PDFをダウンロード - 九州大学総合研究博物館

The Kyushu University Museum NEWS
October 2015
1/8
九州大学総合研究博物館ニュース
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総合
アラメミドリフトタマムシ
そし
部
学
理
フトオビハデルリタマムシ
Chrysochroa fulgens ephippigera
Sternocera pulchra
特別展示
きらめく甲虫
期間: 2015 年 7月 6日(月)∼9月25日(金)
場所: 箱崎キャンパス
旧工学部本館 3 階常設展示室
担当: 丸山
ブロンズノコギリカミキリ
Pyrodes nitidus
宗利
開示研究系・助教
自然のなかにはわれわれの想像を超える、
驚くべき色 彩 や 姿 かたちが 存 在します。
あるいはヒトの表現の元はすべて自然の
なかに織り込 み 済みで
キンギンコガネ
Chrysina chrysargirea
あると言ってよいかもし れま せん。
今回の展 示では、そのような
自 然 の 造 形 の な か で も、
とくに金属光沢をもつ甲虫に焦点を絞り、
特 殊な「深度合成 法」という撮 影 法によ
って撮 影された標 本 写 真と実物の標 本
を展 示しました。まるで金 属そのものの
ニジモンコガネハムシ
Sagra buqueti
ようなプラチナコガネ、いろとりどりの
コガネハムシ、南部鉄器のような彫 刻を
もつオサムシなどがとくに人気で、約 3か
月の会期中、おかげさまで大変なご好評
をいただき、これまでに当館常設展示室
で行われた展示の中で、ずば抜けて多く
の皆様にご観覧いただくことができました。
ミズモンアオゴマダラカミキリ
Anoplophora sollii
《 p.2 へ 続く》
ISSN 2187-865X
九州大学総合研究博物館ニュース
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October 2015
催事・展示クローズアップ
《p.1 から続く》
実 は、7 月に 幻 冬 舎より同 名 の「きら
形に修正をしていただきました。本 展 示
で 箱 崎 在 住 の 安 武 妙 恵さんも作 業に
めく甲虫」
( 丸山宗 利著)という本が出版
は書 籍 の出 版よりわずかにさきがけて
加わりました。どのような写 真を使うか、
されました。本 書は筆 者
開 始 さ れ まし た。
どのように配置するか、そしてどのように
が 主に 収 集した標 本
ちょうどこのころ、
説明を加えるかなど、みなさんと一 緒に
(一部、当館収 蔵の標本)
博 物 館 学 芸員
考えてできたのが、本展 示です。
の形を整え、それを自ら
実習で杉本嵩臣
撮 影 し、出 版 社 が 編 集
君という 学 生 が
したものです。撮 影にあ
東京農業大学から
たっては、太 陽 光 のもと
来 て お り 、そ の
で 見 えるような 自 然 な
課 題の一つとして
会場風 景
色 合 いと、甲虫の 魅 力 である立 体 感 を
彼 主体で作業を進めることになりました。
出すのに苦 労しました。これらの写 真を
そして九 州 大 学 農 学 部の 学 部 生である
印刷会社の方が色調整し、印刷に適した
胎 中 悠 丞 君と辻 尚 道 君、ボランティア
終わりと始まり
−第一分館倉庫ラストラン−
氏(G ROU)とは、
「きらめく甲虫」
丸山 宗利 助教著
2015 年 7 月/幻冬舎
第一分館閉館式
これまでもコラボ
レ ー ション 展 示
期間: 2015 年 5 月 9 日
(土)
期間: 2015 年 3 月13 日
(金)∼15 日
(日)
を 実 施 して き ま
場所: 博物館第一分 館倉庫(旧知能機 械実習工場)
場所: 博物館第一分 館倉庫(旧知能機 械実習工場)
した。従来は当館
担当: 三島
美佐子
開示研究系・准教授
考古学資料も数多く出展
担当: 三島
美佐子
開示研究系・准教授
の資 料 を際 立 た せるという目標 のため、
ご自身の制 作品(服 飾)の展 示をあえて
用いることはありませんでしたが、今回は、
今年取り壊し予定の第一分館の閉館式
第一分館での共同展示も最後ということ
が、工学 系 の 先 生 方やこれまで 催 事 に
で(これまで の 御 礼も込 めて)、服 飾 品
ご参加下さった一般の皆様ご同席のもと、
