平成 27 年度<事業報告書> <はじめに> 出版科学研究所調査によると、平成 27 年の雑誌販売金額は、月刊誌・週刊誌合計で前年比 8.4%減 の 7,801 億円となった。内訳は月刊誌が同 7.2%減の 6,346 億円、週刊誌が同 13.6%の 1,454 億円。一方、 電子雑誌は定額読み放題サービスの伸長などによって、前年比 78.6%増の 125 億円に拡大した。 また、電通の「日本の広告費」によると、平成 27 年の日本の総広告費は、景気が足踏み状態の中、 6 兆 1,710 億円、前年比 100.3%となり、4 年連続で前年実績を上回った。雑誌広告費は 2,443 億円となり、 前年比 97.7%となった。ジャンル別では、ミセス誌、ヤングアダルト男性誌、アダルト男性誌が好調で あった一方で、若年向け雑誌が苦戦。業種別では、 「精密機器・事務用品」が好調であり、特に機械式 高級腕時計が好調であった一方、 「ファッション・アクセサリー」や「化粧品・トイレタリー」は減少し、 全体を押し下げた。 広告会社は近年、媒体へ出稿する従来型のビジネスから販促、通販、コンサルティングまでと事業 分野を拡大しており、それらは「日本の広告費」など従来型の広告統計には反映されていない。また、 広告会社の領域拡大に期を同じくして、出版社もメディア・コンテンツにとどまらない領域のビジネス を開拓しつつあり、雑誌にとどまらないカスタム出版、イベント事業、e コマースなど、従来の雑誌広 告に分類されない、広告関連のビジネスを拡大しつつある。 1.第 70 回「定時総会」及び「臨時理事会」開催 第 70 回定時総会が平成 27 年 5 月 27 日㈬午後 1 時から倉田和夫専務理事司会のもと、東京ドームホ テルで正会員、賛助会員約 350 名が出席して開催した。倉田専務理事の開会の辞に続いて、高橋基陽 理事長(光文社取締役会長)が議長となり議事に入り、議事録署名人には駒田浩一氏(世界文化社取 締役上席執行役員) 、大井淳司氏(アサツー ディ・ケイ雑誌本部長)を選任した。続いて倉田専務理 事が公益目的支出計画変更申請承認について説明をし、異議なく原案通り承認可決した。平成 26 年度 事業報告、同収支決算報告書を説明し、また監事を代表して大川 博氏(双葉通信社代表取締役社長) が何れも正確である旨の報告を行なった。次に平成 27 年度事業計画案、同収支予算案について倉田 専務理事から提案理由の説明があり、全員異議なく原案通り承認可決した。 続いて任期満了にともなう役員選任に入り、下記のとおり新理事 45 名を選任した。 片桐隆雄、四宮さをり、木下叔彦、小沼 修、森 武文、櫻井正弘、姜 明子、倉田和夫、斉賀明 宏、富田雅久、小林 桂、酒井壮一、大塚徹哉、黒田武嗣、伊藤幸人、小宮英行、高橋基陽、駒田浩一、 高杉純一、野中昭弘、佐藤 均、庄盛克也、秋山伴道、熊谷 透、松本和之、庵谷英徳、越前谷寛之、 大井淳司、山本理文、石川真弓、桜井 靖、佐野好市郎、福本高宏、西川清史、大谷荘太郎、深川敏雄、 島川智行、河田 功、新開 隆、赤塚公一郎、山北太一、月野木麻里、小島尚隆、森 紀一朗、岡田聡志。 更に新監事 3 名を選任した。 大川 博、古川 肇、桶田哲男。 次に顧問には木滑良久、並河 良、石﨑 孟、山下秀樹の4氏、相談役については川又良一、松岡 直昭の2氏に委嘱したことを報告し、1 時 27 分、定時総会を終了した。 続いて理事長・副理事長・専務理事を選定するため、別室で臨時理事会を開き、理事長には高橋基陽氏、 副理事長には森 武文・片桐隆雄・小沼 修の各氏、更に専務理事には倉田和夫氏を選定した。 −− 事業報告 又、企画委員長・森 紀一朗氏、倫理委員長・伊藤幸人氏、PR委員長・庵谷英徳氏、取引・作業 合理化委員長・大井淳司氏、広告問題対策委員長・小林 桂氏、財務委員長・駒田浩一氏、広告賞運 営委員長・西川清史氏、会報編集委員長・姜 明子氏、国際委員長・斉賀明宏氏、新5ヶ年計画委員長・ 片桐隆雄氏を選任した。 その後、手嶋龍一氏(外交ジャーナリスト・作家)の「二十一世紀の解読法を考える〜武器として のインテリジェンス〜」と題する記念講演があり、終了後、業界関係者を招待した懇親パーティに移り、 新理事長の高橋基陽氏の挨拶があり、4 時 30 分、盛況裡に散会した。 