多様性の推進と人権の尊重 多様性の推進と人権の尊重 【10, LA1, LA12】 一人ひとりが最大限に力を発揮し合える職場づくりを進めるために、社員の多様性と人権を尊重していま す。 ダイバーシティから生まれる活力が事業の発展を支えるという認識に立ち、企業の総合力を高めるために、一人ひとりの多様な 能力・個性・価値観を受容・結集できる組織の実現をめざしています。 意欲と能力ある社員に等しく道を開くように努める一方、多様な社員が活躍しやすい風土の実現をめざした啓発を継続していま す。 特に日本国内での多様性推進が必要と認識しており、性別・障がい・人権をテーマとした啓発月間を設けるとともに、本社および 各拠点・グループ会社から代表を集めて EPS※啓発活動会議を定期的に開催し、グループ全体への浸透の徹底を図っています。 ※ EPS(イコール・パートナーシップ)推進活動 多様性を理解し、お互いを尊重しあうマインドの醸成を通じて、一人ひとりの能力が一層発揮される、働きがいのある職場づくりをめざし、社員への意識と行動の定着に 取り組んでいます。国内花王グループで 2000 年から活動を進めています。 多様な人材の活躍 一人ひとりを公正に評価しながら登用を進め、性別や国籍などを問わず、意欲と能力ある人材をグローバルリーダーへと育成し ています。たとえば、グローバルリーダー開発プログラムの参加者は、その半数が海外関連会社の社員です。また、女性の参加者 数も年々増加しています。 国内グループ会社における管理職の女性比率は 2013 年末で 10.5%となりました。職種や業務形態により差がありますが、花 王(株)の一般消費者向け商品のマーケティング企画・商品開発・商品広報、消費者交流、社会貢献などの分野における女性社員 数は男性と同等以上であり、多くの女性が主導的立場を担い活躍しています。 さらに多様な人材が活躍する組織になるために、今後も取り組みを強化していきます。 ■花王グループ社員数(正社員) 2013 年 12 月 31 日現在 社員数 日本 比率 22,088 人 66.8% アジア(日本を除く) 7,137 人 21.6% 米州 1,383 人 4.2% 欧州 2,446 人 7.4% 合計 33,054 人 100% ●女性社員比率: 54.4% ●女性管理職比率: 27.7% - 114 - ■国内花王グループ社員数 2013 年 12 月 31 日現在 社員数 女性 12,415 人 男性 9,673 人 女性 1,495 人 男性 301 人 正社員 契約社員 ●女性社員比率:58.2% ●女性管理職比率(正社員):10.5% ■花王(株)の状況(正社員) 2013 年 12 月 31 日現在 正社員 6,172 人 平均年齢 42.3 歳 平均勤続年数 19.4 年 離職率 0.40% ●女性社員比率:21.0% ●女性管理職比率:8.1% 障がい者雇用の促進と活躍できる職場環境づくり 花王では、「障がいのある人もない人も共に働き、共に生き ■花王グループ 障がい者雇用率※ る社会を目指して 障がいある社員も働きやすく、働きがいの ある職場環境をつくる」という基本方針のもと、通常職場と特例 子会社での雇用を積極的に推進しています。 特例子会社・花王ピオニー(株)は、2005 年 10 月に障がい 者雇用促進の目的で設立されました。2014 年 1 月現在、知的 障がいのある社員 19 名を含む総勢 22 名が働いており、主に 化粧品やパーソナルケア製品のセット梱包を行なっています。 2013 年は通常職場で勤務している聴覚障がいのある社員 を対象に『“チャレンジド”ミーティング』を実施しました。国内花 王グループ社員 18 名が参加し、聴覚障がいのある外部講師 から障がいの特性を踏まえたコミュニケーションスキルを学び 2013 年 6 月 1 日時点 ※ 集計範囲 障がい者雇用義務のある国内関係会社 9 社(花王(株)、花王カスタマーマ ーケティング(株)、花王フィールドマーケティング(株)、花王プロフェッショナ ル・サービス(株)、愛媛サニタリープロダクツ(株)、花王ロジスティクス(株)、 花王ビジネスアソシエ(株)、(株)カネボウ化粧品、カネボウ化粧品販売 (株))および特例子会社花王ピオニー(株) ました。 また、全社で障がい者雇用への理解を深めるため、9 月を啓 発月間と定め、全社員向け啓発ニュースレターの発行や“障が いを知ろう”セミナーなどを行なっています。 今後も、雇用を拡大するとともに、基本方針の実現をめざし て取り組んでいきます。 - 115 - ライフキャリア開発支援と定年後の再雇用 花王では、社員のライフキャリア開発を支援するため、45 歳 ■花王(株)再雇用者数推移 を迎える社員を対象に「ライフキャリア・デザインセミナー」を実 年度 施し、自らの価値観の理解を通じて、自身のワークキャリアを 2011 106 人 39 人 36.8% 2012 94 人 55 人 58.5% 2013 116 人 64 人 55.2% 主体的に考えるための機会を提供しています(2013 年度参加 者数 149 名)。また 50 代後半には、定年後の生活設計支援を 目的として、年金制度の解説や年金生活のシミュレーションな 定年退職者数 うち、再雇用者数 比率 ※ 定年退職者数=定年退職者+再雇用者数 どを行なう「ライフプランセミナー」も開催しています(2013 年度 参加者数 310 名)。 また、意欲と能力あるシニア層の積極的な登用、並びにそ の能力を遺憾なく発揮できる環境づくりをめざし、定年退職後 に契約社員として再雇用する「シニアパートナー制度」を導入し ています。 今後も、あらゆる年齢層において、意欲と能力のある社員が 生き生きと働きながら、事業に貢献できるような制度運用と環 境づくりに努めていきます。 社員への人権啓発とハラスメント防止 ハラスメント防止のための社内ガイドラインとして「セクシュアル・ハラスメント防止のために」と「パワーハラスメント防止のための ガイドブック」をイントラネットに公開し、社員のための相談窓口も社内外に設けて体制を整えています。 近年はパワハラ防止に注力しており、2013 年は花王カスタマーマーケティング(株)のマネジメント・管理者層を対象に、全国で 「職場でのパワハラの予防と対策」に関する啓発活動を実施しました。 また、毎年 12 月を人権啓発月間と定め、ニュースレターの配信やポスターの掲示などによる啓発活動を実施しています。2013 年は LGBT※やパワハラをテーマとしたニュースレターを発信し、9,436 件のアクセスを数えました。 多様性尊重に関連する法規をまとめた 10 分類・67 項目にわたる「自主点検シート」による自己チェックも毎年継続して実施してお り、禁止事項の遵守はもちろん、努力義務事項についてもほとんどの項目で達成しています。 ※ LGBT レズビアン(女性の同性愛者)、ゲイ(男性の同性愛者)、バイ(両性愛者)、トランスジェンダー(生まれた時に医学的・社会的に与えられた性別とは異なる性のあり方を 生きる人)の頭文字を取った、性的マイノリティを表す総称。 - 116 -
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