2013年度版 - 名古屋大学太陽地球環境研究所

名古屋大学
太 陽 地 球環境研究所
年 報
2013年度
(平成2 5 年度版)
Solar -Terrestrial Environment Laboratory
Nagoya University
はじめに
2013 年度 (平成 25 年度) の太陽地球環境研究所の活動をまとめた年報を皆様にお届けい
たします。
当研究所は、全国共同利用研究所として 1990 年 (平成 2 年) に発足して以来、宇宙科学
と地球科学双方にまたがる、太陽から地球までの太陽地球系科学全域をカバーする唯一の
先導的中核拠点をめざし、全国の研究者を支援し、世界最先端のレベルで「太陽地球環境
の構造とダイナミックな変動過程の研究」を実施してまいりました。当研究所は太陽地球
環境学の共同利用・共同研究拠点として、第 2 期中期目標期間の 2010 年 4 月より 6 年間の
期間で認定されております。2013 年度は総計 150 件の共同利用・共同研究を、全国の太陽
地球系科学の研究者とともに遂行しました。常勤の研究者が 28 人である当研究所の規模と
しては、非常に大きい数字であります。第 2 期中期から新たに開始しました金額的にも大
型な地上ネットワーク大型共同研究とその重点研究および名古屋大学 HPC 共同研究プロジ
ェクトも定着して順調に推進しております。共同利用・共同研究拠点に認定されてから 3
年が経ち、文部科学省による拠点としての中間評価が行われました。2013 年夏にその評価
が発表され、S,A,B,C 評価で「A 評価」となり、その活動を高く評価されています。これを
契機に拠点としての活動をより発展させていこうと考えております。2012 年の補正予算で、
新たに宇宙環境電波観測システムの大型設備費が採択されました。多地点 IPS 太陽風観測装
置と低緯度短波レーダー装置を組み合わせたものですが、それらの建設を進めました。
当研究所の新しい建物が 2013 年 3 月に竣工し、古い建物からの移転が完了しました。新し
い建物の名称は「研究所共同館」です。8 階建で総面積が約 7000 平米あり、これまでドーム
地区に離れていた宇宙線グループを含め、新しい建物に当研究所の全員が集合することがで
きました。学内のセンターである地球水循環研究センターもこの新しい建物に入り、文字通
り研究所の共同館となっています。部門間や研究所センター間のより一層の協力関係が進み
つつあります。この建物の建設を、旧プラズマ研究所地区に学内の研究所・センター群を集
結する計画の第 1 期工事と位置付け、エコトピア科学研究所や年代測定総合研究センターな
どを入れる第 2 期の建物の建設の概算要求が認められ、2015 年には竣工する予定です。さら
に第 3 期の建物を概算要求しているところです。
太陽地球系物理学科学委員会 (SCOSTEP) が主導する「太陽地球系の気候と天気-Ⅱ」
(Climate And Weather of the Sun-Earth System-II: CAWSES-II, 2009-2013) の国際協同研究計
画を、国際および国内共同利用の研究拠点として推進し、先導的な科学研究を実施してい
ます。2013 年 11 月に CAWSES-II の総まとめとなる国際会議を名古屋大学の豊田講堂で 5
日間の日程で開催しました。アブストラクトの投稿数が 393 件、
参加登録者数が約 300 名 (う
ち海外から約 110 名) があり、極めて活発に発表と議論が行われました。2014 年 1 月より
CAWSES-II に続き SCOSTEP の国際プログラムとして「太陽活動変動とその地球への影響」
(Variability of the Sun and Its Terrestrial Impact: VarSITI, 2014-2018) が引き続き行われます。
世界中の太陽地球系科学の科学者がこの VarSITI プログラムに参加して、なぜ近年の太陽活
動がこのように低下しているのか、そしてそれが地球とその周辺の宇宙環境にどのように
影響があるか、を理解するための研究を行います。当研究所は世界の関連研究機関と協力
して、このプログラムを主導しています。この国際プログラムのリーダーは当研究所の塩
川和夫教授が務めます。
2011 年度より、国立天文台および宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 宇宙科学研究所と協力
して、
「ひのでサイエンスセンター」を当研究所に設立しています。これは、ひので衛星の
データと当研究所の太陽風・電離圏観測データ、データ駆動シミュレーションを総合的に
解析することができる環境を国内外の関連する研究者へ提供するものです。Energization and
Radiation in Geospace (ERG) プロジェクトに関しては、当研究所の特色である地上観測およ
び数値モデリングの部分を中心に整備を進めてきました。これから 2015 年度の ERG 衛星
の打ち上げに向けて、衛星観測の専門家を加えて衛星観測、地上観測、数値モデリング・
理論の三者の密接な連携にもとづいて、ジオスペース研究を推進することが重要となって
います。そのために 2013 年 3 月に宇宙科学連携拠点を当研究所に設置する共同研究契約を
JAXA 宇宙科学研究所と正式に結び、2013 年 5 月より宇宙環境サイエンスセンター機能が
スタートしました。9 月には専任スタッフが 2 名参加し、順調に ERG サイエンスプロジェ
クトを進めています。
特別経費の大学間連携の事業として「超高層大気長期変動の全球地上ネットワーク観
測・研究」を 2009 年度から引き続き推進しております。これは当研究所 (名古屋大学)、九
州大学、京都大学、東北大学の 4 大学の研究機関および国立極地研究所が連携し、南北両
極域から赤道域までの地上ネットワーク観測基盤を構築し、中性大気・プラズマ領域であ
る超高層大気を地球規模で観測し、観測データのデータベースのメタ情報を共有・公開す
るものです。太陽地球環境に関連するコミュニティの中でこの大学間連携の事業を進める
ことにより、太陽から地球までの太陽地球系科学全域をカバーする先導的中核拠点として
の役割を深めたいと考えております。
日本学術振興会の博士課程教育リーディングプログラムに、
「フロンティア宇宙開拓リー
ダー養成プログラム-産学官連携と理工横断による次世代産業創出を目指して」が採択さ
れ、2012 年 10 月より開始されました。当研究所の田島宏康教授がプログラムコーディネー
タをつとめ、10 名の当研究所の教員と理学研究科素粒子宇宙物理学、工学研究科宇宙航空
工学などからの教員 (合計 50 名) がプログラム担当者として参加しています。優秀な学生
を俯瞰力と独創力を備え、広く産学官にわたりグローバルに活躍するリーダーへと導くた
め、産・学・官の参画を得つつ、専門分野の枠を超えて博士課程前期・後期一貫した世界
に通用する質の保証された学位プログラムを構築・展開する事業です。当研究所で学び研
究する大学院生が多数参加しています。
本年報は 2013 年度 (平成 25 年度) の研究所の研究・教育活動、共同利用・共同研究事業、
そのための運営に関わる委員会活動等を記録したもので、各年の自己点検の役割も持って
います。研究所の活動の全容と現状を知って頂ければ幸いです。
2014 年 5 月
所長
松見
豊
目
次
1
1. 研究活動報告
大気圏環境(第1部門)/電磁気圏環境(第2部門)/太陽圏環境(第3部門)/総合
解析(第4部門)
ジオスペース研究センター
2.
33
センターの定常的事業/プロジェクト/母子里観測所/陸別観測所/富士観
測所、菅平観測施設、木曽観測施設/鹿児島観測所
3. 研究成果の発表
51
3.1
研究論文等
著書/論文
51
3.2
学会・研究会等での発表
国際研究集会/国内学会/研究会等
75
81
組織・職員
4.
組織図/職員名簿
運
5.
86
営
運営機構図/運営協議会/共同利用委員会/共同利用専門委員会/ジオスペー
ス研究センター運営委員会/総合観測委員会 91
6.
共同利用
共同研究/研究集会/共同利用機器等/共同利用に関する出版/STE研究連絡会/
CAWSES宇宙天気国際協同研究データベース
101
国際交流
7.
7.1 学術交流協定
7.2 国際共同研究
7.3 研究者の交流
101
103
106
8.
教育活動
109
大学院教育/学部教育への協力/環境学研究科での教育/その他の大学での教育/
国際共同研究への学生参加数/学会・研究会等への学生参加状況/フィールド
ワーク学生参加状況
9.
研究関連活動
117
計算機・通信ネットワーク/会議・研究会等の開催/出版
10.
委
員 会
121
学内委員会/学外委員会活動
社会との連携
11.
124
研究所一般公開「太陽と地球の不思議な世界」/観測所の一般公開/一般向け講演/
報道等/研究所見学/広報活動
12.
資
料
沿革/蔵書/土地・建物/科学研究費補助金および採択状況/研究費 132
1. 研究活動報告
1. 研究活動報告
大気圏環境(第1部門)
現在の地球の安定した大気環境は、生物の発生とともに進化をとげ、太陽系の他の惑星とは大き
く組成が異なっている。しかし近年、人類の基本的活動によって放出される微量分子ガスが、この
かけがえのない地球大気のバランスを揺るがし、地球温暖化、オゾン層破壊といった問題を引き起
こし始めている。大気圏環境部門では新しい計測装置や実験システムを自分達の手で開発し、室内
実験およびフィールドでのリモート計測を展開し、こうした地球大気の諸現象と密接にリンクする
大気微量分子成分の変動や輸送、大気化学反応の素過程、エアロゾルの組成や影響などの詳細理解
を目指し研究に取り組んでいる。
1.成層圏・中間圏大気環境に関する観測的研究
(1) 南極昭和基地における中層大気組成変動観測
極域は磁場の構造により地球外から高エネルギー粒子が侵入できる領域であり、その影響による
大気組成変動が最も顕著に表れる領域である。太陽活動が活発になり太陽陽子イベント (SPE) が発
生すると高エネルギー陽子が極域の大気圏に降りこむ。大規模な SPE 時には、高エネルギー陽子は
中間圏-上部成層圏まで到達して窒素分子や酸素分子を電離し、それに引き続くイオン-分子反応
により NOx, HOx 等を増加させ、結果としてオゾンを破壊することがこれまでの衛星観測により報告
されている。また、オーロラ電子は熱圏の NOx を増加させるが、増加した NOx が極渦とともに中間
圏-上部成層圏に下降してオゾンを破壊することを示唆する観測結果も得られている。一方、大規
模な磁気嵐発生時には、放射線帯の高エネルギー電子が中層大気に降り込み NOx を増加させること
が予想されるが、その影響に関してはまだ観測的には十分明らかになっていない。そこで、これら
の高エネルギー粒子の降り込みの影響の頻度や程度を地上定点観測によるモニタリングで評価する
ことを目指して、国立極地研究所と共同して 2011 年 1 月に第 52 次南極地域観測隊により南極昭和
基地にミリ波分光観測装置を設置し、2011 年 3 月よりオゾンと一酸化窒素 (NO) のスペクトル観測
を開始した。研究所からは越冬隊員 1 名が 2012 年 2 月まで滞在し、ミリ波観測装置による観測・保
守を担当した。その後はモニタリング観測隊員が観測・保守をおこなっている。ミリ波分光観測装
置は大気分子の回転遷移により放射されるミリ波・サブミリ波帯の電波スペクトルを検出する装置
であり、昼夜を問わない連続観測が可能である。さらに、NO 観測時の最高時間分解能は 3 時間で、
1 日以内の変動を捉える事ができる。
2 年のモニタリングの結果、2012 年と 2013 年 (~9/30) でそれぞれ 197 日、172 日分の NO の有効
スペクトルを得た。ほぼ全ての日平均スペクトルは、半値幅が約 0.5 MHz の線幅の細い形状を持つ
ことが特徴的であり、スペクトルの形状と日変化から NO の放射領域は高度 75-100 km が支配的で
あると考えられる。スペクトルから算出したカラム量の時系列プロットは冬期に増加し夏期に減少
する季節変化と数日程度の短期的な変動を複数示していた。NO の季節変化は冬期に夏期の約 4 倍
の値を示しており、衛星データとの比較から下部熱圏で生成された NO が下降しているものだと確
1
1.研究活動報告
2012-2013 年に亘る NO のスペクトル観測の結果、昭和基地上空の中間圏や下部熱圏では、NO の変動は高エネ
ルギー陽子よりもむしろ高エネルギー電子の降り込みの影響を強く受けていることが明らかとなった。
認できた。また、NO の季節変化は高度 100 km における日射時間と強い相関があり、紫外線による
光解離も NO の季節変化に強く影響することが明らかとなった。一方、数日程度の NO の短期変動
は、高高度の GOES 衛星および低高度の POES 衛星による高エネルギー陽子および電子のフラック
ス値と比較したところ、
高エネルギー電子フラックス値と良く一致していることが明らかとなった。
観測期間中に発生した大規模な磁気嵐 (9 例) における NO の変動期間は 5-10 日程度であり、NO
は磁気嵐の回復相から徐々に増加し始め、主相の 1-5 日後に最大となることが分かった。その際、
NO は通常レベルの 6 倍にまで上昇する例もあった。これに対し、SPE (5 例) では NO の顕著な増
減はみられなかった。NO が最も増加した 2012 年 4 月の磁気嵐について、高時間分解能のデータを
用いて詳細な解析を行なったところ、NO は 30 - 300 keV の高エネルギー電子の降り込みと良い相
関をもち、電子の降り込み後 1 時間程度で NO が増加していることが分かった。さらに、0 時 UT
における NO の 2 倍程度の顕著な増加が、30 keV 電子の dawn-dusk 非対称性に起因していることを
始めて明らかにした。
(2) 南米パタゴニア地域における紫外線・中層大気オゾンのモニタリング観測
ミリ波やレーザーを用いた先端的な大気観測機器は、北半球の先進国に多く設置されている。全
球的に見ると南半球、とくに南米地域はそうした先端的な観測網の空白域となっている。一方、冬
期南極域の成層圏で発生する南極オゾンホールは、その発達・消滅期において極渦の動態に伴って
南半球中緯度地帯の成層圏大気に影響を与える。このメカニズムの詳細を明らかにし、その影響を
評価することは全球的なオゾンの長期トレンドの精確な理解と将来予測に不可欠である。また、南
米大陸の南端部はオゾンホールの勢力圏下にしばしば入り込み、同南端部に生活する住民にとって
オゾンホールは南極の特殊事情ではなく、日常の生活にも密接に関わる環境問題となっている。
研究所では、2010 年 9 月に最も頻繁に南極オゾンホールの影響を受ける南米最南端に近いアルゼ
ンチン共和国リオ・ガジェゴス市 (南緯 52 度、西経 69 度、高度 40 m) の南部パタゴニア大気観
測所にミリ波観測装置を設置した。2012 年度からは独立行政法人科学技術振興機構と国際協力機構
2
1. 研究活動報告
高
度
2013/9/4
DOY 247
(km)
通し日 (Day of Year,DOY)
2013/9/17
DOY 260
リオ・ガジェゴスのミリ波分光計観測から導出したオゾンの鉛直分布の平均値からの偏差分の時系列変化。
矢印は、オゾンホールがリオガジェゴスに到来した時期を表す。右は南極を中心に描いたそれぞれの日のオ
ゾン全量の分布図 (OMI 衛星の観測データ) 。
(JST-JICA) の地球規模課題対応国際科学技術協力事業 (SATREPS) 「南米における大気環境リスク管
理システムの開発」プロジェクトに採択され、国立環境研究所のライダー観測グループとともにアル
ゼンチンおよびチリとの共同研究を開始した。同プロジェクトは南米のパタゴニア地域を中心に紫外
線・オゾンとエアロゾルの観測網を整備し、同観測網から得られたデータをもとに関連省庁への環境
リスク情報の伝達と住民への注意喚起を行うための社会システムを整備することを目的としている。
本年度は観測運用とデータ解析の基礎技術の移転を行い、現地研究者による 110 GHz 帯でのオゾンモ
ニタリング運用を開始した。現地の電力事情により停電に伴う観測中断がしばしばあるものの、8 月
から 10 月末にかけて連続的なモニタリングが実施でき、9 月にはオゾンホールの到来に伴うオゾンプ
ロファイルの減少を確認した。次年度以降無停電電源を導入し停電対策を整備することにより観測効
率を高め、オゾンホールの境界領域での鉛直構造、オゾン減少空気塊の中緯度帯への拡散過程等につ
いての研究を進めていく。リオ・ガジェゴスで取得したオゾンデータは、チリ・アタカマ高地や昭和
基地におけるオゾン観測データとともに、国立環境研究所のモデル研究グループで開発中の化学輸送
モデルの評価や大気組成変化モニタリングネットワーク (Network for the Detection of Atmospheric
Composition Change:NDACC) などの国際データベースに提供していく予定である。
(3) 北海道陸別観測所における成層圏・中間圏オゾンのモニタリング
陸別観測所では開所以来、国立環境研究所がミリ波分光放射計の運用を行ってきたが、2011 年よ
り研究所に運用が移管された。2005 年に受信機と分光計の広帯域化を図った後、スペクトルの輝度
温度が 30-40%程度過小評価される傾向があった。そこで、観測システムの見直しを行い必要な改
良を加えるとともに、データの再校正法の検討を進めた。観測システムに関しては、1) 大阪府立大
学と共同開発した導波管型サイドバンド除去フィルタを用いることにより、従来の受信機の不完全
な片サイドバンド化効率を高め、輝度温度の改善を実現、2) 音響光学型分光計をデジタルフーリエ
変換分光計に置き換えることにより周囲温度等の変化に対する更なる安定化を実現、3) 制御プログ
ラムを MS-DOS から Linux に変更することにより自動化を促進し、さらに遠隔モニタを実現、など
の改良を行った。また、既得の観測データの強度再校正については、陸別で観測が行われている
Brewer 分光計のオゾン全量のデータ (国立環境研究所提供) を用いて、以下のような補正手法を開
3
1.研究活動報告
発した。1) オゾンの気候値から求めたオゾン全量が Brewer 分光計のデータと一致するように気候
値のプロファイルを定数倍する。2) そのオゾンのプロファイルから放射伝達計算により観測を模
擬したスペクトルを計算する。3) 計算スペクトルにある定数を掛けたものと観測スペクトルの差
が最小となるように定数 (スケーリングファクタ) を決定する。4) スケーリングファクタで観測
スペクトルを割ってスペクトルの輝度温度を補正する。5) 最後にオゾンの初期値を元に戻して、
インバージョン解析によりオゾンのプロファイルを算出する。Brewer 分光計のオゾン全量の精度や
オゾンの時間的空間的変動を考慮すると、理想的な状態であればスケーリングファクタの値は 1.0
± 0.05 (1σ) 程度で変動すると考えられるが、実際は 1 より小さく、変動も大きいことが分かっ
た。この原因については現在調査中であるが、前述のシステム改良に伴い 2013 年 9 月に受信機を交
換したタイミングで、スケーリングファクタが 1 に近づき変動も小さくなることを確認した。
(4) 赤外分光器による温室効果気体等の成層圏・対流圏微量成分のモニタリング観測
近年、人間活動によって排出された温室効果気体の大気中濃度の増加が、環境変動に伴う大気組
成変動のうちで特に大きな問題である。大気中の二酸化炭素 (CO2) やメタン (CH4) などの温室効
果気体量が増加することで地球温暖化を促進し、将来の地球環境と人類生活に大きな影響を与える
と引き続き警告されている。
研究所においても 1995 年以来の母子里および陸別観測所に設置された
高分解能フーリエ変換型赤外分光器 (FTIR) を用いたオゾン等の成層圏微量分子や一酸化炭素等の
対流圏汚染気体の観測に加え、
2009 年から温室効果気体である CO2 および CH4 の近赤外領域での吸
収スペクトルモニタリング観測を行ってきたが、2012 年 9 月に太陽追尾装置の不具合が発生した。
名古屋で修理の後、4 月以降に追尾装置を再設置し観測を再開する予定である。また、陸別観測所
では近赤外光スペクトラムアナライザ (OSA) を設置し、CO2, CH4 カラム平均量 (XCO2, XCH4) の
試験観測を開始した。小型レンズによる太陽光集光望遠鏡の設置位置や観測パラメータの微調整を
今後進め、夏までに定常観測を開始する予定である。
(5) ミリ波・サブミリ波望遠鏡を用いた惑星大気の観測
ガス惑星の中層大気では、惑星外から飛来した小天体の流入により生じた可能性のある組成変動
が見られる。流入の頻度や全量の特定から、大気組成変動プロセスや小天体分布に制約を与えるこ
とを目的とし、2010 年より木星および海王星の成層圏揮発性分子の観測を継続している。今年度は
アリゾナ大学サブミリ波望遠鏡および国立天文台 ASTE 望遠鏡を用いて観測を行い、後者の観測で
木星成層圏に HCN および CS 分子を検出した。木星軌道付近では数ヶ月程度の短い光解離寿命しか
持たない CS 分子が 1994 年の彗星衝突以来継続して観測されているため、CS 分子をリサイクルす
る何らかの化学サイクルが新たに生じていると考えられる。環境学研究科と共同で取り組んでいる
化学ネットワーク計算からは、解離した S 原子が豊富な CH3 ラジカルを介して H2CS 分子となり、
その解離から CS 分子をリサイクルするというモデルを提案できた。一方、10 種類の硫化物の探索
を行った海王星では全ての硫化物が不検出であり、特に木星で卓越している CS 分子の存在上限は
対 CO 比で木星より 2 桁低く抑えられた。この差異が海王星における小天体流入以外の揮発性分子
供給源を支持するのか、
何らかの過程による硫化物の除去によるのかは慎重に議論する必要がある。
さらに今年度からは、新たに彗星中揮発性分子の観測も開始した。彗星核における揮発性分子の組
成比は太陽系形成時の情報を保持していると考えられ、太陽系の始原的環境を探る有力な手法であ
る。2012-2013 年度は C/2011 L4 (PANSTARRS) および C/2012 F6 (LEMMON) の 2 つの彗星の観測
を国立天文台野辺山 45 m 電波望遠鏡によって行った。今回観測した輝線強度は検出限界以下であ
り、残念ながら分子組成比の取得には至らなかった。さらに、C/2012 S1 (ISON) についても観測時
間を獲得したが、近日点付近での彗星核の蒸発により、実際の観測は実施しなかった。
4
1. 研究活動報告
2.対流圏大気環境に関する観測的研究および室内実験研究
(1) 都市域における安定同位体比連続測定による二酸化炭素濃度変動要因の解明
都市域における CO2 濃度の変動は、化石燃料燃焼による人為起源の放出に加えて、植物の光合成
による CO2 吸収、生物呼吸による CO2 放出過程も要因となりうるため、濃度変化のみから各 CO2
発生源の寄与を見積もることは難しい。そこで、都市域の一つである名古屋市内において夏季・冬
季に CO2 濃度および CO2 安定同位体比の連続測定を行ない、夏季・冬季における CO2 発生源の差、
また都市域における生物由来 CO2 の寄与について評価した。これまでの安定同位体比質量分析装置
を用いた測定では、サンプリング回数が限られるため、数週間にわたる連続測定が難しかった。本
研究では、レーザー分光法を用いて時間分解能 1 分以下での連続測定を行うことで、気象条件の変
化に対応する変動を詳細に調べた。
夏季 (2011 年 11 月 22 日-12 月 11 日) と冬季 (2012 年 7 月 22 日-8 月 11 日) に名古屋大学東山キ
ャンパスにおいて、CO2 濃度および CO2 安定同位体比 (13C, 18O) の連続測定を行なった。CO2 安
定同位体比は中赤外レーザー (4.3 m) を光源とするレーザー分光同位体測定装置を用いることに
より高い精度 (0.2‰以上) で13C, 18O を連続測定することが可能となった。また、同時に水蒸気濃
度、水蒸気の安定同位体比 (D, 18O -H2O), CO 濃度, NOx 濃度を測定した。夏季の CO2 濃度変動は
日中に最小、夜間に最大となる日内変動を示したが、冬季の CO2 濃度は規則的な変動が見られなか
った。このため夏季は生物由来の CO2 吸収放出の影響が大きく、日内変動が現れたと考えられる。
冬季は人為起源 CO2 が主な発生源と考えられる。得られた13C, 18O を CO2 濃度の逆数に対しプロ
ットすると、その切片から CO2 の濃度変化を引き起こしている発生・吸収源の同位体比が求まるキ
ーリングプロット解析を行った。CO2 濃度が上昇した際の各濃度ピークに対してキーリングプロッ
ト解析を行い、得られた発生源の13C および18O を、CO 濃度と CO2 濃度の変化量の比 (CO/CO2)
に対してプロットした (下図)。その結果、COCO2 は冬季に高く、燃焼由来 CO2 の寄与が増加す
ることが示された。また、発生源の13C は夏季に比べ冬季に低く、天然ガス燃焼が冬季の名古屋に
おける CO2 濃度変動に寄与している可能性が示唆された。
キーリングプロット解析より求めた発生源の (左) 13C および (右) 18O と CO と CO2 の濃度変化の比
との相関関係 (黒丸:夏季の夜間、白丸:冬季の夜間)。
5
1.研究活動報告
(2) 植物起源の揮発性有機化合物から生成する二次有機エアロゾルの屈折率の決定
大気エアロゾルは、太陽光を散乱もしくは吸収することにより、放射収支や気候変動に大きな影
響を及ぼしていると考えられている。エアロゾルの影響を評価するためには、エアロゾルの空間分
布に加えて、粒子の複素屈折率 (m = n - ki) やその波長依存性の詳細な理解が必要となる。大気エ
アロゾルのうち、硫酸塩や硝酸塩などの無機塩からなるエアロゾルについては、複素屈折率がこれ
までに比較的よく調べられているが、多種多様な化学成分が含まれる有機エアロゾルの複素屈折率
についてはよく分かっていない。特に、気相の揮発性化合物 (VOC) の酸化反応により生成する二
次有機エアロゾル (SOA) の複素屈折率の波長依存性については、研究例がほとんどなかった。そ
こで本研究では、代表的な植物起源 VOC であるアルファピネンの大気酸化反応により生成する
SOA の複素屈折率の波長依存性について調べた。
実験では、国立環境研究所のスモッグチャンバー内にアルファピネンを導入し、オゾンを添加す
るか、OH ラジカルの前駆体を同時に導入して紫外光を照射することで、オゾン酸化反応もしくは
窒素酸化物存在下での光酸化反応によりSOAを生成させた。
生成したSOAを光音響分光装置 (PAS)
およびキャビティリングダウン分光装置 (CRDS) に導入し、
405, 532, 781 nm における吸収および散
乱 (もしくは消散) 係数を、SOA が浮遊した状態で直接測定した。また、走査型移動度粒径測定器
(SMPS) およびエアロゾル質量分析計 (AMS) を用いて、エアロゾルの粒径分布および化学特性を
同時に計測した。観測した光学特性を Mie 散乱理論と比較することにより、実験データを最もよく
再現する複素屈折率を決定した。アルファピネンのオゾン酸化反応および光酸化反応により生成し
た SOA に対して得られた複素屈折率の実部の波長依存性を、過去の報告値とともに図に示した。
その結果、いずれの SOA についても、複素屈折率の実部は 1.4-1.5 程度であり、波長が短くなるに
従いわずかに増加する傾向があることが判明した。SOA 中の酸素原子/炭素原子 (O/C) 比は、光酸
化反応で生成した SOA では 0.47  0.01 と、オゾン酸化反応で生成した SOA の 0.44  0.02 に比べて
わずかに大きかったが、得られた複素屈折率の実部に有意な差は見られなかった。また、いずれの
SOA についても、測定した全ての波長において有意な光吸収性を持たず、複素屈折率の虚部は 0.003
以下であることが分かった。
アルファピネンの (左) オゾン酸化反応、(右) 光酸化反応 (窒素酸化物存在下) で生成した SOA の複
素屈折率の実部の波長依存性。
6
1. 研究活動報告
(3) 名古屋で冬季に観測された炭素質エアロゾルの光吸収特性
大気中の代表的な光吸収性エアロゾルであるブラックカーボン (BC) 粒子は、硫酸塩や有機物
(OM) に被覆されると、被覆成分がレンズとして働き、光吸収量が増加 (レンズ効果) すると予想さ
れている。また、紫外から短波長可視領域に光吸収性を持つ有機エアロゾル (ブラウンカーボン) が
存在し、放射収支に影響を与えている可能性も指摘されている。しかしながら、従来のフィルター
光吸収法では、フィルター繊維上での変質や多重散乱の影響により BC の被覆やブラウンカーボン
の光吸収への寄与を推定するのは困難であった。そこで、本研究ではエアロゾルが浮遊した状態で
吸収係数を直接計測できる PAS 装置を用いた観測を実施し、BC の被覆やブラウンカーボンによる
光吸収への寄与の推定を試みた。
観測は、2012 年 1 月 6-31 日に名古屋大学東山キャンパスで行い、夏季 (2011 年 8 月) に行った
観測結果と比較した。サイクロンを用いて選別した直径 1 m 以下の粒子を拡散ドライヤーで乾燥
させた後、300C もしくは 400C に加熱したヒーターを通した場合と、通さない場合での測定を 10
分毎に行った。PAS 装置を用いて、405 および 781 nm における吸収および散乱係数を測定した。
また、熱分離光学補正法により元素状炭素および有機性炭素の重量濃度の測定を行った。粒子を
300C や 400C に加熱すると、BC を被覆している OM や無機塩の大部分は揮発すると考えられる
ため、781 nm では OM の光吸収はないと仮定すると、加熱時に対する室温時の 781 nm における吸
収係数の比 (Eabs (781 nm)) からレンズ効果による光吸収の増加率を見積もることができる。その結
果、夏季には平均 10%程度の光吸収の増加が見られたのに対し、冬季には有意な光吸収量の増大は
観測されなかった (下図左)。一方、光吸収の増加率は波長により変化しないと仮定し、405 nm に
おける全光吸収に対する OM の光吸収の寄与を見積もったところ、夏季には 300C 揮発する OC の
光吸収の寄与は見られなかったのに対し、冬季には 300 (400) C で揮発する OM の光吸収が、11 2
(17  2) の寄与を有することが分かった。右図に示した後方流跡線解析の結果、OM の単位質量あ
たりの光吸収係数である質量吸収断面積 (MACOM) は、特に中国北部やシベリアから本州を横切っ
て観測地点に到達しているときに大きかったことから、木材や農業残渣物燃焼などにより排出され
た OM が、観測された光吸収に寄与している可能性が示唆された。
E a b s(781 nm )
2.0
1.5
1.0
0.5
E abs(781 nm, 300°C)
E abs(781 nm, 400°C)
0
1/6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30 2/1
2012
左:室温条件下と 300C (もしくは 400C) 加熱時の 781 nm における吸収係数の比の時間変化。
右:後方流跡線解析 (NOAA-HYSPLIT) により推定した観測地点に到達した気塊の輸送経路。各線の濃淡
は、405 nm における 300C で揮発する OM の質量吸収断面積を表している。
7
1.研究活動報告
(4) エアロゾル散乱全角度分布同時計測装置の開発と性能評価
エアロゾルの光学パラメーターの一つとして、光散乱の角度分布 (位相関数) がある。散乱角度
分布の正確な測定は、エアロゾルの放射収支への影響を評価するために重要である。また、散乱の
角度分布は、粒子の粒径・複素屈折率・形状に依存するため、大気中の 1 個 1 個の粒子の散乱角度
分布を測定することで、粒子の物理・光学的特性や混合状態に関する情報がリアルタイムに得られ
ると期待される。散乱の角度分布は、入射光の偏光方向により異なることから、異なる偏光方向に
対する散乱の角度分布を測定する必要がある。そこで、光源の異なる偏光方向に対する単一粒子の
エアロゾル散乱全角度分布を同時に測定可能な装置を開発した。
開発した装置の概略図を下図左に示した。光源には、YAG レーザーの第二高調波 (波長 532 nm)
を使用しており、粒子が流れる導入管を二重にし、外側にシースフローを流すことで、導入された
粒子の空間的な広がりを抑えている。粒子は検出器中心でレーザー光と交差し、その散乱光の強度
が前方散乱 11.74 度から後方散乱 167.26 度まで約 8.3 度の角度分解能で検出される。本装置では、
レーザー光の偏光面に対し、垂直および平行面上に検出器を設置することで、100 Hz という高い時
間分解能で、個々の粒子の水平垂直偏光面の散乱角度分布を測定できる。開発した装置の性能評価
を行うために、球形で屈折率が既知のポリスチレンラテックス粒子 (光吸収なし) の散乱角度分布
を測定したところ、得られた単一粒子の散乱角度分布は、各受光器に到達する光子の割合と各検出
器が検出できる散乱角度幅を考慮した Mie 散乱理論による計算結果とよく一致した (下図右)。また、
光吸収性を有する球形粒子であるニグロシン粒子の散乱角度分布の測定を行ったところ、光吸収項
を加味した Mie 散乱理論の結果とよく一致した。このことから、本装置により粒子の光吸収性の有
無を判別可能であることが確認できた。さらに、立方体に近い形状の塩化ナトリウム粒子の散乱角
度分布を計測したところ、球形粒子を仮定した Mie 散乱理論の結果とは有意な差が認められ、散乱
角度分布の測定により粒子の非球形性の推定が可能であることが示唆された。
左: 開発したエアロゾル散乱全角度分布同時計測装置の概略図。
右: 直径 707 nm のポリスチレンラテックス粒子のレーザーの偏光面に対し (a) 水平および (b) 垂直面
上における散乱角度分布。
8
1. 研究活動報告
電磁気圏環境(第2部門)
下層大気から伝搬してくる大気波動は、超高層大気内でエネルギーと運動量を放出しな
がら熱圏・電離圏まで侵入し、中間圏・熱圏・電離圏の大気・プラズマダイナミクスを支
配している。一方、太陽風から地球磁気圏・電離圏に流入してくるプラズマとエネルギー
は、地球周辺の宇宙空間 (ジオスペース:Geospace) でのプラズマダイナミクスを支配し、
極域のオーロラ発光や超高層大気の擾乱を引き起こす。電磁気圏環境部門では、国内外に
おける電波・光技術を用いた観測機器、および飛翔体搭載機器を基にしてこれらの変動現
象を研究している。北極域では、欧州非干渉散乱 (European Incoherent Scatter:EISCAT) レ
ーダーや大型短波レーダー群、高感度分光観測機器を用いた観測研究を行っている。中低
緯度では、高感度分光観測機器、GPS 衛星電波、レーダーを用いた観測から中間圏・熱圏・
電離圏の構造や力学変動に関する成果が出ている。また、人工衛星による宇宙空間プラズ
マの直接観測データやオーロラ撮像データの解析と、今後の探査機計画に向けた搭載用機
器開発・地上実験設備の構築が進んでいる。
1.高緯度地域におけるオーロラと電磁場の観測
カナダの極冠域にあるレゾリュートベイ、サブオーロラ帯のアサバスカ観測点、ノルウェー
のトロムソ観測点では、オーロラ・大気光や VLF/ELF/ULF 波動の定常観測を継続している。2013
年度には、サブストームの回復層の点滅するオーロラの中に、指状のオーロラ構造を発見した。
これは磁気圏プラズマ中に圧力駆動型不安定が発生していることを示唆している。さらに、サ
ブオーロラ帯の VLF/ELF コーラス波動の偏波特性、Pc1 地磁気脈動の振幅を変動させる電離圏
でのうなり構造の証拠などが得られている。
2.大気光の分光イメージング観測による中間圏・熱圏・電離圏の研究
超高層大気で発光する夜間大気光を分光イメージング観測することにより、中間圏・熱
圏・電離圏を含む超高層大気・プラズマの力学変動を調べることができる。私たちは高度
80-350 km の夜間大気光の輝度、風速、温度を計測することができる超高層大気イメージ
ングシステム (OMTIs) を開発してきた。このシステムはファブリ・ペロー干渉計 (FPI) 5
台、全天カメラ 13 台、掃天フォトメータ 3 台、分光温度フォトメータ 4 台で構成されてい
る。2013 年度は、滋賀県信楽町 (京都大学信楽 MU 観測所)、北海道陸別観測所、鹿児島
県佐多岬 (鹿児島観測所)、チェンマイ (タイ)、ダーウィン (オーストラリア)、コトタバ
ン (インドネシア)、レゾリュートベイ、アサバスカ (カナダ)、パラツンカ、マガダン (ロ
シア極東域)、トロムソ EISCAT サイト (ノルウェー) 、ハワイ (アメリカ) で定常運用を
継続した。これらの観測により、台風を中心として同心円状に拡がる中間圏の大気重力波
や、夜間の中規模伝搬性電離圏擾乱の中緯度から赤道域への伝搬の赤道側境界での特性な
どが明らかになってきた。また、FPI のデータから温度を抽出するプログラムを改良し、
安定した熱圏の大気温度データが得られるようになった。
9
1.研究活動報告
左:磁気圏の圧力駆動型不安定の存在を示唆する指状のオーロラ構造。
右:アラスカの GPS 受信機網データを用いて算出した、全電子数変動の二次元分布図。南西-北東方向
にのびる波面をもつ MSTID が見られる。
3.GPS 観測による電離圏擾乱の研究
2012 年一年間に得られた、アラスカおよびニュージーランドにおける GPS 受信機網のデータを
用いて全電子数変動の水平二次元構造を調べ、中規模伝搬性電離圏擾乱 (Medium-Scale Traveling
Ionospheric Disturbances: MSTID) の統計的性質を明らかにした。ニュージーランドの MSTID は、
冬季 (4-8 月) の昼間および夏季 (11-2 月) 夜間に発生頻度が高く、昼間は北東方向へ、夜間は北西
方向へ伝搬するものが多いことが明らかになった。この結果は、MSTID の成因が、昼間は大気重力
波、夜間はプラズマ不安定であるという従来の考え方を強く支持する。また、昼間の MSTID の伝
搬方向が東向き成分をもつという特徴は、北半球における MSTID と共通しており、この原因が熱
圏風にあることを電子密度変動のモデル計算を行うことにより示した。一方、アラスカ上空の
MSTID については、冬季の昼間に発生頻度が高いこと、MSTID の伝搬方向が 8-14 時 LT では主に
南か南東方向であり、14-20 時 LT では南西方向のものが多いことを明らかにした。南または南東
方向への伝搬は、中緯度地域におけるこれまでの観測結果と一致するものであり、大気重力波がこ
れらの MSTID の成因であると考えられる。
4.東南アジア域での超高層大気研究
インドネシアのスマトラ島コトタバンに設置されている京都大学赤道大気レーダー (EAR) サイ
トにおいて、GPS 受信機、VHF レーダー、全天大気光カメラ、磁力計、およびファブリ・ペロー干
渉計による超高層大気の観測を行っている。GPS シンチレーション観測データを磁気赤道における
イオノゾンデで観測された F 層高度と比較することにより、赤道域特有の擾乱現象であるプラズマ
バブルの最大到達高度/緯度は、日没時の F 層高度に強く依存することを明らかにした。
電離圏プラズマ密度の変動により、GPS 測位を利用した航空航法システムに誤差を生じること
がある。この誤差を定量的に評価するため、EAR サイト周辺に 2 台の GPS 受信機を約 10 km 離
して設置し、電離圏遅延量の水平方向の空間勾配を測定した。2012 年 10 月から 2013 年 3 月まで
10
1. 研究活動報告
国際宇宙ステーションに搭載された IMAP の可視近赤外分光撮像装置により、2012 年 10 月 28 日に観測さ
れた 630 nm 大気光。縦にのびる 630 nm 大気光の減光領域は、プラズマバブルによるもの。複数のプラズ
マバブルが並んでいるのが分かる。
に得られたデータを解析することにより、水平方向に 1 km あたり最大で約 200 mm の電離圏遅延
を作る電子密度勾配がプラズマバブルによって引き起こされていることを明らかにし、このような
電離圏擾乱が発生した時においても航空機の着陸段階で使用される補強システムが使用可能である
ことを示した。
5.国際宇宙ステーションからの超高層大気撮像観測
国 際 宇 宙 ス テ ー シ ョ ン に 搭 載 さ れ た 超 高 層 大 気 撮 像 (Ionosphere, Mesosphere, upper
Atmosphere and Plasmasphere mapping: IMAP) 観測装置による超高層大気の観測が、2012 年 9 月
から開始された。2013 年 9 月 22 日までに得られた大気光撮像データを解析し、赤道域における
中間圏大気重力波の活動度の季節・経度変化を明らかにした。その結果、赤道電離圏の擾乱現
象であるプラズマバブルの発生頻度が高いアフリカの経度域において、中間圏大気重力波の活
動度も高いことが明らかになった。この結果は、中間圏大気重力波が熱圏に上方伝搬し、プラ
ズマバブルを誘起している可能性があることを示唆している。
6.大型短波レーダーによる研究
2006 年12 月に連続観測を開始したSuperDARN 北海道-陸別短波レーダーは、
従来のSuperDARN
レーダーよりも低緯度側に位置するため、高・中緯度の電離圏・熱圏の結合過程を解明すること
ができる。観測開始後約 7 年が経過し、磁気圏から電離圏・熱圏および上部中間圏にわたる領域
および領域間結合の研究で着実に成果を上げている。2013 年度は、太陽フレアに伴う電離圏密度
変動に関する詳細な解析を行い、短波レーダーの Doppler 周波数変動を起こすのは主に下部電離
圏であることを明らかにするとともに、化学反応を考慮した電離圏電子密度変動モデルによる計
算結果と観測された変動量が大体一致していることを確認した。また、サブオーロラ帯の高速西
向きフローの統計解析を進め、その緯度が地磁気活動に大きく依存するものと、地磁気活動度に
よらない二種類の成分があることを突き止めた。さらに、サブストーム時における高緯度電離圏
の対流変動の特性を調べた結果、極域の SuperDARN より D 層電離圏による電波吸収の効果が少
ないため、高緯度 SuperDARN データを用いて求めた expansion onset 直後の電離圏対流変動と特性
が異なることを見出した。
11
1.研究活動報告
SuperDARN 北海道-陸別短波レーダーにより観測した太陽フレア時に伴う海面散乱エコーのドップラー
速度の時間・空間変化ならびに、人工衛星で観測した EUV・X 線放射強度の時間変化。
7.観測データのアーカイブ
磁気圏・電離圏の研究に関連した取得データはデータベース化し、ウェブページで公開して共同利
用・共同研究に供している。データベースと Web サイトは下記の通り。
データベース名
Web サイト
超高層大気イメージングシステム
http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/omti/
