恵まれた環境で、夢と希望を成就させよう

聖 マ リ ア ン ナ 医 大 新 聞
第 95 号
2014年(平成26年)6月1日
(1)
主な内容
平成 26 年度 医学部 入学式/
(第1面)
平成 26 年度 看護専門学校 入学式
(第2・3・4面)
新任のあいさつ
(第5面)
包括連携に関する協定書の締結
国家試験結果報告/視点/他
(第6面)
医学部海外留学 Report /他
(第7面)
クラブ紹介/附属病院だより/他 (第8面)
□■入学生喜びの声■□
平成 26 年度 第 44 回 医学部医学科 入学式
−恵まれた環境で、夢と希望を成就させよう−
新緑が鮮やかさを増してきた4月12日、医
学部本館6階大講堂で平成26年度第44回医
学部入学式が執り行われた。式は本学の教職
員混声合唱団と聖マリアンナコーラスクラブ
による聖歌の歌声で幕を開けた。
まず、入学許可が行われた。115名の名前が
一人ずつ呼ばれると、新入生は元気な返事と
ともに起立し、三宅良彦学長から新入生代表
の野原理花さんに入学許可書が授与された。
式辞では、三宅学長が、勉学する上で本学が
恵まれた環境にあることを紹介。ここ数年、
1、2年生の留年が多いことに懸念を表わし、
「勉強方法で困ったことがあったら、迷わず教
職員や先輩に尋ねてください」と話した。そし
て、留年後、一念発起して予習と復習に励み、
は誰か』という問いの答えを見出してほしい
と思います。若きエネルギーのすべてを注い
で、実りある6年間としてください」とエール
を送った。
黒子幸一聖医会会長は、
3,
963名の会員を擁
する同窓会について紹介し、困ったときは同
窓生の先輩教授や教員に気軽に相談するよう
伝え、
「文武両道で頑張ってください。めでた
く卒業され、同窓会員として共に活動できる
日を心よりお待ちしています」と話した。
祝福と激励を受け、新入生を代表して桐山
雅通さんが、入学を許可された喜びとともに、
学業に精励することを宣誓した。続いて在学
生代表の4年の梅澤早織さんが、
「多くのこと
に思い切りチャレンジしてください。理想の
医師像に近づけるように、互いに努力し、切磋
琢磨していきましょう」と歓迎の辞を贈った。
そして、混声合唱団による聖歌、小田武彦司
祭(宗教学特任教授)の祈願、参列者による校
歌斉唱と進んで閉式となり、新入生は医師に
なるという夢の実現へ向けた第一歩を踏み出
した。
翌年、成績が学年ベスト5に入った学生の例
を挙げ、
「医学部の授業では少しよそ見をした
だけで授業についていけなくなることもしば
しばあります。予習・復習は非常に意義のある
勉強法です」と強調し、
「夢と希望を成就させ
るための6年間を晴れの舞台につ
なげてください」と願いを伝えた。
祝辞では、明石勝也理事長が、キ
リスト教的人類愛に根ざした本学
の建学の理念と、人類愛の本質であ
り医療の原点ともいえるルカ福音
書にある善きサマリア人の一節を
紹介した。その上で、
「今日初めて顔
を合わせた同級生、これから出会う
懇親会にて新入生と談笑する三宅学長
先輩や教職員などを通して『隣人と
入学というスタートライン
医学部
桐山 雅通
4月中旬、桜の花びら
が舞う中、晴れて入学式
を迎えることができまし
た。明石理事長先生や三
宅学長先生の御祝辞で、
医師になるための第一歩
から躓(つまづ)かぬよう、日々勉学に励む
事の大切さなどについて拝聴しました。
入学できたことは喜びに堪えませんが、
あくまで理想の医師になるための長い道の
スタートラインに立ったに過ぎないのも事
実です。勉学だけでなく部活などを通じ、人
として成長するべく大学生活を全うしよう
と思います。
感謝と誇り、責任感を抱いて精進
看護専門学校
澤橋 優里
春風が心地よい季節と
なり、本日入学式を迎え
ることが出来ました。看
護師への道は決して平坦
ではなく、たくさんの壁
にぶつかると思います
が、同じ目標を持った仲間たちと共に、先生
方や先輩方のご指導により、立派な看護師
になれるよう努力いたします。看護を学べ
る喜び、そして学びの環境への感謝を忘れ
ず、本校生として常に誇りと責任感を抱き、
精進していきます。
平成 26 年度 第 38 回 看護専門学校 入学式
−人間の心と体を支える仕事術を備えてほしい−
暖かな春の陽に包まれた4月9日、医学部
本館6階大講堂で、平成26年度第38回看護専
門学校の入学式が挙行された。
式は校歌斉唱で始まり、続いて一人ずつ名
前を呼ばれた新入生88名に対し、宮城領子校
長が入学を許可して祝福の言葉を贈った。
次に式辞に移り、宮城校長が、数ある職業の
中から、覚悟して、厳しい看護の道を選んだ新
入生の熱い思いに対して歓迎の意を表した。
誓いのことばを述べる澤橋優里さん
中近東での学会(に参加された
方)は少ないと考え体験を報告し
たいと思います。2013年9月14
日〜18日にかけてサウジアラビ
アのリヤドで開催された第12回
アジア大洋州小児神経学会議に
参加してきました。学会長はサウ
ジアラビアの国際医学会議では
初めて女性が会長を務められま
した。参加前サウジアラビアはビ
そして、
「『看護』という字は、手を添えてみる
『看』と、守るという『護』で成っており、看
護自体は誰れでもできます。しかし『看護師』
はプロにしかできない技、つまり人間の心と
体を支える仕事術を備えています」と強調し
た。そして、そのための努力は並大抵ではない
が、
「決して一人ではなく、声を出して支援を
求めること」、「学生生活では気持ち良く笑顔
で挨拶し、ルールを守る」、
「今日すべきことは
今日行う」の3つを心掛けてほしいと伝え、
「今ここにいる1年生が一人も欠けることな
く、卒業時にまたこの場で会えることを切に
願います」とメッセージを送った。
祝辞では、明石勝也理事長が、ルカ福音書に
ある善きサマリア人の一節を紹介してキリス
ト教的人類愛を説き、
「確かな知識と技術を学
ぶとともに、本校でこそ身に付けられる豊か
ザの取得が困難であり女性一人
での入国はなかなか難しいとの
話でしたが、それほど混乱するこ
とはありませんでした。日本から
リヤドへの直行便は無く、キャセ
イ航空香港乗り換え便で待ち時
間も入れ約13時間で到着しまし
た。リヤドは人口約500万人の大
都市で道路も良く整備され、高層
ビルが立ち並ぶ近代的な都市で
した。外気温は日中には40度を
超えるためなかなか外を出歩く
ことは難しい状況です。夜でもこ
の季節は35度前後あります。し
かし湿度は低く上着を着ていて
もあまり汗をかきません。対照的
にホテルや室内はエアコンがか
なり効いており過ごし易い環境
でした。電気はおそらく火力発電
が中心と思われますが、燃料は豊
富にあるので特に制限なく使用
できていました。雨はほとんど降
らないため生活用水は地下水を
汲み上げたり、海水をろ過したり
して得ているとの事です。飲み水
は輸入のペットボトルで、水道水
な心も育ててください」と
語りかけた。
続いて三宅良彦学長は、
情報の分析とコミュニケー
ションの重要性を強調し、
「3年間学ぶ上で、情報の整
理整頓は不可欠です。また、
同級生、先輩、多くの教職員
とのコミュニケーションを
育んでください」と願いを伝えた。
大学病院の本舘教子看護部長は、
「看護の対
象は人間であり、看護する私たちも人間であ
ることを忘れないでください。3年間の学び
が、皆さん自身の人間としての成長に活かさ
れることを期待しています」と激励した。
続いて、在校生を代表して2年生の大野理
恵さんが、
「日々の学びと息抜きの時間を大切
を飲むことはありませんでした。
ご存知のようにアルコール類は宗
教上の戒律で一切禁止されてお
り、やや脂っこいアラビア料理を
食べる時もジュースや甘いお茶
がでてくるため、心の中では冷た
いビールを飲みたがる自分を押
さえるのに苦労しました。昼食は
基本的に男女別に席が分れた部
屋で、和洋中と多種類の料理が用
意されていました。驚いたことに
その中に握りずし(サーモン、ア
ボカドなど)があり、それなりの
にして、有意義な学校生活を過ごしてくださ
い」と歓迎のことばを贈ると、新入生代表の澤
橋優里さんが、
