個人住民税の特別徴収制度とは?

個人住民税の特別徴収制度とは?
1 【個人住民税の特別徴収とは】
事業主(給与支払者)が所得税の源泉徴収と同じように、従業員(納税義務者)に代わ
り、毎月従業員に支払う給与から個人住民税を差し引き(給与天引き)、納入していただく
制度です。
なお、所得税の源泉徴収制度と違い、従業員の毎月の税額については、都城市で算定し、
事業主に通知いたします。このため、事業所で計算していただく必要はなく、所得税にお
ける年末調整のような精算事務もありません。ただし、所得税の源泉徴収制度の場合は、
管轄の税務署に対して納付していただくのに対して、個人住民税の特別徴収は、従業員の
方が居住されている市町村に納付していただきますので、納付先が複数になる場合があり
ます。
2 【特別徴収制度の根拠】
地方税法第321条の4の規定により、事業主(給与支払者)は特別徴収義務者として、
法人・個人を問わず、全ての従業員(アルバイト・パートを含む)について、個人住民税
を特別徴収していただく義務があります。
3 【特別徴収の対象とならない従業員】
(1) 毎月の給与の支払いを受けない従業員
例) ・建設業者等における、季節雇用等で毎月の給与の支払いがない場合。
・乗船業務等で数カ月単位で給与を支払う場合
・病気、出産等で一時休職されている間
・日払及び週払いで雇用している従業員
(2) 退職した従業員
※ 給与差引きは、毎年6月給与(納期は7月10日)から開始しますが、6
月の時点で3カ月以内に退職が決まっている場合は、特別徴収の対象とはし
ません。ただし、退職までの間に特別徴収を希望される場合は、その間の特
別徴収は可能です。
(3) 前年からして所得が大幅に減った従業員
例)住民税は前年の所得によって課税されるため、転職等で給与が大幅に下がった
際、給与から個人住民税を天引きできない状況の場合(定年退職後、再雇用さ
れた場合等)
(4) 住民税の課税のない従業員
未収入の場合や収入があっても非課税の場合
(5) 家政婦等の事業に従事しない(生活のために雇用している)従業員(2人以内)
(6) 前年に給与の支払いをしていない従業員
※ 平成25年度の課税は、平成24年1月~12月までの収入に基づいて、平成
25年6月から課税されますが、平成25年に給与を支払っている従業員のうち、
平成25年1月以降に雇用した従業員については、特別徴収の対象とはしません。
(7) 事業主が白色申告である場合の専従者給与の受給者
※ 青色申告の場合の専従者給与は、12カ月の支払があれば対象となります。
4 【普通徴収(個人納付)との相違点】
(1) 納付回数
○特別徴収
年12回(毎年6月~翌年5月までの12ヶ月間)
○普通徴収
年
4回(毎年6月~翌年1月までの8ヶ月間)
(2) 1回の納付当たりの金額
○特別徴収
12分の1
○普通徴収
4分の1
(3) 特別徴収の場合の従業員の方のメリット
特別徴収は、従業員の方にとって次のようなメリットがあります。
①
納付期間が4ヶ月間長いため、分割数が増えて、納付1回当たりの金額が3分
の1になることで負担が軽く感じられる。
②
個人納付の場合、納付書の発送が毎年6月に行われ、1回目の納期がその月末
(6月末)ということで、1回目の負担が大きく感じられるが、特別徴収の場合
は、その負担が軽く感じられる。
③ 給料から差引きして納付されるため、納付の手間が省ける。
5 【特別徴収の納期の特例】
通常、特別徴収の納付回数は年12回(6月~翌年5月)ですが、給与の支払を受け
る従業員の数が常時10人未満の事業所(※都城市に居住する従業員の数が10人未満
でなく、事業所として(他の市町村に居住する従業員の数も合わせて)10人未満)に
ついては、納付回数が年2回になる納期の特例があります。
ただし、給与差引きは、毎月の給与から行っていただく必要があります。
(1)通常の特別徴収
毎年6月から翌年5月まで毎月の納付
(2)納期の特例を受けた場合
6月分~11月分(12月10日納期)
、12月~翌年5月分(翌年6月10日納
期)の2回に分けた納付
※ この納期の特例を受けるためには、
「市県民税特別徴収税額の納期の特例に関する申
請書」を提出していただく必要があります。平成25年度から特別徴収を実施してい
ただいた上で、納期の特例の適用を希望される場合は、平成25年6月末までに納期
の特例の承認を受けてください。
※
納期の特例を受けた場合、納付回数は年2回になりますが、給与差引きは毎月必要
です。納付までの間に特別徴収した分は、あくまでも預かり金ですので、別口座等で
管理していただくことをお奨めします。
※ 関係法令等
地方税法第321条の5の2
地方税法施行令第48条の9の8
都城市税条例第46条の2