http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/QL-S4/
http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/vhfr/
http://center.stelab.nagoya-u.ac.jp/web1/superdarn/hokkaido/data/
http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/mm210/
http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/magne/
http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/vlf/
GPS シンチレーション
VHF (30.8 MHz) レーダー
北海道-陸別大型短波レーダー
210 度磁気子午面地磁気データ
STEL 磁力計ネットワークデータ
STEL VLF/ELF データ
8.EISCAT レーダーを中心とした北欧拠点観測
北欧にて EISCAT レーダーを中心に、複数の観測装置による電離圏・熱圏・中間圏の観測研究を
実施している。太陽風-磁気圏-電離圏-熱圏-中間圏相互作用の理解をさらに進めるため、複数
の光学・電波観測装置を、EISCAT レーダートロムソ観測所 (北緯 69.6 度、東経 19.2 度) を中心と
12
1. 研究活動報告
したスカンジナビア半島北部に集約し、拠点観測を実施している。2013 年度には、ファブリ・ペロ
ー干渉計、多波長全天カメラ、3 波長フォトメータ、プロトン全天カメラなどの光学観測装置は、
冬期に自動定常観測を実施した。同時に、EISCAT レーダーを用いた共同利用・共同研究を国立極
地研究所と連携して実施している。2013 年度は 17 件の EISCAT 特別実験が採択され、うち 14 件を
国立極地研究所と連携協力して実施した。また、EISCAT_3D 計画を極地研究所と連携して推進した。
2013 年 5 月に開催された日本地球惑星科学連合 (JpGU) 講演会においては、EISCAT_3D 計画に関
する国際セッションを企画・開催し、EISCAT 協会本部やノルウェー、スウェーデンの研究者と日
本のユーザーコミュニティとの交流を図り、実現に向けて議論を行なった。また、EISCAT_3D によ
るサイエンスプランを議論するために EISCAT 研究集会を 2014 年 1 月に開催した。
9.トロムソナトリウムライダーを用いた極域下部熱圏・中間圏変動の研究
2013 年10 月中旬から2014 年3 月上旬にかけて、暗夜期間にほぼ連続してライダー観測を実施した。特
に、2013 年7 月に、4 つの受信用光学ドームをガラス窓に変更することにより、受信雑音ノイズの低減を
達成し、従来と比較して観測可能時間が2 時間程度延長された。10 月からは大気温度、風速、ナトリウム
密度の5 方向観測 を主に行い、約690 時間の大気温度・風速・ナトリウム密度データを取得した。
2010 年 10 月 6 日と 11 月 14 日に取得されたナトリウムライダーと EISCAT レーダーとの同時観測デ
ータを用いて、ジュール加熱量の定量的評価を行なった。11 月 14 日のイベントでは、イオン温度と中
性大気温度の差は、EISCAT レーダーデータおよび大気モデルに基づいて導出したジュール加熱量では
説明できず、ジュール加熱量を低く見積もっている結果を得た。今後より多くの事例について調べる予
定である。
2012 年 1 月 24 日に取得されたナトリウムライダーと EISCAT レーダーの同時観測データを解析
し、オーロラ降下粒子のナトリウム密度変動への影響を調べた。その結果、このイベントでは、オ
ーロラ電子降下に伴い、ナトリウム密度が顕著に減少していることが分かった。
ナトリウム密度が急激に上昇し、薄い高密度層が形成されるスポラディックソディウム層 (SSL)
の生成に関する物理機構を新しく提案した。このモデルでは、沿磁力線電流とペダーセン電流に伴
う 3 次元電流系が、SSL の生成に重要であることを指摘した。このモデルにより、2011 年 1 月 11
日にトロムソナトリウムライダーで観測された SSL イベントを定量的に再現できることを示した。
10.光学観測データを用いた電離圏電気伝導度の推定手法の開発
トロムソ観測所にあるフォトメータは、代表的なオーロラ波長である 427.8 nm, 557.7 nm, 630.0 nm
の光強度を同時に測定することができる。オーロラを発生させる高エネルギー電子は熱圏粒子を励
起・発光するのと同時に電離圏電気伝導度を増加させる。電気伝導度は磁気圏-電離圏-熱圏結合
を電磁気学的に理解する上で非常に重要な物理量であり、高度によってその特徴が異なる。オーロ
ラ光強度と電気伝導度に相関があることは古くから知られており、光学観測データのみから推定す
る技術開発の結果、高度積分した電気伝導度とオーロラ光強度との関係は定式化された。しかし高
度に依存した関係式は求められていない。そこで、オーロラ波長によって発光する高度が異なると
いう特徴を活かし、さらに EISCAT レーダーとフォトメータが同じ方向 (磁力線方向) を同時に測
定しているイベントを解析することで、高度に依存した関係式を求めることに成功した。
13
1.研究活動報告
EISCAT レーダーの観測値から F 領域 (パネル a)、上部E 領域 (パネル b)、下部 E 領域 (パネルc) の3 つの高度領
域での電気伝導度を求める。それぞれを縦軸に取り、フォトメータで測定したオーロラ光強度を横軸に取った分布
図を示す。灰色の直線と曲線は本研究で求められた関係式であり、観測結果をよく代表していることが分かる。
11.脈動オーロラ発生時の局所的熱圏変動の解明に向けた国際共同研究
脈動オーロラはサブストームの回復相に現れる典型的なオーロラ形態の一つである。これまでの
研究活動では、オーロラ発光強度と電離度の周期的変動や磁気圏での高エネルギー粒子の生成への
プラズマ波動の影響など、電離圏と磁気圏あるいはその結合が主な研究課題であった。しかし近年
の光学観測により熱圏にもかなりの変動が発生することが示され、脈動オーロラの全容の理解には
磁気圏と電離圏に加え熱圏も含めた総合的な研究活動が必要であると認識されつつある。そこで
2013 年 11 月から 2014 年 3 月にかけてノルウェーのトロムソ観測所とアラスカのポーカーフラット
観測所において非干渉散乱レーダー (EISCATとPFISR) と光学測器との同時観測キャンペーンを複
数回実施した。
12.EISCAT レーダーおよび光学観測装置のデータベース整備とその公開
EISCAT レーダートロムソ観測所に設置されている光学観測装置で得られたデータを共同利用者
へ提供するため、それらの解析データおよびサマリープロットをインターネットで公開している
(http://www.stelab.nagoya-u.ac.jp/~eiscat/data/EISCAT.html)。EISCAT レーダーデータは、トロムソ UHF・
VHF レーダーやロングイアビンの ESR 32 m/42 m レーダーが観測したプラズマ温度や密度などの 1
次物理量に加え、電離圏電場や電気伝導度などの 2 次物理量を複数の時間分解能で再解析しデータ
ベース化している。また DELTA-2 キャンペーン (2009 年 1 月実施) や IPY 連続観測 (2007 年 3 月
-2008 年 3 月実施) などの長期観測データも公開している。
13.れいめい衛星による活発なオーロラの観測と将来の極域電磁気圏観測計画の検討
これまでに類を見ない、オーロラ発光・電子の高時間同時観測を実現したれいめい衛星による観
測データを用いて、微細な構造を持ち、高速の時間変動を示すオーロラアークの事例解析を実施し
た。従来の準静的な沿磁力線電場構造による電子加速が主な発光原因であるが、時間変動が激しい
ものほど、分散アルベン波による沿磁力線電子加速が重畳していることが示された。また、それら
がオーロラ発光に対しては独立事象ではなく、特徴的なエネルギーにおいては連続的な推移を示す
ことが多く、異なった加速機構がお互いに関連しつつ、オーロラアークの消長・変動に深く寄与し
ていることが示唆された。
14
1. 研究活動報告
高速の時間・空間変動を示すオーロラアークのれいめい衛星による観測例。70 km 四方の領域に対する 3 種類
の特徴的な波長による 2 次元分布観測。
これらの成果を元に、2020 年頃を目指して、編隊飛行を行う超小型探査機により極域電磁気圏を
高時間・高空間分解能にて多点同時観測を行う将来計画の策定に着手し、具体的な探査機仕様・観
測項目に関して議論を行った。
14.ジオスペース探査衛星計画「ERG」に向けたプラズマ粒子分析器群の開発
太陽活動極大期・減衰期に多発する宇宙嵐の機構を直接観測することを目的としたジオスペース
探査衛星「ERG」計画に向けて、宇宙プラズマ粒子分析器 6 台の開発が行われている。本年度はこ
れらの技術試験モデルが製作され、特に中エネルギー帯域の電子・イオンをそれぞれ計測する
MEP-e/i と呼ばれる分析器に対して、本研究所のビームラインを用いた試験が実施され、最終的な
設計が承認された。
15.水星磁気圏探査計画 BepiColombo-MMO 搭載される高エネルギーイオン分析器の開発
日欧共同計画「BepiColombo」を構成する水星磁気圏探査衛星「MMO」の最終試験が JAXA 宇宙
科学研究所で行われている。MMO に搭載する高エネルギーイオン分析器に用いている高圧電源の
出力が分析信号に雑音を引き起こす事が判明し、改修を行った後、性能評価・較正実験を実施した。
16.地球・惑星探査機搭載を目的とした超高層中性大気分析器の開発
地球・惑星の超高層大気の直接観測に向け、探査機搭載用の中性大気質量分析器の開発を進めて
いる。本分析器は、電子ビームにより中性粒子を電離し、高周波電場を用いた質量分析することで、
粒子種毎の二次元速度分布を取得するものである。取得データからは、粒子種毎の温度、二次元風
15
1.研究活動報告
中性大気分析器の断面図。右側より入射した中性粒子は、電離後に質量分析され、マイクロチャンネルプ
レートおよび CCD により二次元位置検出される。
速、密度の算出が可能となる。2013 年度は、コンピュータシミュレーションにより分析器の詳細設
計を進め、質量分析部の試作機を製作した。現在、並行して開発中の超熱的ビームラインを用いた
性能評価試験が進められている。
17.真空チェンバーを用いた波動・粒子相互作用の室内シミュレーション
波動・粒子相互作用の直接観測手法の確立を目指して、JAXA 宇宙科学研究所の大型スペースサイ
エンスチェンバーを用いたシミュレーション実験を進めている。スペースチェンバー中に生成させた
背景プラズマ中に電子ビームを打ち込んでプラズマ波動を励起し、波動と粒子の計測を高時刻精度で
同期させて行うことで、波動・粒子間のエネルギーフラックスの算出を目指す。今年度の実験では、
粒子分析器・波動計測器の製作・改良に加え、背景プラズマ源や電子ビーム源の改良を進めた。
また、東北大学との共同研究により、直線型プラズマ装置により生成された高密度プラズマ中での
波動・粒子相互作用の直接観測実験を開始した。波動とイオンフローの同時計測が可能なプローブを
新規に開発し、プローブの性能評価試験とデータ取得を行った。
16
1. 研究活動報告
太陽圏環境(第3部門)
太陽圏は、太陽から吹き出したプラズマや磁場に満たされた銀河空間に浮かぶ巨大な泡のようなも
のである。地球はこの中で生まれ、進化してきた。我々は、この地球を抱く太陽圏環境の中で起きて
いる諸物理過程の研究を行い、太陽圏環境構築のシナリオの解明を試みている。そのために、太陽コ
ロナの爆発現象に伴って放出される高エネルギー中性子や荷電粒子、そして定常太陽風やコロナ物質
放出現象によるプラズマ流などを、独自の装置を開発することで広範なエネルギーと空間スケールに
わたって観測し、その加速機構や伝搬機構の解明に取り組んでいる。また、数年から数千年という様々
なタイムスケールでの太陽活動と太陽圏の歴史の研究も行っている。さらに、我々の太陽圏をよりよ
く知るために、太陽以外の天体で起きている類似の現象との比較研究、太陽系以外の惑星系の探索、
太陽系を包む宇宙空間を満たす暗黒物質や超高エネルギー宇宙線の研究も実施している。
1.惑星間空間シンチレーション (IPS) システムの更新
平成 25 年度補正予算・科研費基盤 A で富士・木曽・菅平アンテナの大規模な更新を行った。更
新の内容は、低雑音受信機を FE327-V5 へ換装、ループ法による位相・利得校正システムおよびノ
イズソースを用いた受信機温度測定システムの開発、パラボラ反射面・コーナーレフレクターの更
新、タッチパネル式駆動制御システム (木曽アンテナのみ) の開発などである。富士アンテナへの
低雑音受信機、位相・利得校正システムの組み込みは完了し、現在調整を行っている。また、2014
年度に木曽アンテナへ低雑音受信機の組み込みを行う予定である。ただし 2 月の大雪で富士・木曽・
菅平アンテナに障害が発生したため、雪解けを待って復旧工事を先行して行う。
2.サイクル24太陽極大期における太陽風構造の変動
2013 年に太陽磁場の極性反転が完了し、過去 100 年来で最も不活発なサイクル 24 が極大に達したこ
とが確認された。今後は、下降期に向けた変化が顕著になってくると予想される。2012 年の IPS 観測で
は南北両極域には低速風のみ存在していたが、2013 度に取得した IPS データからは北極域に高速風が再
出現したことが分かった。一方、南極域では高速風は存在せず、低速風が支配的であることが分かった。
このような南北非対称性は過去の極大期にも見られているが、今サイクルの特徴はそれが長期間に継
続していることである。我々は太陽風の南北非対称性と太陽磁場の関係について、Wilcox 太陽観測所
(アメリカ) の磁場観測データを使って調査した。その結果、極域太陽風、特に高速風成分の非対称性
は太陽磁場の双極子成分に対する四重極子成分の割合と似た変化を示していることが分かった。但し、
両者の相関値はあまり高くない。一方、太陽風流源面における磁場強度 B/f (B は光球面磁場強度、f
は磁力線拡大率) と太陽風について極域の南北非対称性を調査したところ、低速風成分について良好
な相関があることが分かった。このことから極域太陽風の南北非対称は太陽磁場に起因しているが、
四重極子成分のみではなく、より高次まで含む磁場成分の寄与を考慮する必要があると考えられる。
3.IMF 大規模構造に関する共同研究 (プロジェクト1)
第 24 活動サイクルは弱い極磁場に伴って、惑星間空間磁場 (IMF) の構造にも過去のサイクルと
は異なる特徴が報告されている。宇宙線モジュレーションは、IMF の大規模構造を研究するための
17
1.研究活動報告
有力な手がかりとなる。このため我々は、信州大学や愛知工業大学のグループとミューオン宇宙
線のネットワーク観測を用いた共同研究を実施している (ジオスペース研究センター・プロジェ
クト 1)。2013 年度は、信州大学のグループとの共同研究の下、メキシコ高地におけるミューオン
宇宙線検出器の整備を行った。
4.国際共同研究プロジェクト
IPS データを実時間で Tomography 解析をすると、地球に到来する太陽風を精度よく予報すること
が可能となる。このことは、カリフォルニア大学サンディエゴ校 (UCSD) ジャクソン博士のグルー
プとの共同研究を通じて実証されてきた (http://ips.ucsd.edu/)。本共同研究により開発された
Time-dependent tomography (TDT) 解析プログラムは、NASA の Community Coordinated Modeling
Center (CCMC) を通じて公開され、同センターのサーバー上で誰でも実行可能となっている。昨年
度から IPS データを韓国宇宙天気センター (KSWC) における実際の宇宙天気予報に応用する計画
に着手している。2013 年度は、当研究所の IPS データを同センターで即時的に収集・解析するシス
テムの整備を行った。
また、IPS 観測による国際共同研究を推進するため 11 月 23-24 日に当研究所で国際 IPS ワークシ
ョップを開催した。参加者は国内外含め 23 名。IPS 解析の手法やデータの標準化、得られた結果や
将来計画について活発に議論した (詳細は http://stsw1.stelab.nagoya-u.ac.jp/ips_nagoya.html 参照)。さ
らに同ワークショップ開催後の 1 週間、UCSD グループと KSWC グループと IPS データの宇宙天気
予報への応用について議論した。
5.観測とシミュレーションによるコロナ質量放出の惑星間空間伝搬の研究
1997-2011 年の期間に得られた IPS 観測、人工衛星搭載のコロナグラフ観測および地球近傍プラ
ズマ観測の各データから太陽-地球間で 46 例のコロナ質量放出 (CME) を同定し、それらの惑星間
空間伝搬を調査した。
先行研究 (Iju, Tokumaru, and Fujiki, 2013, 2014) では太陽風相互作用によるdrag
force を考慮したが、本研究では CME 内部のフラックスロープ磁場が伝搬に与える影響について観
測と 3 次元電磁流体力学 (magnetohydrodynamic: MHD) シミュレーションを組み合わせて調査し
た。背景太陽風より 500 km/s 以上速い初速を持つ fast CME 2 例について、観測とシミュレーション
を比較した結果、磁束量と CME サイズが各イベントで異なることが分かった。今後イベント数を
増やして、より詳細な解析を進めていく。
6.アイソン彗星プラズマテイルによる IPS 現象の研究
アイソン彗星 (C/2012 S1 ISON) は、2013 年 11 月 28 日の近日点通過までの間に長さ 0.1 天文単位
以上に発達したプラズマテイルを見せた。電離したガスから成るプラズマテイルは、CME のような
惑星間擾乱と同様に IPS の突発的増加を引き起こすと予想されている。今回、11 月 1 日から 28 日
までの期間に豊川アンテナで得られた IPS 観測データを解析し、アイソン彗星のプラズマテイルに
接近した電波天体で突発的な IPS 現象が見られるか調査した。その結果、プラズマテイル由来の IPS
の可能性がある擾乱係数の増加を 3 例確認した。今後、これらについて衛星観測データを加えた詳
細な解析を進める。本研究は、日本大学との共同研究である。
18
1. 研究活動報告
7.太陽高エネルギー粒子加速機構の解明を目指して
宇宙線の起源を解明するため、様々な観測装置でリアルタイムに観測できる太陽での高エネルギ
ー粒子加速機構を解明することを一つの大きな研究目標にしている。本研究のためには、粒子加速
が起こった時間を知ることが重要で、惑星間空間を太陽から地球へ直進する中性子はその一つの観
測手段である。中性子は質量を有し、そのエネルギーによって飛行時間が異なる。そこで当研究所
では、エネルギーと到来方向を測定できる太陽中性子望遠鏡を、世界 7 高山に設置して太陽中性子
の 24 時間観測体制を確立している。
中性子は太陽高度が低くなると大気中で激しく吸収されるので、
観測装置を経度の異なる高山に設置する必要があったからである。
第 24 太陽活動期に進めてきた SciBar Cosmic Ray Telescope (SciCRT) 計画では、2013 年 4 月 24 日
にメキシコの 4600 m 高山シェラネグラに高感度宇宙放射線測定装置を設置した。本検出器は、加
速器実験に用いられていたものを京都大学・高エネルギー加速器研究機構の協力で宇宙線実験に転
用するもので、これまでの検出器ではなし得なかった粒子の軌跡をリアルタイムに記録することが
できる。従って粒子のエネルギー分解能力・粒子弁別能力・方向決定精度に優れている。また、体
積も 3 m×3 m×1.7 m と、既存のものに比べて大きいので太陽中性子の検出効率も高い。設置後、
2013 年 4 月・5 月と 9 月の 2 回に日本・メキシコ両国の研究者によりデータ収集システムが完成し、
観測ができるようになった。その後はメキシコ側の研究者により、安定にデータ収集が継続できる
ように電源供給系の整備が行われている。また、本検出器は太陽中性子観測だけでなく、多方向宇
宙線強度の変動を調べるための観測も行っている。一方で、SciCRT の運転を開始するのと同時に、
高速データ収集システムの開発も行っている。これは既存のデータ収集システムのスピード (最大
1 kHz) では高山でのバックグラウンド宇宙線を取得しきれないためで、今年度は SiTCP という方式
を用いたデータ取得の試作モジュールを作った。
本研究は、中部大学、信州大学、東京工業大学、国立天文台、宇宙航空研究開発機構、東京大学
宇宙線研究所、愛知工業大学、日本原子力研究開発機構などとの共同研究である。
シェラネグラ山頂で取得された宇宙線の軌跡。この時は、全体の 4 分の 1 を用いてデータ収集している。
19
1.研究活動報告
8.宇宙線ニュートリノと暗黒物質の研究
2013 年度は、スーパーカミオカンデでの fully-contained neutrino 事象を用いた太陽からの軽い
weakly interacting massive particles (WIMP) 対消滅ニュートリノ探索の結果と、同探索におけるハロー
モデル不定性に関する研究をまとめ、投稿準備を行った。また、偏光レーザービームを用いて水中
のレイリー散乱パラメーター測定のために、
レーザー射出ヘッドの基本特性を調べる測定を行った。
暗黒物質の直接探索として液体キセノンを用いたWIMP 直接探索XMASS 実験の遂行を引き続き
行い、WIMP 非弾性衝突からの脱励起ガンマ線検出による暗黒物質探索の解析を行い投稿した。ま
た、液体キセノン 1 相式の TPC 開発に向けた R&D に着手し、冷却テスト等を行った。
本研究は東京大学宇宙線研究所との共同研究である。
9.加速器を用いた宇宙線相互作用の検証実験
宇宙線が地球大気中の原子と相互作用を起こし複数の粒子が発生する現象を空気シャワーと
呼ぶ。世界の複数のグループが空気シャワーによる超高エネルギー宇宙線の研究を進めている
が、観測結果の解釈の際、相互作用モデルの不定性による誤差が生じる。我々は、人工的に最
高エネルギーの粒子を作ることのできる Large Hadron Collider (LHC) 加速器を用いた核相互作
用検証実験 (LHCf) を実施している。LHC は欧州合同原子核研究機関 (CERN;スイス) に建設
された 14 TeV (TeV は 1012 eV) 陽子衝突型加速器で、実験室系換算で 1017 eV の相互作用の検証
が可能である。
2013 年度には、
2010 年に取得した重心系 7 TeV 陽子陽子衝突における最前方中性子と 2013
年に取得した核子重心系 5 TeV 陽子鉛衝突における最前方中性パイ中間子のエネルギースペ
クトルを求めた。複数のモデル計算と比較し、同エネルギー範囲の光子に比べて中性子がど
のモデルよりも多く生成されていること、鉛原子核内での強い中間子抑制がモデルでよく再
現されていることを明らかにした。LHCf は 2015 年に予定されている LHC 13 TeV 陽子陽子
衝突に向けた検出器の耐放射線改良を継続している。2013 年には改良型 LHCf 2 号機の組み
立てを行い、放射線医学総合研究所の HIMAC 加速器において較正データを取得した。LHCf
の将来計画として Relativistic Heavy Ion Collider (RHIC) 加速器 (Brookhaven 国立研究所;ア
メリカ) における重心系 500 GeV 陽子陽子衝突の超前方測定の提案を行い、関連研究者との
議論をすすめている。
本研究は、芝浦工業大学、早稲田大学、神奈川大学およびアメリカ、フランス、イタリア、スイ
ス、スペインの研究機関との共同研究である。
10. 広視野望遠鏡による太陽系外惑星探索
背景の星の前を、質量を持った他の星が通過する際、その重力レンズ効果によって、背景の星の
光が集められ、一時的に明るく見える。この現象を利用して、宇宙の質量のほとんどを占めるとさ
れるダークマター、宇宙初期に生成したとされる原始ブラックホール、太陽系外惑星などの探索を
行うことが本研究の目的である。この現象は極めて稀にしか起きないので、大小マゼラン雲や銀河
中心のような星の密集した領域を、広視野望遠鏡で常時監視する必要がある。このため、我々はマ
20
1. 研究活動報告
M 型星を回るスーパーアース MOA-2010-BLG-328Lb (K. Furusawa et al., 2013)。
ゼラン雲や銀河中心の観測に適したニュージーランド・マウントジョン天文台に口径 1.8 m、 視野
2.2 平方度の専用望遠鏡を設置し、2005 年 5 月から観測を行っている。それまで利用していた 61 cm
望遠鏡は、CCD カメラを付け替え、追尾観測専用に使用している。
2013 年度は、銀河中心方向では、668 個のマイクロレンズイベントをリアルタイムで検出し、全
世界に追観測を促すアラートを発する事に成功した。太陽系外惑星および浮遊惑星候補がそれぞれ
複数見つかっており、解析が進められている。過去のイベントのデータ解析も進み、続々と研究成
果を公表している。マイクロレンズ法による惑星発見数は 26 個となった。MOA-2010-BLG-328Lb
は、非常に低質量の M 型矮星を回るスーパーアースと考えられる。また、この他、2006 年と 2007
年の 2 年間のデータを使って事象の起きる頻度 (optical depth) を求めた。また、大マゼラン雲の高
頻度観測に加え、地球型惑星検出を目指した M 型星のトランジット観測を開始した。
本研究は、ニュージーランド・カンタベリー大学、オークランド大学、ビクトリア大学、メッシー大
学のほか、京都産業大学、東京都立産業技術高等専門学校、長野工業高等専門学校との共同研究である。
11.放射性炭素による過去の太陽活動の研究
地球に到達する銀河宇宙線強度は太陽活動に依存する。宇宙線が地球大気中で原子核反応を起こす
ことにより、放射性炭素 (炭素 14) が生成される。この炭素 14 は半減期が 5730 年の放射性同位体で
あり、その一部は炭素循環の過程で光合成により樹木の中に取り込まれる。樹木年輪中の炭素 14 濃
21
1.研究活動報告
度を測定すれば、炭素 14 が取り込まれた年代の宇宙線強度や、この変動の要因となっている太陽活
動や宇宙高エネルギー現象に関する知見が得られ、過去の太陽や地球周辺の宇宙環境の変遷を知るこ
とができる。これまでに、太陽活動が低下していた極小期 (grand minima) を中心に年輪中の炭素 14
濃度を測定し、
太陽黒点が見られなかったマウンダー極小期 (1645-1715 年) にも炭素 14 濃度は変動
しており太陽が周期活動をしていたこと、マウンダー極小期の太陽活動周期 (シュワーベ・サイクル
/ヘール・サイクル) が、現在の 11 年/22 年に対して 14 年/28 年であったこと、太陽磁場が反転し
ていたこと等が明らかになった。一方シュペーラー極小期 (1416-1534 年) では太陽活動周期が現在
とほぼ同じ 11 年/22 年周期であった。また紀元前 4 世紀の顕著な太陽活動極小期における太陽活動
周期は 16 年であり、一方、西暦 7 世紀の小さな極小期では 13 年周期が見られた。これらのことから
11 年太陽活動周期は、太陽活動極小期の規模に応じて長くなることが示唆された。
炭素 14 の測定により昨年度発見した西暦 775 年の宇宙線急増現象に引き続き、
西暦 994 年にも宇
宙線急増現象があった痕跡を発見し、Nature Communications 誌に発表した。発生頻度から、この事
象の原因が太陽の特大フレアによる可能性が高まったが、太陽圏外の宇宙における突発的な高エネ
ルギー現象の可能性も否定できない。同様な現象が他にもないかを調べるため、対象年代を拡張し
てさらに炭素 14 濃度の測定を行っている。
本研究は、名古屋大学年代測定総合研究センターとの共同研究で実施された。
12.宇宙線による雲生成検証実験
太陽活動と地球気候が関係していることは多くのデータが示しているが、そのメカニズムとしては、
太陽紫外線の影響が広く考えられている。一方、地球に到来する銀河宇宙線が作り出す二次宇宙線粒
子による大気イオンが、対流圏下部における雲生成を制御することによって地球気候と相関するとい
う考えが提唱されている。この仮説を実験的に検証するための室内実験を開始し、やや大型の大気反
応チェンバーを用いて、これに自然大気や人工模擬大気を導入し、オゾン、二酸化硫黄などの微量成
分比や宇宙線に替わる放射線源による照射量を変化させて、イオン生成やエアロゾル粒子生成を測定
し、現象の再現性を確認している。2013 年度は放射線源として高エネルギー重イオンを用い、その反
応を調べた。今後はさらに本格的な測定を行い、宇宙線による雲生成仮説の検証を行う。
本研究は、独立行政法人海洋研究開発機構、独立行政法人放射線医学総合研究所との共同研究で
行われている。
13.ガンマ線観測による宇宙線加速源の研究
宇宙線 (陽子・原子核) の起源は未だ謎であるが、宇宙線と星間ガスの相互作用で放出されるガン
マ線は、宇宙線の起源とその伝播を研究する上で最も有力な手段と考えられている。2008 年に観測を
開始した Fermi 衛星により、銀河系内宇宙線源の最有力候補である超新星残骸での宇宙線加速・伝播
の様子を明らかにしつつある。
2013 年には超新星残骸W44 やIC443 においてGeV (109 電子ボルト) 領
域ガンマ線のエネルギースペクトルを測定し銀河系内宇宙線の起源に関する決定的な証拠を得た。ま
た Fermi 衛星によるガンマ線観測は、暗黒物質の対消滅によって生成されるガンマ線にも感度持つ。
これまでは、背景ガンマ線の少ない矮小楕円体銀河と呼ばれる我々の銀河系の周りを回る伴銀河にお
ける対消滅ガンマ線信号の探査が主流であったが、銀河系内での対消滅ガンマ線信号の探査も進みつ
22
1. 研究活動報告
JAXA、三菱重工と共同開発した放射性物質可視化カメラ ASTROCAM の写真 (提供: 三菱重工)。
つあり、銀河中心周辺の銀河ハロー領域における暗黒物質探査に関する論文を出版した。その結果、
宇宙初期の熱的残存起源の暗黒物質の存在を 30 GeV 以下の質量範囲で否定することが出来た。
既存の観測装置からのデータ解析を進める一方で、次世代のガンマ線観測装置である ASTRO-H
軟ガンマ線検出器の開発を主導している。2013 年度は、詳細設計や試作機による性能・機能検証を
終え、衛星搭載器の製造を開始した。また、軟ガンマ線検出器で開発したコンプトン・カメラは、
セシウムなど放射性物質特有のガンマ線を識別でき、広く分布した放射性物質を広視野で可視化で
きる能力を持っている。そこで、JAXA と三菱重工と共同で科学技術振興機構の補助金を得て、携
帯可能で野外で使用可能なカメラを製品化し、
この技術を福島における放射性物質の除染へ活用し、
復興の一助になるように取り組んでいる。(福島県での実証試験の結果を図に示す。)
福島において ASTROMCAM で取得した放射性物質によるガンマ線分布の写真 (提供: JAXA)。
23
1.研究活動報告
FOXSI でとらえた太陽フレア。RHESSI では、回転型コリメータの画像を処理しているので偽のパタ
ーンが出てしまうが、FOXSI では光学系で結像しているので鮮明な画像が得られ、フレアの根元にお
ける硬 X 線放射のスペクトル解析を可能にしている。
ASTRO-H では、硬 X 線の撮像分光器の技術開発において、低雑音両面型ストリップ検出器や専
用集積回路の開発に貢献してきたが、その技術を応用したロケット太陽観測実験 FOXSI に参加し、
硬 X 線撮像分光器を宇宙科学研と協力して開発し搭載した。
2013 年には第一回目のロケット実験を
実施したが、観測開始から約 3 分後に運良く太陽フレアが発生したため、約 2 分半の間太陽フレア
を観測した。硬 X 線エネルギー領域では、通常のカウントレートが毎秒 10 カウント以下(有効面積
は 180 cm2 程度)であるが、フレアでは毎秒 100 カウント以上のカウントレートを記録した。図に示
す通り、RHESSI と比較してはるかに鮮明な画像の撮影に成功した。現在データ解析を進めている。
さらに Cherenkov Telescope Array (CTA) の基礎開発に参加し、SLAC 国立加速器研究所 (アメリカ)
と共同で電子回路開発の中心的役割を果たしている。また、CTA で導入予定の半導体光検出器の性
能改善の研究を製造業者と共同で進めている。
24
1.研究活動報告
総 合 解 析 (第 4部 門 )
総合解析部門 (Integrated Studies Division) では、太陽から地球までのエネルギーと物質
の流れの解明と太陽地球環境の変動予測を目指し、人工衛星や地上観測によって得られた
データの解析と、コンピュータシミュレーション/モデリングを組み合わせた太陽地球環
境システムの総合解析研究を行っている。特に、非線形過程や領域間相互作用の結果とし
て起こる諸現象 (太陽フレア、CME、磁気嵐、オーロラなど) の解明とその発生予測につ
ながる研究を推進すると共に、これらの変動現象が社会に及ぼす様々な影響を定量的に明
らかにしていくことに重点をおいた研究を行っている。
また、総合解析部門が中心となり推進している「実証型ジオスペース環境モデリングシ
ステム」(Geospace Environment Modelling System for Integrated Studies: GEMSIS) プロジェ
クトでは、太陽、磁気圏、電離圏の 3 つのサブグループを核に、ジオスペースにおける各
領域での実証型モデルを構築し、宇宙嵐時に強く発動する多圏間相互作用と高エネルギー
粒子生成・消滅を担う物理機構の解明を目指している。また、コミュニティのニーズに応
じて、太陽観測衛星ひので、ジオスペース探査計画 ERG のサイエンスセンター機能 (イ
ベントカタログ、メタデータ付データベース、統合解析ツール等) の整備を進めてきた。
ERG サイエンスセンター機能の整備に向けては、地上観測データ提供元の諸機関および大
学間連携プログラム「超高層大気長期変動の全球地上ネットワーク観測・研究」
(Inter-university Upper atmosphere Global Observation NETwork: IUGONET) 等と協力しなが
ら推進してきたが、2013 年度からは JAXA 宇宙科学研究所と当研究所が「大学共同利用
連携拠点の設置・運営に係る協定」を締結し、宇宙科学連携拠点として当研究所に設置さ
れた ERG サイエンスセンターを共同運用することになった。
1.太陽フレアのトリガ機構に関する研究
太陽フレアは様々な宇宙天気擾乱の原因となるが、その発生機構については未だに
明確に理解されていない。我々はスーパーコンピューターと観測データの連携を通し
て太陽フレアのトリガ機構に 2 種類の太陽表面磁場構造が関与しているとするモデル
を提唱している。本年度は「ひので」衛星および SDO 衛星の観測データを用いて、大
型フレアが起きた複数の活動領域を解析することにより、このモデルの検証を進めた。
その結果、解析した 4 つの大型フレア領域の全てについて、モデルが予測する 2 種類
の磁場構造のいずれかが存在することを確認した。また、SOHO 衛星が観測したフレ
ア領域についてもモデルとの整合性があることを明らかにした。さらに、フレアのト
リガとなる磁場構造の形成過程を時系列データから詳細に解析し、フレアのトリガと
なる比較的小規模の磁場はさらに小さな磁束の集積によって形成される可能性を明ら
かにした。このことにより、大スケールの磁場と小スケールの磁場の相互作用によっ
てフレアが発生するというフレアトリガの新しい描像を提案した。本研究の一部は東
京大学および韓国天文宇宙科学研究院 (Korea Astronomy and Space Science Institute:
KASI) との共同研究として実施された。
25
1..研究活動報告
計算機シミュレーションで再現された太陽フレアにおける磁力線の時間変化。
2. 太陽フレア多波長データ解析による粒子加速研究
野辺山電波ヘリオグラフにより、熱的放射に比べて非熱的マイクロ波放射が極端に強いフレ
アが 2011 年 3 月 10 日 2 時 56 分 (UT) に西のリムで検出された。マイクロ波の継続時間は約
1 分間で、ピークフラックスの値は、17 GHz と 34 GHz でそれぞれ 210, 133 SFU であった。そ
の電波強度に対して予想される平均的な GOES クラスは M1 クラス程度であるのに、このフレ
アでは B1 レベル以下の増光しか見られていない。このように非熱的放射が異常に強いフレア
の発生原因をループトップ領域の磁場が強い場合と弱い場合に関して考察し、前者のほうが短
寿命かつコンパクトなループ構造という観測結果をよく説明できることが分かった。この研究
成果は PASJ 誌に出版された。
また、1992 年から 2013 年 5 月までの野辺山電波ヘリオグラフの全イベントから抽出し
た非熱的放射が極端に強い 5 イベントに関して解析した結果、短寿命かつコンパクトなル
ープ構造という同様の特徴が見られ、前述の解釈を支持する結果となった。
3. ひので衛星フレアデータベース作成
2006 年 10 月のひので衛星の観測開始から現在までに 3 つの搭載機器 (SOT・XRT・EIS)で観
測された太陽フレアのカタログ作成を行い、随時更新している。本カタログには、野辺山電波
ヘリオグラフ、RHESSI 衛星の観測情報も含まれている。また、Hinode 衛星の 3 つの観測装置
それぞれの撮像観測画像と GOES 衛星の X 線強度変化を含んだサマリープロット (PDF) も作
成し、Web 上で公開している。(URL: http://st4a.stelab.nagoya-u.ac.jp/hinode_flare/index.html/)
4. 全自動太陽風-放射線帯予報モデル SUSANOO の開発
太陽-地球の間の相互作用を理解し、リアルタイムの予報を実現するために太陽風-放
射線帯の全自動リアルタイムシミュレーションモデルの開発を行った。太陽風モデルでは、
GONG プロジェクトで得られた太陽の光球磁場観測のみを入力データとして利用し、コロ
ナ全球のポテンシャル磁場を計算する。惑星間空間へと開いた磁力線の形状から太陽風速
26
1.研究活動報告
度の緯度経度分布を求め、その時系列データを内側の境界条件として、25 太陽半径から 6
天文単位まで内部太陽圏全球の太陽風を 1 週間先までを MHD シミュレーションで再現して
いる。2007 年から 2009 年までの 3 年間の地球・金星・火星の位置での太陽風変動の in situ
観測と太陽風シミュレーション結果との比較を行ったところ、磁場の極性とともに速度の
変動をよく再現していた。本研究の成果は Space Weather 誌に出版された。磁場の観測デー
タ取得から太陽風 MHD シミュレーションを毎日自動で実行し、地球の位置の太陽風の時系
列データを放射線帯シミュレーションに入力データとして結合させることで、放射線帯電
子フラックスの変動の計算を行っている。太陽風および放射線帯電子フラックスの予報結
果の公開をウェブページにて開始した。(URL: http://st4a.stelab.nagoya-u.ac.jp/susanoo/)
5. コロナ磁場データベースの作成
太陽フレアの発生過程を理解するために必要なコロナ磁場のデータベースとして、ひの
で衛星と SDO 衛星によって取得されたベクトルマグネトグラム等の光球面磁場データを境
界条件とした Non-linear force free field (NLFFF) データベースの作成を行っている。前年度
までに開発された自動化プログラムを使用し、
2006 年以降に大規模フレア (M5 クラス以上)
を発生した活動領域について、8 例のフレア発生前後の複数の時刻のコロナ磁場を計算した。
フレア研究のデータ解析に広く利用してもらうために、ウェブページにおいて磁力線を可
視化した画像の公開を開始した。(URL: http://st4a.stelab.nagoya-u.ac.jp/nlfff/index.html)
6. 太陽フレア・コロナ質量放出トリガプロセスの全球磁気流体シミュレーション
太陽フレア・CME は、太陽系最大級の爆発現象である。太陽コロナ磁場に蓄積された磁気
エネルギーが磁気リコネクションによって解放されることで発生すると考えられているが、そ
れらをトリガする過程は、未だ解明されていない太陽物理学の重要課題の一つである。草野ら
によって、シアを持つアーケード磁場のエネルギー解放が、浮上磁場に伴う磁気リコネクショ
ンによって引き起こされるモデルが提唱された。彼らのモデルでは、限られた領域の磁気流体
シミュレーションにより、トリガ過程に至る条件が調べられ、CME までの発展過程は十分に調
べられていない。
そこで本研究では、
全球を計算領域とした磁気流体シミュレーションにより、
シアしたアーケード磁場の磁気中性線上の一部の領域を変形することで磁気リコネクションが
誘発され CME として惑星間空間へと発展するための条件を調べた。その結果、草野らの条件
と比べて、CME へ発展するため条件が限られることが明らかになった。
7. 太陽観測衛星ひのでによる太陽極域磁場のモニター観測
太陽の極域は、極小期に比較的強い磁場が形成され、太陽活動度が上昇するにつれて磁場
強度は減少し、活動度が極大となる時期にその極性が反転することが知られている。この反
転過程を含む太陽極域磁場の発展過程は、太陽の磁場を生成するダイナモ過程を理解する上
で鍵となる過程であると考えられる。太陽観測衛星「ひので」に搭載された太陽可視光磁場
望遠鏡の高感度高解像度の偏光分光観測では、これまでにない精度で太陽極域磁場の観測が
可能である。そのため、前回の極小期である 2008 年より、太陽南北両極域の磁場のモニター
観測を継続している。本研究では、モニター観測の結果得られた極域磁場分布観測結果を用
いて、太陽極域における磁束の輸送過程の考察を行った。その結果、太陽極域では、これま
で考えられていたよりもわずかに磁場の拡散過程が強い可能性が示唆された。
27
1..研究活動報告
8. サブストームオンセットの解明を目指した THEMIS 衛星データの統計解析
本研究では、サブストームのトリガ機構を解明することを目指して、時間重畳法を用い
た解析を進めた。その結果、発達したサブストームでは、オーロラブレークアップの始ま
る 3 分ほど前に地球向きのプラズマ流が一旦おさまり、それがブレークアップのほぼ 1 分
前に -10 > X(Re) > -18 の領域で地球向きのプラズマ流が増大することを見出した。こ
の結果は、GEOTAIL 衛星データを用いた先行研究において、その結果を解釈するために、
我々が提唱した Catapult Current Sheet Relaxation (CCSR) モデルと称するサブストーム・ト
リガモデルと整合的である。すなわち、発達したサブストームでは、電流層の地球側境界