の展 示を 解禁 していただきました。
しめやかにとり行われました。吉田館長の
2014 年 の木 製 什 器 展「知 春 草 生」で
式辞ののち、岩永副館長が第一分館設置
も、植物標本や考古資料が用いられまし
の経 緯やそこでの博 物 館 活 動について
たが、今 回は中西 准 教 授 の 協 力のもと、
説明し、その後、工学部名誉教 授の尾崎
新 たに 鉱 石 標 本 も加 わりました。また、
龍 夫 先 生 か ら 、御 在 職 当 時 の 様 子 や
考 古 資 料 は、今 回 点 数 が 増えたことに
機械工学についての貴重なお話をいただ
当館の発想や可能性を広げ、たくさん
加え、なんと、ひとかかえ以上もある甕棺
きました。閉 会 後にバックヤードツアー
の人々をつなげてきた第一分館倉庫の5月
が 3 つも!岩 永 教 授らによるサポートで、
と交流会を実 施し、閉館を惜しみました。
閉 館を記 念して、当館収 蔵 標 本・資 料と
実現しました。
ともに、服 や 音 楽 など を 組み 合 わ せ た
残 念ながらこの 空 間 での 催しはこれ
「終わりと始まり」フライヤー(作:大鶴憲吾)
かめ かん
インスタレーション展 示を実 施
が 最 後 になりまし
し ま し た 。主 催 は カ フ ェ
た が、私 は、このよ
SPITA LとGROU。タイトル は、
うな わくわくで き
ポーランドの 詩 人 Szymborska
る空 間 に、い つ か
の作品から引かれています。
また 出 会 えること
空間演出を担当した大鶴憲吾
鉱物が幻想的に浮かびあがる
を期 待して います。
交流会の灯りがもれる第一分 館
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October 2015
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Close-up Event & Exhibition
中山平次郎先生
関係考古学資料
特別展示
期間: 2015 年 4 月 20 日
(月)∼6 月 26 日
(金)
場所: 旧工学部本館 3 階総合研究博物館常設展示室
担当: 岩永
奴国の南展
−筑紫キャンパスの埋蔵文化財−
期間: 2015 年 5 月11日
(月)∼9 月 4 日
(金)
場所: 伊 都キャンパス椎木講 堂 1 階ギャラリー
担当: 岩永
省三
総合研究博物館・副館長
省三・米元 史織
筑 紫 キャンパスは、第 二 次 大 戦 後 は
米 軍キャンプとして 利 用され た 土 地 で
したが、弥生時 代に遡れば、中国の史書
『漢書』
『 魏 志倭人伝』に「奴 国」と記され
た地 域の 一 角であり、遺 跡 の密 集 地 帯
です。キャンパスの建 設に伴い、1978∼
98 年 に 実 施 され た 発 掘 調 査 によって、
自筆のフィールドノートと懐中時計
弥生時 代から古代に及ぶ学 術的価 値が
中 山 平 次 郎 先 生 は、福 岡 医 科 大 学
高い遺 構・遺 物が出土し、多くの成 果を
それらを網羅的に展 示し遺 跡 群の歴 史
( 現・九 州 大 学 医 学 部)の 初 代 病 理 学
得ました。主要遺 物には、弥生時 代中期
的 位 置 づけと重 要 性について明らかに
教室教授です。ご専門の日本住血吸虫の
の 祭 祀 土 器 群・巴 形 銅 器・銅 戈 鋳 型、
しました。また、アジア埋 蔵 文化 財研 究
人体内での発育史研 究など大きな業 績
古墳時 代の石釧・須恵器製作用具、古代
センターによる最 新の埋 蔵 文化 財 調 査
を遺した一方、大正から昭和初期にかけ
の墨書土器・硯・瓦・木 簡などがあります。
研究の成果も紹介しました。
『奴国の南』展の展示状況
て九州の考古学 研 究をリードしたことで
も知られています。今 回の展 示では、故
岡部養逸氏旧蔵の中山平次郎先生関係
考古 学 資 料に加えて、九 州大 学 教 養 部
檜 垣 元吉 名 誉 教 授(1906−1988)より
二重染色法による透明骨格標本ミニ展示
−常設展示に海の小さな生き物の美しい標本が加わりました−
寄贈された資料も合わせて展示しました。
展示開始: 2015 年 7月 25 日
(土)
青色とに染めわ
中山 先 生が 論 文中に掲 載したことが 明
場所: 旧工学部本館 3 階総合研究博物館常設展示室
けられた骨格が、
らかな遺物や、自筆のフィールドノートや
