デジタル時代のメディア調査

2011年2月18日
デジタル時代のメディア調査
報 告 書
(2011年1月14日~2月2日調査)
Ⅰ
調査の設計
1
Ⅱ
調査のポイント
4
Ⅲ
調査の概要
5
Ⅳ
質問ごとの内容
◆付表
12
自由回答
Ⅴ
単純集計
39
Ⅵ
調査票
43
社団法人 長野県世論調査協会
Tel
026-233-3616 Fax 026-233-3610
http://www.nagano-yoron.or.jp
Ⅰ 調査の設計
◆ 調査の目的
テレビの地上デジタル放送完全移行(アナログ放送終了)まで半年を切った。2010 年は
スマートフォンや電子書籍、電子新聞が話題になり、活字文化のデジタル化も進んでいる。
こうした身近なメディアのデジタル化が、私たちの生活にどのような影響をもたらすの
か、暮らしは便利になるのか、インターネット社会は今までのメディアをどう変えていく
のか―県民の実情と意識を探った。
◆調査の設計
▽調査対象
長野県内に住む20歳以上の男女800人
▽抽出方法
層化三段無作為抽出法。対象者は各市町村の選挙人名簿から抽出
▽調査時期
2011年1月14日~2月2日
▽調査方法
郵送(一部ファクス・インターネット回収)
▽調査地点
19市6町6村(計31市町村)
◆回収結果
▽有効回収(率)
426人(53.3%)
男性199人 女性227人
<注>報告書のパーセント数字は小数点第 2 位を四捨五入。合計が 100 にならない場合がある。
概要の文中は小数点以下を四捨五入して表記した。
1
回 収 サンプルの内 訳
【性別と年代】
合計
20代
426
100.0%
199
46.7%
227
53.3%
全体
男性
女性
30代
29
6.8%
8
1.9%
21
4.9%
40代
52
12.2%
24
5.6%
28
6.6%
50代
64
15.0%
28
6.6%
36
8.5%
60代
94
22.1%
46
10.8%
48
11.3%
125
29.3%
62
14.6%
63
14.8%
70歳以上
62
14.6%
31
7.3%
31
7.3%
20%
男性
15%
10%
4.9%
5%
14.6% 14.8%
女性
10.8% 11.3%
5.6% 6.6%
6.6%
8.5%
7.3% 7.3%
1.9%
0%
20代
30代
40代
50代
131
84
97
114
70歳以上
南信
26.8%
【地域】
北信
東信
中信
南信
60代
30.8%
19.7%
22.8%
26.8%
北信
30.8%
中信
22.8%
東信
19.7%
郡部
18.3%
【市郡別】
市部
郡部
348
78
81.7%
18.3%
93
70
21
25
60
72
54
4
22
5
21.8%
16.4%
4.9%
5.9%
14.1%
16.9%
12.7%
0.9%
5.2%
1.2%
市部
81.7%
【職業】
事務系・技術系従事者
現業系・サービス系従事者
役員・管理職・自由業
商工・自営業
農・林・漁業
専業主婦
無職
学生
その他
不明
2
無職
12.7%
学生 その他 不明
0.9% 5.2% 1.2%
事務系・技
術系従事者
21.8%
現業系・
サービス系
従事者
16.4%
専業主婦
16.9%
農・林・漁業
14.1%
商工・
自営業
5.9%
役員・管理
職・自由業
4.9%
【結婚】
既婚
未婚
離別
死別
不明
321
62
13
22
8
75.4%
14.6%
3.1%
5.2%
1.9%
【住居形態】
持ち家・一戸建て
持ち家・集合住宅
借家(公営含む)・一戸建て
借家(公営含む)・集合住宅
その他
不明
387
3
12
20
1
3
90.8%
0.7%
2.8%
4.7%
0.2%
0.7%
【家族構成】
単身世帯
夫婦
親と子の2世代世帯
親、子、孫の3世代世帯
その他
不明
28
109
180
93
15
1
6.6%
25.6%
42.3%
21.8%
3.5%
0.2%
未婚
14.6%
離別
3.1%
死別 不明
5.2% 1.9%
既婚
75.4%
借家・
借家・
その他
集合住宅
一戸建て
0.2% 不明
4.7%
2.8%
持ち家・
0.7%
集合住宅
0.7%
持ち家・
一戸建て
90.8%
親、子、孫
の3世代
世帯
21.8%
その他 不明 単身世帯
3.5% 0.2%
6.6%
親と子の
2世代世帯
42.3%
【暮らし向き】
上の上
上の下
中の上
中の下
下の上
下の下
不明
1
3
137
190
66
22
7
