PRESS RELEASE

愛知県立芸術大学 創立50周年関連事業
照らす光と照らされるもの
~柴崎幸次の灯りの世界~
様々な陰影を映し出しながら自ら光を放つ柴崎幸次の
照明と、その光に照らされることによってきらめくよ
うな輝きを見せる鈴木美賀子の截金。この二つが日本
家屋の爲三郎記念館で出会うことによって生まれる、
“共鳴する光の様”を堪能する展覧会…。
ご長寿万歳!
生涯現役を貫いた画家たちの作品を展覧!!
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美術と数寄屋のおもてなし
古川美術館
展覧会概要
本展では、日本家屋でしか味わうことのできない光の陰影の世界を立体感の
ある和紙の照明「Nightface series」と繊細な截金作品によって表現します。
柴崎幸次(愛知県立芸術大学教授)による「Nightface series」は、明るい環
境では和紙に包まれた白い箱に見えますが、暗い環境では内部照明の作り出す
灯りによって複雑な“だまし絵”のような立体感が現れます。この立体感は和
紙を何層にも重ね貼りし、透過した光の陰影の差によって生まれます。特に光
の変化がある日没に近い時刻には、よりリアルな迫真性が現出します。
鈴木美賀子(截金作家)が手掛ける截金は、繊細な幾何学模様を細い線や四角、
円形などに截った金箔で文様を作り出す伝統技法です。
本展では、「Nightface series」の中から花のシリーズ 『カキツバタ』『弥
生のころ』、幾何学模様の『複雑な三角の積木』『三階菱の行灯』などを展示
します。そして截金作品は、截金としては珍しい自作大判和紙に、繊細な幾何
学模様を表現した屏風やタペストリーを中心に展示します。
様々な陰影を映し出しながら自ら光を放つ照明と、その光に照らされること
によってきらめくような輝きを見せる截金。この二つが日本家屋の爲三郎記念
館で出会うことによって生まれる、“共鳴する光の様”をどうぞご鑑賞下さい。
(照明の見頃は、日没間近の時間帯16時頃からです)
会
期
平成28年1月2日(土)~3月6日(日)
会
場
分館 爲三郎記念館
開館時間
10:00~17:00 (最終入館は30分前まで)
※但し2月2日(火)・2月20日は記念館のみアーティストトークの為17:30まで開館
休館日
主 催
後 援
観覧料
月曜日
※但し1月11日(月・祝)は開館、翌1月12日(火)は休館
公益財団法人 古川知足会 / 愛知県立芸術大学
愛知県教育委員会、名古屋市教育委員会、
スターキャットケーブルネットワーク株式会社、ひまわりネットワーク株式会社
大人1,000円
高・大学生500円
小・中学生300円
※古川美術館「長寿の画家たち~萬歳芸術」との共通券
●お問い合わせ●
公益財団法人 古川知足会
古川美術館
〒464-0066 名古屋市千種区池下町2-50
URL:http://www.furukawa-museum.or.jp/
本展担当学芸員:山内綾子(広報兼務)
℡052-763-1991(代表)Fax052-763-1994(直通)
Mail : [email protected]
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美術と数寄屋のおもてなし
古川美術館
和紙を何層にも重ねて浮き上がらせた花々の文様の
灯り。
線状に切った金箔や銀箔で繊細な幾何学文様を作り
出す截金。
照らすもの(灯り)と照らされるもの(截金)。
互いに作り出す新しい美。
数寄屋建築の邸内に広がる共鳴し合う二つの美。
本作品で試みている直線的な錯視の造形性は、制作意図である立体感と迫真性が表現され、
闇の中の鋭角的な存在として、昼間とは本質的に違う姿を演出している。これらの演出は、従
来の日本家屋で使われた唐紙などの考え方を参考にしており、箔など盛んに利用した時代に、
闇夜を行灯のような小さな光で演出した“日本家屋の光の思想“に通じる。
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美術と数寄屋のおもてなし
古川美術館
柴崎幸次の照明作品NIGHTFACE SERIES(ナイト
フェイスシリーズ) は、和紙を何層にも重ね貼りし
それを透過した光の陰影の差で、不思議な立体
感を創出する照明装置。
明るい場所に置くと和紙に包まれた白い箱に見
えるが、暗い場所で内部の照明を灯すと複雑な
“だまし絵”的な立体感が現れ、より暗い場所に
なるとその立体感はさらにリアルで迫真性が増
