第 29 期 報 告 書 - 株式会社 NHKビジネスクリエイト

第 29 期
自
至
報
告
書
平成20年4月 1日
平成21年3月31日
事
業
報
告
計
算
書
類
貸
借
対
照
表
損
益
計
算
書
株主資本等変動計算書
個
別
注
記
表
監
査
報
告
書
株式会社NHKビジネスクリエイト
(旧株式会社NHK共同ビジネス)
第 2 9 期
事
業
報
告
自 平成20年4月 1日
至 平成21年3月31日
株式会社 NHKビジネスクリエイト
(旧 株式会社 NHK共同ビジネス)
1 当社の現況に関する事項
(1)事業の経過及び成果
世界経済は、米国のサブプライムローン問題を発端に、平成 20 年 9 月のリーマン・ショックを契
機とした金融不安の深刻化が「100 年に 1 度」という実体経済の急速な落ち込みとなり、その影響を
受けて、日本経済も非常に厳しい状況に陥りました。
このような状況の下、当社は、NHKの業務支援団体として、放送センターの清掃・警備・受付業
務、関連団体へのスペース提供、放送センターの電力・環境運用業務、車両運行業務、千代田放
送会館・放送技術研究所ビル・福岡放送センタービルの建物管理・運用業務など、幅広い事業を
展開しました。
当期の事業運営にあたりましては、事業運営の指針に基づき、全社を挙げて事業計画の完遂に
努め、それを達成いたしました。
この結果、後述する〔各事業の実施状況〕のとおり、NHK および関連団体の効率的な事業運営
に十分に貢献できました。
当期の売上高は、61億9千2百万円で前期を 2 億5千2百万円上回りました。その主な事由は、
技術事業部における携帯電話工事の受注などによるものです。
一方、営業費用は、54億7千9百万円で前期を2億1千7百万円上回りました。 その主な事由は、
売上高の増加とほぼ同じです。
この結果、営業利益は前期を3千5百万円上回る 7 億1千2百万円、経常利益は4百万円上回る7
億3千2百万円、最終的な当期純利益は前期を1千1百万円下回り、4億1千9百万円となりました。
1
〔各事業の実施状況〕
[局舎管理事業部]
一昨年度まではNHKの業務であった会館運用・管理業務の大半が、前期に当事業部に移行
され、その受け皿として部内に運用管理部が発足しましたが、当期はその業務が確かな定着を
見るに至りました。
清掃等環境整備業務は、来期、放送センター清掃の契約更新を迎え、再度競争契約が予定
されていることから、効率的な業務運営による神南事業所のコスト削減など実務業者としての競
争参加に向けての条件整備を図る一方、管理会社として清掃仕様書の見直し等NHKの観点か
ら検討を行い、業務支援会社としての務めを果たしました。
省エネ・リサイクルの推進については、よりきめ細かな分別作業の推進等により、リサイクル率
目標である 90.0%を前期に引き続き達成し、廃棄物の発生量についても 1,500 トンを下回ること
が出来ました。
警備業務については、当期は新たに「刺股」訓練など計画的な防犯訓練を行い、警備要員の
危機管理意識を高めた結果、放送センター内の不審者を監視モニターで発見して直ちに捕捉
するなどの成果を挙げました。また、福岡局発火物事件、それに続く放送センター等への銃弾
郵送事件に対し、NHKの防災管理室との連携の下、特別警戒体制をとるなど万全を期しまし
た。
受付業務は、「NHKの顔」として迅速・丁寧な来館者対応に努めるとともに、来期から導入が
予定されている管理・実務分離方式に向け、実務業者としての業務のあり方を検討し、仕様書の
見直しを行いました。
メール業務は、当期から管理・実務分離方式が実施されましたが、円滑な業務運営が行なわ
れています。また、放送センターへの銃弾郵送事件を受け、郵便局での金属探知機検査反応分
やすべての到着宅配便についてⅩ線透視検査を実施するなど郵送物の安全管理に万全を期
しました。
制作フロア管理業務については、前期からデスク要員を一部外注化しましたが業務は円滑に
行われています。また、来期導入予定の管理・実務分離方式に向け、管理業務と実務業務の区
分、責任の明確化など、仕様書の抜本的見直しを行いました。
2
[テナント事業部]
「テナント満足度の向上」を基本コンセプトとして、安全で安心、便利で清潔なスペースの提供
を行うとともに自社所有ビルの資産価値の維持・向上にも努めました。
スペースの提供については、第1共同ビル1階と第5共同ビル地階の店舗跡を事務室等にす
