古典ギリシア語(初級) - 学習院大学 講義案内

平成28年度 文学部各学科共通開講科目および担当者一覧
授業科目(講義題目)
副題
単位 開講期間
言語学概論
聖書研究
新約聖書講読
古典ギリシア語(初級)
4
通年
4
4
担当者
備考
NO.
鷲尾 龍一 教授 注1)注2)
文共-001
通年
杉山晃太郎 講師 注3)
文共-002
通年
小川 彩子 講師 注1)
文共-003
古典ギリシア語(初級)
4
通年
小島 和男 准教授 注1)
文共-004
※上級古典語(ギリシア語) 古典ギリシア語講読
4
通年
岡野利津子 講師 注4)
文共-005
古典ラテン語(初級)
4
通年
金澤 修 講師 注1)
文共-006
古典ラテン語(初級)
4
通年
小島 和男 准教授 注1)
文共-007
※上級古典語(ラテン語) アウグスティヌス『告白』講読
4
通年
木村 茂 講師 注5)
文共-008
※ギリシア・ラテン文学特殊研究 古典の精神の変容と発展
4
通年
山口 拓夢 講師 注6)
文共-009
※漢語原書講読
4
通年
王 瑞来 講師 注7)
文共-010
現代学入門
大学もしくは学問
4
通年
⎧小島 和男
⎪
⎪赤坂 憲雄
⎪
⎪大貫 敦子
⎪
⎪鐘江 宏之
⎪
⎪亀長 洋子
⎪
⎪斉藤 利彦
⎪
⎪佐藤 学
⎪
⎪島尾 新
⎪
⎪島田 誠
⎪
⎪下川 潔
⎪
⎨高柳 信夫
⎪
⎪千葉 功
⎪
⎪冨田 祐一
⎪長沼 豊
⎪
⎪山本 政人
⎪
⎪吉川 眞理
⎪
⎪荒木 純子
⎪
⎪伊藤 白
⎪
⎪小林和貴子
⎪
⎪鈴木 雅生
⎪
⎩松波 直弘
准教授 注1)注8)
文共-011
教授
教授
教授
教授
教授
教授
教授
教授
教授
教授
教授
教授
教授
教授
教授
准教授
准教授
准教授
教授
准教授
各学科共通科目
現代マンガ学講義
4
通年
佐々木 果 講師 注1)
文共-012
※マンガ・アニメーション芸術批評研究
4
通年
宮本 大人 講師 注9)
文共-013
4
通年
T.マレ
教授 注9)
文共-014
4
通年
柴田 隆子 講師 注9)
文共-015
4
通年
溝口 彰子 講師 注9)
文共-016
※舞台芸術文化論演習
フランス17世紀を代表する3人の劇作家
※舞台芸術文化論演習
行為としての観客
※映像芸術批評研究
※映像芸術文化論演習
映画の技法分析
※マンガ・アニメーション芸術文化論演習 アニメーションと関連分野の研究
4
通年
中条 省平 教授 注9)
文共-017
4
通年
佐々木 果 講師 注9)
文共-018
( 790 )
2016大学院_04文学部.indb 790
2016/03/04 19:39
授業科目(講義題目)
※身体表象文化論演習
副題
単位 開講期間
ジェンダー論から考える身体の「表象」
4
通年
担当者
備考
NO.
大貫 敦子 教授 注9)
文共-019
※表象文化制度論演習
戯曲の構造分析
4
通年
松井憲太郎 講師 注9)
文共-020
※表象文化制度論演習
映画と身体(幽霊、モンスター、ゾンビ)
4
通年
岡田 尚文 助教 注9)
文共-021
通年
※国際文化学特殊研究
※国際文化学特殊研究
4
イスラーム社会文化演習
※国際文化学特殊研究
青木 祐子 講師 注10)
文共-022
2
第1学期 三浦 徹 講師 注11)
文共-023
2
第2学期 西山 暁義 講師 注11)
文共-024
※印は大学院授業科目であるが、学部の授業科目として履修することができる。
注1)複数回履修は不可
注2)日本語日本文学科学生が履修した場合、「言語学講義」の単位となる。
注3)‌哲学科学生が履修した場合、
「思想史演習Ⅱ」の単位となり、
複数回履修は可。史学科学生が履修した場合、
「西
洋史特殊講義」の単位となり、複数回履修は可。哲学科・史学科以外の学生が履修した場合、複数回履修は
不可。
注4)「古典ギリシア語(中級)」の単位となり、複数回履修は可。
注5)「古典ラテン語(中級)」の単位となり、複数回履修は可。
注6)「ギリシア・ラテン文学史」の単位となり、複数回履修は不可。
注7)‌哲学科学生が履修した場合、
「思想史演習Ⅱ」の単位となり、
複数回履修は可。史学科学生が履修した場合、
「東
洋史特殊講義」の単位となり、複数回履修は可。日本語日本文学科・心理学科学生が履修した場合、自学科
授業科目「外国語講読」の単位となり、複数回履修は不可。
‌哲学科・史学科・日本語日本文学科・心理学科以外の学生が履修した場合、他学科授業科目「外国語講読」
の単位となり、複数回履修は不可。
注8)‌平成20年度以前入学の哲学科学生が履修した場合、
「比較文化論講義」の単位となる。ただし、複数回履修
は不可。
注9)‌哲学科学生が履修した場合、「比較芸術学演習Ⅱ」の単位となる。哲学科以外の学生が履修した場合、他学
科専門科目として哲学科授業科目「比較芸術学演習Ⅱ」の単位となる。いずれの場合も、複数回履修は可。
注10)‌日本語日本文学科学生が履修した場合、「日本文学講義Ⅱ」の単位となる。哲学科学生が履修した場合「思
想史講義」の単位となる。日本語日本文学科及び哲学科以外の学生が履修した場合、他学科専門科目として
日本語日本文学科授業科目「日本文学講義Ⅱ」の単位となる。
注11)‌哲学科学生が履修した場合、「美術史講義」の単位となる。哲学科以外の学生が履修した場合、他学科専門
科目として哲学科授業科目「美術史講義」の単位となる。
各学科共通科目
( 791 )
2016大学院_04文学部.indb 791
2016/03/04 19:39
ナンバリング:030-B-100
言語学概論
担 当 者
鷲尾 龍一 教授
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
火
文共-001
0530031000100
時 限
3
言語研究の歴史を辿りつつ、言語学の基本概念、関連諸分野における研究の目的と方法、研究の現状と今
後の課題などについて学ぶ。併せて、日本における「国語学」の歴史を概観し、西洋言語学が日本語研究
に与えた様々な影響についても考察する。年間の講義を踏まえ、最終的には国語学史と言語学史の融合を
試みる。
言語学および関連諸分野の歴史と現状を学び、言語研究の意義や課題を理解できるようになる。
1 言語と言語学
16 ソシュールの言語論
2 言語学の諸分野
17 ソシュールと現代言語学
3 言語の起源・歴史・系統
18 言語学と日本語研究 〜幕末の状況〜
4 比較言語学の誕生
19 言語学と日本語研究 〜近代の状況〜
5 比較言語学の展開
20 言語学と日本語研究 〜現代の状況〜
6 音声言語と文字言語
21 生成文法理論の誕生
7 言語学における文字研究の位置づけ
22 生成文法理論の展開
8 意味と形式
23 言語の普遍性と個別性
9 言語の類型
24 言語と世界観
10 言語の優劣をめぐる言説
25 現代言語学の争点
11 アジアの諸言語
26 ヒトの進化と言語の起源
12 日本語の系統
27 言語の多様性と巨大語族の可能性
13 日本語研究の歴史
28 総括と展望
14 理解度の確認
29 理解度の確認
15 自主研究
30 自主研究
上記の授業内容は、受講者からの質問等に応じて変更することもありうる。
年間を通じて講義を行うが、受講者による発表も予定している。
事前に教科書あるいは配布資料の該当箇所を読んでおくこと(約1時間)
。
第2学期(学年末試験):20%/レポート:25%/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:25%/
毎回提出するコメント・質問の内容:30%
出席状況、毎回提出するコメント・質問の内容、レポートの内容、学年末試験の成績などにより、総合的
に判断する。詳細は授業時に指示する。
斉木美知世・鷲尾龍一『日本文法の系譜学 〜国語学史と言語学史の接点〜』
(
「言語・文化選書」32)
、開
拓社、2012年
授業時に指示する。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
曜日:水曜日
時間:16:20〜17:00
場所:個人研究室
各学科共通科目
( 792 )
2016大学院_04文学部.indb 792
2016/03/04 19:39
ナンバリング:030-B-101
聖書研究 新約聖書講読
担 当 者
杉山 晃太郎 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
土
文共-002
0530031200100
時 限
1
各学科共通科目
この授業では、欧米の文化、思想、哲学、芸術、文学、さらには政治や科学技術に至るまで、様々な領
域で極めて大きな影響力を持ち続けているキリスト教を人間の思想の1つとして捉えた上で、新約聖書に
収められている『マタイによる福音書』
、
『使徒行伝』
(一部)
、
『コロサイ人への手紙』を、それぞれ英語
訳テクストを使用して講読します。
イエスの行動と死が福音書記者によってどのように描かれたのか、また、誕生したばかりの原始キリス
ト教がどのように広まっていったか、既存のユダヤ教と新たに生まれたキリスト教ではどのように異なっ
ていたのか、などを中心に、新約聖書の英文テクストを精読することを通じて、キリスト教の基本と初期
の展開について理解し、自分の意見をもち、自分の言葉で説明できるようになることを目標とします。
1 ガイダンス,概説 (1) -- キリスト教の位置づけ
2 概説 (2) -- ユダヤ教からキリスト教へ
3 概説 (3) -- イエス,『聖書』,新約聖書
4 概説 (4) -- 福音書、『マタイによる福音書』概説
5 『マタイによる福音書』講読(1〜2章)
6 『マタイによる福音書』講読(3〜4章)
7 『マタイによる福音書』講読(5〜6章)
8 『マタイによる福音書』講読(7〜8章)
9 『マタイによる福音書』講読(9〜10章)
10 『マタイによる福音書』講読(11〜12章)
11 『マタイによる福音書』講読(13〜14章)
12 『マタイによる福音書』講読(15〜16章)
13 『マタイによる福音書』講読(17〜18章)
14 『マタイによる福音書』講読(19〜20章)
15 『マタイによる福音書』講読(21〜22章)
16 『マタイによる福音書』講読(23〜24章)
17 『マタイによる福音書』講読(25〜26章)
18 『マタイによる福音書』講読(27〜28章)
、
『使徒行伝』概説
19 『使徒行伝』講読(1〜2章)
20 『使徒行伝』講読(3〜4章)
21 『使徒行伝』講読(5〜6章)
22 『使徒行伝』講読(7〜8章)
23 『使徒行伝』講読(9〜10章)
24 『使徒行伝』講読(11〜12章)
25 『使徒行伝』講読(13〜14章)
26 『使徒行伝』講読(15〜16章),
『コロサイ人への手紙』概説
27 『コロサイ人への手紙』講読(1〜2章)
28 『コロサイ人への手紙』講読(3〜4章)
29 授業のまとめ
30 自主研究
初回の授業時に、授業の進め方、評価方法、テクスト、注釈書、翻訳、参考文献等について説明を行な
います。それに続けて、キリスト教および新約聖書について、講義形式で概説します。
それ以降は、履修者の人数や学力に合わせて、演習形式でテクストを詳しく読み進めます。具体的には、
毎時間、担当者を決めて、英語訳テクストの一部を訳してもらい、その後で訳の確認、質疑応答を行ない
ます。重要な箇所については履修者全員でディスカッションを行ないます。
担当者は、事前に指定した担当範囲の英文テクストを、原文に忠実に日本語に訳せるように準備し、固
有名詞や特殊な用語等を調べておくこと。また、担当者以外の履修者は、当該範囲のテクストを読んで内
容を理解し、疑問点・不明点等をチェックしておくこと。
レポート:40% ・・・夏休み明けと年度末の計2回のレポート/平常点(クラス参加、
グループ作業の成果等)
:
60% ・・・出席、訳の担当、ならびに質疑応答時の参加度を評価する。
成績評価の際には、以下の点を重視します。
[レポート]課題に則して、自分の考えと、そう考える根拠が適切に示されているか。
[平常点]新約聖書のテクストならびに原始キリスト教について、積極的に理解しようと務めているか。
質疑応答に積極的に参加しているか。
( 793 )
2016大学院_04文学部.indb 793
2016/03/04 19:39
The Bible, Revised Standard Version, 2nd Edition, The British & Foreign Bible Society, 1967, ISBN:
0564001015
* 英語訳テクスト、入手法等については、初回の授業時に紹介します。
新約聖書翻訳委員会『新約聖書』、岩波書店、2004年、ISBN=400023384X
日本聖書協会『聖書(新共同訳)』、1993年、ISBN=4820210378
小田垣 雅也『キリスト教の歴史』(講談社学術文庫)
、講談社、1995年、ISBN=4061591789
加藤 隆『『新約聖書』の誕生』(講談社選書メチエ 163)
、講談社、1999年、ISBN=4062581639
田川 建三『書物としての新約聖書』、勁草書房、1997年、ISBN=432610113X
* 日本語訳、註釈書、概説等については、初回の授業時に紹介します。
曜日:(1) 授業の後に受け付けます。
(2) 随時メールで受け付けます。
時間:(1) 授業の後、20分程度
(2) 随時
場所:(1) 教室にて
(2) メールで対応
備考:メール・アドレス: [email protected]
