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はじめに
国連開発計画が発行した「人間開発報告書 2006」には、「トイレ・衛生設備の改善が進まない最大の理由はスティグマ(汚いという思い
込み)であり、トイレ・衛生設備の危機は、貧困層が圧倒的に多く直面する危機で、富裕層の危機ではないため HIV/エイズよりも差別的
である」との内容が記載されています。実際に、世界では毎日約 4500 人の子供達がコレラ、腸チフス、下痢等の汚水に関連した病気で
死亡しており、トイレや下水処理などの衛生分野における世界規模の取組が求められています。このような状況に対し、国連「水と衛生
に関する諮問委員会」では国際社会が衛生に注意を向けることを謳った提言書「橋本行動計画」を取りまとめ、06 年には「2008 年国際
衛生年」が国連総会決議で採択され、実現しました。
日本トイレ協会は、トイレの改善が教育、ジェンダー、健康、貧困問題の改善に寄与できることを信じ、また、現地でトイレ支援活動する
方々をサポートすることを目的として、これまでトイレ支援事例を収集・分析し、情報提供してきました。トイレは現地の自然条件や社会
条件、利用条件などにより適切な技術が異なり、宗教や文化によって適応方法も異なるため、画一的な方法で整備・支援することは困
難です。そのため、地域住民がトイレの必要性や改善を希望するに至った背景や心理的状況、社会的要因を地域に根ざした活動事例
から学び、対応策を分析し、今後の活動に活かすことが有効であると考え、実施するに至りました。
本書は、2005 年度からスタートした事例集の第 3 集です。第 1 集は 15 事例、第 2 集は 39 事例を掲載し、そして第 3 集では新たに
22 事例を加えました。現場で役立つテキストとなるよう、これまでの主な事例を含めた分析結果やトイレ・し尿処理の技術情報もあわせ
て掲載し、構成としては、傾向と課題、個別事例、技術情報となっています。
これからのトイレ支援は、設備の整備だけでなく、維持管理の仕組みを構築することが重要であり、トイレを正しく使える人づくりが必
要であると考えています。また、地元の人が積極的に取り組むインセンティブを見出すことが重要であると考えます。本書が現場のトイレ
改善活動の手助けとなり、健康や環境の改善に寄与できればと願っております。また、これら事例の中から汎用性の高いトイレ支援方
法が確立されることを期待しています。
本事例の紹介、また新たな事例の収集につきましては、当協会のウェブサイト(http://www.toilet.or.jp/wts/)を通じて継続していきた
いと思いますので、これからもご協力のほどよろしくお願いいたします。
最後になりましたが、事例の収集にあたっては国際協力機構をはじめ、NGO 等より多大なご協力を頂きました。お礼申し上げます。
なお、本活動に対し 3 年にわたって環境再生保全機構地球環境基金の助成を頂きました。併せて深く感謝申し上げます。
2008 年 3 月
日本トイレ協会
[1] 衛生環境の実態と今後の課題
目次
[1]
衛生環境の実態と今後の課題 --------------------------------- 1
[2]
1 トイレをとりまく環境とトイレ事情
トイレ実態事例・改善支援事例 -------------------------------- 31
1. スリランカ民主社会主義共和国 ------------------------------ 32
1-1. 調査の目的 -------------------------------------------- 3
2. スリランカ民主社会主義共和国 ------------------------------ 33
1-2. 調査の概要 -------------------------------------------- 3
3. 中華人民共和国 ------------------------------------------ 36
1-3. 調査地域の社会インフラと自然状況 ------------------------ 6
4. ネパール ------------------------------------------------ 37
(1) 電力の確保 ----------------------------------------- 6
5. バングラデシュ人民共和国 --------------------------------- 38
(2) 生活用水(飲料水を含む)の確保 ------------------------ 8
6. ベトナム社会主義共和国 ----------------------------------- 40
(3) 地下水の汚染の有無 --------------------------------- 10
7. ベトナム社会主義共和国 ----------------------------------- 42
(4) 地下水の汚染の原因 --------------------------------- 12
8. マレーシア ----------------------------------------------- 44
(5) 年間降水量と降雨の特徴 ------------------------------ 14
9. ウガンダ共和国 ------------------------------------------- 45
(6) 主な産業・生業 -------------------------------------- 16
10. ケニア共和国 ------------------------------------------- 47
1-4. 調査地域のトイレ事情の傾向 ------------------------------ 18
11. ザンビア共和国 ------------------------------------------ 48
(1) トイレのタイプ(汚水処理方法) -------------------------- 18
12. スーダン共和国 ------------------------------------------ 50
(2) トイレの利用者 --------------------------------------- 20
13. ニジェール共和国 ---------------------------------------- 52
(3) 排泄後のお尻を拭くもの ------------------------------- 22
14. マリ共和国 ---------------------------------------------- 55
(4) 手洗いの習慣 --------------------------------------- 24
15. リベリア共和国 ------------------------------------------ 56
2 課題の整理
16. ルワンダ共和国 ----------------------------------------- 58
2-1. 共通する課題 ------------------------------------------- 26
17. ドミニカ共和国 ------------------------------------------- 59
2-2. 特異な課題 --------------------------------------------- 26
18. ドミニカ共和国 ------------------------------------------- 60
3 現地事情に応じたトイレ改善方策の傾向 ----------------------------- 27
19. ペルー共和国 ------------------------------------------- 62
4 トイレ改善の成功要因 -------------------------------------------- 27
20. ペルー共和国 ------------------------------------------- 63
5 トイレ改善の効果 ------------------------------------------------ 28
21. ペルー共和国 ------------------------------------------- 64
6 トイレ教育の必要性 ---------------------------------------------- 28
22. メキシコ合衆国 ------------------------------------------ 65
7 今後の課題と改善策の見通し ------------------------------------- 29
[3]
トイレ・し尿処理技術資料 ------------------------------------- 67
[1]
を反映しているともいえる。
衛生環境の実態と今後の課題
これら 59 事例を一括して確認できるように作成したのが表 1-1 である。 前回より事例数
1 トイレをとりまく環境とトイレ事情
が増え、途上国のトイレをとりまく環境とトイレ事情の現状がより明確になった。とくに第 2 集
ではアジアの事例が圧倒的に多かったが、今回はアフリカとラテンアメリカの事例が充実し、
1-1. 事例調査の目的
2005 年よりはじめた途上国のトイレ・環境改善支援事例の収集は今回で第 3 集となる。
地域ごとの特性を把握することが容易となった。
第1集が刊行された 2006 年は「水と衛生に関する拡大パートナーシップ・イニシアティブ
(WASABI)」が発表され、我が国の経験、知見、技術を活用して、一層「質の高い」援助を追
求し、2015 年ミレニアム開発目標達成等に向けた国際的な取組みへの積極的な参画がうた
われた年でもある。また第 2 集を発表した 2007 年は第1回アジア・太平洋水サミットが大分
県で開催され、国際衛生年となる本年は 5 月に横浜で TICAD Ⅳ、7月には北海道で洞爺
湖サミットが予定されている。こうした衛生改善に関する国際的な動きを背景にして本事例
集は刊行されてきた。
今回は過去にまとめた第 2 集をベースに新たに 22 事例を加え、途上国における現在のト
イレをとりまく衛生環境の現状やトイレ事情を地域毎に分析し、特性や問題点を把握し、今
後の課題を明確化することを目的としている。
1-2. 事例の概要(対象地域とその割合)
今回は途上国を対象としていることからヨーロッパや北米の事例はない。今回取り扱った
事例は 2007 年 3 月にまとめた『途上国のトイレ・環境改善支援事例集 第2集』の 39 事例に
本年の 22 事例を加え、61 事例となったが、うち 2 事例が重なったことから、合計 30 カ国 59
事例となった。
ここでの事例は、世界各地で活動する青年海外協力隊や NGO などに対して行ったアンケ
ートによる。回収できたものはアジアが 28 件(47%)と一番多く、次いでアフリカが 18 件
(31%)、ラテンアメリカ 8 件(14%)、オセアニアが 4 件(7%)、その他 1 件(2%)と若干偏り
のあるものとなった(図 1-1 参照)。しかし、これは日本が国際協力で力を入れている地域
表 1-1(1) 事例一覧表 1/2
図 1-1 事例集 第 2 集と第 3 集の調査国(地域)の件数と割合
表 1-1(2) 事例一覧表 2/2
1-3. 調査地域の社会インフラと自然状況の傾向と特性
この節では表 1-1 で挙げた内容を調査項目ごとにグラフ化し、全体的・地域的な特徴の
傾向と特性を整理する。
はじめに表と横棒グラフで項目ごとに分類し、全体的な特徴を検討する。また地域ごとの
割合(件数)を円グラフで世界地図に表示し、地域ごとの傾向や特性を比較する形で表現
する。
(1) 電力の確保
Ⅰ.全体的な傾向と特徴
事例 59 件に対して合計 63 の回答があった。一部の地域では複数の方法で電力を確保
しているようである(スリランカ、東ティモール、バングラデシュ)。このような場合は、「発電所
から送電」が 24 時間行われていない可能性も考えられる。
「発電所から送電」との回答が今回調査した地域の中では 59 件中 43 件(73%)ともっとも
多かったが、「なし」の回答も 8 件あり、詳細をみると農村部(東ティモール、ベトナム、ラオス、
ミャンマー、PNG、スーダン、マリ、リベリア)がほとんどであった。
「その他」の内訳として「発電プラント」、「盗電」、「バッテリー」などの項目が挙げられてい
る。
Ⅱ.地域的な傾向と特徴
4つの地域(アジア、オセアニア、アフリカ、ラテンアメリカ)の全てにおいて「発電所から
送電」という回答が大半を占めていた。しかし、その中でもアジア圏は 28 事例中 20 件
(71%)、アフリカ圏 18 事例中 13 件(72%)となり、他の地域に比べて若干の遅れがある。
また複数回答があった地域は先に述べたようにアジア圏の国のみである。
図 1-2 電力の確保の手段
図 1-3 地域別 電力の確保状況
(2) 生活用水(飲料水を含む)の確保
Ⅰ.全体的な傾向と特徴
59 事例に対して総回答数は 139 件とほとんどの事例で複数の水源から生活用水を確保
している様子がわかる。
「水道水(水道+簡易水道)」38 件、「井戸水(浅井戸+深井戸)」52 件、「自然水(河川水
+雨水+池の水)」43 件となり井戸の利用がもっとも多く、次いで多いのが川などの自然水
の利用で、水道の利用はもっとも少ない。
「その他」には「湧き水」(ネパール、ブータン、パプアニューギニア)や「ペットボトルの水」
(ジプチ)などが挙げられていた。
Ⅱ.地域的な傾向と特徴
複数の供給源を持っているところが多く、水の確保の重要性がうかがい知れる。
一般的な傾向として「井戸水」の利用はアジアで 72 回答中 32 件(44%)、アフリカで 39 回
答中 18 件(46%)となり、アジア、アフリカ圏においては井戸への依存度が高いといえる。
「水道」の利用はラテンアメリカで 8 事例中 7 件(88%)、オセアニアでは 4 事例中 3 件
(75%)と高い値を示している。その一言で前述の電力並であるが、アフリカ 18 事例中 12 件
(67%)、アジア 28 事例中 13 件(46%)と遅れが目立つ。以上のことからアジア・アフリカは井
戸、オセアニア、ラテンアメリカは水道で生活用水を確保する傾向にある。
また、どの地域も 2 割以上の人が河川・池・雨水などの自然水を生活用水として利用して
おり、中でもアジアでは 72 回答中 27 件(38%)、オセアニアは 9 回答中 4 件(44%)となり、
比較的高い割合を示した。
図 1-4 生活用水(飲料水を含む)の確保の状況
図 1-5
地域別 生活用水(飲料水を含む)の確保の状況
(3) 地下水の汚染の有無
Ⅰ.全体的な傾向と特徴
「汚染あり」と「汚染の可能性あり」を合わせると 57 回答中 44 件(77%)にのぼる。「汚染な
し」と答えたのは 57 回答中わずかに 10 件(18%)であり、8 割程度の人が汚染していると思
われる環境で生活をしている。
また、「汚染の可能性あり」が 33 件(58%)と過半数を占めており、水質の調査が十分に行
われていない現状が浮き彫りになっている。
その他には「利用していないのでわからない」(サモア)、「不明」(ミクロネシア)などが挙げ
られている。
Ⅱ.地域的な傾向と特徴
どの地域においても「汚染の可能性あり」と答えた割合が半数を超えてもっとも多く、「汚
染なし」との回答は全ての地域で 4 分の 1 以下である。
前節の生活用水の確保(1-3(2))と比較してみると井戸が多く利用されている地域(アジア
圏、アフリカ圏)で「汚染あり」または「汚染の可能性あり」という回答が 8 割近くあり、汚染の
可能性があっても利用せざるをえない現状が浮き彫りになった。
図 1-6 地下水の汚染の有無
図 1-7 地域別 地下水の汚染の有無
(4) 地下水の汚染の原因
Ⅰ.全体的な傾向と特徴
事例 50 件(汚染なしの事例を除く)に対して回答数が 103 あり、汚染原因が複数あるケー
スがほとんどであった。
原因として挙げられたのは「人の排泄物」が 50 事例中 26 件(52%)ともっとも多く、ついで
「家庭排水」が 50 事例中 24 件(48%)となっており、人間の生活がいかに地下水を汚染して
いるかが理解できる。
それらに続き「自然の重金属類」が 18 件あり、地域によって自然由来の毒物(バングラデ
シュの砒素、スリランカの石灰質など)による汚染が報告されている。
工場排水、農薬による汚染も幾つか挙げられており、法的規制がない、あるいは従ってい
ない現状が考えられる。
「その他」の内訳としては「泥」(サモア)、「材木」(サモア)、「農薬」(ルワンダ)、「薬品」(ドミ
ニカ共和国)などが挙げられている。
Ⅱ.地域的な傾向と特徴
オセアニアを除く地域ではいずれも事例の倍近い回答が挙げられており、複数の汚染原
因がある。その原因はどの地域も多種多様であるが共通して「人の排泄物」が四分の一を占
めているのがわかる。
また、アジア圏の特徴として「自然の重貴金属」による汚染が目立っており、49 回答中 12
件(24%)と他の地域と比べて非常に高い数値となっている。
図 1-8 地下水の汚染の原因
図 1-9 地域別 地下水汚染の原因
(5) 年間降水量と降雨の特徴
Ⅰ.全体的な傾向と特徴
59 事例中で回答があったのが 27 件(回答率 46%)で他の項目に比べると得られた結果
が少なく、 オセアニアからの回答は皆無であった。
事例数が少ないのであまり正確な情報とはいえないが、アジアは全般的に多雨な地域
(1,001mm〜)であり、アフリカ、ラテンアメリカは共に降雨量が少ない(〜1,000mm)と明確に
分類された。
いずれの事例も特記が多く、雨季などに短期間でまとまって降ると答えた事例が 34 件(回
答率 58%))あった。
洪水や床上浸水の有無は今回の調査では行っていないが今後の調査ではそれらの項
目も検討が必要と考えられる。
Ⅱ.地域的な傾向と特徴
