こちら - 産業学会

自由論題
中国新興自動車企業におけるサプライヤーシステムの展開
劉
成毅(広島大学大学院)
近年,中国自動車市場の成長・拡大により多くの新興自動車企業が現れ,相
次いで乗用車の生産に参入し,著しい成長を見せてきた。しかし,現在競争が
激しい中国自動車市場において,新興自動車企業は如何にサプライヤーシステ
ムを構築することができるかどうかが今後の発展にとって極めて重要である。
新興自動車企業における乗用車生産の参入について,苑志佳氏の研究による
と ,新 興 民 族 系 企 業 は 基 本 的 に [周 辺 か ら 中 心 へ ] 1 と い う 戦 略 で 乗 用 車 の 生 産 に
参入した。本報告でとりあげる商用車メーカーが乗用車の生産に参入する際に
概ね同じ戦略を採用していると考えられる。
また,中国新興自動車企業の場合に,「中国の民族系メーカーの多くが自動
車の開発に際しては部品の「摺り合わせ」を行うのではなく,部品の「寄せ集
め」「組み合わせ」を行っているのである。その結果として,走行安定性や安
全 性 , 品 質 な ど に 問 題 が 生 じ る こ と は 容 易 に 想 像 で き よ う 」 2と 西 川 純 平 氏 が 指
摘されている。しかし,中国の新興自動車企業は乗用車の生産を参入した後,
新車と部品の開発に対して徐々に力を入れて,エンジンなどのコア部品の内製
も始めた。特に,部品の開発について,サプライヤーと一緒に共同開発のケー
スも見られる。つまり,ある程度資金,技術やノウハウなどを蓄積したら,部
品の「寄せ集め」「組み合わせ」から変ると考えられる。
日本のサプライヤーシステムの研究について,小林英夫氏が地場の産業振興
と い う 視 点 か ら サ プ ラ イ ヤ ー シ ス テ ム と 地 域 連 携 の 関 連 性 を 示 し た 3 。ま た ,同
氏は中国の自動車産業について,中国の自動車産業集積が形成しつつあるとい
う指摘があったが,その形成の過程において,地方政府の役割についてあまり
1
『中国自動車における民族系企業の競争優位と発展戦略について』立正大学経済学
季 報 第 58 巻 2 号 , 2008 P40~ 44
2
『 中 国 自 動 車 製 造 企 業 の 現 状 と 課 題 』ワ ー ル ド ワ イ ド ビ ジ ネ ス レ ビ ュ ー 第 10 巻 公 開
セ ミ ナ ー 特 集 号 p 174( 2009)
3
『アジア自動車市場の変化と日本企業の課題―地球環境問題への対応を中心に』社
会 評 論 社 〔 2010〕 p 10 p 148~ p 150
2
−1−
触れていない。しかし,中国自動車産業集積の形成過程からみると,地方政府
の支援が無視できないと考えられる。
以上を踏まえて,本報告では中国の商用車メーカーに焦点を当て,新興自動
車 企 業 に お け る サ プ ラ イ ヤ ー シ ス テ ム の 構 築 と「 地 域 」の 関 連 を 留 意 し な が ら ,
そのサプライヤーシステムの展開状況を検討する。
商用車メーカーである江淮汽車乗用車生産の参入によるサプライヤーシステ
ムの展開について,まず,サプライヤーの数と質の変化である。江淮汽車はサ
プライヤーを再編することにより,サプライヤーの数は以前の商用車時代の
200 社 弱 か ら 300 社 以 上 と な っ た 。 サ プ ラ イ ヤ ー の 数 が 増 え る と 共 に , サ プ ラ
イヤーの質も大きく改善された。既存の大手メーカーのサプライヤーチェンを
利用することも一つの特徴である。そして,調達範囲の縮小と調達体制の改善
で あ る 。 江 淮 汽 車 の 部 品 調 達 は 100 キ ロ 圏 内 か ら 調 達 可 能 と な っ た 。 ま た , 効
率 的 な 部 品 調 達 を す る た め に ,江 淮 汽 車 は JIT の 部 品 調 達 体 制 の 構 築 を 始 め た 。
さらに,サプライヤーとの関係の変化である。サプライヤー育成の開始は従
来の「単なる購買関係」を改善し,サプライヤーの信頼を得るようになった。
一部の重要サプライヤーとの資本関係を結ぶことによって,長期安定的な取引
関係も構築しつつあることである。特に,江淮汽車が地方政府からの援助を得
て,サプライヤーパークの整備をはじめた。そのため,多くの部品企業がこの
サプライヤーパークに進出した。サプライヤーパークの建設は江淮汽車におけ
るサプライヤーシステムの構築にとても有利と考えられる。また,江淮汽車は
乗用車の生産が展開した後,自らエンジンの開発を始めて,コア部品の内製も
進行している。部品の開発について,サプライヤーと共同開発をしている。
新興自動車企業におけるサプライヤーシステム展開の方向性について,現段
階 は ま だ 発 展 途 上 だ が ,恐 ら く 系 列 化 に 進 ん で い く 可 能 性 が あ る と 考 え ら れ る 。
そのサプライヤーシステムの構築過程において,先進国・メーカーからの技術
を導入していることがわかった。一方で,サプライヤーにペナルティを与える
などの中国既存の取引慣行もしばらく存在すると考えられる。このような展開
から見ると,民族系メーカーのサプライヤーシステムは,中国の状況に適応す
る独自のサプライヤーシステムとして形成されつつあると言えよう。
3
−2−
高度成長期自動車産業の流通網―東洋工業の事例―
菊池
航(立教大学大学院)
1 課題と対象
本報告の課題は,高度成長期自動車産業における流通網の展開を,東洋工業
を事例に検討することである。日本自動車産業における流通網の展開について
は,これまで,トヨタ自動車を事例に研究が積み重ねられてきた。代表的な業
績 と し て は , 塩 地 洋 / T.D . キ ー リ ー ( 1994 )『 自 動 車 デ ィ ー ラ ー の 日 米 比 較 ―
「 系 列 」を 視 座 と し て 』九 州 大 学 出 版 会 ,孫 飛 舟( 2 0 0 3 )
『自動車ディーラー・
シ ス テ ム の 国 際 比 較 』 晃 洋 書 房 , 芦 田 尚 道 ( 2004 )「 ト ヨ タ ・ 日 産 の 戦 後 初 期
( 1946〜 1947 年 ) に お け る 販 売 網 形 成 - 配 給 統 制 会 社 と 系 列 デ ィ ー ラ ー の 関
係 を 中 心 と し た 定 量 的 分 析 」,『 産 業 学 会 研 究 年 報 』 第 20 巻 な ど を 挙 げ る こ と
ができる。しかし,東洋工業における流通系列化の展開は,これまでほとんど
論じられてこなかった。
以上の研究史を踏まえ,本報告では第一に,高度成長期に東洋工業が構築し
た 販 売 網 に つ い て ,企 業 規 模・収 益 性・拠 点 数 等 の 観 点 か ら 他 社 比 較 を 試 み る 。
第二に,一次史料の利用が可能であった埼玉マツダを事例に,後発企業の販売
戦略について検討する。こうした作業を通じて,東洋工業の独自性を明らかに
するとともに,トヨタ自動車や日産自動車における競争優位の一端に接近する
ことを試みたい。
2 結論
後発企業である東洋工業が構築したディーラー網は,トヨタ自動車や日産自
動 車 等 と 比 較 し て ,資 本 金 規 模 が 小 さ く ,収 益 性 が 低 く ,拠 点 数 が 少 な か っ た 。
ディーラーの経営者についても,後発企業であるため,高い経営能力を持った
経営者を獲得することが困難であったと推測される。そのため,東洋工業は,
多額の設備投資資金を供給し,経営者交代においても積極的な役割を果たすこ
とが不可欠であった。事例として取り上げた埼玉マツダにおいては,自動車販
売の経験が無かった田中氏に経営を任せており,東洋工業は神戸マツダの常務
取締役藤井勇を新しい経営者として選任した。
4
−3−
しかし,後発企業であるがゆえの優位性もあった。埼玉マツダは,セールス
マンに対し,他の職種と比較して高い賃金水準を提示するとともに,給料水準
の 約 4 割 に 及 ぶ 販 売 奨 励 金 を 持 つ 賃 金 体 系 を 設 計 し た 。一 方 で ,長 い 歴 史 を 有
する愛知トヨタにおいては,創立以来長期間にわたって採用されてきた年功序
列的な人事管理制度を変更させることができず,セールスマンに強い誘因を与
える賃金体系の構築が難しかった。つまり,セールスマンへの強い誘因の付与
は,先発企業においては組織に慣性が働くために採用が難しく,後発企業であ
る東洋工業のディーラーにおいては採用することが比較的容易であったと考え
られるのである。
(主要参考文献)
芦 田 尚 道 ( 2004 )「 ト ヨ タ ・ 日 産 の 戦 後 初 期 ( 1946〜 1947 年 ) に お け る 販 売
網 形 成 - 配 給 統 制 会 社 と 系 列 デ ィ ー ラ ー の 関 係 を 中 心 と し た 定 量 的 分 析 」,
『 産 業 学 会 研 究 年 報 』 第 20 号
塩 地 洋 / T. D. キ ー リ ー ( 1994 )『 自 動 車 デ ィ ー ラ ー の 日 米 比 較 ― 「 系 列 」 を 視
座として』九州大学出版会
塩 地 洋 ( 2002 )『 自 動 車 流 通 の 国 際 比 較 』, 有 斐 閣
塩 地 洋( 2009 )
「 専 売 店 制 の 競 争 優 位 」,崔 相 鐵 / 石 井 淳 蔵『 流 通 チ ャ ネ ル の 再
編』中央経済社,所収
四 宮 正 親 ( 2011 )「 第 2 次 大 戦 後 に お け る 系 列 別 自 動 車 販 売 の 復 活 と 再 編 成 」,
『 経 済 系 』 第 246 集
孫 飛 舟 ( 2003 )『 自 動 車 デ ィ ー ラ ー ・ シ ス テ ム の 国 際 比 較 』 晃 洋 書 房
水 川 侑 ( 1985 )「 寡 占 体 制 の 成 立 過 程 - 三 輪 車 メ ー カ ー を 中 心 に し て - 」,『 専
修 経 済 学 論 集 』 第 19 巻 第 2 号
吉 川 勝 広 ( 2012 )『 自 動 車 流 通 シ ス テ ム 論 』 同 文 舘 出 版
呂 寅 満( 2011 )
『 日 本 自 動 車 工 業 史 ― 小 型 車 と 大 衆 車 に よ る 二 つ の 道 程 』,東 京
大学出版会
5
−4−
新潟県における米菓産業のイノベーションと産学協同の変化
清水
希 容 子 ( 東 京 大 学 大 学 院 ・( 財 ) 日 本 経 済 研 究 所 )
新潟県の米菓産業は,全国の年間出荷額の半分を占め業界を席巻している.
こ れ は 1950 年 代 か ら の 新 潟 県 食 品 研 究 セ ン タ ー ( 以 下 「 食 品 研 究 セ ン タ ー 」)
と 新 潟 県 米 菓 工 業 協 同 組 合( 以 下「 新 潟 県 米 菓 組 合 」)と の 協 同 に よ る 共 同 研 究
の成果による.
米菓製造は,ビスケットやチョコレートと比べて製造工程が複雑で難しく,
原料である米の性質や各工程の条件設定によって焼き方や膨らみ方が異なり食
味も様々となる.そのため,原料の特性を知り尽くした手作りに近い職人が長
年培ってきた技や勘に頼るところが依然として大きかった.これを産業として
発展させるため,食品研究センターと新潟県米菓組合との産学協同により,暗
黙知である職人技を科学的に解明し,形式知である製造技術理論への確立が行
われた.この時の産学協同が成功した要因は,新潟県米菓組合,食品研究セン
ター,企業社史から,①産側に危機感があった,②学側に先行研究があった,
③ 学 側 が 職 人 の 協 力 を 得 る た め , 彼 ら に 役 立 つ 測 定 方 法 を 教 え WIN-WIN の 関 係
を築いたことがあげられる.
新潟県の企業は,確立された製造技術理論を量産化に結び付け,営業努力と
相まって高度経済成長期の需要増をつかみ急成長をとげた.その結果,亀田製
菓 ,三 幸 製 菓 ,岩 塚 製 菓 の 新 潟 県 企 業 が 全 国 米 菓 売 上 高 1 位 か ら 3 位 を 独 占 し ,
栗 山 米 菓 ( 5 位 ) と ブ ル ボ ン ( 8 位 ) が 10 位 以 内 に 入 っ て い る . 亀 田 製 菓 は ,
抜群の知名度を誇り,ロングセラー商品で圧倒的な売上高を築いている.三幸
製菓は,近年,最新鋭工場を立ち上げ生産性と営業力を高め,亀田製菓を急追
している.岩塚製菓は,おいしさ第一を掲げ,国内産米の使用と出来たてを届
けることをうたっている.栗山米菓は,メイン商品を企画力でブランドに育て
ている.ブルボンは,老舗の総合菓子メーカーとして米菓も手掛け,マーケテ
ィング力を有する.各社は独自戦略のもと,互いにしのぎを削り競争力を発揮
し発展して現在に至っている.
しかし,国内は人口減少時代を迎え市場が成熟する中,さらなる成長段階へ
進むためには,新技術によるイノベーションを起こすことが期待されている.
6
−5−
本研究では,亀田製菓と岩塚製菓に聞き取り調査を行い,次の時代を担う商品
を生みだす新技術とはいかなるものか,食品研究センターとの産学協同のあり
方がどのように変化しているかについての考察を行った.
亀田製菓は,米粒のまま蛋白質を除去できる米加工の革新的技術により,腎
不全患者向け低蛋白ご飯「ゆめごはん」を商品化した.食品研究センターで先
行的な「基礎研究」が行われており,研究員を派遣して基礎研究に参加した.
基礎研究が終了すると企業へ技術移転がなされ,社内で「製品化の研究」が行
われた.米粒は蛋白質がなくなると構造的にもろくなり普通の炊き方ではうま
く い か な い 問 題 に 直 面 し た 際 ,1950 年 代 か ら 培 わ れ て き た 食 品 研 究 セ ン タ ー の
加工技術のノウハウが活かされ,おこわの炊き方を参考にした適切な加工法が
確立された.
岩塚製菓は,
「 本 来 の お い し さ 」と い う 新 た な 品 質 の 実 現 に 取 組 ん で い る .そ
のためには,原料である米の特性と加工法とのかかわりを理解し,絶え間ない
改善による漸進的な取組が重要となる.しかし,製造工程の機械化・自動化が
進んだことにより,製造現場での一連工程の体験や基本的な製造技術理論の習
得が難しいという今日的なジレンマが生じている.こうした問題に対応するた
め,社内で研修を行うほか,食品研究センターが新潟県米菓組合からの依頼を
受けて研修会を開催するに至っている.
以上の事例から,第一に,現在の産学協同による共同研究は,各社の戦略が
様 々 で あ る た め ,1950 年 代 の よ う な 新 潟 県 米 菓 組 合 で は な く 個 別 企 業 と し て 取
り組まれ,内容には革新的と漸進的の両方があること,第二に,亀田製菓のよ
うな革新的な取組において,長年にわたって培われた食品研究センターの加工
技術のノウハウが「基礎研究」及び「製品化の研究」の両方の段階で活かされ
ていること,第三に,岩塚製菓のような漸進的な取組において,食品研究セン
ターの加工技術のノウハウが人材育成面でも活かされており,その役割が増し
ていることが指摘できる.
7
−6−
転機に立つ大連市ソフトウェア・情報サービス産業
張艶(富士通総研)
川端望(東北大学)
前 稿 「 大 連 市 に お け る ソ フ ト ウ ェ ア ・ 情 報 サ ー ビ ス 産 業 の 形 成 」(『 ア ジ ア
経 営 研 究 』 第 18 号 に 掲 載 決 定 済 ) で は , 大 連 ソ フ ト ウ ェ ア ・ 情 報 サ ー ビ ス
産 業 が 対 日 オ フ シ ョ ア・サ ー ビ ス 拠 点 と し て 形 成 さ れ た 過 程 を 明 ら か に し た 。
産業形成の背景には,日本語人材の豊富さという歴史的蓄積,従来型工業の
停滞,日本からのオフショア開発ニーズという客観的諸条件が存在した。そ
して,これらの条件を現実の産業形成に結び付けたのは,知識集約型企業を
創出しようとする市政府指導者たちと,成長しつつあった企業家たちとの,
機会をとらえた迅速な行動であった。市場,企業者,地方政府,外資を含む
多様なメカニズムと行動がかみあって,産業形成というイノベーションを実
現したのである。
しかし前稿では,大連の同産業が,グローバルな分業のどのような部分に
参入できたのか,世界金融危機を経てどのような転換を迫られているかにつ
いては,とりあげることができなかった。本報告はこれらを課題とする。
当日は,以下の構成による報告を予定している。
Ⅰ
はじめに
1
前稿の到達点と本報告の課題
2
分析視角の設定と先行研究の検討
Ⅱ
オフショア開発拠点としての大連
1
大連ソフトウェア・情報サービス産業の概要と特徴
2
対日オフショア開発における大連の地位
Ⅲ
金融危機と産業高度化
1
金 融 危 機 と IT サ ー ビ ス の 世 界 的 動 向
2
産業高度化の模索
(1)中国国内市場のさらなる開拓
(2)対日オフショア業務の高度化・専門化
8
−7−
(3)新分野への進出
( 4 ) BPO の 拡 大 と 高 度 化
(5)グローバル経営に踏み出す企業
( 6 ) IT イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ュ ア の 刷 新
3
量的拡大から質的拡大への転換は成功するか
(1)ソフトウェアパーク開発はバブル化しているか
(2)対日オフショア開発の学習効果とロックイン効果
(3)低コスト拠点と高度開発拠点からの挟撃に抗して
Ⅳ
おわりに
9
−8−
日本における大企業の事業再生制度と手法
研究員
松本日彦(関西学院大学研究員)
はじめに
バブル崩壊等後の経済不況により金融政策(不良債権処理)と産業政策とが
結びつき「事業再生」という言葉が一般化したが,大企業の事業再生は,従前
よりメインバンク中心に行われており,倒産件数も数字的には,それほど多く
はない。新しい政策や公的機関,新手法が加わり事業再生制度として顕在化し
たといえる。産業再生機構の再生モデルの影響が大きい。しかし,事業再生制
度の先行研究が少ないのは制度としての認識が低いためであろう。
「 倒 産 」,
「事
業再生」についての統一的で明確な定義は今も存在していない。倒産要因を大
別すると「経営戦略・管理失敗」と「企業不祥事」である。事業再生制度は,
「高倒産確率で高価値保有企業の生存可能性を高めることを目的として,従来
の再生機能と,新しい種々の政策・制度・機関及び倒産法・関連法の整備,新
手法等の集合体として制度化したもの」ともいえるであろう。
再生手法は,中小企業もほぼ同様であるが,大企業は,企業規模,ガバナン
ス ,社 会 的 影 響 度 に よ り そ の 選 択 肢 が 多 く な り ,企 業 風 土 ,労 働 問 題 ,倒 産 法 ,
公的資金,官民ファンド,公的事業再生機関との関係が強く表れる。これらは
多様で複雑な問題を含んでいる。
本 稿 で は , 大 企 業 の 倒 産 ケ ー ス (危 険 性 を 含 む )の 一 部 を 引 き 出 し , 日 本 の 倒
産要因,事業再生制度と手法の特徴と課題を鳥瞰するのが目的である。
論旨
1.
