ES と英仏海峡沿いの小さな村を巡る旅

★ES と英仏海峡沿いの小さな村を巡る旅
(2003.11.05~11.15 11 日間 ) BY ガリバーズ・トラベル・アソシエイツ 江村 恵
レイルエキスパート第一期合格者特典でいただいた乗車券を利用し、ユーロスター体験の旅をしてまいりましたの
で、ご報告させていただきます。
ルート作成は、①ブリュセルの友人に会うために、AIR は BRU、 IN & OUT。②ユーロスターが発着する3駅(パ
リ、ロンドン、ブリュッセル)をすべて巡る、を基本条件に、憧れのタリス乗車と、まだ訪れたことがない北フランスを巡
るコースをプランニング。
フランス国内の移動はフランス・レイルパスの3日間を使い、列車とローカル・バスを使い分け、景色のよい移動ル
ートを選びました。また、イギリス側では、ユーロスターをアッシュフォードで降りて、かねてから行ってみたかったライ
の町も組み込んだ点がポイントです(下記行程中、T-○○はトーマスクックのテーブル・ナンバーです)。ホテルは基
本的に、現在の私の勤務先である、㈱ガリバーズ・トラベル・アソシエイツで予約しました。
①
11/05 (水)
②
11/06 (木)
③
11/07 (金)
④
⑤
11/08 (土)
11/09 (日)
⑥
11/10 (月)
⑦
11/11 (火)
⑧
11/12 (水)
⑨
11/13 (木)
⑩
11/14 (金)
⑪
11/15 (土)
行 程
・(LX169) NRT 11:50-ZRH 16:35
乗継→(LX788) ZRH 17:45-BRU 19:05
・TALYS#9316 (T-18)
BRU/MIDI 09:40-PAR/NORD 11:05
・ノルド駅着後、タクシーにてサンラザール駅へ移動。
・TRAIN#3381(T-275) PAR/ST.LAZARE 12:00
-TROUVILLE DEAUVILE 13:59
・(T-278 BY BUS) DEAUVILLE SNCF 11:05
-CANE GARE ROUTIERE 12:31
※カーンにて昼食
・(T-272) CAEN 14:22-PONTRSON 16:29
・(BY BUS) PONTRSON 16:33
-MONT SAINT MICHEL 16:48
・( BY BUS ) MONT SAINT MICHEL13:00-
ST MALO 14:10
宿泊地
BRU
宿泊ホテル
友人宅
DEAU
VILLE
LIBERTEL
LA YACHT
CLUB
MONT
SAINT
MICHEL
LA MARE
POULARD
ST MALO
DE FRANCE
ET DE
CHATEAU
BURIAND
・(T-281) ST MALO 09:48-RENNES 10:51
乗継→TGV8622(T-280)RENNES 11:05-
PAR/MONTPARNASSE 13:25
・モンパルナス駅着後、地下鉄にてノルド駅へ移動。
・ES9037(T-10)PAR/NORD 14:43-
ASFORD INTERNATIONAL 15:38
乗継→(T-109) 〃 16:17-RYE 16:41
・(T-109) RYE 11:49-HASTING 12:10
乗継→(T-101)HASTING 12:33-
LON/CHARING CROSS 14:02
・19:30 「MAMMA MIA!」 at “PRINCE EDWAED”
・コッツウォルズ終日観光 (EVA N01-28)
Enchanting Cotswolds with Afternoontea
→08:45 Victoria Coach Station 集合-18:30 帰着
・19:30 「LION KING」 at “LYCEUM THEATER”
・ES9132 LON WATERLOO 12:39-
BRU MIDI 16:10
→着後 友人宅
RYE
THE
QUEENS
HEAD
LON
EDEN
PLAZA
LON
EDEN
PLAZA
BRU
友人宅
BRU
友人宅
・(LX787) BRU 10:10-ZRH 11:30
乗継→(LX168) ZRH 13:05-
→NRT 08:55
機中
●1
1 日目:11/05(水) 成田~チューリッヒ経由~ブリュッセル(LX169
/ LAX788)。
日目
ブリュッセル在住の友人に日本食をいろいろ頼まれ、スーツケースに目いっぱいつめこんだら、成田チェック・イン
時に 31.5kg! さすがに LX スタッフに、「25kg まではおまけしますが、それ以上はエクセスを払うか手荷物に入れ
るか、してください」と言われてしまい、恥ずかしながらカウウンター前でスーツケースから米袋を出し手荷物にする。
しかし。ZRH-APT は 9/01 にオープンしたての新ターミナル「DOCK-E」に到着。ここは SKYMETRO という無モ
ノレールみたいなもので移動が必要な別棟ターミナルで、メイン・ターミナル到着後もけっこう歩くのですが、なぜかバ
ゲージ・カートが一台もない! 7~8kgもある手荷物をかついで移動するのは、とても大変でした。BRU-APT でも5
月にオープンした新ターミナルに到着。ここは空港ビルの一番端っこで、イミグレまで一番遠い。動く歩道はありま
すがかなりの距離で、おまけにここもバゲージ・カートが一台もなかった!なぜだろう???
ちなみに LX は経費削減のため、ヨーロッパ内のエコノミー・クラスは機内食が飲み物も含めすべて有料になっていま
した。今回の ZRH~BRU 間は機内でワゴン販売でしたが、70 分を切る短いフライトは搭乗ゲート前での販売になる
そうです。でも今後はこういったエアラインが増えるんでしょうねぇ。
BRU-APT の両替率は悪いことで有名ですが評判通りで、ターンテーブル・エリアの両替所のレートは 1EURO=
¥142.94!でした(NRT-APT では 1EURO=¥132.75 だった)。
《タリスのパス割引について》
BRU-APT は空港ビル地下に駅が直結しているので、まずそちらに行き、翌日のパリ行きタリスの予約を。今回、
日本でフランス・レイルパスの3日間を購入していたので、「パス割引はありますか?」と聞いてみました。REA のエク
ストラ・ネットには特に割引き特典の記載がなく、係員の答えも最初は「ない」でしたが、端末をいじっているうちに「あ
るみたい」といって売ってくれたのが「RED PASS」という割引チケット。
BRU~PAR 間、ノーマル1等が 106EURO に対し、こちらはなんとわずか 20EURO! 非常に得してしまいまし
た。ここから市内まで列車移動も可能ですが、荷物があったので到着フロアまで戻ってタクシーを利用。空港から市内
南部(MIDI 駅までトラムで6駅の距離)の友人宅まで、40EURO(端数切り上げ TIP 込み料金)でした。
●2日目
2日目:11/06(木)ブリュッセル~パリ経由~ドーヴィルへ移動。
2日目
《ブリュッセル・ミディ駅》
友人宅で純和食の朝食をごちそうになった後、トラムで MIDI 駅へ。トラムは MIDI 駅の地下2Fに到着。トラム駅
はホーム2本の小さな駅で、人の流れに沿って階段をあがればもう国鉄 MIDI 駅の地下コンコースでした。この地下
コンコースは結構広いのですが、あちこちに表示があり、特にタリスやユーロスターのホームへは列車ロゴの入った
表示板が出ているので迷うことはありません。ガラスで仕切られたタリス専用待合室もありました。
乗車ホームは地上階ですが、地下コンコースのタリスホームに上がる階段/エスカレーター前にタリスのインフォメ
ーション窓口があり、この前あたりがタリス1等チケット特典「タクシー予約サービス」のドライバーとのミート・ポイント。
ドライバーはタリスのロゴの入った看板(予約客名は書かれていない。ロゴのみの看板)を持って、到着時間にあわせ
