耐摩耗性 - シンコール

社内マニュアル
製品分類一覧
シンコールフロアは店舗・公共施設向けのクッションフロア・長尺シート床材です。
特殊コーティングによる優れたメンテナンス機能をもったKMをはじめ、耐薬品性・帯電防止に優れたCT・AE、
開放廊下に最適なNNPといった豊富なシリーズ全258点を取り揃えています。
ビニル床
発泡層のないタイプ
※
( )
内は旧JIS分類と記号
複層ビニル床シート・FS
(織布を積層・NC)
KM MF FA VA FW
タイプ
生地
点数
(色)
m
当たり
の価格
(円)
タイプ
タイプ
タイプ
タイプ
SFP
タイプ
SFM
タイプ
継続
ー
29
23
12
5
2
ー
新規
42
ー
4
ー
1
18
19
合計
42
29
27
12
6
20
19
2
2.5mm厚受注
UVコーティング受注
3,050
2,850
5,370
5,560
5,190
2.5mm厚受注
UVコーティング受注
2.0
2.0
2.5mm厚受注
UVコーティング受注
5,560
5,740
2.5mm厚受注
UVコーティング受注
3,050
4,150
4,150
3,600
3,300
3,070
2,750
7,560
7,560
6,550
6,010
5,590
5,010
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
幅
(mm)
1820
1820
1820
1820
1820
1820
1820
1820
1820
1820
1820
巻数
(m/本)
9
9
9
9
9
9
9
9
9
9
9
m
当たり
の価格
(円)
厚み
(mm)
1
2,950
2.5
2.5
3,150
2.0
シート
発泡層のないタイプ
発泡層のあるタイプ
複層ビニル床シート・FS
発泡複層ビニル クッションフロア・
床シート・HS
KS
(織布を積層・NC)
CT AE
( 材料を積層・NO
織布及び不織布以外の
)(
不織布を積層し、
かつ印刷柄をもつ・PF
)
タイプ
タイプ
NNP
シリーズ
タイプ
FR
タイプ
タイプ
ー
ー
18
13
20
31
1
継続
2
2
5
8
2
1
ー
新規
2
2
23
21
22
32
1
合計
600 タイプ
800 タイプ
SXG S FC
タイプ
生地
点数
(色)
m
当たり
の価格
(円)
2
4,500
8,190
4,400
8,010
1350mm巾
3,550
4,800
1620mm巾
3,550
5,760
1820mm巾
3,550
6,470
4,850
8,830
3,850
7,010
3,750
6,830
2,200
4,010
m
当たり
の価格
(円)
厚み
(mm)
1350mm巾
1620mm巾
1820mm巾
2.5
2.8
2.3
2.3
3.0
1820
1350
1620
1820
1820
1800
1820
1800
1820
1820
幅
(mm)
9
9
9
9
9
20
20
9
巻数
(m/本)
2.0
2.0
1820
9
2.5
2.5
2
シンコールフロアに関する機能と
機能で選ぶ
機能・特性別商品検索
電気機器、OA 機器の多い場所に最適
AE 帯電防止フロア
下 地
シート
防滑床
シート
安全性の高い下地専用クッション材
FC ソフトレイシート
安全性と耐久性が高く開放廊下に最適
NNP600/800 防滑フロア
2.3mm厚、表面強化床材
クッション
フロ ア
SXG 店舗用クッションフロア
店舗用のスタンダード製品
S 店舗用クッションフロア
完全屋外対応
CT 耐薬フロア
性
耐薬品性に優れ医療、実験室等に最適
光
FR フィーラ
耐
耐久性とクッション性に優れた
性
SFM マーブル
滑
価格対応品、スタンダード製品
防
SFP プレーン
帯 電 防 止 性
価格対応品、スタンダード製品
ソ フ ト レ イ
シー ト 対 応
FW ウッディリューム
衝 撃 吸 収 性
病院や学校などの公共施設に最適
ビ
重歩行
長尺床
シート
カ
VA バリュー
防
多色をそろえた業務用製品
汚 れ 防 止
FA ファンフロア
耐 薬 品 性
コストパフォーマンスに加え、柄も豊富
耐 摩 耗 性
MF マティズ
菌
木目や石目など豊富な柄バリエーション
抗
KM イージーメンテナンスフロア
耐薬品性タイプ
ハイクラス抗 菌
特殊コーティングによる優れたメンテナンス性
コーティング
KM イージーメンテナンスフロア
ハイクラス抗菌タイプ
イージーメンテナンス
厚 み( ㎜ 厚 )
特殊コーティングによる優れたメンテナンス性
U
V
2
2
2
2
2
2
2
別注
2.5
2
別注
2.5
別注
別注
2.8
2
2
3
2.5
2.3
2.3
《イージーメンテナンス》特殊コーティングにより、汚れが付きにくく、また付着しても簡単な清掃で除去できます。/《UVコーティング》UVコーティングにより、耐薬品性と防汚性に
優れています。/《ハイクラス抗菌》床上での大腸菌・MRSAなどの繁殖抑制効果を発揮します。/《抗菌》雑菌の繁殖を抑制する抗菌機能を持っています。/《耐摩耗性》歩行頻度の
多い場所にも耐える摩耗強度を持っています。/《耐薬品性》薬品による変色や変質に強い、耐薬品性を持っています。/《汚れ防止》初期汚れの付着を防止します。イージーメンテナ
ンスではございません。/《防カビ》カビの繁殖を抑制し、クリーンな環境を提供します。/《衝撃吸収性》厚い発泡層により、転倒時の衝撃の吸収性に優れています。床衝撃音も和ら
げる効果があります。/《帯電防止性》ホコリの付着や歩行などによる静電気の発生や帯電を抑えます。/《防滑性》表面の凹凸の形状により、滑りにくい設計です。/《耐光性》紫外
線による退色を起こしにくくしています。/《完全屋外対応》屋外の開放廊下や、バルコニーでもお使いいただけます。
3
用途の説明
用途で選ぶ
用途・部位別商品検索
店舗・商業施設
医療・福祉施設
本文
本文
KM ·······P.04
KM·······P.04
FA ·······P.28
MF ·······P.16
FW ·······P.37
FA ·······P.28
FR ·······P.40
SXG······P.58
耐薬品性・帯電防止
S···········P.66
CT ·······P.46
AE ·······P.47
多色を揃えた
業務床材
下地シート
VA ·······P.36
FC ·······P.45
教育施設
事務所
本文
本文
KM·······P.04
KM·······P.04
MF ·······P.16
MF ·······P.16
FA ·······P.28
FA ·······P.28
屋外で使える性能で選ぶ
カラーバリエーションで選ぶ
本文
NNP600/800······P.48
本文
SFP ·······P.38
SFM·······P.39
4
店舗・業務用長尺床材
KM
タイプ
■本文掲載 P.4 〜 P.15
■商品点数:42 点
標準価格
(税別)
4,150円/m (7,560円/m)
2
イージーメンテナンス ハイクラス抗菌
工事費別
耐摩耗性
規格▶
2.0mm厚/182cm巾×9m巻
JIS規格品
〈ソフトレイシート対応〉
グリーン購入法
特殊コーティングにより、メンテナンス性が高まりました。汚れ
が付きにくく、付いた汚れも水拭きで拭きとることができます。
特殊防汚コーティングには、ワックスの密着度を高める効果が
あり、
ワックスがけの回数を減らすことができます。そのため一
般シートと比較し、メンテナンスコストが軽減できます。
MEMO
SXG
タイプ
■本文掲載 P.58 〜 P.65
■商品点数:22 点
標準価格
(税別)
3,850円/m (7,010円/m)
2
耐摩耗性
抗菌・防カビ
工事費別
規格▶
2.3mm厚/180cm巾×20m巻
JIS規格品
トップ層にガラス粒子を配合し、
耐摩耗性と意匠性を兼
ね揃えた表面強化床材。
本格的な空間演出が望まれる店
舗に、
また住宅の玄関などに最適です。
MEMO
S
タイプ
■本文掲載 P.66 〜 P.77
■商品点数:32 点
標準価格
(税別)
3,750円/m (6,830円/m)
耐摩耗性
2
抗菌・防カビ
素材感
(エンボス)
規格▶
2.3mm厚/182cm巾×20m巻
JIS規格品
店舗用クッションフロアの定番。素材感溢れる石目柄や木目柄が充
実しているのはもちろん、個性的なショップを創り出す、デザイン
性の高い色柄もラインアップ。ますます使いやすくなりました。
●住宅の玄関などにもおすすめです。
MEMO
5
工事費別
MF
マティズ
■本文掲載 P.16 〜 P.27
■商品点数:29 点
標準価格
(税別)
4,150円/m (7,560円/m)
2
ハイクラス抗菌
耐摩耗性
工事費別
耐薬品性
規格▶
2.0mm厚(トップ層0.5mm)/182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
汚れ防止
素材感
(エンボス)
JIS規格品
グリーン購入法
大型施設や公共施設に最適の重歩行床材の定番。素材感溢れる
木目柄・石目柄を取り揃えました。あらゆる色彩計画に対応で
きる豊富な色柄は、使いやすいラインナップとなっています。
●全商品ハイクラス抗菌。耐薬品性にも優れています。
●店舗、学校、病院各種施設など幅広い用途。
MEMO
FA
ファンフロア
■本文掲載 P.28 〜 P.35
■商品点数:27 点
標準価格
(税別)
3,600円/m (6,550円/m)
2
ハイクラス抗菌
耐摩耗性
汚れ防止
工事費別
規格▶
素材感
(エンボス)
2.0mm厚/182cm巾×9m巻
JIS規格品
〈ソフトレイシート対応〉
グリーン購入法
優れたコストパフォーマンスのファンフロアは商業施
設から公共施設まで幅広くお使いいただけます。
MEMO
VA
バリュー
■本文掲載 P.36
■商品点数:12 点
標準価格
(税別)
3,300円/m (6,010円/m)
2
耐摩耗性
素材感
(エンボス)
JIS規格品
工事費別
規格▶
2.0mm厚/182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
グリーン購入法
多用途に使える汎用ビニル床シート。
落ち着いた上品な
色からポイント色までの全12色を取り揃えました。
●高い耐摩耗性と低価格を両立。
MEMO
6
店舗・業務用長尺床材
FW
ウッディリューム
■本文掲載 P.37
■商品点数:6 点
標準価格
(税別)
3,070円/m (5,590円/m)
2
ハイクラス抗菌
耐摩耗性
汚れ防止
工事費別
規格▶
素材感
(エンボス)
2.0mm厚/182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
JIS規格品
グリーン購入法
店舗から学校・公共施設、病院や各種ケア施設にいたる
まで、
幅広くお使いいただける床材です。
●抗菌性能を持ち、学校・公共施設・病院・各種ケア施設などに最適です。
MEMO
SFP/SFM
プレーン・マーブル
■本文掲載 P.38・39
■ 商品点数
S FP タイプ 20 点
SFM タイプ 19 点
SFP
標準価格
(税別)
受注生産
2,750円/m (5,010円/m)
2
工事費別
規格▶
2.0mm厚/182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
納期3週間・生産ロット300m以上にて受注生産いたします。詳しくは弊社営業員までお問い合わせください。
標準価格
2.5mm厚
(税別)
2,950円/m (5,370円/m)工事費別
UV
標準価格
コーティング (税別)
3,050円/m (5,560円/m)工事費別
2
規格▶
2.5mm厚/182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
2
規格▶
2.0mm厚/182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
※SFP5331・5332は2.5mm厚・UVコーティング共に非対応になります。
抗菌
耐摩耗性
プレワックス
JIS規格品
グリーン購入法
※SFP5331・5332は製法上の都合により、SFP5301〜5318と表面のツヤが異なります。
標準価格
SFM (税別)
受注生産
2,850円/m (5,190円/m)
2
工事費別
規格▶
2.0mm厚/182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
納期3週間・生産ロット300m以上にて受注生産いたします。詳しくは弊社営業員までお問い合わせください。
標準価格
2.5mm厚
(税別)
3,050円/m (5,560円/m)工事費別
標準価格
UV
コーティング (税別)
3,150円/m (5,740円/m)工事費別
抗菌
2
規格▶
2.5mm厚/182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
2
規格▶
2.0mm厚/182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
耐摩耗性
プレワックス
JIS規格品
グリーン購入法
学校・公共施設・病院・各種ケア施設などをはじめ、
店舗や工場にもお使いいただける汎用性の高い床材です。
●プレワックス加工を標準仕様化。施工後の初期メンテナンスが容易です。
●豊富なカラーバリエーションで色彩計画の提案も可能。
●抗菌性能を持ち、学校・公共施設・病院・各種ケア施設などに最適です。
●高いコストパフォーマンスを発揮。
MEMO
7
FR
フィーラ
■本文掲載 P.40 〜 P.44
■商品点数:21 点
標準価格
(税別)
4,850円/m (8,830円/m)
2
工事費別
規格▶
2.8mm厚(トップ層0.5mm)/182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
ハイクラス抗菌
耐摩耗性
耐薬品性
汚れ防止
素材感
(エンボス)
JIS規格品
衝撃吸収性や衝撃音緩和性に優れる裏面発泡素材が特長のFR。
大型施設や公共施設など、様々な空間演出に対応できるだけでな
く、弱視の方や視覚障害者の方に配慮したフロアデザインも可能
になりました。病院や介護施設、学校などに最適な床材です。
●全商品ハイクラス抗菌。
●大腸菌・黄色ブドウ球菌・MRSA の増殖も抑える高い抗菌性。
●耐久性・耐薬品性にも優れています。
MEMO
FC
ソフトレイシート
(下地専用クッション材)
■本文掲載 P.45
■商品点数:1 点
標準価格
(税別)
2,200円/m (4,010円/m)
2
衝撃吸収性
工事費別
規格▶
3mm厚/182cm巾×9m巻
防カビ
遮音性や転倒時の安全性が格段に向上。防カビ機能も
持ち、
床材の性能向上に最適です。
(非対応:S・SXG・AEタイプ)
MEMO
CT
耐薬フロア
■本文掲載 P.46
■商品点数:2 点
標準価格
(税別)
4,500円/m (8,190円/m)
2
抗菌
耐摩耗性
耐薬品性
工事費別
規格▶
2.0mm厚/182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
JIS規格品
医療や福祉施設、企業や学校の実験室等に適しています。
●薬品による変色や変質に耐える高い耐薬品性能を備えています。
●耐摩耗性にも優れているので、歩行量が多い場所でもお使い頂けます。
MEMO
8
店舗・業務用長尺床材
AE
帯電防止フロア
■本文掲載 P.47
■商品点数:2 点
標準価格
(税別)
4,400円/m (8,010円/m)
2
耐摩耗性
帯電防止性
工事費別
規格▶
2.0mm厚/182cm巾×9m巻
JIS規格品
コンピュータールームなどの床に適しています。
●帯電防止性に優れています。
●静電気によるほこりの吸着を防止し、掃除が容易です。
MEMO
NNP
1350mm 巾
1620mm 巾
防滑フロア
1820mm 巾
■本文掲載 P.48 〜 P57
■商品点数
1350mm 巾 19 点
1620mm 巾 4 点
1820mm 巾 23 点
標準価格
(税別)
3,550円/m (4,800円/m)
標準価格
(税別)
3,550円/m (5,760円/m)
標準価格
(税別)
3,550円/m (6,470円/m)
耐摩耗性
工事費別
規格▶
2.5mm厚/135cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
2
工事費別
規格▶
2.5mm厚/162cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
工事費別
規格▶2.5mm厚 /182cm巾×9m巻
〈ソフトレイシート対応〉
2
防滑性
耐光性
完全屋外対応
JIS規格品
グリーン購入法
公共住宅建設工事
共通仕様書5種適合品
防滑床材として好評のNNP800、
600シリーズ。
600シリーズに162cm巾が新たに4色追加になりました。
完全屋外対応、日光・紫外線による劣化変色が起こりに
くい床材です。
高い耐光性を持ち、
マンションの開放廊下などの共有ス
ペースは勿論のこと、
ベランダや室内、
玄関や車椅子用ス
ロープなど、
いろいろな用途にお使いいただけます。
MEMO
9
2
オプション
フロアデザインシステム
独自の最新システムで、カッティング精度が向上。従来
品と比較しても仕上がりが違います。又、メーカー完成
品としてご提供できますので、スピーディーな施工が可
能になりました。多様なデザインイメージと大判サイ
ズなどさまざまなサイズにも対応できる、柔軟性の高い
オーダーシステムです。
特長
● フロア空間にアート性を表現。
● コンピューター・カッティングで、寸法精度アップ。
● 大判も可能なサイズバリエーション。
● 一体成型加工により、施工にかかる手間と時間を大幅に削減。
● 施工性・納期向上によりコストダウンが実現。
● ニーズに合わせて選べるオーダーシステム。
ソフトレイシステム
ソフトレイシステムは、仕上げ用床材と特殊発泡層をも
つソフトレイシートを組み合わせることにより、衝撃を
吸収し、より高い安全性を実現したシステムです。
ソフトレイシート FC 防カビ
特長
● 床衝撃音を吸収します。
● 転倒衝撃吸収性に優れ、より高い
安全性が求められます。
仕上げ用床材
● 適度な柔らかさで歩行感もよく、
疲労感も軽減します。
用途
建 物
部 位
福祉施設
廊下、居室、食堂、談話室、
養護老人ホーム 機能回復訓練室など
接着剤(工法をご覧ください)
保育園、幼稚園 ホール、教室など
コンクリート下地
ご注意
ソフトレイシステムで仕上げた床材は、安全性を考慮してい
るため弾力性に優れていますが、重量物を長時間置かれま
すと、へこみ跡が残ってしまいます。重量物を置かれる際は、
あらかじめあて板をするようにしてください。
ソフトレイシート(3 ㎜厚)
接着剤(工法をご覧ください)
※接着剤につきましては、下地に合わせてお選びださい。
10
オプション
視覚障害者用屋内床材
誘導タイプ
ガイド加工
屋内施設における視覚障害者への歩行のサポート機
イエロー
能とフロアデザインとの調和を実現。「ハートビル」
ライトグレー
ダークグレー
警告タイプ
法の対象になっている「特定建築物」でも多く使用さ
れている塩ビ長尺シートへの形成を可能にしました。
■ 2.0mm 厚〜 2.8mm 厚対応可能 ■納期:受注後約 2 週間
特長
イエロー
● 突起部を床材に精密にカン合した上、さらに超音波接合
していますので、脱落はありません。
● 屋内使用を考慮して、柔らかな感触を得られるよう配慮
しています。
● 突起部表面には防滑性を考慮したエンボス処理を施して
います。
● 突起部の材質は、万一の火災の場合にも有害ガスの発生
が少ない特殊塩ビ材を使用しています。
● 突起部は多様なベースカラーにマッチする色調で、標準
色 3 色を用意しています。
誘導タイプを施工の際は、突起部の方向にご注意ください。
ダークグレー
※表面:ノンスリップ処理(シボ加工)
22
12
284.8
274.8
R1.5
5
5
〈警告型〉
〈誘導型〉
長尺シート床材に直接点字突起を配置、取付可能です。
タイル化された製品を埋め込むよりも点字突起周囲の目地が少なく
なるため、スッキリ納めることが可能です。又、大判とすることで
施工も容易になります。
誘導タイプ
施工上の注意
ライトグレー
警告タイプ
(標準ピッチ 75mm)
(標準ピッチ 60mm)
75mm
別注について
シンコールフロアの特殊サイズ、突起部の特殊配列、標準
色以外の色につきましては、別注となりますので弊社営業
係員にご相談ください。
60mm
60mm
ベースになる長尺シートは、
幅 300 〜 600mm、長さ 300 〜 1,800mm まで一枚加工。
視覚障害者にとって認識しやすく、つまづきにくい配列と
突起高になっています。
段差目地棒
■長さ:1,000mm
■色数:2 色 ■梱包:10 本/ケース
やむをえず、床に段差ができる場合には、それぞれの床材の
床材 6.0mm
見切り部分に段差目地棒をご使用ください。異なる厚みの
床材同士の段差を解消し、車椅子などのスムーズな通行を