るとともに、ジュネスビルに新会社の㈱日本国際放送のスペースを確保しました。
また、第3共同ビル周辺の不法駐輪の防止を図るため、第3共同ビル駐車場に有料駐輪場を
新設するとともに、第2共同ビル屋上にテナント社員のための休息スペースを設けました。
営繕工事については、第1共同ビルの外構塗装及び屋上防水更新工事、第2共同ビルの天
井照明器具交換及び天井ボード張替工事などを実施しました。工事の実施に当っては、できる
限り契約の競争化を図るなど経費節減に努めました。
安全、安心のための対策としては、第1共同ビルで耐震診断を実施し、第1共同ビルと第2共
同ビルのトイレ天井照明に人感センサー式自動点滅器を設置しました。また、第3共同ビルの居
室の鍵の高品質化を図り、防犯監視カメラを更新、増設した他、管理しているビルの玄関にスタ
ンド式のAEDを設置して、その使用方法の講習会を開催しました。
[技術事業部]
電気・空調業務では、電力の安定供給と良好な環境維持に努めるとともに、省エネや経費節
減施策にも積極的に取組み、ピーク時間帯の電力調整、省エネ診断、北館空調動力の配電系統
変更や日照フィルム工事等の効果的な施策を当期も引き続き実施しました。
また、新潟県中越沖地震による柏崎刈羽原発の停止以降2度目の夏を迎え、電力ピーク時の
追加対策として経済産業省から、「特定の場合には冷房設定温度を 28℃から更に1℃アップする」
という新たな指示があり、その対策を3日間実施しました。北京オリンピック放送では、電源・空調
設備の安定運用と関係スタジオへの LAN・共聴工事を担当し円滑な放送に寄与しました。
その他、3ヶ年計画の最終年度となった UPS 設備と環境監視装置の更新や、電話交換機更新、
北館冷凍機更新、高架水槽更新や継続的実施されている電灯分電盤更新、空調配管・空調機
更新など、多くの工事を無事故で確実に実施しました。
自主業務の共聴・LAN 小規模工事では、役員階や国際放送局整備に伴う一連のレイアウト変
更工事関連、ノンリニア編集室などの光 LAN システムの新設と既設設備の光ケーブル化工事な
3
どを実施しました。
また、NTTドコモとau携帯電話配線工事と撤去工事を受注しましたが、放送センター内の状
況を熟知している利点を活かして確実で速やかに完成させ、その経験を年度末に受注した監視
カメラ整備の配線工事にも活用することができました。
以上のように当初計画を大幅に上回る諸工事を実施いたしました。
また、武蔵小杉タワープレイスビルと NHK 学園業務では経費削減に取り組むとともに、機械産
業記念事業財団、放送文化研究所、B-SAT 社の設備管理業務では着実で迅速な対応を行っ
て発注者の信頼に応えることができました。
[放送車両事業部]
事件、事故、災害などのニュース取材や中継車両運行などのNHKの緊急報道業務を中心に、
委託車両50台、NMT車両5台、技研車両2台、それに自社車両19台の計76台を、51名の要
員で安全、確実に運行しました。特に、映像伝送の補助業務なども求められるニュース緊急初動
車の要員は新たに2名を加え18名となり、受託業務の比率がさらに増すこととなりました。
当期は、岩手・宮城内陸地震、洞爺湖サミット、総理の突然の辞任と新内閣発足や景気の急激
な悪化などの対応に追われましたが、休日出勤や時間外勤務などにより乗り切ることができまし
た。
特に、地方局車両の運行を請け負っていた運輸会社が経営破綻したことにより車両運行が不
能に陥った際、速やかに要員を送り込み、NHKに貢献したことは当事業部の存在意義を一層
高めることとなりました。
[千代田支社]
千代田放送会館はNHKの都心における報道・制作拠点であり、NHKの各部局や部外者の
利用も多いことから、管理運営にあたっては迅速、適正そして丁寧な対応を心がけ、NHKおよ
び関係者の信頼に応えました。
施設管理業務では、省エネ対策を実施して使用電力量を削減し、NHKのコスト削減に貢献
しました。また、NHKが実施した、会館の老朽化対策の手始めとしての空調配管取替工事を支
援しました。
4
「日曜討論」などの番組等に要人が出演する時は万全の警備体制を敷くとともに、設備部門、清
掃部門とともに全館一体的な対応を行いました。
前期に引き続き、「千代田放送会館ふれあいの集い」に積極的に取組みましたが、特に当期は
NHK会長の出席もあり一層の好評を得ることができ、業務支援団体としての役割を果たしまし
た。
[技研支社]
