トゥルヴィル、 カモメとサヴィニャックに出会う海辺の街へ

ボンズールジャポン
番外編WEB版
ボンズールプリュス
ボンズールジャポ
番外編WEB版
トゥルヴィル、
かもめとサヴィニャックに出会う海辺の街へ
ボンズールプ
パリから2時間で行けるノルマンディーの小さな旅
Trouville,
allon-y pour les mouettes et
les tableaux de Savignac
BONZOUR JAPON Nº 15 PLUS 1
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転載などを行うと、著作権法に基づく処罰の対象になることがございます。
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トゥルヴィル、
かもめとサヴィニャックに出会う海辺の街へ
写真:ゴトウヒロシ 文:猫沢エミ コーディネート:田中敦子
取材協力:フランス政府観光局-佐藤由紀子 ノルマンディー観光局- Marie BACHELIN トゥルヴィル観光局- Chantal OLLIVIER / Virginie GEMY
パリから2時間で行けるノルマンディーの小さな旅
みなさんは、レイモン・サヴィニャックというポスター画家をご存知でしょうか?たぶん、名前を知らなくとも彼の生み出した愛らし
い数々のキャラクターをどこかで目にしたことがきっとあるはず。そのサヴィニャックの絵が街の至るところに飾られ、かもめが飛
び交う美しい街は、
パリから 200 ㎞ほどの北西にあります。たくさんの文化人に愛されたこの街を、
編集長・猫沢エミが訪ねました。
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Les Rochs
Noire
N
Mini-golf
Départ petit train
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J
K
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Sa
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lag
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M
L
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Chalet
Mozin
Statue
Flaubert
e “Les Trouvillaises”
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zowski
C
Chemin des
Corneilles
0
50
100
150
200
(1cm = 50m)
GARE DE
TROUVILLE-DEAUVILLE
Office
de
Tourisme
B
駅の改札をでたらまずは
トゥルヴィル観光局事務所へ
A
La
cré
Ré
A. Hostellerie du Vallon
F. Mairie
K. Antiquités Maryse
B. Musée de Trouville-sur-Mer
G. ノルマンディ建築
L. La Maison Normande
H. Casino Barrière de Trouville
M. Eglise Bon Secours
I. Hôtel Flaubert
N. Le Roches Noires
オステルリ・デゥ・ヴァロン
ミュゼ・ドゥ・トゥルヴィル・スューメール
(サヴィニャック美術館)
C. Poissonnier
魚屋さん
D. LE CENTRAL
ル・ソントラル
E. Les Vapeurs
レ・ヴァプール
BONZOUR JAPON Nº 15 PLUS 2
メリー(市役所)
カジノ・バリエール・ドゥ・トゥルヴィル
ホテル・フロベール
J. LA PALETTE
ラ・パレット
アンティキテ・マリス
ラ・メゾン・ノルマンド
ボン・スクール教会
レ・ロシュ・ノワール
地図と実際の建物の場所は異なることがあります。
街の中のサヴィニャック作品は11ページの地図をご参照ください。
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出発はサン・ラザールから
トゥルヴィルは、パリ・St-Lazare(サン・ラザール)駅からSNCF(フランス国鉄 )
の電車で約2時間ほど。行き先駅は
‘Trouville-Deauville/トゥルヴィル・
ドーヴィ
ル’( 写真中上)
。駅を出て、右へ少し歩きBelges 橋を渡るとそこがトゥルヴィル。
便によって直行の電車と、手前の街‘Lisieux/リズュー’で乗り換えの電車があ
る。往復56.20€(09年4月現在)
。BilletはSNCFのサイトでも予約可。www.
voyages-sncf.com
目的地、‘Trouville-Deauville/トゥルヴィル・ドーヴィル’ 行きの電車は、SNCF(フランス国鉄)の
長距離地方列車。プラットホームにつたら、まず ‘Trains au départ/トラン・オ・デパール’ の電光
掲示板で、自分の乗る電車が、何番のプラットホームから出るのかを確認。出発直前まで番号が掲
示されないこともよくあるので、焦らず待ちましょう。フムフム、私たちの電車は18番から出発ね…。
フランス国内の長距離列車は、職員のいる
改札がありません。代わりに、この黄色い自
動改札械 ‘Composteur/コンポストゥール’
にチケットを差し入れて、必ずコンポステする
日本の新幹線のように、ワゴンによる車内販売がある。扱う商品は、コーヒーなどの飲み物やス
ナック、甘いお菓子など。旅気分を高めるのにうってつけのサービス。
こと。切っていないと罰金の対象になること
があるので注意!