* 授業名、フルネームを記載すること。
各学科共通科目
( 794 )
2016大学院_04文学部.indb 794
2016/03/04 19:39
ナンバリング:030-B-006
古典ギリシア語(初級)
担 当 者
小川 彩子 講師
単 位
4
配当年次
1〜4
開講期間
通年
曜 日
水
文共-003
0530053100100
時 限
4
皆さんは古典ギリシア語の単語を何か知っていますか?実は沢山の単語を知っているはずです。
「哲学」
を意味する「フィロソフィアー」という単語は古典ギリシア語です。他にも「ロゴス」だとか「エロース」
だとか、私たちの身の回りには古典ギリシア語やそれを語源にしている単語が沢山溢れています。実は馴
染み深い言語なのです。この授業では古典ギリシア語の基礎文法の習得を目指しますが、1年間の学習を
通して、最終的には古典ギリシア語で書かれた簡単なテクストを読解することが出来る程度にまで力を高
められたらと考えています。古代のテクストを読むことは現代を生きる私たちの思索にも何らかの刺激を
与えるはずです。語学が苦手な人でも心配しないで下さい。誰だって古典語なんてそうそう学習したこと
はないはずですから、皆ゼロからのスタートです。心を新たに古典ギリシア語にトライしてみましょう。
古典ギリシア語の初級文法を習得し、最終的に古典ギリシア語のテクストを読解できるようにすることを
目標とする。
1 ガイダンス
2 2回目以降、教科書に沿って学習していきます。
初回授業時に、授業の進め方・参考文献・関連サイトの紹介を行います。その後は、1回の授業にあたり
教科書の約2課分の内容をこなす形で進めていきます。教科書を一通り終えたら、最後数回の授業を使っ
て、実際に古典ギリシア語で書かれた簡単なテクストを読む作業にも触れたいと考えています。
授業時には、予習してきた各課における文法事項の要点を解説します。また、出席者に練習問題を解いて
もらいます。
事前に範囲を指定するので、次週の授業に向けて教科書の内容を各自で予習して来ることが要求されます。
第1学期(学期末試験):30%/第2学期(学年末試験)
:30%/平常点(クラス参加、グループ作業の成
果等):40%
水谷智洋『古典ギリシア語初歩』、岩波書店、1990年、ISBN=9784000008297
哲学科でギリシア哲学を学ぼうとする、もしくはその可能性がある方は、この授業か、小島先生の「古典
ギリシア語(初級)」を履修して下さい。小島先生の授業と基本的に内容は変わりません。各自の時間割
に合わせてどちらかを選択してください。
曜日:水曜日
時間:4限の授業後
場所:教室にて
各学科共通科目
( 795 )
2016大学院_04文学部.indb 795
2016/03/04 19:39
ナンバリング:030-B-006
古典ギリシア語(初級)
担 当 者
小島 和男 准教授
単 位
4
配当年次
1〜4
開講期間
通年
曜 日
木
文共-004
0530053100200
時 限
4
各学科共通科目
21世紀のこの世界に、古典ギリシア語を日常生活で話している人は、おそらくいません。では何故、その
ような言語を学ぶのでしょうか? 一つには、書かれたものがたくさんあるからです。ホメロスやプラト
ンなど、興味深く、面白そうなものがたくさんあります。勿論、すぐれた翻訳もたくさんありますが、好
きな物語や文章ほど、原典に触れたくなるものです。もう一つの理由として、古典語そのものが面白いと
いうことがあげられます。勿論、ダーツを面白いと思う人がいれば面白くないと思う人もいるように、好
き好きではありますが、ちまちまパズルを解くのが好きな人にはとても面白いものです。また、古典語で
はオーラルコミュニケーションの能力は要求されません。語学は好きだけど、コミュニケーション系の授
業が苦手な方はいませんか? コミュニケーション系の授業でなくとも最近は、特に英語の授業で、シャ
ドーイング、リスニングを多くさせられます。勿論、それらはとても大事ですが、本当に大事ですが(大
事なことなので二度書きました)、私はものすごく大嫌いです。古典ギリシア語の授業では、ちまちま一
単語一単語調べて文章を理解する、そんな作業のみを楽しく出来るわけです。
楽しそうだなと思ったらやっ
てみましょう。楽しそうだなとまでは思わないけど、
という方もやってみたら面白くなるかもしれません。
勿論反対の場合もありますが。というわけで、この授業の目的は古典ギリシア語を楽しむことです。付随
的に、初級の文法が習得されます。
初級文法を習得し、古典ギリシア語の演習に参加できるようになる。
1 4月7日:ガイダンス
2 4月14日:文字と発音
3 4月21日:アクセント
4 4月28日:第1・第2変化の名詞および形容詞、定冠詞
5 5月12日:第1変化名詞および第1・第2変化の形容詞(つづき)
6 5月19日:ω動詞の直接法能動相現在、未来、未完了過去およびアオリスト/不定詞を用いた間接
話法
7 5月26日:直接法能動相第2アオリスト/結果文、時の表現/前接辞と後接辞、疑問代名詞と不定
代名詞、特殊な動詞、所有の与格
8 6月2日:子音幹の第3変化名詞、限定の対格および与格/母音融合を行う第1・第2変化形容詞
9 6月9日:母音幹の第3変化名詞
10 6月16日:関係代名詞
11 6月23日:指示代名詞、強意代名詞/形容詞および副詞の比較
12 6月30日:母音融合動詞/流音・鼻音幹動詞の未来、人称代名詞
13 7月7日:その他の形容詞
14 7月14日:前期の復習
15 予備日
16 9月22日:μι動詞
17 9月29日:ω動詞の能動相現在・未来・第2アオリストの分詞、分詞の用法
18 10月6日:ω動詞の能動相アオリストの分詞、μι動詞の能動相現在および第2アオリストの分詞、
分詞の用法(つづき)
19 10月13日:接続法能動相現在およびアオリスト、主文における接続法の用法、接続法を用いた条件
文
20 10月20日:希求法能動相現在・未来・アオリスト、主文における希求法の用法、目的文/希求法を
用いた条件文、間接話法、話法転換時の動詞の法の変化、間接疑問
21 10月27日:直接法中・受動相現在、直接法中動相未来、能動相欠如動詞、危惧・恐怖を表す文
22 11月10日:直接法中・受動相現在、直接法中動相未来、能動相欠如動詞、危惧・恐怖を表す文/直
接法中・受動相未完了過去、直接法中動相第2アオリスト、再帰代名詞、所有形容詞、配慮・努力
を表す文
23 11月17日:直接法中動相アオリスト、事実に反する仮定の条件文、過去の可能性を表す文/接続法
中・受動相現在、接続法中動相アオリスト
24 11月24日:希求法中・受動相現在、希求法中動相アオリスト・未来/受動相アオリストおよび未来、
行為者の表し方、手段・方法の与格
25 12月1日:能動相完了・過去完了・未来完了/中・受動相完了・過去完了・未来完了、行為者の与
格
26 12月8日:命令法
27 12月15日:μι動詞型の変化をする第2アオリスト、動形容詞、動詞の主要部分/数詞
28 12月22日:アリストテレスを読む①
29 1月12日:アリストテレスを読む②
30 予備日
( 796 )
2016大学院_04文学部.indb 796
2016/03/04 19:39
予定は未定です。
どんな遊びやゲームも、ルールを覚えて練習しなければ、楽しめるようにはなりません。ルールの解説、
コツや攻略法は授業時にお伝えしますから、ルールを見てくること、つまり教科書の内容を各自である程
度予習してくることが必要です。その上で練習問題をいくつか解いてきてもらって、授業時にそれをみん
なで確認します。
予習が大事です。教科書をよく読み、お配りする予習用プリントをやってきて下さい。目安時間は各人の
能力によりマチマチでしょう。
第1学期(学期末試験):30%/第2学期(学年末試験)
:30%/平常点(クラス参加、グループ作業の成
果等):40%
上記のパーセンテージはあくまでも目安です。詳しくは授業でお話しします。
水谷智洋『古典ギリシア語初歩』、岩波書店、1990年、ISBN=9784000008293
第一回目の授業で指示します。
哲学科でギリシア哲学を学ぼうとする、もしくはその可能性がある方は、この授業、もしくは小川先生の
「古典ギリシア語(初級)」を履修して下さい。
曜日:金曜日
時間:13:30〜14:00
場所:個人研究室(北2号館404号室)
備考:質問はオフィスアワーの時間のみならず、随時受け付けていますし、上級生による補習も、個別で
も何人かまとめてでもセッティング致します。あきらめずに頑張りましょう。
各学科共通科目
( 797 )
2016大学院_04文学部.indb 797
2016/03/04 19:39
ナンバリング:030-B-008
※上級古典語(ギリシア語)
古典ギリシア語講読
担 当 者
岡野 利津子 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
火
文共-005
0530053390100
時 限
3
初級ギリシア語文法の履修を既に終えている学生を対象に、
古典ギリシア語の講読を行います。本年度は、
アリストテレス『ニコマコス倫理学』最終巻である第10巻を読みます。文法事項の確認だけでなく、ア
リストテレスの思想についての解説も加えながら、テキストを読み進めたいと思います。古典ギリシア語
のテキストを読んだ経験のない学生をはじめ、履修者一人ひとりの理解度に応じて授業を行います。
古典ギリシア語の文法を把握し、基礎的な原典講読能力を身に付けることを目標にします。
テキストの読解を通じてアリストテレスの考え方も理解していければと思います。
1 テキスト、辞書、文法書、授業方法、採点方法等の説明を行います。
2 二回目以降、テキストの講読にはいります。
アリストテレスの倫理学において快楽および観照がどのように位置づけられるかを考えながら、
『二コマ
コス倫理学』第10巻を読んでいきたいと思います。今年は、この巻の読了を予定しています。
文法事項を確認しながら、出席者たちにテキストを訳してもらい、訳や内容の解説を行います。
授業の最後に次回の予習範囲を指定しますので、単語を辞書で調べ、文章の訳を考えてきて頂きます。
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:50% ・・・学習への取り組み/読解力:50% ・・・古典ギリ
シア語テキストの読解力
古典ギリシア語初心者の場合も、学習への熱心な取り組みがあれば、できるだけそれを評価したいと思い
ます。
H. Rackham, Aristotle, The Nicomachean Ethics with an English translation, (Loeb Classical Library)
Revised Edition, Harvard University Press, 1934, ISBN:0674990811
初回及び2回目の授業で、必要部分のテキストのコピーを履修希望者に配布します。
初回の授業で、辞書、文法書等を紹介します。
曜日:火曜日
時間:12:45~13:00
場所:講師談話室
各学科共通科目
( 798 )
2016大学院_04文学部.indb 798
2016/03/04 19:39
ナンバリング:030-B-001
古典ラテン語(初級)
担 当 者
金澤 修 講師
単 位
4
配当年次
1〜4
開講期間
通年
曜 日
月
文共-006
0530034100100
時 限
5
各学科共通科目
本授業は、古典ギリシア語と共に、ヨーロッパ文化の源流を形成する古代語であり、世界帝国であったロー
マの公用語であったラテン語を学ぶことによって、かかる時代の哲学思想の根元的な理解への第一歩を築
くことを目的としています。ラテン語によって表された哲学思想は、いわゆるヘレニズム期には古典ギリ
シア語に対し副次的なものでしかありませんでしたが、ローマ帝政期も三世紀を過ぎる頃になると、キリ
スト教神学を中心に膨らみ、その余波はルネッサンス期に至るまで続きます。また学問言語としてのラテ
ン語は、ルネッサンスを過ぎた後も影響を与え、21世紀の今もこの言語による著述は続いています。また
ラテン語は、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ルーマニア語等の祖先に当たる言語
であり、主にフランス語を経由して英語にも多くの語彙を提供しています。このためこの言語を学ぶこと
によって、上記の近代諸言語の文法的・語彙的・歴史的な理解がより深められると思われます。
英語などのヨーロッパの近代言語を学習したかたは驚くかもしれませんが、一般に古典語と言われるギリ
シア語、ラテン語、サンスクリット語などは初級文法を習得しないかぎり辞典を引くことさえもままなり
ません。というのもこれらの言語では、動詞はもちろん名詞さえも、いわゆる「変化」をするために、眼
前の単語がどのような形態なのかわからないと辞典記載項目にたどり着けないからです。従って、辞典の
記載項目にたどり着ける分析能力を習得すること、これを本講座の第一の目標にしたいと思います。具体
的に列挙すれば、以下の通りとなります。
1) 名詞・形容詞変化については、第一・第二・第三・第四・第五の各変化、および主要な代名詞変化の
違いが理解できる。
2) 分詞、動名詞、動形容詞の概説的な用法が解る。
3) 動詞については、規則的な動詞の直説法における能動・受動の各相、および現在・未完了過去・未来・
現在完了・過去完了・未来完了などの各時制変化が概観できる。また接続法の主な用法が理解できる。
1 イントロダクション ラテン語とは?