放送に直結したシステム、営業関連の重要な情報処理機能およびNHK職員等の研修センタ
ーを持つ技研ビルの施設管理にあたって、設備の安定運用とセキュリティーの確保に万全を期
し、顧客の目線に立った活動を心がけました。
企画管理業務では、施設補修や設備障害、入居者からの要望について、窓口として技研・総
務との連携のもとに迅速に対応しました。
警備、防災業務では、日常の警備・巡回業務のほか、個人情報や知的財産の保護のため、
鍵・認証カードの管理を強化し、特にセキュリティーシステムの信頼性を維持・確保するため、デ
ータの登録・変更・削除を速やかに行いました。
技術業務では、省エネを念頭において、冷凍機・空調機等のきめ細かな運用に日常的に取り
組みました。
宿泊業務では、NHKなどと連携して宿泊トラブル防止・改善策に取り組みました。
[福岡支所]
福岡放送センタービルの運用・管理業務は、管理・実務分離方式の管理業務だけになってい
ますが、実務業者との連携を密接にして、指導・管理を的確に行い、良好な職場環境の維持に
努めました。
設備管理業務では、数年来、NHKに対し予防保全のため改補修の提案を行ってきましたが、
当期、NHKは、受配電・熱源設備の改補修、中央監視装置更新工事を実施しました。
5
事業別の売上高につきましては、以下のとおりです。
事業別
売上高
対前年増減率
構成比
局舎管理事業
928,722 千円
△ 4.1%
15.0%
テナント事 業
3,008,131 千円
1.7%
48.6%
技 術 事 業
1,117,421 千円
23.9%
18.0%
放送車両事業
600,953 千円
4.0%
9.7%
千代田支社
225,475 千円
1.1%
3.6%
技 研 支 社
257,135 千円
0.5%
4.2%
福 岡 支 所
54,171 千円
△ 3.2%
0.9%
6,192,011 千円
4.3%
100.0%
合
計
(2)対処すべき課題
平成 21 年 4 月 1 日をもって、当社は㈱NHKオフィス企画と合併し、NHKと関連団体等の事務
支援とインフラ支援を一元的に実施する総合サポート業務を担う会社として新しく出発しました。
当社は、合併の実をあげるよう積極的に努めるとともに、NHKを取り巻く環境や経済・社会状況の
変化等を的確にとらえながら、NHKの経営計画の実現や関連団体のバックアップなどユーザー
の信頼を高め、業務支援会社としての役割を十分に果たしていく所存です。
また、NHKから要請されている競争契約の推進についても、的確に対応していく必要がありま
す。
来期の事業規模は、売上高を 94 億 2 千5百万円、営業利益 5 億 3 千 4 百万円、経常利益を 5 億
6 千 2 百万円と見込んでおります。
(3)設備投資等の状況
特筆すべき事項はありません。
6
(4)資金の借入・返済の状況
金融機関からの長期借入金
借入額
0円
返済額
100,000 千円
(5)財産及び損益の状況の推移
区
売
分
上
第 26 期
(単位 千円)
第 27 期
第 28 期
第 29 期(当期)
(平成 18 年 3 月期) (平成 19 年 3 月期) (平成 20 年 3 月期) (平成 21 年 3 月期)
高
6,754,792
6,115,691
5,939,037
6,192,011
営 業 利 益
851,402
686,310
676,729
712,094
経 常 利 益
822,723
695,371
728,468
732,965
当期純利益
51,741
406,318
431,615
419,738
1株 当 たり
82円
当期純利益
651円
692円
673円
総
資
産
9,985,264
10,307,557
10,317,126
10,560,885
純
資
産
5,009,848
5,400,577
5,642,631
5,910,844
(6)主要な事業内容
局舎管理事業
放送センター警備、受付、制作フロアの管理等
テナント事業
関連団体等入居ビルの管理・運営、建物工事の監理・施工等
技術事業
放送センター電気・空調設備の運用・保守・管理等
放送車両事業
NHK からの受託車両および自社車両等の運行・管理
千代田支社事業
千代田放送会館の総合管理・運用
技研支社事業
放送技術研究所ビルの総合管理・運用
福岡支所事業
福岡放送センタービルの総合管理・運用
7
(7)主要な事業所等
名
本
称
所 在 地
社