0.2%
0.7%
32.2%
44.6%
15.5%
5.2%
1.6%
3
下の上
15.5%
不明
下の下 1.6%
5.2%
上の上
0.2% 上の下
0.7%
中の上
32.2%
中の下
44.6%
夫婦
25.6%
Ⅱ
調査のポイント
テレビの地上デジタル放送完全移行(アナログ放送終了)まで半年の調査時点で、まだ
未対応の家が 10%ある。昨年大きな話題となった電子書籍、スマートフォンも県民にはま
だ浸透していない―「デジタル時代のメディア」調査から、こんな実情が明らかになった。
進むデジタル化のなかで県民のメディアへの対応は変化しているのか―今回の調査のポ
イントは次の通り。
1 家庭の地上デジタル放送対応テレビの普及率は 88%で、総務省調査の 92%(2010 年 9
月末、世帯比)よりやや低い。このうちテレビを 1 台だけ持っている家庭では3割近くが
未対応で、複数台持っている家庭に比べ普及が遅れている。また調査した家庭にあるテレ
ビの総台数比で計算した地デジ普及率は 65%で、このままでは 7 月 24 日以降3台に 1 台
は見られなくなる可能性がある。
2 読書は、この3ヵ月間に1冊も本を読まない人が 48%に上った。購入ゼロも 48%と本
の販売金額が6年連続減少している出版界の実情を裏付ける結果となった。昨年は「国民
読書年」でさまざまなイベント、アピールがあったが効果は見えない。電子書籍について
は、マスコミで話題になったがまだ認知度、利用度も低く「読んだことがある」人は4%
にすぎない。若い世代を中心に意欲はあるので、電子書籍端末や、コンテンツが出そろう
今年が進展するかどうかの分岐点になりそうだ。
3 日ごろニュースや情報入手の手段はテレビが 90%、新聞 65%。4年前の調査(06 年
11-12 月)と比べテレビは変わりないが、新聞は 7 ポイント減少した。年代別で見ると 20
代はテレビに次ぎ携帯電話によるインターネット、30 代はパソコンによるインターネット
が2位に入り新聞を上回った。
4
メディアへの接触時間はテレビ2時間以上が 61%、新聞は 30 分未満が 42%だった。
インターネットはパソコン、携帯電話(スマートフォン含む)とも利用者が4割弱で 30 分
未満が多い。
5 インターネット利用についてパソコンは4年前に比べ伸びず、携帯電話が伸びてきた。
携帯電話はメール利用が8割に上る。
「今後世論の流れに影響力を増す」と思う人はテレビ
53%、新聞 18%に対し携帯電話は 73%だった。
以下主な内容を質問ごとに紹介する。
4
Ⅲ
調査の概要
メディアへの接触度
(問1~4)
◆ニュースや情報はテレビ、新聞から
日ごろ得ているニュースや暮らしの情報手段を2つに絞り挙げてもらった。テレビが
90%、新聞 65%、ラジオ
90.4%
16%、インターネットは
テレビ
91.6%
パソコン 13%、携帯電話
65.3%
新聞
8%で、4年前の調査(06
年 11-12 月)との比較で
は携帯電話が倍増してい
る。テレビは年代別で大
きな差はないが、新聞と
携帯電話は世代間格差が
目立つ。携帯電話は 20 代、
パソコン 30 代、新聞は 40
代以上が多い。
71.8%
15.7%
12.7%
ラジオ
インターネット
(パソコン)
12.7%
10.4%
インターネット
(携帯電話、スマートフォン含む)
8.0%
4.3%
今回
家族や友人との話し
4.0%
06年
本・雑誌
1.4%
4.3%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
◆接する時間、テレビが圧倒的
メディアごとに 1 日に接する時間を聞いた。テレビは 98%が見ており時間別で3時間以
上が一番多い 35%、次いで2時間以上~3時間未満の 25%。
新聞は 87%が読んでいるが時間は 30 分未満が 42%。ただ 20 代、30 代の2割以上は「ほ
とんど読まない」と答えている。
インターネットで高齢者の不明が多いのは「利用なし」と推定できる。全体の利用は半
数に達していない。20 代の携帯電話を使っている時間「1 時間以上~2時間未満」35%は、
ほかの年代に比
べとりわけ高い。
家族や友人との
話しも長め。
また 20 代と
30 代はラジオを
「ほとんど聞か
ない」人が半数
を超えている。
ラジオ
23.5%
12.9%
テレビ 3.8% 13.1%
インターネット(パソコン)
20.2%
14.1%
インターネット
(携帯、スマートフォン含む)