「看護を学べる喜びと学びの環
境への感謝を忘れず、勉学に励みます」と誓い
のことばを語った。
そして、小田武彦司祭による新入生への祝
福の祈り、参列者による聖歌斉唱と進み、看護
師への第一歩となる入学式は幕を閉じた。
味を出していました。学会での勉 が提供されました。その席には、
強の後は、最初の夜にはサウジ 日本大使も同席されており、サ
アラビアの歴史を学ぶNat
ional ウジの人々は非常に親日的であ
Museumを見学した後に会長招 ることや日本企業の地下鉄誘致
宴がKi
ng Abdu
l
az
i
z Cent
reで のことなど興味深い話をされて
行われ美味しいアラブ料理を いました。最後に、帰国する飛行
堪能しました。二日目の夜には 機に乗り込み、 某先生が早速
l
ight
Ather
i
aRoyalFarms(郊外に 「ビール」を頼んだところf
ある王様の昔の別荘)にて懇親 attendantに「国境を超えるま
会が行われ、値段も想像できな で30分待て」と言われサウジの
いような立派な絨毯の上で民族 戒律の厳しさを再確認したこと
的な踊りが披露されました。そ も楽しい体験でした。
小児科学 教授 山本 仁
の後は同じ敷地内で様々な料理
(2)
2014年(平成26年)6月1日
第 95 号
新任のあいさつ
生命科学発展に基づいた
社会貢献の礎として
学生も変わる、教職員も変わる
医学部長
大学院医学研究科長
生化学(生化学)教授
か
とう
加 藤
平成26年4月1日付で医学部長を拝命いた
しました。本学では、生涯にわたり学び続ける
姿勢を持った良医を育成するために、基盤的教
育から臨床教育へと連続的かつ有機的に結び
ついた6年一貫教育体制を敷いております。し
かし、時代と共に、新たな問題にも直面してお
ります。一つ目は、近年、医学における情報量
が加速度的に増加しており、それに伴って、医
学部学生が修得すべき知識の量も膨大になっ
ていることであり、二つ目は、医療における国
際化に伴い、グローバルスタンダードに沿って
教育カリキュラムを更新していくことが必要
となっていることです。三つ目として、医師国
家試験の全国平均合格率がここ何年もほぼ90
%となっており、一面、競争試験の性格を持つ
ようになっていることが挙げられます。これら
の問題に対応するために、「学習成果基盤型教
育(outcome-basededucat
i
on)」を前提にし
て、教育システムと意識の変革が必要となって
います。学生は、講義・実習等で得たコアとな
る知識を中心に、自ら調べて知識を獲得する能
動的態度が必要です。この能動的態度はグロー
バルスタンダードで重要視される「参加型病院
実習」でも必須の態度です。教職員においては、
知識・技術を教えることに加え、学生の能動的
な学習態度を養うような教育意識とシステム
とも
内科学(消化器・肝臓内科)教授
ひろ
い
智 啓
とう
伊 東
構築を目指さなければなりません。学生も変わ
り、教職員も変わる。その結果、学生全員が「医
師国家試験などハードルとは感じない」ぐらい
の余裕をもって良医となり、かつ社会に貢献を
していただければ大変喜ばしいことです。ここ
何年かの努力は本学の未来に大きく影響しま
す。皆様には是非ともご協力をいただくと共に、
よろしくご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。
略 歴
昭和61年 3月 東京大学医学部医学科 卒業
昭和61年 6月 同大学医学部附属病院 研修医
昭和63年 6月 東京大学医学部医学科 物理療法
内科学教室 医員
平成 3年 4月 聖マリアンナ医科大学 難病治療
研究センター 助手
平成 7年12月 博士(医学)取得(東京大学)
平成 8年10月 聖マリアンナ医科大学病院 内
科・臨床検査医学 講師
平成10年10月 アラバマ州立大学医学部 リウマ
チ・臨床免疫学教室 客員研究員
平成11年 5月 聖マリアンナ医科大学 難病治療
研究センター 助教授
平成17年 4月 同大学 同センター第一部門 部門長
平成18年 4月 同大学 大学院医学研究科 臨床
プロテオーム制御学 指導助教授
平成19年 4月 同大学 生化学講座 教授、同大
学大学院 疾患プロテオーム・分
子病態治療学
平成23年 4月 同大学 大学院医学研究科長・附
属研究所長兼任
平成26年 4月 同大学 医学部長・学務担当理事
病院長のあいさつ
この度、大学院医学研究科長を拝命しました。
本学大学院は、建学の精神にある「専門的研
究の成果を人類の福祉に活かしていく」こと
に注力し、これまでも大きな貢献をしてきま
した。また、今後も多くの成果を社会福祉のた
め残していくように期待されています。
この目的のために、大学院でなされる研究
は多岐にわたります。生命科学の根源にせま
るような基礎的検討もありますし、臨床医学
の土台を形成することになる基盤的研究、成
果をそのまま実際の臨床に役立てようとする
臨床研究、きわめて先進的な内容を臨床にと
りこもうとするいわゆるトランスレーショナ
ルな研究まであります。いずれも本学大学院
で扱う研究でありますが、大学院医学研究科
は歴代の研究科長をはじめとする関係者のご
努力で、これら幅広い研究内容に対応すべく
整備されてきました。
また、日本の大学が求められている国際的
な活躍においては、多くの場合国際誌への論
文発表がその第一歩となります。少しでも、多
くの研究成果を国際的学術誌に発表して、国
際貢献へ向かうことが求められていると考え
ます。
これから、ダイナミックになされる研究に
対応し、多くの国際誌発表に向けて、さらに大
ふみ
お
文 生
学院医学研究科の整備・発展に尽くしたいと
考えます。そのために、関係者だけではなく本
学の皆様にご協力をいただけたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
略 歴
昭和58年 3月 札幌医科大学医学部医学科
卒業
昭和58年 4月 同大学医学部付属病院研修医
(内科学第一講座)
平成 元年12月 国立がんセンター研究所生化学
部 研究員
平成 4年 2月 札幌医科大学医学部内科学
第一講座 助手
平成 4年 5月 医学博士取得(札幌医科大学)
平成 7年 2月 米国マサチューセッツ州立大学
消化器内科
平成 7年10月 札幌医科大学医学部内科学
第一講座 講師
平成12年 6月 米国ジョンズ・ホプキンス大学
オンコロジーセンター および
米国バーナム研究所
平成15年 4月 聖マリアンナ医科大学内科学
(消化器・肝臓内科)教授
平成26年 4月 同大学大学院医学研究科長
東横病院長を拝命して
大学病院長
東横病院長
内科学(リウマチ・膠原病・
アレルギー内科)教授
お
ざき
しょう いち
尾 崎
承 一
このたび、大学病院長を拝命した尾崎承一
です。就任にあたって、一言ご挨拶を申し上げ
ます。
私はこれまで6年間、医学部長を務めて参り
ました。その中で、菅生キャンパスリニューア
ル計画の一翼である医学部移転検討部会の部
会長を務めて来ました。これからは、この計画
のもう一つのプロジェクト「大学病院建替検討
部会」の部会長として取り組んで参ります。
新病院のビジョンは「多様な高次機能を備
え、人に優しく、働きやすく、社会の変化に柔
軟に対応できる未来志向型病院」です。患者さ
んが受診しやすく、教職員が働きやすい新病
院の建設に向けて、全教職員の叡智を結集し
て計画を進めたいと思います。
大学病院に求められるミッションは、特定
機能病院としての質の高い医療の提供と、地
域医療連携の充実です。特定機能病院である
大学病院に、高度先進医療をはじめとする質
の高い医療が求められるのは当然ですが、一
方で、川崎市北部や横浜市北部などを含んだ
地域との医療連携強化も求められています。
そのためには救急医療の推進とともに、メ
ディカルサポートセンターの充実により、周
辺の医療機関との緊密な連携を進めることが
重要であると考えています。
外科学(消化器・一般外科)診療教授
みや
じま
宮 島
消費税率の引き上げや診療報酬改訂でス