先にも述べたようにアジア圏は多雨(他の地域の倍)であり、アフリカやラテンアメリカでは
全般に雨量が少ない傾向が顕著にあらわれた。
前述の生活用水の確保(1-3(2))や地下水の汚染の有無(1-3(3))と比較して考えてみ
ても関連性は見出しにくく、年間降雨量とこれらの結びつきはあまり無いものと思われる。
同様に後述のトイレのタイプ(汚水処理方法)(1-4(1))やトイレの利用者(1-4(2))、排泄後
のお尻を拭くもの(1-4(3))と比較して考えてみても傾向は見出しにくく、年間降雨量とトイレ
に関する文化の関わりはあまり無いものと思われる。
図 1-10 年間降雨量
図 1-11 地域別 年間降雨量
(6) 主な産業・生業
Ⅰ.全体的な傾向と特徴
今回取り扱った事例のなかでは「農業」従事者が圧倒的に多く、67 回答中 40 件(60%)で
あった。次点の「その他」が 11 件(16%)であることを考えると圧倒的多数である。
第二次産業である工業・鉱業はわずかに 4 件(6%)の回答であった。これにより今回の事
例は開発途上国の農村地域を中心に扱ったデータといえる。
「その他」は大半が第三次産業であり、「商業サービス業」(ウガンダ、ザンビアなど)、「観
光業」(ジブチ、モルディブ)、「日雇い労働」(スリランカ、ドミニカ共和国)などが内訳として挙
げられている。
Ⅱ.地域的な傾向と特徴
いずれの地域も「農業」従事者がもっともく、過半数を超えている。
また、アフリカ圏では他の地域に比べ「その他(第三次産業従事者)」が 23 回答中 7 件
(30%)と若干高めとなっている。他の地域をみても 30%を越えているのは「農業」だけで
その他の産業・生業は 20%未満の項目がほとんどであり、この数値がいかに大きいかが伺
える。
図 1-12 住民の産業・生業
図 1-13 地域別 住民の産業・生業
1-4. 調査地域のトイレ事情の傾向
表 1-1 で挙げた内容を調査項目ごとにグラフ化し、全体的・地域的な特徴の傾向と特性
を整理する。
はじめに表と横棒グラフで項目ごとに分類し、全体的な特徴を整理する。また地域ごと
割合(件数)を円グラフで世界地図に表示し、地域ごとの傾向や特性を比較する形で整理
する。
(1) トイレのタイプ(汚水処理方法)
Ⅰ.全体的な傾向と特徴
「野外排泄」が 74 回答中 23 件(31%)あり、場所は「自宅の敷地内」(中国)、「家の周囲」(ボ
リビア)、「家の林」(バングラデシュ)、「山」(ベトナム)、「畑」(ニジェール)など国・地域によって
さまざまである。
僅差ではあるが単純な「ピットラトリン(素掘り地下浸透式)」が 24 件と最も多い。あふれた
時には「ビニール袋を使う」(スリランカ)などの苦肉の策もみられた。いずれにしても、下水処
理施設(ペルー)を除くと、未処理のまま放流または浸透させている。
Ⅱ.地域的な傾向と特徴
それぞれ特色が異なっており、アフリカは「ピットラトリン(素掘り地下浸透式)」、ラテンアメリ
カでは「野外排泄」、そしてアジアは様々である。
「野外排泄」はどの地域でもある程度の割合(23〜50%)で行われている。
生活用水の確保(1-3(2))と比較して特色をみると井戸の割合の高い地域で「ピットラトリン
(素掘り地下浸透式)」の割合が高く、水道の割合の高い地域が「野外排泄」の割合が高くな
っている傾向がみられる。
図 1-14 トイレのタイプ(汚水処理方法)
図 1-15 地域別 トイレのタイプ(汚水処理方法)
(2) トイレの利用者
Ⅰ.全体的な傾向と特徴
「公衆」という回答がみられたのはアフリカのみであった。「ニーズが高い」(ザンビア)ことも
あるが、公衆トイレや学校からトイレを普及させようという計画も事例の中から読み取れる。
「その他」には、「障害児」(ベトナム)、「学校の生徒・教員」(ケニア、ニジェール、リベリア、
中国、ネパール、ラオス)、などが挙げられており、学校教育とトイレ・衛生の結びつきがいか
に大切かが分る。
ラテンアメリカ・オセアニアでは「家族」や「村人」以外の利用は無く、トイレは私的であり、
公衆や学校でも使われるアジアやアフリカではトイレは公共的といった印象を受ける。
Ⅱ.地域的な傾向と特徴
オセアニアを除く地域はそれぞれの地域毎に「家族」と「村民」の割合は同等程度であっ
た。
アフリカは「公衆」や「その他(学校)」といった公共的なトイレの割合が高く、18 回答中 8 件
(45%)ある。
図 1-16 トイレの利用者
図 1-17 地域別 トイレの利用者
(3)
排泄後のお尻を拭くもの
Ⅰ.全体的な傾向と特徴
「水で洗う」あるいは「紙で拭く」のいずれかである回答が 66 回答中 59 件と 9 割近くを占
めている。
「水で洗う」と答えている地域はアジアとアフリカがほとんどであるが、全解答中でもっとも
多く 59 事例中 36 件(61%)になっており、全体で見ても 6 割以上の人が利用している。
「木・石・草・砂等」は 59 事例中わずかに 3 件(5%)で一般的とはいい難い。
「その他」には「子どものテスト用紙」(サモア)、「紙がないとなんでも」(スーダン)、「手で拭
く」(ネパール)など、紙不足や水へのアクセスが無い場合を連想させる回答もみられた。
全体的には「水で洗う」あるいは「紙で拭く」の二つに大別できると考えられる。
Ⅱ.地域的な傾向と特徴
アジア・アフリカ圏は「水で洗う」ケースが半数以上を占め、オセアニア・ラテンアメリカ圏は
「紙で拭く」ケースが 7 割を超えている。
生活用水の確保(1-3(2))と比較すると水道が普及している地域では「紙で拭く」ケースが
多く、井戸の多い地域では「水で洗う」ケースが多い。
図 1-18 排泄後のお尻を拭くもの
図 1-19 地域別 排泄後のお尻を拭くもの
(4) 手洗いの習慣
Ⅰ.全体的な傾向と特徴
状況次第で「時々洗う」という回答が 58 回答中 40 件でほぼ7割を占めていた。衛生知識不
足・認識の甘さから手洗いに気を使わない場合と、手洗い用の水がなく洗いたくとも洗えな
い場合との両方のケースが考えられる。
中には「手洗いをしない」と答えた回答も 8 件(14%)あり、 「その他」では「ムスリムのお祈
り前の手洗いはあるが、衛生目的ではない」(ニジェール)との回答もあった。衛生教育がい
かに浸透していないかをうかがい知ることができる。
Ⅱ.地域的な傾向と特徴
全体的な傾向では「手洗いをしない」などの負の要素が目立っていたが、ラテンアメリカで
は「手洗いをしない」との回答はなかった。
いずれの地域も「時々行っている」が過半数を占めており、「毎回行っている」は四分の一
以下であった。
図 1-20 手洗いの習慣
図 1-21 地域別 手洗いの習慣
2 課題の整理
や蚊の発生(ネパール、ペルーなど)が多くの事例で報告されている。
トイレは不潔な状態が当たり前で汚れていても平気、家畜の場所の管理がされていない
2-1. 共通する課題
(1)衛生的な水の確保
それぞれの事例を読み解いていくとわかるが、途上国では一般的に生活用水の供給
に関するインフラが立ち遅れており、特に農村部・山岳部はいまだに取り残されている傾
向が強い。また都市部においても内戦帰還難民居住地(スーダン)や災害避難民キャンプ
(スリランカ)、スラムなどの局地的な場所で未整備な状態が残っている。
また数的には表れてこないが、水道設備が整備されていたとしても時間的・季節的に断
水が起こる地域もあり、途上国では共通して生活用水の確保は重要な課題であるといえる。
(ペルーでは家畜を台所で飼う)、公共心が薄く汚く使うので公的な場所で鍵をかけトイレを使
用させない、学校などでトイレ使用方法の教育がないなどが、使用者の意識がトイレ環境を
不衛生にする一因ともなっている。
(3)住民の衛生に対する意識の低さ
途上国では未だにトイレを使う習慣が欠如している(ネパール、ベトナム、スーダン、リベリ
ア、ペルーなど)。特に貧しい階層や便器を買うお金もないような家庭では田畑でよいと考え
られ、トイレを使わない習慣が身についてしまうと、今度は先に述べたようにトイレに対して狭
い・臭い・暗いという印象を持ち、敬遠するという悪循環に繋がっていく。
その一例として水の無駄使いをしないように蛇口に鍵をかけて日常的には使えなくして管
理をしている事例(ルワンダ)も報告されている。
2-2. 特異な課題
さらに必要な量の水を確保できたとしても土壌や水質検査の知識や実施機関がない事
今回のアンケート調査では意識して項目を挙げなかったが、イスラムなどの宗教的な習慣
例(ドミニカ共和国)や PDCA(計画・実施・点検・処置)が機能していない事例(メキシコ)も
の影響、カーストなどの身分の影響も住民の衛生に対する意識に大きな影響を与えていると
挙げられており質的に「衛生的な水」の確保には程遠い現実が浮かび上がっている。
の報告があった(アジアの多くと北アフリカ)。今後の調査ではこれらの項目についても取り上
(2)不衛生なトイレ環境
げていく事が望ましいであろう。
し尿や雑排水が未処理のまま放流されている事例が多く、上水道が整備されていない
場合ではこれらの汚水が生活用水に混入している可能性が十分にある。
水洗トイレがあっても断水が頻発し、汚物が流せずに滞留してしまっている場合(ルワン
ダ)や雨でトイレがあふれて汚物が雨水とともに家の中に入ってくるケース(スリランカ)はト
イレが不衛生環境の源となってしまう。
また上下水道の不備に起因する汲み置きされた水や汚れた水溜りが原因となり、ハエ
衛生的な水の確保やトイレ環境の整備といったインフラの充実がもっとも大きな課題である
ことに違いはないが、トイレを使用する住民の意識や習慣なども改善しなければならないとい
うことが事例を整理することにより明確になった。
3 現地事情に応じたトイレ改善方策の傾向
トイレ改善方策の傾向としては支援実施の前に住民がすでに持っているキャパシティや現
地特有の習慣・道徳観念・宗教的価値観の調査などを行い、その結果に基づいて改善方策を
4 トイレ改善の成功要因
成功要因として挙げられるのは、住民を主体にした事例や波及効果を利用した事例が多く
報告されている。
決定する事例が目立った。トイレの必要性を感じていないところへトイレを普及させることは非
前者は使用する住民自らがトイレ建設に参加するなど、住民を主体にした衛生プログラムの
常にむずかしいため、トイレへの意識や興味が不十分だと、倉庫など他の用途に転用されてし
実行が成功に結びついた事例(ザンビア、ドミニカ共和国)である。住民のモチベーションが低
まったり、つくられたトイレが使用されないままになったりする例(ニジェール)も挙がっている。
いと、消極的に支援を待つだけに留まってしまうが、与えられたトイレではなく自分たちに必要
また住民により立ち上げたトイレ管理組合が機能していない場合が多い(ウガンダ)との報告も
な自分たちのトイレだというオーナーシップを促してやれば、普及と持続にも成果を発揮するこ
ある。実情を把握し、方策を立てることは重要である。
とが期待できる。そのためには、外部からもってきたトイレを押し付けるのでなく、地域にある資
この他にも NGO などの現地の成功事例を持つ組織から実施方法を学ぶ例(中国)や村落代
表者、現地の保健師、現地大学サークル、その他関係機関と連携して実施する例(リベリア、
ベトナム、中国)が挙げられている。
源を活かして住民たちに受け入れられるトイレであることが重要である。住民がトイレを建設す
ることも、自分たちのトイレという意識を持つ助けとなっている。
また後者の「波及効果を利用した事例」では、トイレをきちんと使う家庭が1軒あると、その周
また実施された方策としてはトイレ衛生環境の整備(≧トイレ建設)を中心としたハード面の
囲の家庭への波及効果が期待されている(ベトナム)、一つ公衆トイレをつくったら他の地域に
方策と講習やワークショップを実施し、衛生問題や使用方法、メインテナンス方法も内容に含
もつくられた(ザンビア)、他の人も自宅にトイレをつくるようになった(マリ、ニジェール)などが報
めて、使用者の意識改善を促すソフトでの方策を実施しているケースが多い。
告されており、ひとつの事例の成功がよい影響を及ぼすことが確認されている。
また個人の家にトイレが増えるようになると、暮らしの中の環境保全にも興味を持つようにな
ってくる(ネパール)など、トイレの波及効果を期待するためには一つ目の事例の場所選定など
が重要であることが報告されている。
6 トイレ教育の必要性
5 トイレ改善の効果
直接的なトイレ・衛生環境の改善の効果としては、一般的に疾病率の低下と水域汚染の軽
減などが挙げられている。その一方で、し尿を有機肥料やエネルギー源として利用できれば
収入の安定につながる(中国、バングラデシュ)ことを期待している事例も挙げられていた。
学校を中心としたトイレ・衛生教育の必要性として、「取りかかりの場所としての意義」と「地域
全体に拡大する方法としての意義」の二点が報告されている。
前者としては限定された範囲からトイレ支援への理解を得る取組みを実施しているスーダン
従来のトイレ・衛生設備は生活の「廃棄物処理」の一環としてのものでしかなく、コストのかか
の事例が挙げられる。この地域ではトイレの使用が一般的ではないため、家庭のトイレではな
るものとして敬遠されがちであった。しかしし尿に適切な処置を施すことにより商品化すること
く学校や医療施設など公共施設としてのトイレ建設からはじまり、同時に使用方法や手洗いの
ができれば、収入源として期待できる新しい試みである。この取りくみが成功すれば、トイレ衛
必要性など衛生教育プログラムを平行して実施しており、全体的な衛生環境の向上を図って
生設備の普及を加速させる注目すべき活動である。
いる。
また後者としてはニジェールの事例が挙げられ、学校で保健衛生教育を行うことで児童生
徒の行動が大幅に改善されることが確認されている。しかし学校だけでは子どもから地域全体
への環境改善には結びつかず、この事例では住民を巻き込んだ委員会活動でトイレの維持
管理を行う仕組みが作られている。また、この仕組みは、地域住民に拡がる啓発活動の一環と
して実施して、成果を上げている。
図 1-22 排泄物を有機肥料にかえる脱水トイレの一例
図 1-23 トイレ・衛生教育をするボランティアスタッフ
7 今後の課題と改善策の見通し
・ 維持管理のためのコスト(修理代) 、ザンビアでは設備のパーツ等工業製品の入手が困
難なため、修理に日数とコストがかかる。トイレを建設する際に修理のことも充分考えてお
一時的な活動の成功例は今回の事例の中でもいくつか挙げられている。しかし定着せず、
プロジェクトが完了した数年先にはもとに戻っている事例も少なくない。
先に述べた衛生的な水の確保とトイレ環境の整備の維持継続には、資金(コスト)の確保が
く必要がある。
・ 状態を維持するためのコストと管理(掃除のコスト、水洗の水のコスト、水を流すなどの習
慣の定着、バイオガス発生装置等の技術を利用する場合その運用方法)
重要な課題となってくる。
維持管理の徹底とそのためのコストを確保することが現実問題としてあがってくるが、支援の
効果を持続・定着させてゆくためには、支援活動の段階で将来展望を持って進めていくことが
求められる。
一例として 5 節で述べた事例を挙げるが、「トイレはお金をかけても必要」という意識改善を
おこさせるよりも、「トイレがあれば収入を得られる」といった意識改善を浸透させる方が効果的
である。トイレが資金を生みだすには適切な管理が必要であるし、正しい使用が重要になって
くる。それが衛生意識の改善にも繋がってくるし、そこでよいサイクルが生まれてくるのではな
いだろうか。
世界的に資源の枯渇が危惧され、途上国といわれる国でもゴミのリサイクルが叫ばれている。
この流れと同様に人が出す「し尿」もリサイクルを考えなければならなくなってきているのではな
いだろうか。
国際衛生年を機に、し尿の資源化について本格的に調査・研究がスタートすることを期待し
たい。
・ 建設のためのコスト、建設管理の方法、トイレのキャパシティを超えた場合の再建設のコ
ストと管理方法
保健教育や住民への理解促進活動は地域の拡大を含め長く継続される必要があり、ニジェ
ールの報告者は国家レベルでの啓蒙活動の導入が望ましいと結んでいる。
[2] トイレ実態事例・改善支援事例
1 スリランカ民主社会主義共和国
記入者:小路恵介 (所属:JICA 青年海外協力隊)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2006.3.27〜2008.3.26
スリランカ
イマドゥワ
数万人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道 浅井戸 深井戸
<地下水の汚染の原因>
汚染あり
自然由来の重金属類 家庭排水
<年間降水量と降雨の特徴>
記述なし
<主な産業・生業>
漁業 沿岸漁業。主として地域住民に対して販売。
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
地下浸透式便槽トイレ(ピットラトリン等)
<トイレの利用者>
家族
<排泄後のお尻を拭くもの>
水で洗う
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
活動地域においては、地下浸透式便槽トイレが一般的であり、住民はトイレの様式等に
は特に関心はないようだ。 こちらの人々は食事を右手で食べること、そして宗教的慣習も
あってか、お尻は左手を使い水で洗う。
<衛生環境、健康状態>
地域によっては、深井戸の水質が悪く、衛生環境が悪化しているところがある。そのよう
な地域では早く水道を引いて欲しいとの要望が強い。活動地域に関しては、水不足にな
ることは少ない。
<トイレの問題点>
村落におけるトイレは屋外にあることが多い。トイレのない家も稀に見られる。紙を使う習
慣があまりないが、地下浸透式便槽トイレの詰まりが問題になることがある。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
直接的なトイレ支援は行っていない。
写真 2-1 トイレ外観
2 スリランカ民主社会主義共和国
記入者:石川直人 (所属:グリーンムーブメントオブスリランカ・災害管理課)
1.活動期間・地域
地域・都市の
活動期間
国
地域・都市
人口規模
2007.1.〜2007.4.