東京都渋谷区
局舎管理事業部
東京都渋谷区
テナント事業部
東京都渋谷区
技術事業部
東京都渋谷区
放送車両事業部
東京都渋谷区
千代田支社
東京都千代田区
技 研 支 社
東京都世田谷区
福 岡 支 所
福岡県福岡市
(8)従業員の状況
従業員数
262名
前期末比増減数
2名増
(注)従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は含まれておりません。
(9)重要な親会社の状況
当社の親会社は NHK であり、当社の発行済株式の 12.8%を保有しております。
また、当社は親会社に対し、主に放送センターの警備等の役務提供をしております。
8
2 当社の株式に関する事項
(1)発行可能株式総数
1,000,000 株
(2)発行済株式総数
623,560 株(155,000 千円)
(3)株主数
12 社
(4)株主の状況
株
主
名
㈱日本放送出版協会
持 株 数
議決権比率
219,200 株
35.1 %
日本放送協会
80,000 株
12.8 %
清和綜合建物㈱
68,500 株
11.0 %
日本土地建物㈱
68,500 株
11.0 %
㈱NHKアイテック
54,800 株
8.8 %
㈱NHKエンタープライズ
30,852 株
5.0 %
㈱NHK アート
27,400 株
4.4 %
㈱みずほコーポレート銀行
27,400 株
4.4 %
㈱NHK情報ネットワーク
20,988 株
3.3 %
㈱NHK オフィス企画
10,960 株
1.8 %
㈱NHKメディアテクノロジー
9,480 株
1.5 %
㈱NHKエデュケーショナル
5,480 株
0.9 %
623,560 株
100.0 %
計 12 社
9
3 当社の役員に関する事項
(1)取締役及び監査役の氏名等
地
位
担
当
氏
土谷 信夫
代表取締役社長
代表取締役専務
専務取締役
常務取締役
田端
社長補佐、テナント事業部長
企画総務室担当
技術事業部長、企画総務室長
澤辺
取締役
建設業経営業務管理責任者
㈱日本プレスセンター社外取締役
医療法人(財)放友クリニック理事
㈱サンセイ社外取締役
堀江 堅一郎
技研支社、コンプライアンス推進室長
放送車両事業部長
茂
または重要な兼職の状況
古閑 伸高
千代田支社、福岡支所
取締役
他の法人の代表状況等
名
寛
田中 顯
取締役(非常勤)
遠藤 絢一
取締役(非常勤)
瀬尾 光男
監査役(非常勤)
小山田 泰幸
監査役(非常勤)
西川 雅明
㈱日本放送出版協会
代表取締役社長
NHK 人事総務局・担当局長
みずほ銀行 姫路支店長
NHK 総合企画室・担当部長
(注) 当期における取締役等の地位・担当の変更は次のとおりです
変更月日
氏
名
変更前
変更後
平成 20 年 6 月 19 日
古閑 伸高
新任
専務取締役
"
森川 欣爾
常務取締役
退任
"
益田 知夫
監査役(非常勤)
退任
"
西川 雅明
新任
監査役(非常勤)
10
(2) 当該事業年度に係る役員の報酬等の額は次のとおりです。
取締役
監査役
合 計
75,812千円 (支給人員7人)
0円 (支給人員 0 人)
75,812千円
(注) 今期末の人員数は、取締役 8 名、監査役 2 名ですが、うち取締役 2 名、監査役 2 名は無報
酬であり、上記人員には含まれておりません。
4 業務の適正を確保するための体制
当社が、業務の適正を確保するための体制として取締役会(平成19年6月7日開催)において
決議した事項は、次のとおりです。
(1) 取締役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制
① 当社は、取締役、使用人を含めた行動規範として、「NKB倫理・行動指針」を定め、その遵守
を図る。
また、コンプライアンスを確保するために、企画総務室長を座長とする「コンプライアンス推進
委員会」を設置し、全社的に法令遵守が確保される体制をとる。
役職員のコンプライアンスの徹底を図るため、「コンプライアンス通報制度規程」、「通報窓口」
などを社内に効果的に周知し、適宜、法令等の遵守状況をモニタリングする。
②
取締役会については、「取締役会規則」が定められ、その適切な運営を確保し、定例で開催
するほか、必要に応じて随時開催し、取締役間の意思疎通を図るとともに相互に業務執行を監
督し、法令・定款違反行為を未然に防止する。
