コネクタの基礎知識 Part 1

コネクタの基礎知識
Part 1
2003.03.06
<作成:営業本部営業推進課>
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目次
I.
II.
III.
IV.
V.
VI.
VII.
2003.03.06
コネクタとは?
コネクタの使用例(1)∼(2)
なぜコネクタを使うのか?
コネクタ使用のメリット
コネクタの呼称(1)∼(6)
コネクタと電線・基板の接続方法(1)∼(8)
コネクタの形分類(1)∼(3)
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Ⅰ.コネクタとは?
間隔/断絶のある2本の電線/導線、光ファ
イバの間を接続し、1本の電気/光波回路と
するための部品。
例えば、家庭用の電源コンセント、パソコンと
マウス/プリンタ/キーボード/LANケーブ
ルの接続に使われる部品も、
コネクタ。
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Ⅱ.コネクタの使用例 (1) – 機器と機器
機器と機器の接続
コネクタ
コネクタ
コネクタ
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Ⅱ.コネクタの使用例 (2) – 機器内部
機器内部での接続
基板対基板、基板対電線など
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Ⅲ.なぜコネクタを使うのか?
電線や導線の接続をするなら、半田付けを
すればよいのに、なぜコネクタを使うのか?
コネクタを使用することには、次のとおり様々
なメリットがあるから。
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Ⅳ.コネクタ使用のメリット
生産性の向上
電子機器の組立が容易で、大量生産が楽にできる
修理が簡単
装置や部品の1つが壊れてもそこだけ新品と交換できる
アップグレードができる
技術の進歩に伴い古い装置や部品を新しく、より高性能なものと交換できる
設計の自由度がうまれる
新しい製品・装置・部品を、既存のシステムと一体化できる
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Ⅴ.コネクタの呼称 (1) – ピンコンタクト
接触部端子形状の見分け方
(ピンコンタクト)
2. メス端子形状
1. オス端子形状
穴が
開いて
いる
端子が
出ている
・断面図
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端子に
弾力性
なく、
真直ぐ
端子が
弾力性を
持つ為、
曲がって
いる
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・断面図
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Ⅴ.コネクタの呼称 (2) – ベローズコンタクト
接触部端子形状の見分け方
(ベローズコンタクト:「ベローズ」とは蛇腹の意)
1. オス端子形状
2. メス端子形状
・断面図
端子に
弾力性
なく、
まっすぐ
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・断面図
開口部形状でオスメスの
見分けが難しくても、
端子の弾力性(バネ性)
から判断できる
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端子が弾力性
を持つ為、
曲がっている
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Ⅴ.コネクタの呼称 (3) – 機器と機器
機器と機器の接続
機器2
機器1
中継
ケーブル
プラグ
レセプタクル
プラグ
ジャック
ケーブル
プラグ
レセプタクル
<コネクタの外部形状>
プラグ(P)
:ケーブル側に付くコネクタ、端子はオス・メスあり
レセプタクル(R) :機器本体側に付くコネクタ、端子はオス・メスあり
ジャック(J)
:ケーブル同士の接続をするとき(中継)、
プラグの相手になるコネクタ、端子はオス・メスあり
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Ⅴ.コネクタの呼称 (4) – 機器内部
機器内部での接続
プリント基板
リード線
ソケット
レセプタクル
プリント基板
ピンヘッダー
ピンヘッダー
プリント基板
<コネクタの外部形状>
ソケット
:電線側、ピンの出ていない形状、端子はメス
ピンヘッダー
:プリント基板*側、ピンの出ている形状、端子はオス
レセプタクル
:プリント基板側、ピンの出ていない形状、端子はメス
*プリント基板とは、厚さ1∼2mmの絶縁板(電気を通さない材料)に銅箔で配線を貼り付けたもの。
略称は、PCB (Printed Circuit Board)。IC、抵抗器など様々な電子部品をのせる(実装する)ことができる。
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Ⅴ.コネクタの呼称 (5) – コネクタ部位
コネクタ部位名称
コンタクトピッチ:
端子が複数あるコネクタで
となりの端子との距離をいう
(端子の中心∼中心で測る)
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ハウジング/シェル:
コネクタの端子が入っている
ケース。端子をホコリ、汚れ、
水濡れなどから守る
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Ⅴ.コネクタの呼称 (6)- 形状
ストレート:
コネクタの形状がまっすぐのもの
ライトアングル:
コネクタの形状がL型に曲がって
いるもの
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Ⅵ.コネクタと電線・基板の接続方法 (1)-1 - 半田付
半田付
電線、コネクタ端子の表面の金属に半田ごてなどで熱を加えて
溶かし、半田(鉛・すず)*を付け、接合する技術
①リード線の被覆をはがす。
コネクタ
②銅線をコネクタ
端子(ソルダー
ポット)に差し込む。
リード線
この部分が
熱くなる
半田ごて
③半田ごてで接続部分を加熱する。
十分加熱したら半田を流す。
*鉛は毒性があり、人体・環境へ悪影響を及ぼすとして、最近では 鉛フリー対応
