Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性

Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
Pervasive Software ホワイト ペーパー
2007 年 2 月
目次
概要............................................................................................................................................... 3
背景.......................................................................................................................................................... 3
Windows Vista のエディション.............................................................................................3
Windows Vista プラットフォームのマトリックス .....................................................................4
Pervasive PSQL v9.5 におけるテストのシナリオ .................................................................4
Windows Vista でサポート対象外の Pervasive データベース..............................................5
標準ユーザーと管理者 ........................................................................................................5
管理者として実行 ................................................................................................................7
ファイルの仮想化 ................................................................................................................7
レジストリの仮想化..............................................................................................................8
インストールに関する問題 ...................................................................................................8
署名のないアプリケーションの警告 ...............................................................................8
ファイヤウォール - Windows セキュリティの重要な警告 ................................................9
サーバー エンジンに関する問題 ........................................................................................10
ワークグループ エンジンに関する問題...............................................................................10
クライアント コンポーネントに関する問題............................................................................11
Windows XP から Windows Vista へのアップグレード ......................................................11
ファイル権限に関する問題 ................................................................................................11
レジストリ権限に関する問題 ..............................................................................................12
ODBC.INI レジストリ権限に関する問題........................................................................... 12
PCC(Pervasive PSQL Control Center)に関する問題......................................................12
ユーティリティに関する問題 ...............................................................................................13
マニュアルに関する問題....................................................................................................13
Windows Vista で実行するターミナル サービス.................................................................14
JRE(Java Runtime Engine)に関する問題 .......................................................................14
