キャピオックス 遠心ポンプ

C P 3 6 T 0 0 9 X
**2010 年 1 月 18 日改訂(第10版)
*2010 年 1 月 13 日改訂
医療機器承認番号
機械器具 7
高度
21500BZZ00085
内臓機能代用器
単回使用遠心ポンプ(JMDN コード:70521100)
キャピオックス 遠心ポンプ
再使用禁止
【警 告】
<併用医療機器>
・ 動脈側回路に動脈フィルターやバブルトラップを用いるこ
と。[流出気泡がトラップされず、患者に送られる可能性が
ある。]
<使用方法>
・ 循環中に本品から異音発生等の異常が認められた場合には、
本品を交換すること。[回転摺動部に血液が浸入、血栓の形
**・ Xコーティングタイプ(コード番号:CX-SP4538X、CX-SP4538XS)
の主な血液接触面には、血液適合性の向上を目的にXコーティン
グが施されている。Xコーティングは、血液の異物接触反応を惹
起すると考えられている血漿タンパクの吸着及び変性を抑制す
る特性を持った合成高分子である。
・ 流量コネクター付品種の血液接触部位にはポリ塩化ビニル(可塑
剤:トリメリット酸トリ(2-エチルヘキシル))を使用している。
** ・仕様(遠心ポンプ)
製品コード
成、血液損傷の増大、あるいは本品が停止して血液の循環が
できなくなる可能性がある。]
・ 循環中は血液流入側ラインをクランプしないこと。[本品内
遠心ポンプ部
が陰圧となり、血液中に気泡が発生する可能性がある。]
・ 循環を停止するときには、人工肺より患者側の送血ラインを
クランプすること。[人工肺に陰圧がかかり、血液側に気泡
流量コネクター部
が混入する可能性がある。]
CX-SP45
流量コネクター付
:CX-SP4538
CX-SP4538X
CX-SP4538XS
接続可能なチューブ内径
血液流入ポート:9.5mm(3/8 インチ)
血液流出ポート:9.5mm(3/8 インチ)
接続可能なチューブ内径
血液ポート:9.5mm(3/8 インチ)
・仕様(流量コネクター)
製品コード
CX-FC38
流量コネクター部
接続可能なチューブ内径
血液ポート:9.5mm(3/8 インチ)
【禁忌・禁止】
・再使用禁止
<使用方法>
・ 減ヘパリン循環をしないこと。[血液凝固が起こる可能性が
<原理>
本品は主として人工心肺用血液回路内に血液を灌流させるため
のディスポーザブルの遠心ポンプであって、外部モーター及び
駆動制御部に組み込むことにより、次のとおり作動するもので
ある。
外部モーターにより磁気的に遠心ポンプの回転体が回転する。
これにより、遠心力が発生し、その力で血液を回路内に送り込
む。駆動制御部はセンサーにより回路内の血液流量を計測し、
その表示により外部モーターの回転数を制御することで、適切
な循環動態を維持するものである。
ある。]
・ 本品を吸引回路用として使用しないこと。[意図した吸引動
作ができない。]
・ 本品に液を充填しない状態で作動させないこと。[回転摺動
部等を破損する可能性がある。]
・ 最大回転数 3000rpm 以上では使用しないこと。[血液損傷が
起こる可能性がある。]
・ 本品に鉗子で叩く等の衝撃負荷を加えないこと。[本品の破
損、あるいは回転摺動部が破損し、異物の混入、又は気泡が
流出する可能性がある。]
【使用目的、効能又は効果】
・ 6 時間を超えて使用しないこと。[血栓形成等により吐出能
<使用目的>
本品は主として人工心肺用血液回路に血液を灌流させるための遠
心ポンプである。また、補助循環用のポンプとしても使用する。
力が低下する可能性がある。]
**【操作方法又は使用方法等】
*
1.本品を包装から取り出し、血液流入ポート及び、血液流出ポー
ト又は流量コネクターの血液ポートを体外循環回路ラインと
接続する。(図 1)
注意 ・本品にクラック等の異常がある場合は使用しないこ
と。
・落下等の強い衝撃を与えた場合は、使用しないこと。
・接続部は締め具で固定すること。
**【形状・構造及び原理等】
<構造図(代表図)>
遠心ポンプ
流量コネクター
図1
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2.本品をキャピオックス遠心ポンプコントローラー(表 1 参照)
のドライブモーターに装着する。
4-2 遠心ポンプが間欠的に回転をしている間に、回路中の気泡が
完全に除去されていることを確認する。
注意 ・コネクターの接続部等に気泡が残っている場合は手
表 1.適用品(別売品)
適用コントローラー
キャピオックス遠心ポンプコントローラー SP-101
(コード番号:ME-SP101S)
CX 遠心コントロールユニット
(コード番号:CV-816573、CV-811113)
適用ドライブモーター
キャピオックス遠心ポンプコントローラー SP-101
(ドライブモーター)(コード番号:ME-SP101M)
CX 遠心ドライブモーター
(コード番号:CV-811474)
適用流量センサー