担当: 丸山
宗利・福原 美恵子
透明な肉質の中
論文の自筆原稿など学 術的価値が 非常
に生きているとき
に高いものばかりです。また、これら資料
そのままに立体
コモンフグ 能古島 体長 19mm
を 用 いた 最 新 の 研 究 成 果 につ いての
福 岡 市 の 能 古 島と
的に観察できます。
紹介も行いました。
志賀島を中心に採集さ
小さな体を支える
れた小 型の水 産 動 物
骨 格 の 精 巧 さ を、
を 透 明 骨 格 標 本とし、
目を凝らして、堪能
新たに常設展示に加え
下さい。本 展 示は
ました。透明骨格標本
社会 連 携事業の
は、小 型 の 魚 類 など、
骨のみを取り出し骨格
中山平次郎先生関係考古学資料展示の様 子
成果の一部であり、
透明骨格標本展示風 景
また、農 学 研 究院
を組み立 てるのが 難しいものに有 効 な
望岡典 隆准教 授、生物資源 環境 科 学府
技 術 で す。二 重 染 色 法 により赤 紫 色と
穐山祐喜氏の協力を得ています。
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October 2015
New Assistant Professor
新助教着任
新任教員による着任のご挨拶と研究紹介
人骨 から活動を読み解く
米元 史織
開示研究系・助教 専門:人類学
私は、2015年 3月
簡 単 に 言うと負 荷 のより強 いところの
を検 討し、ニッチの違いによって生じる
に九 州 大 学比 較
構 造を強化するというものです。これを
活 動 差、男女の 分 業 や 年 齢による活 動
社会文化学府を
応 用 し、筋・靭 帯 付 着 部 も 、そ の 表 面
の区分 のあり方 が 地 域 や 時 代によって
単 位 修 得 退 学 後、
形 状を複 雑化させてかかる負荷に対 応
大きく異なること、さらに階層社会である
4 月 に 助 教 として
すると考えられています。つまり、四 肢
江 戸 時 代 の 武 士 層と町 人 層とい った
着任しました。私の
骨の付着 部の複 雑さの程 度を評 価して
階層間の活 動差が最も顕 著に析出され
専門は人類学で、形質人類学と骨考古学
いくことでどのような筋・靭 帯をよく使 用
ることを指摘しました。
と呼ばれる分 野の境に位 置 づけられる
している、あるいはしていない、ということ
今 後 は、日 本 列 島 において 階 層 化と
研究をしています。
を人骨から読み取ることができるのです。
社会的分業が進展したとされている古墳
主に対象としているのは人骨の四肢の
この方法を用いて過去の人々の生業様式
時代以降を対象とし、首長制体制の確立
筋 や 靭 帯 の 付 着 部 で す。筋 や 靭 帯 は
や 生 活 様 式を明らかにするという研 究
と身 体 活 動 の 差 異 の 顕 著 化 の 関 連 に
付着する骨の位置が概ね決まっています
を行っています。
ついて明らかにしていきたいと考えてい
ので、骨を観 察するとどこに何筋が 付い
これまで日本列島から出 土した縄 文
ます。また、博物館業務では古人骨資料・
ていたかがわかります。また、代謝によっ
時代・弥生時代・中世・近世の人骨を対象
骨 格 標 本 、及 び こ れ ら を 用 い た 研 究
て骨 細 胞が いれ かわることで 骨の 形は
として研 究を行ってきました。身体 活 動
成果の展示を実 践していきたいと考えて
生涯変化しています。その変化の仕方は、
の違いのあらわれ方の時 空間 的な差異
おります。
三角筋が付着する三角筋粗面の発 達図
人骨検出作業中(群馬県金井東裏)
弥生の紡織の仕方を学ぶ為裂き織体験(岩永先生の奥 様と)
米元 史 織 助教
博物館こぼれ話
第一分館機械工場 が
ミュージックビデオに登場
文章担当: 三島
美佐子
開示研究系・准教 授
が行われました。
この「Dear Friends∼未 来 へ∼」
で き たことは 、当 館 として は 大 変
というミュージックビデオは、10 神
うれしいことでした。
アクターのウェブサイトや YouT ube、
深 夜 0 時 59 分 か ら 毎 週 火 曜 日 に
放 送されている FBS の 番 組など で
ご 覧 い た だ け ま す。機 械 工 場 は、
去る2015 年 3月、歴史的工作機械
番 組から生まれた 10人 組イケメン・
曲の中程で登場しますよ!