スリランカ
ワラパネ村
1 万人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
浅井戸 深井戸
<地下水の汚染の原因>
汚染なし
<年間降水量と降雨の特徴>
2,540mm
10 月から翌年の1月まで雨季
<主な産業・生業>
農業 自給自足的な複合農営者が多数
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
野外排泄(場所:避難キャンプ) 補足:地滑り災害が発生し多くの人びとが避難キャン
プでの生活を余儀なくされていた
<トイレの利用者>
被災者(避難キャンプにいる人びと)
<排泄後のお尻を拭くもの>
水で洗う
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
該当地域でのトイレに対する関心は高かった(基本的な衛生概念はあるが、災害によっ
てトイレが破壊された)。習慣上(宗教上)水でお尻を流す時、使う手は左手のみ。
<衛生環境、健康状態>
災害前の衛生環境は比較的良かった。災害後、避難キャンプでは簡易トイレの質・数
の問題があり、衛生状況も悪化していた。健康状態は比較的に良好であった。
<トイレの問題点>
ただ穴を掘ったものや、草むら等で排泄を行っていた。衛生環境の悪化が心配された。
簡易トイレも数の問題があり、生活上のストレスの原因ともなっていた。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
地滑り災害発生後、緊急支援を開始。その後、該当地域医務官より避難キャンプにお
けるトイレ建設支援の要請があった。事前調査でいくつかのキャンプを訪問、その問題
を確認し、被災者からのインタビューを行い、トイレ建設支援を行う事を決定した。
<改善したトイレの特徴>
安価でかつ被災者が以前使っていたトイレ(水洗)に近いものを作る事を考え活動し
た。深さ2mほどの素掘り浄化槽(地下浸透型)にコンクリートスラブをつけ、その脇にト
イレを建設。便器はセラミック製で、その周囲はコンクリートで固め、屋根と外壁にはトタ
ンを使用した。添付写真を参照
<トイレの建設方法>
コスト( トイレ一基約 9,000 円 ) 資金源( 日本からの支援 )
体 制 被災者(計画・建設)、NGO スタッフ(ファシリテート・資材提供)、
政府関係者(承認)
材 料 セメント、鉄筋、セラミック便器、トタン、PVC 管、釘、ビニルシート(NGO が調
達)、 砂利、大工道具、砂、石、木材(被災者が調達)
<トイレ教育の実施方法等>
基本的な衛生概念が定着しているため、特別なプログラムは実施しなかった。
<トイレ支援活動の効果等>
毎日必ず必要となるトイレ。避難キャンプという「普通」ではない空間での生活を余儀
なくされている事もあり、衛生的なトイレの建設が不可欠であった。今回は、トイレ建設
が必要か?誰が作るのか?どのように作るのか?をワークショップを通して丁寧に決め
た。この事により、被災者のキャンプマネージメントに対する意識も高まり、問題解決に
取り組む姿勢(援助を待つ姿勢ではなく)が引き出されたように思える。建設後の住民
の反応も非常に良いものだった。ただ、資金の問題上必要な数のトイレを建設できな
かったため、多少の不満が被災者側にあったのも事実である。
<問題や課題、悩み等>
避難キャンプでのトイレ支援は、普段の支援とは状況が異なるが、基本的には、被
災者が「自ら必要と感じ、自ら作る」事への お手伝い と言う姿勢で我々は臨んだ。避
難キャンプが 30 箇所以上もあったため、限られた資金の中でどのように配分するかが
一番難しかった。作った後の管理の問題また浄化槽のキャパシティの問題が今回の支
援では課題となった。
スリランカ・地滑り災害地避難キャンプにおけるトイレ支援
写真 2-2 支援の前のトイレ
写真 2-6 被災者による建設
写真 2-3 支援の前のトイレ
写真 2-4 トレイ建設に向けた話し合い
写真 2-5 浄化槽
写真 2-7 被災者による建設
写真 2-8 完成したトイレ
写真 2-9 完成したトイレ
写真 2-10 完成したトイレと使用者
写真 2-11 完成したトイレと使用者
3 中華人民共和国
記入者:山﨑求博 (所属:自然エネルギー推進市民フォーラム(REPP) )
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2004.2.〜
中国
雲南省昆明市
不明
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
簡易水道 浅井戸 雨水
<地下水の汚染の原因>
汚染されている可能性があるが確定できていない
人の排泄物 家畜の糞尿 家庭排水
<年間降水量と降雨の特徴>
記載なし
<主な産業・生業>
農業
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
野外排泄(場所:家庭の敷地内)
<トイレの利用者>
家族
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
排泄やトイレについて、あまり重きを置いていない印象。
<衛生環境、健康状態>
人も家畜も家庭の敷地内に野外排泄するため、ハエが発生する等、乳幼児の育成に
適切な衛生環境を保つことができない状況にある。
<トイレの問題点>
家庭の敷地内に野外排泄することにより、ハエの発生等、衛生環境を悪化させている。
また、土壌の汚染原因になっている可能性がある。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
中国を訪問した際に、人や家畜の糞尿を家庭の敷地内に埋設したタンクに投入し、
バイオガスや液肥を取り出すシステムを知り、雲南省の農村で現地調査を行うにあた
り、現地で活動する環境 NGO と知り合った。トイレと家畜小屋、バイオガスタンクを組み
合わせたシステムを提案することにより地域住民に理解していただいている。
<改善したトイレの特徴>
トイレから、直接バイオガス発酵槽に排泄物が投入されることにより、野外に放置さ
れることなく処理される。また、中での嫌気性発酵に伴う温度上昇により病原菌などが
死滅し、ハエが発生することもなくなる。
<トイレの建設方法>
記載なし
<トイレ教育の実施方法等>
カウンターパートナーである現地 NGO が大学サークルと連携して、村内の公民館な
どに図書コーナーを整備し、村民がバイオガス利用に関する資料に触れる機会を提供
しているほか、適切な利用方法の指導、アンケートなどを実施している。
<トイレ支援活動の効果等>
衛生環境の改善につながると共に、エネルギーとしての利用や有機肥料への転用
もできるため、収入の安定につながるなど、村民の反応は概ね好意的である。
<問題や課題、悩み等>
トイレの敷設を含めたバイオガス利用設備の建設費用が、農民一人当たりの平均年
収に相当するため、その費用を捻出するのが課題である。また、設備の適切な運用を
怠ってしまうことにより設備が使用不可能になる事態も起きており、農民への教育も重
要である。
4 ネパール
記入者:峯真理子 (所属:JICA 青年海外協力隊)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2007.1.9〜2009.1.8
ネパール
チッタポール地区
バクタプール
5,700 人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
簡易水道 浅井戸 河川水 雨水 湧き水
<地下水の汚染の原因>
汚染されている可能性があるが確定できていない
肝炎、腸チフス感染率が非常に高い
人の排泄物 家畜の糞尿 家庭排水 蓋のない湧水タンク、雨水
<年間降水量と降雨の特徴>
1,400mm 雨季、乾季に分かれている 雨季 6〜9 月頃
<主な産業・生業>
農業 商業目的もあるが、主に自給自足のため 稲作、家畜(やぎ・鶏)
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
野外排泄 池や河川等へ垂れ流しのトイレ
<トイレの利用者>
村民
<排泄後のお尻を拭くもの>
手で拭く
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
トイレへの関心はそれほどない。なければ畑でいい、という考えが貧しい家庭を中心に
多くみられる。ネパールはカースト制度があり、最下級のダリットの家庭にトイレがないこと
が多い。トイレをつくる余裕がない。
<衛生環境、健康状態>
衛生状態はとても悪い。排泄後、手で拭く習慣があるのに、手を洗う習慣がない。また、
食事も手で食べる。(お尻を拭くときは左手、食事は右手を使用。)また、水道施設自体が
整備されていないため、慢性的な水不足となっている。水道は壊れて水漏れをしているこ
とも多い。このように水不足であることも、手洗いをしないことなどに関係していると思う。台
所と家畜の寝床が同じ部屋にあることも多い。はえもかなり多く不衛生。
健康状態も良くない。家の畑で作ったものを食べるため、食物の種類がかたよる。炭水
化物(米、イモ、とうもろこし)ばかりの食事が目立つ。村人はそれほど余裕がないた
め、野菜などを頻繁に購入できない。牛乳は毎日、ほとんどの人が飲んでいる。
<トイレの問題点>
トイレの作りなどにはあまり問題を感じない。水洗でもないが、そのほうが環境には良
く、水を無駄遣いしない。また、紙を使用しないことも環境にはよい。手で拭くため、手
洗いをきちんとしないと病気に感染する確立も高いが、きれいにふき取ることもでき、痔
などには良い。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
まだトイレ支援はしていない。通常のトイレをエコトイレにするプロジェクトを考案中。
来年度、予算が見つかり次第行いたいと考えている。貧しい家庭にトイレを普及し、衛
生環境を良くすること、排泄物を有効利用したいと考えている。
きっかけは、①衛生環境調査を行った結果、野外排泄をしている家庭が思った以上
にあったこと、②薪で料理をするため、林が無計画に伐採されており、土砂崩れが頻
発している。その上、部屋の中で薪を使うことにより、のどや目をいためる。
その改善策として人糞と家畜の糞を使用したバイオガスを提案してみたいと考えた。
これはネパールでは特に珍しくもない提案で、村人は特に関心があるともいえない
が、負担金が少なければつくりたがるであろう。すでにこのようなバイオガス+トイレの
工事を行っている家もある。また、現在共に活動をしている NGO と、尿と便を別のタン
クに入れ、便をガスとして使用し、尿を畑にまく尿素の代用とすることも考えている。こ
れは、この NGO がすでに行っているプロジェクトよりヒントを得た。
トイレを導入することは多くの村人にとって良いことである、という考えが浸透してい
る。特に、カーストの高い人々は、ダリット(低カースト)の家にトイレを作る支援をして欲
しいと言う。ダリットが野外排泄をすることにより、地域の衛生環境が悪くなるからだと聞
いた。しかし実際、村人が一番欲しいものは仕事であったり、収入につながることであ
ったりする。トイレはなくても生活には困らないようなので、どうしても必要だとは考えて
いないようだ。
5 バングラデシュ人民共和国
記入者:今西浩明 (所属:ワールド・ビジョン・ジャパン 海外事業部開発援助事業課)
1.活動期間・地域
地域・都市の
活動期間
国
地域・都市
人口規模
ネトロコナ県
1994.10.〜2014.9.
バングラデシュ
24 万人(郡)
カルマカンダ郡
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
浅井戸 深井戸 河川水
<地下水の汚染の原因>
汚染あり ヒ素
<年間降水量と降雨の特徴>
2,143mm(ダッカ) 雨期が半年 5〜10 月頃まで
<主な産業・生業>
農業 稲作
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
池や河川等へ垂れ流しのトイレ
<トイレの利用者>
家族
<排泄後のお尻を拭くもの>
水で洗う
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
トイレ設置への関心は高い。
<衛生環境、健康状態>
あまりよくない。例年、雨期には洪水が多く発生し、衛生状態は悪化する。下痢などの
消化器系疾患が多い。
<トイレの問題点>
多くの家庭で衛生的なトイレの普及が遅れている。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
地域総合開発事業の中での衛生プログラムの一環として、衛生的なトイレの設置を
推進している。
<改善したトイレの特徴>
地中に埋めたリング部分と便器としての蓋の部分からなる衛生トイレ(hygienic
latrine) 添付の写真参照。
<トイレの建設方法>
コスト( 2007 年の実績で約 USD 20.00 ) 資金源( 当団体の地域開発事業の予
算)
体 制(地域開発事業実施チームの管理のもと、各村レベルの開発グループを通じ
て設置 )
材 料(業者から購入したセメント製のスラブ、リングなど )
<トイレ教育の実施方法等>
各村落レベルで、開発グループのメンバー(男性グループ、女性グループ)や母子
保健に関する研修の時などを利用して、トイレの使用方法や衛生教育を実施する。
<トイレ支援活動の効果等>
設置されたトイレは確実に使われる。ただ、維持管理や故障した際の修理や新規設
置にかかる経済的な負担が問題である。
<問題や課題、悩み等>
設置した後の維持管理、特に使用後の十分に水を流すなどの習慣作りや、壊れた
際の修理や新規設置にかかる経済的な負担が課題である。
写真 2-12 設置した衛生トイレ
写真 2-13 設置した衛生トイレ外観
6 ベトナム社会主義共和国
記入者:宮嶋愛弓 (所属:MOLISA 障害児整形外科リハビリテーションセンター)
1.活動期間・地域
地域・都市の
活動期間
国
地域・都市
人口規模
2007.6.22〜2009.6.21
ベトナム
ホーチミン市
611 万人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道
<地下水の汚染の原因>
汚染されている可能性があるが確定できていない
自然由来の重金属類
<年間降水量と降雨の特徴>
2,000mm 5〜10 月が雨季で降水量多く、11〜4 月は乾季
<主な産業・生業>
農業 都市部では観光業、郊外は工業も増加中だが、人口の大多数は農業に従事
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
障害児センターのトイレ
<トイレの利用者>
センターに来る障害児とその家族
<排泄後のお尻を拭くもの>
水で洗う
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
子供はトイレでするより野外排泄または川や溝などですることが多い。男性も野外排泄
することは依然としてあるが減りつつある。宗教的慣習は特にない。不衛生な状態であり
狭い。
<衛生環境、健康状態>
衛生的とは非常に言いがたいが、一部のレストランなどは比較的清潔感がある。公共の
場のトイレは非常に不衛生であることが多い。水でいつもぬれており泥だらけ。
<トイレの問題点>
障害児者にとっては非常に狭く不衛生で使いにくいという問題がある。病院や障害児
施設においてもその状況は同じであり、段差があり狭く車椅子では使用できないという現
状がある。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
日本の病院や公共の場のトイレの写真を示し、誰にでも使いやすいトイレを増設部
分に対しては行えるように助言したところ、センター長の理解を得られ、建築士に建築
予定内容を変更してもらうことができた。
<改善したトイレの特徴>
トイレのドアの開口幅を広げ、トイレの面積を広くするようにした。段差をなくし、開き
戸をつけ、手すりをつけるようにした。洗面所の高さを低くし、車椅子でも利用できるよ
うにした。(現在建築中)
<トイレの建設方法>
コスト( 不明
) 資金源( MOLISA 社会労働傷兵問題省
)
体 制( 記載なし
)
材 料( 記載なし
)
<トイレ教育の実施方法等>
障害児者に対するトイレ動作方法指導、家族への介助方法指導
<トイレ支援活動の効果等>
建築途中の為不明。配属先の人からは非常に好反応。
<問題や課題、悩み等>
現状としてまだまだバリアフリーに関する知識は不足しており、建築技術においても
不十分である。自宅は狭く改造が不可能なことが多いので自宅へ復帰後は動作が可
能であっても全介助に戻ってしまうという現状がある。
7 ベトナム社会主義共和国
記入者:折居徳正 (所属:社団法人日本国際民間協力会)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2002.7.〜2005.3.