Aero インターフェイス ........................................................................................................14
その他の問題 ...................................................................................................................15
終わりに............................................................................................................................15
お問い合わせ先と商標に関する情報. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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概要
このレポートは、Pervasive PSQLTM v9.5 データベース エンジン(サーバーおよびワークグループ)を Windows
VistaTM のさまざまなエディションで実行するために Pervasive で行ったテストと推奨する対処法についてまとめ
たものです。
Pervasive PSQL v9.1(Service Pack 1)が初めてリリースされたのは 2006 年の 1 月です。その後、2007 年 1 月に
現在のリリース Pervasive PSQL v9.5(Service Pack 2)がリリースされました。Windows Vista は 2007 年 1 月にリリ
ースされます。そこで、Pervasive では既存のバージョンである Pervasive PSQL v9.5(Service Pack 2)を
Windows Vista で実行するためのサポートおよび推奨するソリューションや対処法を提供します。
Pervasive PSQL の次期リリース(PSQL v10)は 2007 年の後半を予定しており、Windows Vista への完全なサポ
ートと互換性を提供するよう作業を進めています。これにより、お客様は Microsoft Vista および Longhorn プラッ
トフォームへの移行がスムーズかつシームレスに行うことができます。ただし、Pervasive PSQL v9.1 やそれより古
いバージョンの Pervasive.SQL はサポートされません。
背景
Windows Vista のリリースまでには 5 年以上の歳月をかけており、これは Microsoft 史上、最も長期間の開発サ
イクルです。このリリースでは、新しいグラフィック サブシステムである Aero Glass やユーザー アカウント制御
(UAC:User Account Control)を使用した新しいセキュリティ モデル、Windows ファイアウォールへの変更、フィ
ッシングや悪意のある攻撃を避けるためのインターネット プロテクションといった多くのグラフィカル ユーザー イ
ンターフェイス(GUI)変更が施されています。このレポートは、Windows Vista の導入時にこれらの新しいインプ
リメントによって発生する可能性があるさまざな問題に焦点をあてています。Windows Vista における重要な変
更点はユーザー アカウント制御の要件です。ユーザー アカウント制御が Windows Vista でどのように動作する
かについては、後述の「標準ユーザーと管理者」セクションで説明します。
Windows Vista のエディション
Windows Vista には 6 種類のエディションがあります。どのエディションが最も使用に適しているかを調べるには、
Microsoft Windows Vista の Web サイトをご覧ください。
サイト
Pervasive PSQL v9.5 は以下の Windows Vista でサポートされます。
Windows Vista Starter *
Windows Vista Home Basic
Windows Vista Home Premium
Windows Vista Business
Windows Vista Ultimate
Windows Vista Enterprise
*メモ:現時点で、Windows Vista Starter は、アメリカ合衆国、カナダ、EU(欧州連合)、オーストラリア、ニュージ
ーランド、あるいは世界銀行が規定した高額所得国で発売される予定はありません。
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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Windows Vista プラットフォームのマトリックス
サポートされる PSQL v9.5 のコンポーネントとそれに対応する Windows Vista のエディションを以下に示します。
クライアント
Microsoft Windows Vista
Starter
ワークグループ
サーバー
エディション
エディション
GUI ユーティリティ
○
○
Microsoft Windows Vista
Home Basic
○
○
○
Microsoft Windows Vista
Home Premium
○
○
○
Microsoft Windows Vista
Ultimate
○
○
○
○
Microsoft Windows Vista
Business
○
○
○
○
Microsoft Windows Vista
Enterprise
○
○
○
○
Microsoft Windows Vista
Home Basic x64
○
○
○
Microsoft Windows Vista
Home Premium x64
○
○
○
Microsoft Windows Vista
Ultimate x64
○
○
○
○
Microsoft Windows Vista
Business x64
○
○
○
○
Microsoft Windows Vista
Enterprise x64
○
○
○
○
Pervasive PSQL v9.5 におけるテストのシナリオ