このあたりで待っています。
なお、MIDI 駅で入手できる印刷物のインフォメーションは、英語表記のものはほとんどありません。南駅が
MIDI/ZUID とフランス語/フラマン語表記になっているように、ベルギーはフランス語/フラマン語/ドイツ語が公用語な
ので、タリスの時刻表や車内サービスについてのブローシャーも、その3カ国語のみでの記載でした。
ブリュッセル・ミディ駅 09:40 発、パリ・ノルド駅 11:05 着の TALYS#9316 (T-18)利用。
《タリス車内サービスなどについて》
今回、タリスは1等を利用。ご存知のように1等はユーロスターのように座席までサービスしてくれる食事付で、それ
が楽しみのひとつでもありました。インフォメーションによると、サービスメニューは
・06:00~09:00発=クロワッサン、チーズ又はハム、フルーツサラダ又はヨーグルト、飲み物
・09:00~11:45/14:00~18:00/21:00以降発=サンドイッチ、ケーキ又はフルーツ、飲み物
・11:45~14:00/18:00~21:00発=前菜、盛り合わせ、パン、デザート、飲み物(選択可)
とあり、私が乗った09:40発タリス#9316は軽食サービスでした。
最初にミネラルウォーター、グラス、カップ、フルーツ(ぶどう、干しあんず、ほおづき)の入ったお皿の乗ったトレイが
配られ、その後ベーグルサンド、クネッケルサンド、ペストリー、ヨーグルトの乗ったお盆を持ったスタッフが「お好きな
ものをどうぞ」と配りにきました。そしてコーヒー/紅茶のサービス。飲み物はミニ・ボトルのワインも選べます。でも本
当に軽食なので、お昼の代わりには物足りなかったです。
またタリスの1等には車内にてタクシー予約サービスがあり(PAR~BRU間のみ)、今回これも利用してみました。
乗車するとすぐにおしぼりサービスがあり、その後スタッフが申し込み用紙を配りにきます。これに名前、日付、乗車タ
リスNo.を記入し、席前のネットにいれておくと、後で回収され、タクシーの予約をしておいてくれます。スタッフに「どこ
でミートするの?」とたずねたら、「ホームに行けば分かります」とのことでしたが、ホーム降りたすぐのところでドライバ
ーが待っているのではありませんでした(席番号まで連絡が行っているわけではないらしい)。
ノルド駅到着ホームの一番先頭、中央コンコースのところにタリス・インフォメーションがあり、その左横にバス停み
たいな「タクシー・リザベーション」とかかれたスタンドがあります。そこまで行って係員に申し込み用紙の半券を渡すと、
そのあたりで待機していたドライバーに声をかけ、この人の車に乗りなさいと指示を出してくれます。
メーターには待ち料金も加算されており、予約申し込み用紙の記載によると、パリは11~15EURO、ブリュッセルは
MAX 30EUROの待ち料金がかかります。私の場合、タクシーに乗り込んだ時点ですでにメーターは11.90EURO。ここ
からサンラザール駅まで10~15分で、最終的に17.50EUROになりました(通常7~8EUROぐらいの距離)。
パリ・ノルド駅はあまり大きくなく、駅舎外にでればすぐタクシー・スタンドがあるので、よっぽど急いでいる場合は、
あんまり車内予約は必要ないと思います。ブリュッセル・ミディI駅はちょっと広いし、英語案内がほとんどないので、初
めて着いて、勝手がわからない方にはよいサービスかもしれません。
タリス車内は車両連結部前に荷物置き場があり、大型スーツケースなどが置けます。ここのスペースに飛行機のス
チュワーデスが座るようなジャンプシートがあり、スタッフが休憩していました。でも不在時が多いので、基本的にここ
に荷物を置くと人目が離れると思った方がいいです。座席上の棚は大型ピギー・バッグも入るぐらいのスペースがあ
るので、荷物はなるべく座席周りに置くようにした方がいいと思います。
シートピッチはややゆったりめですが、広々というほどでもなく、またリクライニングの背もたれが倒れるのではなく、
シートが前にスライドする方式なので、クライニングにするとちょっと狭苦しくなります。足載せステップあり。車内で検
札はありましたが、EU圏内の移動なのでパスポート・チェックなどはまったくなし。
パリ・ノルド駅到着手前、車窓右手にモンマルトルの丘、サクレクール寺院のドームがちょこっと見えます。
フランス・レイルパスは有効期限が入っているのでバリデーションはいらないとの事でしたが、サンラザール駅着後、
チケット窓口ではなくACCUEILL(インフォメーション)デスクで一応確認してみたところ、係員もよく分からないらしく、
「いいや、とりあえず押しとけ」っていう感じでスタンプを押してくれました。駅にあるバゲージ・カートは鎖でつながれて
いて、1EUROコインをいれると鎖がはずれて使えるタイプ。返却時、鎖をつなげるとこの1EUROは戻ってきます。ヨー
ロッパの駅にあるカートはほぼ皆このタイプです。
《ドーヴィル行き列車》
サンラザール駅 12:00 発 TRAIN#3381、TROUVILLE-DEAUVILLE 行きに乗車(乗車ホームは 11:35 ぐら
いに表示板に発表されました)。この路線、とても車窓からの景色がよかったです!
ブリュッセル~パリ間タリスやスイス~パリ間TGV、パリ~南フランス間TGVなどはみな、車窓からの景色はひた
すらなだらかな緑の丘が続く単調な景色がほとんどなのですが、この路線は森や林、川、池などが次々と現れ、特に
今回は黄葉のシーズンだったので、とてもキレイでした。
1 等は2車両しかなく、うち 1 車両は3席×向かい合わせ2列のコンパートメント。もう1車両は通路挟んで1-2の
オープン・シートでした。車両 1/3 のところがガラスドアで仕切られ、スモーキング/ノン・スモーキングシートに分かれ
ています。座席の窓側のところに札を入れる小さな額みたいなのがあって、そこに黄色い紙が入っていたら予約済み
の印。
13:59、終点 TROUVILLE-DEAUVILLE 駅着。ノルマンディーの建築様式を取り入れたかわいらしい駅舎です
が、駅内は近代的で、観光地らしくずらっとコインロッカーが並んでいます。コインを入れ自分で決めた暗証番号をイ
ンプットして使うタイプで、6カ国語での案内が可能。日本語もあったのでやってみたら、いきなり「故障中」が出ました
(笑)。
ここで3日後のレンヌ~パリ間TGVの予約をしてしまう。コンコースに面し小さなチケット窓口がありますが、ここは
近距離用で、遠距離は ACCUEILL(インフォメーション)とドアに書かれた別部屋での取り扱いになります。レンヌ~パ
リ間のTGV座席指定料は 3EURO。簡単な英会話は通じ、クレジットカードでの支払いも OK でした。
《ドーヴィル&トゥル
《ドーヴィル&トゥルーヴィル
トゥル ヴィルの町について》
ヴィルの町について》
ドーヴィルは日本人にとってまだ知名度の低い町ですが、欧米では高級リゾート地として有名な場所。延々と続く砂
浜が美しいビーチ・リゾートとして知られていますが、スノッブな客層が集まるので、彼らを目当てにヴィトン、エルメス、
プラダなどほとんどの有名ブティックが支店を出しており、夏はもちろん、冬でもショッピングやシーフード料理など、オ
ール・シーズン楽しめます。パリから直行列車で2時間と、ミニエクスカーションにはもってこいの距離でもあるので、
今後の伸びが大いに期待できる美しい町です。
本日の宿泊ホテルは LIBERTRL LA YACHT CLUB (リベルテル・ラ・ヨット・クラブ)。駅から徒歩5分弱で、名
前通り小さなヨットハーバーに面しています。ノルマンディーの伝統的ハーフティンバー・スタイル(木組み白壁の家)
の美しい建物で、楕円形の小さな公園を囲むように建っており、静かで快適なホテルでした。場所もホテルのすぐ横
のブロックが朝市の行われる広場で、そこを抜ければすぐ町の中心モルニー広場という、大変便利なロケーション。ビ
