「イギリス・アニックガーデン（Alnwick Garden TreeHouse）」調査・調査対象：イギリス・ノーザンバーランド・アニックガーデンツリーハウス（The Alnwick Garden TreeHouse）（The Alnwick Garden, Denwick Lane, Alnwick, Northumberland NE66 1YU） http://www.alnwickgarden.com/explore/whats-here/the-treehouse l ・調査時期：平成 22 年９月 23 日(木)～27 日(月) （3 泊 5 日）・調査参加：榎本文夫、村口峡子・概要：イングランド北東部に位置するノーザンバーランド州アニックは、ノーザンバーランド公の居城であるアニック城を中心に栄えた城下町で、その古城に隣接して作られた階段式噴水のある英国式庭園アニックガーデンの飲食施設として 2004 年に作られた。制作当時は世界最大といわれ（現在はアメリカ・テネシー州にあるツリーハウスが世界最大といわれる）、現在もヨーロッパ第一の大きさを誇っている。建物は用途別（カフェ、レストラン、休憩所、売店等）に複数分かれていて、それらをウッドデッキが繋なぎ全体として大きなツリーハウスが形作られている。構造的には、本来の意味での生きた樹木を基礎や構造の柱として利用しているわけではなく、主要な施設であるレストラン棟などはコンクリートの構造体により支えられており、地盤面から 7～8m の高さで人工的に樹木の枝のような斜柱で支えられたウッドデッキが数多くの施設の周囲をつなぎ、周回できるようになっている。特徴として、ツリーハウスには珍しく車いすの利用も可能なようにバリアフリー化され、スロープですべての施設にアクセスできるように配慮がされている。また、周囲の森の中に吊り橋が設置され森の中の空中散歩が楽しめるようにもなっている。調査に訪れた時期は、ちょうど夏休みも終わり秋の紅葉シーズンとの端境期であったため、あまり利用者はいなかったが、施設マネージャ―のよると年間約 50 万人が訪れ、オーナーのノーザンバーランド侯爵婦人の提案で、二期工事で飲食施設を作る際にこのようなツリーハウスを作ることになった。また、このツリーハウスはガーデンの敷地の外に位置するが、ここを訪れる大半の人がこのツリーハウスを利用しているという。