タートした今年度は、病院経営にとっては厳
しい幕開けでした。このような時こそ教職員
の一人一人が自分の仕事を確実に行っていく
ことが重要です。私もこれから3年間、全力を
尽くす所存ですので、何卒ご協力の程よろし
くお願い申し上げます。
略 歴
昭和51年 3月 京都大学医学部 卒業
昭和51年 7月 同大学医学部附属病院 内科研修
昭和52年 7月 国家公務員共済組合連合会
新香里病院 内科
昭和54年 4月 京都大学大学院医学研究科
内科系博士課程 入学
昭和58年 4月 同大学医学部附属病院 内科
昭和59年 4月 米国National Institutes of
Health客員研究員
昭和62年 1月 国立療養所宇多野病院 内科
昭和63年 2月 同臨床研究部 免疫研究室長 併任
平成 2年10月 京都大学医学部 第二内科 助手
平成 6年11月 同大学医学部医学研究科
臨床病態医科学 講師
平成12年11月 同大学 臨床生体統御医学
助教授
平成13年 4月 聖マリアンナ医科大学 内科学
(リウマチ・膠原病・アレル
ギー内科) 教授
平成20年 4月 同大学 医学部長 兼任
平成26年 4月 同大学 病院長・病院担当理事
平成26年4月1日付で東横病院病院長を拝
命いたしました。新東横病院の開院以来、消化
器病センター長として務めて参りました。消化
器病センターは消化管疾患を中心として診療
を行ってきました。開院以来内視鏡的処置や手
術数は想定どおりに推移し、最近では悪性疾患
の手術数が急激に増加しています。
舟木成樹前病院長のご尽力で、東横病院は
成長を遂げてきました。東横病院は脳卒中セ
ンター、心臓病センター、消化器病センターの
3部門を中心とした医療を行っております。
救急疾患に重きをおくセンターが多いことか
ら季節的な患者数の変動が激しく順風満帆と
は言いがたかったのが現状ではないかと反省
も込めて考えています。私たちに求められて
いることは、高度な医療を提供しながらも、地
域の病院としても発展していくことです。東
横病院にも変革が必要な時期がきました。各
センター、各部署が知恵を絞って東横病院の
発展のために努力することが重要です。各部
署が緊密な連携の元に相談を重ねながら努力
して参ります。平成26年4月からは健康診断
センターを立ち上げます。各センターの人間
ドック、女性検診センター、企業健診を行いま
す。病気の診断と治療だけではなく予防にも
力を入れていきたいと考えております。
のぶ
よし
伸 宜
病院長を拝命してからまだ日も浅く右も左
もわからず、多くの先生方に助けていただい
ております。皆様方のお力とお知恵をお借り
し、東横病院の全スタッフが一丸となって努
力していく所存です。関係各位のご指導ご鞭
撻を伏してお願い申し上げます。
略 歴
昭和57年 3月 慶應義塾大学医学部 卒業
昭和57年 5月 同大学医学部 外科学教室 入局
昭和60年 5月 慶應義塾大学医学部
外科学教室 助手
昭和64年11月 同大学病院 外科 副部長
平成 2年 3月 医学博士号取得
平成 2年 4月 藤田保健衛生大学医学部
外科 講師
平成 5年 5月 帝京大学医学部附属溝口病院 外科
平成 9年11月 同大学病院外科 助教授
平成17年 4月 同大学医療技術学部 教授
平成18年10月 神奈川歯科大学横浜研修セン
ター 外科
平成19年 4月 聖マリアンナ医科大学 消化
器・一般外科診療教授
平成20年 4月 同大学東横病院 消化器病セン
ター長
平成26年 4月 同大学東横病院 病院長
聖 マ リ ア ン ナ 医 大 新 聞
第 95 号
2014年(平成26年)6月1日
(3)
新任のあいさつ
ブレスト&イメージング
先端医療センター長を拝命して
新たな多摩病院の船出に
川崎市立多摩病院長
ブレスト&イメージング先端医療センター長
内科学(消化器・肝臓内科)教授
すず
き
みち
鈴 木
このたび、川崎市立多摩病院長を拝命しま
した。よろしくお願いいたします。
多摩病院は指定管理者制度のもと聖マリア
ンナ医科大学が運営する市立病院です。平成
18年2月の開院以来、救急医療を中心とした
急性期医療を行う「市民のための病院」として
発展してきました。この間、
DPC包括病院への
参画、病院機能評価の認定、地域医療支援病院
の承認等、病院機能の整備に努め、本年2月に
は再度新しい基準での病院機能評価を受審
し、高い評価を頂きました。
本年度、多摩病院では大きな改革が行われ
ようとしています。近年、大学病院における内
科の診療体制は専門医による臓器別の高度な
診療が中心となり、多臓器にわたる症状や疾
患がある患者さんの診療が必ずしもスムーズ
に行われないことが問題となってきました。
その対策として、総合的な診療技能をしっか
りと身に付けた内科医が各分野の専門医とし
て育つことが重要と考えられます。この総合
的な診療技能の教育・研修の場として多摩病
院が選ばれ、本年4月より総合診療内科講座
がこれまで以上に力を注ぐことになりまし
た。総合診療内科を中心に内科医が協力し、救
急患者を横断的に診療する体制がスタートし
ました。この内科診療体制により、初期・後期
外科学(乳腺・内分泌外科)教授
ひろ
つ
通 博
がわ
こう いち ろう
津 川 浩一郎
研修において、将来、臓器別の専門医を目指す
医師ばかりでなく、地域での実地臨床を目指
す医師にとっても、多摩病院が有用な教育・研
修の施設となるよう努力して参ります。
新しい教育・研修システムの構築には、各内
科学講座はもとより外科系も含めたマリアン
ナ法人全ての協力が必要です。新たな多摩病
院の船出に皆様のご協力をよろしくお願いい
たします。
略 歴
昭和55年 3月 聖マリアンナ医科大学 医学部医
学科卒業
昭和55年 6月 同大学病院 第2内科研修医
昭和61年 3月 医学博士取得(聖マリアンナ医科大学)
昭和61年 4月 聖マリアンナ医科大学第2内科
学助手、国立がんセンター病院
内地留学
昭和62年 4月 同大学横浜市西部病院 内科医長
平成 2年 7月 米国Pennsylvania大学留学
平成 8年 5月 聖マリアンナ医科大学第2内科
学 講師
平成10年 4月 同大学病院消化器・肝臓内科 副部長
平成15年10月 同大学内科学(消化器・肝臓内科)助教授
平成16年 7月 同大学内科学(消化器・肝臓内科)教授
平成17年12月 川崎市立多摩病院(指定管理者:
聖マリアンナ医科大学)副院長
平成18年 2月 同病院 消化器・肝臓内科部長
平成26年 4月 同病院 病院長
医学情報センター長に
就任して
このたび、ブレスト&イメージング先端医
療センター(以下、B&Iセンター)センター
長を拝命いたしました津川浩一郎でございま
す。大学病院診療部長(教授)との兼任になり
ます。
B&Iセンターは平成21年(2009年)3月
に開設され、本年で5周年を迎えました。大学
施設としては初めての独立型ブレストセン
ターになります。私の前任教授であります福
田護先生が、この5年間、特任教授・附属クリ
ニック院長として、文字通りB&Iセンターを
引っ張って来られました。充実した医療設備・
環境および志の高いスタッフのもと、Wor
ld
Cl
assCareをモットーに乳腺診療に特化した
専門性の高い診療とケアを実践しています。
おかげさまで実績は伸び、B&Iセンター外
来から大学病院で手術を行う患者さんも含め
て、大学病院での原発性乳癌手術件数は2009
年の504件から2013年は709件と増え続けて
います。平成24年(2012年)からは、病院教
授として首藤昭彦先生を迎え、川崎市立多摩
病院での乳腺手術を開始し、より多くの患者
さんのニーズに応えてきています。また、2010
年医療福祉建築賞を受賞し、外部からの高い
評価も得ております。私の役目としては、次の
新しい5年間に向けて、B&Iセンターを統
括するとともに、大学乳腺・内分泌外科学教室
とのより綿密な連携を作り、聖マリアンナ医
科大学の乳癌診療ネットワークを名実ともに
日本一にすることと考えております。これま
での皆様方のご厚情に深く感謝致しますとと
もに、今後益々のご協力を賜りますよう謹ん
