化粧支援システム

化粧支援システム
特許第5041472号
東京工芸大学工学部メディア画像学科 森山 剛
研究背景
y
日本人は自分の顔を平面的だと認識しており凹
凸のある顔に憧れている
「美容意識調査」
株式会社カネボウ化粧品
美容研究所2006.4
従来の化粧研究
魔法の化粧鏡 ~メークアップシミュレーション~
画像ラボ,Vol. 13, No. 10, 34-38,2002
深
度
y
深
度
x
y
x
画像からShape
from Shading法に
より擬似奥行分
布を算出した例
美肌を再現する化粧品用粉体の開発
x
花王株式会社 2006年7月
化粧陰影が人間の知覚する奥行感に与える影響につ
いては前例がなかった
化粧の陰影が擬似奥行分布に与える変化
=見た目の奥行感に与える変化
と仮定する
提案法の概要
顔の擬似奥行分布算出
顔画像
陰影からの形状復元(Shape from shading)
物体表面をランバート面(放射輝度が反射の
方向によらず一定となる面)と仮定し画像の
明度勾配から入射光線に対する物体の表面
の角度( 3次元形状)を推定する
物体表面の法線 n
入射光線 I
顔形状の正規化
明度の正規化
深
度
顔の擬似奥行分布算出
断面
頬の奥行分布抽出
cosθ
I  ( ps , qs ,1)
頬の擬似奥行分布
n  ( p, q,1)
0.2
0.1
0
-0.1 1 9 17 25 33 41 49 57 65 73 81 89 97 105113
-0.2
-0.3
-0.4
-0.5
-0.6
-0.7
-0.8
-0.9
-1
写真の出典:かずきれいこ著,
化粧前後の比較実験
メイクで顔はここまで変わる。,
幻冬舎,2005年3月
明度の最大値を1に正規化したとき,面の明度(最大値
を1に正規化した数値)Eは次式で与えられる
E  cos  
1  pps  qqs
I n

In
1  p 2  q 2 1  ps2  qs2
ある明度に対応した面の傾き ( p, q ) の組合せは無数
にある。そこで面が滑らかに連続的に変化するという制
約を加える
pij 
zij
x
 zij  zi 1 j
qij 
zij
y
z:面高度
ij
i, j:画素の座標
 zij  zij 1
(a) 化粧前(丸顔で鼻が低い)
(b) 化粧後
0.2
0.1
0
(c),(d)において
は
美容師が目指す擬似奥行
分布の範囲(8名の美容師
の標準偏差)を示す
化粧前に美容師の目指
す範囲から逸脱していた
のが、化粧後にその範
囲に収まっていることが
可視化された。
-0.1
1
7
13 19 25 31 37 43 49 55 61 67 73 79 85 91 97 103 109 115
-0.2
-0.3
-0.4
-0.5
-0.6
-0.7
-0.8
(c) 左頬から右頬までの擬似奥行分布
0.2
0.1
0
-0.1
-0.2
-0.3
-0.4
-0.5
-0.6
-0.7
-0.8
1
3
5
7
9
11
13
15
17
19
21
23
25
27
(d) 左頬の擬似奥行分布
29