ベ ロ ー ズ 形 伸 縮 管 継 手 JB

JB-19,20 Type Bellows Expansion Joint
JB-19,20型 ベローズ形伸縮管継手
製品記号
(単式)
JB19-N
(複式)
JB20-N
外圧二重シール構造
外圧二重シール構造を採用しているた
■特
長
め外部漏洩に対して安全性が高く、しか
● 伸縮量が大きい。
も伸縮能力の大きい伸縮管継手です。
● 万一ベローズが破損してもグランド部
● 温度変化によって生じる管の軸方向の
伸縮を吸収します。
でシールするため応急処置ができます。
■仕
様
型式(形式)
JB-19型
(単式)
JB-20型
(複式)
製品記号
JB19-N
JB20-N
適用流体
蒸気・空気・不活性ガス・冷温水・油
流体温度
220℃以下
最高使用圧力
1.0MPa
端接続
JIS 10K FFフランジ 注.
材質
フランジ(SS)
、外筒(STKまたはSGP)
、内筒・ベローズ(SUS316L)
グランドパッキン(ノンアスベスト)
耐圧試験
水圧にて1.5MPa
注.
ASME
(ANSI)
クラス150フランジはお問い合わせください。
■構
造
JB-19型
JB-20型
OUT
IN
OUT
ℓ
JB-20型
ドレンヌキ
プラグ
T
A
B
A
L
2〜ドレン
ヌキプラグ
T
H
H
IN
B
4-φh
4-φh
L
注1.配管する時はドレンヌキを下にしてください。
注2.シーズンオフ中はドレンヌキのプラグからドレンを排出してください。
■取付上のポイント
2. ベローズにねじり応力をかけない様に
1. 流れ方向が銘板の矢印の方向になる様
3. 面間固定用のナットは、配管後所定の
配管してください。
に取付けてください。
位置に移動してください。
■寸法表
(mm)
JB-19型(単式)
呼び径
JB-20型(複式)
伸縮量
伸縮量
H
A
B
T
h
縮み
質量
(kg)
L
60
014
1100
20
120
022
088
090
060
09
14
10
60
016
1100
20
120
025
088
090
060
09
14
277.5
10
60
021
1100
20
120
031
128
100
070
09
22
287.5
10
60
026
1200
20
120
043
128
100
070
12
22
700
297.5
10
60
031
1250
20
120
049
138
100
070
12
22
700
295.0
10
60
042
1250
20
120
065
163
135
095
16
22
125
700
307.5
10
60
060
1250
20
120
092
190
155
105
16
22
150
700
296.0
10
60
089
1250
20
120
139
245
175
115
16
22
200
750
323.0
10
60
120
1300
20
120
181
265
195
135
16
25
250
770
345.5
10
60
156
1350
20
120
240
289
210
150
16
25
300
770
342.5
10
60
186
1400
20
120
292
300
225
165
19
28
350
800
360.0
10
60
225
1400
20
120
344
320
240
185
19
28
400
800
360.0
10
60
296
1400
20
120
440
370
255
190
19
28
L
ë
伸び
032
650
277.5
10
040
650
277.5
050
650
065
670
080
100
伸び
縮み
質量
(kg)
フランジ規格 JIS 10K FF
■主アンカに加わる軸方向荷重一覧表
項目
ベローズ有効面積
ばね定数
呼び径
32
40
50
65
80
100
125
150
200
Ae
(E)
3167
3167
5153
6705
11366
17554
24000
42822
62016
K
(N/A)
300
350
400
22
22
52
60
175
195
255
417
最高使用圧力1.0MPaによる力
Fp(N)
3167
3167
5153
06705
11366
17554
24000
42822
最大縮み量60Aによる力
Fe
(N)
1320
1320
3120
03600
10500
11700
15300
25020
30120 045510 051780 052500 048120
Fm=Fp+Fe(N)
4487
4487
8273
10305
21866
29254
39300
67842
92136 136310 161930 197040 235160
4750
4750
7730
10060
17050
26330
36000
64230
93020 136200 165220 216810 280560
最高使用圧力時の合力
水圧試験1.5MPaによる力
(N)
502
250