事業再生の定義に明確なものはなく,一般論では「企業は消滅させても,
継続事業価値が清算事業価値より高い事業は継続させる」こととなる。
2.
倒産要因は,①経営戦略・管理の失敗によるもの,②企業不祥事によるも
のとの二つに大別される。②の場合は二つの再生戦略が必要となる。内部
統制システム強化再生戦略が一般的な再生手法の上に加わるからである。
3.
企 業 不 祥 事 の 場 合 は 発 生 時 点 で は ,必 ず し も 財 務 的 に 倒 産 状 態 で は な い が ,
放置すれば,市場が短期間に倒産に追い込む危険性を含んでいる。株価や
10
−9−
企業業績等に倒産兆候が現れる。再生手法の緊急性が高くなる。
4.
日 本 の 再 生 制 度 は , 私 的 整 理 の 「 迅 速 性 と 企 業 価 値 毀 損 防 止 」, 法 的 整 理 の
「公正性と透明性」の両効果の上に,公的機関の介入等の「公権力」が加
わ り , 優 良 資 源 価 値 を 継 続 ・ 継 承 さ せ る も の で あ り ,「 私 的 整 理 の 法 的 化 」
という状況が生まれている。
5.
再 生 制 度 を「 倒 産 兆 候 」を 境 に し て「 事 前 」と「 事 後 」に 拡 大 解 釈 す る と ,
「 資 金 調 達 制 度 」や 官 民 提 携「 産 業 革 新 機 構 」等 は 事 前 の 制 度 に 含 ま れ る 。
6.
事業再生関連の法制度は「倒産法」が中心となるが,種々の関係法が制定
及び改定されている。その中で「産活法」は重要な位置付となっている。
そ の 他 ,裁 判 外 制 度( 事 業 再 生 ADR 等 )も あ る 。企 業 不 祥 事 対 応 に つ い て
は ,内 部 統 制 に 関 し て 商 法 ,会 社 法 の 改 正 ,金 融 商 品 取 引 法 等 が 関 係 す る 。
7.
大 企 業 の 再 生 手 法 は 「 債 権 放 棄 ・ DES・ 減 資 増 資 ・ 人 員 削 減 ・ 会 社 分 割 ・
営 業 譲 渡 ・ MBO・ M & A」 等 が 用 い ら れ て い る が , 公 的 事 業 再 生 機 関 ( 産 業
再生機構,企業再生支援機構等)の公権力が活用され,公的資金,官民フ
ァンド,大型投資ファンド等の投入が行われる。
8.
大企業倒産のケースとして,①経営戦略・管理失敗例 5 社と②企業不祥事
6 社の場合の再生手法の違いを提示する。②の場合は,厳密には倒産危険
性企業を含む。これら企業は内部統制の短期対策と企業風土の改善等の長
期継続的対策の二つを必要とする。
おわりに
企業の倒産は二つの大別要因で起こるが,いずれも企業風土とガバナンスの
問題に結び付き,内部統制システムとも関係する。具体的要因も複合輻輳要因
である。従って,その解決も複合的になる。
事業再生の課題と問題項目は,公的機関介入,公的資金投入,債権放棄(債
権 平 等 の 原 則 ・ 対 象 企 業 の 基 準 ),支 援 回 数 ,労 働 問 題( 整 理 解 雇 ・ 企 業 年 金 削
減 ),経 営 者 責 任 の 取 り 方 ,取 締 役 会 ・ 監 査 役( 会 )改 革 ,社 外 取 締 役 の 義 務 付
け,疑似持株会社のあり方等の種々のものが輻輳内在している。
11
−10−
新 た な 投 資 家 の 出 現 か ら 考 え る IC T ベ ン チ ャ ー 企 業 の イ ノ ベ ー シ ョ ン
湯 川 抗 (富 士 通 総 研 , SB I 大 学 院 大 学 )
1.はじめに
近 年 ,米 国 を 中 心 に S t a rt u p A cc e l e ra t o r,Supe r A ng el と 呼 ば れ る 新 た な 投
資 家 が 生 ま れ て い る 。こ れ ら の 投 資 家 は ,い ず れ も 創 業 初 期 の ベ ン チ ャ ー 企 業 ,
あるいはこれから創業する起業家やチームに対して少額の資金を投資する。こ
れら新たな投資家の投資領域は,主にクラウドコンピューティングを中心とし
た ICT ビ ジ ネ ス で あ る が ,新 た な ベ ン チ ャ ー 企 業 を 次 々 と 生 み 出 し ,そ の 存 在
感を増している。本稿は,こうした新たな投資家に関して分析を行い,ベンチ
ャ ー 企 業 に よ っ て 創 出 さ れ る ICT 分 野 の イ ノ ベ ー シ ョ ン の 変 容 に 関 し て 議 論 す
ることを目的とする。
以上のような目的の基,本稿では,ベンチャー投資,及びエンジェル投資家
に よ る 投 資 に 関 す る 先 行 研 究 を 踏 ま え た う え で , 13 の St ar tu p A ccele ra to r ,
及 び 15 の Supe r A ng el を 対 象 と し て ,事 例 研 究 を 行 う と 共 に ,そ の 投 資 方 法 ,
投資領域,育成方法等に関し,各社のウェブサイトを始めとする情報を基に整
理を行った。
2.新たな投資家の特徴
St ar tu p Accele ra to r は ,創 業 期 の ベ ン チ ャ ー ,創 業 チ ー ム に 投 資 ,短 期 集 中
型 の 育 成 プ ロ グ ラ ム ( 3 ヶ 月 程 度 ) を 実 施 す る 。 そ の 際 , $20 ,0 00 程 度 を 投 資
し て 5-10 % 程 度 の 株 式 を 取 得 す る 。こ の プ ロ グ ラ ム は 年 間 に 1-2 回 程 度 実 施 さ
れ る が , プ ロ グ ラ ム に 参 加 す る ベ ン チ ャ ー 企 業 の 数 は 10 社 程 度 で あ り , 参 加
す る ベ ン チ ャ ー 企 業 は Sta rt up A ccele ra t or の 提 供 す る オ フ ィ ス で 共 に プ ロ グ
ラ ム を 受 け る 。 プ ロ グ ラ ム で は , シ リ ア ル ア ン ト レ プ レ ナ ー 等 が Mento r と し
てアドバイスを行ない,最終的には投資家を招いたイベントを実施し,追加投
資の機会を提供する。
Supe r An g el と は , 外 部 資 金 を 取 り 入 れ て フ ァ ン ド を 組 成 し た 上 で , 創 業 初
期のベンチャー企業に投資を行う投資家を指す。従来のエンジェル投資家との
違いは,自己資金だけでなく,他の個人投資家の資金を組み込んだ上でファン
12
−11−
ド か ら 投 資 を 行 う 点 で あ る 。Supe r Angel の 投 資 額 は 一 般 に $100 ,0 00 か ら $1 M
程 度 で あ り , 従 来 の Venture Capital(VC) と の 違 い は , 投 資 金 額 が 極 め て 少 額
で あ る と い う 点 に あ る ( VC の 投 資 金 額 の 1/6~1 / 60 程 度 )。
これらの新たな投資家には,いずれも創業初期のベンチャー企業に少額投資
をしていることの他,成功した起業経験者やエンジェル投資家に率いられてい
ること,クラウドコンピューティングの領域のベンチャー企業を対象としてい
ることが共通点である。
3 . 変 化 す る ICT ベ ン チ ャ ー の イ ノ ベ ー シ ョ ン
数十年もの間,ベンチャー企業がエクイティで資金調達を行う際に,エンジ
ェ ル 投 資 家 と VC と い う 2 種 類 の 全 く 異 な る 投 資 家 し か 存 在 し な か っ た 。し か
し,こうした新たな投資家によって生み出されたベンチャー企業には大成功を
収めるものも増えつつあり,数十年続いてきた従来のベンチャー企業投資の環
境は大きく変化している。
例 え ば ,投 資 を 受 け る ベ ン チ ャ ー 企 業 が ,St ar tup A c ce lera tor と VC の ど ち
ら か か ら 投 資 を 受 け る べ き か を 考 え る と す れ ば , 巨 額 な VC 投 資 と , 少 額 投 資
とそれに付随する積極的な育成プログラムのいずれかを選択することになる。
こ の 場 合 ,Startup Accelerato r か ら の 投 資 を 選 択 す る こ と は 高 コ ス ト と の 指 摘
も あ る が , 現 実 に は 代 表 的 Startup Accele rator の プ ロ グ ラ ム に よ り 大 き な 成
功を収める企業が続出したことから,同様のプログラムが全世界に派生しつつ
ある。
こうした投資環境の背後には,クラウドコンピューティングの普及により,
技術開発,マーケティング,プロダクトの販売といった企業活動が,多額の資
金を必要としなくなりつつあるという構造変化がある。
つ ま り , IC T ベ ン チ ャ ー が イ ノ ベ ー シ ョ ン を 創 出 す る 環 境 の 変 化 が 新 た な 投
資 家 を 生 ん だ と 考 え ら れ る 。 今 後 は , VC も ベ ン チ ャ ー 企 業 の イ ノ ベ ー シ ョ ン
を 活 用 し よ う と す る 既 存 企 業 も , IC T 分 野 に お け る こ う し た 大 き な 環 境 変 化 を
踏まえてベンチャー企業と接すると共に,新規事業開発に対する考え方を転換
する必要があるだろう。
13
−12−
鉄鉱石市場の変動と原料調達システムの課題
田中
Ⅰ
彰(名古屋市立大学)
課題
本報告は「資源争奪戦の時代」における日本鉄鋼業の原料鉄鉱石安定調達の
た め の 課 題 を ,歴 史 的 変 化 と 国 際 比 較 の 観 点 か ら 検 討 し よ う と す る も の で あ る 。
日本の鉄鋼企業は戦後に臨海立地の新鋭銑鋼一貫製鉄所という革新的な生産
システムをつくりだした。それは海外原料資源の低廉・安定・大量調達を必要
とするものであり,この課題は当時の国際的条件のもとで総合商社との緊密な
連携を通じて果たされた。日本が築いた長期契約ベースの大量資源調達システ
ムは原料調達コスト面でアメリカの垂直統合方式をしのぎ,その後,韓国・中
国などの後発鉄鋼生産国・企業に模倣されて事実上の世界標準となった。しか
し こ の シ ス テ ム は 21 世 紀 に 入 っ て 大 き く 揺 ら い で い る 。 日 本 の 鉄 鉱 石 調 達 価
格 は 2 0 世 紀 後 半 を 通 じ て き わ め て 安 定 し て い た が , 21 世 紀 に 入 っ て か ら は 未
曾有の価格高騰を経験している。
そこで鉄鉱石輸入国・企業およびサプライヤーの動向を検討し,売手・買手
間の力関係の変化をふまえて国際市場のあり方を展望するとともに,日本企業
の課題を提言する。
Ⅱ
世界の鉄鉱石需給構造の変遷
195 0 ~ 60 年 代 , 世 界 の 鉄 鉱 石 需 要 は 持 続 的 に 拡 大 し た が , こ れ に 対 応 し て
インド,オーストラリア,ブラジルなどの新興鉄鉱石生産国が国際市場に登場
し,長期契約ベースの国際取引が拡大した。そこで圧倒的なシェアをもつ買手
として国際市場をリードしたのが日本であった。日本鉄鋼企業は共同購入の体
制をとりつつサプライヤー間に競争関係をつくりだして買手優位に立った。
オイルショックによって日本の高度成長は終焉し,サプライヤーの側で大規
模 な 過 剰 生 産 能 力 が 出 現 し た 。2 0 世 紀 末 に か け て ,韓 国 ・ 台 湾 な ど の 新 興 国 が
買手として本格的に参入するようになったが,日本の買手優位の構造は維持さ
れてきた。
と こ ろ が 21 世 紀 に 入 っ て 市 場 構 造 は 一 変 し た 。 世 界 の 資 源 需 要 は 全 般 的 に
14
−13−
増加したが,とくに鉄鉱石需要は資源のなかでも突出した伸びを示し,かつて
日 本 が 占 め て い た 主 要 な 輸 入 国 の 地 位 は 中 国 に 取 っ て 代 わ ら れ て い る 。た だ し ,
売 手・買 手 間 の 力 関 係 を 決 め る の は 国 レ ベ ル の 市 場 構 造( 貿 易 構 造 )で は な く ,
企業レベルの取引シェアと依存度である。
Ⅲ
ベンチマーク制の崩壊
日 本 は 高 度 成 長 期 に は 10 年 程 度 の 数 量 ・ 価 格 を 固 定 す る 長 期 契 約 に よ っ て
鉄鉱石を大量調達してきた。オイルショック後は主に日本側での下振れリスク
を 想 定 し た ,長 期 契 約 の 弾 力 化 が 漸 次 進 め ら れ ,1980 年 代 に は 単 年 度 ご と に 価
格交渉をおこない最初に妥結した価格を基準とするベンチマーク制が確立した。
2010 年 度 ,価 格 を 固 定 す る 期 間 を 四 半 期 に 短 縮 し ,ス ポ ッ ト 市 場 価 格 に 連 動
した長期契約価格をサプライヤー側が一方的に提示するという価格決定方式へ
の大変革がなされ,ベンチマーク制は崩壊した。それは,企業レベルの市場構
造の変化と巨大な需給ギャップの存在のために従来の取引制度が機能しなくな
り,スポット取引が出現・増大してからである。
このようなもとで,日本をはじめとする買手側には短期的な対応とともに中
長期的な展望をもつことが必要とされている。
参考文献
田 中 彰 ( 2012 )『 戦 後 日 本 の 資 源 ビ ジ ネ ス ― ― 原 料 調 達 シ ス テ ム と 総 合 商 社 の
比較経営史』名古屋大学出版会
※本書脱稿後の事態もふまえて発表する予定。
15
−14−
特別セッション
部品メーカーにとっての,投資市場としての中国・インド
―ケーススタディーとしての建設機械部品―
鷲尾
友 春 (関 西 学 院 大 学 )
リ ー マ ン シ ョ ッ ク を 境 に , 先 進 諸 国 の 経 済 変 調 , 対 比 的 に BRICS 経 済 の 好
調が持て囃されてきた。加えて,3.11以降は,円高やエネルギー価格の高
騰,重税等,企業環境を取り巻く六重苦が悲観的に語られる中,日本の多くの
企業は軒並み海外展開,とりわけアジア展開に将来の生き残りをかける,そん
な風潮が強まっている。
アジア展開という場合,日系企業アンケートなどから浮かぶ進出先は,イン
ド と 中 国 を 双 璧 と す る 。ジ ェ ト ロ の 調 査( 2 0 1 0 年 秋 )を み て も ,
「今後1~
3 年 ,貴 社 製 品 の 最 も 重 要 な 市 場 は 」,と の 問 い に ,こ の 両 国 を 挙 げ る 答 え が 圧
倒的(インド14.5%,中国14.1%。それ以外の国は一桁)であった。
中国とインド,この二つの国の経済(含む投資環境)を比較した研究は結構
多い。たとえば,最近では日本経済研究センターが書籍を出版しているし,或
いは本産業学会誌に小生が書評を書かせていただいた「中国とインドの経済発
展の衝撃」
( お 茶 ノ 水 書 房 ),さ ら に は「 中 国 と イ ン ド の 戦 略 的 意 味 」
(同文館出
版)等など,良書が多い。
中国とインドの経済を俎上に上げる場合,先人の研究業績とダブるようなこ
とをしても,浅学の身には荷が重く,それ故,ここでは日本企業が,しかも,
現環境下,両国に遅まきながらも進出するに際し,どのような点に留意すべき
か,もっぱら投資環境の相違点を中心に,いわば経営コンサルタント的視点で
纏めてみることとしたい。
中 国 と イ ン ド を 同 時 に 視 野 に 入 れ て 経 営 戦 略 を 練 る 場 合( そ れ 故 ,必 然 的 に ,
主 体 は 大 企 業 と な る 場 合 が 多 い が … ), 一 般 的 に は 次 の 四 点 が 強 調 さ れ る 。
一つは,両国市場の規模。これらの市場を無視しては,文字通り,企業の発
展はおぼつかない。二つは,両国はそれぞれ,強みと弱みを異にするので,こ
れら二つの国を両睨みしておけば,当該の企業にとっては,両国の強みの側面
16
−15−
だ け を 活 用 す る よ う な 戦 略 が と れ る 。た と え ば ,IBM が ハ ー ド ウ エ ア 調 達 で は
中 国 に 依 存 し な が ら , ソ フ ト ウ エ ア で は イ ン ド の IT サ ー ビ ス を 最 大 限 活 用 し
ているといった按配。
三つは,中国進出で得たノウハウをインドに活用し,その逆もまた真として
利用すること。たとえば,一方の市場で効果の上がるシンプルな設計は,他方
の市場でも若干の修正をすれば結構使える。チャイナ・インディア・インステ
ィ チ ュ ー ト の ア ニ ル ・ K・ グ プ タ 博 士 は , そ う し た 例 と し て , 2 0 0 7 年 の マ
イ ク ロ ソ フ ト ・ チ ャ イ ナ の Fone Plu s を 挙 げ て い る 。 こ れ は , ウ イ ン ド ウ ズ を
搭載した携帯電話で,テレビやキーボードに接続すると簡単なコンピューター
になるという代物だった由。
四つは,両国に同時に進出しておくと,たとえば中国で為替が上昇しても,
その分を,中国ほど為替が変動しない(仮に)インドでの生産増強で相殺が可
能となる。或いは,人件費上昇の場合もまたしかり。
以上のようなことを考えつつ,現在のような状況下,日本企業が中国とイン
ド双方に,或いは別々に,進出す場合,どのような点に上記四点のメリットを
見出すべきか。或いは,両国の投資環境を比べて,何が決定的に異なるのか。
まず,メリットだが,両国は今後とも猶,相対的高成長が期待出来る。し
かも,双方ともに,それぞれに5カ年計画を持ち,目指すべき将来の方向性が
はっきり外部からも判別出来る。また,中国が製造業の分野でインドより進ん
でいるのは周知の事実としても,それは逆に,今後は,インドでこそ製造業の
発 展 が , そ し て 同 じ 意 味 で , 中 国 で こ そ IT サ ー ビ ス の 発 展 が 期 待 出 来 る , と