「Monsieur ! je voudrai un café S.V.P/ムスュー!ジュヴドレ・アンキャフェ・スィルヴプレ」
ARRIVÉ À GARE DE TROUVILLE-DEAUVILLE
約2時間でトゥルヴィル-ドーヴィル駅へ到着
Office de tourisme Trouville
トゥルヴィル観光局
32,quai Fernand Moureaux,B.P.24 14360 Trouville-sur-mer
Tél :02.31.14.60.70 www.trouvillesurmer.org
トゥルヴィルの駅構内
には、古い街の地図が
ドーム状の天井近くに
飾られていてとてもか
わいい。お 勧めの記
念写真スポット。
Belges 橋 を 渡 っ て 目
の 前 の 大 通りFernand
Moureauxを 左 に 少 し
行ったところに観光局が
あるので、まずは地図を
ゲットして。ここにしかな
いサヴィニャック土 産も
充実!
BONZOUR JAPON Nº 15 PLUS 3
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ノルマンディー建築の街をそぞろ歩き
ひとつの階の天井が高く、壁に板を配した山小屋風が特徴のノルマン
ディー建築様式。トゥルヴィルの街歩きは、パリ市内のそれとはまた
違った風情のある楽しみ方。
「もしも一軒家を選ぶとしたら…」なんて、
楽しい空想が広がる。
Mairie メリー ( 市役所 )
横のAm.de Maigret 通り周辺と海岸沿いは、こ
の地方独自のノルマンディー様式建造物が建ち
並ぶ、
お散歩スポット。お城?!と見紛うようなキッ
チュでかわいいアパルトマンも。この地にセカン
ドハウスを建てるのが流行した当時、お金持ちが
競って豪奢な家を建てた結果、このような独特の
街並が出来上がったのだとか。
Eglise Bon Secours
ボン・スクール教会
Pl.de Lattre de Tassignyとrue de la Chapelleの合流
地点にある、19世紀建造の教会。トゥルヴィルの静かな祈り
の場。見学は自由だが、祈っている人の邪魔にならないよう、
くれぐれも静かに。
La Maison Normande
ラ・
メゾン・
ノルマンド
(Hôtel ★★)
4,place de Lattre de Tassigny 14360 Trouville-sur-mer
Tél :02.31.88.12.25
www.maisonnormande.com
*HPから予約ができます。
(仏語のみ)
一部屋38 ~ 68€(お部屋の値段は、広さ、条件、曜日、シーズンにより異なる)
本誌でご紹介したホテルは、ちょっと予算が合わないわ…という方にお勧めな
のが、
ボン・スクール教会近くの閑静な住宅街にあるこのホテル。ノルマンディー
建築の古くかわいい外観ながら、館内は無線 LANもあり、PCを持ち込みたい
人にはうってつけ。繁華街や海にも近く、便利なアドレス。
BONZOUR JAPON Nº 15 PLUS 4
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活気ある水辺のエリアを散策
トゥルヴィル観光局のあるFernand Moureaux 大通り沿いに走る、La Touques 川。そ
の川沿いのエリアは、かもめが遊び、魚市場が立ち並ぶ、活気と静けさが混在する散策
スポット。そのまままっすぐにカジノ方面に歩き、ぐるりと右折すれば、
‘Promenade
Savignac‐プロムナード・サヴィニャック’と名づけられた、海岸沿いの遊歩道へ出る。
ここには、サヴィニャックのポスターがたくさん展示されている。
Casino Barrière de Trouville
カジノ・バリエール・ドゥ・トゥルヴィル(Casino/ Hôtel /Restautant)
Salle de la Plage-入り口はplace Maréchal-Fochから
Tél :02.31.87.75.00 www.lucienbarriere.com
トゥルヴィルのもうひとつのシンボル的存在が、
このカジノ。裕福なパリジャ
ンの避暑地としての顔も持つ、この街ならではの社交場。館内には、ホテル
やレストラン、カフェもあり、複合的な楽しみ方ができる。リッチな旅を満喫
したい方は、このホテルに滞在して、一攫千金を狙ってみる ?!カジノへの入
場は、
18歳以上。パスポートなどの身分証明書をお忘れなく。
Le Roches Noires レ・ロシュ・ノワール
海岸沿いをまっすぐ歩いてゆくと、シンプルでひときわ豪奢なアパルトマンを見つける。
それが、フランスを代表する女流作家、マルグリット・デュラスの終の住処 ‘レ・ロシュ・
ノワール’。1866年、建築家 Crépinetによって建てられた豪奢な館は1959年までホ
テルとして使われていたが、その後アパルトマンとして売りに出される。売り出し後、こ
の中の大きな部屋を一番最初に買い取って改装したのがデュラスだった。現在でも、彼
女の部屋はそのまま保存されているが、一般公開はされていない。デュラスの大ファン
である編集長も、彼女の激しく燃えた人生に思いを馳せる、憧れのスポット。
むむ?これはいったい…。そう、こちらはお散歩中
のワンちゃん用うんち袋。海岸沿いのプロムナー
ドに設置されています。かわいいデザインで、思
わずお土産に持って帰りたい ?!