にあたる X〜-12 Re で最初に緩和現象が起こり、電流層全体が緩和して、電流層の尾部
側境界である X〜-18 Re において磁気リコネクション、そして地球側の境界である X〜
-10Re 付近でカレントディスラプションが開始するという結果が得られた。CCSR モデル
の妥当性が THEMIS 衛星データを用いた本研究によって、より明確になった。
9. 磁気嵐主相中におけるオーロラブレイクアップの開始経度
オーロラブレイクアップの開始経度について、磁気嵐中での特徴を調べた。オーロラブ
レイクアップは、Polar 衛星の紫外線カメラによる 1997 年から 2000 年までの期間の観測
を用いて同定した。統計解析の結果、主相では、ブレークアップの平均的な開始経度は、
全期間 (磁気嵐時と非磁気嵐時を含む) と比較して、地磁気地方時 (Magnetic local time:
MLT) で 0.3 時だけ朝側に移動していた。この移動は、主相と全期間における MLT24 時
以降の頻度の差異によるものであり、主相の頻度は、全期間の 1.8 倍であった。この結果
から、主相での MLT24 時以降には、通常とは異なるブレークアップが起きていると考え
られる。また、開始経度の移動は、By の符号に関係なく起こった。従って、この現象は、
南北非対称性を持たないメカニズムによって引き起こされたと考えられる。
10. サブストーム開始機構の研究: サブストーム開始前の磁気圏近尾部における低周波波動
サブストーム開始機構の解明に向けて、本研究では、サブストーム開始に重要な役割を果た
すと指摘されている磁気圏近尾部の低周波波動について調べた。ここで私たちは、サブストー
ム開始前の約 10 分間について着目して、Geotail 衛星の観測による統計解析、および THEMIS
と Geotail 衛星の多点同時観測による事例解析を行った。その結果、サブストーム開始の 10 分
以上前から、周期 1、2 分程度の振幅の小さいアルフベン波とスローモード音波が真夜中前側の
磁気圏尾部にずっと存在することが分かった。このような波動は、磁場双極子化開始領域から
磁気リコネクション領域にかけて広く見られた。波動の振幅は、磁気赤道やローブよりも赤道
から離れたプラズマシートの方が大きい傾向が見られた。波動は、サブストーム開始後にプラ
ズマシートでかなり増幅した。これらの結果は、磁気リコネクションや磁場双極子化に関係す
る不安定性は、サブストーム開始直前に局所的な領域で急激に成長するが、サブストーム成長
相中に既に広い領域で徐々に成長し始めていることを示唆するかもしれない。
11. 高速太陽風通過時の放射線帯増加機構
南向きの IMF を含む高速太陽風がジオスペースを通過しているときに、放射線帯の外帯電子
は大きく増加する。私たちは、この太陽風と放射線帯増加の関係を理解するために、あけぼの
衛星、POES 衛星等の長期観測データを用いた統計解析を行った。その結果、南向き IMF を含
28
1.研究活動報告
む高速太陽風時には、数日間にわたって、プラズマシートから内部磁気圏に熱い電子の連続し
て注入するとともに、プラズマ圏が収縮して、プラズマ密度が低い状態が形成されていた。こ
のときに、強い whistler モード波動がプラズマ圏の外側で励起し、相対論的電子フラックスの
増加が起きていた。一方、北向き IMF を含む高速太陽風時には、プラズマシートからの熱い電
子の注入は限定的であり、また whistler モード波動の顕著な励起も見られず、相対論的電子フ
ラックスはほとんど増えていなかった。このように南向き IMF を含んだ高速太陽風は、数日間
にわたってサブストームを発生させ、プラズマシートからの熱い電子の注入を通して、波動粒
子相互作用による電子加速を引き起こしていることが明らかになり、太陽風-放射線帯相互作用
に関する新たなモデルを提示した。この結果は、Geophysical Research Letters 誌に出版されると
ともに、新聞や雑誌等で広くとりあげられた。
12. 光電子を用いた極冠内での沿磁力線電位差と電子・イオン流出フラックスの推定
極冠内では磁力線が開いているために電離圏のプラズマが磁力線に沿って流出しており、この過
程は polar wind と呼ばれている。電離圏に太陽の極端紫外線が入射すると中性大気が電離され、
光電子が生成される。その光電子が高高度に沿磁力線方向の電位差を形成する事がモデル計算に
よって示唆されている。そのような電位差が実際に存在すると、電子の流出フラックスからそれ
とほぼ等しいと考えられ、直接計測は難しい polar wind イオンの流出量を推定する事ができる。
この電位差と電子の流出フラックスについて FAST 衛星の太陽活動約 1 周期分の長期観測データ
を用いて解析を行った。その結果、地磁気静穏時には 10-25 V 程度の電位差が存在し、太陽活
動度が上昇すると光電子の生成は増加するが、それが電位差の増加のみに効き、電子の流出フラッ
クスはほぼ太陽活動に依存せず一定であることが明らかになった。Polar wind の H+イオンのフラッ
クスは太陽活動度の影響を受けにくいことが予想されており、電子の流出フラックスがそれに釣り
合うように電位差が発達し光電子を反射するというプロセスが働いていることが示唆される。
13. 磁気急始に伴う過渡的な電離圏対流
磁気急始時に極域電離圏に誘起されるプラズマ対流に関して、北半球の SuperDARN 全
レーダーから得られる電離圏プラズマ対流観測データを数年分統計することで、磁気急始
に伴う過渡的な対流の全体像を明らかにした。今回のレーダーを用いた手法は、従来の地
磁気観測に基づいた方法と比較して、電離圏電気伝導度の不確定性の影響を受けず、対流
速度を定量的に評価することができ、また空間分解能が改善される点が新しい。正性-負
性磁気急始で対流の向きが逆向きという地磁気観測と矛盾ない結果が得られたが、一方で
低緯度側の対流に地磁気観測の結果には見られない朝夕非対称な対流構造が見出された。
このことは、対流を駆動する電場を電離圏に持ち込む沿磁力線電流か、また電離圏電気伝
導度の大規模構造のどちらかが朝夕非対称な構造を持つことを示唆している。
14. イオンサイクロトロン波動の発生特性とプラズマ環境変動に関する研究
放射線帯を含めた磁気圏プラズマの加速および消失に重要な役割を担っていると考えられる
イオンサイクロトロン (EMIC) 波動について、そのグローバルな発生特性と背景プラズマ環境
を調査している。これまでの研究では、AMPTE/CCE 衛星で得られた長期データから、EMIC
波動の発生領域が磁気活動度によって異なることが明らかになった。具体的には、静穏時には
朝側の外部磁気圏で、擾乱時には夕方側の内部磁気圏で発生頻度が高くなっている。これは、
29
1..研究活動報告
EMIC 波動の励起を引き起こすプロセスが静穏時と擾乱時で異なることを示唆しており、前
者は太陽風と磁気圏の相互作用 (磁気圏急圧縮や長周期波動)、後者は磁気圏尾部から内部磁
気圏への高エネルギーイオンの注入が誘因であると考えられる。本年度は、EMIC 波動の励
起とその影響を明らかにするため、磁力線共鳴振動から見積もられる質量密度と外部磁気圏
EMIC 波動の発生頻度との相関を調べる研究と、Van Allen Probes 衛星で観測された内部磁気
圏 EMIC 波動が励起する前後での速度分布変化を調査する研究を、それぞれ開始した。
15. プラズマ圏ヘリウムイオン密度構造の研究
プラズマ圏の空間構造とその時間変動を明らかにするために、極端紫外線 (EUV) 撮像デー
タから 1 価のヘリウムイオン密度分布を抽出するモデルを開発している。1 価のヘリウムイオ
ン (He+) は EUV を散乱させるため、地球プラズマ圏を構成する He+によって散乱された太陽
EUV を遠隔観測することで、地球プラズマ圏を撮像することができる。本年度は、Forward
modeling 手法を用いて、磁力線方向の密度分布がどの程度精度良く抽出できるか調査した。
Forward modeling 手法には、L 値と磁気緯度の関数となるようにパラメータ化された密度モデル
を用いた。モデル精度を評価するために、(1) パラメータ化された密度分布の 1 例と、(2) 電離
圏プラズマ圏物理モデル SAMI3 の結果、をそれぞれ模擬観測データとしてモデルに適用した。
解析の結果、パラメータ (L 値と磁気緯度) 自体を精度良く求めることは困難だが、電子密度の
磁力線方向分布を磁気緯度±40 度以下の領域で抽出することは可能であることが分かった。
16. 電磁イオンサイクロトロントリガード放射による非線形波動粒子相互作用の研究
地球内部磁気圏の磁気赤道域において、数 Hz 帯に EMIC トリガード放射と呼ばれる新た
なプラズマ波動放射現象が複数の人工衛星により観測された。EMIC トリガード放射は、非
線形波動粒子相互作用によって周波数上昇しながら成長する EMIC 波であり、内部磁気圏
における高エネルギープロトン、および相対論的電子の消失に関わっていることが明らか
イオンハイブリッドシミュレーションによって得られた(a), (b) EMIC トリガード放射のダイ
ナミックスペクトル、 波形、および (c), (d)トリガード放射と相互作用する高エネルギープ
ロトンの速度分布関数、位相空間に現れるプロトンホール。
30
1.研究活動報告
になりつつある。スーパーコンピューターを用いた粒子シミュレーションにより EMIC ト
リガード放射の周波数上昇を伴うスペクトル (図 a) およびサブパケット構造を持った波形
(図 b) の再現に成功した。また、非線形波動粒子相互作用の結果として高エネルギープロト
ンの速度分布関数が大きく散乱されることを明らかにし (図 c)、非線形波動粒子相互作用が
起きている証拠となる位相空間におけるプロトンホール (図 d) を発見した。また、トリガ
ード放射のコヒーレンシーは、外部磁場の勾配が大きくなるに連れて高くなることが、パ
ラメータ解析の結果明らかとなった。コヒーレントなトリガード放射の場合、位相空間中
において粒子捕捉が効率よく起こり、結果として加速効率が高くなる事を示した。また、
インコヒーレントな EMIC 放射は、あらゆる空間で同時多発的に発生することから、粒子
散乱の時間スケールが早まることを明らかにした。
17. 二次元プラズマ粒子シミュレーションによる Whistler 乱流の非線形発展
本研究では二次元プラズマ粒子シミュレーションを用いて、whistler 乱流の非線形発展に
伴いイオン垂直加速が起こりえることを示した。Whistler 乱流が非線形発展を起こすと、背
景場に対して垂直方向の波数を持った成分へより多くのエネルギーが供給される (波数ス
ペクトルの異方性)。線形理論で示されるように、準垂直方向に伝搬する whistler は静電成
分を有し、またその位相速度は、イオンの熱速度の数倍以下にまで遅くなる。このため背
景のイオンはこの静電波動と共鳴を起こし背景場に対して垂直方向に加速・散乱される。こ
の散乱の時間スケールはイオンのジャイロ周期より十分短いため、共鳴プロセスとして
Landau 的な共鳴プロセスが有効に作用する。太陽風中ではイオンの垂直加熱が起きている
ことが観測より示唆されている。また、太陽風中の運動論的乱流を担う波動候補の一つと
して whistler が挙げられている。本研究の結果は、whistler 乱流の非線形的な性質が太陽風
中で観測されるイオンの温度異方性を説明する一つの候補になりえることを示唆している。
18. Mars Express 探査機の観測データ解析に基づくスパッタリング機構の実証的研究
火星は、地球のような全球的な固有磁場を持たない非磁化惑星であるが、南半球に局在
化した残留磁化を持つ。非磁化惑星においては、太陽風が惑星の超高層大気と直接相互作
用し、大気が宇宙空間に流出している。火星は過去に劇的な気候変動を経験したことが知
られており、大気流出が火星大気進化の過程で重要な役割を果たした可能性が指摘されて
いるが、その具体的な物理機構はよく分かっていない。スパッタリングとは、惑星周辺に
高高度まで広がる酸素コロナが電離され太陽風電場で加速 (ピックアップ) された後に大
気に再入射することによって大気を構成する中性粒子に脱出エネルギーを超えるエネル
ギーを与え、主に中性大気の流出を引き起こす大気流出機構である。流出する中性粒子自
身は従来の衛星観測では計測できないが、スパッタリングを駆動する惑星起源イオンの降
り込みは直接観測が可能である。まず本研究では、火星探査機 Mars Express (MEX) の観
測データを用いて、太陽風にピックアップされた水素イオンの速度分布関数の特徴から太
陽風磁場の向きを推定する手法を考案し、磁力計を搭載しない MEX 衛星データから、惑
星起源イオンの降り込みの太陽風電場依存性を調べることを可能とした。その結果、過去
の数値実験結果 [e.g., Luhmann and Kozyra, 1991] から予想された、降下イオンの空間分布
が対流電場に対して非対称になるという傾向が MEX 衛星観測から確認された。また、惑
星起源イオンの降り込みが残留磁化の弱い領域で観測されやすいことを明らかにし、残留
磁化がスパッタリングによる大気流出を抑制している可能性を示した [Hara et al., 2013]。
31
1..研究活動報告
19. フラックスロープが火星大気散逸におよぼす影響の研究
本研究では、Mars Global Surveyor (MGS) 探査機の観測データを用いて、近年発見された
残留磁化構造の下流で見られる特徴的なフラックスロープ (らせん状の磁場構造) [Brain et
al., 2010] に着目し、その特性と大気流出に果たす役割について調べた。Grad-Shafranov (GS)
再現法 [e.g., Hu and Sonnerup, 2002] という衛星の 1 点観測の時系列データから 2 次元構造
を再現する手法を、磁場データのみを観測している MGS 衛星の観測例に適用した。これに
より従来よりも詳細に火星におけるフラックスロープの空間構造の特徴を推定し、その大
気流出への寄与をより定量的に評価することを可能とした。GS 再現法に基づく統計解析結
果から、残留磁化構造の下流で見られる特徴的なフラックスロープは、他と比べて大規模
な構造を持つこと、および、太陽風動圧が高いほどより頻繁に観測されることを示した。
さらに、GS 再現法で得られたフラックスロープの回転軸の方向から、その形成メカニズム
に惑星間空間磁場が寄与しない場合とする場合とを判別する手法を提案し、両者の比が約
2:1 であることを明らかにした。すなわち、観測されたフラックスロープのうち、約 2/3 で
はフラックスロープの磁力線の足元は惑星に接続したままである可能性が高くそのままで
は流出しにくいのに対し、残りの 1/3 については惑星から流出することが容易であるとの結
論を得た [Hara et al., 2014]。
20. 火星探査計画 MAVEN への参画
2013 年 11 月に打ち上げられた NASA の火星探査機 MAVEN に、正式に参画を開始した。
打ち上げに先立ち、NASA は MAVEN の科学成果を拡大するため、プロジェクト外の科学
者の探査計画への参加を募る Participating Scientis (PS) プログラムを公募し、44 件の応募
に対し、アメリカを中心に 9 件 (アメリカ以外 2 件含む) を選定した。我々が日独国際チ
ームで応募したプロポーザルも採択され、11 月の打ち上げ前会合から、正式にプロジェク
トメンバーとして参加を開始している。今回採択された MAVEN PS プロポーザルは、日
本が得意とする数値実験と観測データ解析技術に基づき、火星大気からの二酸化炭素の流
出メカニズムの解明に焦点をあてた研究計画で、過去に火星が経験した大規模な気候変動
の謎に挑む。研究チームには、当研究所の他、JAXA 宇宙科学研究所、東北大学理学研究
科の研究者が参加しており、日本の若手研究者が、最新の火星観測データを用いて研究を
推進する環境の構築にも配慮して研究を推進したい。
32
2.ジオスペース研究センター
2. ジオスペース研究センター
ジオスペース研究センターは、従来の共同観測情報センターおよび各観測所を統合し
て 2004 年 4 月に発足しており、太陽から地球大気までのエネルギー・物質の輸送・循環
過程に関する系統的解明を目指して、太陽地球環境に関する定常的事業と領域横断的な
重点共同研究プロジェクトの企画・推進を行っている。ジオスペース研究センターは、
プロジェクトの企画・統括を行うマネジメント部と、プロジェクト研究の実践・支援を
担うプロジェクト推進部、そして分野横断的な観測協力が機動的に実施できるように一
元的に編成された観測所群から構成される。研究推進に不可欠な太陽地球環境の観測は、
研究所本部 (名古屋)、研究所分室 (豊川) の他、北海道の母子里観測所・陸別観測所、
富士山麓の富士観測所、南九州の鹿児島観測所および長野県の菅平観測施設・木曽観測
施設で行われている。
センターの定 常 的 事 業
1.データベース作成
2013 年度のデータベース作成共同研究は、11 課題 (p. 96 参照) が運営委員会で審査の上
承認され、実施された (http://center.stelab.nagoya-u.ac.jp/site1/kyodo/db_kadai25.html)。当研究
所が建設した SuperDARN レーダー (北海道-陸別短波レーダー) が 2006 年 11 月より継続し
て稼働をしており、このデータベースも共同利用の形式で公開を行っている
(http://center.stelab.nagoya-u.ac.jp/ hokkaido/)。
2.計算機利用共同研究
太陽地球系科学に関するモデリング・シミュレーションの 2013 年度計算機利用共同研究
は、22 課題 (p. 95 参照) が各専門委員会で審査の上、共同利用委員会で承認された。2009
年 5 月から稼働している名古屋大学情報基盤センターのスカラー並列型スーパーコンピュ
ータ Fujitsu M9000・HX600・FX1 の複合システムは、2013 年 10 月に更新され、Fujitsu CX400
お よ び FX10 の 新 た な 複 合 シ ス テ ム を 用 い た 共 同 研 究 が 精 力 的 に 実 施 さ れ た
(http://center.stelab.nagoya-u.ac.jp/site1/kyodo/cp_kadai25.html)。更に、2010 年 12 月より稼働し
た当研究所のスーパーコンピュータ DELL PowerEdge R815 の運用を開始し、ケルビン-ヘル
ムホルツ不安定性や磁気リコネクションのブラソフシミュレーションや、衝撃波の粒子シ
ミュレーションなどの大規模な運動論シミュレーションが実施された。
3.研究会・会合
2013 年 12 月 24-27 日に合同研究集会「生存圏シンポジウム:太陽地球惑星系科学シミ
ュレーション技法勉強会」、
「STEL 研究集会:STE シミュレーション研究会」、
「九州大学
33
2. ジオスペース研究センター
先駆的科学計算に関するフォーラム」および「千葉大学ハドロン宇宙国際研究センター宇
宙磁気流体・プラズマシミュレーションワークショップ」が九州大学情報基盤研究開発セ
ンター (箱崎キャンパス) において開催され、輻射流体コード、ジャイロ運動論コード
AstroGK、降着円盤、原始惑星円盤などの天体分野における最新のコードの紹介や最新の
高精度 MHD シミュレーション手法に関する 6 件の招待講演および、衝撃波、乱流、磁気
リコネクション、磁気圏ダイナミックス、プラズマ波動、太陽風モデリング、太陽ダイナ
モなどの様々な天体、太陽地球系科学およびプラズマ科学に関するシミュレーション研究
の最新成果に関する 22 件の講演があった。
4.大学間連携プロジェクト「超高層大気長期変動の全球地上ネットワーク観測・研究」の推進
文部科学省特別教育研究経費 (研究推進) の交付を受け、2009 年度より 6 ヶ年計画と
して発足した特別教育研究経費プロジェクト「超高層大気長期変動の全球地上ネットワ
ーク観測・研究」は、まず、国立極地研究所、東北大学、名古屋大学、京都大学、およ
び九州大学の 5 機関が連携し、各研究機関がこれまで全地球上に展開してきた超高層大
気観測網をさらに発展させることで観測データの蓄積を継続させる。さらに、連携機関
および関連研究機関の間で多点情報交換システムを用いて「超高層大気科学バーチャル
情報拠点」を構成し、観測データのメタ情報を集積して共有データベース化することに
より、連携機関間のデータの流通を促進し、それにより緊密な分野横断的共同研究を推
進することを目指している。
当研究所では、ジオスペース研究センター職員で構成されるプロジェクト推進グループ
と、所内各研究グループの代表から成るプロジェクト運営委員とが協力して、プロジェク
トを推進している。2013 年度は、前年度に引き続き、アナログテープなど古い観測データ
を含む観測データのデータベース化とメタ情報の抽出・記述を行った。また継続的に、共
通のテレビ会議システムおよびウェブ会議システムを活用して、連携機関の間でのプロジ
ェクト運営会議やデータベースシステムの開発会議・打ち合わせを定期的に行った。それ
により、メタ情報データベースシステムおよび共通データ解析ソフトウェアの改良・機能
追加に関する作業を、連携機関間で協力して効率的に行うことができた。その結果として、
メタ情報データベースへの登録メタデータ数を大幅に増やすことができ、また共通データ
解析ソフトウェアの観測データを解析する機能を拡張することができた。2013 年度は、当
該プロジェクトの期末報告会を 3 月 13-14 日に名古屋大学東山キャンパスで STEL 研究集
会「太陽地球環境メタデータ・データベースによる時空間変動の学際研究」として、名古
屋大学博士課程教育リーディングプログラム「フロンティア宇宙開拓リーダー養成プログ
ラム」との共催で開催した。当研究所のプロジェクト推進グループとプロジェクト運営委
員を含む 50 名以上が参加し,連携機関および関連研究機関のネットワーク研究推進につ
き活発な意見交換を行った。これらの成果は、大学間連携プロジェクトのウェブサイト
(http://www.iugonet.org) より公開されている。
34
2.ジオスペース研究センター
プロジェクト
センターでは、2010 年度から 6 ヶ年計画で 4 つの課題を設定し、以下のとおり領域横断
的共同研究プロジェクトを推進した。
プロジェクト1 「特異な太陽活動周期における太陽圏3次元構造の変遷と粒子加速の研究」
第 24 太陽活動周期は、過去の周期と比べ黒点の出現が少なく、極磁場が弱いことや高速
太陽風の動圧が弱まっているなどの特異性がある。プロジェクト 1 では、この第 24 太陽活
動周期において太陽圏の 3 次元構造がどのように変貌していくかを、国内外の研究者との
共同研究を通じて明らかにしていこうとしている。また、同周期における太陽圏観測から
粒子加速機構の解明も目指す。
(1) 宇宙線モジュレーション観測による IMF に関する研究
宇宙線強度のモジュレーションは、惑星間空間磁場 (IMF) の大規模構造を研究するため
の有力な手がかりを与える。我々は、信州大学・宗像教授のグループと共同して名古屋-
ホバート (豪)-Sao Martinho (ブラジル)-クェートに設置した多方向ミューオン計による
宇宙線観測ネットワーク (Global Muon Detector Network; GMDN) の整備を行ってきた。宇
宙線の地上観測から IMF の大規模構造を正確に決定するには、全方向の宇宙線を漏れなく
捉える必要がある。GMDN では現在、北米から南西インド洋の上空が観測できない空白域
となっており、IMF の大規模構造の決定精度を悪くしていた。そこで、我々はこの観測空
メキシコ Sierra Negra 山頂で組み立てられた SciCRT 検出器。
35
2. ジオスペース研究センター
白域を埋めるため、メキシコに新たなミューオン計を設置する計画に着手した。本計画で
は、メキシコ高地に建設中の太陽中性子望遠鏡 SciCRT に装置を付加することでミューオン
の検出を可能にする。今年度は、昨年度にメキシコ国立天文光学電気研究所 (INAOE) で組
み上げられた SciCRT を Sierra Negra 山頂 (標高 4600 m) に移送した。移設後の試験観測か
ら、入射ミューオンの 90%が検出でき、入射方向の決定精度も高いことが確認された。今
後、できるだけ早期に定常的な観測を開始する予定である。
一方、我々は愛知工業大学・小島教授、大阪市立大学・林教授らのグループと共同で
Ooty (インド) の超大型ミューオン望遠鏡 GRAPES-3 を用いた宇宙線強度変動の研究も
実施している。GRAPES-3 は、560 m2 といった比類のない面積を持ち、細かな角度分解能
でミューオン強度の分布を決定することができる。目下、本装置の面積を 980 m2 へ拡張
する作業が行われている。今年度は、GRAPES-3 の性能向上を目指した開発作業に参加し
た他、GRAPES-3 のデータ処理ソフトの改善を行った。また、これまでに取得した
GRAPES-3 のデータ解析から Forbush Decrease イベントについて rigidity 依存性や太陽風・
IMF との関連を調査した。
(2) 多地点 IPS 観測システムによる太陽風の 3 次元構造に関する研究
当研究所では、豊川、富士、菅平、木曽に設置した大型アンテナから成る多地点システ
ムを用いて長年にわたって惑星間空間シンチレーション (IPS) 観測を実施し、太陽風の 3
次元構造の変動を明らかにしてきた。IPS 観測の精度を向上するには、アンテナの高感度化
が不可欠である。豊川のアンテナは、優れた受信感度を持つ太陽圏イメージング装置
(SWIFT) に更新され、2008 年夏から SWIFT による定常観測が実施されている。2010 年に
は、
富士・木曽アンテナが SWIFT と同期して観測できるようにシステムの更新が行われた。
2013 年度は、通年 SWIFT による IPS 観測を実施し、4-8 月に豊川・富士・木曽における多
地点 IPS 観測から太陽風速度データを取得した。また今年度は、補正予算 (2012 年度) およ
び科研費基盤 A を使って富士・木曽アンテナの性能向上を目指した大規模な更新を実施し
た。この更新作業のため、2013 年度の多地点 IPS 観測は 8 月下旬で終了している。取得し
た IPS データからサイクル 24 極大期における太陽風構造の解析を行い、高緯度太陽風にお
いて大きな南北非対称性が生じていることが判明した。
(3) 飛翔体と IPS による国際共同観測よる太陽圏の 3 次元特性の研究
我々はカリフォルニア大学サンディエゴ校 (USCD) のグループと、計算機トモグラフィ
ー法を応用した太陽圏 3 次元構造の再構築の研究を共同で行ってきている。昨年度から、
韓国宇宙天気センター (KSWC) と UCSD、当研究所との間で研究交流協定が締結され、IPS
データのトモグラフィー解析を宇宙天気予報に応用する試みが始まった。今年度は、UCSD
グループが開発した IPS データの解析システムを KSWC に設置し、定常的に運用を開始し
た。また、国際共同研究を推進するため、11 月 23-24 日に当研究所にて国際 IPS ワークシ
ョップを開催した (http://stsw1.stelab.nagoya-u.ac.jp/ips_nagoya.html 参照)。国内外から 23 名
が本ワークショップに参加し、解析方法やデータの標準化、最近の観測結果や将来計画な
どについて活発に議論した。本ワークショップ後の 1 週間に、当研究所において UCSD と
KSWC の研究者たちと IPS データの宇宙天気予報の応用について議論している。
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2.ジオスペース研究センター
プロジェクト2 「グローバル地上・衛星観測に基づく宇宙プラズマ-電離大気-中性大気結合
の研究」
本プロジェクトでは、地上観測を有機的に結合させてネットワーク化し、人工衛星観測と組
み合わせることにより、地球周辺の宇宙プラズマ-電離大気-中性大気間の結合過程とその間
のエネルギー・物質のやりとりを研究する。また、長期モニタリングが可能な地上観測の特性
を生かして、極大期・極小期を包括する長期的な観測を行い、太陽活動が地球大気に与える影
響を明らかにしていく。2013 年度の代表的な研究活動としては以下のようなものがあげられる。
(1) カナダ・アラスカでのオーロラ・大気光の光学観測
カナダ・レゾリュートベイおよびアサバスカに設置された全天カメラ、掃天分光フォト
メータ、誘導型磁力計、VLF 波動の観測は継続的に行っている。これらのデータはホーム
ページを開設して公開している。また 2014 年 1-3 月に、アラスカで CMOS カメラによる
8 km 離れた 2 地点での 100 Hz の高時間分解能のオーロラ観測と VLF 波動のキャンペーン
観測を、現地のロケット打ち上げ実験と協力しながら実施した。
(2) ジオスペース探査プロジェクト ERG の推進
宇宙科学研究所が進めるジオスペース探査衛星プロジェクト ERG に参加し、本プロジェ
クトのメンバーはサイエンスマネージャ、連携地上観測 PI 等としてプロジェクトの推進に
中心的な役割を果たしている。
ERG 衛星プロジェクトは 2012 年 8 月にプロジェクト化され、
2015 年度の打ち上げを目指して準備が進められている。
(3) 北海道-陸別短波レーダーの観測
2006 年 12 月より定常観測を開始した北海道-陸別短波レーダーは、2013 年度も定常観
測を継続した。この観測から、イベント解析による中間圏エコーの発生特性、E 層エコー
中に現れる中規模伝播性電離層擾乱 (MSTID) に関連した現象の統計的特性を明らかに
した。また、夜側の地磁気擾乱活動の結果、中緯度電離圏対流に現れる擾乱ダイナモ作用
の統計的性質を明らかにした。さらに、計画が採択された北海道-陸別第二短波レーダー
の建設準備を進めた。
(4) ナトリウムライダーによる極域下部熱圏・中間圏の観測
2013 年 10 月から 2014 年 3 月まで、トロムソナトリウムライダーを用いて、5 方向観測
を実施した。高度約 80 km から約 105 km までの高度領域で、大気温度の空間構造および風
速の約 700 時間分のデータを取得した。受信機系用の光学ドームをガラス窓に変更したこ
とにより、反射エコーのより鮮明な光像を取得できることが実現し、アイリスマスクを用
いてバックグランドノイズのさらなる低減が達成された。現在 6 分の時間分解能で、風速、
大気温度、ナトリウム密度の良質なデータ取得ができている。
(5) CAWSES-II TG4 の推進
本 プ ロ ジ ェ ク ト は 国 際 科 学 会 議 (ICSU) 傘 下 の 国 際 組 織 Scientific Committee on
Solar-Terrestial Physics (SCOSTEP) が推進する国際プロジェクト CAWSES-II (太陽地球系
の気候と天気、2009-2013) の協力をうたっている。特にこの CAWSES-II の 4 つのタスク
グループのうちの TG4「What is the geospace response to various inputs from the lower
37
2. ジオスペース研究センター
atmosphere?」は、本プロジェクトと密接な関係にある。本プロジェクトのメンバーはこの
TG4 の国際リーダーとして TG4 ニュースレターの発行 (3 回)、
メーリングリストの整備、
などを行ってきた。2013 年 11 月に名古屋大学で国際 CAWSES-II シンポジウムを主催し、
320 名の参加者 (うち海外から 140 名) を集めて、5 年間の CAWSES-II 活動の総まとめを
行った。引き続き、SCOSTEP は、2014 年 1 月から新たな 5 ヶ年プログラムとして「太陽
活動変動とその地球への影響」(Variability of the Sun and Its Terrestrial Impact: VarSITI) を
開始した。本プロジェクトのメンバーはこのプログラムの国際 co-chair として、このプロ
グラムを推進している。また、関連する国際ホームページ (http://www.varsiti.org/)、国内ホ
ームページ (http://www.stelab. nagoya-u.ac.jp/varsiti/) を立ち上げた。
(6) トロムソでの光学観測
現在、フォトメータ、デジタルカメラ (2 台)、冷却 CCD 全天カメラ (2 台)、ファブリ
ペロー干渉計の計 6 台の光学観測装置が自動運用されている。年間 100 時間程度実施され
る日本の EISCAT 特別実験を始め、
各国の特別実験や共同実験との同時観測を行った。2013
年 10-11 月 実施された電離圏加熱実験ではロシアと英国の研究者に観測データを提供し、
共同研究を進めている。
(7) 人工衛星によるジオスペース探査
あけぼの衛星の長期観測データを用いた解析を行い、高速太陽風によって放射線帯の電
子が増加するメカニズムについて、太陽風から内部磁気圏にいたる様々なデータの解析を
行った。その結果、太陽風中の惑星間空間磁場および内部磁気圏におけるコーラス波動が
本質的な役割を果たしていることが明らかになり、太陽風-放射線帯結合過程の新しいモ
デルを提案した。この成果は、新聞や雑誌等でも紹介され、広く注目を集めた。
プロジェクト3 「太陽活動の地球環境への影響に関する研究」
太陽活動はさまざまな形で地球環境に影響を与えている。我々は太陽活動の変動がどの
ように地球環境に影響を与えてきたのか、過去から現在にわたって検証し、その素過程を
解明しようと考えている。そのために 4 つのサブテーマを設定して以下のような活動をし
た。また 2013 年 7 月には「宇宙線による雲核生成機構の解明 -ラボ実験とフィールド観測
からのアプローチ-」と題した研究集会を開催した。
(1) 過去の太陽活動とその地球環境への影響
宇宙線が大気原子核と反応してつくる樹木年輪中の炭素 14 濃度から過去の太陽活動を復
元する。2013 年度は、AD7-11 世紀の炭素 14 濃度を測定し、弱い太陽活動極小期と思われ
る AD7-8 世紀に 13 年周期を検出し、周期長の解析を行い、太陽活動と周期長の逆相関関
係を示した。また前年度に発見した西暦 775 年に続いて西暦 994 年にもその 6 割程度の大
きさの顕著な短期的な炭素 14 濃度の増加を発見した。これは地球近傍の宇宙空間における
高エネルギー現象が複数回起こったことを示しており、その原因が太陽の大規模フレアで
ある可能性が大きくなった。
宇宙線生成核種の一つであるベリリウムの大気中での挙動と現在の太陽活動に対する生
成率を調べるために、山形大学と共同で、世界の多地点でのベリリウム 7 の観測を行って
38
2.ジオスペース研究センター
いる。現地の協力を得て、北半球高緯度や南半球の高山で試料を採取し、観測を継続して
いる。これまでに高緯度地域で生成された核種が日本などの中緯度地域へ移動している可
能性を見いだしてきた。2013 年度は、地上ネットワーク観測大型共同研究 (重点研究) 経費
でボリビアやタイの設備を整備したので、今後測定、観測を継続・拡大する。
(2) 大気中微量成分への太陽活動の影響
モニタリング観測を通して、大気組成の数年から十数年のタイムスケールでの変動から、
太陽の 11 年周期に対応する変動を抽出し、太陽活動の大気組成変動に対する影響を調べる
とともに高感度ミリ波大気観測装置の開発を行うことを目的とする。
南極域における太陽活動に伴う高エネルギー粒子の降り込みが地球大気へ与える影響を
明らかにするため、高感度超伝導受信機を用いた小型ミリ波観測装置を南極昭和基地に設
置し、2012 年1月より NO のモニタリング観測を行っている。2012 年中に 189 日分、2013
年は 172 日分 (9 月 30 日までの解析済データ) のデータを取得し、年間を通して 1 日以下の
分解能で高度 75 km から 100 km 程度の NO の時間変動の様子を初めて明らかにすることが
できた。
南極オゾンホールが中緯度地帯のオゾン層に与える影響とそのメカニズムの解明を目指
し、2010 年に南米大陸の南端部に位置するリオ・ガジェゴス (アルゼンチン) にミリ波観測
装置を設置した。2012 年 6 月より 110 GHz 帯のオゾンスペクトルの定常観測を開始し、2013
年度からは、国際協力機構 (JICA) と科学技術振興機構 (JST) が共同で実施している「地球
規模の環境課題の解決に資する研究」プログラム (SATREPS) からの支援を受け、Laser and
Applications Research Center (CEILAP) に加えてチリ共和国のマゼラン大学の協力も得てオ
ゾンライダー、オゾンゾンデ等との比較観測等を行なっている。2013 年の観測では、オゾ
ンホールの到来に伴うオゾンの減少 (9 月 17 日) が検出された。
(3) 太陽活動が大気微量成分の変動および地球環境に与える影響の素過程の解明
太陽活動変動の顕著な現れである太陽紫外線の強度変動が大気組成に与える影響を解明
し、ならびに大気中の二酸化炭素 (CO2) の濃度、CO2 安定同位体比およびエアロゾルの光
学特性を計測して、地球環境に与える影響を解析することを目的としている。
2013 年度は、大気中のエアロゾルの光学特性をリアルタイムで計測する装置を開発し、
エアロゾルの成分と光学特性を調べた。名古屋における夏季と冬季に多波長光音響分光装
置を用いてエアロゾルの吸収および散乱係数を測定したデータを解析した。大気エアロゾ
ルを加熱処理した場合の吸収係数およびその波長依存性の変化から、ブラックカーボンの
被覆や光吸収性有機エアロゾルによる光吸収への寄与を推定した。また、同時に気相成分
やエアロゾル中の化学成分を計測することで、エアロゾルの光吸収の決定に影響を及ぼし
ている要因について調べた。
エアロゾルの密度は、重量と体積を結び付ける物理量でありエアロゾルの性質を理解す
る上で不可欠なパラメータである。しかし、大気エアロゾルには、様々な成分が内部・外
部混合して存在し、その密度が複雑に変化するため、大気エアロゾルの密度分布について
は,未解明な点が多い。大気エアロゾルの密度分布のその場計測を実施し、化学成分と比
39
2. ジオスペース研究センター
較した。また、得られた密度分布の面積比から粒子の外部混合状態について考察した。
大気中の二酸化炭素の同位体の変動を速いレスポンスでリアルタイム計測が可能なレー
ザー分光を用いた計測装置で行い、名古屋の都市大気および森林における二酸化炭素の動
態の解明を行った。
(4) 宇宙線による雲生成の検証
海洋研究開発機構 (JAMSTEC) との共同研究として、太陽活動と地球気候の関係を調べ
るために、宇宙線による雲生成仮説の検証実験を継続して進めている。放射線源による大
気電離とエアロゾル生成の関係を明らかにするために、2013 年度は、容積 75 Lの金属チェ
ンバーを用いて,
放射線医学総合研究所 HIMAC 加速器の重イオン (窒素および酸素イオン)
ビームによる実験を行い、加速器環境における実験方法を確立するとともに、イオン密度
や粒子密度の測定が可能であることを確認した。なお、2013 年 7 月に「宇宙線による雲核
生成機構の解明 -ラボ実験とフィールド観測からのアプローチ-」と題した研究集会を開
催し、これまでに行われてきた室内実験を評価し、今後の展望を議論した。
プロジェクト4 「第2期実証型ジオスペース環境モデリングシステム (GEMSIS-phase II) :宇宙
嵐に伴う多圏間相互作用と粒子加速の解明に向けて」
太陽活動極大期に頻発する宇宙嵐は、太陽から地球上層大気までの広い範囲で領域間相
互作用が強まることにより生じる大規模な宇宙環境変動現象である。本プロジェクトでは、
太陽、磁気圏、電離圏の 3 つのサブグループを中心に、ジオスペースにおける各領域での
実証型モデルを構築し、宇宙嵐時に強く発動する多圏間相互作用と高エネルギー粒子生
成・消滅を担う物理機構の解明を目指して、研究を進めている。また、コミュニティのニ
ーズに応じて、太陽観測衛星ひので、ジオスペース探査計画 ERG のサイエンスセンター機
能 (メタデータ付データベース、統合解析ツール等) の整備を推進してきた。以下では、サ
ブグループ毎に進捗状況の概要を報告する。研究については、ここでは項目をあげるのみ
にとどめるが、本誌内の総合解析部門の研究成果報告の対応する欄を参照されたい。
(1) GEMSIS-太陽サブグループ
第二期における GEMSIS-Sun の大目標は、
「太陽フレアにおいて、エネルギー蓄積過程、
トリガ機構、エネルギー解放、粒子加速過程を統一的に理解すること」であり、そのため
の現実的なモデルを構築し、観測結果 (特に大フレア) との比較研究を行う。また、Hinode
衛星を中心にサイエンスデータベースの構築・整備を行っている。今年度は、主に下記の
ような研究活動を行った。
・太陽フレアのトリガ機構に関する研究
・太陽フレア多波長データ解析による粒子加速研究
・太陽フレアにおけるプラズマダイナミクス研究
また、下記の開発・作成を行い、成果物として一部は web 上で公開している。
1) 全自動太陽風-放射線帯予報モデルの開発
GEMSIS-Sun では、太陽-地球の間の相互作用を理解し、リアルタイムの予報を実現する
ために太陽風-放射線帯の全自動リアルタイムシミュレーションモデルの開発を行った。太
陽風モデルでは、GONG プロジェクトで得られた太陽の光球磁場観測のみを入力データと
40
2.ジオスペース研究センター
して利用し、コロナ全球のポテンシャル磁場を計算する。惑星間空間へと開いた磁力線の
形状から太陽風速度の緯度経度分布を求め、その時系列データを内側の境界条件として、
25 太陽半径から 6 天文単位まで内部太陽圏全球の太陽風を 1 週間先までを MHD シミュレ
ーションで再現している。2007 年から 2009 年までの 3 年間の地球・金星・火星の位置での
太陽風変動の in situ 観測と太陽風シミュレーション結果との比較を行ったところ、磁場の極
性とともに速度の変動をよく再現していた。この磁場の観測データ取得から太陽風 MHD シ
ミュレーションを毎日自動で実行し、地球の位置の太陽風の時系列データを放射線帯シミ
ュレーションに入力データとして結合させることで、放射線帯電子フラックスの変動の計
算を行っている。太陽風および放射線帯電子フラックスの予報結果の公開をウェブページ
にて開始した (URL: http://st4a.stelab.nagoya-u.ac.jp/susanoo/)。
2) 磁場の自動追跡モジュールの開発
ひので衛星に搭載された可視光・磁場望遠鏡 (Solar Optical Telescope: SOT) の観測データ
を用いて太陽表面における磁場構造を解析するために、磁気領域を自動で検出し各領域の
時間変化を追跡するモジュールを開発した。このモジュールは強度、サイズ、移動距離の 3
つの閾値を持ち、この閾値に基づいて以下の 3 つの処理を行うことで磁場の時間変化を追
跡する。1.強度閾値に基づいて磁気領域を検出、2.サイズ閾値により微小領域を削除、3.