ーチ(プロムナード・デ・プランシェ)まで歩いても、20分ぐらいです。
チェック・イン後、昼食をとろうとフロント・スタッフにおすすめのお店をきいたら、ドーヴィルより隣町トゥルーヴィルの
方がいいレストランがいっぱいあるとのこと。そこでトゥルーヴィルまで足を延ばしてみました。
国鉄駅の名前がトゥルーヴィル・ドーヴィルとあるように、ドーヴィルとトゥルーヴィルはトゥーク川を挟んだ隣り合わ
せの町です。ドーヴィルが高級リゾート地であるのに対して、トゥルーヴィルは古くから庶民的なリゾート地として親し
まれていた町です。トゥーク川沿いには気軽なレストランが立ち並んでおり、そのエリアまでホテルから歩いても 15 分
弱でした。本日の昼食は国鉄駅から川を渡ってすぐ左手にある、観光案内所横のクレープリーでとることに。チーズの
クレープ・ギャレット(そば粉のクレープ)とシードル(りんご酒)をいただきました。シードルは陶器のカラフェとご飯茶碗
みたいな器でサービスされ、両手でお茶碗を持って飲んでいるとまるでお茶を飲んでいるような気分で、まったりとくつ
ろいでしまいました。トゥーク川沿いには魚市場もあるのですが、この周りにはシーフード・レストランも多く、ドーヴィル
滞在客もご飯はこちらまで食べにくることが多いそうです。
食後、トゥルーヴィルの海岸までぶらぶらお散歩。延々と砂浜が続き、遠くにはオンフルールのセーヌ川河口にか
かるノルマンディー橋まで見渡せます。
その後再度川を渡り、ドーヴィル側のお散歩へ。モルニー広場の1ブロック先、観光案内所のある角に MAIRIE(タ
ウンホール)があるのですが、花で飾られたノルマンディ・スタイルの美しい建物です。その先、ホテル・ノルマンディ周
辺の高級ブティック街あたりのたたずまいもシックでいい感じ。そこから木の遊歩道があるプロムナード・デス・プラン
シェまでは徒歩数分。同じビーチなのですがトゥルーヴィルの海岸とはまた趣が違い、やっぱりそこはかとなく高級感
が漂います。天気がよかったので 11 月というのに夕日がまぶしいくらい強く、夏のシーズンはさぞやにぎやかなこと
でしょう。街とビーチ合わせても、2時間あれば十分お散歩できる手ごろな大きさの町です。
●3日目:11/07(金) ドーヴィル~カーン~ポントルソン~モン・サン・ミッシェル
●3日目
《ドーヴィル~カーン間のバスについて》
本日はモン・サン・ミッシェルへの移動日。トーマスクック TABLE-278 には、ドーヴィルからカーンまでのバス・スケ
ジュールが載っており、景色がよさそうなバス移動も心ひかれたのですが、あまり本数がないようだったので、レイル・
パスを利用して移動することに決めていました(TROUVILLE-DEAUVILLE 11:54 発-LISIEUX 12:16 着。乗り
継いで LISIEUX 12:26 発-CAEN 12:59 着。CAEN 14:22 発-PONTRSON 16:29 着の移動プランだった)。
しかし、昨日観光案内所でバスの時刻表をもらったら、平日は1時間に1本ぐらいで運行していたので、カーンまで
バスで移動することにしました(バス会社 Busverts のHPでもスケジュールは確認できますが、フランス語表示のみ。
http://www.busverts14.fr/itineraires/iti.asp )。
ドーヴィルの GARE ROUTIERE(バスターミナル)は国鉄駅のすぐ横。駅舎一部がバス会社の窓口になっていて、
ここでチケットを販売。バス料金はゾーン制で、カーンまでは 10ZONE、7.30EURO でした(カード使用不可)。一応フ
ランス・レイルパス割引があるかどうか聞いてみたのですが、ないようでした。
DEAUVILLE SNCF(駅) 11:05 発、CANE GARE ROUTIERE 12:31 着。
このルート、期待通りとっても景色がよかった! ドーヴィルから海岸沿いの一本裏道をしばらく西へ走るのですが、
高級住宅地を抜けるので、建物ウォッチングがすごく楽しかったです。そして海沿いの道に出て COTE FLEURIE
(花の海岸)とうたわれる美しい海岸を見ながら走った後、内陸部に入り、林や牧場、小さな村々を抜けながらカーン
まで2時間半の旅です。カーンの GARE ROUTIERE も国鉄駅に隣接していました(旧市街と反対側が駅前広場で
す)。
《CANE カーン》
ここでは電車の乗り継ぎ時間を利用して、名物のカーン風トリッパを食べようと思っていました。そこでまず駅のコイ
ンロッカーに荷物を預けようとしたら、なんと全部故障中! ドーヴィルの駅にあったのと同じ形のものでしたが、この
タイプのロッカーは暗証番号を登録する機械部分が壊れていると、そのロッカーすべて使えなくなるのが難点。昔タイ
プの個別キィのものだったら、どっかひとつぐらいは使えるのがあったりするんですけどね。
しょうがないので荷物を持って駅前からレストランまでタクシーで移動することに。お店はインターネットで見つけた
「LA TAVERNE DE MAITRE KANTER」(HP http://www.tavernekanter.com/uk/index2_uk.htm )。サン
ピエール教会のすぐ近くです。駅から旧市街までは 1.5km弱ぐらい、5.30EURO。
カーン風トリッパとはノルマンディーの名物、カルバドス(りんごのブランディ)で煮込んだ牛胃袋の煮込み。もともと
はイタリア料理だと思うのですが、イタリアのトリッパが基本はトマトソースなのに対し、カーンのトリッパは塩味です。
あっさりしておいしかったのですが、一皿の量が多くて・・・・。半分以上残してしまいました。あとカルバドスを使ってい
るせいなのかどうかは分かりませんが、後味がのりっぽくて、いつまでも口の中がくっつくような感触が残る料理でし
た。トリッパとグリーンサラダ、ミネラルウォーターで 20EURO 弱。帰りはお店の人に聞いてサンピエール教会前の乗
り場からトラムで駅へ。路線 A で駅まで4ストップ。1回券 1.20EURO、2回券2EURO。
《カーン~ポントルソン》
カーン駅のプトッラ・ホームは A~E まで5本あり、地下通路でつながっている。駅コンコースは狭く、椅子がほとん
どない。小さなカウンター・バーがあるので、飲み物やサンドイッチなどの軽食ならここで購入可能です。今回
RENNE 行きの列車に乗ったのですが、駅の表示板に最終駅名だけでなく、PONTRSON や DOL など経由地も表
示されていたのでわかりやすかったです。
CAEN 14:22 発。この列車は1等も2等も座席配列は2-2でしたが、1等の方がシートピッチがゆったりしていて、
座席の布も高級感がありました。カーンから乗り込む人が多く、連結部分に座り込む人がいるほど車内は混雑。でも2
等チケットの人が1等にちゃかっり座っていたので、検札係が来た後は1等車にはほとんど人がいなくなりました。
PONTRSON 16:29 着
《ポントルソン~モン・サン・ミッシェルのバス移動》
ポントルソンの駅は大変小さい。列車からバスの乗り継ぎ時間が4分間しかなかったので、もしバスが出てしまった
らタクシーで行こうと思っていたのですが、タクシー・スタンドなどなく、TEL して呼ばない限りつかまえられない感じ。
でもバスは連結客を待っているようで、ちゃんと乗り継ぎに間に合いました(といっても客は私ひとりしかいなかっ
た・・・)。
駅の左斜め前の角に GARE ROUTIERE がありますが、バスターミナルという名もおこがましい2~3人入ればい
っぱいになってしまいそうな小さな部屋でした。チケットはバス内でドライバーから直接購入可能で、片道 1.70EURO。
ちなみにこの路線のスケジュールは運行バス会社 LES COURRIERS BRETONS のホームページにも掲載がなく、
フランス政府観光局でいただいた同社のブローシャーにのみ乗っていました。