段差目地棒
2.0mm → 6.0mm
可能にします。段差目地棒は長さ方向にカットすることに
床材 2.0mm
5.0mm
3.5mm
規格
2.8mm
3.0mm
よって、接続する床材の厚みにフレキシブルに対応可能です。
6.0mm
2.0mm
11.5mm
15.0mm
21.5mm
45.0mm
60.0mm
11
【段差目地棒施工イメージ】
コンクリート
下地
基 礎 編
施工順序とチェックポイント・・ ・ ・ ・ ・ ・ 13 ·14
1. 施工の前に・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 15 ·16
2. 下地の点検と確認・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 17 〜20
3. 施工の準備・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 21 ·22
4. 接着剤について・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 23 ·24
5. 施工・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 25 〜28
6. 施工後の点検・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 29·30
7. メンテナンス・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 31·32
トラブル事例と対策 ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 33 〜 38
汚染に対する注意 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 39
12
施工順序とチェックポイント
床施工の全体の流れを
把握することが、適切な
施工への必要条件。
お客様の要望を充分
に聞き、準備します。
〈準 備〉
●管理者との打ち合わせ
●図面・仕様書の確認
●サンプル提示 ●基本計画書作成
〈工法の選択〉
〈施工要領書作成〉
仕上がりの良否は下
地の状態で大きく左
右されます。著しく不
都合がある場合は、施
工前に管理者と協議
して処置します。
〈下地チェック〉
●平 滑
●乾 燥 ●強 度 ●汚 れ ●取り合い
〈下地の知識〉
13
施工の準備
すくまとめました。
下地の
点検・確認
て、重点事項を見や
1 2 3
施工の前に
施工ステップに沿っ
下地の清掃は入念
に行い、施工開始
に不都合がないよ
うチェックします。
〈下地調整〉
〈施工前のチェックポイント〉
●清 掃 ●墨出し ●材料保管
●温度調整 ●使用材料の確認
〈接着剤の選び方〉 〈下地の注意点〉 〈接着剤の塗布〉
〈流し施工(標準施工)〉
〈リバース施工〉
〈ジョイント処理〉 〈継ぎ目・端末処理〉
〈溶接処理〉
〈シーム処理〉
〈目地パテ処理〉
点検は接着剤の硬
化前に念入りに行
い、具合の悪いと
ころは迅速に手直
しします。
〈自主点検〉
メンテナンス
〈接着剤の取扱い手順〉
正しい手順で適切
な施工を行う。
施工後の
点検
接着剤は床材の品
種や用途に応じて
開発されていま
す。特性に合った
接着剤の使用を心
掛けてください。
施 工
接着剤に
ついて
4 5 6 7
監督者と協議の上、
汚れや破 損の防止
のための指導・打ち
合わせを行います。
〈日常のお手入れ〉
〈床材の汚染〉
〈仕上げと後処理〉
〈完成検査〉
〈養生〉
〈接着剤の種類〉
14
施工の前に
準 備
■
事前の打ち合わせは細部まで綿密に行います。
現場管理者との打ち合わせ
施工以前に現場管理者と充分な打ち合わせを行い、
先方の要求を確認します。
図 面・仕 様 書 の 確 認
施工条件・施工環境・使用条件等の確認を行います。
サ ン プ ル の 提 示
使用材料の見本を見せて確認します。
基 本 計 画 書 の 作 成
工程表・施工図・割付を作成して確認。
あいまいな部分を残さないようにします。
(16ページ参照)
工法の選択
■
施工条件・使用条件に合わせて最適な工法を選びます。
下地から湿気の発生するおそれのない床、及び 2 階以上でよく乾燥している標準的な平面床
一
般
工
法
に適用します。
使用する接着剤は下地の種類・床材の種類によって異なります。
シンコールフロア推奨接着剤 ■ アクリル樹脂系エマルジョン形
施工後、下地から湿気の発生する可能性のある防湿層のない土間床、地下部分の最下階など。
耐
水
工
法
常時水を使用する場所(厨房・洗面所・トイレなど)
、雨水の持ち込まれやすい場所(玄関・
ホールなど)
、湿気や水の影響をうけるおそれのある場所、結露のおそれがある場所等に適用
します。
使用する接着剤はエポキシ系を用います。
壁面等の取り合い部はシーリング剤を充
填し、
床材の継ぎ目部分は熱溶接またはシーム液等で接合します。
シンコールフロア推奨接着剤
■ エポキシ樹脂系溶剤形(二液型)
■ ウレタン樹脂系溶剤形
注※施工時には下地に湿気がないこと(接着剤の硬化不足が生じます。
)
階段の蹴上げ、部屋、廊下の巾木、階段のささら巾木、及び床材の壁面への立上げや巻上げ張
垂 直 面 工 法
りに適用します。
使用する接着剤は初期粘着力・初期接着力に優れたものを使用します。
(酢
酸ビニル樹脂系溶剤形など)
巾木用推奨接着剤 ■ 酢酸ビニル樹脂系溶剤形
特
15
殊
工
法
上記記載以外の特殊な場合
施工要領書の作成
■
監督者との書面による確認を行います。
設計図書(仕様書・特記仕様書)をもとに施工要領書を作成して監督者に提出して承認を受けます。但し、作業の進行
(注※施工要領書は必ず保管して下さい。
)
中に設計変更が生じた場合は監督者と協議の上、
工事契約を書面をもって行います。
〈施工要領書の記載内容〉
1. 概
要
2. 適 用 工 事 の 範 囲
●施工工事現場名
●内装仕上げ工事名
(床仕上げ工事)
3. 工
●工事場所 ●施主 ●設計事務所
●建設業者 ●内装仕上げ業者
事
の
概
要
4. 内装工事業者の組織図
●社名 ●住所 ●電話 ●代表者 ●施工管理者 ●作業責任者
(氏名・年齢) ●保有資格 ●作業者
(氏名・年齢)
5. 工
表
●材料搬入日時 ●作業場所明細 ●工期 ●検査日 ●検査項目
注※工程表・割付図
現場管理者との打ち合わせを密に行い、工程計画をもとに作業順序
を決めて円滑化を図ります。原則としてロスの少ない割付を心がけ
ますが、柄のある床シートや張り方によってはロスが発生します。
料
●主材料
(品番・規格・メーカー)●補助材料
(品番・規格・メーカー)
注※溶剤形接着剤は、
消防法の規定する集積限度数量
(1ヶ所に200
リットル)
以上集積してはならない。
7. 下地の検査と調整方法
●検査項目 ●調整方法
注※仕上がりの良否を決定する大きなポイントであり、下地の状態をチェック
して適切な調整を行います。不都合がある場合は監督者との協議が必要とな
り、下地の欠陥がある場合は床施工業者の責任を越えることもあります。
8. 施
工
方
法
●揚重 ●墨出し ●施工順序 ●張り方 ●ワックス仕上げ ●廃材処理方法
注※材料搬入方法
材料の揚重作業で建築用リフトを使用する者は、労働安全衛生規則
(第
39 条)
による特別技能教育を受講終了した者でなければなりません。
9. 安
全
管
理
●作業員名簿 ●安全行事
●作業員の健康診断書 ●安全規則
10. 保
守
管
理
●使用機材
●火気・保全に関する必要事項
6. 使
程
用
材
協 議 事 項
作成時に明確になっていない部分や管理者との協議を必要とする事
項を明記します。
16
下地の点検・確認
下地の点検と確認
■ 早期のチェックで満足できる施工条件をクリアします。
●平 滑
下地に不陸・目違い・段差・クラック・隙間など
がなく、平滑に仕上がっているかをチェックします。
※特に波打ちのある床は接着剤塗布の不均一により、
凹部は接着剤だまりによるジョイント部からの接
着剤のはみ出しや溶剤によるふくれの発生の原因
となります。凸部は接着剤の塗布量が少なくなり
接着力が低下し、また施工後も摩耗しやすくなる
など床材の耐久性に支障をきたす結果となります。
●乾 燥
下地の乾燥不足はどんな接着剤でも施工不可能
です。施工日までに対策を講じるか、施工を延期
するなどの検討が必要となります。
※下地の乾燥状態と立地条件・床下地の構造につい
ても注意を要します。
●強 度
下地の強度不足は接着剤の接着力を阻害し、剥離、
浮き等の原因となります。
※コンクリート・モルタル下地では、粉ふき・ざらめ・
浮きに注意し、協議の上対策を講じます。木質・鉄
板下地では、きしみやたわみがないかを調べ協議
の上対策を講じます。
●汚 れ
下地の汚れは接着剤の接着力不足や床材の変色
をきたす場合があるので、塵埃・モルタルかす・
油脂類・錆び等をきれいに取り除いてから施工を
行います。
※染料系の塗料など
(防蟻剤・防腐剤・オイルステン等)
のしみは施工後に床材の変色が発生するおそれが
ありますので、ポリエステル芯材の両 面テープ な
どでマスキングしてから施工を行います。
● 取り合い
下地と壁面の取り合い、開閉部の扉下の床高を点
検し、不備がある場合は管理者と協議の上対策を
講じます。
17
床仕上げ施工においては、下地の点検と確認を入念に行うことが施工技能以上に仕上がりの良否を左右します。
下地の点検は、施工予定日の 10∼15 日前に行い、不備のある場合は管理者と協議の上、適切な処置をとります。
(注※施工直前の点検では、万一不備があった場合に対策を講じることもできずあとで取り返しのつかないことになります。
)
●下地の乾燥状態の判断方法
高周波水分計を使用する場合
セメントを使用する方法
■定期的に高周波水分計を用いて下地含水率の
測定を行います。
(一般工法(8%以下)
、耐水工法(8%∼10%)
が望ましい《ケット社水分計 HI-520 使用》
)
■約1m角の下地に普通ポルトランドセメントを
薄くまき、ポリエチレンフィルムをかぶせて周
囲を密 閉し、2時 間 後にセメントをかき 集 め、
軽く吹いて飛散するかを見ます。
新聞紙を使用する方法
ポリエチレンフィルムを使用する方法
■約 1m 角の下地に新聞紙又はティッシュペー
■約1m角の下地にポリエチレンフィルムを敷き、
翌朝フィルム下面の結露の有無を見ます。 パー等を置き、ポリエチレンフィルムをかぶせて
周囲を密閉し、2 時間後に湿り気具合を見ます。
18
下地の点検と確認
仕上がりを左右する下地について
床材の施工は下地のチェックからはじまります。
さまざまな下地に対して、もっとも適した工法の選択と対処が必要です。そのためには下地に対しての正確な知識が求められ
ます。下地の特性は接着剤の性能に大きな影響を与えるので、それぞれの下地の特性を把握して施工していくことが大切です。
コンクリート直仕上げ
(モノリシック仕上げ)
セメント系下地
19
地面に直接コンクリートを打つ方法。
床板の下面にポリエチレンフィルムなどの防湿層を設ける必要があり
ます。
注※コンクリートの乾燥不足による湿気の影響をチェック。
モ ル タ ル 仕 上 げ
コンクリートの上にセメントモルタル(セメント1:砂3が標準)を塗工
仕上げした床。
注※コンクリートの乾燥不足による湿気の影響をチェック。
軽量コンクリート仕上げ
コンクリートの砂利の代わりに軽量骨材を使用した床です。
軽量骨材には、天然軽量骨材と人工軽量骨材がありますが、天然軽量骨
材は使用しないことになっています。
乾燥に充分時間をかける必要
注※軽量骨材は多孔質で吸水性が大きいため、
があります。
発泡コンクリート仕上げ
混練の時に起泡剤や発泡剤を混ぜて気泡を作りコンクリートの比重を
小さくしたものです。
注※乾燥に充分時間をかける必要があります。
ALC版・PC版仕上げ
ALC版は工場で軽量気泡コンクリートを鉄筋を配置した型枠に流して
硬化させたもので、PC版は普通コンクリートを同様にして硬化させた
ものです。
いずれも現場で敷き詰め固定し、
継ぎ目に樹脂モルタルを充填します。
注※多孔質のため浸透性プライマーを塗布し、
下地補修材を全面に塗布
して平坦にします。
S
げ
SL
(セルフレベリング)
仕上げでは、
セメント系・石膏系があります。
石膏系は強度が弱く耐水性がないのでプラスチック系床仕上げには不
適であり、
セメント系は強度はありますが要注意です。
注※乾燥が遅いので乾燥度チェックが重要です。
鉄板上のコンクリート仕上げ
デッキプレートなどの鉄板の上にコンクリートを打設し、
金ゴテかある
いはモルタル仕上げした床。
注※水分の乾燥が上面だけのため、
乾燥時間が極端に長くかかります。
L
仕
上
木質系下地
金属系下地
既設床下地
改修工事等で、既設床に重
ね張りを行うことは施工後に
問題が発生することが多く、
基本的には避ける方が賢明
です。
二
重
張
り
床
下張りが板張り・合板張りの二種類あります。上張りは、5.5mm厚以上の1類合板を
根太上で突き付け、継ぎ手位置は、下張りと同一箇所を避け接着剤を併用し、スクリ
ューネールまたは逆目釘で釘留めとし、留付け間隔は、上張り、下張り共に継ぎ手部は
150mm程度、中間部は200mm程度とする。表面の釘頭は、板面より沈む程度に充
分に打ち込み、合板の継ぎ手部は、サンダーなどで平滑にする。
合
板
張
り
床
根太間隔450mm以下、
厚さ12mm以上の合板を釘留めします。
釘は長さ50mm以上のものを使用し、
根太の上に100mm間隔にしっ
かり打ち込みます。
パーティクルボード
合板張り下地の合板の代わりにパーティクルボード
(木材の破片を接着
剤で熱圧成型したもの)
を用いた下地。
パーティクルボードは、
寸法安定性に欠けるため目地開きやふくれの原
因になるので直張りはできず、
合板の捨て張りが必要となります。
鉄
ど
溶接残りかすやビス頭等の注意が必要です。又、表面の鉛丹・亜鉛系の
防錆塗料や錆などは取り除いて接着剤となじみの良いエポキシ系防錆
塗料に塗り替えます。
プ ラ ス チ ッ ク 系
ビニル床タイル・ビニル床シート・プラスチック塗り床等があります。
いずれの場合にも既設の床が剥離・浮きなどがなく、しっかり接着して
いるかを確認し補修します。
木
質
系
フローリングボード、
フローリングブロック、
寄木、
モザイクパーケット
等があります。いずれの場合にも既設の床がしっかり接着・固定されて
いるかを確認し補修します。
石
材
系
既存床の黄銅
(しんちゅう)
目地などの突起物は、
サンダー掛けなどで削
り、
破損、
損傷部は下地補修材等で平滑に仕上げる。
表面に付着した汚れなどは中性洗剤で洗い落とす。
系
既設陶磁器質タイル表面に付着した汚れなどを中性洗剤で洗い落とし
ます。部分的に剥離している箇所及び目地部分等は、下地補修材で平
滑に仕上げます。
陶
板
磁
な
器
質
20
施工の準備
下地の調整
下地の点検・確認によって欠陥がある場合は責任者と協議し、書面での工事契約を行うことが必要です。
下地の欠陥の種類や程度によっては床施工業者の責任を越える場合もあり、早期の点検・確認による発見、責任
者との充分な協議は正しい施工の実施につながります。
施工にかかる前のチェックポイント
下地調整で平滑にした床下地も、ゴミ等が残っていると接着剤の塗布に支障をきたすばかりでなく、接着不良の
原因となったり、仕上がりの見栄えも悪くなりますので施工直前のチェックが大切です。
●清 掃
大きなゴミから片づけ、水を湿らせた新聞紙・オガクズ・茶殻など
を床にまいてほうきで掃く。広い面積の場合は、一度に全面を清
掃せずに施工に必要な部分から順に清掃します。清掃が終わった
ら、施工関係者以外の通行を禁止し、ゴミなどが持ち込まれない
様な対策を講じて下さい。又、自らも履物を変えるか履物の裏面
をきれいにすることが望まれます。
● 墨出し
施工現場を実測して、割り付け図を基に割り付けしていきます。出
入口・壁際・柱つき等の収まりを検討して、不都合がある場合は管
理者と協議の上、張り出し墨を引きます。
(床シートの割付は、原
則としてロスの少ない割付をするが、以下の事に注意します。)
1.入口部分・水回り・歩行の多い部分に継ぎ目がこないようにします。
2.壁際や端部に小さな切込が入らないようにします。
3.柄のあるものは柄合わせが必要となり、柄ピッチ分多く必要となります。
21
● 材料保管
床材のおさまりは、材料の保管方法に起因すると言っても過言で
はありません。材料の搬入時から細心の注意が必要です。
<保管の注意点>
1.乾燥した室内の平坦な場所に保管します。
2.湿気のある床の上では部分的に又は全体に変色する場合があります。
3.不陸のある床の上に保管すると、床シートはロールの下部が変形して、
広げた時に床シートの耳の部分が波打ち状態になったりする場合があ
ります。
4.床シートは俵積みにせず、垂直に立てて保管します。
(但し倒れない様
な措置を取る。)
5.床シートは俵積みをすると、下に積まれたものがつぶれて変形し、広げた
時に床シート全体に波打ちの癖がつき、下地へのおさまりが悪くなります。
6.直射日光の当たる場所での保管は避けて下さい。
● 温度調整
特に冬場の施工に関しては作業環境温度の管理が重要となります。
1.室内温度は10∼25℃、湿度75%以下が望ましく、特に施工前後12
時間は5℃以下にならないようにします。
2.接着剤の保管は5℃以下にならないようにします。
(変質・分離する場合もあり、0℃以下では凍結して使用不能になる場
合があります。
)
● 材料確認
1. 材料の検収では、
品番・巻m数・数量・ロット番号を必ず確認して下さい。
2.また材料の欠損などがないかを調べ、異常があった場合は早急に入れ
替えを手配します。
22
接着剤について
床材の種類や下地で異なる接着剤の相性
接着剤は床材の品種や用途に応じて開発されていますから、
特性に合わせて使用することが大切です。
また、
接着剤は内容成分によって、
取扱に注意を要するものがあるので、
本項目を熟読の上使用して下さい。
に
よ
異な
りま
種
の
剤
着
張り
付
作
業
を
床材の張り付け
行
う
■張り付けのタイミング
床材を張り付けるタイミングは接着剤の種類や下地の種類によって
も異なり、また同じ接着剤でも気温・湿度・通風状態・塗布量によって
接着剤
の種
類や
塗布
量
張 り 付 け 後 30 分 以 内 に 必 ず
ロ
。
す
ま
っ
によ
て
時
間
は
異
も大きく異なります。一般的に、
張り付けのタイミングが早すぎると
接着剤が広がり、目地からにじみ出たり、
ガスによるふくれが生じや
すくなります。またタイミングが遅すぎると、
後日になって接着不良
やくし目跡が表面に出るトラブルが発生することがあります。
圧 着
■ローラー時の注意
床材の張り付け後は、ローラー等で全面に圧着を行って下さい。圧着は張
り付け時の空気だまりを除去し、接着力を高めます。吸水性のない下地へ
の施工で、
接着剤の塗布量を減らした場合は特に入念に行って下さい。
■圧着不足
り
接着剤が接着力を発揮するのに必要
な待ち時間。接着剤の種類や下地・
温度・湿度で変化するので注意。床
材に影響をあたえる場合もあるので
確実に守ることが必要。
乾
●待ち時間
(オープンタイム)
化
固燥・反応)
オーバータイム
ーラ
張り付け可能時間
(
オープンタイム
ー圧
着作
業は、
圧着
開缶
合・撹拌)
(混
実施
する
接
布
この
間に
張り
付
け
け
塗
す。
。
量
間は
こと
布
て
類
塗
っ
時
。
や
接着剤の取り扱い手順
圧着不足は接着不良につながるだけでなく、
床材表面に凹凸やくし目
な
跡が出たり、
歩行等により後日その跡が出る場合もあります。
養 生
●張り付け可能時間
■養生の必要性と効果
接着剤の塗布後、張り付け作業ので
きる時間(待ち時間を含む)
、
これを
過ぎるとオーバータイムとなり、接
着効果が低下する。
養生は、単に床材を汚さないようにするだけでなく、接着剤が固化し
て有効な接着力を発揮するまで、
床材への急激な温度変化や荷重負担
を与えないようにするためのものです。
●オーバータイム
接着剤の硬化により接着効果が得ら
れなくなる。
接着剤の選び方
■指定接着剤の厳守
施工する床材にもっとも適した接着剤の
ただし、温度による伸縮やたわみが大き
では責任を負いかねます。
い場合、
弾力性がある場合は、
施工できな
いこともあります。
下地の注意点
■接着剤の乾きと下地の注意
選択を行います。選択に際しては、下地
■下地の乾燥度
鉄板下地や既設床への重ね貼りなど接着
の種類及び下地条件、使用条件によって
下地の乾燥度は施工上もっとも重要であ
剤の乾き・吸収を阻害する下地では、
溶剤
選択すべき接着剤が異なる場合があるの
り、表面が乾燥していても内部が未乾燥
ガスによるふくれが発生しやすいのでオ
で注意が必要です。
の場合もあるので、下地の種類と乾燥時
ープンタイムに注意します。こうした場
当社の標準工法には、
それぞれの床材・条
間の確認、水分計等によるチェックを必
合の対処は、接着剤の塗布量を減らすな
件に合わせて標準的な接着剤が指定され
ず行って下さい。
どの対策を講じます。
ていますので必ず指定接着剤を使用して
下地の湿気はケット社水分計 HI520 を
下さい。