Pervasive PSQL v9.5 は以下の構成でテストしました。
サーバー
クライアント
Windows Vista
Windows Vista
Windows Vista
Windows XP
Windows Server 2003
Windows Vista
Linux Server
Windows Vista
Windows Vista 64 ビット*
* x64 プラットフォームまたは x86 プラットフォームで実行
ワークグループ
Windows Vista
Windows Vista
Windows Vista
ワークグループ
Windows Vista
Windows XP
Windows Server 2003
メモ:Windows Vista に Pervasive PSQL v9.5 サーバー エディションをインストールした場合、以下の OS にインストー
ルした Pervasive PSQL v9.5 クライアントをサポートします。
Windows Server 2003
Windows 2000 Server
Windows XP
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Windows Vista でサポート対象外の Pervasive データベース
Pervasive PSQL v9.5 では Windows Vista はサポートされますが、次に挙げる旧バージョンの Pervasive データ
ベースについてはサポートされません。
Pervasive PSQL v9 SP1
Pervasive.SQL V8
Pervasive.SQL 2000i
Pervasive.SQL 2000
Pervasive.SQL v7
16 ビット ベースのアプリケーションまたはコンポーネント
標準ユーザーと管理者
Windows Vista には、標準ユーザーと管理者という 2 種類の主要なユーザー アカウントがあります。インストー
ル時に表示される最初のユーザー アカウントは管理者です(この管理者はシステムの包括的な管理者アカウ
ントとは別の独立したアカウントで、その後デフォルトで無効にされます)。Windows Vista の安全なデスクトップ
環境の一環として、すべての Vista ユーザーは所属グループの種類に関係なく標準ユーザーと判断されます。
以前のバージョンの Windows ではユーザーが管理者レベルのアカウントをセットアップしており、そのアカウン
トでシステムのパッチの適用、レジストリの編集、システム設定の変更およびアプリケーション プログラムのイン
ストールや削除などさまざまな機能を実行できました。このため、ユーザーはより高度な権限を持つ別のユーザ
ーとしてログインし直すことなく、どのような変更でも行うことができました。これは同時にシステムを、悪意のある
コードや実行ファイルを制限付きで実行したり保護なしで実行することによって起こり得る危険にさらすことにも
なります。Windows Vista の場合、標準ユーザーおよび管理者用に作成されたログオン セッションにはそのよう
な脅威から守る能力が同等にあります。Windows Vista ではユーザー アカウント制御を使用することで、ユー
ザーのレベルに関係なくこの保護を提供します。保護は次のように行います。
• 管理者グループのメンバ(これにはセットアップ時に作成された初期ユーザーが含まれます)がログオンす
ると、システムでは新しいログオン セッションを作成します。この同じログオン セッションを示すトークンが 2
つ作成されます。最初のトークンには管理者に十分なすべての権限と特権が与えられます。2 番目のトーク
ンは権限と特権がかなり制限された制限付きトークンです。この制限付きトークンでは事実上、標準ユーザ
ーに与えられるものと同じ能力と制約を提供します。ユーザーが管理者としてログオンした場合でも、アプリ
ケーションはデフォルトで権限と特権が制限されたユーザーとして実行されます。これが Windows Vista が
従来のバージョンから劇的に変わった点です。
• 管理者が、制限付きトークンに与えられていない権限および特権が要求されるタスクを実行する必要があ
る場合、無制限のトークンによる完全なセキュリティ コンテキストを使ってアプリケーションを実行するよう指
示されます。管理者を悪意のあるコードから守るためにはこの無制限のトークンへ昇格します。この昇格は、
システムが提供する信頼できる確認メッセージで、その管理者が無制限のトークンを使用することを承認し
た場合にのみ許可されます。悪意のあるコードはこの確認メッセージを出さないようにすることはできません。
そのため、ユーザーに知られることなくコンピュータを完全に制御することが不可能です。
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標準ユーザーの場合、追加権限を必要とするタスクを実行しようとすると、管理者のパスワードを入力するよう
指示されます。標準ユーザーは、以前のバージョンの Windows オペレーティング システムにおけるユーザー
グループと似ています。
ビルトイン管理者(このアカウントはデフォルトで無効になっています)は、以前のバージョンの Windows で管
理者グループが持っていた特権を持っていることを覚えておいてください。Windows Vista では、入力を促した
り実行を許可する能力を制御する整合性レベルを各ユーザーのトークンに割り当てます。標準ユーザーのトー
クンや制限付きの(昇格されていない)管理者トークンには共に中程度の整合性レベルがあります。無制限の
(昇格した)管理者トークンには高度の整合性レベルがあります。ローカル システム アカウントで実行している処
理にはシステムの整合性レベルがあります。
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管理者として実行
推奨する対処法の中には Windows で提供する[管理者として実行]オプションを使用することがあります。こ
のオプションによってある程度の機能が使用可能になりますが、これは実際の管理者ユーザーとしてログオン
した場合と同じということではありません。
"管理者として実行する" という概念は、一般に "昇格する"、あるいは "昇格プロセスを作成する" ことです。標
準ユーザーは管理者の資格情報を要求され、管理者は単に権限を昇格するよう促されます。どちらの方法で
も結果的には、無制限の管理者トークンおよびこのトークンによって与えられるすべての権限と特権で新しい
