎さん
平成 24 年 6 月 1 日付、障がい者支援施設「まきはたの里」へパート清掃員として就職。
中澤さんは9年間「まきはたの里」にご利用者として入居されていました。平成 21 年 2 月末に退所し自宅へ
戻り、4 月から就職を目指して「魚野の家」で就労訓練を開始しました。およそ3年間、たくさんの職場実習や
訓練を行ない、とても成長したと思います。そして現在、かつて入所していた「まきはたの里」から「今度は
職員として働いてみないか」とお誘いがあり、体験実習を行なったところ好評価をいただき、この度、職員(パ
ート清掃員)として勤務することになりました。
汚れやすい居住棟のトイレ・洗面
台の掃除などは大変。長くて広い
廊下の掃除もやります。
「まきはたの里のことは大体わ
かります。9 年住んでいたので。」
「仕事は長く続けられそうですか?」という質問に対して、
「一生続けるつもりで頑張ります。」
「掃除をしているとき、
“ありがとう”っていわれるととっても嬉しくなります。
」と答えた中澤
さん。「長いことお世話になりました。」と魚野の家職員へ深々と頭を下げ、挨拶をしたときの表
情は立派な社会人の顔でした。
「まきはたの里のご利用者が気持ちよく過ごすことができるように
お掃除張ります」という中澤さんに、まきはたの里も大いに期待しているようです。
若井和子さん
平成 24 年 6 月現在、
「特別養護老人ホームみなみ園」でステップアップトライアル雇
用中。現在週5日1日3時間、主にデイサービスのお風呂場のセットや廊下・フロアーの掃除な
どを行なっています。
主婦でもある若井さん。毎日家庭で家事を行なう傍ら「みなみ園」での清掃業務に精を出しています。平成
23 年 10 月より「職親制度」を利用し 1 日 2 時間の清掃実習から開始。安定した仕事ぶりが評価され、平成 24
年 4 月からは「みなみ園」へ雇用される型となりました。7月からは1日4時間の勤務となる計画です。
かつては落ちこむこともありました。精神科の病気を伝えずに就職し、(言うと雇ってもらえないから)仕事が
続かなかったこともありました。
今は病気をオープンにして働いています。職場に配慮があることで本人は明るく活き活きと業務に励んでいま
す。「仕事は楽しいです。清掃業務は好きです。
」「みなみ園で働くようになってからの方が自分の体調もよいみた
い。」という若井さん。家計を支えていきたい、というしっかり者で、裏表のない正直な性格も信用できると評価
されています。
平成 23 年度に引き続き、今年も新潟県より南魚沼地域振興局健康福祉環境部庁舎の清掃業務のお
仕事を頂きました。
週二日の清掃業務をセルプこぶし工房と一日ずつシェアして行っています。
廊下、給湯室、風除室、トイレなど、清掃を行う範囲はたくさんありますが、分担を決めてメン
バーそれぞれが責任をもって自分の担当場所の清掃を行っています。
ぴかぴかにします!
隅々まで、ていねいにきれいにします。
ごみの始末まできちんとやります。
長い廊下は、掃くのが大変です。
『魚野の家うらさ』が開所して3ヶ月がたちました。当初4名のスタートでしたが、4月より小
出特別支援学校の卒業生が2名、5月には1名加わり今現在7名で活動しております。
とても静かな住宅地の真ん中で、八海山を横から眺めながらダイトゴムのバリ取り、きのこの
フィルター交換、図面袋作成と毎日皆さん真剣に作業をこなしております。
これからは八色の森公園の草取り、トマトの収穫など外での作業も多くなり益々うらさのメン
バーさんの活躍する機会が増えてきます。
きのこのフィルター交換作業をしています。
毎日3人で協力してバリ取りをしています。
静かなホールに聞こえる音はミシンの
音のみ。お二人とも真剣そのもの
(図面袋作成中)
毎日の昼食風景
いつもおいしいお茶をメンバーさんが
いれてくれます。
お近くにお越しの際は『魚野の家うらさ』へ、ぜひどうぞ。
魚野の家の従たる事業所「魚野の家うらさ」の開設を記念し、3月15日(木)に「平成23年
度新潟県地域における施設の拠点機能に着目した事業者支援事業・浦佐地区の住民と障がい者の
共生を考える集い」を開催しました。当日は100名近い参加があり、第1部は黒岩海映弁護士
による記念講演「『障害者差別禁止法』とは~障がいのある人が当たり前に暮らすために~」
、第
2部は酒井昭平氏コーディネートによる魚野の家のご利用者4名の体験発表会を行いました。ア
ンケートには「メンバーさんの発表がすばらしかった。毎日苦しい思いと闘って一日一日がんば
っている姿に私も頑張ろうと思いました。」「私自身、精神病を患っている方と若干のかかわりが
ありますので講演の講師、黒岩海映氏の講演は大変興味深く拝聴いたしました。
」「パネラーの4
人の方々の体験発表は胸にくるものがありました。」などの感想が寄せられました。
今年もほてる木の芽坂さんから観劇のご招待を
いただいたので、4 月 16 日に「劇団戸田」の
公演を見てきました。
豪華なご馳走を食べながら、涙あり、笑いありの
劇を見れたことで、皆さん大満足の様子でした。
このご時世、ご招待をいただけるだけでも大変
ありがたいことです。毎年ご招待してくださる
ほてる木の芽坂さんには感謝感謝です。
たまには楽しみがあるのはいいなぁ!