2. 「臨時総会」開催 平成 27 年 10 月 22 日㈭午後1時 30 分から倉田和夫専務理事司会のもと、日本雑誌協会の会議室で 開催した。 倉田専務理事が「定款 17 条の定足数事項を満たしているため成立した(正会員 197 名のうち、出席 31 名・委任状 118 名) 」旨を報告、高橋基陽理事長が議長となり、議案の審議に入った。まず、議事 録署名人に佐藤 均氏(光文社取締役) 、月野木麻里氏(東急エージェンシーメディア本部新聞・雑誌 局長)を選任。次いで理事選任についての審議を行った。 倉田専務理事から、現理事の小林 桂、越前谷寛之、小沼 修の 3 名が、社内の異動により理事を 辞任する旨の届出があり、その補欠として後任理事を選任する旨を述べ、田中 惠、難波秀幸、堀内 善太の 3 名の候補者を紹介し、質問、意見を募ったが特に発言がなく、本候補者の理事選任への可否 を諮り、異議なく承認可決した。 以上をもって、1時 35 分、臨時総会は終了した。 3.日本雑誌広告協会「新年会」開催 平成 28 年 1 月 6 日㈬午前 11 時から東京ドームホテルで開催。 高橋基陽理事長の挨拶の後、乾杯があり、歓談で賑わう中、午後 12 時 30 分に終了した。 この日の出席者は主客併せて 480 名に達した。 4.第 58 回「日本雑誌広告賞」表彰会並びに大阪発表会開催 <広告賞運営委員会> 第 58 回「日本雑誌広告賞」表彰会を 11 月 5 日㈭午後 3 時から東京ドームホテルで開催し、高橋基 陽理事長、森 武文・片桐隆雄・堀内善太の三副理事長から入賞広告主 28 社に対し、<金賞> 15 点、 <銀賞> 15 点、計 30 点の賞状を贈り、続いて<経済産業大臣賞>の賞状を、大臣代理・高橋淳子氏(経 済産業省文化情報関連産業課長補佐)から、サントリーホールディングスに贈った。また<総合賞>は 花王が受賞、賞状を贈った。 続いて、<日本雑誌広告協会賞>として、経済産業大臣賞・総合賞を受賞した広告主に対し、高橋 理事長から賞金を贈った。そして、経済産業大臣賞受賞作品を制作したスタッフに協会から、<制作 者賞>として賞状並びに賞金を贈った。最後にスタートトゥデイに対し、 <広告賞運営委員会特別賞>を 贈った。 −− 表彰会は西川清史広告賞運営委員長の司会で開会し、主催者を代表して高橋理事長が挨拶、続いて 長友啓典審査委員長から審査の経過報告、経済産業省文化情報関連産業課長補佐 高橋淳子氏の挨拶、 日本アドバタイザーズ協会雑誌委員会委員長 小出 誠氏の祝辞があり、最後に受賞社を代表して 花王作成部門広告作成センター長 井上幸治氏が謝辞を述べた。 引き続き別室で記念パーティを催し、5 時 30 分盛況裡に閉会した。この日の出席者は主客併せて約 600 名を超えた。 大阪発表会・関西フォーラムは、11 月 13 日㈮、大阪市都島区の太閤園において関西地区の広告主を 招待して開催した。午後1時 30 分から西川広告賞運営委員長挨拶、続いて高橋理事長が業界の動向や 期待を述べた後、 「関西フォーラム 2015」を実施した。コーディネーターに谷口 優氏(宣伝会議編集 長) 、パネリストには、水野 寛氏(KADOKAWA「ニュータイプ」編集長) 、三上丈晴氏(学研プ ラス「ムー」編集長) 、 髙久 裕氏(扶桑社「MAMOR」編集長)を招き、 <マニアックだから面白い! ! 〜雑誌はコアファンの宝庫〜>が今回のテーマだった。出席者は 200 名に達し、フォーラム後、3 時か ら入賞作品展を兼ねた懇親会を催して4時すぎ盛況裡に終了した。 本年度の広告賞の作品提出数は 4,043 点で、これらの作品について 7 月 22 日・23 日の 2 日間、当協 会役員社を代表する 44 名の選考委員が厳正な協会選考を行ない、305 点を選出した。その中から 9 月 2 日㈬LEVEL XXL で下記 9 名の審査委員により入賞作品を決定した。 ○委員長=長友啓典(アートディレクター・イラストレーター) 、委員=高橋淳子(経済産業省文化 情報関連産業課長補佐) 、谷山雅計(コピーライター) 、佐藤尚之(コミュニケーション・ディレクター) 、 壇蜜(タレント) 、尾形真理子(コピーライター/制作ディレクター 博報堂クリエイティブデザイン局・ 「広告」編集長) 、鈴木拓也(前年度制作者賞受賞者代表 パナソニックコンシュマーマーケティングジャ パン本部コミュニケーショングループCRチーム) 、小出 誠(日本アドバタイザーズ協会雑誌委員会 委員長) 、片桐隆雄(日本雑誌広告協会副理事長) [順不同・敬称略] ○ 入賞広告主は下記の通り。 (カッコ内の金は金賞、銀は銀賞の略、数字は受賞点数) ペルノ・リカール・ジャパン(金1) 、ポーラ(金1) 、パタゴニア日本支社(金1) 、パナソニック(金1・ 銀1) 、花王(金1・銀1・総合賞) 、ゼロメガ(金1) 、日清食品ホールディングス(金1) 、ザ・ギンザ(金 1) 、ファーストリテイリング(金1) 、トヨタマーケティングジャパン(金1) 、サンリオ(金 1) 、ラグビー ワールドカップ 2019 組織委員会(金1) 、日本コカ・コーラ(金1) 、サントリーホールディングス(金1・ 大臣賞) 、ビオフェルミン製薬(金1) 、日本たばこ産業(銀1) 、資生堂(銀1) 、ティファニー・アンド・ カンパニー・ジャパン・インク(銀1) 、マツダ(銀1) 、エミレーツ航空(銀1) 、UHA味覚糖(銀1) 、 パルファン・クリスチャン・ディオール・ジャポン(銀1) 、イッセイ ミヤケ(銀1) 、TOTO(銀1) 、 スタートトゥデイ(銀1・広告賞運営委員会特別賞) 、凸版印刷(銀1) 、フィリップ モリス ジャパン(銀 1) 、松山市(銀1) 。 5.雑誌広告効果測定調査の実施 <企画委員会> 日本雑誌協会と共同で、ビデオリサーチの協力のもと、 「雑誌広告効果測定調査」を平成 25 年 10 月 に第 1 回、平成 26 年 10 月に第 2 回目の調査を実施した。続いて平成 27 年 9 月に第 3 回目を実施。こ の調査は雑誌広告に関して業界共通で利用できる客観的な基準値を整備、蓄積することを目的とし、 −− 事業報告 各出版社からの雑誌エントリーと広告会社(電通、博報堂 DY メディアパートナーズ、アサツー ディ・ ケイ) 、およびビデオリサーチの出資による共同調査として実施してきた。調査データを通じて雑誌広 告の真の価値を伝えたいという思いを込め、 「M‐VALUE(エム・バリュー) 」≪商標登録済≫と名付 けている。 第 3 回目となる今回は協賛として双葉通信社、コスモ・コミュニケーションズ、第一通信社の広告会 社 3 社を加え、23 社 36 誌、計 693 素材の広告を対象に調査。ネットリサーチモニターから抽出した各 雑誌の読者に対して、掲載広告への接触の有無、広告接触後の心理変容・レスポンス行動などを測定 することで効果を明らかにするとともに、蓄積データによる雑誌広告効果の基準整備を推進する。 本調査の結果は 3 月 7 日にリリースを発表し、両協会のホームページにも掲載した。 今後も引き続き年 1 回のペースで雑誌広告効果測定調査を実施し、 「効果検証」を支援することで雑 誌広告の信頼性や価値向上を図り、データに基づくプランニングや取引の活性化に貢献することを目指 していく。 〇結果トピックス ・雑誌広告の注目率の平均は 45.0%。 ・雑誌広告を見て心理変容・レスポンス行動を起こす人は平均で 57.6%。 ・ 「純広告」と「記事広告・タイアップ広告」の比較は、 「購入・利用意向」で「記事広告・タイアッ プ広告」の方が 8 ポイント数値を上回り効果が期待できる。 ・広告種類別にクリエイティブに対する感想比較では、 「純広」はビジュアルイメージや高級感、登 場人物の印象などのインパクト面に高効果。 「記事広・TU広告」はイメージ伝達や機能・性能理 解などで効果を発揮。 ・ 「商品ジャンル」によるちがいは、 「注目率」は「家電・AV機器、カメラ・精密機器、ファッショ ン・アクセサリー」などの耐久財で高め。 「購入・利用意向」では「食品」が 6 割強と高スコアで「医 薬・衛生用品、流通・小売り」でも全体平均を上回っている。 「家電」は「注目率」 「購入・利用意向」 ともに平均より高いのに対し、 「カメラ・時計」の「購入・利用意向」は平均を下回っている。 6. 「新任セミナー」開催 < 企画委員会 > 新人や入社 3 〜 4 年目、雑誌広告部門に異動してきた方などを対象とした第 6 回「新任セミナー」を 開催。