K:】Server/北海道立消費生活センター/北のくらし/No.426 6/横組/6‐7 2008.05.27 16.06.52 Page 6 「北のくらし」No.426 平成 20 年 6 月 1 日 生レバーとレバー加工品のテスト レバー(肝臓)は畜産副産物の中でも鉄、 ビタミン A が多く、貧血に効果がある鉄の ほか、体の必須ミネラルである銅や亜鉛を含 んでいます。 そこで、市販の生レバー及びレバー加工品 について、鉄、銅及び亜鉛、更に人体に有害 とされる鉛、カドミウムについてもテストし ました。 ▲ ▲ 豊富なミネラル(鉄・銅・亜鉛) テスト品目 加 工 品 生 レ バ ー %生レバー 11点 (牛4点、豚3点、鶏3点、合鴨1点) %レバー加工品 9点 (豚スモークレバー5点、鶏スモークレバー 2点、レバーペースト2点) テスト結果 豚、鶏レバーより多い結果でした。 「五訂日本食品標準成分表」の精肉の数値 と比べると、牛、合鴨は2 0倍以上でした。 #亜鉛 牛、豚、合鴨レバーに多く、鶏レバーは少 ない傾向でした。加工品の豚、鶏スモークレ バーも多く、レバーペーストでは少ない結果 でした。 「五訂日本食品標準成分表」の精肉の数値 と比べると、若干多い傾向でした。 $鉛及びカドミウム 2 0品目すべてから検出せず、残留の心配は ありませんでした。 !鉄 牛レバーに比べ、豚、鶏、合鴨レバーの方 が多い結果でした。加工品では、豚、鶏スモー クレバーが多く、レバーペーストはレバー以 外の原材料(肉類、脂肪、小麦粉、調味料な ど)が加わるので少ない結果でした。 「五訂日本食品標準成分表」の精肉の数値 と比べると、豚、鶏は10倍以上でした。 "銅 牛、合鴨レバーに多く、豚、鶏レバーに少 ない結果でした。加工品の豚、鶏スモークレ バーも同様に少なく、牛レバーペーストは 生レバー及びレバー加工品のテスト結果(複数のものは平均値) 生 レ バ ー 加 工 品 商品名 牛 レ バ ー 豚 レ バ ー 鶏 レ バ ー 合 鴨 レ バ ー 豚スモークレバー 鶏スモークレバー 牛レバーペースト 鶏レバーペースト 品数 4 3 3 1 5 2 1 1 鉄 5. 6 1 7. 7 1 0. 7 2 6. 2 1 7. 1 1 3. 5 2. 8 3. 6 銅 9. 6 0. 8 0. 5 6. 6 0. 8 0. 5 1. 7 0. 2 7 (単位 mg/1 0 0g) 亜鉛 6. 7 7. 0 2. 6 5. 3 7. 2 4. 9 1. 3 1. 4 鉛 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出 カドミウム 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出 K:】Server/北海道立消費生活センター/北のくらし/No.426 6/横組/6‐7 2008.05.27 16.06.59 Page 7 「北のくらし」No.426 生レバー スモークレバー 平成 20 年 6 月 1 日 レバーペースト 精肉 鉄の比較(mg/1 0 0g) 3 0 鉄は赤血球のヘモグロビンや筋肉中の ミオグロビンなどの構成成分であり、鉄 が不足すると貧血により運動機能や免疫 機能の低下を招くことがあります。 2 5 2 0 1 5 1 0 5 0 牛 豚 鶏 合鴨 銅の比較(mg/1 0 0g) 1 0 銅は、赤血球の形成を助け多くの体内 酵素の正常な働きと、骨の形成を助ける 8 栄養素です。 6 4 2 0 牛 豚 鶏 合鴨 0 0g) 亜鉛の比較(mg/1 1 0 亜鉛は味覚を正常に保つのに必要であ り、核酸やたんぱく質の代謝、皮膚や粘 8 膜の健康維持に関わっています。 6 4 2 0 牛 豚 鶏 合鴨 原産地表示 まとめ 生レバーはすべてに原産地表示があり、牛 1点がオーストラリア産でしたが、他は豚、 鶏、合鴨すべて国内産(北海道、岩手県な ど)でした。 加工品は原料原産地表示の義務はありませ んが、鶏スモークレバー1点が北海道産、鶏 レバーペースト(缶詰)の1点がフランス産 でした。 レバーの鉄、銅、亜鉛の量は肉の種類によ り違いがありましたが、特に鉄、銅は精肉部 分に比べかなり多い結果でした。 ※食品安全委員会はビタミン A の過剰摂取 について、特に妊婦や高齢者に対し、注意喚 起しています。レバーはミネラルと共にビタ ミン A も豊富に含む食品なので、適量を考 えて食生活に上手に取り入れたいものです。 6
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