用い、ダイレクトモードに設定して行い
■指定外の接着剤を用いることへの注意
ます。
その測定値によって施工方法を決
指定外の接着剤を用いた場合、床材と下
地との接着不良によるトラブルが起こり
やすくなります。
指定外の接着剤を用いて施工が成功する
場合もありますが、接着剤の選定に対し
23
原因究明が困難となり、この場合は当社
■くし目ゴテについて
接着剤の塗布には、
必ずピッチが5mm以
める目安にします。
〈測定値〉
440 未満(8%未満)
440 〜 620(8 〜10%)
620 以上(10%以上)
接着剤の塗布
下のくし目ゴテを使用して下さい。ピッ
一般工法
耐湿工法
施工不可
チ間隔の粗いものは、
接着面積が低下し、
床材表面にくし目の形が出やすくなりま
す。モルタル下地への塗布では、くし目
て自己流を続けたり、間違った選定での
■下地調整の問題点
ゴテが擦りへってくるので一定の塗布量
トラブルの発生が数多くあります。
下地は平滑で、
強度があり、
たわみや伸縮
を確保するために適時新品と交換あるい
トラブルが起きた場合、標準工法に指定
のないことが必要です。凹凸や表面強度
は目立てを行って下さい。
されていない接着剤を用いられていると
が弱い場合は補強や補修を行います。
接着剤の種類
水性タイプ
溶剤タイプ
反応硬化タイプ
高分子物質を水に分散させたものが主体と
高分子物質を溶剤に溶かしたものが主体と
化学反応によって硬化するもので、硬化剤
なる接着剤。その中でもゴム成分を水に分
なる接着剤です。
と反応するタイプと湿気
(水分)
と反応する
散させたものをラテックスといいます。こ
初期粘着力に優れ、張り付け可能時間が短
ものがあります。耐水・耐熱・耐薬品性に優
のタイプは適度な粘性を持ち、塗布性能に
いものは垂直面施工に適します。
れ、接着強度も大きくなります。しかしコ
優れています。またコストも安く、種類も
接着力はエマルジョンタイプと比較すると
ストが高く、
2液混合形の場合は使用前に混
豊富で、
引火性・毒性もありません。張り付
低温施工に優れています。
(ただし、
0℃以
合する作業性の悪さが欠点でしたが、最近
け可能時間が長く、床材表面に付着した場
下では不可)
では2液の作業性の改善と接着能力を向上
合でも直後なら布等に水を含ませて簡単に
注※引火性や毒性があるので、
通風・換気を十分に
行う必要があります。
また耐水性に劣り、接地床及び常時水のかか
る場所への使用はできません。 したウレタン樹脂系溶剤形等の新タイプも
拭き取ることができます。
注※5℃以下では施工に向かない点や耐水性に劣
る点から、接地床及び常時水のかかる場所へ
の使用はできません。
よく使われています。
注※塗布量が過多の場合は硬化時間が遅くなり、
ガス発生が多くなりフクレの原因となること
がありますので注意が必要です。
合成ゴム系ラテックス形
酢酸ビニル樹脂系溶剤形
エポキシ樹脂系溶剤形(二液形)
酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形
ゴ
ウ レ タ ン 樹 脂 系 溶 剤 形
ム
系
溶
剤
形
アクリル樹脂系エマルジョン形
※詳細はP.60の建築基準法をご参照ください。
24
施 工
床シートの施工手順
■
正しい手順で適切な施工を行う。
■流し施工(標準施工)
荒 切 り
色 合 せ
仮敷き・養生
割付図より墨出しした張り出し墨に床シート
を合わせて荒切りします。
1枚目は実寸より5cmほど長めにカット。柄
合わせの必要あるものは2枚目からさらに1柄
分長くカットします。
荒切り時に、柄合わせを行うジョイント部の
色合わせチェックをしておきます。
巻きグセ、伸縮等を取りのぞくために荒切り
して、室内の平坦な乾燥した場所に広げて置
きます。
荒切り・色合せ
仮敷き・養生
接着材塗布・オープンタイム
リバース施工とは、床シートの色ムラなどを
目立ちにくくするためにシートの天地方向を
交互に張り継ぐ施工方法です。
荒切りの際、床シートの天地を交互に入れ換
え、ジョイント部が自然なつながりになるよ
うにチェックします。
巻きグセ、伸縮等を取りのぞくために荒切り
して、室内の平坦な乾燥した場所に広げて置
きます。
■リバース施工
25
接着剤はくし目ごてを用いて均一に塗布します。
くし目寸法は指定のものを使用し、
接着剤の塗布
量は適正になるようにします。
くし目ごてのくし
山が浅くなったらヤスリで調整します。
接着剤の
オープンタイム、張り付け可能時間、圧着可能時
間は温度・湿度に大きく左右されるので施工時
の温度・湿度を考慮して接着剤の塗布量を決め
て下さい。
壁際など端部は、3mm 以上の塗り残
しをつくらないようにして下さい。
エポキシ系接
着剤は指定の混合比を守り、必要量を混合しオ
ーバータイムに注意します。
(混合は床面の上で
直接行わない事。
)オーバータイムは接着不良の
原因となるので気温・湿度を考慮して、1回の塗
布面積・オープンタイムに注意します。
接着材塗布
接着剤はくし目ごてを用いて均一に塗布します。
くし目寸法は指定のものを使用し、接着剤の塗
布量は適正になるようにします。くし目ごてのく
し山が浅くなったらヤスリで調整します。接着剤
のオープンタイム、張り付け可能時間、圧着可能
時間は温度・湿度に大きく左右されるので施工
時の温度・湿度を考慮して接着剤の塗布量を決
めて下さい。壁際など端部は、3mm以上の塗り
残しをつくらないようにして下さい。エポキシ系
接着剤は指定の混合比を守り、必要量を混合し
オーバータイムに注意します。
(混合は床面の上
で直接行わない事。)オーバータイムは接着不
良の原因となるので気温・湿度を考慮して、1回
の塗布面積・オープンタイムに注意します。
オープンタイム
接着剤の接着力は、所定のオープンタイムを取
ることで発揮されます。オープンタイムが足り
ないと初期粘着力不足や溶剤タイプの接着剤で
は床材の軟化やガスぶくれの発生となります。
またオープンタイムを取り過ぎると接着力が出
なかったり、くし目の跡が残ったりします。オ
ープンタイムは接着剤の種類や温度・湿度・下
地によっても異なるため、指で触れて乾燥度を
判断します。
張り付け・圧着
張り出し墨に沿って張りはじめ、空気を押し
出すように張り付けます。柄ずれのないよう
注意して張り付け、45kg以上のローラーで
中央から継ぎ目に向かって残った空気を押し
出すように圧着していきます。
※長めにカットすると養生中に突き上げが起こり壁際やジ
ョイント部にふくれが生じます。
※圧着が不充分だと、
接着剤のくし目がつぶれず接着不良
やふくれ・くし目跡が生じますので圧着は充分に行って
下さい。
ジョイント
張り付け・圧着
張り出し墨に沿って張りはじめ、空気を押し出
すように張り付けます。柄ずれのないよう注意
して張り付け、45kg以上のローラーで中央か
ら継ぎ目に向かって残った空気を押し出すよう
に圧着していきます。
※長めにカットすると養生中に突き上げが起こり壁際
やジョイント部にふくれが生じます。
※圧着が不充分だと、接着剤のくし目がつぶれず着接
不良やふくれ・くし目跡が生じますので圧着は充分
に行って下さい。
重ね切り(ダブルカット工法)
床シートの 継ぎ目処 理に際しては、接 合部に歪み
や余分なすき間が生まれないように、つなぎ合わせ
るシートを重ねて2枚同時に切断します。2.0㎜厚
の MF タイプでは溶接しない場合、重ね切りしたほ
写真1
うがジョイント部分は目立ちにくくなります。
①継ぎ目部分の重ね切りに際しては、つなぎ合わせ
る床 シートを重 ね、しっかりと 定 規をあてます。 図1
(写真1)
(図1)
②カッターは垂直に立て、接合部の切断面がきっち
垂直にする
りと合うように切っていきます。この場合一度で
カットできれば理想的なのですが、2∼3度でカッ
トするつもりで最初のカットは力を抜いて刃を入
れると良いでしょう。
(写真2)
(図1)
③シートを落とし込み目地に合わせ、ハンドローラ
ーでならします。
写真2
定規
落とし込み工法
レセススクライバーなどの道具を使用して下のシート
図2
のカットに合わせてけがき跡を付けてから切り落とす
工法です。
レセススクライパー
ピン
①レセススクライバーのセット
(図2)
床材に切り込みを入れ、レセススクライバーのフ
ックを引っかけてピン ( 針)の出を2㎜程度にセッ
フック
トし材料エッジと同位置にした状態でホルダーに
固定する。
②二枚のシートを、20∼30 ㎜くらい重ね合わせレセ
ススクライバーで下のシートのエッジを上のシートに
けがく。
レセススクライバーのフックが下のシートのエッジから離れないように注意深く行うようにする。
③上のシートのけがき線に合わせカッターナイフでカットし、シートを落とし込み目地に合わせ、
ハンドローラーでならす。
※作業に先立ち 10∼20 ㎜程試験的に裁断し、落とし込みの位置が合っているかを確認すると良いでしょう。
26
施 工
■シーム処理
PO-50M は塩化ビニル共重合樹脂を主成分として、有機溶剤で溶解したもので、主にクッションフロア等の継ぎ目処理に用います。
※継ぎ目の処理は、張りつけた接着剤が硬化してから行います。
硬化前に行うと継ぎ目の密閉で、
溶剤の揮発による床シートのふくれ、
浮きの原因となります。
1.注入
PO-50M はポリエチレン性の容器に入れ、先端のノズルフィンをシートの継ぎ目に差し込
んで手元に引きながら液を押し出して均一に注入していきます。
2.注入後の注意
処理剤が完全に硬化するまで、通行を禁止します。
■溶接処理
溶接棒は床シートと同系色のものが用いられ、形状は円筒状です。直径3.6mm・長さ50m巻をご用意
しております。継ぎ目部分を熱風溶接機で溶接棒と床シートを同時に熱溶着します。
①張り付け後接着剤が完全に硬化してから、
継ぎ目部分をU字形またはV字形に床シ
ートの ⅔ 程度の深さで巾を均一に溝切り
します。
②床シートの色に合った溶接棒を熱溶接機
を用いて床シートと溶接棒を同時に溶融
して、溶接棒の頭がつぶれる位に加圧し
て溶接します。
③溶接終了後は冷却してから溶接棒の余盛り部
分を1度荒切りしてから、
床シートと平坦になる
よう削り取ります。削り取った面は多少白化す
るので、
溶接機で軽く過熱するとツヤが出ます。
※溝切りをせずに溶接すると、時間の経過に伴って溶接棒が床シート面より沈んで接着不良等の原因となります。
※継ぎ目はきつすぎると突き上げを起こし、広すぎると隙間が生じます。
※溶接機の温度が高すぎたり、溶接速度が遅い場合床シートが焦げて変色することがあります。
※過熱しすぎによる焦げにご注意下さい。
①床材施工後できれば24時間以上経過させて接着剤が硬化したのを確認し、床材に
溶接棒を溶着させる溝を作ります。UまたはV字カッターにより、シート厚の 2/3
程度の深さに溝切りをします。(図1) 図1
シート厚の
2/3程度
図2
スパトラ
ナイフ
スペーサー
1回目
2回目
図3 熱溶接の悪い例
27
※ 継ぎ目を2mm 〜3mm 開けて床シートを張り溶接
すると、溶接棒だけの溶接となり、溝に流し込まれただ
けとなるので一体化は出来ず溶接効果は望めません。
②溶接終了後完全に冷却していることを確認して、溶接棒の余盛り部分を床シート
と平坦になるように削り取ります。余盛り部分のカットは一回で仕上げようとす
ると、後で溶接棒がやせてくぼむことがありますので一回目はスペーサー等を用
いて荒切りをし、2 回目で仕上げのカットをすることをおすすめします。
(図2)
*スパトラナイフでカットすると、
溶接棒の面がやや白っぽくみえる事があります。
これはカットする事により、面に艶がなくなるためです。ワックスを塗布したり
床を使用しているうちに次第に床面と同じ状態になってきますが、どうしても気
になる場合は溶接機でもう一度熱を加えて下さい。(熱をかけすぎ焦がさないよ
う注意して下さい。
)
■端末処理
■開放廊下などの床シートの端末処理にはSG
スーパーシールまたはエフシールをご使用下
さい。
(NNPタイプの場合)
①シーリングを行う面に、ゴミやホコリがないかを確
認し、汚れがある場合は清掃します。また湿気の
ある場合には、乾燥させてから作業を行います。
②仕上がりを美しくするために、シーリング部分の
両側にマスキングテープを張ります。
③SG スーパーシールまたは混合したエフ
シールのカートリッジをシーリングガンに
セット後、気泡を巻き込まないように、シーリング
部分の底部から入念に充填していきます。
※エフシールの取り扱いはP65∼66を参照。
④充填後は速やかにプラスチックヘラで平滑 〈注意事項〉
に仕上げます。もし、ヘラ仕上げ時に気泡 ※実際の使用可能までには、施工完了後 2∼3 日を
巻き込みによるへこみ等が発生した場合は、 要します。
※5℃以下では硬化が遅れますのでご注意下さい。
ただちに作業を中止し、シーリング剤を追
加充填し再度ヘラ仕上げを行います。
⑤表面仕上げ後、マスキングテープを床材面
を汚さないよう注意しながら取り除きます。
28
施工後の点検
施工後の自主点検:早期の点検と補修で不具合発生を防ぐ
■接着剤が硬化する前に次の各事項について注意深く点検、補修します。
点検項目
目違い
目地すき
色違い
張り違い・柄合わせ
29
チェックと対応策
◎幅の両方向から点検します。
◎わずかでも目立つものはハンドローラーで圧着し、修正します。
◎両サイドのシートを足などで押して調整します。
◎ロット番号違いによる色違いの部分は、ロット番号の正しくあっ
たものに張り替えます。
◎柄合わせの不備は、張り替えます。
継ぎ目処理
◎熱溶接の継ぎ目の溝切り幅の不均一、溶接棒のヤセ、溶接箇所
の両サイドのすきは、再度溝切りをして溶接し直します。
◎継ぎ目処理剤の場合、接着剤の汚れは鋭利な刃物で、床表面を
傷つけないように削り取ります。
突起物・ふくれ
◎モルタルかすや切りくずなどが一つでもあると、張り付け後、床表
面に突起として目立ちます。接着剤硬化前に鋭利なキリで入念に
はがして、かすなどを取り除き再度張り付け、よく圧着します。
◎圧着不良によるふくれは、鋭利なキリなどで穴を開け、周囲より空
気を押し出す要領で圧着して修正します。
◎ふくれが大きい場合は、柄模様に沿ってカッターナイフで最小限
の切り筋を入れ同要領で圧着して修正します。
◎接着剤が硬化した場合は、瞬間接着剤を微量注入して、シワので
きないように入念に圧着して修正します。
チェックと対応策
点検項目
出隅・入隅
柱まわり
◎きつくなりすぎない様に注意し、多少の隙は微調整または同色
汚れ
◎施工後の歩行による部分的な汚れ、接着剤の汚れなどは特に目
系のシーリング剤を注入して修正します。 立つため、早目に清掃し通気性のあるシートで養生します。
◎施工完了後、床表面を破損・損傷することがあるため、机・調度
破損・損傷
類の移動に際しては、必ず 養生シート等を用いて保護するよう
に留意します。 仕上げと後処理
表面仕上げは、接着剤の硬化を見計らって行います。床面のホコリや塵をホウキ・掃除機で取り除いた後、よく絞った
モップか雑巾で汚れを取り除きます。乾燥後、必要に応じてワックスを塗布します。
注※表面仕上げの水拭き・ワックス仕上げは必ず接着剤が硬化してから行います。硬化前の水拭きは目地・継ぎ目から水がしみ込み、そこにワックス仕上げ
すると床全体がワックスの皮膜で覆われることになり、溶剤・水の揮発が阻害されるため、接着剤に悪影響を及ぼして剥離の原因となります。
完成検査
監督者と協議の上、定められた区割り、日時ごとに完成検査を受け、承認を得て施工完了となります。
養 生
施工完了後、監督者と協議の上で床表面の汚染・損傷を防ぐため下記の処置を行い、養生シートなどで保護します。
●工事関連業者などの土足による汚れ、損傷を防ぐため、土足通行を禁止します。
●養生シートなどによる養生・床面の保護。
(テープ等で固定する場合は、アクリル系粘着剤のテープを使用して下さい。)
●通行禁止等の表示の設置。
●接着剤が充分に硬化するまでは、直射日光や冷暖房による急激な温度変化、重量物やキャスター椅子などによる
しごきは避けてください。突き上げ・目地すき・ふくれなどを発生させる可能性があります。
30
メンテナンス
日常のお手入れとワックス
新規導入
月に1∼2回
繰り返す
日常のお手入れ
定期清掃のサイクル
剥離洗浄のサイクル
表面洗浄
ワックスの塗布
剥離洗浄
年に1∼2回
実施する。
処理後は、
定期清掃に戻る
ワックスの塗布
導入時のお手入れと注意
施工時の注意
施工後の汚れ防止
洗浄とワックスの塗布
工事関係者の出入りによる土砂や塵埃で汚れや傷がつき
接着剤等が床材表面に付着した時は速やかに拭
接着剤が硬化して水洗いできるようになったら、
やすくなるため、出入口にマット等を敷き、履物を替えて
き取ります。接着剤が硬化した場合は、表面を傷
水の使用をできるだけ少なくしながらクリーナ
出入りするよう注意を促します。また工事用脚立等のゴ
つけないよう鋭利な刃物で削り取り、中性洗剤を
ーで洗浄し、すすぎ拭き乾燥後ワックスを塗布
ム製キャップや車輪には床材を汚染するものもあります
含ませた布でよくふき取ります。
します。
ので長期間、静置しないなどの充分な注意が必要です。
日常のお手入れ 汚れの持ち込み防止
清 掃
ひどい汚れの除去
ワックスの塗布
外からの土砂や雨水の持ち込みを
日常の掃除は、ほうき・掃除機・ダス
汚れがひどい場合は、クリーナーま
汚れを予防するため、床材の種類に
避けるため、出入口にはマットや傘
ター等でチリやホコリをとり、固く
たは中性洗剤を薄くとかして雑巾
あったワックスを塗布します。
立てなどを設置します。
絞ったモップ・雑巾で水拭きします。 等で拭き取り、その後きれいな雑巾
等で水拭きします。
表面洗浄・剥離洗浄・ワックスの塗布
表面洗浄
剥離洗浄
日常のお手入れで取れない汚れやキズ等
汚れがワックス皮膜の表面だけでなく、内部に抱き込まれた
1.床面を完全に乾燥させてから、ク リ
で全体に汚れが目立ち始めた時に実施し
り、皮膜が黄変や粉化した時に実施します。古くなったワック
ーンな容器と清潔な良く乾いた モップ
ます。
スを取り除く洗浄で、年に1∼2回は剥離剤を用いて行います。
を用います。
1.クリーナーの塗布
1.リムーバーの塗布
2.ワックスを専用モップで塗り残し の
ないように均一に塗布します。 約30
ゴミ等をホウキ、掃除機等で取り 除
ゴミ等をホウキ、掃除機等で取り除きます。普通の汚れには
きます。クリーナーを汚れの程 度に応
剥離剤を水または温水で製品に記載されている倍数に希釈
分程で乾燥しますが、さらに 30分放置
じて水または温水で希釈し、 モップで
してモップでたっぷり均一に塗ります。
すればより効果的です。
均一に塗布します。
2.フロアの洗浄
2.フロアの洗浄
5∼10分間放置した後、フロアポリシャーで樹脂ワックスを
ポリシャーまたはブラシ等で汚れ を
剥離洗浄します。
取り除きます。
31
ワックスの塗布
(ワックス膜を完全に除去します)
3.歩行量の多い場所や長期間効果を 維
持するには2∼3回重ね塗りし ます。
(その都度、充分に乾燥させる)
※床材がすべりやすくなり大変危険です
3.汚水の除去
3.汚水の除去
ので、樹脂ワックス以外の御使用はさけ
スクィージまたはウェットバキューム スクィージまたはウェットバキュームクリーナーで汚水を
て下さい。
クリーナーで汚水を取り除きます。
取り除きます。
4.水拭き仕上げ
4.水拭き仕上げ
乾かないうちにきれいなモップで 充
乾かないうちに、きれいなモップに水を含ませて、水拭き洗
分に水拭きして、汚水を完全に 拭き取
浄します。水拭きは3回以上行います。(水拭きが悪いと次
ります。
のワックスの乗りが悪くなります)
5.床面を充分に乾燥します。
5.床面を充分に乾燥します。
フロアーポリッシュについて
合成樹脂床に適した
水性フロアーポリッシュ
一般に床用ワックスと呼ばれているものは正式にはフロアーポリッシュといいます。金属キレート樹脂を主成分にし
ているため、皮膜強度に優れ、最初に3∼4回重ね塗りしておけば、その後は月に1∼2度から2∼3ヶ月に1度位の1回
塗りでメンテナンスができることからよく用いられます。ワックス膜中に入り込んだ汚れはリムーバーで除去します。
●ワックスタイプ:一般に水性ワックスと呼ばれ不揮発分10%以上。
●ポリマータイプ:一般に樹脂ワックスと呼ばれ不揮発分12%以上。
乾燥後に皮膜を形成して、物理的・科学的方法に
よって簡単に除去できるものです。
フロアーポリッシュ
油性フロアーポリッシュ
乳化性フロアーポリッシュ
水性フロアーポリッシュ
ろう状物質・合成樹脂など不揮発性成分を揮発性
溶剤に溶解または分散させたものです。
ろう状物質・合成樹脂など不揮発性成分と揮発性
溶剤を水に乳化させたもので、揮発性溶剤の含有
量が不揮発性成分よりも多いもの。
ろう状物質・天然及び合成樹脂などを水に溶解
または可溶化・乳化したものです。
ワックスタイプ
ワックスタイプ
ワックスタイプ
ワックスタイプとは不揮発性成分としてろう類・ろう状物質を塗布することで、床材を保護するタイプのワックスです。
ポリマータイプとは不揮発性成分として合成樹脂を塗布することで、床材を保護するタイプのワックスです。
ポリマータイプ
※通称樹脂ワックスと呼ば
れ、合成樹脂床に適する
イージーメンテナンスフロア
特殊コーティングにより、メンテナンス性が高まりました。
メンテナンスコストを削減。
環境にも優しい。
汚れにくく、お手入れ簡単!