が 状 態 展 示 されて いる「第 一 分 館
エンタテイメント集 団」こと「10 神
閉 館 とな っ た 第 一 分 館 の 姿 を
倉庫」で、地元九州の「オーディション
アクター」のミュージックビデオ撮影
このような 形 で 映 像 に残 すことが
緊張感溢れる撮 影現場
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October 2015
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Series : Museum Jobs from A to Z
シリーズ・大学博物館のお仕事紹介
九州大学の近代建築
建物装飾の調査・記録・保護
松本 隆史
旧工学部本館の雨樋の先に、ライオンが居ます。
開示研究系・助教 専門:メディアデザイン
ライオンはこんな顔をしています。
旧応用化学教 室の通気口。フクロウでしょうか?
あん こう
総合研究博物館が入居している旧工学
「鮟鱇 * テラカッター獅子頭又ハ彫刻出來
(のような)模 様の通気口など、変わった
部本館(1930 年建築)に、ライオンの装飾
品」という記 載 が見られます が、図 面 や
装 飾 が 多く見られます。何か 設 計 者 の
が 施されているのをご 存知でしょうか?
スケッチは見つかっていません。遠景の
意図があるようにも思われますが、これ
外壁に取り付けられた雨樋を見上げると、
古い写真を見ても、ライオンの表情を判別
らが 意 味を持 つ記号であるのか、美的・
その一番上部にライオンが取り付けられて
するのは困難 です。オリジナルであるか、
構造的な装飾なのかを明らかにすること
おり、全 部で 50 個確認できました。知る
改 修 時に取り替えられた可 能 性 がある
は難しい作業です。博物館では、こうした
人ぞ知る箱 崎キャンパスの豆 知 識 です。
のかについても検 討の 余 地 があります。
装飾について、日常的に写真やデータで
博 物 館 では、大 正 から昭 和の 初めに
なお、旧工学部本館を設計した九州帝国
記 録を残しています。そして、大 学 建 物
建てられた九州大学の近代建築について、
大 学 建 築 課 長 倉 田 謙 は 、外 観 の 似 た
の 取り壊し予 定 が あ れ ば 飛 んで 行 き、
建物装飾に着目をして調査をしています。
旧 門 司 市 役 所(1930 年 建 築)の設 計も
特 徴 的な意 匠の部 材を資 料として確 保
建 物 装 飾は、この時 代の建 築 の一つの
行っており、そちらにもライオンの雨 樋
しています。博 物 館ではそうした意匠に
特徴ですが、移転や建替によって建物が
装 飾 が ついていたことが わかりました。
ついてできる限り調査をし、設計の背景
失われたりすると、意外とそのディテール
しかし旧門司市役所のライオンは、サイズ
を紐 解く手がかりを残そうとしています。
がわからなくなるものです。
が大きく、顔つきも異なります。
建物の復元・修復などをする際にも重要
例えば、先述のライオンは、大学文書館
九州大学の近代建築には、このライオン
な資 料になると考えています。
所 蔵 の旧 工学 部 本 館 建 築 時 の 書 類 に
以 外 にも 旧 応 用 化 学 教 室 の ふくろう
*この鮟鱇とは魚ではなく集 水器の意
館員活躍録
糸島にすむケモノたち
担当: 丸山
宗利
開示研究系・助教
本部からの援助を受け、将来の展示
事 業 に 備 えて、糸 島 市 に 生 息する
館 の 皆 さん にも工 夫して いただき、
哺乳類の本剥製の収集を行いました。
見事な展示となりました。
幸い、さまざまな方々のご協力を得て、
シカを除くすべての 大 型 哺 乳 類を
九州大学には数多の自然史標本が
(毛皮のみの保存状態)がありますが、
集めることができました。そして今回、
あるように思われていますが、少し
希少性が高すぎるのと、生きた哺乳
糸島市の志 摩 歴 史 資 料 館において、
弱いところもあります。それ は展 示
類 本来の姿をしていないため、展 示
同 時 に 作 成し た 骨 格 標 本 を 含 め、
に使 用可能な哺 乳 類の本 剥製です。
には 適して いま せん。そこで 2012
それら哺 乳 類の剝製を一 挙に展 示
農 学部には貴重な哺 乳 類の仮剥製
年度と2013 年度の2 年間、九州大学