指摘される。
だとすると,双方はそれぞれに,遅れた分野の発展を志向する際,もう一方
の国の進んだ発展経路を踏襲する可能性が高く,そうした市場に進出する外国
企 業 に と っ て は , 中 国 の IT 産 業 分 野 に 進 出 す る 際 に は イ ン ド 進 出 の 経 験 が ,
逆にインドの製造業分野に進出する際には,中国に進出した際の経験が,其々
に応用・適用可能と考えられる。
ここで視点をもっと個別業種に絞って,中国とインドの投資マーケット比較
を試みてみよう。具体的には,建設機械,とりわけ,それら建設機械アッセン
ブラーに部品類を供給する下請け企業の立場からの考察を試みる。
17
−16−
建設機械の最終アッセンブラーには,日本国内に主力工場を持つ大手企業が
多い。しかし,国内需要は公共工事の圧縮など(3.11以後の復興本格化ま
では)で先細り感があり,加えて,輸出市場であった中国やインドでは今後,
一層のインフラ整備が進むと想定されており,それに引き換え,円高基調が肝
心の輸出競争力を削ぐ方向に大きく影響してきている。だからこそ,遅まきの
現地生産化の強化が試行されることになる。
また,この建設機械の最終アッセンブラーには,多くの一次,或いは二次下
請け企業が協力企業の名の下でぶら下がっており,仮に最終アセンブラーが中
国やインドに出て行く場合,協力企業も出て行かなくてはならなくなる。そん
な可能性が大きい。
建機部品メーカーにとって,インドや中国進出をどう考えるべきか。まず指
摘すべきは,この分野でも,中国がインドより進んでいることだろう。両国の
建設機械用部品市場では,最終アッセンブラーたる納入先(日本企業たると地
元企業たるとを問わず)の品質要求は極めて厳しく,また納入先は常に値下げ
要求をしてくるし,さらに,納入先はコスト削減のため,出来るだけ地元部品
を使おうとする。部品メーカーが,従来の納入先以外に販売先を拡大しようと
思っても,有能な販売部員を確保するのが困難だし,売れたら売れたで価格の
値切りや代金回収の困難さ,信用調査の難しさや技術の漏出,その他リベート
要求などに悩まされる羽目になる。
中国,インドはともに,建設機械の万国博覧会場。あらゆる種類の中古品が
市場に出回っている。現地進出して製造された新品は,そうした中古品と至る
と こ ろ で 競 争 し な け れ ば な ら な い 。価 格 競 争 は 中 国 よ り も イ ン ド の 方 が 厳 し く ,
譬えてみれば,インドの建機部品市場は,中国よりも一段下。また,流通市場
もインドの場合,言語や文化の境界によって細分されている。
18
−17−
共通論題
「東日本大震災と産業復興―現状と課題―」
東日本大震災からの産業復興
― 自 動 車 産 業 に お け る JIT 納 入 と サ プ ラ イ ヤ ー 管 理 の 課 題 ―
佐伯靖雄(名古屋学院大学)
2011 年 3 月 11 日 に 発 生 し た マ グ ニ チ ュ ー ド 9.0 の 大 地 震 は ,東 北・関 東 地 方
を中心に東日本の広範な地域に多大なる被害をもたらした。多くの人的被害に
加え,地震及び津波の襲来による家屋等の倒壊といった物理的災害は,東北地
方太平洋岸地域の生活基盤や経済機構を完全に麻痺させた。さらには,津波に
よる二次被害としての福島第一原子力発電所の破壊,周辺地域への放射能汚染
と現在も多くの問題を抱えたままである。
震災の影響は,ただちに全国(そして世界)へと波及した。東北地方や関東
地方に集積する製造業の生産拠点が機能不全に陥ったこと,東日本の広域で物
流機能が停止したことにより,サプライ・チェーンが寸断され,これら地域か
ら部品や原材料,あるいは完成品を調達していた全国の製造業の生産に影響が
出始めたのである。周知の通り,とりわけ自動車産業は,産業そのものの裾野
が広く,長大かつ複雑なサプライ・チェーンを構築しているため,被災地域か
ら遠く離れた中部地方や九州地方,果ては海外の一部地域の完成車工場までも
が次々と稼働停止となった。
各地の工場が停まったことを受け,各種報道ではトヨタ生産システムにおけ
る ジ ャ ス ト ・ イ ン ・ タ イ ム ( 以 下 , JIT) 納 入 の 欠 点 や 限 界 を 指 摘 す る 趣 旨 の 論
陣を張る場面が多々見られた。同様の議論は,過去の非常事態発生時にも幾度
となく繰り返されてきたことである。しかしながら,このような指摘は正確で
は な い 。 自 動 車 産 業 に お い て , JIT や そ れ を 支 え る 部 品 供 給 機 構 で あ る サ プ ラ
イヤー・システムは,これまでの危機対応がそうであったように,今回もまた
見 事 に フ レ キ シ ビ リ テ ィ 4 を 発 揮 し ,問 題 点 の 多 く を 速 や か に 解 決 し て い っ た の
4
本 研 究 で は ,藤 本 [ 2 0 0 1 ] に よ る フ レ キ シ ビ リ テ ィ の 定 義 を 採 用 す る 。そ れ は す な わ ち ,
「複数の状態(通時的には変化,共時的には多様性)へのシステムの適応能力」の
19
−18−
である。事実,震災から 1 ヶ月,2 ヶ月が経過するにつれ,自動車産業は限定
的ながらも生産活動を再開するようになり,しかもそのスピードは震災直後の
悲観的な予測を遙かに上回るものであった。
本研究の目的は次の 2 点である。第 1 に,東日本大震災の発生直後における
自 動 車 産 業 の 危 機 対 応 と そ の 後 の 復 興 に 至 る プ ロ セ ス を 検 証 し , JIT 納 入 に 同
期化したサプライヤー・システムがどのようにフレキシビリティを発動し,こ
れに対処したかを明らかにすることである。このような高度なフレキシビリテ
ィの作用を説明する上でキーワードとなるのが,企業間の信頼である。以上の
点を見ていくために,本研究では,完成車メーカーのトヨタ自動車,そして今
回の震災で甚大な被害を受けた半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスの
動向を取り上げる。東日本大震災におけるサプライ・チェーン寸断問題の象徴
とも言えるこの両社の行動を検証することは,わが国製造業の持続的発展の可
否を占う上で適切な分析対象として位置付けられる。
研究目的の第 2 は,サプライ・チェーン寸断問題への速やかな対応の背後に
見 え て き た , 現 在 の JI T 納 入 と そ れ を 支 え る サ プ ラ イ ヤ ー ・ シ ス テ ム が 直 面 す
る課題を指摘することである。信頼関係に支えられた企業間の協調的行動は,
今回の震災でも卓越したフレキシビリティの発動を可能とし,危機発生時にお
ける対処療法としてこれ以上ないくらい機能したことは間違いない。しかしな
が ら , 効 率 的 に 見 え た わ が 国 自 動 車 産 業 の JI T 納 入 と サ プ ラ イ ヤ ー 管 理 の あ り
方は,技術革新の要因によって水面下で進行していた新たな課題と向き合うこ
とになった。このような課題を指摘しておくことで,今後のわが国製造業のあ
り方を再考する上で重要な議論の材料となり得る。
分析の結果,わが国自動車産業のフレキシビリティは今日においても機能し
ており,過去の危機対応の事例同様に,様々な諸制約を乗り越えて短期間での
サプライ・チェーンの復旧に成功したことが明らかになった。東日本大震災の
場合,被災サプライヤーであるルネサスエレクトロニクスは,トヨタ自動車の
協豊会加盟企業ではあるものの,直接資本関係があるわけではない。それにも
拘わらず,過去の事例と同様に企業間の協調的行動が観察され,両事例間に異
同は見られなかった。このことは,わが国自動車産業の企業間に構築された信
ことである。
20
−19−
頼が今なお堅固なものであることを物語っている。
しかしながら,サプライ・チェーン寸断を早期に解決したフレキシビリティ
の源泉である信頼とは,わが国自動車産業における長期継続取引の商慣行の副
産物として生まれたものであり,容易に模倣が困難である反面,それを形成す
るには長い時間を必要とする。また,人間関係における信頼同様に,これを喪
う時は一瞬である。このため,震災復興の選択肢のひとつとして考えられる生
産機能の海外移転及びその加速は,わが国自動車産業,そして製造業全般にと
って諸刃の剣になりかねない。つまり,信頼を形成してきた経路依存性や,そ
れを規定する日本の商習慣という基盤が存在しない場所での拙速な生産活動の
展開は,今回の震災で改めて観察されたフレキシビリティの発動を単純に約束
するものではないということである。
21
−20−
震災による被災地の産業への影響と復興の可能性
―気仙沼市を事例に―
長峯 純一(関西学院大学)
今 回 の 震 災 に よ っ て , 気 仙 沼 市 の 人 口 は 震 災 前 の 74 ,00 0 人 か ら , 2012 年 3
月 末 時 点 で 69,000 人 ま で 減 少 し て い る 。 住 民 基 本 台 帳 人 口 に 表 れ た 限 り で も
5000 人 , 6 % 規 模 の 減 少 で あ っ た 。 実 際 , 市 内 か ら 退 出 し て い る 人 口 は も っ と
多いと思われる。しかし人口減少は,気仙沼市に限らず今回の被災地において
は , 仙 台 市 を 除 い て 10 年 以 上 前 か ら 続 い て き た 現 象 で あ る 。 気 仙 沼 市 で は ,
200 1 年 の 人 口 83 ,0 0 0 人 ( 現 在 の 気 仙 沼 市 で あ る 気 仙 沼 市 ・ 唐 桑 町 ・ 本 吉 町 の
合 計 )か ら 2010 年 に か け て 毎 年 平 均 1.2% の 人 口 減 少 を 記 録 し ,こ れ は 8 年 間
で 約 1 割 も が 減 少 す る ス ピ ー ド で あ り ,さ ら に 最 近 に な る ほ ど そ の ス ピ ー ド は
加速していた。
そこに今回の大震災である。地域経済・産業への影響は計り知れないもので
あったが,データとして把握できていない現時点では,その規模・金額を測ろ
うとすることも難しい。しかしたとえば,気仙沼市から委託を受けた七十七銀
行は,過去に行った産業連関分析のデータを用いて,もちろん多くの仮定を置
いたうえでの話だが,今回の被災による経済的損害が市内総生産を半減させる
規模であったと推計している。
被災地では,公共インフラの仮復旧から始まり,産業の復旧・復興へと徐々
に経済活動が再開しつつある。この復興をきっかけにして地域経済・産業を再
生させようとの期待も大きく,多くの事業が始まろうとしている。しかし,そ
れらの産業復興事業は,はたして震災前から減衰してきた東北の地域経済を活
性化することにつながるのだろうか。日本全体の人口減少が確実に予測されて
いる中で,東北の被災地において震災前の水準を超えて人口が増えていく状況
を考えることは難しい。新しい地域社会づくりは,人口減少と整合した地域再
生モデルである必要がある。
かくして本報告では,以下の 3 つの点からの研究報告を意図したい。まず第
1 に,震災前において,被災地(今回の報告では気仙沼市に絞るが)の産業構
造がどのような状況にあったのかを検証・確認し,地域経済・産業に関わる基
22
−21−
本的な問題を理解する。その上で,第 2 に,震災が地域経済・産業に対してど
のような影響・損害をもたらしたのかを,可能な限り把握することに努める。
そ し て 第 3 に ,一 連 の 産 業 復 興 政 策 と そ の 下 で の 各 種 事 業 が ,地 域 の 産 業 復 興・
再 生 に ど の よ う に 関 連 し ,寄 与 し て い く と 期 待 さ れ る か ,あ る い は む し ろ 問 題 ・
課題をもたらす恐れがあるかを検討する。
気 仙 沼 市 で は , 2011 年 10 月 に 「 震 災 復 興 計 画 」 が 策 定 さ れ た ( 報 告 者 自 身
も 復 興 計 画 を 検 討 す る 委 員 会 の メ ン バ ー で あ っ た )。 そ こ で は , 基 本 理 念 5 つ
のうちの一つに「産業基盤の壊滅的打撃…生産性向上,構造改革の契機」を掲
げ , 6 つ の 目 標 の う ち の 3 つ で ,「 早 期 の 産 業 復 活 と 雇 用 の 確 保 」「 職 住 復 活 と
生活復興」
「 持 続 発 展 可 能 な 産 業 の 再 構 築 」と 産 業 関 係 の も の が 挙 げ ら れ て い た 。
そ し て 全 部 で 19 4 の 個 別 重 点 事 業 の う ち , 産 業 関 連 の も の と し て , 農 林 業 11,
水 産 業 26, 商 工 業 13, 観 光 21 , 工 業 7 の 78 の 事 業 が 列 挙 さ れ た 。 数 だ け 見
れば多いようにも見えるが,単純に震災前への復旧を意図したものから,まっ
たくの新しい試み,また国から補助金が入る大型ハード事業から,市や民間が
自主的に取り組むことが期待されるソフト事業まで,大小様々なものが含まれ
ている。
また,震災後の産業の実態を把握するため,個別家計を対象としたアンケー
ト調査が各産業で行われている。たとえば,気仙沼市産業部農林課が行った農
家 世 帯 3,4 23 戸 に 対 す る ア ン ケ ー ト 調 査 ( 回 答 数 1,8 91 戸 , 回 答 率 55 .2 % ) で
は,
「 農 業 を 継 続 し た い か 」と い う 質 問 に 対 し て ,
「 経 営 規 模 を 拡 大 」2.1% ,
「前
と 同 じ 経 営 規 模 」42.7 % ,
「 経 営 規 模 を 縮 小 」10.8% ,
「 農 業 を や め た い 」14.4 % ,
「 継 続 し た い が 迷 っ て い る 」 9.1 % ,「 分 か ら な い , そ の 他 」 20.7 % と な っ て お
り ,「 や め た い 」「 迷 っ て い る 」「 分 か ら な い 」 の 合 計 が 44% に 上 っ て い る 。 ま
たその理由の多くに,
「後継者がいない」
「 高 齢・病 気 」
「 災 害 」と い う 点 が 挙 げ
ら れ て い る 。高 齢 化 と 後 継 者 不 足 は ,震 災 が な く と も 直 面 し て い た 問 題 で あ り ,
その問題が震災によって加速している状況が窺われる。
「 経 営 規 模 の 拡 大 」 を 期 待 し て い る 農 家 は 2.1% ,「 農 地 の 引 き 受 け 」 を 希 望
し て い る 農 家 が 10 .2 % , そ し て 「 農 業 生 産 法 人 」「 集 落 営 農 組 織 」「 共 同 経 営 」
と い っ た 農 業 生 産 に 積 極 的 な 姿 勢 を 示 し て い る 農 家 は 合 計 し て も 10% に 満 た
ない。これを機会に農業再生を期待する声もあり,復興計画の事業にはそうし
23
−22−
た言葉が多々躍っているのであるが,はたしてどこまで実現されるのであろう
か。
農業の実態はとくに深刻ではあるが,他の産業分野でも同じような構造が見
て取れる。気仙沼市の震災復興計画には多種多様な事業が羅列されているが,
それがはたして産業の復興・再生につながるかどうかは実際のところ分からな
い。人口減少,高齢化そして後継者不足という問題は,きわめて困難な産業再
生の道を暗示しているように思われる。
こうした問題・課題は,気仙沼市に限らず今回の三陸沿岸の被災地には共通
したものである。気仙沼市のケース・スタディを通じた分析・検証を,類似し
た経済・産業構造を持つ東北の被災地全体に広げていくことで,被災地全体の
問題・課題を明らかにすることが可能になる。また被災地同士でも復興政策・
事業の中身に違いがあり,それが成果の違いとなって表れてくる可能性を比較
分析することも可能であろう。
人口減少・少子高齢化は日本社会に共通する課題である。東北被災地はある
意味で日本の近未来を先取りしていたわけであり,そこでの復興・再生は日本
社会の再生の方向を探る上でもきわめて有益な情報を提供してくれることにな
る。
参考資料)
気 仙 沼 市 『 気 仙 沼 市 震 災 復 興 計 画 - 海 と 生 き る - 』 2 0 11 年 1 0 月 7 日 .
気 仙 沼 市 産 業 部 農 林 課 「 気 仙 沼 市 の 農 業 復 興 に 関 す る ア ン ケ ー ト 結 果 」 資 料 , 2012
年 4 月.
七 十 七 銀 行 地 域 振 興 部『 気 仙 沼 市 産 業 連 関 表( 平 成 1 7 年 度 )推 計 調 査 報 告 書 』2 0 11
年 7 月.
24
−23−
「つながらない」状態からの教訓
―東日本大震災における情報・通信システム被災―
川端望(東北大学)
本報告は,東日本大震災における情報・通信システム被災とその教訓を論じ
る。とりわけ,長時間停電時における通信途絶とサーバ被災を焦点として,極
力ユーザ視点に立ったうえでの社会科学的考察を行う。
東日本大震災における情報・通信システム被災については,工学系の学会で
検討がはじめられている一方,社会科学・人文科学での研究は,インターネッ
ト,とくにソーシャル・メディアが被災と復興の中で果たした/果たしつつあ
る役割に関心が集中している。しかし,ソーシャル・メディア研究のほとんど
は,電気通信とインターネット接続が可能な環境を前提としたものである。通
信途絶・サーバ被災の問題は工学的検討に委ねるべきことなのだろうか?首都
圏が津波と長時間停電を経験しなかったために,研究関心にバイアスが生じて
いないだろうか?新しいメディアの新しい役割に関心が集中することはもっと
も で あ る が ,そ れ が ゆ え に ,
「 公 衆 電 話 を 削 減 す る こ と の 是 非 」と い っ た ,技 術
的には単純であるが社会的に深刻な問題が忘れられてよいのだろうか?