万一、取締役が他の取締役の法令・定款違反行為を発見した場合は、直ちに監査役および
取締役会に報告するなどして、その徹底を図る。
③ 同様に、社長、常勤役員ほかで構成する役員会については、「取締役会規則」等、執行役員
については「執行役員制度規程」を遵守し、職務執行の法令・定款への適合を確保する。
また、監査役は、取締役の職務執行、経営機能に対する監督強化を図る。
④
コンプライアンス関連の研修、社内報等による啓発、個人面談などの機会を捉えての指導・
助言などによる意識向上に努め、全社的な法令遵守の一層の推進を図る。
11
(2) 取締役の職務執行に係る情報の保存および管理に関する体制
①
「文書管理規程」の整備によって、資料の扱いを明文化し、取締役の職務の執行に
係る情報の保存および管理に適正を期す。
②
「株主総会議事録」、「取締役会議事録」、「役員会議事録」については、関連資料と
ともに、「文書管理規程」に基づいて適切かつ確実に企画総務室に保存・保管する。
(3) 損失の危機の管理に関する規程その他の体制
① 当社の業務に係るリスクとして、投資的リスク、下請法等法令違反につながるリスク、企
業機密への不正アクセス・漏洩等情報セキュリティ的リスク、事故・災害リスクなどを認識
し、信用調査、対応マニュアル等を整備する。また、公共放送グループの一員として、
公金の扱いについては特に厳正を期し、万が一にも社会的な指弾を受けることのない
よう注意を払う。
② リスク管理統括責任者を代表取締役社長とし、リスク管理体制の整備・運用にあたる。
③ 危機管理と予防的管理についての体制を充実させ、研修等を含め、損失の危機の管
理について全社的な認識向上を図る。
(4) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
① 職務分掌に関する諸規定を定め、取締役および各部門の所管と権限を明確にし、経
営に関する意思決定および職務執行を効率的かつ適正に行う。
②
重要な意思決定については、常勤取締役等による役員会などにより多面的に検討し、
慎重に決定する仕組みを設ける。
③ 年度事業計画を策定し、事業ごとの目標値を設定し、業績を把握し、適宜見直しを行う。
(5)
会社並びにその親会社および子会社から成る企業集団における業績の適正を確保す
るための体制
①
当社の親会社にあたるNHKの子会社等の事業が適切に行われることを目的として、「
関連団体運営基準」により、事業運営およびこれに対するNHKの指導・監督等に関する
基本的事項が定められており、当社も該当している。
② NHKは、「関連団体運営基準」に関する事項およびNHKが指定する事項について、
監査法人等に委嘱して関連団体の業務監査を実施し、監査法人等の報告に基づき、関連
団体に対し必要な指導・監督を行っており、当社も該当している。
12
③ NHKの監事が当社に対し営業の報告を求め、または業務および財産の状況を調査
する場合には、当社は、適切な対応を行う。
④
NHKは、全国民の基盤に立つ公共放送の機関として、不偏不党の立場を守って、放送によ
る言論と表現の自由を確保し、豊かで、良い放送を行うことを目的とした法人である。
また、放送法により、NHKに対する公共的規制は、国民の代表である国会を中心として行わ
れ、毎年度の予算・事業計画は国会での承認を要している。
NHKには、経営方針その他その業務の運営に関する重要事項を決定する権限と責任を有
する経営委員会が設置され、会長等による業務の執行と監督の機能とが明確に分離され、適正
なガバナンスが確保されており、業務の実施にあたっては、「NHK倫理・行動憲章」の策定、「N
HK“約束”評価委員会」の設置、「通報・相談窓口」の整備などにより、適正が確保されていると
理解している。
(6)
監査役がその補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する体制と
当該使用人の取締役からの独立性に関する事項
① 監査役の職務を補助する部を企画総務室とする。
② 監査役より監査業務に必要な命令を受けた企画総務室員は、その命令に関して、取締役、
企画総務室長の指揮命令をうけない。
(7)
取締役および使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する
体制および監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