(LES COURRIERS BRETONS 社のHPhttp://www.lescourriersbretons.fr/english/lines/lignehoraire.htm)
ポントルソン~モン・サン・ミッシェル間は約 15 分弱。街中を抜けしばらく走ると右手の小高い丘の上に風車が見え、
さらに数分走ると島へと続く大堤道が見えてきます。その手前にホテルが何軒か建っているエリアがあり、バスはさら
に大堤道を渡った島の手前、左側の駐車場に停車(大堤道右側の駐車場は個人客用)。バス停のすぐ前がラヴァン
セ門で、門をくぐるとすぐ右側に観光案内所があります。
《モン・サン・ミッシェルの島外にあるホテルについて》
島の外にあるホテルで、一番島に近いのが RELAIS ST.MICHEL。本土側の端っこ(大堤道の手前部分)にホテ
ルが何軒か集まった集落がありますが、その一番島側に建っているので視界をさえぎるものがなく、島全体が非常に
よく見えます。その周辺にはレストランらしきものが見当たらなかったので、この辺りに泊まると夕食は必然的にホテ
ルレストランになるみたいです。
ここから島までは車で5分ですが、歩くと多分 30 分ぐらいかかるのでは? 道は大堤道 1 本のみ。そして車が通る部
分は舗装してありますが、人間が通る部分はその端っこの土手みたいな部分で、土剥き出し&大きな石ゴロゴロなの
で、スーツケースなど大きな荷物を転がしながら歩いていくのはとうてい無理。ですからモン・サン・ミッシェルで1泊観
光するなら、鉄道利用の人には島内の宿泊をおすすめします。
LES COURRIES BRETONS 社のブローシャーの運行スケジュールによると、ポントルソン~モンサンミッシェル
路線のバスのみホテル集落内「メルキュールホテル」に停車するとありましたが、(レンヌ~ポントルソン~モンサンミ
ッシェル路線のバスは止まらない)、本数が少ないしあんまり当てにならないようです・・・・。私はポントルソン~モンサ
ンミッシェル間のバスに乗ったのですが、メルキュールホテルに立ち寄る気配はまったくありませんでした。多分ホテ
ル前の道端に出て大きく手を振るか何かしたら止まるのかもしれません・・・・。
《モン・サン・ミッシェル》
本日の宿泊は島内、ラヴァンセ門くぐってすぐの「LA MARE POULARD(ラ・メール・プーラール)」。(日本で言う)
1Fはかの有名なふわふわオムレツが売り物のレストランで、一部オープンキッチンになっており、通りからオムレツを
焼いているところがのぞけます。島の中の建物は多分、皆エレベーターなしだと思いますが、このホテルも階段のみ。
チェック・イン時に「できたら眺めのよい部屋を」とリクエストしたら、別館の最上階の部屋をもらえたのですが、ベルボ
ーイもいないので荷物を持って上るのがめちゃくちゃ大変でした。でも窓をあけるとちょうど城門の真上の部屋で、目
の前に大堤道が伸び、右手に夕焼け、左手に朝焼けが眺められる最高のシチュエーションの部屋でした。
このホテルは本館と別館があり、別館の方が斜面の上に建っている分眺めがいい。別館は本館(日本で言う 4F建
て)の 3Fと 4Fの間の踊り場にあるドアからいったん外に出て、石の通路を5mぐらい渡った先にある。本館と別館の
出入りドアはオートロックになっており、ルームキーについている暗証番号を押してロックをはずし出入りします。ちな
みに、この本館と別館の間の道は、僧院に上る近道。斜面を垂直に登るショート・パスなので階段はかなり急ですが、
途中のテラスからの眺望は見事です。
ところで名物のオムレツですが、めちゃくちゃ高価かった! プレーン・オムレツはセット・メニューにしかなく、アラカ
ルト・メニューのオムレツはフォアグラ入り 32EUR か、トリュフ入り 38EUR しかない!お勉強だと思って食べてきま
したが、オムレツひとつに¥5.000! 味は・・・・確かにふわふわスフレ状態ですが、所詮オムレツはオムレツの味。
多分もう2度と食べないと思います。¥5.000 あったら私は、オムレツより生牡蠣を食べたいです。
ホテルの右横は郵便局で、ここから投函するとモン・サン・ミッシェルの風景消印を押してくれます。平日 09:00~
12:00/14:00~17:00。土曜は午前中のみ、日・祭日クローズ。日本までの切手 0.9EUR。
モン・サン・ミシェルの修道院は、冬期 09:30~オープン。内部はかなり階段が多く、冷え冷えとしています。入場料
7EURO。A4 サイズを3つ折にした各国語の案内があり、日本語のものもありました。修道院内は1時間もあればゆ
っくり見学できます。ふもとのグランド・リュー(参道)沿いにはレストランや土産物屋が並んでおり、土産物屋は6時ご
ろにはクローズしてしまいますが、レストランは開いています。
4日目:11/08(土) モンサンミッシェル~サン・マロ
4日目
《モンサンミッシェル~サン・マロ間のバス移動》
移動は LES COURRIES BRETONS 社のバスを利用 (前述のHPにスケジュール掲載あり)。
モン・サン・ミッシェル、ラヴァンセ門前の停留所を 13:00 発。チケットはバスのドライバーから直接購入で、
9.20EURO。バスはポントルソンを経由ししばらく内陸部を走った後、海岸沿いの道へ抜けます。このルート、ドーヴィ
ル~カーン間に負けず劣らず景観のよいコースでした。風が強いこの地域では昔、風車がたくさん活用されており、現
在その風車は改装され住宅や民宿に使われています。かわいらしい元風車の建物や、ムール貝の無人売店などを
眺めながらサン・マロまでは約 1 時間ちょっとの旅。終点はサン・マロ国鉄駅ですが、旧市街へいくならサン・ヴァンサ
ン門前で降りると目の前です。サン・マロ 14:10 着。
《サン・マロ》
本日の宿泊はサン・ヴァンサン門をくぐるとすぐ右手に見える、白い建物の「デ・フランス・エ・デ・シャトーブリアン」。
チェック・イン後、城壁のお散歩コースへでかけました。サン・マロ旧市街は城壁に囲まれており、城壁の上は幅 10m
ぐらいの遊歩道になっています。ぐるっと 1 周回っても 1 時間ぐらいのコースで、海側には公園も隣接されている絶好
のお散歩コース。観光客も地元客もみなぶらぶらしています。今日は日中最高気温 18℃と 11 月にしてはとても暖か
かったのですが、水着で日光浴をしている人がいたのにはビックリ。中には海に入っている人もいたので、やっぱり外
人は基礎体温高し!ですね。海側の城壁外にコンクリートの枠だけの天然海水プール?があるので、夏は無料で遊
べるようです。
また沖にお城のような要塞があり、引き潮の時は歩いて渡れます。サン・マロの海岸は岩場が多いのですが、引き
潮のときは砂浜が現れるので、セイリングなどのマリン・スポーツだけでなく、ビーチ・リゾートとしても遊べる町。それ
に海の色がすっごくきれい!なんです。海流の関係なのでしょうか、同じ英仏海峡沿いの町なのに、ドーヴィルあたり
の海とはまったく違って透き通るようなブルーからエメラル・グリーンへのグラデーション。シーフードがおいしいはずで
す(笑)。城壁外には大小さまざまな桟橋があり、個人用のヨットから、漁船、イギリスに渡る大型フェリーまで、たくさ
んの船が行き来しています。
城壁内にはたくさんのお店があり、おみやげ物のほかにもセンスのいい小物など、ショッピングも楽しめる町です。
サン・ヴァンサン門入ってすぐには「MARCHE PLUS」というスーパー・マーケットもあり、飲み物やお菓子はこちらで
安く買えます(ビルの地下にあるので分かりづらいですが、RUE ST.BARBE と ST.VINCENT の角で、1Fは
INBLUE というブティック。営業時間は月曜~土曜、07:00~21:00。日曜クローズ)。なぜかモン・サン・ミッシェル名
物のラ・メール・プーラールおばさん印のクッキーも売っていました!