90800 110150 144540 187040
758.5
863
875
802
62016 090800 110150 144540 187040
S151243A
281
11
ベ
ロ
ー
ズ
形
伸
縮
管
継
手
DATA/JB Type Bellows Expansion Joint
資料/JB型 ベローズ形伸縮管継手
■ベローズ材質SUS316Lについて
JIS B 2352ベローズ形伸縮管継手の規
質の生命とも言える耐食耐久性を重視し、
SUS304Lと同等以上の性質を有するもの
格では、ベローズの材料にSUS304、
ベローズを含む全接液部材料にSUS316L
です。参考までにSUS316LとSUS304Lの
SUS304L、SUS316、SUS316L等を掲げ
を使用しています。このSUS316Lの材質
比較表を以下に記載します。
ています。弊社においては、ベローズ材
は、SUS304とは比較するまでもなく
■SUS316LとSUS304Lの比較表
表1. 化学成分(%)
炭素
シリコン
マンガン
リン
イオウ
ニッケル
クロム
C
Si
Mn
P
S
Ni
Cr
Mo
SUS316L
0.030以下
1.00以下
2.00以下
0.045以下
0.030以下
12.00〜15.00
16.00〜18.00
2.00〜3.00
SUS304L
0.030以下
1.00以下
2.00以下
0.045以下
0.030以下
09.00〜13.00
18.00〜20.00
―
種類
表2. 機械的性質
表3. 耐食性
引張試験
硬さ試験
耐力
(N/E)
引張強さ
(N/E)
伸び
(%)
SUS316L
175以上
480以上
40以上 187以下 90以下 200以下
SUS304L
175以上
480以上
40以上 187以下 90以下 200以下
種類
モリブデン
HB
HRB
HV
種類
全面腐食
粒界腐食
応力腐食割れ
孔食
隙間腐食
SUS316L
○
○
◎
◎
◎
SUS304L
○
○
○
○
○
注. ○:優れている ◎:より優れている
■図1.管の1m当りの伸縮量
4.0
3.5
銅管
3.0
11
ベ
ロ
ー
ズ
形
伸
縮
管
継
手
ステンレス鋼管
管
1
m
当
り
の
伸
縮
量
2.5
2.0
鋼管
1.5
ΔK
1.22
(㎜)
1.0
X
0.5
0.4
0
Y
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
110
120
130
140
150
160
170
180
190
200
210
220
温度差 Δt(℃)
■伸縮管継手の選定
配管の材質、温度変化による伸縮量により、伸縮管継手の
n=
17.7×10ー3
ステンレス鋼管
17.3×10ー3
Δt :温度差
型式、本数を決定します。
● 計算式
銅管
R :管の長さ
ΔR
δ
℃
m
● 選定例
ΔR=β×Δ t×R
n :継手本数
本
:120℃
管の長さ(R)
:35m 、最高使用温度(t1)
δ:継手の最大伸縮長さ
mm
:20℃
最低気温(t2):−10℃、取付時の気温(t3)
ΔR:管の伸縮量
β:管の線膨張係数
鋼管
282
S151243A
の場合の伸縮管継手の型式および本数(n)を求めます。但し、
mm
管は鋼管とし、継手は基準面間寸法で選定します。
mm/m/℃
ー3
12.2×10
DATA/JB Type Bellows Expansion Joint
資料/JB型 ベローズ形伸縮管継手
設置時や運転に関する注意事項は、
それぞれ別に用意された取扱説明書
をご覧ください。
注意
手順1.管の伸縮量を求めます。
管の伸び側の温度差
Δt 1=t 1−t 3=120−20=100℃
管の縮み側の温度差
(−10)
=30℃
Δt 2=t 3−t 2=20−
図1.X点より
1m当りの管の伸び
Δk1=1.22mm
図1.Y点より
Δk2=0.366mm
従って、
ΔR1=Δk1×R
=1.22×35=42.7mm
管の縮み
ΔR2 12.81
管の縮み側
(δ=10mm)n=
=
=1.281本
10
δ
管の伸び側、縮み側のうち大きい方の本数を採用しますから、
2本となります。
1m当りの管の縮み
35mの管の伸び
42.7
ΔR1
管の伸び側
(δ=25mm)n=
=
=1.71本
25
δ
ΔR2=Δk2×R
=0.366×35=12.81mm
JIS準拠品としてJB-14,22型(複式)を選定する場合、
42.7
ΔR1
管の伸び側
(δ=50mm)n=
=
=0.854本
50
δ
ΔR2 12.81
管の縮み側
(δ=20mm)n=
=
=0.641本
20
δ
管の伸び側、縮み側のうち大きい方の本数を採用しますから、
1本となります。
手順2.継手の種類を決定し本数を求めます。
その他の型式選定の場合でも同じ手順で求めます。
JIS準拠品としてJB-13,21型(単式)を選定する場合、
■取付上のポイント
直管部主アンカに加わる荷重Fm(N)
Fp:内圧による軸方向荷重
N
Fe:所定圧縮による荷重