でお願い申し上げます。
略 歴
昭和62年 3月 金沢大学 医学部医学科卒業
昭和62年 5月 同大学医学部附属病院 第2外
科(一般・消化器外科)研修医
平成 5年 3月 同大学大学院医学研究科 卒業
医学博士取得
平成 7年10月 工業技術院生命工学研究所(茨
城県つくば市)科学技術特別研
究員
平成 9年10月 金沢大学医学部附属病院外科
助手
平成16年 4月 米国テキサス州M.D.アンダー
ソン癌センター短期留学
平成17年 4月 聖路加国際病院 乳腺外科
医幹
平成21年 2月 聖路加国際病院 乳腺外科
医長
平成22年 9月 聖マリアンナ医科大学 乳腺・
内分泌外科 教授
平成26年 4月 ブレスト&イメージング先端医
療センター センター長
心臓血管外科の
魅力を伝えたい
医学情報センター長
外科学(心臓血管外科)教授
スポーツ医学 教授
む
しゃ
武 者
平成26年4月1日付で医学情報センター長
を拝命致しました。医学情報センターは、本学
開設期に明石会館に設置された図書館から聖
マリアンナ医科大学の情報の中枢を担ってき
た歴史ある教育施設として発展して参りまし
た。近年のIT化を含め、情報収集の施設として
旧来の図書業務に限らず、外部への情報発信
を含む広範囲の活動を展開する中で医学情報
センターとして組織替えを行い、教育棟に新
たな活動の場を移して、学生、教職員の知識獲
得の場として発展して参りました。
昨今の医学情報の取り扱いには多くの問題
が指摘されており、研究面での改竄・剽窃、情
報収集のための経済負担、電子化に伴う図書
館の在り方、人材育成など医学情報センター
を取り巻く環境は厳しいものがあります。従
来の図書館であれば、蔵書の数を如何に多く
集めているかが、その評価となっていました
が、現在では過去のものの蓄積だけではその
機能を満たしているとは言えません。今後、医
学教育・研究の場である医科大学としての情
報収集・発信の在り方を長期的な展望の中で
改変・発展させて行くことが求められており
ます。そのためには従来の図書館業務から脱
却し、発想を新たに情報基地として充実を図
ることが必要であろうと考えます。教育・研究
はる
みや
き
いり
宮 入
春 樹
の場としての医学情報センター発展のために
センタースタッフとともに努力して行きたい
と考えておりますので、関係各位のご協力、ご
援助を宜しくお願い申し上げます。
略 歴
昭和54年 3月 聖マリアンナ医科大学 医学
部医学科卒業
昭和54年 6月 同大学医学部附属病院 研修
医 (第二内科)
昭和59年 8月 米国ワシントンDCプロビデン
ス病院内科
昭和60年 3月 医学博士取得(聖マリアンナ医
科大学)
昭和60年 4月 関東逓信病院 循環器内科
昭和62年 1月 聖マリアンナ医科大学 第二
内科学 助手
平成 元年10月 同大学 第二内科学 講師
平成 6年 1月 同大学 第二内科学 助教授
平成 8年 5月 同大学西部病院 循環器内科
部長
平成11年 4月 同大学 内科学(循環器内科)
助教授
平成16年 4月 同大学 内科学(循環器内科)
教授
平成18年 4月 同大学西部病院 副病院長
平成24年12月 同大学スポーツ医学 教授
平成26年 4月 同大学 医学情報センター長
兼任
平成26年4月1日付で外科学(心臓血管外
科)教授を拝命いたしました。
心臓血管外科は先代の教授幕内晴朗前病院
長のご指導の下、着実に手術件数を伸ばし、医
局員の数も増えてまいりました。この良い流
れを保ち、さらなる臨床成績の向上を目指し
たいと思います。
最近ハートチームという言葉がよく聞かれ
るようになりました。虚血性心疾患、弁膜症、
大動脈瘤のいずれにおいても手術治療と血管
内治療の進歩は目覚ましく、術前に個々の患
者さんに適した治療法を十分検討することが
必要となっています。また、術中・術後は、院
内各科と連携し、さらに看護・薬剤・リハビリ・
退院支援と緊密な協力体制を築くことがきわ
めて大切です。まさにチームワークの善し悪
しが治療の成否を握るので、よいハートチー
ムが築けるように医局員のみんなと力を合わ
せていきたいと思います。
また、心臓血管外科は手術がクローズアッ
プされやすい分野ですが、日常業務のかなり
の部分を術後管理が占めます。術後管理は、患
者さんの全身状態の評価と対策、その反省と
いう全身管理の繰り返しです。臨床研修で当
科をまわられる先生方には、この全身管理の
基礎を学ぶことが、今後いずれの科に進んで
たけし
剛
もきっと役立つことと思います。また実習で
こられる学生の皆さんにはクルズスを充実
し、知識と実技の両面を鍛えていただきたい
と思っています。
聖マリアンナ医科大学と心臓血管外科の発
展のために全力を尽くす所存ですので、皆様
のご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し
上げます。
略 歴
昭和58年 3月 東京大学 医学部医学科卒業
昭和58年 6月 同大学附属病院 第二外科
研修医
昭和59年12月 藤枝市立志太総合病院 外科
医員
昭和63年 4月 国立療養所東京病院
呼吸器外科 医員
平成 4年 1月 神奈川県立こども医療セン
ター 胸部外科 医員
平成 5年11月 国保旭中央病院 心臓外科 医長
平成 7年10月 医学博士取得(東京大学)
平成12年10月 ウイーン大学 心臓胸部外科学
フェロー
平成13年11月 社会福祉法人三井記念病院
心臓血管外科 部長
平成25年 1月 聖マリアンナ医科大学 外科学
(心臓血管外科)病院教授
平成26年 4月 同大学 外科学(心臓血管外科)
教授
(4)
2014年(平成26年)6月1日
第 95 号
新任のあいさつ
病院教授就任の抱負
− Think about my resolutions −
内科学(代謝・内分泌内科)病院教授
[西部病院]
小児科学(小児科)病院教授[多摩病院]
い
こま
まさ
生 駒
平成26年1月1日付で小児科学(小児科)病院
教授(川崎市立多摩病院)を拝命いたしました。
私は、昭和62年より神奈川県学校・腎管理研
究会幹事となり27年間にわたり川崎市学校検
尿判定委員(現在は委員長)として子供の腎疾
患の早期発見および治療を行ってきました。
小板橋 靖名誉教授により、川崎市は全国で
も早い時期に優れた学校検尿システムが作ら
れました。私は、子供を腎臓病から守るために
今後も継続して医師会、川崎市健康福祉局、教
育委員会、養護教諭との連携を深め、この優れ
た検尿システムをさらに精度の高いものにし
て行きたいと考えています。
川崎市立多摩病院の小児救急医療では、よ
り質の高い安全な医療が提供できるように医
学教育と院内での他科および院外の他医療機
関との連携を大切にして診療をしていきたい
と思います。現在、365日24時間の小児二次救
急輪番医療を行っていますが、当直医不足に
よる問題は深刻です。このような問題は、多く
の小児救急病院が抱えることですので、1病
院で解決できる問題ではありません。川崎市
小児救急医療が円滑に運営できるシステム作
りに貢献できるよう尽力して行く所存であり
ます。関係各位のご指導ご鞭撻をよろしくお
願いいたします。
あき
かた ば
雅 昭
み
たく
ゆき
方波見 卓 行
略 歴
昭和53年 3月 聖マリアンナ医科大学 医学部
医学科卒業
昭和53年 6月 同大学 医学部附属病院研修医
(小児科)
昭和55年 4月 同大学 医学部附属病院 病院
助手(小児科)
昭和58年 4月 同大学 小児科助手(小児科医員)
昭和61年 7月 医学博士取得(聖マリアンナ医
科大学)
昭和62年 1月 浜松赤十字病院 小児科医員
昭和63年 4月 米国バンダービルト大学研究所
・病院小児科Research Fellow
平成 2年 9月 衣笠病院 小児科医長
平成 5年 4月 聖マリアンナ医科大学 小児科
講師
平成17年12月 同大学 小児科助教授
平成18年 2月 川崎市立多摩病院 小児科部長
平成26年 1月 聖マリアンナ医科大学 小児科
学病院教授(川崎市立多摩病院)
早道よりも近道よりも
地道に ! !