BONZOUR JAPON Nº 15 PLUS 5
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トゥルヴィルは海鮮天国!目で舌で味わおう
Fernand Moureaux 大通り沿いには、毎日色とりどりの魚屋さんのス
タンドが軒を連ねる。実は、スタンド脇には古い歴史的建造物の魚市場
があったのだが残念ながら火事で焼けてしまった。現在工事中で、来年
には、これらのスタンドが新しい魚市場内に引越しする予定なんだとか。
さて、スタンドに並ぶ新鮮な魚介類は、
日本ではなかなか見ることができ
ないオマール海老をはじめ、豊かな色の取り合わせでお客さんを楽しま
せてくれる。なんだかおなかが空いてきた!そろそろブラッスリーで食事
といきますか…
ブラッスリー ‘ル・ソントラル’ で紹介している ‘活小海老の温製’ の元の姿はこちら。
Crevettes grises-クルヴェット・グリーズ。日本で言うところの白海老をちょっと
大きくしたものか?この地方の特産で、小粒ながら味の濃さは抜群!ああ…キッチンつ
きのアパルトマンを借りて、思う存分料理したい!そんなことをつい考えてしまう。
BONZOUR JAPON Nº 15 PLUS 6
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サヴィニャックゆかりの
ビストロはこちら
Les Vapeurs
レ・ヴァプール(Brasserie)
160,boulevard Fernand-Moureau 14360 Trouville-sur-mer
Tél :02.31.88.15.15.24 www.lesvapeurs.fr
定休日なし( 但し、
12月24、25日は休 )
平日 8:30~23:30 週末 8:30 ~ 00:30
‘ル・ソントラル’と並ぶ、トゥルヴィルを代表するブラッスリーといえば、ここ、
‘レ・ヴァ
プール’
。ル・ソントラルが作家デュラスの行きつけならば、こちらはサヴィニャックが連
日入り浸った行きつけのレストラン。席につくと、サヴィニャックの描いたレ・ヴァプール
のシンボルイラストつきメニューが渡されるが、これは1988年にサヴィニャックに依頼
して描いてもらったものだとか。イラスト通り、
気さくで動きのよいギャルソンさんたちが、
快いもてなしをしてくれる。ちなみにサヴィニャックの特等席は1F奥の赤いソファ席
(写
真下)
。夏はテラス席がお勧め。ノルマンディー特産のシードルと共に…
ムール貝の正しい食べ方は、まず貝を
ひとつ食べ、その殻を片手に持ち、ト
ングの要領で貝をつまんでお口へポ
イ!フォークを使わなくてOK。
ギャルソンさんに「サヴィニャックが好んで食べていたメニューは?」とたずねるとSole meunière舌 平 目 の ム ニ エ ル(33.70€ )
、Crevettes chaudes- 活 小 海 老 の 温 製 (13.70€)、Moules de
bouchot à la créme(14.30€)、
この3つだね!と教えてくれた。
それならば、
3番目のムール貝のクリー
ム風味を頂きましょう!ということで、
これ。大西洋で獲れるムール貝は、
小粒ながら身がぎゅっとしまっ
て味が濃いのが特徴。お鍋の下に沈んでいるたっぷりのスープもお皿にそそいで、そこへフレンチフラ
イを浸して食べれば、
うーん…セ・スューペル・ボン !!