4月29日、湯沢花まつりへ和紙工芸・
うどんの出店を致しました。暖かい日で
したが、売上目標 100 食を完売する事が
できました。
花まつりでの売上の一部を東日本大震災
の義捐金として寄付させていただきまし
た。購入していただいた皆様ご協力あり
がとうございました。
当日参加していただいたメンバーさん
の協力により、出店は大成功でした。
無事に終了することができました。
ありがとうございました。
5月2日、毎年恒例のバーベキュー大会がありました。
天候に恵まれ、温かい陽射しの中、総勢 54 名で楽しむことができました。
ボリュームたっぷりで、
皆お腹がいっぱいに
なりました!
5月25日の工賃日に、南魚沼障害者福祉後援会様から頂いた交通
費補助及び利用料補助を利用者に配分させて頂きました。
南魚沼障害者福祉後援会様より寄付金を頂き、魚野の家の通勤にかかる交通費(バス賃や電車
賃)の負担を軽くするために皆さんに配分をしました。配分額は、平成23年度(平成23年4
月~平成24年3月)に南魚沼市と湯沢町に提出した交通費の半額助成の申請書をもとに計算を
しました。また、利用料の支払いが発生している方につきましても一部補助をさせていただきま
した。
南魚沼障害者福祉後援会は、自立支援法によって福祉サービスの1割負担を強いられた障がい
者の生活困窮を心配してくださった心ある南魚沼地域の住民代表の組織です。後援会は、広く寄
付金を募り、福祉施設等を利用している障がい者のために遣ってくださいと魚野の家にも寄付を
してくださいました。平成23年度は30万円を寄付してくださり、交通費、利用料の助成とイ
ンフルエンザの補助をさせていただきました。
「イオン
幸せの黄色いレシートキャンペーン」贈呈式で
イオンギフトカードを頂きました。
平成24年4月8日(日)に、イオン六日町店で「イオン
幸せの黄色いレシートキャンペー
ン」贈呈式が行われ、魚野の家にイオンギフトカードが送られました。27900円分のギフト
カードです。頂いたギフトカードで、5月2日のバーベキュー大会の食材や、旅行のときの飲み
物を購入させていただき、皆さんから徴収する参加費の負担を少なくしたいと考えています。
地域の大勢のみなさんが黄色いレシートを魚野の家の投函ボックスに入れてくださり、集まっ
たレシートの合計金額の1%相当が魚野の家に贈られました。イオン様と地域住民の温かい思い
やりの心に深く感謝したいと思います。
なかむら あ
い
中村亜以です。相談支援センターみなみうおぬまより異動となり4月
より生活支援員として勤務しています。小学3年、1年、保育園年少
組の3人の子供の母親でもあります。
「魚野の家うらさ」で仕事をして
いることが多いですが、ご利用者が安心して、安全に作業できる環境
作りを一番に考え、
「魚野の家」と「魚野の家うらさ」がともに地域に
愛されるよう力を尽くしていきたいと思います。まだまだ皆様に教え
られることが多く、なんだか頼りない職員ではありますが、どうぞよ
ろしくお願いいたします。
やなぎ ち
え
み
栁 千絵美です。6月4日付けで魚野の家に採用されました。9:00
から 16:00 までの6時間勤務です。十日町市内から通っております
が、利用者様、スタッフの方々に温かく迎えて頂き有難いです。早く
「魚野の家の顔」になれるよう、利用者様と一緒にステップアップして
いきたいと思っています。
3月より従たる事業所「魚野の家うらさ」がオープンし、今年度20周年を迎える魚野の家に新
たな歴史が始まっています。この「虹のかけはし」も今回から担当が変わり、新たなスタートと
なりました。紙面の感じが何となく変わったと思われた方もいるかもしれません。ご意見、ご感
想などありましたらどうぞお寄せください。
〔Y.M〕