定員 100 名の募集に対し 55 社、144 名の応募があり、うち 143 名が受講した。 日時:6 月 24 日(木)午前 10 時〜午後4時 30 分 場所:講談社高層棟 N201 会議室 会費:9,000 円(昼食、飲料、テキスト〈広告ビジネス入門/日本広告業協会編〉他) 【プログラム】 (役職はセミナー開催時) —午前 9:30 分 開場 — *司会進行 金子理子氏(アサツー ディ・ケイ 雑誌本部雑誌局長) 開催挨拶 日本雑誌広告協会副理事長 森 武文氏(講談社 専務取締役) 第Ⅰ講「雑誌広告の基礎知識と雑誌発の広告事例」 講師 電通 出版ビジネス・プロデュース局 スーパーバイザー 古明地 正典氏 第Ⅱ講「ファッション雑誌でなくてはならない理由」 −− 講師 マガジンハウス GINZA編集長 中島 敏子氏 —正午〜午後 1 時 10 分 昼食及び休憩— 第Ⅲ講「デジタル化で変わる、明日の雑誌メディア」 講師 博報堂DYメディアパートナーズ 雑誌局業務推進部部長 近藤 秀之氏) 第Ⅳ講 特別講座「伝わらない時代の『伝わる』プランニング」 講師 コミュニケーション・ディレクター 佐藤 尚之(さとなお)氏 閉講挨拶 日本雑誌広告協会 企画委員会委員長 森 紀一朗氏(博報堂DYメディアパートナーズ 雑誌局長) —4 時 30 分 解散— 7. 「雑誌ジャンル」の更新・維持管理と「電子マガジン研究」 <広告問題対策委員会> 現代の出版状況を反映した「雑誌ジャンル・カテゴリ区分」について、平成 27 年度も、日本雑誌協会、 日本ABC協会、日本アドバタイザーズ協会の協力を得て 2 月と 8 月に「雑誌分類認定委員会」を開催 し更新・維持管理を行い、最新の一覧表をホームページに掲載した。 委員会開催の 2 か月前に各雑誌社のジャンル変更希望等を募り、1か月前から小委員会による現区分 の見直しと仮認定作業を実施、その結果を委員会に諮った。平成 27 年度は 8 月 5 日と 2 月 10 日に委 員会を開催し、認定を行った。 平成 27 年度 認定対象総数と内訳、電子版の割合 内 訳 ジャンル・ 単位:誌 休刊等に 誌名表記 出版社名 カテゴリ 新規掲載 8月5日 認定対象総数 145誌 2月10日 認定対象総数 284誌 電子版の 変 更 電子版あり /掲載誌総数 割 合 よる削除 変 更 変 更 33 1 7 33 25 46 349/1,351 25.8% 86 34 44 16 40 64 400/1,304 30.7% 変 更 この「雑誌分類認定委員会」は、日本アドバタイザーズ協会雑誌専門委員会委員長、日本雑誌協会 の広告委員会副委員長と同委員会第 1 小委員会委員長、日本ABC協会の雑誌業務推進委員会委員長 と副委員長、日本雑誌広告協会の広告問題対策委員会委員長と仮認定作業を担う雑誌分類認定小委員 会委員(電通、博報堂DYメディアパートナーズ、アサツー ディ・ケイ)で構成されており、委員長に は日本アドバタイザーズ協会雑誌専門委員会委員長が就任している。 なお、当委員会のもうひとつのテーマである「電子マガジン研究」も、日本雑誌協会と共同で実施し て行くことになっている。 −− 事業報告 8.第 51 回海外研修団派遣 <企画委員会> 前回に続きアメリカのメディア最先端都市ニューヨークにおいて、 「雑誌広告の現状」 「雑誌広告の広 告効果」 「デジタル化の波」をテーマに研修を行なった。 19 名の参加者(メンバーは後述=社名・役職は研修時)は 10 月 3 日㈯に成田空港を出発し、7 泊 8 日の全日程を終えて 10 月 10 日㈯に成田に帰国した。 アメリカ雑誌メディア協会(MPA) 、インタラクティブ広告協議会、出版社のハーストマガジン社、 ロデール社、メレディス社、広告会社のビジウム社を研修先に挙げ訪問した。 アメリカの雑誌関係者が、 「部数も広告も堅調」と自信を窺わせながら、一方でデジタル雑誌の未来を、 確固たるビジョンを持って描いている事実を目の当たりにした。 MPAは雑誌読者数だけでなく、関連のデジタル・コンテンツ視聴者や動画視聴者数を含めて、雑誌 の購読者として集計する指標「マガジンメディア 360°」の設置など、最新科学を駆使して雑誌の優位 性をアピールしている。 