特殊防汚コーティングにより、汚れが付きにくく、付いた汚れも水拭きで拭きと
特殊防汚コーティングには、ワックスの密着度を高める効果があり、ワックスが
ることができます。
けの回数を減らすことができます。そのため一般シートと比較し、メンテナン
また、ワックスの密着性を高める効果があり、ワックスを併用することでより防
スコストが軽減できます。
汚効果を長持ちさせます。
(汚水剥離剤等)の排
また、メンテナンスを軽減することにより、CO 2 や廃液
出を抑えられ、環境にも優しいです。
■ヒールマーク(靴底汚れ)
付着・除去
一般ビニル床シート
■普段のお手入れとワックス塗布頻度
イージーメンテナンス加工品
新規導入
※ 社内試験の結果によるもので、保証値ではありません。
汚れの種類によっては除去できない場合もあります。
ワックス塗布
定期メンテナンスのサイクル
汚れが付きにくく、
取れやすい
【試験方法】
JIS K 3920 に準拠し
「スネルカプセルテスター」を用いたヒールマーク試験
(15,000人歩行相当)を行い、拭き取り前、拭き取り後の汚れを確認。
表面洗浄
イージーメンテナンスフロアなら
拭き取り後
剥離洗浄のサイクル
拭き取り後
2
年 に1〜2回実施
拭き取り前
イージーメンテナンスフロアなら
拭き取り前
1年 に1〜2回実施
日常のお手入れ
※ 一般ビニル床シートだと、
月に 1 〜 2 回の実施が必要です。
剥離洗浄
ワックス塗布
※一般ビニル床シートだと、
1年に1〜2回の実施が必要です。
※ 使用環境、使用状況によりメンテナンス周期は異なります。
32
トラブル事例と対策: 変 形
■ 床材の変形などに対する原因と対策及び施工前の注意点
トラブル事例
変形
浮き
現 象
原 因
(床全面)
シートが変形して波打ちのクセがつく。
俵積みでの保管による変形
(部分的)
シートの耳部が変形して波打ちのクセがつく。
不陸のある床での保管
(部分的)
下地に接着せず浮いているような状態
粉ふき、ざらめモルタルによる接着不良
下地の油汚れ等による接着不良
下地の接着剤の残
波打ち
(部分的又は床全面)
床材表面が波打って、使用中に異常摩滅が発生。
コテムラによる下地の波打ち
下地の凹凸
SL 仕上げでの SL 剤の分散不足
(部分的)
小石等の突起物
床材表面に部分的に突起が見られる。
突起物(釘・ビス頭)
伸縮の大きな下地
凸部
(直線的)
下地材の継ぎ目に沿って、床材表面に直線的な凸部が見
られる。
下地の反り
板の継ぎ目の段差
ALC パネルの伸縮による隙間
パネル型床暖房の隙間
床材表面に部分的な凹部が見られる。
ビス頭の沈みすぎによるくぼみ
下地材の継ぎ目に沿って、床材表面に直線的な凹部が見られる。
板の継ぎ目の隙間
下地の凹部
(部分的)
凹部
下地のクラック
床材表面に部分的な凹部が見られる。
(床全面)
ふくれ
床材表面に凹模様が見られる。
(既設下地)
下地タイルの破損
(既設下地)
下地タイル目地の隙間
(既設下地)
下地 CF の凹凸
溶接部分の周囲にふくれが見られる。
接着剤の硬化不足
部分的にふくれが見られる。
重量物移動や車輪によるしごき
オープンタイム不足によるガスの発生
接着剤の塗布量オーバーによるガスの発生
全面に大小のふくれが見られる。
接着剤の硬化前の車輪等のしごき
(既設下地)
摩耗
(部分)
きしみ・たわみ (部分的又は床全面)
33
下地 CF の凹部への接着剤のたまり
開閉部扉下の部分的な床材の摩耗。
扉の下がこすられて擦り減った
歩行によってきしみやたわみが発生する。
下地の強度不足
原因の区分
取 り 扱 い
対 策
保
モ
管
ル
タ
ル
モルタル・木質・鋼板
モ
ル
そ
下
地
タ
の
モ
ル
タ
木
質・
鋼
木
木
質・
鋼
の
木
質・
モ
ル
タ
鋼
タ
イ
C
ぎ
目
溶
使
用
上
管
処
下地の補修(油汚れ等を除去する)
下地の補修(古い接着剤は完全に除去)
下地の補修(表面を平滑にする)
下地の補修(凸部を除去し平滑にする)
下地の補修(部分的又は床全面)
下地の補修(突起物を除去する)
板
下地の補修(釘頭は打ち込みパテ補修、ビス頭は埋め込むかサンダーで除去)
板
直下張りをしないで、捨てベニヤ等を張ってから施工する。
下地の補修(反らないよう釘等で補強する)
凸部を削り取り表面を平滑にする。
直接の施工は不可(直下張りをしない)
床暖房の施工に沿って施工する。
板
下地の補修(凹部をパテ等下地補修剤で平滑にする)
板
継ぎ目の凹部をパテ等下地補修剤で平滑にする。
ル
下地の補修(凹部をパテ等下地補修剤で平滑にする)
ル
下地の補修(凹部をパテ等下地補修剤で平滑にする、既設下地の除去)
F
接
下地の補修(粉ふきは完全に除去、ざらめモルタルは全面補修)
ル
他
鋼
平らな場所に立てて保管し、倒れない工夫をする。
他
質
そ
継
ル
俵積みせず平らな場所に立てて保管し、倒れないようにする。
凹部をパテ等下地補修剤で平滑にする、既設下地の除去、あるいは事前の承認を得る。
理
接着剤が硬化してから溶接する。
理
引きずったり、にじらない(移動の際はコンパネ等の保護材を使用)
適当なオープンタイムを取って張りつける(小さなふくれは、千枚通し等でのエア抜きも可能)
接
着
剤
接
着
処
理
適当なくし目ごてを使用する(小さなふくれは、千枚通し等でのエア抜きも可能)
接着材が硬化する前の使用に際してはコンパネ等の保護材を使用。
下
地
C
取 り 合 い
開
下
木
地
F
閉
質・
鋼
凹部をパテ等下地補修剤で平滑にする、または下地 CF の除去。
部
事前に開閉部の扉下の床高を確認する。
板
下地の補強。
34
トラブル事例と対策: 変 色
■ 床材の変色の発生に対する原因と対策及び施工前の注意点
トラブル事例
現 象
施工後数日〜数週間(数ヶ月)
(オレンジ等)
で床表面が変色
(茶褐色等)
(部分的又は床全面)
カビ臭い異臭や床材を剥離
原 因
2 液タイプの接着剤の撹拌不足・混合比不適当
下地に防蟻・防腐剤処理をしたため
張り替え前に使用されていた黒糊
(ピンク〜赤褐色等)
下地からの湿気によるカビの発生
(既設下地)
下地タイル目地の隙間からの湿気によるカビの発生
コンクリート埋設型床暖房の湿気によるカビの発生
すると湿気がある。
SL 仕上げ等での乾燥不足の湿気によるカビの発生
(黄〜赤褐色等)
(床全面)
変色
デッキコンポジション
施工後数日〜数週間(数ヶ月)(黄〜赤褐色等)
ゴム製遮音材によるゴム汚染
で床表面が変色
不適切なワックスを使用したため
変色部分に一定の形がある。
(部分的)
(黄〜赤褐色等)
下地に使用された耐水ベニヤ
(淡黄色〜暗褐色)
椅子やテーブル足のゴム製保護具
(淡黄色〜暗褐色)
自動車や自転車のタイヤ
(淡黄色〜暗褐色)
マットなどの裏面がゴム製等である
(家具を置いた部分に沿って変色)
染料系の塗料で塗られた家具等
(溶接部分周辺の焦げ跡)
過熱しすぎによる変色
(施工後数ケ月で床表面が変色)
くぎ頭等の錆び
(変退色)
長時間直射日光が当たったため
(焦げ跡)
(茶〜黒色)
タバコの投げ捨てや、踏み消し等
(茶褐色等)
毛染め液等を床にこぼした
(淡桃色等)
すいか等の果汁を床にこぼした
(淡黄色等)
カレーやからし等を床にこぼした
変色部分に一定の形がない。 (淡黄色等)
化学薬品などをこぼした
(巾木周辺の床材の変色)
巾木等を染料系の塗料で塗った
(歩行部分の床材の変色)(淡黄色〜暗褐色)
靴底がゴム製である
(施工後数日〜数週間(数ヶ月)で床表面が変色)
下地に染料系のものが付着していた
(施工後数ヶ月で床表面が変色)
下地の錆び
(施工後数週間〜数ヶ月で床表面が変色)
下地に染料系の着色剤をこぼした
下地からの湿気
(既設下地)
下地タイル目地の隙間からの湿気
SL 仕上げ等での乾燥不足
コンクリート埋設型床暖房の湿気
輸送中・保管中の水漏れ
床表面が白くなる。
白化
湿気による結露
濡れたモップ等の放置や水濡れ
(部分的又は床全面)
玄関マット等の下の湿気
ワックスの白化
湿気のある床での保管
シーム部分が白くなる。
床全面に及ぶ汚れ
湿度の高いときの施工
継ぎ目部分下地からの湿気
不適切なワックスによる床の汚れ
継ぎ目部分下地のゴミ
汚れ
(部分的又は床全面)
継ぎ目部分の汚れ
シーム液硬化前の歩行による汚れ
継ぎ目部分からの接着剤のはみ出し
継ぎ目部分の汚れの付着
35
原因の区分
接
着
下
剤
地
接
着
処
理
適切な、混合比で、充分撹拌する。
モ ル タ ル・ 木 質
直接施工は不適切(直下張りをしない)
タ
下地の補修(古い接着剤は完全に除去する)
イ
ル
モルタル・木質・鋼板
下地の補修(防水処理等)
タ
イ
ル
事前に諸条件を考慮し、工法を選択。
そ
の
他
モ
ル
遮
メンテナンス
ワ
下
木
地
対 策
タ
音
ッ
ル
材
ク
床暖房の施工に沿って施工する。
下地を充分に乾燥させる。(SL 仕上げや鉄板上のコンクリート床は乾燥に長時間を要する)
直接施工に不適切、下地規格の変更。
ス
リムーバーで除去し、適切なワックスを使用。
質
施工に不適切なため、下地規格の変更。
ゴム製品以外の保護具を使用(ナイロン・ウレタン・ポリプロピレン等)
使
用
上
手 入 れ・ 管 理
ゴム製品以外の保護具(ジュータン・アルミシート等)で直接の接触を防ぐ。
裏面がゴム又はラテックス製以外のマットを使用する。
ゴム製以外の保護具を使用し直接の接触を避ける。
継
ぎ
下
目
溶
地
木
接
処
理
適切な熱量とスピードで溶接する。
質
下地の補修(錆びを完全に除去し錆び止め処理をする)
カーテン・ブラインド等で日除けの工夫をする。
灰皿を配置し、投げ捨て、踏み消しを未然に防ぐ。
使
用
上
手 入 れ・ 管 理
すぐにきれいな雑巾で水拭きする。(長時間放置すると、変色する)
すぐにきれいに拭き取る。(長時間放置すると、変色する)
染料系の塗料は使用しない。
下
地
取 り 扱 い
モルタル・木質・鋼板
下地の補修(染料系物質を除去する、またはマスキングする)
鋼
下地の補修(錆びを完全に除去し錆び止め処理をする)
板
モルタル・木質・鋼板
タ
イ
ル
そ
の
他
保
管・
輸
送
すぐにきれいに拭き取る(残すと乾燥しても変色に至る)
下地を充分に乾燥させる。
事前に諸条件を考慮し、工法を選択
下地を充分に乾燥(SL 仕上げや鉄板上のコンクリート床は乾燥に長い時間を要する)
床暖房の施工に沿って施工する。
非透湿性の保護シート等で水に濡れないようにする。
部屋の通気を良くする。
使
用
上
手 入 れ・ 管 理
メンテナンス
ワ
取 り 扱 い
保
継
目
シ
メンテナンス
ワ
ぎ
ッ
ク
ス
管
ー
ム
ッ
処
ク
理
ス
濡れたものを長時間床の上に放置しない。(乾燥すれば元に戻る)
すぐにきれいに拭き取る。(5℃以下や湿度が高い時は塗布しない)
すぐにきれいに拭き取る。(クリーナーやリムーバー等で完全に除去する)
非透湿性の保護シートを敷く、または乾燥した平坦な下地に保管する。
シーム液が白化するようなときは作業を中止する。
下地を充分に乾燥させる。
リムーバーで除去し、適切な樹脂ワックスを使用。
下地のゴミを完全に除去する。
継
ぎ
目
シ
ー
ム
処
理
シーム液が完全に硬化するまで歩行禁止等の処理をとる。
各種接着剤に合った塗布量を守り、適切なオープンタイムを取る。
汚れを除去してからシームする。
36
トラブル事例と対策: 剥 離
■ 床材の剥離などに対する原因と対策及び施工前の注意点
トラブル事例
現 象
原 因
(既設下地)
下地タイルと下地の接着不良
(既設下地)
下地CFと下地の接着不良
下地からの湿気による接着不良
(既設下地)
下地タイル目地の隙間からの湿気による接着不良
コンクリート埋設型床暖房の湿気による接着不良
SL 仕上げ等での乾燥不足の湿気による接着不良
2 液タイプの接着剤の撹拌不足・混合比不適当による接着不良
(くし目ごての山がすり減っている)
(継ぎ目部分・その他) 継ぎ目部分や、その他に剥離が見られる
接着剤の塗布量不足
接着剤の選定ミス
下地の確認不足による接着剤不適切
オープンタイムオーバー
(クシ山がつぶれていない) 圧着不足
2 液タイプの接着剤を下地上で直接混合した
粉ふき・ざらめモルタル
剥離
下地の油汚れ等
(既設下地)
接着剤の選定ミス
(既設下地)
下地材上のワックス未除去
(溶接棒の陥没による溶接部分の剥離)
溝切りを行わなかった
(溶接部分の剥離)
溶接機の熱不足による接着不良
(継ぎ目部分の突き上げによる剥離)
継ぎ目部分に
(継ぎ目部分の隙間による剥離)
剥離が見られる
(床材表面に凹凸が見られる)
(継ぎ目部分)
カットミス
下地の凹凸による床材の伸縮
シーム不足・未処理
接着剤の塗布量不足
水を多量に用いた清掃
(部分的)
端末処理剤の剥離
37
部分的に剥離が見られる
端末処理剤に剥離が見られる
重量物移動や車輪によるしごき
オーバータイムによる接着不良
混合比が適切でない
原因の区分
タ
対 策
イ
ル
C
下
地
モ
ル
タ
下地タイルの補修または下地タイルの除去。
F
下地CFの補強または下地CFの除去。
ル
下地を充分乾燥させる。(接着剤の選定)
事前に諸条件を考慮して、工法を選択する。
タ
イ
ル
そ
の
他
床暖房の施工に沿って施工する。
下地を充分乾燥させる。(SL 仕上げや鉄板上のコンクリート床は乾燥に長い時間を要する)
適切な混合比で、充分撹拌する。
各種接着剤に合った塗布量を塗布。(継ぎ目部分は重ね切りしてから塗布)
事前に諸条件を考慮し、適切な接着剤を使用。
接
着
剤
接
着
処
理
下地の充分な確認と、適切な工法を選択。
適切なオープンタイムを守り、張り付け可能時間内に張りつける。
張りつけ可能時間内に圧着ローラー等で、充分圧着する。
下地以外の適切な場所で混合する。
モ
下
地
ル
タ
ル
下地の補修(粉ふきは完全に除去、ざらめモルタルは全面補修)
モルタル・木質・鋼板
下地の補修(油汚れ等を除去)
CF・ タ イ ル・ 塗 床
適切な工法を選定する。
C F・
リムーバー等でワックスを完全に除去する。
タ
イ
ル
必ず溝切りする。
継
ぎ
目
処
シ
下
継
地
ぎ
目
モ
シ
接
理
ー
ム
ル
ー
着
処
タ
ム
処
処
理
適切な熱量とスピードで溶接する。
垂直にカットする。
ル
下地の補修(極端な凸部は削り取り、補修剤で平滑にする)
理
下地まで浸透するように、充分シームする。
理
各種接着剤に合った塗布量を塗布(継ぎ目部分は重ね切りしてから塗布)
メンテナンス
清
掃
必要以上に余分な水は使わない(適切な工法を選択)
使
上
管
理
引きずったり、にじらない。移動の際にはコンパネ等の保護材を使用。
端 末 処 理
処
理
用
可使時間内に使用する。
適切な混合比で、充分撹拌する。
38
汚染に対する注意
防汚対策
汚染の種類
原 因
対 策
ヒールマーク
による汚染
ゴム製の靴底の場合、かかとなどで床材の表面を
こすった時に、摩擦により削り取られ、床材の表面
に付着するものがあります。
一般的にヒールマーク汚染と称されます。
ポリッシャー等でブラッシングする方法が一般的な除去法
です。
除去後は、再汚染の発生を防ぐために、樹脂ワックスを
塗布することが重要です。
(また、日常のメンテナンスが充分であれば汚染の発生を極
力少なくすることが出来るといえます。
)
摩擦、
キズ
による汚染
外から持ち込まれた砂など硬いもので、床材の表
面が摩耗されたり、キズついた部分に、ごみなどが
溜まり汚染されることがあります。
ポリッシャー等でブラッシングして、汚れを取り除きます。
除去後は樹脂ワックスを塗布するのはもちろんですが、出
入口にマット類等を設置し、
外からの持ち込みを防ぎます。
染料を含む物質が、床材の表面に接触すると色素
が浸透し、
汚染されることがあります。
床材表面に接触した物質は、
出来るだけ速やかに除去してく
ださい。
早期の場合は汚染しないか軽微で済みます。
長く放
置すると、この種のものは除去することが不可能となります。
ゴムによる汚染
椅子やワゴン、脚立等の足に使用されているキャ
ップやキャスタータイヤ並びにマット類の裏面な
どがゴムまたはラテックスの場合、含まれている
成分(プロセスオイル、老化防止剤)が床材表面に
付着、
浸透し、
着色汚染されることがあります。
この汚染は、汚染部を除去する以外に方法はありません。
事
前の予防対策として
(1)
非汚染のゴム製品に変更するか、ゴム以外の材質のもの
を使用します。
(2)床材とゴム製品が直接接触しないように、あて板またはア
ルミフォイルやポリエステル樹脂フィルムにて保護します。
化学薬品
による汚染
化学薬品に侵されたり、化学反応して汚染される
ことがあります。
薬品の種類や濃度により床材が侵されることがあります。
薬品をこぼしたら出来るかぎり速やかに除去して下さい。
汚染されたものは、汚染部を取り除く以外有効な対策があ
りません。場合によっては、張り替えが必要となります。
粘着テープ
による汚染
袋張り施工あるいは施工時に床材を養生させる
ために使用する粘着テープによって汚染される
ことがあります。
アクリル系の粘着剤のテープを使用して下さい。
汚染され
たものは、汚染部を取り除く以外有効な対策がありません。
張り替えが必要となります。
防蟻剤、
防腐剤
による汚染
防蟻剤、防腐剤を塗布した下地により汚染される
ことがあります。
防蟻剤、防腐剤を塗布した下地の場合、下地の乾燥が不充分
であったり、湿気を持つ下地環境の場合は、それぞれの薬剤
特有の変色が起こることがあります。
充分乾燥させるか、湿
気を持つ原因を取り除く(換気を良くする等)ことが大切で
す。
張り替えが必要となります。
下地改修時
の汚染
下地改修時、改修前の接着剤の残 等により汚染
されることがあります。
接着剤等の残 (黒のりなど…)は完全に取り除いてから施
工します。
汚染されたものは、汚染部を取り除く以外有効な対策があ
りません。
張り替えが必要となります。
接着剤
による汚染
床材裏面が塩ビバックまたは寒冷紗を使用した
ものに、SBR 系またはクロロプレン系の接着剤を
使用すると、床材より可塑剤を抽出して汚染され
ることがあります。
接着剤の選定ミスや接着剤の量が多すぎたりした場合、変
色を起こすことがあります。
床材に合った接着剤の選定や説
明書の目安量を守ることが必要です。
汚染されたものは、汚染部を取り除く以外有効な対策があ
りません。
張り替えが必要となります。
硬質塩ビ配管用
接着剤による汚染
硬質塩ビ配管用接着剤を、下地にこぼしたままで
上に床材を施工すると、例えそれが乾燥した状態
であるとしても汚染物質が移行し、汚染されるこ
とがあります。
接着剤の残 を完全に取り除いてから施工します。
汚染さ
れたものは、
汚染部を取り除く以外に有効な対策がありませ
ん。
張り替えが必要になります。
養生時の汚染
施工時や施工後に養生材としてベニヤ板、ダンボ
ール紙などを使用しますと、湿気や圧着により汚
染物質が移行し汚染することがあります。
施工時や施工後にベニヤ板、ダンボール紙などを養生材と
して使う場合には、
次のことに注意してください。
(1)床材に直接敷かないでポリエチレンフィルム又は養生
シート等の上に敷いてください。
(2)汚染の程度により張り替えが必要になる場合があります。
染料による汚染
(毛染め液、
マニキュア、
マジックインキなど…)
39
参考資料
床材の機能性
抗菌・防カビ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 41·42
耐薬品性 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 43
車椅子の移動性 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 44
帯電防止性 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 45
耐光性 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 46
耐静荷重性と回復性 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 47
転倒時の安全性・クッション性 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 48
防滑性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49
耐摩耗性・表面傷付き機能・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50
軽量衝撃音緩和性能・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51
防汚性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52
清掃性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 53·54
接触温熱感・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55
床暖房の施工について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56
床材選択に役立つ法規・法令
消防法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 58
建築基準法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 59·60
公共住宅建設工事共通仕様書・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61
JABIA・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 62
JIS(日本工業規格)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 63·64
塩化ビニル床材の材質表示・エフシール取り扱いの説明・・・・・ 65·66
溶接棒(富双合成)CSV 品番対照表・・・・・・・・・・・ 67
プレーン・マーブル品番旧品番似寄対照表・・・・・・ 68
新旧対照リスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 69
新対照リスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70
40
床材の機能性
抗菌・防カビ
クリーンで衛生的な空間にもとめられる抗菌・防カビ性能
人々が生活の豊かさを追求する中で、人々の志向はより質の高い生活環境に対応、すなわち快
適性、安全性、衛生性を備えた商品が望まれています。私達の周りを見ると、最近きれいにした
いといういわゆる清潔願望を満たそうとする要望が強まってきています。この様な衛生ニーズか
ら常に衛生的な環境を実現するためのインテリア素材が求められております。あらゆるインテリ
ア仕上げ素材の中で床材が汚染に最も侵され易いことはたしかです。こぼれたもの、足跡、あ
らゆる性質の汚れが床材に付着し、さまざまな有害細菌やカビの増殖の温床となりがちです。
一般細菌やカビの細胞に作用して繁殖を抑制する効果を抗菌・防カビといいます。
抗 菌
■抗菌性試験 JIS Z 2801
【試験方法】フィルム密着法試験
検体を適切な大きさに切り取り試料とした。この試料に試験菌菌液を滴下し、ポリエチレンフィルムを密着させた後、35℃で保存
し、保存後6時間及び24時間後の試料の生菌数を測定した。
◎抗菌タイプ クッションフロアタイプ
◎ハイクラス抗菌タイプ 長尺床材タイプ
試験菌:大腸菌、黄色ブドウ球菌
試験菌:大腸菌、黄色ブドウ球菌、MRSA
【試験結果】
(公的データ)
試験菌
大腸菌
黄色ブドウ球菌
試 料
クッションフロア
無加工
クッションフロア
無加工
生菌数(試料当たり)
接種直後
3.9×105
3.9×105
9.7×104
9.7×104
24 時間後
< 10
3.9×106
< 10
8.0×104
抗菌活性値
5.6 以上
3.9 以上
※数値は測定値で保証値ではありません。
※ 無加工試験片:ポリエチレンフィルム
< 10:検出せず
菌液調整溶液:1/500NB
【試験結果】
試験菌
大腸菌
黄色ブドウ球菌
MRSA
(公的データ)
試 料
長尺床材
無加工
長尺床材
無加工
長尺床材
無加工
生菌数(試料当たり)
接種直後
2.7×105
2.7×105
2.7×105
2.7×105
2.5×105
2.5×105
24 時間後
< 10
2.0×107
< 10
2.4×106
8.5×102
6.3×106
抗菌活性値
6.3 以上
5.3 以上
3.9 以上
※数値は測定値で保証値ではありません。
※ 無加工試験片:ポリエチレンフィルム
< 10:検出せず
菌液調整溶液:1/200NB
※対象品目= SXG,S
