第 7 回 日本下肢救済・足病学会 市民公開講座 「透析治療と足のこと 」 ~自分の足で通院し続けるために~ 実施報告書 日 時: 平成 27 年 7 月 12 日(日)14:30~16:30 場 所: パシフィコ横浜 会議センター 3F 301 対 象: 透析治療中の患者さん、 糖尿病患者さん、ご家族、学会参加者 参加者:約 180 名 参加費:無 料 主 催:第 7 回日本下肢救済・足病学会学術集会 共 催:一般社団法人 Act Against Amputation 後 援:一般社団法人 全国腎臓病協議会 【プログラム】 14:30~14:40 ごあいさつ 第 7 回日本下肢救済・足病学会学術集会大会長 渥美義仁先生(永寿総合病院糖尿病臨床研究センター長) 一般社団法人 全国腎臓病協議会会長 今井政敏氏 14:40~14:50 イントロダクション「AAA 活動紹介」 一般社団法人 Act Against Amputation 代表理事 大浦紀彦先生 (杏林大学医学部付属病院形成外科・日本下肢救済足病学会理事) 14:50~15:40 基調講演「救肢の扉 ~透析医にできること」 桑園中央病院院長 松井 傑先生 15:40~16:20 パネルディスカッション ファシリテーター:同上 大浦紀彦先生 パネラー:宇都宮誠先生(東京労災病院 循環器内科副部長) 木下幹雄先生(東京西徳州会病院形成外科) 松井 傑先生(同上) 今井政敏氏(同上) 稲田 豊氏(全国腎臓病協議会理事) 16:20~16:30 16:30 質疑応答 終了 1 市民公開講座参加者アンケート(まとめ) <講演会の内容はいかがでしたか?> 大変よかった 28 名(71%) よかった 7 名(29%) 0名 まあまあ つまらなかった 0 名 左上:松井 傑 先生 右上:宇都宮 誠先生、左下: 榊 聡子先生、右中:木下幹雄先生、右下:大浦紀彦 先生 2 有効回答数 35 名 ↑パネルディスカッションの様子 <AAA の活動をご存知ですか?> 知っている 6 名(17%) 聞いたことはあるがよく知らない 8 名(23%) 今回初めて知った 21 名(60%) <ご感想、印象に残ったこと> ■医学的なことはよくわかりませんが、パネルを拝見して足が如何に大切かが良くわ かりました。また、足のチェックを毎日行うよう、心がけたいと思います。ABI もさ っそく!!(患者・リタイア) ■大変勉強になりました。当院の PT さんも数名アンプタになってしまった方がいます が、アンプタすることの予後について強く再認識することができましたし、明日から NS がしなければいけないことがたくさんあるとわかりました。ありがとうございました。 (看護師) ■桑園中央病院・松井先生の講演、特に PENTA-SWAT、初めて聞く治療、初めて聞く 話が多く、大変ためになりました。 (患者・リタイア) 3 ■松井先生のクリニックでやっ ている内容を知ることができ た。それはとても希望を感じさ せてくれるものだった。今日は 来てよかった。また参加したい。 (患者・無職) ■足の大事さを身にしみて必要 性を感じました。ふだんの言葉 のやりとりがもっとも必要にな るとのこと、感激しました。 (患者・無職) ■当院では、フットケアが不足していると改めて思いましたので、少しずつ取り入れて いこうと思いました。 (看護師) ■患者さんの生きた声が聞けてよかったです。 (看護師) ■ABI 検査を年 1 回行いたいと思いました。 (患者・無職) ■足が悪くなった後でも話すことができることがわかってよかった。ドライウェイトが 合うことが大切だと良くわかった。北海道の先生のお話がとてもわかりやすかった。 (患者・主婦) ■患者さんが熱心に話を聞いているところが印象的でした。これを機会に患者さんもご 家族の方も、足に関心をもってもらえたか、看護師としても嬉しいです。 (看護師) ■松井先生のお話はとてもよかった。こういう先生(医師)に出会えた患者さんは幸運 だと思いました。下肢の病気=心臓、全身の病気のバロメーターということをよく理解 できました。 (患者・リタイア) ■専門的で難しかったが、内容がよくわかり感激しました。あっという間に終わりまし た。(患者・主婦) 4 ■具体的な内容が多く、とてもいい会でした。