時間変化による移動距離に基づいて同一領域を検出し追跡。単純な構造のサンプルデータ
を作成し追跡テストを行い、正しく追跡が行われていることを確認した。その後、開発し
たモジュールを太陽表面における磁気要素の起源の一つである黒点に適用し、黒点の崩壊
過程について解析した。ひのでによる 2009 年 12 月 29 日から 2010 年 1 月 2 日まで 5 日間
にわたって長期観測したデータを解析に用いて、黒点の崩壊過程に関して議論した。
3) コロナ磁場データベースの作成
GEMSIS-Sun では、太陽フレアの発生過程を理解するために必要なコロナ磁場のデータベー
スとして、
ひので衛星と SDO 衛星によって取得されたベクトルマグネトグラム等の光球面磁場
データを境界条件とした Non-linear force free field (NLFFF) データベースの作成を行っている。
前年度までに開発された自動化プログラムを使用し、2006 年以降に大規模フレア (M5 クラス
以上) を発生した活動領域について、
8 例のフレア発生前後の複数の時刻のコロナ磁場を計算し
た。フレア研究のデータ解析に広く利用してもらうために、ウェブページにおいて磁力線を可
視化した画像の公開を開始した ( URL: http://st4a.stelab.nagoya-u.ac.jp/ nlfff/index.html)。
4) ひので衛星フレアデータベース作成
2006 年 10 月のひので衛星の観測開始から現在までに 3 つの搭載機器 (SOT・XRT・EIS) で
観測された太陽フレアのカタログ作成を行い、随時更新している。本カタログには、野辺山電
波ヘリオグラフ、RHESSI 衛星の観測情報も含まれている。また、ひので衛星の 3 つの観測装
置それぞれの撮像観測画像と GOES 衛星の X 線強度変化を含んだサマリープロット (PDF) も
作成し、Web 上で公開している (URL: http://st4a.stelab.nagoya-u.ac.jp/hinode_ flare/index.html /)。
(2) GEMSIS-磁気圏サブグループ
GEMSIS-磁気圏グループでは、宇宙嵐時に生起するダイナミックなジオスペース変動と
粒子加速・消失過程の理解を目指している。また、ジオスペース環境変動の衛星観測、地
上観測、理論・モデリング・総合解析を三位一体で進める予定の ERG 計画に向けて、実証
型モデルの構築とともに、サイエンスセンター機能整備による異なるデータを効率的に解
析可能な総合解析ツールなどの開発を進めてきた。今年度の研究ハイライトに関しては、
総合解析部門の報告に詳細があるため、ここでは項目のみを報告する。
41
2. ジオスペース研究センター
1) 太陽風-放射線帯結合過程の解明
2) サブストーム開始機構の研究: サブストーム開始前の磁気圏近尾部における低周波波動
3) イオンサイクロトロン波動の発生特性とプラズマ環境変動に関する研究
以上の研究成果の他、GEMSIS-磁気圏サブグループでは、宇宙嵐に関係する諸現象 (オ
ーロラ、放射線帯変動等) のデータ解析研究を進めるとともに、下記のシミュレータ開発
研究、および、ERG サイエンスセンターの体制強化、地上観測データ提供元の諸機関およ
び大学間連携プログラム IUGONET や UCB 等の国際パートナー等と協力しながらの開発
等を推進した。
また、GEMSIS-磁気圏サブグループの放射線帯に関する研究成果に対して、平成 25 年度
文部科学大臣表彰若手科学者賞 (三好) を受賞した。
4) GEMSIS-放射線帯モデルを軸としたマルチスケール放射線帯電子シミュレーションの開発
本プロジェクトでは、これまで放射線帯を構成する相対論的エネルギー電子の振る舞い
を正確に追跡するために、ドリフト近似を用いた 3 次元相対論的粒子軌道計算コード
(GEMSIS-RB モデル) の開発を行ってきた。昨年度までに開発してきた GEMSIS-RBW (波動
粒子相互作用モジュール) をもとに、以下の成果を得た。
・ 脈動オーロラに関連した降下電子スペクトルの起源
れいめい衛星が発見した脈動オーロラに関連した降下電子スペクトルの微細構造の
起源は、ホイッスラーモードコーラスの upper/lower-band 構造に起因するとするモデ
ルを提唱し、GEMSIS-RBW を用いて再現に成功した。
・ マイクロバーストの変調機構
マイクロバーストと呼ばれる放射線帯外帯の MeV 電子の降り込みには、数 Hz の変調
構造を伴う場合が多い。GEMSIS-RBW を用いた実験により、降り込みを引き起こす
コーラス波動の振幅変調 (サブパケット構造) がマイクロバーストの変調を引き起こ
している可能性を指摘した。
この他、GEMSIS-RB に、これまで GEMSIS プロジェクトで開発してきたジオスペース要
素モデル:グローバル MHD シミュレーション (GEMSIS-GM)、リングカレントシミュレー
ション (GEMSIS-RC) を組み合わせて、現実的な磁気圏における、太陽風や環電流イオンに
起因する MHD 波動中での高エネルギー電子の輸送、消失過程のシミュレーションを行うマ
ルチスケールシミュレーションのためのモデル結合に基づく研究を開始した。これらの結
果については、複数の国際会議で招待講演として報告された。
5) ERG サイエンスセンター
ERG 衛星は、2012 年 8 月にジオスペース探査衛星 ERG プロジェクトとして、JAXA で
プロジェクト化され、2015 年の打ち上げを目指して準備が進められている。プロジェクト
4 のメンバーは、ERG プロジェクトの中心メンバーとしてプロジェクトの推進にあたって
いる。今年度は、宇宙科学研究所と当研究所の間で宇宙科学連携拠点協定が締結され、双
方が共同でサイエンスセンターを運用する体制が確立された。GEMSIS プロジェクトの特
任教員 2 名、および宇宙科学研究所経費で雇用される特任教員 2 名がプロジェクト専任と
なり、サイエンスセンター活動を推進している。今年度は、ERG 衛星科学データの設計、
解析ツールの開発等を実施した。また、インターネットブラウザを用いて対話的にデータ
の可視化や解析が可能な ERG Web Analysis Tool (ERGWAT) の機能強化を実施した。また、
SPEDAS (THEMIS プロジェクトの解析ツール THEMIS Data Analysis Software (TDAS) をベ
ースに、宇宙科学のコミュニティツールを開発しようというコンソーシアム) 活動にも参
加し、技術提供や提言を行っている。
42
2.ジオスペース研究センター
(3) GEMSIS-電離圏サブグループ
GEMSIS-電離圏グループでは、極域電離圏と他の領域との結合過程の総合的解明を
目指している。特に、磁気圏尾部との結合によるサブストーム、および赤道電離圏と
の結合によるグローバル電離圏変動を主軸として研究を進めており、本年度は下記の
成果を得た。
1) サブストームのトリガ機構の解明
本研究では、サブストームのトリガ機構を解明することを目指して、時間重畳法を用
いた解析を進めた。その結果、発達したサブストームでは、オーロラブレークアップの
始まる 3 分ほど前に地球向きのプラズマ流が一旦おさまり、それがブレークアップのほ
ぼ 1 分前に -10 > X (Re) > -18 の領域で地球向きのプラズマ流が増大することを見出し
た。この結果は、GEOTAIL 衛星データを用いた先行研究において、その結果を解釈する
ために、われわれが提唱した Catapult Current Sheet Relaxation (CCSR) モデルと称するサ
ブストーム・トリガモデルと整合的である。すなわち、発達したサブストームでは、電
流層の地球側境界にあたる X〜-12 Re で最初に緩和現象が起こり、電流層全体が緩和し
て、電流層の尾部側境界である X〜-18 Re において磁気リコネクション、そして地球側
の境界である X〜-10Re 付近でカレントディスラプションが開始するという結果が得ら
れた。CCSR モデルの妥当性が THEMIS 衛星データを用いた本研究によって、より明確
になった。
2) Hall-Pedersen 伝導度比と伝導度空間勾配が電離圏電場ポテンシャルの回転に及ぼす効果
電離圏伝導度非一様性と電離圏電場ポテンシャルの回転がどのように関係しているかを
重点的に調べた。全球電離層ポテンシャルソルバーによる数値計算と Hall 共役分離法
[Yoshikawa, in preparation]の簡易版を組み合わせ、ポテンシャル構造の解析を行った。基本
的理解を得るため、以下ように単純化した計算条件を課した。ここでは、ソルバ―で用い
られる高度積分伝導度テンソルの対角・非対角成分をそれぞれ SGTT/SGPP・SGTP と表記
し、高緯度については、それらをほぼ Pedersen・Hall 伝導度と見做す。
・ 入力となる極域 FAC は、朝夕・昼夜とも対称な R1 型 FAC。
・ 基本とする伝導度分布は、太陽極端紫外線による緯度方向増大および赤道増大のみ
を持ち、昼夜差が無い経度方向に一様な分布とする。オーロラ帯での増大も考慮し
ない。
・ 上記基本分布から、Hall 伝導度と Pedersen 伝導度の比 (以下、H/P 比) およびオフセ
ットにより、SGTP のみ変化させる。
解析の結果、ポテンシャルの回転角度は、オフセットを加えただけでは殆ど変わらない
が、H/P 比を大きくするにつれて増加することが確認された。この傾向は、理論的予測
[Yoshikawa et al., 2013]と一致する。
母子里観測所
北緯 44 度の北海道中央部に位置する母子里観測所は、冬季には最低気温が -30 度以下
になる寒冷地であり、また、豪雪地域でもある。母子里観測所では、大気圏環境と電磁気
圏環境に関する以下のような観測研究を行っている。
43
2. ジオスペース研究センター
1.大気圏環境に関する研究
母子里観測所は人口密集地域から離れているので、地域的な大気汚染の影響が比較的少な
く、大気のバックグランド観測に適している。また、平地部分が多いため、広い地表範囲で
の平均的な対流圏成分を計測する人工衛星の検証データを得るのに適している。地上からの
分光計測や気球による計測により成層圏および対流圏の微量化学成分の観測を行っている。
地球規模の大気環境問題の一つに成層圏オゾン破壊があるが、近年、成層圏オゾンの減少が
収まりつつあることが観測されている。しかし、年々変動の影響や地域性の有無などを長期的
な観測によって確認していくことが依然として課題であり、母子里観測所においても引き続き
成層圏オゾンとオゾン破壊関連物質の長期的な観測を行うことが重要である。中緯度オゾンの
変動の原因を研究するために 1996 年 3 月、0.0019 cm-1 の波数分解能を持つフーリエ変換型赤
外分光器 (FTIR) を母子里観測所に設置し、オゾンの全量の他、オゾンの化学に直接関係した
重要な成層圏化学成分である塩化水素 (HCl)、硝酸塩素 (ClONO2)、硝酸 (HNO3)、フッ化水素
(HF) などを、設置以来持続的に高精度で観測してきたが、2012 年から太陽追尾装置の一部に
不具合が見つかり改修及び調整を進めている。また、地上設置型の可視分光器を用いた成層圏
二酸化窒素とオゾンの気柱全量の観測を、1991 年 3 月から行っている。ここでの赤外および可
視分光観測は、大気組成変化検出ネットワーク (NDACC) の一部として実施されている。また
FTIR を用いて、対流圏の重要な化学成分の連続観測も行っている。一酸化炭素 (CO)、エタン
(C2H6)、シアン化水素 (HCN) などを計測しており、これらの成分の季節変動やアジア大陸での
バイオマス燃焼の影響を研究している。首都大学東京と共同で地上のオゾン、一酸化炭素およ
び炭化水素の濃度を測定しており、長期間のデータについて比較検討している。
さらに、地球温暖化の主原因である二酸化炭素 (CO2) およびメタン (CH4) の FTIR による
観測を 2009 年より加えた。また、小型光スペクトラムアナライザ (OSA) による CO2 および
CH4 の測定について FTIR との比較観測を引き続いて行い、測定精度の検証を行った。
大気圏環境部門で開発している CO2 計測の気球センサの実証試験のために、母子里観測所
で気球の放球試験を行っている。
気球は 3-5 m 毎秒程度のスピードで上昇し、
高度 20-30 km
程度まで到達し、上空の西風に乗ってオホーツク海まで移動して、海上に落下する。CO2 セ
フーリエ変換型赤外分光器に太陽光を導入するための新しい太陽追尾装置。
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2.ジオスペース研究センター
ンサは独自に開発している赤外光吸収セルを用いたものである。
大気中の CO2 の濃度を 1 ppm
の精度で計測できるものを目指している。CO2 センサのデータは、一緒に気球に載せている
気象ゾンデの無線データに割り込ませて、地上においてリアルタイムで受信している。地上
から約 12 km の高度までの CO2 の高度分布を計測できる。GOSAT の検証を目指すとともに、
オゾンゾンデのように世界各地で定期的に放球されて、地球温暖化問題に関する重要な観測
データが得られる汎用的な観測機器を目指している。この気球試験は、北海道大学、京都大
学などと共同して行っている。
2.電磁気圏環境に関する研究
母子里観測所は広大な観測用地を持つため、人工の電磁気雑音や光の干渉が少なく、電磁
気圏環境の観測に適している。磁気緯度が北緯 36 度 (L=1.5) に位置しており、中緯度の電磁
気圏環境を観測するための観測点として、地磁気や電波・オーロラ観測を通して全国の研究
者による共同利用・共同研究がなされている。特に誘導磁力計や ELF/VLF 波動の観測は、近
年注目されている波動粒子相互作用による内部磁気圏での放射線帯粒子の加速・消失機構の
解明において重要な意味をもっている。
(1) 地磁気変動観測 (フラックスゲート磁力計、インダクション磁力計)
母子里観測所における磁場観測は 1989 年から継続し、210 度磁気子午面に沿った磁場多点
観測網の主要観測点として、1 分値データや 1 分値・4 秒値のデータプロットをウェブページ
で公開しており (http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/magne/)、年平均 2000 件程度のアクセスがあ
る。高時間分解能 (1 秒値) データに関しても、リクエストに応じてデータを公開している。
また、2007 年 7 月より、サンプリング周波数 64 Hz でインダクション磁力計による Pc1 帯地
磁気脈動の観測を行い、
Pc1 地磁気脈動のスペクトルなどのデータを上記のウェブページで公
開している。2013 年度には、この Pc1 地磁気脈動が電離圏をダクト伝搬する際にうなりを生
じることによって、この脈動の振幅変動が作られている可能性が、母子里やカナダ・ロシア
の観測の比較から示された。
(2) 電波観測
内部磁気圏の電磁環境を探査する目的で、観測所近くの高さ 43 m の三角直交アンテナによ
る ELF/VLF 電磁放射の観測を定常的に実施している。信号波形は A/D 変換ボードを内蔵した
パソコンを導入し、30 分に 1 回、2 分ずつ、20 kHz で波形をディジタル記録している。観測
される夜間にトウィーク空電の分散特性の精密解析から、低緯度域における電離圏 D 層下部
の反射高度 (等価電子密度) を求めることができる。1980 年 12 月のデータを解析することに
より、これまで夜間しか観測されないと思われていたトウィーク空電が、昼間にも一部、観
測されていることが明らかになった。
(3) 低緯度オーロラ全天カメラ記録 (分光フォトメータ)
本庁舎の壁面に設置された 3 波長分光フォトメータにより、低緯度オーロラの定常観測を
行っている。2013 年度は磁気嵐が頻発したが、母子里観測所では低緯度オーロラは観測され
なかった。また、駒澤大学と共同で、地球温暖化の指標の一つになる超高層大気の夜光雲の
観測を、自動カラーカメラを使って 2010 年度より行っている。
45
2. ジオスペース研究センター
陸別観測所
陸別観測所は北緯 43.5 度、東経 143.8 度の北海道道東のほぼ中央部に位置している。晴天
率が高い上、降水量 (年平均 688 mm)・降雪量 (年平均 145 mm) ともに少なく、風速も年間
を通して弱い (平均 1.6 m/s) ため、オーロラ・大気の観測に最適の場所である。本観測所で
は、電波・赤外線・可視光等の観測装置を用いた成層圏オゾン層破壊に関連する大気微量
成分の総合的観測、高感度全天カメラやフォトメータ等を用いた低緯度オーロラの定常的
な観測や酸素原子や OH 分子の大気夜光観測に基づいた中間圏大気重力波の伝播特性の研
究が継続的に行われている。
本観測所は、1997 年 10 月、陸別町の「りくべつ宇宙地球科学館」の 2 階の一部を国立
環境研究所と共同で借り受け、陸別総合観測室として本格的な観測をスタートさせた。
1989 年、地元の天文観測グループが赤いオーロラの写真撮影に成功したことに端を発し、
1992 年にオーロラ観測装置を現地に持ち込んでテスト的な観測を始めたのが本観測所の
前身となっている。最終的には、本研究所と国立環境研究所の他に情報通信研究機構や東
北工業大学、横浜国立大学、東北大学なども加わり、省庁や大学の枠を超えて 10 台の測
定装置が広さ約 1200 平米の部屋で共同研究を展開している。2003 年 4 月からは、学内措
置により陸別総合観測室から陸別観測所に格上げされた。この観測所は母子里観測所とと
もに世界的な観測ネットワークである NDACC の拠点にもなっており、赤外線分光および
可視分光の観測データが同ネットワークのデータベースに提供されている。また、本観測
所から約 15 km 北西のポントマム地区に新たに大型短波レーダー (北海道-陸別短波レー
ダー) を設置し、2006 年 12 月より継続的な観測を開始した。これは、世界で 2 番目の中
緯度 SuperDARN でかつアジア領域で初めての SuperDARN レーダーである。
1.成層圏オゾンに関連する大気微量成分の研究
FTIR, 可視分光計、ミリ波分光放射計等を用い、国立環境研究所と共同で我が国の北域
における中層大気の組成変動の総合的なモニタリング観測を進めている。FTIR は、太陽
光を背景とした吸収スペクトル線の測定から、オゾンの他にも HCl や対流圏の CO など
陸別観測所 (左) と北海道-陸別短波レーダー (右)。
46
2.ジオスペース研究センター
の季節変動を高精度で観測している。また、可視分光計は薄明時の太陽光の散乱光強度か
ら二酸化窒素とオゾンの全量を求めている。またミリ波分光放射計は、大気中オゾンから
の放射スペクトルを測定しオゾンの高度別混合比を知ることができる。なお、開所以来国
立環境研究所が運用してきたミリ波分光放射計は、2011 年より本研究所に運用が移管され
観測を継続している。2013 年度には導波管フィルタを用いた受信機の片サイドバンド化、
音響光学型分光計からデジタル高速フーリエ (FFT) 分光計への更新、計算機の Linux 化
による観測の無人化・遠隔モニタの整備等を行い、さらに国立環境研究所のブリューワ分
光計の観測データを用いたスペクトル線強度較正法の見直し等を行った。
2.光学・磁場・電波観測による熱圏・電離圏・中間圏変動の研究
本観測所では、高感度全天カメラ、掃天フォトメータ、分光温度フォトメータ、フラッ
クスゲート磁力計による低緯度オーロラ、大気夜光変動の定常観測を行っており、観測デ
ータをウェブページで公開している 2013 年度は全天カメラのデータから日本列島を縦断
して伝搬する中間圏大気重力波のダクト伝搬の発見や太平洋上の台風から発生した大気
重力波が同心円状に中間圏界面まで伝搬してきていることを発見、また、陸別の光学観測
と稚内の MF レーダー観測から、中間圏プラネタリー波の大気光と風速変動の相関を明ら
かにした等の成果を得ている。また、補正予算により 2 台目の大型短波レーダーが認めら
れ、2014 年からの運用をめざしてその設置準備を進めた。
観測データのホームページは以下のとおり。
光学観測データ:http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/omti/index.html
磁場観測データ:http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/mm210/index.html
大型短波レーダー:http://center.stelab.nagoya-u.ac.jp/hokkaido/index.html
主な観測装置は次のとおりである。
観 測 機 器
成層圏オゾン関連
赤外線フーリエ変換型分光計
可視分光計
ミリ波放射分光計
ブリューワ分光光度計
オーロラ・大気光・電離圏関連
高感度全天 CCD カメラ
2 波長掃天分光観測器
3 波長固定型分光測光器
分光温度フォトメータ
フラックスゲート磁力計
LF 標準電波受信機
HF レーダー (ポントマム地区)
担
当 機 関
太陽地球環境研究所
太陽地球環境研究所
太陽地球環境研究所
国立環境研究所
太陽地球環境研究所
太陽地球環境研究所
太陽地球環境研究所
太陽地球環境研究所
太陽地球環境研究所
東北大学、太陽地球環境研究所
太陽地球環境研究所
47
2. ジオスペース研究センター
富士観測所、菅平観測施設、木曽観測施設
天体電波源の惑星間空間シンチレーション (IPS) を利用して太陽風を観測するため、富
士観測所、菅平観測施設、木曽観測施設および豊川分室の 4 地点にはそれぞれ UHF 電波
望遠鏡が配置されている。
富士観測所は標高 1015 m の富士山裾野にあり、1978 年に太陽風観測を目的に開設され
た。同観測所は周囲を樹海と牧草地に囲まれ電波環境にも恵まれているため、4 地点シス
テムにおいて要の役目を果たしている。同観測所の庁舎は、電波シールド室、実験室、宿
泊兼居室からなり、太陽風観測以外の研究にも共同利用されている。菅平観測施設は、富
士観測所の開設時に電気通信大学菅平宇宙電波観測所の構内に設置された。また、木曽観
測施設は 1993 年に上松町の山間部に設置されている。富士、木曽、菅平に設置された電
波望遠鏡は、開口面積約 2000 m2 の非対称シリンドリカルパラボラ反射面を有し、モータ
によりその反射面を南北方向に駆動することができる。また、これらの電波望遠鏡はフェ
ーズドアレイを用いることで、東西方向にビームを制御可能である。観測周波数は 327
MHz である。これらの電波望遠鏡は、通常は冬期を除く毎日稼働し、IPS 観測データを取
得している。また共同研究の下で富士・木曽の電波望遠鏡を用いた木星デシメータ電波の
観測も実施されている。電波望遠鏡の制御を含め、全ての観測は完全自動化され、名古屋
から遠隔制御・監視されている。富士・木曽の観測システムは 2010 年に更新され、豊川
分室に設置された電波望遠鏡と同期して IPS データの取得が可能になった。2013 年度は、
5-8 月の期間に豊川・富士・木曽における 3 地点同時 IPS 観測を実施し、9 月から補正予
算 (2012 年度) および科研費基盤 A を用いて富士・木曽・菅平アンテナの更新作業を行っ
た。更新作業の主な項目は、新しい低雑音受信機 (FE327-V5) への換装、ループ法による
位相・利得校正システムおよびノイズソースによる受信機温度測定システムの開発、パラ
ボラ反射面およびコーナーレフレクターの更新、木曽アンテナ用駆動制御システムの開発
などである。現在、早期の観測再開を目指して更新作業を継続中である。また、8 月 3-4
日に木曽観測施設の一般公開を行った。
富士観測所 (左) および木曽観測施設 (右) の UHF 電波望遠鏡。
48
2.ジオスペース研究センター
一方、豊川分室の電波望遠鏡 (SWIFT) は子午面トランシット型の固定シリンドリカルパラ
ボラアンテナであり、
他の 3 地点とは異なる形状をしている。
反射面の大きさは南北長 106 m、
東西有効開口幅 18.95 m×2 で他の 3 地点の約 2 倍である。これにより従来に比べより多くの
電波源が観測可能になった。観測周波数は従来と同じ (327 MHz)。同電波望遠鏡は 2008 年か
ら定常的な IPS 観測を開始し、2013 年度は 1 年を通じてデータを取得している。11 月 23 日
に CAWSES-Ⅱシンポジウム参加者が豊川の電波望遠鏡を見学した。
鹿児島観測所
活発な噴火活動を続ける桜島火山の近くの垂水市に鹿児島観測所は位置している。また、
約 70 km 南の佐多岬の鹿児島大学農学部演習林内にもコンテナハウスによる観測点があ
る。これらの観測点では、下表に掲げる各種の電波観測機器などによる観測を実施し、地
磁気擾乱、電離圏擾乱、超高層大気擾乱の研究を行うとともに、取得データを共同利用・
共同研究に提供している。
1.ELF/VLF 空電および 40 kHz 標準電波の観測
ELF/VLF 帯電磁波動の波形観測と 40 kHz 標準電波の強度・位相の観測、スタンフォード
大学の直交ループアンテナと電気通信大学の電界計測用垂直アンテナによる観測は、2013
年度も順調に観測を継続した。また、アナログテープに記録されていた 1976 年以降の 30
年分の ELF/VLF 帯電磁波動の波形をディジタル化するプロジェクトを 2007 年 2 月より継続
している。磁気テープの記録リストは http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/vlf で公開し、1976 年
から 2006 年までの毎月の地磁気静穏日、および 1976 年から 1996 年までの毎月の地磁気擾
乱日、および 2006 年までの 10 個の磁気嵐の前後 10 日分のデータのディジタル化を終了し
た。これらの波形データに含まれる夜間のトウィーク空電の分散特性の精密解析から、低
緯度域における電離圏 D 層下部の反射高度 (等価電子密度) の変動を求めることができる。
特に 1980 年 12 月の磁気嵐の前後のデータ解析から、これまで夜間のみに発生すると思わ
れていた Tweek 波動が昼間にもわずかに発生している事を初めて明らかにした。
。
鹿児島観測所 (左) と ELF/VLF 観測アンテナ(右)。背景は噴煙を上げる桜島火山。
49
2. ジオスペース研究センター
2.地磁気変動観測
(フラックスゲート磁力計、インダクション磁力計)
鹿児島観測所における地磁気観測は 1989 年から継続し、210 度磁気子午面に沿った磁場
多点観測網の重要観測点として、1 分値データプロットをウェブページで公開している
(http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/mm210/)。2007 年 9 月から佐多観測点で継続している誘導
磁力計による Pc1 帯 (0.2-5 Hz) の地磁気脈動の観測も順調にデータを取得し、データは
ウェブページで公開している (http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/magne/index.html)。また、
2011 年度から垂水観測点の高周波用誘導磁力計で行っている電気通信大学による雷の方
探観測も継続している。
3.大気光観測
鹿児島県佐多の鹿児島大学演習林内に高感度大気光全天カメラ装置を設置し、2000 年 7 月
から夜間大気光の観測を開始した。2003 年 9 月にコンテナハウスを設置して、屋外にあった
観測装置類を収納したことにより、より安定した観測を継続している。2003 年 12 月、コンテ
ナハウス内に新たに分光温度フォトメータを設置し、中間圏界面付近の大気温度、中間圏・
熱圏の大気光強度の定常観測を開始した。これらの観測データは、電話回線によるネットワ
ークを通して、準リアルタイムで名古屋に転送されてデータベース化され、ウェブページ
(http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/omti/) で公開されている。この佐多観測点は、オーストラリア
のダーウィン観測点と磁気共役点にある。この大気光カメラの同時観測から、プラズマバブ
ルが南北両半球で同時に散逸していく過程を初めてとらえることに成功した。
鹿児島観測所での観測
観 測 項 目
超高層大気環境
地球電磁気環境
場所
観 測 機 器
共同研究体制
佐多
大気光全天カメラ
佐多
分光温度フォトメータ
垂水
フラックスゲート磁力計
垂水
誘導磁力計・垂直アンテナ
電気通信大学
VLF 帯波動観測用直交ルー
スタンフォード大学
垂水
プアンテナ
佐多
誘導磁力計
垂水
ELF/VLF 帯 波 動 観 測 用 直
千葉大学
交ループアンテナ
垂水
40 kHz 標準電波受信機
50
千葉大学
3.
研究成果の発表
3. 研究成果の発表
3.1 研 究 論 文 等 (2012年 1月 -2014年 3月 )
著
書
Bosinger, T., J. LaBelle, H. J. Opgenoorth, J.-P. Pommereau, K. Shiokawa, S. C. Solomon, and R. A.
Treumann (editors), Dynamic coupling between Earth’s atmospheric and plasma environments,
Space Sciences Series of ISSI, 42, 609pp, Springer, Heidelberg, 2013.
Okumiya, K., K. Matsubayashi, M. Kato, T. Inamura, A. Kawai, K. Saito, K. Ando, Y. Ishimoto, K. Usami,
S. Miyamoto, et al. (A. Yatagai), Aging, Disease and Health in the Himalayas and Tibet:
Medical, Ecological and Cultural Viewpoints, edited by K, Okumiya, Rubi Enterprise, Dhaka,
Bangladesh, 216pp, 2014.
小野高幸、三好由純、太陽地球圏、大谷栄治、長谷川昭、花輪公雄、264pp, 共立出版、東京、2012.
論
文 (査読ありの論文のみ掲載)
Abe, F., C. Airey, E. Barnard, J. Baudry, C. Botzler, D. Douchin, M. Freeman, P. Larsen, A. Niemiec, Y.
Perrott, L. Philpott, N. Rattenbury, and P. Yock, Extending the planetary mass function to Earth
mass by microlensing at moderately high magnification, Mont. Not. Royal Astronom. Soc., 431,
2975-2985, 2013.
Abe, K., Y. Hayato, T. Iida, K. Iyogi, J. Kameda, Y. Koshio, Y. Kozuma, L. Marti, M. Miura, S. Moriyama
et al. (Y. Itow, G. Mistuka, T. Tanaka), Evidence for the appearance of atmospheric tau
neutrinos in Super-Kamiokande, Phys. Rev.Lett., 110, 181802, 2013.
Abe, K., Y. Hayato, T. Iida, K. Iyogi, J. Kameda, Y. Kishimoto, Y. Koshio, Ll. Marti, M. Miura, S.
Moriyama et al. (K. Choi, Y. Itow, G. Mistuka, M. Miyake), Calibration of the
Super-Kamiokande detector, Nucl. Instrum. Meth., A 737, 253-272, 2014.
Abe, K., K. Hieda, K. Hiraide, S. Hirano, Y. Kishimoto, K. Kobayashi, S. Moriyama, K. Nakagawa, M.
Nakahata, H. Nishiie et al. (Y. Itow, Y. Nishitani, K. Masuda, H. Takiya, H. Uchida), XMASS
detector, Nucl. Instrum. Meth., A 716, 78-85, 2013.
Abe, K., K. Hieda, K. Hiraide, S. Hirano, Y. Kishimoto, K. Kobayashi, S. Moriyama, K. Nakagawa, M.
Nakahata, H. Ogawa et al. (Y. Itow, K. Masuda, Y. Nishitani, H. Takiya, H. Uchida), Light
WIMP search in XMASS, Phys. Lett. B, 719, 78-82, 2013.
Abe, K., K. Hieda, K. Hiraide, S. Hirano, Y. Kishimoto, K. Kobayashi, S. Moriyama, K. Nakagawa, M.
Nakahata, H. Ogawa et al. (Y. Itow, K. Masuda, Y. Nishitani, H. Takiya, H. Uchida), Search
51
3. 研究成果の発表
for solar axions in XMASS, a large liquid-xenon detector, Phys. Lett. B, 724, 46-50, 2013.
Acero, F., M. Ackermann, M. Ajello, A. Allafort, L. Baldini, J. Ballet, G. Barbiellini, D. Bastieri, K.
Bechtol, R. Bellazzini et al. (A. Okumura), Constraints on the Galactic population of TeV pulsar
wind nebulae using Fermi Large Area Telescope observations, Astrophys. J., 773, 77, 2013.
Acharya, B.S. M. Actisf, T. Aghajani, G. Agnetta, J. Aguilar, F. Aharonian, M. Ajello, A. Akhperjanian, M.
Alcubierre, J. Aleksić et al. (N. Hidaka, A. Okumura, H. Tajima), Introducing the CTA
concept, Astropart. Phys., 43, 3-18, 2013.
Ackermann, M., M. Ajello, A. Albert, A. Allafort, E. Antolini, L. Baldini, J. Ballet, G. Barbiellini, D.
Bastieri, K. Bechtol et al. (A. Okumura), The Fermi All-sky Variability Analysis: A list of aring
gamma-ray sources and the search for transients in our Galaxy, Astrophys. J., 771, 57,2013.
Ackermann, M., M. Ajello, A. Albert, A. Allafort, W. B. Atwood, M. Axelsson, L. Baldini, J. Ballet, G.
Barbiellini, D. Bastieri et al. (A. Okumura, H. Tajima), The Fermi Large Area Telescope on
orbit: Event classification, instrument response functions, and calibration, Astrophys. J. Suppl.,
203, 4, 2012.
Ackermann, M., M. Ajello, A. Albert, A. Allafort, L. Baldini, G. Barbiellini, D. Bastieri, K. Bechtol, R.
Bellazzini, E. Bissaldi et al. (A. Okumura, H. Tajima), Search for gamma-ray spectral lines
with the Fermi Large Area Telescope and dark matter implications, Phys. Rev., D 88, 082002,
2013.
Ackermann, M., M. Ajello, A. Allafort, K. Asano, W. B. Atwood, L. Baldini, J. Ballet, G. Barbiellini, D.
Bastieri, K. Bechtol et al. (H. Tajima), Determination of the point-spread function for the Fermi
Large Area Telescope from on-orbit data and limits on pair halos of active galactic nuclei,
Astrophys. J., 765, 54, 2013.
Ackermann, M., M. Ajello, A. Allafort, W. B. Atwood, L. Baldini, J. Ballet, G. Barbiellini D. Bastieri, K.
Bechtol, A. Belfiore et al. (A. Okumura), The first Fermi-LAT catalog of sources above 10 GeV,
Astrophy. J. Suppl., 209, 34, 2013.
Ackermann, M., M. Ajello, A. Allafort, E. Antolini, L. Baldini, J. Ballet, G. Barbiellini, D. Bastieri, K.
Bechtol, R. Bellazzini et al. (A. Okumura), Gamma-ray observations of the Orion molecular
clouds with the Fermi Large Area Telescope, Astrophys. J., 756, 4, 2012.
Ackermann, M., M. Ajello, A. Allafort, L. Baldini, J. Ballet, G. Barbiellini, M. G. Baring, D. Bastieri, K.
Bechtol, R. Bellazzini et al. (H. Tajima), Detection of the characteristic pion-decay signature in
supernova remnants, Science, 339, 807-811, 2013.
Ackermann, M., M. Ajello, K. Asano, W. B. Atwood, M. Axelsson, L. Baldini, J. Ballet, G. Barbiellini, M.
G. Baring, D. Bastieri et al. (A. Okumura, H. Tajima), Fermi-LAT Observations of the
Gamma-Ray Burst GRB 130427A, Science, 343, 42-47, 2014.
Ackermann, M., M. Ajello, K. Asano, M. Axelsson, L. Baldini, J. Ballet, G. Barbiellini, D. Bastieri, K.