する機会を得ました。志摩歴史資料
志摩歴史資料館の展示室の様 子
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October 2015
シリーズ・九大博物館での研究の紹介
科学研究費補助金による研究:その11
宮都・官衙 の 空間構造とその変遷からみた 古代国家統治機構形成過程 の 研究
岩永 省三
一次資料 研究系・教授 専門:考古学
九大・原町農場で発見された糟屋評 衙・郡衙遺構
福岡市・鴻臚 館北館遺 跡の整 備状況
平城宮・第一次大極 殿復元建物と幢 旗遺構
本研究は、古代国家研究の一環として、
筆 者 は 従 来 の 研 究 過 程 で、国 造 制・
の構 造とその 変 遷を可能な限り復 元し、
6 世 紀 代に構 築され 在 地首長の支 配に
部 民 制・ミヤケ 制 など 古 墳 時 代 以 来 の
中 央 政 府における官僚 機 構・官 司 制の
依 拠した 氏 族 制 的・族 制 的 原 理による
氏 族 制 的・族 制 的 人 民 編 成・支 配 制 度
形成・整備過程を復元する。
支配制度が、7 世紀後半に、中央集権的
が、7 世 紀 後半以降にいかにして領域的
C.7∼8 世 紀の各地の国衙・郡 衙・末 端
支 配 機 構を動 かす 官僚 制・官司 制 的 支
編成、官僚制・官司制的支配機 構に転 換
官衙 遺 跡を総合 的に検 討し、政 庁 域や
制度へと転換した様相を考古学的方法で
したのかが国家形成史 上 重要な課 題で
正 倉 域 などの 施 設ごとに 遺 構 配 置 の
明らかにする。原理転換前後の7∼8 世紀
あると認識した。そのため、考古学的方法
類 型化と時間的変化傾向の分析を行う。
の 中 央・地 方の 宮 跡・官 衙 遺 跡 の 建 物
で、原 理 転 換 前 後 の中 央・地 方の支 配
D.地 方 官衙の政 庁・官衙の建 物 配置・
配置・空間構 造とその時間的変 動、中央
拠 点に関わる遺 跡・遺 構・遺 物を分析し、
構造と、宮都の中枢部、宮都の諸曹司との
から地方への影響関係や機能的類似度を
以 下で 述 べ る 諸 課 題 を 明らか に する
系譜関係や機能的類似度を明らかにする。
検討し、古代国家の中央および地方におけ
必要性を認識した。
E.評・郡の設 定の方 式、および評・郡の
る官僚 機 構・官司 制、統 治・行 政 機 構の
A.中 央 政 府における天 皇の政 治 への
設 定に際しての在 地首長 層の郡 司への
形成・整備過程を解明する。また、評・郡の
関与形態、天皇と臣下との身分的関係の
任 用 、末 端 官 僚としての 国 家 機 構 への
設定の方式、および在地首長層の末端官僚
表 現 型 式、政 治 や 儀 式の 執 行 形 態など
取り込みがいかなる方式でなされたのか
としての国家機 構への取り込みの様相を
とその変動を復元する。
を検討し、文献史学界で蓄積されている
検討し、地方行政単位の族制的編成から
B.前期難波宮から平安宮に至る諸宮の
研究成果の検証を行なう。
領域的編成への転化の様相を解明する。
宮内における官司の比 定、配置、各官司
(基盤研究C(一般)
:人文学・史学・考古学 平成 27年∼31年度)
館内探訪
まるで タイムスリップ!
担当: 高瀬
一樹・飯尾 寿子
技術補佐員
民 具 など、九 州を中 心
しないよう慎 重 に 取り扱 いな がら
とする歴史的総合資料
作業を進めていきます。後々これらの
が 檜 垣資料です。
資 料 はデ ータベース化され る予 定
調 査は、当館の所 蔵
ですが、その前に専門家の方に一度
となった 500 点以上の
鑑 定して 頂くため、現 在 は 物 品 の
私たちは現在、箱崎キャンパス移転
美術品・民具の寸法を一つ一つ測り、
カタログ作成を行っている最中です。
に関連して、収蔵していた資料の調査
写 真 撮 影 をした後、細 か な 情 報 を
普 段 は ガラス 越しでしか見られ
を 行 って います。本 学 の 檜 垣 名 誉
調査 票に記 入していきます。時 代は
ない 資 料 を 間 近 に見られ、当 時 の
教 授 の 遺 蔵 資 料であり、古 文 書 を
様々で、弥生時代から現代まで多岐に
生活をうかがい知る事ができました。
中心に、書画軸、和・洋装本、美術品・
わたります。貴重な資料なので、破損
まるでタイムスリップ!