7.0% 4.5% 6.6%
12.4%
23.0%
新聞
25.4%
30.5%
家族や友人との話し
19.7%
20%
30分以上~
1時間未満
5
35.4%
35.9%
25.6%
6.3% 3.8%
38.5%
24.9%
32.4%
19.5%
31.2%
0%
30分未満
15.3%
6.6%
41.8%
本・雑誌
30.3%
40%
1時間以上~
2時間未満
4.9%
11.0%
26.5%
16.4%
8.0%
60%
2時間以上~
3時間未満
17.4%
8.9%
80%
3時間以上
8.0% 5.2%
12.9%
100%
ほとんど見ない
・読まない
・話さない
不明
◆一番役に立っているメディアはテレビ 68%
ニュースや情報を知る上で役に立っているメディア
はテレビが断然トップの 68%で、新聞の 15%を大きく
引き離した。一つに絞ってもらったので、前問の答えの
ように多くの人が長時間テレビを見ている現状を反映
している。年代別では携帯電話によるインターネットを、
20 代の 28%が挙げているのが目立つ。
インターネット
(携帯電話
等) 3.3%
インターネット
(パソコン)
5.9%
ラジオ
◆県内のニュース・話題に「関心がある」全体で 92%
家族や友人特にない
との話し
0.2%
0.2%
不明
0.7%
6.6%
新聞
15.0%
テレビ
67.6%
どちらかと
いえば関心
がない
6.8%
県内や地域のニュース・話題に「かなり関心がある」
「どちらかといえば関心がある」を合わせ 92%。
「かなり関心がある」層は高齢者ほど高くなり 70 歳以上で
半数を超える。
また主な情報入手の手段として新聞を挙げている人は
「かなり関心がある」が 42%で、ほかのメディアに比
べ高い。
テレビについて
本・雑誌
0.5%
まったく
不明
関心がない
0.7%
0.7%
かなり関心
がある
37.3%
どちらかと
いえば関心
がある
54.5%
(問5~8)
◆ご家庭のテレビ台数
◆家庭の地デジ化対応 88%
テレビの所有は2台、3台の家が各3割、4台
以上も2割超いる。1 台だけ持っている家は 16%
で4年前調査に比べやや増えている。
このうち地上デジタル対応テレビは、全家庭の
88%に普及している。総務省の調査(長野県のサ
ンプルは 200 人)では、昨年9月末現在で世帯普
1台もない 不明
0.5%
0.5%
4台以上
21.8%
3台
30.5%
1台
15.7%
2台
31.0%
及率が 92%なので4ポイントの差。しかし 1 台持
っている家だけを見ると普及率は 67%、複数台持
っている家に比べてかなり低い。
推計では長野県全世帯の 1 割である 7 万世帯以上が未対応で、そのうち特に 1 台ある家
庭の対応が遅れていると言えそうだ。
ちなみに各家庭にあるテレビの総台数のうち地デジ対応の割合を概算してみると 65%で、
このままでは7月 24 日以降、映らないテレビが相当数に上ることが分かった。
(注)調査対象家庭のテレビ 1145 台、うち地デジ対応 740 台
◇
アナログ放送の終了日時は「7月 24 日を知っている」が 74%、「2011 年は知っていた」
が 23%で周知されていた。
6
◆家のテレビの中でデジタル化してあるテレビ台数は
◆地デジ化のテレビ台数
ない
10.4%
不明
1.4%
1台
4台以上
6.4%
67.2%
2台
28.4%
31.8%
58.3%
9.1%
1台
32.9%
3台
16.4%
3台
2台
32.5%
30.0%
4台以上
26.9%
14.0%
26.9%
0%
1台
7.7%
26.9%
20%
デジタル化
33.8%
40%
2台
29.0%
60%
3台
3.2%
80%
ない
4台以上
100%
不明
◆見ているものは「デジタル放送」に次いで「アナログ」
「BS」
テレビで見て(利用して)いる
ものを選択肢から全部答えても
らった。「地上波デジタル放送」
82%、
「アナログ放送」
「BS」が
同列の 47%、
「録画して好きな時
に見る」が 39%、少し離れて「デ
ータ放送」15%、「電子番組表」
14%の順だった。
録画利用は若い世代ほど多く、
BSは男性と高年齢層がよく見
ている。
インターネットについて
地上波デジタル放送
82.4%
地上波アナログ放送
46.7%
BS放送
46.7%
録画して好きな時に見る
39.2%
データ放送
15.0%
電子番組表(EPG)
14.1%
ゲーム
12.0%
0%
20%
(上位7項目)
40%
60%