※対象品目= MF,FA,FW,FR
◎抗菌タイプ 長尺床材タイプ
試験菌:大腸菌、黄色ブドウ球菌
【試験結果】
試験菌
大腸菌
黄色ブドウ球菌
(公的データ)
試 料
長尺床材
無加工
長尺床材
無加工
生菌数(試料当たり)
接種直後
2.4×105
2.4×105
2.0×105
2.0×105
24 時間後
< 10
1.9×107
5.0×10
7.5×105
抗菌活性値
6.2
4.2
※数値は測定値で保証値ではありません。
※ 無加工試験片:ポリエチレンフィルム
< 10:検出せず
菌液調整溶液:1/500NB
※対象品目= SFP
抗菌活性値= Log(「フィルム試験区の 24 時間後の生菌数の平均値」/「抗菌加工試験片の 24 時間後の生菌数の平均値」)
※ 抗菌効果があると判断されるのは、抗菌活性値が 2.0 以上の場合
試験菌の特長と有害性
○大腸菌
人体や動物の腸管内に生息している細菌。一般的には特に害のな
い細菌ですが、腸管以外の場所に入ると炎症を起こすことがありま
す。食品や水の汚染度を測る「食品汚染指数菌」となっています。
○黄色ブドウ球菌
食中毒の原因となる代表的な細菌。ブドウの房のような塊を形成
する球状の細菌で、人や動物の皮膚や腸管にも生息しています。こ
の細菌が造り出す毒素も熱に強く、繁殖力も非常に強い菌です。
41
○MRSA
MRSAは、メチシリン・レジスタント・スタヒロコッカス・アウレ
ウスの略語で、メチシリン(抗生物質の名称)に耐性を獲得した
黄色ブドウ球菌を意味する英語名に由来しています。
黄色ブドウ球菌はグラム陽性球菌の一種で、化膿性炎(皮膚化膿
疾患、中耳炎、結膜炎、肺炎)、腸炎(食中毒含む)など創傷感
染、呼吸器感染、消化器感染の原因菌です。
■抗菌性を維持するメンテナンス
■抗菌剤の安全性
抗菌性を長く保つには適したメンテナンスを行うことが必要で
す。抗菌フロアは、抗菌ワックス以外のワックスを使用すると
抗菌性能が低下しますので、抗菌ワックスを御使用下さい。
●抗菌タイプ
抗菌フロアのメンテナンスは以下のように行います。
1:最初に固く絞った雑巾やモップで水拭きを行います。
2:汚れが強く、落ちない場合にはクリーナー又は中性洗剤(5%
程度に希釈)を使用します。
3:床材表面を充分乾燥させてから、抗菌ワックス(樹脂ワッ
クス)を塗布します。ワックスの重ね塗りを行うとより効果
的です。
シンコールフロアに使用している抗菌剤は、FDA(米国食品
医薬局)及び EPA(米国環境保護局)に登録されています。
●ハイクラス抗菌
床面での大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して抗菌効果があり、
医療施設・公共施設等の床をサポートします。この抗菌剤は
無機系層状物質(セラミック)に銀を坦持させたもので人に
安全な抗菌剤です。
防カビ
■カビ抵抗性試験
黒色・黄色・褐色などの汚れにしか見えないカビの汚染には、
人体へのさまざまな影響があります。
カビにはさまざまな種類があり、床材の変色汚染で多く検出さ
れるクロカビ、コウジカビなどのアスペルギルス属は、角膜真
菌症や外耳道真菌症などの影響を与え、他にも肝臓障害を引き
起こすペニシリウム、ゼンソク、発ガンなどの影響を与えるグ
ラドスポリウム菌など、人体にとって有害なこれらカビ汚染へ
の対策がクリーンな空間作りに求められます。
試験菌と特長
○アスペルギルスニゲル
クロコウジカビといい、自然界に非常に広く分布していて黒
色を呈する。角膜真菌症、外耳道真菌症などの原因菌で、人
の皮膚、爪、肺、気管支などにも侵入する。MIL規格、JIS規
格の試験菌に制定されています。
○ペニシリウムシトリナム
一般にアオカビの一種で外観は灰色がかった黄緑色を呈す
る。腎臓障害に関与する黄色の有毒性色素シトリニンを生成
する。MIL規格、JIS規格の試験菌に制定されています。
○ケトミウムグロボサム
ケトミウム菌の代表的な種類で、黄褐色を呈する。
発ガン性物質等を生成し、人体に大きな影響を与える。
MIL規格、JIS規格の試験菌に制定されています。
○クラドスポリウムクラドスポリオイデス
クラドスポリウム菌の一種で、外観はオリーブ色〜灰緑色を呈
する。好冷菌(氷点下付近又はー5℃〜ー10℃でも生育可)
○リゾープスオリジェ
クモノスカビの一種で、自然界に広く分布していて灰色を呈
する。腐敗した果実、土壌・室内塵埃上に普通見られる。
【試験方法】
試験菌をポテトデキストロース寒天斜面培地で、25℃で 10 日
間培養。ここで形成された胞子を、A 液または B 液に浮遊させ、
単一胞子懸濁液を等量ずつ混合し、混合胞子懸濁液として、試
験片の表裏に表面積 30×30 mmあたり 0.5P を滴下し、温
度 28±2℃、湿度約 97%で 28 日間培養する。培養 7 日ご
とに試験片表面及び裏面のカビの発育状況を肉眼で観察した。
A 液= 0.005%スルホコハク酸ジオクチルナトリウム添加滅菌水
B 液= A 液にブドウ糖ペプトン培地を通常使用濃度の 1 / 10
となるよう添加した溶液
【試験結果】
方法
Ⅰ
Ⅱ
(公的データ)
区分
7 日目
14 日目
21 日目
28 日目
表面
3
3
3
3
裏面
3
3
3
3
表面
3
3
3
3
裏面
3
3
3
3
Ⅰ:JIS Z 2911(1992)の方法による。
Ⅱ:JIS Z 2911(1992)で用いる胞子懸濁液に、
ブドウ糖ペプトン培
地を通常使用濃度の1/10になるように添加した溶液を用いた。
※数値は測定値で保証値ではありません。
【試験結果の表示方法】
菌糸の発育
かび抵抗の表示
試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められない。
3
試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分
の面積は、全面積の1/3を超えない。
2
試験片の接種した部分に認めらる菌糸の発育部分の
面積は、全面積の1/3を超える。
1
42
床材の機能性
耐薬品性
日常的に医薬品が使われ、しかも診察室から病室、廊下の床にまで耐薬品性が
求められる医療施設。
高齢者の快適な生活環境と健康管理のために、消毒や抗菌用の薬品等が使われることが
多い福祉施設。
特に床面はインテリア仕上げ材の中でも、最も薬品に侵される可能性が高い部位でもあり、
薬品による変色、変質等に強い、高い耐薬品性を持った仕上げ材を選ぶ必要があります。
[試験方法] JIS A 1454に準拠
1)試験片の大きさは10cm角とし、表面を乾燥した布で拭く。
2)試験片に汚染材料を2ml滴下し、円形に広がることを確認し時計皿で覆う。
3)24時間静地後、適当 な中性洗剤を含む水で洗い、更にアルコールで洗い乾燥したガーゼで拭き取る。
1時間静置後、目視にて滴下部分の色、光沢の変化及び膨れの有無を確認する。
分類
試薬
無機酸
有機酸
アルカリ
殺菌消毒液
血液染色液
有機溶剤
SFPタイプ
5301〜5318 5331・5332
FRタイプ
CTタイプ
KMタイプ
5001〜5032 5033〜5042
硫酸 50%
A
B
A
A
A
B
A
塩酸 37%
A
C
B
B
A
A
A
硝酸 61%
B
C
B
B
A
B
B
酢酸
A
C
B
B
A
A
A
乳酸 85%
B
B
A
A
A
B
A
アンモニア 28%
A
A
A
A
A
B
A
次亜塩素酸ナトリウム
A
A
A
A
B
A
A
クレゾール石鹸水
B
B
B
B
A
B
B
ポピドンヨード
B
B
B
B
B
A
B
ホルマリン
A
B
A
A
A
A
A
ヒビスコール液
A
B
B
B
A
A
A
マーキュロクロム
B
B
B
B
B
A
B
ヘマトキシリン媒染剤
B
B
B
B
B
B
B
ライト血液染色剤
C
B
B
B
C
C
C
ギムザ血液染色剤
C
B
B
B
C
C
C
パパニコロ染色液
B
B
B
B
B
B
B
メタノール
A
A
A
A
A
A
A
トルエン
C
C
C
C
C
C
C
《評価基準》A:試験体表面に変化なし。
43
MFタイプ
(公的データ)
B:変色・光沢の変化は見られるが、材質の変化は無い。
C:膨潤や薬品の浸透など、材質の一部が侵されている。
D:侵されている。
車椅子の移動性
他の機能性とのバランスを考えて、走行性の良い床材を選ぶ。
高齢者施設では車椅子や配膳車、移動ベッドなどが頻繁に使われます。こうしたキャスターで移動す
るものの走行を考えた場合、床材の耐久性や安全性、快適性といった機能のほかに走行性が重要に
なってきます。特に車椅子については、自力で容易に走行できる良好な移動性が求められます。同じ
条件、重量であっても、床材が柔らかく厚みがある場合、床材の接地面積が大きくなり、摩擦面が広く
なりますから、動き始めには大きな力が必要となります。一般的な傾向としては床材の表面が硬いほど
走行性は良くなりますが、衝撃吸収性や居住性は劣ることとなるだけに、施設各部の使用目的や状況
を十分に検討して、使用目的に合った、機能性のバランスを考えた床材を選ぶ必要があります。
【試験方法】
5mm 厚、90cm×90cm の鉄板の上に試験体を置き、その上に左右のパイプにロープを取り
付けた車椅子を乗せ、15 秒静止した後にゆっくりとロープを引っ張り、動き出すときの力の大
きさ(N)をロープに接続してあるロードセル(引っ張り試験機)で測定する。同様の方法で比較
のために試験体なしの鉄板だけの状態、試験体として人工芝を置いた状態での試験も行なった。
●車椅子重量
●試験者重量
=21.1kg 前輪 = ゴム製、直径 17cm 後輪 = チューブ式タイヤ、直径 60cm =64kg ●引っ張り速度(ロードセル速度)=700mm / min
●試験体
S
FW・SFP
FWもしくはSFP+FC
MF
MF+FC
FA・KM
FR
FR+FC
ロードセル
FW
NNP
NNP+FC
一般カーペットタイル(パイル長3.5mm)
人工芝
鉄板
試験体
鉄板
【試験結果】車椅子の直進走行性評価
引っ張り最大荷重
評価
試験体
(Kgf)
(N)
0.00
20 以下
鉄板
5.0
1.51
14.8
4
20 〜 30
FA・KM
2.0
2.08
20.4
FW
2.0
2.11
20.7
SFP
2.0
2.17
21.3
MF
2.0
2.35
23.0
NNP
2.5
2.39
23.4
FR
2.8
2.50
24.5
S
2.3
2.64
25.9
一般カーペットタイル(パイル長 3.5mm)
6.5
3.00
29.4
MF + FC
5.0
4.11
40.3
FWもしくはSFP+FC
5.0
4.23
41.5
NNP + FC
5.5
4.25
41.7
FR + FC
5.8
4.45
43.6
20.0
6.45
63.2
2
1
40 〜 50
50 以上
人工芝
10.00
20.00
30.00
40.00
50.00
60.00
70.00
走行しにくい
走行しにくい
5
走行しやすい
走行しやすい
(N)
(社内データ)
総厚み
(mm)
※ 1Kgf=9.8N
※ 数値は測定値で保証値ではありません。
●移動ベッド、配膳車などキャスター付きの器具の走行性について。
高齢者施設では、上記の車椅子以外に移動ベッド、配膳車など、
四輪が同一仕様のキャスターで移動する器具があります。これ
らは車椅子とは違い、常に人間が押して使うものですが、キャス
ターの直径や材質、幅などがまちまちで、床の硬さと走行性の関
係についてはあまり研究がなされていませんでした。しかし最近
になってこうしたキャスター付き器具の走行性と床の関係につい
てもいろいろな研究が行なわれています。
さまざまな仕様=車輪の直径や材質、重量などがまちまちなキャ
スターを使った台車を使い、合板だけの硬い床から、ゴムにビ
ニールシートを張り合わせた柔らかい床まで、諸条件の床面で台
車を人力で押して走行性を判断する実験では、一般的な傾向、す
なわち柔らかい床ほど摩擦面が広くなり、動き始めには力が必要
で、硬い床ほど力が少なくてすむという傾向に加えて、
◎キャスターの自重が重いものは押しにくく、軽いものは押し
やすく感じられる。
◎キャスターの径が大きいものほど押しやすく感じられる。
◎キャスター径が小さい場合、幅が広いものほど押しやすく感
じられ、幅も広くて、キャスター径も大きければ押しやすく
感じられる。
といった結果が出ています。キャスターのスムーズな走行性を
考えるときには、キャスターと床面の関係についても考えたうえ
で、器具や床材を決めていく必要があるでしょう。
44
帯電防止性能について
帯電防止性能
コンピュータールームなどの床に適しています。
昨今のエレストロニクスの発展やオフィスOA化に伴い静電気が起因によるコン
ピュータ制御機器の誤動作、各種工場での障害が発生しております。帯電防止フロ
アは歩行などによる静電気の発生や発電を抑えたり、ほこりの吸着を防止できるの
で掃除が容易です。
OAオフィスやコンピュータールームなどに適しています。
接着剤の選定
工 法
接 着 剤
一 般 工 法
ウレタン樹脂系溶剤形
エポキシ樹脂系溶剤形(二液型)
耐 水 工 法
施工上の注意
1. 施工には、エポキシ樹脂系溶剤形(二液型)またはウレタン樹脂系溶剤形の接着剤をご使用ください。
2. 必ず専用の溶接棒で継ぎ目処理を施してください。
3. 床材の帯電防止性能を阻害するワックス類は使用しないでください。
4.PPテープ等の粘着テープを長時間貼ったままにすると、粘着材が床材に移行するので、ご使用をさけてください。
テストデータ ※測定値であり、保証値ではありません。
1. 表面抵抗率と体積抵抗率の比較 ※JIS A 1454(NFPA 準拠)に準拠。
JIS A 1454(NFPA 準拠)
に準拠し、超絶縁抵抗器にて測定する。印加電圧は500V。
試験体
表面抵抗(Ω)
体積抵抗(Ω)
AE
4.1×10
1.4×10
一般ビニル床シート
3.5×10
1.4×10
8
試験条件
8
10
23℃ 25%RH
10
2. 人体帯電圧比較 ※JIS L 1021-16に準拠。
試験片上を合成ゴム底靴を履いた試験者が、並み足法で30秒間歩行後、帯電圧の平均値を求める。
試験体
人体帯電圧(kV)
AE
0.22
一般ビニル床シート
7.07
試験条件
20℃ 20%RH
3.床研式帯電試験比較 ※床研式帯電試験に準拠。
床研式帯電試験機のローラーが床面上を回転して発生する最大帯電位と、回転を停止し除電した後50V印加させ半減時間を測定して帯電
防止規格値
(U値)
を算出する。
試験体
性能評価値(U値)
AE
4.6
一般ビニル床シート
1.0
試験条件
23℃ 25%RH
◎帯電防止性能評価値(U値)の目安
グレード
45
U値
グレードの意味
Ⅰ
5.2以上
水素・アセチレンなどの可燃性の物質を取り扱うことのできる水準
Ⅱ
3.2以上5.2未満
炭化水素系液体、粉体などを取り扱うことのできる水準
Ⅲ
1.2以上3.2未満
静電気の発生が少なく帯電防止が期待できる水準
Ⅳ
1.2未満
帯電防止性能があるとはいえない水準
床材の機能性
耐光性
マンションの開放廊下やルーフバルコニーなど、半屋外や屋外に使用される床材は、直接日光に含ま
れる紫外線や熱、雨水など自然環境の影響による変質や変色などの、劣化に耐える性能が求められ
ます。なかでも紫外線は、合成樹脂材料を劣化しやすいため、この要因にどれだけ変化しないかが
耐光性の目安になります。
ここでは、NNP600/800タイプをキセノンウェザーメーターによる紫外線照射と温度、水の複合的な
促進試験を4000時間試み、その変化を観察しました。
【試験方法】
耐候性試験機による(JIS K 7350-2 A法)
キセノンウェザーメーター試験機
型式:S80-X75(スガ試験機(株))
キセノンウェザーメーター
耐候性試験機とは短時間に耐候性の一部の性質を調
べるために、太陽光を近似した人工光源の照射を行
い断続した水の噴霧を行うことができる試験装置を
言います。
試験条件
ブラックパネル温度:65±3℃
放射照度 0.50W/(m²-nm)
[340nm]
水噴霧サイクル:120分中18分間
スプレー圧力(0.8〜1.2kg/cm²)
(社内データ)
試験時間
NNP600
NNP800
500時間
変化なし
変化なし
1000時間
変化なし
変化なし
1500時間
変化なし
変化なし
2000時間
変化なし
変化なし
2500時間
変化なし
変化なし
3000時間
変化なし
変化なし
3500時間
変化なし
変化なし
4000時間
変化なし
−
※当社基準による評価です。
※数値は試験値であり保証値でありません。
※試験結果は床材の色によって多少の違いがあります。
【試験結果】
NNP600タイプは4000時間の促進試験後にも外観・色相・物性に大きな変化は見られませんでした。
なお、実際の施工状況(建物の周辺環境)では、紫外線の他、寒暖の温度変化や雨水などの要因が重なりあって床材を劣化させる
為、個別の性能試験だけでは十分な耐光性能を把握することができません。
ここでのキセノンウェザーメーター試験は実際の施工環境を最も則した試験方法とされておりますが製品寿命を示すものでは
ありません。
46
床材の機能性
耐静荷重性と
回復性
【試験方法】耐静荷重性試験
右図のような試験器により、鉄板上
に置いた各種の床材の 残留へこみ
の復元性を確認した。
鉄板 上に置いた各種 床材サンプル
に、荷 重 が 平均 にかか るようにす
るため、三脚でキャスターが取り替
え可能な台上に任意の 荷重を乗せ
ることとした。荷重をかける時間は
48時間とし、荷重除去後1時間後・
1日後・3日後・1週間 後・2週間 後
の復元性を確認した。
家具や重量のある機器に応じた荷重の分散が必要とされます。
家具などの重量物が長時間置かれていたあとには、へこみ跡が残ることがあります。
一般的には柔らかい床材ほどこのへこみ跡が残りやすいという傾向にありますから、
部位によって家具やベッドなどの移動の頻度を考えた床材を選択する必要があります。
柔らかな床面に重い家具やベッド、機械などを置く場合はあて板を使用して、重量の
分散を図り、へこみ跡が付きにくいように工夫することが必要となります。
【床のかたさの測定装置】
荷 重
試験体
●キャスター径=直径50 mm・幅20 mm
●荷重条件
90kg 1 脚当たり 30kg の荷重
静荷重性試験
100.0
MF+FC/SFP+FC
90.0
80.0
CMF/MF/FA/FW/SFP
NNP
FR
回復率︵%︶
●試験体
MF/FA/FW/SFP
NNP
FR
MF+FC/SFP+FC
NNP+FC
FR+FC
【試験結果】90kg(1脚当たり 30kg)×48 時間荷重での回復試験結果(社内データ)
70.0
FR+FC
60.0
NNP+FC
CMF/MF/FA/FW/SFP
NNP
FR
MF+FC/SFP+FC
NNP+FC
FR+FC
50.0
40.0
30.0
除荷重直後
1時間後
1日後
3日後
1週間後
2週間後
経過時間
(社内データ) 単位(mm)
試験体
初期厚み
荷重除去直後 1 時間後
1 日後
MF/FA/FW/SFP
1.98
1.64
3 日後
1.70
1.88
1.90
NNP
2.49
FR
MF+FC/SFP+FC
1 週間後 2 週間後
1.92
1.92
1.84
2.02
2.24
2.26
2.26
2.26
2.82
1.90
2.01
2.56
2.64
2.68
2.70
4.93
3.63
4.29
4.70
4.78
4.78
4.80
NNP+FC
5.52
2.80
4.06
5.15
5.21
5.23
5.26
FR+FC
6.05
3.34
3.50
5.01
5.54
5.59
5.61
※数値は測定値で保証値ではありません。
47
転倒時の
安全性
万一の時の安全性を考え、求められる高い衝撃吸収性
個人的な差こそあれ、高齢になるに従って体力や運動能力が衰えてきます。特に運動能力の低下は
足腰から始まるといわれていますし、さらに視力の低下や視覚障害が加わると、ちょっとした段差な
どでの転倒、骨折という事故にもつながってきます。高齢者施設での安全性を考えた場合、段差が
なく(バリアフリー)、適度な防滑性を持ち、万一、転倒した場合にも衝撃吸収性が高いことが求め
られます。床材の衝撃吸収性は〈G値〉=転倒衝突時の衝撃加速度で表され、この値が小さいほど
安全性は高くなりますが、一般的にこのG値が低い床材ほど厚みがあり柔らかくなる傾向にあり、部
位によっては移動性などの、他の性能との兼ね合いも考慮して床材を選択する必要があります。
【試験方法】転倒衝突時の床の硬さ試験
転倒衝突時の床の硬さ試験方法(JIS A
6519)は人間の頭部をモデルとして開
発された質 量3.85㎏の装置で、これを
ゴム板が置かれた試料(床材)の測定点
に、高さ20 c m から自由落下させ、床に
衝突した時の加速 度の 最 大値を内蔵の
加速度計で測定し、転倒衝突時の衝撃加
速度(G値)を求める。
〔床のかたさの測定装置〕
D
(公的データ)
試 料
F
C
B
E
●試験体
MF
MF + FC
FA・KM
FA + FC
FR
FR + FC
CT
CT + FC
クッション性
【試験結果】
最大加速度(G)
MF
135.60
MF + FC
113.54
FA・KM
139.83
FA + FC
105.18
CT
142.00
CT + FC
104.00
FR
120.17
FR + FC
102.21
※数値は測定値で保証値ではありません。
A
A:加重変換器
B:加速度計(1)
C:歪ゲージ
D:加速度計(2)
E:重錘(1.34kg)
F:フレーム
G:鋼製ヘッド
G
物を落とした時に気になる床材のクッション性
大切な物やうっかり物を落としてしまった時に、問題になるのが床のクッション性。
当社では、床材選択の参考としていただくため、独自にクッション性の試験を行っています。
【試験方法 1】へこみ量試験
試験片の表面を上にして試験台の上に置き、温度 20℃ ±1℃
に調整された恒温槽に水平に 15 分間静置した後、同温度に保
たれた先端が直径 6.35mm の半球状の鋼棒で 133N の荷重を
加えられる装置をもつへこみ試験機を載せる。試験は、初めに
9N の荷重を加えた後、5 秒以内に試験機にとりつけてあるダ
イヤルゲージを 0 点に合わせ、荷重を加えてから 1 分後のへこ
み量をダイヤルゲージで読みとる。
【試験方法 2】コップ落下破壊試験
当社独自の試験装置を用いて、高さ900 mm の位置よりコップを
落下させ、その際に壊れるコップの破壊率を試験する。コップは
JIS S 2043に規定する8オンスのものを使用し、1回に50個
を使用。落下下地は厚さ12 mm の合板及び厚さ65 mm のコンク
リート板を使用。
【コップ落下装置】
【落下下地】
450mm
mm
600
900mm
クッション性を試験する方法はいくつかありますが、当社では2種
類の方法を採用しています。その方法の一つは、JIS A 5705(ビ
ニル系床材)に採用されている「へこみ量」を測定する方法と、もう
一つは当社独自のコップ落下破壊試験法というものです。
合板
12mm
450mm
mm
600
65mm
コンクリート板
【コップ落下破壊試験結果】 (社内データ)
(高さ 90cm の位置よりコップを落下させた時の破壊率)
下地
12mm 合板
65 mm
コンクリート板
床材
下地のみ
シンコールフロアプロSタイプ
破壊率 0
破壊率比較グラフ
50
100
30%
8%
下地のみ
96%
シンコールフロアプロSタイプ
44%
※数値は測定値で保証値ではありません。
48
床材の機能性
防滑性
安全性と優れた歩行感の鍵を握る防滑性能
歩行の安全性を考えたとき、必要とされるのは滑りにくさと適度な滑りがバランス良く備わっているか
ということ。滑りやすい床はいうまでもなく危険ですし、極端に滑りにくい床もつまずきによる転倒の
恐れがあります。さらに、滑りにくい床は歩行者に疲れをも感じさせてしまいます。また、水や土などが
付着して床面のコンディションが変化したときには乾燥状態とは違った滑り感覚となるために、予期せ
ぬ転倒などの事故を招く恐れもあります。優れた防滑性を持つ床材の条件は、まず水や土砂などが付
いた時にも滑りにくいこと、乾燥し清掃された状態と、水や土砂が付着した状態での滑りにくさの差が
小さいこと、さらに清掃状態でもつっかかりがないことだといえるでしょう。
■床面の滑りやすさの要因分析
【試験方法】OY-PULL 法による床面の防滑性能試験
床面の防滑性能を評価する方法として水濡れ状態の防滑性評価がある。今回の試験では
実際の歩行に最も即しているといわれる、東京工業大学小野研究室が開発した滑り試験
機を使った〈OY-PULL法〉による試験をおこなった。これはすべり片台座(10)に実際に
使用するシューズなどの底を取り付け、積載重量(9)を80k gとし、18度の角度で80㎏
/秒で引っ張り、その引張最大荷重を積載荷重(80kg)で除した値[C.S.R.]をすべり抵
抗の評価指標とするものである。
1. 床材表面形状と材質