本年3月1日付で病院教授(横浜市西部病
院)内科学(代謝・内分泌内科)を拝命致しま
した。ご挨拶と若干の抱負を述べさせていた
だきます。
代謝・内分泌学は糖尿病、肥満、甲状腺疾患、
原発性アルドステロン症などに代表される
commondi
seaseと副腎皮質癌、悪性褐色細胞
腫のような希少疾患を共に担うすそ野の広い
分野です。従いまして、教育については高い専
門性を持ちながら、関連領域全般に対処でき
る診療能力を持つ医師を一人でも多く育成す
ることが抱負となります。次に臨床面では特
色ある診療に努め、横浜市の拠点病院と呼ば
れるにふさわしい膵全摘後、1型糖尿病患者
等を対象としたインスリンポンプ治療の推進
や内分泌癌を主体する難治性疾患の予後改善
に力を尽くす所存です。
研究面では大学病院 田中 逸教授のお力添
えを頂きながら、これまで行ってきた糖尿病、
肥満に関わる検討を継続するとともに、班員、
委員として参画しております厚労省副腎ホル
モン産生異常症研究班、診療ガイドライン作
成委員会で計画・実施予定の多施設共同研究
を推進し、情報発信に努めて参ります。
わたくし個人が出来ることには限界がござ
いますが、皆様と力を合わせて聖マリアンナ
医科大学、横浜市西部病院、代謝・内分泌内科
が地域から一層愛され、診療能力も一層高い
施設となるよう尽力致したく存じます。どう
ぞよろしくお願い申し上げます。
略 歴
昭和62年 3月 聖マリアンナ医科大学 医学部
卒業
昭和62年 6月 同大学病院 研修医(第三内科学
入局)
平成 5年 3月 医学博士取得(聖マリアンナ医
科大学)
平成 5年 4月 同大学 第三内科学 助手
カナダ・アルバータ州立大学
医学部生理学教室留学
(Postdoctoral fellow)
平成 7年 4月 浜松社会保険病院 内科 部長
平成11年 4月 聖マリアンナ医科大学 内科学
(代謝・内分泌内科)助手
平成15年 1月 同大学 内科学(代謝・内分泌内
科)講師
平成16年 8月 同大学 助教授(平成19年:准教
授に名称変更)
平成22年 4月 同大学 横浜市西部病院 代謝・
内分泌内科部長
平成26年 3月 同大学 内科学(代謝・内分泌内
科)病院教授(横浜市西部病院)
学位記授与式
大学院
看護専門学校
みや
校長
ぎ
りょう
宮 城
平成26年4月1日付で、看護専門学校長に
就任いたしました。私は看護学校卒業後、昭和
50年に新人で聖マリアンナ医科大学病院に就
職し、マリアンナ一筋で現在に至っており、マ
リアンナ大好き人間です。
新人で外科に配属され、昭和55年には救命
救急センターの立ち上げに関わり、その後、
何ヵ所かの病棟と看護部でのマネージメント
を経験し、平成20年4月から26年3月まで4
病院の統括部門であるナースサポートセン
ターで担当部長として活動しました。臨床し
か知らない私にとって、教育の場はチャレン
ジでした。
本校は平成21年に現行のカリキュラムに改
正されました。基礎領域・専門領域・統合分野
をバランスよく学べる実践的カリキュラムで
す。
「才能の差は小さいが、努力の差は大きく、
さらに継続の差はもっと大きい」といいます。
学習の継続と積み重ねができるように教育に
取り組んでいきたいと思っています。
また、最新の医療・看護の知識・技術習得だ
けでなく、医療の現場で働く者としての職業
倫理や責任感、さらに科学的根拠に基づいた
判断力、また患者さんに安心感を与える表情
やコミュニケーション能力・危機意識などの
様々な能力を養う必要があります。そのため
こ
領 子
の基本となる「自己学習力」と「問題解決行動」
がとれる、自立・自律した看護職業人に育つこ
とを願って、日々育成に携わっています。さら
に学習の総まとめとして、OSCEと統合実習
を実施しています。しかし、3年間の限られた
短い時間で、膨大な量の学習を積み重ねてい
くことに、大きな課題も残されています。皆さ
まのご指導とご支援をよろしくお願いいたし
ます。
略 歴
昭和50年 3月 東京都立松沢看護学校卒業
昭和50年 4月 聖マリアンナ医科大学病院
看護婦
昭和52年 7月 インドネシア・スマトラ島ア
ナハンプロジェクト 看護婦
昭和58年 4月 聖マリアンナ医科大学病院
主任
昭和62年 8月 同大学病院看護婦長
平成 元年10月 ワシントンD.C.プロビデンス
病院 看護師
平成13年 3月 放送大学教養学部生活と福祉
専攻 学士号取得
平成15年 4月 聖マリアンナ医科大学病院
看護部副部長
平成20年 4月 同大学病院 ナースサポート
センター 担当部長
平成26年 4月 同大学 看護専門学校長
平成26年3月26日(水)に、本学大学院
の平成25年度学位記授与式が執り行われま
した。平成24年度に引き続き、新医学博士な
らびに指導教授の方々がアカデミックガウ
ンを身にまとい荘厳な雰囲気の中、式は行
われました。アカデミックガウン着用によ
る授与式も2年目ということで、着用から
式まで比較的スムーズに執り行われたと思
います。
三宅学長による新医学博士への学位記授
与から式が始まり、一人ひとりに学位記が
渡されていきました。また、平成25年度より
優秀な学位論文を書かれた新医学博士に学
位論文優秀者賞が、またこの研究および学
位論文を直接指導した方への優秀指導賞が
設けられ、それぞれ3名の方々に表彰が行
教学委員長
熊井俊夫
われました。最近は世界に通用する優秀な
学位論文も多く見受けられ、受賞された新
医学博士、指導教員ともに今後の大きな励
みになったものと思われます。当日は明石
理事長にご祝辞をいただいたほか、昨年度
よりも多くの指導教授も出席されました。
さらには新医学博士のご家族、研究室の同
僚、後輩を含む多くの方々のご列席をいた
だき、祝福のひとときを過ごされていまし
た。また、学位記授与式の後の懇親会には新
医学博士のご家族も出席し、楽しい時間を
過ごすことができたと思います。
今後とも大学院へのご支援をよろしくお
願いいたします。また来年度も多くの方々
の入学をお待ちしております。
第 95 号
聖 マ リ ア ン ナ 医 大 新 聞
2014年(平成26年)6月1日
(5)
(6)
2014年(平成26年)6月1日
第 95 号
視点
れる事の無かった 専門医試験レベル と判断
第 108 回医師国家試験
されるような問題も出題されておりました。
現在検討されておりますグローバルスタン
結果発表
ダード化に向けた新カリキュラムでは、第6
本年2月8日から3日間にわたり第108回 学年の夏まで臨床実習が予定されておりま
医師国家試験が実施され、本学からは119名 す。くりかえしになりますが実臨床の現場で、
(新卒者98名、既卒者21名)が受験しました。 いかに充実したクリニカルクラークシップを
3月18日に合格発表があり、本学は107名 おくる事ができるかが、今後の本学の将来を
(89.
9%)が合格致しました。内訳は新卒者90 握る鍵となると思われます。
名(91.8%)、既卒者17名(81.0%)という
国試委員会 委員長 大坪毅人
結果でした。私立医科大学の全国平均は89.7
%(新卒:92.5%、既卒67%)で、本学新卒
者の合格率は私立医科大学29校中18位でし
た、昨年の83.3%と比較すると順位を上げた
第 103 回看護師国家試験
ことになります。ここ数年の本学の国家試験
結果発表
合格率の不振を打開するためには、いかに充
実した第5学年の臨床実習を過ごすかが合格
第103回看護師国家試験は2月16日(日)に
の鍵であることを以前報告いたしました。こ 実施され、今回本校からは、89名(新卒87名、
れを踏まえ今回の卒業生は、1@第5学年の土 既卒2名)が受験しました。3月25日(火)に
曜講義の実施 2 第5学年次の総合試験を国 合格者発表があり、合格者85名(95.
5%)、内
家試験に準拠する 3 第6学年の総合試験に 訳は新卒83名(95.4%)、既卒2名(100%)
一定の割合で国家試験準拠問題を組み込む等 となりました。全国平均の合格率は、全体89.
8
の対策をとって参りました。
%、新卒95.2%、既卒42.7%でした。
国家試験の問題別の合格ボーダーラインは
また3年課程(養成所)平均の合格率は、全
必修問題については80%と固定されています 体94.2%、新卒96.
9%、既卒54.4%でした。
が、一般問題:65.3%(昨年69.5%)、臨床
本校は新卒4名が不合格で、昨年に引き続
実地問題:66.2%(昨年71.
5%)と昨年を下 き、
100%合格が達成できず残念な結果となり
回る結果となりました。この事は、昨年と比較 ましたが、全国及び養成所の全体平均合格率
して難しい問題が出題されるようになったた よりは上回りました。
めと思われます。以前出題されていた医学的
来年の国試は全員合格に向けて、学生個々
な知識を問う問題から、実臨床での医療の知 には国家試験を十分に意識させ、さらに学校
識を問う問題へシフトした傾向は変わりあり 全体で全面的にサポートしていく所存です。
ませんが、実際にこれまでの国家試験では問わ
看護専門学校 参事兼事務長 大瀧和也
耳鼻咽喉科学 教室
8 月 15 日…私の思うこと
臨床検査医学
