怪盗紳士 世界の女性名言事典

怪盗紳士
モーリス・ルブラン 著
世界の女性名言事典
PHP研究所 編
風呂敷のめでたき家紋寒椿 山嵜加代子
すすき
穂芒や風の便りの広まりぬ 二階堂妙子
もず
つるべ
鵙猛るまだ現役の古釣瓶 淵脇 護
枯菊に水を切らさず惜しみけり 竹内 功
鰤出しの活気漲る島の朝 大堂 正弘
セシウムの見えぬ数値に稲穂垂る 大堂 早苗
転作や畦の向うは穂のたわわ 筑前 初市
はぜ
雨となる風やもしれぬ櫨もみぢ 迫口 君代
晩秋の夕暮れ早きネオン街 関 佳代美
む べ
熟するを待ちて取りたり郁子ひとつ 中橋 藤七
もみじ
人の和のなせる造形誇らしく桜紅葉の広場に並ぶ
米尾 和子
庭石に傾きて伸ぶ梅古木師走の寒に蕾はかたし
坂之下典子
叔父訪ね峠路行けば風寒し天草山は藍に暮れゆく
中山タマエ
つ わぶ き 病癒へ帰る車窓の道の辺に石蕗ゆれて吾を迎ふる
い 浜田美代子
ち ょ う
見えて来し寺の公孫樹のあたたかさ師走の空を狭
めて黄色 浜畑 松枝
取りたての高菜を洗ふ海岸に波はゆたゆた渚洗へ
り
林
ヒロ
山茶花の咲く頃となり赤土に蕎麦は咲きつつ秋の
日に照る 本田 幸子
薔薇の花咲きし庭への訪問者風に添ひ来し一羽の
揚羽 松元 睦子
親子鶴川の字になり餌を食む幸せ満る荒崎に田に
吉田 映子
朗らかな声出し歌ふ友とゐる鶴見に走る荒崎への
道 市尾 操
どんぐり
つ ま
グランドゴルフの帰りに団栗拾ひ来て亡夫に語り
つつ佛前に供ふ 岩下 ち江
夕暮れて家人恋ふ猫の鳴声に吾もひたすら娘の帰
宅待つ 岩下 房代
金持ちと言わるる家の葬儀より帰れば公平の日は
家に差す 竹之内重信
緋の鯉は緋の鯉と群れ黒き鯉は黒きと群れて池靜
かなり 石原百合子
度の合わぬ昔の眼鏡は捨てないでメガネを捜すメ
ガネに使う 野村 益信
寝ころびてひとの悪口いいおればかたへに猫が身
をのばしおり 宮元 司
親はまだ三人家族と思えども子の住民票は遠き鹿
児島
大塚 洋子
誰にでものほほんと生きてゆくことの権利はあり
て爪深く切る 山下 学
家族葬にしてねと言えば糖尿病なおしんさいと息
子が言えり 村上 義彦
[短歌]
雪降りて火燵の中で一日ちを過す事程退屈なりや
町田 末則
お正月寒くなる成り身にしみる年取なれば強く身
にしむ
町田 末則
長島の大空高く鶴の舞うなごみてゆかんわが故郷
は 中仮屋辰子
広報ながしま
13
フランスの大泥棒、アルセー
ヌ・ルパンが初登場する作品。
5つの短編からなり、読みやす
くなっています。
心の支えになる言葉を見つけ
てみませんか?