摩擦抵抗が大きい材質ほど滑りにく
く表面形状と材質によって滑りにく
さも大きく異なります。表面が固く
平滑な床材ほど、摩擦抵抗が小さく
滑りやすくなります。
● 80kg……体重 ●18度の角度……歩行時の足の角度 ● 80kg/秒……一般的な人間の歩行時にかかる力
110
570
4. 水・油・砂などで汚れた床面
雨水・汗・油・砂などで汚れた床面は、
摩擦抵抗が減り滑りやすくなります。
快 男
適
歩
性 女
安 男
行 全
女
性
安
駆 男
け 全
出 し
女
性
急
安 男
停
全 女
止 性
方 安 男
向 全
転 換 性 女
履 物
すべる
0.4
0.6
C.S.R
0.8
1.0
すべらない
項
目
中ヒール
サンダル2
紳士靴
サンダル1
中ヒール
サンダル2
紳士靴
サンダル1
中ヒール
サンダル2
紳士靴
サンダル1
中ヒール
サンダル2
紳士靴
サンダル1
中ヒール
快
適
性
スリッパ
行
安
全
性
スリッパ
方
向
転
換
安
全
性
スリッパ
歩 すべる
0.3
0.4
C.S.R
0.5
0.6
すべらない
靴 下
靴 下
靴 下
:評価段階「④どちらともいえない」を許容基準とした場合の許容範囲(例)
49
:最適値
3
4
7
6
14
13
15
9
12
17
11
清掃状態
0.84
0.98
0.82
0.84
0.89
0.85
0.89
0.87
0.84
0.88
0.86
0.87
0.81
0.83
0.96
数値は、C.S.R. 値で数値が大きいほど滑りにくい。
※ 数値は測定値で保証値ではありません。
サンダル2
履 物
16
KM 5001〜5032
KM 5033〜5042
MF
FA
VA
FW
SFP
SFM
FR
CT
AE
NNP600
NNP800
SXG
S
サンダル1
一般上足床のすべりの評価指標例
動
作
18
◎シンコールフロア(床シート)
タイプ
紳士靴
1
5
【床材の防滑性能評価】JIS A 1454
一般下足床のすべりの評価指標例
動 項 性
作 目 別
2
360
3. 靴底の材質・形状
靴底の材質の違い形状の違いで摩擦
抵抗が大きく変化するため、滑りや
すさも大きく異なります。
460
460
1:増幅、記録器 16:引張荷重速度調整器
2:メインスイッチ 17:固定脚
3:定速モーター 18:ワイヤー
4:減速機
19:昇降器
5:ワイヤー巻取機 20:引張角度調整器
200
6:スタートスイッチ 21:滑車
19
7:ストップスイッチ
8:移動用車輪
20
9:重錘(鉛直荷重用)
10:すべり片台座
21
11:すべり片台座受
12:ユニバーサルジョイント
13:初期荷重調整器
14:荷重変換器
15:ガイドレール
420
2. 床材の弾力性
表面が平滑な床材でも弾力性のある
ものは、弾力性の無いものと比較し
て摩擦抵抗が異なるため滑りにくく
なります。
10
ゴム
8
単位(mm)
(公的データ)
紳士靴硬底
水+ダスト
0.54
0.59
0.57
0.54
0.51
0.55
0.52
0.52
0.51
0.52
0.52
0.68
0.67
0.52
0.53
耐摩耗性
歩行頻度が高く、耐久性が求められる空間のための耐摩耗性
室内に持ち込まれた土砂の上を人や台車が通過すると床材に傷が
つき、さらに摩擦が繰り返されることで摩耗は進行します。摩耗は
床材の寿命を縮めるだけでなく、表面の美観をも損ないます。
美しく快適な空間づくりのためには、こうした摩耗に強い床材の使用
が必要です。
■耐摩耗性試験方法
耐摩耗性試験は土砂を加えた摩耗に対して、床材がどれだけの
耐久性を持っているかを測定するもので、JIS A 1453の摩耗
試験方法(研摩紙法)に準じた社内試験で評価を行った。
試験は回転する水平円盤に試験片を取り付け、これに研摩紙を
取り付けた摩耗輪を試験荷重とともに加えて、研摩紙によって
生ずる試験片の摩耗の程度を評価するもので、試験体に対して
回転を続け、目視によって表面の色・柄がなくなった時点で回転
を止め、各試験体の摩耗限界回転数を調べた。
【シンコールフロアプロ試験結果】
(社内データ)
(回転数)
10000
(回転数
100
7500
50
7000
6300
5500
5000
5000
4000
3500
0
SXGタイプ
Sタイプ
3500
KMタイプ
MFタイプ
(5001∼5032)
3500
FAタイプ
VAタイプ
3500
3500
FWタイプ
SFPタイプ
3500
FRタイプ
NEタイプ
NNP800タイプ
NNP600タイプ
※数値は測定値で保証値ではありません。
50
床材の機能性
軽量衝撃音
緩和性能
階下への音の配慮が必要な空間で重視される衝撃音緩和性能
近年、マンションやアパートなどの集合住宅で階上の床から発生する音が問題と
なり、遮音等級の高い床材で床を施工する建物が増えています。当然、高齢者施
設においても、物を落としたり、ベッドや配膳台の移動する音などが発生し、階
下に聞こえる可能性は多くなります。高齢者にとって快適な環境を確保するため
にも、こうした衝撃音の緩和が求められます。
■床材の床衝撃音レベルと遮音等級
《シンコールフロア+ソフトレイシート FC の軽量床衝撃音レベル》
【測定結果】標準床スラブ(厚さ 150mm)における推定値
(公的データ)
90
オクターブ帯域中心周波数(Hz)
63
125
250
推定 L 値
500 1000 2000 4000 (決定周波数)
MF・FA・KM
61
68
72
72
71
69
62
74(1000)
MF+FC・FA+FC・KM+FC
61
67
69
65
55
40
—
65(500)
FR
—
66
70
69
64
—
—
69(500)
FR+FC
—
66
68
64
45
—
—
64(500)
NNP+FC
59
66
68
63
50
36
27
63(500)
150mm標準床
63
69
72
73
73
73
70
77(2000)
強
試験体
80
L-75
70
音の強弱
床衝撃音レベル︵ ︶
L-70
L-65
60
L-60
L-55
50
dB
L-50
L-45
40
MF・FA・KM
MF+FC・FA+FC・KM+FC
FR
FR+FC
NNP+FC
150mm標準床
30
弱
20
63
125
●試験体
MF
MF+FC
FA
FA+FC
KM
KM+FC
FR
FR+FC
NNP+FC
150mm標準床
L-40
250
500
1000
オクターブバンド中心周波数(Hz)
低音
※( )内の数字は L 値決定周波数
音の高低
2000
ソフトレイシステム(仕上げ材+ソフトレイシート FC)
の床は、優れたクッション性により高い床衝撃音緩和
性能を発揮します。また、衝撃吸収力も向上しますので、
転倒時でも、より高い安全性を求めることができます。
4000
高音
【評価尺度と住宅における生活実感との対応例】
対象の種別
51
遮音等級
L-65
L-70
L-75
備考
L-45
L-50
L-55
L-60
歩行などの足音
聞えるが気に
ならない
ほとんど気に
ならない
少し気になる
やや気になる
よく聞え
気になる
大変よく聞え
気になる
大変
うるさい
低音域音、重衝撃源の値に相当
椅子、物の落下音等
サンダル音は
聞える
ナイフなどは
聞える
スリッパでも
聞える
箸を落とすと
聞える
10円玉でも
聞える
1円玉でも
聞える
大変
うるさい
高音域音、軽衝撃源の値に相当
生活上の心掛け
ほとんど
気がね不要
やや注意して
生活する
注意すれば
問題ない
互いに我慢
できる限度
子供がいれば
文句がでる
子供がいても
気になる
注意しても文句
がくる
いろいろな衝撃源を総合したとき
防汚性
美しさを求められる空間に必要な防汚性
床材の汚染については、摩擦等で生じるヒールマーク汚染など日常のメンテナンスによって防げるも
のや一般生活の中で汚染物質等により汚染が生じる場合があります。
染料等が含まれるものは、床にこぼれた時などすばやく拭き取れば着色や変色が防げることも多く、
いずれにしても床を美しく長持ちさせる秘訣は、汚れへの迅速な対応と予防にあるといえます。
■ヒールマーク汚染試験方法
【試験方法】スネルカプセルによる評価方法
試験体寸法:18 cm×12cm
試験体の裏側に両面接着テープを張り、スネルカプセルの内部に張りつける。作業靴のゴム底(かかと部分・ゴム重量約80g)6個を
スネルカプセルに入れ回転させる。10,000回転・2,000回転したところで回転を止め、中の試験体を取り出し汚れ具合を目視で比較
する。
■イージーメンテナンス品と汚れ防止品の比較試験
※10,000回転後
イージーメンテナンス品
タイプ
KMタイプ
(5001〜5032)
KMタイプ
(5033〜5042)
汚れ防止品
FAタイプ
MFタイプ
FRタイプ
拭き取り前
拭き取り後
■汚れ防止品と一般品の比較試験
※2,000回転後
汚れ防止品
タイプ
拭き取り前
拭き取り後
MFタイプ
一般品
FRタイプ
SFMタイプ
◎「汚れ」に関する資料には、上記
のヒールマーク汚染試験の他に、次の
ような試験があります。
■耐汚染性能試験
【試験方法①:JIS A 1454 規定物質】
※詳しくは 66 ページの表をご参照
ください。
【試験方法②:その他の汚染物質】 ※詳しくは 66 ページの表をご参照
ください。
52
床材の機能性
清掃性
NNP600タイプ
従来の防滑フロアは、滑り抵抗値を高くするためにエンボスの凹凸を深くしています。
このため、へこんだ部分にゴミが溜まりやすく、取り除きにくいという問題がありました。
そこで、防滑性能はそのままで、なおかつ清掃も楽にできるエンボスを開発しました。
(図1・2参照)
NNP600の新しいエンボスは防滑性能と清掃性を両立させたデザインです。
日常メンテナンスの手間が大幅に改善されることが期待できます。
■清掃性の難易度比較試験(社内試験)
1. 目的
エンボス形状の違いにより
「汚れ物質+水」が掃き掃除でどれだけ除去できるか相対試験を行う。
従来は床材の上に「乾いた汚れ物質」を散布しが、実際に使われる過酷な環境を想定して「汚れ物質+水」を使って除去率を測定する。
2. 試験体
エンボスタイプ
エンボスA
NNP31513〜31913
NNP31518〜31918
エンボスB
NNP30113〜30713
NNP30116〜30616
NNP30118〜30718
プラ柄糊刷毛
清掃用具
プラ柄糊刷毛(右写真)
汚れ物質
泥汚れを想定し、硅砂6号10g(粒径300μm)
と水5gをまぜたものを使用する。
3. 試験方法
キャスター試験機に掃除用具と試験体を取り付け、汚れ物質を6.0cm×7.7cmの範囲に広げる。
縦方向2往復、横方向2往復に動かしたのち汚れ物質の除去率を測定した。
除去率= 除去された汚れ物質の量(g)÷ 散布した汚れ物質の量(g)× 100
サンプル
200mm×200m
汚れ物質
エンボスが出るようにな
らす。
1g粒径 3μm
縦方向 2往復
横方向 2往復
除去された汚れ物質
サンプル上に残った汚れ物質
4. 試験結果
除去率 数値が高いほど掃除がし易い(社内データ)
1往復目
2往復目
エンボスB
エンボスA
52.5%
76.3%
67.4%
84.2%
汚れ物質の除去率(社内試験)
90
除去率(%)
80
84.2%
76.3%
70
67.4%
60
52.5%
50
53
エンボス B
エンボス A
1 往復目
2 往復目
従来エンボス
新エンボス
15.0g
15.0g
7.88gの除去 52.5%
11.45gの除去 76.3%
10.11gの除去 67.4%
12.63gの除去 84.2%
試験前
1往復目
2往復目
5. 考察
従来エンボスはエンボスが鋭角なので汚れ物質が除去され難い。
新エンボスはエンボスがなめらかなので、従来エンボスより汚れ物質が除去されやすい。
図① 従来エンボスの表面イメージ
表面にゴミが溜まりやすく、取り除きにくい
図② 新エンボスの表面イメージ
表面にゴミがたまりにくい
■CSR値(滑り抵抗値)
CSR 値は、防滑性能を示す数値として、防滑性試験の結果を示すものです。
この CSR 値は、床材の材質や水濡れなどの表面形状によって決まるもので、履物によっても変化します。
数値が大きいほど滑りにくく、小さいほど滑りやすくなります。
CSR 値の評価基準
用途の目安
新エンボスと従来エンボスのCSR値比較
CSR値
商品
床材の種類
開放廊下など、水の介在する
可能性が高い場所
0.5以上
NNP800,600
水の介在する可能性の低い、
通常の歩行がされる場所
0.5未満
一般ビニル床シート
床面の状態
備考
乾燥
水+ダスト散布
従来エンボス
0.85
0.65
紳士靴硬底
新エンボス
0.85
0.59
紳士靴硬底
通常、床材上に水+ダストを散布した状態で、CSR値が0.5以上であれば、防滑性能とし
て十分とされています。
54
床材の機能性
接触温熱感
床面の接触温熱感もまた居住性を左右します。
人間の温熱感覚は皮膚で変化を感じるほか、意外に床面に接した足や手からも変化を
感じ取っています。床面が冷たいと部屋全体が冷たく感じて居住性を損ないますし、
床面に座るといった場合にはさらに床面との接触面積が増えるため、この床面の接触
温感が、居住空間の快適性を左右する大きな要素ともなってきます。特に高齢者施設
の居室や談話室では高齢者が床に座るということも多いため、床面の温度の快適性=
接触温熱感は重要であり、部位に適した床材の選択が必要となります。
■模擬足を使った床材の接触温熱感評価試験
【試験方法】
試験は日本大学生産工学部建築工学科建築材
料研究室(松井研究室)にて行なった。
【試験結果】
表 -1:10 分後の接触部温度変化の試験結果
15mm
50mm
断熱材
表面温度熱電対
熱流計
中心温度
熱電対
測定値
シンコールフロア MF・FA
2.0
- 0.72
シンコールフロア NNP
2.5
- 0.40
表 -2 の接触温熱感の評価曲線から、
表 -1 で示された 10 分後の温度変化(cT10)
の感覚的な接触温熱感を評価することができる。
表 -2:10 分後の接触温熱感の評価曲線
表 -3:接触時間と接触部の温度変化の関係
非常に熱い
熱い
0.2
室温21℃、裸足の場合
年齢20∼23歳男女学生140名の結果
やや熱い
接
触
温かい
温
熱
感 やや温かい
︵
10 どちらでもない
分
後 やや冷たい
︶
MF・FA
NNP
0
-0.2
-0.4
℃
-0.6
冷たい
-0.8
非常に冷たい
-1
NNP
MF・FA
-2
0
2
4
6
(℃)
10分の接触部温度変化 CT10
※ 表 -2 の横軸「10 分後の接触部温度変化 cT10」
の数値は、熱が模擬足から床へ流れる場合を
(−)
、
床から模擬足へと流れる場合を
(+)と表す。
0
1
2
3 4 5 6 7 8 9 10
接触時間
(分)
●この実験では床面に接触した直後はマイナスの温
度変化があるものの、冷たさを感じるほどではなく、
徐々に接触前の温度に近付いていくことが分かる。
ヒーター
接触部温度変化とは、
シリコン
グリス
素足で床面に触れたとき床面の温度が人間の足温より低い場合、床面に急速に熱を奪われ、その後徐々に
回復する温度変化をいいます。初期のマイナスへの温度変化が少なく、その後プラスの方向へ温度変化する
ほど暖かく感じられ、接触部温度変化性能が良く快適であるといえます。
一般的に床材でいえば、材料の組成・構成(熱伝導率や熱容量の差)のみならず状態(環境)に左右されます。
銅板
シリコンゴム
50mm
(mm)
※数値は測定値で保証値ではありません。
-4
おもり 20kg
接触部温度(℃)
接触部温度変化︵ ︶
図 -1:模擬足の断面図
厚み
試験床
1. 試験床の形状寸法
試験床は300mm×300mmの正方形とし、厚
さ12mmの普通合板を下地として、これに接着
剤を用いて床材料を接着したものを使った。
試験床の種類は以下の通り。
●試験床
MF・FA(厚さ:2.0mm)
NNP(厚さ:2.5mm)
2. 試験方法
図−1 のような模擬足を使用し、模擬足の中
心部温度が 33℃、表面温度(床との接触部)
30℃と一定になった時、模擬足を試験床の中
央部に 10 分間接触させ、模擬足の表面温度、
熱流量を自動記録計を使って記録することと
した。試験を行なう前に、試験床面の温度を
熱電対によって測定した。また試験室の温度
も測定した。また試験は日本大学生産工学部
恒温室で行ない、室温は 20±0.5℃とした。
(公的データ)
熱伝導率とは、
物質の熱の伝わる能力を示すもので、大きいほど伝わりやすいといえます。一般に単位時間(1時間)、単
位厚さ(1m)及び単位温度差(1℃)当たり何Kcal/mhr℃必要かで表します。
熱容量とは、
物質の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量(cal)をいい、一様な物質では、比熱と質量の積で与えられます。
55
床暖房について
床暖房の
施工について
細心の注意と技術が求められる床暖房の施工ステップと注意
床暖房上への施工では、通常の施工に比べて著しく工数と技術を要します。
ここでは、現場においてトラブルを最小限に抑える施工方法を紹介いたしま
す。但し、施工下地の状況や施工時の周辺環境等により、様々な解決しきれな
い問題点があることを理解する必要がありますので、施工店は勿論、元請業者
等とも事前に打合せを行い、その点を予め了承を得てから作業を進めます。
埋設方式の場合
パネル方式の場合
KM・MF・FA・VA・FW・SFP・SFM・FR・CT・AE・NNP600・NNP800・SXG・Sタイプ
適用床材
コンクリート打設は、1発仕上げにし、打ち継ぎは避けます。打ち継ぎはク
メーカーによっては直接パネルに施工できるものもありますが、最低
ラックの原因になります。打設後、3〜4日の内に約5m間隔で深さ5〜
5.5mm〜12.5mmのコンパネを捨て張りすることをお勧めします。そ
10mm、巾4〜5mmの誘発目地切りを行うことをお勧めします。床暖房
の場合、パネルの釘打ち可能な場所に、必ずスクリュー釘で張り込みま
の温度を使用温度+5℃で運転し、昼ON、夜OFFを繰り返し、下地の含水
す。
率を8%程度まで乾燥させることが理想です。目地切りした箇所の隙間に
直接施工の場合は、下地に吸水性が無い為オープンタイムを十分に取り、
はエポキシ樹脂、
または、樹脂モルタルを注入し、補修します。
張り付け後の圧着を念入りにすることを注意してください。
室内温度が20℃以上の場合には、一般的に通電はしないで施工します。 捨て張りの場合、
1mm以下の段差はサンダーがけをし平滑にします。ジョ
20℃以下の場合には通電を施工2日前から行い、床仕上げ材は24時間
イント部に隙間がある場合には、エポキシ系のパテで補修してください。
通電した状態で仮敷きします。施工は使用温度(一般的には30℃前後) パテが乾くまで通電し、
完全に乾燥してから施工してください。
+5℃で通電したまま施工します。通電した施工の場合、接着剤が硬化す
コンパネ張りをしない場合には、
パネルの目地部をポリエステル粘着テー
るまでの24〜48時間は通電したまま養生します。溶接は通電を切って
プかアルミ蒸着ポリエステルテープでテーピングしてください。
下地の確認 から最低24時間以上たって、
温度が下がり、
十分接着した事を確認してか
と調整
ら常温で行ってください。
部分床暖房の場合、床暖房部と非床暖房部の床暖房使用時の温度差が
15℃以上になる場合には、15℃以下になるようにします。
コンクリート下地が粉ふきやザラメ下地の場合には、プライマーなどを
使って下地処理をします。
下地のひび割れ部分の補修にはテーピング工法というのがあります。ひ
び割れ部分にテープを張ることによって、その影響を緩和し、
ミミズ腫れ
を防ぐことが出来ます。すべてのひび割れに対して、使用温度に通電した
状態でポリエステル粘着テープかアルミ蒸着ポリエステルテープを張り
ます。テーピングの出来不出来がそのまま床仕上げ材の表面に現れま
すので丁寧にやるようにしてください。テープはw=30mm〜50mm、
t=0.1mm以下のなるべく薄いものを使用してください。
施工方法には、大別して2つの工法があります。一つは、施工箇所全面にエポキシ樹脂系溶剤形
(二液型)
、
またはウレタン樹脂系溶剤形を使用して
施工する全面強接着工法。もう一つは、施工する周囲だけをエポキシ樹脂系溶剤形(二液型)、
またはウレタン樹脂系溶剤形のような強接着剤を巾
30cm程度に塗り、中をアクリル樹脂系エマルジョン形による弱接着剤で施工する額縁張り工法です。全面強接着工法の長所は、耐久性に優れてい
施工方法 て、
重歩行や移動荷重が加わる場所に適していますが、反面、下地の影響を受けやすく、
クラックによる膨れ
(ミミズ腫れ)
が出やすいので、
クラックの
について
多い下地や乾燥が不十分な場合には施工後膨れが出やすいことが短所です。長尺シートを床暖房の下地に施工する現場は、車イス、
ワゴン、キャス
ター、台車、移動ベッド等による移動荷重がかかる場所や重歩行エリアが多いので、全面強接着工法を推奨します。
しかしながら、近年は養生期間が取
れない等の現場環境が原因で、額縁張り工法の要望が増えてきているのも事実で、物件によっては額縁張り工法を推奨しないメーカーの商品を採用
しない例も出てきています。但し、あくまでも額縁張り工法については、
どうしても、
全面強接着工法が厳しい場合の対策と考えます。
●エポキシ樹脂系溶剤形(二液型) ●ウレタン樹脂系溶剤形
接着剤の
選定
上記の接着剤は施工完了までの時間内に活性ガスが発生する為、
ガス抜き作業が必要となり密着不良場所の撲滅に役立ちます。接着剤はオープンタ
イムを確認し、表面状態を確認しながら作業を進めてください。
●アクリル樹脂系エマルジョン形
この接着剤は額縁張り工法の際に、中心部分に使用します。床暖房における全面接着工法には適しません。
床暖房を運転して施工する場合は、接着剤のオープンタイムが極端に短くなりますので、指接等を行い適切なタイミングで床張りを行ってください。
(下図参照)
注意事項
下地とシートの接着強化と空気だまりをなくす為、圧着ローラーやカーペットを巻いたしごき板などで、ジョイント部や端に向かって圧着しながら丁
寧に空気を抜きます。空気が入っていると膨れの原因になるので、絶対に空気が入らないように注意してください。 穴あけは千枚通しやカッター等で目立たないように行ってください。ワックスは床暖房を止めて、常温に戻ってから塗布してください。
56
MEMO
57
床材選択に役立つ法規・法令
消防法
初期防火ならびに火災発生の予防を第一目的に作られた法律で、建物に持ち込まれるこ
とが多い製品で躯体の一部とはみなされにくい製品(移動が簡単に行えるもの)が対象に
なっています。防炎・防火対象となる建物に使用する場合は防炎物品を使用することが義
務づけられていて、内装材ではカーテン・カーペットが対象となります。
ただし、一般に床に接着施工される床材は防炎・防火対象物から除外されます。
〔総務省消防庁〕
《防炎防火対象物》防炎物品を使用しなければならないところ
分類
火 災 が 発 生した 場 合
に、煙等が急 速に拡 大
し、消防活動及び避難
が困難となる施設
具体的場所
●高層建築物
(高さ31m を超える建築物をいう。)
●地下街
●劇場、映画館、演芸場、又は観覧場
● 公会堂又は集会場
●キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、
その他これ
らに類するもの
● 遊技場又はダンスホール
● 待合、料理店、
その他これらに類するもの
不特定多数の人が利用
する施設
●飲食店
●百 貨店又はマーケットその他の物品販売業を
営む店舗又は展示場
●旅館、ホテル又は宿泊所
●公 衆浴場のうち蒸気浴場、熱気浴場その他こ
れらに類するもの
●雑 居ビルの一部で、前記の防火対象物の用途
に供されているもの。
●準地下街
● 病院、診療所又は助産所
不特定多数の人が利用
するとともに、病 気 、
負傷、傷 害又は老 幼の
ため避難能力の劣る人
を収容する施設
※防炎物品中のじゅうたん等とは以下のものを指します。
【じゅうたん等の種類】
1.じゅうたん〔織りカーペット(だん通を除く) 〕
2.毛せん(フェルトカーペットという。)
3.タフテッドカーペット、ニッテッドカーペット、フックドラッグ、
接着カーペット及びニードルパンチカーペット
4.ござ
5.人工芝
6.合成樹脂製床シート※
7.前各号に揚げるもののほか、床敷物のうち毛皮製床敷物、毛
製だん通及びこれらに類するもの以外のゆか敷物
※したがって、一般に床に接着施工された床材は床そのものと
みなされ防炎・防火対象物から除外されます。
●老人福祉施設、有料老人ホーム、老人保健施設
救護施設、更生施設、児童福祉施設(母子寮及
び児童厚生施設を除く)
、身体障害者厚生援護
施設(身体障害者を収容するものに限る)
、精神
薄弱者援護施設又は精神障害者社会復帰施設
●幼稚園、盲学校、聾学校又は養護学校
幕類及び大道具用の合