更にこの会が大きくブレークすることを 期待する。 (患者・会社員) ■DM15 年。今年もがんばって透析にならないようにしたい。(患者・無職) ■患者さんの思いなど聞けて、とても勉強になりました。今後も患者のためにフットケ アを頑張っていきたいと思います。座長の大浦先生の進行がすばらしかったです!! (看護師) ■あまり足のことについて気にしていなかったのですが、今日の講座で改めて注意をし ていこうと思いました。クリニックに対しての希望とか意見は、なかなか言えないのが 現状だと思います。 (患者・パート) ■このような学会を関西でも開催してほしい。(患者・リタイア) ■パネルディスカッションを進めるテーマの選定が何かしっくりこない。 (患者・リタイア) ■松井先生はすばらしいですね。 (患者・公務員) ■日頃のフットケアの重要性が認識できた。(患者・会社員) ■先生と患者との会話が大切だとわかりましたが、私の主治医が話しをされないのでと ても困ります。Doctor の方達にこのようなミーティングをしてほしいと思います。他 の病院、地域ごとの Doctor 達ともっとコミュニケーションをとってもらいたい。 (患者・リタイア) ■高気圧酸素療法が聞けてよかったです。 (患者・主婦) ■今井さんの言葉の中の患者同士の思いが印象的だった。(看護師) ■十分な透析量、時間、流量、膜面積、、すごく参考になりました。(患者・無職) ■進行が早く、質門の時間が少なかった。 (患者・無職) 5 ■糖尿病がない透析患者でも足を切断する可能性があることが理解できた。 透析日はほとんど運動ができないが、透析のな い日は運動(キントレ)をやることにしたいと 思います。 (患者・リタイア) ■高リン血症のコントロール(患者・無職) ■「形ありきの透析ではだめ。その人ごとにオ ーダー透析を」心に残る。また、除水の必要性 が大切なことも判明した(診療所では血圧低下 を必ず言う) 。 (患者・無職) ↑歩かなくても足を鍛える運動を! <もっと聞いてみたかったこと、今後取り上げてほしいテーマなど> ■どうしたら先生が PT さんのために診て、触って、話してくださるのか、、知りたい です。(看護師) ■下肢救済に基づいた栄養管理や運動療法。患者が 1 人でも続けられる運動。独居の方 でも効率の良い栄養摂取ができる方法など。(看護師) ■医療連携、チーム医療の重要性などをドンドン推進してください。透析の基本情報の 普及もとても必要だと思います。(患者・会社員) ■こういう市民公開講座を三多摩地区でもぜひやっていただきたい。運動リハビリ、フ ットケアをテーマに。 (看護師) ■透析において、どのような状態になったら体調的に良い悪いの判断について聞いてみ たかった。 (患者・無職) 6 ■透析患者が足以外にも注意すべき事柄についても、テーマ選びをしてほしい。 (患者・無職) ■今回初めて参加させていただきました。これからも参加したいと思います。 (患者・主婦) ■患者側からの思いや意見がもっと聞けたらよかった。(患者家族) ■ABI、SPP の話がとても興味深いものでした。運動療法の導入についてもっと聞きた い。 (患者・会社員) ■間欠性跛行について(自分は該当ではない かと思う) 。200~300 歩くとふくらはぎが大 変疲労感が強いので、中規模の病院へ行って いるが、特に治療なしとされたので質門した かった。(患者・自営業) ↑司会・進行・演者・座長と見事な 4 役を こなした大浦先生。来年の日本下肢救 済・足病学会会長です。 7 日本下肢救済・足病学会 参加者からの事前質門 市民公開講座 ■最新の下肢救済・足病の治療内容が、どこまで進んでいるのかについて知り たい。 (東京都・59 歳、弾性・糖尿病性腎症で8年半腹膜透析を行い、昨年の 8月より血液透析に移行。) ■腎症の治療が必要なクレアチニン他の許容範囲について、現在減塩と、血圧を 上げないよう更に運動療法を鋭意実践中。 (神奈川県・68 歳・男性・2 型糖尿 病、糖尿病性網膜症) ■痺れの取れる治療方法があるのか。あるなら、どのような治療方法があるの か。(神奈川県・66 歳・女性・慢性腎不全/脊柱管狭窄症) ■糖尿病の影響で腎臓の値も悪くなり始めています。また持病で狭心症もあり、 激しい運動などはできません。