キャピオックス遠心ポンプコントローラー SP-101
(流量センサー)(コード番号:ME-FS38)
の平で軽く叩いて取り除くこと。
・鉗子で叩く等の衝撃負荷は加えないこと。
4-3「AUTO-PRIMING(オートプライミング)」スイッチを再び押し、
オートプライミングを終了する。
5. 血液流出側ラインをクランプし、遠心ポンプコントローラーの
モーター回転数調節ツマミが「0」の位置にあることを確認し
て、[START](スタート)スイッチを押す。(図 4)
* スライドフックの動きに問題がないことを確認し、本品のリブ
を固定フックにさし込む。(図 2)
本品をスライドフックに押し当て、スライドフックを引き上げ
装着する。血液流出ポートが右側にくるように設置する。
* 注意 ・ポンプをドライブモーターに装着する際、ポンプ底面
がドライブモーターのポンプソケットに密着し、スラ
イドフックが定位置にあるか確認すること。また、固
定フックとポンプの血液流出ポートが干渉しないよう
にすること。
モーター回転数調節ツマミ
「0」の位置に
あることを確認
図4
6.血液流出側ラインをクランプしたままで、モーター回転数調節
ツマミを回転させポンプ回転を最大回転数 3000rpm まで上げ約
30 秒間回転する。この状態で本品内の圧力は最大となるので、
本品の漏れや回転のブレ等の異常がないか確認する。(図 5)
注意 ・血液流出側ラインをクランプしたままで長時間本品を
回転させないこと。[プライミング液が変性する可能
性がある。]
* 図2
・異常のある場合は、使用を中止すること。
3.落差によりプライミング液(本品の充填量は表 2 参照)を本品
に満たし、遠心ポンプ内をプライミングする。
** 表 2.充填量
CX-SP45
CX-SP4538、CX-SP4538X、CX-SP4538XS
45mL
50mL
注意 ・本品が完全にプライミングできない場合は、いったん
本品をドライブモーターから外してプライミングすること。
・鉗子で叩く等の衝撃負荷を加えないこと。
4.回路のプライミングを行う場合
4-1 再 循 環 回 路 を 開 け 、 遠 心 ポ ン プ コ ン ト ロ ー ラ ー の
「AUTO-PRIMING(オートプライミング)
」スイッチを押す(図 3)。
図5
7.モーター回転数調節ツマミを回して「0」にした後[STOP](ス
トップ)スイッチを押してモーターの回転を停止する。(図 6)
[AUTO-PRIMING]
(オートプライミング)
スイッチ
* 図3
注意 ・遠心ポンプの作動はプライミング液を十分満たして
から行うこと。[十分に満たしていない状態で遠心ポ
ンプを作動させると空運転状態となり、回転体の軸
を破損する可能性がある。]
図6
2/4
8.スライドフックを引っ張り、本品をドライブモーターから取り
・所定の流量が確保できないときや不安定な場合には、過
外す。(図 7)
剰に遠心ポンプの回転数を上げず、原因となる異常(チ
本品に異常がないことを確認した後、再び本品をドライブモー
ューブの折れ等)がないか確認すること。
ターに装着する。
・循環中、チューブ接続部等に緩みや漏れ等の異常がない
注意 ・本品を脱着するときは、必ずモーターの回転数表示が
か定期的に確認すること。
「0」の状態で行うこと。
・回転数を下げる場合は、逆流しないよう注意して回転数
を調節すること。
11.循環終了時は、逆流を避けるため、人工肺より患者側の送血ラ
インをクランプする。その後モーター回転数調節ツマミを回し
て「0」にした後[STOP](ストップ)スイッチを押してモー
ターの回転を停止する。(図 9)
注意 ・送血ラインをクランプしたままで本品を長時間作動さ
せないこと。[本品内部の温度が上昇し、血液損傷の
可能性がある。]
* 図7
9.必要により、本品以後の回路をプライミングする。回路内に気
泡がなくなったことを確認した後、人工肺より患者側の送血ラ
インをクランプし、モーターを停止する。
注意 ・体外循環開始まで、遠心ポンプは回転数表示が「0」の
状態で停止すること。必要以上に循環を続けないこと。
10.通常の方法により体外循環を開始する。
注意 ・循環開始前に回路内に気泡がないか確認すること。気
泡が残っている場合は、再度 4-1~4-3 の操作を行うこと。
図9
[待機中、回路内で溶存ガスが気泡化する可能性があ
る。]
<使用方法に関連する使用上の注意>
・本品にかかる負荷(患者の動脈圧、回路抵抗、落差圧)
・ ポートに接続するチューブは内径が 9.5mm(3/8 インチ)のチュ
によって、血液流量が変化するので、注意してモータ
ーブを接続すること。[他のチューブを接続するとリークやポ
ー回転数を調節すること。
ート破損等の可能性がある。]
・流量はモーター回転数で調節し、血液流出ラインを部
**・ 流 量 コ ネ ク タ ー 付 遠 心 ポ ン プ ( コ ー ド 番 号 : CX-SP4538 、
CX-SP4538X、 CX-SP4538XS)及び流量コネクター(コード番号:
分的に閉塞して流量を調節しないこと。[血液の損傷
が増大する可能性がある。]
CX-FC38)を接続して使用する場合は、流量センサーと流量コ
・大量のエアーが本品に入った場合は本品が空回りし血
ネクターの間に、推奨超音波ゲル(PARKER 社製
流が停止する。循環を再開するときは、いったん回転
AQUASONIC
100)を十分に塗布し、ヘマトクリット 10%以上の血液で流量
を停止し、エアーを抜いてから行うこと。
測定を行うこと。[ヘマトクリット 10%以下(プライミング液
・循環開始時は、本品の吐出圧が患者の動脈圧と本品に
等)では流量が正確に測定できない。]
かかる落差圧を上回るまで、送血ラインのクランプは
・ 流量センサーを長時間使用する場合は、1 時間に 1 度、遠心ポ
開けないこと。[患者の動脈圧と本品にかかる落差圧
ンプコントローラーに「FLOW SENSOR UNSTABLE」エラーが発生し
が本品の吐出圧を上回ると逆流する。]
ていないことを確認すること。エラーが発生した際は、流量セ
(ポンプ特性図 8 及び表 3 参照)
ンサーを外し、流量コネクターに十分な量の超音波ゲルを塗布
してから、再度流量センサーを装着すること。その後、メッセ
ージウィンドウからエラーメッセージが消えていることを確
認すること。[超音波ゲルが乾燥し、正確な流量の測定ができ
吐出圧力(mmHg)
なくなる。]
(kPa)
・ 超音波ゲルは、推奨超音波ゲル(PARKER 社製
AQUASONIC 100)
を使用し、アルコール、シンナー、アミン類等の有機溶剤を含
むゲルを使用しないこと。[センサー及びコネクター部が破損
する可能性がある。]
**【使用上の注意】
<重要な基本的注意>
血液流量(L/min)
・ 本医療機器を用いた体外循環回路の接続・使用にあたっては、
学会のガイドライン等、最新の情報を参考とすること。
図 8.ポンプ特性
<参考>日本心臓血管外科学会、日本胸部外科学会、日本人工
臓器学会、日本体外循環技術医学会、日本医療器材工
表 3.ポンプ特性
最大回転数
3000rpm
最大血流量
8L/min
最大吐出圧力
業会:人工心肺装置の標準的接続方法及びそれに応じ
た安全教育等に関するガイドライン
・ 併用する医薬品及び医療機器の添付文書を確認後、使用するこ
107kPa(800mmHg)
と。
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・ 本品は、開心術における体外循環、あるいは、経皮的補助循環
が適用される術式に熟達した医師又は医師の監督・指示を受け
た有資格者以外は使用しないこと。
・ キャピオックス遠心ポンプコントローラーはキャピオックス
遠心ポンプコントローラーの添付文書に記載されている説明
に従って使用すること。
**・ 遠心ポンプは磁石を使用しているため、金属や磁気記録媒体を
近づけないこと。
・ 予備の遠心ポンプを準備しておくこと。
・本品にアルコール、エーテル、シクロヘキサノン等の有機溶剤
を使用しないこと。[プラスチック部材が破損する可能性があ
る。]
・血液の凝固を防ぐため、適切なヘパリン加を行うこと。
・ すべての操作は無菌的に行うこと。
・ 包装が破損、汚損している場合や製品に破損等の異常が認めら
れる場合は使用しないこと。
・ 包装を開封したらすぐに使用し、使用後は感染防止に留意し安
全な方法で処分すること。
<相互作用(他の医薬品・医療機器等との併用に関すること)>
[併用注意(併用に注意すること)]
・動脈フィルター又はバブルトラップのエアーベント回路に
一方弁を装着すること。[本品を停止又は低流量で運転した
状態で、ベントポートの三方活栓が開放しているとベントポ
ートから気泡が流入する可能性がある。]
【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
<貯蔵・保管方法>
・ 水ぬれに注意し、直射日光及び高温多湿、低温を避けて保管す
ること。
<使用期間>
・ 6 時間(自己認証による)
<有効期間・使用の期限>
・有効期間:2 年
・使用期限は外箱に記載
**【包装】
** ・1 セット/箱(CX-SP45、CX-SP4538、CX-SP4538X、CX-SP4538XS)
・ 10 セット/箱(CX-FC38)
【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
製造販売業者:テルモ株式会社
住
所 :東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目44番1号
電 話 番 号 :0120-12-8195 テルモ・コールセンター
製 造 業 者:テルモ株式会社
CX_21500BZZ00085_500_10
、TERUMO、テルモ、キャピオックス、Xコーティングはテルモ(株)の登録商標です。
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