城壁内にはシーフード・レストランがたくさんありますが、中でもサン・ヴァンサン門前の広場に集中しており、手ごろ
なセット・メニューがいろいろあります。店の前にメニューを出しているので、各店のセット・メニューの値段&内容を吟
味して選びましょう。私は「CAFÉ ST.MALO」の 22EURO のセット・メニューから、前菜は生牡蠣などシーフード盛り
合わせ、メインは帆立貝料理、デザートはイル・フロッタン(メレンゲのカスタード・ソースかけ)を選び、グラス・シャンパ
ンと水も頼んで 33.2EURO でした(モン・サン・ミッシェルのオムレツより安かった!)。
●5 日目:11/09(日)サン・マロ~パリ~ライ
日目
《サン・マロ~レンヌ経由、パリ・モンパルナス駅へ》
朝、ホテルのフロントに駅行きのバスの時刻を訊ねると、「多分 15 分おきぐらいで出ているわよ」と適当にかわされ
てしまった。とりあえずサン・ヴァンサン門を出て 50m ぐらい先左側にあるバス停にいってみたが、よくわからない。通
りかかった人に尋ねたら、「日曜は本数が少ないので、次のバスは 1 時間以上後。でも駅まで歩いても 10 分ちょっと
よ」という答えだった。荷物を抱えて歩こうか迷いましたが、軟弱者なのでやっぱりタクシーを利用することに。
サン・ヴァンサン門を出たすぐ前にタクシー乗り場があり、日曜の朝ですが2台、客待ち車がいました。駅までは数
分、5EURO。サン・マロ駅は小さく、ホームは 3 本のみです。サン・マロ 09:48 発の列車へ。わずか 3 両で、しかも 1
等席は1車両の 1/3 のみ(ドアで区切られていた)。レンヌ 10:51 着。レンヌでは到着ホーム向かい側がパリ行き
TGV のホームだったので、乗り換えが大変楽でした。
《TGVのドッキング作業を目撃!》
乗継列車の TGV#8622 はレンヌで#8724 と連結し、1 本の列車になってパリまで行くものでした。最初に#8622
が入線。係員が車両最後尾のとんがった鼻のところをぱかっと開けると、そこには連結器が隠されており、5分後に入
線した#8724 のトップ部分と連結。このとき係員が、ゆっくり近づいていく車両と平行して小走りになりながら開口部
をあけ、ドッキング作業を行っていたのがプロっぽくてかっこよかったです。
ホームには電光掲示板による車両 No.案内が出ていましたが、#8622 の車両と#8724 の車両間は乗った後行
き来ができないので、乗客はチケット片手に右往左往していました。
レンヌ 11:05 発。TGVの1等車はご存知のように座席配列1-2ですが、並び席の方も日本の新幹線のようにくっ
ついているのではなく、間に 2cm ぐらいの隙間があり、肘掛もそれぞれの席にあるのでなかなか快適でした。肘掛は
可動式で不要な場合は上にあげておけます。
レイルヨーロッパのエクストラ・ネットには、TGV1 等には食事を席までデリバリーしてもらえるサービス「AT THE
SEAT SERVICE」があるという事で、ぜひ利用したいと思っていたのですが、乗車後頼めばいいと勘違いし事前予
約を忘れてしまいました。でも車内の雰囲気はとても席でデリバリー・ミールを優雅に食すという感じではなかったの
で、頼まなくてよかったと思いました。隣の席の人なんか、おもむろにリュックからパン、ハム、コンビーフの缶詰、ヨー
グルトとマイ・アーミーナイフを出して食べていたし。おまけに缶ビールとマイ・グラス(紙コップではありません。グラス
でした!)までバッグから出てきた・・・・。ちなみにバー・カーでは 10EURO でクロック・ムッシュ&ミニサラダ&飲み物
のセットメニューがあるようでした。パリ・モンパルナス駅 13:25 着。
《パリ・モンパルナス駅~ノルド駅の移動》
《パリ・モンパルナス駅~ノルド駅の移動》
ユーロスターへの乗り継ぎ時間が 1 時間ちょっとしかなく心配だったのですが、ギリギリで間に合いました。でもモ
ンパルナスの国鉄から地下鉄までは地下道をかなり歩くので、移動がすごく大変だったです。荷物をかかえながら動
く歩道をがんばって都会人と同じスピードで歩いたんですが、それでもメトロのホームにたどり着くまで 25 分もかかっ
た。モンパルナス駅からノルド駅までは地下鉄 4 番線で乗り換えなしの 14 駅。ノルド駅地下のメトロのホームから国
鉄駅まではエスカレーターがありますが、ユーロスターのチェック・イン・フロアーは国鉄駅の中2階にあるので、さらに
階段、又はエレベーターで上にのぼらなければなりません。結局チェックイン・ゲートに並んだ時点では出発 30 分前
を切ってしまいました。かなりスムーズに移動できてもこうだったので、不慣れな方はパリ内の駅移動は、2時間は見
ておいたほうがよいのではと思います。
《パリ・ノルド駅でのユーロスターへのチェック・イン》
駅の案内板には普通、ホームの入線 No.が表示されていますが、ユーロスターの場合は「1er」になっています。こ
れは 1F(日本でいう 2F)という意味で、ノルド駅の場合、ユーロスターは中2階に専用の特別チェック・イン・フロアが
あります(中2階への階段/エレベーターはホーム一番左端、タリス乗り場の前。ユーロスターのロゴが目印)。
チェック・インは特にデスクやカウンターがあるわけではなく、飛行機の登場ゲート手前にあるような、チケットを通
す機械があるだけ。そこを抜けると荷物のセキュリティー・チェック、フランス側パスポート・コントロール、イギリス側パ
スポート・コントロールと続きます(ここでイギリス入国カードをくれる)。ここが混んでいるので、やはり出発時間の 30
分前にはチェック・インに向かうべきだと思いました(特に EU 圏外パスポートの列は、抜けるのに時間がかかります)。
その先が待合室で、サンドイッチや飲み物の売店が2軒、両替所あり。ホームへは係員のいるゲートを抜けた先で、
各車両の入り口にはアテンダントがおり、チケットを見せると席の場所を教えてくれます。
《ユーロスターの車内サービス》
パリ・ノルド駅 14:43 発、ES9037 乗車。ユーロスターは乗降口の階段が高いので、荷物が大きな人は持ち上げる
のがちょっと大変です。席の上の荷物棚は2段になっていて、上の棚は中型のピギーバッグぐらいなら収まる広さ。下
の棚は薄いブリーフケースやコートなどが入れられます。高速走行に対するガラス強度の問題のためなのでしょうか、
一部の席は窓側でも全面窓ではなく、シートピッチ幅の 1/3 ぐらいが壁で見晴らしのよくない席があります。しかも壁
の部分が全部鏡になっています。車内を広く見せる効果を狙ったのでしょうが、窓を見るたびに見たくもない自分の横
顔(贅肉つき)まで見せられてしまうので、ちょっと嫌です。今回、ちょうどその席に当たってしまったのですが、空席が
あったので替えてもらえました。
1等は出発後すぐ、ドリンクのサービス(シャンパン、オレンジジュース、ミネラルウォーター)あり。出発後 1 時間し
てミール・サ-ビスが開始されました。私はアッシュフォード下車なので、サービスを早くしてもらえるかたずねたところ、
「時間は十分あるので大丈夫」との事(ASFORD INTERNATIONAL で乗降する人もけっこういるので、どうやらミ
ール・サービスは全員アッシュフォード到着前に終えるようなスケジュールになっているようです。食後のコーヒーを飲
み終えた頃、ちょうどアッシュフォードに到着しました)。
この時間帯の列車のミール・サービスは LIGHT AFTERNOON MEAL ですが、飛行機の機内サービスのような
印刷されたメニューが配られ、HOT OR COLD のチョイスも可能でした。HOT は豚肉とセイジのキャセロール、人参
