2014 年上半期 市場レポート 【映像ソフト】 調査期間:2013 年 12 月 30 日~2014 年 6 月 29 日 オリコン・リサーチ株式会社 http://biz.oricon.co.jp 2014 年上半期 映像ソフト 市場レポート 2014 年上半期状況 映像ソフト売上の半期毎推移 <概況> 1500 DVD Blu-ray Disc BD 伸長も DVD での売上減少が上回る 1000 380.7 462.6 514.4 573.8 755.8 701.1 2014 年上半期の映像ソフトの売上は DVD と 557.3 Blu-ray(以下 BD)を総合した全体売上額で 1215.9 億円、前年同期比は 95.7%となった。 500 868.2 833.0 当レポートで使用する金額はすべて消費税込 658.6 みであり消費税変更の影響を受けていること から税抜売上額で前年比較すると前年同期比 0 (億円) 12年上期 12年下期 13年上期 13年下期 14年上期 は 94.4%である。また総売上枚数は 2093.3 万 枚で前年同期比は 90.4%と売上額以上の落ち 込みを示し、映像ソフト市場を取り巻く環境は 映像ソフトの盤種別売上構成比(金額) 厳しさを増しているようだ。 盤種別の状況は、BD 売上が 557.3 億円で前 年同期比は 108.3%となった。売上枚数は Blu-ray Disc 45.8% 723.6 万枚と前年同期比は 102.6%にとどまり、 勢いに陰りが見えはじめている点は気がかり DVD 54.2% である。BD 市場全体では勢いこそ落ち着いた が、近年急成長を続ける「音楽」ジャンルは依 然として好調だ。当期も初の BD 商品がリリー ス さ れ た 嵐 の 『 ARASHI ア ラ フ ェ ス ’ 13 NATIONAL STADIUM 2013』などの話題作も追い DVD 売上は、売上額は 658.6 億円で前年同期 風となり、市場拡大に貢献することになった。 比は 87.1%である。売上枚数は 1369.7 万枚と また「ドラマ」や「バラエティ・お笑い」など 前年同期比は 85.2%となった。今や売れ筋は のジャンルで売上を拡大させていることから 「映画」「アニメ」が BD にシフトしたことも もユーザーの裾野が拡大している様子がうか あり「音楽」ジャンルを核として、低価格の映 がえる。しかし、BD の主力ジャンルである「映 画作品やバラエティなどの売上によって構成 画」や「アニメ」では売上が低迷した。特に「映 される市場となっている。しかし、「音楽」ジ 画」は前年同期の売上規模を割り込んだ。『劇 ャンルも含めて BD 商品を主力とする傾向に伴 場版 って売上規模は各ジャンルで縮小傾向にある。 魔法少女まどか☆マギカ』などの人気作 を有した当期市場だが、前年の『ヱヴァンゲリ 当期唯一、前年同期比で 101.5%を記録したの ヲン新劇場版』や『007 シリーズ』といったラ が「ドラマ」だが、昨年の大ヒット作『あまち インナップを擁した状況には及ばなかったよ ゃん』の DVD ボックス商品の売上が貢献してい うである。 るようだ。 2014 年上半期 市場レポート <ジャンル別状況> 場拡大のけん引役となったようだ。 「ドラマ」「バラエティ・お笑い」が伸長 <メーカー別状況> 市場全体が縮小するなか「ドラマ」「バラエ ソニー・ミュージックエンタテインメント 7 期連続トップに ティ・お笑い」「音楽」の 3 ジャンルが売上規 模を拡大させている。 「ドラマ」は DVD・BD の 当期売上で前年同期比 111.7%となる 132.7 合計売上が 125.4 億円で前年同期比は 112.7%。 億円を記録したソニー・ミュージックエンタテ 依然 DVD シェアが高く 7 割以上を占め、作品的 インメントが 7 期連続のトップとなった。音楽 には韓国ドラマ中心という市場だが、2013 年 映像商品の売上ではエイベックス・グループ・ を代表するドラマで社会現象を引き起こした ホールディングス、ジェイ・ストームに次ぐ 3 大ヒット作『あまちゃん』のボックス商品が 位の売上規模を維持したことに加えて、<物語 BD と DVD 双方で好調だったことが市場拡大に >シリーズなどのTVアニメシリーズ、また 貢献したようだ。最新ボックス商品を含む計 6 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛 タイトルの当期売上合計は 3.4 万セット、7.0 逆の物語』や『劇場版「空の境界」未来福音』 億円を記録した。 