①
取締役または使用人は、法定の事項に加え、当社に重大な影響を及ぼす事項の内容
を、監査役にそのつど報告するものとする。
② 監査役は、いつでも必要に応じて、取締役および使用人に対して報告を求めることができ
る。
13
第29期
計 算 書 類
自 平成20年4月 1日
至 平成21年3月31日
1
2
3
4
貸 借 対 照 表
損 益 計 算 書
株主資本等変動計算書
個 別 注 記 表
株式会社 NHKビジネスクリエイト
(旧 株式会社 NHK共同ビジネス)
貸 借 対 照 表 〔 平成21年3月31日現在 〕
(単位 千円)
科
目
資
産
の
[ 流 動 資 産 ]
現
金
預
掛
金
原
材
料
貯
蔵
品
前
渡
金
払
費
用
仮
払
金
未
収
金
未
収
収
[
金
売
前
金
益
短期繰延税金資産
短期貸倒引当金
[ 固 定 資 産 ]
[
(有形固定資産)
(
建
物
建 物 付 属 設 備
構
築
物
車 両 運 搬 具
工 具 器 具 備 品
そ の 他 の 有形 固定 資産
土
地
減価償却累計額
(無形固定資産)
借
地
(
権
電 話 加 入 権
ソ フ ト ウ ェ ア
施 設 利 用 権
(投資その他の資産)
投 資 有 価 証 券
長 期 貸 付 金
長 期 前 払 費 用
差 入 保 証 金
長期繰延税金資産
そ の 他 投 資 等
長期貸倒引当金
(
額
科
部
2,410,474
1,849,868
340,851
390
65
80
114,449
13,931
7,764
215
82,872
△ 14
8,150,410
4,220,319
2,950,477
3,906,311
70,165
101,875
120,764
10,323
2,638,671
△ 5,578,269
1,423,599
1,394,398
3,169
14,523
11,508
2,506,490
373,901
118
1,160
1,738,062
384,297
17,645
△ 8,695
負
]
産
合
計
金
債
部
退職給付引当金
886,917
187,206
109,994
16,787
42,385
203,024
14,364
176,880
136,273
3,763,123
3,511,673
2,427
249,023
負
4,650,040
買
掛
金
未
払
金
未
未
払
払
費
消
[
用
費
税
前
受
金
預
り
金
未 払 法 人 税 等
賞
与
引
当
金
[ 固 定 負 債 ]
]
額
の
[ 流 動 負 債 ]
長
期
預
り
金
長
期
未
払
金
[
]
]
)
債
合
計
純 資 産 の 部
[ 株 主 資 本 ]
[ 5,910,844 ]
)
(
155,000 )
( 利 益 剰 余 金 )
(
5,755,844 )
(
資
本
金
)
利 益 準 備 金
)
10,560,885
(注) 記載金額は、千円未満を切り捨てて表示している。
38,750 その他利益剰余金
5,717,094
事業維持積立金
4,400,000
建物取得積立金
600,000
繰越利益剰余金
717,094
純
資
目
資
産
合
計
負債及び純資産合計
5,910,844
10,560,885
損 益 計 算 書 自 平成20年4月1日
至 平成21年3月31日
(単位 千円)
科
目
金
額
売上高
6,192,011
売上原価
5,192,143
999,867
売 上 総 利 益
287,773
販売費及び一般管理費
営
業
利
712,094
益
営業外収益
受取利息及び配当金
雑収入
18,875
3,151
営業外費用
支払利息
経
22,026
1,155
常
利
732,965
益
特別利益
固定資産売却益
特別損失
固定資産売却損
固定資産除却損
その他特別損失
貸倒損失
合併関連費用
ゴルフ会員権評価損
税引前当期純利益
法人税等
法人税等調整額
当 期 純 利 益
(注) 記載金額は、千円未満を切り捨てて表示している。
380
36
6,611
5,335
334
2,880
3,301
18,498
714,846
317,777
△ 22,669
419,738
株主資本等変動計算書
自 平成20年4月 1日
至 平成21年3月31日
(単位 千円)
株 主 資 本
利 益 剰 余 金
区 分
前期末残高
資本金
その他利益剰余金
利 益
準備金
155,000