プロセスを実行します。
ファイルの仮想化
Windows Vista では仮想化という概念を導入しています。この機能を使用すると、Windows Vista 向けに作成され
ていないアプリケーションでも、Windows Vista 対応にアップデートされるまでこの Vista 環境で操作できます。
Microsoft ではこのファイルの仮想化を、アプリケーションやプログラムが、システム全体に影響する保護された
場所に情報を格納する必要がある場合の対処法として説明しています。システム全体に影響するのは次の場
所です。
C:\Windows
C:\Program Files
レジストリ キー - HKEY_LOCAL_MACHINE
仮想化が使用されるのは、管理者グループに属さないユーザーが、保護されている場所にファイルを書き込もう
とする場合のみです。Windows Vista はユーザーのリクエストをそのユーザー用に仮想化された個別のパスにリ
ダイレクトします。この機能はそのユーザーにファイルへの必要な権限が与えられるまで適切に残っています。
仮想化は、複数のユーザーがその共有ファイルの更新情報を共有する必要がない限り、アプリケーションには
影響はありません。
例:
ユーザー A は制限付きのユーザー アカウントとして実行しており、Btrieve Maintenance ユーティリティを使って
データを C:\Program Files\saved.txt へ保存するとします。仮想化によってこのファイルは正しく保存できます。こ
の書き込みは C:\Users\A\AppData\Local\VirtualStore\Program Files\saved.txt にリダイレクトされます。
Btrieve Maintenance ユーティリティではユーザー A の仮想化ファイルが適切に表示されるので、ユーザー A
は C:\Program Files\ ディレクトリに saved.txt があるのが見えます。次に同じマシンで、ユーザー B がシステム
にログインしたとします。しかし、ユーザー B がログインした場合、ユーザー B には C:\Program Files\ ディレクト
リの saved.txt ファイルが見えません。ユーザー B が C:\Program Files\saved.txt ファイルを書き込んだ場合は、
ユーザー B の仮想ストアにその書き込みが仮想化されます。ユーザー A が書き込んだファイルはユーザー B
の書き込みとは別に存在しています。
この例からわかるように、これは別々のユーザーが 1 つの共有ファイルに格納されているデータを共有しない
場合にのみ動作します。この影響については「ファイル権限に関する問題」セクションで説明します。
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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レジストリの仮想化
レジストリの仮想化はファイルの仮想化と同様の機能ですが、これは HKEY_LOCAL_MACHINE の下位に格
納されている Windows レジストリ キーに適用されます。この機能は、制限付きのユーザー アカウントでアプリケ
ーションを実行しているときに、そのアプリケーションを続行させるために
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE へ設定情報を格納することを許可します。この制限付きユーザー
の場合、該当するキーとデータは Virtual Store として知られているユーザーのプロファイル内のユーザーごと
の場所にリダイレクトされます。これは、各ユーザーが HKEY_LOCAL_MACHINE に書き込まれる値の仮想
化されたコピーを保持するということです。
インストールに関する問題
Pervasive ではインストール条件として、PSQL 製品を管理者か管理者グループのメンバとしてインストールする必
要があります。この条件は以前のバージョンおよびオペレーティング システム プラットフォームとも首尾一貫して
います。Windows Vista における PSQL 製品のインストールは、以前のバージョン(Windows XP など)とほぼ同
様ですが、以下の例外があります。
署名のないアプリケーションの警告
Pervasive PSQL v9.5 の setup.exe の実行時、Windows Vista ではこれを署名のないアプリケーションを実行して
いると検知します。これは実行しているアカウント(標準または管理者)の種類に関係なく検出されます。
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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推奨する対処法
Pervasive PSQL v9.5 アプリケーションをインストールするときに、その実行を確認するメッセージ ダイアログで
[許可]オプションを選択すればインストールを続行することができます。
メモ:Pervasive のインストールが別のプログラムから実行されるか、呼び出されている場合には、このメッセージ
が表示されないこともあります。Pervasive PSQL v9.5 のサイレント インストールを実行するアプリケーションをイン
ストールする場合も同様です。
ファイヤウォール - Windows セキュリティの重要な警告
インストールの完了時、または PSA(Pervasive System Analyzer)の実行時には、次のような「Windows セキュリ
ティの重要な警告」が表示されることがあります。
推奨する対処法
ご使用のアプリケーションでデータベース サーバーやエンジンにアクセスするためにリモート クライアント
(WAN または LAN)が必要な場合は、Pervasive プログラムを受け入れ[ブロックを解除する]をクリックしてブロ
ックを解除します。
メモ:このプログラム名はインストールまたは実行しているエンジンによって異なります。必要に応じて、次のプロ
グラム のアクセスを許可してください。
Pervasive ワークグループ エンジン => w3dbsmgr.exe
Pervasive サーバー エンジン => ntdbsmgr.exe
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サーバー エンジンに関する問題