2 文字と発音
3 動詞第一、第二変化と名詞第一変化
4 名詞第二変化、第一、第二変化形容詞、前置詞
5 動詞第三、第四変化と人称代名詞
6 動詞未完了過去、不定法、名詞第三変化(1)
7 動詞未来変化、指示代名詞、第三変化形容詞(1)
8 動詞完了直説法能動、名詞第三変化 (2)
9 関係代名詞、過去完了、未来完了直説法能動
10 名詞第三変化(3)、疑問文
11 命令法能動、名詞第三変化(4)
12 動詞、受動相現在、未完了過去、未来、第三変化形容詞(2)
13 副詞、受動相完了
14 前期の授業の総括
15 予備日
16 形容詞、副詞の比較級、最上級
17 形式所相動詞、名詞第四変化
18 形容詞、副詞の不規則な比較級、最上級、命令法受動相
19 名詞第五変化、分詞
20 不規則動詞、数詞
21 絶対奪格、不定法(1)
22 不定法(2)、接続法現在
23 非人称的動詞と非人称的表現、代名詞的形容詞、不定代名詞
24 接続法未完了過去、スピーヌム
25 動名詞
26 動形容詞
27 接続法完了、過去完了、禁止を表す文
28 ギリシア系名詞の変化、接続詞と従属文
29 後期の授業の総括
30 予備日
まず前回出した宿題の解答を参加者が行います。
その上で今回の文法内容を教科書に基づいて説明し、必要な場合は授業内の課題を出します。
その上で今回学習した内容に関わる宿題を出しますので、翌週までに解答を作成してください。
語学の授業ですから、出された宿題をこなすのは必須と考えてください。
( 799 )
2016大学院_04文学部.indb 799
2016/03/04 19:39
予習ができればより良いですが、どちらかの場合は宿題も含め復習に努めてください。
第1学期(学期末試験):35% ・・・語形変化の習得度合い、和訳の正確さ/第2学期(学年末試験)
:35%
・・・語形変化の習得度合い、和訳の正確さ/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:30% ・・・出席
および宿題の達成率
松平千秋・国原吉之助『『新ラテン文法』
』
、東洋出版、1990年、ISBN=9784809643019
興味があるかたは以下を参照してください。さらに必要な場合は授業内で追加して指示します。
小林標『ラテン語の世界』、中公新書
逸見喜一郎『ラテン語のはなし』、大修館書店
古代ローマの文化全般については
長谷川岳男・樋脇博敏『古代ローマを知る辞典』
、東京堂出版
碑文について興味があるかたは
ローレンス・ケッピー〔小林雅夫・梶田知志訳〕
『碑文から見た古代ローマ生活誌』
、原書房
また辞典は初歩では必須ではありませんが、参考のために記しておきます。
水谷智洋『改訂版 羅和辞典』、研究社
授業では中世ラテン語については触れることができませんが、興味のあるかたは参照してください。
国原吉之助『新版 中世ラテン語入門』
、大学書林
近代諸語との関連に興味があるかた、フランス語やイタリア語等を履修されたかたには以下のものも参考
になるかもしれません。
伊藤太吾『フランス語・イタリア語・スペイン語が同時に学べる単語集』
、ナツメ社
ジュゼッペ・パトータ〔橋本勝雄訳〕
『イタリア語の起源』
、京都大学出版会
また英語による文法書も紹介しておきます。
B.L.Gildersleeve, Latin Grammer,3rd edition, St Martin’s Press, Macmillan, USA, 1895
上記以外に必要がある場合は授業内で適宜指示します。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
古典言語ですから、オーラルコミュニケーションが必要な場合は〔おそらく?〕ありませんので、ゆっく
り学習してください。
ただし語学は一回休んでしまうと追いつくのが難しい場合があります。そのときは教員に申し出てくださ
い。遅れた分は少し急げば必ずフォローアップできます。
Festina lente!
曜日:授業後
時間:可能な限り対応します
場所:教室にて
各学科共通科目
( 800 )
2016大学院_04文学部.indb 800
2016/03/04 19:39
ナンバリング:030-B-001
古典ラテン語(初級)
担 当 者
小島 和男 准教授
単 位
4
配当年次
1〜4
開講期間
通年
曜 日
水
文共-007
0530034100200
時 限
5
各学科共通科目
古典ラテン語の初級文法を学ぶ授業です。ラテン語を学ぶ動機は人それぞれでしょうが、何かセールスポ
イントでも述べるとすれば、ラテン語のような古典語の学習では、所謂「地頭(じあたま)
」といったも
のを鍛えることができるという点でしょうか? 「地頭」というと知識量ではなく、論理的な思考能力や
情報処理能力を表すのだと思いますが、古典語の学習ではそれが鍛えられるということです。知識量では
ないそういった能力が古典語の学習によって鍛えられるのは意外に思われるかもしれません。しかし、所
謂「変化」が多いため、辞書を引くさえにも、今まで聞いた情報、時には理不尽にも思えるその語学の理
屈のどれを利用したらいいのか考え、思い出さなければなりません。時には同じ変化形もある中、どちら
で採ったほうが文意に沿うか、まともな文章になるか、色々な可能性を考え、その可能性を取捨して判断
する、そういった作業の繰り返しになるわけです。記憶力だけあっても足りないのですが、記憶力もなけ
ればなりませんので、自然と鍛えられることになります。おそらくそのような「地頭」を徹底的に鍛える
作業は、他ではあまりできないのではないでしょうか?
初級文法を習得し、古典ラテン語語の演習に参加できるようになることですが、楽しく学びつつツラい思
いもして、「地頭」が良くなる、も目標としたいと思います。
1 4月13日:ガイダンス
2 4月20日:字母・発音・音節・アクセント
3 4月27日:第1・第2変化動詞
4 5月11日:第1・第2変化名詞/形容詞
5 5月18日:前置詞/第3・第4変化動詞/人称代名詞
6 5月25日:未完了過去・直接法・能動相、不定詞の用法
7 6月1日:第3変化名詞 (1) i幹名詞
8 6月8日:未来・直接法・能動相/指示代名詞
9 6月15日:第3変化形容詞 (1) i幹形容詞
10 6月22日:関係代名詞
11 6月29日:過去完了/未来完了・直接法・能動相
12 7月6日:第3変化名詞 (3) 流音・鼻音幹名詞/疑問文
13 7月13日:疑問文/命令法・能動相/第3変化名詞 (4) 擦音幹名詞
14 7月20日:受動相・直接法・現在/未完了過去/未来
15 予備日
16 9月21日:第3変化形容詞 (2) 子音幹形容詞/副詞/受動相・完了系時称、動詞の基本形
17 9月28日:形容詞と副詞の比較級と最上級/形式所相動詞 (Dēpōnentia)
18 10月5日:第4変化名詞/形容詞・副詞の不規則な比較級・最上級
19 10月12日:命令法・受動相/第5変化名詞
20 10月19日:分詞/不規則動詞/数詞
21 10月26日:絶対的奪格
22 11月2日:不定詞
23 11月9日:接続法・現在
24 11月16日:非人称動詞および非人称的表現/代名詞的形容詞、不定代名詞
25 11月23日:接続法・未完了過去、目的分詞 (Supīnum)
26 11月30日:動名詞 (Gerundium)
27 12月7日:動形容詞 (Gerundīvum)
28 12月14日:接続法・完了/過去完了、禁止を表す文
29 12月21日:復習など
30 予備日
予定は未定です。しかし、「動形容詞 (Gerundīvum)」までは進みます!