以上の問題意識により,本報告は,東日本大震災時の情報・通信システム被
災に関わる社会的問題を検討し,来たるべき次の大地震に向けた一定の教訓を
引き出すことを目的とする。とくに,長時間停電という条件を重視した考察を
行う。
Ⅰ
はじめに
1
東北大学経済学研究科における復興研究への取り組み
2
先 行 研 究 の 検 討:
「 つ な が る 」こ と を 前 提 と し た コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 研 究
だけでよいのか
Ⅱ
ひとつの被災経験から見た通信途絶
1
大学での被災と通信困難の発生
2
停電の中でのネットアクセスと通信
3
携帯ネットワークの沈黙から回復へ
25
−24−
4
Ⅲ
通信途絶はなぜ起こったか
1
固定電話
2
携帯電話・スマートフォン(移動体通信)
3
公衆電話
4
イ ン タ ー ネ ッ ト ・ SN S・ I P 電 話
5
衛星電話
6
企業における情報システム被災
7
人的要因
Ⅳ
東日本大震災後の災害対策ソリューション市場
1
次の大地震に備えて
2
災害対策ソリューション市場の現状と課題
Ⅴ
Ⅵ
学生の安否確認活動
くみとるべき教訓は何か
1
分散型バックアップ
2
独立型電源
3
通信手段の複々線化
おわりに
―技術とビジネスと公共政策―
※本報告の内容は,東北大学大学院経済学研究科地域産業復興調査研究プロジ
ェクト『東日本大震災からの地域経済復興への提言』河北新報出版センター,
2012 年 収 録 の 拙 稿「 東 日 本 大 震 災 に お け る 情 報・通 信 シ ス テ ム の 被 害 と そ の 教
訓」に基づくものである。
26
−25−
東日本大震災における産業復興の進み方
―中小企業と仮設商店街の立ち上がり―
松永桂子(大阪市立大学)
東日本大震災は,地震災害,津波災害さらには原発災害も重なる大惨事とな
っ た 。 震 災 か ら 1 カ 月 半 後 の 2011 年 4 月 下 旬 に 岩 手 県 沿 岸 部 の 被 災 地 を 歩 い
た が , 日 本 一 と さ れ る 高 さ 10 メ ー ト ル の 宮 古 市 田 老 の 防 潮 堤 は 根 こ そ ぎ な ぎ
倒され,山田町,大槌町,陸前高田市は津波に加え火災による焼失もあって,
沿岸部の大部分は従来の機能を失っていた。訪れたほとんどの湾岸で防潮堤や
防波堤が決壊,船舶が転覆し,水産加工企業の機械や在庫も流出,街中ではガ
レキや流出した自動車があふれ,家屋解体が進められている最中であった。そ
の 後 ,筆 者 は 幾 度 か 岩 手 県 と 福 島 県 を 訪 問 し ,商 工 業 者 ,水 産 加 工 業 者 ,漁 協 ,
自治体の産業復興担当者等から話をうかがう機会を得た。
三陸沖は世界三大漁場のひとつであり,リアス式海岸が広がる三陸沿岸は国
内有数の水産基地でもある。今回の震災で,船舶や養殖施設のみならず,港湾
施 設 そ の も の が 機 能 を 失 い ,冷 蔵・冷 凍 施 設 ,製 氷 施 設 ,水 産 物 加 工 場 ,造 船 ,
給 油 所 ,鉄 工 所 等 の 大 半 が 流 出 し た 。水 産 関 係 の 産 業 集 積 が も ろ と も 破 壊 さ れ ,
ど の よ う に 再 建 に 向 か っ て い く の か が 復 旧 ,復 興 の ひ と つ の 焦 点 と な っ て い る 。
また,産業復興と同時に,生活支援に関係する商業分野も創意工夫のかたち
で立ち上がりをみせている。注目されるのは,仮設住宅に寄り添うように設置
された仮設商店街であり,ここが核となり新たなコミュニティが形成されつつ
ある。市街地から離れた仮設住宅向けに,移動販売も多くみられるようになっ
てきた。被災地ならではのニーズに対応した動きが出始めている。
本報告では,以下の3つの点に注目しながら,震災復興と産業,生活支援の
あり方と課題について報告する。
(1)早くに立ちあがった中小企業の特徴
(2)生活支援と仮設店舗
(3)自治体における産業復興に関する対応
(1)では,岩手県大船渡市と釜石市の水産関係の復興の動きについてみて
27
−26−
いくことにしたい。苦難を乗り越えながら,新たな仕組みを事業者自らが構築
しつつある。生産から加工,流通までを一貫して担う「6次産業化」をキーワ
ードに,水産加工や漁協などが再スタートを切っているところも多い。危機を
乗り越えるべく,従来からの商売のやり方を変えつつある。その立ち上がりに
注目してみたい。
(2)では,岩手県宮古市田老のグリーンピアにある共同仮設店舗「たろち
ゃんハウス」の取り組みを紹介したい。仮設住宅での新たなコミュニティの形
成 が 課 題 と な る な か ,仮 設 住 宅 に 隣 接 す る 仮 設 店 舗 が そ の 拠 点 と な り つ つ あ る 。
2011 年 9 月 25 日 に オ ー プ ン し , 仮 設 住 宅 に 商 店 街 が 併 設 さ れ た 初 め て の ケ ー
スとなった。生活再建と仮設商店街,さらに道の駅などの地域振興拠点の新た
な役割についてみていく。
(3)では,自治体における産業復興支援の現状を報告する。岩手県では内
陸部に誘致企業が集積しており,地元自治体の支援策も独自のメニューが蓄積
されてきた。これを活かした形で,沿岸部の被災企業を内陸部が受け入れる動
きも出始めている。ただし企業が地域から出ていくのは,当該自治体にとって
重い課題である。あくまで元にいた地域での再建を目指す企業を支援していく
スタンスがとられ,国が補正予算で拠出した「グループ補助金」を使い,再建
に乗り出す動きも活発化しつつある。岩手県の事例から,産業復興に関する地
域産業政策の現状と課題を報告する。
三陸は小さな漁村が点在しており「生活の場」と「生産の場」とが一体で
あり,その「場」が一挙に滅失したことのショックは経済的にも精神的にも計
りしれない。人口減少と高齢化が先鋭的に進んでいた地域でもあり,そこでの
復旧・復興は,将来につながる方策を検討していくことが求められている。震
災から一年あまりを経た現状から,以上の課題について検討したい。
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−27−
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産業学会研究報告一覧
産業研究会時代
産
業研究会時代
第 11 回(1972
年5月
第
回 ( 1972
年265 日 大阪市立大学)
月 26 日 大 阪 市 立 大 学 )
新しい産業分類の思案
—材料視点から需要視点への転換—
新
しい産業分類の思案
-材料視点から需要視点への転換-
三 三輪 芳郎
輪 芳郎
第 22 回(1972
年 11 年
月 18
第
回 ( 1972
11日 機械振興協会)
月 18 日 機 械 振 興 協 会 )
戦後における石炭産業の合理化
戦
後における石炭産業の合理化
大 大里 仁士
里 仁士
コンビナートの概念について
コ
ンビナートの概念について
野口 雄一郎
野口
雄一郎
第 33 回(1973
年5月
第
回 ( 1973
年255 日 中央大学)
月 25 日 中 央 大 学 )
産業構造改革の方向
—産業計画懇親会の提言をめぐって—
産
業構造改革の方向
-産業計画懇親会の提言をめぐって-
鶴 鶴田 俊正
田 俊正
自動車産業における製造コストの分析
自
動車産業における製造コストの分析
富 富山 和夫
山 和夫
第 44 回(1973
年 11 年
月 17
第
回 ( 1973
11日 大阪市立大学)
月 17 日 大 阪 市 立 大 学 )
日本化学工場の史的分析
日
本化学工場の史的分析
渡 渡辺 徳二
辺 徳二
「官民強調」カルテル体制について
「官民強調」カルテル体制について
西西田 稔
田 稔
第 55 回(1974
年7月
第
回 ( 1974
年6 7日 専修大学)
月 6 日 専修大学)
石油危機について
石
油危機について
高 高垣 節夫
垣 節夫
産業構造の変化とエネルギー消費
産
業構造の変化とエネルギー消費
叶叶 芳和
芳和
第 66 回(1974
年 11 年
月 16
第
回 ( 1974
11日 大阪市立大学)
月 16 日 大 阪 市 立 大 学 )
販売会社とその産業別特性
販
売会社とその産業別特性
瀬 瀬戸 広明
戸 広明
わが国繊維産業の構造問題
わ
が国繊維産業の構造問題
辺 馨
渡渡辺 馨
第
回 ( 1975
年216 日 中央大学)
月 21 日 中 央 大 学 )
第 77 回(1975
年6月
産
業構造の長期ビジョンについて
産業構造の長期ビジョンについて
並 並木 信義
木 信義
産
業構造の転換に関する諸問題の問題点
産業構造の転換に関する諸問題の問題点
富 富山 和夫
山 和夫
30
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産業学会時代
第 1 回(1975 年 11 月 8 日 大阪市立大学)
重工業と産業体制の変化
木村 敏男
中小企業の構造変化と「構造改善」政策
庄谷 邦幸
第 2 回(1976 年 5 月 15 日 中央大学)
化学工業と多角化:戦前におけるわが国の場合
下谷 政弘
<共通論題> 「原子力産業の諸問題」
原子力の諸問題
武井 満男
原子力問題の歴史的意義
星野 芳郎
第 3 回(1976 年 11 月 13 日 大阪市立大学)
産業構造概念の再検討
西口 直治郎
科学と技術進歩
大西 勝明
産業システム化の実態:日本およびアメリカ
石川 邦夫
産業論講義要綱アンケートの調査結果
木村 敏男
第 4 回(1977 年 5 月 14 日 中央大学)
日本産鋼業における独占の実態
武田 晴人
<共通論題> 「日本繊維産業」
日本化繊産業の発達をめぐって
山崎 広明
日本合繊工業の発達とその特質
藤井 光男
繊維産業における産地構造
青野 寿彦
第 5 回(1977 年 11 月 12 日 大阪市立大学)
中間素材繊維産地におけるアパレル指向と課題
現代巨大企業に固有の生産管理単位の析出とその意義
日本産業の労働生産性
山下 博
坂本 和一
有田 宗一郎
−30−
第 6 回(1978 年 5 月 20 日 中央大学)
コンビナート論の類型について
山田 昭夫
<共通論題> 「軍需産業の動向」
わが国における防衛問題の新展開
坂中 友彦
日本防衛産業の動向について
富山 和夫
アメリカの軍需産業について
山下 正明
第 7 回(1978 年 11 月 11 日 大阪市立大学)
韓国繊維産業の動向
今村 文繁
日本鉄鋼業の危機と構造
十名 直喜
産業構造の変化と企業集団の対応
奥村 宏
第 8 回(1979 年 5 月 19 日 中央大学)
生産力概念の再検討への一視点
久野 国夫
<共通論題> 「産業調整をめぐる諸問題」
産業調整と寡占体制の限界
叶 芳和
産業構造の変化と巨大企業の対応
木村 敏男
第 9 回(1979 年 11 月 10 日 大阪市立大学)
日立コンツェルンの成立
吉田 秀明
京都における伝統産業の一側面
北澤 康男
西ドイツにおける労働者の経営参加の現状
—とくに 1978 年 7 月の新共同決定法実施以降の動向—
宮下 武平
第 10 回(1980 年 5 月 17 日 学習院大学)
産業調整の実証的研究 —ゴム履物を中心に—
水口 和寿
<共通論題> 「産業と環境アセスメント」
環境影響評価制度の法的問題点
中島 弘善
基幹産業と環境アセスメント
猿田 勝美
−31−
第 11 回(1980 年 11 月 8 日 大阪市立大学)
80 年代は技術革新の谷間か
岡本 清
日本産業の構造転換と技術先端産業
増田 祐司
繊維産業の構造転換と北陸山地の対応
丹野 平三郎
第 12 回(1981 年 5 月 16 日 中央大学)
流通革命と地域社会
杉岡 碩夫
<共通論題> 「流通システム」
自動車の販売システム
藤井 真治
家電の販売システム —物流システムを中心に—
北澤 博
第 13 回(1981 年 11 月 7 日 大阪市立大学)
都市再開発と大型店進出の諸問題
程野 真
戦後日本鉄鋼業における原燃料事情と原料政策
現代技術革命と労働組織
十名 直喜
飯尾 要
日本の産業政策
有木 宗一郎
第 14 回(1982 年 5 月 14 日・15 日 中央大学)
イギリスとフランスの産業政策
宮下 武平
ヨーロッパ産業経済学会の活動状況
安喜 博彦
金型工業の当面する課題
天川 康
<共通論題> 「素材産業の動向」
石油化学工業
山本 勝己
鉄鋼業
岡崎 省三
アルミ精錬業
酒井 直之
第 15 回(1982 年 11 月 6 日 大阪市立大学)
今日のオートメーションの展開過程
久野 国夫
労働手段の所有と企業経営
白川 清
経済理論から見た行政指導について
仙波 恒徳
−32−
転換期の商業政策
杉岡 碩夫
第 16 回(1983 年 6 月 4 日 中央大学)
地方進出企業の経営展開
山下 清
<共通論題> 「産業組織論研究をめぐって」
産業組織論の系譜 —産業組織論に関する一批判—
原 豊
第 17 回(1983 年 11 月 12 日 大阪市立大学)
OPEC 諸国の事業参加と国有化
山㟢 朗
戦後の日本石炭化学工業史について
下野 勝己
タイの繊維産業における貿易と産業組織
池田 勝彦
第 18 回(1984 年 5 月 19 日 中央大学)
<共通論題> 「ベンチャー・ビジネスの展望」
転換期を迎えた日本経済と中小企業の存立条件の変化
アメリカ中小企業とベンチャー・キャピタル
「新産業革命」下におけるベンチャー・ビジネスの存立基
清 响一郎
寺岡 寛
熊谷 孝
第 19 回(1984 年 11 月 11 日 九州大学)
行政指導による生産調整の政策意義
松井 隆幸
日本自動車産業の海外進出とその特質
岩坂 和幸
産業社会のトータルシステム
大嶋 隆雄
第 20 回(1985 年 6 月 22 日 甲南大学)
価格決定要因による産業構造変化についての一考察
程野 真(専修大学北海道短大)
日本工作機械工業の諸性質
小林 正人(京都大学)
アメリカの航空産業に対する経済的規制の形成
塩見 英治(中央大学)
−33−
第 21 回(1985 年 11 月 30 日・12 月 1 日 日本大学)
—産業学会創立 10 周年記念大会—
<記念講演> 「バイオテクノロジーの将来」
西村 肇(東京大学)
「日本経済と産業」
竹内 宏(日本長期信用銀行)
<共通論題> 「産業論の方法と課題」
わが国における産業研究の展開と今後の課題
産業組織論の新しい動向と産業研究
水口 和寿(九州産業大学)
西田 稔(大阪市立大学)
産業分析と経済学の方法
宮沢 健一(一橋大学)
第 22 回(1986 年 6 月 7 日 中央大学)
<共通論題> 「国際化の進展と日本産業の変貌」
日本企業海外進出の現状と問題点
島田 克美(京都学園大学)
自動車産業の国際化と自動車部品産業の対応
居城 克治(機械振興協会)
鉄鋼業の変容と今後の方向
戸田 弘元(日本鉄鋼連盟)
第 23 回(1986 年 11 月 15 日 滋賀大学)
地域産業の構造変化について
隅倉 直寿(九州東海大学)
市場集中と雇用の変動
岩㟢 晃(甲南大学)
サービス概念と産業分析の基本問題
橋本 介三(岡山大学)
第 24 回(1987 年 5 月 30 日 専修大学)
情報ネットワークと産業調整
清 响一郎(関東学院大学)
戦後日本の特許活動分析
明石 芳彦(滋賀大学)
情報産業の現状とコンピュータ・ソフトの法的課題
高石 義一(日本 IBM)
第 25 回(1987 年 11 月 7 日 関西大学)
ソフトウェアの産業組織分析
田中 美生(神戸学院大学)
在米日本企業の現地生産の状況について
上山 邦雄(城西大学)
日本鉄鋼業の現状と課題
清水 晃(日本総合研究所)
−34−
1988 年
第 26 回全国研究会(6 月 11 日・12 日 名城大学)
<自由論題>
日本的形成の現代的構図
十名 直喜(神戸製鋼所)
先端技術産業の環境問題
鈴木 茂(松山商科大学)
<共通論題> 「産業構造変革期における産業と地域経済」
トヨタ・日産の生産と「国際化」の動向
有富 重尋(名城大学)
産業構造調整下での中小企業の現状
河崎 亜州夫(大阪府立商工経済研究所)
電気・電子機械産業の国際化と下請中小企業への影響
新国際分業と地域構造
居城 克治(機械振興協会)
杉岡 碩夫(千葉大学)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 12 日 日本大学)
海外進出企業における国内産業組織上の成果
三宅 忠和(日本大学)
経済ソフト化と企業間競争の変容
大西 勝明(専修大学)
石油化学工業のリストラクチュアリングと化学工業の課
京浜地域における産業構造の変化と展開
山本 勝明(化学経済研究所)
佐藤 正之(エコノミスト編集局)
中部研究部会(11 月 26 日 関西大学)
最近の M&A —米・欧・日の動向について—
松井 和夫(日本証券経済研究所・大阪研究所)
西部研究部会(11 月 5 日 九州大学)
商業資本排除の根拠について
宮崎 卓朗(九州大学)
中国の石炭産業の現状
鈴木 岑二(久留米大学)
1989 年
第 27 回全国研究会(6 月 10 日・11 日 法政大学)
<自由論題>
日本半導体企業のグローバリゼーション
肥塚 浩(立命館大学大学院)
目本資本主義の地域編成と沖縄経済
矢部 洋三(日本大学)
−35−
<共通論題> 「日本多国籍企業の展開と国際分業体制の再編」
多国籍企業の展開と技術進歩
渡辺 徳二(城西大学)
松浦 保(元三井石油化学)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 18 日 帝京大学)
社会主義の全般的危機 —ポーランド,ユーゴスラビアを素材として—
工作機械工業の現状
岩田 昌征(千葉大学)
三 浦 東(名古屋経済大学)
アメリカ化学産業における企業集中
田口 定雄(大東文化大学)
中部研究部会(10 月 7 日 甲南大学)
欧米企業の最近の動向 —Privatization と Take・over について—
奥村 宏(龍谷大学)
西部研究部会(11 月 11 日 愛媛大学)
産業配置と国際分業 —自動車産業の国際配置を中心として—
鈴木 洋太郎(九州大学大学院)
フランスの産業国有化によせて
北島 健一(松山大学)
1990 年
第 28 回全国研究会(6 月 9 日・10 日 関西学院大学)
<自由論題>
地球温暖化抑制政策とエネルギー産業
鈴木 利治(名古屋経済大学)
1990 年代のエネルギー政策の課題
鈴木 岑二(久留米大学)
レジャーランド産業論への試論 —比較産業的視点から—
間仁田 幸雄(新日本製鉄)
<共通論題> 「国際化の中での企業間関係」
日本における企業間関係の特質
野村 宏(龍谷大学)
国際的展望の下で見た日本のメーカーとサプライヤーとの関係
わが国工作機械企業の国際化戦略
浅沼 萬里(京都大学)
三浦 東(名古屋経済大学)
−36−
地方研究部会
東部研究部会(11 月 17 日 専修大学)
ICI のグローバル事業の展開 —化学産業のリストラクチュアリングとの関係で—
松下 優(都立商科短期大学)
近隣型商店街の崩壌
山本 繁(国民金融公庫)
航空輸送の規制緩和と産業組織
塩見 英治(中央大学)
中部研究部会(12 月 1 日 関西大学)
産業構造の変化と中小企業問題研究の現状 —スイス国際中小企業学会(1990 年度)をつうじて—
田中 充(関西大学)
西部研究部会(11 月 17 日 熊本商科大学)
鉄鋼業の RESTRUCTURING について