事業維持 建物取得
積立金
積立金
38,750 4,400,000
300,000
繰越利益
剰余 金
748,881
純資産
合 計
株主資本
合
計
利 益
剰余金
合 計
5,487,631
5,642,631
5,642,631
△ 151,525 △ 151,525
△ 151,525
△ 151,525
当期変動額
剰余金の配当
当期純利益
419,738
419,738
419,738
419,738
300,000
△ 300,000
-
-
-
-
300,000
△ 31,786
268,213
268,213
268,213
38,750 4,400,000
600,000
717,094
5,755,844
5,910,844
5,910,844
建物取得積立金増
当期変動額合計
当期末残高
155,000
-
(注) 記載金額は、千円未満を切り捨てて表示している。
個 別 注 記 表 自 平成20年4月 1日
至 平成21年3月31日
1 重要な会計方針に係る事項に関する注記
(1) 資産の評価基準及び評価方法
ア 有価証券
(ア) 満期保有目的の債券 (イ) 関連会社株式
イ 棚卸資産
(ア) 貯蔵品
償却原価法(定額法)
移動平均法による原価法
最終仕入原価法
(貸借対照表価額は収益性の低下によ
る簿価切下げの方法により算定)
最終仕入原価法
(貸借対照表価額は収益性の低下によ
る簿価切下げの方法により算定)
(イ) 原材料 (2) 固定資産の減価償却方法
ア 有形固定資産
定率法
但し、平成10年4月1日以降に取得した建物については定額法に
よっている。
イ 無形固定資産
定額法
(3) 引当金の計上基準
ア 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸
倒実績率によることとしているが、実績がないので計上していない。
また、貸倒懸念等特定の債権については個別に回収の可能性を
検討のうえ、所要額を計上している。
イ 賞与引当金
翌期の従業員に対する賞与の支給に備えるため、当期分の必要
額を計上している。
ウ 退職給付引当金
従業員(出向者を除く)の退職金の支給に備えるため、自己都合
退職期末要支給額を計上している。
(4) リース取引の処理
ファイナンス・リース取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理に
よっている。
(5) 収益及び費用の計上基準
収益及び費用は検収基準によっている。
(6) 消費税および地方消費税の処理
消費税等の会計処理は税抜方式によっている。
(7) 会計方針の変更
ア 棚卸資産の評価に関する会計基準
当事業年度から「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号 平成18年
7月5日)を適用している。
-1-
2 貸借対照表に関する注記
(1) 担保に供している資産及び担保付債務
ア 担保に供している資産の内容及びその金額
土 地
914,694 千円
建 物
596,820
1,511,515
計
(2) 関係会社に対する金銭債権債務
短期金銭債権
短期金銭債務
263,498 千円
6,428
3 損益計算書に関する注記
(1) 関係会社との取引高
売上高
仕入高
3,023,783 千円
36,465
4 株主資本等変動計算書に関する注記
(1) 事業年度の末日における発行済株式の種類及び数
623,560 株
発行済株式
普通株式
(2) 事業年度中に行った剰余金の配当に関する事項
平成20年6月19日開催の定時株主総会において、次のとおり決議している。
普通株式の配当に関する事項
151,525,080 円
① 配当金の総額
利益剰余金
② 配当の原資
243 円
③ 1株あたり配当額
平成20年3月31日
④ 基準日
平成20年6月19日
⑤ 効力発生日 (3) 事業年度の末日後に行う剰余金の配当に関する事項
平成21年6月29日開催の定時株主総会において、次のとおり付議する予定にしている。
普通株式の配当に関する事項
147,024,000 円
① 配当金の総額
利益剰余金
② 配当の原資
240 円
③ 1株あたり配当額
平成21年3月31日
④ 基準日
平成21年6月29日
⑤ 効力発生日 5 税効果会計に関する注記
繰延税金資産の発生の主な原因別内訳
55,449 千円
14,047
3,054
