隅肉溶接継手の非破壊検査手法

隅肉溶接継手の非破壊検査手法
タンク審査部
隅肉溶接の場合は発見しづらいという特徴があ
はじめに
特定屋外貯蔵タンク(以下「特定タンク」と
ります。このため、過去に発生した特定タンク
いう。)は一定期間ごとにタンクを開放し、底部
の底板溶接継手の破断による流出事故は、全て
の溶接部と板厚の健全性を確認していますが、
隅肉溶接で発生しています。
近年、特定タンクの底板溶接継手の破断による
流出事故が数件発生しました。
࡞࡯࠻ㇱ
そこで、当協会は同様な流出事故を未然に防ぐ
ための有効な検査手法について、一般社団法人
㑆㓗
日本非破壊検査工業会殿の協力を得て自主研究
を実施しましたので、その内容について報告します。
図
特定タンクの底板重ね継手の特徴
間隙がある隅肉溶接のルート部
底板相互の隅肉溶接破断事例
特定タンクの多くは昭和40年代に建設され、
底板相互の隅肉溶接が破断した事例には次の
その当時に建設された底板の溶接は、重ね継手
ようなものがあり、板同士の間隙とのど厚不足
による隅肉溶接(図
が主要因となっています。
左参照)が多く用いられ
ています。隅肉溶接は裏当て金を用いた突合せ
.
溶接(図
右参照)と比較して施工しやすいと
建設当時の溶接施工不良により板同士に間隙
いう利点がありますが、溶接前の施工管理にお
があり、かつ溶接部がグラインダーで研削され
いて板同士の密着が不十分な場合、隅肉溶接の
のど厚不足を生じていた。又、ルート部にはス
板同士の間隙が発生しやすくなります。そし
ラグ巻き込みもあり、このスラグがのど厚不足
て、間隙がある隅肉溶接のルート部(図
を助長することになった。このため、スラグ巻
参照)
破断事例
には応力が集中するため、ルート割れが発生し
き込みを起点としたルート割れが発生して破断
やすくなります。又、
した事例(図
項に示すように溶着金
参照)。
属が研削されのど厚不足の状態になっている場
合、突合せ溶接であればすぐに発見できますが、
ࠬ࡜ࠣᏎ߈ㄟߺ
߆ࠄഀࠇ߇િዷ
㓈⡺ṁធ
図
ⵣᒰߡ㊄ࠍ↪޿ߚ⓭วߖṁធ
底板相互の溶接構造
図
39
溶接線の断面マクロ写真
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9)
.
常、表層部の欠陥を検出することを目的とした
破断事例
底板相互の重ね面に間隙が存在したこと、及
交流電源が用いられています。交流電源を用い
び検査時の欠陥検出箇所に対して補修溶接をせ
ると、表皮効果により図
ずグラインダーによる研削で欠陥除去を繰り返
体の表層に分布するため、表層にある欠陥の検
していたため、のど厚不足が生じルート部に発
出能力は高まりますが、板同士の間隙やルート
生した割れが貫通した事例(図
割れ等の内在欠陥の検出能力は低くなります。
参照)
。
のように磁束が試験
⸳⸘਄ᔅⷐߥߩߤෘ
⏛᧤߇⹜㛎૕
⴫ጀߦಽᏓ
⏛ൻེ
⹜㛎૕
ᐩ᧼ߩ㊀ߨ㕙ߩ㑆㓗
図
図
溶接線の断面マクロ写真
交流電源による磁粉探傷試験の磁束分布
.
図
底部における溶接部の検査方法
側板の溶接部は放射線透過試験により溶接部
のど厚不足の検出が困難な理由
の板厚
ると、図
mm の隅肉溶接を例に説明す
は適正なのど厚5.7mm が確保され
ている隅肉溶接です。この溶接部に図
左のよ
内部の健全性を確認していますが、底部は直接
うな溶接欠陥が検出された場合、図
基礎上に敷設されるため、その構造上の特性から
うにグラインダーにより溶接部の欠陥除去を行
放射線透過試験を適用することができません。
います。しかし、この部分を補修溶接せず、図
そのため、底部の溶接部は通常、目視検査と極間
中央のよ
右のように母材と溶接部の形状を整形すると
法による磁粉探傷試験(以下「磁粉探傷試験」と
ߩ
ߤෘ
O
O
いう。
)により溶接部の健全性を確認しています。
しかし、目視検査や磁粉探傷試験は溶接部の
下の理由により板同士の間隙やルート割れ等の
OO
表層にある欠陥検出を目的としているため、以
㓈⡺ṁធㇱ
.
