Communiqué de Presse / プレスリリーズ

「アーサー王の物語」飯田達夫油彩画展 & IRTRP 展
Press Release
2008 年 1 月吉日
ご関係者各位
拝啓 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
洋画家で絵画修復家である飯田達夫の個展開催についてお知らせ致します。
飯田達夫はこれまで、油彩画家として活動しながら絵画修復家として数多くの仕事に取り組み,また油彩画の
材料や技法について研究著作活動を行い,さらに後進のための絵画教育活動にも取り組んできましたが、今回の
個展では師グザヴィエ・ド・ラングレ著の「アーサー王の物語」の世界観を油彩画で表現して展示致します。
飯田の師匠であるグザヴィエ・ド・ラングレは,1970 年代以降の技法ブームの端緒となった「油彩画の技術」
の著者であり,フランス・ブルターニュ芸術運動の中心的役割を果たす中でブルターニュの美術から文学へと幅
広くブルターニュ地域芸術の復興のために活動した人物でした.ド・ラングレがブルターニュに残るアーサー王
伝説を集めて綴ったものが「アーサー王の物語」です.
そこで当展示内でグザビェ・ド・ラングレを改めて日本に紹介するために,ド・ラングレの絵画作品や版画作
品とド・ラングレの故郷フランス・ブルターニュの風土文化を紹介するパネルを合わせて展示致します.
さらに,飯田が昨年末に翻訳出版したグザヴィエ・ド・ラングレ著「アーサー王の物語」を展示販売いたします.
当展期間中に,
「アーサー王の物語」をテーマにした音楽会,ブルターニュを中心としたフランスの美術と文
学の関わりについての講演会 , グザヴィエ・ド・ラングレの絵画技法についてのトークセッションを開催致します.
プレス画像などご用意いたしております。ご興味をお持ちになりましたら、弊社担当までご一報いただければ
幸いです。
同時開催として油彩画技術修復研究所の活動を紹介する展覧会も開催致します.
どうぞ宜しくお願い申し上げます。 敬具
■「アーサー王の物語」飯田
達夫 油彩画展
〜グザヴィエ・ド・ラングレ「アーサー王の物語」出版記念師弟展〜
会期:2008 年 2 月 25 日[月]− 3 月 5 日[水]
時間:11 時から 19 時.
(但し初日[25 日]は 12 時から 19 時)
場所:銀座四丁目教文館/ウェンライトホール
〒 104-0061 東京都中央区銀座 4 − 5 − 1 教文館 9F ウェンライトホール
Tel:03-5250-0789
主催:油彩画技術修復研究所 IRTRP
□ギャラリートーク
□講演会
テーマ:
「グザヴィエ・ド・ラングレの絵画技法について」
テーマ:「ブルターニュを中心にしたフランスの美術
話手:飯田達夫
と文学」(仮題)
日時:2008 年 2 月 25 日(月)14 時から 14 時 30 分
講演者:小倉正史(美術評論家)
日時:2008 年 3 月 2 日(日)14 時から 14 時 30 分
Iida Tatsuo exhibition of
Le roman du roi arthur'
'
& IRTRP
1
「アーサー王の物語」飯田達夫油彩画展 & IRTRP 展
□音楽会
□「アーサー王の物語」出版記念パーティー
テーマ:
「アーサー王の物語」
日時:2008 年 3 月 2 日(日)17 時から 19 時
出演者:篠原猛(フルート)
,山口俊彦(朗読と歌)
,
青谷充子(オルガン)
日時:2008 年 3 月 2 日(日)15 時から 16 時
【会場に関するお問い合わせ】
【リリースに関するお問い合わせ】
銀座四丁目教文館/ウェンライトホール
油彩画技術修復研究所 IRTRP
〒 104-0061 東京都中央区銀座 4 − 5 − 1 教文館
荒井 美保〔ARAI miho〕
Tel:03-5250-0789(代表)
Tel&Fax:03-3664-9256
homepage:http://www.kyobunkwan.co.jp
mailto:[email protected]
homepage:http://www.irtrp.info/index.html
■解説 「アーサー王の物語 飯田達夫とグザヴィエ・ド・ラングレ」
グザヴィエ・ド・ラングレ(1960-1975)の名は,日本では『油彩画の技術』
(黒江光彦訳,美術出版社,新
版 1974 年)の著者として知られ,画家と研究者に計り知れない影響を及ぼした.ド・ラングレは,画家・美術
学校教師として活動したのだが,ブルターニュにまつわる歴史や伝説を主題とする分筆家としても重要な業績を
残している.特に晩年は,フランス(ブルターニュ)からイギリスにまたがるケルト民族の伝説的な英雄,アル
チュール王(英語ではアーサー王)の物語の執筆に力を注ぎ「アルチュール王物語」全 5 巻を出版した.この
間のことは,1970 年からド・ラングレに師事した飯田達夫がくわしい.ド・ラングレは,絵画技法の精髄を
飯田達夫に伝え,さらに「アルチュール王物語」の日本語への翻訳と出版を慫慂したのである.今回の飯田達夫
の展覧会は,翻訳と出版から成った第1巻から主題を取った作品を展示しているが,それらの作品には,師の
ド・ラングレから受け継いだ精妙な技法が生かされていることが認められるにちがいない.しかしまた,師のド・
ラングレが文筆家でもあったことに示されるように,ヨーロッパ絵画の伝統のうちにある文学的な内容を絵画の
主題とすることを飯田達夫が学び取り,
その成果が作品に現れていることとも見逃してはならない.「アルチュー
ル王物語」に語られていることと,彼の作品に描かれた場面との照応を見ることが,この展覧会であたえられる
大きな楽しみのひとつなのである.