のフランとハーブ風味ローストポテト添え。COLD は鱒の燻製マリネ、キュウリのサラダ添え。デザートはマフィン又は
洋梨のタルト。ワインに力を入れているようで、赤2種、白3種のセレクションがあり、メニューに「このワインはとっても
なめらかで、ローストしたはしばみとアーモンドのような香りがします」など丁寧な説明つき。私は HOT ミールを頼ん
だのですがけっこうボリュームがあり、十分昼食がわりになりました。
メインを下げた後、街のレストランのようにテーブルからパン屑をさらってくれるサービスがあったのと、食後のお茶
が陶器のカップだったのが好印象。ただし食後のマフィン又は洋梨のタルトは、パティスリー・メードではなく町のパン
屋さんから買ってきた、みたいな大味のもので、しかもお皿ではなく紙ナプキンの上に乗せてサービスしていたのはい
ただけなかった。定刻 15:38 に ASFORD INTERNATIONAL 駅着。
《アッシュフォード・インターナショナル~ライ》
ユーロスター専用ホーム着後、WAY OUT の表示にしたがっ進むとイミグレに。やはり EU 居住者と EU 圏外居
住者に分かれており、EU 圏外居住者は審査が厳しい。ED カードのイギリス滞在先も確認されたし、帰りのチケット
提示も求められました。ここを抜けるとインフォメーション・デスクなどがあるフロアー。ほとんどの乗客は階段を上り高
速をはさんだ向かい側の建物の方に歩いていきますが、こちらは駐車場です。
ローカル線へは「LOCAL」の表示があるエレベーター脇の階段を下ると、もうプラットホームへ直接つながる地下
通路でした。チケット窓口へは WAY OUT の表示に進むと小さな駅舎に出て、自動販売機&窓口もあり。窓口ではク
レジット・カードも使え、ライまで片道スタンダード料金£4.60。ライ方面のプラット・ホーム上には待合室兼の小屋にな
ったバーもありました。
ホームで列車を待っていると「次の列車は SANDWICH、サンドウィッチ」というアナウンスが。むむ、サンドウィッ
チ?むしょうにその列車に乗ってみたくなりました。SANDWICH に行ってサンドウィッチを食べる!いい響きですね
ぇ。ちなみに、私は「ジャワ島でジャワカレーを食べる」をやってみたいだけで、友人と行ったバリ島帰りにひとりジャカ
ルタでストップ・オーバーした過去があります。本場ジャワカレーはさらさらで、妙に汁々していた記憶が・・・・。帰国後
調べた SANDWICH の町のホームページによると、特に食べ物のサンドイッチとの関連性があるわけではなさそう
でしたが、心魅かれるものがありました(ドーバーとカンタベリーの間にあるらしいです。興味のある方は町のHPを
http://www.discoversandwich.co.uk/index.htm ご覧あれ)。
16:17 アッシュフォード発、ライ行きローカル列車へ。座席は3-2で、車両は古くて汚い。特に窓ガラスが汚れとひ
っかき傷のいたずら書きで、まるで曇りガラス状態。しかもこの列車、停車時間がすごく短いんです! もしかしたらき
ちんと停車せず、最徐行でホームを通りすぎているだけなんじゃないの?と思うぐらいで、「私、ライでちゃんと降りら
れるのだろうか?」とすごく不安になりました。事前リサーチによるとイギリスの田舎を走る古い車両は内側に開閉取
っ手がなく、いったん窓を開け、手を外に出し、外側の取っ手をつかんでドア開けなければいけないとのこと。この列
車は幸い内側に取っ手があったのでやや安心し、汚れた窓に顔を押し付けるようにして、ライ駅到着を待つ。まだ4時
半過ぎだというのにあたりはほとんど宵闇。どうにかホーム到着がわかったので、いざドアを開けようとしたら、あ、開
かない! 焦る! 見かねて後ろの席の人が手を貸してくれたのですが、この列車、ドアが横にスライドするのではな
く、お家のドアのように前に押して開けるものなのでした。冷静にドアの作りを観察すればすぐ分かることなのに、動転
しちゃいましたよ。でも無事にライ駅 16:41 到着。しかし。駅舎を通りぬけようとしたら、鍵がかかっていて入れない。
ドアに「閉まっている時は横から出入りを」という張り紙があり、駅舎横に 1m ぐらいの幅の通り抜けられる所がありま
した。でも駅が 16 時半に閉まってしまうなんて・・・・。駅前もほとんど人通りがなく、本当に観光地に来たのだろうか?
という感じだった。
翌朝、朝食前にお散歩に出たら期待にたがわず町並みはとてもかわいらしい。特にお家が、1軒1軒個性的だけど
不思議と全体的に調和していて、どこを撮っても絵葉書のようでした。1時間あれば旧市街内のすべての小道を歩き
尽くせるぐらい小さな町なので、ロンドンやブライトンから日帰りでも十分遊べます。観光局は冬場 10:00 からオープ
ン。でもツーリスト・インフォメーションといってもおみやげ物屋的な色合いが強く、あまりブローシャーとかありません
でした。一般商店も 10:00 からオープンのところが多いようでした。
《ライのアコモデーションについて》
ライではぜひB&Bに泊まろうといろいろ調べたのですが、高価なこと! 一番有名な「MERMAID INN」はガリバ
ーで手配しても RACK RATE のSGL/£80 で、予約と同時に FULL DEPOSIT だったので GIVE UP。ライ観光
局のHPhttp://www.rye.org.uk/frames/pages/b+b.htmに B&B のリストが大体の目安料金と地図と一緒に載って
いたので参考に、シャワー付£50 を目安に探して、結局駅から徒歩7~8分の「THE QUEENS HEAD」をクレジッ
ト・カード会社のトラベルデスク(手数料無料の UFJ カード・トラベルデスクを利用)経由で予約しました。
税・サ、朝食込み£50。アメニティは石鹸だけですが、ティー・メーカー・セット付。部屋は狭くて寝るだけという感じ
ですが、一応カーテンやベッド・カバーのファブリックがイギリスっぽさをかもしだしていた。でもバスルームがうなぎの
寝床みたいに非常に狭く、しかもシャワーカーテンなしの床がカーペットなのはまいりました。1Fがパブ、2Fに5室だ
けある B&B だったのですが、1F奥にプール・バーがあり客がめちゃくちゃうるさい。イギリスのパブの営業時間は基
本的に 23 時までなので、それを過ぎたらいったん静かになったのですが、5分ぐらいしたらまた騒音が。一度店を閉
めた後、常連客だけで飲みつづけていたらしいのですが、2時すぎまでうるさかった。多分旧城壁外にある B&B だっ
たからだと思います・・・・。
ちなみに期待していた「B&B のフル・イングリッシュ・ブックファースト」ですが、部屋同様、B&B によって当たりは
ずれがあるようです。「THE QUEENS HEAD」の場合、シェフではなくフロアを担当していた青年が朝食も自分で作
るようで、卵をターン・オーバーにしてと頼んだら、「できない」。「卵料理はつくのよね?」「うん。でもスクランブル・エッ
グしかできないんだ」「??じゃ、サニーサイドアップは?」「できない」。親切な感じの青年なので、けして面倒くさいと
かいうわけではないらしく、本当にスクランブル・エッグしか(技術的に)作れないらしい。出てきたスクランブル・エッグ
を見たら、どう見ても卵を直接フライパンに割り入れてかき混ぜただけといった感じのシロモノで、かなりはっきりと白
身部分と黄身が分かれて固まっていた。付け合せのマッシュルームやソーセージも、炒めたのでなく油で揚げただけ、
という感じのディープ・フライド。しかもパンがトーストではない!揚げてある!付け合せと一緒に揚げたらしく、ナイフ
を入れても白い部分がまったくないぐらい、芯までどっぷり油が沁み込んだ揚げパンでした。朝ご飯の時間が 09:00