8月15日は再び訪れるが、既に多くの
人々が自らのこととは思えない世代とな
りつつある。私は、数年前より第二次世界
大戦に関わる伝単(戦時下における宣伝謀
略ビラ;筆者蔵,写真)を収集するにつれ、
太平洋戦争は日本彼我で正しく反省され
総括されたのか疑問に思うようになった。
米軍による日本本土への本格的な空襲は、
昭和19年11月から始まり、翌年3月から東
京など大都市への無差別爆撃が行われた。
3月10日、東京大空襲により約10万人が死
亡している。8月6日、広島にウラン型が、
9日には長崎にプルトニウム型原子爆弾
が投下された。これら異なる2種類の原爆
を投下した理由を我々は真に問わねばな
らない。原爆については戦争早期終結また
はソ連への威嚇といった動機以外に、それ
らの破壊力の強大さと威力の違いを無辜
の人々をもって実験したと推測せざるを
得ない。
これら原爆の投下目標には、効果的な損
害を発生し得る都市が選定された。除外さ
れた都市には大規模な焼夷弾空襲があっ
た。5月29日の横浜大空襲がある。原爆の
効果を正確に測定できるよう、投下目標都
市に対する空襲が禁止された。広島はB29
の焼夷弾攻撃を受けていない都市として、
京都に次ぐ大都市であった。第2目標は小
倉である。長崎は東西が山に囲まれ、これ
による遮蔽効果があり、破壊力が低減する
病院教授
[大学病院]
本 文雄
ため、第3目標となった。原爆投下は目視
で行うこととされていた。8月6日午前2
時45分、 マリアナ諸島のテニアン島から気
象観測機が広島、小倉、長崎に向かい、続
いて原爆を搭載した「 エノラ・ ゲイ」 と科学
観測機、 写真撮影機の計3機のB29が離陸
した。第1目標が好天との連絡を受けた
「エノラ・ゲイ」は、広島に向かった。目標点
は市内中心部にあるT字型の相生橋であ
る。午前8時15分に投下された原爆は、相
生橋の南東約300メートルにある島病院の
上空約600メートルで炸裂した。8日、小倉
の西に位置する八幡はマリアナ基地の航
空団による焼夷空襲を受けている。原爆に
関する情報は最高機密であったため、マリ
アナの司令部は知らずに八幡を焼き払っ
た。9日午前9時55分、原爆を搭載したB
29は小倉上空に達した。原爆投下を試みる
が、前日の八幡空襲で発生した火災による
靄と煙が小倉の市街地を覆い隠していた
ため、目視による投下が不能となり、小倉
への攻撃は中止された。そして、午前11時
2分、次の目標である長崎に2発目の原爆
が投下されたのであった。
原爆による犠牲者は、死者・行方不明合
わせて広島人口約42万人中、12万2338人、
長崎人口約24万人中、7万3884人と言わ
れている。被爆後5年間で広島約20万人、
長崎約14万人が死亡した(広島市HPより)。
裏
表
教室・施設紹介
スペシャリスト集団を目指して
耳鼻咽喉科
助教(医局長) 中村
耳鼻咽喉科で扱う疾患は感覚器障害、
炎症、腫瘍の、大きく3つの分野に分け
ることができます。感覚器障害は、視覚
を除くほとんどの感覚器(聴覚、平衡覚、
嗅覚、味覚)を対象としています。これ
らが障害されると難聴・耳鳴、めまい、嗅
覚障害、味覚障害などが生じます。炎症
は、中耳炎、副鼻腔炎、咽頭・喉頭炎な
どの急性期・慢性期、アレルギー性鼻炎、
扁桃炎などのいわゆるcommondi
sease
を対象としています。腫瘍は、脳と眼球
を除いた全ての領域(顔面、鼻・副鼻腔、
口腔・咽頭、喉頭、唾液腺、甲状腺、頸
部)の良性・悪性腫瘍を対象としていま
す。
これら、多種多様の疾患に対応するこ
とを目的に、当科では専門外来を設けて
います。めまい外来は、めまい疾患の診
断・治療はもちろん、良性発作性頭位め
まい症に対する理学療法、難治性メニ
エール病に対する内リンパ嚢開放術な
どの外科治療も積極的に行っています。
鼻・副鼻腔・アレルギー外来は、慢性副鼻
大学病院スタッフ
学
腔に対しては内視鏡手術、アレルギー性
鼻炎に対しては減感作療法、薬物療法に
加えてレーザーを用いた下甲介焼灼術
を行っています。喉頭・音声外来は、早期
喉頭癌の発見・治療、嗄声(させい)の
原因診断を行っています。聴覚・蝸電図
外来は、滲出性中耳炎に対する中耳換気
チューブ挿入術や、慢性中耳炎、真珠腫
性中耳炎に対する鼓室形成術を行って
います。聴性脳反応や蝸電図を用いた難
聴部位診断も行っています。頭頸部腫瘍
外来は、外科的治療のみならず、集学的
治療の一貫としての外来通院放射線治
療や補助的化学療法も行っています。
研究に関しては、高解像度MRIを用い
た内耳疾患の病態の解明、めまい疾患に
対するリハビリテーション法の開発と
いう2つの大きなテーマについて、若い
先生たちが熱心に取り組んでいます。私
ども耳鼻咽喉科学教室員一同、感覚器の
スペシャリスト集団を目指してこれか
らも、更なる研鑽を積んでいくつもりで
す。
医学部秘書
多摩病院スタッフ
西部病院スタッフ
タイへの派遣
聖マリアンナ医科大学病院 事務部 管理課 総合案内
ヌヴェール愛徳修道会
私がヌヴェール愛徳修道会の会員とし
て、タイへ派遣されたのは1999年6月でし
た。そこはタイ東北部で最も貧しいスリン
県。住民の多くはサムロー(3輪)で人を
運ぶ仕事や廃品回収、また屋台で食べ物を
売る仕事のほか、米の収穫期に雇われて生
計をたてています。
就学児童が少ない状態でしたので、10年
ほど前から先輩の姉妹たちが奨学金制度
を始めました(創設は1985年で、他に医療
活動、村の小学校17校を回る移動図書、井
戸掘り、キノコ作りなどもしていました)。
私は先輩方の苦労と支援者方の援助に
よって既に基盤が整っている所に派遣さ
れたのです。
奨学生は当時120人ほどで、月に一度必
ず奨学生の活動日を設定し、その前に家庭
訪問するのです。初めての家庭訪問は二つ
のスラムの集落を除いては奨学生の家ま
での距離の遠さに驚きました。雨季には小
道に入るとぬかるみだったり、浸水してい
水元 文子
て家まで渡れなかったりします。スラムに
は水道が無いため、沼で水浴びします。飲
み水は雨水を瓶に溜めて使います。乾季に
は水を買わなければなりません。また、家
賃が払えず、何回も引越しを繰り返す家も
ありました。でもその人達は苦労を抱えな
がらも明るく精一杯生きようとしていま
した。
私たちは、この人達が自立していくため
に、再び裁縫教室を始めました(当初の姉
妹もしていた)。生徒は2〜3人から数人
に増え、場所をセンターに移転してから
は、14、5人になっていました。センター
は子どもたちが自分の家にいるより居心
地がよく楽しい場だったようです。
現在、卒業した奨学生が、教師、保健所
の職員として働いています。また、ムニ
ティ(財団)のスタッフとしてタイ人のシ
スターと共に活躍している人もいます。
2006年7月からはウボン教区ヨゼフ会
のシスターが私たちの後を継いでいます。
聖 マ リ ア ン ナ 医 大 新 聞
第 95 号
医学部海外留学 Report 1
韓国高神大学での
臨床実習を終えて
医学部
第6学年
堤
俊太郎
私が韓国釜山行きを希望した理由は、韓国
の医療現場および医学生の実際を知りたかっ
たためでした。実習させていただいたKos
in
Univers
i
ty Gospe
lHospi
tal(高神大学福音
病院)は、日本海を見下ろす丘の上にあり、天
気が良いと病室から対馬が見えるなど風光明
媚なところにあります。
私は一カ月間、小児科にお世話になりまし
た。病棟で最も驚いたことは、小児患者はほ
ぼ、母親同伴で入院していたことです。これは
高神大学福音病院に限ったことではなく、韓
国では一般的なことであるようです。この理
由を、とある現地の先生にうかがってみたと
ころ、これは韓国の親は子への愛着がものす
ごく強いことによるらしいです。勿論、看護師
の仕事軽減など様々な側面もあるでしょう
が、国民性を感じる一面でした。
放課後は学生と飲みに行くなど、積極的に
交流を図りました。そして多くの学生から「原
発事故で東京は危険ではないのか」という質
問をうけました。私が現状を説明すると、
「今
度旅行で行ってみたい」とか「交換留学で訪問
してみたい」といった返答を沢山もらいまし
た。ご承知の通り、政治的には日韓関係は最悪
な状態にあります。しかし、現地の学生は日本
に興味をもってくれており、報道とは異なる
一面にふれることができました。
たった一カ月、されど一カ月。この経験や人
脈は、私のよい財産となりました。今後も本学
と高神大学の友好関係が続くことを願うばか
りです。
平成 25 年度 成績優秀者
淳
平成26年度医学部成績優秀者表彰式が4月23 ◆1年次… 岩見 佳織/垣迫
高橋 未奈/富田 恵実/吉田 有沙
日(金)午後12時30分より教育棟1階学生ラウン
ジにて行われた。平成24年度学年末成績の結果 ◆2年次… 遠藤 汐莉/小林 有華
佐伯まどか/橘 茉莉花/横川 秀平
に基づき、各学年の成績上位者5名が表彰され、
三宅良彦学長より賞状と副賞(図書カード)が受
◆3年次… 上野 純子/大木 由子
賞者に授与された。
菊池 崇之/光延 友里/若菜
護
平成 26 年度学業成績等優秀学生奨学金給付者
平成26年度5年生のうち、前年度までの学業成績