Bechtol, R. Bellazzini et al. (H. Tajima), The first Fermi-LAT gamma-ray burst catalog,
Astrophys. J. Supp., 209, 11, 2013.
Ackermann, M., M. Ajello, K. Asano, L. Baldini, G. Barbiellini, M. G. Baring, D. Bastieri, R. Bellazzini, R.
D. Blandford, E. Bonamente et al. (T. Sako), Multiwavelength observations of GRB 110731A:
52
3.
研究成果の発表
GeV emission from onset to afterglow, Astrophys. J., 763, 71, 2013.
Ackermann, M., M. Ajello, W. B. Atwood, L. Baldini, G. Barbiellini, D. Bastieri, K. Bechtol, R. Bellazzini,
R. D. Blandford, E. D. Bloom et al. (H. Tajima), Constraints on the galactic halo dark matter
from Fermi-LAT diffuse measurements, Astrophys. J.,761, 91, 2012.
Ackermann, M., A. Albert, L. Baldini, J. Ballet, G. Barbiellini, D. Bastieri, K. Bechtol, R. Bellazzini, R. D.
Blandford, E. D. Bloom et al. (H. Tajima), Search for dark matter satellites using Fermi-LAT,
Astrophys. J., 747, 121, 2012.
Ackermann, M., M. Ajello, J. Ballet, G. Barbiellini D. Bastieri, R. Bellazzini, E. Bonamente, T. J. Brandt, J.
Bregeon, M. Brigida et al. (A. Okumura), Associating long-term γ-ray variability with the
superorbital period of LS I +61°303, Astrophys. J. Let, 773, 35, 2013.
Adams, J. H. Jr., S. Ahmad, J.-N. Albert, D. Allard, M. Ambrosio, L. Anchordoqui, A. Anzalone, Y. Arai,
C. Aramo, K. Asano, et al. (Y. Itow), An evaluation of the exposure in nadir observation of the
JEM-EUSO mission, Astropart. Phys., 44, 76-90, 2013.
Adriani, O., L. Bonechi, M. Bongi, G. Castellini, R. D’Alessandro, K. Fukatsu, M. Haguenauer, T. Iso, Y.
Itow, K. Kasahara et al. (K. Kawade, T. Mase, K. Masuda, G. Mitsuka, Y. Muraki, T. Sako,
K. Suzuki, K. Taki), Measurement of zero degree inclusive photon energy spectra for
s=900GeV proton-proton collisions at LHC, Phys. Let. B, 715, 298-303, 2012.
Adriani, O., L. Bonechi, M. Bongi, G. Castellini, R. D’Alessandro, K. Fukatsu, M. Haguenauer, T. Iso, Y.
Itow, K. Kasahara et al. (K. Kawade, T. Mase, K. Masuda, G. Mitsuka, Y. Muraki, T. Sako,
K. Suzuki, K. Taki), Measurement of forward neutral pion transverse momentum spectra for √
s = 7TeV proton-proton collisions at LHC, Phys. Rev. D, 86, 092001, 2012.
Adriani, O., L. Bonechi, M. Bongi, G. Castellini, R. D’Alessandro, M. Haguenauer, T. Iso, Y. Itow, K.
Kasahara et al. (K. Kawade, K. Masuda, G. Mitsuka, Y. Muraki, T. Sako), LHCf detector
performance during the 2009–2010 LHC run, Int. J. Mod. Phys., A 28, 1330036, 2013.
Ajello, M., A. Allafort, L. Baldini, J. Ballet, G. Barbiellini, D. Bastieri, K. Bechtol, R. Bellazzini, B. Berenji,
R. D. Blandford et al. (H. Tajima), Fermi Large Area Telescope observations of the supernova
remnant G8.7-0.1, Astrophys. J., 744, 80, 2012.
Ajello, M., L. Baldini, G. Barbiellini, D. Bastieri, K. Bechtol, R. Bellazzini, B. Berenji, E. D. Bloom, E.
Bonamente, A. W. Borgland, et al. (H. Tajima), Limits on large extra dimensions based on
observations of neutron stars with the Fermi-LAT, J. Cosmology Astropart. Phys., 02, 012, 2012.
Aleksic, J., S. Ansoldi, L. A. Antonelli, P. Antoranz, A. Babic, U. Barres de Almeida, J. A. Barrio, J.
Becerra Gonzalez, W. Bednarek, K. Berger et al. (H. Tajima), MAGIC upper limits on the GRB
090102 afterglow, Month. Not. Royal Astronom. Soc., 437, 3103-3111, 2014.
Amm, O., R. Fujii, H. Vanhamaki, A. Yoshikawa, and A. Ieda, General solution for calculating
polarization electric fields in the auroral ionosphere and application examples, J. Geophys. Res.
118, 2428-2437, 2013 (doi:10.1002/jgra.50254).
Asai, A., J. Kiyohara, H. Takasaki, N. Narukage, T. Yokoyama, S. Masuda, M. Shimojo, and H. Nakajima,
Temporal and spatial analyses of spectral indices of nonthermal emissions derived from hard
X-rays and microwaves, Astrophys. J., 763, 87, 2013.
53
3. 研究成果の発表
Asayama, S., and T. Nakajima, Development of a smooth taper double-ridge waveguide orthomode
transducer for a new 100 GHz band Z-Machine receiver for the NRO 45-m radio telescope, Publ.
Astron. Soc. Pac., 125, 213-217, 2013.
Asgari-Targhi, M., A. A. van Ballegooijen, and S. Imada, Comparison of extreme ultraviolet imaging
spectrometer observations of solar coronal loops with Alfven wave turbulence models,
Astrophys. J., in press.
Bachelet, E., P. Fouqué, C. Han, A. Gould, M. D. Albrow, J.-P. Beaulieu, E. Bertin, I. A. Bond, G. W.
Christie et al. (F. Abe, K. Furusawa, Y. Itow, K. Masuda, Y. Matsubara, N. Miyake), A
brown dwarf orbiting an M-dwarf: MOA 2009–BLG–411L, Astron. Astrophys., 547, A55, 2012.
Bachelet, E., I.-G. Shin, C. Han, P. Fouqué, A. Gould, J. W. Menzies, J.-P. Beaulieu, D. P. Bennett, I. A.
Bond, Subo Dong et al. (T. Sumi, F. Abe, A. Fukui, K. Furusawa, Y. Itow, S. Kobara, K.
Masuda, Y. Matsubara, N. Miyake, K. Ohmori, D. Suzuki), MOA 2010-BLG-477Lb:
Constraining the mass of a microlensing planet from microlensing parallax, orbital motion, and
detection of blended light, Astrophys. J., 754, 73, 2012.
Balan, N., J. Y. Liu, Y. Otsuka, S. Tulasi Ram, and H. Lühr, Ionospheric and thermospheric storms at
equatorial latitudes observed by CHAMP, ROCSAT, and DMSP, J. Geophys. Res., 117, A01313,
2012 (10.1029/2011JA016903).
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研究成果の発表
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研究成果の発表
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Morioka, A., Y. Miyoshi, S. Kurita, Y. Kasaba, V. Angelopulos, H. Misawa, H. Kojima, and J. McFadden,
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63
3. 研究成果の発表
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3.
研究成果の発表
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3. 研究成果の発表
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relation for Maxwellian ring-beam velocity distributions, Phys. Plasmas, 19, 072107, 2012.
Vanhamäki, H., A. Yoshikawa, O. Amm, and R. Fujii, Ionospheric Joule heating and Poynting flux in
quasi-static approximation, J. Geophys. Res., 117, A08327, 2012 (10.1029/2012JA017841).
Veenadhari, B., R. Selvakumaran, R. Singh, A. K. Maurya, N. Gopalswamy, S. Kumar, and T. Kikuchi,
Coronal mass ejection–driven shocks and the associated sudden commencements/sudden
impulses, J. Geophys. Res., 117, A04210, 2012 (10.1029/2011JA017216).
Vekstein, G., and K. Kusano, Onset of Hall-mediated magnetic reconnection in weakly ionized
astrophysical plasmas, Month. Not. Royal Astronom. Soc., 434, 1789-1791, 2013.
Vekstein, G., and K. Kusano, Comment on “Supersonic regime of the Hall- magnetohydrodynamics
resistive tearing instability” [Phys. Plasmas 19, 072519 (2012)], Phys. Plasmas, 20, 014703,
2013.
Wanliss, J. A., K. Shiokawa, and K. Yumoto, Latitudinal variation of stochastic properties of the
geomagnetic field, Nonlin. Processes Geophys., 21, 347-356, 2014.
Washimi, H., K. Hayashi, M. Tokumaru, G. P. Zank, Q. Hu, T. Tanaka, V. Florinski, J. Adams, and Y.
Kubo, A preliminary analysis of dynamics and
realistic heliosphere using interplanetary
scintillation andphotosperhic magnetic data, in Physics of the
Heliosphere: A 10 years
retrospective, AIP Conf. Proc., 1436, 350-355, 2012.
Watanabe, D., and N. Nishitani, Study of ionospheric disturbances during solar flare events with the
SuperDARN Hokkaido Radar, Adv. Polar Sci., 24, 12-18, 2013.
Watanabe, K., S. Masuda, and T. Segawa, Hinode flare catalogue, Solar Phys., 279, 317-322, 2012.
Watanabe, K., T. Shimizu, S. Masuda, K. Ichimoto, and M. Ohno, Emission hight and temperature
Distribution of White-Light Emission Observed by Hinode/SOT from a 2012 January 27 Solar
Flare, Astrophys. J., 776, 123, 2013.
Welsch, B. T., K. Kusano, T. T. Yamamoto, and K. Muglach, Decorrelation times of photospheric fields
and flows, Astrophys. J., 747, 130, 2012.
Yamamoto, T. T., The area asymmetry in bipolar magnetic fields, Astron. Astrophys., 539, A13, 2012.
Yamamoto, T. T., and K. Kusano, Preprocessing magnetic fields with chromospheric longitudinal fields,
Astrophys. J., 752, 126, 2012.
Yamamoto, T. T., and Y. Miyoshi, 0.5-4 Å X-ray Brightenings in the Magnetosphere Observed by
73
3. 研究成果の発表
geostationary operational environmental satellites, Astrophys. J., 775, 121, 2013.
Yatagai, A., Y. Tanaka, S. Abe, T. Hori, A. Shinbori, Y. Sato, M. Yagi, S. UeNo, Y. Koyama, N.
Umemura, M. Nose, N. O. Hashiguchi, and N. Kaneda, Interuniversity Upper Atmosphere
Global Observation Network (IUGONET) Metadata Database and Analysis Software, Data Sci.
J., 13, in press.
Yee, J. C., Y. Shvartzvald, A. Gal-Yam, I. A. Bond, A. Udalski, S. Kozlowski, C. Han, A. Gould, J.
Skowron, D. Suzuki et al. (F. Abe, K. Furusawa, Y. Itow, S. Kobara, K. Masuda, Y.
Matsubara, N. Miyake, Y. Muraki, K. Ohmori, K. Suzuki), MOA-2011-BLG-293Lb: A test
of pure survey microlensing planet detections, Astrophys. J., 755, 102, 2012.
Yee, J. C., L.-W. Hung, I. A. Bond, W. Allen, L. A. G. Monard, M. D. Albrow, P. Fouqué, M. Dominik, Y.
Tsapras, A. Udalski et al. (F. Abe, K. Furusawa, Y. Itow, S. Kobara, K. Masuda, Y.
Matsubara, N. Miyake), MOA-2010-BLG-311: A planetary candidate below the threshold of
reliable detection, Astrophys. J., 769, 77, 2013.
Yokota, S., T. Tanaka, Y. Saito, K. Asamura, M. N. Nishino, M. Fujimoto, H. Tsunakawa, H. Shibuya, M.
Matsushima, H. Shimizu and F. Takahashi, Structure of the ionized lunar sodium and potassium
exosphere: Dawn-dusk asymmetry, J. Geophys. Res., in press (10.1002/2013JE004529).
Yokota, S., Y. Saito, K. Asamura, M. N. Nishino, T. I. Yamamoto, H. Tsunakawa, H. Shibuya, M.
Matsushima, H. Shimizu, F. Takahashi, M. Fujimoto, and T. Terasawa, Kaguya observation of
the ion acceleration around a lunar crustal magnetic anomaly, Planet. Space Sci., in press.
Yoshiike, S., T. Fukuda, H. Sano, A. Ohama, N. Moribe, K. Torii, T. Hayakawa, T. Okuda, H. Yamamoto,
H. Tajima, N. Mizuno, A. Nishimura, K. Kimura, H. Maezawa, T. Onishi, A. Mizuno, H.
Ogawa, A. Giuliani, B.-C. Koo, and Y. Fukui, The neutral interstellar gas toward SNR W44:
Candidates for target protons in hadronic γ-ray production in a middle-aged supernova remnant,
Astrophys. J., 768, 179, 2013.
Yoshikawa, A., O. Amm, H. Vanhamaki, and R. Fujii, Illustration of cowling channel coupling to the shear
Alfven wave, J. Geophys. Res., 118, 6405-6425, 2013 (10.1002/jgra.50513).
Yoshikawa, A., O. Amm, H. Vanhamaki, A. Nakamizo, and R. Fujii, Theory of cowling channel formation
by reflection of shear Alfven waves from the auroral ionosphere, J. Geophys. Res., 118,
6416-6425, 2013 (10.1002/jgra.50514).
Zenitani, S., and T. Umeda, Some remarks on the diffusion regions in magnetic reconnection, Phys.
Plasmas, 21, 034503, 2014.
Zou, Y., and N. Nishitani, Study of mid-latitude ionospheric convection during quiet and disturbed periods
using the SuperDARN Hokkaido radar, Adv. Space Res., in press.
Zou, Y., Y. Nishimura, L .R. Lyons, E. F. Donovan, J. M. Ruohoniemi, N. Nishitani, and K. A.
McWilliams, Statistical relationships between enhanced polar cap flows and PBIs, J. Geophys.
Res., 119, 51-162, 2014 (10.1002/2013JA019269).
74
3.研究成果の発表
3.2 学 会 ・研 究 会 等 での発 表 (2013 年 4 月 -2014 年 3 月 )
国際研究集会
研 究 集 会 名
SuperDARN2013 Workshop
The 5th GOSAT PA PI Meeting
9th
IWGGMS
(International
Workshop on Greenhouse Gas
Measurements from Space)
29th International Symposium on
Space Technology and Science
9th International Carbon Dioxide
Conference
17th WMO/IAEA Meeting on Carbon
Dioxide, Other Greenhouse Gases,
and Related Tracer Measurement
Techniques (GGMT-2013)
CYGNUS 2013
LHC Committee Open Session
Space climate 5
The 2013 GEM Summer Workshop
2013 CEDAR Workshop
AOGS (Asia Oceania Geosciences
Society) 2013 Annual Meeting
ILWS-2013
International
Symposium
on
Planetary Sciences
12th International Workshop on the
Interrelationship between Plasma
Experiments in Laboratory and
Space (IPELS)
33rd International Cosmic Ray
Conference
2013 NDACC IRWG Meeting
APPC12
Workshop on Whole Atmosphere
Coupling during Solar Cycle 24
11th International School/Symposium
for Space Simulations (ISSS-11)
The 16th EISCAT International
Symposium
IAGA 2013 the 12th Scientific
Assembly
European Aerosol Conference
(EAC 2013)
2013 Asia-Pacific Radio Science
Conference
開 催 国
カナダ
日本
日本
開 催 期 日
発表数
コンビー
ナー
教員 研究員 学生
2013 年
5 月 26-31 日
5 月 27-29 日
5 月 29-31 日
計
1
0
0
0
0
0
2
1
1
3
1
1
1
0
3
4
日本
6 月 2-9 日
中国
6 月 3-7 日
0
0
1
1
中国
6 月 10-14 日
0
1
0
1
日本
スイス
フィンランド
アメリカ
アメリカ
オーストラリア
6 月 10 日
6 月 12 日
6 月 15-19 日
6 月 16-21 日
6 月 22-28 日
6 月 24-28 日
0
1
0
0
0
7
0
0
0
1
0
0
1
0
1
0
1
1
1
1
1
1
1
8
ロシア
中国
6 月 24-28 日
7 月 1-7 日
4
2
0
0
0
0
4
2
日本
7 月 1-5 日
3
0
0
3
ブラジル
7 月 2-9 日
1
0
6
7
日本
日本
台湾
7 月 10-13 日
7 月 14 日
7 月 14-17 日
1
0
1
0
0
1
0
1
0
1
1
2
台湾
7 月 21-28 日
2
0
1
3
イギリス
8 月 12-16 日
2
0
0
2
メキシコ
8 月 26-31 日
1
0
2
3
チェコ
9 月 1-6 日
1
0
0
1
台湾
9 月 3-7 日
5
0
0
5
75
1
2
1
3.研究成果の発表
研 究 集 会 名
EPSC 2013 (European Planetary
Science Congress)
TAUP2013
ISSI Workshop: Plasma Sources of
Solar System Magnetospheres
NDACC
Steering
Committee
Meeting
Paradigm of plasmas and its
interdisciplinary cross with “life
and
biological
science”
Toward control of nonlinearity
using small energy
ISSI meeting ID217
International Forum on Polar Data
Activities in Global Data
Systems
ISSI Meeting: Solar Wind Charge
Exchange Soft X‐ray Imaging
in the Solar System
Workshop for Japan-Norway polar
research collaboration “Upper
atmospheric physics and space
science”
Synthesis Workshop on the Carbon
Budget and Forest Ecosystem in
the Asian Monitoring Network
-The 20th Anniversary of the
Takayama site2013 IEEE NSS/MIC/RTSD
13th International Conference on
Systems Simulation
ISAS Workshop: Magnetospheric
Plasmas 2013
The Seventh Hinode Science Meeting
4th Symposium on Polar Science
International CAWSES-II Symposium
Nagoya IPS Workshop 2013
SISAC2013
2013 AGU Fall Meeting
2013 GEM Mini-Workshop
2nd workshop on “MHD Oscillations
in the Solar Corona and Earth’s
Magnetosphere:
Towards
Consolidated Understanding”
KMI International Symposium
2013
6th VERSIM workshop 2014
18th International Conference on
Gravitational Microlensing
開 催 国
開 催 期 日
イギリス
9 月 8-13 日
アメリカ
スイス
9 月 8-13 日
9 月 23-27 日
イタリア
発表数
コンビー
ナー
教員 研究員 学生
計
0
0
1
1
0
1
0
0
1
0
1
1
9 月3 0 日-10 月4 日
1
0
0
1
日本
10 月 2 日
1
0
0
1
スイス
日本
10 月 14-18 日
10 月 15-16 日
1
3
0
0
0
0
1
3
スイス
10 月 21-25 日
1
0
0
1
ノルウェー
10 月 22 日
1
0
0
1
日本
10 月 24-26 日
0
1
0
1
韓国
シンガポール
10 月27日-11月2日
11 月 6-8 日
0
1
0
0
1
0
1
1
日本
11 月 11-13 日
1
4
0
2
6
日本
日本
日本
日本
韓国
アメリカ
アメリカ
スイス
11 月 12-15 日
11 月 12-15 日
11 月 18-22 日
11 月 23-24 日
12 月 2-4 日
12 月 9-13 日
12 月 9-13 日
12 月 9-13 日
1
3
3
18
2
1
8
1
1
0
0
2
0
0
4
0
0
3
6
28
1
0
14
0
0
6
9
48
3
1
26
1
1
日本
12 月 11-13 日
2
0
0
2
2014 年
ニュージーラ 1 月 20-23 日
0
0
1
1
ンド
アメリカ
2
0
1
3
1 月 20-24 日
76
1
1
1
3.研究成果の発表
研 究 集 会 名
開 催 国
AGU Chapman Conference on
Magnetosphere-Ionosphere
Coupling in the Solar System
Symposium on Planetary Science
2014 in Sendai
Energy Transformation in Solar and
Stellar Flares
SELENE Symposium 2014
International Workshop on Program
of the Antarctic Syowa MST/IS
Radar
Fundamental
Aspects
of
Geophysical Turbulence
Huntsville Workshop 2014
合 計 (国際研究集会)
開 催 期 日
コンビー
ナー
発表数
教員 研究員 学生
計
アメリカ
2 月 9-14 日
0
2
0
2
日本
2 月 19-21 日
3
1
1
5
スイス
2 月 24-28 日
2
0
0
2
日本
日本
3月4日
3 月 10-11 日
0
1
1
0
0
0
1
1
日本
3 月 10-12 日
0
0
1
1
アメリカ
3 月 23-27 日
0
94
1
15
9
0
1
83 192
国内学会
研 究 集 会 名
開 催 場 所
開 催 期 日
発 表 数
* コンビ
ーナー
教員 研究員 学生
計
2013 年
名古屋地学会第 64 回総会・
講演会
日本気象学会 2013 年度春季
大会
日本地球惑星科学連合 2013
年大会
第 30 回エアロゾル科学・技
術研究討論会
日本天文学会 2013 年秋季年
会
日本物理学科秋季大会
第 141 回ハイパフォーマン
スコンピューティング研
究発表会
第 57 回 宇宙科学技術連合
講演会
第 134 回地球電磁気・地球惑
星圏学会総会および講演会
第 19 回大気化学討論会
日本気象学会 2013 年度秋季
大会
惑星科学会秋季講演会
第 27 回数値流体力学シンポ
ジウム
名古屋市科学館
5 月 12 日
0
0
1
1
国立オリンピッ
ク記念青少年総
合センター
幕張メッセ国際
会議場
京都大学
5 月 15-18 日
1
0
0
1
27
6
26
59
8 月 27-29 日
0
1
1
2
東北大学
9 月 10-12 日
5
1
2
8
高知大学
沖縄産業支援セ
ンター
9 月 20-23 日
10 月9-11 日
3
1
0
0
9
0
12
1
0
2
0
2
20
5
29
54
5 月 19-24 日
鳥取県米子市:米子 10 月 3-4 日
コンベンションセン
ター「ビッグシップ」
高知大学
11 月 2-5 日
7
4
石川県七尾市:の
と楽
仙台国際センター
11 月 6-8 日
1
3
3
7
11 月 19-21 日
1
0
0
1
沖縄県石垣市:石
垣市民会館
名古屋大学
11 月 20 -22日
0
0
1
1
1
0
0
1
77
12 月 17-19 日
1
3.研究成果の発表
研 究 集 会 名
第 61 回応用物理学会春季学
術講演会
日本天文学会 2014 年春季年会
日本化学会第 94 春季年会
日本物理学会春季大会
合 計 (国内学会)
開 催 場 所
青山学院大学
開 催 期 日
ーナー
2014 年
3 月 17-20 日
国際基督教大学
名古屋大学
東海大学
3 月 19-22 日
3 月 27-30 日
3 月 27-30 日
発 表 数
* コンビ
1
13
教員 研究員 学生
1
0
2
1
2
66
0
1
0
19
計
0
1
4
6
0
2
7
9
83 168
*セッションコンビーナー
研究会等
研 究 集 会 名
太陽研究将来計画ワークショップ
陸別ユーザーズミーティング
先駆的科学計算に関するフ
ォーラム 2013~先端的計
算科学研究プロジェクト
成果報告会を兼ねて~
第 1 回 JCAR-WS「北極環境
研究の長期構想」
第3回ひのでEISワークショップ
ミニワークショップ「系外銀
河の星間化学」
学際大規模情報基盤共同利
用・共同研究拠点 第 5 回
シンポジウム
宇宙線による雲核生成機構の
解明‐ラボ実験とフィール
ド観測からのアプローチ‐
第 31 回 NRO ユーザーズミ
ーティング
第 43 回天文天体物理夏の学校
脈動オーロラ研究会
名古屋大学若手女性研究者
サイエンスフォーラム
第 232 回生存圏シンポジウ
ム「地球環境科学におけ
る長期データの利用と分
野横断研究-データの発
掘と e-infrastructure-」
太陽-地球大気の地上多点
観測データ総合解析ワー
クショップ
GEMSIS ワークショップ:宇宙天
気の予測可能性と将来展望
平成 25 年度・第 1 回 STE (太
陽地球環境) 現象報告会
開 催 場 所
開 催 期 日
2013 年
4月9日
4 月 17 日
4 月 26 日
京都大学
陸別町役場
九州大学
発 表 数
世話人
計
1
1
1
0
0
0
0
0
0
1
1
1
4 月 26-27 日
2
0
0
2
5 月 7-9 日
6 月 12 日
1
1
0
0
0
0
1
1
品川グランドセ
ントラルタワー
7 月 11-12 日
1
0
0
1
名古屋大学
7 月 12 日
1
1
1
3
国立天文台野辺山
宇宙電波観測所
宮城蔵王ロイヤ
ルホテル
名古屋大学
名古屋大学
7 月 24-25 日
1
0
1
2
7 月29 日-8月1 日
2
0
2
4
8 月 6-7 日
8月8日
1
6
0
0
0
2
1
8
1
国立極地研究所
8 月 19-20 日
1
1
0
0
1
国立極地研究所
8 月 21 日
1
1
0
0
1
名古屋大学
8 月 22-23 日
10
3
0
0
3
情報通信研究機
構
8 月 30 日
1
1
0
0
1
JAMSTEC 東京
事務所
国立天文台
東京大学
78
1
教員 研究員 学生
2
3.研究成果の発表
研 究 集 会 名
第 7 回 MU レーダー・赤道
レーダーシンポジウム
日本 SKA サイエンス会議
「宇宙磁場」2013
中間圏・熱圏・電離圏 (MTI)
研究会
宇宙空間からの超高層大気
撮像観測と地上観測、モ
デリングとの結合に関す
る研究集会
平成 25 年度 STE 研究集会
「日本における大規模地
磁気誘導電流の推定」、平
成 25 年度 STE 現象解析
ワークショップ
太陽多波長データ解析研究
会 2013
平成 25 年度 「京」を中核と
する HPCI システム利用
研究課題 中間報告会
研究集会「MMS (Magnetospheric
Multi Scale) 衛星計画で挑む
科学の研究会」
ALMA セミナー「ALMA に
おける太陽系天体観測」
計算惑星科学シンポジウム
研究会「ワームホールと原始ブラ
ックホール:その理論と観測」
第 10 回宇宙環境シンポジウム
STE シミュレーション研究会&
太陽地球惑星系科学 (STP) シ
ミュレーション・モデリング
技法勉強会 合同研究集会
開 催 場 所
開 催 期 日
発 表 数
世話人
京都大学
9 月 12-13 日
2
0
0
計
2
国立天文台水沢
VLBI 観測所
情報通信研究機
構
情報通信研究機
構
9 月 13-14 日
0
0
1
1
教員 研究員 学生
9 月 17-18 日
2
2
1
5
8
9 月 18 日
1
2
0
0
2
京都大学
9月30日-10月1日
1
3
0
0
3
国立天文台野辺山
太陽電波観測所
東京都江東区:
タイム 24 ビル
9月30日-10月4日
1
0
0
0
0
1
0
0
1
神奈川県三浦
郡:湘南国際村
センター
情報通信研究機構
10 月 7-9 日
3
0
0
3
10 月 28 日
1
0
0
1
石垣港離島ター
ミナル
名古屋大学
11 月 23 日
1
0
0
1
11 月 25-26 日
2
0
0
2
東京都千代田
区:科学技術館
九州大学
12 月 2-3 日
1
0
1
2
2
0
1
3
0
0
1
1
10 月 2-3 日
12 月 24-27 日
1
1
2014 年
1 月 6-7 日
系外惑星大気 WS2014
国立天文台
第 14 回宇宙科学シンポジウム
宇宙航空研究会
開発機構
東京工業大学
1 月 9-10 日
6
0
0
6
1 月 13-15 日
2
0
0
2
名古屋大学
名古屋大学
名古屋大学
1 月 21 日
1 月 27 日
1 月 28-29 日
1
1
0
3
0
0
0
1
0
5
0
0
8
1
東京理科大学
2 月 13-14 日
1
1
0
0
1
新学術領域研究「重力波天体
の多様な観測による宇宙
物理学の新展開」第 2 回
シンポジウム
EISCAT 研究集会
中緯度短波レーダー研究会
第26回名古屋大学年代測定総合
研究センターシンポジウム
科学情報学研究会・WDS 国
内シンポジウム(第 4 回)
合同研究会
79
3.研究成果の発表
研 究 集 会 名
太陽研連シンポジウム「活動
極大期を迎えた太陽研究の
新たな展開、彩層プラズマ
診断、宇宙天気、Solar-C」
超高層大気・電磁気圏研究の
成果公表のための論文執
筆ワークショップ
D 進学者・D 取得者による合
同セミナー
次期地球電磁気圏飛翔体探
査検討会
第 14 回ミリ波サブミリ波受
信機ワークショップ
SuperDARN による極域超高
層大気研究集会
平成 25 年度「太陽圏シンポ
ジウム」および STE 研究
集会「太陽地球環境と宇宙
線モジュレーション」
エアロゾル先端計測研究会
第 1 回会合
第 4 回月と火星の縦孔・溶岩
チューブ探査研究会
第 248 回生存圏シンポジウ
ム「生存圏ミッションシン
ポジウム」
太陽地球環境メタデータ・デ
ータベースによる時空間
変動の学際研究
CRC タウンミーティング
平成 25 年度・第 2 回 (太陽
地球環境) 現象報告会
電磁圏物理学シンポジウム
陸別ユーザーズミーティング
「樹木年輪の 14C 年代測定
の実験室間比較による高
精度の暦年較正データの
確立」研究集会
れいめい観測から超小型探
査機編成観測計画へ
EISCAT 研究集会
合 計 (研究会等)
開 催 場 所
開 催 期 日
発 表 数
世話人
京都大学
2 月 17-19 日
2
8
0
2
計
10
三重県:伊勢志
摩ロイヤルホテ
ル
東北大学
2 月 17-19 日
1
1
0
0
1
0
0
3
3
東北大学
2 月 18 日
2
3
0
0
3
茨城大学
3 月 3-4 日
1
1
0
0
1
国立極地研究所
3 月 4-5 日
2
0
0
2
名古屋大学
3 月 4-5 日
0
1
2
3
キャンパスプラ
ザ京都
富士河口湖町:
中央公民館
京都大学
3月7日
1
0
0
1
3月8日
0
1
0
1
3 月 10-11 日
0
1
0
1
名古屋大学
3 月 13-14 日
3
7
0
1
8
東京大学
九州大学
3月14日
3 月 17 日
1
1
3
0
0
0
0
1
3
九州大学
陸別町役場
名古屋大学
3 月 18 日
3 月 19 日
3 月 22-23 日
1
1
0
0
0
1
0
0
0
1
1
1
名古屋大学
3 月 24 日
2
5
0
0
5
国立極地研究所
3 月 28 日
38
7
97
0
7
0
29
7
130
80
2 月 18 日
1
教員 研究員 学生
4.組織・職員
4. 組織・職員
組織図
本研究所は、5 研究部門 (4 研究部門および 1 客員部門)、ジオスペース研究センター、
ならびに技術部と研究所事務部から構成されている。2004 年 4 月に設置されたジオスペ
ース研究センターは、共同観測情報センターと観測所を統合したもので、現在はマネジメ
ント部、プロジェクト推進部、4 観測所で構成されている。
所
長
副所長
ジオスペース研究センター
研究部門
技術部
研究所事務部*
経理課
総務課
鹿児島観 測所
富士観測所
陸別観測所
母子里観測所
プロジェ クト推進部
マネジメント部
大気環境変動予測 客(員 )
総合解析
太陽圏環 境
電磁気圏環境
大気圏環境
*研究所事務部は、太陽地球環境研究所、環境医学研究所、エコトピア科学研究所の統合事務部。
81
2.組織・職員
職員名簿
▲ 2013 年 4 月 2 日-2014 年 4 月 1 日
○ 2013 年 4 月 2 日-2014 年 4 月 1 日
所 長
副所長
転出・退職
転入・採用
松見
豊
草野 完也
研究部門
第 1 部門 大気圏環境
教 授
松見
教 授
准教授
豊
助
教
中山
智喜
水野
亮
長濵 智生
助
教
中島
拓
第 2 部門 電磁気圏環境
教 授
塩川 和夫
教 授
平原 聖文
准教授
野澤 悟德
准教授
助 教
大塚 雄一
大山 伸一郎
第 3 部門 太陽圏環境
教 授
伊藤
教 授
田島
教 授
德丸
准教授
増田
准教授
助 教
助 教
松原
﨏
奥村
豊
隆志
曉
准教授
助 教
助 教
増田
家田
今田
智
章正
晋亮
好孝
宏康
宗利
公明
第 4 部門 総合解析
教 授
草野 完也
教 授
町田
忍
准教授
関 華奈子
ジオスペース研究センター
センター長
教 授 (兼)
准教授
准教授
准教授
母子里観測所
所 長
富士観測所
所 長
教 授 (兼)
教 授 (兼)
平原 聖文
阿部 文雄
西谷
望
三好 由純
松見
德丸
助 教
助 教
梅田 隆行
藤木 謙一
教 授 (兼)
水野
亮
鹿児島観測所
所 長
教 授 (兼)
塩川
和夫
陸別観測所
所 長
豊
宗利
82
2.組織・職員
研究所事務部
事務部長
総務課長
総務課長
経理課長
総務課
長尾 義則
伊藤 秀樹▲
坪井 直志○
鈴木
均
研究支援室
室長 (専門員) 小野 伊八郎
総務掛
専門職員
専門職員
人事掛
人事掛長
人事掛長
濵島
聡 (太陽地球環境研究所:庶務
(環境医学研究所 担当)
担当)
松浦 啓介 (太陽地球環境研究所:人事 担当)▲
浅野 正次 (太陽地球環境研究所:人事 担当)○
経理課
経理掛
用度掛
管理掛
全学技術センター/教育・研究技術支援室 計測・制御技術系 (太陽地球環境研究所)
課長
児島 康介
第 1 技術班
技術専門職員 山本 優佳
技術専門職員 山﨑 高幸
技術職員
技術職員
藤森 隆彰
足立
匠
第 2 技術班
技術班長
技術主任
技術専門職員
技術専門職員
丸山 益史
瀨川 朋紀
川端 哲也
濱口 佳之
83
4.組織・職員
招聘客員研究員
氏 名
Watkins, B. J.
高橋
久夫
Lundin, R.
Balan, N.
所 属・役 職
アラスカ大学フェアバンクス校・名
誉教授 (アメリカ)
ブラジル国立宇宙科学研究所・上級
研究員 (ブラジル)
スェーデン国立宇宙空間物理学研究
所およびウオメ大学・名誉教授(スウ
ェーデン)
シェフィールド大学・教授・上級研
究員 (イギリス)
在 任 期 間
2013 年 8 月 21 日- 2013 年 12 月 18 日
2013 年 9 月 20 日- 2013 年 12 月 20 日
2013 年 10 月 24 日- 2013 年 11 月 29 日
2014 年 3 月 1 日-2014 年 8 月 31 日
フィンランド気象研究所・上級研究員
(フィンランド)
2014 年 3 月 15 日-2014 年 6 月 14 日
氏 名
井上 元
川崎 昌博
黒田 能克
小寺 邦彦
柴崎 清登
渡邉 堯
海老原 祐輔
川原 琢也
篠原 育
所 属・役 職
元・国立環境研究所
京都大学・名誉教授
三菱重工株式会社・主席技師
元・気象研究所
国立天文台・教授
茨城大学・名誉教授
京都大学・准教授
信州大学・准教授
宇宙航空研究開発機構・准教授
在 任 期 間
2013 年 4 月 1 日- 2014 年 3 月 31 日
2013 年 4 月 1 日- 2014 年 3 月 31 日
2013 年 4 月 1 日- 2014 年 3 月 31 日
2013 年 4 月 1 日- 2014 年 3 月 31 日
2013 年 4 月 1 日- 2014 年 3 月 31 日
2013 年 4 月 1 日- 2014 年 3 月 31 日
2013 年 4 月 1 日- 2014 年 3 月 31 日
2013 年 4 月 1 日- 2014 年 3 月 31 日
2013 年 4 月 1 日- 2014 年 3 月 31 日
成澤
泰貴
三菱重工株式会社・主任技師
2013 年 4 月 1 日- 2014 年 3 月 31 日
笠原
克昌
早稲田大学理工学術院理工学研
究所・招聘研究員
2013 年 7 月 1 日- 2014 年 3 月 31 日
Amm, O.