ベトナム
ラドン県ラムハー郡
4,800 人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
ない (事業終了後に発電所からの送電が開始されたが、事業実施時は電気なし)
<生活用水(飲料水含む)の確保>
深井戸 雨水
<地下水の汚染の原因>
汚染されている可能性があるが確定できていない
人の排泄物 家庭排水
<年間降水量と降雨の特徴>
1,200mm 5〜10 月の雨季にのみ降る
<主な産業・生業>
農業
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
池や河川等へ垂れ流しのトイレ
<トイレの利用者>
家族
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
トイレを使う習慣の無い山岳少数民族であったため、トイレを使うことに対して、排泄に
行くことが他人にわかって恥ずかしいなどの反応が見られた。
<衛生環境、健康状態>
医療診断を継続的に行った結果、85%の住民が寄生虫を持っていることがわかってい
た。
<トイレの問題点>
し尿を野外に垂れ流しているため、寄生虫卵が雨季に畑に流れ込み、衛生環境に問
題があった。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
医療団による調査結果を受けて、し尿分離型衛生式トイレ(エコサン・トイレ)を導入
し、衛生状態の改善を図ることとなった。導入に際しては、村人を対象にワークショップ
を行い、トイレの意義と使い方、寄生虫卵の死滅等の効果について講習を行った。さら
に村の保健婦が毎月巡回して使用状況を確認し、適切に使用できていない家族には
指導を行うことで、85%の農家が適切に使用するに至った。
<改善したトイレの特徴>
し尿を分離して収集し、衛生化して畑に還元することで、衛生改善を図るとともに農
業における土壌改良にも役立てることを可能とした。尿は水で希釈した上で 2〜3 日お
きに畑に撒き、便は灰をかけて pH を上げ半年程度置くことで衛生化して畑に還元し
た。
<トイレの建設方法>
コスト ( 約 10,000 円 )
資金源( 補助金(外務省)・助成金(地球環境基金、経団連自然保護基金、イオン
環境財団)・自己資金 )
体 制( 日本人スタッフ 2 名、現地スタッフ 2 名、建設ワーカー5〜6 名 )
材 料( セメント、レンガ、トタン
)
<トイレ教育の実施方法等>
衛生教育及びトイレ使用方法講習会:
・現地保健所、ニャチャン・パスツール研究所、京都大学の専門家と協力し、住民を
数回に渡って集め、イラストを用いた資料を使って衛生に関する知識、トイレの意
義、エコサン・トイレの使用方法について講習会を行った。
・対象は村人約 250 世帯
保健婦による巡回指導
・トイレを建設した村人を保健婦が巡回し、使用方法が不適切な場合は指導を行っ
た。
<トイレ支援活動の効果等>
2003 年の調査では、85%の家庭が適切にトイレを建設していることが確認された。適
切に使用している家庭はある程度密集しており、きちんと使う家庭があると、周囲の家
庭への波及効果があることが想定された。
<問題や課題、悩み等>
住民に維持管理が可能なレベルまでコストを下げる必要があるが、原油価格の高騰
等により必ずしも安価に建設することは難しく、維持管理に課題を抱えている。
写真 2-14 設置したエコサン・トイレ外観
8 マレーシア
記入者:髻谷京子 (所属:JICA 青年海外協力隊)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2005.7.〜2007.7.
マレーシア
トレンガヌ州
100 万人(州)
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道
<地下水の汚染の原因>
汚染なし
<年間降水量と降雨の特徴>
11〜2 月は降水量が多くなるが、それ以外の時期も頻繁にスコールがあり、
旱魃とは無縁
<主な産業・生業>
農業 ゴムのプランテーションや油椰子産業に従事している
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
地下浸透式便槽トイレ(ピットラトリン等) 、都市部は水洗トイレ
<トイレの利用者>
村民
<排泄後のお尻を拭くもの>
水で洗う
<手洗いの習慣>
ある(毎回)
<排泄に対するイメージ等>
常に水で流し、場合によってはトイレが水浴びの場所にもなるので、清潔ではあるが、
常に水で濡れている状況。蚊が発生していることもある。水はたいてい水道水で、水道か
らホースがついていたが、時々手桶とバケツしかないこともあり、そのバケツの水を使用す
る気にはなれなかった。また、洋式便座に靴を履いたまま上がって用を足す人もおり、便
座が靴の跡で汚れていることもあった。手洗い場には固形石鹸が置いてあるが、なんだか
薄汚れた石鹸が多く、使う気にはなれなかった。
<衛生環境、健康状態>
トイレ環境が不潔で健康状態が悪いといったことはなかったように思う。
<トイレの問題点>
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
トイレ支援活動は特に行っていない。
9 ウガンダ共和国
記入者:大野雪子 (所属:JICA 青年海外協力隊 CIDI)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2007.10.〜2009.1.
ウガンダ
カンパラ(首都)
のスラムエリア
未記入
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道
<地下水の汚染の原因>
汚染されている可能性がある
(水道管の破損・老朽化による水道水の汚染あり)
人の排泄物 家畜の糞尿 家庭排水 事業所(商店等)の排水
<年間降水量と降雨の特徴>
雨季・乾季に分かれ、雨季はほぼ毎日スコールのような雨が降る。
活動場所の大半は湿地帯に位置しており、水害を受けやすい。
<主な産業・生業>
(サービス業等の都市産業)
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
フライングトイレと呼ばれるビニール袋に排泄してそれを排水溝に投げ入れるもの
(ただし、思ったよりも公衆・私設トイレがあり、私自身は「フライングトイレ」を見たことがな
い)
<トイレの利用者>
一般の人々
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
排泄物は絶対的に汚いもので、堆肥などとして再利用することはない
(他のスタッフから聞いた話)トイレを妊婦が使うと子供に祟りがあると考えられている地域
があり、妊婦は野外で排泄するように強要される地域がある
<衛生環境、健康状態>
衛生状況:都市部で居住者が密集しているが、行政によるゴミ収集、下水路の整備などが
定期的に行われていない。
加えて、自分の家の中以外の場所をきれいにしようという考えがないため、ゴミを下水
や公共の場所に捨ててしまうため、不衛生である。
健康状況:一部の子供は栄養失調で腹部・特に臍の辺りが膨らんでいる。
<トイレの問題点>
トイレがないところに、汲み取り式の VIP トイレを建設するという活動をしていて、トイ
レの建設中に管理組合を立ち上げ、彼らに管理させるようにしている。しかし、管理組
合が機能していない場合が多く、トイレはあるのに利用できていないように見受けられ
る場合がある。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
いまのところ、活動の途中であり全体を把握できていない、また、配属先のNGOがお
こなっているプロジェクトの補助をしている状況。
<改善したトイレの特徴>
NGO が建設しているトイレの添付写真参照。
<トイレの建設方法>
コスト( 5,000,000〜10,000,000 シリング(350,000〜700,000 円程度) )
資金源( 各国援助団体、ウガンダ国内の企業 )
体 制( 資金源の団体が公示した案件に対して所属先のNGOがプロポーザルを提
出し、受理されればNGOが実施機関となってプロジェクトを行う。プロジェクト
の一部として衛生施設の建設を行っている )
材 料( レンガ、コンクリート )
<トイレ教育の実施方法等>
主に小・中学生を対象にして、学校において衛生指導(トイレの使い方、掃除の仕
方など)をし、各家庭に広めてもらう。ただ、口頭でレクチャーするだけで絵や資料がま
ったくない現状。
→これに対して、イラストを使ったわかりやすい指導や、家族に見せることの出来る資
料(プリントなど)の配布を提案していきたい。
<トイレ支援活動の効果等>
不明
<問題や課題、悩み等>
今現在、最大の悩みは現地語が理解できないことで、これによって配属先の行ってい
るワークショップの内容が殆ど理解できない。(自分の努力不足ではあるが。)
持続的なトイレ利用を考えると、排泄物を堆肥として再利用することが有効だと思う
が、道徳的・習慣的に抵抗があって受け入れられない。
写真 2-15 所属先 NGO による建設途中のトイレ
10 ケニア共和国
記入者:鶴田佳代子 (所属:JICA 青年海外協力隊 小学校教諭)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2006.11.〜
ケニア
ホマベイ市
ラングウェ
不明
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
自家発電機
<生活用水(飲料水含む)の確保>
雨水
<地下水の汚染の原因>
汚染なし (しかし salty だという話)
<年間降水量と降雨の特徴>
未回答
<主な産業・生業>
農業
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
地下浸透式便槽トイレ(ピットラトリン等)
母屋・校舎とは別にトイレ。大きな穴を掘り、いっぱいになったら埋めて移動。
<トイレの利用者>
生徒
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く 草・葉で拭く
<手洗いの習慣>
ない
<排泄に対するイメージ等>
未回答
<衛生環境、健康状態>
「衛生」に関してあまり意識がないように感じる。教科書やノートでさえ、床(土)にそのま
ま置く。(棚・机が少ないからか?)
「健康状態」は、どういうチェックをすれば比較できるのかわからない。
<トイレの問題点>
・トイレットペーパーがない(紙・葉っぱを使用。もしくは使用していない?小さい子どもは
おしりをあらってもらっている)
・手を洗う習慣がないこと
・掃除道具がないこと
・掃除をする習慣がないこと(公共のものに対する考え方?、掃除道具がないからしな
いのか?)
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<問題や課題、悩み等>
活動はまだこれから。やりたいことは上記3.活動地域のトイレ事情〈トイレの問題点〉の
改善。他の方の取り組みを知りたい。
11 ザンビア共和国
記入者:山本秀樹 (所属:前 JICA 技術協力専門家 プライマリーヘルスケア)
1.活動期間・地域
地域・都市の
活動期間
国
地域・都市
人口規模
1998.〜2000.
ザンビア共和国
ルサカ市
約 130 万人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道 浅井戸
<地下水の汚染の原因>
汚染あり
人の排泄物 家庭排水
<年間降水量と降雨の特徴>
雨期があり 10〜3 月に雨が降り、4〜10 月は全く雨が降らない
<主な産業・生業>
商業・サービス業等の第三次産業従事者がほとんど、失業率が高く失業者も多い
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
野外排泄(場所:市場・バス停留所付近の公共の場所 )、有料公衆トイレ
<トイレの利用者>
公衆
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
特に、問題となるタブーがあるわけでない。
<衛生環境、健康状態>
都市化が進み、貧しい農民が都市に流入し、都市環境が悪化している。コレラをはじめ
とした下痢性感染症が多い。マラリアが大きな問題となっている。
<トイレの問題点>
穴を掘っただけのような不衛生的なトイレが多い。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
住民にアンケートを採り、彼らのニーズの中で公衆トイレのニーズが高いことがわかり、は
じまった。有料公衆トイレの命名の際に、地域住民との会合において「日本語で良い名
前がないか?」という要望が出て、KOSHU という命名になった。
<改善したトイレの特徴>
添付写真参照。
<トイレの建設方法>
コスト(約 100 万円 ) 資金源( JICA ルサカプライマリーヘルスケアプロジェクト )
体 制(住民もトイレの建設に作業員として参加した
)
材 料(便器は陶器を使用、外壁はコンクリート
)
<トイレ教育の実施方法等>
公衆トイレに保健教育の絵を描いた。もとの絵は現地の小学生が描いた絵。
<トイレ支援活動の効果等>
KOSHU という言葉が、現地でも普及してきた。ルサカ市ジョージ地区で最初に作ら
れた有料公衆トイレが、他の地区でも作られた。(チャワマ地区・ンゴンベ地区)
<問題や課題、悩み等>
トイレの建設費もさることながら、維持管理のための、水・清掃のコストがかかる。住民の
協力が不可欠である。ザンビア国は工業製品の入手が困難で、例えば水道の蛇口が壊
れた場合等でも修理が大変である。(修理の日数・コスト)
写真 2-16 1999 年 12 月 31 日、ミスザンビアを招いて行った、
建設した公衆トイレの開所式
写真 2-17 その後に加わった絵
写真 2-18 同じく、公衆トイレの絵
12 スーダン共和国
記入者:齊藤雅治 (所属:特活 ピースウインズ・ジャパン海外事業部)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2006.8.〜
スーダン
ジョングレイ州
不明
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
ない
<生活用水(飲料水含む)の確保>
浅井戸 深井戸 河川水 雨水
<地下水の汚染の原因>
汚染あり
人の排泄物 家畜の糞尿 家庭排水
<年間降水量と降雨の特徴>
雨季にまとまって降る
<主な産業・生業>
農業
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
地下浸透式便槽トイレ(ピットラトリン等)
<トイレの利用者>
村民
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く 紙が入手できない場合、水で洗う・木・石・・草・葉・砂・土で拭く、の全て
<手洗いの習慣>
ない
<排泄に対するイメージ等>
基本的には人びとは大も小もその辺の草原で用を足しており、トイレを使う習慣は一般
にない。
<衛生環境、健康状態>
20 年以上に及ぶ内戦終結後、帰還したスーダン南部は一切の住環境インフラが破壊し
尽くされており、住居については帰還民が近隣で集める材料で建設できるが、飲用に適す
る水の確保は困難で、住民は汚染された溜まり水や、河川水を使っているのが現状。コレ
ラの発生もみられる。地上からの汚染の危険を回避するため、掘削機械によるボアホール
式深井戸の建設を進めている。
<トイレの問題点>
難民の帰還がさらに進むと村落の人口増が見込まれるが、そもそも人口に見合った
数のトイレ建設は計画されていないため、ある程度の数のトイレ建設後も、依然として
多くの人びとがトイレ以外で排泄する状況に大きな変化はない。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
トイレの使用が現地の人々の生活様式の中でなお一般的でない状況に鑑み、家族
単位のトイレ建設でなく、学校や医療施設などの公共施設に建設する計画を立てた。
トイレ建設後、施設引き渡しの前に、トイレの使用方法や手洗いの知識などに関する基
礎的な衛生トレーニングを実施している。
<改善したトイレの特徴>
添付写真からは内部がわからないが、現地の軟弱な土質のため、単純な穴を掘っ
ただけの構造では、崩落の危険があることから、当初の設計を変更し、ピット内部にコ
ンクリートブロックを積む構造に変更し、専門の建設業者に委託することとしたため、建
設費が増加した。
<トイレの建設方法>
コスト( 工費約130万円/3室当たり ) 資金源( 日本政府 )
体 制(国際スタッフ5名+現地スタッフ数名 )
材 料( トタン板、コンクリートブロック(セメント)、鉄筋、蝶番、釘等 )
<トイレ教育の実施方法等>
トイレ引き渡し時に行政関係者、警察官、建設地の住民(多数の女性を含む)、学校
の生徒・先生を対象とした衛生ワークショップを開催。内容は、
① トイレの重要性、②衛生と病気のリスク管理、について説明、
③衛生委員会の設置に関する話し合い、
④トイレの使い方を実演、
⑤掃除用具と鍵の引き渡し。
各トイレには、手洗い用の容器、石鹸、ジェリカン、バケツも合わせて配布。
現地語(ディンカ語)のみを解する参加者のため、アラビア語、現地語の通訳を交えて
実施。
<トイレ支援活動の効果等>
ワークショップ参加者は、説明内容を十分に理解した。これまでに建設したトイレは
有効に使われており、公共施設の人員による維持管理も行われているが、これまでトイ
レを使う慣習がない帰還民とトイレ整備の考え方に相違があるため、トイレ使用を啓発
する活動も並行して行う必要がある。
<問題や課題、悩み等>
記述なし
スーダン南部トイレ建設の写真
写真 2-19 Pit 堀開始
(2007 年 1 月 16 日警察署)
写真 2-25 ペイント
写真 2-20 Pit のサイズ確認
(4 月 15 日 Malwal Chat クリニック)
写真 2-26 仕上げ・ペイント
(4 月 15 日 Malwal Chat クリニック)
(2007 年 3 月 5 日 Pariak クリニック)
写真 2-21 Pit 内コンクリブロック補強
(3 月 5 日 Dawa 小学校)
写真 2-22 Pit 内モルタル補強
(3 月 5 日 Malwal Chat クリニック)
写真 2-27 個室内
写真 2-28 ワークショップ
(2007 年 4 月 19 日 Malek コミュニティ)
写真 2-23 スラブ(モルタル仕上げ前)
(3 月 5 日 Gakuyoum クリニック)
写真 2-24 スラブ(モルタル仕上げ前)
(3 月 5 日 Gakuyoum クリニック)
写真 2-29 ワークショップ
(2007 年 4 月 18 日 ボー市内)
写真 2-30 完成したトイレ
13 ニジェール共和国
記入者:トゥーレ裕美 (所属:JICA ドッソ学校保健協力隊グループ派遣)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2002.7.〜
ニジェール
ドッソ州ドッソ県
3 万人(市)
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
ない (ナイジェリアからの輸入 村落部はない)
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道 浅井戸 深井戸 雨水
ドッソ市は給水塔 1 塔で全域に水道を供給している。
村落部は共同井戸が多いが、給水塔があり共同水道のあるところもある。
<地下水の汚染の原因>
汚染状況を水利局がチェックし、汚染されている井戸は使用中止にすることになってい
る。ただし、水利局の予算状況により定期的には実施されていない。
<年間降水量と降雨の特徴>
350〜800mm 年により変動あり。5 月〜9 月の雨季に集中。
<主な産業・生業>
農業 主な農作物は唐人ビエ、落花生、豆など。ヤギ、羊、牛の飼育。
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