飯田達夫は,今日の彼の活動の重要なもととなったグザヴィエ・ド・ラングレとの出会いを片時も忘れること
ができない.日本人の弟子として想像もできない優遇を受けていたのである.飯田達夫の願いは,
『油彩画の技
術』の著者としてだけでなく,画家としてのド・ラングレの作品を日本に紹介することである.そのために彼は,
フランスに残されたド・レングレの作品を今回の展覧会にあわせて展示しようとした.むしろ,彼にとっては,
師の作品の紹介のほうがこの展覧会の主眼であるかもしれない.彼はそのために,フランスとイギリスに,
ド・ラングレの足跡を求めて旅立ったのである.そこから持ち帰ったド・ラングレの絵画の内容と技法が一体と
なった芳醇な魅力について,私たちの認識を深め,さらに,今後にもド・ラングレの作品を日本でみることので
きるきっかけとなることが,飯田達夫にとってだけでなく,日本の美術愛好家にとっても望ましいことであろう.
そうした期待も含めて,このユニークな展覧会の開催が待たれたのである.
小倉 正史 ( 美術評論家 )
Iida Tatsuo exhibition of
Le roman du roi arthur'
'
& IRTRP
2
「アーサー王の物語」飯田達夫油彩画展 & IRTRP 展
■展示コンセプト
この度の個展では「
「アーサー王の物語」飯田達夫油彩画展 〜グザヴィエ・ド・ラングレ「アーサー王の物語」
出版記念師弟展〜」と題し、飯田達夫が師ラングレ著の「アーサー王の物語」の世界観を描いた油彩画を物語の
進行に合わせて観客がたどれるように展示いたします。
「アーサー王の物語」の場面には,伝統的な衣装をまとった登場人物たちが登場し,ブルターニュやウェール
ズやイングランドといったケルトゆかりの土地の風景が登場します.飯田達夫はそれらを綿密に取材し時代考証
を重ねた上に想像力によって物語の場面を油彩画により表現しています.
またその「アーサー王の物語」の著者グザヴィエ・ド・ラングレの作品と彼がこだわったブルターニュの資
料も展示することで,近年注目されることが多いケルト文化をフランスから見る側面を紹介し,私たちがよく
知っているフランスの奥深さと魅力を堪能していただけることを願います.
☆会期中展示に併せて、飯田達夫が自ら翻訳し出版したグザヴィエ・ド・ラングレ著の「アーサー王の物語」を
展示販売致します.
■飯田達夫 プロフィール
1948 年 小倉生れ.
1974 年 東京藝術大学油画科卒業.
1975 年 同大学院絵画組成研究室在籍.
1970-1972, 1974-1975 年 油彩、テンペラ、フレスコ、パステルのフランス最後の伝統的技術継承者である
レンヌ美術学校教授グザビエド・ラングレに師事。
1982 年 文化庁より派遣されフランス国立美術館修復家でソルボンヌ大学教授のジャック・マレシャルにアトリ
エとソルボンヌ大学で絵画修復を学ぶ。ルーブル美術館、その他で模写.
1988 年 小山敬三美術奨励賞修復部門受賞.
1987-1992 年 雑誌「アトリエ」に ” 技法の実際 ” を6年にわたり連載.