柳井 雅人(九州大学大学院)
運輸業における情報化の進展とその影響
鈴木 信雄(熊本商科大学)
コンピューターの輸入自由化について
仙波 恒徳(聖カタリナ女子大学)
1991 年
第 29 回全国研究会(6 月 15 日・16 日 中央大学)
<自由論題>
産業調整と企業行動
山本 隆(文理情報短期大学)
イタリアにおける最近の産業構造の動態的変化とその特質
高瀬 泰之(熊本商科大学)
<共通論題> 「1990 年代の世界と日本の産業調整」
韓国財閥における新規事業展開について —事業構造の再構築を中心に—
柳町 功(名古屋商科大学)
自動車製品開発支援型産業の国際展開
池田 正孝(中央大学)
航空輸送の規制緩和とグローバル化
塩見 英治(中央大学)
先端技術ビルトインと産業 —現実と課題—
戸田 弘元(日本製鋼連盟)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 9 日 専修大学)
地場産業と外国人労働者
大川 孝夫(共愛学園女子短期大学)
−37−
現代株式会社と株式キャピタルゲイン対策
白川 清(名城大学)
現代株式会社と繊維産業の果たした役割
平井 東幸(岩手県立宮古短期大学)
韓国資本主義発達史一契 —韓国の庶民記入史を中心に—
李 鴻衝(大韓民国東国大学)
中部研究部会(12 月 21 日 関西大学)
「大阪社会労働運動史」の産業編を監修して
木村 敏男(大阪経済大学)
西部研究部会(12 月 21 日 九州大学)
生産力構造概念の提起に当たって
久野 国夫(鹿児島大学)
多晶種少量生産時代の技術リンケージ
菰田 文男(山口大学)
1992 年
第 30 回全国研究会(6 月 13 日・14 日 愛媛大学)
<自由論題>
最貧困層の経済自立化支援プログラム —バングラデシュ・グラミンバンクに学ぶ—
小野 瞭(京都精華大学)
光産業の形成と企業戦略
鄭 致福(立命館大学大学院)
<共通論題> 「1990 年代の地域と産業」
産業構造の転換と地方都市
鈴木 茂(松山大学)
産業構造の転換と地方政策の動向
安東 誠一(東北学院大学)
イタリア繊維産業の発展とその原因
丹野 平三郎(金沢工業大学)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 7 日 専修大学神田校舎)
郝 燕書(東京大学大学院)
中国テレビ産業における技術移転
先端技術と産業
小竹 暢隆(地域計画建築研究所)
ヨーロッパの日本企業
藤井 光男(日本大学)
中部研究部会(12 月 26 日 甲南大学)
継続的取引はどのような条件下で維持されるか
−38−
福田 弘(大阪市立大学大学院)
スペインの産業遺産保存の現状 —第 8 回産業保存国際会議に参加して—
庄谷 邦幸(桃山学院大学)
西部研究部会(12 月 19 日 久留米大学)
ヨーロッパの環境・エネルギー政策 —フランスとスウェーデンを対比して—
鈴木 岑二(久留米大学)
最近の地域産業の変容
隅倉 直寿(九州東海大学)
1993 年
第 31 回全国研究会(6 月 5 日・6 日 立正大学)
<記念講演>
産業発展と環境保全
福田 克也(立正大学経済学部長)
戦後産業史の諸側面
杉岡 碩夫(産業学会前会長)
<自由論題>
韓国における日本的生産システムの適用可能性 — S 社の日・韓工場比較—
曺 斗変(東京大学大学院)
<共通論題> 「21 世紀にむけての生産システムと国際分業の展開」
造船業の再編成と生産構造の変化
古賀 義弘(日本大学)
競争優位確立に於ける生産システム革新の意義と限界 —自動車産業を中心とした史的展望—
斉藤 隆義(立正大学)
中国自動車産業における分業生産体制の特徴
自動車産業の生産システムと企業段階構造
大島 卓(城西大学)
植田 浩史(大阪市立大学)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 13 日 専修大学)
社会サービスの新たな供給方式の可能性 —日英比較からみたコミュニティビジネスの発展可能性に関する研究—
岸本 幸子(住信基礎研究所)
中国自動車産業における国際化の現状的課題
香港・中国南部を中心とした石油製品貿易
李 春利(東京大学大学院)
林 泰三(地域産業文化研究所)
−39−
市場経済路線化の中国の基幹国営企業体の基本展開
横井 陽一(㈱日揮)
中部研究部会(12 月 25 日 甲南大学)
鉄鉱石開発輸入と総合商社
田中 彰(京都大学大学院)
戦後病院産業史をめぐる諸問題
西村 周三(京都大学)
西部研究部会(12 月 11 日 九州大学)
産業の静脈部に関する経済地理学的研究 1 —とくに日本の古紙および屑鉄のリサイクルについて—
外川 健一(九州大学大学院)
日本資本主義の技術体系について
久野 国夫(九州大学)
ヨーロッパにおける産業研究の動向
大里 仁士(九州国際大学)
1994 年
第 32 回全国研究会(6 月 11 日・12 日 大阪市立大学)
<自由論題>
継続的取引の成立条件とその政策的課題
福田 弘(大阪市立大学大学院)
鉄鉱石開発輸入と総合商社
田中 彰(京都大学大学院)
<共通論題> 「戦後産業 50 年の軌跡」
日本ソフトウェア産業の変遷と現況
大西 勝明(専修大学)
国際化と技術革新をリードする電気機械産業
大道 康則(長銀総合研究所)
衰退産業とソフトランディング政策 —戦後の石炭産業の崩壊を例にして—
矢田 俊文(九州大学)
巨大小売業発展の日米比較
中野 安(大阪市立大学)
地方研究部会
東部研究部会(12 月 10 日 専修大学)
アジア後発工業国における工業化の課題
朴 泰寅(日本大学大学院商科研究所)
産業協力から教育協力へ —国際協力の新しい理念と枠組み—
藤原 英夫(帝京大学理工学部)
時計産業の国際比較的考察
久保田 浩司(元セイコー電子工業常務)
−40−
中部研究会(12 月 10 日 関西大学)
「改革開放」政策と中国経済の発展
李 明星(関西学院大学)
家電産業の対米戦略
大貝 威芳(大阪市立大学)
西部研究部会(1995 年 3 月 11 日 九州国際大学)
テクノポリスと債務保証事業
伊東 維年(熊本学園大学)
日本的企業システムの再検討
水口 和寿(愛媛大学)
1995 年
第 33 回全国研究会(6 月 10 日・11 日 日本大学理工学部)
—産業学会創立 20 周年大会—
<創立 20 周年記念講演>
企業家たちのユートピア —イギリスの工業村を考える—
21 世紀に向かっての企業経営
高橋 哲雄(産業学会前会長)
山路 敬三(キャノン KK 相談役)
<自由論題>
国家の経済介入と独占禁止法
白川 清(名城大学)
浜松地域における先端技術産業の技術移転
加茂 紀子(日本大学)
<共通論題> 「新しい国際分業と産業動向 —現代産業の課題と展望—」
日米産業構造の比較
石崎 昭彦(神奈川大学)
東アジアにおける石油化学工業の現段階 —その構造変化と国際競争—
横井 陽一(日揮㈱)
日本型企業システムの再編成 —日本鉄鋼業をモデルとして—
十名 直喜(名古屋学院大学)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 11 日 日本大学)
米化学産業の技術革新 —エンジニアリング・プラスチックスを中心に—
藤本 共一(一橋大学大学院)
中国における国際分業体制の現状と展望 —貿易構造の転換を中心に—
束アジアにおける技術開発の現状と日本の貢献
−41−
張 紀潯(城西大学)
鎌足 修(関西新技術研究所)
中部研究部会(12 月 2 日 大阪市立大学)
製品ライフサイクルとマーケティング —レンズ付きフィルム市場の事例研究より—
大平 哲男(神戸商科大学)
大学のイノベーション —立命館大学のケースから—
坂本 和一(立命館大学)
西部研究部会(11 月 25 日 久留米大学)
日本型産業構造転換の特質—電子工業を題材に—
岡 俊明(九州大学大学院)
日本の家電産業の現状と今後 —空洞化懸念への対応を含めて—
渡邊 博子(機械振興協会)
1996 年
第 34 回全国研究会(6 月 8 日・9 日 九州大学経済学部)
<自由論題>
戦後日本産業立地攻策の展開
根岸 裕孝(日本立地センター)
アジア展開にみる目系家電メーカーの現状と課題
渡邊 博子(機械振興協会)
電子産業における主力量産工場地帯の変貌 —利根川流域地域の調査をふまえて—
渡辺 広明(共愛学園女子短期大学)
矢部 洋三(日本大学)
柴崎 孝夫(常葉学園浜松大学)
<共通論題> 「産業空洞化と地域格差」
産業空洞化と第 3 次産業
田村 大樹(北九州市立大学)
日韓海峡自動車産業圏の可能性
城戸 弘史(九州経済調査協会)
アパレル縫製産業の空洞化と地域経済
富沢 木実(長銀総合研究所)
技術体系のパラダイムシフトと技術の空洞化
林 棹史(立教大学)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 9 日 専修大学)
韓国アパレル産業の成熟への企業の対応様式と競争優位
産業技術指標による戦後期日本の産業発展構造の分析
日本の合繊維産業競争力の展望
金 良姫(東京大学大学院)
張 紀南(アジア経済研究所)
大川 三千男(㈱東レ)
自動車産業の現状と課題
藤井 恒彦(トヨタ自動車㈱)
−42−
中部研究部会(12 月 7 日 大阪市立大学)
共同研究開発に対するアメリカ反トラスト法規制緩和
宮田 由紀夫(大阪商業大学)
ベンチャー・ビジネスへの期待と評価
明石 芳彦(大阪市立大学)
わが国のベンチャーファイナンスの現状と課題
惣那 憲治(大阪市立大学)
西部研究部会(12 月 14 日 九州大学)
地域拠点空港における国際航空物流の現状と課題 —福岡空港を事例として—
岡野 秀之(九州大学大学院)
オーストラリアの労働事情 —ウィパの労働争議を例として—
久野 国夫(九州大学)
1997 年
第 35 回全国研究会(6 月 7 日・8 日 法政大学市ヶ谷校舎)
<記念講演>
新しい産業集積について
清成 忠男(法政大学総長)
<自由論題>
韓国の自動車流通構造
權 赫基(京都大学大学院)
産業技術指標による戦後日本産業構造の分析
張 紀南(アジア経済研究所)
<共通論題> 「日本産業のグローバル化とアジアの経済発展」
NIES 企業のグローバル化と産業高度化展望
深川 由起子(長銀総合研究所)
タイの工業発展と日系企業をめぐる経営環境変化
小川 政道(住信基礎研究所)
日系自動車・部品メーカーのアジア展開 —中国における困難を中心に—
清 响一郎(関東学院大学)
インドの経済改革と外貨導入 —とくに電力部門への外貨導入について—
絵所 秀記(法政大学)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 29 日 日本大学)
中国自動車産業における企業集団の形成と実態 —一汽の実例を中心に—
趙 容(日本大学大学院)
日本企業の技術移転と開発・生産システムの拡大 —油脂化学産業の実例—
井原 基(東京大学大学院)
−43−
ショッピングセンターの現状と課題
芝田 耕太郎(岩手県立宮古短期大学)
化学工業の産業組織の再構成
山本 勝巳(㈳化学経済研究所)
IT(Information Technology)産業のグローバル展開
眞木 正喜(㈱日立製作所)
中部研究部会(11 月 29 日 大阪市立大学)
航空機産業をめぐるグローバル戦略提携
徳田 昭雄(立命館大学大学院)
戦後日本カメラ産業の発展と輸出検査制度
竹内 淳一郎(大阪市立大学大学院修了)
ヨーロッパにおけるリストラの現状と産業研究の動向
安喜 博彦(関西大学)
西部研究部会(11 月 8 日 九州大学)
日本の IC 産業のグローバル化にともなう地域分業体制の変化 —九州地区を事例にして—
星加 健司(九州大学大学院)
九州北部の水産加工業の現状と日韓水産加工交流の課題
田代 雅彦(㈶九州経済調査協会)
産業廃棄物の資源としての循環システムの構築について 秋元 耕一郎(㈶日本立地センター)
1998 年
第 36 回全国研究会(6 月 13 日・14 日 立命館大学)
<記念講演>
アントレプレナーについて
水野 博之(松下電器産業顧問)
<自由論題>
市町村を主体とする都市計画と商業集積
芝田 耕太郎(岩手県立大学)
値引販売慣行はなぜ続くのか
塩地 洋(京都大学)
民間航空機産業の構造と戦略的提携の役割
徳田 昭雄(立命館大学大学院)
浜松の地場産業としての楽器製造業について
渡部(大村)いづみ(帝京大学大学院)
<共通論題> 「イノベーションと産業システム」
アメリカのエレクトロニクス産業におけるリサーチ・コンソーシャの役割
宮田 由紀夫(大阪商業大学)
競争戦略と生産システム —高炉メーカーの場合—
滋賀県におけるイノベーションの展開と産業構造の変化
複雑系からみたイノベーションと技術進歩
川端 望(東北大学)
大磯 眞一(阪南大学)
塩沢 由典(大阪市立大学)
−44−
地方研究部会
東部研究部会(11 月 21 日 青山学院大学)
韓国自動車企業の生産管理と産業組織−H自動車のケース
排自動車の社会的処理システム
呉 在烜(東京大学大学院)
佐藤 正之(北海学園北見大学)
村松 祐二(北海学園北見短期大学)
地域産業としての福祉・医療の展開と課題 —介護を中心に—
横島 一彦(㈱三菱総合研究所)
環境問題と産業の対応 —COP3,COP4 と産業対応—
戸田 弘元(㈳日本鉄鋼連盟)
中部研究部会(12 月 5 日 甲南大学)
韓国半導体産業の発展プロセス
宋 娘沃(立命館大学大学院)
ASEAN の自動車産業発展と競走構造の変化
山浦 雄三(立命館大学)
産業組織のダイナミズムと競争優位の源泉 —分析枠組の展望—
明石 芳彦(大阪市立大学)
西部研究部会(12 月 12 日 九州大学)
大分県の地域情報化と地域情報化 NPO コアラ
大杉 卓三(九州大学大学院)
韓国自動車産業の地域的生産体制
金 漢淵(九州大学大学院)
労働力の空間移動に関する一考察 —「家族」の役割—
猿渡 潔枝(九州大学大学院)
1999 年
第 37 回全国研究会(6 月 12 日・13 日 神奈川大学経済学部)
<自由論題>
後発工業国における産業の新たな発展課題
朴 泰寅(韓国・嶺南大学)
生活者視点によるわが国家電産業の新たな展開
渡辺 博子(機械振興協会)
フードシステムのインテグレーターとしての総合商社 —企業間システム論の一事例として—
島田 克美(流通科学大学)
<共通論題> 「グローバリゼーションと日米欧産業の戦略的対応」
経済グローバリゼーションと国際直接投資
電機業界のグローバル戦略
石崎 昭彦(神奈川大学)
柏木 啓一(VEST ・ SVAP 登録アドバイザー)
ミネベア社のグローバル戦略
水上 龍介(ミネベア㈱)
−45−
地方研究部会
東部研究部会(11 月 20 日 明治大学)
中国自動車産業におけるリーン生産方式 —上A社の事例を中心に—
曹 勤(帝京大学大学院)
政府の能カ —戦時統制と機振法—
三輪 芳朗(東京大学経済学部)
情報通信革命の産業へのインパクト
川北 眞史(㈱日立総合計画研究所)
21 世紀の環境適合型自動車の開発に向けて
香川 勉(㈳日本自動車工業会)
中部研究部会(11 月 27 日 甲南大学)
ロジスティックシステムと倉庫
加 藤 康(同志社大学大学院)
自動車ディーラー・システムの日米比較
孫 飛舟(神戸商科大学大学院)
アメリカにおける産学共同の実証分析
宮田 由紀夫(大阪商業大学)
西部研究部会(12 月 18 日 九州大学)
ダイムラー・クライスラーのメルセデス・ベンツ販売戦略
吉川 勝広(九州大学大学院)
工場閉鎖の地域的特性
山㟢 朗(九州大学)
2000 年
第 38 回全国研究会(6 月 10 日・11 日 九州大学経済学部)
<自由論題>
わが国製薬産業のイノベーションシステム
戸田 順一郎(九州大学大学院)
中小企業を中心とした産業集積の過去と未来
牧瀬 稔(麗澤大学大学院)
日本とアジアの国際分業:SITC5 桁分類によるハイテク貿易の分析
石田 修(九州大学)
地域におけるイノベーションの展開条件
坂口 光一(九州大学)
中国自動車産業におけるリーン生産方式
曹 勤(日本大学)
1970 年代日本 IC 産業の発展と量産の展開
金 容度(東京大学大学院)
日本の軽工業と輸出検査制度
竹内 淳一郎(元ミノルタ㈱)
IC 産業の脱 DRAM 化・アジアとの関係強化とシリコンアイランド九州
伊藤 維年(熊本学園大学)
中国内陸部産業の現
田端 和彦(兵庫大学)
−46−
中国工作機械産業政策の限界
三浦 東(名古屋経済大学)
<共通論題> 「東アジア地域における経済改革の展開」
東アジア地域の産業構造転換と経済改革
鈴木 洋太郎(大阪市立大学)
中国の国有企業改革
張 淑英(中国社会科学院)
韓国の財閥解体
金 日坤(宮崎産業経営大学)
日本の系列解体
奥村 宏(中央大学)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 11 日 法政大学)
産業の観点からエコ・タウン構想とエコ・シティ構想の展開と今後の課題
牧瀬 稔(麗澤大学大学院)
小祝 慶紀(法政大学大学院)
世界的な再編成期における自動車部品産業の課題
西野 浩介(日本デルファイ・オートモーティブ・システムズ㈱)
イタリアのモノ作りの強さの秘密
小林 元(東レ経営研究所)
エレクトロニクス産業における棲み分けと競争 —21 世紀に向けた日本,NIE8,ASEAN,中国—
五味 紀男(松下電器産業)
中部研究部会(12 月 9 日 大阪市立大学)
コーポレート・ガバナンスから見る韓国財閥
山根 眞一(京都大学大学院)
技術占有と地域特性形成について —ロサンゼルス郡の航空宇宙産業の事例—
玉井 敬人(大阪府立大学大学院)
日本の科学技術政策における産業・大学・政府の役割の変遷村田 恵子(関西学院大学大学院)
病院経営におけるマーケティングの導入
松井 温文(神戸商科大学大学院)
西部研究部会(12 月 16 日 九州大学)
広域生産ネットワーク時代における地載工業集積の現在と今後
中心市街地の空洞化とその浩性化について
加藤 秀雄(九州国際大学)
藻谷 浩介(日本政策投資銀行)
−47−
2001 年
第 39 回全国研究会(6 月 9 日・10 日 武蔵大学経済学部)
<自由論題>
石油化学における『コンビナート再生』
杉浦 勝章(九州大学大学院)
生分解性プラスチックの事業化戦略
三浦 東(名古屋経済大学)
化学工業にける環境マネージメント —レスポンシブルケア(RC)を中心に—
松下 優(東京都立短期大学)
R&D 活動内部化誘引と技術占有手段の相関 —化学・航空宇宙産業の差異—
玉井 敬人(大阪府立大学大学院)
グローバリゼーションと素形材産業 —産業構造転換期喘ぐ銑鉄鋳物業を中心として—
納富 義宝(名古屋学院大学大学院・神戸製鋼所)
<共通論題> 「21 世紀における国際的産業再編成の方向」
情報産業における再編成の進展
大西 勝明(専修大学)
金融再編の潮流と今後の方向性
渡辺 公子(プライスウォーターハウスクーパースコンサルタント)
我が国医薬品産業を取り巻く環境とその課題
自動車産業の国際再編と経営革新シナリオ
中川 洋(メリルリンチ日本証券)
土屋 勉男(三菱総合研究所)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 10 日 立正大学)
ベンチャー・ビジネス論の生成と 70 年代における展開
山崎 泰央(法政大学大学院)
中国の巨大石油・石油化学工業の経営改革 —世界標準をめざした戦略の実際—
横井 陽一(中国研究所)
エコイノベーションと地域
小竹 暢隆(日本福祉大学)