~10:00 とすごく遅くて腹ペコだったのに、1 枚しか食べられないぐらい胸焼けするお味でした・・・・。
参考までに、散歩中に見つけたいい感じの宿を 2 件ご紹介します。
・「HOPE ANCHOR HOTEL」 http://www.thehopeanchor.co.uk/welcome/
ST.,MARY’S CHARCH 前の WATCHBELL STREET から MERMAID STREET へいく曲がり角に建っている。
ホテルというよりは B&B 的な、小さなかわいい感じの建物。旧市街の一番高台なので眺めがよく、天気がいい日は
4km先の英仏海峡まで見えます。
・「RYE LODGE HOTEL」 http://www.ryelodge.co.uk
旧城門 LANDGATE ARCH をくぐってすぐ。坂の途中にあり、眺めがよく駅からも徒歩7~8分。小さいながらも屋
内プール付の高級ホテルです。
6 日目:11/10(月) ライ~ヘスティング経由~ロンドン
日目
ライ駅窓口にてロンドン行きチケットを購入。イギリス国鉄HPによると、STANDARD DAY SGL は£18.40 だが、
平日オフ・ピーク用の CHEAP DAY SGL なら£12.90 だったので、もちろんそちらを購入。ライからロンドンまではア
ッシュフォード経由のほうが 30 分近く早く着きますが、昨日と違うルートに乗ってみたかったので HASTING 経由で
行くことに。料金はどちらを経由しても同額でした。列車は昨日と同じく3-2で、同じく古い車両でしたが、昨日よりや
やキレイでした。通路がかなり狭いのに、車内販売のワゴンが来た。しかもコーヒーがロング、ショート、カプチーノの3
種類もありました。ヘスティング 12:10 着。駅が工事中だったせいか乗り換え表示がなく、駅員にホームを聞いて確
認する。
《ロンドン地下鉄料金》
12:33 発の列車に乗り継ぎ、チャリング・クロス駅 14:02 着。ヨーロッパの国鉄は基本的に改札がありませんが、
イギリスのみちゃんと改札があり、チケットを通すと自動回収されてしまったので手元に残らず、ちょっとさびしかった。
地下鉄で本日の宿泊ホテル「EDEN PLAZA」のある GLOUCESTER ROAD 駅へ移動。
地下鉄のチケットはゾーン1内なら1回券£1.60(ゾーン1でほとんどの観光地&ホテルをカバーできますが、東は
EAEL’S COURT 駅までなので、もし HAMMERSMITH エリアのホテル滞在ならゾーン2になります)。1日乗り放
題のチケットは、朝 09:30 以降有効の DAY TRAVEL CARD(OFF-PEAK)があり£4.10。これは土・日・祝日は始
発から使用可能です。始発から使える(祝日以外の月~金のみ有効)の DAY TRAVEL CARD(PEAK)は£5.10。
どちらにしても3回乗れば元が取れます。長期滞在、または数人のグループだったらゾーン1のみ適応の CARNET
(10 枚で£11.50、2ヶ月間有効)がお徳です。
《ミュージカル》
夜はロンドン滞在の第一目的であるミュージカル「MAMM MIA!」を観に、レスター・スクエアにあるプリンス・エドワ
ード劇場へ。絶対見たかったので TICKET MASTER(外国版チケピみたいな会社)を通して事前予約済み。代金は
TOP CATEGOLY SEAT で£40、+クレジット・カード予約に関してのサービスチャージが£1.0、手数料£1.60。開
演 19:30。席は後ろの方でしたが STALL(いわゆる平土間席)の真ん中で、とてもよく見えました。ABBA のヒット曲
オンパレードで、世代的に涙ちょちょぎれものでしたが、ストーリーとかも分かりやすく、リアルタイムでアバを知らない
年代でも十分楽しめる内容です。
※当日券は劇場入り口横の「RELEASE TICKET」という列に並びます。でも「MAMM MIA!」はかなり人気が高い
ので、なかなか難しそう。この日も長蛇の列でした。
※翌日、人気の「LION KING」の当日券が手に入るかライセウム劇場に直接行ってみたら、運よく開演 30 分前でも
£30 の席がとれました。LIMITED VIEW という舞台が一部見えないカテゴリーの席で、ROYAL CIRCLE(日本式
2~3F)の最後尾列でしたが、真ん中の席だったのでメインステージは非常によく見えました。ただ「LION KING」は
演出上、左右の BOX 席で俳優が演技する場面がちょっとだけあり、それが見えないだけでした。
※劇場エリアからの帰りですが、終演後すぐならタクシーがたくさん劇場前に止まっています。しかしもたもたしたり近
くで食事などしてタイミングを逃したりすると、本当にタクシーがつかまらない! チャイナタウン当たりのレストランだと、
「タクシーを呼んで」と頼んでも、面倒くさがって「表通りに行けばいっぱいつかまる」といわれますが、まずつかまらな
いのでご注意を。ちなみにタクシー代は SOHO 劇場エリアから私が泊まった GLOUCESTER ROAD まで£14 弱
でした。
7日目:11/11(火) コッツウォルズ1日観光
7日目
EVAN EVANS のツアーを利用し、コッツウォルズ1日観光へ。集合場所のビクトリア・コーチ・ステーションは道を
挟んで2つの建物になっており、ARRIVAL と DEPERTURE に分かれています。どちら側にも売店、両替所が入っ
ているがあまり両替率はよくない。トイレは有料で£0.20。コインは£1、£2、20 ペンス、10 ペンス、5ペンスのみ使
える。ここから発着するバスは移動のための長距離バスがほとんどで、観光バスはその一部です。
待合室のモニターに行き先と出発時間、出発ゲートの案内が出ます。EVAN EVANS のカウンターは入り口左奥
にあるが、ここはインフォメーションのみのようで、参加バウチャーは直接ガイドに渡します。バウチャーには 08:45 発
とありましたが、モニターへ掲示された出発時間は 09:00 発でした。今回、バスは英語ツアーと日本語ツアーの混載
で、バイリンガルのイギリス人ガイドが日本語と英語で交互に説明をしていました。このツアー、村の散策だけでなく、
移動中の車窓からの田園風景も売り物ですが、残念ながら今日は濃霧のため、景色はほとんど楽しめませんでし
た。
11:10 BURFORD 着。駐車場からガイドと共に村のメインストリートはずれにある教会へ。ここで簡単な解説を聞
いた後解散し、各自駐車場に再集合。教会からメインストリートに戻り、右折して5分くらい歩くともう村の中心外れの
川で、その橋の上からの眺めがいい感じです。メインストリートには小物屋さんがいくつかあり、無料WC、銀行、郵便
局もある。郵便局のレートはやや高めですが、手数料なしで日本円からの両替 OK。12:20 出発。
12:40 BOURTON ON THE WATER 着。駐車場からメインストリートまでガイドの誘導で移動後、簡単な村の
説明を聞いてから解散、各自駐車場に再集合。このツアーはアフタヌーン・ティー付ですが、お茶の時間は 15:30 過
ぎなので、昼食を食べるとしたらここで。村中心の橋の近くに、テイク・アウトのフィッシュ&チップスの店があるので簡
単にとるならここがおすすめです。観光局のオフィスは小さく、村の MAP も有料(10 ペンス)ですが、牧場横を通る裏
道のお散歩ルートなどが載っていておもしろかったです。メインストリート沿いには小さなスーパーマーケットが1軒あ
り、お菓子なども買えます(個人的には今回立ち寄った 3 つの村のうち、この村が一番気にいりました)。 13:55 出
発。
14:25 BROADWAY 着。駐車場がない村なので、時間を決めメインストリート沿いの B&B 前で再集合。気温は