が特に優秀で、かつ人物的にも優れて、他の学生の模
範になると認められる1名が表彰された。
5学 年
三 井
愛
2014年(平成26年)6月1日
(7)
私が驚いたの
は韓国の医学教
黒
船
育は英語で行わ
〜新しい価値観の体験〜
れており医学英
語は自然と話せ
医学部 第6学年 柴田 愛子
る状態にあった
4月の1カ月間、釜山にある高神大学に留 こと、いつも熱心
学させていただきました。大学は、5分歩けば で あ っ た こ と で
色々な美味しい食堂に、10分程歩けば青い海 した。症例発表の
と小さな貝殻がある綺麗なビーチに、車で10 準 備 の た め に 殆
分移動すれば人で賑わう繁華街に着きます。 ど 徹 夜 で 準 備 し
病院3階のバルコニーに行けば日本海や昔な て、完成度もとて
がらの建物が一望できる、そんな位置にあり も高く、常に一生懸命な姿勢からは沢山の刺
激をうけました。また、先生や看護師の方もと
ます。
実習の環境は、マリアンナの病院実習と似 ても熱心で親切で、時間があると理解しやす
ていて、どの科にも学生が4人程おり、4週間 く説明してくださり、日々新しい事を知って
ずっと高神大学の学生と一緒に勉強しまし いく毎日でした。
限られた時間ではありましたが、海外の医
た。また、5年生には1人1つ机が与えられて
いる自習部屋があります。私も自習室の机を 学生と交流を持ち、共に勉強し、食事し、遊び
貸してもらえたので、実習の空き時間にそこ に出掛けることが出来たのは、私の人生の中
で時間を過ごしていたら、同級生が話しかけ で貴重な経験となりました。このような機会
てくれたりお菓子をくれたりして、自然と友 を与えてくださり、どうもありがとうござい
ました。
人も増えていきました。
医学部海外留学 Report 2
聖マリアンナ医科大学
教育研究支援募金
平成23年2月1日より募集を開始しました
「聖マリアンナ医科大学教育研究支援募金」に
つきましては、多くの皆様にご賛同いただき平
成26年3月31日現在で、累計総額1億3,
252万
8,281円のご寄付を賜りました。
内訳といたしましては、個人からのご寄付
◆4年次… 朝蔭 あゆ/小野田 南
友成 雅大/松村 憲浩/三井
愛
個人
◆5年次… 荒井光太郎/丑丸
秀
小松原有華/畠山 萌枝/松本 浩明
法人
砂田 宏典 様
片倉 恵子 様
山口
滋 様
関口 信哉 様
寺田
浩 様
杵渕
篤 様
が213件・7,
827万8,281円、法人からのご寄
付が26件・5,
425万円となっております。
平成25年度におきましては、個人からのご
寄付が32件・1,
652万円、法人からのご寄付が
5件・2,
425円となっております。
この場をお借りして改めて厚く御礼申し上
げますとともに、今後も多くの皆様からのご
賛同・ご協力をお願い申し上げます。
寄付募集推進 室長 野村顕一
福嶋 弘榮 様
高田 光敏 様
野村 顕一 様
草薙 陽子 様
村上 次夫 様
浜辺 茂樹 様 他 20 件 (順不同)
医療法人社団慶真会 田中耳鼻咽喉科医院/株式会社 マリアンナ・ワールド・サービス
/株式会社 横浜セイビ/他 2 件 (順不同)
※本学の募集趣旨にご賛同いただき、ご寄付をされた皆様に感謝の意を表しましてご芳名の記載に同意していただて
いる方のみ、ご芳名を掲載させていただきます。
本学エネルギーセンターが
「かわさき環境ショーウィンドウ大賞」に入賞
本学創立35周年記念事業として設立・運用
されている「キャンパス内でのエネルギー面
的利用を実現した新エネルギーセンターの導
入」が、川崎市の平成25年度省エネ創エネ新技
術促進事業「かわさき環境ショーウィンドウ
大賞2013」に入賞しました。平成26年3月20
日に、とどろきアリーナの「川崎国際環境技術
展2014」で表彰式が行われ、展示ブースでは
入職式及びオリエンテーション
平成26年度入職式が、平成26年4月1日
本学の省エネ・創エネの取組みが紹介されま
(火)に医学部本館6階大講堂にて執り行わ
した。
本学の新エネルギーセンターは、複数の建 れ、新たに371人の新入職者を迎えました。
式は、明石理事長の式辞、三宅学長の祝辞の
物で効率的にエネルギーを利用する「面的利
用」が特徴で、ガスコージェネレーションシス あと、辞令交付では、一人ひとりが名前を呼ば
テムのもと、発電電力をキャンパス全体で利 れ、新入職者たちの元気の良い大きな返事が会
用するとともに、発電時の排熱を回収して冷 場に響き渡りました。続いて研修医、菅生キャ
ンパス、東横病院、西部病院及び多摩病院の各
温熱供給源に有効活用しています。
新入職代表者が明石理事長より辞令を受け取
り、職員としての第一歩を踏み出しました。
午後からは入職オリエンテーションが始ま
り、各附属病院長による各々の病院の役割や
特徴の説明、外部講師を招聘してのマナー・接
遇講習会などの講演がありました。翌日以降、
新入職者は配属病院等でそれぞれのオリエン
テーションを受け、配属部署にて業務につき
ました。
人事部 人事課 浅岡涼介
聖
堂
︵
特
別
教
育
施
設
︶
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
幸せになる極意を体得せよ
〜新入生へのことば
大
学
病
院
本
館
3
階
の
聖
堂
皆さんは、どのような目的のために人は
生きているのだと考えておられますか。
皆さんは医学部合格を目指してこれま
で努力されてきたわけですが、合格するた
めに生きてきたわけではないですよね。医
師国家試験合格も医師になるための条件
であって目的ではありません。勉強やス
ポーツにどれほど熱中したとしても、それ
らは目的にはなりません。お金儲けや出世
も動機にはなり得ても、人生の目的とはな
り得ません。
人は幸せになるために生きているのだ
と、わたしは思います。勉強も労働も、ス
ポーツも食事も、幸せに近づくための手段
宗教学 特任教授
の一つでしょう。人は幸せになるためにこ
の世に生を受け、幸せを求めて生きていま
す。どんな人にも幸せになる権利があり、だ
れにでも幸せになる可能性が与えられてい
ます。しかし、幸せになるという目的をかな
えられるように、日々の選択を真剣にして
いるかと問われると怪しいものです。
どんなに大好きな食べ物でも、けんかを
している時や一人ぼっちだと感じている
時はおいしくないものです。大好きな遊び
でも、人間関係がうまくいっていない時に
はおもしろくありません。それは人間とい
うものが、自分一人では幸せになれない存
在だからではないでしょうか。
親が自分の腕の中で安らかに眠るわが
子から幸せを味わわせてもらうように、幸
せとは、他者のために自らを差し出してい
くと、その働きかけの実りとして与えられ
るものです。自分の幸せだけを求めても手
には入りません。しかし、他者の幸せのた
小田 武彦
めに苦労すると、自分にも幸せが与えられ
るのです。だれかを大切にするために心を
砕き、生命を粗末にしないようにとエネル
ギーを注ぐこと、それこそが「幸せになる
極意」です。
これからの勉強、研究、スポーツ、奉仕
活動等を通して、幸せになる極意をぜひ身
につけてください。そして6年後には、人
類の幸せを実現するために世界に羽ばた
いて行ってください。
ローマ教皇パウロ六世
より贈られた
カリスとパテナ
患者さんの心のよりどころ
−聖堂−
宗教学 特任教授
小田 武彦
聖マリアンナ医科大学には二つの聖堂(祈りの
部屋)がある。病院本館3階にある聖堂には、入院
している方がパジャマのまま、朝に、夕に、お祈り
に来ておられる。病を抱え、やむにやまれず聖堂に
たどり着き、特別なひとときを過ごしておられる
方が少なくない。毎週水曜日12:05から入院患者
と通院患者のためにミサ(聖餐式)がささげられて
いる。
外来駐車場そばにある聖堂は、特別教育施設と
も位置付けられ、新入生オリエンテーションやク
リスマスの集いなどさまざまな教育事業も行われ
ている。月の第二・第四土曜日12:30からミサが
ささげられているが、患者やそのご家族だけでは
なく、近隣の方々の心のよりどころともなっている。
(8)
2014年(平成26年)6月1日
第 95 号
スチューデントドクター
クラブ紹介
宣誓式
奇
術
部
第5学年
桜の花が春風に舞う4月4日(金)、真新し
い白衣に身を包んだ医学部第5学年学生が
スチューデントドクター宣誓式に臨んだ。
本宣誓式は臨床実習開始前に診療に参加
するために必要となる医学知識、技能及び
態度を評価する「共用試験」に合格した学生
に対して、医療に携わる責任感、医師として
の使命感、倫理観を再度認識させることを
目的に平成18年度より開式している。
はじめに、三宅学長が「 臨床実習を行う
この1年間を学業生活の集大成と位置づ
け、自ら主体的かつ積極的に医療の実際を
学ぶことが何よりも重要となる。そのため
に様々な現場で五感を研ぎ澄ませ、思考す
るという過程を繰り返すことで、医師とし
て求められる知識や技能を体得してほし
い」と説いた。
続いて、宣誓では三井愛さんが学生全員
で作り上げた宣誓文を読み上げ「 これから
の生活が医学生でなく、医師としての第一