OO
内在欠陥やのど厚不足の検出は困難です。
内在欠陥の検出が困難な理由
溶接部表層にある欠陥は内在する欠陥と比較
して有害とされているため、磁粉探傷試験は通
図
健全な隅肉溶接部の断面図
ߩߤෘਇ⿷ߩ㓈⡺ṁធ
図
隅肉溶接にのど厚不足が生じる過程(断面図)
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9) 40
のど厚不足が生じますが、外観上は適正なのど
垂直探傷法、斜角探傷法)を抽出し、予備実験
厚が確保されているように見えます。
を行いました。その結果、表 に示す検査手法
はグラインダーで溶接部を研削した試験
が有効であると考えられたため、昨年度はこの
片の外観写真です。母材と溶接部を整形した部
つの検査手法について詳細な検討を行いまし
図
分は全て同様な形状をしているため、目視検査
た。
によりのど厚不足を検出することは困難です。
.
試験片の作成
実験を実施するにあたり、板同士の間隙との
ど厚不足を模擬した表
検査手法の検討
に示す試験片を作成し
ました。なお、⑪及び⑫については、ルート割
板同士の間隙等の内在欠陥及びのど厚不足を
検出する有効な検査手法を検討するため、一昨
れも人工的に付与しました。図
年度に
験片の断面マクロ写真です。
種類の非破壊検査手法
(磁粉探傷試験、
から図11は試
超音波探傷法によるフェイズドアレイ探傷法、
ߩߤෘ3.0mm
ߩߤෘ4.0mm
ߩߤෘ3.5mm
ߩߤෘ4.5mm
ߩߤෘ 5.7mm㧔⎇೥ߥߒ㧕
図
表
試験片の外観写真
欠陥検出に有効と考えられる検査手法
ᰳ㒱ߩ⒳㘃
ᬌᩏᚻᴺ
᧼ห჻ߩ㑆㓗╬ߩౝ࿷ᰳ㒱
⋥ᵹ㔚Ḯࠍ↪޿ߚ⏛☳ត்⹜㛎
ߩߤෘਇ⿷
ੑᝄേሶု⋥ត⸅ሶࠍ↪޿ߚ⿥㖸ᵄត்⹜㛎
41
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9)
表
⹜㛎
⇟ภ
᧼ห჻
ߩ㑆㓗
試験片の諸元
ߩߤෘ
⹜㛎
Ԙ
5.7mm
⹜㛎
ԙ
4.5mm
⹜㛎
Ԛ
⹜㛎
ԛ
⹜㛎
Ԝ
3.0mm
⹜㛎
ԝ
5.7mm
⹜㛎
Ԟ
⹜㛎
ԟ
⹜㛎
Ԡ
⹜㛎
ԡ
⹜㛎
Ԣ
1.0mm
5.7mm
⹜㛎
ԣ
0.5mm
5.7mm
1.0mm
᧚⾰
᧼ෘ
SS400
8mm
࡞࡯࠻ഀࠇ
ߩ᦭ή
4.0mm
3.5mm
4.5mm
0.5mm
400mm
ή
×130mm
4.0mm
3.5mm
3.0mm
⹜㛎
᦭
Ԙ
⹜㛎 ԝ
ߩߤෘ 5.7mm
ߩߤෘ 5.7mm
⹜㛎
ԙ
⹜㛎 Ԟ
ߩߤෘ 4.5mm
ߩߤෘ 4.5mm
⹜㛎
Ԛ
⹜㛎 ԟ
ߩߤෘ 4.0mm
ߩߤෘ 4.0mm
⹜㛎
ԛ
⹜㛎 Ԡ
ߩߤෘ 3.5mm
ߩߤෘ 3.5mm
⹜㛎
Ԝ
ߩߤෘ 3.0mm
㓗㑆 1.0mm
図
⹜㛎
ࠨࠗ࠭
⹜㛎 ԡ
ߩߤෘ 3.0mm
㓗㑆 0.5mm
試験片の断面マクロ写真(間隙1.0mm)
図10
試験片の断面マクロ写真(間隙0.5mm)
ഀࠇㇱ᜛ᄢ౮⌀
⿒✢⍫ශㇱ߇࡞࡯࠻ഀࠇ
図11
ルート割れを付与した試験片⑪の断面マクロ写真
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9) 42
.