雑誌のコンテンツやノウハウを使ったビジネスチャンスの可能性があるからこそ、様々な投資もいと わない姿勢を肌で感じることができた。 今回も非常に多くの収穫を収め、お互いの交流も深めた有意義な視察だった。関係者には心より感 謝したい。 【団 長】 高橋 弘康 新潮社 広告部 営業兼企画広告制作担当 【副団長】 横澤 弘樹 電通 出版ビジネス・プロデュース局ビジネスプロデュース推進部 東 正之 博報堂 DY メディアパートナーズ 雑誌局局長代理 【編集長】 藤田 欣司 小学館 シニアマネージャー兼 雑誌プロモート室室長 【団 員】 森口 智揮 講談社 ライツ・メディアビジネス局メディアビジネス部副部長 野口 研自 CCCメディアハウス メディア・プロモーション局広告第一部次長 藤岡 奈保 集英社 広告部メディアプランニング第 2 課 課長代理 海老根理咲 光文社 広告局広告部副部長 小松 武史 ハースト婦人画報社 広告本部エルビジネス部 ビジネスマネージャー 奈良岡 紘 日之出出版 Safari 編集部 Safari Lounge サブキャップ 鳥山 靖 文藝春秋 メディア事業局メディア事業 2 部長 梶谷 尚代 マガジンハウス 広告局メディアプロモーション部ディレクター 藤井 利佳 ミツバチワークス 取締役 / クリエイティブディレクター 田上 智司 八重洲出版 広告営業部部長 眞田 有弘 アサツー ディ・ケイ 雑誌本部雑誌局副部長 柚木 弥里 第一通信社 第一営業局第一部課長 中尾 泰尚 博報堂 出版・コンテンツビジネス局プロデュース 2 部部長 奥山 高康 双葉通信社 業務推進部部長代理 田口 靖志 文化企画 企画営業 5 部部長 −− 9.雑誌広告の倫理向上のための活動状況 <倫理委員会> 1.雑誌広告審査活動 モニター 10 名、雑誌 30 誌から問題があると指摘された広告を、毎月分科会で審査しているが、 雑誌の純広告の減少に伴い、下半期の 10 月からはモニター 9 名、27 誌の体制にした。 また、業種別に行っている分科会審査は、強壮食品・商品、性風俗等の広告を D 分科会に特化させ、 A、B、C の各分科会で化粧品や健康食品などの全般的な広告を審査する体制とした。人数の構成は A 〜 C 分科会が 12 〜 13 名、D 分科会はチーフ、サブチーフの 2 名。 2. 「雑誌広告掲載基準」改訂第 10 版を 11 月に発刊 諸法律の改正、新設に伴い、 「雑誌広告掲載基準」を平成 23 年 5 月以来の改訂を行い、会員社 へ 1 部贈呈した。 第 10 版の主な特徴は、①掲載基準の基本原則「雑誌広告掲載基準」の掲載(10 月 22 日改正) ②全体を「全般にかかわる広告規制」 「業種別の広告規制」に整理 ③各項目に「総論」を設け解 説、 「法令通達」 「自主基準」 「コラム」を表示 ④内容を充実させ項目の新設、加筆修正 を行った。 第 9 版から 40 ページ増の 200 ページへとボリュームもアップし、内容、見やすさ共に充実させた。 3.倫理セミナーの開催 雑誌広告掲載基準の発刊を記念して、 「広告審査現場における『掲載基準』の賢い使い方〜初心 者でも簡単 改訂第 10 版『雑誌広告掲載基準』 」を 12 月 8 日㈫午後1時 30 分から 3 時まで集英社 アネックスビル 8F 会議室で開催した。参加者は 88 名。改訂の主旨と活用法を具体的に説明、受講 者からは今後活用したいとの感想が多数寄せられた。 4.その他 ◇4月 13 日㈪第 44 回「モニター懇談会」開催 倫理委員会の 1 年の活動を報告するとともに、消費者センターの相談員でもある各モニターか らは具体的な報告があり、意見交換が行われた。 ◇自主基準「機能性表示食品の広告を掲載する際の留意点」を発表 4月1日より機能性表示食品の販売が開始されたが、広告掲載の責任は、健康増進法により広 告主はもとより、媒体社、広告会社も影響を受けるおそれがあるため、雑誌広告掲載の自主基準 を 8 月 5 日付で発表した。 ◇マスコミ倫理懇談会全国協議会「第 59 回全国大会」への参加 10 月1日㈭・2 日㈮の両日、ホテル日航金沢で「戦後 70 年−変革の時代に求められるメディア の役割」をメインテーマに開催され、委員・事務局から 5 名が参加した。 ◇東京都主催の講習会を案内 ○ 10 月 7 日㈬「医薬品等広告講習会」福祉保健局健康安全部主催 ○ 11 月 4 日㈬・5 日㈭「特定商取引法に関する講習会」生活文化局消費生活部主催 ○ 11 月 9 日㈪「景品表示法に関する講習会」生活文化局消費生活部主催 ○ 12 月 9 日㈮「健康食品取扱業者講習会」福祉保健局、生活文化局主催 −− 事業報告 平成 27 年度審査結果(平成 27 年4月〜平成 28 年3月) 審査判断一覧 年度 27年度 26年度 審 件 査 数 537 100.0% 568 100.0% 掲 不 載 可 27 掲 保 載 留 大幅改善 申入れ 改 善 申入れ 9 275 118 9 掲 注 載 意 問 題 な し 99 5.0% 1.7% 1.7% 51.2% 22.0% 18.4% 30 19 21 318 107 73 5.3% 3.3% 3.7% 56.0% 18.8% 12.9% 広告内容別ランキング ( )内は前年順位 広告の内容 1 1) 健康食品・飲料 ( ( 3) 化粧品、 2 トイレタリー、 美容器具 ( 2) 強壮食品・商品 3 ( 4) クリニック 4 (美容外科他) ( 7) 性風俗 5 ( 5) 開運商品 6 (10) 医薬品、 7 医薬部外品、 医療用品 ( 6) ダイエット食品 8 ( 8) ギャンブル 9 (ロト6・パチンコ・競馬) 10 (21) エステティックサロン 11 (16) 金融 (金融、 証券、 会員権等) 12 (19) 占い 12 (13) 連合 (3社以上の連合広告) 14 (18) 飲料、 嗜好品 15 (12) 美容商品 (化粧品・食品等の連合他) 15 (15) 通販商品 15 (16) ファッション・アクセサリー 15 (25) 学校、 専門学校、 塾、 団体 19 (10) 健康商品・機器 20 (20) 個人輸入代行 21 (18) 出会い系サイト 22 (12) WEB・携帯サイト 22 (25) 情報・通信 22 (25)トレーニングジム 22(−) 通信教育 22(−) 書籍 22(−) 芸能事務所 28 (21) 家電 28 (21) 整体・マッサージ 28 (21) 結婚情報サービス 28(−) 企業広告 28(−) 意見広告 28(−) 玩具 28(−) 弁護士 28(−) 求人広告 28(−) 墓 その他 合計 − 10 − 27年度 (件数) % 26年度 (件数) % 90 86 75 57 39 28 27 22 14 10 9 8 8 7 6 6 6 6 5 4 3 2 2 2 2 2 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 537 16.7% 16.0% 14.0% 10.6% 7.2% 5.2% 5.0% 4.1% 2.6% 1.9% 1.7% 1.5% 1.5% 1.3% 1.1% 1.1% 1.1% 1.1% 0.9% 0.7% 0.5% 0.4% 0.4% 0.4% 0.4% 0.4% 0.4% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.2% 0.0% 100.0% 123 59 91 47 32 46 20 35 21 3 5 13 7 4 8 6 5 1 12 0 4 8 1 1 0 0 0 3 3 1 0 0 0 0 0 0 9 568 21.7% 10.4% 16.0% 8.3% 5.6% 8.1% 3.5% 6.2% 3.7% 0.5% 0.9% 2.3% 1.2% 0.7% 1.4% 1.1% 0.9% 0.2% 2.1% 0.0% 0.7% 1.4% 0.2% 0.2% 0.0% 0.0% 0.0% 0.5% 0.5% 0.2% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 1.5% 100.0% 10.「日本雑誌広告賞」入賞作品展、ホームページの充実 <PR委員会> 1.第 58 回「日本雑誌広告賞」入賞作品展の開催 第 58 回「日本雑誌広告賞」入賞作品展を平成 28 年 3 月 3 日㈭から 4 月 9 日㈯まで、アド・ミュー ジアム東京(カレッタ汐留)で開催した。 