歩となるよう、これまでの自身を振り返り
ます」 と実習に臨む決意を学生代表として
誓った。
祝辞では、加藤医学部長より「患者さん
の命を預かる医師としての使命」、尾崎大
学病院長から「患者さんや医療スタッフと
のコミュニケーションの重要性」、また、本
舘看護部長より「専門知識や技術を実践に
活用するための能力である社会人基礎力
(Ac
t
i
on, Thinking,Teamwork)の修得
及び医療は多職種との共創によって成り
立つ」こと等、臨床実習での心構えや励ま
しの言葉が次々と贈られた。
式典の最後に校歌が斉唱され、厳かな雰
囲気の中、式は閉幕した。
教学部教育課 係長 齋藤 薫
このような大学附属病院での活動を評価し
ていただき、平成25年、学生課外活動の特別賞
を学長より授与されました。
年に2回しか活動がないのなら、部員同士の
面識はそんなにないように思われるかも知れ
ません。しかし、そんなことはありません。活
動自体はあまり多くないのに、部員同士の仲が
とても良いのは、奇術部の自慢の一つです。マ
ジックショーが近くなると、練習してきた手品
を見せ合ったり、教えあったり、有志でプレゼ
ントを相談しながら買いにいったりします。
手品は手先が器用じゃないと出来ない、始
めるのは難しいというイメージがあります
が、不器用な人でも出来る簡単な手品はたく
さんあります。病気と闘っている子供たちに
少しでも笑顔になってくれるように、お互い
切磋琢磨しながら活動しています。
本学の現況報告と卒業生教職員の交流を深めるため、今年もホームカミングディ
を開催します。多数ご出席下さるよう、お願いいたします。
オランダよりスポーツ医学研究者
Vincent Gouttebarge 氏 来訪
スポーツ医学講座 助教
平成26年2月17日から
3月2日まで、オランダから
スポーツ医学の研究者で
あるVi
ncentGout
tebarge
氏が日蘭交流基金の後援
のもと来日されました。
Vincent Gou
t
t
ebarge氏はフランス及びオラ
ンダのプロサッカーチームに在籍した後、現
在はプロサッカー選手の引退後の健康状態に
ついて研究を行っています。
日本のプロサッカーが誕生してから20年程
が経ちましたが、未だ発展過程である日本の
プロサッカーの活動環境を視察し、研究に役
立てたいとのことでした。横浜マリノスの
トップチームとユース世代の視察後は、ユー
ス世代の選手育成と学校教育との両立に関心
を持ったようで、オランダとの活動環境の違
いについて、独自の見解を含め熱心に感想を
述べていました。
本学においては、
「Sus
t
a
i
nab
l
ehea
l
th;dark
s
ideofprofess
i
onalfootbal
l」の演題でプロ
サッカー選手の外傷について講演して頂きま
した。サッカーやスポーツ外傷に興味を持つ
医師、教職員、大学院生、学生と多くの人が参
加し、講演後の質疑応答では活発な討論も行
聖マリアンナ医科大学
医学部
オープンキャンパス
8月21日(木) 7月19日(土)
10月 4日(土) 11月 1日(土)
講演会 13:30〜
模擬講義 14:00〜
場 所 教育棟301号室
小澤 南
第 6 回ホームカミングディの開催について
日蘭サッカー交流
学内進学相談会
こんにちは、奇術部です。
奇術部は、ほとんどの部員が兼部しているた
め、普段はそれぞれ個人で練習をしています。
奇術部の主となる大きな活動は、7月に行わ
れる七夕マジックショーと12月に行われるク
リスマスマジックショーです。場所は、聖マリ
アンナ医科大学病院の小児内科・小児外科病
棟で病棟のレクリエーションルームに集まっ
ていただいた患者さんや、その父母の方々の
前で手品をします。人前で手品をするのは少
し緊張しますが、子供たちが驚いたり、喜んだ
りする姿を見ると、とてもうれしい気持ちに
なります。マジックショーの後は、病気と闘う
上で少しでも励みになるように、いつも入院
している子供たちにプレゼントを配らせてい
ただいています。
昨年は、MESS(メディカル・イングリッ
シュ・スピーキング・ソサエティ)と合同で、
川崎市立多摩病院でもイベントを行わせてい
ただきました。いつもと違う環境で手品を披
露することに少々戸惑いましたが、子供たち
や父兄の方々に温かい拍手を頂きとても大き
な充実感が得られました。
副部長
立石圭祐
われ、参加者
にとって有
意義な時間
でした。
また、本人
から是非、医
学生との親
交を深めたいとの希望があったため、サッ
カー交流会を企画し、学生を中心に参加者を
募りました。当初交流会とのこともあり、参加
者は楽しんでボールを蹴るようなレクリエー
ションレベルの活動と想定していましたが、
当日はウオーミングアップから全体練習ま
で、本格的なプログラムでトレーニングを行
い、終了後の参加者は疲労困憊状態でした。海
外の指導者からのコーチングはそう簡単に受
けることが出来ません。質が高く、それも通訳
がいない環境でのトレーニングに、とても貴
重な経験が出来たと参加者全員が満足してい
ました。
滞在期間中は、あまりにも多くの視察や活
動を行ったため、大学の教育棟や滞在ホテル
で多くの報告書の作成に追いまくられ、
「次回
はゆっくり視察をしたい」と嘆きながらも、笑
顔で帰国されました。
聖マリアンナ医科大学
看護専門学校
オープンキャンパス
6月21日(土)・ 7月26日(土)
8月30日(土)・ 9月27日(土)
14:00〜16:30 定員100名
10:00〜
〜16:00
※訂正 94号看護専門学校学年歴におきまして、5月15日 実験動物感謝祭は、同校の行事ではありませ
んでした。お詫びいたします。
*開催日時 平成 26 年 10 月 18 日(土)午後 3 時〜
*開催場所 本学 教育棟 1 階 マリオン
*参加対象 1〈初期臨床研修医〉
・本学卒で、学内および学外で研修をしている初期臨床研修医
・他学卒で、過去にレジナビ等でマリアンナブースを訪れたことのある方
2〈後期研修医〉
・現在、学内で後期研修を行っている任期付助教と大学院生
3 本学 17 〜 21 回期の方を中心とした全卒業生
4 学内医学生
*参加申込 1 案内状に同封の返信用ハガキ
2 右記メールアドレス [email protected]
*問合せ先 臨床研修センター(内線 3920)砂塚まで
附属病院 施設だより
東 横 病 院
多 摩 病 院
◆「地域連携の会」
開催
◆ 警察署長から感謝状を頂く
5月29日(木)に「地域連携の会」を日吉駅
から徒歩1分の「クイーンアリス ガーデンテ
ラス日吉」にて開催し、日頃より患者紹介等で
医療連携を行っている近隣医師会の先生方に
も多数ご参加いただきました。当院の各セン
ターの機能、各医師の紹介も行い、普段は紹介
状や電話のやり取りだけで、顔を合わせる機
会の少ない先生方とも直接お話しをすること
ができ、大変有意義な時間を過ごすことがで
きました。今後もこのような企画を通じて地
域の医療機関との連携を強化していきたいと
考えています。
医療支援・連携室課長 村松隆志
去る2月25日午前11時頃、携帯電話で話し
ながら院内にあるATMを操作している女性
を見かけ、その様子から振り込め詐欺と感じ、
電話を切るようにお願いすると共に、同僚職
員と協力してATMの操作を止めさせ警察に
通報しました。このことが還付金詐欺の被害
を未然に防止したとして、3月17日多摩警察
署長から感謝状を頂きました。
今後も院内の保安に努め、患者さん等の安
全を守って行く所存です。
事務部参事 井上 昭
西 部 病 院
ブレスト&イメージング
先端医療センター附属クリニック
◆ 5周年記念祝賀会
平成21年3月2日に開院したブレスト&イ
メージングセンターの開院5周年記念祝賀会
平成25年6月末日をもって閉店していまし が、去る3月15日、新百合ヶ丘のホテルモリノ
た喫茶室カノンが、平成26年3月17日(月)に にて開催されました。
KeysCafe西部病院カノン店として新規開店
第一部は来賓の方々をお招きしての式典、
いたしました。3月14日の夜にはプレオープ 第二部はブレスト&イメージングセンターに
ン会も行われ、多くの教職員が参加しました。 関わりのあるスタッフ(総勢72人)が参加した
半年以上閉店して、その間、患者さんや教職 和やかな会でとなりました。福田護院長が5
員にご不便をおかけしていましたが、開店後 年間の歩みを語られ、大変感慨深いものがあ
は、さっそく「憩いのひと時」を過ごす患者さ りました。今後は10周年目に向けて、チームで
ん方で賑わっています。
頑張っていきます。
西部病院 事務部長 清水宏泰
診療放射線技師 係長 前里美和子
◆ 新しい喫茶室カノン開店
聖マリアンナ医大新聞編集委員会 委員名簿(平成26年4月1日現在)
●委員長 松田隆秀[総合診療内科]
●委 員 向井敏二[法医学]/力石辰也[腎泌尿器外科学]/松本直樹[薬理学]/安田 隆[腎臓・高血圧内
科]/生駒雅昭[小児科(多摩)]/川島由起子[栄養部]/加藤さとみ[看護部]/内海正昭[総務部]
/田辺幸男[教学部]/清水宏泰[事務部(西部)]/森下弘之[総務課(東横)]/中村孝史[総務課]