「バラエティ・お笑い」も DVD といった劇場アニメなどの売上貢献も大きい。 中心の市場だが BD 売上が拡大したことによっ 3 大映像主力ジャンルの内、アニメと音楽とい て前年同期比は 103.4%となる 60.5 億円を売 う両輪が何よりの武器となっており、それが7 り上げた。BD 売上は 9.3 億円で前年同期比は 期連続でトップを維持する強みとなっている 253.3%となった。人気テレビバラエティ『ア ようだ。一方、今期 2 位となったエイベック メトーーク』のベスト編集版 2 商品や、ももい ス・グループ・ホールディングスは、EXILE や ろクローバーZ 出演のバラエティ番組『ももク 安室奈美恵といったアーティストでの強みを ロChan』などが好調な売れ行きとなり、市 活かし浮上している。 映像ソフト総売上額におけるジャンル売上構成 映像ソフト売上額上位メーカー10 社 ジャンル 売上額 前年 (百万円) 同期比 構成比 メーカー 売上額 前年 (百万円) 同期比 13,267.2 111.7% 邦画 5,484.2 66.9% 4.5% 洋画 13,848.1 88.2% 11.4% エイベックス・グループ・ホールディングス 9,391.2 107.7% 邦楽 36,827.9 101.7% 30.3% バンダイビジュアル 7,668.3 83.0% 洋楽 1,132.4 84.4% 0.9% ワーナー・ホーム・ビデオ 5,747.9 98.3% 38,657.5 93.1% 31.8% ジェイ・ストーム 4,981.8 79.3% 国内ドラマ 6,684.8 133.8% 5.5% ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン 4,272.4 127.8% 海外ドラマ 5,857.8 95.6% 4.8% ポニーキャニオン 4,250.7 87.7% バラエティ・お笑い 6,052.4 103.4% 5.0% キングレコード 4,194.3 42.0% その他 7,047.0 99.8% 5.8% NBC ユニバーサル・エンターテイメントジャパン 3,911.9 92.0% 121,592.3 95.7% 100.0% バップ 3,617.1 95.7% アニメ 合計 ソニー・ミュージックエンタテインメント 2014 年上半期 市場レポート <本レポートのデータについて> 本レポートにおける市場規模等のデータは、弊社で集計しております各種ランキングと 同様に、全国の調査協力店での実際の販売数をもとに全国総実売の状況を推計したもの です。売上金額はすべて税込となっております。音楽・映像ソフトの調査・集計には、 全国の CD ショップ、書店やレンタル業も行なう複合店、家電量販店、コンビニエンスス トア、アニメ関連等のジャンル専門店、インターネット通販など計 30,250 店より報告い ただきました販売数、加えてイベント会場などの店頭販売以外の販売実績も集計されま す。書籍に関する調査は、全国の書店、CD 販売やレンタル業も行なう複合店、アニメ関 連等のジャンル専門店やインターネット通販など計 1,940 店のご協力をいただいており ます。 <データの内容に関するお問い合わせ> 当レポートに掲載しております資料は、集計された資料の一部です。さらに細かい資料 やオーダーデータをご希望の場合、下記アドレスまでご連絡ください。 お問い合わせアドレス: [email protected] また、エンタメ業界必須のプロフェッショナルツール『ORICON BiZ online』も公開中。 詳しくは下記アドレスまで。 ORICON BiZ online : http://biz.oricon.co.jp <刊行物のお知らせ> 2013 年のエンタテインメント市場をデータで振り返る決定版『ORICON エンタメ・マーケット 白書 2013』発売中。音楽・映像・書籍のトレンドやマーケットの動きを捉えるエンタテイン メント・ビジネス・マーケティングの必携の書。全国書店・インターネット通販でお求めい ただけます。 ORICON エンタメ・マーケット白書 2013 紹介ページ: http://biz.oricon.co.jp/hakusho
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