サッカーの授業で、ルールブックをいちいち読むような授業は退屈でしょう。解説はしますが、ルールを
見てくること、つまり教科書の内容を各自である程度予習し、その上で練習問題をいくつか解いてきても
らって、授業時にはそれをみんなで確認したいと思います。
予習が大事です。教科書をよく読み、指定の練習問題をやってきて下さい。目安時間は各人の能力により
マチマチでしょう。
第1学期(学期末試験):30%/第2学期(学年末試験)
:30%/平常点(クラス参加、グループ作業の成
果等):40%
上記のパーセンテージはあくまでも目安です。詳しくは授業でお話しします。
( 801 )
2016大学院_04文学部.indb 801
2016/03/04 19:39
松平千秋・国原吉之助『新ラテン文法』
、東洋出版、1992年、ISBN=9784809643019
第一回目の授業で指示します。
質問はオフィスアワーの時間のみならず、随時受け付けていますし、上級生による補習も、個別でも何人
かまとめてでもセッティング致します。あきらめずに賢くなりましょう。あと、一応付け加えておきます
が、古典語ができる人がみな例外なくすごく賢いわけではありません。念のため。何にでも例外はあるの
です。
曜日:金曜日
時間:13:30〜14:00
場所:個人研究室(北2号館404号室)
ナンバリング:030-B-003
※上級古典語(ラテン語) アウグスティヌス『告白』講読
担 当 者
木村 茂 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
火
文共-008
0530034390100
時 限
4
各学科共通科目
古典ラテン語の初級文法を何らかのかたちで習得した学生を対象にラテン語で書かれた作品、アウグス
ティヌス『告白』をテキストとして講読するコースです。アウグスティヌスは「西欧の教師」ともよばれ、
古代ヨーロッパ世界最後の教養人とされるキリスト教ラテン教父です。
『告白』はアウグスティヌス自身
がもっとも読まれている著作だといっている作品であり、これをテキストとして読みすすめます。ラテン
語だけでなく、アウグスティヌスに、古典ヨーロッパ文化に、古代ヨーロッパ世界にといろいろな関心を
もって参加されること期待します。
古典ラテン語初級の項目を確認するとともに、初級以上の事項についても理解しラテン語の古典テキスト
を読解する能力・技能を向上させる。
1 最初の授業時にテキストや参考文献などについて紹介し、授業のすすめ方についても説明します。
参加者はなにか古典ラテン語の辞典を準備してください。ラテン語辞書についても最初に紹介しま
す。
2 2回め以降、テキストの一文ずつ参加者が音読し解釈して読みすすめていきます。
アウグスティヌスの作品講読ですが、
『告白』をテキストとして一語一句、一文ずつ担当する学生が読み
すすめ、それを参加する学生と検討していきます。はじめは初級でおぼえた文法項目もあらためて一つず
つ確認していきます。やがて初級ではくわしく学習できなかった項目や初級では扱われない事項にも注目
しながら授業をすすめます。出来るだけていねいに、ゆっくりと講読していきます。参加する学生すべて
の協力で授業がすすむのだと考えてください。
事前にテキストの次回講読部分、ふつうテキストである『告白』の1節を辞書と文法書をつかって丁寧に
予習する必要があります。
レポート:20% ・・・テーマ等は学年末に告知/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:80% ・・・
講読授業への参加を重視
授業およびレポートを総合的に評価します。
不明な点があれば、下記メールアドレスを利用してください。
[email protected]
曜日:授業後に対応します。
場所:教室で対応します。
備考:あらかじめ上記のメールにお知らせください。
( 802 )
2016大学院_04文学部.indb 802
2016/03/04 19:39
ナンバリング:030-B-004
※ギリシア・ラテン文学特殊研究 古典の精神の変容と発展
担 当 者
山口 拓夢 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
月
文共-009
0530035090100
時 限
4
西洋文化の源流を理解するために、ギリシア・ローマ文学を読み解いてゆく。特に神話と悲劇の解説に重
点を置く。
ホメロス・ウェルギリウスの他、ギリシア悲劇の包括的理解に至る。
1 イントロダクション
16 ソフォクレスの悲劇2 小品
2 ホメロスの「オデュッセイア」1 前半
17 ソフォクレスの悲劇3 中心作品
3 ホメロスの「オデュッセイア」2 後半
18 ソフォクレスの悲劇4 重要作
4 ホメロスの「イリアス」1 前半
19 エウリピデスの悲劇1 人物紹介
5 ホメロスの「イリアス」2 後半
20 エウリピデスの悲劇2 小品
6 ヘシオドス「神統記」その他
21 エウリピデスの悲劇3 小品
7 ギリシア悲劇とは何か1 前半
22 エウリピデスの悲劇4 中心作品
8 ギリシア悲劇とは何か2 後半
23 エウリピデスの悲劇5 中心作品
9 アイスキュロスの悲劇1 人物紹介
24 エウリピデスの悲劇6 中心作品
10 アイスキュロスの悲劇2 小品
25 エウリピデスの悲劇7 重要作
11 アイスキュロスの悲劇3 中心作品
26 エウリピデスの悲劇8 重要作
12 アイスキュロスの悲劇4 重要作
27 ウェルギリウス「アエネーイス」1 前半
13 ソフォクレスの悲劇1 人物紹介
28 ウェルギリウス「アエネーイス」2 後半
14 授業のまとめ
29 授業のまとめ
15 予備日
30 予備日
各作品の内容を紹介した後、解説する。
各作品の内容を紹介した後解説する。
授業の進行とともにギリシア悲劇を読んでおくこと。
レポート:50%/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:50%
出席点及び年度末レポート。
教科書は用いない。
松本仁助他『ギリシア・ローマ古典文学案内』
、岩波書店、1963年
中務哲郎他『ギリシア文学を学ぶ人のために』
、世界思想社、1991年
C. シーガル『ディオニュソスの詩学』
、国文社、2002年
参考文献は買わなくて可。
曜日:月
時間:4時頃
場所:講師控室
備考:[email protected]
各学科共通科目
( 803 )
2016大学院_04文学部.indb 803
2016/03/04 19:39
ナンバリング:031-A-143・032-A-202・030-B-014
※漢語原書講読
担 当 者
王 瑞来 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
金
文共-010
0530036090100
時 限
3
日本には昔から優れた漢文の訓読方法がある。この方法は漢文史料の解読において大いに裨益する。しか
し古代中国語である漢文は、やはり現代中国語とは異なる。従って、中国研究を行う際、歴史・文化・文
学などの分野を扱うにしても、現在の中国側の研究動向や研究史を無視してはならない。また、国境を超
えた学術交流が日増しに高まってきている今日では、中国語で論文を書いたり、学会で発表したりする機
会も多い。そのため、本講義では、中国語圏の現代語で書かれた論文・学術書を正確に解読することを目
指す。同時に現代中国語で表記された歴史学の名著の講読や翻訳を訓練する。漢文・現代語ともに重んじ、
解読力と翻訳力を養成するプロセスで、その名著の内容・研究方法を吟味する。受講者の積極的な参加を
期待する。
漢文・現代文ともに重んじ、解読力と翻訳力を養成することを目指す。
1 文献の分担決定
2 担当者による報告・討論
3 まとめ
履修者に文献を分担させて順番に発表した上で討議する。
前回発表の訂正と次回発表の準備。
レポート:70%/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:30%
授業開始時にプリント等を配布する。
適宜指示する。
参加者は、初級以上の中国語を習得していることが望ましい。
曜日:随時メールで受け付けます。
時間:随時
場所:メールで対応
備考:[email protected]
各学科共通科目
( 804 )
2016大学院_04文学部.indb 804
2016/03/04 19:39
ナンバリング:030-B-009
現代学入門 大学もしくは学問
担 当 者
小島 和男 准教授・他 単 位
4
配当年次
1〜4
開講期間
通年
曜 日
木
文共-011
0530054000100
時 限
5
各学科共通科目
この文学部共通科目「現代学入門」は、私たちの生きる「今」を学生諸君に考えて頂くため、異なった複
数の関心からのアプローチを示すという試みです。既成の学科の枠にこだわらず、言語・地域・時代を横
断し縦断し、学際的に「現代」を照射し考察してもらうためのオムニバス形式の授業です。つまり、それ
は決して現代についてのみ語る、聞くという作業ではありません。テーマに沿った様々な観点から、学生
諸君には、学生諸君の「現代」を考えて頂きたい、その視点を得るための授業なのです。その為、担当の
先生方には、それぞれのバイアスをあまり気にせず、忌憚なくご講義頂けるようお願いしています。その
ことも踏まえたうえで受講して下さい。この授業の場合、客観的になって欲しいのは、学生諸君なのです。
今年度は、「大学もしくは学問」というテーマをとりあげます。そこで見えてくるものは、分かりやすい
ものでも単純なものでもないかもしれません。また、あなたにとって賛同できるものでもないかもしれま
せん。しかしそれは、新たに手に入った視点です。というわけで、それぞれ異なった個別のテーマのもと
で、今年は、以下の21名の教員が講義をします。学科別の専門科目とはまた異なった文学部の魅力を発見
できる授業となるはずです。(文責:小島)
現代における様々な問題と、文学部における研究が根本的にかかわりうることを理解し、その理解を通じ
て手に入った新たな複数の視点を携えて、自分が生きる「今」を、
「現代」を、考察できるようになる。
1 4月7日 小島和男准教授(哲学科、世話人・コーディネーター)
:ガイダンス
2 4月14日 鐘江宏之教授(史学科)
:日本の学問・大学と歴史的枠組み
3 4月21日 亀長洋子教授(史学科)
:中世イタリア人の世界―“学び”の視点から―
4 4月28日 赤坂憲雄教授(日本語日本文学科)
:学問としての民俗学
5 5月12日 島尾新教授(哲学科)
:美術大学と美術史学
6 5月19日 松波直弘准教授(哲学科)
:
〈古典解放〉と学問
7 5月26日 島田誠教授(史学科)
:古代ローマにおける教育―修辞学と識字の問題を中心に―
8 6月2日 山本政人教授(心理学科)
:学びと遊びの心理学
9 6月9日 佐藤学教授(教育学科)
:日本の学力―国際比較と現代的課題―
10 6月16日 吉川眞理教授(心理学科)
:新しい学問が誕生する過程について―精神分析学と分析心理
学の場合
11 6月23日 冨田祐一教授(英語英米文学科)
:
「国際的レベルの学問」における英語
12 6月30日 高柳信夫教授(外国語教育研究センター)
:近代中国における「大学」
13 7月7日 下川潔教授(哲学科)
:狂気の政治と人文系の学問①(仮)
14 7月14日 下川潔教授(哲学科)
:狂気の政治と人文系の学問②(仮)
15 予備日
16 9月22日 荒木純子准教授(英語英米文学科)
:反知性主義とアメリカ―宗教、大学、ジェンダー
17 9月29日 大貫敦子教授(ドイツ語圏文化学科)
:学問と研究者の立ち位置①
18 10月6日 大貫敦子教授(ドイツ語圏文化学科)
:学問と研究者の立ち位置②
19 10月13日 千葉功教授(史学科)
:近代日本における学問と大学①
20 10月20日 千葉功教授(史学科)
:近代日本における学問と大学②
21 10月27日 伊藤白准教授(ドイツ語圏文化学科)
:図書館・検閲・焚書①
22 11月10日 伊藤白准教授(ドイツ語圏文化学科)
:図書館・検閲・焚書②
23 11月17日 小林和貴子准教授(ドイツ語圏文化学科)
:1800年頃のドイツ① フンボルトの理念
24 11月24日 小林和貴子准教授(ドイツ語圏文化学科)
:1800年頃のドイツ② ロマン主義文学と大
学生
25 12月1日 鈴木雅生教授(フランス語圏文化学科)
:フランスにおける「他者」へのまなざし―イス
ラムを例に(仮)
26 12月8日 長沼豊教授(教育学科)
:ボランティアと教育学
27 12月15日 斉藤利彦教授(教育学科)
:大学・国家・青年
28 12月22日 小島和男准教授(哲学科)
:学問とは何か(仮)
29 1月12日 可能な先生方にご出席いただき、パネルディスカッションを行います。
30 予備日
基本的には教員が現れ、講義をします。適宜その教員の指示に従いましょう。
予習は必要ありませんが、学年末レポートを効率よく書くためには、授業後、そのテーマに関係した参考
文献を探して読み、関心を深めると良いでしょう。
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:40%/学年末レポート:60%
上記のパーセンテージはあくまでも目安です。毎回の授業で、リアクションペーパーを書いてもらい、そ
の提出によって出席をチェックし、成績に反映させます。出席回数が規定に満たない場合には、単位修得
( 805 )
2016大学院_04文学部.indb 805
2016/03/04 19:39
できません。
授業中にそれぞれ指示します。
