(社)日本荷主協会 編 韓国 国立植物検疫所 公告 第2003−16号 植物防疫法第 12条 , 同法施行規則第16條 第6項の規定により輸入貨物の木材梱包材検 疫の要領を次のように告示する。 2003年12月 国立植物検疫所長 輸入貨物の木材梱包材検疫要領 第 1条 (目的) 本要領は輸入貨物の木材梱包材検疫要領に関する細部事項を定め、 検疫業務を効率的に行う事を目的としている。 第 2条 (定義) 本要領で使う用語の定義は下記の通りである。 1. 「木材梱包材」とは木材パレット、木箱、支え木、木材衝振材など貨物を支持、保護、 運搬するために利用される木材及び木材産物を言う。 但し、合板、パーティクル ボード、 OBT、ベニヤ板等のように木の材質にはなっているが、接着剤、熱、圧着 等の加工処理工程を通し、病害虫が死滅、除去されているものは含まない。 2. 「国際基準」とは FAO/IPPC事務局で定めている、植物衛生措置のための国際基準 (ISPM)No.15「国際貿易で使用される木材梱包材規制ガイドライン」を言う。 第 3条 (輸入要件) 1. 輸入貨物 (農産物、工産品、引越し貨物等国内に搬入されるすべての貨物を言う) の木材梱包材は輸出国植物保護機関が認める組織(会社)で国際基準に従い、 添付2の方法にて消毒処理され、各々の木材にそれを証明する消毒マークを付さ なければならない。但し、添付1のマツノザイ線虫分布国家から輸入される針葉樹 木材梱包材は熱処理されたもののみが輸入許可される。 2. 1回以上使用された木材梱包材を再活用、もしくは組立て直して使用する場合に は輸出国で再消毒し、消毒処理マークを付さなければならない。 第 4条 (輸入検査等) 1. 植物防疫官は輸入される貨物に使用された木材梱包材について随意抽出し、検査 することが出来る。 2. 植物防疫官が輸入コンテナを検査する場合は前もって管轄税関長へ検査対象コ ンテナの詳細情報(船名、B/L No. コンテナNo. 検疫担当官等)を通知すると共に、 その貨物の所有者(もしくは代理人)とコンテナヤードの運営者にも事前通知し、 (社)日本荷主協会 編 検査に必要な準備をさせ、検査時立会うようにする。 3. 植物防疫官はコンテナ検査後、植物検疫の封印(シール)を使用し、コンテナを封 印、植物封印台帳に使用内訳を記録、管理する。 4. 植物検疫官は木材梱包材に対する検査状況を木材梱包材検査台帳に記録、保管す る。 第 5条 (処分の基準) 1. 植物防疫官は第 4条による輸入検査結果、次の各号いずれかに該当する場合、貨 物の所有者に消毒を命じることが出来る。 ① 木材梱包材に消毒処理マークが付されていない場合。 (添付3参照) ② 消毒マーク表示はあるが、生きている病害虫が発見された場合。 2. 植物防疫官は第 4条による輸入検査結果、次の各号いずれかに該当する場合、貨 物の所有者に廃棄、積戻しを命じることが出来る。 但し、貨物と木材梱包材が分 離可能な場合には木材梱包材のみ処理することが可能であり、貨物の所有者は管 轄税関長の許可を得て、再梱包することが出来る。 ① マツノザイ線虫分布国家から輸入された針葉樹木材梱包材の内、消毒処理マ ークが付されていない場合、もしくは消毒処理マークはあるが、生きている病 害虫が発見された場合。 ② 第 1項により消毒命令を受けたが、消毒が出来ない場合。 第 6条 (消毒、廃棄方法) 植物防疫官から消毒もしくは廃棄を命じられた貨 物の所有者は添付2の方法で消毒するか、次の各号いずれかの方法で廃棄しなければな らない。 1. 焼却処理 2. 埋設 (深さは 1M以上とし、白蟻に感染された木材は処理することが出来ない) 3. 加工処理 : 植物検疫所長が認める病害虫が死滅される条件で加工。 付 本告示は 2004年 6月 1日から施行する。 則 (社)日本荷主協会 編 添付 1) マツノザイ線虫分布国家 植物防疫法 第 7条 第 1項 及び同法施行規則 第 9条の別表 1のマツノザイ線虫分布 国家及びマツノザイ線虫発生により植物防疫法 第 6条 第 4項に基づき、緊急輸入制限 措置された国家。 1. アジア : 日本、中国、台湾 2. 北・中央アメリカ : 米国、カナダ、メキシコ 3. ヨーロッパ : ポルトガル 添付 2) 木材梱包材消毒処理方法 1. 熱処理 (Heat Treatment) 熱処理は木材中心部温度が最低 56℃以上で 30分以上処理されなければならな い。 熱処理要件を充足する処理方法も熱処理として認める。 2. 木材梱包材のメチルブロマイド(MB)薰蒸 処理温度 薬量 最低濃度 (g/m 3) 30分 2時間 4時間 16時間 21℃以上 48 36 24 17 14 16℃以上 56 42 28 20 17 11℃以上 64 48 32 22 19 添付 3)消毒された木材梱包材の消毒マーク 1. 木材梱包材には消毒処理された事を証明するマークを押すと共にマークには 下記の内容を含めなければならない -IPPCが承認したシンボル -ISOの 2桁 国家コード -適切な木材使用及び標識について責任をもっている組織(会社)に対して輸 出国植物検疫機関が付与している固有番号 -IPPCで承認された措置に対する略語(例: HT、 MB) 2. 消毒処理マークには その他の必要な情報を追加する事が出来るが、その他の 情報は複雑でないこと、誤解の恐れがない、偽リのない場合に限って追加する ことが出来る。 -表示は解読が可能、永久的で位置が固定されている事と、証明対象物品の 2 個所以上、 各々の反対面の位置に表示すること。 -危険品の標識に使用される 赤色、オレンジ色の使用は避けること。 -マークは消すことのできないスタンプ、焼印等で表示すること。
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