野外排泄(場所:学校、住宅近辺の草むらなど)
<トイレの利用者>
対象学校の児童、教員
<排泄後のお尻を拭くもの>
水で洗う
<手洗いの習慣>
大人は水で洗うが石けんは稀にしか使用されない。子どもは洗わない場合が多い。イス
ラム教の習慣で、一日 5 回のお祈り前のお清めの際に必ず手を洗う。また食事前にもお
清めすると良いとされるが、しない場合も多い。食事前には手洗いボールの水を一緒に食
べる人全員で共同使用する場合が多い。
<排泄に対するイメージ等>
人糞は触ってはいけないと思われているが、排泄後は宗教上の習慣で左手と水で洗っ
ている。学校においてトイレに入ることを見られることを恥ずかしいと思う児童が多い。市街
地は各家庭にほぼ 1 つ伝統的(深穴または浅穴のボットン式)または近代的(水洗)トイレ
がある。いずれもトイレと水浴び(シャワー)が同室の場合が多い。トイレがない場合、草む
らで排泄する例が多い。また、男性も女性も道端でしゃがんで排泄する姿を時々
見かける。しかし、外出時には民家のトイレを容易に借りることができる。また、宗教上メ
ッカの方向を向いて排泄してはならず、排泄中は話をしてはいけない。
<衛生環境、健康状態>
下水施設がないため、家庭によっては下水を道に流し出したり、排尿兼沐浴場から
排水が道に流れていたりする。または下水貯水設備のある家庭では数年に一度汲み
出すが、道端に流しだすか、穴を掘って埋められている。また、ゴミも道や空き地に捨
てる習慣がある。雨季には大きな水溜りができ、これらの汚水やゴミによる汚染が心配
される。実際、下痢やマラリアなどの感染症、寄生虫症が猛威をふるっている。また乾
季には乾燥に加え粉塵とともに、風邪などの感染が増える。
<トイレの問題点>
学校に建てられたトイレは不理解のために正しく使われていない、または維持管理
されず不衛生なまま放置されている。また市街地の学校では近所の人が使い汚してし
まう。汚いトイレを児童は使いたがらず、トイレの周りで排泄するため、その周りがさらに
不衛生となる。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
ルクセンブルグ開発のプロジェクトが建設した学校のトイレが使われていなかったため、
児童への衛生知識と実践を教える学校保健協力隊グループ派遣が始まった。学校だけ
では児童の衛生状態は改善されないため、住民をまきこんだ学校運営委員会の中に学
校保健委員会を作り、住民が保健教育に必要な石けんやほうきを買う仕組みを導入して
いる。また、児童たちは学校で学んだ保健教育の内容を、文化祭などで劇や歌などを通
じて住民に啓発している。
<改善したトイレの特徴>
協力隊グループではトイレの改善・建設には関与せず、既存のトイレを使う方法、掃除
する方法を児童に伝えている。また、トイレの重要性を伝えることによって、住民により自
発的に建設(ワラで囲む伝統的トイレなど)された例がある。
<トイレ教育の実施方法等>
実施方法:
保健授業のモデルを作成し、グループ活動対象 23 校で実施。1〜2 回/週、30 分/回の
授業を既存の教科(モラル、理科、生産実習活動)の時間に実施している。同時に、住民
を含む学校運営委員会の中に学校保健委員会を作り、住民が学校保健活動を計画し、
石けんやほうき等を買う仕組みを導入している。また、トイレに行くことを主旨としたトイレポ
スターを作成し、グループ活動対象校とその周辺校およびその他の青年海外協力隊員か
ら関係機関に配布する予定。
実施内容:
保健授業として「身体衛生(バイキンを含む)」「トイレ」「下痢」「風邪」「マラリア」「環境
Séance1 : Importance des latrines
衛生(ゴミ)」「ケガの初期手当て」「歯科衛生」の 8 テーマを設定している。「トイレ」では「トイ
レの重要性」「トイレの使い方」「トイレの掃除の仕方」「啓発活動」を授業テーマとし、絵教
材や実践を活用しながら学ぶ内容としている。
実施対象:
ドッソ県、ドッソ市のグループ活動対象校 23 校の児童、教員。グループ活動の近隣校
でも、教員勉強会を通じて実施されている。また、ルクセンブルグ開発がグループ活動対
象外のドッソ県内 19 校で現地コンサルタントにより同モデルを実施予定。また、ニジェー
ル国内の青年海外協力隊員(小学校教諭など)により配属先の学校等で実施されてい
る。
参考:(別添)
①保健授業教師用指導書「トイレ」の 1 ページ目
②授業風景
③トイレポスター
<トイレ支援活動の効果等>
今年で活動が 6 年目となり、これまでの対象地域では児童によって学校のトイレが使わ
れ、学校運営委員会によって石けんなどの購入、扉の補修などのメンテナンス管理がされ
るようになった。今年度は、対象校としてトイレのない学校や水場のない学校で保健授業
を実施し、効果を見る計画である。
<問題や課題、悩み等>
プロジェクトにより立派なトイレが建てられても、正しく使用しなければ無駄になる。建設
当初から教育をセットにした投入が望まれる。トイレがあっても水場がない場合、子どもた
ちが遠くの井戸まで取りに行かなければならない問題がある。きれいな水の確保は保健
教育上重要である。
いずれにしても、教員などの大人の指導により児童の行動が大幅に改善されることがわか
ったため、保健教育の継続と住民への理解促進は継続していく必要があると思う。今後の
課題として、ドッソ学校保健協力隊グループ派遣が終了した後、教員の移動や教育関係
者による無巡回などの理由から、保健授業が実施されなくなる可能性が心配される。保健
教育の国家レベルでの導入が望まれる。
Objectifs spécifiques :
L’élève doit être capable de :
- reconnaître qu’il y a dans le caca et dans le pipi beaucoup de microbes qui
provoquent des maladies.
- reconnaître que les mouches transmettent des microbes.
- aimer utiliser les latrines.
Durée : 30mn
Support : 6 images
Technique : Observation-découverte
Déroulement :
1. Exploiter les images(1〜6) comme suit.
« Image 1 »
Description
Des enfants qui font pipi et caca par terre
en plain air (derrière les classes).
Rôle de l’image
Conduire les élèves à comprendre que
cette situation très fréquente est mauvaise.
Latrines / CI.CP ①‐1
« Image 2 »
Description
Des mouches pillant sur des excréta.
Rôle de l’image
Amener les élèves à découvrir que :
-
il y a beaucoup de microbes dans les
excrétions.
Latrines / CI.CP ①‐2
les mouches transportent ces microbes
après s’être posées sur les excrétions.
図 2-1 保健授業教師用指導書の 1 ページ 授業テーマ:トイレの重要性
写真 2-31
5 年生の授業で、先生が絵教材を見せながら生徒に質問している様子
写真 2-33
写真 2-32 手洗いの実践(プラスティック製のヤカンに水を入れて使う)。
ポスター「トイレに行こう!!!」
14 マリ共和国
記入者:村上一枝 (所属:特活カラ:西アフリカ農村自立協力会)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
1995.〜
マリ
クーラ郡、シラコローラ郡
シカソ県
3.5 万人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
ない
<生活用水(飲料水含む)の確保>
浅井戸 深井戸
<地下水の汚染の原因>
汚染されている可能性があるが確定できていない
家畜の糞尿 ゴミ
<年間降水量と降雨の特徴>
500〜450mm 雨期の到来が早くなり集中的な豪雨になったのが特徴
<主な産業・生業>
農業
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
地下浸透式便槽トイレ(ピットラトリン等)
<トイレの利用者>
家族
村民
一般の人々
<排泄後のお尻を拭くもの>
水で洗う
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
特になし
<衛生環境、健康状態>
写真 2-34 トイレの外観
病気が多い状況であり、衛生環境に付いて
の啓蒙教育が必要な為に当会の保健衛生部
門では毎年トイレ 5 ケ所建設している。同時に
トイレ使用方法、公衆衛生について啓蒙を行
なっている。
<トイレの問題点>
トイレが不足している。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
住民はトイレを使用する習慣が無く、病気、特に下痢や腸内寄生虫が子供に多く発
生している状況である為に、病気予防の対策の一つとして毎年建設している。
<改善したトイレの特徴>
鉄筋入りの土台を造り、住民が建設。写真参照。
<トイレの建設方法>
コスト( 約 250,000 円 ) 資金源( ODA の NGO 助成金 )
体 制( 住民の無料奉仕による建設 )
材 料( セメント,スナ、砂利、鉄筋 )
<トイレ教育の実施方法等>
村で集会を開いて住民へ啓蒙教育を行う。管理は村のトイレ自主管理委員会が行
う。
<トイレ支援活動の効果等>
トイレ使用者が増えた。自宅にトイレを建設するようになった。
<問題や課題、悩み等>
特になし。
写真 2-35 トイレ内部
15 リベリア共和国
記入者:齋藤雅治 (所属:特活 ピースウィンズ・ジャパン海外事業部)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2004.3.〜
リベリア
ロファ州・ボミ州
不明
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
ない
<生活用水(飲料水含む)の確保>
浅井戸 河川水 雨水
<地下水の汚染の原因>
汚染あり
人の排泄物 家畜の糞尿 家庭排水
<年間降水量と降雨の特徴>
不明 雨季にまとまって降る
<主な産業・生業>
農業
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
地下浸透式便槽トイレ(ピットラトリン等)
<トイレの利用者>
村民
<排泄後のお尻を拭くもの>
水で洗う
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
14 年間も続いた内戦を逃れて祖国を離れていた人々が、帰還を果たして何をおいても
必要と考えるのは住居の整備であり、共同トイレの建設については、衛生的な生活環境の
重要性を説いて建設への協力を得ている状況。ただし、難民キャンプでの生活を通じ、ト
イレ使用の習慣を身に付けて帰還した人々も少なくない。
<衛生環境、健康状態>
手掘りの浅井戸と、トイレの位置関係は建設計画時に汚染を防ぐように留意されている
が、雨季の大量の降雨などによっては、飲用水の汚染の危険を常に孕んでいるといって
よい。住民に対する衛生指導は行われているが、小児の下痢症罹患率は高い。水系感染
症の他、住民の健康を損なう主たる疾患としては、マラリアが挙げられる。
<トイレの問題点>
村落に建設したトイレの衛生的な使用や管理については、数世帯が共同で使用する共
同トイレであるために、村民が協力して清掃等を分担するなどの自発的な動きがないと、
使われるたびに不衛生になって、やがて使われなくなることも大いに懸念される。
4.トイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
①対象村落を決定し、トイレ建設に必要な地元で入手しうる資材と労働力を提供す
る旨の取り決めを交わす。
②衛生指導チームが衛生管理の必要性を村人に説明するワークショップを開催(下
記トイレ教育の実施方法参照)。
<改善したトイレの特徴>
添付写真参照。
<トイレの建設方法>
コスト ( 17,000 円/2 室当たり 地元住民提供資材・労賃含まず)
資金源( 日本政府、国連難民高等弁務官事務所 UNHCR 等 )
体 制 ( 国際スタッフ 3 名+現地スタッフ数名
)
材 料 ( トタン板、セメント、鉄筋、蝶番、釘等
)
<トイレ教育の実施方法等>
村落決定後、衛生指導チームが 1 泊 2 日で衛生管理ワークショップを開催。対象
は、村落代表者を通じて広報し、参加を希望した村民。トイレを使うことで衛生的な生
活環境が保てることを説明。2 日目に建設するトイレの数・場所を最終決定し、村落で
入手できる資材の収集も可能なら実施。
<トイレ支援活動の効果等>
かなりの村人がこれまでトイレを使用せず草むらなどで用を足してきたため、必ずし
もトイレの必要性を感じない人もあり、またトイレを複数世帯での共同使用を嫌がるケー
スもあった。結果としては、住居整備事業の規模に対し総じてトイレ建設事業の展開は
やや限定的なものとなった。
<問題や課題、悩み等>
記述なし
写真 2-36 トイレの外観
写真 2-38 建設中のトイレ
写真 2-37 トイレのパーツ
写真 2-39 建設中のトイレ
16 ルワンダ共和国
記入者:田中富美代 (所属:JICA 青年海外協力隊)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2006.3.28〜2008.3.28
ルワンダ
キガリ市
30 万人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道
<地下水の汚染の原因>
汚染されている可能性があるが確定できていない
自然由来の重金属類 薬品
<年間降水量と降雨の特徴>
東部:700mm/西部:1,700mm
乾季は全く降らず、雨季は1日に一度決まった時間に大量の雨が降る
<主な産業・生業>
農業 畑作・稲作
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
地下浸透式便槽トイレ(ピットラトリン等)
<トイレの利用者>
住民
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く
<手洗いの習慣>
ない
<排泄に対するイメージ等>
記載なし
<衛生環境、健康状態>
日本に比べると必ずしもよくないが、現地の人はこれでも生活している。少なくとも私の
周りでは深刻な病気になっている人は見られない。
<トイレの問題点>
例えば私の職場は孤児院だが、ベルギーの支援で立派なトイレが整備された。しかし、
水を毎回流すのはコストもかかり、子ども達が水を汲んできて、必要な時に流しているよう
だ。開発途上の国は水が貴重な資源であり、節約する必要があるにも関わらず節約でき
ていない。排泄物もトイレの便器に溜まったままである。少なくとも雨季には雨が
降るので、降ったら流しっぱなしにするのではなく、どこからも集めて雨水を利用した排
水設備を備えてはどうかと思った。
またトイレ後の手洗いの習慣をつけようと思ったが、水道が近くになかったり、開栓し
ておくと無駄遣いしたりするので鍵がかかっており、いつでも容易には手洗いをするこ
とができない。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<問題や課題、悩み等>
習慣というものを、変えることが容易ではない。そこで悩んでいる。
17 ドミニカ共和国
記入者:小林由季 (所属:JICA)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2006.6.28〜2008.6.25
ドミニカ共和国
サンティアゴ市
80 万人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道
<地下水の汚染の原因>
汚染されているかどうかわからない
飲用水は、購入している。生水を飲むことは出来ない。
<年間降水量と降雨の特徴>
雨季と乾季がある
<主な産業・生業>
工業
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
水洗トイレ
<トイレの利用者>
家族
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く
<手洗いの習慣>
ある(毎回)
<排泄に対するイメージ等>
私の住んでいる都市部ではきれいに保たれている場所が多いが、田舎にいくと、水洗ト
イレがない場所もある。また、子どもについては、紙で拭く習慣がない。田舎でも同様、紙
で拭く習慣がなく、また、バケツに用を足すこともあり、その後、川に流される。
<衛生環境、健康状態>
生活している家の衛生環境はよい。活動先では、ハエや蚊が多く、衛生面で気になる。
健康状態は良い。
<トイレの問題点>
水洗式なのに、場所により、水が流れないトイレがある。水がなく、手が洗えない場合が
ある。公のトイレの中には便座がきれいでないため、腰掛けることが出来ないものもある。
紙が設置されていない場合も多い。
18 ドミニカ共和国
記入者:江口栄司 (所属:JICA 青年海外協力隊)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2007〜2009
ドミニカ共和国
コンスタンサ市
10 万人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道 食料品店等において販売されている飲料水
<地下水の汚染の原因>
汚染されている可能性があるが確定できていない
人の排泄物 家畜の糞尿 家庭排水 散布農薬
<年間降水量と降雨の特徴>
記載なし
<主な産業・生業>
農業 日雇い労働
土地を所有し農業に営む者よりも、日替わりで雇われて労働する人口が多い
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
野外排泄(場所:住宅周辺)
<トイレの利用者>
家族
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
現在実施している全戸調査において、トイレを所有していない家庭においては、必要な
支援の上位項目としてトイレをあげることが多く見受けられる。
<衛生環境、健康状態>
活動対象は 15 の村落でありそれぞれに特徴があるが、共通して見受けられるのは、①
ハエ等の病害虫が多い②皮膚病患者が多い③ゴミが放置されている、等である。
<トイレの問題点>
①1つのトイレを複数家庭が共有しているパターンが多い②貧困層住居において下水
施設は皆無であり、穴を掘っただけの形式がほとんどである③住居周辺の野外を使用す
るケースも多い。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
住民から支援要請に基づき、配属先の市役所と共に視察を行い、近所の店で材料
費(セメント・トタン屋根、等)を見積もり、市役所の予算から捻出し設置は裨益住民が
行った。
<改善したトイレの特徴>
セメントで囲われ、穴の上に簡易便座となるものをセメントでつくり、ふたは板で作っ
たもの。
<トイレの建設方法>
コスト( 4,000 ペソ(13,000 円)程度 ) 資金源( 市役所予算 )
体 制( 材料手配は市役所、材料引取りおよび建設は住民
)
材 料( セメント 2〜2 袋、トタン屋根 2〜2 枚、ドアとなる木の板 1 枚 )
<トイレ教育の実施方法等>
まだ実施していない。
<トイレ支援活動の効果等>
支援側としては、現段階では行き当たりばったりの支援であり、計画がないため裨益