80%
100%
(問9~12)
◆パソコンと携帯電話で利用目的に違い
インターネット利用の目的をパソコン、携帯電話(スマートフォン含む)に分けて聞い
た。利用している人は両方とも全体では半数に達していないが、よく使う 40 代までと、あ
まり使わない 50 代以上で対照的な結果が出た。両方とも 60 代以上は利用していない人が
圧倒的に多い。携帯での利用は 20 代が全体で 83%に上り、ほかの年代と大きな違いを示
した。
利用している人の目的はパソコンが「情報・資料の入手」89%、「ニュース」57%、「シ
ョッピング」55%のトップ3に対し、携帯は「メール」83%、「情報・資料の入手」69%、
「ニュース」64%の順で、「ショッピング」と「メール」に大きな差が見られた。
7
パソコン
かなり利用
している
12.7%
不明
1.9%
情報・資料の入手
88.8%
ニュース
ショッピング
ある程度
利用して
いる
29.3%
利用して
いない
56.1%
57.0%
55.3%
メール
49.2%
動画(ユーチューブなど)
34.1%
0%
携帯電話
不明
2.1%
かなり利用
している
10.3%
20%
(上位5項目)
40%
60%
80%
メール
83.1%
情報・資料の入手
ある程度
利用して
いる
17.4%
68.6%
ニュース
64.4%
音楽・着メロのダウンロード
利用して
いない
70.2%
44.1%
ショッピング
30.5%
0%
メディアの影響力
100%
20%
(上位5項目)
40%
60%
80%
100%
(問 13)
◆「今後影響力を増す」のは「携帯」
「パソコン」7 割
今後さまざまな世論の流れへの影響力を4媒体に分けて聞いた。4年前との比較で「影
響力を増す」はテレビ、新聞とも減少。パソコン、携帯電話は 73%前後だが、前回インタ
ーネットとして聞いた 81%よりは減っている。ただ 20 代~40 代は両方とも9割近くが「影
響力を増す」と答えている。男女差はあまりない。
<A テレビ>
今回
06年
52.8%
6.1%
64.1%
35.9%
28.4%
4.1%
5.2%
3.4%
<B 新聞>
今回
06年
18.1%
21.1%
26.8%
21.4%
46.5%
53.6%
8.7%
3.9%
<C パソコン(06年インターネット)>
今回
06年
72.1%
80.7%
1.4% 11.7%
1.6%
14.8%
13.4%
4.3%
73.2%
0.5% 12.2%
14.1%
<D 携帯>
今回
06年
※06年質問項目なし
0%
10%
20%
影響力を増す
30%
40%
影響力を減らす
50%
60%
変わらない
8
70%
80%
90%
不明(06年は「わからない」)
100%
家庭で持っている情報通信機器
(問 14)
◆「携帯」88%、
「パソコン」66%、「デジカメ」65%
家庭で持っている機器でトップは「携帯」の 88%、
「パソコン」
「デジタルカメラ」が 65%
程度で続く。「パソコン」「DVDプレーヤー」は前回調査よりやや減少、逆に大幅に増え
たのはハイビジョンテレビで 19%から 46%に 27 ポイント伸びた。地デジ化に伴う最近の
テレビ販売台数増を反映している。
今話題のスマートフォンはまだ5%程度にとどまっている。
88.0%
88.8%
携帯電話・PHS
66.2%
パソコン
73.8%
65.0%
57.7%
デジタルカメラ
ファクス
52.6%
52.5%
衛星放送(CS・BS)
51.9%
52.5%
49.8%
55.2%
DVDプレーヤー
49.5%
カーナビゲーション
今回
42.0%
06年
46.2%
ハイビジョンテレビ
19.1%
40.1%
45.4%
ケーブルテレビ
DVDレコーダー
(ブルーレイレコーダー)
(上位10項目)
35.2%
38.6%
0%
本、電子書籍について
20%
40%
60%
80%
100%
(問 15~23)
◆読んだ冊数
◆3ヵ月間に1冊も読まない人がほぼ半数
話題の電子書籍以前に現在の読書状況を聞いた。
1ヵ月では多忙など個人にいろいろな事情があると
思い、3ヵ月と長い期間で尋ねたが0冊と答えた人
が 48%に上った。1 冊が 13%、2~5冊が 19%。年
代別で一番読んでいるのは 40 代だった。
購入した本も0冊が 48%で 1 冊が 11%と読んだ冊
数と同様の傾向だ。
ネットとの関係では「利用していない」人の方が
本も読んでいない。
(注)文化庁の平成 20 年度「国語に関する世論調査」に