ということで代わりに銀などを含む合金を使用するようになっている。
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Ⅵ.コネクタと電線・基板の接続方法 (1)-2 - 半田付
半田付用端子の形状
ソルダーポット
アイレット
丸形/角形など
基板用/角形/丸型など
拡大図
拡大図
縫い針のように穴が開いている。
穴に銅線を通して半田付けする。
ストローの端を斜めに切ったような形。
中に銅線を入れて半田付けする。
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Ⅵ.コネクタと電線・基板の接続方法 (2) – 圧着
圧着
金属製端子を、工具を用いて導線に固定する方法。端子で導
線を包み込むような格好になる。(これを かしめる と言う)
・圧着端子の構造
銅線
絶縁体
芯線バレル
被覆バレル
コネクタ
ハウジング
・圧着状態
断面図
接触部
端子
ランス (ハウジングに入れるとここで引っか
かって端子が抜けなくなる)
銅線
導線(導体)は、銅線部分と絶縁体部分の2ヶ所でかしめられる。
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Ⅵ.コネクタと電線・基板の接続方法 (3) – 圧接
圧接 (IDC: Insulation Displacement Connection)
絶縁体が付いた電線を、導体径より小さいスリットへ押し込むこ
とで、絶縁体がむけて中の銅線が出てくるので、電気的に接続
リボンケーブル
・圧接部分の構造(拡大図)
被覆カット刃
芯線がスリットで
変形しながら
合金化し、安定
構造を形成する
芯線スリット
コネクタ
結線作業の前に、電線の絶縁体をむいておかなくてもよいのが
圧接の利点。作業は専用の工具で行なう。
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Ⅵ.コネクタと電線・基板の接続方法 (4) – ピアッシング
ピアッシング (IPC: Interpenetrating Contact)
端子の結線部分にある先端の尖った刃が、ケーブルの導線と
絶縁物を突き通すことで、電気的に接続。モジュラーコネクタ
などに採られている結線方式。
モジュラープラグ
拡大図
ピアッシング先端
コネクタハウジング
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端子接触部
ケーブル導体
(ピアッシングにより
2つに割かれる)
ケーブル絶縁体
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Ⅵ.コネクタと電線・基板の接続方法 (5) – ワイヤーラッピング
ワイヤーラッピング
断面が四角形の端子(ワイヤーラッピング端子)に銅線を巻き
付ける方法
拡大図
PCB
基板実装側の端子が長い
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Ⅵ.コネクタと電線・基板の接続方法 (6) – DIP
基板ディップ (DIP)
コネクタの基板側端子の間隔(ピッチ)と太さに合わせた貫通穴
(スルーホール)を基板上に開け、スルーホールに銅めっき(銅を
表面に薄く貼り付ける)をし、スルーホールと端子を半田で固定。
拡大図
横から見た図
PCB
端子
銅めっきに半田付
上から見た図
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Ⅵ.コネクタと電線・基板の接続方法 (7) – プレスフィット
プレスフィット
コネクタの基板側端子の間隔(ピッチ)で端子より細い貫通穴
(スルーホール)を基板上に開け、半田を使わず押し込んで
スルーホールのめっきと接合し固定。作業は専用の装置にて
行なう。
拡大図
めっきする場所
PCB
基板側端子の根元が太くなって
いるので、打ち込むと抜けない
端子打ち込み前の位置
端子打ち込み後の位置
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Ⅵ.コネクタと電線・基板の接続方法 (8) – SMT
表面実装 (SMT)
Surface Mount Technology、つまり表面実装技術のこと。基板
上に貫通穴を開けず、半田端子を基板上のパッドに直接半田
を付けて固定。
断面図
拡大
熱を加えるとパッドの半田が溶けて
端子にくっつき、冷却すると固定
SMT部拡大図
半田が冷えて固まった部分を
フィレット と言う
パッド
PCB
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Ⅶ.コネクタの形分類 (1) – 機器と機器
機器と機器の接続に使用されるコネクタ
角形コネクタ
– 外形が四角形
•
•
•
•
•
丸形コネクタ
– 外形が丸形
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•
•
Dサブ (コンピュータ/周辺機器他)
ハーフピッチインターフェイス
(コンピュータ/OA機器/産業機器他)
モジュラー (通信)
携帯電話インターフェイス
メタルコンセント (電源用)
音響/放送機器用
産業機器用(計測器、通信設備他)
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Ⅶ.コネクタの形分類 (2) – 機器内部
機器内部での接続に使用される主なコネクタ
内部接続用
コネクタ
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• カードエッジタイプ
(プリント基板用)
• 基板対基板用ツーピース
• 小型カード用
• リボンケーブル用
• FPC/FFC用
• 基板対基板用
• ナイロンコネクタ
(基板対ケーブル、基板対基板)
• 自動車用
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Ⅶ.コネクタの形分類 (3) – 機器内外
その他機器内外で使用されるコネクタ
高周波同軸コネクタ
TVアンテナやディスプレイケーブルなど、周波数の高いデータの
伝送に使われる。中心導体と同心円状にある外部導体を持つ構造。
高周波デバイス
減衰器/終端器など単なるコネクタでなく、機能を持った高周波製品
光ファイバ用コネクタ
銅線(電気信号)でなく、芯線材料がガラスなどからなる光信号伝送用ケー
ブルの接続
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