11℃でしたが湿気が多いので寒さが厳しい。ずっと外を歩いていられないぐらい寒くて、お土産もの屋に入り浸ってい
ました。15:00 出発。
15:25 郊外のマナーハウスにてアフタヌーン・ティー。内容はフル・サービスではなく、二つ割にしたスコーンにラズ
ベリー・ジャムとクリームの載せたものがひとりに付きふたつと紅茶のポット・サービスだけの簡略式のもの。16:00 発。
帰りはロンドン到着前にガイドがそれぞれの宿泊ホテルを聞き、最寄個所で降ろしてくれます。今回は
NOTTINGHILL GATE、KNIGHT BRIGGE、HYDE PARK CORNER 経由でビクトリア・コーチ・ステーションへ。
道の混雑状況にもよるが、18:30~18:45 ぐらいには帰着できます。
8日目:11/12(水) ロンドン~ブリュッセル
8日目:
《ユーロスター・ウォータールー駅》
地下鉄でウォータールー駅へ。駅構内の表示がすごく分かりやすくて、地下鉄から TRAIN INTERNATIONAL
の表示通りにすすむと、自然にユーロスターの専用ホールにたどり着けます。チェック・インは飛行機の搭乗口にある
ボーディング・パスを通すような機械にチケットを通すだけ。その先が荷物のX線検査、イミグレと続き、免税店などが
ある出発フロアへ。ニュースペーパー・スタンドやカフェもあるので、イギリス・ポンドの小銭があまったらここで消化で
きます。あちこちに出発案内ボードがありますが、飛行場のように搭乗が始まったらアナウンスが入ります。
※ユーロスターで出入国すると、イミグレでもらうスタンプが飛行機で出入国した時と違うって知っていました?今 EC
諸国の出入国スタンプは基本的に同じデザインで、国のコードが違うだけ。そして通常は右上に飛行機のマークがあ
るのですが、ユーロスターで出入国する場合、ここが列車のイラストになります! 列車ファンとしてはうれしいポイン
ト。ちなみに船での出入国はここが船のマークになります。
ES9132、ウォータールー駅 12:39 発。出発後 30 分したらランチのミール・サービスが始まり、前菜が終わったタ
イミングでアッシュフォード到着。前菜はマッシュルームのテリーヌ、紫たまねぎのマーマレード添え(本当に甘いんで
すよ! 不思議な味だった・・・)。メインはビーフ・ストロガノフのライス添え、又はサーモンステーキの赤ピーマンソー
スから選択。デザートはりんごと黒すぐりのカスタード・ソースかけでした。15:30 リール到着前にすべてのサービスが
終了。
16:10、ブリュッセル・ミディ駅到着。到着ホームの一番前にイミグレがあり、やはり列は EU 居住者と EU 外居住
者分かれている。その先のエレベーター/エスカレーターを降りるとお店などが入っている地下コンコース。トラム乗り
場はそのさらに下の階になりますが、その手前までユーロスターのホームにおいてある有料カートを転がす事ができ
る。
9 日目:11/13
日目:11/13(木) ブリュッセル
11/13(木) ブリュッセル
ブリュッセル・マダムの友人とマルシェやスーパー巡り。スーパーの果物売り場にタリスの車内サービスでも出たほ
おづきがあり、ヨーロッパでは気軽につまめる果物として人気が出てきたそうです。見た目は日本のほおづきと一緒で
すが、味は柑橘類っぽい(?)味でけっこういけます。ベルギーのスーパーは「GB(ジェーベー)」と「DHEREZU?
(デレーツ)」という2大チェーンがあり、「デレーツ」の方がどちらかというと単身者向け。暖めるだけのパックされた惣
菜やヌードルなどが多種あります。多分、チリ辺りからの輸入品だと思いますが、季節はずれの白アスパラガスがあ
り即購入。友人が読んだヨーロッパの料理書には「20~30 分ゆで、さらに灰汁を抜くため1時間ほどゆで汁に漬けて
おく」とあったそうですが、そんなことしたら缶詰とおんなじになっちゃうじゃない! 生アスパラは歯ごたえが命なんだ
から。友人宅でさっとゆでて、マヨネーズ(酸味の強いキューピーが MUST!)でいただく。おいしい。幸せ。
夜はシーフード三昧を目的に、サント・カトリーヌ教会近くへ。この辺りは昔、運河と市場があったそうで、その名残
かロブスターが売り物のレストランが集まっている。通りからキッチンがのぞけるお店があり、生牡蠣を剥いていたの
で今夜はその店に決定。前菜はメニューになかったけど生牡蠣ガキ3種盛り合わせを作ってもらう。ムール貝はビー
ル蒸しをチョイス。ムール貝というと白ワイン蒸しが有名ですが、ビール蒸しの方がよりコクがあるような気がします。
ふたりでシェアしたいといったら、ちゃんとふたつのお皿に分けてサービスしてくれました。それでも山ほど盛られてい
た。メインのロブスターはお店の人のおすすめで、プロバンス風に。生トマトとイタリアン・バジルの風味がフレッシュで、
すごくおいしかったです。シャンパンのハーフボトル、白ワイン1本、ミネラルウォーター、食後のコーヒーを頼んで二人
で 160 ユーロ弱。日本から新米 etc.を持って行ったお礼ということで、友人にごちそうになってしまいました。
10 日目:ブリュッセル~チューリッヒ経由~成田
《ブリュッセル空港の免税手続きについて》
免税は通常、商品を手荷物にして税関で提示する必要がありますが、ブリュセル空港の場合、スーツケースに商品
を入れても免税手続きが可能です。まず空港カウンターでチェック・インする際に「免税手続きがあります」と申し出ま
す。するといったんウエイトを量ってセキュリティー・タグをつけてくれるので、そのスーツケースとボーディング・パス、
免税書類を持って税関に行きます(場所はBゲート入り口の手前、右側)。
そこで「免税商品はスーツケースの中です」というと書類に判を押してくれます。再びスーツケースをもってカウンタ
ーに行き、荷物を預けておしまい!免税書類が「TAX FREE SHOPPING」のショッピングチェックなら、還付金を成
田空港で日本円で受け取ることも可能です。クレジット・カードの銀行口座に振り込んでもらう場合は、免税書類にそ
のように記入し、ポストへ投函(ポストは到着ホールにあります)。
ただし飛行機が EU 諸国内乗り継ぎの場合、基本的には「EU 内最終出国地」での免税手続きになります。
出国手続き後のフロアは小規模ながら免税品ショップ、高級食料品、アクセサリーショップなど一応ひと揃えあります。
小さなカウンター・バーもあるのですが、そこで「OSAKA」という名のにぎり寿司と巻き寿司のお弁当が売っていた。
《最後に》
現在、REA の総販売代理店(GSA)スタッフの末端として、日々旅行代理店の皆様からの鉄道に関するご質問や
ご予約に対応させていただいています。お問い合わせは料金やスケジュールが主ですが、たまに「○日間でこの都市
とこの都市を鉄道で回りたいので、ルートと列車スケジュール、ホテルも入れて行程組み合わせて」というご依頼をい
ただくと、すごくはりきってしまいます。
今回も、もしかしたら一番楽しかったのがルート作成だったかもしれません。1ヶ月近くかけ、「ブリュッセルからルク
センブルグ、ストラスブールを回ろうか。ついでにブザンソンやランスも回りたいな」とか、「リールからオルレアンへの
直行列車があるから、これに乗って、さらにロワール河沿いを走るローカル線を制覇するのもいいな」など、毎晩枕元
にトーマスクックを置いてワクワクしていました。
もちろん、実際に乗車して初めて分かったこともいっぱいありました。鉄道は奥が深いので、今回の特典旅行のよう
なものを設定していただくと、本当に勉強になります。ぜひまた、無料ではなくても割引になるような、レイルエキスパ
ート用のこのような機会を作っていただけたらありがたいと思います。