招聘教員
特任准教授
氏 名
堀
智昭
谷田貝 亜紀代
着
2013 年 9 月 1 日
2013 年 11 月 1 日
任 日
特任助教
氏
堀
鈴木
下山
宮下
塩田
桂華
名
智昭
臣
学
幸長
大幸
邦裕
着 任 日
2009 年 5 月 1 日 (2013 年 8 月 31 日まで)
2010 年 8 月 1 日
2011 年 11 月 1 日
2013 年 4 月 1 日
2013 年 4 月 1 日
2013 年 7 月 1 日
小路
真史
2013 年 9 月 1 日
84
(高等研究院所属)
4.組織・職員
研究機関研究員
氏
弓場
秀森
名
彬江
丈寛
着
2012 年 4 月 1 日
2013 年 4 月 1 日
任 日
研究員
氏
三塚
名
岳
着 任 日
2013 年 4 月 1 日 (2013 年 5 月 31 日まで)
上田 紗也子
2013 年 4 月 1 日
大山 博史
2013 年 7 月 1 日
日本学術振興会特別研究員
氏
名
北村 成寿
原
拓也
三宅 芙沙
永井 雄也
高橋 透
着
任 日
2012 年 4 月 1 日
2012 年 4 月 1 日 (2014 年 3 月 31 日まで)
2012 年 4 月 1 日 (2014 年 3 月 31 日まで)
2012 年 4 月 1 日 (2014 年 3 月 31 日まで)
2013 年 4 月 1 日
技術補佐員 (研究支援推進員)
大気圏環境部門
太陽圏環境部門
電磁気圏環境部門
鳥山 哲司
丸山 一夫
加藤 泰男
ジオスペース研究センター
共通
塚本 隆啓
淺野かよ子
技術補佐員・事務補佐員
(2014 年 4 月 1 日現在)
所
属
人数
研究部門
ジオスペース研究センター
母子里観測所
15
4
1
85
所
鹿児島観測所
事務部
属
人数
2
6
5.運営
5. 運 営
全国共同利用の研究所として円滑な運営を行うため、本研究所には、所長の諮問機関と
して運営協議会が置かれている。この他、研究所内の各種所内委員会とともに、全国の関
連研究機関の研究者を構成員として、共同利用/共同研究体制等について議論する共同利
用・共同研究委員会および共同利用・共同研究専門委員会が設けられている。
共同利用所内委員会
運営機構図
教育委員会
予算委員会
整備委員会
所
教
長
授
会
副所長
技術部運営委員会
出版編集委員会
計算機委員会
図書運営委員会
運営協議会
広報委員会
その他所内各種委員会
大気圏専門委員会
電磁気圏専門委員会
共同利用・
共同研究委員会
太陽圏専門委員会
総合解析専門委員会
ジオスペース研究センター運営委員会
総合観測委員会
86
5.運営
運営協議会
研究所の共同利用計画および共同利用に関する運営の大綱について、研究所長の諮問に
応じて審議する。運営協議会は、
(1) 本学以外の学識経験者若干名
(2) 大学院理学研究科・大学院工学研究科・大学院環境学研究科の教授各 1 名
(3) 研究所の教授若干名
(4) その他本学教員で研究所長が必要と認めた者
をもって組織する。(2010 年 4 月改正)
運 営 協 議 員 (2013 年 度 )
石井
今村
小野
梶田
櫻井
津田
中村
中村
羽田
星野
大野
柴田
杉山
松見
水野
塩川
伊藤
草野
平原
守
隆史
高幸
隆章
隆
敏隆
卓司
正人
亨
真弘
哲靖
隆
直
豊
亮
和夫
好孝
完也
聖文
情報通信研究機構電磁波計測研究所宇宙環境インフォマティクス研究室長
国立環境研究所環境計測研究センター長
東北大学大学院理学研究科教授 (2013 年 12 月逝去)
東京大学宇宙線研究所長
国立天文台太陽観測所教授
京都大学生存圏研究所長
国立極地研究所教授
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所研究総主幹
九州大学総合理工学研究院教授
東京大学大学院理学系研究科教授
名古屋大学大学院工学研究科教授
名古屋大学大学院環境学研究科教授
名古屋大学大学院理学研究科教授
名古屋大学太陽地球環境研究所長
名古屋大学太陽地球環境研究所教授
名古屋大学太陽地球環境研究所教授
名古屋大学太陽地球環境研究所教授
名古屋大学太陽地球環境研究所教授
名古屋大学太陽地球環境研究所教授
87
5.運営
共 同 利 用 ・共 同 研 究 委 員 会
本委員会は、共同利用の実施に関する事項について審議する。構成は、研究所内外の研
究者約 20 名をもって組織 (共同利用・共同研究委員会内規) し、
(1) 所内委員のうち 8 名は、研究所の 4 研究部門から各 2 名を研究所が選出、その他の所
内委員若干名は、委員の構成を考慮して、研究所が選出する。
(2) 所外委員のうち 4 名は、4 つの専門委員会 (共同利用・共同研究委員会専門委員会細
則) の委員長を兼ね、その他の所外委員若干名については、委員の構成を考慮して、
改選前の共同利用・共同研究委員会が選出する。委員長は研究所長が委員の中から命
ずる。また、共同利用・共同研究委員会に、所内委員の中から選出される幹事を置く。
共 同 利 用 ・共 同 研 究 委 員 会 委 員 (2013 年 度 )
所外委員
海老原 祐輔
北 和之
坂野井 健
柴田 祥一
関井 隆
田口 聡
長妻 努
橋口
花岡
藤本
宗像
村田
山岸
所内委員
浩之
庸一郎
正樹
一起
功
久雄
水野
長濵
松見
塩川
平原
德丸
松原
亮◎
智生○
豊
和夫
聖文
宗利
豊
草野 完也
関 華奈子
阿部 文雄
西谷 望
◎委員長
○幹事
共 同 利 用 ・共 同 研 究 専 門 委 員 会
本委員会は、共同利用の実施に関する専門的事項について調査/審議を行う。
(1) 共同利用・共同研究専門委員会は、大気圏専門委員会・電磁気圏専門委員会・太陽圏
専門委員会・総合解析専門委員会の 4 専門委員会で構成される。その他に、ジオスペ
ース研究センターの円滑な運営を図るため、ジオスペース研究センター運営委員会を
置く。
(2) 各専門委員会は、研究所内外の研究者約 10 名により組織される。
(3) 所内委員は、研究所が選出する。
(4) 所外委員の選出方法は、各専門委員会にて決める。
(5) 各専門委員会委員長は、委員の互選により所外専門委員の中から選出し、共同利用・
共同研究委員会の所外委員も務める。
(6) 各専門委員会に幹事を置く。幹事は所内委員より選出される。
88
5.運営
共 同 利 用 ・共 同 研 究 専 門 委 員 会 委 員 (2013 年 度 )
専門委員会名
大気圏専門委員会
電磁気圏専門委員会
所外委員
北
和之◎
杉田
所内委員
考史
笠井
康子
高橋 けんし
松見 豊
梶井
克純
村田
功
水野
亮
田口
聡◎
長妻
努
塩川
和夫○ 野澤
小川
泰信
大塚
雄一
平原
聖文
坂野井 健
太陽圏専門委員会
総合解析専門委員会
長濵 智生○
花岡 庸一郎◎ 中川
朋子
松原
豊○
大山
真満
羽田
亨
伊藤
好孝
柴田
祥一
宗像
一起
德丸
宗利
海老原 祐輔◎
篠原
育
関
浅井
歩
寺田
直樹
草野
完也
勝川
行雄
中村
雅夫
増田
智
河野
英昭
能勢
正仁
三好
由純
悟徳
大山 伸一郎
華奈子○
◎委員長
○幹事
ジオスペース研 究 センター運 営 委 員 会
本委員会は、研究プロジェクトの企画及び推進などセンターの運営に関する事項につい
て審議する。運営委員会は、
(1) センター長
(2) センターの大学教員若干名
(3) 太陽地球環境研究所の大学教員若干名
(4) 本学以外の学識経験者若干名
(5) その他センター長が必要と認めた者
をもって構成する。委員長は、センター長をもって充て、幹事は研究所の運営委員の中か
ら委員長が指名する。
89
5.運営
ジオスペース研 究 センター運 営 委 員 会 委 員 (2013 年 度 )
所外委員
今村
篠原
末松
中村
隆史
育
芳法
俊夫
所内委員
長妻 努
山岸 久雄
平原 聖文◎
阿部 文雄○
松見 豊
塩川 和夫
増田 公明
德丸 宗利
関 華奈子
西谷 望
◎委員長
○ 幹事
総合観測委員会
本委員会は、ジオスペース研究センターのプロジェクトと連携して総合観測事業の計画
及び実施に関する企画・調査及び審議を行う。委員会は、
(1) センターの大学教員若干名
(2) 太陽地球環境研究所の大学教員若干名
(3) 本学の大学教員若干名
(4) 本学以外の学識経験者若干名
(5) その他委員会が必要と認めた者
からなる委員 10 名程度をもって組織し、委員長と幹事を置く。委員長は委員のうちから
互選し、幹事はセンター委員のうちから委員長が指名する。
総 合 観 測 委 員 会 委 員 (2013 年 度 )
所外委員
山岸
小原
橋口
前澤
久雄◎
隆博
浩之
裕之
所内委員
巻田 和男
宗像 一起
吉川 顕正
西谷 望○
長濵 智生
塩川 和夫
德丸 宗利
◎委員長
○幹事
90
増田 公明
関 華奈子
平原 聖文
6.共同利用
6. 共同利用
共同研究
大学その他の研究機関に所属する研究者と当研究所の研究者とが協力して、共同研究を
行っている。「共同研究」の提案は毎年公募し、共同利用・共同研究専門委員会および共
同利用・共同研究委員会の審査により採否を決定する。
採択された地上ネットワーク観測大型共同研究 (重点研究) (2013 年度)
*研究機関名・職名は申請時のとおり
代 表 者
櫻井 敬久
研究機関・職*
山形大学理学部・教授
研 究 課 題
大気中宇宙線生成核種 Be-7 の地球規模観測網
展開・強化と年輪中 C-14 の宇宙線強度較正に
よる太陽活動の地球環境への影響の研究
採択された地上ネットワーク観測大型共同研究一覧 (2013 年度)
*研究機関名・職名は申請時のとおり
代
表 者
藤原
均
研究機関・職*
研 究 課 題
成蹊大学理工学部・教授
レーダーおよびライダー観測と大気圏・電離圏
統合モデル・シミュレーションによる極域熱
圏・電離圏変動の研究
宗像 一起
信州大学理学部・教授
SciBar 検出器を用いたメキシコ・ミューオン計
の新設
橋本 久美子
吉備国際大学国際環境経営学
部・教授
グローバル観測と磁気圏電離圏複合系シミュ
レーションによるサブストーム・地磁気脈動の
研究
笠羽
康正
東北大学理学研究科・教授
ハワイ展開する小口径望遠鏡群と電波望遠鏡
群・軌道上望遠鏡群との結合による木星磁気圏
-電離圏-熱圏結合の研究
和田
龍一
帝京科学大学生命環境学部・講
師
レーザー分光計測装置を用いた二酸化窒素フ
ラックス計測手法の検討
大矢
浩代
千葉大学工学研究科・助手
東南アジア VLF 帯電磁波観測ネットワーク
(AVON) を用いた中低緯度帯下部電離圏の太
陽活動変動
谷森
達
京都大学理学研究科・教授
気球による北極での高エネルギー電子降下に
よるガンマ線バースト定点観測
東北大学理学研究科・准教授
酸素原子 630 nm オーロラの全天偏光観測によ
るオーロラ光学研究の新展開
坂野井 健
91
6.共同利用
尾崎
光紀
金沢大学電子情報学系・助教
波動粒子相互作用に伴う粒子降下の高時間分
解能解析
三浦 和彦
東京理科大学理学部・准教授
宇宙線のイオン誘発核エアロゾル生成への影響
尾花
大阪電気通信大学工学部・講師
衛星-地上同時観測による昼夜境界領域の ULF
脈動構造の研究
新堀 淳樹
京都大学生存圏研究所・特定研
究員
地磁気観測および中間圏・下部熱圏における風
速観測データに見られる長期変動の解析
坂野井 和代
駒澤大学総合教育研究部・准教
授
北海道における夜光雲光学観測および出現特
性の研究
細川 敬祐
電気通信大学情報理工学研究科・准
教授
全天大気光観測による極冠域電離圏のイメー
ジング
小島
愛知工業大学工学部・客員教授
日印両国に設置した超大型ミュオン望遠鏡に
よる宇宙線強度の空間変動と惑星間空間にお
ける CME の素過程の研究
一本 潔
京都大学理学研究科附属天文
台・教授
高分解能撮像観測と数値モデリングによるフ
レア発生機構の研究
片岡 龍峰
東京工業大学理学研究流動機
構・特任助教
オーロラの高時間分解能モニタリング
北
茨城大学理学部・教授
地上観測ネットワークのための、対流圏オゾン
リモートセンシングおよびエアロゾルの研究
由紀
浩司
和之
齋藤
享
電子航法研究所航法システム領
域・主幹研究員
衛星航法の航空利用に対するプラズマバブル
の影響評価とその軽減策に関する研究
土屋
史紀
東北大学理学研究科・助教
サブオーロラ帯における高エネルギー電子降
下領域の時空間発展
吉川 顕正
九州大学理学研究科・講師
超多点地上ネットワークデータ解析による電離
圏極域-磁気赤道域電磁結合メカニズムの解明
持田
陸宏
名古屋大学環境学研究科・准教授
インドおよび日本の都市大気エアロゾルの化
学的特徴および光学特性
浅井
歩
京都大学宇宙総合学研究ユニッ
ト・特定助教
太陽撮像観測データによる太陽紫外線放射の
長期変動調査および超高層大気変動との比較
柴田
一成
京都大学理学研究科附属天文
台・教授
ISWI&CAWSES-II 事業として推進してきた太
陽地上ネットワーク観測のデータを用いた太
陽地球間環境変動に関する国際共同研究
齊藤
昭則
京都大学理学研究科・准教授
国際宇宙ステーション搭載 ISS-IMAP と地上光
学ネットワークによる同時観測
採択された共同研究一覧 (2013 年度)
*研究機関名・職名は申請時のとおり
代
表 者
研究機関・職*
研 究 課 題
京都大学生存圏研究所・准教授
太陽紫外線が植生からのメタン放出に与える
影響の解明
大気圏関係
髙橋 けんし
92
6.共同利用
米村 正一郎
農業環境技術研究所大気環境研
究領域・主任研究員
先進的炭素安定同位体比測定法による生態系
炭素循環の素過程の解明
森野
勇
国立環境研究所地球環境センター・
主任研究員
日本北部における地上観測データによる
GOSAT プロダクトの高度な検証
薮下
彰啓
京都大学工学研究科・助教
長距離輸送された粒子状汚染物質の動態解析
藤谷
雄二
国立環境研究所環境リスク研究
センター・研究員
自動車排ガス起源 SOA の物理化学特性の測定
村田
功
東北大学環境科学研究科・准教授
フーリエ変換型分光計による対流圏微量成分
高度分布の導出
加藤
俊吾
首都大学東京都市環境学部・准教授
リモート地点でのオキシダント及び関連物質
の挙動に関する研究
赤井 伸行
東京農工大学生物システム応用
科学府・准教授
大気微量成分のオゾン錯体の可視光誘起反応
入江
千葉大学環境リモートセンシン
グ研究センター・特任准教授
CRDS との比較による MAX-DOAS エアロゾ
ル導出アルゴリズムの評価
柴田 隆
名古屋大学環境学研究科・教授
GOSAT 検証のための母子里観測所における
エアロゾル・雲のライダー観測
竹谷
文一
海洋研究開発機構地球環境変動
領域・研究員
レーザー分光法を利用した人為・自然起源粒
子のリアルタイム計測による動態解明
廣川
淳
北海道大学地球環境科学研究
院・准教授
揮発性有機化合物のオゾンによる酸化反応の
研究
松本
淳
早稲田大学人間科学学術院・准教授
ポテンシャルオゾン一括測定による VOC の
オゾン生成能評価の試み
水谷
耕平
情報通信研究機構電磁波計測研
究所・総括主任研究員
ライダーによる大気中二酸化炭素計測技術の
研究
宮崎 洸治
理化学研究所基幹研究所・特別研
究員
波長可変中赤外レーザーを用いた自動車排気
ガス複数成分同時計測手法の開発
皆巳 幸也
石川県立大学生物資源環境学
部・准教授
富士山での標高差を利用した自由対流圏大気
の洗浄に関する研究
今村
隆史
国立環境研究所環境計測研究セ
ンター・センター長
オゾン–アルケン反応を OH ラジカル源に用
いた二次有機エアロゾル生成に関する研究
西田
哲
岐阜大学工学部・助教
壁での表面反応を考慮したCFD シミュレーション
仁士
電磁気圏関係
巻田
和男
拓殖大学工学部・教授
磁気異常帯における電場観測
早川
正士
電気通信大学・名誉教授、客員教授
地震に伴う電磁気現象の解明
細川 敬祐
電気通信大学情報理工学研究
科・助教
レーダー・光学観測を組み合わせた極冠域電
磁圏現象の解析
鈴木
臣
名古屋大学高等研究院・特任助教
光学観測による中間圏大気重力波の周期特性
大矢
浩代
千葉大学工学研究科・助手
磁気嵐期間におけるトウィーク反射高度変動
の統計解析
中田
裕之
千葉大学工学研究科・助教
地震に伴う電離圏変動の高度方向変化
93
6.共同利用
尾花
由紀
大阪電気通信大学工学部・講師
地磁気と北海道-陸別 HF レーダーデータを
用いた磁力線共鳴振動モード遷移の観測
芳原
容英
電気通信大学情報理工学研究
科・教授
低周波電磁波動と雷活動総合観測を用いた落
雷の電気的特性に関する研究
小川
泰信
国立極地研究所研究教育系・准教授
EISCAT レーダーを中心とした中間圏-熱圏-
電離圏-磁気圏結合の研究
行松
彰
国立極地研究所研究教育系・准教授
SuperDARN 北海道-陸別レーダーでの IQ 時系
列観測手法による超高層大気研究
小島 正宜
名古屋大学・名誉教授
IPS 観測による太陽風研究
村木
名古屋大学・名誉教授
太陽表面における高エネルギー陽子加速の研究
鷲見 治一
アラバマ大学ハンツビル校宇宙
プラズマ及び大気研究所・研究員
太陽圏構造とダイナミックスの研究
宗像 一起
信州大学理学部・教授
第 24 太陽活動極大期へ向けた宇宙線観測体
制の評価・検討
三澤 浩昭
東北大学理学研究科・准教授
木星内部磁気圏変動要因の観測研究
小島
愛知工業大学工学部・客員教授
大型多方向ミューオン望遠鏡による銀河宇宙
線の異方性の観測
野澤 恵
茨城大学理学部・准教授
太陽 EUV 波と CME との統計解析の研究
櫻井
山形大学理学部・教授
現代植物由来試料の高精度 14C 濃度測定によ
る太陽地球環境変動評価
東海大学工学部・教授
衛星太陽電池の劣化と放射線帯変動の関連
中井 仁
小淵沢総合研究施設・代表
磁気圏尾部大規模プラズマ対流の研究 III
江副 祐一郎
首都大学東京理工学部・助教
X 線天文衛星「すざく」を用いた地球外圏お
よび木星放射線帯からの X 線の研究
田所
裕康
東京工科大学コンピューターサ
イエンス学部・助教
地上・衛星データ解析による内部磁気圏電子
降下現象の研究
成行
泰裕
富山大学人間発達科学部・准教授
内部太陽圏における非平衡プラズマダイナミ
クスの研究
加藤 雄人
東北大学理学研究科・准教授
地球内部磁気圏グローバルモデルと波動粒子
相互作用素過程シミュレーションとによるコ
ーラス放射励起領域の研究
岩井
国立天文台野辺山太陽電波観測
所・研究員
野辺山電波ヘリオグラフを用いた太陽磁場と
フレア加速粒子の準同時観測
金 秀鎭
国立天文台野辺山太陽電波観測
所・研究員
マイクロ波及び硬X線観測によるフレアルー
プ中に捕捉された高エネルギー粒子
天野
孝伸
東京大学理学研究科・助教
自己無撞着な環電流の数値シミュレーション
モデル開発
森岡
昭
東北大学・名誉教授
磁気圏エネルギー解放とサブストーム
太陽圏関係
綏
浩司
敬久
総合解析関係
三宅
亙
一正
94
6.共同利用
西山
尚典
東北大学理学研究科・博士研究員
脈動オーロラの高速撮像画像データを用いた波
動-粒子相互作用の素過程と時間空間発展の研究
川手
朋子
京都大学理学研究附属飛騨天文
台・教務補佐員
太陽フレアにおける電子加速場所の研究
渡邉
恭子
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研
究所・日本学術振興会特別研究員
太陽フレア現象における粒子加速機構の観測
的統計研究
中溝 葵
フィンランド気象研究所・研究員
電離層全球ポテンシャルソルバーを用いた極
-赤道にわたる電場・電流構造の研究
木村
智樹
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研
究所・日本学術振興会特別研究員
土星・地球オーロラ加速域の比較を通した惑
星磁気圏-電離圏結合過程の普遍的理解
寺田
直樹
東北大学理学研究科・准教授
多流体シミュレーションを用いた火星電離圏
-大気圏結合の研究
寺田 香織
東北大学理学研究科・日本学術振
興会特別研究員
DSMC モデルを用いた火星・地球外圏の太陽
EUV 放射依存性の研究
笠羽
康正
東北大学理学研究科・教授
地球電離圏-磁気圏結合系における低軌道衛
星による電離圏電場のデータ解析研究
高田
拓
高知工業高等専門学校電気情報
工学科・准教授
れいめい衛星によるオーロラ電子加速領域の
時間発展に関する研究
採択された計算機利用共同研究一覧 (2013 年度)
*研究機関名・職名は申請時のとおり
代
表 者
研究機関・職*
品川
裕之
情報通信研究機構電磁波計測研
究所・主任研究員
磁気圏-電離圏-熱圏-大気圏結合モデルの開発
山崎
了
青山学院大学理工学部・准教授
衝撃波静止系シミュレーションコードを用い
た無衝突衝撃波の研究
梅田
隆行
名古屋大学 STE 研・助教
ブラソフシミュレーションによるジオスペー
スの研究
鷲見 治一
アラバマ大学ハインツビル校宇宙
プラズマ及び大気研究所・研究員
太陽圏構造の計算機解析
藤原
成蹊大学理工学部・教授
熱圏大気のエネルギー・力学過程の研究
加藤 雄人
東北大学理学研究科・准教授
ホイッスラーモード・コーラス放射による地
球放射線帯での、相対論的電子加速過程につ
いての計算機実験
藤本
国立天文台理論研究部・特任助教
磁気リコネクションにおけるマルチスケール
過程の解明
スタンフォード大学ハンセン実
験物理学部・研究員
IPS 太陽風データを用いた太陽圏 MHD モデ
ル
樋田 美栄子
名古屋大学理学研究科・助教
磁気音波衝撃波による粒子加速とそれに伴う
不安定性
田中 高史
九州大学・名誉教授
次世代 M-I 結合シミュレーション
齊藤 慎司
名古屋大学理学研究科・特任准教授
太陽風運動論的スケール乱流の非線形発展
林
均
桂三
啓志
研 究 課 題
95
6.共同利用
清水 徹
愛媛大学宇宙進化研究センター・准
教授
高速磁気再結合過程の三次元不安定性
横山 竜宏
京都大学生存圏研究所・ミッショ
ン専攻研究員
中・低緯度域における中性‐電離大気結合過
程の研究
町田
京都大学理学研究科・教授
磁気圏における大規模プラズマ不安定とそれ
に伴う粒子加速の研究
深沢 圭一郎
九州大学情報基盤研究開発セン
ター・助教
エクサフロップス計算に向けた MHD コード
の様々な CPU アーキテクチャへの最適化
井上 諭
慶煕大学校宇宙探査学科・国際奨
学研究員
太陽コロナにおける Flux Tube のダイナミク
スに関する電磁流体シミュレーション
寺田
直樹
東北大学理学研究科・准教授
高精度中心解法を用いた惑星電磁圏結合過程
の研究
近藤
光志
愛媛大学宇宙進化研究センター・助教
磁気圏サブストームの計算機シミュレーション
中村
雅夫
大阪府立大学工学研究科・准教授
宇宙プラズマ環境の計算機実験
草野
完也
名古屋大学 STE 研・教授
データ駆動型連結階層シミュレーションによ
る宇宙天気モデリング
荻野
竜樹
名古屋大学 STE 研・教授
太陽風磁気圏電離圏相互作用のシミュレーション
慶熙大学校宇宙探査学科・学術研
究教授
太陽風と地球磁気圏との相互作用のグローバ
ル MHD シミュレーションの研究
朴
忍
京善
採択されたデータベース作成共同研究一覧 (2013 年度)
*研究機関名・職名は申請時のとおり
代
小山
表 者
研究機関・職*
研 究 課 題
幸伸
京都大学理学研究科附属地磁気世
界資料解析センター・特定研究員
電離圏電気伝導度モデル計算データベースの
構築
阿部 修司
九州大学国際宇宙天気科学・教育
センター・特任助教
MAGDAS/CPMN データのデータベース化
塩川
和夫
名古屋大学 STE 研・教授
STEL 地磁気データベースのアーカイブ
塩川
和夫
名古屋大学 STE 研・教授
超高層大気イメージングシステムデータベ
ースのアーカイブ
三好 由純
名古屋大学 STE 研・准教授
STEL-VLF 観測データベースの作成
増田 智
名古屋大学 STE 研・准教授
太陽フレア・太陽コロナ磁場データベース
伊藤
好孝
名古屋大学 STE 研・教授
IUGONET 型福島原発事故放射線測定メタデ
ータベースの開発
野澤
悟徳
名古屋大学 STE 研・准教授
STEL 北欧超高層大気データベース
渡邉
堯
名古屋大学 STE 研・客員教授
宇宙線 WDC データベース
西谷
望
名古屋大学 STE 研・准教授
HF レーダーデータベース
華奈子
名古屋大学 STE 研・准教授
国際ジオスペース探査に向けた地上観測・モ
デリング統合データベース構築
関
96
6.共同利用
研究集会
「研究集会」は毎年公募し、共同利用・共同研究専門委員会および共同利用・共同研究委員会
の審査を経て、採否が決定される。
共同研究集会一覧 (2013 年度)
研究集会名
代
表 者
「太陽活動と気候変動の関係」
に関するワークショップ (宇
宙線による雲核生成機構の解
明-ラボ実験とフィールド観
測からのアプローチ-)
脈動オーロラ研究集会
超高層大気・電磁気圏研究の成果
公表のための論文執筆ワーク
ショップ
GEMSIS ワークショップ:宇宙天
気の予測可能性と将来展望
磁気圏-電離圏複合系における対
流に関する研究会
STE 研究連絡会現象報告会および
現象解析ワークショップ
シンポジウム - 太陽地球環境研
究の現状と将来
中間圏・熱圏・電離圏研究会
宇宙空間からの超高層大気撮像観
測と地上観測、モデリングとの
結合に関する研究集会
サブストーム開始機構研究会
日本における大規模地磁気誘導電
流の推定
太陽多波長データ解析研究会
2013
MMS 衛星計画で挑む宇宙プラズ
マ科学研究会
日本における地球大気化学の将来
検討会
大気化学討論会
CAWSES-II 国際シンポジウム
STE シミュレーション研究会
松見
豊
EISCAT 研究集会
中緯度短波レーダー研究会
SGEPSS 波動分科会 研究集会
科学情報学研究会
開 催 日
2013 年
7 月 12 日
開催場所
名古屋大学
細川 敬祐
塩川 和夫
8 月 6-7 日
8 月 12-14 日
名古屋大学
豊川市民プラザ
関
8 月 22-23 日
名古屋大学
橋本 久美子
8 月 28-29 日
名古屋大学
亘
8 月 30 日
情報通信研究機構
9 月 2-4 日
神奈川県足柄郡:民
宿ロッジ八戒荘
情報通信研究機構
情報通信研究機構
華奈子
慎一
齋藤
義文
大塚 雄一
齊藤 昭則
9 月 17-18 日
9 月 17-18 日
宮下 幸長
藤田 茂
岩井
一正
篠原
育
9 月 18 日
9 月 30 日-10 月
1日
9 月 30 日-10 月
4日
10 月 7-9 日
谷本
浩志
11 月 5 日
植松 光夫
水野 亮
梅田 隆行
小川 泰信
西谷 望
中村 匡
村山 泰啓
97
11 月 6-8 日
11 月 18-22 日
12 月 24-27 日
2014 年
1 月 21 日
1 月 27 日
2 月 12 日
2 月 13 日
名古屋大学
京都大学
国立天文台・野辺山
太陽電波観測所
神奈川県三浦郡:湘南
国際村センター
オフィス東京会議室
石川県七尾市「のと楽」
名古屋大学
九州大学
名古屋大学
名古屋大学
名古屋大学
東京理科大学
6.共同利用
WDS 国内シンポジウム (第 4 回)
EXCEED が魅せるサイエンス
太陽研究会「太陽彩層・彩層磁場
の多角的観測と宇宙天気研究」
太陽地球惑星系分野における「博
士課程進学者・博士号取得者に
よる合同セミナー」
渡邉 堯
吉川 一朗
上野 悟
2 月 14 日
2 月 17-18 日
2 月 17-19 日
東京理科大学
東北大学
京都大学
寺田
直樹
2 月 18-19 日
東北大学
惑星プラズマ・大気環境研究の進展
外惑星、水星、地球: 比較惑星
磁気圏・大気圏研究会
火星圏研究会:大気散逸と表層環
境進化
第 18 回大気ライダー研究会
ミリ-テラヘルツ波受信機技術に
関するワークショップ
電離圏・磁気圏モデリングとデー
タ同化
太陽地球環境と宇宙線モジュレー
ション
太陽地球環境メタデータ・データベ
ースによる時空間変動の学際研究
STE 研究連絡会現象報告会および
現象解析ワークショップ
電磁圏物理学シンポジウム
地域ネットワークによる宇宙天気の
観測・教育活動に関する研究集会
れいめい衛星研究集会
内部磁気圏データ解析と ERG 地上
観測検討のジョイント研究集会
小原
笠羽
隆博
康正
2 月 19-21 日
2 月 19-21 日
東北大学
東北大学
中川
広務
2 月 19-21 日
東北大学
阿保 真
前澤 裕之
2 月 21 日
3 月 3-4 日
首都大学東京
茨城大学
中野
3月4日
名古屋大学
宗像 一起
3 月 4-5 日
名古屋大学
谷田貝亜紀代
3 月 13-14 日
名古屋大学
亘
3 月 17 日
九州大学
河野 英昭
篠原 学
3 月 18-19 日
3 月 18-19 日
九州大学
九州大学
平原 聖文
笠原 慧
3 月 24 日
3 月 25 日
名古屋大学
宇宙航空研究開発機
構宇宙科学研究所
慎也
慎一
98
6.共同利用
共同利用機器等
観 測 機 器/データ処理装置
大気組成分可視分光器 (母子里、陸別)
大気組成赤外干渉分光計 (母子里、陸別)
大気中不均一反応解析システム (名古屋)
二酸化炭素安定同位体レーザー分光計 (名古屋)
大気中二酸化窒素・オゾン濃度測定装置 (名古屋)
超高層大気イメージングシステム (豊川)
太陽中性子望遠鏡 (東大宇宙線研 乗鞍観測所内)
低バックグラウンドベータ線計数装置
327 MHz 電波望遠鏡 (富士、木曽)
多方向宇宙線ミューオン望遠鏡 (名古屋)
3 次元画像処理 (VR) 装置 (名古屋)
SuperDARN 北海道-陸別短波レーダー (陸別)
ソフトウェア/データベース
大気組成赤外観測データ (母子里、陸別)
二酸化窒素オゾン観測データ (母子里、陸別)
210°地磁気観測データ (母子里、陸別、鹿児島、海外観測点)
オーロラ全天カメラデータ (カナダ、アラスカ、シベリア)
超高層大気イメージングシステムデータ
VHF レーダー/GPS シンチレーション (インドネシア)
EISCAT レーダーデータベース (ロングイアビン、トロムソ、キルナ、
ソダンキレ)
ELF/VLF 電磁波観測データ (母子里、鹿児島)
惑星間空間シンチレーションデータ
太陽風速度データ
宇宙線強度データベース
電離層等価電流計マッピング
S-RUMP データベース
CAWSES 宇宙天気国際協同研究データベース
太陽フレアデータベース
磁気圏総合解析データベース (FAST 衛星他)
MOA データベース
SuperDARN 北海道-陸別短波レーダーデータ
運動論プラズマシミュレーションコード
長濵
長濵
松見
松見
松見
塩川
松原
増田
徳丸
阿部
梅田
西谷
担当教員名
智生
智生
豊
豊
豊
和夫
豊
公明
宗利
文雄
隆行
望
長濵
長濵
塩川
塩川
塩川
大塚
野澤
担当教員名
智生
智生
和夫
和夫
和夫
雄一
悟徳
塩川 和夫
徳丸 宗利
徳丸 宗利
阿部 文雄
家田 章正
西谷
望
西谷
望
増田
智
関 華奈子
阿部 文雄
西谷
望
梅田 隆行
担当教員名
阿部 文雄/梅田 隆行
共同利用に供する施設等
太陽地球環境情報処理システム (分散処理型ワークステーション
システム)
母子里観測所
陸別観測所
木曽観測施設
富士観測所
鹿児島観測所
松見
豊
水野
亮
徳丸 宗利
徳丸 宗利
塩川 和夫
国際共同利用に供する施設等
GEDAS (太陽地球環境データ解析システム)
増田
99
担当教員名
智
6.共同利用
共 同 利 用 に関 する出 版
研究集会報告書等出版
標
題
発行年月日
第 19 回大気化学討論会講演集録
2013 年 11 月
第 18 回大気ライダー観測研究会講演集録
2014 年 3 月
STE研 究 連 絡 会
本連絡会は、太陽-地球間で発生した最新の現象を重点的に設定して、人工衛星や地上から
観測される太陽、太陽風、宇宙線、地磁気、電離層、電波放射などのデータを紹介し、シミュ
レーション・モデリングの結果と比較検討している。主として独立行政法人情報通信研究機構
および九州大学と協力して開催されている。
2009 年度より、現象報告会に加えて現象解析ワークショップを年 1 回開催し、より詳細な
解析結果の報告会を行っている。2013 年度は前年度に引き続いて極端宇宙天気研究会を京都
大学生存圏研究所との共催で開催し、様々な極端な宇宙天気事象に関する研究発表並びに議論
を行った。
研 究 集 会 名
STE 現象報告会 (STE 研究連絡会)
第 3 回極端宇宙天気研究会
STE 現象報告会 (STE 研究連絡会)
開 催 日
2013 年 8 月 30 日
2013 年 9 月 30 日-10 月 1 日
2014 年 3 月 17 日
開 催 場 所
情報通信研究機構
京都大学
九州大学
CAWSES 宇宙天気国際協同研究データベース
国際学術連合会議-太陽地球系物理学・科学委員会 (ICSU-SCOSTEP) は、S-RAMP 国際協
同研究 (1998-2002 年) の成果を受けて、21 世紀最初の国際協同研究計画として太陽地球シ
ステムの宇宙天気と宇宙気候を調べる Climate And Weather of the Sun-Earth System (CAWSES)
国際協同研究 (2004-2008 年) を実施し、更に引き続いて太陽活動極小期から極大期に向かう
時期に CAWSES-II 国際協同研究 (2009-2013 年)を実施した。CAWSES-II 国際協同研究の短期
変動 (宇宙天気) に対して、我が国が積極的に参加するための全国共同研究の共通基盤となる
日本発の「CAWSES-II 宇宙天気国際協同研究データベース」を作成した。CAWSES-II データ
ベースは URL: http://center.stelab.nagoya-u.ac.jp/cawses/cw2/index.html で公開されている。
100
7.国際交流
7. 国際交流
本研究所の目的とする研究分野の性質上、国際交流の充実を図ることは必須の要素であ
る。国際協力事業による国際共同観測をはじめ、研究者レベルでの共同研究、外国人研究
者との人的交流にも重点を置いている。
7.1 学 術 交 流 協 定
機 関 名
国
インドネシア国立航空宇宙研究所
名
協定締結日
インドネシア
1988 年 5 月 31 日
ニュージーランド
1989 年 7 月 26 日
アメリカ
1990 年 7 月 16 日
ノルウェー
1990 年11 月23 日
ボリビア
1992 年 2 月 20 日
ニュージーランド
1992 年 12 月 7 日
アメリカ
1992 年12 月15 日
アメリカ
1993 年 1 月 5 日
スウェーデン
2005 年 9 月 1 日
Indonesian National Institute of Aeronautics and Space
ニュージーランド国立水圏大気圏研究所
National Institute of Water and Atmospheric Research
アラスカ大学地球物理研究所
Geophysical Institute, University of Alaska Fairbanks
オスロ大学物理学教室
Department of Physics, University of Oslo
ラパス・サンアンドレス大学理学部附属チャカルタヤ宇
宙線研究所
Chacaltaya Cosmic Ray Observatory, Faculty of Sciences,
Universidad Mayor de San Andres, La Paz
オークランド大学地球物理研究センター
Centre for Geophysical Research, University of Auckland
米国海洋大気局宇宙空間環境研究所
Space Environment Center, National Oceanic and
Atmospheric Administration
米国海洋大気局地球物理データセンター
National Geophysical Data Center, National Oceanic and
Atmospheric Administration
スウェーデン宇宙物理研究所
Swedish Institute of Space Physics
(1993年3月25日)
トロムソ大学理学部
ノルウェー
2003 年4 月2 日
(1993 年10 月8 日)
Faculty of Science, University of Tromsø
フィンランド気象研究所地球物理部門
フィンランド
Department of Geophysics, Finnish Meteorological Institute
101
1994 年10 月21 日
7.国際交流
マサチューセッツ工科大学ヘイスタック研究所
アメリカ
1994 年10 月24 日
アルメニア
1996 年10 月18 日
ブラジル
1997 年 3 月 5 日
アメリカ
1997 年12 月22 日
ニュージーランド
1998 年 7 月 30 日
中国
2001 年 2 月 20 日
中国
2005 年11 月11 日
ロシア
2007 年 4 月 14 日
ロシア
2008 年10 月28 日
ロシア
2012 年11 月28 日
韓国
2012 年12 月24 日
アメリカ
2013 年 1 月 23 日
Haystack Observatory, Massachusetts Institute of Technology
エレバン物理研究所
Yerevan Physics Institute
ブラジル国立宇宙科学研究所
National Institute of Space Research
カリフォルニア大学サン・ディエゴ校天体物理及び宇宙
科学研究センター
Center for Astrophysics and Space Sciences, University of
California at San Diego
カンタベリー大学理学部
Faculty of Science, University of Canterbury
中国科学院高能物理研究所
Institute of High Energy Physics, Chinese Academy of
Sciences
中国極地研究所
Polar Research Institute of China
ロシア科学アカデミー極東支部宇宙物理学および電波
伝搬研究所
Institute of Cosmophysical Research and Radio Wave
Propagation (IKIR), Far Eastern Branch, Russian
Academy of Sciences
ロシア科学アカデミーシベリア支部・太陽地球系物理学
研究所
Institute of Solar-Terrestrial Physics (ISTP), Siberian
Branch, Russian Academy of Sciences
ロシア科学アカデミーシベリア支部・宇宙物理学及び超
高層大気物理学研究所
Yu.G. Shafer Institute of Cosmophysical Research and
Aeronomy (IKFIA), Siberian Branch, Russian Academy of
Sciences
韓国宇宙天気センター
Korean Space Weather Center
バージニア工科大学宇宙空間科学工学研究センター
Center for Space Science and Engineering Research
(Space@VT), Virginia Polytechnic Institute and State
University
102
7.国際交流
7.2 国 際 共 同 研 究
本研究所が参加している国際共同研究 (2013 年度)
国際協力事業
研 究 課 題
CAWSES-II (Climate and Weather of the
Sun-Earth System- II)
相 手 側 の 国 (機 関 ) 等
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、オー
ストラリア、カナダ、イタリア、インド、中国
など (SCOSTEP)
南米における大気環境リスク管理システムの
開発
アルゼンチン (レーザー応用研究センター)、チ
リ (マゼラン大学)
短波レーダーによる極域・中緯度域電磁気圏
の研究
アメリカ(JHU/APL, バージニア工科大学)、イギ
リ ス ( レ ス タ ー 大 学 ) 、 フ ラ ン ス (LPCE/
CNRS)、南アフリカ (ナタル大学)、オーストラ
リア (ラトローブ大学)、カナダ (サスカチュワ
ン大学)、イタリア (IFSI)、ロシア (ISTP)
国際共同研究
研 究 課 題
相 手 側 の 国 (機 関 ) 等
南極域におけるオゾンホールの研究および南
北両半球の大気環境の比較研究
ニュージーランド (NIWA)
代替フロン化合物の大気中の反応に関する研究
アメリカ (フォード中央研究所)
大気素反応過程に関する研究
イギリス (ブリストル大学)
キャビティリングダウン法の大気計測への応用
アメリカ (アラスカ大学地球物理研究所)
大気中の重要な化学反応の解明
オーストラリア (オーストラリア国立大学)
高層大気における化学反応過程の解明
アメリカ (ハーバード・スミソニアン天体物
理学センター)
中緯度熱圏大気波動の南北共役点観測
オーストラリア (IPS Radio and Space Service)
赤道大気エネルギーによる熱圏変動の研究
インドネシア (LAPAN)
カナダ北極域におけるオーロラ・超高層大気の
高感度光学観測
アメリカ (カリフォルニア大学)、カナダ (カ
ルガリー大学)
中間圏界面温度のグローバル観測
ブラジル (INPE)
電離圏および超高層大気の観測・監視および研究
タイ (チェンマイ大学)
ロシア極東域におけるオーロラ・超高層大気の高
感度光学観測
ロシア (ロシア科学アカデミー極東支部宇宙
物理学および電波伝搬研究所)
東南アジア・西アフリカ赤道域における電離圏総
合観測
ナイジェリア (国立宇宙科学開発機関、ナイジ
ェリア工科大学)、コートジボワール (フェリッ
クス・ハウファー・ボグニー大学)、インドネ
シア (LAPAN)、タイ (チェンマイ大学)
103
7.国際交流
ジオスペース探査衛星「ERG」搭載用低エネル
ギー電子分析器の研究・開発
台湾 (台湾国立成功大学)
水星磁気圏探査衛星計画「MMO」におけるプ
ラズマ粒子分析器の研究・開発
フランス (CESR-CNRS、CETP-IPSL)、スウェ
ーデン (スウェーデン王立宇宙物理学研究
所、イギリス (ラザフォード・アップルトン
研究所)、アメリカ (ボストン大学)、スイス
(ベルン大学) ほか
EISCAT レーダーを主に用いた北極域超高層大
気の研究
ノルウェー (トロムソ大学)、ノルウェー、イギ
リス、スウェーデン、フィンランド、ドイツ、
中国 (EISCAT 科学協会)
超小型衛星搭載用粒子分析器の性能較正のた
めの共同研究
韓国 (慶熙大学校)
AMISR と光学観測装置を用いた脈動オーロラ
研究
アメリカ (アラスカ大学フェアバンクス校、
クレムゾン大学)
惑星間空間シンチレーション・ネットワークに
よる惑星間空間擾乱の研究
イギリス (LOFAR グループ)、インド (タタ基
礎科学研究所)、メキシコ (メキシコ国立自治
大学)
太陽圏トモグラフィー法を用いた太陽風 3 次
元構造とダイナミックスの研究
アメリカ (UCSD/CASS)
惑星間空間シンチレーション観測の宇宙天気
韓国宇宙天気センター (韓国)
予報への応用に関する研究
惑星間空間シンチレーション観測を利用した
太陽圏外圏域の研究
アメリカ (アラバマ大学ハインツビル校
CSPAR)
マイクロレンズ効果を利用した新天体の探索
ニュージーランド (オークランド大学、カン
タベリー大学、ビクトリア大学、マッセー大
学)、アメリカ (ノートルダム大学)
太陽中性子の研究
ボリビア (サンアンドレス大学)、アルメニア
(エレバン物理研究所)、中国 (中国科学院高能
物理研究所)、スイス (ベルン大学)、アメリカ
(ハワイ大学/国立天文台)、メキシコ (メキシ
コ国立自治大学)
LHC 加速器を用いた高エネルギー宇宙線相互
作用の研究
イタリア (フィレンツェ大学、カタニア大学)、フ
ランス (理工科学校)、スイス (CERN)、スペイン
(バレンシア大学)、アメリカ (ローレンスバークレ
ー国立研究所)
巨大水チェレンコフ検出器を用いた宇宙ニュ
アメリカ (ボストン大学、ブルックヘブン国立
ートリノの研究
研究所、UCI, デューク大学、ジョージ・メイ
ソン大学、ハワイ大学、インディアナ大学、ロ
スアラモス研究所、ニューヨーク州立大学、メ
リーランド大学、ワシントン大学)、韓国 (全南
大学校、ソウル大学、成均館大学校)、中国 (テ
ィンハ大学)、ポーランド (ワルシャワ大学)
104
7.国際交流
CTA (チェレンコフ望遠鏡群) を用いた宇宙線
加速源の研究
ドイツ (ドイツ電子シンクロトロン研究所、マッ
クス・プランク研究所、ハイデルベルグ大学)、
フランス (サクレー原子力研究所、理工科学校、
パリ大学)、イタリア (イタリア国立核物理研究
所、IFSI)、スペイン (バルセロナ大学、マドリー
ド・コンプルテンセ大学)、スイス (チューリッ
ヒ)、イギリス (ダラム大学、レスター大学)、ア
メリカ (リード大学、SLAC 国立加速器研究所、
アルゴンヌ国立研究所、ワシントン大学、アイオ
ワ州立大学、UCLA, UCSC, シカゴ大学、スミソ
ニアン天文台) ほかポーランド、ブラジル、ア
ルゼンチン、アルメニア、オーストリア、ブルガ
リア、クロアチア、チェコ、フィンランド、ギリ
シャ、インド、アイルランド、スロベニア、南ア
フリカ、スウェーデンなど
液体キセノン検出器を用いた暗黒物質・太陽ニ
ュートリノの研究
韓国 (ソウルナショナル大学、セジョン大学、
韓国標準科学研究院)
フェルミ衛星を用いた宇宙線加速源の研究
アメリカ (スタンフォード大学、SLAC 国立
加速器研究所、NASA/GSFC, 海軍研究所、
UCSC,ソノマ州立大学、ワシントン大学、パ
デュー大学、オハイオ州立大学、デンバー大
学 )、 フ ラ ン ス (サ ク レ ー 原 子 力 研 究 所 、
CNRS,理工科学校)、イタリア (イタリア国立
核物理研究所、イタリア宇宙機関、IFSI)、ス
ウェーデン (スウェーデン王立工科大学、ス
トックホルム大学)
ASTRO-H 衛星軟ガンマ線検出器を用いた宇宙
線加速源の研究
アメリカ (スタンフォード大学)、フランス
(サクレー原子力研究所)
暗黒物質間接探索の研究
アメリカ (オハイオ州立大学)
FOXSI ロケット実験による太陽粒子加速の研
究
ア メ リ カ (UCB, ス タ ン フ ォ ー ド 大 学 、
NASA/MSFC)
数値実験に基づく水星磁気圏の研究
フランス (CNRS/LATMOS, CNRS/ LPP)
米国 NASA/RBSP 衛星計画
アメリカ (NASA, APL/JHU)
内部磁気圏のモデリング研究
アメリカ (LANL)
MAVEN, MEX, MGS 観測データを用いた火星
からの大気散逸に関する研究
アメリカ (NASA, LASP/CU, SSL/USB),
スウェーデン (スウェーデン宇宙物理研究所)
地球磁気圏内のスケール間結合
ア メ リ カ (UCLA/IGPP, ア イ オ ワ 大 学 、
NASA/GSFC)
宇宙プラズマ中の非線形波動
アメリカ (メリーランド大学)
105
7.国際交流
7.3 研 究 者 の交 流
国外からの来訪者 (2013 年 4 月以降)
来訪者
氏 名
Reid, J. P.