曜日:金曜日
時間:13:30〜14:00
場所:個人研究室(北2号館403号室)
備考:小島のオフィスアワーです
各学科共通科目
( 806 )
2016大学院_04文学部.indb 806
2016/03/04 19:39
ナンバリング:030-B-103
現代マンガ学講義
担 当 者
佐々木 果 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
月
文共-012
0530054500100
時 限
2
各学科共通科目
大衆メディアとして発達してきたマンガは、我々にとってあまりに日常的なものであるだけに、その背景
や歴史性などには目が向きにくい。この授業では、あらためて「マンガというメディア」について考える
ために、主にふたつの方向から検討を進める。ひとつは、社会や文化の面からマンガをとらえ、現在の私
たちとのかかわりを考えること。もうひとつは、形式や表現技法の面からマンガをとらえ、視覚メディア
としてのマンガの成り立ちを検討していくことである。
マンガの機能や成り立ちを理解し、世界史的な視野で検討することができる。
日本の大衆文化のありさまを歴史的にとらえ、自分自身とのかかわりを考えることができる。
1 マンガとは何だろう
2 現代マンガの様相(1)マンガの流通と受容
3 現代マンガの様相(2)マーケットと性別
4 少女文化とは何か(1)近代日本の出版メディア
5 少女文化とは何か(2)日本の社会と性別
6 女性向けマンガと関連文化の成り立ち
7 やおいからBLへ
8 少年文化の歴史背景
9 戦後日本史とマンガ
10 男性向けマンガと関連文化の成り立ち
11 1980年代のマンガと関連文化
12 1990年代のマンガと関連文化
13 2000年代のマンガと関連文化
14 現代マンガの課題
15 振り返りとまとめ
16 形式から見たマンガ(1)コマについて
17 形式から見たマンガ(2)絵について
18 形式から見たマンガ(3)キャラクターの成り立ち
19 形式から見たマンガ(4)キャラクターの歴史
20 マンガはどこから来たか(1)ストーリーとコマの歴史
21 マンガはどこから来たか(2)カリカチュア
22 マンガはどこから来たか(3)物語るメディア
23 マンガはどこから来たか(4)コミック
24 日本マンガの成り立ち(1)戦前のマンガについて
25 日本マンガの成り立ち(2)近代メディアとマンガ
26 ストーリーマンガの成り立ち
27 叙述装置としてのマンガ
28 多様化するメディアとマンガ
29 授業のまとめ
30 振り返り
授業の進行状況によって内容が前後したり、変更されたりすることがある。
毎回資料の配布や映写を行ないながら講義を進める。
毎回の授業の内容をよく復習して、次の授業に臨むようにすること。
レポート:30%/小テスト:30%/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:40%
授業内にて小テストを行なうほか、学年末にレポートを課す。
参考文献は講義内にて指示する
曜日:授業の前後に受け付けます
時間:授業前後20分間
場所:教室にて
( 807 )
2016大学院_04文学部.indb 807
2016/03/04 19:39
ナンバリング:031-A-243
※マンガ・アニメーション芸術批評研究
担 当 者
宮本 大人 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
水
文共-013
0531083290200
時 限
4
各学科共通科目
日本の漫画における「成長」、「戦争」
、
「内面」
、
「身体」の描かれ方の変遷について考える。
それぞれ,まず講師が基準となる作品について講義し,着眼点を提示する。その上で,受講者自身が3
〜5名のグループを組んで,漫画史上の作品を取り上げ,分かったことを発表する。
マンガ表現を分析する上で有効な方法・着眼点を学び、受講者自身が作品の分析を行い、その結果を発表
するという形で授業の主体になることで,深い理解に到達し,調査・研究・発表・議論の手順を身につけ
ること。
1 授業の主題と形態の説明+「SLAM DUNK」を読む(1)
2 「SLAM DUNK」を読む(2)+グループ分け、分担決定
3 発表準備のための講義「魔球はどこへ消えたか?」
(1)
4 発表準備のための講義「魔球はどこへ消えたか?」
(2)
5 グループ発表-60年代のスポーツ漫画-「巨人の星」
、
「アタックNo.1」
、
「あしたのジョー」
6 グループ発表-70年代のスポーツ漫画-「エースをねらえ!」
、
「キャプテン」
、
「がんばれ元気」
7 グループ発表-80年代のスポーツ漫画-「タッチ」
、
「YAWARA!」
、
「バタアシ金魚」
8 グ ル ー プ 発 表 - 9 0 年 代・ ゼ ロ 年 代 の ス ポ ー ツ 漫 画 -「 お お き く 振 り か ぶ っ て 」
、
「GIANT
KILLING」、「ちはやふる」+グループ分け、分担決定
9 発表準備のための講義「夕凪の街 桜の国」を読む(1)
10 発表準備のための講義「夕凪の街 桜の国」を読む(2)
11 グループ発表-原爆漫画の系譜-「はだしのゲン」
(中沢啓一)
、
「消え行く少女」
(白土三平)など
12 グループ発表-第二次世界大戦と日本-「総員玉砕せよ」
(水木しげる)
、
「少年時代」
(藤子不二雄
A)、「アドルフに告ぐ」(手塚治虫)など
13 グループ発表-架空の戦争-「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」
(安彦良和)
「風の谷のナウシカ」
、
(宮崎駿)、「気分はもう戦争」(大友克洋)など
14 グループ発表-今、改めて戦争を描く-「COCOON」
(今日マチ子)
、
「この世界の片隅に」
(こう
の史代)など
15 第1学期授業の振り返り
16 発表準備のための講義「NANA」を読む(1)+グループ分け、分担決定
17 発表準備のための講義「NANA」を読む(2)
18 発表準備のための講義「鈴木先生」を読む
19 グループ発表-90年代以降の恋愛漫画(羽海野チカ「ハチミツとクローバー」
、小玉ユキ「坂道の
アポロン」)
20 グループ発表-80年代の恋愛漫画(紡木たく「ホットロード」
、柊あおい「星の瞳のシルエット」
)
21 グループ発表-少年・青年誌掲載のラブコメ(あだち充「みゆき」
、高橋留美子「めぞん一刻」
)
22 グループ発表-70年代の少女漫画(陸奥A子「たそがれ時に見つけたの」
、池田理代子「ベルサイ
ユのばら」)
23 発表準備のための講義「火の鳥・復活編」を読む(1)+グループ分け、分担決定
24 発表準備のための講義「火の鳥・復活編」を読む(2)
25 発表準備のための講義・食とマンガを考える
26 非日常を生きる(内田春菊「南くんの恋人」
、花輪和一「刑務所の中」
)
27 極限状況の中の人間(夢枕獏・原作、谷口ジロー・作画「神々の山嶺」
、楳図かずお「漂流教室」
)
28 病むこと、傷むこと(井上雄彦「リアル」1〜13巻、岡崎京子「へルター・スケルター」
)
29 彼岸を/から見る(水木しげる「河童の三平」
、上野顕太郎「さよならも言わずに」
)
30 第2学期授業の振り返り
受講者と相談の結果、取り上げるテーマ、作品等を変更する可能性がある
講義+グループワーク
グループ発表の内容は、メンバー全員で事前に共有し、どこに対する質問にも全員が回答できるように準
備する。発表グループのメンバーは毎回入れ替えるので、友達でない・学年も違うメンバーと一つの仕事
に取り組むためのコミュニケーションが必要となる。
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:100% ・・・発表に対する講師の評価:20%×2回=
40%
発表に対する他の受講者のレビューによる評価:20%×2回=40%
他の発表者に対するレビュー:20%
博士課程前期と博士課程後期の学生は、それぞれ別の基準で評価する。
( 808 )
2016大学院_04文学部.indb 808
2016/03/04 19:39
学部学生は、学部科目の基準で評価する。
履修者数制限あり。(50名)
第1回目の授業に必ず出席のこと。
詳しい授業内容と授業形態の説明は第1回で行い,第2回で最初の発表のグループ分けを行うので,やむ
をえない事情がない限り,第1回に出席して第2回までに履修の意志を確定すること。グループ発表は4
つのテーマについて1回ずつ。受講者は第1学期2回、第2学期2回、計4回の発表を行う。仮に受講者
数40名の場合,1グループ(5名)の1回の発表は15分〜20分。90分で2グループの発表,4週で8グルー
プの発表になる。発表に対して他の受講者は特定の着眼点に沿ってレビューを行い,
発表者にフィードバッ
クする。
曜日:授業の前後に受け付けます
時間:授業前後10分間
場所:教室にて
各学科共通科目
( 809 )
2016大学院_04文学部.indb 809
2016/03/04 19:39
ナンバリング:031-A-243
※舞台芸術文化論演習 フランス17世紀を代表する3人の劇作家
担 当 者
T.マレ 教授
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
火
文共-014
0531083290300
時 限
3
各学科共通科目
今年度も、演劇の実践を試みる。学生たちを俳優にしようとするわけにはいかないにせよ、演技とパー
フォーマンスの現実へと導きたい。それに加えて、フランス17世紀の演劇の紹介と分析を提供し、とりわ
けフランス中学校から徹底的に教えられていて、まさに「クラシック」時代全体を代表するコルネイユ、
モリエール、ラシーヌを具体的に「読む」
、つまり演じるきっかけとなる。 3人の劇作家は、もちろん、互いに非常に異なる。コルネイユが喜劇も悲劇もを上演して、古典主義の
成立初期を生きて当時の激しい議論に参加し、40歳下のラシーヌは演劇における古典主義の模範となった
が、喜劇を1篇しか残さなかったが、悲劇を演じる夢をずっと抱いたモリエールは偉大な喜劇俳優で結局
フランスの喜劇に決定的な形を与えた
この授業の中心となる作品はフランス語で書かれているものだが、日本語訳を使うので、フランス語の
知識は全く要求されていない。
各作品については5回の授業に分けて扱う。第1回は、一般的な(作家、時代、演劇史などに関する)
情報が提供される。第2回は、戯曲自体に関する話として、代表的(または特に興味深い)場面を選び、
それを分析する。第3回と第4回は、学生とともにに、その場面の演出について考えて演じてみる。
1 (前期)
フランス17世紀の演劇と古典主義の誕生について
2 コルネイユの喜劇、『王宮広場』について
3 『王宮広場』の抜粋を読む 4 『王宮広場』に関する実践ワークショップ1
5 『王宮広場』に関する実践ワークショップ2
6 コルネイユと悲劇、『ル・シッド』の議論から、
『劇的詩に関する3つの会話』へ
7 『ロドギュンヌ』について
8 『ロドギュンヌ』の抜粋を読む
9 『ロドギュンヌ』に関する実践ワークショップ1
10 『ロドギュンヌ』に関する実践ワークショップ2
11 モリエールの生涯について
12 モリエールと笑劇、『スカパンの悪巧み』について 13 『スカパンの悪巧み』の抜粋を読む
14 『スカパンの悪巧み』に関する実践ワークショップ
15 前期授業のまとめ
16 (後期)(後期) モリエールの大喜劇について
17 『ドン・ジュアン』について
18 『ドン・ジュアン』の抜粋を読む
19 『ドン・ジュアン』に関する実践ワークショップ1
20 『ドン・ジュアン』に関する実践ワークショップ2
21 ラシーヌの生涯について 22 ラシーヌの『裁判実きちがい』について 23 『裁判きちがい』の抜粋を読む
24 『裁判きちがい』にかんする実践ワークショップ1 25 『裁判きちがい』に関する実践ワークショップ2
26 ラシーヌの悲劇について 27 『ベレニース』について
28 『ベレニース』の抜粋を読む
29 『ベレニース』に関する実践ワークショップ 30 後期授業のまとめ
この授業内容は、必要に応じて(ゲストの受け入れの場合、更に場面の分析を深めたい場合など)変化
することもありえる。
場合によっては、ゲスト(プロの演出家、俳優、劇作家など)を招待してワークショップを行うこともあ
りえる。
事前に件の文章をよく読んで、上演の条件を考えること。
レポート:50%/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:50%
博士前期課程の学生と博士後期課程の学生は、それぞれ別の基準で評価する。
( 810 )
2016大学院_04文学部.indb 810
2016/03/04 19:39
学部学生は、学部科目の基準で評価する。
必要な資料をその場で配ります。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
曜日:水曜日
時間:16:15〜17:00
場所:個人研究室
各学科共通科目
( 811 )
2016大学院_04文学部.indb 811
2016/03/04 19:39
ナンバリング:031-A-243
※舞台芸術文化論演習 行為としての観客
担 当 者
柴田 隆子 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
木
文共-015
0531083290400
時 限
2
各学科共通科目
演劇や映画やテレビなど、メディアに現れる身体像と観客はどのような関係にあるのでしょう。
「見る」