台湾電子産業のおける『両岸分業体制』の形成 —過程と展望—
川上 桃子(日本貿易振興協会・アジア経済研究所)
日産リバイバルプランについて
小沢 正道(日産自動車)
中部研究会(12 月 8 日 大阪産業創造館)
病院経営の動向 —病院規模別,医療サービスの性質の視点から—
松井 温文(神戸商科大学大学院)
ミノルタの海外展開の変遷
竹内 淳一郎(元ミノルタ㈱)
泉州・和歌山地区における鋳造用金型産業の特徴
−48−
義永 忠一(関西大学非常勤講師)
日本メーカーの生産システムの変容と競争優位の源泉
明石 芳彦(大阪市立大学)
西部研究部会(12 月 22 日 立命館アジア太平洋大学)
中国の西部大開発における持続的発展の条件 —生態環境保全優先的開発の意義—
羹 平(九州大学大学院)
産業再編と立地 −鉄鋼業を軸として−
柳井 雅人(北九州市立大学)
2002 年
第 40 回全国研究会(6 月 9 日・10 日 立命館アジア太平洋大学)
<自由論題>
IT を活用した関係性マーケティング
大崎 孝徳(長崎総合科学大学)
今日の医療制度改革と医療経済学の現状
大森 正博(お茶の水女子大学)
三菱自動車の生産システム改革 —即応力の取り組み—
富野 貴弘(同志社大学大学院)
自動車産業のモジュール化と産業部品の対応
山浦 雄三(立命館アジア太平洋大学)
日本のミシン産業と輸出検査
竹内 淳一郎(元ミノルタ㈱)
<共通論題> 「アジア産業ネットワークの再展開」
アセアン諸国における自動車産業ネットワーク形成と部品産業
井草 邦雄(立命館アジア太平洋大学)
なぜ多種多段階? —中国自動車流通経路形成と存続の論理—
IT 産業大国発展する中国の産業クラスター
塩地 洋(京都大学)
濱田 初美(ソニー㈱)
アジア情報通信革命の進展と経済構造の変化
加藤 敏春(経済産業省)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 30 日 お茶の水大学)
今日における韓国自動車部品メーカーの再編
安 宰範(日本大学大学院)
東アジア自動車部品保管体制構築に向けた考察
小林 哲也(機械振興協会)
1970 〜 1980 年代におけるカメラメーカーの経営多角化
飯島 正義(高崎経済大学)
自治体におけるファシリティ・マネジメント導入の可能性
立石 克久(横須賀市都市政策研究所)
上之段 功(横須賀市都市政策研究所)
牧瀬 稔(横須賀市都市政策研究所)
−49−
中国自動車産業の現状と日本企業の動向
山口 安彦(本田技研工業)
中国の半導体産業の現状と展望
国吉 敏彦(日本電気)
中部研究部会(12 月 14 日 大阪商業大学)
米国イノベーションプロセスの実証分析 —医薬品産業の事例—
玉井 敬人(大阪府立大学大学院)
戦略的マーケティングとブランド戦略 —日本のビール産業の事例を中心に—
平山 弘(神戸商科大学大学院)
小売業の国際戦略の比較研究 —ウォルマートとカルフールを中心に—
鳥羽 達郎(神戸商科大学大学院)
アメリカの産学連携のプロパテント政策としての考察
シリコンバレー・ベンチャー企業経営
宮田 由紀夫(大阪府立大学)
釣島 平三郎(つるしま経営事務所)
西部研究部会(12 月 14 日 愛媛大学)
愛媛の産業変動と産業支援政策 —西条市の電気産業および三島・川之江市の紙・パルプ産業の分析—
和田 寿博(愛媛大学)
クラスターの概念とクラスター計画
山㟢 朗(九州大学)
長野 秀雄(四国経済産業局)
韓国・三星グループの経営戦略 —三星電子を中心として—
永池 克明(東芝㈱)
自動車産業研究会
東部地区
<第 1 回研究会>(10 月 22 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
自動車部品産業のグローバル化は進んだか —国際提携の進展状況と課題—
西野 浩介(日本デルファイ・オートモーティブ・システムズ㈱)
自動車産業の現状と課題
佐藤 太郎(経済産業省)
<第 2 回研究会>(12 月 14 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
通貨危機後の韓国自動車産業の現状と課題
呉 在恒(国立高岡短期大学)
トヨタを取り巻く経営環境の変化と課題
半田 茂(トヨタ自動車調査部)
<第 3 回研究会>(1 月 21 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
欧州自動車産業のモジュール化の現状
池田 正孝(豊橋創造大学)
日産リバイバルプラン振り返り及び日産 180 について
−50−
小沢 正道(日産自動車)
中部地区
<第 1 回研究会>(10 月 19 日 京都大学)
中国自動車流通の新展開 —ディーラーシステムと自動車交易市場—
孫 飛舟(大阪商業大学)
現代自動車における労働のフレキシビリティ
李 泰王(愛知大学)
2003 年
第 41 回全国研究会(6 月 21 日・22 日 日本大学経済学部)
<自由論題>
韓国自動車産業における部品調達システムの再編
安 宰範(日本大学大学院)
自動車産業におけるモジュール化のテクノロジードライバ
具 承桓(京都産業大学)
わが国における産業集積に対する支援対策の展開と本質
和田 耕治(嘉悦大学)
日本半導体産業における品質管理と生産自動化の関連 —70 年代〜 80 年代前半の経験を中心に—
金 容度(法政大学)
地方における大手半導体製造装置メーカーの存率構造 —東京エレクトロン九州のネットワーク分業の検討—
伊東 維年(熊本学園大学)
三星電子の世界戦略 —人事戦略を駆使し世界 No.1 を狙うコングロマリット— 濱田 初美(ソニー㈱)
<特別公演>
中小企業の再生に向けて —大田区の事例—
東大阪の現状と課題及び海外展開
山田 伸顯(大田区産業振興協会)
柏木 啓一(大阪府中小企業支援センター)
<共通論題> 「産業集積の新しい動向と日本産業の再生」
産業集積の多様性と地域産業政策 —バーミンガム(英)の事例—
小林 世治(日本大学)
産業集積に欠けている十分条件
富沢 木実(道都大学)
日本の中小企業の中国展開と 2 つのリンケージ —鹿島エレクトロ産業㈱のケース—
松島 茂(法政大学)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 15 日 武蔵大学)
韓国の携帯電話端末産業における中堅・中小企業の成長
安倍 誠(日本貿易振興機構アジア経済研究所)
イオンの経営理念と成長戦略
豊島 正明(イオン㈱)
−51−
米・台・中の金型生産分業に学ぶアジア諸国と日本の金型産業の連携
横田 悦二郎(黒田精工㈱)
中部研究会(12 月 13 日 大阪市大学文化交流センター)
学校経営の動向 —私立大学と私立短期大学を中心として— 松井 温文(神戸商科大学大学院)
中小企業のベンチャー的参入行動の実証分析 —ケースステディを中心として—
関 智宏(神戸商科大学大学院)
日本自動車産業史における販売系列の再形成 —戦後復興期ディーラーの諸相—
芦田 尚道(東京大学大学院)
低価格競争の広がりと製造業の構造変化
明石 芳彦(大阪市立大学)
クラスター機能の特質と産業育成
文能 照之(大阪府立産業開発研究所)
わが国の『和洋折衷』生活様式と産業構造
庄谷 邦幸(元桃山学院大学)
西部研究部会(12 月 20 日 九州大学)
中国石炭の流通構造と輸送問題について
楊 慶敏(九州学院大学大学院)
台湾における OEM,ODM 受託 —パソコン産業を事例に—
中原 裕美子(九州学院大学大学院)
自動車産業研究会
東部地区
<第 1 回研究会>(6 月 3 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
グローバル能力のローカル戦略に与える影響 —タイ自動車産業の現状と共に—
折橋 伸也(東北学院大学)
顧客クレームの全社的処理体制について
安田 毅(本田技研工業㈱)
<第 2 回研究会>(6 月 10 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
NUMMI から見たトヨタの北米生産事業 20 年の歩み
石井 完治(NUMMI 前社長)
東部地区第 3 回研究会(7 月 19 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
メキシコ自動車産業の現状と課題 —経済自由化の影響とサポーティングインダストリ問題—
芦田 浩司(帝京大学)
ブロックエグゼンプション規制改正と欧州自動車流通システムの今後
杉浦 光(㈱三菱総合研究所)
−52−
<第 4 回研究会>(10 月 4 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
データベース分析から見た日本の自動車部品サプライヤーシステムの変遷と今後の課題
近能 善範(法政大学)
モーターサイクル事業と品質に関する課題
早田 修(ヤマハ発動電機㈱)
<第 5 回研究会>(11 月 29 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
貿易統計から見た東南アジア自動車部品補完体制の現状
小林 哲也(機械振興協会経済研究所)
日系自動車メーカーの北米向け CKD 物流
河田 孝志(富士通工業㈱)
<第 6 回研究会>(1 月 27 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
自動車メーカーの国際調達戦略と情報化への取り組み
日産と東風 未来に向けての戦略的提携へ
朴 善美(明治大学)
余村 健一郎(日産自動車㈱)
中部地区
<第 1 回研究会>(5 月 10 日 京都大学)
自動車産業における環境規制とイノベーション
太田原 準(東邦学園大学)
朱 穎(跡見学園女子大学)
丹後地域の自動車部品産業:その形成過程
松岡 憲司(龍谷大学)
<第 2 回研究会>(9 月 6 日 京都大学)
『ホンダ・ヤマハ戦争』の勃発経緯
田村 晃司(大阪市立大学大学院)
アメリカ・イギリスにおけるトヨタ生産システム
田中 武憲(名城大学)
<イノベーション研究部会>(8 月 1 日 大阪市立大学大学院創造都市研究科梅田サテライト教室)
地域経済成長と地域イノベーション活動の関係:アメリカ MSA の実証分析
玉井 敬人(大阪府立大学大学院)
韓国半導体産業の発展要因に関する一考察
宋 娘沃(中国短期大学)
日本の技術革新
明石 芳彦(大阪市立大学)
2004 年
第 42 回全国研究会(6 月 12 日・13 日 大阪商業大学)
<自由論題>
産業政策が技術導入効果に与える影響の比較分析 —台湾におけるエアコンと DRAM 産業の事例—
王 淑珍(東京大学大学院)
−53−
中国政府の東北振興政策について
劉 麗君(名古屋学院大学大学院)
日本企業の現地生産と人材育成 —農民集団の意欲的労働者への転換の実戦—
郝 燕書(明治大学)
単一チャネル期の自動車ディーラー経営
芦田 尚道(東京大学大学院)
精密機械産業の品質向上と輸出検査 —歴史的変遷と今日的意義—
竹内 淳一郎(元ミノルタ㈱)
ロシアの産業動向—自動車産業を中心として—
濱田 初美(ソニー㈱)
<特別公演:ものづくりの街でサービス産業を考える>
サービス大国への挑戦:斜陽製造王国のゆくえ
浅羽 良昌(大阪府立大学)
カジノ・ビジネスでの関西経済活性化
谷岡 一郎(大阪商業大学)
<共通論題> 「地域産業政策としての産学連携」
シリコンクラスターにおける産学連携
山㟢 朗(九州大学)
岡野 秀之(九州経済調査協会)
大学発ベンチャーと技術移転 —四国・愛媛の事例を中心に:大学発ベンチャーの特許と資金調達について
水口 和寿(愛媛大学)
三宅 和彦(愛媛大学)
産官学民連携による都市再生 —歌劇の街・タカラヅカでの関学の歩み—
定藤 繁樹(関西学院大学)
産学連携基盤としての産学官民コミュニティの形成 —INS と KNS を事例として—
堂野 智史(大阪市都市型産業振興センター)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 27 日 明治大学駿河台キャンパス)
日系自動車メーカー 3 社の中国展開
上山 邦雄(城西大学)
21 世紀の日本産業の将来像
土屋 勉男(三菱総合研究所)
自動車用鋼板の製造と性能の進化
花澤 利健(JFE スチール㈱)
中部研究会(12 月 11 日 キャンパスプラザ京都)
HMO 産業における市場構造と保険料に関する一考察
西川 浩平(大阪府立大学大学院)
自転車産業における部分統合化の意義 —シマノを事例として—
東 正志(同志社大学大学院)
−54−
半導体産業の技術革新に対する日本の化学会社の対応 —素材ビジネスからの脱却—
永井 秀哉(日本曹達㈱)
半導体事業戦略 —製品開発と生産システム—
肥塚 浩(立命館大学)
西部研究部会(12 月 18 日 九州大学経済学部大会議室)
国内移動電気通信産業の変容 —国際的再編と情報通信技術の高度化への対応—
岡崎 孝広(九州大学大学院)
地域産業政策とバイオクラスター
戸田 順一郎(九州大学ベンチャービジネスラボラトリー)
伝統的工芸品産業の現状と新しい取り組みについて —北部九州山地を事例として—
米光 靖(九州大学)
地方都市における産学連携と知的財産管理に関する一考察
小池 一成(高崎経済大学大学院)
Identifying the Barriers to Innovation Management
Michael Klasen(九州大学大学院)
自動車産業研究会
東部地区
<第 1 回研究会>(4 月 27 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
ドイツ乗用車メーカーのグローバル・マルチ・ブランド戦略とモジュール化戦略の展開
風間 信隆(明治大学)
中国自動車産業の最近の動向について
嶋原 信治(日中投資促進機構)
<第 2 回研究会>(6 月 8 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
グローバルに通用するホンダ文化・DNA
小林 三郎(本田技研工業㈱)
中長期にみた米国自動車メーカーの経営動向 —かつてない厳しさに直面する米国ビッグ 3—
依田 光弘(国際経済研究所)
<第 3 回研究会>(7 月 17 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
中国における中古自動車流通制度の問題点と改革方向 —情報の非対称性縮小プロセスを視座として—
塩地 洋(京都大学)
中国における自動車合併企業の自主的開発能力
山口 安彦(元本田技研工業)
<第 4 回研究会>(11 月 6 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
日系自動車メーカーの対中国進出の新段階
上山 邦雄(城西大学)
IMV 開発・導入について
鈴木 賢二(トヨタ自動車㈱)
−55−
<第 5 回研究会>(1 月 29 日 法政台大学市ヶ谷校舎)
環境規制と自動車産業のイノベーション —CVCC からプリウスまで—
朱 穎(跡見学園女子大学)
中国自動車産業の位置付け
小林 貴史(日本政策投資銀行)
中国自動車産業再編の現状と将来について
中村 研二(元いすゞ自動車)
中部地区
<第 1 回研究会>(6 月 19 日 京都大学)
中国における日系自動車メーカーの自動車販売方式
西川 純平(同志社大学大学院)
中国における中古車流通の現状と課題
塩地 洋(京都大学)
<第 2 回研究会>(1 月 23 日 大阪商業大学)
中国自動車流通における販売形態間の関係
任 焱(和歌山大学大学院)
在中日中合弁自動車企業の流通販売戦略 —自動車交易市場と 4S 店の融和について—
周 蘭傑(桃山学院大学大学院)
モータリゼーション期における自動車販売金融の進展
史 馥(京都大学大学院)
<イノベーション研究部会>(9 月 2 日 大阪市立大学大学院創造都市研究科梅田サテライト教室)
米国製造業立地の‘分散’と地域成長の相関分析
玉井 敬人(大阪府立大学大学院)
アメリカにおける大学に対する連邦政府の研究支援
地域経済活性化の捉え方とイノベーション・産業集積
宮田 由紀夫(大阪府立大学)
明石 芳彦(大阪市立大学)
2005 年
第 43 回全国研究会(6 月 11 日・12 日 法政大学経営学部)
<自由論題>
台湾半導体産業における垂直統合・非統合の構造とその特徴
王 淑珍(東京大学大学院)
オフィスファシリティ整備事業の利益構造と課題
柳父 行二(大阪ガス)
フォード傘下におけるマツダグループの経営展開
山崎 修嗣(広島大学)
産業クラスター形成における製品開発型中小企業の役割 —TAMA(技術先進首都圏地域)に関する実証分析に基づいて—
児玉 俊洋(経済産業研究所)
家電リサイクルにおけるネットワーク形成 —リサイクル企業群の管理・調整機能—
羽田 裕(名古屋市立大学大学院)
−56−
メディケイドにおけるマネージド・ケア普及についての一考察
西川 浩平(大阪府立大学大学院)
やきもの産業を核とした地域振興の可能性 —笠間焼産地の特徴と活路—
配電統合と市営電気
熊坂 敏彦
加藤 登宇子(日本大学)
<創立 30 周年記念講演>
日米産業の労働生産性格差について
石崎 昭彦(元会長,神奈川大学名誉教授)
現代中国の産業集積と労働問題 —国有企業の「工人」から非国有セクターの「民工」へ—
藤井 光男(元会長,日本大学名誉教授)
<共通論題> 「日本企業の将来像」
日本の IT 産業とハード,ソフト一体化に向けての競争戦略
山田 真之(元日立ソフトエンジニアリング㈱)
東アジアにおける日本鉄鋼業—競争優位の所在と展望—
FTA 時代における日本の自動車産業
川端 望(東北大学)
岩武 俊広(㈳日本自動車工業会)
アジアにおける新たな経営戦略の構築と展開 —相互依存度を増す ASEAN・中国そしてインド—
安積 敏政(松下電器産業㈱)
地方研究部会
東部研究部会(11 月 19 日 武蔵大学)
日本企業のモノ造りの強みと経営システム
板垣 博(武蔵大学)
中国の石油石化産業の市場経済化とエネルギー戦略
横井 陽一(中国研究所)
DVD の国際標準化に見る日本企業の勝ちパターン —製品アーキテクチャーにもとづく国際競争力の分析—
小川 紘一(東京大学)
中部研究部会(12 月 17 日 大阪市立大学大学院創造都市研究科梅田サテライト教室)
産業特性からみた日本デジタルスチルカメラ産業の国際競争力 —完成品市場に焦点をあてて—
中道 一心(同志社大学大学院)
地域産業政策としての産学連携 —アメリカ・サンディエゴの事例—
宮田 由紀夫(大阪府立大学)
市場活性化に寄与するベンチャー企業輩出の方向性
文能 照之(近畿大学)
西部研究部会(10 月 1 日 九州大学)
ME 革命と産業概念
久野 国夫(九州大学)
−57−
産業再編と立地変化 —そのフレームを考える—
柳井 雅人(北九州市立大学)
情報経済の空間的基礎
田村 大樹(北九州市立大学)
通信産業政策の展開—2nd ステージから 3rd ステージへ—
実積 寿也(九州大学)
情報化と生産性—議論の経過と日米の比較から—
篠崎 彰彦(九州大学)
自動車産業研究会
東部地区
<第 1 回研究会>(4 月 16 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
自動車産業における企業間の取引関係—設計図面所有の視点からみる—
葛 東昇(東京大学)
自動車用鋼板の製造と性能の進化
花澤 利健(JFE スチール㈱)