受賞作品(金賞 15 点、銀賞 15 点、広告賞運営委員会特別賞)と、金賞の掲載誌、過去 57 回の受 賞作品デジタルデータを展示した。展示場所の変更により、大画面のモニターに審査風景のスライド が映し出され、階段を利用した作品展示が好評であった。 2.ホームページの充実 平成 27 年度は、協会が開催する各種セミナーの告知と申込用紙を掲載した。また、倫理関係の新 しい業界自主基準を掲載した。 雑誌広告データについては、第 3 回目の M-VALUE の結果概要、日本の広告費をリリース、また「雑 誌ジャンルカテゴリー区分」 表を 8 月と 2 月の 2 回、 雑誌分類認定委員会の認定結果に基づき更新した。 さらに会報「雑誌広告」の内容紹介と「最前線」の掲載、日本雑誌広告賞経済産業大臣賞受賞作品、 発行物の案内などのトピックスもトップページに掲載した。 11.スキルアップセミナー開催と雑誌広告デジタル送稿推進協議会(デジ協)活動への協力 <取引・作業合理化委員会> 1. 「スキルアップセミナー」の開催 従来の印刷セミナーから「スキルアップセミナー」に変更し、11 月 10 日㈫午後1時 30 分から 3 時 30 分まで第1回スキルアップセミナー「雑誌コンテンツ アウトプットテクノロジー 2015 総括〜プリ ント & デジタル最新技術とDIS&FIPP海外事例〜」を、大日本印刷のドットDNP(市谷田町ビル) 2 階で開催し、71 名が受講した。 2.デジ協活動への協力 当協会と日本雑誌協会、日本広告業協会の 3 協会で運営する雑誌広告デジタル送稿推進協議会(デ ジ協)は、オンライン送稿のより一層の拡充を図るため、5 月 25 日㈪に導入出版社と広告会社を対象 に、現状と課題についての説明会を実施。9 月には「 『締切日とセーフティ』設定に関して」を導入出 版社に送付し、利便性の向上に向けた対応と協力をお願いした。2 月 16 日㈫には日本アドバタイザー ズ協会でオンライン送稿の現状説明会を行い、主要な出版社・広告会社は導入を完了して環境が整い、 問題なく運用している現状を説明し、広告主へ理解と協力をお願いした。 また、ホームページ「デジ送ナビ」については、検索キーワードやアクセスページランキングを調 査の上、より必要な情報を見やすく分かりやすくリニューアルし、3 月末に改訂アップをした。 デジ協では今後も継続して新規導入の拡大と稼働率向上に向け、サービスとメンテナンスの拡充を 図ることなどを決定した。今後とも協力関係を密にし、 さらなるオンライン送稿の普及と促進に努める。 − 11 − 事業報告 12. 雑誌広告の国際的な調査・研究のための活動 <国際委員会> 1.国際セミナーの開催 ◇ 7 月 24 日㈮午後1時 30 分から 3 時まで、やまとごころ 代表取締役 村山慶輔氏を招き、 「イン バウンドビジネス成功のカギと実例〜訪日外国人が望んでいること、広告主が期待していること」 をマガジンハウス7F 会議室で開催した。 インバウンドコンサルタントの村山氏から、外国人の視点で考えるインバウンドビジネスの成功事 例の紹介があった。参加者は 42 社 105 名。 ◇ 3 月 4 日㈮午後 2 時から 3 時、リシュモンジャパン 代表取締役社長 リージョナル CEO 三木 均 氏を招き、 「リシュモングループの新しい時代への挑戦!」を講談社 N-201 会議室で開催した。 ラグジュアリーブランドとは何か、リシュモングループのマーケティング戦略を紹介。参加者は 42 社 120 名。 2.海外広告レポート 長年続いた「輸入広告調査」に代わり、海外の広告最新情報を紹介した。ニューヨーク在住の津 山恵子氏のレポートで、 「米国雑誌レポート デジタルでよみがえる雑誌メディアブランド」 、 「注目 すべき海外の広告事例」を会報 7 月号誌上に掲載した。内容は平成 27 年にアメリカ雑誌メディア協 会(MPA)が公表した新しい雑誌メディアブランドのデータ「マガジン・メディア 360°」について 解説。さらに、海外の注目された雑誌広告の具体例を紹介した。 13. 