行為は客観的なものではなく、メディアやテクノロジー、環境や文化によって左右されます。この授業で
はカルチュラル・スタディーズやメディア論、舞踊学、演劇学などで議論されてきた身体表象や観客(オー
ディエンス)の問題を横断的にみることで、
「見る/見られる」関係における文化的・社会的意味を考察
します。前期の授業では舞踊や映画、テレビドラマなどの具体的な作品例に触れながら、身体表象と観客
の問題の歴史的変遷を学び、後期は発表とディスカッションに講読や講義を挟みながら、観客の問題を受
講者と一緒に考えていきます。
メディアに表象される身体像とそれを見る観客が、どのような関係として歴史的に論じられてきたのかを
理解する。
身体表象を分析するための方法論を習得し、自身の研究テーマに応用できるようになる。
1 授業の進め方と概説
2 身体像の変容(1)〜スターの身体
3 身体像の変容(2)〜表現された身体
4 身体像の変容(3)〜演出家による演出
5 身体像の変容(4)〜「日常」の身体
6 身体像の変容(5)〜異形の身体、機能不全の身体
7 身体像の変容(6)〜「ふつう」の身体
8 観客主体の構築(1)〜言語論的・記号論的アプローチ
9 観客主体の構築(2)〜経験論的アプローチ
10 観客主体の構築(3)〜リアリズムのメタ言語
11 観客主体の構築(4)〜離散的メディアの発展
12 創造空間を生きる(1)〜「見る/見られる」関係の変化
13 創造空間を生きる(2)〜共犯関係
14 授業のまとめ
15 自主研究
16 観客論(1)
17 観客論(2)
18 観客論(3)
19 発表と討論
20 〃
21 〃
22 〃
23 〃
24 観客論(4)
25 観客論(5)
26 観客論(6)
27 グループ・ディスカッション(1)
28 グループ・ディスカッション(2)
29 授業のまとめ
30 自主研究
後期は受講者による発表と討論を主とします。発表日程については受講者と相談の上決定するので、上記
授業計画は変更もありえます。
また、後期は具体的に観客をテーマとした英語を含む文献を扱う予定ですが、受講生の人数や関心によっ
ては内容を変更する場合があります
講読・講義・発表・討議
前期は講読および講師による講義を中心に行い、前期末には個々の関心に沿ったテーマによるレポートを
課します。後期はレポートに基づく学生の発表と討議によって進めます。レポートの量や発表時間は学部
生と博士課程前期・後期では異なる基準を設けます。
指定されたテクストを予習しておくこと。
発表者は要旨をまとめたレジュメを用意すること。
レポート:40% ・・・授業の理解度、テーマ設定/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:30%
・・・議論への参加/発表:30% ・・・レジュメ、発表のわかりやすさ
( 812 )
2016大学院_04文学部.indb 812
2016/03/04 19:39
博士課程前期と博士課程後期の学生は、それぞれ別の基準で評価する。
学部学生は、学部科目の基準で評価する。
吉見俊哉『カルチュラル・ターン、文化の政治学へ』
、人文書院、2003年
尼ヶ崎彬『ダンス・クリティーク』、勁草書房、2004年
その他、授業で扱うテクストや参考文献については教室で指示します。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
曜日:随時メールで受け付けます。
時間:随時
場所:メールで対応
備考:[email protected]
各学科共通科目
( 813 )
2016大学院_04文学部.indb 813
2016/03/04 19:39
ナンバリング:031-A-243
※映像芸術批評研究
担 当 者
溝口 彰子 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
木
文共-016
0531083290100
時 限
5
各学科共通科目
「男らしい男が女らしい女とつがう」というジェンダーの不均衡を内包し、さらに、異性愛のみを「ノー
マル」としてそれ以外を抑圧するホオフォビア(同性愛嫌悪)も内包する異性愛規範は映画、アート、マ
ンガなどの表象をどのように支配しているだろうか。反対に、異性愛規範とホモフォビアから自由な表象
にはどのようなものがあり、どのように現実社会を動かす力を持ちうるだろうか。
この授業では、いかなる表象も現実の単純な反映ではなく、現実と、ファンタジー(ドリーム、偏見など
とも言い換えられる)の複雑な交渉から生まれるものだという認識をキーに、理論テキストおよびそれら
をめぐる対談・鼎談テキスト、具体的な作品についての論文の講読、抜粋映像の分析を通して、その複雑
な交渉を分析する力をやしなっていく。
具体的には、まず、1990年代に英語圏で提唱され始めたホモフォビア(同性愛嫌悪)と異性愛規範に対抗
する視点であり、既存の差別構造の問題化を目指す旗印ともいえる「クィア」概念をめぐる議論を見てい
く。これは、近年、日本においても「LGBT」*概念が脚光をあびるようになったからこそ、
「ゲイ同士」
「レ
ズビアン同士」とはくくれない局面が増えているため、
2016年の日本の私たちにとって、
1990年代の「クィ
ア」理論が改めて有用だという認識による。また、異性愛規範が抑圧するのは同性愛者だけではなく、
「家
父長の良き娘から良妻賢母へ」の道筋から逸脱する女性も、である。この認識から、家父長の抑圧から逃
避して楽しむために「発明」されたということができる女性が描き(主に)女性が読むBL(ボーイズラ
ブ)をめぐる議論にもあたる。さらに、実生活の次元で性的主体としての自分を発見していった女性アー
ティストの言葉なども見ていく。そのため、課題文献のなかには必然的に性的な語彙も含まれる。
(ポル
ノグラフィやエロティカを講読することはない)
この授業は、レズビアン&ゲイ映画批評、フェミニスト映画理論に加え、クィア理論、ビジュアル・スタ
ディーズ、ジェンダー・スタディーズなどに依拠する学際的なアプローチをとる。学生それぞれが、様々
な理論を学んだ上で、自身の関心に応じて、映画、映像、マンガなどを理論的かつ具体的に分析考察する
能力を身につけることが目標である。その際、
「何が描かれているか(what)」だけではなく「どのように
描かれているか(how )」にも注意を払う姿勢を身につけることが求められる。
*(「LGBT」=レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー〜性的マイノリティの総称
としても用いられる)
*「ホモフォビア」「異性愛規範」「クィア」概念について理解し、自分の言葉で説明できるようになる。
*映画(や映像アートやマンガ。以下同様)における同性愛表象を、異性愛規範やホモフォビアを乗り越
えているかどうかによって判断できるようになる。
*映画(やマンガ)で何が描かれているかというあらすじの理解だけではなく、視覚的にどのように描か
れているかを具体的に場面ごとに分析し、視覚表現による印象の差を的確に考察できるようになる。
*現実とファンタジーと表象の三者はイコールではないが、それらが作品ごとにどう関連しているかを考
察できるようになる。
*単純な回答のない問題について、主体的に、継続的に思考する姿勢を身につけることができる。
1 プロローグ 授業運営の説明
2 「何が(what)描写されているか」だけでなく「どのように(how)描写されているか」を分析する
*物語を追うことができる劇映画でありながら、実験的余剰に満ちた『トロピカル・マラディ』
(ア
ピチャッポン・ウィーラセタクン監督)
*異性愛観客の多くが見過ごすやり方でゲイ・セクシュアリティをほのめかす『ハッシュ!』
(橋
口亮輔監督)
*少年バンパネラ2人の脱性的物語が同性パートナー関係やエロティシズムを感じさせるマンガ
『ポーの一族』(萩尾望都)など
3 ドキュメンタリー、劇映画、アート・シネマなど、表現モードやジャンルの違いによる作品内の「リ
アリティ」と、抽象度:『46億年の恋』
『クローズゼロ』
(三池崇史監督)
、ドキュメンタリー『ハー
ヴェイ・ミルク』(ロバート・エプスタイン監督)と『MILK』
(ガス・ヴァン・サント監督)
*文献講読発表者のスケジュール決定
4 「エイズと共に生きる人の肖像」ダグラス・クリンプ
5 「ジェンダー・トラブル」をめぐる上野千鶴子と竹村和子の対談 1
(参考文献:ジュディス・バトラー『ジェンダー・トラブル』
)
6 「ジェンダー・トラブル」をめぐる上野千鶴子と竹村和子の対談 2
(参考文献:ジュディス・バトラー『ジェンダー・トラブル』
)
7 「道徳的セックスとは何か」鍵田いずみらの鼎談
8 「ゲイの目線? ―まぼろしの(ような)やおい論争を中心に」
9 「直腸は墓場か?」レオ・ベルサーニ
10 社会運動とアート ダムタイプ『S/N』をめぐって1
11 社会運動とアート ダムタイプ『S/N』をめぐって2
( 814 )
2016大学院_04文学部.indb 814
2016/03/04 19:39
12 「エイズとメランコリア ダグラス・クリンプ インタビュー」ティナ・タケモト
13 「映画を見ることと語ること―溝口健二映画『夜の女たち』(1948年)をめぐる批評・ジェンダー・観
客」堀ひかり
14 理解度の確認
15 自主研究
16 ニュー・クィア・シネマとその遺伝子1 「クィア・LGBT映画祭私論:映画文化とクィアの系譜」
菅野優香
*レポート・プロジェクトで扱う作品(映画、アート作品、BLマンガ)のタイトルおよび分
析アプローチを申告
17 ニュー・クィア・シネマとその遺伝子2 B. Ruby Rich論抜粋&作例
18 日本初の男性同性愛監督?:石原郁子『異才の人 木下惠介:弱い男たちの美しさを中心に』抜粋
19 同性愛関係よりも根本的に親密な「遺伝子偽装関係」
『ガタカ』
(アンドリュー・ニコル監督)ジャッ
キー・ステイシー論文抜粋
20 「『エイリアン』シリーズの文化政治学」カーラ・フレチェロウなど
21 B.ルビー・リッチによる劇映画『MILK』論抜粋1
22 B.ルビー・リッチによる劇映画『MILK』論抜粋2
23 「キャンプ」、メロドラマ、ゲイの感性〜トッド・ヘインズ監督論試論
24 2016年の商業BL「進化形」作品
25 学生によるレポート・プロジェクトの発表1
26 学生によるレポート・プロジェクトの発表2
27 学生によるレポート・プロジェクトの発表3
28 まとめ (学生によるレポート・プロジェクトの発表予備日)
29 理解度の確認
30 自主研究
各学科共通科目
授業内容はおおよそのめやすであり、履修人数、履修者の興味、また、最新論文や作品の動向などによっ
て授業トピックの入れ替えや変更がありえます。
文献講読、講義、映像紹介に加えて、学生による発表とディスカッションをふくめた演習形式の授業です。
自分の問題意識を持ち、積極的に発言する能動的な姿勢が求められます。
事前配布された課題文献を全部読み、授業では討議に参加できるようにしておくこと。
(30分〜2時間)
レポート:35% ・・・(授業内容を応用した映画、映像作品、マンガなどの分析)/平常点(クラス参加、
グループ作業の成果等):50% ・・・授業への積極的な参加態度(討議や質疑への貢献は全員が行うこと。
大学院生は文献概要発表も含む)/レポート・プロジェクトについての発表:15%
博士課程前期と博士課程後期の学生は、それぞれ別の基準で評価する。
学部学生は、学部科目の基準で評価する。
プリントを配布します。
溝口彰子『BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす』
、太田出版、2015年
その他、授業中に指示します。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
第1,2回目の授業に必ず出席してください。
発表日に連絡なく欠席した方は、自動的に発表ポイント(100分の15点)の減点となります。
レポート内容に剽窃が認められた場合は評価対象外となります。
備考:授業前に受け付けることが可能ですが、必ず前週の授業時もしくは、メールにて数日前までにアポ
イントをとってください。(メールアドレスは、初回もしくは2回目の授業時にお知らせします)
( 815 )
2016大学院_04文学部.indb 815
2016/03/04 19:39
ナンバリング:031-A-243
※映像芸術文化論演習 映画の技法分析
担 当 者
中条 省平 教授
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
火
文共-017
0531083290500
時 限
2
各学科共通科目
映画は、撮影と編集を中心に、様々な技法が交錯する場である。そうした技法の一つ一つに専門用語が与
えられている場合もあれば(例:スローモーション、ジャンプカット等々)
、作家ごと作品ごとに固有の
技法もある。そうした技法を分類・整理しつつ、作品分析や作家研究の基礎概念として精錬していくこと
がこの講義の目的である。同時に、具体的な作品や映画作家を取りあげ、そこで技法がどのように具体的
な表現としての力を持ちうるかを考察する。
映画の技法に関して、その歴史的背景と理論的根拠を念頭に置きながら、具体的な映像作品を対象にして、
分析し、説明できるようになる。
1 映画に関する参加学生の知識の水準を探り、クラス編成をおこなう。
2 映画の技法分析(1)
3 映画の技法分析(2)
4 映画の技法分析(3)
5 映画の技法分析(4)
6 映画の技法分析(5)
7 映画の技法分析(6)
8 映画の技法分析(7)