作業風 景
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October 2015
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Series : Research at the Kyusyu University Museum
特別寄稿
広大 で多様 な九大 の 森林 をフィールドミュージアムに
も
大槻 恭一
り
九州大学農学 研究院(農学部附属演習林)
・教授 専門:森林生態水文学
地元と共同で公開している篠栗九大の森(福岡演習林)
シカ害等で下層植 生が消失した山地渓 流(宮崎演習林)
環境省モニタリングサイト10 0 0 プロット(北海道演習林)
九 州大 学は日本 で 3 番目に広い大 学
宮崎演習林(中間温帯∼冷温帯の奥地山岳林)
:
主体にトドマツ等を植栽しています。
です。その敷 地面 積 7,600ha の約 94%
宮崎県 椎 葉 村に位置し、面積 2,916ha、
今 年、創 立 103 年 を 迎 える演 習 林 は、
は、自然・社会 環 境 が 著しく異なる福岡、
標高 650∼1,607mで、東側には中生代
この 広 範 な 気 候 下の 森 林 を 教 育 研 究
宮 崎、北 海 道に配 置されている農 学 部
白亜 紀∼新 生代 古 第 三 紀、四 万十累層
フィールドとして利用し、日本の三大人工
附 属 演 習 林 にあり、暖 温 帯∼中 間 温 帯
群の変成岩類、西側には花崗岩類が分布
林 樹 種(スギ、ヒノキ、カラマツ)および
∼冷温帯に至る日本列島の主要な植生帯
して います。自 然 植 生 が 約 80%を占め、
広 葉 樹(ミズナラ)の 長 期 人 工 林 施 業
をカバーしています。
ブナ、
ミズナラ、
ヒメシャラ等の落葉広葉樹
研究や、二次林・天然林を対象とした長期
福岡演習林(暖温帯の都市近郊林)
:福岡県
とモミ、ツガ、アカマツ等の常 緑 針 葉 樹
生 態 学 研 究(環 境 省モニタリングサイト
篠 栗 町・久 山 町に位 置し 、面 積 4 81h a 、
が混交しています。約18%を占める人工林
1000、日 本 長 期 生 態 学 研 究 JaLTER)
標高 30∼553mで、第三紀層の丘陵地と
には、主にスギ、ヒノキを植栽しています。
等を実施してきました。現在、総合博物館
古生 層の急 峻な山 岳から形 成されてい
北海道演習林(冷温帯の北方丘陵林)
:北海
と連携し、演習林の多様な自然・社会環境、
ます。自然植生が 約 31% を占め、カシ類、
道足寄町に位置し、面積 3,714ha、標高
多 様 な 森 林 、そこに 生 息する 動 植 物・
シイ類、タブノキ、ヤマモモ等 の暖 温 帯
100∼450mで、新 第三 紀の凝 灰 岩層と
微生物等を貴重な学術資料・標本として
性 常 緑 広 葉 樹 が 多く、尾 根 部にはイヌ
砂岩、頁岩からなっています。自然植生が
観 測 、保 存 、利 用 、展 示 するフィールド
シデ、コナラ等 の 落 葉 広 葉 樹 が 分 布し
約 64% を占め、ミズナラ、エゾイタヤ 等
ミュージアムとしての展開も進めています。
ています。約 63% を占める人 工 林 には、
の 落 葉 広 葉 樹 林 で 占めら れて います。
豊かな九 大の森 林をフィールドミュージ
主にスギ、ヒノキを植栽しています。
約 36% を占める人工林には、カラマツを
アムとしても大いにご利用下さい。
も り
これも博物館のお仕事
子供たちに 研究 の 魅力 を届ける
担当: 福原
美恵子
研究支援推進員
弥生人の生活や考古学と昆虫学との
接 点について、農 学 研 究 院 伴 野 豊
を超えた探求の楽しさを、子 供たち
准 教 授と農 学 研 究 院 紙 谷 聡 志
には伝えられたかと思います。
准 教 授には、ヒトとの関 係にも触れ
つつ、それぞれカイコとセミについて、
「夏の教室―弥生の人々の暮らしと
に、小中学生と保護者 65人の参加を