板同士の間隙とルート割れを検出する検査
⑴
板同士の間隙とルート割れの検出結果
手法
電源と磁化能力の違いによる板同士の間隙
の検出結果
一般的に磁粉探傷試験には表層の欠陥を検出
磁化能力の違いは、表
するために交流電源を用いますが、直流電源を用
に示す磁化条件(適
いると、図12に示すように磁束が試験体内部に多
用する磁化器の型式と台数)
の違いとしました。
く分布し、試験体内部の欠陥検出能力が高まりま
図13左は A‑
す。そこで、隅肉溶接の板同士の間隙やルート
使用した場合の磁化状況です。
表
割れの検出には、直流電源による磁粉探傷試験
型
台、右は A‑
型
台を同時
に電源と磁化能力の違いによる板同士の
が有効であると考え、磁化能力及び電源を変化
間隙の検出結果を示します。直流定電圧電源及
させ、欠陥が検出できる条件を検証しました。
び単相全波整流電源の場合は、A‑
型を
ただし、直流電源を用いると、試験体内部ま
型又は A‑
台同時使用することにより、板同士の
で磁束が流れるため、表層の磁束密度が小さく
間隙を検出できました。しかし、交流電源及び
なり表層部の欠陥検出能力は低下します。
単相半波整流電源の場合は検出できませんでし
た。
図14は A‑
⏛᧤߇⹜㛎૕
⏛ൻེ
型
台を同時使用して検出され
た磁粉模様(赤い矢印部)です。電源の違いに
ౝㇱߦಽᏓ
より板同士の間隙の検出状況が異なっていま
す。
⹜㛎૕
図12
直流電源による磁粉探傷試験の磁束分布
表
磁化条件
⏛ൻེߩ⻉ర
ဳᑼ
⏛ᭂਛ⛮߉
⏛ᭂ㑆㓗
ో⏛᧤
A-1
ήߒ
140mm
0.8mWb
A-6
᦭ࠅ
110mm
0.57mWb
図13
ㆡ↪บᢙ
㧝บ
㧞บ
㧝บ
㧞บ
磁化器の台数を変化させた磁化状況
43
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9)
表
電源と磁化能力の違いによる板同士の間隙の検出結果
㔚Ḯߩ⒳㘃
A-6 ဳ
㔚ᵹᵄᒻ
A-1 ဳ
㧝บ
㧞บ
㧝บ
㧞บ
⋥ᵹቯ㔚࿶㔚Ḯ
˜
٤
ٌ
٧
න⋧ోᵄᢛᵹ㔚Ḯ
˜
٤
ٌ
٧
න⋧ඨᵄᢛᵹ㔚Ḯ
˜
˜
˜
˜
੤ᵹ㔚Ḯ
˜
˜
˜
˜
̪⹜㛎᧦ઙ㧦⹜㛎 Ԝ‫ޔ‬ᴤಽᢔᬌᩏᶧ㧔ࠛࠕ࠱࡯࡞ྃ㔵㧕
್ቯၮḰߩಠ଀ ٧㧦㕖Ᏹߦ᣿⍎‫ޔ‬٤㧦᣿⍎‫ٌޔ‬㧦߿߿ਇ᣿⍎‫˜ޔ‬㧦ᬌ಴ߐࠇߥ޿෶ߪਇ᣿⍎
図14
⑵
電源の違いによる板同士の間隙の検出状況
た。なお、磁化能力が大きい場合や、のど厚が
のど厚と磁化能力の違いによる板同士の間
隙の検出結果
小さい場合ほど板同士の間隙を検出できる傾向
表
となっています。
にのど厚と磁化能力の違いによる板同士
台を
図15は試験片⑩を用いて検出した磁粉模様
同時使用することにより、試験片⑥以外の全て
(赤い矢印部)です。磁化能力の違いにより、板
の間隙の検出結果を示します。A‑
型
の試験片に対して板同士の間隙を検出できまし
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9) 44
同士の間隙の検出状況が異なっています。
表
のど厚と磁化能力の違いによる板同士の間隙の検出結果
᧼ห჻
⹜㛎
⇟ภ
ߩ㑆㓗
A-6 ဳ
A-1 ဳ
ߩߤෘ
㧝บ
㧞บ
㧝บ
㧞บ
⹜㛎
Ԙ
5.7mm
˜
˜
˜
