90号 - 株式会社窪治組

人の和通信 ( 窪治 90号 )
最近『憲法改正』の論議が活発に行われています。そのため「日本国憲法」について
書かれた本が新版、再版共にいろいろと書店に並んでいます。その中に面白そうな本を
見つけたので買ってみました。 「日本国憲法」なのだ! という本です。
この本は、赤塚不二夫と永井憲一の共著です。
『天才バカボン』
『ひみつのアッコちゃ
ん』「おそ松くん」等でおなじみの赤塚不二夫と憲法?あまり結びつきが感じられない
ように思ったのですが、何しろ読み易そうなので選んでみました。
先ず巻頭に、「ぼくは中国に生まれて、おふくろの手を必死で握って命からがら満州
から引き揚げてきた・・・、あの時おふくろの手を離していたら、ぼくも”中国残留孤
児”だったよ」と生前、赤塚不二夫が語っていたことが紹介されています。赤塚不二夫
は自身自らの体験からも「もう二度と戦争はいやだ」という強い気持を持っていたよう
です。
1945 年 8 月、「太平洋戦争」に、日本はやぶれました
「まいった コウサンだよーん」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ダヨーン
「もう ダメざんす 戦争のない日本がいいざんす・・・」 ・・・・・・・・・・・・ イヤミ
「ピカドン」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ バカボン
「戦争ばかりしてきたからこうなったのネ」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ アッコちゃん
みじめな敗戦後、日本人は、もう二度と戦争はしたくないと考えました
「世界のみなさん
日本はもう戦争はいたさないのだ!」 ・・・・・・ バカボンのパパ
平和な国になるために、軍備を持たない決意をし、憲法にかかげました
国民が政治の主人公である国民主権の国になることを憲法できめました
・・・
「日本国憲法」なのだ!・・・ より
この後、憲法の主たる部分をやさしく解説しては、それに関して「赤塚キャラクター
たち」がその独自の言い回しでやさしく捕捉説明してくれるのです。子どもでも十分読
めるような内容になっています。
憲法の全文を読むなどということは私たちの日常生活においてめったにあることで
はありません。私自身、部分部分についてはニュース、新聞、雑誌等でよく目にします
が「全文」となると学生時代に読んだ(いえ、感覚的には読まされた)記憶しかありま
せん。しかし私たちの現在の生活は憲法の上に成り立っています。憲法によって保障さ
れているからこそ安心して暮らせるのではないでしょうか。憲法は我々の生活の基盤の
根底を為すものです。とは言え、60 年以上前に作られた憲法。現代にはそぐわない部
分もあるかと思います。ですから勿論改正は必要でしょう。しかしです。
自民党の憲法改正草案です。自民党のホームページに掲載されているものからの抜粋
ですが、特に赤字の部分に注目してください。
現行憲法
日本国憲法改正草案
第九十六条
第百条
この憲法の改正は、衆議院又は参議院
この憲法の改正は、各議院の総議員の三
分の二以上の賛成で、国会が、これを発議 の議員の発議により、両議院のそれぞれの
し、国民に提案してその承認を経なければ 総議員の過半数の賛成で国会が議決し、国
民に提案してその承認を得なければなら
ならない。
ない。
この承認には、特別の国民投票又は国会 この承認には、法律の定めるところにより
の定める選挙の際行はれる投票において、 行われる国民の投票において有効投票の
その過半数の賛成を必要とする。
過半数の賛成を必要とする。
なんだ。三分の二が過半数になっただけ。大して変わらないじゃない?
いいえそんな事はありません。議員の過半数であれば政権政党は比較的簡単に賛成
票を得られることでしょう。つまり思い通りに憲法を変えるのには本当に都合がよい
事になります。その後は別のところも少しずつ、そのときの状況に合わせて変えてい
く。これではまるで石像を粘土像にすり替えるかのように思えてなりません。動かし
難い、変えがたいものである石像を「一部分取り去る」ことも、「一部分付け加える」
ことも「一部分形を変えること」も容易にできる粘土像に変えることに。
この自民党草案には「国防軍の創設」が盛り込まれています。そう自衛隊では無く
『国防軍』
。「96 条」のあとはきっと「9 条」の改正となるのでしょう。そして、国防
軍が創設され、徴兵制が復活し…。
この草案の最後の付録部分に主要各国の憲法改正の現状が記載されています。ぜひ
一度ご覧になって見てください。
私たちの生活は、憲法によって護られています。だからこそもう一度じっくりと憲
法について考えようではありませんか。憲法を読むなら「今でしょ!」
窪目 修一
編集後記
おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四(じゅうし)
松、トド松、いまでもちゃんと六人の名前おぼえて
いますヨ。それから、イヤミ、ハタ坊、デカパン、
ダヨーン、ニャロメ、もーれつア太郎、ひみつのア
ッコちゃん、レレレのおじさん。懐かしいキャラク
ターたちです。彼らの名前もさることながらそのセ
リフ、言い回しがとても面白く、流行ったものでし
た。
・・・ひそかに「テクマクマヤコン」を信じてい
た幼き頃の私
・・・じぇじぇ!・・・
渡邉由美子
179-0076
東京都練馬区土支田 4-12-22
鳶・土工・建設業
株式会社 窪治組
TEL 03-3925-1773
FAX 03-3925-1796
Mail [email protected]
http://kuboharu.jp