講 義いただきました。続く実習では、
昆虫とのつながり」が、独立行政法人
得て開催されました。先史時代の遺物、
カイコの 繭 からの 糸 取りや セミの
日本学 術振興会委託事業「ひらめき
糸作りの道具、生きたカイコを展示し、
採集と標 本作 製を行いました。実物
☆ときめきサイエンス∼ようこそ大学
大 学 博 物 館 研 究 室の雰囲気を演出
を見て、調 べ、考えるという研 究 の
の研 究室へ∼」として、7月25、26 日
した会場で、本館岩永省三教授には
魅力と、歴史や理科という教 科の枠
一人一人に「未来博士号」が 授与されました
九州大学総合研究博物館ニュース
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October 2015
Personnel
Changes
Activities of Exhibitions
& Conference
人事往来
展示・講演会関係の活動状況
着任・退職
特別展示
学内連携企画
平成 27 年 4 月1日付けで、
● 「中山平次郎先生 関係考古学資料 特別展示」
● 図書館展示−標本にみる九州大学の研究−
米元史織が 開示研究系・助教として着任しました。
(本誌 p.4 参照)
期間:平成 27 年 4 月 20 日(月)∼ 6月 26 日(金)
第 4 弾「九州大学の植物標本」
場所:箱崎キャンパス総合研究博物館常設展示室
期間:平成 27年 4月13日(月)∼7月9日(木)
● 「奴国の南」
事務補佐員の西本法子さんは、
平成 27年 6月30 日限りで退職しました。
平成 27 年 7月1日付けで、
松尾和雅子さんが事務補佐員として着任しました。
事務補佐員の梅野美希さんは、
第 5 弾「九州大学の鉱石標本」
期間:平成 27 年 5月11日(月)∼ 8 月 31日(月)
期間:平成 27 年 7月 9 日(木)∼9 月末(予定)
場所:伊都キャンパス椎木講堂ギャラリー展示コーナー
場所:箱崎キャンパス中央図書館2階エントランス常設展示コーナー
主催:総合研究博物館、アジア埋蔵文化財研究センター、
埋蔵文化財調査室
● 「きらめく甲虫」
平成 27年 9月30 日限りで退職しました。
期間:平成 27 年 7月 6 日(月)∼ 9 月 25日(金)
平成 27 年 10 月1日付けで、
場所:箱崎キャンパス総合研究博物館常設展示室
佐藤 愛さんが事務補佐員として着任しました。
● 志摩歴史資料館夏期企画展/九州大学社会連携事業
「KEMONO 糸島にすむケモノたち」
兼任教員
期間:平成 27 年 7月 22 日(水)∼ 9 月13 日(日)
場所:糸島市立志摩歴史資料館
主催:総合研究博物館、九大糸島会、
糸島市教育委員会、志摩歴史資料館
● 「知られざる絶滅危惧の昆虫 小松貴写真展2」
農学研究院・准教授
期間:平成 27 年 4 月 20 日(月)∼ 6月 26 日(金)
古賀 信也 平成 27年 8月1日∼
場所:箱崎キャンパス総合研究博物館常設展示室
農学研究院・准教授
内海 泰弘 平成 27年 8月1日∼
● バックヤードツアー
真衣 平成 27年 4月1日∼
重野
裕美 平成 27年 4月1日∼
期間:平成 27 年 5月 3 日(日)
期間:平成 27 年 5月 9 日(土)
場所:箱崎キャンパス
・ 総合研究博物館常設展示室
・ 旧工学部本館 4 階第二会議室「青山熊治画伯筆壁画」
・ 列品室 1
・ 総合研究博物館第一分館
● オープンキャンパスに伴う施設公開
期間:平成 27 年 8 月1日(土)∼8 月 3 日(月)
運営委員会
場所:第一分館、五十周年記念講堂、旧工学部本館
● 九州大学総合研究博物館第一分館閉館式
佐々木 圭子 平成 27年 4月1日∼
金尾
● 開学記念行事に伴う施設公開
場所:箱崎キャンパス総合研究博物館常設展示室
特別企画
専門研究員
坂倉
博物館施設一般公開
期間:平成 27 年 4 月 20 日(月)∼ 6月 26 日(金)
太輔 平成 27年 4月1日∼