は直接供与されたものにしか及んでおらず、住民の教育にはつながっていない。住民
当事者は当然感謝しているが、他の改善が必要な住民は支援をただ待つだけに留ま
っている。
<問題や課題、悩み等>
市役所の行き当たりばったりの支援、調査とも言えない単なる訪問による支援対象
の決定、ただ話をして待つだけで他の解決方法を探ろうとしない住民、等いままで続
いてきた習慣が、計画の重要性を説く際に邪魔となる。また、科学的な土壌や水質調
査の知識がなく、実施出来る機関も探し出せておらず、推進する場合の理論武装が難
しい。
写真 2-40 トイレの外観
写真 2-41 トイレ内部
19 ペルー共和国
記入者:三宅康平 (所属:JICA 短期派遣ボランティア)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2007.3.27〜2008.1.27
ペルー
リマ州カラル村
800 人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
バッテリー
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道
<地下水の汚染の原因>
汚染なし
<年間降水量と降雨の特徴>
10mm 降雨の特徴:年間を通してほとんど雨は降らない
<主な産業・生業>
農業
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
野外排泄(場所:畑) 池や河川等へ垂れ流しのトイレ
<トイレの利用者>
村民
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
70%以上の村民は家屋内にトイレがない。経済的理由のため、また昔からの習慣によ
って、村民のトイレ設置に対するインセンティブはとても低い・とういのが現状。
<衛生環境、健康状態>
掃除の習慣はあるが、それは家屋内およびその周辺にとどまる。村落内の共有スペー
スは村民のゴミ捨て場となっており、それを処理するための活動は行われていない。村民
の健康状態は良好。下痢等の問題はほとんどない。
<トイレの問題点>
村民の大部分は家屋内にトイレを設置しておらず、排泄は家屋周辺に広がる畑の中で
行っている。同村落は下水処理場を持つが、経済的理由のため村民は家屋内から下水
本管につなぐためのパイプを買うことができないほか、便器等も購入することができないで
いる。
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
トイレ改善の活動は行っていない。
20 ペルー共和国
記入者:安養寺智 (所属:短期派遣ボランティア)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2007.3.28〜2008.1.27
ペルー
コチャワイコ
120 人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
簡易水道
<地下水の汚染の原因>
汚染されている可能性があるが確定できていない
人の排泄物 家畜の糞尿 自然由来の重金属類 家庭排水
<年間降水量と降雨の特徴>
記載なし
<主な産業・生業>
農業
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
野外排泄 池や河川等へ垂れ流しのトイレ (家庭によって違う。下水道が整備されて
いる家は村全体の 50%、残りの家庭は野外排泄)
<トイレの利用者>
家族
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く
<手洗いの習慣>
ある(毎回)
<排泄に対するイメージ等>
特になし
<衛生環境、健康状態>
健康状態よし
<トイレの問題点>
下水道がある家庭では、上水道がよくとまるので、トイレ後、流せない。
21 ペルー共和国
記入者:長谷川郁子 (所属:JICA 短期派遣ボランティア)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2007.3.〜2008.1.
ペルー
サン・マテオ・デ・オタオ
1,200 人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道 河川水
<地下水の汚染の原因>
汚染されている可能性があるが確定できていない
その他(記載なし)
<年間降水量と降雨の特徴>
500mm
<主な産業・生業>
農業
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
野外排泄 池や河川等へ垂れ流しのトイレ
バケツ等に貯留し手動で散布等するトイレ
<トイレの利用者>
村民
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
特になし
<衛生環境、健康状態>
そこそこ良好、乳幼児の下痢は多し。台所で家畜を飼っており、食料が汚染されている
可能性あり、ハエも大量に発生
<トイレの問題点>
河川に垂れ流し、下水に関心が薄い、農作物生産地で排泄を行う
4.あなたが実施したトイレ支援活動の概要
特記事項なし
22 メキシコ合衆国
記入者:林昌則 (所属:JICA シニアボランティア 下水処理)
1.活動期間・地域
活動期間
国
地域・都市
地域・都市の
人口規模
2006.3.〜2008.3.
メキシコ
モンテレイ
400 万人
2.活動地域の社会インフラ・自然状況等
<電力の確保>
発電所からの送電
<生活用水(飲料水含む)の確保>
水道
<地下水の汚染の原因>
汚染あり
人の排泄物、家庭排水
<年間降水量と降雨の特徴>
390mm
<主な産業・生業>
工業
3.活動地域のトイレ事情
<トイレのタイプ>
地下浸透式便槽トイレ(ピットラトリン等)>
<トイレの利用者>
僻地民
<排泄後のお尻を拭くもの>
紙で拭く
<手洗いの習慣>
時々ある(状況次第)
<排泄に対するイメージ等>
公衆衛生の教育もされておらず、知識もない。政府主導で原野排泄からピットラトリン型
に改善されたが、地下浸透防止槽は不使用。特に中南米諸国では尿の植生への施肥知
識はなく、尿散布には地道な教育が必要である。
<衛生環境、健康状態>
降水量も少なく、僻地では飲料水も雨水に頼っており、水浴や手洗いの習慣はない。衛
生環境はきわめて悪い。健康状態は把握していない。
<トイレの問題点>
ピットラトリン方式が故に地下浸透し、地下水の汚染につながっている。
4.トイレ支援活動の概要
<活動のきっかけや、地域住民に理解をしてもらう方法>
JICA を通じて現地州政府の要請 SV として協力活動中。基本的技術開発は完了した
故、実用テストの中で種々データを収集し、ユーザー向け使用管理マニュアルを作成
しなければならない。ねばり強いユーザー教育と故障対策マニュアルも必要となる。
<改善したトイレの特徴>
動力型コンポストタイプ、ドライトイレットの開発。モーター駆動、ヒーターによる加熱
型、フンはバクテリア処理、尿は空気中への蒸散方式で、マトリックスとしては「オガク
ズ」を使用。手動式も開発中である。
<トイレの建設方法>
コスト( 未算定
) 資金源( 中央政府全額補助
)
体 制( 未定
)
材 料(ポリエチレン本体及び SUS 撹拌装置
)
<トイレ教育の実施方法等>
技術開発を終了したばかりであり、全てこれからとなる。
(後任にアンケート調査されたい)
<トイレ支援活動の効果等>
今後の事である。(後任にアンケート調査されたい)
<問題や課題、悩み等>
オリジナリティーが少ないメキシコ人は地道な開発(技術)の経験があまりない。開発プ
ロセスに関して知識がない。研究、開発、性能テスト(改良)、実用テスト(改良)製品化、
市販の工程を経なければ確実に問題が発生することを教育するのは一大事業であ
る。この国での研究開発事業はこれからであろう。
図 2-2 動力型コンポストの設計図
[3] トイレ・し尿処理技術資料
● トイレ ・ し尿処理技術 Techniques of human wastes disposal
タイプ
方式
形態
図
水 ・ 電気
使用方法
Type
Form
Form description
Illustration
Water
/Electricity
Usage
土中に排泄物を溜める穴を掘り、 その上に便座あるいは
単に穴の空いた板を載せたタイプ
便座あるいは穴の上にしゃがみ排泄
Excrement accumulates in an underground hole.
A toilet set or a plate whith a hole is used tocover the
hole.
Position oneself above the toilet seat or the
hole and squat.
地中 (深さ 2 ~ 4 m) に埋設された便槽の上に通気管
が設置されている
便座あるいは穴の上にしゃがみ排泄
A ventilation pipe is installed on the container that is
buried two to four meters underground.
Position oneself above the toilet seat or the
hole and squat.
従来型便槽トイレ
Traditional containertype toilet
落 下 貯 留 型 �� �
換気式改良型便槽トイレ
Container-type toilet
with improved ventialtion
尿分散型トイレ
Stool accumulation
and landfill
便器に尿と糞便を分離する機能を付加
( 衛生的資源化トイレ参照)
Stool/urine separation toilet
See the description of
the sanitary resources toilet below.
排泄の際、
糞便は穴から落下、
尿はその穴の前方の別の穴から集められ壷
あるいは浸透溝に導かれる
The toilet is equipped with a function to separate the
stool from urine.
The stool drops through the hole.Urine runs
through another hole that is located in front
of the stool hole, and seeps into a ditch.
地面に掘られた 30 cm程の浅い溝
使用者は
溝にしゃがみ排泄
A 30-centimeter-long shallow ditch under the ground.
Position oneself over the ditch and squat.
手掘り式仮設トイレ
Hand-dug temporary toilet
-1-
※ 参考資料 :
※
S
『初等学校の環境と保健衛生』 世界保健機関による世界学校保健計画、 ウノ ・ ウインブラッド、 エリック ・ ダッドリー共著
E
『エコロジカル ・ サニテーション』 Steven A Esrey 他、 共著
Reference: (S)- Uno Winblad and Eric Dudley: Primary school physical environment and health. World Health Organization initiative for international school health (E)- Steven A Esrey et al: Ecological Sanitation
処理方法
廃棄物の利用
利点と問題点
事例国及び対象地域環境
Processing
Waste use
Advantages and problems
A case country and region environment
十分広い場所
穴を掘ることができる土壌
低い地下水位
洪水の起こらない地域
The stool and urine are not separated.
When the hole becomes full, it is covered with soil.
A new hole is then made in a different location.
Inexpensive and easy to install
Odor and the considerable proliferation of flies
Unsuitable for urban areas due to the lack of
available land for the holes, the soil and groundwater contamination and the possible odors
Around the world
Extensive land
Soil and land on which holes can be dug
Low groundwater level
Flood-free areas
便槽から空気を吸い上げることによって、 便の
落ちる穴から空気が下降する流れを生み出し、
トイレ臭を消す
通気管上部にハエよけの網を設置
壊れにくく長期使用可
手入れをしっかりすれば悪臭、 ハエを最低限に
押さえることが可能
設置コストが高い
西アフリカ (1940 ~)
東アフリカ、 ジンバブエ
(1970 ~)
The air in the container is absorbed and falls
down from the stool hole, thereby eliminating
toilet odors.
An anti-fly net is installed on the top of the
ventilation pipe.
Sturdy and durable
If maintained properly, odors and flies can be
controlled.
Expensive
West Africa (since 1940)
East Africa (Zimbabwe) (since 1970)
便槽内は乾燥させ、 時々灰や土などをかける
尿は土に浸透
悪臭とハエの発生を押さえることができる
比較的乾燥した地域や排便後 , 水で洗浄しない
地域に適している
エル ・ サルバドル
The inside of the container is dried and
occasionally covered with ash or soil.
Urine seeps into the soil.
Odors and the proliferation of flies can be
controlled.
Suitable for drier land and communities where
no water is used to flush the toilet
El Salvador
�
設置コストが安く簡易
悪臭と相当数のハエの発生
都市部には不適格
(穴のスペースの確保が困難、 土壌や地下水の
条件、 発生する臭気等)
�
糞尿分離なし
穴が一杯になったら、 上から土をかけて放置、
他の場所に移動し穴を掘る
※
�
従来の深い掘り込みトイレに比べて作りやすく、 使用者もき
使用後は排泄物に土を少しかぶせる
れいな所で排泄できる
排泄物が土の表面に近い所に溜まるので、 分解が早い
災害や緊急時に使用
学校等で特別な行事がある場合、 日を限って
仮設的に使用
雨が少ない場合に限られる
�
雨の多い場合は尿分離式のバケツトイレを使用
Cleaner and easier to install than the traditional
deeply-dug toilet
Accumulation of excrement near the soil surface
facilitates fecal decomposition.
Can be used only in dry weather
A urine separation bucket is used in rainy
weather
Excrement is covered with soil.
-2-
Used in disasters and emergencies
Suitable for temporary occasions such as school
events
● トイレ ・ し尿処理技術 Techniques of human wastes disposal
タイプ
方式
形態
図
水 ・ 電気
使用方法
Type
Form
Form description
Illustration
Water
/Electricity
Usage
排泄後、 貯水タンクからの水で排泄物を流す
タイプ
サイフォンウォーター、 ゼット式など
通常型
Regular type
Siphon water with S-bend
水 洗 �� �
水
電力
使用
Water
use
使用
Electric
use
排便後、 尻を水で洗浄し、
その水を糞尿と共に流すタイプ
悪臭とハエの発生を水で防ぐ防臭弁がついている
Flushing toilets
注水式
水
Flowing-water type
使用
Water
use
脱水式��� �
乾式�
衛生的資源化���
並列貯槽脱水型
Parallel container
dehydration
二層式トイレ
Sanitary resources Dehydration
dry toilet
toilets
Double-vault
toilet
An odor-prevention valve is equipped to prevent odors
and the proliferation of flies with the water.
に排泄するようにする。
尻をふいた紙は、 金属製のバケツに入れ後で燃やす
排便後、 灰、 石灰、 土などを糞便の上にかける
Installed on the ground with a tank on a fixed floor made
of concrete, bricks or clay. Comprises two processing
chanbers each with a capacity of 0.3 cubic meters
of 0.3 cubic meters
Roofed toilet with two containers.
The floor on the containers has two holes. The stool drops
into one of the holes and urine drips into the other.
The hollows located between the containers are intended for
washing the anus.
A transpiration seedbed adjoins the toilet.
-3-
Water is used to clean the anus and the
stool is washed away with urine.
away with urine.
便器が尿と便を分別するようにできているので、 便は穴
コンクリート, レンガあるいは粘土の固定した床の上に設
置された処理室と共に地面上に設置
容積 0.3 m3 の 2 つの中間処理室からなっている
二つの貯槽を持つ屋根付トイレ
各貯槽上の床には、 糞便の落とし穴と尿用のじょうご穴がある
各貯槽の間には肛門を洗うくぼみがある
トイレと隣接する蒸散苗床
Water flows out of the tank to wash away the
excrement.
The toilet separates urine from the stool. The
stool is discharged into a hole.
The paper used for cleaning the anus is burnt
into ash.
The stool is covered with ash, lime, soil or
other substances.