すのである。
素材の和紙は楮や雁皮の灰煮和紙を使用し、重
ね貼りによる透過光は和紙そのもの色味を生か
している。
これら和紙の作り出す柔らかな光が、截金に反
射して生み出される光のコラボレーションは圧巻
である。
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美術と数寄屋のおもてなし
古川美術館
●柴崎幸次(しばざきこうじ)プロフィール●
京都出身、1964年生まれ。
愛知県立芸術大学美術学部デザイン・工芸科デザイン専攻
教授。
平成16年美濃和紙あかりアート大賞、平成18年「第46回日
本クラフト展」読売新聞社賞受賞。
主な展覧会は、平成22年古川美術館分館爲三郎記念館にて
「和紙の灯りあそび」展。平成24年アキテーヌ博物館ギャ
ラリー及びサンレミ教会(仏・ボルドー)にて「日本文化
伝統と現在展」出品。平成25年「和紙の灯りあそび・旧岩
崎邸」など。
その他、文化財建造物等において照明展を行っている。
●鈴木美賀子(すずきみかこ)プロフィール●
愛知県出身、1968年生まれ
日本画・截金作家。
平成21年愛知県立芸術大学美術研究科日本画修了。
平成20年「第93回院展」入選、平成26年「第53回クラフト
展」入選。平成21年「第十六回勢の会」(松坂屋本店)、
平成22年「第十七回勢の会」出品。平成24年アキテーヌ
博物館ギャラリー及びサンレミ教会(仏・ボルドー)にて
「日本文化伝統と現在展」ほか出品。
近年は自作の大判和紙で、灯りと金箔の反射を意識した作
品に取り組む。
美術と数寄屋のおもてなし
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古川美術館
関連イベント
● 柴崎幸次教授によるアーティストトーク
日 時:1月2日(土) 15:00~
2月2日(火) 16:30~
2月20日(土) 16:30~
参加費:無料 (申し込み不要・入館料別途)
※各日1時間程度の予定。
※2/2、2/20 のみ特別に
開館時間を17:30まで延長。
●摺箔(すりはく)ワークショップ 要予約
自分で彫った型紙の上に糊をおき、その上に金箔をのせて軽く押さえて文様を
表す摺箔の技法を使って、和紙ハガキに素敵な模様を作ります。
日 時:2月2日(火) 13:30~15:30 約2時間(乾燥時間含む)
場 所 :古川美術館3階会議室
講 師 截金作家 鈴木美賀子・柴崎幸次
参加費 1500円※(入館料別途必要)
対 象 大人 小学校低学年以下は保護者同伴で
定 員:16名
持 物 : エプロンなど作業ができる服装
●「愛知芸術文化協会ANETてな 東日本大震災チャリティイベント」
「てな」は2011年4月から12年3月まで、毎月古川美術館でチャリティーコンサートを行いました。今年再び
1日限りの公演を行います。日本舞踊、華道、長唄、三味線、モダンダンスなどお楽しみください。
日 時:3月5日(土) 第1部11:00~11:30 第2部 14:00~
出演者:愛知芸術文化協会 ANET てな (石田巳賀・工藤倉鍵・西川千雅 他)
参加費:無料(申し込み不要・別途入館料必要)
場 所:爲三郎記念館邸内
●古川爲三郎誕生日企画
爲三郎Week 1/13(火)~ 1/17(日)
初代館長 古川爲三郎の誕生日(1/18)を祝し、1/13~17まで、爲三郎weekとして爲三郎にちなんだ
作品、愛用した品々などを展示します。
★爲三郎特別ギャラリートーク
爲三郎の誕生日(1/18)を祝して、古川爲三郎の生涯をご紹介します。
日時:1月17日(日)14:00~
★誕生日茶会 要予約
※爲三郎の顔写真は必須
爲三郎翁が長寿の秘訣として毎日愛飲した抹茶を、愛蔵の茶道具で楽しみます。(立礼)
日 時:1月16日(土) 10:30~/11:30~/13:30~/14:30~/15:30~
場所:爲三郎記念館 ひさごの間 参加費:¥1,000(入館料別途
)定員:各12名
●新春茶席
お正月を寿ぐ茶席です。予約不要で随時、お気軽にご参加ください。(立礼)
日 時:1月2日(土)・3日(日)
午前の部 10:30~12:30 / 午後の部 14:00~16:00
受付時間 10:00~15:30
場 所:爲三郎記念館 桜の間
●桃の節句茶席 要予約
桃の節句の道具立てで、節句を祝います。(立礼)
日 時:3月3日(木) 10:30~/11:30~/13:30~/14:30~/15:30~
場 所:分館爲三郎記念館 ひさごの間
参加費:¥1,000(入館料別途)
定員:各12名