悪化しないための予防方法について、運動不 足・生活習慣の改善で取り入れやすい方法をご教示ください。 (神奈川県・41 歳・女性・母が糖尿病・狭心症) ■透析患者は日頃運動の強さ及び量をどのように考えればよいか(長野県・64 歳・女性・慢性腎不全) ■どの段階まで自分で手当てし、どうなったら医者に治療してもらったらよい のかの基準が知りたいです。(大阪府・53 歳・男性・腎不全) ■娘(現在 35 歳、27 歳から透析導入)が約 10 年前、主治医から「左大腿部の 骨が一部壊死しており、将来、車椅子になる」と言われました。以来、週3日 程度の透析治療の際は、片道 40 分を歩いて行くなど健康管理に気を使ってき ました。現在は、比較的元気にしており足病変の進行は見られないようだけど、 娘の将来が心配。本当にそのような状態になるのか教えてください。娘と二人 暮らしで、足切断ということになったら今の家を出ていかなければならない。 私は施設に入れば良いが、残された娘はどうなるのか? (埼玉県・71 歳・娘が透析中) 8 ■下肢動脈硬化症です。日頃、気をつけることはありますか?(神奈川県・68 歳・女性・下肢動脈硬化症) ■年齢的なものがあるでしょうが、10~15 分も歩くと非常に疲れるので、もう 少し元気に歩くには、どのような点に留意すればよいかを、伺ってみたいと 考えております。(神奈川県・83 歳・男性・血液透析中) ■足の裏にタコやイボができやすい。透析との関連を知りたい。歩き方や靴と の関連もあると思いますが。首のヘルニアで手術をしており、以来足が冷えや すい。特に温度差に敏感で今年のように冬から急に夏が始まったので暖房か ら冷房に一気に変化しました。身体がついていかず、足先の冷えやつりに困っ ています。(神奈川県・60 歳・女性・慢性腎不全) ■某新聞の記事(透析中に自転車こぎのように、脚を動かしていると透析後の 体調が良いと)を読みましたが、本当に良いのでしょうか。 (神奈川県・66 歳・ 男性・慢性腎不全) ■脚の運び方が遅くなる。(神奈川県・67 歳・男性・腎不全) ■脚の血流をよくする運動は?(新潟県・81 歳・男性・腎不全) ■透析治療を週に 3 回しております。血管にカルシウムが沈着し、血液の流れ が悪く、足の親指などは紫色の状態です。最寄りの循環器科で診てもらいまし たが、はっきりした病名は教えてもらえませんでした。このまま悪化すると足 を切らないといけなくなるのか不安です。どうずれば予防できるか教えて頂 きたい。重症になる前に「足のケア健康及び治療」について、もう少し専門的 な診療を受けたいです。電車通院できる範囲で専門医療機関があればご教示 ください。(京都府・80 歳・男性・腎臓透析) ■筋力維持、家庭でできるケアについて(東京都・38 歳・女性) ■透析リハビリを実施している機関を。(神奈川県・67 歳・男性・HD) 9 医療スタッフより ■①なかなか足観察の大切さを理解していただけない患者さんにどうにアプロ ーチしたら良いでしょうか?②足病変があり、透析中、虚血によるものか足 の痛みもあり、苦しんでいらっしゃる患者さんですが、もう死にたいと弱音 を吐かれています。励ましているものの、良い関わり方があれば教えていた だきたいと思います。③困った患者だなぁと思われたケースはありますか? (神奈川県・51 歳・女性・フットケアナース) ==================================== 透析クリニックのフットケアナースです。日頃から、患者さんにいつまでもご自 分の足で歩いていただきたいと、観察・指導にはげんでおります。今回、市民講 座ということで、患者さんやご家族対象とは思いますが、患者さんにどのような 講演をされるのか、また、参加される患者さんがどのような思いをされているの か、どのような質問をされるのか、学びたいと思います。学会自体は用事があり、 残念ながら参加できず、市民講座だけはなんとしても参加させていただけきた く、都合をつけました。定員になり次第締め切りとのこと、是非、参加させてい ただけたらと思います。よろしくお願い致します。(神奈川県・51 歳・女性) 20150713sss 10
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