上記ベトナムの場合とほぼ同様
水
使用
Water
use
Almost the same as the Vietnamese toilet
explained above
※ 参考資料 :
※
S
『初等学校の環境と保健衛生』 世界保健機関による世界学校保健計画、 ウノ ・ ウインブラッド、 エリック ・ ダッドリー共著
E
『エコロジカル ・ サニテーション』 Steven A Esrey 他、 共著
Reference: (S)- Uno Winblad and Eric Dudley: Primary school physical environment and health. World Health Organization initiative for international school health (E)- Steven A Esrey et al: Ecological Sanitation
処理方法
廃棄物の利用
利点と問題点
事例国及び対象地域環境
Processing
Waste use
Advantages and problems
A case country and region environment
公共下水道設備が必要 水不足の地域では流
す水が確保できない
維持管理コストが高い
発展途上国には適さない
洪水の起こらない地域
�
尿、 糞便が混ざった水をパイプを通して敷地内
の浄化槽へ運ぶ
公共下水道に排出され、 処理後、 湖、 川、
海に流出
※
Water washes away the urine and stool through
a pipe to a septic tank installed on the premises.
Excrement flows into the public drainage.
Processed excrement flows into lakes, rivers or
the ocean.
Unsuitable for developing countries.
Necessitates public drainage.
Unsuitable for areas with no water supply.
Expensive to maintain.
水が確保できない地域では不適合
排便後、 水で洗浄する習慣のある地域に適す
Stool mixes with the water used to clean the
anus and runs through the drainage ditch to the
stool container.
Unsuitable for areas with no water supply.
Suitable for communities where water is used to
wash away stools.
�
排泄後、 糞尿は尻洗浄後の水と共に、 排水溝
を通じて便槽に運ばれる
尿は別に集められパイプで壷に送られ、 肥料として使わ
れるまで溜めておく
糞便は 2 つの処理室のうち、 一方の槽に落ちる
槽が満杯になると、 土を上まで足して、 穴を泥でやモル
タルで塞ぎ、 もう一方の槽が一杯になるまで放置 (滞留)
2 つの槽が満杯になったら、
溜められていた糞便は脱水化によって病原菌等が死滅し、
理が継続してできる地域に限られる北ベトナムの場合、 滞
肥料や土壌改良材として使用
留期間が十分でなく無菌化されていない糞便を必要に応
尿も肥料として利用
じ使ってしまっている (衛生教育の強化の必要)
Urine gathers separately from the stool and runs through
a pipe into a basin. the Urine accumulates in the basin
until it is used as manure.
The stool drops into one of the two tanks.
Soil is used to cover the tank when it becomes full. Mud
or mortar is used to block the hole. the tank is left until
the other tank becomes full.
When both tanks have become full, the one that
became full first is emptied.
Since dehydration kills hte germs, the accumulated
excrement can be used as manure or soil conditioner.
Urine is also used as manure.
More likely to cause misuse. Users need to be educated on usage.
Introduction of this type of toilet is limited to areas where the toilet can be constantly and properly
maintained.
People in north Vietnam use unsterilized stool before it is ready for use. Sanitary education needs to
be reinforced.
Northern Vietnam
Suitable for rocky areas where a hole cannot be dug,
where the groundwater level is too deep, where floods
occur frequently in some seasons or the environment
is so delicate that excrement cannot be discharged
into the soil or groundwater.
貯槽に麦わらを敷き詰める (糞便用、時々追加)
肛門を洗った水と尿は隣接する蒸散苗床に流入
上記ベトナムの場合とほぼ同様
トイレからの浸水で井戸が汚染するという心配が
ない (乾式、 地上式のため) 維持管理が簡単
で、 ハエや臭いも無い
費用は上部込みで 100US ドル
インド ・ ケララ州 (多湿気候)
排便後、 水で洗浄する習慣のある地域に適す
Cover the container with straw. Used for the
stool. Occasionally added.
Urine and the water used to clean the anus are
discharged into the adjacent transpiration seedbed.
Almost the same as the Vietnamese toilet explained
above.
The dry, above-ground toilet prevents the
sewage from contaminating wells.
Easy maintenance. Free from flies and odor
Costs US100 dollars, including the top
Kerala, India (humid climate)
Suitable for communities where water is used to
wash away the stool
�
便槽トイレと比較して使用法を誤る危険性が高い (使用法
等の教育が必要) このタイプのトイレの導入は、 適切な管
�
北ベトナム
岩石質で便槽の穴が掘れない、 地下水位が高すぎ
る、 季節によって洪水にみまわれる、 環境が非常に
影響を受けやすく、 土壌や地下水への排出ができな
い、 といった地域に適合
先に溜まっていた槽を開けて空にする
-4-
● トイレ ・ し尿処理技術 Techniques of human wastes disposal
タイプ
方式
形態
図
水 ・ 電気
使用方法
Type
Form
Form description
Illustration
Water
/Electricity
Usage
(ベトナムの二重便槽の中米での俗称)
付きの移動式の便座台
メキシコのタイプでは床下に二つの中間処理
室があり、 片方の上部に便器を設置し、 そ
の便槽が一杯になるともう一方の便槽側に便
器を移動する
尿のコレクター
ラフストイレ
脱水式��� �乾式�
衛生的資源化���
Lasf
toilet
The Mexican toilet has two processing vaults
under the floor. A seat is provided on the
top of one of the vaults. After the tank gets
full, the seat is moved to the other tank.
尿を分離する磁器製の便座台、 糞便とトイレットペーパー
のための容器 (容積 80L のプラスチック製コンテナ)、
尿収集のための地下貯蔵タンク (容積 0.5 m3/1 人)、
換気用ファンから構成される
通常のトイレ同様、
便座にしゃがんで排泄
WM エコローゲン
(高水準衛生システム)
Dehydration
Sanitary resource dry toilet
In Central America, the word refers to a Vietnamese
double-vault toilet.
A movable toilet equipped urine collector.
Comprises a porcelain seat to separate the urine from the
stool, an 80-liter plastic container for the stool and toilet
paper, an underground urine tank with a capacity of 0.5
cubic meters per person and a ventilation fan.
水
電力
使用
Water
use
使用
Electric
use
A western-style seat used on the regular
toilet
Dehydrating toilet
toilet
尿分離機能の付いたプラスチックあるいは木製組立便器
と、 処理室で蒸発を促進する太陽熱収集装置 (蓋)、
通気管
通常のラフストイレと同様
太陽熱トイレ
Solar-heat
toilet
Plastic or wooden assembled toilet equipped with a
function to separate the urine. The solar heat collector
(lid) facilitates evaporation in the processing vault.
Ventilation pipe.
-5-
Same as the regular Lasf toilet
※ 参考資料 :
※
S
『初等学校の環境と保健衛生』 世界保健機関による世界学校保健計画、 ウノ ・ ウインブラッド、 エリック ・ ダッドリー共著
E
『エコロジカル ・ サニテーション』 Steven A Esrey 他、 共著
Reference: (S)- Uno Winblad and Eric Dudley: Primary school physical environment and health. World Health Organization initiative for international school health (E)- Steven A Esrey et al: Ecological Sanitation
処理方法
廃棄物の利用
利点と問題点
事例国及び対象地域環境
Processing
Waste use
Advantages and problems
A case country and region environment
ふき取り後の紙は容器に入れ、 その後焼却
床下の中間処理室には家の外側からアクセスで
きる
尿はタンクに別収集される
乾燥気候地域では効果的だが、 中間処理室の
湿度が高く、 悪臭やハエの繁殖が起こるような
地域では不適合
中央アメリカでは尿を肥料に使う伝統がないが、
乾燥させた糞便は荒地の回復に使用したり、 袋
詰にして販売
※
グアテマラ
(1978 年 NGO セマにより導入)
エル ・ サルバドル
メキシコ
(特に乾燥した地域で効果的)
E
Used paper is put into a container and burnt.
The vaults under the floor are accessible from
outside the building.
Urine gathers in a tank separately from the stool.
In Central America, there is no traditional practice of using urine as manure. Dry stool is used
for wasteland recovery or sold as packed soil
conditioner.
This type of toilet is effective in dry areas. But
it is unsuitable for very humid areas because the
container becomes moist causing odors and the
proliferation of flies.
Guatemala
(introduced by SEMA, an NGO, in 1978)
El Salvador and Mexico (particularly effective in
drier areas)
尿は地下の貯蔵タンクに 0.1L の洗浄水と共に
パイプを通って流れ込む
糞便とトイレットペーパーは、 便器下の貯槽 (コ
ンテナ) に落とされる
コンテナが一杯になると搬出され、 新しいコンテ
ナと交換される
一杯になったコンテナを地下貯蔵所で6ヶ月ほど
保管。 脱水された内容物はトイレットペーパー
の分解のため、 追加処理 (2 次処理) されるか
燃やされる
一式の価格はスウェーデンで 650 ~ 700US ドル
(途上国にとっては高価すぎると思われる)
高水準の衛生システムで、 近代的なバスルーム
の中といった屋内使用に適している
田園地域だけでなく、 都市部でも公共機関、
個人住宅でも使用されている
スウェーデン
(80 年代初期、 ストックホルムのカロリンスカ研究
所のマッツ ・ ボルガストによって開発された)
E
Urine mixes with 0.1 liters of water and runs
through a pipe to the underground tank.
Solied toilet paper are dropped into a container
under the toilet seat.
The container is replaced with a new one when
it becomes full.
When the container becomes full, it is kept
underground for about six months. The dehydrated material is additionally processed (second
processing) or burnt in the case of toilet paper
decomposition.
This set costs US$650 ~ 700 in Sweden. It may
be too expensive for developing countries.
The system excels in sanitation and is suitable
for indoor use, such as in modern bathrooms.
Used in urban areas, public organizations and
individual residences in addition to rural areas.
尿はトイレに隣接する袋状のものに収集
糞便は木片、 または土と石灰を 5:1 の割合で貯
槽に投入
トイレットペーパーは便座近くに設置された箱な
どに捨てられ、 定期的に燃やされる
太陽熱集積装置の役目を持つ蓋は、 定期的に
外され、 内部の糞便には灰や石灰、 土などが
加えられる
2 ~ 3 ヶ月に 1 ~ 2 回、 乾燥し無臭となった糞
便は大袋に入れられ、 庭で再利用される
エクアドルの場合は高地での土壌肥料不足への
対策として利用
太陽熱集積装置のおかげで、 乾燥化 (脱水)
が促進されるため、 糞便が完全に乾燥し、 無
臭でハエの繁殖もない
中間処理としての太陽熱暖房を増やすことによ
り、 病原体の死滅が期待できる
エル・サルバドルの “テクパン” 太陽熱トイレの
費用は 164US ドル
Urine gathers in a bag next to the toilet.
For hte stool, woodchips, soil or lime is dropped onto the
container in the ratio of 5:1.
Toilet paper is put into a box near the seat and is burnt
on a regular basis.
The lid works as a solar heat accumulator and is opened
regularly. Ash, lime or soil is added to the accumulation
of stool in the container.
Dried and odorless stool is picked up once or
twice every two or three months. The stool is
put into a large bag and reused in the garden.
In Ecuador, excrement is used as soil conditioner or manure in the highlands.
The solar-heat accumulator facilitates dehydration and dries the stool completely, eliminating
odor and the proliferation of flies.
Encouragement of intermediate processing,
namely solar heating, may kill germs.
The Salvadorean Tech-pan solar-heat toilet
costs US$164
-6-
Sweden.
Developed by Mats Wolgast at the Stockholmbased Karolinska Institutet in the early 1980s.
エル ・ サルバドルの “テクパン” 太陽熱トイレ
(1994 ~ 97 年)
エクアドルの太陽熱暖房トイレ (並列貯槽 )
E
“Tech-pan solar-heat toilet in El Salvador
(1994 ~ 1997)
The solar-heat toilet in Ecuador (parallel tank)
● トイレ ・ し尿処理技術 Techniques of human wastes disposal
タイプ
方式
形態
図
水 ・ 電気
使用方法
Type
Form
Form description
Illustration
Water
/Electricity
Usage
排泄はしゃがみこんで行い、 排泄後は水で
洗浄し、 炭火の入ったバケツにかがみお尻
を乾かす
バスルームに設置された糞便、
尿分離式のしゃがみこみ式便器
水
長距離落下式脱水トイレ
衛生的資源化���
脱水式��� �乾式�
使用
Water
use
Squat-type seat that is located in a bathroom and
separates urine from stool
Excretion in the squatting position. Water
is used to wash away excrement. The user
squats in front of a bucket containing a
charcoal fire to dry the anus.
便器はなく、 2 階に設けられたトイレ用小部屋の床に穴
が開けられている
床には菜園から運ばれた土が盛られている
階下にも同様の小部屋が設けられている
2階の床の土の上に排泄し、 土と排泄物
を一緒に落とし穴に落とす (尿も同様)
No seat. The toilet room on the second floor has a hole
on the floor.
The floor is covered with soil that has been carried from
a garden.
A similar room is also equipped downstairs.
A user discharges urine or stool onto soil on
the second floor. The excrement and the soil
are then dropped into the hole.
通常の便器
床下部分は、傾斜した堆肥化槽、空気導管、貯蔵スペー
スから構成され
洋式便器で排泄
Regular toilet seat
The area under the floor consists of a sloped compost
tank, air pipe and accumulation space
A western-style seat
Deep dehydration toilet
乾燥式トイレ
Dehydration dry
toilet
Dry toilet
Sanitary resource
toilet
����� 堆
( 肥化�
���
HsdsgtAJG
HCNDgtr
KSKgtgr
一槽式堆肥化トイレ
(クリブス ・ ムルトルム)
Single-tank compost toilet
-7-
※ 参考資料 :
※
S
『初等学校の環境と保健衛生』 世界保健機関による世界学校保健計画、 ウノ ・ ウインブラッド、 エリック ・ ダッドリー共著
E
『エコロジカル ・ サニテーション』 Steven A Esrey 他、 共著
Reference: (S)- Uno Winblad and Eric Dudley: Primary school physical environment and health. World Health Organization initiative for international school health (E)- Steven A Esrey et al: Ecological Sanitation
処理方法
廃棄物の利用
利点と問題点
事例国及び対象地域環境
Processing
Waste use
An advantage and a problem
A case country and region environment
尿はしゃがみ板から石の床の溝に流れ、 部屋の壁を通り抜
け、 ビルの外側に面した垂直な排水壁から落下しその過程
イエメンの多層住宅という特殊な住宅構造にお
いて可能
乾燥した糞便は浴場の湯を沸かす燃料として使
用される
※
イエメン
で蒸発 (残存した尿は貯蔵穴に溜まる)
しゃがみ穴から落ちた糞便はシャフトを下り地上の貯槽に溜
められる
糞便は定期的に回収され、 公衆浴場の屋上で乾燥させる
Urine runs from a plate through a groove in the stone
floor and the wall and drops from the vertical drainage
wall facing the external part of the building. The urine
evaporates during the process. The remaining part of the
urine remains in the storage hole.
Stool drops from a hole and runs through a shaft. It
accumulates in the tank on the ground.
The stool is regularly collected and is dried on the rooftop
of a public bathhouse.
1 階の小部屋の糞便には時々灰が加えられ、
一定期間貯蔵される
E
Dried excrement is used as fuel to heat the
bath.
Feasible in Yemen’ s unique multi-layered
residences
Yemen
落下し、 1階の小部屋で腐敗した排泄物は、
春に別の場所に移され、 夏の終わりに田畑にま
かれる
都市部では土の入手が困難
インド、 ラダーク地方
(海抜 3500 m西ヒマラヤの乾燥高原)
乾燥した地域に適する (糞尿を分離しない方式のため、
尿が自然に乾燥する必要がある)
土と糞便の乾燥によって、 ハエの繁殖が抑えられる
トイレがきちんと管理され、 充分な土が毎日穴から落とさ
れている限り、 臭いがでない田園地域だけでなく、 都市
E
部では公共機関、 個人住宅でも使用されている
Ash is occasionally added to the stool on the
small room on the first floor. The mixture is
kept for a certain period.
