特に注意すべき漢字 「靱」(E8D5)と「靭」(9078)がある.第3 版では「靱」を使う. 「膣」にも異体字があり,「腟」(E454)および「膣」(E453)で,いずれも 正字とされている.表外漢字字体表では「膣」を採用しているため,一般社会 では「膣」が多く使われているが,第2 版では,「腟」を採用し,第3 版でも 字画数が少ない「腟」を用いることとされた. 医学用語との関係 1)常用漢字 国語審議会が定めた漢字(内閣告示,内閣訓令)で1,945 字ある. (2)表外漢字字体表(いわゆる表外漢字) 国語審議会が作成し,平成12 年,文部大臣に答申した常用漢字以外の漢字で 1,022 字ある. 康煕字典は、辞書史上極めて重要な書物である。清の康熙帝の勅撰により漢代 の『説文解字』以降の歴代の字書の集大成として編纂され1716 年(康熙55 年) に完成した。 ○ 医学でよく使われる次の漢字は表外漢字である。( )は略字体 「盂」、「鬱」、「嚥」、「嘔」、「癌」、「頸」(頚)、「脛」、「腱」、 「胱」、「膵」、「褥」、「疹」、「臍」、「靱」、 「腺」、「踵」、「肢」、「趾」、「?」」、「癬」、「贅」、「痔」、 「蛋」、「膣」、「疼」、「嚢」、「脾」、「糜」、「疱」、 「膀」、「爛」、「瘻」、「糠」、「痩」、「痒」、「腋」、「咽」、「喉」、 「瞼」、「股」、「腿」、「睫」 ○ 医学で使われる次の漢字は、常用漢字でも表外漢字でもないが、JIS 漢 字には入っている 「癲」、「癇」、「疣」、「_」、「痂」、「癩」、「癰」、「粃」、「疥」、 「瀰」、「羸」、「_」、「瘡」、「胝」、「胼」、 「瞳」、「橈」、「腓」 ○ 医学で使われる次の漢字は、JIS 漢字にも存在せず、漢和字典にのみ 存在する漢字である。rosacea 酒_ の漢字「_」 ○ 医学で使われる次の略字体の漢字は、へんとつくりの組み合わせで作 られる漢字であり、従ってワープロにもない。呕、_、挛など 上皮小体と副甲状腺 これまで医学界では,parathyroid organ に対して,上皮小体と副甲状腺という2 つ の用語が使われてきた.本辞典では,副甲状腺を推奨語とした. 医学用語管理委員会
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