Narayanan, L. V.
Thomas, E.
Seo, Y.
Jeon, J.
Woo, J.
Seon, J.
Abadi, P.
Falayi, E. O.
Janvier, M.
Salvador, J.
Kurkin, V. I.
Oinats, A.
Bisi, M. M.
Fallow, R. A.
Molera Calves, G.
Jensen, E. A.
Aguilar-Rodriguez, E.
Gonzalez-Esparza, J. A.
Webb, D. F.
Monoharan, P. K.
Jackson, B. V.
Luckett, N. T.
Mejia-Ambriz, J. C.
Yu, H.-S.
Kim, J.-H.
No, J.
Cieplak, A.
Kunz, J
Musco, I.
Purkayastha, K. K.
Qin, X.
Singh, S.
所 属
University of Bristol
Indian Institute of Geomagnetism
Virginia Polytechnic Institute and State University
Kyung-Hee University
Kyung-Hee University
Kyung-Hee University
Kyung-Hee University
LAPAN
Tai Solarin University
Observatoire de Paris
CEILAP
Institute of Solar-Terrestrial Physics, Siberian
Branch, Russian Academy of Sciences
Institute of Solar-Terrestrial Physics, Siberian
Branch, Russian Academy of Sciences
Rutherford Appleton Laboratory
ASTRON
Joint Institute for VLBI in Europe
Planetary Science Institute
Instituto de Geofisica, UNAM
Instituto de Geofisica, UNAM
Boston University
Tata Institute of Fundamental Research
UCSD
UCSD
UCSD
UCSD
Korean Space Weather Center
Korean Space Weather Center
Brookhaven National Laboratory
Carl von Ossietzky University Oldenburg
University of Oslo
University of Bristol
Chines Academy of Sciences
京都大学生存圏研究所
106
国 名
イギリス
インド
アメリカ
韓国
韓国
韓国
韓国
インドネシア
ナイジェリア
フランス
アルゼンチン
ロシア
ロシア
イギリス
オランダ
オランダ
アメリカ
メキシコ
メキシコ
アメリカ
インド
アメリカ
アメリカ
アメリカ
アメリカ
韓国
韓国
アメリカ
ドイツ
ノルウェー
イギリス
中国
日本
7.国際交流
外 国 人 来 訪 者 による講 演
講
演 者
Reid, J. P.
Thomas, E.
Narayanan, L. V.
Watkins, B.*
Falayi, E. O.
Abadi, P.
Lundin, R. *
Janvier, M.
Kunz, J
Purkayastha, K. K.
Cieplak, A.
Musco, I.
Takahashi, H.*
Singh, S.
Narayanan, L. V.
*招聘客員研究員
所
属
国 名
University of Bristol
Virginia Polytechnic Institute and State
University
Indian Institute of Geomagnetism
University of Alaska Fairbanks
Tai Solarin University
LAPAN
Swedish Institute of Space Physics
Observatoire de Paris
Carl von Ossietzky University Oldenburg
University of Bristol
Brookhaven National Laboratory
University of Oslo
INPE
京都大学生存圏研究所
Indian Institute of Geomagnetism
開 催 期 日
イギリス
アメリカ
2013 年 4 月 3 日
7 月 24 日
インド
アメリカ
ナイジェリア
インドネシア
スウェーデン
フランス
ドイツ
イギリス
アメリカ
ノルウェー
ブラジル
日本
インド
8月2日
9 月 20 日
10 月 11 日
10 月 18 日
11 月 7 日
11 月 7 日
11 月 25 日
11 月 25 日
11 月 26 日
11 月 26 日
12 月 6 日
2014 年 1 月 24 日
1 月 31 日
*招聘客員研究員による英語でのセミナー、講義・・・・2013 年度中に合計 3 回実施
教 員 の海 外 派 遣 (2013 年 度 )
外国出張者
延べ
103 名
<略称>
APL:
ASTRON:
CASS:
CAWSES:
CEILAP:
CERN:
CESR:
CETP:
CNRS:
CSPAR:
CU:
EISCAT:
GSFC:
IFSI:
IGPP:
INPE:
IPS:
IPSL:
ISTP:
JHU:
LAPAN:
LASP:
LATMOS:
LPCE:
LPP:
MSFC:
NASA:
NIWA:
Applied Physics Laboratory
Netherlands Institute for Radio Astronomy
Center for Astrophysics & Space Sciences
Climate and Weather of the Sun-Earth System
Centro de Investigaciones de Láseres y Aplicaciones
Organisation Européenne pour la Recherche Nucléaire
Centre d’Etude Spatiale des Rayonnements
Centre d’étude des Environnements Terrestre et Planétaires
Centre National de la Recherche Scientifique
Center for Space Plasma and Aeronomic Research
University of Colorado
European Incoherent Scatter Radar
Goddard Space Flight Center
Istituto di Fisica dello Spazio Interplanetario
Institute of Geophysics and Planetary Physics
Instituto Nacional de Pesquisas Espaciais
Ionospheric Prediction Service
Institut Pierre Simon Laplace
Institute of Solar-Terrestrial Physics
Johns Hopkins University
Lembaga Panerbangan Dan Antariska Nasional
Laboratory for Atmospheric and Space Physics
Laboratoire Atmosphères, Milieux, Observations Spatiales
Laboratoire de Physique et Chimie de l’Environnement
Laboratoire de Physique des Plasmas
Marshall Space Flight Center
National Aeronautics and Space Administration
National Institute of Water and Atmosphere
107
7.国際交流
SCOSTEP:
SSL:
UCB:
UCI:
UCLA:
UCSC:
UCSD:
UNAM:
Scientific Committee on Solar Terrestrial Physics
Space Sciences Laboratory
University of California, Berkeley
University of California, Irvine
University of California, Los Angeles
University of California, Santa Cruz
University of California, San Diego
Universidad Nacional Autonoma de Mexico
108
8.教育活動
8. 教育活動
本研究所では、大学院・学部教育により、将来の太陽地球系科学を担う若手研究者の
育成を行っている。
大学院教育
極めて学際性の高い本研究所の立場から、理学研究科および工学研究科の 2 つの研究科で
大学院教育を実施している。理学研究科では、素粒子宇宙物理学専攻 (宇宙地球物理系) を担
当し、工学研究科では、電子情報システム専攻 (電気工学分野) の大学院学生の一部を受け入
れている。
なお、大学院において、太陽地球環境の勉学を志す入学志望者に対し、大学院担当教
員の現在の研究テーマとその内容をまとめた小冊子「大学院案内」により大学院教育・
研究の内容の周知を図っている。
太 陽 地 球 環 境 研 究 所 で指 導 を受 けている学 生 の数
* 2014 年 4 月 1 日現在
2009 年度 2010 年度 2011 年度
理学研究科
学部ほか
2013 年度 2014 年度
博士前期課程 1
15
19
15
15
14
23
博士前期課程 2
7
15
20
15
17
16
博士後期課程 1
5
3
8
3
7
8
博士後期課程 2
4
5
3
8
3
7
博士後期課程 3
8
8
10
5
10
7
39
50
56
46
51
61
博士前期課程 1
3
6
5
6
5
5
博士前期課程 2
6
4
6
6
6
9
博士後期課程 1
0
0
0
1
0
1
博士後期課程 2
0
0
0
0
1
0
博士後期課程 3
0
0
0
0
0
1
計
9
10
11
13
12
16
計
工学研究科
2012 年度
理学部 4 年生
7
6
3
6
6
6
工学部 4 年生
8
7
9
12
10
13
外国人研究生
0
0
0
0
0
0
15
13
12
18
16
19
63
73
79
77
79
96
3
2
5
4
2
-
60
0
28
-
-
計
学生総数
学位 (課程博士) 取得者数
上記年度入学者に係る学位 (後期課
程3年内修了) 課程博士の取得率 (%)
109
-
8.教育活動
理 学 研 究 科 素 粒 子 宇 宙 物 理 学 専 攻 宇 宙 地 球 物 理 系 (2013 年 度 )
研究分野/教員名
研 究 分 野
太陽地球系物理学
太陽地球相関理学
太陽地球系環境学
教 授
伊藤 好孝
田島 宏康
德丸 宗利
草野 完也
平原 聖文
塩川 和夫
松見
水野
豊
亮
准 教 授
阿部 文雄
増田 公明
松原
豊
大塚 雄一
関 華奈子
野澤 悟徳
増田
智
長濱 智生
助 教
奥村
曉
﨏
隆志
藤木 謙一
家田 章正
大山 伸一郎
中山
智喜
工 学 研 究 科 電 子 情 報 システム専 攻 (2013 年 度 )
研究分野/教員名
研 究 分 野
宇宙電磁環境工学
教 授
町田
忍
塩川 和夫
准 教 授
西谷
望
三好 由純
助 教
今田 晋亮
梅田 隆行
中島
拓
学 部 教 育 への協 力
本研究所教員は、次のように、名古屋大学の 4 年一貫教育に協力し、全学共通科目を担
当する他、理工系学部からの要請により、講義・演習・実験・ゼミナールを担当している。
また、
理学部 4 年生、
工学部 4 年生の卒業研究受け入れや研究生の教育指導も行っている。
担 当 科 目 (2013 年 度 )
学 部
全学共通
理学部
工学部
科
目
宇宙科学 (理系教養科目)
物理学実験/物理実験学/物理学実験Ⅰ・Ⅱ/物理学概論Ⅰ・Ⅱ/物理学特別実験/
宇宙物理学Ⅲ/太陽地球系科学
電気回路論及び演習/電磁波工学/数学Ⅰ及び演習 A・B/確率論数値解析及び演習
/数学Ⅱ演習
環境学研究科での教育
地球学Ⅰ、地球学Ⅱ
その他 の大 学 での教 育
東京大学、京都大学
110
8.教育活動
国 際 共 同 研 究 への学 生 参 加 数
*論文は 2013 年 4 月 1 日から 2014 年 3 月 31 日までに出版されたもの (査読付)
参加
学生数
学生を含
む論文数
研 究 課 題
相 手 側 の 国 (機 関 ) 等
CAWSES-II (Climate and Weather
of the Sun-Earth System-Ⅱ)
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、
オーストラリア、カナダ、イタリア、イ
ンド、中国など (SCOSTEP)
20
0
短波レーダーによる極域・中緯
度域電磁気圏の研究
ア メ リ カ (JHU/APL, バ ー ジ ニ ア 工 科 大
学)、イギリス (レスター大学)、フランス
(LPCE/CNRS)、南アフリカ (ナタル大学)、
オーストラリア (ラトローブ大学)、カナダ
(サスカチュワン大学)、イタリア(IFSI)、ロ
シア (ISTP)
4
3
南米における大気環境リスク管
理システムの開発
アルゼンチン ( レーザー応用技術研究セ
ンター)、チリ (マゼラン大学)
1
1
中緯度熱圏大気波動の南北共役
点観測
オーストラリア (IPS Radio and Space Service)
1
0
赤道大気エネルギーによる熱圏
変動の研究
インドネシア (LAPAN)
2
0
カナダ北極域におけるオーロラ・
超高層大気の高感度光学観測
アメリカ (カリフォルニア大学)、カナダ (カ
ルガリー大学)
4
2
電離圏および超高層大気の観測・
監視および研究
タイ (チェンマイ大学)
1
0
ロシア極東域におけるオーロラ・
超高層大気の高感度光学観測
ロシア (ロシア科学アカデミー極東支部宇宙
物理学及び電波伝搬研究所)
2
0
EISCAT レーダーを主に用いた北
極域超高層大気の研究
ノルウェー (トロムソ大学)、EISCAT 科学
協会
1
0
惑星間空間シンチレーション・
ネットワークによる惑星間空
間擾乱の研究
イギリス (LoFAR グループ)、インド (タタ
基礎科学研究所)、メキシコ (地球物理研究
所)
1
2
太陽圏トモグラフィー法を用い
た太陽風 3 次元構造とダイナ
ミックスの研究
アメリカ (UCSD/ CASS)
1
0
惑星間空間シンチレーション観
測の宇宙天気予報への応用に
関する研究
韓国 (韓国宇宙天気センター)
1
0
惑星間空間シンチレーション観測
を利用した太陽圏外圏域の研究
アメリカ (アラバマ大学ハンツビル校)
1
0
マイクロレンズ効果を利用した
新天体の探索
ニュージーランド (オークランド大学、カンタベ
リー大学、ビクトリア大学、マッセー大学)、アメ
リカ (ノートルダム大学)
2
11
液体キセノン検出器を用いた暗黒
物質・太陽ニュートリノの研究
韓国 (ソウルナショナル大学、セジョン大
学、韓国標準科学研究院)
3
2
111
8.教育活動
太陽中性子の研究
ボリビア (サンアンドレス大学)、アルメニア
(エレバン物理研究所)、中国 (中国科学院高能
物理研究所)、スイス (ベルン大学)、アメリカ
(ハワイ大学/国立天文台)、メキシコ (メキシ
コ国立自治大学)
4
0
LHC 加速器を用いた高エネルギ
ー宇宙線相互作用の研究
イタリア (フィレンツェ大学、カタニア大学)、フ
ランス (理工科学校)、スイス (欧州合同原子核研
究機関)、スペイン (バレンシア大学)、アメリカ
(ローレンスバークレー国立研究所)
5
2
巨大水チェレンコフ検出器を用
いた宇宙ニュートリノの研究
アメリカ (ボストン大学、ブルックヘブン国立研
究所、UCI、デューク大学、ジョージ・メイソン
大学、ハワイ大学、インディアナ大学、ロスアラ
モス研究所、ニューヨーク州立大学、メリーラン
ド大学、ワシントン大学)、韓国 (チョンナム大
学、ソウル大学、スンキュンカン大学)、中国 (テ
ィンハ大学)、ポーランド (ワルシャワ大学)
2
2
フェルミ衛星を用いた宇宙線加速
源の研究
アメリカ (スタンフォード大学、SLAC 国
立加速器研究所、NASA/GSFC, 海軍研究
所、UCSC,ソノマ州立大学、ワシントン大
学、パデュー大学、オハイオ州立大学、デ
ンバー大学)、フランス (サクレー原子力研
究所、CNRC, 理工科学校)、イタリア (イ
タリア国立核物理研究所、イタリア宇宙機
関、IFSI)、スウェーデン (スウェーデン王
立工科大学、ストックホルム大学)
1
0
ASTRO-H 衛星軟ガンマ線検出器
を用いた宇宙線加速源の研究
アメリカ (スタンフォード大学)、フランス
(サクレー原子力研究所)
1
0
CTA (チェレンコフ望遠鏡群) を用
いた宇宙線加速源の研究
ドイツ (ドイツ電子シンクロトロン研究所、マ
ックス・プランク研究所、ハイデルベルグ大学)、
フランス (サクレー原子力研究所、理工科学校、
パリ大学)、イタリア (イタリア国立核物理研究
所、IFSI)、スペイン (バルセロナ大学、マドリ
ード・コンプルテンセ大学)、スイス (チューリ
ヒ大学)、イギリス (ダラム大学、レスター大学)、
アメリカ (リード大学、SLAC 国立加速器研究
所、アルゴンヌ国立研究所、ワシントン大学、
アイオワ州立大学、UCLA, UCSC, シカゴ大学、
スミソニアン天文台)、ほか
2
1
暗黒物質間接探索の研究
アメリカ (オハイオ州立大学)
1
0
MAVEN, MEX, MGS 観測データ
を用いた火星からの大気散逸
に関する研究
アメリカ (NASA, LASP/CU, SSL/UCB) ,
スウェーデン (IRF)
3
2
64
28
合計 (延べ数)
112
8.教育活動
学会・研究会等への学生参加状況
海外で開催された研究集会への参加
研 究 集 会 名
開 催 国
開 催 期 日
参 加
学生数
支援した
学生数
2013 年
SuperDARN2013 Workshop
カナダ
5 月 26-31 日
2
2
9th International Carbon Dioxide Conference
中国
6 月 3-7 日
1
1
Space Climate 5
フィンランド
6 月 15-19 日
1
0
33rd International Cosmic Ray Conference
ブラジル
7 月 2-9 日
4
2
11th International School/Symposium for Space
台湾
7 月 21-28 日
1
1
IAGA 2013 The XIIth Scientific Assembly
メキシコ
8 月 26-31 日
2
2
EPSC 2013 (European Planetary Science Congress)
イギリス
9 月 8-13 日
1
0
TAUP2013
アメリカ
9 月 8-13 日
1
1
2013 IEEE NSS/MIC/RTSD
韓国
10 月27 日-11 月2 日
1
1
2013 AGU Fall Meeting
アメリカ
12 月 9-13 日
2014 年
14
7
6th VERSIM workshop 2014
ニュージーランド 1 月 20-23 日
1
1
18th International Conference on Gravitational
Microlensing
アメリカ
1
1
30
19
Simulations (ISSS-11)
合
1 月 20-24 日
計
国内で開催された学会への参加
研 究 集 会 名
開 催 場 所
開 催 期 日
参 加
学生数
支援した
学生数
2013 年
名古屋地学会第 64 回総会・講演会
名古屋市科学館
5 月 12 日
日本地球惑星科学連合 2013 年大会
幕張メッセ国際会議場
第 30 回エアロゾル科学・技術研究
討論会
1
0
5 月 19-24 日
27
24
京都大学
8 月 27-29 日
1
1
日本天文学会 2013 年秋季年会
東北大学
9 月 10-12 日
2
2
日本物理学科秋季大会
高知大学
9 月 20-23 日
9
8
第 134 回地球電磁気・地球惑星圏
学会総会および講演会
高知大学
11 月 2-5 日
24
22
第 19 回大気化学討論会
石川県七尾市:のと楽
11 月 6-8 日
3
3
惑星科学会秋季講演会
沖縄県石垣市:市民会館
11 月 20 -22 日
1
0
2014 年
日本天文学会 2014 年春季年会
国際基督教大学
3 月 19-22 日
4
3
日本物理学会春季大会
東海大学
3 月 27-30 日
7
7
79
70
合
計
113
8.教育活動
国 内 で開 催 された研 究 会 等 への参 加
研 究 集 会 名
開 催 場 所
開 催 期 日
参 加
学生数
支援した
学生数
2013 年
The 5th GOSAT PA PI Meeting
横浜シンポジア
5 月 27-29 日
1
1
9th IWGGMS (International Workshop
on Greenhouse Gas Measurements
from Space)
横浜シンポジア
5 月 29-31 日
1
1
29th International Symposium on
Space Technology and Science
名古屋国際会議場
6 月 2-9 日
3
2
CYGNUS 2013
オークスカナルパーク 6 月 10 日
ホテル富山
1
1
宇宙線による雲核生成機構の解
明‐ラボ実験とフィールド観
測からのアプローチ‐
名古屋大学
7 月 12 日
2
0
APPC12
幕張メッセ
7 月 14 日
1
1
第31回 NROユーザーズミーティング
国立天文台野辺山
宇宙電波観測所
7 月 24-25 日
1
0
第 43 回天文天体物理夏の学校
宮城蔵王ロイヤルホテル
7 月29 日-8 月1 日
2
0
名古屋大学若手女性研究者サイ
エンスフォーラム
名古屋大学
8月8日
1
0
日本 SKA サイエンス会議「宇宙
磁場」2013
国立天文台水沢
VLBI 観測所
9 月 13-14 日
1
1
中間圏・熱圏・電離圏 (MTI) 研究会
情報通信研究機構
9 月 17-18 日
4
3
宇宙空間からの超高層大気撮像
観測と地上観測、モデリングと
の結合に関する研究集会
情報通信研究機構
9 月 18 日
4
3
太陽多波長データ解析研究会
2013
国立天文台野辺山太
陽電波観測所
9月29日-10月4日
2
1
研究集会「MMS (Magnetospheric
Multi Scale) 衛星計画で挑む科
学の研究会」
神奈川県三浦郡:湘
南国際村センター
10 月 7-9 日
1
1
ISAS Workshop: Magnetospheric
Plasmas 2013
東京工業大学
11 月 11-13 日
1
0
The Seventh
Meeting
飛騨・世界生活文化セン 11 月 12-15 日
ター
4
0
4th Symposium on Polar Science
国立極地研究所
11 月 12-15 日
6
1
International CAWSES-II Symposium
名古屋大学
11 月 18-22 日
19
17
Nagoya IPS Workshop 2013
名古屋大学
11 月 23-24 日
1
0
第 10 回宇宙環境シンポジウム
東京都千代田区:科
学技術館
12 月 2-3 日
1
1
STE シミュレーション研究会&
太陽地球惑星系科学 (STP) シ
ミュレーション・モデリング技
法勉強会 合同研究集会
九州大学
12 月 24-27 日
1
0
Hinode
Science
114
8.教育活動
2014 年
系外惑星大気 WS2014
国立天文台
1 月 6-7 日
1
0
第 14 回宇宙科学シンポジウム
宇宙航空研究会開発
機構
1 月 9-10 日
1
1
中緯度短波レーダー研究会
名古屋大学
1 月 27 日
5
0
太陽研連シンポジウム「活動極期
を迎えた太陽研究の新たな展
開、彩層プラズマ診断、 宇宙
天気、Solar-C」
京都大学
2 月 17-19 日
2
2
D 進学者・D 取得者による合同セ
ミナー
東北大学
2 月 18 日
3
2
Symposium on Planetary Science
2014 in Sendai
東北大学
2 月 19-21 日
1
0
平成 25 年度「太陽圏シンポジウム」
および STE 研究集会「太陽地球
環境と宇宙線モジュレーション」
名古屋大学
3 月 4-5 日
2
0
エアロゾル先端計測研究会第 1 回
会合
キャンパスプラザ京都
3月7日
1
1
International Workshop on Program
of the Antarctic Syowa MST/IS
Radar
東京大学
3 月 10-11 日
1
0
75
40
合
計
115
8.教育活動
フィールドワーク大学院生参加状況
国
県 名
北海道
場 所
足寄郡陸別町
実 施期日
(出発日で集計)
内
参
加
学
生
数
県
名
場
所
実 施期日
(出発日で集計)
参
加
学
生
数
2013 年 9 月
1 愛知県
豊川市
2013 年 9 月
1
2013 年 12 月
1 岐阜県
飛騨市神岡町
2013 年 4 月
6
茨城県
守谷市
2013 年 11 月
1
2013 年 5 月
8
千葉県
千葉市
2013 年 7 月
4
2013 年 6 月
3
2013 年 10 月
2013 年 11 月
2
4
2013 年 7 月
2013 年 8 月
8
6
2014 年 2 月
5
2013 年 9 月
2
柏市
2013 年 6 月
1
2013 年 10 月
4
立川市
2013 年 5 月
2
2013 年 11 月
7
2013 年 6 月
1
2013 年 12 月
3
文京区
2013 年 7 月
1
2014 年 1 月
5
三鷹市
2013 年 9 月
1
2014 年 2 月
6
2014 年 3 月
2013 年 8 月
3
2
2013 年 9 月
2013 年 4 月
2013 年 7 月
2
5
1
2014 年 1 月
1
東京都
山梨県
南 都 留 郡 富 士 2013 年 10 月
河口湖町
1
神奈川県
長野県
相模原市
2013 年 12 月
南 佐 久 郡 南 牧 2013 年 6 月
村野辺山
2
2 滋賀県
木曽郡上松町
1
高山市丹生川
2013 年 8 月
甲賀市信楽町
国 内参加 学生 合計人 数 (延 べ 人 数 )
103 名
国
国 名
場 所
実 施期日
(出発日で集計)
外
参
加
学
生
数
国 名
アメリカ
フェアバンクス
2014 年 1 月
2 ノルウェー
カナダ
フレデリクトン
2013 年 12 月
メキシコ
場
所
2013 年 8 月
1
2
2013 年 6 月
1
プエブラ州ナシン 2013 年 4 月
トラ
2013 年 5 月
2
2013 年 9 月
1
1
2013 年 10 月
1
2013 年 8 月
2
2013 年 11 月
1
2013 年 6 月
1
2014 年 1 月
1
2013 年 9 月
1 イタリア
1
2013 年 10 月
1
セストフィォ 2013 年 5 月
レンティーノ
2013 年 12 月
1 マレーシア
クアラルンプール 2014 年 3 月
1
ニュージーランド レイク・テカポ
国 外参加 学生 合計人 数 ( 延 べ 人 数 )
トロムソ
実 施期日
(出発日で集計)
参
加
学
生
数
21 名
116
9.研究関連活動
9. 研究関連活動
計 算 機 ・通 信 ネットワーク
2010 年 12 月に導入した総演算性能 20 TFlops のスーパーコンピュタ (CPU サーバ) と
合計 290 TB の専用ストレージ、合計 360 TB の RAID ディスクで構成されるファイルサー
バ、最新の Sun ワークステーションおよび高速ネットワークシステムは、観測データ解析
やシミュレーション、論文作成、データベース作成、ホームページ作成などの他、日常的
なメールなどあらゆる研究活動に利用されている。
2000 年度から 2003 年度までの 3 年計画で遂行したギガネットプロジェクト「ジオスペ
ース環境情報の高度化ネットワーク利用に関する研究」の発展として、情報通信研究機構
(NICT) の JGNII プロジェクトに継続的に参加し、2004 年度から 2007 年度までの 4 年計
画で「高速ネットワーク利用によるジオスペース環境情報の共有化と相互利用」を名古屋
大学、京都大学、愛媛大学、九州大学、NICT の 5 機関が連携した共同研究として遂行し
た。その JGNII の高速回線は共同教育研究施設 1 号館まで 2006 年に延長接続され、2008
年度からは NICT の JGN2plus プロジェクトに「高速ネットワーク利用によるジオスペース
環境情報と多種大量データの共有化と相互利用」の研究課題で参加、2010 年度は広域ファ
イルシステムを導入し、研究所までの回線速度を 10 Gbps に高速化した。2011 年度に NICT
の新規 JGN-X プロジェクトに「大規模分散ストレージを活用したジオスペース環境の情
報処理」の研究課題で参加、広域分散ファイルスステム (Gfarm2) の新バージョンを導入
して、2012 年度は NICT の OneSpaceNet スペースサイエンスクラウドを継続的に利用した。
情報基盤センター
(サーバ等)
共同教育研究施設
計算機群
宇宙線ドーム等
計算機群
本研究所の分散型計算機システムとネットワークの構成。
117
9.研究関連活動
会 議 ・研 究 会 等 の開 催
本研究所は、さまざまな国内外の会議や研究会を企画し、その主催あるいは共催を務め
ている。以下のものは、それらの内の主なものである。このほかにも、各種の会議におい
て、組織委員やプログラム委員の委託を受けている。
宇宙線による雲核生成機構の解明-ラボ実験とフィールド観測からのアプローチ-
標記の共同利用研究集会を主催し、
国内各地から 19 の研究機関の総計 41 名の研究者が参加し、
口頭講演 14 件が行われた。大気中のエアロゾル核生成、雲核形成は地球上の雲量を左右し、
間接効果と呼ばれる太陽光の反射により地球環境に大きな影響を与える。エアロゾルの生成
において、イオン誘起の核形成は重要な役割を果たしていると言われてきている。大気中で
はイオンは宇宙線や雷などによりバックグラウンド大気中で生成される。宇宙線と雲量の相
関がいろいろ議論されているが、イオン誘起のエアロゾル核形成についてはこれまで、実験的に
もフィールド観測でも充分には解明されていない。また、大気中のエアロゾル粒子・雲凝結核の
濃度に対する核生成の寄与を把握することは、エアロゾルの気候影響を理解する上で重要である
が、核生成と雲凝結核との結びつきに関する知見は未だに乏しい。今後、地球温暖化などの将来
予測を行っていく上で、この過程の定量的な解明が不可欠である。そこで今回、イオン誘起のエ
アロゾル核形成などについて、実験室でのチャンバー実験の研究者、フィールでのエアロゾル形
成過程の観測研究者が一堂に会して、この研究のブレークスルーを見出す議論を行った。
主催
開催日
開催場所
名古屋大学太陽地球環境研究所
2013 年 7 月 12 日
名古屋大学高等研究館カンファレンスホール
GEMSIS ワークショップ:宇宙天気の予測可能性と将来展望
太陽活動が極大を迎え、太陽フレア、太陽プロトン現象、放射線帯変動、地磁気擾乱等
の各種宇宙天気現象の研究が活発化している。国際的には太陽観測衛星ひのでや SDO が活
躍するとともに、
ジオスペース探査衛星 Van Allen Probes が昨年打ち上げられ、
我が国の ERG
計画も含めた国際ジオスペース探査が進行中である。こうした動きに呼応して、各種宇宙
天気現象の実証型ジオスペースモデリングを推進すべく、当研究所では GEMSIS プロジェ
クトを推進している。また、宇宙天気現象が現代社会にもたらす様々な影響を前もって知
りたいという社会的な要請からは、太陽フレア、太陽プロトン現象、放射線帯変動、地磁
気擾乱等の状況を前もって情報提供する宇宙天気予報の取り組みが世界各国で始まってい
る。また、頻度は低いが甚大な被害をもたらしうる極端イベントに関しても、被害額の試
算が行われる等、社会システムのリスクマネージメントの観点から注目が集まっている。
本研究会は、各宇宙天気現象の予報の現状と予測可能性に焦点をあて、各分野の専門家
にレビューしていただくとともに、宇宙天気現象の基礎研究と応用研究の連携や中長期的
な発展の方向性について議論する場を提供し、今後の宇宙天気研究とその応用に資する
ことを目的として開催された。初日には、国際的な宇宙天気研究の動向と将来展望 (小
原隆博氏)、宇宙基本計画における宇宙天気 (磯部洋明氏)、宇宙天気予報業務の将来展
望 (石井守氏)、宇宙天気現象の予測可能性と将来展望 (草野完也氏) の 4 講演の後、パネ
ルディスカッション「宇宙天気研究の将来展望」も行われ、活発な議論が展開された。
主催
開催日
開催場所
名古屋大学太陽地球環境研究所
2013 年 8 月 22-23 日
名古屋大学研究所共同館
118
9.研究関連活動
中間圏・熱圏・電離圏研究集会
当研究集会の母体である地球電磁気・地球惑星圏学会 (SGEPSS) 分科会「中間圏・熱
圏・電離圏 (MTI) 研究会」は、超高層物理学、地球電磁気学、気象学、電波工学や大
気化学など様々な分野の研究者が交流し、各研究分野の最新情報や研究活動の進捗状況
等について意見交換する場を提供し、効率的かつ独創的な研究活動に繋がることを目的
として活動している。
研究集会は 1998 年以降毎年開催され、2013 年度は 9 月 17-18 日に名古屋大学
太陽地球環境研究所、国立極地研究所、情報通信研究機構の共同主催で開催され
た。台風接近に伴う交通機関の混乱にも関わらず 70 名が参加し、26 件の講演 (口
頭発表 18 件、ポスター発表 8 件) があった。2010 年度から続く取り組みとして若
手研究者への口頭発表時間の重点的配分や座長経験の機会提供を行った。また今
回の研究集会では「MTI 分野の飛翔体観測の将来計画」をテーマとして、国内外
のロケット実験や衛星観測の専門家に最新の研究成果を紹介していただいた。共
同開催された ISS-IMAP 研究集会における大気光観測装置 (IMAP) の最新成果や
データ利用方法などと合わせ、将来計画について活発な議論が行われた。MTI 研
究会の活動・関連情報はホームページ (http://www2.nict.go.jp/aeri/swe/MTI) で公開
されている。
主催
開催日
開催場所
名古屋大学太陽地球環境研究所、国立極地研究所、情報通信研究
機構
2013 年 9 月 16-17 日
情報通信研究機構 小金井本部
CAWSES-II 国際シンポジウム
当シンポジウムは国際科学会議 (ICSU) 傘下の国際太陽地球系物理学・科学委員会
(Scientific Committee on Solar-Terrestial Physics: SCOSTEP) が 2009-2013 年に推進
し た 5 ヶ年 計 画の 国際 協 同研 究で あ る太 陽地 球 系の 気候 と 天気 -II (Climate And
Weather of the Sun-Earth System-II、CAWSES-II) の総まとめと、その次の国際プログ
ラムの議論を行うことを目的として開催された。
太陽活動が地球周辺の宇宙空間 (ジオスペース) と大気環境に与える短期的影響
(宇宙天気) と地球の気候変動に与える長期的な影響に関する以下の 4 つのタスク、
(1) 太陽活動の気候変動への影響、(2) 気候変動に対するジオスペースの応答、(3)
太陽の短期変化がジオスペース環境に与える影響、(4) 下層大気からの入力に対す
るジオスペースの応答と、さらに CAWSES-II のための E サイエンスおよび情報連
携の課題と成果に関する 5 つのテーマについて基調講演、パネルディスカッション
が行われ、さらにテーマごとの分科会で活発な議論が行われた。海外 32 カ国から
140 名、国内から 180 名の合計 320 名の参加者があり、次の国際プログラムとして
2014 年から 5 ヶ年計画で開始される Variability of the Sun and Its Terrestrial Impact
(VarSITI) の議論も行った。
主催
開催日
開催場所
名古屋大学太陽地球環境研究所、京都大学生存圏研究所、国立極地
研究所、SCOSTEP
2013 年 11 月 18-22 日
名古屋大学豊田講堂およびシンポジオンホール
119
9.研究関連活動
太陽地球環境メタデータ・データベースによる時空間変動の学際研究
太陽・地球環境分野における現象は,様々な要因が複雑に絡みあっており,その解
明には学際的研究が必要である。そのためには、異分野間のデータへのアクセスやデ
ータ読み込みなどの敷居を下げること、また、データの誤使用を避けることが重要で
ある。そこで当研究所を中心とする大気データ観測に携わっている研究者と、大学間
連携プロジェクト「超高層大気長期変動の全球地上ネットワーク観測・研究
(Inter-university Upper atmosphere Global Observation NETwork: IUGONET) 参加機関 (東
北大学・国立極地研救助・名古屋大学・京都大学・九州大学) のデータベース作成者、
それらにより計測されたデータを解析している研究者らが参加し、活発な意見交換を
行った。また、超高層大気研究を行っている国内他機関の研究者、実務者、国内外の
World Data System 研究者らとも、今後のデータベースの継続的・発展的展開につい
て意見交換し、共同研究や論文執筆、今後の予算獲得に向けて戦略的な打ち合わせも
行った。隣接する分野についての発表を見聞きすることとで、視野が広がるなど教育
効果があったと思われる。この集会には 50 名が参加し、外国 (ドイツ・イギリス) か
らの参加を含め、参加機関は 16 機関となった。
主催
開催日
開催場所
名古屋大学太陽地球環境研究所、IUGONET、名古屋大学博士課程教
育リーディングプログラム (フロンティア宇宙開拓リーダー養成プ
ログラム)
2014 年 3 月 13-14 日
名古屋大学野依記念学術交流会館
出版
Newsletter No. 65
Newsletter No. 66
Newsletter No. 67
2013 年 7 月
2013 年 10 月
2014 年 2 月
(Web にて公開。http://www.stelab.nagoya-u.ac.jp/ste-www1/doc/news_book_j.html)
120
10.委員会
10. 委員会
学内委員会
本研究所の教員は、名古屋大学内で次の学内委員会の委員として、それぞれの委員会の扱う重
要事項の審議/討論に参加している。
委 員 会 等 の 名 称
基礎理論研究センター運営委員会
現象解析研究センター運営委員会
博物館運営委員会
地球水循環研究センター協議員会
NICE・ネットワーク連絡会連絡員
全学計画・評価担当者会議
環境安全衛生推進本部会議
研究助成委員会
国際交流委員会
シンクロトロン光研究センター運営委員会
防災推進本部会議災害対策専門委員会
工学研究科附属計算科学連携教育研究センター運
営委員会
ホームカミングディ実行委員会
ハラスメント防止対策委員会
理学研究科教育委員会
物理学教室教育委員会
部局長会
教育研究評議会
計画・評価委員会
センター協議会
男女共同参画推進委員会
全学技術センター運営委員会
全学技術支援委員会
エコトピア科学研究所運営協議会
原子力委員会
附属図書館商議員会
安全保障委員会
総合保健体育科学センター運営委員会
大学文書資料室運営委員会
全学技術センター運営委員会運営専門委員会
全学技術センター運営委員会人事委員会
地球生命圏研究機構運営委員会
素粒子宇宙起源研究機構運営委員会
学外委員会活動
本研究所の教員が委員等の委嘱を受けている学外委員会 (2013 年度)
機関・組織名
委員会・役職等の名称
宇宙航空研究開発機構
宇宙理学委員会委員
情報・システム研究機構/国立極地
研究所
非干渉散乱レーダ委員会委員/南極観測審議委員会宙空圏専門部会
委員/非干渉散乱レーダ委員会特別審査部会委員
情報通信研究機構
研究活動等に関する外部評価委員会電磁波センシング基盤技術領
域外部評価委員会委員
121
10.委員会
機関・組織名
委員会・役職等の名称
自然科学研究機構/国立天文台
運営会議委員/太陽・天体プラズマ専門委員会委員/太陽天体プ
ラズマ専門委員会電波ヘリオグラフ科学運用小委員会委員/電波
専門委員会電波天文周波数小委員会委員
高エネルギー加速器研究機構
素粒子原子核研究所運営会議委員/測定器開発室国際レビュー委
員会委員/B ファクトリー実験専門評価委員会オブザーバー
日本原子力研究開発機構
核融合研究開発部門理論専門部会委員/平成 25 年度炉心プラズ
マ共同企画委員会理論シミュレーション専門部会専門委員
京都大学生存圏研究所
運営委員会委員/専門委員会員/MU レーダー全国国際共同利用
専門委員会委員/赤道大気レーダー(EAR)全国国際共同利用専
門委員会委員/電波科学計算機実験 (KDK) 全国・国際共同利用
専門委員会/附属生存圏学際萌芽研究センター運営会議委員
東京大学宇宙線研究所
運営委員会委員/共同利用研究運営委員会委員/共同利用研究課
題採択委員会委員/将来計画検討委員会委員
北海道大学低温科学研究所
共同利用・共同研究拠点運営委員会委員
地球電磁気・地球惑星圏学会
運営委員会
日本物理学会
庶務理事/Editorial Board, Progress of Theoretical and Experimental Physics
サイエンティフィック・システム研究会
マルチコアクラスタ性能 WG 推進委員
Scientific Committee on SolarTerrestrial Physics
小委員会委員/Co-Leader of the SCOSTEP CAWSES-II (2009-2013)
Task Group 4 “What is the geospace response to variable waves from the
lower atmosphere?”