よれば、1 ヵ月に本を読まない人は 46%。また昨年 9 月実施
不明
8.7%
11冊以上
3.5%
6~10冊
7.5%
0冊
48.4%
2~5冊
19.2%
1冊
12.7%
◆買った冊数
11冊以上
2.8%
6~10冊
3.1%
不明
18.8%
0冊
47.7%
2~5冊
16.4%
1冊
11.3%
9
の読売新聞の読書に関する全国世論調査では 1 ヵ月間に 1 冊も本を読まなかった人は 52%。ほぼ同時期
の毎日新聞の世論調査では書籍の読書率は 48%となっている。聞いた期間の違いはあるが、本を読まな
い人は県内も全国とほぼ同じレベルと言える。
長野県の「朝の読書」実施率は、小学校 94%、中学校 97%で全国トップクラスだが高校は 46%で全
国平均並み(朝の読書推進協議会、2011 年2月調べ)。この読書運動が成人の読書につながっていない
ように見える。
◆電子書籍「読みたいと思わない」過半数
昨年から話題になった電子書籍は、まだほとんど読まれていない。「読んだことがある」
は4%にすぎない。ただ 20 代は4人に1人が読んだことがあり、他の年代に比べ図抜けて
多い。「いずれ読みたい」を加えれば 20 代、30 代は半数を超える。
全体 3.8%
37.8%
4.7%
53.8%
◆年代別では
20代
24.1%
30代
27.6%
5.8%
48.1%
40代 1.6%
50代
41.4%
42.3%
43.8%
3.2%
10%
20%
読んだことがある
1.1%
60.8%
40.3%
0%
3.1%
57.4%
31.2%
70歳以上
3.8%
51.6%
38.3%
60代
6.9%
6.4%
51.6%
30%
40%
50%
60%
読んだことはないが、
いずれ読んでみたい
70%
8.1%
80%
読みたいと思わない
90%
100%
不明
また「読んだことがある」人でも多くは無料版で購入は少ない。
電子書籍端末の認知度も低く、
「初めて聞いた」人も2割以上だった。購入意欲も「何と
も言えない・わからない」が半数近い。
全体
購入したい
12.0%
購入しない
36.9%
何とも言えない
・わからない
49.3%
すでに持っている
0.9%
60%
全員に聞いた電子書籍端末で
読んでみたいものは「本」
「雑誌・
マンガ」「新聞」の順番だが、男
50%
性はこの3つがほぼ 25%前後で
並んだ。
20%
不明
0.9%
52.3%
40%
30%
28.9%
21.8%
18.1%
10%
0%
本
10
雑誌・
マンガ
新聞
読みたいとは
思わない
「本」を読みたいと挙げた理由では「書店に行かなくても買ってすぐ読める」
「蔵書の場
所を取らない」
「たくさんの書籍を持ち運べる」が上位3項目。逆に読みたくないとした人
は「目が疲れそう」「紙の本が好き」「書店で実際に選びたい」が上位に挙げられた。
◆電子書籍を読みたくない理由
◆電子書籍を読みたい理由
書店に行かなくても
買ってすぐ読める
54.5%
蔵書の場所を取らない
17.1%
0%
20%
40%
28.3%
端末(機械)の価格が高い
(上位5項目)
60%
◆「紙の書籍」と「電子書籍」共存 42%
「今後『紙の書籍』の時代が終わり、次第に
『電子書籍』の時代になるだろう」という意見
について、「そう思う」は全体で 15%、否定が
25%、共存が 42%。若い世代やネットを利用し
ている人も「共存すると思う」が一番多かった。
自由回答
30.5%
使い方が分かりにくい
24.4%
検索機能や動画が便利
39.9%
書店で実際に選びたい
28.5%
画面で文字を拡大して読める
51.6%
紙の本が好き
39.8%
たくさんの書籍を持ち運べる
目が疲れそう、読みにくい
12.6%
0%
不明
1.9%
何とも
言えない・
わからない
17.1%
(上位5項目)
20%
そう思う
7.0%
40%
まあ
そう思う
7.5%
共存する
と思う
41.8%
あまり
そうは
思わない
14.8%
全くそうは
思わない
9.9%
(問 24)
◆お年寄り、弱者への配慮を望む声
デジタル時代のメディアに望むことを自由に書いてもらった。
大きく分ければ①機器の進歩についていけないお年寄りや弱者へ分かりやすく簡単な対応
②デジタル化で機器にお金がかからないように ③真実、正確な情報の提供
の管理をしっかり―の要望に集約できる。
老若男女を問わず、アナログの良い面を残してほしいとの声も強かった。
(詳しくは 35 ページからの自由回答を参照)
11
④個人情報
60%