生牡蠣好きの方は、
ぜひ牡蠣を。ここで出されるSt-Vaast la hougueの牡蠣は日本のものと
は違い、
身が薄くひらべったい。薄いからといって侮ってはいけません。味は濃く、
きりりと美味。
生牡蠣が苦手な編集長も難なく食べられました。6個(14€)から注文できるので、
前菜やサイ
ドメニューとしてもどうぞ。
BONZOUR JAPON Nº 15 PLUS 7
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デュラスゆかりの海鮮ビストロ
Le Central
ル・ソントラル
158 bd Fernad-Moureaux 14360 Trouville-sur-mar
Tél :02.31.88.13.68
定休日なし(12月24日夜、25日のみ休) 7:30~ 深夜1:00
トゥルヴィルのブラッスリーといえば、とにかくここ、ル・ソントラルへ。魚市
場の向かい、Fernad-Moureaux 大通りの中でもひときわ活気に満ち溢れ
るソントラルは、朝から晩までおいしい料理を求めて訪れる人々が後をたた
ない。地元の人たちがこよなく愛するこの店は、生前マルグリット・デュラス
も2日と空けずに訪れた超常連客だった。近海から毎日水揚げされる新鮮
な魚介は、素材を生かしたシンプルな調理法が中心。しかしこれがとてつ
もなく美味い。特に魚食文化の日本人には、
嬉しいメニューがずらりと並ぶ。
肉や乳製品だって負けていない。自家製のテリーヌやチーズなど、ノルマン
ディー地方の豊かな滋味を心ゆくまで味わって。
春から夏にかけて人気のテラス席は、いつも満員。
確実に座りたいなら、予約を入れて。
1F 奥赤いソファがデュラスの特等席。ファン
のあなたなら、ここで食事をしてみるべし ?!
我を忘れてかぶりつく編集長の後ろで、仏のよう
な微笑の給仕長・フィリップ。ダンディーで親切
なフィリップは、ノルマンディーの白カルヴァドス
をお土産に1本くれました。メルスィ!フィリップ。
フランスの定番前菜、Oeuf Mayonnaise-ゆで卵とマヨネー
ズ 5.10€、奥はTerrine de Campagne Maison-自家 製
田舎風テリーヌ 6.10€。驚くほどおいしい!
デュラスが大好きだったデザート、Mont-Blanc 7€。マロンク
リームとクレーム・シャンティイが盛られただけのシンプルさな
のだけど、これがフランスのなつかしデザートの味なのだよなあ。
(また食べたくなる!)
BONZOUR JAPON Nº 15 PLUS 8
活小海老の温製の食べ方はコチラ。頭としっぽの殻を
取り、かりかりに焼いたタルティーヌの上に有塩バターを
たっぷりと塗って、その上にこれでもかというくらい海老
を並べてガブリ!
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意外な穴場。
良質なアンティーク店も多数点在
初めてトゥルヴィルを訪れたときに、ここはアンティークの意外な穴場だと思った。それで、街をよく知る人
に質問してみたところ「それは多分、お金持ちや名家がある街だからじゃないのかしら?古い歴史のある
家には、いいアンティークがたくさん眠っているものよ。
」なーるほど。パリよりも安値で掘り出しものがあ
るトゥルヴィルで、意外な宝物探しをしてみるのも、粋な遊び方。
Antiquités Maryse
アンティキテ・マリス (Antique)
5 rue de Paris 14360 Trouville-sur-mar Tél :06.15.12.93.58
11 :00~13 :00/14 :30~19 :00
休日はないが、
マダムが買い付けに出ることがあるので、金・土・日が確実。
またヴァカンス時期は閉店していることが多い。
18,19世紀~1940年代までの、フランス国内に限る物をコレクションしている
お店。状態の良いリネン、アクセサリー、古着、アンティーク・バカラなど扱うジャ
ンルは多岐に渡る。ここにお店をオープンして22年のマダム、マリス・ドゥモー
が選んだアンティークは、他ではなかなか見ることができない歴史的にも貴重
な物がたくさん。
ナポレオン三世時代の、各王家の紋章レター・タンポン
1890 ~ 1910年頃の赤ちゃんのがらがら。手前の総銀製は90€、
奥の持ち手gが象牙製は140€
Rue de Bains,Rue de Parisにはこうしたアンティーク店が点在するので、
散歩がてら、
他にもいろいろ探してみよう。
BONZOUR JAPON Nº 15 PLUS 9
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RAYMOND SAVIGNAC レイモン・サヴィニャック
1907年、パリ生まれ。パリのエコール・ラボアジェで学んだ後、1935年、アールデコの
巨匠カッサンドルに学ぶ。1949年、ベルナール・ヴィルモと行った二人展で、お蔵入りし