9 映画の技法分析(8)
10 映画の技法分析(9)
11 映画の技法分析(10)
12 映画の技法分析(11)
13 映画の技法分析(12)
14 まとめ
15 到達度確認
16 受講者の発表(1)
17 受講者の発表(2)
18 受講者の発表(3)
19 受講者の発表(4)
20 受講者の発表(5)
21 受講者の発表(6)
22 受講者の発表(7)
23 受講者の発表(8)
24 受講者の発表(9)
25 受講者の発表(10)
26 受講者の発表(11)
27 受講者の発表(12)
28 受講者の発表(13)
29 まとめ
30 到達度確認
本演習は8年目を迎える。初年度には、
「履修者の専攻は、映画、演劇、マンガ、アニメーション、表象文
化史など多岐にわたることが予想される。そのため、学生の映画的知識のレベル、関心の領域も多大な偏
差を含むだろう。初心者にも理解可能で、
なおかつ専門的研究者にも十分に寄与できる授業をめざしたい。
したがって、初めのうちは、実際に履修者と親しく対話や討論を重ねるなかで、授業の方向性を探り、方
法を手探りで定めていくほかないだろう」と記した。実際に7年間の授業を終えて、上記の推定が正しい
ことが分かった。それゆえ、今年度も、授業参加者へのアンケート等によって関心、知識のありかをまず
探り、それから授業の方向性を定め、第2学期には、学生の発表を主体にしながら、映画芸術への能動的
な関与の姿勢を鍛えていくことになる。
前期では主に講師の講義を聞いて映画の技法分析の実際を学び、後記では、受講者の関心領域を対象とし
て長文のレポートを書いてもらい、それを基にして1時間ほどの発表を行ってもらう。その後、発表を題
材にして、受講者全員で活発な質疑応答を展開する。
事前に指示した参考文献を読み、参考映像を見ておくこと(約1時間)
。
レポート:50%/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:50%
学生の発表と長文レポートを義務づける。博士課程前期と博士課程後期の学生は、それぞれ別の基準で評
価する。
( 816 )
2016大学院_04文学部.indb 816
2016/03/04 19:39
学部学生は、学部科目の基準で評価する。
教室で指示する。
教室で指示する。
履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
曜日:火曜日
時間:12:30~13:00
場所:個人研究室
ナンバリング:031-A-243
※マンガ・アニメーション芸術文化論演習 アニメーションと関連分野の研究
担 当 者
佐々木 果 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
月
文共-018
0531083290600
時 限
3
各学科共通科目
アニメーションや関連する文化を、メディアの成り立ちから歴史的に検討し、現在を知るための方法とし
ての「歴史」の意義を学ぶ。そして、その方法を用いて自分が生きているメディア環境を検討し、思考す
る批評力を養う。
現在の大衆メディアの問題を、歴史的な観点から考えることができる。
自分自身が属している文化や制度について批評的な視点を持つことができる。
娯楽性の強い文化に関して、趣味性に流されない態度で考えることができる。
1 研究の方法と歴史の意義について
16 戦前アニメーションの問題点
2 アニメーションとは何か
17 アニメーション研究(1)発表と討論
3 プロジェクション
18 アニメーション研究(2)発表と討論
4 動きの知覚と19世紀
19 アニメーション研究(3)発表と討論
5 世界最初のアニメーション映画を考える
20 アニメーション研究(4)発表と討論
6 絵を描く行為
21 アニメーション研究(5)発表と討論
7 アトラクション
22 アニメーション研究(6)発表と討論
8 アニメーションとマンガ
23 アニメーション研究(7)発表と討論
9 テクノロジーと表現
24 アニメーション研究(8)発表と討論
10 映像におけるキャラクター
25 課題作品研究(1)分析と検討
11 視覚と聴覚
26 課題作品研究(2)分析と検討
12 声の意義
27 課題作品研究(3)分析と検討
13 物語表現としてのアニメーションとマンガ
28 課題作品研究(4)分析と検討
14 日本のアニメーションの成立
29 授業のまとめ
15 前半のまとめ
30 振り返り
授業の進行状況によって内容が前後したり、変更されたりすることがある。
講義と演習(履修者による発表)の両方を行なう。講義に際しては資料の配布や映写により進める。
毎回の授業の内容をよく復習して、次の授業に臨むようにすること。討論に際しては、事前に資料をよく
読んでおくこと。
レポート:50%/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:50%
前期末と学年末にレポートを課すほか、授業内の発表や討論への参加により評価を行なう。博士前期課程
の学生と博士後期課程の学生は、それぞれ別の基準で評価する。学部学生は、学部科目の基準で評価する。
細馬宏通『ミッキーはなぜ口笛を吹くのか ―アニメーションの表現史』
(新潮選書)
、新潮社、2013年、
ISBN=9784106037351
その他は授業内にて指示する。
曜日:授業の前後に受け付けます
時間:授業前後20分間
場所:教室にて
( 817 )
2016大学院_04文学部.indb 817
2016/03/04 19:39
ナンバリング:031-A-243
※身体表象文化論演習 ジェンダー論から考える身体の「表象」 0531083290700
担 当 者
大貫 敦子 教授
文共-019
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
金
時 限
5
身体表象文化学専攻が扱う領域として、演劇、映像、マンガ、アニメーションがありますが、そのいずれ
においても、「身体」がイメージされ、描かれ、また映像化される時には、ジェンダーの問題と密接に関
連します。身体をめぐる言説やイメージは、その時々のジェンダー規範に大きく影響され、異性愛主義を
固定化し、あるいは逆にそれを流動化するものです。この授業では、なぜ女性性と男性性のどちらかに身
体を区別し、それ以外のあり方を排除する考え方が登場したのか、またなぜそれが「自然」であるとみな
されるのかという問題を考えていきます。この授業では、ジェンダー研究に必要となる理論への導入を行
い、日常の現象に対してジェンダー研究という切り口から批判的な見方を習得することを目指し、ジェン
ダー研究に必要となる理論(ポスト構造主義、構築主義、権力論、パフォーマティヴィティ理論など)へ
の導入を行うとともに、受講者の研究テーマと関連した発表を行っていただく形で進めていきます。
ジェンダー研究に必要な専門知識を習得するとともに、それを各自の研究テーマに応用し、分析および考
察ができるようになることを目標とします。
ジェンダーという切り口が登場した背景をイントロダクションで扱い、その後にジェンダー理論の基礎的
なタームについての理解を深めるために、共通の文献を解読します。その基盤の上で、各自の研究分野と
関連させた発表を行ってもらいます。
共通テクストを扱う部分と、受講者による発表を交えながら進めていきます。共通テクストを扱う場合に
は、その内容の概要を紹介し、問題点を提起する役を務めてもらう担当者を決めます。その担当者の発表
に基づいてディスカッションを行う形で進めます。
指定されたテクストを予め予習しておくこと。
レポート:50%/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:50% ・・・共通テクスト担当を積極的に
引き受けること、またディスカッションへの積極的な参加を重視します。
発表およびレポートを評価の対象としますが、授業中への積極的な参加態度も評価に加えます。
博士課程前期と博士課程後期の学生は、それぞれ別の基準で評価します。学部学生は、学部科目の基準で
評価します。
共通テクストについてはプリントで配布します。
授業中に指示します。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
この授業は、学部学生も受講可能ですが、受講希望者が多い場合には、制限をすることがあります。
曜日:木曜日
時間:3時間目の時間帯
場所:個人研究室
備考:個人研究室に不在の場合には、北⒉号館3階ドイツ語圏文化学科の事務室に申し出てください。
各学科共通科目
( 818 )
2016大学院_04文学部.indb 818
2016/03/04 19:39
ナンバリング:031-A-243
※表象文化制度論演習 戯曲の構造分析
担 当 者
松井 憲太郎 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
火
文共-020
0531083290800
時 限
5
各学科共通科目
この演習では〈演劇/劇場〉で使われる、作品創造のための理論(ドラマトゥルギー)の“初歩”を学んで
いき、それをもとに戯曲の構造分析を行っていく。こうしたドラマトゥルギーに関する理論や分析の手法
は、ドイツの劇場では「ドラマトゥルク」と呼ばれる文芸部員的な仕事を担うスタッフが、上演作品(レ
パートリー)を編成し、また演出家の作品創造をサポートしていく際に活用するものである。
●第1学期では、西洋演劇のドラマトゥルギー理論、およびそれぞれの理論が対象とした戯曲を1作選ん
で受講生とともに読解する。扱う理論と戯曲は、①アリストテレスの悲劇理論とソポクレスの戯曲、②フ
ランス古典主義演劇の理論とラシーヌの戯曲、
③19世紀末の市民劇のドラマ理論とイプセンの戯曲である。
●第2学期では、日本の近現代劇に対象を絞り、日本の劇作家の戯曲を受講生それぞれが講読し、それら
のドラマトゥルギーや上演形態を分析しながら演劇論的な意味を多角的に読み解いていく。
●第2学期末には、受講生はあらためてそれぞれの課題となる戯曲を選んで、戯曲の構造分析をレポート
にまとめる。
基本的なドラマ理論を学び、それを応用して戯曲を解読することで、劇作品を分析的な視点からとらえる
ことができるようになる。
1 西洋と日本の作劇史の概論
16 日本の近現代戯曲講読
2 レパートリーシステムとドラマトゥルク
17 〃
3 ギリシア悲劇①
18 〃
4 ギリシア悲劇②
19 〃
5 ギリシア悲劇③
20 〃
6 ギリシア悲劇④
21 〃
7 フランス古典主義演劇①
22 〃
8 フランス古典主義演劇②
23 〃
9 フランス古典主義演劇③
24 〃
10 フランス古典主義演劇④
25 〃
11 近代ドラマ①
26 〃
12 近代ドラマ②
27 〃
13 近代ドラマ③
28 〃
14 ドラマ以降の演劇
29 まとめ
15 予備日
30 予備日
第1学期の演習では、授業ごとに講師が指定した書籍や戯曲等の資料をもとに演習形式で進めます。第2
学期では、受講生自身が選んだ戯曲を素材にして演習を進めます。
授業前に指定した演劇理論書の該当箇所や戯曲を読んでおくこと。
上記の講読内容を演習で発表する際には、事前に発表内容のレジメを作っておくこと。
(1学期と2学期
を通じて、各人3〜4回程度)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:50% ・・・第一学期はおもに理論書、二学期は戯曲の講読
をし、そのまとめの発表を受講生が行います。その成果を評価します。/学年末提出のレポート:50%
・・・戯曲の分析を受講生が行い、それをまとめたレポートを評価します。
博士課程前期と博士課程後期の学生は、それぞれ別の基準で評価する。
学部学生は、学部科目の基準で評価する。
戯曲の構造分析は、演劇以外の映画、アニメ、文学、哲学等、さまざまな人文科学系諸理論を用いて行う
ことが可能です。演劇以外の芸術等の分野を専攻する受講生も歓迎します。
曜日:授業後に受け付けます。
時間:授業後20分間
場所:教室にて
( 819 )
2016大学院_04文学部.indb 819
2016/03/04 19:39
ナンバリング:031-A-243
※表象文化制度論演習 映画と身体(幽霊、モンスター、ゾンビ) 0531083290900
担 当 者
岡田 尚文 助教
文共-021
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
月
時 限
2
各学科共通科目
映画は「身体」をどのように捉えてきたのだろうか。本演習では、制度としての映画とスクリーン(モニ
ター)上で表象される身体(あるいはそれを観る人の身体)との複層的な関係について考える。まずはテ
クストの講読を通じて映画分析/理論と(映画研究における)身体論の基礎を学ぶ。そのなかで、本年度
は特に恐怖映画における―幽霊、モンスター、ゾンビといった―「身体」の表象に注目する。後半は、前
半の講読・議論を踏まえた上で、参加者各自の研究テーマに絡めた発表をしてもらう。映画と隣接する学
問諸領域(マンガ・アニメーション、演劇ほか)における身体表象のあり方についても適宜参照しながら
議論を深めたい。
映画(映像)研究における基礎的な理論を習得すること。自らの研究テーマに関して表象文化論/身体論
的な観点から批判的にアプローチできるようになること。
1 イントロダクション、テクスト・参考文献解説
2 総論:アントワーヌ・ド・ベック「スクリーン―映画における身体」
(2006年)を読む