板を多量に使用し、
かつ、
●映画スタジオ又はテレビスタジオ
ライトなどの熱で出火す
る危険性の高い施設
●工事中の建築物その他の工作物のうち、建地
火災事例の多い工事用
シートを使用する施設
消防法で定められた防炎物品とは
【防炎物品】
◎カーテン・暗幕・どん帳・布製ブラインド
◎じゅうたん等 ※下記の表参照
◎展示用合板
◎舞台において使用する幕および大道具の合板
◎工事用シート
物(都市計画区域外のもっぱら住居の用に供す
るもの及びこれに附属するものを除く。
)プラッ
トホーム上屋、又は貯蔵槽、化学工業製品製
造装置その他これに類する工作物。
《日本防炎協会と防炎物品》
日本防炎協会は、昭和37年に日本防炎協議会として発足し、昭
和44年に自治大臣の認可を得て財団法人に改組。自治省消防
庁の指導監督のもとに、防炎性能試験、防炎ラベルの交付、防
炎物品等の品質管理ならびに防炎に関する技術向上のための講
習や出版、防炎の普及・広報などの業務を行っています。火災予
防の見地から、消防法で定められている物品で法律に規定され
た一定の防炎性能を持つものを防炎物品といいます。
また防炎製品認 定委員 会 の認 定基 準に適合したもので、行政
指導によって使用が奨励されている物を防炎製品と呼んでいま
す。いずれも日本防炎協会が試験し、防炎性能の証明として防炎
認定番号や防炎ラベルが認定・発行されています。
《防炎物品の防炎性能試験基準の要点》
じゅうたん等
試験法通称
45°エアーミックスバーナー法
試験体
略図
40×22cm − 6 体
(タテ 3 体 ヨコ 3 体)
—————
前処理
50± 2℃ 24h
↓
デシケータ中 2h 以上
45°
評価基準
洗濯方法、他
エアーミックスバーナー
(24mm)
30 秒
加熱時間
火源
(炎の長さ)
燃焼方法
物品名
残炎時間
残じん時間
炭化面積
炭化長
接炎回数
20 秒以下
—————
—————
10cm 以下
—————
58
床材選択に役立つ法規・法令
建築基準法
〔内装制限〕 床材を選択する時に大きく関与するのは、建築基準法の防火に関する規定です。
建築基準法の防火の対象になるのは、床・壁・天井など躯体の一部と考えられる部位に、
躯体と一体化されて使用される製品です。
国土交通省
内装制限
注※③の無窓の居室(令128条の3の2)
建築物が鉄筋コンクリート造等の耐火構造であっても、内部に木
材等の可燃物が多量に使用されていると、火災の際短時間に拡大
し、避難上、消火上甚だ危険である。したがって、建築物の内部の
壁、天井等の仕上げを防火的にし、人命の安全確保を図る必要が
ある。これが内装制限の規定である。
法35条の2(特殊建築物の内装)と令128条4(制限を受けない
特殊建築物等)の規定は、難解であるが、令128条4は、法35条
2の規定により内装制限を受けない特殊建築物等を定めるもので
あるが、令128条の4では、逆に制限を受けるものを定めている。
1.対象建築物(法35条の2、令128条の4)
①特殊建築物(法別表第①欄に掲げる用途に供するもの……劇
場、映画館、演芸場、観覧場、公 会堂、病院、ホテル、共同住
宅、百貨店、キャバレー、遊技場、倉庫、自動車車庫等)
②階数が3以上のもの(地階を含む)
③無窓の居室(令128条の3の2)を有する建築物
④延べ面積が1,000m2をこえる建築物
⑤火気使用室〔調理室(台所等)、浴室等で、かまど、こんろ、そ
の他火を使用する設備又は器具を設けたもの〕
2.各種学校等の内装制限(安全条例15条の3)
各種学校・盲学校・ろう学校・養護学校は、これらの用途に供する
居室の壁(1.2m以下を除く)及び天井の室内に面する部分を不
燃材料、準不燃材料又は難燃材料で、かつ、廊下、階段等の通路
の壁、天井は不燃材料か準不燃材料で仕上げをする。ただし、避
難階、避難階の直上階にある場合又はその用途部分の床面積が
500m2以下のものは適用されない。
3.病院等の内装(安全条例72条、73条2項)
耐火建築物・準耐火建築物以外の病院・診療所は、居室の壁・天井を
準不燃材料以上で内装仕上げをする。また、床面積の合計が200m2
未満でも廊下・階段等の室内仕上げを準不燃材料以上とする。これ
は、政令の内装制限を附加したものである。児童福祉施設等(自ら避
難が困難者の入所施設についても同様な内装制限を受ける。)
ア.床面積が50m 2をこえる居室で窓等の開口部で開放できる部分(天井又は天井から
80cm以内の部分に限る)の面積の合計が、居室面積の1/50未満のもの……火災
の際、煙を有効に排出できる開口部を有しない居室(天井の高さが6mをこえるもの
を除く。)
イ.法28条1項(居室の採光換気の規定)
ただし書に規定する温湿度調整を必要とする作業室その他用途上やむを得ない居室で、
法28条本文に定められている採光上必要な窓等の開口部(令19条2項)を有しない居室
《内装制限一覧表》
用 途 等
①
劇場、映画館、演芸場、
観覧場、公会堂、集会場
《室内の内装の不燃化》
耐火建築物 準耐火建築物
客席
400m2以上
その他
客席100m 2以上
通路等ー天井、壁
②
病院、ホテル、旅館、
下宿、共同住宅、寄宿舎、
養老院、児童福祉施設等
居室ー天井、壁(床
2 階部分
3階以 上の
300m2 以上 床面積合計 から1.2mをこえる)
合計(注1)
(病院は病室 200 m2 以上
300m 2以 上
通路等ー天井、壁
ある場合のみ)
③
百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、
カフェー、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、
遊技場、公衆浴場、待合、料理店、飲食店、
物品販売店(10m2 をこえる)
3階以上
の合計
1,000m2
以上
居室ー天井、壁(床
2 階以上の
床面積合計 から1.2mをこえる)
合計 500m2
200 m2 以上
以上
通路等ー天井、壁
④
自動車 車 庫、自動車修 理
工 場、映 画スタジオまた
はテレビスタジオ
全部適用
当該用途部分・
通路ー天井、壁
⑤
地階又は地下工作物内に
設ける居室を①〜③の用
途に供する特殊建築物
全部適用
居室……
通路等…
⑥
学校等以外で大規模のもの
無窓の居室
⑦ (天井の高さ 6m を越える
ものを除く)
採光無窓の居室
⑧ (令 20 条の有効採光のない
温湿度調整を要する作業室等)
⑨
住宅及び併用住宅の
調理室、浴室等
⑩
住宅以外の調理室、浴室、
乾燥室、ボイラー室等
}
天
井、
壁
○階数3以上→延べ面積500m2をこえる 居室ー天井、壁(床
から1.2mをこえる)
○階数2→延べ面積1,000m2をこえる
通路等ー天井、壁
○階数1→延べ面積3,000m2をこえる
居室で解放できる窓等(天井から下
方80cm以内に限る)の面積の合計
が床面積の1/50未満のもの
居室……
通路等…
全部適用
}
天
井、
壁
階数2以上の建築物の
最上階以外の階
調理室等ー
天井・壁
全部適用
〔注1〕100m2(共同住宅は200m2)以内に防火区画されたものは除く
59
内装個所
居室ー天井、壁(床
から1.2mをこえる)
内装材料
回り縁
不燃 準不燃 難燃
○
○
○
○
○
—
○
○
○
○
○
—
○
○
○
○
○
—
○
○
—
○
○
—
○
○
○
○
○
—
○
○
—
○
○
—
(
窓枠
腰壁
窓台
巾木
1.2m
居室
巾木・回り縁・窓枠
窓台などは内装
不燃化の対象外
)
床面からの高さ
1.2m 以下の部分
(腰壁に相当する部分)
は対象外
●床は対象外
不燃・準不燃・難燃材料
建築基準法
改正建築基準法により告示対象建材に対して、
[シックハウス対策]に係わる規制が設け
られています。
(平成15年7月1日から施行)
ビニル系床材は規制対象外です。接着剤(現場施工)は規制対象で内装制限が規定され
ています。
〔シックハウス対策〕
国土交通省
規制対象となる化学物質(令20条の4)
規制対象建築物(法28条の2)
居室を有しない建築物
(規制対象外)
クロルピリホス
(使用禁止)
VOCの発散により
衛生上支障がある
化学物質
建築物
居室を有する建築物
(規制の対象となる)
ホルムアルデヒド
(使用制限、
一部は禁止)
適合すべき
技術的基準
(1)
建築材料に関する基準
衛生上支障がある化学物質を発散する
建築材料を使用する場合に適用する
(2)
換気設備に関する基準
「居室を有する建築物」の
すべてに適用する
改正建築基準法に基づく
「シックハウス対策」に係わる規制
F☆☆☆☆表示にかかわるビニル系床材の取扱いについて
1.規制対象
●ビニル系床材は全く規制を受けません。
使用制限される告示対象建築材料は、以下の通り国土交通
省告示第1113号から1115号に列挙されている17種類で
す。ビニル系床材は告示対象建築材料ではありません。
(下記材料の中で除外となるものについては国土交通省告示第1113号参照)
建築材料
合板・木質系フローリング・構造用パネル・集成材・単板積層材・ミディアムデン
シティファイバーボード
(繊維板)
・パーティクルボード・木材のひき板や単板等・
壁紙並びに接着剤・保温材・緩衝材・断熱材
施工時に塗布される場合に限る下記建築材料
塗料・仕上げ塗料・接着剤
2.規制の適用関係
確認申請の段階で、
上記対象となる建築材料は、
使用建築材の種別
(等級)
を明示する必要があります。告示対象以外の建材には明示
の必要はありません。
接着剤と改正JISの対応
《ホルムアルデヒド放散量とJIS A 5536区分(等級区分)》
ホルムアルデヒドの
放散速度(mg/m2h)
告示で定める建築材料
内装仕上の制限
JIS区分
0.005以下
規制対象外
使用制限無し
F☆☆☆☆
0.005を超え
0.02以下
第3種ホルムアルデヒド
放散建築材料
部屋の構造と換気により
使用面積制限
F☆☆☆
0.02を超え
0.12以下
第2種ホルムアルデヒド
放散建築材料
部屋の構造と換気により
使用面積制限
F☆☆
0.12を超える
第1種ホルムアルデヒド
放散建築材料
使用禁止
表示なし
JIS区分
接着剤の主成分
F☆☆☆☆
F☆☆☆
F☆☆
水
性
形
酢酸ビニル樹脂系エマルション形
ビニル共重合樹脂系エマルション形
アクリル樹脂系エマルション形
合成ゴム系ラテックス形
反
応
硬
化
形
エポキシ樹脂系溶剤形
ウレタン樹脂系溶剤形
変成シリコーン樹脂系
溶
剤
形
酢酸ビニル樹脂系溶剤形
ビニル共重合樹脂系溶剤形
ゴム系溶剤形
内 容
ユリア樹脂、
メラミン樹脂、
フェノール樹
脂、
レゾルシノール樹脂、ホルムアルデ
ヒド系防腐剤、
メチロール基含有モノ
マー、
ロンガリット系触媒のいずれも使
用してはならない。
(また、
メチロール基含有モノマー、
ロン
ガリット系触媒を使用した場合は、放散
速度が0.005mg/m2h以下のもの)
01)合板 2)木質系フローリング 3)構造用パネル 4)
集成材
05)単板積層材 6)MDF 7)
パーティクルボード
08)その他の木質建材 9)
ユリア樹脂板 10)壁紙
11)接着剤(現場施工、工場での二次加工とも) 12)保温材
13)緩衝材 14)断熱材 15)塗料(現場施工)
16)仕上塗材(現場施工) 17)接着剤(現場施工)
●インテリアフロア工業会加盟会社が販売しているビニル系床
材はF☆☆☆☆性能を充分満足しております。
元々ビニル系床材はホルムアルデヒドを放散するおそれが
無いため告示対象外とされた経緯からもお分かりいただけ
るように、実際に測定してもF☆ ☆ ☆ ☆を充分満足するも
のになっております。なお、データなどの詳細については加
盟各社にお問い合わせください。
●インテリアフロア工業会としては、
ビニル系床材のF☆☆☆☆
表示は致しません。
国土交通省では、
「告示対象以外のものは、F☆ ☆ ☆ ☆等
の表示をする必要はない。」と言明しており、当工業会とし
ては、むやみにF☆ ☆ ☆ ☆表示をするとかえって市場の混
乱を招くことに繋がるものと判断しております。
従って、これまでと同様、ビニル系床材のF☆☆☆☆表示は
致しませんが、ビニル系床材は制限なしに使用できますの
で安心して御使用ください。
放散速度が0.005mg/m2h以下のもの
放散速度が0.02mg/m2h以下のもの
放散速度が0.12mg/m2h以下のもの
(原料制限)
があるものに限り、
自主管理規制について JISを取得していない工場で製造される接着剤や輸入品については、使用規程
接着剤工業会が
「自主管理規制品」
と認定します。書類審査のうえ、
等級区分
(F☆☆☆☆)
を認証表示できます。
60
床材選択に役立つ法規・法令
公共住宅建設工事
共通仕様書
床材の施工に際しては、国土交通省発行の建設工事共通仕様書の内装工事
の項に定められた基準及び手順に従って、材料・工法により実施します。
国土交通省住宅局住宅総合整備課・監修
(平成 22 年度版より抜粋)
《一般事項》
内装材料の種類、品質、形状及び寸法は各節に示すところによる。
ただし、色合い、模様等は見本品を監督員に提出して承諾を受ける。
《接着張り工法について》
①接着剤は、レッテルを完全に保ち開封しないまま工事現場へ搬入して、
品名、製造年月日、数量、製造所名等について確認する。
②接着剤は、製造所の定める有効期間又は有効期限を経過したものを
使用してはならない。
③接着剤が所要強度に達するまでは、接着を損なうような衝撃、その
他の外力を与えないように注意する。接着養生時間は、原則として
施工後 48 時間以上を基準とする。
④2液形接着剤を使用する場合は、可使時間を考慮し、必要量を正確に
計量する。
⑤溶剤形接着剤の使用に際しては、室内の換気及び通風に留意し、特
に火気に注意する。
⑥張り付け時の室温が低い場合の施工は、製造所の仕様による。
《ビニル床シート張り》
①材料
③工法
−平成 22 年度版−
ビニル床シートは JIS A 5705(ビニル系床材)の規格品とする。
■モルタル下地の場合は施工後14日以 上、コンクリート下地の場合は28日以 上、放
置・乾燥したもので、表面が平滑なものとする。木造の根太・胴縁等の下地材の接着
面の目違いは除去し、木材は十分乾燥したものを使用する。
■仮敷きは巻き癖がなくなるまで充分に行う。
■張り付けは、接着剤所定のくし目ゴテを用いて、下地面に平均に塗布し、空気だまり、
不陸、目違い等のないようにベタ張りとする。
■張りつけ時の室温または硬化前の接着剤の温度が5℃以下になる可能性がある時は
施工を中止する。
■施工後は、ローラー掛けなど適切な方法で圧着する。
■接合部の熱溶接工法は、溝切りカッター等を用いてV字形またはU字形にシート厚の
2/3程度まで溝切りし、160〜200℃で床シートと溶接棒を同時に溶融し、冷却後
に余盛りを削り取り平滑にする。
■端部のシーリングは、シートの端部を5mm程度隙間をあけて張り付け、適切に養生
を行い、シーリング材を充てんし、充てん後はヘラ仕上げとし、ヘラ仕上げ後直ちに
養生材を除去する。
■接着剤の硬化後、全面を水拭き清掃し、乾燥後は樹脂ワックスを用いてつや出しを
行う。 種別
発泡層のあるビニル床シート
1種
項目
構造
(JIS 記号)
厚さ
(JIS A 5705)
2種
3種
不織布を積層し、印刷柄を
有するもの(PF)※ 旧 JIS 分類
3.5mm
2.3mm
1.8mm
発泡層のないビニル床シート
4種
5種
織布又は不織布を積層した
もの(NC、NF、NO)
※ 旧 JIS 分類
2.0mm
2.5mm
(注)
〔1〕1 種の裏面の材質は、補修時に剥離の容易なものとする。
〔2〕5 種のエンボス加工の有無は、特記による。
現行の公共住宅建設工事共通仕様書
(平成22年度版)では、
JIS分類表示は改正
前
(JIS A 5705-2005年)
の記号が使用されています。
公共住宅建設工事共通仕様書の次回改定予定は平成25年ですので、その間は
JIS記号の読み替えが必要になります。
新JIS記号と旧JIS記号の対象表(P69ページ)をご参照ください
②接着剤
接着剤はJIS A 5536(床仕上げ材用接着剤)による。種別は施工箇
所に応じたものとし、ホルムアルデヒド放散量はF☆☆☆☆とする。
種 別
施工箇所
エポキシ樹脂系
ウレタン樹脂系
共用廊下、階段、玄関、便所、洗面所、脱
衣室、台所、その他湿気の生じやすい箇所
ビニル共重合樹脂系
酢酸ビニル樹脂系
ゴム系ラテックス形
アクリル樹脂系
ウレタン樹脂系
上記以外の箇所
ただし、合成ゴム系及びアクリル樹脂系は、
垂直面には用いてはならない。
端部処理に用いるシーリング材は、使用部位に適したものとし、製造所の仕様による。
《ビニル床タイル》
①材料
ビニル床タイルは、JIS A 5705(ビニル系床材)の規格品とする。
種類・厚さ等は特記による。特記がなければホモジニアスビニル床
タイルとし、厚み 2 mmとします。ビニル巾木の厚さ、高さ等は特
記がなければ厚み 2 mm、高さ 60 mmとします。
②接着剤に関する条件は、前述のビニル床シートに準ずる。
61
③工法
張り付けは、下地の清掃を充分に行った後、接着剤を所定のくし目
ゴテを用い、下地面の全面に平均に塗布し、特に目地の通りよく、出
入り口際や柱付き等は隙間のないように張り付け、適切な方法で下
地面に圧着する。その他の下地・施工に関する条件は前述のビニル
床シートに準じる。
J ABI A
JABIA 登録番号とは何か
(社)日本自動車車体工業会の会員(素材メーカー、素材を販売する商社及び車体メーカー)が従来から行っていた燃焼性
試験の実績を国の検査の際の参考にしていただこうとするもので、
このため、
会員のうち規定の燃焼性試験装置を有し、
かつ、
技術基準に基づき適正な試験が実施できると認められる事業所を対象に車工会が指定し、この事業所で行った試験の結
果を届出により素材ごとに登録する方法である。車検の手続きとしては、検査申請に際して提出する「適合検討書」に、素
材の難燃性を確認した確認番号(いわゆる JABIA 登録番号)を申告することによって、検査を受けるというシステムです。
《難燃性の対象》
今度の規制では、運転者室及び客室の次の箇所に使用される内
装材(車体に固定されるものに限る。)は難燃性のものでなけれ
ばならないことになっております。対象箇所が示すとおり、使用
される素材もモケット、レザー、ウレタン、床材等広範囲のもの
になります。
《証明付の内装材を使用》
内装材を使用する場合は、必ず証明のあるものを選ぶ必要があ
ります。国土交通省の内装材の難燃性の技術基準と試験法に基
づいた、公的試験機関・公益法人による試験成績書の場合は、
当該試験結果を特定できる記号・番号(JA BIA番号)を内装材
難燃基準適合検討書に記入すればよいこととなっています(成
績書の添付は不要)。標準車の内装を改造した車両の持ち込み
検査時に申告する必要があります。
《自動車用内装材の難燃化基準に関して》
平成5年4月13日付運輸 省令第14号により「道路運 送車両の
保安基準」の一部が改正され、平成6年4月1日以降に登録する
新車の運転者室及び客室の内装材は、難燃性の基準に適合した
ものでなければならないこととなりました。
通達によると、標準車の内装を改造した車両の持ち込み検査の
申請に際しては、使用したそれぞれの内装材が保安基準に適合
するものであるかどうかを証明する「試験成績書」等の添付ま
たは後述する保安基準適合検討書の提出が必要となりました。
以下、通達の要点について解説します。
●JABIA番号の見方
車工会
塩化ビニル
登録一連番号
〔素材記号〕 V……塩化ビニル PP……ポリプロピレン樹脂 Pes……ポリエステル Pet……ポリエチレン U……ウレタンフォーム A……アクリル樹脂 Z……その他
[ 内 装 材 難 燃 基 準 適 合 検 討 書 ]
車室を架装した
事 業 者 名 称
保 安 基 準 の
該 当 項 目
座
席
記入例
車台番号
車名・型式
Tel
-
-
確認を要する箇所
1.座席
完 成 時
検査責任者
氏 名
平成 年
月
素材についての検討
保安基準への
適合性の検討
使用部位
材料
表皮
モケット
JABIA-N-0026
座 席 ベ ル ト
2.座席ベルト
―
―
標準車と同じ
頭部後傾抑止装置
3.頭部後傾抑止装置
―
モケット
1.座席と同じ
年少者用補助乗車装置
4.チャイルドシート
天
井
張
り
5.天井張り
6.コンバーチブルトップ
―
―
―
パッド
レザー
JABIA-V-0123
―
―
―
7.ドアトリム
表皮
モケット
JABIA-Pes-0016
2. 保安基準適合検討書の提出
8.フロントトリム
表皮
モケット
7.に同じ
3.「試験成績書」等の添付
9.リアトリム
表皮
モケット
7.に同じ
10.サイドトリム
表皮
モケット
7.に同じ
11.カーペット
表皮
じゅうたん
JATA9408 5
―
―
―
13.ホイールハウスカバー
表皮
モケット
7.に同じ
14.エンジンコンパートメントカバー
表皮
モケット
7.に同じ
15.アームレスト
―
―
標準車と同じ
16.リアパッケージトレイ
―
―
―
17.サンバイザ
―
―
標準車と同じ
18.サンシェード
―
―
―
19.マットレスカバー
―
―
―
20.インストルメントパネルパッド
―
―
―
21.ステアリングセンターパッド
―
―
―
22.エアバッグの膨張部分
―
―
―
23.ニーボルスタ
―
―
―
内
張
り
12.マット
その他の内装
基
準
の
適
否
発砲ウレタン JABIA-U-0008 保
―
1. 難燃性の確認範囲及び箇所
前述のとおり適合検討書を提出する車両の場合、
「保安基準へ
の適合性の検討」欄については、使用した内装材のそれぞれの
「試験成績書」を添付する必要があります。
この「試験成績書」の性格は次のとおりです。※右図参照
1.の場合、難燃性の試験はいかなる場合においても「内装材の難
燃性の技術基準」及び「同試験法」に基づいて行なわれるもの
で、かつ、素材は同基準に適合するものでなければなりません。
また、成績書は規定の様式に記載し、試験実施者の名前また
は名称、住所及び電話番号が明記されている必要があります。
(検査の際の問合せに対して、即座に、かつ、的確に回答でき
なければならないものと思われます。
)
2.は前号と同様の主旨でありますが、
「基準に適合することを証
する書面」の一例として、前記同様、成績書が想定されます。
3.国土交通省で示される公的試験機関または公益法人等の試験成
績書の場合は、
当該試験結果を特定できる記号・番号
(JABIA 番号)
を記入すればよいこととなっています。
(成績書の添付は不要)
印
日
安
基
準
に
適
合
す
る
防滑性床上張材の登録基準
1. 制定の目的
この規格は、床上張材の製造メーカーが「公共バスの床の表面
は滑りにくい仕上げのこと」の規定を満たす床上張材及び性能
を車工会に提出、明確化を図ると同時に広く周知を図り、公共
バスの安全に寄与することを目的とする。
2. 適用の範囲
この規格は、防滑性能基準とこれを満足する床上張材の車工会
登録要領について規定する。
3. 防滑性床上張材の性能
次の試験を行う。
滑り性試験を行い C.S.R. 値が規格値を満たすこと。
試 験 体 防滑加工の 処理をした床材
規 格 値 C.S.R. 値≧ 0.52
試験方法 JIS A 1454:1998 高分子系張り材試験方法6.12
条 件 状態:乾燥及び 水+ダスト すべり片:硬質ゴム
※ 試験方法は P.49 の防滑性参照
62
床材選択に役立つ法規・法令
J I S(日本工業規格)
容をJISで具体的に規定しておいて、そのJISに該当する品物
J I Sとは、工業標準化法に基づいて主務大臣によって制定
される我が国の鉱工業に関する国家規格で正式には“日本
には、JIS該当品であることを示す特別のマークを付けるとい
工業規格”といい、この“日本工業規格”を英語にすると
う制度である。JISマーク表示制度は、このように、使用者又
“Japanese Industrial Standards”で、この頭文字をとって
は消費者が安心してJISに適合した商品又は加工品を入手で
“JIS(ジス)”と書き、“日本工業規格”の略号として用いら
きることを目的としたものであり、取引の単純化と公正化に
れています。工業標準化法によるJISマーク表示制度は製品の
大きな貢献をしています。床材の選択においては製品に付け
重要な品質を規格に定め、個々の製品がその規格に合ってい
られるJISマーク、表示認定工場、試験方法、製品分類などが
ることを第三者が証明することをねらったもので、品質の内
製品選択の判断規準として機能しています。
《製品の JIS マーク》
JIS マークは認証機関によって日本工業規格に規定する品質・
性能をもつ商品又は加工品を常に安定した状態で製造又は加工
することができる製品につけることができます。JIS A 5705
は、JIS がビニ ル 系 床 材の 性 能 規 格 の み を 規 定したも ので、
JIS A 1454 は、試験方法を定めたものです。記号による分類