<第 2 回研究会>(5 月 31 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
トヨタ労使マネジメントの中国への輸出 —トヨタ自動車における事例研究—
願興寺 皓之(㈱中部産業・労働政策研究会)
自動車産業の製品開発プロセス再検討 —問題解決サイクルの連鎖と分業—
東 秀忠(東京大学大学院)
<第 3 回研究会>(7 月 16 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
広州プジョーと広州ホンダ
山口 安彦(元本田技研工業)
<第 4 回研究会>(10 月 22 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
新たな動きを見せつつあるアセアン日系自動車産業
小林 哲也(機械振興協会経済研究所)
日本の軽自動車とマレーシア —プロドゥア社の国民車—
大石 弘之(ダイハツ工業㈱)
<第 5 回研究会>(12 月 13 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
いすゞポーランドと完璧品質 —人種・宗教の違いを戦力化するものづくり経営—
佐々木 久臣(東京大学)
<第 6 回研究会>(1 月 17 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
自動車産業の現状と課題
飯泉 勉(経済産業省)
中部地区
<第 1 回研究会>(6 月 4 日 京都大学)
顧客信頼の形成によるストア・ブランドの確立 —二輪車小売レッドバロンの台頭メカニズム—
田村 晃二(大阪市立大学)
−58−
競争戦略の階層構造分析 —アーキテクチャーの戦略的マネジメント—
朴 泰勲(大阪経済大学経営学部)
<第 2 回研究会>(10 月 15 日 京都大学)
中国自動車流通における販売形態間の関係 —自動車交易市場と 4S 店の融和について—
西川 純平(金沢学院大学)
自動車流通における「売買の社会性」に関する一考察 —中国の自動車交易市場から得られる示唆は何か—
孫 飛舟(大阪商業大学)
<第 3 回研究会>(1 月 28 日 京都大学)
広州プジョーと広州ホンダ
山口 安彦(元本田技研工業)
<イノベーション研究部会>(9 月 1 日 大阪市立大学大学院創造都市研究科梅田サテライト教室)
韓国 IT 産業の雇用動向 —人材構成を中心に—
MOT:技術経営論という領域が目指すもの
宋 娘沃(中国短期大学)
明石 芳彦(大阪市立大学)
科学技術基本計画レビュー調査から見た地域イノベーション振興政策について
杉浦 美紀彦(兵庫県庁)
2006 年
第 44 回全国研究会(6 月 10 日・11 日 北九州市立大学)
<自由論題>
トヨタ・日産の戦後初期の販売網 —ディーラー企業の内容分析—
芦田 尚道(東京大学大学院)
貿易統計から見たアセアン 4 自動車部品補完体制とグローバル拠点化の現状
小林 哲也(機械振興協会)
インドに生きる現代自動車の現地化経営
李 泰王(愛知大学)
WTO 加盟後の中国自動車流通政策とその影響—新車の「ブランド販売」を中心に—
孫 飛舟(大阪商業大学)
組み込みソフトウェアのオフショア開発の現状と課題 —組み込みソフトウェア産業実態調査報告書から—
安田 賢憲(東京富士大学)
徳田 昭雄(立命館大学)
中国国有企業改革 —国有株放出問題を中心として—
宋 樹民(神奈川大学大学院)
アメリカ医療保険市場におけるマネージド・ケアの普及とその現状
西川 浩平(大阪府立大学大学院)
−59−
デジタルスチルカメラ産業におけるタイムマネジメントと競争優位
中道 一心(同志社大学大学院)
雇用者の要求はどう変わってきたか? —アンケートに見た労働組合の要求内容の変遷—
高田 真也(東京大学大学院)
グローバル生産ネットワークの中の研究開発活動 —パソコン産業における台湾と中国—
中原 裕美子(九州大学)
<共通論題>「急成長するアジアの自動車産業」
問題提起 —中国自動車産業の発展戦略を中心に—
塩地 洋(京都大学)
アジア自動車産業の実力 —アジア市場における実力と日本メーカーの成功条件—
土屋 勉(三菱総研)
大鹿 隆(東京大学)
井上 隆一郎(青森公立大学)
グローバル化する韓国自動車産業 —部品サプライヤーを中心に—
藤川 昇悟(阪南大学)
新興集積地における自動車関連産業の立地展開とアジア
城戸 宏史(北九州市立大学)
東部研究部会(11 月 18 日 中央大学理工学部) DVD 開発におけるデジタル技術革新 —記録媒体の統一化—
産業政策としての地域科学技術政策
崔 文春(日本大学大学院)
山㟢 朗(中央大学)
佐藤 充孝(JST)
畑谷 成郎(JST)
企業立地の新展開と自治体の対応
徳増 秀博(日本立地センター)
サービス産業の革新に向けた取り組みについて
関 総一郎(経済産業省)
中部研究部会(12 月 16 日 立命館朱雀キャンパス)
半導体産業の支配モデルとその歴史的変遷 —半導体産業の基本構造モデルをベースとして—
中山 孝幸(名古屋学院大学大学院)
二輪部品サプライヤーの現状と課題 —本田技研工業熊本製作所の新局面—
横井 克典(同志社大学大学院)
車載電子システムの標準化に向けた AUTOSAR の取り組み
田村 太一(大阪市立大学大学院)
徳田 昭雄(立命館大学)
会社法と事業承継
柏木 啓一(柏木行政書士事務所)
−60−
西部研究部会(10 月 7 日 九州大学)
近年における製造業の構造変化について —工業統計表を用いた考察—
高口 鉄平(九州大学大学院)
韓国半導体産業の競争力 —標準化活動を通じた優位の構築—
吉岡 英美(九州大学)
自動車産業研究会
東部地区
<第 1 回研究会>(5 月 20 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
中国広州花都汽車城の現状
関 満博(一橋大学)
東部地区第 2 回研究会(7 月 8 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
自動車部品を中心に中国の鋳物を考える
田村 啓治(NPO 法人熟年ものづくり国際協力センター)
中国自動車産業と今後の展望 —トヨタ自動車での経験から—
嶋原 信治(日中投資促進機構)
<第 3 回研究会>(7 月 22 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
中国自動車の最新事情と中国アルミホイールメーカーについて
中村 研二(元いすゞ自動車㈱)
トルコの自動車産業とトヨタの事業進出
小林 浩治(曙ブレーキ工業㈱)
<第 4 回研究会>(12 月 12 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
ホンダの現状と今後の取組
水戸部 啓一(本田技研工業㈱)
<第 5 回研究会>(1 月 23 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
モジュール開発と生産のインパクトと今後の動向
嶋田 幸夫(㈳自動車技術会)
中部地区
<第 1 回研究会>(6 月 24 日 京都大学)
中国自動車管理制度と奇瑞及び吉利の参入の比較
李 澤建(京都大学大学院)
自動車企業の受注生産システムに関する考察
富野 貴弘(明治大学)
<イノベーション研究部会>(9 月 13 日 大阪市立大学大学院創造都市研究科梅田サテライト教室)
日本におけるコミュニティ・ビジネスの実態と課題
寺西 昭江(大阪市立大学大学院)
イノベーターとしての大学—「社会的契約」の形成と変容—
−61−
宮田 由紀夫(大阪府立大学)
ベンチャー起業家とイノベーション —社会変革のインパクト—
明石 芳彦(大阪市立大学)
2007 年
第 45 回全国研究会(6 月 9 日・10 日 お茶の水女子大学)
<自由論題>
空調事業のグローバル供給体制 —空調事業 D 社の事例を通じて—
加地 彰浩(大阪市立大学大学院)
わが国電気機械産業における戦略的提携の動向に関する考察
高口 鉄平(九州大学大学院)
15 年周期説と半導体産業 —日本半導体産業のプロダクト・サイクル分析—
中山 孝幸(名古屋学院大学大学院)
コモディティ化と電器産業の競争戦略 —デジタル家電における製品戦略の事例を中心に—
佐々木 健(関東職業能力開発促進センター)
中国民族系ブランド自動車メーカーの現状と成長見直し
李 澤健(京都大学大学院)
二輪部品サプライヤーの現局面 —本田技研工業に焦点を当てて—
横井 克典(同志社大学大学院)
団塊世代退職技術者の技能継承問題
宋 娘沃(中国短期大学)
International Value Distribution in Asian Electronics and Automobile Industries: An Empirical Value Chain Approach
小井川 広 志(長崎シーボルト大学)
政府開発援助における実施機関の特殊法人化と再編 —国際協力事業団の設立をめぐって—
内田 智也(日本大学大学院)
環境調和型ビジネス支援システムに関する考察
紙産業クラスターの競争力
小竹 暢隆(名古屋工業大学)
鈴木 茂(松山大学)
<共通論題>「日本産業の活力とガバナンス」
進展するコーポレート・ガバナンス —いかに理解するか—
宮島 英昭(早稲田大学)
企業活動のグローバル化と人的資源管理上の諸問題 —『多国籍内部労働市場』の視点から—
白木 三秀(早稲田大学)
エレクトロニクス産業の事業戦略の再構築に向けた一考察
清水 誠(日本政策投資銀行)
日本自動車産業における先行開発協業の深化とトヨタの先進性
—1 次部品メーカーへのアンケート調査と自動車メーカー共同特許データの分析結果を中心に—
近能 善範(法政大学)
−62−
地方研究部会
東部研究部会(12 月 15 日 中央大学理工学部キャンパス)
独立行政法人化後の国際協力機構にみる知的支援の展開
紹介予定派遣制度の現状と課題
内田 智也(日本大学大学院)
松田 典子(お茶の水女子大学大学院)
阪神・淡路大震災以後における兵庫県の産業政策
山本 匡毅(ひょうご震災記念 21 世紀機構・地域政策研究所)
中小製造業におけるマーケティング戦略 —工作機械メーカーを中心として—
藤田 泰正(クリエイティブ・システム)
中部研究部会(12 月 15 日 京都大学経済学部)
変化期の韓国中古車市場
萬 慶封(京都大学大学院)
自動車用鋼板取引における集中売買システム
磯村 昌彦(名古屋市立大学大学院)
日本における ATM の技術開発と組織対応
菅原 尚雄(名古屋市立大学大学院)
トヨタ生産方式と技術・技能・フレキシビリティ
小松 史朗(近畿大学短期大学部)
ディーラーの海外進出
塩地 洋(京都大学)
西部研究部会(11 月 17 日 京都大学経済学部)
B2B 電子商取引の市場構造に関する日本と韓国の比較分析 —産業別市場規模の比較を中心に—
南 喜玄(福岡大学大学院)
アジア型経営の一考察 —航空事業を例として—
河原 繁憲(九州大学大学院)
中国における排煙脱硫装置の急速な普及の背景 —環境規制と産業政策の与えた環境の評価—
堀井 伸浩(九州大学)
自動車産業研究会
東部地区
<第 1 回研究会>(4 月 17 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
トヨタの中国事業展開
稲葉 良睍(トヨタ自動車株式会社副社長)
<第 2 回研究会>(6 月 26 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
自動車産業政策の現状と課題 —自動車産業システムの強化に向けて—
浦上 健一郎(経済産業省自動車課課長補佐)
−63−
<第 3 回研究会>(9 月 25 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
中国の民営自動車企業の競争優位と将来可能性について —「吉利汽車」を中心に— 苑 志佳(立正大学)
中国系自動車メーカーの企業間分業構造
丸川 知雄(東京大学)
<第 4 回研究会>(12 月 18 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
世界自動車メーカー どこが一番強いのか(その 1.今後の世界競争の動向と勝者の条件)
土屋 勉男(明治大学)
世界自動車メーカー どこが一番強いのか(その 2.日本自動車産業の実力—競争力の多層的評価—)
大鹿 隆(東京大学)
<第 5 回研究会>(1 月 22 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
トラックメーカーのグローバル化 藤井 恒彦(日野自動車㈱)
中部地区
<第 1 回研究会>(6 月 2 日 京都大学)
奇瑞吉利を代表とする中国民族系自動車メーカーの競争力分析 —新たな視点からの接近(奇編)—
李 澤建(京都大学大学院)
トヨタ生産方式に基づいた自動車工場物流改善
田シン(京都大学大学院)
<第 2 回研究会>(7 月 14 日 京都大学)
自動車産業サプライヤー・システムにおける車載用センサメーカーの製品開発 —Tier 2 サプライヤー M 社の事例研究—
佐伯 靖雄(立命館大学大学院)
中国自動車産業の競争戦略—天津トヨタ,北京現代,一汽 VW,長城汽車の組織間システム
朴 泰勲(大阪市立大学)
<第 3 回研究会>(2 月 16 日 京都大学)
東風本田汽車における技術移転プロセス 李 文宇(京都大学大学院)
日本市場における現代自動車のマーケティング戦略
鄭 大亨(京都大学大学院)
自動車産業サプライヤー・システムにおけるワイヤー・ハーネス企業の製品開発
佐伯 靖雄(立命館大学大学院)
<イノベーション研究部会>(9 月 8 日 大阪市立大学大学院創造都市研究科梅田サテライト教室)
中国企業分析における特許情報の利用可能性
今道 幸夫(大阪市立大学大学院)
中国の R&D 構造と政策の動向 鄭 承偉(追手門学院大学大学院)
中小企業集積の継続要因に関する研究 —和履き産業における中核企業と漸進的改良型イノベーションを事例として
竹田 英司(大阪市立大学大学院)
−64−
高度部材産業における製品開発プロセスの実証的研究 —フォトレジスト材料を事例にして—
浅野 昌也(大阪市立大学大学院)
2008 年
第 46 回全国研究会(6 月 14 日・15 日 立命館大学朱雀キャンパス)
<自由論題>
セッション A
自動車部品産業の要素技術転換とサプライヤー構造の変化
次世代自動車を巡る企業間関係の動向と展望
奇瑞汽車の開発組織と能力 佐伯 靖雄(立命館大学生)
土屋 勉男(明治大学)
李 澤建(京都大学大学院経済学研究科院生)
ロシア自動車市場における競争構造
塩地 洋(京都大学)
セッション B
日本のソフトウェア産業における国際競争力の分析
高橋 美多(京都大学大学院)
高橋 信弘(大阪市立大学)
高度部材産業における製品開発プロセスの実証的研究 —フォトレジスト材料を事例にして—
浅野 昌也(大阪市立大学大学院)
自動車用鋼板取引における集中購買システム
磯村 昌彦(名古屋市立大学大学院)
1950/60 年代におけるウジミナスの建設と操業 —日本鉄鋼業によるブラジルへの技術移転—
長谷川 伸(関西大学)
セッション C
韓国の中古車市場における参入障壁と企業の活動
禹 慶封(京都大学大学院)
B2B 電子商取引の市場構造に関する日本と韓国の比較分析 —産業別市場規模の比較を中心に—
南 喜玄(福岡大学大学院)
産地型中小企業集積の存続要因に関する実証研究:和履き産業集積を事例として
竹田 英司(大阪市立大学大学院)
地域産業の発展と地場産業における技術集積
榊原 雄一郎(関西大学 125 学)
木野 龍太郎(福井県立大学)
−65−
<共通論題> 「日本の持続的成長と産業再編」
産業の成長・再編におけるファイナンスの役割 —『産業金融』を巡って— 永井 秀哉(東洋学園大学教授,りそなホールディングス)
産業再編 —問われるスピードと新しい価値の構想—
安藤 佳則(イーソリューションズ株式会社代表取締役会長,立命館大学)
日本流経営モデルとその成長戦略
半田 純一(マネジメント ・ ウィズダム ・ パートナーズ ・ ジャパン㈱)
地方研究部会
東部研究部会(12 月 15 日 明治大学駿河台キャンパス)
ベトナムの工業団地整備と産業政策
新美 達也(中央大学大学院)
現代自動車生産方式(HPS)の形成とその海外展開
呉 在恒(明治大学)
生産システムの市場適応力に関する考察
富野 貴弘(明治大学)
日の丸半導体は死なず
泉谷 渉(産業タイムズ社)
中部研究部会(12 月 13 日 大阪商業大学)
自動車企業における多車種混流生産の新たな展開 —A 工場を基礎にして—
田 鑫(京都大学大学院)
経営環境変化に直面する中国繊維産業 —内陸移転か,海外展開か—
藤田 法子(大阪商工会議所)
郝 俊康(名古屋市立大学大学院)
中国自動車産業の発展過程
新幹線車両用腰掛メーカーの戦略的課題
上田 光二(株式会社ケーエステクノス・九州大学大学院)
産業集積の多様性について —各府県における製造業の業種構成と成長性,安定性についての統計分析(1985 〜 2005 年)—
町田 光弘(大阪府立産業開発研究所)
知識集約型ビジネス支援サービス業(KIBS)の雇用創出要因に関する実証研究
小林 伸生(関西学院大学)
西部研究部会(11 月 29 日 九州大学経済学部)
北部九州地域におけるロボット産業集積
久木田 要(中小企業診断士)
中国家電産業の発展過程 —海と長虹の企業経営戦略の比較から—
周 春芳(福岡大学大学院)
不確実性(流動性)からのイノベーション創出についての考察
斉藤 哲也(九州大学大学院)
−66−
自動車産業研究会
東部地区
<第 1 回研究会>(4 月 8 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
本田汽車(中国)有限公司の立上げ経過
金山 裕則(本田技研工業㈱)
<第 2 回研究会>(7 月 29 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
自動車政策を巡る最近の動向について —環境・エネルギー関連を中心に—
桑原 智隆(経済産業省)
<第 3 回研究会>(10 月 21 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
自動車受注生産システムの現状と課題 富野 貴弘(明治大学)
在中日系自動車関連企業の問題点
鳩原 信治(日中投資促進機構)
<第 4 回研究会>(11 月 18 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
中国政府の自動車産業政策の狙い 呉 保寧(㈱現代文化研究所)
最近の中国自動車市場 山口 安彦(元本田技能工業㈱)
<第 5 回研究会>(12 月 2 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
スズキの中国進出経緯など 松原 邦久(元スズキ自動車㈱)
中国自動車業界と中国松下電器カーエレクトロニクス戦略
辻村 春樹(ITS JAPAN,PANASONIC ㈱)
中部地区
<第 1 回研究会>(7 月 5 日 京都大学)
自動車企業における多車種混流生産の新たな展開 —トヨタ車体・いなべ工場調査を基礎にして—
田 鑫(京都大学大学院)
製品差別化の有効性と組織能力 —スバル「レガシィ」の誕生によるブランド差別化—
今村 一真(広島大学大学院)