Pervasive PSQL v9.5 サーバー エンジンのテストではエラーや問題の報告はありません。
ワークグループ エンジンに関する問題
PSQL ワークフループ エンジンは、初めて Windows Vista にインストールしてログオフした後に起動しようとする
と正しく起動できません。この問題はシステムにログインしたユーザー アカウントの種類(標準ユーザーまたは管
理者ユーザー)に関わらず発生します。ユーザーのほとんどは次のようなメッセージを受け取ります。
この問題を解決するために、いくつかの対処法を挙げます。1 番目に挙げているのが最も適切な対処法です。そ
の次にユーザー アカウントのタイプに応じた対処法を挙げています。すべてのユーザーを対象とする既知の問
題を解決するためには、1 番目の対処法を選択することを強くお勧めします。
すべてのグループのメンバに対して、ワークグループ エンジンの起動を許可する
推奨する対処法
Pervasive では Windows Vista 用の Pervasive PSQL Service Helper を提供しています。これにより、ワークグル
ープ エンジンおよび/またはクライアント キャッシュ エンジンの両方をサービスとして実行するよう自動設定しま
す。このユーティリティは弊社 Web サイトの[ダウンロード]ページから入手できます。
管理者グループのメンバがワークグループ エンジンを起動できない
推奨する対処法
上記で説明した Pervasive PSQL Service Helper を使用してワークグループ エンジンを "サービスとして"
起動するように設定するか、または w3dbsmgr.exe を右クリックし[管理者として実行]オプションを
選択してワークグループ エンジンを起動します。
標準ユーザー グループのメンバがワークグループ エンジンを起動できない
推奨する対処法
Windows スタンダード/デフォルトの表示モード(Windows クラシックでは不可)で、必要な要件を設定するため
に以下の手順を実行します。
グローバル権限(SeCreateGlobalPrivilege)を標準ユーザー グループと標準ユーザーに追加します。この設定が作
用するのは標準ユーザーのみです。
1) コントロール パネルから[システムとメンテナンス|管理ツール|コンピュータの管理|システム ツール|ロ
ーカル ユーザーとグループ|グループ]の順に選択し、右クリック メニューから[新しいグループ]を選択し
て psql というグループを新規作成します。
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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2) psql グループに「グローバル オブジェクトの作成」権限を与えます。これは、コントロール パネルから[シス
テムとメンテナンス|管理ツール|ローカル セキュリティ ポリシー|ローカル ポリシー|ユーザー権利の割
り当て|グローバル オブジェクトの作成]の順に選択して行います。
3) psql グループを「グローバル オブジェクトの作成」権限を持つユーザー/グループのリストに追加します。
4) すべての PSQL ユーザーを psql グループに追加します。
5) All Users の[スタートアップ]フォルダに[Pervasive PSQL ワークグループ エンジン]があることを確認するか、
次のショートカットを作成することによって手動で追加します。
C:\PVSW\bin\w3dbsmgr.exe –SRDE
6) 標準ユーザーとしてログオンします。
クライアント コンポーネントに関する問題
キャッシュ エンジンをロードできない
推奨する対処法
Pervasive ではワークグループ エンジンをサービスとして実行することをお勧めします。これにより、この問題が
解決されます。
Windows XP から Windows Vista へのアップグレード
Windows Vista ではユーザーが Windows XP の特定のバージョンから規定の Windows Vista エディションにア
ップグレードすることができます。Pervasive ではこの設定をテストしましたが、何の問題もありませんでした。詳細
については次の c|net サイトの記事(英語)をご覧ください。
Holiday PC buyers get Vista upgrade promise
ファイル権限に関する問題
Windows Vista ではファイルの仮想化という概念を使用します。この概念による処理では、ユーザーは、標準ユ
ーザーとして利用できない制限付きオブジェクトのコピーを各自保持することができ、Pervasive では標準ユーザ
ー 用 に 仮 想 化 さ れ る 2 つ の 主 要 な フ ァ イ ル DBNAMES.CFG と PVSW.LOG へ 書 き 込 み ま す 。
DBNAMES.CFG の場所は(PCC で)変更可能ですが、PVSW.LOG の場所は変更できません。
以下のファイルには、すべてのユーザーがアクセスできるための読み取り/書き込み権限が必要です。
名前
PVSW.log
DBNAMES.CFG
デフォルトのロケーション
Windows
Windows
推奨する対処法
既存の権限を "フル コントロール" に変更するか、必要に応じてユーザーごとに "書き込み" 権限を追加します。こ
れらの権限を変更しない場合、Windows Vista では他のユーザーによる共有または表示不可の「仮想化された
イメージ」を作成します。
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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レジストリ権限に関する問題
レジストリの仮想化はファイルの仮想化と同じですが、これは HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE にあ
る ア イ テ ム だ け に 作 用 し ま す 。 こ の レ ジ ス ト リ キ ー は Pervasive に よ っ て 使 用 さ れ る も の で
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\PERVASIVE\* 内にあるシステム設定や構成を格納します。
推奨する対処法