は製品群の総称として指定の際などに利用され、試験方法の標
準化は、同じ条件で試験することにより、同一レベルでの正確
な性能比較をするためのものです。
富双合成株式会社
米沢工場 ビニル系床材 JIS A 5705(認証番号 TC0208020)
TC0208020
JIS A 5705
富双合成株式会社
久喜工場 ビニル系床材 JIS A 5705(認証番号 TC0308083)
TC0308083
JIS A 5705
ロンシール株式会社
土浦事業所 ビニル系床材 JIS A 5705(認証番号 QA0307072)
QA0307072
JIS A 5705
■ JIS A 5705 による床シートの規格
《床シートの種類》
旧規格
種 類
発泡層のない
新規格
構 造
記号
単体のもの
織布を積層
種 類
構 造
製品名
記号
NM
単層ビニル床シート
NC 発泡層の
TS
床シート
KM、
MF、FA、VA、FW、SFP、SFM、CT、AE、NNP600、
NNP800
NF ないもの 複層ビニル床シート
FS
シート
NO
DC
発泡層のある
不織布を積層
DF 発泡層の 発泡複層ビニル床シート HS
ビニル床
織布及び不織布以外の材料を積層 DO あるもの
FR
シート
不織布を積層し、かつ印刷柄をもつ PF
クッションフロア
KS S、SXG、
ビニル床
不織布を積層
織布及び不織布以外の材料を積層
織布を積層
《床シートの寸法》単位(mm)
種 類
厚さ a)
《床シートの性能》
幅 b)
長さ c)
単層ビニル床シート
複層ビニル床シート
発泡複層ビニル床シート
性能項目
(最小)1.5
(最小)900
(最小)900
へこみ量 mm
クッションフロア
注 a)床シートの厚さの許容差は、単層ビニル床シート及び複層ビニル床シートは、
その厚さの±10 %とし、発泡複層ビニル床シート及びクッションフロアは、
その厚さの−10〜20%とする。
b)床シートの幅は,表示幅に対してマイナス側を認めない。
c)床シートの長さは,表示長さに対してマイナス側を認めない。
種 類
種類を表す記号
試験 23℃
温度 45℃
試験 A 法
残留へこみ量 mm
方法 B 法
加熱による長さ及び幅変化率 %
耐汚染性
発泡複層
ビニル床
シート
FS
HS
0.30以上
単層ビニル 複層ビニル
床シート
床シート
TS
63
KS
1.5以下
−
0.75以下
−
−
0.35以下
2.0以下
2.0以下
0.5以下
著しい色の変化及び光沢の変化があってはならない。
密度 kg/m3
−
《外観》
欠点区分
クッション
フロア
欠点の種類
外観規定
a
欠け
(裂けた箇所及び切断箇所を含む。)、ひび割れ、折れしわ、穴、はく離
あってはならない
b
光沢及び色調の不ぞろい、汚れ、きず、異物の混入
目立つものがあってはならない
650以上
650未満
床材性能一覧表 ●数値は測定値で保証値ではありません。●下記試験方法は、JIS A1454(改正版)に準拠。
製品の種類
へこみ量
23℃
45℃
規格厚さ JIS記号
残留へこみ量
加熱による長さ及び幅変化率
タテ
ヨコ
mm
mm
mm
%
%
FS
0.63
0.95
0.16
-0.38
2.00
FS
0.69
0.92
0.12
MF
2.00
FS
0.62
0.81
FA
2.00
FS
0.63
VA
2.00
FS
FW
2.00
SFP5301〜5318
密度
※紳士靴の硬底を想定したもの
防滑性※
C.S.R.値
摩耗性(厚さ減少量)
500回
1000回
退色性
kg/m3
清掃
水+ダスト
mm
mm
級
-0.17
ー
0.84
0.54
0.05
0.10
5
-1.14
0.36
ー
0.98
0.59
ー
0.03
5
0.18
0.01
-0.07
ー
0.82
0.57
0.04
0.08
5
0.95
0.16
-0.38
-0.17
ー
0.84
0.54
0.05
0.10
5
0.78
0.99
0.16
-0.38
-0.14
ー
0.89
0.51
0.03
0.08
5
FS
0.72
1.00
0.14
-0.23
-0.06
ー
0.85
0.55
0.05
0.10
5
2.00
FS
0.59
0.83
0.16
-0.84
0.01
ー
0.82
0.52
ー
0.02
5
SFP5331・5332
2.00
FS
0.70
0.87
0.13
-0.43
0.09
ー
0.89
0.52
0.05
0.11
5
SFM
2.00
FS
0.58
0.81
0.15
-1.10
0.01
ー
0.82
0.53
ー
0.02
5
FR
2.80
HS
1.36
ー
0.33
-0.09
0.00
800
0.84
0.51
0.06
0.13
5
タイプ
mm
KM5001〜5032
2.00
KM5033〜5042
CT
2.00
FS
0.70
0.96
0.20
-0.70
0.20
ー
0.73
0.58
ー
0.04
5
AE
2.00
FS
0.73
1.18
0.25
-0.40
0.21
ー
0.70
0.58
ー
0.01
5
NNP600
2.50
FS
0.79
1.19
0.20
-0.39
-0.07
ー
0.87
0.68
0.05
0.09
5
NNP800
2.50
FS
0.83
1.20
0.19
-0.35
-0.09
ー
0.81
0.67
0.06
0.15
5
SXG
2.30
KS
1.06
ー
0.15
-0.10
-0.13
469
0.83
0.52
0.03
0.06
5
S
2.30
KS
1.05
ー
0.16
-0.10
-0.15
468
0.96
0.53
0.03
0.06
5
防滑性能
副資材適応床材一覧
種類
品名
床材
継ぎ目
処理剤
溶接
仕上
シーム
シーラー
PO-50M
溶接棒
KM
○
MF
○
FA
○
VA
○
FW
○
SFP
○
SFM
○
SG
スーパー
シール
床には歩行しやすさと適度な滑りが必
水平面に一定荷重(80kg)
をかけた滑り
片を、18度の角度で80kg/秒の力で引っ
張った時の静止摩擦係数を測定します。
評価はC.S.R.値が大きいほど滑りにくいと
○
AE
○
NNP600
○
○
NNP800
○
○
○
共に歩行者に疲れを与えます。つまり、
《OY-PULL試験》
○
S
滑りがなければつっかかり危険であると
エフシール
要となります。そうしたバランスの取れ
FR
○
ます。滑りすぎては危険ですし、適度な
た床材がすぐれた床材といえます。
CT
SXG
床の滑りは、歩行感に大きく影響を与え
継ぎ目・
端末処理
単位
(㎜)
されています。
○
耐汚染性能
この床材の性能は、JIS A 1454において規定されるものと一般生活上で使用されているものが中心となります。染料等が含まれるものについては、
床にこぼれた時にすばやく拭き取れば着色や変色を防げることが少なくありません。上手な使い方によって、床をきれいに長持ちさせることが出来るのです。
●試験方法
●試験方法
かぶせて24時間静置する。
ように試薬(汚染物質)を滴下、又は2㎖
その後、家庭用中性洗剤を含む水で洗い、さらに工業用
滴下させた後、時計皿をかぶせて24時間
アルコールで表面を拭き取ってから1時間静置する。
静置する。その後、1)乾いたガーゼで拭
静置後、照度70Lx以上の照明器具を用いて、目視にて
き取り、2)適当な中性洗剤を含む水を
滴下部分の色及び光沢の変化を確認し、汚染性を評価
浸したガーゼで拭き取り、さらに3)アル
する。
コールを含んだガーゼにより試験片の表
耐汚染性試験
JIS A1454 で規定する汚染物質と汚染性試験結果
面を拭き取ってそれぞれの処置後、目視に
試験片の表面に試薬(汚染物質)
を2㎖滴下し、時計皿を
汚染物質
試験結果
2%水酸化ナトリウム水溶液
異常なし
5%塩酸
異常なし
セメントペースト
異常なし
試験片の表面に直径10mmの円形になる
よって滴下部分の色、光沢の変化及び膨れ
を観察し評価する。
評価 ○:変化なし △:わずかな変化 ×:大きな変化
※ 社内試験の結果によるもので、保証値ではありません。
※ 製品の色によって異なる場合があります。
その他の物質
汚染物質
色の変化 光沢の変化 材質の膨れ
コーヒー・紅茶・コーラ
△
○
○
ソース・マヨネーズ
○
○
○
口紅・マニキュア・ヘアートニック
×
○
○
クレヨン・墨汁
○
○
○
ボールペン
△
○
○
マジックインキ・毛染め液・靴墨
×
○
○
10%アンモニア水溶液
○
○
○
5%石炭酸水溶液
○
○
○
牛乳
○
○
○
醤油
○
○
○
64
床材選択に役立つ法規・法令
塩化ビニル床材の材質表示 〔経済産業省〕
経済産業省管轄の「資源の有効な利用の促進に関する法律」が平成13年4月1日から施行され、それに伴い塩化ビニ
ル製の床材について、資源有効利用促進法の規定に基づき、材質に関する表示を行うことが義務付けられました。
当社製品に関しましては、平成15年4月1日以降生産の商品裏面に「∞PVC」と表示を致しますが、
「∞PVC」が裏面
に表示されていない商品に関してはメーカーより配布されたラベルをお貼りいただきます様お願い申し上げます。
貴社のご理解と御協力をお願い致します。
エフシール取り扱いの説明
1.用途
エフシールは、NNP、NP ステップ等の床材と壁、立上り、その他の取合い部に充填し止水を行う、
2 液混合タイプのシーリング材です。
2.エフシールセット内容
エフシール(主剤:1kg,硬化剤:1kg)……………………………………………………………2kg
カラーペースト(70g)
…………………………………………………………………………………1 袋
攪拌棒……………………………………………………………………………………………………1 本
カートリッジ(カートリッジ本体・フタ)
……………………………………………………………4 本
マスキングテープ(15 ×18m)
……………………………………………………………………7 個
プラスチックベラ(仕上げ用)
…………………………………………………………………………2 枚
標準使用量:50m / 2kg セット
3.使用方法
(1)シーリング部の確認
(1)シーリングを行う面に、ゴミやホコリがないかを確認します。もし汚れている場合には、十分清掃して
下さい。また湿気のある場合には、乾燥させてから作業を行う必要があります。完全なシールを行う為
には、これらは重要な条件です。
(2)マスキングテープ張り
(1)仕上りを美しくする為に、目地の両側にマスキングテープを張ります。
外 廊 下
B
65
A
(3)エフシールの混合およびカートリッジへの注入
(1)①硬
化剤(1kg)およびカラーペースト(70g)を全量、
主剤(1kg)の缶の中に入れ、攪拌棒で色が均一に
なるまで混合攪拌して下さい。混合が不十分ですと、
硬化不良の原因となります。
2kg セットでカートリッジ 4 本分です。
なお、全量使用しない場合は、主剤と硬化剤及びカ
ラーペーストを 100:100:7(重量比)の割合で、
別容器に取出し、同様にして混合します。
(1)②混合したエフシールを攪拌棒を
用いてカートリッジに注入します。
その際、シーラーの空箱をカート
リッジを立てるスタンドとして利
用しますと、安定して注入出来、
周囲を汚さず便利です。
(1)③カートリッジにフタをして、ノズルを上にして 2 〜 3 分静置します。
(1)④ノズルの先端をカットして、シーリングガンにセットします。
(4)エフシールの充填および仕上げ
(1)①気泡を巻き込まないように目地の底部から入念に充填します。
(1 ②充填後、速やかにプラスチックベラで平滑に仕上げます。もし、ヘラ仕上げ時に気泡巻き込みによる
ヘコミが発生した場合は、直ちに作業を中止し、その部分にシーラーをやや多めに追加充填して、再
度ヘラ仕上げを行います。
(5)マスキングテープの除去
(1)表面仕上げ後、マスキングテープを取り除きます。マスキングテープに付いたシーラーで床材面を汚さ
ないように十分に注意しながら作業を進めて下さい。
エフシールによる NNP、NP ステップのジョイント目地接合
NNP、NP ステップの目地接合は、専用溶接棒による熱溶接を基本にしておりますが、エフシールによ
る接合も行えます。仕上り状態を確認の上、御使用下さい。
施工要領は、前記方法と同様です。
4.使用上の注意
(1)エフシールの可使時間(主剤、硬化剤を混合後)は約 0.5 時間から約 1.5 時間です。それまでにお使い下さい。
(1)
〈注〉気温によって硬化時間が変わりますのでご注意下さい。
(2)ヘラ仕上げ後、硬化するまで、触れないようにして下さい。
(3)実際の使用可能となるのは、施工完了後2〜3日を要します。
(4)5℃以下で使用しますと硬化が遅れますので注意して下さい。
66
溶接棒(富双合成)CSV 品番対照表
MF
カタログ品番
溶接棒
KM
カタログ品番
溶接棒
FA
カタログ品番
溶接棒
5101
45101
CSV 707 B
5001
45001
CSV 256 B
5151
45151
CSV 404 B
5102
45102
CSV 711 B
5002
45002
CSV 730 B
5152
45152
CSV 618 B
5103
45103
CSV 638 B
5003
45003
CSV 720 B
5153
45153
CSV 645 B
5104
45104
CSV 725 B
5004
45004
CSV 733 B
5154
45154
CSV 203 B
5105
45105
CSV 214 B
5005
45005
CSV 717 B
5155
45155
CSV 720 B
5106
45106
CSV 268 B
5006
45006
CSV 718 B
5156
45156
CSV 264 B
5107
45107
CSV 269 B
5007
45007
CSV 268 B
5157
45157
CSV 222 B
5108
45108
CSV 270 B
5008
45008
CSV 719 B
5158
45158
CSV 736 B
5109
45109
CSV 724 B
5009
45009
CSV 202 B
5159
45159
CSV 717 B
5110
45110
CSV 706 B
5010
45010
CSV 713 B
5160
45160
CSV 718 B
5111
45111
CSV 265 B
5011
45011
CSV 720 B
5161
45161
CSV 268 B
5112
45112
CSV 266 B
5012
45012
CSV 219 B
5162
45162
CSV 719 B
5113
45113
CSV 209 B
5013
45013
CSV 706 B
5163
45163
CSV 202 B
5114
45114
CSV 212 B
5014
45014
CSV 724 B
5164
45164
CSV 713 B
5115
45115
CSV 271 B
5015
45015
CSV 286 B
5165
45165
CSV 720 B
5116
45116
CSV 735 B
5016
45016
CSV 636 B
5166
45166
CSV 219 B
5117
45117
CSV 215 B
5017
45017
CSV 202 B
5167
45167
CSV 727 B
5118
45118
CSV 257 B
5018
45018
CSV 735 B
5168
45168
CSV 728 B
5119
45119
CSV 285 B
5019
45019
CSV 265 B
5169
45169
CSV 729 B
45120
CSV 623 B
注1
5020
45020
CSV 636 B
5170
45170
CSV 730 B
45920
CSV 610 B
注2
5021
45021
CSV 645 B
5171
45171
CSV 643 B
5121
45121
CSV 639 B
5022
45022
CSV 201 B
5172
45172
CSV 618 B
5122
45122
CSV 707 B
5023
45023
CSV 727 B
5173
45173
CSV 731 B
5123
45123
CSV 246 B
5024
45024
CSV 728 B
5174
45174
CSV 335 B
5124
45124
CSV 606 B
5025
45025
CSV 729 B
5175
45175
CSV 417 B
5125
45125
CSV 333 B
5026
45026
CSV 730 B
5176
45176
CSV 732 B
5126
45126
CSV 642 B
5027
45027
CSV 643 B
5177
45177
CSV 293 B
5127
45127
CSV 636 B
5028
45028
CSV 618 B
5128
45128
CSV 601 B
5029
45029
CSV 731 B
5129
45129
CSV 625 B
5030
45030
CSV 335 B
5031
45031
CSV 417 B
5032
45032
CSV 732 B
5120
MF5120は対応溶接棒が2種類あるので注意して下さい
注1:CSV623Bは大理石部分に合わせる場合
注2:CSV610Bは目地部分に合わせる場合
67
※FA 5151用溶接棒「CSV404B」は新色になります。
NNP600
135巾
162巾
182巾
カタログ
品番
溶接棒
30113
30116
30118
43011
CSV255B
30213
30216
30218
43021
CSV275B
VA
カタログ品番
溶接棒
FR
カタログ品番
溶接棒
30313
30316
30318
43031
CSV277B
5201
45201
CSV 201 B
5401
45401
CSV 214 B
30413
-
30418
43041
CSV278B
5202
45202
CSV 206 B
5402
45402
CSV 268 B
30513
-
30518
43051
CSV281B
5203
45203
CSV 248 B
5403
45403
CSV 269 B
30613
30616
30618
43061
CSV614B
5204
45204
CSV 247 B
5404
45404
CSV 270 B
30713
-
30718
43071
CSV628B
5205
45205
CSV 117 B
5405
45405
CSV 265 B
30813
-
30818
43081
CSV275B
5206
45206
CSV 714 B
5406
45406
CSV 266 B
30913
-
30918
43091
CSV281B
5207
45207
CSV 606 B
5407
45407
CSV 285 B
31013
-
31018
43101
CSV277B
5208
45208
CSV 325 B
5408
45408
CSV 727 B
31113
-
31118
43111
CSV614B
5209
45209
CSV 412 B
5409
45409
CSV 728 B
31213
-
31218
43121
CSV281B
5210
45210
CSV 640 B
5410
45410
CSV 729 B
31313
-
31318
43131
CSV614B
5211
45211
CSV 624 B
5411
45411
CSV 730 B
31413
-
31418
43141
CSV277B
5212
45212
CSV 630 B
5412
45412
CSV 731 B
31513
-
31518
43151
CSV275B
5413
45413
CSV 335 B
31613
-
31618
43161
CSV614B
5414
45414
CSV 417 B
31713
-
31718
43171
CSV281B
FW
カタログ品番
溶接棒
5415
45415
CSV 293 B
31813
-
31818
43181
CSV628B
5251
45251
CSV 202 B
5416
45416
CSV 286 B
31913
-
31918
43191
CSV277B
5252
45252
CSV 721 B
5417
45417
CSV 641 B
5253
45253
CSV 209 B
5418
45418
CSV 248 B
5254
45254
CSV 723 B
5419
45419
CSV 410 B
5255
45255
CSV 285 B
5420
45420
CSV 247 B
5256
45256
CSV 722 B
5421
45421
CSV 629 B
SFP
カタログ品番
溶接棒
5331
45331
CSV 621 B
5332
45332
CSV 631 B
NNP800
カタログ品番
溶接棒
3505
43505
CSV 716 B
3506
43506
CSV 706 B
3507
43507
CSV 116 B
3508
43508
CSV 334 B
プレーン・マーブル品番旧品番似寄対照表
プレーン 合計20 点
マーブル 合計 19 点
旧品番
新見本帳品番
旧品番
新見本帳品番
FP9301
SFP5301
FM9351
SFM5351
FP9302
SFP5302
FM9352
SFM5352
FP9303
SFP5303
FM9353
SFM5355
FP9304
SFP5304
FM9354
SFM5353
FP9305
SFP5305
FM9355
―
FP9306
SFP5332
FM9356
SFM5359
FP9307
SFP5316
FM9357
SFM5360
FP9308
SFP5317
FM9358
SFM5361
FP9309
SFP5318
FM9359
SFM5358
FP9310
SFP5331
FM9360
―
FP9311
―
FM9361
SFM5356
FP9312
SFP5306
FM9362
SFM5357
FP9313
SFP5307
FM9363
SFM5362
FP9314
SFP5308
FM9364
SFM5363
FP9315
SFP5309
FM9365
―
FP9316
SFP5310
FM9366
SFM5366
FP9317
SFP5311
FM9367
SFM5367
FP9318
SFP5312
FM9368
―
FP9319
SFP5313
FM9369
―
FP9320
SFP5314
FM9370
―
FP9321
―
FM9371
SFM5368
FP9322
SFP5315
FM9372
―
―
SFM5354
―
SFM5364
―
SFM5365
―
SFM5369
※似寄品番のご案内です。イコールではありません。
(SFP5331・5332を除く)
68
新旧対照リスト
MF
FA
69
新品番
旧品番
新品番
旧品番
新品番
旧品番
新品番
旧品番
新品番
旧品番
5101
9065
5164
9111
5416
9409
31713
34521
5654
9575
5102
9066
5165
9112
5417
9412
31718
35521
5655
9576
5103
9067
5166
9113
5418
9410
31813
34551
5656
9587
5104
9068
5167
9119
5419
9413
31818
35551
5657
9586
5105
9055
5168
9120
5420
9411
31913
34531
5658
9583
5106
9056
5169
9121
5421
9414
31918
35531
5659
9584
5107
9057
5170
9122
5901
9191
3751
3651
5660
9588
5108
9058
5171
9123
30113
34211
3752
3652
5661
9577
5109
9059
5172
9124
30118
35211
3753
3653
5662
9579
5110
9060
5173
9125
30213
34251
30301
34261
5663
9580
5111
9061
5174
9126
30218
35251
30302
35261
5664
9581
5112
9062
5175
9127
30313
34261
30601
34231
5665
9582
5113
9063
5176
9128
30318
35261
30602
35231
5666
9551
5114
9051
5201
9201
30413
34271
5667
9552
5115
9052
5202
9202
30418
35271
30312L 35261L
5668
9553
5116
9053
5203
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30513
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