ロシア市場における中国系自動車メーカーの動向
李 澤建(京都大学大学院)
自動車メーカーの競争力と組織間システム —トヨタ,VW,現代の比較—
朴 泰勲(大阪市立大学)
<第 2 回研究会>(10 月 18 日 京都大学)
異質な技術の統合によるイノベーションモデル —ハイブリッド車開発を中心に—
東谷 仁志(名古屋市立大学大学院)
奇瑞における製品開発組織の進化
李 澤建(京都大学大学院)
−67−
<イノベーション研究部会>(9 月 13 日 大阪市立大学大学院創造都市研究科梅田サテライト教室)
日本におけるクロスライセンスの実証分析
久永 忠(筑波大学)
明石 芳彦(大阪市立大学)
Improving Technical Efficiency in the State-owned Enterprises and the Role of Industrial Policy
“Sub-title” The Case of Equitized State-owned Enterprises in Vietnam”
フィー(Phi Vinh Tuong)(龍谷大学大学院)
アメリカ・ノースカロライナ州の産業政策と大学の役割 —リサーチトライアングルパークの考察—
宮田 由紀夫(大阪府立大学)
EU における日本企業の経営と技術移転に関するケーススタディ
出水 力(大阪産業大学)
2009 年
第 47 回大会全国研究会(6 月 13 日・14 日 明治大学駿河台キャンパス)
<自由論題>
中国式部品調達の取引慣行への外資サプライヤーの対応 —米系 A 社の事例を中心に—
李 澤建(東京大学)
液晶部材取引における部品商社の役割 —部品商社を軸とした 3 者間関係—
遠藤 龍生(立命館大学大学院)
観光立国日本の戦略と課題に関する考察 河原 繁憲(九州大学大学院)
競争次元の高度化と日本企業の国際競争力 —デジタルスチルカメラ産業を事例に—
中道 一心(高知大学)
自動車産業における分業 —トヨタグループの完成車生産分業を中心に—
田 鑫(京都大学大学院)
中国自動車企業のトヨタ生産システム推進課程 —民族系部品企業を中心に—
劉 成穀(広島大学大学院)
中国自動車産業における自主開発 李 東軍(広島大学大学院)
自動車輸出における輸出経路マネジメント —総合商社への業務移管を中心に—
塩地 洋(京都大学)
<共通論題> 「金融危機と日本産業の方向性」
金融危機と自動車メーカーの経営戦略
黒川 文子(獨協大学)
日本半導体の光と影 —装置・材料は世界最強,デバイスは後退鮮明—
泉谷 渉(産業タイムズ社)
−68−
鉄鋼業の現段階と今後 —産業の軌跡と産業研究の発展の視点からの模索—
岡本 博公(同志社大学)
地方研究部会
<東部部会>(11 月 14 日 中央大学後楽園キャンパス)
講演「日本のバイオ産業の課題と展望」
塚本 芳昭(バイオインダストリー協会)
中山間地における農商工連携による地域活性化の可能性と課題
FMC 型サービス展開についての考察
宮地 忠幸(国士舘大学)
高口 鉄平(総務省通信基盤局)
<中部部会>(12 月 12 日 京都大学)
グローバルニッチ戦略の研究 —白鳳堂を中心に—
平山 弘(阪南大学)
中国におけるトヨタ生産システムの推進課程 —日系,合弁系,民族系の比較を通して—
劉 成毅(広島大学大学院)
後発金属鉱業企業における進化のダイナミズム
谷田 明夫(大阪市立大学大学院)
アメリカのプロパテント政策の動揺
宮田 由紀夫(関西学院大学)
<西部部会>(11 月 28 日 九州大学経済学部
中国—ASEAN 経済関係の深化と汎北部湾経済協力
久我 由美(九州大学大学院)
デジタルスチルカメラ産業における中核企業の外部組織の管理能力形成プロセス
中道 一心(高知大学)
中国セメント産業の産業組織変動 —世界セメント産業で進む寡占状況からの考察—
堀井 伸浩(九州大学)
自動車産業研究会
東部地区
<第 1 回研究会>(5 月 19 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
米国における対外活動
後藤 伸一(㈱現代文化研究所)
自動車のアルミによる軽量化の状況
木村 泰三(住友軽金属工業㈱)
<第 2 回研究会>(7 月 7 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
奇瑞汽車の自社開発能力の構築課程 —民族系自動車メーカーの登場と中国式イノベーション—
李 澤建(東京大学)
−69−
中国民族系自動車メーカーの開発意識の実体 —日本とは全く異次元世界の開発意識の実体—
菊池 捷(㈱エイムス)
<第 3 回研究会>(10 月 27 日 明治大学駿河台キャンパス)
アセアン自動車部品域内貿易の現状 —貿易統計分析から—
インド型発展の展開とタタ・モーターズ
小林 哲也(城西大学)
小島 眞(拓殖大学)
<第 4 回研究会>(11 月 18 日 明治大学駿河台キャンパス)
中国自動車産業の現状と将来展望
上山 邦雄(城西大学)
ビッグスリー崩壊と今後の世界自動車産業
久保 鉄男(㈱フォーイン)
<第 5 回研究会>(12 月 22 日 東京大学赤門総合研究棟)
中国自動車産業の構造調整と農用車・軽四輪・民族産業
農用車の需給構造と『汽車下郷』政策
李 澤建(東京大学)
田島 俊雄(東京大学)
<第 6 回研究会>(1 月 26 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
新たな発展に挑戦する台湾自動車産業
Gregory W.Noble(東京大学)
2009 年の中国自動車産業について
山口 安彦(元本田技研工業)
中部地区
<第 1 回研究会>(5 月 16 日 京都大学)
情報の非対称性に対する政策研究 —韓国の性能状態点検記録簿制度—
禹 慶封(京都大学大学院)
欧州自動車産業とユーザー環境の現状 —ドイツ調査内容を中心に—
佐伯 靖雄(立命館大学大学院)
<第 2 回研究会>(7 月 18 日 京都大学)
中国の『汽車下郷』についての考察
劉 霞(京都大学大学院)
技術面からみたテレビ産業の国際競争力の変遷と電気自動車の未来
山口 南海夫(大阪市立大学大学院)
中国における『低速自動車』の現状 —『汽車下郷』政策との関連で—
孫 飛舟(大阪商業大学)
<第 3 回研究会>(10 月 17 日 京都大学)
汽車下郷と参入戦略
塩地 洋(京都大学)
民族系メーカーの農村戦略
李 澤建(東京大学)
石家庄市付近農村でのアンケート調査
孫 飛舟(大阪商業大学)
−70−
<イノベーション研究部会>(9 月 19 日 大阪市立大学大学院創造都市研究科梅田サテライト教室)
日本のバイク産業のインクリメンタルなイノベーション
出水 力(大阪産業大学)
液晶テレビ製造企業のグローバル競争と競争優位性
技術面から見る民生エレクトロニクス産業の国際競争力
明石 芳彦(大阪市立大学)
山口 南海夫(大阪市立大学大学院)
DVD 機における技術革新と競争戦略 —21 世紀初頭の日本の家庭用録画・再生機器産業—
岩本 敏裕(立命館大学研究生)
ネット家電産業の創成に向けた基盤整備の研究 —そのセキュリティ課題とリスクの構図—
富田 克彦(大阪市立大学大学院)
2010 年
第 48 回全国研究会(6 月 19 日・20 日 高知大学朝倉キャンパス)
<自由論題>
セッション 1:自動車①
中国におけるトヨタ生産システムの推進課程 —豫北汽車動力転向器有限公司の事例を中心に—
劉 成毅(広島大学大学院)
比亜迪(BYD)における次世代車の開発
李 東軍(広島大学大学院)
中国の EV・ゼロエミッション社会の誕生と新興自動車メーカーの挑戦
李 澤建(東京大学)
セッション 2:自動車②
自動車産業における環境対策 —グリーン調達を中心に—
畠山 啓(広島大学大学院)
『レガシィ』にみる持続的優位性の再検討 —価値共創を実現する企業活動の視点から—
今村 一真(広島大学大学院)
日産リバイバルプラン以降の日産系サプライヤーの取引環境変化とその影響
小林 哲也(城西大学)
セッション 3:自動車③
ASEAN 域内経済協力と自動車部品補完 —BBC・AICO・AFTA と IMV プロジェクトを中心に—
清水 一史(九州大学)
新興国における微型車および小型車セグメントの国際比較 —日本自動車メーカーのマーケティング戦略を考える—
塩地 洋(京都大学)
セッション 4:資源産業①
後発金属鉱業企業における発展のダイナミズム —久原産業を事例として—
谷田 明夫(大阪市立大学大学院)
中国石炭企業における技術進歩と安全問題
趙 洋(東北大学大学院)
−71−
セッション 5:資源産業②
中国の産業発展における政府と企業 —海螺セメント,中建材,中材の事例を中心に—
呉 暁林(法政大学)
中国の産業における政府・企業関係 —石炭,セメント産業における『国進民退』の評価—
堀井 伸浩(九州大学)
セッション 6:その他①
ネット家電産業創成の可能性とそれを阻害する課題 —セキュリティ視点からのリスク構図と対策の方向性—
富田 克彦(大阪市立大学大学院)
技術面からみる民生エレクトロニクス産業の国際競争力について
山口 南海夫(大阪市立大学大学院)
日本の IT メーカーのサービス事業シフト
相生 公成(中央大学大学院)
セッション 7:その他②
危機における鉄鋼流通機能 —親日鐵名古屋製鉄所爆発事故を事例に—
磯村 昌彦(名古屋市立大学)
日本半導体産業の再生はあるか?
濱田 初美(立命館大学)
<共通論題> 「成長を続ける中国経済:進む産業高度化と民族企業の成長」
中国の重化学工業化の経緯と現状 —地方の産業発展の評価—
田島 俊雄(東京大学)
中国自動車産業の発展と民族系メーカーの可能性
上山 邦雄(城西大学)
『自主創新』から『国際標準』へ —成長する中国エレクトロニクス産業の動向と課題—
国吉 澄夫(九州大学)
地方研究部会
<東部研究部会>(11 月 13 日 明治大学駿河台キャンパス)
高度経済成長期における外製少量生産鋳物メーカーの協同的な技術導入
長島 昴(中央大学大学院)
日本の航空機産業の成長可能性と課題 —地域レベルでの動きを踏まえて—
山本 匡毅(機械振興協会経済研究所研究員)
日本電子工業の諸動向
大西 勝明(専修大学)
<中部研究部会>(12 月 11 日 大阪商業大学 U- メディアセンター GATEWAY)
大阪・クリエイティブクラスター創生活動の経過と今後の展望
堂野 智史(財団法人大阪市都市型産業振興センター メゾック扇町)
−72−
関西を中心とした電池産業の考察 —ネットワーク分析を導入して—
武田 至弘(大阪市立大学大学院)
映画産業の変遷過程における日米の共通性と相違
前田 耕作(立命館大学大学院)
産地型中小企業集積地の存続要因に関する実証研究 —日用消費財(和履き)産業集積を事例として—
竹田 英司(大阪市立大学大学院)
大阪東部製造業における多角化戦略
徳丸 義也(大阪市立大学大学院)
<西部研究部会>(11 月 27 日 九州大学経済学部)
中国の航空機産業の競争力分析
馬場 冬彦(九州大学大学院)
中国 ASEAN 投資関係の進展と制度構築
久我 由美(九州大学)
技術と労働
久野 国夫(九州大学)
<自動車産業研究会>
東部地区
<第 1 回研究会>(7 月 6 日 法政大学市ヶ谷キャンパス)
岐路に立つ日本自動車産業
木戸部 啓一(元本田技研工業)
北京モーターショーから見た中国最新自動車事情
中村 研二(中国・アジア自動車産業経営戦略研究所代表)
<第 2 回研究会>(7 月 20 日 立正大学大崎キャンパス)
新興国における微型車および小型車セグメントの国際比較 日本自動車メーカーのマーケティング戦略を考える
塩地 洋(京都大学)
中国における最新自動車消費事情
徐 向東(㈱中国市場戦略研究所代表)
<第 3 回研究会>(9 月 28 日)
次世代自動車の市場導入に向けた主要国の政府・産業界の動き
樋口 世喜夫(日中自動車交流協会・自動車技術会)
海外における自動車の電動化動向と関連技術開発状況
保田 富夫(㈱テクノバ)
<第 4 回研究会>(12 月 21 日 東京大学本郷キャンパス)
進化する中国の自動車産業とエントリー市場 —民族系企業のレゾンデートルー
田島 俊彦(東京大学)
奇瑞汽車のマーケティング戦略
李 澤建(東京大学)
<第 5 回研究会>(1 月 11 日 立正大学大崎キャンパス)
マツダの中国ブランド戦略と市場分析
山田 憲昭(マツダ㈱)
−73−
2010 年の中国自動車産業
山口 安彦(元本田技研工業㈱)
中部地区
<第 1 回研究会>(6 月 5 日 京都大学)
中国市場における比亜迪の成長戦略分析 —自動車事業の発展戦略を中心に—
李 升(京都大学大学院)
自動車の電子化の進展とサプライヤー・システム:下請制研究との再接続の検討
佐伯 靖雄(立命館大学)
中国の自動車流通における 4S 店モデルの再検討
孫 飛舟(大阪商業大学)
<第 2 回研究会>(7 月 24 日 京都大学)
車載用半導体の取引システム:日産・日立の部品供給遅れを事例に
佐伯 靖雄(立命館大学)
<イノベーション研究部会>(9 月 25 日 大阪市立大学大学院創造都市研究科梅田サテライト教室)
中小製造企業の技術力強化 —最適技術の選択問題—
アメリカにおける研究開発人材の供給政策
津川 礼至(大阪市立大学大学院)
宮田 由紀夫(関西学院大学)
伝統産業の海外進出 —丹後機業と京都老舗糸商のベトナム進出—
北野 裕子(種智院大学・大阪樟蔭女子大学・神戸市外国語大学)
日本の電子部品・デバイス産業の進展と競争優位の源泉
明石 芳彦(大阪市立大学)
2011 年
第 49 回全国研究会(6 月 11 日・12 日 立正大学大崎キャンパス)
<自由論題>
セッション 1:自動車①
自動車組込みシステムの製品アーキテクチャー変容 —欧州における重層的オープン・イノベーションの考察を通じて—
徳田 昭雄(立命館大学)
サプライチェーン全体での環境対策
畠山 啓(広島大学大学院)
セッション 2:自動車②
エコカー市場興隆期における電装部品メーカーの対応
佐伯 靖雄(立命館大学)
拡大 EU 自動車産業の生産ネットワークの形成と進化
細矢 浩志(弘前大学)
−74−
セッション 3:電子・IT 企業①
関西を中心とした電池産業の考察 —ネットワーク分析—
武田 至弘(大阪市立大学大学院)
半導体業界における戦略提携の光と影
濱田 初美(立命館大学)
セッション 4:電子・IT 産業②
PC メーカーによるモバイルディバイスへの取り組みと日本の競争力
相生 公成(中央大学大学院)
電気通信産業における競争とレイヤー間関係
高口 鉄平(総務省)
セッション 5:その他①
中堅・中小企業の複数事務所展開—サプライヤーサイドの企業間関係と企業内関係の変容
徳丸 義也(大阪市立大学大学院)
ASEAN における日中韓企業の産業競争力の比較 —自動車と電子産業を中心に—
苑 志佳(立正大学)
セッション 6:その他②
中国におけるトヨタ生産システムの導入によるサプライヤーシステムの展開
劉 成毅(広島大学大学院)
中小企業から見たネットワーク
浜中 真人(埼玉大学大学院)
<共通論題> 「日本産業の競争優位と競争劣位の総点検」
日本自動車産業における競争優位の再構築
上山 邦雄(城西大学)
日本製造業の競争力と新興国市場商品戦略
板垣 博(武蔵大学)
日本産業・企業の国際競争力 —技術イノベーションと付加価値創造—
明石 芳彦(大阪市立大学)
地方研究部会
<東部研究部会>(12 月 17 日 専修大学神田キャンパス)
高度成長期自動車産業における流通系列化 —東洋工業の事例—
ICT 企業のコーポレートベンチャリング
菊池 航(立教大学大学院)
湯川 抗(富士通総研,SBI 大学院大学)
IT サービス企業の合併—第二グループを事例として
相生 公成(SCSK, 中央大学大学院)
<中部研究部会>(12 月 10 日 大阪商業大学 U メディアセンター GATEWAY)
日本の大企業の事業再生政策の制度と手法
松本 日彦(関西学院大学経済学研究科・研究員)
−75−
鉄鋼石の市場構造の変動と安定調達への課題
田中 彰(名古屋市立大学)
製品開発における価値共創マネジメント —食品製造業ケースに着目して—
橋本 久美子(広島大学大学院)
EV(電気自動車)新興企業の可能性 —トヨタ自動車とテラス・モーターズによる新しい協業モデル—
東谷 仁志(名古屋市立大学大学院)
<西部研究部会>(11 月 26 日 九州大学経済学部)
産業構造に関する分析枠組の再構築に向けて
田村 大樹(北九州市立大学)
後発工業国企業による後発工業国における研究開発 —中国における台湾企業とインド企業を事例に—
中原 裕美子(九州産業大学)
日本産業構造転換と新しい産業政策
山㟢 朗(中央大学)
<自動車産業研究会>
東部部会
<第 1 回研究会>(5 月 10 日 立正大学大崎キャンパス)
日本における車の開発について 木戸部 啓一(元本田技研工業㈱)
中国の自動車開発について 三輪 正眼(㈱エイムス)
<第 2 回研究会>(6 月 28 日 立正大学大崎キャンパス)
日産の電気自動車の取り組み(含む中国の政策,状況)
中川 恒彦(日産㈱)
欧州主導のコンセンサス標準が日本自動車産業に与える影響
糸久 正人(東京大学)
<第 3 回研究会>(7 月 30 日 立正大学大崎キャンパス)
中国現地法人の管理運営 —自分の中国での駐在経験に基づいて—
依藤 昭夫(日中投資促進機構)
環境・エネルギー・資源問題と中国の自動車産業の動向
渡部 陽(日中自動車交流協会)
<第 4 回研究会>(10 月 25 日 東京大学本郷キャンパス)
自動車メーカーの東南アジア戦略について
藤井 真治(トヨタ自動車㈱)
低速電気自動車の社会的役割と市場の可能性
菊池 捷(㈱エイムス)
<第 5 回研究会>(1 月 24 日 立正大学大崎キャンパス)
最近の工作機械業界について
山本 元芳(㈱日本工作機械工業会)
中国自動車産業政策の変遷と今後
田中 真次(本田技研工業㈱)
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中部地区
<第 1 回研究会>(9 月 10 日 京都大学)
自動車産業サプライヤー・システムのフレキシビリティ再考:東北大震災におけるトヨタ,
デンソー,ルネサスエレクトロニクスの危機対応
佐伯 靖雄(立命館大学)
中国農村部における自動車の普及状況と使用状況 —西北の農業農村と河北省の非農業農村での調査に基づいて—
劉 霞(京都大学大学院)
中小企業の海外生産と技術流出の事例 —中国における,ばね製造技術の伝播過程から—
近藤 淳(京都大学大学院)
<第 2 回研究会>(1 月 14 日 同志社大学)
長城汽車の成長戦略と課題—流通を中心に—
張 蔭(京都大学大学院)
ものづくり立国日本の再興と現下の課題:東日本大震災の対応に見る自動車産業の SCM と TPS の機対応
佐伯 靖雄(立命館大学)
キーデバイスの特性分析による EV の普及速度予測
山口 南海夫(大阪市立大学)
<イノベーション研究部会>(9 月 24 日 大阪市立大学大学院創造都市研究科梅田サテライト教室)
オープン・イノベーションの制度的起源:独禁法・共同研究・産業標準化と国際競争力について
立本 博文(兵庫県立大学)
アメリカのイノベーション政策再考
宮田 由紀夫(関西学院大学)
機能性材料指向の科学工業
明石 芳彦(大阪市立大学)
モーターサイクル(MC)のイノベーション —1950 年代後半から 1960 年代を通して—
出水 力(大阪産業大学)
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