ٌ
⹜㛎
ԙ
4.5mm
˜
ٌ
˜
٤
⹜㛎
Ԛ
4.0mm
˜
ٌ
˜
٤
⹜㛎
ԛ
3.5mm
˜
٤
ٌ
٧
⹜㛎
Ԝ
3.0mm
˜
٤
٤
٧
⹜㛎
ԝ
5.7mm
˜
˜
˜
˜
⹜㛎
Ԟ
4.5mm
˜
˜
˜
ٌ
⹜㛎
ԟ
4.0mm
˜
ٌ
˜
٤
⹜㛎
Ԡ
3.5mm
˜
٤
˜
٧
⹜㛎
ԡ
3.0mm
˜
٤
٤
٧
1.0mm
0.5mm
̪⹜㛎᧦ઙ㧦⋥ᵹቯ㔚࿶㔚Ḯ‫ޔ‬ᴤಽᢔᬌᩏᶧ㧔ࠛࠕ࠱࡯࡞ྃ㔵㧕
್ቯၮḰߩಠ଀ ٧㧦㕖Ᏹߦ᣿⍎‫ޔ‬٤㧦᣿⍎‫ٌޔ‬㧦߿߿ਇ᣿⍎‫˜ޔ‬㧦ᬌ಴ߐࠇߥ޿෶ߪਇ᣿⍎
図15
磁化能力の違いによる板同士の間隙の検出状況
45
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9)
⑶
.
磁化能力の違いによるルート割れの検出結果
表
検査手法のまとめ
に磁化能力の違いによるルート割れの検
出結果を示します。A‑
型及び A‑
型を
板同士の間隙とルート割れを検出する
今回の実験結果から、厚さ
台
mm 板の隅肉溶
同時使用した場合、ルート割れを全て検出でき
接の場合、板同士に0.5mm〜
ました。図16は、A‑
台を同時使用して
あり、かつのど厚が初期値の約半分程度まで研
検出された試験片⑪及び⑫の磁粉模様(赤い矢
削された、かなり危険な状態と思われる溶接部
印部)です。
の板同士の間隙は、直流定電圧電源の A‑
.
型
を
課題
本実験の試験片は400mm ×130mm の大きさ
で製作しましたが、A‑
型
台を同時使用し
て試験片を磁化した場合、試験片内部で磁束が
mm の間隙が
型
台同時使用することで、明瞭に検出できる
ことが判りました。また、ルート割れが発生し
ている溶接部も、A‑
型等を
台同時使用す
ることで検出できることが判りました。
飽和状態になっている可能性があります。した
今後、更に検証すべき課題は残るものの、直
がって、溶接線方向にも長さを持った400mm ×
流電源等を用いた磁粉探傷試験は、隅肉溶接の
400mm 程度以上の試験片により、磁束が広く
板同士の間隙やルート割れを検出するのに有効
拡散する状況での確認が必要と考えられます。
な手段であると考えられます。
表
⹜㛎
᧼ห჻
⇟ภ
ߩ㑆㓗
⹜㛎
Ԣ
1.0mm
⹜㛎
ԣ
0.5mm
磁化能力の違いによるルート割れの検出結果
ߩߤෘ
5.7mm
A-6 ဳ
࡞࡯࠻ഀࠇ
ߩ᦭ή
᦭
A-1 ဳ
㧝บ
㧞บ
㧝บ
㧞บ
˜
٤
ٌ
٤
˜
٤
ٌ
٤
̪⹜㛎᧦ઙ㧦⋥ᵹቯ㔚࿶㔚Ḯ‫ޔ‬ᴤಽᢔᬌᩏᶧ㧔ࠛࠕ࠱࡯࡞ྃ㔵㧕
್ቯၮḰߩಠ଀ ٧㧦㕖Ᏹߦ᣿⍎‫ޔ‬٤㧦᣿⍎‫ٌޔ‬㧦߿߿ਇ᣿⍎‫˜ޔ‬㧦ᬌ಴ߐࠇߥ޿෶ߪਇ᣿⍎
図16
ルート割れの検出状況
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9) 46
.
のど厚不足を検出する検査手法
表
隅肉溶接ののど厚を計測するには、二振動子
探触子の仕様と測定状況
に振動子寸法と焦点距離を変えた探触子
垂直探触子を用いた超音波探傷試験が有効であ
の仕様を示します。図17は表 に示した試験片
ると考えました。しかし、一般的に使用される
ののど厚を測定している状況です。
探触子は板厚測定することを目的としているた
.