会報「雑誌広告」の発行状況 <会報編集委員会> 平成 27 年4月号(No.708)から平成 28 年 3 月号(No.719)まで、毎月 1 日を発行日に 8 ページ建 てを 11 回、40 ページ建てを1回、合計 12 回発行した。 40 ページ建ては 11 月号(No.715)の「第 58 回日本雑誌広告賞特集号」で、入賞した 31 作品とと もに審査委員の講評を掲載した。また、12 月号(No.716)は例年通り「第 51 回 JMAA 海外研修団 アメリカ研修レポート特集号」とし、参加者の研修報告を掲載した。通常号の「最前線」は、企画 委員会と広告問題対策委員会、会報編集委員会で取材候補として選んだ広告主のインタビュー記事 を掲載、特集は該当月号の担当委員が委員会において企画を発表し、討議した内容で作成した。 「 第 58 回日本雑誌広告賞特集号 」 の表紙は文化企画による無償提供の作品である。11 月・12 月の 特集号を除く通常号の表紙は、ソリマチアキラ氏の作品。 発行部数は、平成 27 年4月号〜 10 月号及び平成 28 年 1 月号〜 3 月号が 2,300 部、12 月号が 2,350 部。11 月特大号は 3,900 部作成した。 また、平成 27 年4月からは記事下の広告スペースを増やし、役員社のローテーションにより出稿 された広告を掲載している。 − 12 − 本年度末における配布内訳は表の通りである。 会 報 配 布 先 社 雑 誌 発 行 社 広 告 会 社 会 員 社( 追 加 分 ) 会 員 外 関 広 寄 予 合 係 告 団 稿 体 主 数 87社 1194社 10社 3社 } 家 備 計 部 数 632部 650部 139部 3部 656部 56部 164部 2,300部 14.委員会活動の検証 <新5ヶ年計画委員会> 各委員会の委員長から提出された「委員会活動についての検証」を基に、協会の事業内容について の検討をし、新 5 ヶ年計画委員会としての見解を各委員会に報告した。 15.各種の刊行物 ① 2016 年版「雑誌広告手帳」 440 部を 11 月下旬に刊行、予約申込みの会員社に頒布した。頒布価格は 1,200 円。 ② 2016 年版「雑誌広告掲載料金表」 3,600 部を 12 月中旬に刊行、予約申込みの会員社に頒布した。頒布価格は 980 円。 ③ 雑誌広告掲載基準(第 10 版) 1,000 部を 12 月上旬に刊行、全会員社に配布した。頒布価格は 1,836 円。 ④日本雑誌広告協会「会員名簿」 2015 年 7 月1日現在の雑誌発行社 88 社、広告会社 108 社の正会員、 賛助会員を記載し全会員社に配布した。 − 13 − 事業報告 16.平成 27 年度中の新入会社・退会社 <入会会員>敬称略 社名 正会員 賛助会員 10 月 株式会社 宝 塚クリエイティブアー ツ 取締役社長 古澤 真 常務取締役 久保孝満 1月 株式会社 ライトハ ウスメディア 代表取締役 太刀川文枝 編 集 長 太田祐二 <退会会員>敬称略 社名 正会員 賛助会員 4月 株式会社 パーゴルフ 取締役COO 井上惠子 営 業 部 工藤恵子 11 月 株式会社 放 送 出 版 エージェンシー 代表取締役社長 池田雄二 専務取締役 伊藤ちづ子 取 締 役 鈴木徳康 3月 株式会社 インターナショナル・ラグジュアリー・メディア 代表取締役社長兼広告部長 藤堂裕鎬 広告部部長代理 佐竹寛仁 株式会社 芸文社 株式会社 淡交社 株式会社 互栄社 代表取締役 大賀 勉 代表取締役社長 納屋嘉人 上席執行役員営業局総局長 代表取締役社長 酒井壮一 兼広告部長 尾沼和典 常務取締役 中山 健 相 談 役 酒井照雄 営業部次長 渕上雄二 株式会社 日新広告社 株式会社 大和通信社 代表取締役 大野勝彦 取締役社長 春原 弘 17.平成 27 年度 年度末の会員社数と会員数 社 数 会 員 数 雑誌発行社 87社 371名 広告会社 104社 338名 計 191社 709名 注:1.正会員数 191 名 賛助会員数 518 名 2.今年度中は、雑誌発行社2社減、会員数4名減、 広告会社4社減、会員数 11 名減となった。 − 14 −
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