N
2. ベローズにねじり応力をかけない様に取付けてください。
Fp=Ae×P
Ae:ベローズ有効面積
E
3. 面間固定用下記部品は、配管後取外してください。
Fe=K×S
P :使用圧力
1. 流れ方向が銘板の矢印の方向になる様に取付けてください。
Fm=Fp+Fe
K :ベローズばね定数
JB-13〜18型はナットおよびザガネ
JB-21〜24型はセットボルト
■取扱上のポイント
1.アンカの設置
伸縮管継手を使用するときは、十分な強度のアンカ
(固定点)が
曲管部主アンカに加わる荷重Fb(N)
Fb=2Fm sin θ +Fc
2
ρV2
2A
Fc=
sin θ ×98.0665
g
2
(
必要です。このアンカの設置場所とその種類は次の通りです。
①主アンカ
●閉止板を設けた直線配管の端末部
●流れ方向が変わる曲管部
MPa
)
S :伸縮量
N/mm
mm
θ :配管の曲がり角度
(図5、配管例略図参照)
Fc:流体の遠心力による荷重 N
F
A :管の断面積
中間アンカに加わる荷重Fi(N)
Fi=Fe
ρ :流体密度
g/J
V :流速
g :重力加速度
m/s
980cm/s2
●レジューサで配管径が異なる二つの伸縮管継手の間
●二つの伸縮管継手の間の配管部にバルブを設ける箇所
●拘束のない伸縮管継手を含む分岐配管の入口部
図2-1.ガイドの取付間隔
L1
②中間アンカ
L1
L2
L3
●主アンカの間に伸縮管継手を2個以上使用する場合には、そ
れぞれの伸縮管継手の中間部
●複式伸縮管継手のアンカベース(取付脚)部
主アンカ
単式ベローズ形
伸縮管継手
No.1ガイド
No.2ガイド 配管自重支持
中間ガイド
2.ガイド、配管自重支持の設置
①ガイド
伸縮管継手が正しく伸縮するためには、伸縮管継手と管との芯
合わせ、および軸方向の動きに要する力を無理なくアンカに伝
えるためにガイドが必要です。それぞれのガイド位置は次の間
図2-2.天井配管の例
[天井配管]
ローラーハンガー
隔で設けてください。
+2mm以内、呼び径150以上は
配管の芯ずれは、呼び径125以下は−
+3mm以内また、配管の平行度は+2°
−
− 以内に抑えてください。
L1:伸縮管継手から最初のNo.1ガイドまでの間隔
L2:No.1ガイドからNo.2ガイドまでの間隔
L3:No.2ガイドから中間ガイドまでの間隔
L1
L1
L2
L3
注.ローラーハンガーのみの設置では、配管が挫屈を
起こします。必ずガイドを設置してください。
S151243A
283
11
ベ
ロ
ー
ズ
形
伸
縮
管
継
手
DATA/JB Type Bellows Expansion Joint
資料 /JB型 ベローズ形伸縮管継手
注意
設置時や運転に関する注意事項は、
それぞれ別に用意された取扱説明書
をご覧ください。
各ガイドの最大取付間隔は次式で求めてください。また、中
間ガイド間隔L3(最大値)は計算で求める代りに、図3から求
図3.中間ガイドの最大間隔
める事もできます。
L1≦4D
L2≦14D
π2EI
L3≦
管の
50
fFm
呼び
径
25
0
40
π
I = (D4−d4)
64
30
L1, L2, L3:ガイド間隔
(最大値)
中
間
ガ
イ
ド
の
最
大
間
隔
mm
D:管の外径
mm
d:管の内径
mm
N/mm2
E:管材料の設計温度における縦弾性係数
3
2
鋼管200℃
191×10 N/mm
ステンレス鋼鋼管200℃
183×103N/mm2
3
銅管200℃
116×10 N/mm
f:安全率
15
20
12
10
10
0
5
0
80
50
5
40
32
(103㎜)4
3
2
25
2
20
配管SGP
安全率 f=3
縦弾性係数 191×103N/㎜2(200℃)
3以上
Fm:主アンカに加わる荷重
0
65
mm4
I:管の断面二次モーメント
20
N
500
1,000
2,000
5,000
10,000
20,000
50,000
100,000
主アンカに加わる荷重Fm(N)
②配管自重支持
注.配管がSTPGの場合は289頁図7をご参照ください。
配管の自重、流体の質量等によって生じる管の曲がりを防止
するためにローラーサポート、またはローラーハンガーガイ
ドが必要です。
図4.アンカ、ガイド(例)
図5.配管例略図
Fm
伸縮
Fb
流れ方向
11
ベ
ロ
ー
ズ
形
伸
縮
管
継
手
機器
MA
G3
G2
G1
G1
G2
G3
アンカ
MA
単式伸縮管継手
Fm
Xからの接続
L3
L2 L1
IA
θ
X
G1
G1
G2
単式ベローズ形
伸縮管継手
他のガイド(例)
複式ベローズ形
伸縮管継手
G2
MA:主アンカ
G3
Fm
G3
MA
G1
G2
G3
MA
MA
Fb
G3
G1
θ
IA:中間アンカ
G2
Fm
G2
G1
G:ガイド
IA
G3
レジューサ
G1
MA
G2
G3
MA
X
X
284
S151243A
に接続
注.伸縮管継手を取付ける場合は、
管側の芯合わせを十分に行な
い、取付けてください。
ガイド