1999-2002 年「伊豆の踊り子」
、
「無法松の一生」、「舞姫」などをテーマに個展.
現在、日本美術家連盟技術顧問.倉敷芸術科学大学非常勤講師.油彩画技術修復研究所 IRTRP 主宰.
■グザヴィエ・ド・ラングレ プロフィール
1906 年フランス・ブルターニュ生れ.
1941 年 -1972 年レンヌ美術学校教授.
ブルターニュ芸術運動に参加.
フレスコ画家.油彩画家.テンペラ画家.版画家.装丁家.油彩画技術研究者.美術批評家.小説家.エッセイ
スト.ブルトン語研究者.
Iida Tatsuo exhibition of
Le roman du roi arthur'
'
& IRTRP
3
「アーサー王の物語」飯田達夫油彩画展 & IRTRP 展
Press Release
2008 年 1 月吉日
関係者各位
拝啓 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
油彩画技術修復研究所 IRTRP は,油彩画技術研究者として絵画修復家としてさらに後進の絵画教育者として活
動する飯田達夫が主宰しています.これまでの素描,模写,色彩調和,創作の研究や絵画修復の研究について紹
介をするために,研究資料と研究生たちの創作絵画を展示致します.
「アーサー王の物語」飯田達夫油彩画展と合わせてご高覧いただければ,飯田の絵画に対する哲学と絵画を通じ
た社会活動を感じていただけることと願っております.
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
■ IRTRP(油彩画技術修復研究所)展
〜修復・模写・遠近法・色彩調和・創作の展示〜
会期:2008 年 2 月 25 日(月)− 3 月 1 日(水) 11 時から 19 時(最終日は 11 時から 17 時まで)
場所:美術家連盟 6F 画廊
〒 104-0061 東京都中央区銀座 3-10-19 美術家会館ビル 6F
Tel.:03-3542-2581( 代 )
主催:油彩画技術修復研究所 IRTRP
【会場に関するお問い合わせ】
美術家連盟 6F 画廊
社団法人 日本美術家連盟
〒 104-0061 東京都中央区銀座 3-10-19 美術家会館ビル 5F
Tel.:03-3542-2581( 代 ), Fax:03-3545-8429
E-mail:[email protected]
homepage:http://www.jaa-iaa.or.jp/index.html
【リリースに関するお問い合わせ】
油彩画技術修復研究所 IRTRP
荒井 美保〔ARAI miho〕
Tel&Fax:03-3664-9256
mailto:[email protected]
homepage:http://www.irtrp.info/index.html
Iida Tatsuo exhibition of
Le roman du roi arthur'
'
& IRTRP
4
「アーサー王の物語」飯田達夫油彩画展 & IRTRP 展
■参考作品 / 飯田達夫
「岩山の城塞」
「湖の精ヴィヴィアーヌ」
2007 年 , 油彩・キャンバス 2007 年 , 油彩・キャンバス 53 × 43cm, (c)Tatsuo Iida 45.5 × 38cm, (c)Tatsuo Iida
2-mizuumi.JPG 1-iwayama.JPG 「沼の城 ( スシーノ )」
「若きゲニエーブル」
2007 年 , 油彩・キャンバス 2007 年 , 油彩・キャンバス 41 × 32cm, (c)Tatsuo Iida
35 × 27cm, (c)Tatsuo Iida 4-numano.JPG
3-wakaki.JPG
Iida Tatsuo exhibition of
Le roman du roi arthur'
'
& IRTRP
5
「アーサー王の物語」飯田達夫油彩画展 & IRTRP 展
■参考作品 / グザヴィエ・ド・ラングレ
「馬と女」
「スカーフの女」
1966 年 , 油彩・板 1970 年 , 油彩・キャンバス 55 × 46cm, (c)Xavier de Langlais 65 × 50cm, (c)Xavier de Langlais
6-skarf.JPG
7-umato.JPG
■参考作品 / 飯田達夫
■参考作品 / IRTRP(油彩画技術修復研究所)展
「篠田恵美模写,『マダム・ルブラン』アングル原作」
「飯田達夫模写 『アムールとプシケ』
,
ジェラ−ル原作」
2006 年 , 油彩・キャンバス , 100 × 73cm
2007 年 , 油彩・キャンバス , 45.5 × 38cm
Tatsuo Iida, 5-moshaam.JPG
Emi Shinoda,
Iida Tatsuo exhibition of
Le roman du roi arthur'
'
& IRTRP
6
8-mosha.JPG