ていた、モンサヴォン石鹸のポスターを展示していたところ、同社の社長の目にとまり正式
採用され、41歳にして本格デビューをする。以後は瞬く間にファンを生みだし、エールフラ
ンス、ミシュラン、ペリエ、ビックなどのフランス企業をはじめ、森永製菓、豊島園、ライフ、
Musée de Trouville-sur-mer
ダンロップなど、日本やアメリカの企業からの依頼も数多く受ける。1979年、パリの北西
の町トゥルヴィルに移り住み、創作活動を続ける。晩年は、同市のために、壁画からナプキ
ミュゼ・ドゥ・トゥルヴィル・スューメール(サヴィニャック美術館)
ンまで街のいたるところに作品を提供。2002年10月永眠。クライアントによる追悼ポ
スターがパリに溢れた。
32,quai Fernand Moureaux,B.P.24 14360 Trouville-sur-mer
火曜・祝日定休 10 :00~12 :30/14 :00~18 :00
*2009年4/25~6/25まで、違う作家の展覧会が開かれているので注意!
トゥルヴィル観光局、右横に併設されているサヴィニャックの貴重な原画が見れる美術館。ここにあった作
品は、以前、市内のモンテベッロ美術館に保管されていたが、数年前、一括保存、展示されるようになった。
サヴィニャックの出世作、モンサヴォン石鹸など、時代ごとのわかりやすい展示順路で、サヴィニャック・ファ
ンにはたまらない聖地。DVD 化していない貴重な映像も放映しているので、ぜひ時間をとってゆっくり訪れ
てみて欲しい。
美術館のサヴィニャック、
街の中のサヴィニャック
Le Coupole
ラ・クーポール(Café)
クーポールの地下にあるトイレの鏡にも、
サヴィニャックの描いた街のシンボルが。
6, place Maréchal-Foch 14360 Trouville-sur-mer
Tél :02.31.81.56.00 9 :00~ 深夜1:00頃まで。
オフシーズンの水曜定休(夏は無休)
11/20~12/24休
待ち歩きに疲れたら、地元っ子に愛される庶民的なカフェ・クーポールへ。
特に際立った特徴があるわけではない、ごく普通のカフェなのだけど、トゥ
ルヴィルの人にお勧めカフェをたずねると「クーポール!」と口をそろえて言
う。確かに何時間テラスでぼーっとしていても、不思議と落ち着けてしまう
心地よさ。夜中まで開いているのも人気の秘密なのかもしれません。
La Palette
ラ・パレット(宝飾・美術店)
8,rue de Paris 14260 Trouville-sur-mer
Tél :02.31.88.13.75
定休日なし 10 :30~12 :30 / 14 :30~19 :00
1970年創業の天然石のアクセサリーとオリジナル限定の絵画、
彫刻を扱うお店。80年代よりサヴィニャックと深い親交を持って
いたムニック&マドレーヌ姉妹のこの店に、彼の絵が贈られ、店の
看板として掲げられたのは2001年になってから。
「私たちにとっ
て彼は偉大な画家以前に、ひとりの大切な友人だったの。この絵
を彼は ‘お金儲けに使ってかまわないよ’ と言ってくれたけれど、
そんなことは絶対に嫌でポストカードすら作っていないわ。
」
サヴィニャック・
ファンにはよだれもののブロンズ像は、
25年前に彫刻家・
ユベール・ボケが制作。それを大変気に入ったサヴィニャックが、像の制
作権をボケとラ・パレットへ譲渡した。ブロンズ像の前にあるのは、
サヴィ
ニャック直筆の制作権譲渡証明書。
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トゥルヴィルの街の中で
サヴィニャックに出会う
今回のトゥルヴィル取材で見つけた街の中のサヴィニャック。②はサヴィニャック美術館
⑦
Les Planches:
Promenade Savignac
Hôtel
Mini-golf
Flaubert
Départ petit train
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9
La Palette
Sa
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lag
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Chalet
Mozin
Statue
Flaubert
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à Trouville
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BONZOUR JAPON Nº 15 PLUS 11
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⑨
⑧
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