3 ボディ・ジャンル論I:Linda Williams,"Film Bodies: Gender, Genre, and Excess"(1991年)を読む
4 ボディ・ジャンル論II:加藤幹郎「恐怖映画とポルノグラフィ―おぞましさのスペクタクル」
(1996
年)を読む
5 ホラー映画論:ロビン・ウッド「アメリカのホラー映画 序説」
(1979年)を読む(1)
6 ホラー映画論:ロビン・ウッド「アメリカのホラー映画 序説」
(1979年)を読む(2)
7 幽霊映画論(西洋):Lynda Badley, "Spectral Effects: Postmodern Ghosts"(1995年)を読む(1)
8 幽霊映画論(西洋):Lynda Badley, "Spectral Effects: Postmodern Ghosts"(1995年)を読む(2)
9 ゾンビ映画論I:Steven Shaviro, "Contagious Allegories: George Romero"(1993年)を読む(1)
10 ゾンビ映画論I:Steven Shaviro, "Contagious Allegories: George Romero"(1993年)を読む(2)
11 ゾンビ映画論II:渡邊大輔「生ける屍のゆくえ―ゾンビ映画の現代性」
(2013年)を読む
12 幽霊映画論(日本)I:横山泰子「四谷怪談映画のお岩たち―歌舞伎と別れ、別の女へ」
(2008年)
を読む
13 幽霊映画論(日本)II:鷲谷花「
『リング』三部作と女たちのメディア空間―怪物化する「女」
、無
垢の「父」」(2008年)を読む
14 幽霊映画論(東洋):晏妮「人間と幽霊/妖怪の間―中華映画圏の怪奇映画小論」(2007年)を読む
15 スクリーニング(1)
16 前半のまとめ
17 スクリーニング(2)
18 以下、27回目まで学生の研究発表と参加者による議論
19 〃
20 〃
21 〃
22 〃
23 〃
24 〃
25 〃
26 〃
27 〃
28 スクリーニング(3)
29 スクリーニング(4)
30 まとめ
受講者の研究テーマ、関心によって内容を変更する場合がある。
テクストの講読と研究発表・議論を中心とする演習形式の授業。毎回、発表担当者を決める。
テクストの講読に際しては、発表担当者が準備するのはもちろんのこと、その他の学生も事前にテクスト
の該当部分を読み、関連する映像作品をも参照しておくこと。
レポート:50% ・・・研究発表の内容を的確に文章にまとめる。/平常点(クラス参加、グループ作業の成
果等):50% ・・・積極的な参加を求める。
博士前期課程の学生と博士後期課程の学生は、それぞれ別の基準で評価する。
学部学生は、学部科目の基準で評価する。
特定の教科書は定めない。必要なテクストについては適宜、コピーを配る。
( 820 )
2016大学院_04文学部.indb 820
2016/03/04 19:39
授業中に紹介する。
履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
曜日:月曜日・火曜日・木曜日・金曜日
時間:10時30分〜12時00分 13時00分〜18時00分
場所:身体表象文化学専攻事務室
各学科共通科目
( 821 )
2016大学院_04文学部.indb 821
2016/03/04 19:39
ナンバリング:033-A-107・031-A-134
※国際文化学特殊研究
担 当 者
青木 祐子 講師
単 位
4
配当年次
2〜4
開講期間
通年
曜 日
木
文共-022
0530040090100
時 限
2
各学科共通科目
本授業では、主に外国人留学生(大学院生)を対象に、日本にいてもなかなか触れる機会の少ない古典
文学や昔話、伝統芸能、伝統文化などを紹介します。日本人の受講も歓迎します。受講者には古典文化や
昔話について調べ、発表してもらいます。各国の文化の比較や共通点について、グループで積極的に意見
交換を行う予定です。
・日本の古典文学についての基礎知識を習得し、日本の伝統的な文化を総合的に把握できるようになる。
・自国の文化を紹介、意見交換することで、相互の文化への理解を深める。
1 ガイダンス
2 講義(日本古典文学の基礎知識)
、演習の発表者決定
3 ディスカッション(気になる日本文化)
4 第1回目演習発表、講義(古典文学の生活感1 着物の移り変わり)
5 第2回目演習発表、講義(古典文学の生活感2 食べ物の移り変わり)
6 第3回目演習発表、講義(古典文学の生活感3 建てものと住まい)
7 第4回目演習発表、講義(古典文学の生活感4 遊びのさまざま)
8 第5回目演習発表、講義(ひらがなとカタカナ・いろは歌)
9 第6回目演習発表、講義(和歌)
10 第7回目演習発表、講義(土佐日記)
11 第8回目演習発表、講義(枕草子)
12 第9回目演習発表、講義(方丈記)
13 第10回目演習発表、講義(徒然草)
14 ディスカッション(習慣と文化)
15 予備日
16 講義(昔話入門)
17 講義(竹取物語・かぐや姫)
18 ディスカッション(気になる日本の言葉)
19 第11回目演習発表、講義(桃太郎)
20 第12回目演習発表、講義(金太郎)
21 第13回目演習発表、講義(浦島太郎)
22 第14回目演習発表、講義(猿蟹合戦)
23 第15回目演習発表、講義(わらしべ長者)
24 第16回目演習発表、講義(道成寺縁起絵巻)
25 第17回目演習発表、講義(能)
26 第18回目演習発表、講義(狂言)
27 第19回目演習発表、講義(文楽)
28 第20回目演習発表、講義(歌舞伎)
29 ディスカッション(言葉と文化)
30 まとめ、レポート提出
受講者の人数や発表内容によって、授業計画を変更する可能性がある。
・受講者による発表と質疑応答(各自関心がある古典作品や伝統文化について発表する。
)
・担当教員による講義(日本古典文化・文学作品や昔話の紹介。短い原文の読解、古典文法、作品の背景
等の解説など)
・ディスカッション(授業の内容に関してや、日本の気になる文化や言葉について意見交換する。
)
・事前に配布したプリントを読んでおくこと。
・ディスカッションで話した内容を整理し、文章にまとめてくること。
レポート:20% ・・・内容の正確性、わかりやすさ、独自の所見、発表内容修正、追加調査/平常点(クラ
ス参加、グループ作業の成果等)
:30% ・・・出席、受講姿勢/発表:20% ・・・内容の正確性、わかりやすさ、
独自の所見/コメントシート:30% ・・・発表に対しての質問や感想など
学部の授業の基準で評価する。
履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
曜日:授業の前後に受け付けます。
時間:授業前後20分間
場所:教室にて/講師談話室
( 822 )
2016大学院_04文学部.indb 822
2016/03/04 19:39
ナンバリング:031-A-233
※国際文化学特殊研究 イスラーム社会文化演習
担 当 者
三浦 徹 講師
単 位
2
配当年次
2〜4
開講期間
第1学期
曜 日
木
文共-023
0531017090100
時 限
2
イスラーム世界に関心をもつ学生のための、研究法と演習。ヨーロッパ史や中国史を専攻する学生にとっ
ても、イスラーム史研究の入門となる。
イスラーム史の史料と研究文献の読み方、利用法を身につける。これにより、自分が関心をもつイスラー
ム世界の諸問題を自力で調べていく力がつく。
1 イスラーム世界はなにを語るか? イスラーム理解の現状と課題
2 歴史学と地域研究;羽田正「歴史学・東洋学とイスラーム地域研究」
3 コーランとハディース
4 論文(和文)の講読(1)中世
5 論文(和文)の講読(2)近世
6 論文(和文)の講読(3)現代
7 論文(和文)の講読(4)現代
8 史料(和文訳)の講読(1)イブン・バットゥータの旅行記
9 史料(和文訳)の講読(2)イブン・バットゥータの旅行記
10 史料(和文訳)の講読(3)イブン・ハルドゥーンの歴史序説
11 史料(和文訳)の講読(4)イブン・ハルドゥーンの歴史序説
12 史料(英文訳)の講読(1)
13 史料(英文訳)の講読(2)
14 史料(英文訳)の講読(3)
15 学習成果の確認・検証
使用する論文や史料の難易度や各回に講読する量については、参加者の学年や力量に応じて、調整します。
ご安心ください。
毎回、論文および史料を講読する。論文および史料は、コピーして事前に配布する。どの論文や史料を用
いるかは、参加者の関心や知識に応じて選定する。
各回の授業で講読する資料(論文、史料)を事前に読み、報告担当者はレジュメを作成する。
レポート:50%/平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:50% ・・・出席、報告、質疑
三浦徹編『イスラームを学ぶ』(イスラームを知る)
、山川出版社、2013年
三浦徹編著『イスラーム世界の歴史的展開』
、放送大学教育振興会、2011年
第1回目の授業に必ず出席のこと。
各学科共通科目
( 823 )
2016大学院_04文学部.indb 823
2016/03/04 19:39
ナンバリング:031-A-233
※国際文化学特殊研究
担 当 者
西山 暁義 講師
単 位
2
配当年次
2〜4
開講期間
第2学期
曜 日
木
文共-024
0531017090200
時 限
5
各学科共通科目
ヨーロッパ近代におけるドイツとフランス:敵対と友好、関心と参照
ドイツとフランスは、現在さまざまな矛盾が露呈するヨーロッパ統合のなかで「両輪」とみなされる二
大国である。しかし歴史を振り返れば、この両国ほど激しく相争った国はない。18世紀後半、とりわけフ
ランス革命を契機とする近現代の歴史のなかで、両国の敵対関係はいかにして友好関係へと変化したので
あろうか。また両国の関係は各々の国民国家形成やナショナリズムにどのような影響を与えたのであろう
か。さらに、敵対関係のなかの交流、友好関係のなかの緊張にも留意し、本講義では政治外交面に限定せ
ず、社会、文化をも対象としながら、二国間関係のもつ重層的かつ複合的な性格について考察する。
・ヨーロッパ近現代史を各国史の集積としてではなく、相互関係の観点から理解できるようになる。
・対象となる二国双方の状況に目を配ることによって、複眼的な歴史理解ができるようになる。
・国家間の関係を政治外交面だけではなく、社会、文化などを含めて重層的に理解できるようになる。
1 ガイダンス
2 敵対関係の始まり?フランス革命、ナポレオンとドイツ
3 対立の深化(1)普仏戦争とドイツ統一
4 対立の深化(2)アルザスとロレーヌ
5 「帝国」と「共和国」:19世紀後半の独仏関係
6 「敵から学ぶ」、「愛すべき敵」?19世紀後半における独仏間の相互参照と文化交流
7 学生の発表
8 第一次世界大戦とドイツ、フランス(1)開戦への道
9 第一次世界大戦とドイツ、フランス(2)長期戦のなかの社会
10 「2つの共和国」、「2つの戦後」?両大戦間期のドイツとフランス
11 パリとベルリン―両大戦間期の文化
12 第2次世界大戦とドイツ、フランス
13 「宿敵」から「親友」へ?第二次世界大戦後のドイツとフランス
14 第二次世界大戦とホロコースト、共通の記憶?
15 (まとめ)20世紀の終わりとドイツ、フランス、ヨーロッパ
本科目では講義が中心となるが、テーマに応じて学生による報告や討論も取り入れる(受講者数による)。
教科書として挙げた文献は、授業2回目までに目を通しておくこと。
各回の内容については、事前に文献を適宜指示するので、それを読んでおくこと(約1時間)
授業後に配布した資料の必要部分を読み返し、疑問点についてまとめておくこと。
レポート:50% ・・・授業内容をふまえつつ、参考文献を使用しながら、提示した課題について考察を行う。
/小テスト:20% ・・・扱うテーマについての歴史的背景となる基本的知識についての確認(4回程度)/
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等)
:30% ・・・報告や討論への参加
谷川稔『国民国家とナショナリズム』
(山川世界史リブレット)
、山川出版社、1999年
本講義には厳密な意味での教科書はない。上記の文献は、本講義の出発点となるテーマについての基本文
献であり、受講に際して事前に読んでおくことが求められる。
Carine Germond / Henning Tuerk, A History of Franco-German Relations in Europe. From "Hereditary
Enemies" to Partners, Pargrave, 2008
ミヒャエル・ヤイスマン『国民とその敵』
(山川レクチャーシリーズ)
、山川出版社、2007年
ギヨーム・ル・カントレック / ペーター・ガイス『独仏共通歴史教科書(現代史)
』
、明石書店、2008年
各回のテーマに関する詳細な参考文献については、授業時に配布する。また、参考文献3については近代
史篇が授業開始時には刊行されている予定であり、それも参考文献に含まれる。
また、テーマに関連する視聴覚資料として"Geliebter Feind. 1000 Jahre Deutsche und Franzosen" (DVD)
があり、授業時に一部を使用する。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
曜日:木曜日
時間:授業前後20分
場所:教室にて
備考:メールによる問い合わせも可:[email protected]
( 824 )
2016大学院_04文学部.indb 824
2016/03/04 19:39