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\PERVASIVE SOFTWARE に対する既存の権限をフル コントロ
ールに変更すれば、標準ユーザーは仮想キーを作成することなくレジストリに書き込むことができます。
メモ:これは標準ユーザーが PCC(Pervasive PSQL Control Center)にアクセスしない場合は必要ありません。
ODBC.INI レジストリ権限に関する問題
特定のアプリケーションを作成したりデータソース名(DSN)エントリを更新した場合、これらのアイテムは
Windows レジストリの HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ODBC\* の下に格納されます。
これらのアイテムは標準ユーザー用に仮想化されるため、アプリケーションによっては問題が発生する場合が
あります。
推奨する対処法
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ODBC に対する既存の権限をフル コントロールに変更すれば、
標準ユーザーは仮想キーを作成することなくレジストリに書き込むことができます。
PCC(Pervasive PSQL Control Center)に関する問題
標準ユーザーの場合、PCC 内からシステム データ ソース名(DSN)が作成できないことがあります。この事象
は ODBC アドミニストレータで操作した場合も同じです。
推奨する対処法
これらの操作については、標準ユーザーではなく管理者グループのメンバのみが実行するようにしてください。こ
の問題については今後のリリースで対処します。
標準ユーザーは PCC 内からサービスを開始したり停止したりすることができません。
推奨する対処法
これらの操作については、スタート メニューから[Pervasive PSQL v9 Control Center]を右クリックし[管理
者として実行]を選択して開始してください。この問題については今後のリリースで対処します。
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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ユーティリティに関する問題
Butil –stat オペレーションで、必要なテンポラリ ファイルを作成しようとしたときに Butil -149 が返されてエラー
になります。
推奨する対処法
このオペレーションは Maintenance ユーティリティを使用して実行するようにしてください。この問題については
今後のリリースで対処します。
Pervasive System Analyzer の実行時、システム情報の画面で Windows Vista オペレーティング システムが認
識されません。
推奨する対処法
この問題については今後のリリースで対処します。
Pervasive System Analyzer で、保存、復元、削除の機能を標準ユーザーで実行すると正常終了しません。
推奨する対処法
これらの操作については、管理者グループのメンバのみが実行するようにしてください。この問題については
今後のリリースで対処します。
マニュアルに関する問題
Pervasive のオンライン Java ヘルプ ファイルはすべて正常に動作します。ただし、WinHelp(.hlp)は Windows
Vista でサポートされないため、以下のユーティリティのヘルプ ファイルは使用できません。
• Monitor
• Maintenance
• エクスポート ウィザード
• ODBC アドミニストレータ
推奨する対処法
ユーザーは Microsoft ダウンロード センターから提供される WinHelp プログラムをダウンロードできます。これ
によりユーザーは 32 ビット WinHelp ファイルを Windows Vista 上で見ることができます。
メモ:サード パーティ ソフトウェア ベンダは WinHelp プログラムの再配布が禁止されているため Pervasive から
は解決法としてこれをご提供することはできません。Microsoft サポート サイトで WinHelp に関する情報
(http://support.microsoft.com/kb/917607/ja)をご覧ください。
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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Windows Vista で実行するターミナル サービス
Pervasive PSQL v9.5 データベース エンジンとクライアントはいずれもユーザーがリモート デスクトップ接続を実
行する Windows ターミナル サービス上にインストールすることができます。Windows Vista でリモート デスクトッ
プを使用した場合の問題を次に示します。
ターミナル サービス クライアントでもサーバー上の PSQL v9.5 設定を変更することができます。これはコンソー
ル ユーザーのみがこの設定を変更できるという従来の動作とは異なります。
推奨する対処法
サーバーのレジストリに次のレジストリ キーを追加してください。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Pervasive Software\
Utilities Interface\Settings\RestrictedAccessOnWTSClient
"RestrictedAccessOnWTSClient" は DWORD として設定し、その値に 1 を設定します。
JRE(Java Runtime Engine)に関する問題
Pervasive PSQL v9.5 では PCC(Pervasive PSQL Control Center)の中心的なコンポーネントとして Sun
Microsystems の JRE(Java Runtime Engine)1.5.0.05 を 使用しています。Sun Microsystems では、Windows
Vista との互換性を保つために JRE のバージョンを最新のバージョンである 1.6.0(またはバージョン 1.5.0.10 以
上)にアップデートすることを推奨しています。
推奨する対処法
