アマゾン社とウェルズファーゴ銀行、アマゾン・プライム学生会員に対する

日本学術振興会ワシントン研究連絡センター
アマゾン社とウェルズファーゴ銀行、アマゾン・プライム学生会員に対する
民間学資ローン割引金利サービス提供で提携(7 月 22 日)
アマゾン・ドットコム社(Amazon.com)とウェルズファーゴ銀行(Wells Fargo Bank)
は 7 月 21 日、アマゾン・プライム学生(Amazon Prime Student)会員がウェルスファ
ーゴ教育金融サービス(Wells Fargo Education Financial Services)を通して民間学資
ローンを利用する場合、利率を 0.5 ポイント割引するというパートナーシップを締結した
ことを発表した。
ウェルズファーゴ銀行個人ローングループ責任者のジョン・ラスムッセン氏(John
Rasmussen)は、両社の提携に関し、イノベーションと顧客のニーズに応えることに重
点を置いた措置としている。
これに対し、大学アクセス・成功研究所(Institute for College Access & Success)取
締役副会長のポーリーン・アバーナシー氏(Pauline Abernathy)は、より金利の低い連
邦学資ローン利用資格のある学生を欺いて、金利が高く利用者に対する保護の少ない民間
ローン契約へと誘導するための提携であると批判した。
ちなみに、2016 年の連邦スタッフォード・ローンの利率は 3.76%であるのに対し、ウ
ェルズファーゴ銀行が提供する民間学資ローンの利率は、変動金利ローンで 9.03%、固
定金利ローンで 10.93%となっている。また、アバーナシー氏は、同銀行が割引金利をい
つでも修正・停止する権利を保有することを細則として定めている点も指摘している。
なお、ウェルズファーゴ銀行が発表したプレスリリースは、
<https://www.wellsfargo.com/about/press/2016/amazon-student-offering_0721.content
>から閲覧可能。
Insider Higher ED, Amazon's New Market? Student Loans
https://www.insidehighered.com/news/2016/07/22/amazon-wells-fargo-partnership-pri
vate-student-loans-troubles-consumer-advocates