めサイズが大きく、隅肉溶接ののど厚を測定し
表
のど厚の測定結果
に
種類の探触子を適用してのど厚を測
定した結果を示します。
た場合、測定誤差が大きくなることが懸念され
.
ました。
のど厚不足を検出する検査手法のまとめ
今回の実験においては、のど厚測定時の操作
そこで、隅肉溶接ののど厚を測定することに
特化した大きさの探触子を製作し、測定誤差が
性と測定誤差を考慮した結果、振動子寸法φ
小さく、のど厚測定に適した探触子を検証しま
mm、焦点距離
した。
垂直探触子を用いた超音波探傷試験が有効であ
mm の探触子による二振動子
ることが確認できました。
表
ត⸅ሶ
㧔๟ᵄᢙ 10MHz㧕
ᝄേሶኸᴺ
㧔ធ⸅㕙ኸᴺ㧕
探触子の仕様
10K3/2ND F3
10K4/2ND F3
10K5/2ND F3
10K4/2ND F5
Ǿ㧟mm
Ǿ㧠mm
Ǿ㧡mm
Ǿ㧠mm
ὶὐ〒㔌
㧟mm
㧡mm
ߩߤෘ
図17
のど厚測定状況
47
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9)
表
のど厚測定結果
⹜㛎
ត⸅ሶ
10K3/2ND
⹜㛎
᧼ห჻
⇟ภ
ߩ㑆㓗
ߩߤෘ
10K4/2ND
10K5/2ND
10K4/2ND
F3
F3
F3
F5
ᝄേሶኸᴺ
ᝄേሶኸᴺ
ᝄേሶኸᴺ
ᝄേሶኸᴺ
Ǿ㧟mm
Ǿ㧠mm
Ǿ㧡mm
Ǿ㧠mm
ὶὐ〒㔌
ὶὐ〒㔌
㧟mm
㧡mm
ߩߤෘ᷹ቯ୯
⹜㛎
Ԙ
5.7mm
㧙
5.5mm
5.2mm
5.2mm
⹜㛎
ԙ
4.5mm
㧙
4.6mm
4.3mm
4.4mm
⹜㛎
Ԛ
4.0mm
㧙
4.3mm
4.3mm
4.2mm
⹜㛎
ԛ
3.5mm
㧙
3.2mm
3.4mm
3.4mm
⹜㛎
Ԝ
3.0mm
㧙
3.0mm
3.0mm
3.0mm
⹜㛎
ԝ
5.7mm
5.6mm
5.8mm
5.6mm
5.6mm
⹜㛎
Ԟ
4.5mm
4.7mm
5.1mm
4.9mm
4.8mm
⹜㛎
ԟ
4.0mm
3.8mm
3.8mm
4.0mm
4.1mm
⹜㛎
Ԡ
3.5mm
3.7mm
3.7mm
3.7mm
3.7mm
⹜㛎
ԡ
3.0mm
3.0mm
3.2mm
3.2mm
3.2mm
٤
٤
٧
1.0mm
0.5mm
ٌ
⚿ᨐ
ធ⸅㕙ߢߩ
ᠲ૞቟ቯᕈ
߇߿߿ᖡ޿
್ቯၮḰ ٧㧦ᠲ૞ᕈ‫ޔ‬᷹ቯ୯ߩ቟ቯᕈ߇⦟ߊ‫ޔ‬᷹ቯ⺋Ꮕߩࡃ࡜࠷ࠠ߇ዋߥ޿
٤㧦ᠲ૞ᕈ‫ޔ‬᷹ቯ୯ߩ቟ቯᕈ߇⦟޿
ٌ㧦ᠲ૞ᕈ‫ޔ‬᷹ቯ୯ߩ቟ቯᕈ߇߿߿ᖡ޿
˜㧦ᠲ૞ᕈ‫ޔ‬᷹ቯ୯ߩ቟ቯᕈ߇ᖡ޿
おわりに
しています。板同士の間隙やルート割れ等の内
隅肉溶接の板同士の間隙、ルート割れ及びの
在欠陥、又はのど厚不足が懸念される溶接線に
ど厚不足は、現在一般的に実施されている目視
対しては、今回紹介した検査手法を応用し、タ
検査や磁粉探傷試験では検出することができま
ンクの安全性向上に役立てていただければ幸い
せん。しかし、これらの欠陥が原因となり、タ
です。
ンク底部の溶接部が破断するという事故が発生
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9) 48