種目名 Ⅰ ペ タ ン ク (拓 桃 ル ー ル ) 競技の特性 目標球に向かってボールを投げたり,転が したり,他のボールに当てたりして,相手よ り近づけることで得点を競うスポーツである。 運動量は少ないものの,障害の程度や性別, 年齢の違いにあまり影響されないため,みん なでプレイできるスポーツの一つである。 拓桃ルールでは,①チームを意識したコー ト作り,②得点の分かりやすさ,③調整力の 向上を,ルール変更の柱とした。 ※ボッチャ…ペタンクと同じようなルールで行われる競技であり,脳性麻痺などの運動 能力に障害がある競技者向けに考案された種目である。 拓桃では,現在,肢体不自由単一障害の児童生徒が多いため,よりポピュ ラーな「ペタンク」という名称で取り組んでいる。 Ⅱ 施設・用具 1.施 設 インドアペタンクの用具を使用する場合には,室内が望ましい。 2.用 具 (1)ボ ー ル ・ ビ ュ ッ ト (図 1) 専用のボールを使用することが望ましい。各チーム6球ずつでゲームを行う。ビュ ットとは目標球のことであり,ボールよりも小さなサイズである。 なお,専用のボールやビュットがない場合には,ゲートボールのボールなどで代用 することも可能である。 (2)フ ラ フ ー プ (図 2) 得 点 を 計 算 す る と き に 使 用 す る も の 。 円 (フ ラ フ ー プ )の 中 心 が 分 か る よ う に ひ も を 張って目印をつけるなどの準備をしておく。 (3)得 点 板 (4)絨 毯 室 内 で は 転 が り や す い た め ,絨 毯 を 敷 く こ と で ,ス ピ ー ド を 軽 減 す る こ と が で き る 。 図1 ボールとビュット 図2 フラフープ -2 2 (1) - Ⅲ 競技の方法 1.人 数 ( チ ー ム の 編 成 等 ) チームのボールが6球ずつのため,各チーム1~3名が望ましい。団体戦,個人戦 どちらでも行える。 2.競 技 の 進 め 方 (1)1 ゲ ー ム 2 セ ッ ト マ ッ チ で 行 い , 合 計 得 点 で 勝 敗 を 決 定 す る 。 (2 )各 チ ー ム の 代 表 が じ ゃ ん け ん を 行 い , 勝 っ た チ ー ム が 先 攻 ・ 後 攻 い ず れ か を 選 択 す る (2 セ ッ ト 目 は じ ゃ ん け ん を せ ず , 1 セ ッ ト 目 と 先 攻 ・ 後 攻 を 逆 に す る )。 (3)各 チ ー ム は ゲ ー ム 開 始 前 に , 投 て き の 順 番 を 決 め る 。 (4)審 判 が ビ ュ ッ ト を 絨 毯 の 中 心 に 置 き , ゲ ー ム の 開 始 を 告 げ る 。 (5)先 攻 チ ー ム の 一 人 目 が 2 球 続 け て 投 げ る 。 続 い て 後 攻 チ ー ム の 一 人 目 が 2 球 続 け て投げるというように交互に投げ合う。 (6)全 員 の 投 て き が 終 わ っ た と こ ろ で 1 セ ッ ト が 終 了 と な り , 得 点 を 計 測 す る 。 3.投 て き の 方 法 (図 3) 投てきラインからボールを投げる。車椅子使用者は車椅子の前輪がラインから出な い よ う に す る 。 ま た 勾 配 具 (ラ ン プ ス )や 自 作 補 助 具 を 使 用 す る 場 合 は , そ の 用 具 の 先 端がラインを越えないようにセッティングする。 4.得 点 (図 4) 全員が投げ終えた時点で,審判がフラフープを使 用して得点を計測する。ビュット(目標物)にフラ フープの中心を合わせて置き,その中にあるボール の数がそれぞれのチームの得点となる。 フラフープ内だけでなく,フラフープに触れてい るボールも得点となる。 投てきライン 270cm 絨毯 5.そ の 他 の ル ー ル (1)投 げ た ボ ー ル が 絨 毯 か ら 出 て , あ き ら か に 得 点 投てきライン にならない場合には,審判の判断で邪魔になら ない場所に移動してもかまわない。 (2)投 げ た ボ ー ル が ビ ュ ッ ト に 当 た り , ビ ュ ッ ト が 移動してもそのままにしてゲームを続ける。た :プレイヤー だし,ビュットが絨毯から出た場合には,中心 :ビュット に戻す。 (3)対 戦 す る チ ー ム の 人 数 が 同 じ で な い 場 合 に は , 人 数 の 多 い チ ー ム に 合 わ せ る 。 (4 )そ の 他 , プ レ イ ヤ ー の 実 態 に よ り 配 慮 が 必 要 な 場 合 は , チ ー ム 間 で 協 議 を し て 決 定する。 図 3-1 投げ方 図 3-2 補助具を用いた投げ方 -2 2 (2) - 図4 得点の計測 Ⅳ その他 1.工 夫 点 と そ の 意 図 (1)チ ー ム を 意 識 し た コ ー ト 作 り 各チームが向かい合うようなコートを設定することで,自チームを意識することが できる。 (2)得 点 の 分 か り や す さ ペタンクの正式なルールでは「相手チームの1番近いボールよりもビュットに近い ボールの数が獲得した得点」になるが,より分かりやすくするためにフラフープを 使った得点計算をすることとした。 (3)プ レ イ ヤ ー が 2 球 続 け て 投 げ る 1投目の結果から投げる方向や強弱を考えて2投目で調整する力を向上させること をねらいとしている。1投ずつチーム内で投げる順番を変えると,投げた感覚を忘 れてしまい,2投目の調整がしにくくなると考え,続けて投げるというルールを設 定した。 2.ペ タ ン ク と ボ ッ チ ャ の 正 式 ル ー ル 公益社団法人日本ペタンク・ブール協会 日 本 ボ ッ チ ャ 協 会 ( JBA) http://fjpb.web.fc2.com/ http://japan-boccia.net/ 3.補 助 具 (図 5) 図 5-1 ランプス 図 5-2 雨樋,ホース -2 2 (3) - 図5 自作補助具
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