場所:総合研究博物館第一分館
● 地質の日特別企画「プロフェッサー前田の化石講座」
期間:平成 27 年 5月 9 日(土)
サテライト巡回展示
場所:箱崎キャンパス総合研究博物館常設展示室
● ひらめき☆ときめきサイエンス
「夏の教室弥生の人々の暮らしと昆虫とのつながり」
期間:平成 27 年 7月 25日(土)、7月 26 日(日)
場所:箱崎キャンパス旧工学部本館 3 階 第一会議室
平成 27 年 3月 20日 ( 書面回議 )
平成 27 年 5月 27日
平成 27 年 6月 25日 ( 書面回議 )
平成 27 年 9月 8日 ( 書面回議 )
平成 27 年 9月 18日 ( 書面回議 )
平成 27 年 10月 7日 ( 書面回議 )
団体見学
● 福岡空港サテライト
展示協力
平成 2 6 年 1 月 17 日(金)∼ 福岡県の蝶 1-3
平成 2 6 年 4 月 4 日(金)∼ 福岡県の蝶 5,6
平成 2 6 年 10 月 9 日(木)∼ 福岡県の蝶 7,8
平成 27 年 3月 6日 UR 都市機構
平成 27 年 4月 17日 福岡市
平成 27 年 5月 14日 UR 都市機構
● 糸島地区サテライト(糸島市志摩歴史資料館、前原市伊都文化会館、
糸島市市役所二丈庁舎、糸島市健康福祉センター「あごら」*)
平成 2 6 年 3 月 7 日(金)∼ 福岡県の蝶 4(前原市伊都文化会館)
平成 2 6 年 3 月 7 日(金)∼ 福岡県の蝶 5(糸島市市役所二丈庁舎)
平成 2 6 年 3 月 7 日(金)∼ 福岡県の蝶 6(糸島市志摩歴史資料館)
平成 2 7 年 2 月 2 6 日(木)∼ 大型美麗甲虫
(糸島市健康福祉センター
「あごら」)
* 糸島市市役所二丈庁舎での展示は改装のため、平成 26 年 2月26日
をもって終了。以降、糸島市健康福祉センター「あごら」での展示開始。
平成 27 年 5月 14日 工学部電気工学科卒業生
● 奇跡の容姿 ツノゼミ大集合!
平成 27 年 5月 25日 西日本鉄道(株)
同時開催 ありのままのアリの生活
平成 27 年 6月 24日 箱崎小学校
期間:平成 27 年 7月 22 日(水)∼ 8 月 6 日(木)
平成 27 年 7月 10日 山口県立下関南高校
場所:リバーウォーク北九州 4 階
平成 27 年 7月 26日 九州産業考古学会
NHK 北九州放送局 リバーサイドスタジオ
● 特別展(巡回展)
「生命大躍進 脊椎動物のたどった道」
※化石標本2点提供(前田晴良教授)
平成 27 年 7月 27日 社会教育主事講習会
平成 27 年 8月 1日
∼ 8月 3日 九州大学オープンキャンパス
平成 27 年 7月 7日 ( 火 )
テレビ出演
∼ 10月 4日 (日)
国立科学博物館
平成 27 年 10月 17日 ( 土 )
∼ 12月 13日 (日)
名古屋市科学館
平成 28 年 1月 16日 ( 土 )
∼ 4月 3日 (日)
● NHK 総合
訂正
平成 28 年 4月 16日 ( 土 )
視点・論点「アリの社会に驚きあり」
(丸山宗利助教)
∼ 6月 19日 (日)
大阪市立自然史博物館
平成 28 年 7月 15日 ( 金 )
平成 27 年 4 月10 日(金)
編集: 松本 隆史
愛媛県美術館
デザイン: 古賀 桂子
印刷: 城島印刷株式会社 〒810-0012
発行 : 九州大学総合研究博物館
23 号[印刷版]
「夏の昆虫展示」の期間・場所の記載に誤りがあり
∼ 9月 4日 (日)
岡山シティミュージアム
〒812-8581
福岡市東区箱崎 6-10-1
ました。当館 HP 掲載の PDF 版に正しい情報を掲載しております。
TEL 092-642-4252
HP http: // www.museum.kyushu-u.ac.jp
福岡市中央区白金 2-9-6 TEL 092-531-7102 FAX 092-524-4411 発行日: 平成 27年10月15日
c 2015 The Kyushu University Museum