Pervasive では JRE に関する問題は判明していませんが、最新バージョンを評価した上で、互換性を保つため
にアップグレードすることを強くお勧めします。
JDBC ベースのアプリケーションでは、日付と時刻文字列の取得や保存時に誤った日付/時刻形式になることが
あります。
推奨する対処法
この問題は Sun Microsystems によって修正され、最新バージョンの 1.6.0 または 1.5.0.10 リリースではその修正
が反映されています。
Aero インターフェイス
Windows Vista ではリッチ マルチディメンション(多次元)表示を可能にする Aero Glass インターフェイスを新た
に導入しています。これについての例外を次に示します。
PCC(Pervasive PSQL Control Center)のいくつかの画面では、Aero インターフェイス モードから切り替わる際に
問題があります。
推奨する対処法
この問題は、Windows Vista に準拠する最新バージョンの JRE を適用することで解決します。このアップデート
については前のセクション「JRE(Java Runtime Engine)に関する問題」で説明しています。
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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その他の問題
以下に示す問題は、テスト時にデータベースの互換性や Pervasive PSQL v9.5 に関する問題以外に判明したも
のです。この問題点を情報として挙げておきます。
テストの結果、Windows Vista では浮動少数点数の精度が以前のオペレーティング システムから変更されてい
ます。
Real(実数)型 - 上限がより大きくなっています。次の SQL ステートメントを例にして説明します。
alter table t1(add c1 float default -2.2250738585072e-309 )
Windows Vista の場合、この SQL ステートメントはエラーもなく実行されますが、以前のオペレーティング
システムでは範囲外エラーが返されます。
終わりに
ほとんどのユーザーは Windows Vista を導入すると、以前は標準ユーザーまたは管理者ユーザーとして行って
いた操作を実行する際に追加手順が必要となります。ユーザー アカウント制御におけるユーザー対話のレベル
はアプリケーションやセキュリティ要件に基づいて変わります。
PSQL v9.5 サーバーの実行時、ユーザーの多くは Windows Vista とその他の Microsoft プラットフォームの違い
を感じることはないでしょう。一方、ワークグループ ユーザーの場合はデータベース動作の変更が若干顕著に
表れるため、スタンドアロン環境とピアツーピア環境のどちらで実行するかを判断してください。
Pervasive では、Windows Vista の導入は 2007 年の後半には増加し、2008 年には大幅に普及しているであろうと
予測しています。この予測は、専門家やマスメディアの調査報告による大半の意見と一致しています。Pervasive
PSQL v10 のリリースでは、ユーザーは自身のアカウントのタイプ(標準または管理者)に関係なく Windows
Vista や UAC に対しシームレスに作業できます。
Pervasive では、このレポートと併せて Microsoft のさまざまな Web サイトや Microsoft 以外の関連 Web サイトを
検索し Windows Vista に関する理解を深めることをお勧めします。背景についてはある程度説明しましたが、
Windows Vista における変更点のなかで、ユーザー、アプリケーションおよびセキュリティ要件に影響する可能
性があるものについてよく理解しておくためには、さらに詳しい調査を行うことが重要です。
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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参考資料としては次の Web サイトがあります。
Windows Vista ホーム サイト
http://www.microsoft.com/japan/windowsvista/
Windows Vista Get Ready サイト
http://www.microsoft.com/japan/windowsvista/getready/default.mspx
Windows Vista エディション
http://www.microsoft.com/japan/windowsvista/getready/editions/default.mspx
Windows Vista ブログ(英語)
http://windowsvistablog.com
Windows の強力な情報サイト(英語)
http://www.winsupersite.com/vista
ヘルプウェア グループ(英語)
http://www.helpware.net/VistaCompat.htm
eWEEK Windows Vista(英語)
http://www.eweek.com/category2/0,1874,1840947,00.asp
ZDNet Windows Vista RTM(英語)
http://review.zdnet.com/Windows_Vista_RTM/4505-3672_16-32137426.html
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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© 2007 Pervasive Software Inc. All rights reserved. Pervasive の商標および製品名はすべて、Pervasive Software
Inc. の米国およびその他の国における登録商標です。Windows Vista は、Microsoft Corporation の米国およびそ
の他の国における登録商標または商標です。その他すべての商標は、それぞれの権利帰属者の所有物です。
Pervasive PSQL v9.5 の Windows Vista との互換性
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