一般社団法人 HPCI (革新的ハイパ
フォーマンス・コンピューティン
グ・インフラ) コンソーシアム
会員(ユーザーコミュニティ代表機関)
日本学術会議
地球惑星科学委員会国際対応分科会 SCOSTEP 小委員会委員/地
球惑星科学委員会国際対応分科会 STPP 小委員会委員/環境学委
員会・地球惑星科学委員会合同 IGBP・WCRP・DIVERSITAS 合同
分科会 IGAC 小委員会委員/地域研究委員会地域学分科会大学地
域学課題検討小委員会委員/電気電子工学委員会 URSI 分科会プ
ラズマ波動小委員会委員
日本エアロゾル学会
日本エアロゾル学会編集委員
Earth, Planets and Space (EPS) 誌
編集委員
第 29 回宇宙技術および科学の国際
シンポジウム
プログラム小委員会委員
Committee on Space Research
Chair of the COSPAR subcommission C1 (The Earth’s Upper
Atmosphere and Ionosphere)/Vice Chair of Panel on Radiation Belt
Environment Modeling
EISCAT Scientific Association
Council Member
Super Dual Auroral Radar Network
Executive Council
The Scientific World Journal
Editorial Board
122
10.委員会
機関・組織名
委員会・役職等の名称
J. Atmos. Solar-Terr. Phys.
Guest Editor for special issue of “Recent Advances in Equatorial, Lowand Mid-latitude Aeronomy”
Astrophysics Explorer Mission of
Opportunity
Gamma-ray panel
AGU: Journal of Geophysical
Research Space Physics
Associate Editor
Progress
of
Theoretical
Experimental Physics
Editor
and
この他に国内外の各種研究提案書のレフェリー、
各種専門誌のレフェリーの委託を受けている。
123
11.社会との連携
11. 社会との連携
本研究所の発足以来、公開講座、研究所の一般公開・公開講演などを通して社会との連
携を図っている。
研究所一般公開
太陽地球環境研究所の研究所公開を、名大祭期間中の 2013 年 6 月 8 日 (土) に行った。
完成後初めての公開となる研究所共同館での研究室公開を行うと共に、一般講演会を高等
総合研究館カンファレンスホールにて開催した。また名大祭企画のラボツアー、豊田講堂
シンポジオンの合同展示会に参加した。
研究室公開では、教員や大学院生らが、パネルや実験装置などを使って最新の研究内容
を分かりやすく説明した。また、コンピュータを使ったシミュレーション実験など体験型
の展示も用意し、参加者が楽しく学べるように工夫した。
一般講演会のうち、
「大陸から日本に飛来する PM2.5 エアロゾル粒子および黄砂の成分
分析」と題した松見豊教授による講演では、PM2.5 粒子や黄砂など、日本上空に飛来する
さまざまな“ちり”(エアロゾル) に ついて、最新の分析機器による観測結果を紹介した。
講演会の様子。
124
11.社会との連携
また「宇宙に浮かぶ地球とオーロラの神秘」と題した町田忍教授による講演では、宇宙の
中に浮かぶ奇跡的な天体「地球」を取り巻く空間や、その極地に現れるオーロラの神秘的
な現象などを解説した。参加者らはスクリーンの図や写真を見ながら熱心に説明に耳を傾
けていた。また講演会後にはたくさんの質問が出て、関心の高さがうかがわれた。
一般講演会
13:00-14:00 「大陸から日本に飛来する PM2.5 エアロゾル粒子および黄砂の
成分分析」
松見 豊 (大気圏環境部門・教授)
14:00-15:00 「宇宙に浮かぶ地球とオーロラの神秘」
町田 忍 (総合解析部門・教授)
観 測 所 の一 般 公 開
木曽観測施設
毎年 8 月には、木曽観測施設の太陽風観測装置 (電波望遠鏡) の特別公開を、東京大学
大学院理学系研究科の木曽観測所 (光学望遠鏡) と共催している。2013 年度は 8 月 3 日
(土)、4 日 (日) に開催した。
一 般 向 け講 演
2013 年度は下表のとおり、一般向け講演を通して社会に向けて研究成果や最新の情報
を提供している。
開催日
講演会名
講演タイトル
開催場所
対象
2013.5.18
名古屋大学博士課程教育リ 「太陽とオーロラから探る イイノホール (東 学 生 ・
ーディングプログラム
宇宙と地球の環境」
、
「フロン 京)
一般
「フロンティア宇宙開拓リ ティア宇宙開拓リーダー養
ーダー養成プログラム」一 成プログラムの紹介」
般講演会「素粒子・宇宙物
理・宇宙工学へのいざない」
2013.5.26
名古屋大学博士課程教育リ 「太陽とオーロラから探る 梅 田 ス カ イ ビ ル 学 生 ・
宇宙と地球の環境」
、
「フロン (大阪)
一般
ーディングプログラム
「フロンティア宇宙開拓リ ティア宇宙開拓リーダー養
ーダー養成プログラム」一 成プログラムの紹介」
般講演会「素粒子・宇宙物
理・宇宙工学へのいざない」
2013.6.5
名古屋大学提携講座 (平 星の誕生
成 25 年度)「渦巻く宇宙」
125
NHK 名古屋放送セ 一般
ンタービル
11.社会との連携
2013.6.8
航空宇宙フェア・特別講 中部地区発人工衛星 ChubuSat-1 名古屋市科学館
演会
の開発と将来の展望
一般
2013.6.8
STE 研一般公開・一般講 宇宙に浮かぶ地球とオーロラ 名古屋大学高等研 一般
演会
の神秘/大陸から日本に飛来 究院カンファレン
する PM2.5 エアロゾル粒子お スホール
よび黄砂の成分分析
2013.6.19
名古屋大学提携講座 (平 惑星の誕生
成 25 年度)「渦巻く宇宙」
2013.8.1
夏休み特別企画「年輪年 屋久杉年輪の炭素素 14 測定 名古屋大学年代測定 小中学生
代法体験学習」
からわかった奈良時代の宇 総合研究センター
とその保
宙の異変
護者
2013.8.19
第 22 回公開セミナー「天 ガンマ線で探る高エネルギーの宇 名古屋大学坂田・平 一般
文学の最前線」
宙/ジオスペース探査衛星 ERG 田ホール
で 探るヴァン・アレン帯の謎
2013.8.23
日本物理学会科学セミナ ダークマターの正体を暴く 東京大学本郷キャ 一般
ー2013「宇宙における物 -高エネルギー宇宙線と地 ンパス小柴ホール
質の起源と進化」
下実験の最先端-
2013.8.23
東京大学宇宙線研究所乗鞍 太陽高エネルギー粒子加速 ホテルモンターニュ 観 測 所
観測所 60 周年記念講演会 機構の解明を目指して
松本
関係者
2013.9.7
朝日カルチャーセンター 磁場が織りなす宇宙と未来 朝日カルチャーセ 一般
宇宙講座
①
ンター名古屋
2013.9.14
先端イノベーション研修
2013.9.18
名古屋大学提携講座 (平 第 2 の地球を探す
成 25 年度)「渦巻く宇宙」
2013.9.28
朝日カルチャーセンター 磁場が織りなす宇宙と未来 朝日カルチャーセ 一般
宇宙講座
②
ンター名古屋
2013.10.3
2013 名古屋大学公開講座 放射能除染に活かされる宇 名古屋大学
宙放射線観測技術
NHK 名古屋放送セ 一般
ンタービル
先端技術で解き明かす高エ 名古屋大学
ネルギー宇宙
会員
NHK 名古屋放送セ 一般
ンタービル
一般
2013.10.17 大空や宇宙へ羽ばたく夢 中部発の人工衛星“金シャチ 岐阜県羽島郡笠松 小学生
の扉
1 号”
町立下羽栗小学校
2013.10.17 天文学のスペイン語
スーパーコンピュータによる 数 セルバンテス文化 一般
値シミュレーションで探る太陽 センター東京
と地球
2013.10.18 スーパー・サイエンス・ハイス 現代の宇宙観と天文学
クール (SSH) 先端科学研修
事前講座
大阪市立東高等学校 高校生
2013.10.23 サイエンティフィック・シ 京コンピュータを用いた宇 ホテルオークラ神戸 会 員 ・
ステム研究会科学技術計 宙プラズマの第一原理ブラ
一般
算分科会 2013 年度会合
「ペ ソフシミュレーション
タからエクサへの課題」
126
11.社会との連携
2013.10.24 平成 25 年度 SSH 記念講 南極から電波で探る地球環境
演会
愛知県立明和高等 高 校 生
学校
保護者
2013.10.25 第 9 回サロン・ド・Arimoto 南極、南半球から探る地球環 サロン・ド・Arimoto 一般
講演会
境
2013.10.26 中日文化センター公開講 太陽と太陽圏~我々の住む 中日文化センター
座「宇宙の天気」
宇宙~
一般
2013.11.8
第 2 回講演会「日本におけ 人工衛星の将来展望につい KDX 名古屋駅前ビ 一般
る宇宙開発の将来展望」 て
ル 13 階
2013.11.15
出前授業
CD を使って光の成分をみて 北海道足寄郡陸別 小学生
みよう
町立陸別小学校
2013.11.15
出前授業
CD を使って光の成分をみて 北海道足寄郡陸別 中学生
みよう
町立陸別中学校
2013.11.16
驚き!おもしろ科学実験 五感を研ぎ澄まし、南極に挑む りくべつ宇宙地球 一般
ミニ講演会
科学館
2013.11.30
中日文化センター公開講 太陽黒点活動と地球環境
座「宇宙の天気」
2013.12.28 中日文化センター公開講 太陽フレアの脅威
座「宇宙の天気」
中日文化センター
一般
中日文化センター
一般
一般
2014.1.25
中日文化センター公開講 オーロラの科学
座「宇宙の天気」
中日文化センター
2014.2.6
出前授業
愛知県立高蔵寺高校 高校生
2014.2.16
名古屋大学オープンカレ 太陽と地球環境-我々を育 名古屋大学、経済学 中 学 生
ッジ「自由奔放!サイエン む宇宙を探る
研究科カンファレ 以 上 一
ス」知識・博学への挑戦
ンスホール
般
2014.2.16
SSH サイエンスコミュニケ 太陽活動と地球の環境
ーション
半田空の科学館
中学生以
上一般
2014.2.22
中日文化センター公開講 放射線帯と宇宙天気予報
座「宇宙の天気」
中日文化センター
一般
2014.3.6
出前授業
The sun and the ionosphere
New Hope International 小 中 高
High School, Abuja, 校生
Nigeria
2014.3.11
文化講演会
屋久杉が語る過去の宇宙線 愛知県立昭和高等 高 校 関
急増イベント
学校
係者
2014.3.20
中日文化センター公開講 惑星をとりまく宇宙環境と 中日文化センター
座「宇宙の天気」
生命居住可能性
2014.3.20
育志賞受賞記念講演会
オーロラの科学
一般
樹木年輪中放射性炭素 14 濃 名古屋大学 IB 大講 学 内 関
度測定による過去の宇宙線 義室
係者
強度の復元
127
11.社会との連携
報道等
2013 年度は下表のとおり、本研究所の研究成果等が報道機関他によって紹介された。
掲載 (放送) 日
掲載新聞(放送局名・番組名)
掲載 (放映) タイトル、内容等
2013 年 4 月 13 日
中日新聞「CHUNICHI こどもウ 11 年くらいに 1 度、太陽の活動が盛んにな
ィークリー」
り太陽フレアが起きる。今年の秋がそのピ
ークになる。私たちとどんな関係があるの
かについて、
「太陽フレア活動盛んに」のテ
ーマで解説している。また、太陽について
5 つの問題のクイズ形式により、
「母なる星、
太陽のヒミツ」について解説している。
2013 年 4 月 19 日
朝日新聞・北海道新聞・十勝毎日新 「活力ない太陽 人間に朗報?」、「太陽
聞ほか
元気なし 黒点が減少、地球寒冷化も」
「太陽活動の異変指摘」
2013 年 4 月 18 日 北海道新聞・十勝毎日新聞
2013 年 4 月 20 日
研究者 20 人がミーティング
宇宙科学館
2013 年 4 月 19 日
北海道新聞・十勝毎日新聞
陸別町、5 研究機関と包括連携協定
前授業や交流
2013 年 4 月 24 日
日本経済新聞・中日新聞、毎日 「宇宙環境、10 世紀にも変化 名大チー
新聞
ムが確認」、増田公明太陽地球環境研究所
准教授などは屋久杉の年輪を解析し 993
年頃に地球に到達した宇宙線が急増した
ことを突き止めた
2013 年 6 月 6 日
NHK 放送局 BS プレミアム宇宙チ 西暦 775 年のミステリー
ャンネル「コズミックフロント」 事件
2013 年 7 月 10 日
朝日放送 BS 朝日「BS 南極日和」 第 52 次観測隊として参加したときのエピ
ソード、南極観測についての想いを語る。
2013 年 8 月 18 日
東海ラジオ「名古屋大学ラジオ 放射能除染に活かされる宇宙放射線観測
放送公開講座「絆:つなぐ、つ 技術
ながるを考える」
2013 年 9 月 6 日
NHK 放送局 E テレ「サイエンス 宇宙裁判! 西暦 775 年 謎の大事件
ZERO」
2013 年 9 月 6 日
北海道新聞・十勝毎日新聞・朝 超高層大気探る短波レーダー 国際共同プロ
日新聞 (北海道版) (10/5)
ジェクト、陸別に 2 基目、シベリアもカバー
2013 年 9 月 13 日
TBS ラジオ 荻上チキ・Session-22
ボイジャー太陽圏の外に
2013 年 9 月 25 日
中日新聞
オーロラ一週間先予測
度向上
2013 年 12 月 29 日
日本経済新聞
ナゾ謎かがく 金星・火星は地球となぜ違う?
128
りくべつ
出
宇宙 謎の大
宇宙天気予報精
11.社会との連携
2013 年 12 月
月刊『天文ガイド』(誠文堂新光 長寿衛星の活躍で宇宙天気予報に新しい
社) 12 月号
手掛かり
2013 年 12 月
月刊『星ナビ』(アストロアーツ) ベテラン衛星「あけぼの」が太陽活動と
12 月号
バンアレン帯の関連を解明
2014 年 3 月 24 日
NHK 放送局 BS プレミアム宇宙 コズミックフロント~発見!驚異の大宇
チャンネル (再放送)
宙~地球を襲う太陽嵐
研 究 所 (研 究 室 ) 見 学
団体名
日付
人数
長野県立伊那北高等学校
2013 年 7 月 30 日
10 名
名古屋大学教育学部附属中学校
2013 年 11 月 8 日
1名
愛知教育大学付属中学校
2013 年 12 月 11 日
2名
鹿児島大学理学部物理科学科 3 年生
2014 年 3 月 24 日
1名
広報活動
当研究所の広報事業では、研究所の施設が置かれている自治体の協力を得ながら、研究
成果を地域や社会に還元する努力をしてきた。2013 年度は以下の活動を行った。
陸別町での出前授業
陸別町と当研究所は 2003 年 3 月、両者による社会連携連絡協議会を発足させ、さらに
2012 年には陸別町・名古屋大学・北海道大学・北見工業大学・国立環境研究所・国立極
地研究所の 6 機関による陸別町社会連携協議会を発足させた。
当研究所はその幹事機関と
して、定期的に地域貢献の計画と運営に関する会議を開催し、広範なテーマで出前授業や
イベントの開催を行った。本年度の出前授業は、2013 年 11 月 15 日に陸別小学校と陸別
中学校で開催された。今回は、当研究所による CD を使って光の成分をみる実験、国立環
境研究所の町田敏暢博士による大気中の二酸化炭素と海洋・植物の働きについてのお話と
実験、
北海道大学大学院生によるガリレオ式望遠鏡を作る実験、
の 3 つの授業が行われた。
CD を使って白熱灯や LED 電球に含まれる光の成分の違いを観察したり、二酸化炭素が
増える原因が人間活動によることを学び、
海洋や森林等が二酸化炭素を吸っていることを
実際の海水を使った実験で確かめたり、厚紙で望遠鏡を作成して外の風景を観察して、望
遠鏡の仕組みを学んだ。それぞれの講師が、子供達の興味を引き出す分かりやすいお話と
実験によって、子供たちの理科に対する関心を深めることができた。
陸別町銀河の森天文台での 2 件のイベント開催
銀河の森天文台おいて 2013 年 9 月 22 日、一般向け講演会「南極隕石が教えてくれる
こと」を開催した。国立極地研究所の小島秀康教授を講師に招いて、南極観測隊がやま
と山脈で発掘した 16000 個を超える隕石の中から見つかった月や火星から来た隕石の
129
11.社会との連携
特徴やその分析から推定される太陽系の成り立ちについてなど、最新の成果・知見に基
づく講演を行った。当日は約 60 人の参加者があり、講演の後に活発な質問がなされた。
また、実物の隕石に触れる機会も設けられ、手にした参加者はその重さに驚きの声があ
がった。また 9 月 18 日から 22 日まで間、銀河の森天文台で南極から持ち帰った「月」
や「火星」隕石の展示も行い、期間中多くのかたが見学に訪れた。
さらに、当研究所、北海道大学大学院理学研究院、りくべつ宇宙地球科学館 (銀河の
森天文台) の共催で、2013 年 11 月 16 日に「驚き!おもしろ科学実験」を銀河の森天文
台で開催した。子供にも参加しやすい実験を見せる、というテーマで、以下の実験ブー
スが銀河の森天文台 1 階展示室で行われた。
・宇宙線を見てみよう-霧箱実験
・彗星の核を作ろう
・液体窒素でいろいろなものを凍らせてみよう
・海水の酸性化実験
・CDで光の成分をみてみよう
・ガリレオ式望遠鏡を作る
・アルミ缶つぶしの実験
・雲を作る実験
・プラネタリウムコーナー
・望遠鏡による観望会
実際に目の前で繰り広げられる科学実験に驚きの声があがった。また当研究所大学
院生の礒野靖子さんによるミニ講演会「五感を研ぎ澄まし、南極に挑む」も行い、約
70 人の参加があった。講演会では、南極越冬隊員として昭和基地で過ごした経験を、
人の五感を通じた体験という形で参加者に伝えるという内容が好評だった。
鹿児島県垂水市の「青少年のための科学の祭典」に参加
2013 年 12 月 7 日に当研究所の鹿児島観測所がある鹿児島県垂水市のキララドームた
るみずで開催された「青少年のための科学の祭典」に参加し、「地磁気をはかろう」と
いうブース展示と、手作りモーターの製作実験を行った。また、当研究所が作成してい
る鹿児島観測所のパンフレット、50 のなぜシリーズ、マンガシリーズも配布した。こ
のイベントでは 26 の展示ブースで、主に小中学生を中心とした参加者が、自ら手を動
かす形でさまざまな実験が行われている。当日は全体で約 700 名の参加者があり、楽し
い科学実験にあちこちで子供達の歓声があがっていた。
一般向け冊子の制作・配布
太陽地球科学の分野を題材に「50 のなぜ」シリーズやマンガシリーズなどの小冊子
を制作し、研究所公開や講演会、ポスター展示などに合わせて一般に配布している。最
先端の研究を分かりやすい言葉で解説し、広く社会に紹介することで、研究成果を国民
へ還元している。冊子は、りくべつ宇宙地球科学館、豊川市ジオスペース館、名古屋大
学の広報プラザにも常時置かれている。研究所のホームページでも公開しており、年間
200 万件以上のアクセスがある。
以下の学会・講演会において、既刊の一般向け冊子の配布を行った。
日本地球惑星科学連合 2013 年大会 (2013 年 5 月 19-24 日、幕張メッセ)
130
11.社会との連携
研究所一般公開/名大祭 (2013 年 6 月 8 日、名古屋大学)
名古屋大学ホームカミングデイ (2013 年 10 月 19 日、名古屋大学)
地球電磁気・地球惑星圏学会総会 (2013 年 11 月 2 日、高知県高知市)
驚き!おもしろ科学実験 (2013 年 11 月 16 日、北海道陸別観測所)
青少年のための科学の祭典 in 垂水 (2013 年 12 月 7 日、鹿児島県垂水市)
これらは当研究所の研究内容の社会への発信、自然科学一般への関心の喚起という点
で大きな貢献があった。
ホームページの運用
当研究所のホームページ (http://www.stelab.nagoya-u.ac.jp/index.php.ja) を制作・公開し
ている。同ページに「最新の話題」と「今月の 1 枚」のコーナーを設定し、研究所の活
動と研究成果の最前線を一般市民に即座に伝える活動を行っている。
131
12.資料
12. 資 料
沿 革
1985 (昭和 60) 年 10 月
学術会議 STP 専門委員会 STP センター作業委員会で、名古屋大学空電
研究所の STP 全国共同利用研究所への改組の要請がとりまとめられた。
1987 (昭和 62) 年 3 月
STP 専門委員会で、空電研究所改組案が検討された。
1987 (昭和 62) 年 4 月
学術会議地球電磁気研究連絡委員会で、改組案が検討された。
1987 (昭和 62) 年 6 月
名古屋大学評議会は、空電研究所の太陽地球系科学に関する共同利
用型研究所への改組に向けて、同大学学長を委員長とする「空電研
究所改組検討委員会」の設置を承認した。
1988 (昭和 63) 年 1 月
共同利用型研究所構想への、理学部附属宇宙線望遠鏡研究施設の参
加が改組検討委員会で決定された。
1988 (昭和 63) 年 7 月
第 3 部門および太陽電波世界資料解析センターが国立天文台へ移管
された。
1989 (平成元) 年 6 月
名古屋大学評議会は、空電研究所を改組して太陽地球環境研究所を
設置することで、平成 2 年度概算要求を行う決定をした。
1990 (平成 2) 年 6 月
空電研究所と理学部附属宇宙線望遠鏡研究施設とを廃止・統合し
て、名古屋大学太陽地球環境研究所 (全国共同利用) が発足。
1995 (平成 7) 年 4 月
共同観測情報センターが発足。
1997 (平成 9) 年 10 月
陸別総合観測室が発足。
2001 (平成 13) 年 4 月
名古屋大学大学院環境学研究科設立のため大気圏環境部門の一部
を割愛。
2003 (平成 15) 年 4 月
陸別総合観測室が陸別観測所に昇格。
2004 (平成 16) 年 4 月
国立大学法人名古屋大学が発足。
共同観測情報センターを改組してジオスペース研究センターを設置。
2006 (平成 18) 年 3 月
太陽地球環境研究所が、東山キャンパスに統合移転。一部の部門を
除いて、共同教育研究施設 1 号館 (旧核融合研跡地) へ移転。豊川
地区は分室となる。
2006 (平成 18) 年 4 月
佐久島観測所を廃止。
2006 (平成 18) 年 10 月
太陽地球環境研究所、環境医学研究所、エコトピア科学研究所の事
務組織を統合した研究所事務部が発足。
2009 (平成 21) 年 6 月
文部科学省から、共同利用・共同研究拠点に認定された。
2013 (平成 25) 年 3 月
太陽地球環境研究所が、研究所共同館に移転。
132
12.資料
蔵 書
太陽地球環境研究所の蔵書数は次表の通りである。これらの蔵書は太陽地球環境研究所
図書室にあり、国内・国外の研究機関からの寄贈書も含まれる。各蔵書には整理番号が付
けられ、共同利用者等による検索が容易にできるシステムとなっている。
太陽地球環境研究所の図書・雑誌 (2014 年 3 月現在)
図
書
13,867 冊 (洋書 11,088 冊、和書 2,779 冊)
雑
誌
134 種 (洋雑誌 131 種、和雑誌 3 種)
土 地 ・建 物
(
地区・名称
2
土地 (m )
2
建物 (m )
) 内は借入分
所在地・電話
東山地区
-
4,578
名古屋市千種区不老町
(研究所共同館内)
(052) 747-6306
-
1,444
名古屋市千種区不老町
(052) 789-4330
187,817
(36.8)
7,639
愛知県豊川市穂ノ原 3-13
(0533) 89-5206
110,534
325
北海道雨竜郡幌加内町
字母子里 10815
(0165) 38-2345
-
(81)
北海道足寄郡陸別町宇遠別 345
(0156) 27-8103
(24,580)
50
北海道足寄郡陸別町字ポント
マム78-1、78-5、129-1、129-4
(0156) 27-4011
2,468
(85)
10,954
(124)
(37)
267
鹿児島県垂水市本城
字下本城 3860 の 1
鹿児島県垂水市大字浜平字山角
(0994) 32-0730
19,926
(16,426)
174
山梨県南都留郡富士河口湖町
富士ケ嶺 1347 の 2
長野地区
菅平観測施設
(3,300)
(33)
木曽観測施設
(6,240)
66
長野県小県郡真田町菅平
(0268) 74-2496
大字長字菅平 1223
電気通信大学菅平宇宙電波観測所内
長野県木曽郡上松町
(0264) 52-4294
大字小川字才児山
豊川地区
分室
北海道地区
母子里観測所
陸別観測所
鹿児島地区
鹿児島観測所
(アンテナ)
佐多岬観測点
山梨地区
富士観測所
20
鹿児島県肝属郡南大隅町
佐多馬籠 3491 林班
133
(0555) 89-2148
12.資料
滋賀地区
信楽観測点
-
-
滋賀県甲賀市信楽町神山
京都大学生存圏研究所
信楽 MU 観測所内
岐阜地区
乗鞍観測点
-
-
岐阜県高山市
(090) 7408-6224
丹生川町岩井谷乗鞍岳
東京大学宇宙線研究所附属乗鞍観測所内
計
382,527.8
(50828.8)
(0748) 82-3211
14,677
(114)
科 学 研 究 費 補 助 金 応 募 および採 択 状 況
2013 年度応募件数
(採択は 2014 年度)
新規
継 続
研究種目の区分
審査区分
R
A
学
振
研
究
員
教
員
P
D
0
0
-
0
教
員
P
D
0
特別推進研究
2013 年度採択件数
(2012 年度申請)
R
A
学
振
研
究
員
教
員
P
D
R
A
学
振
研
究
員
0
0
-
0
0
0
-
特定領域研究
公募研究
0
0
0
-
0
0
0
-
0
0
0
-
新学術領域研究
研究課題提案型
0
0
0
-
0
0
0
-
0
0
0
-
研究領域提案型
8
0
0
-
1
0
0
-
2
0
0
-
一般
4
0
0
-
2
0
0
-
4
0
0
-
海外学術調査
2
0
0
-
0
0
0
-
0
0
0
-
一般
7
0
0
-
8
0
0
-
10
0
0
-
海外学術調査
3
0
0
-
3
0
0
-
4
0
0
-
一般
3
0
0
-
4
0
0
-
4
0
0
-
海外学術調査
挑戦的萌芽研究
0
2
0
0
0 -
0 -
0
1
0
0
0 -
0 -
0
4
0
0
0
0
-
-
若手研究 (S)
0
0
0 -
0
0
0
-
0
0
0
-
若手研究 (A)
1
0
0 -
0
0
0
-
2
0
0
-
若手研究 (B)
4
0
0 -
2
0
0
-
2
0
0
-
0
1
0 -
0
0
0
-
0
0
0
-
特別研究促進費
0
0
0 -
0
0
0
-
0
0
0
-
研究成果公開促進費 (データベース)
0
0
0 -
0
0
0
-
0
0
0
-
特別研究員奨励費
-
-
-
2
1
- -
2
1
-
-
2
小計
34
1
0
2
22
2
33
0
0
2
基盤研究 (A)
基盤研究 (B)
基盤研究 (C)
研究活動スタート支援
(該当年度 5 月申請)
合計
0
0
61
※
35
転入者・研究代表者変更に伴う受入分を含む。
科研費補助金の応募資格を有する研究者数 (2013 年 10 月 1 日現在)
職
人
名
数
教
授
14
准教授
10
講
師
0
助
教
47 名
特任教員
客員教員
PD
RA
7
2
5
0
9
134
合 計
47
12.資料
研究費
本研究所で行われている研究・観測に対し、2013 年度は以下の特別経費と科学研究費
補助金および公的機関・企業・財団からの財政的支援を受けた。
特別経費
研 究 題 目
交付金額 (円)
太陽極大期における宇宙嵐と大気変動に関する調査研究
69,463,000
超高層大気長期変動の全球地上ネットワーク観測・研究
11,740,000
科学研究費補助金
科学研究費
種
目
研
究 題 目
交付金額 (円)
新学術領域研究
(研究領域提案型)
GSO シンチレータの放射線損傷回復の理解とその能動的回
復の挑戦
新学術領域研究
(研究領域提案型)
広視野望遠鏡を利用した重力波天体の光学観測
基盤研究(A)(一般)
特異な太陽ダイナモ活動に伴う太陽圏全体構造の変動の
解明
34,190,000
人工衛星-地上ネットワーク観測に基づく内部磁気圏の粒
子変動メカニズムの研究
21,060,000
LHC 超前方測定による宇宙線シャワーとハドロン散乱の包
括的解明
14,690,000
大面積・半導体チェレンコフ・カメラの開発研究とその
実証
13,650,000
基盤研究(A)(一般)
基盤研究(A)(一般)
基盤研究(A)(一般)
4,290,000
3,510,000
基盤研究(B)(一般)
北極域拠点観測による大気上下結合の研究
7,670,000
基盤研究(B)(一般)
LHC 軽原子核衝突超前方測定にむけたシリコンピクセルカ
ロリーメータの開発
5,980,000
基盤研究(B)(一般)
レーザー分光同位体計測計を用いた大気環境の動態解明
5,330,000
基盤研究(B)(一般)
太陽フレア・トリガ機構の解明とその発生予測
2,990,000
基盤研究(B)(一般)
マイクロレンズ追尾観測網による太陽系外惑星の探索
3,640,000
基盤研究(B)(一般)
放射線帯マルチスケールシミュレーションによる相対論的
電子の輸送加速過程の研究
2,600,000
近赤外光スペクトラムアナライザによる温室効果ガスカラ
ム濃度の高精度計測手法の開発
2,470,000
太陽極大期の高エネルギー粒子の降込みが極域中間圏大気
に及ぼす影響の観測的研究
2,470,000
基盤研究(B)(一般)
高感度宇宙放射線測定装置による太陽中性子の観測
2,080,000
基盤研究(B)(一般)
新しい環電流モデルを用いた ULF 波動が放射線帯粒子加速
に果たす役割の実証的研究
1,950,000
基盤研究(B)(一般)
基盤研究(B)(一般)
135
12.資料
基盤研究(B)(海外)
北米域での高時間分解能オーロラ観測と電波観測を軸とし
た脈動オーロラ変調機構の研究
7,800,000
GPS シンチレーション観測による極域電離圏イレギュラリ
ティの研究
4,680,000
EISCAT レーダーを用いたジオスペースに関する国際協同
研究
4,290,000
人工衛星-地上ネットワークによるオーロラと電磁波動の
高時間分解能観測
2,730,000
基盤研究(C)(一般)
マイクロ重力レンズ効果を利用した暗黒天体の探索
1,690,000
基盤研究(C)(一般)
脈動オーロラが起こす熱圏風速変動の解明
1,690,000
基盤研究(C)(一般)
衛星直接観測と地磁気逆計算法によるオーロラ電流系の
解明
1,170,000
基盤研究(B)(海外)
基盤研究(B)(海外)
基盤研究(B)(海外)
基盤研究(C)(一般)
電離圏・熱圏の春・秋非対称性
若手研究(A)
自動車排ガス起源の二次有機エアロゾルの光学特性の解明
10,270,000
若手研究(A)
大気チェレンコフ光の収集効率改善による次世代ガンマ線
望遠鏡 CTA の高感度化
5,200,000
若手研究(B)
電磁流体・電離非平衡計算コードの開発
1,430,000
若手研究(B)
光学・電波観測を組み合わせた大気重力波の鉛直伝搬過程
の解明
1,300,000
挑戦的萌芽研究
世界最高の角度分解能を持つ光学望遠鏡の実現
2,860,000
挑戦的萌芽研究
光読み出し型球形一相式液体キセノンドリフトカロリメー
ターの開発
1,950,000
挑戦的萌芽研究
6 次元プラズマシミュレーション
1,820,000
挑戦的萌芽研究
ワームホールの観測的検証
1,170,000
特別研究員奨励費
電離圏からのイオン流出過程と地球起源イオンのリングカ
レントへの寄与に関する研究
特別研究員奨励費
1,200,000
電磁イオンサイクロトロン波動の非線形解析に基づくジ
オ・スペースプラズマ環境の研究
特別研究員奨励費
910,000
1,100,000
樹木年輪中放射性炭素 14 濃度測定による過去の宇宙線強度
の復元
900,000
科学研究費補助金分担金受領
種 目
(研究代表機関)
研
究 題 目
交付金額 (円)
基盤研究(S)
(東北大学)
波動粒子相互作用直接観測システムの開発による相対論
的電子加速機構の研究
3,900,000
基盤研究(B)
(武蔵野美術大学)
過去 4 万年間の宇宙線強度変動・太陽圏構造と地球環境変
動
650,000
基盤研究(B)
電波望遠鏡による最高エネルギー宇宙線検出
650,000
(甲南大学)
136
12.資料
基盤研究(B)
CTA 大口径望遠鏡アクティブ・ミラー制御 (AMC) システ
(近畿大学)
ムの開発
基盤研究(B)
ナトリウムライダーの新規観測モード:3 次元観測への拡
(信州大学)
張
基盤研究(B)
電離圏嵐の数値予報:北極・赤道域観測と連携したシミュ
(成蹊大学)
レーション手法開発と実証
基盤研究(B)
深内部磁気圏における高エネルギーイオン生成・輸送機構
(京都大学)
とそのイオン種依存性の解明
基盤研究(B)
赤道大気レーダーと広域観測網による赤道スプレッド F 現
(京都大学)
象と電離圏構造の関連の解明
基盤研究(B)
ロケット・地上連携観測による中緯度電離圏波動の生成機
(京都大学)
構の解明
325,000
基盤研究(B)
(京都大学)
異なる地域の対流圏活動が起こす中間圏変動の地上と宇
宙からの同時観測
650,000
基盤研究(C)
(国立極地研究所)
太陽高エネルギー粒子被ばく予測モデルの研究開発
挑戦的萌芽研究
(東京大学)
超広視野・超高精度オーロラ 3 次元ステレオ計測
650,000
273,000
910,000
910,000
195,000
455,000
325,000
受託研究
研究依頼者
受託研究事項
受託収入金 (円)
独立行政法人科学技 南米における大気環境リスク管理システムの開発
術振興機構
19,180,200
独立行政法人宇宙航 革新的超広角高感度ガンマ線可視化装置の開発
空研究開発機構
11,050,000
国立大学法人東京大 衛星データ等複合利用による東アジアの二酸化炭素、メタ
学
ン高濃度発生源の特性解析
11,000,000
独立行政法人国際協 南米における大気環境リスク管理システムの開発プロジ
力機構
ェクト
8,444,845
受託事業
研究委託者
研
究 題 目
研究経費 (円)
日本学術振興会
日本北方・シベリア域における電離圏擾乱研究手法の開発
2,500,000
日本学術振興会
東南アジア・西アフリカ赤道域における電離圏総合観測
7,810,000
日本学術振興会
CAWSES-II 国際シンポジウム
1,977,000
独立行政法人情報通 CAWSES-II 国際シンポジウム
信研究機構
4,956,000
137
12.資料
奨学寄付金
寄附名称
寄附の目的
寄付金額 (円)
有限会社メイオー電子 研究助成及びリーディングプログラム関係支援のため
1,500,000
APC エアロスペシャ 研究助成及びリーディングプログラム関係支援のため
ルティ株式会社
200,000
マツダ化工株式会社
研究助成及びリーディングプログラム関係支援のため
100,000
玉川工業株式会社
研究助成及びリーディングプログラム関係支援のため
200,000
株式会社光製作所
研究助成及びリーディングプログラム関係支援のため
1,000,000
株式会社小坂鉄工所
研究助成及びリーディングプログラム関係支援のため
300,000
東 洋 航 空 電 子 株 式 研究助成及びリーディングプログラム関係支援のため
会社
250,000
公益財団法人名古屋 「CAWSES-Ⅱ国際シンポジウムの開催」に対する助成
観光コンベンション
ビューロー
1,000,000
独立行政法人日本万 「CAWSES-Ⅱ国際シンポジウムの開催」に対する助成
国博覧会記念機構
2,700,000
他研究機関・民間等との共同研究
相手方
研
究 題 目
独立行政法人宇宙 「大学共同利用連携拠点の設置・運営に係る協定」に
航空研究開発機構 基づく共同研究
138
契約金額 (円)
9,680,000
① 母子里観測所
② 陸別観測所
③ 菅平観測施設
①
④ 木曽観測施設
②②
⑤ 富士観測所
⑥ 鹿児島観測所
研究所本部(名古屋)
③
④
④ ⑤
豊川分室(豊川)
⑥
2014年8月発行
編集発行
名古屋大学太陽地球環境研究所
〒464-8601 名古屋市千種区不老町F3-3(250)
TEL (052)747-6303(代表)
FAX (052)747-6313
http://www.stelab.nagoya-u.ac.jp/
豊川分室
〒442-8507 豊川市穂ノ原3-13
TEL (0533)89-5206
FAX (0533)86-0811