安全で健康な職場づくり

マネジメント
環境への取り組み
社会との取り組み
〜 従業員とともに 〜
安全で健康な職場づくり
「働く仲間の安全と健康の確保」が企業存立の基盤をなすものと捉え、
サプライチェーンなどを含めた労働災害の撲滅と快適な職場環境の実現を目指し、
組織的な安全保安衛生活動を継続的に推進しています。
安全保安衛生方針
指導を行っています。
▶
G4-DMA
当社の安全保安衛生方針を次の通り定めています。
本方針の精神に則り、本社と事業所では年度ごとに安
全(保安)衛生管理方針を策定し活動しています。
2002 年にOSHMS ※の運用を開始し、2003 年から
は、すべてのセメント工場・鉱業所で展開しています。
※OSHMS
(Occupational Safety and Health Management System)
:1999年に
厚生労働省が示した指針。連続的かつ継続的な安全衛生管理を自主的に行うことによ
り、事業所の労働災害の潜在的な危険性の低減、および快適職場を促進させる仕組み。
■ 安全保安衛生体制
【 安全保安衛生方針 】
全社安全保安衛生委員会
[委員長]
安全担当役員
太平洋セメント株式会社は、従業員の安全と保安および
健康の確保が企業の存立の基盤をなすものと認識し、労
働安全衛生法及び鉱山保安法の精神に基づき労働災害
及び職業性疾病の発生を防止するために適切な経営資
源を投入し、以下の基本方針を効果的に実施していくこ
ととします。
本社各部門
本社・
中央研究所
各工場
各支店
東京支店
安全衛生委員会 安全衛生委員会 安全衛生委員会
安全衛生委員会
各鉱山
保安委員会
関係会社
安全衛生委員会
保安委員会
● 安全作業責任者認定制度 基本方針
1. 労働災害ゼロを目指し、労使協力の下に安全保安衛
生活動を推進します。
2. 安全保安衛生関係諸法令を遵守するとともに、当社
で定めた安全保安衛生管理規程と事業所で定めた安
全保安衛生規定類に基づき、従業員と協力会社の安
全保安衛生を確保します。
3. 労働安全衛生マネジメントシステムの実施及び運用
を積極的に推進し、設備の本質安全化並びに教育訓
練や啓蒙活動を継続的に実施し安全保安衛生水準の
向上に努めます。
4. 全社と事業所の安全保安衛生委員会を通して技術の
進歩及び安全保安衛生の新しい知識情報に適応し、
職場環境と作業方法を継続的に改善します。
5. 全社と事業所及びグループ関連会社の安全保安衛生委
員会のリーダシップで労働災害撲滅活動を進め、太平洋
グループ全体の安全保安衛生の確保を推進します。
労働災害の削減には、リーダーの能力アップが必要
と考え、認定者のみを作業グループのリーダー(安
全作業責任者)とする「安全作業責任者認定制度」を
2007 年度より運用しています。2015 年度からは工
場での認定講習の受講資格を労働安全衛生法に規定す
る「職長教育」の修了者に引き上げて、さらなるレベ
ルアップを図って運用しています。
● 労働災害データベースの運用 類似災害を防止するため、当社とグループ会社、臨
時を含むすべての協力会社の労働災害を 4M(人、設
備、作業方法、管理)の分類に沿って不安全行動・状
態の原因を分析し、対策内容を記した労働災害検討書
を整理したデータベースを2008 年度から運用してい
ます。
安全保安衛生体制
▶
G4-DMA
工場・鉱業所・支店の事業所別に「安全(保安)衛生
委員会」を開催し、それを統括する本社では安全担当
役員を委員長として「全社安全保安衛生委員会」を設
置しています。ともに労使双方の代表で構成していま
す。また、全社安全保安衛生委員会では当社に限らず
グループ会社の安全に対してもデータの収集ならびに
60
TAIHEIYO CEMENT CSR REPORT 2016
■ 労働災害データベースへの労働災害登録件数
(件)
120
■死亡 ■休業 ■不休
114
110
89
90
98
101
60
30
0
2011
2012
2013
2014
2015 (年度)
品質・技術・
研究開発
安全保安衛生の実績
公正な取引
人権・多様性の尊重、
活気ある職場づくり
情報開示
安全で健康な
職場づくり
社会との
コミュニケーション
158 名の参加者が高所、回転体、電気、玉掛け等の危
▶
G4-LA6
険を体感しました。
2015 年度は、不安全行動による災害をなくすた
め、セメント工場において「ちょっと待て!指差唱
● 衛生管理
和」キャンペーンなどを展開し効果を上げました(直
当社の全従業員を対象に年 1 回の労働安全衛生法に
轄セメント工場の労災実績:2014 年度 18 件に対し
基づく健康診断を実施しています。受診率は、2015
2015 年度は 10 件)
。しかし、グループ全体で見ると
年度も 100% でした。また、健康維持増進のための講
死亡災害が前年度の 2 件から 4 件に増加、災害件数全
習会や社内報での情報発信を行っています。
体は前年度と同数と、災害を減少させることができま
せんでした。災害が多発した関係会社には安全指導を
強化し、関係会社に対しても緊急安全総点検を要請し
ました。
▶︎安全に関する実績数字はP.66に記載
■ 休業率の実績
休業率
単体
(単位:%)
2011年度
2012年度
2013年度
2014年度
2015年度
0.411
0.531
0.570
0.547
0.439
● アスベストによる健康障害について
当社における健康障害の発生状況については、当社
● 安全体感教育 元従業員で労災認定を受けて死亡した方が 42 名、同
一人ひとりの安全に対する感性を高めるため、身近
な作業における危険を仮想体験させる安全体感教育を
じく労災認定を受けて現在治療中の方が 5 名となって
います(2016 年 5 月 31 日現在)。
推進しています。2011 年度からは、同じ工場で働く
また、当社ではアスベスト使用製品の製造に携わっ
仲間が一度に多く受講でき、認識を共有できる利点を
た方および工場勤務者 OB を中心に継続的に健康診断
考慮し、社外講師による安全体感出張教育を輪番制で
を実施しています。なお、これまで近隣住民の方から
実施しています。
の健康異常のお申し出はなく、近隣住民の方を対象と
2015 年 度 は、11 月 5、
した健康診断は実施していません。
6日の2日間にわたり熊
詳細については当社ホームページをご参照ください。
谷 工 場 で 開 催 し ま し た。
工場と協力業者合わせて
高所からの落下衝撃体験訓練
■http://www.taiheiyo-cement.co.jp
CSRの取り組み→ CSRレポート→資料編
役員による工場巡回安全点検
当社のセメント工場で、トップが直接現場を見て指導する「率
先垂範」の具現化を目的に、工場関係の役員が、休転に合わせ安
全パトロールを実施しています。また、この機会に従業員ならび
に協力会社の責任者等を集め、会社の安全に対する取り組み状
況等を説明する安全訓話を実施し、改めて「安全第一」について
の意識改革を図っています。
TAIHEIYO CEMENT CSR REPORT 2016
61