5
6,002
4,311
賞与引当金
未払事業税
未払事業所税
短期貸倒引当金
未払社会保険料
未払金
-2-
95,795
987
3,538
1,220
282,745
9
467,169
退職給付引当金
長期未払金
長期貸倒引当金
ゴルフ会員権
減価償却費
その他
合 計
6 リースにより使用する固定資産に関する注記
(1) 貸借対照表に計上した固定資産のほか、事務機器等の一部については、所有権移転外
ファイナンス・リース契約により使用している。
(2) リース物件の取得価額相当額、減価償却累計額相当額、期末残高相当額
(単位 千円)
区 分
取得価額相当額
工具器具備品
減価償却累計額相当額
3,012
期末残高相当額
1,004
2,008
(3) 未経過リース料相当額
1年以内
602 千円
1年超
1,405 千円
合計
2,008 千円
(4) 減価償却相当額の計上方法 リース期間定額法
(注) 上記(2)及び(3)の注記は、リース料総額法によっている。
7 関連当事者との取引に関する注記
(取引の内容)
属性
親会社
その
他の
関係
会社
会社等の名称
日本放送協会
議決権の
被所有割
合
取 引 内 容
取引金額
科 目
千円
12.8%
放送センター等の
建物・設備の総合
管理等の実施
35.1%
事務室の賃貸等の (売上高)
284,914
実施
(売上高)
2,738,868
売掛金
期末残高
千円
262,174
千円
㈱日本放送出版協会
8 1株当たり情報に関する注記
(1) 1株当たりの純資産額 9,479 円
673 円
(2) 1株当たりの当期純利益
-3-
売掛金
千円
1,324
9 重要な後発事象に関する注記
当社は日本放送協会の子会社である株式会社エヌ・エイチ・ケイ・オフィス企画と平成20年
12月19日合併契約に関する取締役会、平成21年1月14 日臨時株主総会による合併決議によ
り、平成21年4月1 日をもって合併し、商号を株式会社NHKビジネスクリエイトに変更しました。
合併に関する概要は次のとおりです。
(1) 株式会社エヌ・エイチ・ケイ・オフィス企画の主な事業内容
日本放送協会およびその子会社等の委託による業務
(2) 合併を行なった主な理由および事業目的
日本放送協会の「平成21~23年度NHK経営計画」に基づき、日本放送協会の「事務支援」
と 「インフラ支援」を一元的に実施する「総合サポート業務」を担う子会社を目指すため合併
しました。合併により、競争力強化を進めるとともに企業規模の拡大を図り、経営の安定化を
目指します。
(3) 合併後の会社の概要
株式会社NHKビジネスクリエイトの本店所在地は、東京都渋谷区とし、千代田区、世田谷区
に支社を、福岡市に支所を置きます。合併後の資本金は合併した2社の資本金の和、2億500
万円とします。
合併後の事業は、現在の事業をそのまま引継ぐこととしますが、その上で両社のスキル融合
等を進め、効率的な業務運営を目指していきます。
(4) 合併期日
平成21年4月1 日
(5) 合併方法
当社を存続会社とする吸収合併方式とし、株式会社エヌ・エイチ・ケイ・オフィス企画は、
解散いた しました。
(6) 合併比率
平成20年3月31 日現在、両社の純資産額をもとに算出し、合併比率を決定いたしました。
平成20年9月30 日を評価基準日として、合併期日前日の最終の株式会社エヌ・エイチ・ケイ
・オフィス企画の株主名簿記載の株主に対して、株式会社エヌ・エイチ・ケイ・オフィス企画の
1株につき当社の普通株式1株を交付いたしました。
(7) 発行株総数
普通株式・・・703,000株(うち、新たに発行した普通株式数90,400株)
(8) 受け入れる資産及び負債の額
受け入れる資産及び負債の額は以下のとおりです。
なお、21年3月期の株式会社エヌ・エイチ・ケイ・オフィス企画の資産および負債の帳簿価額
は次のとおりです。
流動資産
固定資産
(有形固定資産)
(無形固定資産)
(投資その他の資産)
1,523,069
895,575
(65,262)
(16,907)
(813,404)
流動負債
固定負債
負債合計
株主資本
(資本金)
純資産合計
資産合計
2,418,644 負債及び純資産合計
10 その他の注記
該当事項はありません。
-4-
(千円)
588,390
180,350
768,741
1,676,074
(50,000)
1,649,903
2,418,644