Excrement drops onto and decays in the small
vault on the first floor. The excrement is
removed in spring and is scattered on the fields
at the end of summer.
糞尿だけでなく、 家庭内の有機廃棄物も槽の中に投入
堆積物は良質の園芸用堆肥に類似した腐植土
として利用される
尿は分別しない
Soil is rarely available in urban areas.
Suitable for dry areas. This type of toilet does not
separate the stool from urine and requires the urine to
dry naturally.
Dry soil and stool control the proliferation of flies.
Odorless as long as the toilet is maintained properly and a
sufficient amount of soil is dropped through the hole.
尿と糞便、 家庭の有機廃棄物を、 まとめて処
理できる
適切な建設、 定期的なメンテナンスが必要
尿の分離がないので、 槽の下端に液体が溜まっ
てくる危険性がある (改良タイプあり)
下部の貯蔵スペースに溜まった堆積物は次第に黒い塊と
なり、 さらに分解が進むにつれ容量が減少する
毎年 1 回最終的な残存物を取り出し、 腐食土として使用
Besides stool and urine, Domestic organic waste
is dropped onto the tank besides stool and
urine.
Urine is not separated.
The sediment of excrement gradually
accumulates into a black mass under the toilet
and gets smaller as it decomposes.
The remains are removed annually and used as
corrosive soil.
Urine, stool and home organic waste can be
collectively disposed of.
Needs to be properly constructed and regularly
maintained.
The absence of urine separation makes it
possible for liquid to gather at the bottom of the
tank. An improved version is available.
The sediment is used as corrosive soil similar to
good gardening compost.
-8-
Ladakh, India
(3500 meters above sea level, West Himalayan
arid highlands)
スウェーデン
アメリカ
使用可能な人数は一般的には 8 ~ 10 人 (一般
住宅、 公共施設、 公衆トイレとしても使われている )
E
Sweden
United States
Generally, this type of toilet accommodates
eight to ten users and is used in regular houses,
public facilities and public toilets.
● トイレ ・ し尿処理技術 Techniques of human wastes disposal
タイプ
方式
形態
図
水 ・ 電気
使用方法
Type
Form
Form description
Illustration
Water
/Electricity
Usage
便器には落下管が取り付けられている重構造の処理槽が床
洋式便器で排泄
下に設置されている
処理槽は円筒形をした外部タンクとそれよりやや小さい内部タ
カルーセル (回転式)
多槽式堆肥化トイレ
����� 堆
( 肥化����
衛生的資源化���
Carousel multi-tank
compost toilet
ンクによって構成
内部タンクは 4 つの貯槽を持ち、 回転軸を中心に回転する
The toilet seat is equipped with a pipe through which
Excrement is dropped.
A double processing tank is installed under The floor.
The processing tank consists of a cylindrical external
tank and a smaller internal tank.
The internal tank contains four reservoirs and rotates
around an axis.
便器を含むトイレ全体がグラスファイバー製隔壁によって分けられた
二つの貯槽 (各貯槽の容量は 1.2
m 、 隔壁上方に調節弁付属)
3
A western-style seat
調節弁によって、 糞尿は通常の使用で自
動的に片方の貯槽に落下する
二つの貯槽には各々に黒く塗装されたアルミ製蓋が付いている
ニ槽式太陽熱
堆肥化トイレ
容器から屋根に至る排気管が設置されている
The entire toilet, including the seat, is made of glass fiber.
A partition separates two tanks with a capacity of 1.2 cubic
meters each and is equipped with a control valve on the top.
Sanitary resource
toilet
Compost toiletr
Double-layer solar heat
compost toilet
Each of the two tanks is equipped with a black aluminum lid.
An exhaust pipe is equipped between the container and the
In regular use, the control valve lets the
stool automatically drop into one of the
tanks.
roof.
可動式ごみ箱利用トイレ
(堆肥化貯槽として、 240L の車輪付プラスティック製ご
み箱 2 つを使用)
通常のトイレ同様、 便座にしゃがんで排泄
Movable toilet with garbage cans
Two 240-liter plastic wheeled garbage cans are used as
compost reservoirs.
A western-style seat used on a regular
toilet
液体分離型
堆肥化トイレ
Liquid separation compost
toilet
-9-
※ 参考資料 :
※
S
『初等学校の環境と保健衛生』 世界保健機関による世界学校保健計画、 ウノ ・ ウインブラッド、 エリック ・ ダッドリー共著
E
『エコロジカル ・ サニテーション』 Steven A Esrey 他、 共著
Reference: (S)- Uno Winblad and Eric Dudley: Primary school physical environment and health. World Health Organization initiative for international school health (E)- Steven A Esrey et al: Ecological Sanitation
処理方法
廃棄物の利用
利点と問題点
事例国及び対象地域環境
Processing
Waste use
Advantages and problems
A case country and region environment
便座直下の内部タンクが満杯になると、 内部のタ
ンクを回転させ、 空のタンクを用意する
4 つのタンクが全て満杯になったら古い貯槽から順
に取り出す
尿などの液体は内部タンクの底の穴から外部タンク
に流出し、 蒸発、 あるいは外部の蒸散槽に排出
取り出された堆積物を堆肥として利用
After the internal tank immediatley under the toilet
seat becomes full, it is rotated and replaced with an
empty one.
After all of four tanks are filled, remove them in order
from the old ones to the new ones.
Urine and other liquid runs through the hole at
the bottom of the internal tank and flows out to
the external tank. Then the liquid evaporates or is
discharged into the external transpiration tank.
The removed accumulation is used as compost.
片方の貯槽が満杯になったら、 ハンドルを回し
て、 もう一方の貯槽に排泄物が落ちるようにする
黒塗りの蓋によって太陽熱が取り込まれ、 貯槽
内部の蒸発を促し、 堆肥の温度を上昇させる
6 ~ 8 人の使用で、 年に 1 回貯槽内の堆肥を
取り出す
肥料として使用
After one of the tanks becomes full, the handle
is turned to allow the excrement drop into the
other tank.
The black lid absorbs solar heat, facilitating
evaporation inside the tank and raises the
temperature of the compost.
The toilet accommodates six to eight users. The
compost in the tank is removed annually.
1700 ~ 2300US ドル
回転式タンクの代わりに複数の収集用バケツを
用意することで、 コスト削減が可能
Costs US$1700 ? 2300
Substituting buckets for
the rotation tank can
reduce cost.
可動式 (持ち運びが可能)
弁の働きにより、 貯槽の切り替えが簡単
貯槽を空にする頻度が少なくて済む
トイレ上部― 109US ドル
下部構造― 445US ドル
※
ノルウェー
オーストラリア (「ロータ ・ ルー」)
E
Norway
Australia (Porta-loo)
メキシコ 「シルド ・ セコ」
E
Manure
Portable
The valve makes the tanks easily exchangeable.
Evacuation of the tanks can be less frequent.
The upper part of the toilet costs US$109.
The lower structure costs US$445.
Mexico
液体はごみ箱の底面近くの網目の上げ底を通
過して排出され、 さらにチューブを通じて蒸散
床に排出される
ごみ箱底部にある切り口からの空気の流入、 及
び数本の換気パイプにより、 堆肥が空気に触れ
る状態を維持
ごみ箱は一方が満杯になると、 もう一方と置換さ
れる
肥料として利用
この試験的プロジェクトでは、 キリバスの高湿度
の気候にも拘わらず、 臭いのない腐植土的な
残渣が作られた
キリバス
Sewage is discharged through the bottom of the net near
the bottom of the garbage can. Then it runs through a
tube and is discharged onto the transpiration floor.
Air runs through the opening at the bottom of the garbage
can. The opening and ventilation pipes are used to keep
the compost exposed to air.
A garbage can is replaced with the other one when it
becomes full.
Manure
E
Despite the humid climate of Kiribati, odorless
corrosive residue has been generated by the
trial project.
- 10 -
Kiribati
● トイレ ・ し尿処理技術 Techniques of human wastes disposal
タイプ
方式
形態
図
水 ・ 電気
使用方法
Type
Form
Form description
Illustration
Water
/Electricity
Usage
尿、 水分を蒸発させるため温室とセットになったタイプ
温室側から流入する空気が便槽に設置された通気管へ
の流れを作りだし、 便槽内の悪臭を外部に流出させる
CCD式蒸発装置付
堆肥化トイレ
����� 堆
( 肥化����
衛生的資源化���
Sanitary resource
toilet
CCD toilet
Composttoilet equipped
with an evaporation device
Combined with a greenhouse to evaporate urine and
moisture
Air runs through the greenhouse to the ventilation pipe
installed on the toilet tank. This expels odors from the
toilet tank.
径の大きな換気用パイプを持つ 2 つの防水貯槽
貯槽内部はナイロンの魚網がかけられている
網の上に敷かれた椰子の葉製のマット
通常のトイレ同様、 便座にしゃがんで排泄
CCD式トイレ
CCD toilet
Two waterproof reservoirs with a large diameter
ventilation pipe
A nylon fishing net hangs inside each of the reservoirs.
A mattress made of palm leaves is put on the net.
A western-style seat used on a regular toilet
Composting
toilet
舗装した床に囲いをめぐらし、 浅い穴、 または溝に、
乾燥した有機物を混ぜたものを入れておく
小便時のみ使用
A paved floor is fenced. A shallow hole or ditch is
covered with a mix containing a dry organic substances.
Urination only
コンポスト小便所
Composting urination toile
- 11 -
※ 参考資料 :
※
S
『初等学校の環境と保健衛生』 世界保健機関による世界学校保健計画、 ウノ ・ ウインブラッド、 エリック ・ ダッドリー共著
E
『エコロジカル ・ サニテーション』 Steven A Esrey 他、 共著
Reference: (S)- Uno Winblad and Eric Dudley: Primary school physical environment and health. World Health Organization initiative for international school health (E)- Steven A Esrey et al: Ecological Sanitation
処理方法
廃棄物の利用
利点と問題点
事例国及び対象地域環境
Processing
Waste use
Advantages and problems
A case country and region environment
便器の下にある便槽の壁に留め金を付け、 それ
にナイロン製底引網を吊下げ、 この網で固形部
分と液体とを分離する (糞尿分離式)
網の底には椰子の葉で編んだマットが敷かれ、
固形物を受け止める
通気が良いため、 便槽内に悪臭が残らない
肥料として使用
※
ミクロネシア (ヤップ島)
E
A nylon net hangs on the hooked wall of the
tank provided under the toilet seat. The net is
used to separate the solid waste from the liquid
waste. This is a stool-urine separation system.
A mat knitted from palm leaves is covered under
the net and catches the solid waste.
Manure
Good ventilation prevents odors from remaining
in the tank.
Yap, Micronesia
土壌改良材として使用
南太平洋の島々
(ミクロネシアのヤップ島、 ポンペイ島など) を対
象に、 デイビット ・ デルポルト氏によって、 グリー
ンピースと清潔開発センター (CCD) のために開
発された
定期的に椰子がらや木片、 葉、 野菜くずなどを添加
メンテナンスが簡単
(満杯になった堆肥の取り出し、 量を増す混合材の定期的な散布、 便座
の掃除)
ミクロネシアでの実験的使用では、 不潔な臭気もなく満足した結果が得ら
れている (多湿環境における液体の蒸発と維持管理の簡便さ、 汚染物質
の排出ゼロ)
生成される堆肥量は少なく、 肥料として使用可能な尿も摂取できない
(エコサンの目的からは最適と言えない)
換気パイプの設置により、 通気が良く、 悪臭が残らない
The two tanks alternately catch excrement. After both tanks
become full, the first one that became full is emptied.
The mat on the net separates the urine from the stool
(stool-urine separation system).
The raised bottom and the ventilation pipe facilitates
ventilation and evaporation of teh liquid.
A carbon source is provided. Palm husks, woodchips, leaves
and scraps of vegetables are regularly added to make the
accumulation more porous.
Easy maintenance in the removal of full compost, regular
sprinkles of mixtures and cleaning of the toilet seat
Experimental use in Micronesia produced satisfactory
results without generating unclean odor. Evaporation of
liquid in humid environment. Ease of maintenance. No
emission of contaminant
Small compost. This type of toilet collects too little urine
for use as manure. This is not suitable for ecological
sanitation. The ventilation pipe prevents odors from
remaining.
排泄物は二つの槽の片方ずつ交代で貯えられ、 全てが満杯になっ
た時、 先に満杯になったほうから堆肥化した堆積物を取り出す
網上のマットによって、 尿と糞便は分離される
上げ底と換気パイプによって空気の流通が常時行われている
(液体の蒸発も促進)
炭素源を提供し、 堆積物の多孔性を増すため、
週に 1 度、 小便のかかった有機物を堆肥の山
に移し、 溝には再び乾燥した有機物を入れて
おく
Soil conditioner
トイレ数を減少できる
男性用のみならず女性用小便所も効率的
維持管理費が通常トイレほどかからない
肥料として使用
E
Developed by David del Porto for use in some
South Pacific islands, such as Yap and Pohnpei
(Micronesia), for Greenpeace and the Center for
Clean Development (CCD))
学校への設置
E
Organic substances that are permeated with
urine are moved to the compost accumulation
once a week. The empty groove is refilled with
dry organic substances.
Manure
Fewer toilets
Improved efficiency in women’ s toilet as well as
mens’
This type of toilet does not cost as much as
regular toilets in maintenance.
- 12 -
Installed at schools
日本トイレ協会
JAPAN TOILET ASSOCIATION
日本トイレ協会は 1985 年 5 月、総合的なトイレ環境の改善とトイレ文化
The Japan Toilet Association, a non-profit organization aiming comprehensive
の創出をめざして、国、自治体、民間企業、研究者、一般市民、マスコミな
betterment of "Toilet Culture" in Japan, was founded on 15 May 1985. The
どの有志によるネットワークの中から生まれました。
身近な公衆トイレの改
Association has been engaging research activities, creation of sound "toilet culture",
善運動から始まった活動は、トイレに関する情報収集、調査・研究へと広が
and promotion of network between individuals and organizations, i.e. national and
っています。テーマとしては公衆衛生、環境、都市計画、防災、教育、健康、
local governments, enterprises, research institutions and mass media, to provide
福祉、観光、産業などの関連領域から取り上げています。
opportunities to exchange and share information.
一方、
この間に数多くの国際シンポジウムや海外トイレ調査などにより国
In last decades Japan had entered a new phase of searching "real" amenity of life:
際交流も深めてきました。
トイレ問題をとおして社会的課題に取り組む日本
Improvement of not only economic but social quality of life and the environment
トイレ協会の考え方・活動は、フランス、シンガポール、韓国、台湾、イギ
became the new targets. Importance had been given to management of public toilets,
リス、ロシア、フィリピンなど諸外国にも波及し、各国にトイレ協会が設立
as well as of private toilets in offices and houses, with understanding that toilet issues
されています。
directly connect with physical improvement of living environment, sanitation,
日本トイレ協会は設立以来、
立場や分野を超えて自由闊達な雰囲気づくり
を心掛け、現在も非営利の任意団体として活動しています。
education, social welfare and even industrial issues.
Our extensive activities including declaration of "Toilet Day" (10 November),
organizing domestic and international toilet symposiums/seminars, research and
publishing, are now well recognized at home..
途上国のトイレ・環境改善支援事例集(第3集)
途上国のトイレ・環境改善支援事例集(第3集) 作成協力者
編集・作成協力
デザイン協力
事例収集協力
企画・編集
日本トイレ協会©
〒105-0001 東京都港区虎ノ門 1-11-7 第 2 文成ビル 3F
TEL:03-3580-7487
FAX:03-3580-7176
URL:http://www.toilet.or.jp
Japan Toilet Association©
Daini Bunsei Bild.,1-11-7 Toranomon Minato-ku ,Tokyo
105-0001 JAPAN
TEL:+81-3-3580-7487
FAX:+81-3-3580-7176
発
2008 年 3 月 31 日
松崎 志津子、濵野 博
(NPO 法人 都市計画・建築関連 OV の会)
服部公太郎
独立行政法人 国際協力機構
※事例を執筆して頂いた方については、活動事例の中でお名前を記載させて頂いています。
(所属は本人記載のとおり)
行
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